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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025146616
(43)【公開日】2025-10-03
(54)【発明の名称】情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250926BHJP
   G06Q 50/22 20240101ALI20250926BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024179280
(22)【出願日】2024-10-11
(62)【分割の表示】P 2024046243の分割
【原出願日】2024-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】524188974
【氏名又は名称】株式会社OZ
(74)【代理人】
【識別番号】110004174
【氏名又は名称】弁理士法人エピファニー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 猛
(72)【発明者】
【氏名】関根 照拡
(72)【発明者】
【氏名】栄羽 浩之
【テーマコード(参考)】
5L050
5L099
【Fターム(参考)】
5L050CC11
5L099AA01
5L099AA13
5L099AA25
(57)【要約】
【課題】複数の店舗からの依頼情報に基づいた医事データの入力を支援するための情報処理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】情報処理システムは、処方箋データに基づく医事データ入力代行を行うための情報処理システムであって、依頼者端末からの処方箋データを含む依頼情報を取得するシステム管理サーバと、依頼情報を表示する表示装置と、を備え、依頼者端末は、依頼情報をシステム管理サーバに送信し、システム管理サーバは、依頼情報の依頼時刻の時系列順に序列の上位に表示させるように依頼情報を表示装置に表示させるものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処方箋データに基づく医事データ入力代行を行うための情報処理システムであって、
依頼者端末からの処方箋データを含む依頼情報を取得するシステム管理サーバと、
前記依頼情報を表示する表示装置と、を備え、
前記依頼者端末は、
前記依頼情報を前記システム管理サーバに送信し、
前記システム管理サーバは、
前記依頼情報の依頼時刻の時系列順に序列の上位に表示させるように前記依頼情報を前記表示装置に表示させる、
情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバは、
依頼者情報に基づき、複数の依頼者のうち一部の依頼者に限定して前記表示装置に前記依頼情報を表示させる、
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報処理システムであって、
前記依頼者端末は、
依頼者が設定した前記依頼情報の処理の優先度を示す優先順位情報を前記依頼情報に含めて前記システム管理サーバに送信し、
前記システム管理サーバは、
前記依頼時刻の時系列順よりも前記優先順位情報が示す優先度が高い前記依頼情報を序列の上位に表示させるように前記依頼情報を前記表示装置に表示させる、
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバによって前記表示装置に表示される前記依頼情報に基づき入力者が医事データの入力を行う入力者端末を備え、
前記入力者端末は、
入力者による前記依頼情報の処理が完了した後に前記システム管理サーバに入力完了情報を送信し、
前記システム管理サーバは、
前記入力完了情報に基づき処理が完了した前記依頼情報を削除するように前記表示装置の前記依頼情報の表示を変更させる、
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバは、
前記依頼情報に関する変更又はキャンセルに関する変更情報を前記依頼者端末から受信し、
前記変更情報に基づき前記表示装置の前記依頼情報の表示を変更させる、
情報処理システム。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバによって前記表示装置に表示される前記依頼情報に基づき医事データの入力を行う入力者端末を備え、
前記入力者端末は、
前記依頼情報の処理が完了した後に前記システム管理サーバに入力完了情報を送信し、
前記システム管理サーバは、
前記依頼情報が前記依頼者端末から送信された時刻又は前記依頼情報を受信した時刻である前記依頼時刻と、前記入力完了情報が前記入力者端末から送信された時刻又は前記入力完了情報を受信した時刻である入力完了時刻と、を記憶し、
前記入力完了時刻と前記依頼時刻との差を前記依頼情報の処理の待ち時間として前記表示装置に表示させる、
情報処理システム。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバは、
依頼者情報ごとの前記待ち時間から平均待ち時間を求め、前記平均待ち時間に基づいて優先的に処理すべき前記依頼者情報を含む前記依頼情報を上位に表示させる、
情報処理システム。
【請求項8】
請求項6に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバは、
複数の前記依頼情報のそれぞれについての前記待ち時間を集計し、前記待ち時間の平均値、最大時間、最小時間、中央値及び分布の少なくとも1つを含む集計データを前記表示装置に表示させる、
情報処理システム。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバは、
依頼者情報に基づき依頼者ごとの前記集計データを前記表示装置に表示させる、
情報処理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医事データの入力代行を行うための情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、「薬局業務の依頼元店舗に設置される依頼元端末と、前記薬局業務の依頼先店舗に設置される依頼先端末と、サーバとがネットワークを介して接続される薬局業務支援システム」が知られている(例えば特許文献1参照)。このシステムは、「前記依頼元端末が、前記依頼元店舗を識別する依頼元店舗識別情報及び前記依頼先店舗を識別する依頼先店舗識別情報を含む依頼内容を前記サーバに送信する依頼内容送信手段と、前記サーバ又は前記依頼元端末が、前記依頼元店舗から依頼があったことを示す通知情報を前記依頼先端末或いは前記依頼先店舗に設置される機器に送信する通知情報送信手段と、」を備えるものであり、通知情報に基づき「余裕がある店舗の人員が、一時的に人員不足になっている店舗におけるコンピュータシステム上の薬局業務をサポートできる」ものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7350276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているシステムにおいて、サーバは、依頼元店舗の依頼を余裕のある店舗に振り分けることができるが、同じ薬局グループに属する店舗の業務を振り分けるものであり、依頼の数量が限定されていた。しかし、依頼元が異なる薬局グループに属する複数の店舗からの多数の依頼を処理する場合には、依頼元の異なる多数の依頼情報を順序良く処理する必要がある、という課題があった。
【0005】
本発明の課題は、複数の店舗からの依頼情報に基づいた医事データの入力を支援するための情報処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理システムは、処方箋データに基づく医事データ入力代行を行うための情報処理システムであって、依頼者端末からの処方箋データを含む依頼情報を取得するシステム管理サーバと、前記依頼情報を表示する表示装置と、を備え、前記依頼者端末は、前記依頼情報を前記システム管理サーバに送信し、前記システム管理サーバは、前記依頼情報の依頼時刻の時系列順に序列の上位に表示させるように前記依頼情報を前記表示装置に表示させるものである。
【発明の効果】
【0007】
上記の発明によれば、情報処理システムは、表示装置に依頼情報とともに処理順位情報を表示できるため、複数の依頼に基づく医事データの入力を効率的に処理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る情報処理システム100の構成の一例を示す図である。
図2】実施の形態1に係るシステム管理サーバ10、依頼者端末20及び入力者端末30のハードウェア構成の一例を示している。
図3】実施の形態1に係る情報処理システム100において実現される機能の一例を示すブロック図である。
図4】実施の形態1に係る情報処理システム100において実行される基本的な処理の一例を示すフローチャートである。
図5】実施の形態1に係る情報処理システム100において入力者が参照する情報の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の好ましい実施の形態が図面を参照して詳しく説明されている。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム100の構成の一例を示す図である。情報処理システム100は、複数の装置を有して構成できる。複数の装置は、同じ種類の装置の組合せとしてもよいし、異なる種類の装置の組合せとしてもよいし、同じ種類の装置と異なる種類の装置との組合せとしてもよい。なお、システムとは、複数の装置が協働して何らかの処理を行うものである。
【0011】
<情報処理システム100の構成>
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム100の構成の一例を示す図である。情報処理システム100では、ネットワーク90を介して、システム管理サーバ10と、複数の入力者端末30(入力者端末30a,入力者端末30b,入力者端末30c,・・・)と、依頼者端末20とが接続される。
【0012】
情報処理システム100は、依頼者端末20からの依頼情報に基づき入力者端末30で情報の入力代行を行うことを支援するためのシステムである。具体的には、情報処理システム100は、薬局などの店舗から依頼情報として処方箋データを取得し、入力者がその処方箋データを参照し入力者端末30を操作して医事データの入力の代行を行うものである。医事データとは、例えば、いわゆるレセプトデータである。薬局における業務の場合、患者が持ってくる処方箋を薬局が受け取り、処方箋に基づき薬を処方するだけでなく、処方箋に基づき組合健保や協会けんぽ、市区町村などの健康保険の保険者に診療報酬を請求するための調剤報酬明細書(レセプト)を提出する必要がある。情報処理システム100は、主にこのレセプトの入力の代行を支援するものである。
【0013】
情報処理システム100に含まれるシステム管理サーバ10の数は限定されず、2以上のシステム管理サーバ10をネットワーク90に接続するようにしてもよい。
【0014】
入力者端末30(入力者端末30a,入力者端末30b,入力者端末30c,・・・)は、実施の形態1において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。入力者端末30は、例えば、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、又はコミュニケーションプラットホーム等を含む。なお、ネットワーク90に接続される入力者端末30の数は限定されない。入力者端末30a、入力者端末30b及び入力者端末30cの構成は、同一とすることができる。
【0015】
ネットワーク90は、1以上の入力者端末30と、1以上のシステム管理サーバ10と、1以上の依頼者端末20と、を接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク90は、上記の各種の装置が接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
【0016】
ネットワーク90のうちの1つ又は複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよいし、そうでなくてもよい。ネットワーク90は、例えば、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網、携帯電話網などである。ネットワーク90は、1つ又は複数のネットワーク90を含むことができる。
【0017】
システム管理サーバ10は、入力者端末30を操作する入力者に対して依頼情報を提供する機能を備える。システム管理サーバ10は、後述する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。システム管理サーバ10は、サーバ装置、コンピュータ(デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、又は他種のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームなどで構成されていても良い。
【0018】
依頼者端末20は、システム管理サーバ10に対して、医事データの入力代行に関する依頼を行う機能を備える。依頼者端末20は、依頼者が依頼情報を作成し、システム管理サーバ10に対し依頼情報を送信できる機能を有していれば、どのような情報処理装置であっても良い。依頼者端末20は、例えば、サーバ装置、コンピュータ(例えば、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(例えば、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、PDA、電子メールクライアントなど)、スキャナ機能及び通信機能を有する機器(例えば、複合機、スキャナーなど)、あるいは他種のコンピュータ、又はコミュニケーションプラットホームを含むものである。依頼者端末20は、例えばレセプトを入力する入力端末20a及び依頼情報を送信する送信端末20bといった独立した端末から構成されていてもよい。依頼者端末20が入力端末20aと送信端末20bとから構成される場合、入力端末20aは、例えばデスクトップまたはラップトップコンピュータなどで構成され、送信端末20bは、例えばスマートフォン、タブレット、複合機などで構成されるとよい。
【0019】
<端末のハードウェア構成>
図2は、実施の形態1に係るシステム管理サーバ10、依頼者端末20及び入力者端末30のハードウェア構成の一例を示している。ここで、システム管理サーバ10、依頼者端末20及び入力者端末30をまとめて端末と呼ぶ。端末は、制御部51、記憶部52、通信部53、入力部54、出力部55及び計時部56を備える。端末のハードウェアの各構成要素は、バスを介して相互に接続される。なお、各端末は、個々の構成要素、又は複数の構成要素を取り外すような構成であってもよい。
【0020】
通信部53は、ネットワーク90を介して各種データの送受信を行う。通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信部53は、ネットワーク90を介して、システム管理サーバ10、依頼者端末20及び入力者端末30等の各種装置間の通信を実行する機能を有する。通信部53は、各種データを制御部51からの指示に従って、各種装置に送信する。また、通信部53は、各端末から送信された各種データを受信し、制御部51に伝達する。
【0021】
入力部54は、各端末に対する各種操作を入力する装置である。出力部55は、各端末で処理された処理結果を出力する装置である。入力部54及び出力部55は、一体化した装置であってもよいし、それぞれ分離した装置であってもよい。
【0022】
入力部54は、ユーザからの入力を受け付けて、入力に係る情報を制御部51に伝達できる全ての種類の装置のいずれか又はその組み合わせにより実現される。入力部54は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)等を含むものである。入力部54は、音入力部、撮像部を備えていてもよい。音入力部は、音データの入力に利用される。音入力部は、マイクなどを含む。撮像部は、画像データ(静止画像データ、動画像データを含む。以下同様。)の取得に利用される。撮像部は、カメラなどを含む。
【0023】
出力部55は、制御部51で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれか又はその組み合わせにより実現される。出力部55は、ディスプレイ、タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ(音声出力)、プリンターなどを含む。
【0024】
出力部55としてのディスプレイ、タッチパネル又はタッチディスプレイは、フレームバッファ(メモリ)に書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれか又はその組み合わせにより実現される。例えば、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display)、プロジェクションマッピングに画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。
【0025】
例えば、入力部54がタッチパネルの場合、入力部54と出力部55としての表示部とは、略同一の大きさ及び形状で対向して配置されていてもよい。
【0026】
計時部56は、例えば各端末に内蔵された時計であり、時刻情報(計時情報)を出力する。計時部56は、例えば水晶発振器を利用したクロック等を有して構成される。
【0027】
制御部51は、プログラム内に含まれたコード又は命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、例えば、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、制御部51は、制御回路と表現されてもよい。
【0028】
制御部51は、例えば、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)を含む。
【0029】
記憶部52は、各端末が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部52は、例えば、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体を含む。また、記憶部52は、メモリ(memory)と表現される場合もある。
【0030】
各端末は、プログラムPを記憶部52に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部51が、各端末の機能を実現する。つまり、記憶部52に記憶されるプログラムPは、各端末に、制御部51が実行する各機能を実現させる。
【0031】
(情報処理システム100の機能)
図3は、実施の形態1に係る情報処理システム100において実現される機能の一例を示すブロック図である。図4は、実施の形態1に係る情報処理システム100において実行される基本的な処理の一例を示すフローチャートである。システム管理サーバ10は、依頼者端末20とネットワーク90と接続されており、依頼者端末20からの依頼情報を取得し、表示制御部11が依頼の処理順位情報及び依頼内容の具体的な情報を処理して表示装置40に出力させる。表示装置40は、処理順位情報及び依頼情報を適切に処理して入力者に表示するものである。入力者は、表示装置40に表示された処理順位情報と依頼情報に基づき、入力者端末30を操作し、入力した情報を依頼者端末20に送信する。入力者端末30は、依頼者端末20とリモート接続されており、入力者が依頼者端末20のアプリケーションを直接操作して医事データを入力できるように構成されていてもよいし、当該入力者端末30で作成されたデータを依頼者端末20に送信してもよい。また、入力者端末30は、システム管理サーバ10を介して依頼者端末20にリモート接続されてもよいし、システム管理サーバ10を介して当該入力者端末30で作成されたデータを依頼者端末20に送信してもよい。つまり、医事データの入力代行を行う入力者は、表示装置40を参照しながら入力者端末30を操作し、データの入力作業を行うものである。システム管理サーバ10は、入力代行を依頼された複数の案件を入力者が適切な順番で効率良く処理するために、表示装置40を介して依頼情報を適切に表示するものである。
【0032】
(依頼者端末20)
依頼者端末20は、医事データの入力代行を依頼する依頼者が所有する端末であり、例えば薬局などの店舗に設置されたPC端末である入力端末20a及び担当者が使用するタブレットなどの携帯情報端末である送信端末20bから構成されている。このように依頼者端末20は、基本的には医事データを入力・作成する入力端末20a及び入力される医事データの基になる依頼情報を送信するための送信端末20bの独立した2種類の端末から構成されるが、入力端末20a及び送信端末20bの機能を備える1つの独立した端末で構成されてもよい。依頼者は、送信端末20bを用いて依頼情報を作成する。ここで、依頼情報とは患者が薬局に提出した処方箋の内容を含む情報である。また、依頼情報は、具体的にはレセプトデータを作成するためのものであるため、処方された薬剤のデータだけでなく患者の個人情報及び加入している公的医療保険の情報などを含む場合がある。
【0033】
依頼者は、依頼情報を作成するにあたり、撮像装置21で処方箋の画像データを取得する。撮像装置21は、例えば送信端末20bに備え付けられているカメラでもよいし、送信端末20b又は依頼者端末20に接続又は一体化されたスキャナなどでもよい。また、処方箋の画像データは、依頼者の店舗の端末に保存されたデータであってもよく、この場合送信端末20bは撮像装置21を備えていなくともよい。依頼者端末20のデータ送信部22は、少なくとも処方箋の画像データと依頼の優先順位情報とを合わせて依頼情報とし、システム管理サーバ10に送信できる。なお、依頼情報には、画像データ及び優先順位情報以外の情報を含んでもよい。送信端末20bは、処方箋の画像データを送信する観点から、スマートフォン又はタブレットなどの撮像装置21が一体化された端末であることが望ましい。
【0034】
送信端末20b(又は依頼者端末20)は、依頼者のID及びパスワードなどの認証情報を用いて認証したうえでシステム管理サーバ10に接続される。システム管理サーバ10は、依頼者情報管理部12を備えており、依頼者の店舗に関する情報を管理している。これにより、システム管理サーバ10は、認証された送信端末20bから送られた依頼情報がどの店舗のものかを判別できる。
【0035】
(システム管理サーバ10)
システム管理サーバ10は、依頼者端末20からの依頼情報を取得するデータ取得部15を備え、データ処理部16で処理を行う。データ処理部16は、依頼者端末20から取得した依頼情報に含まれる依頼者の優先順位情報、依頼時刻及び処方箋データと、依頼者に関する情報とを紐づけて依頼情報として記憶部52に記憶させる。また、システム管理サーバ10は、依頼情報を基に依頼の処理順位を判定する処理順位判定部14を備える。処理順位判定部14は、依頼情報に含まれる優先順位情報及び依頼時刻を基に依頼の処理順位情報を作成する。なお、依頼時刻は、依頼情報をシステム管理サーバ10が受信した時刻であり、システム管理サーバ10において依頼情報に付加される情報である。ただし、依頼時刻は、依頼情報が依頼者端末20又は送信端末20bから送信された時刻とすることもできる。
【0036】
(表示制御部11)
表示制御部11は、システム管理サーバ10によって処理された依頼情報と、処理順位情報とを基に表示装置40に表示させる内容を制御するものである。表示制御部11は、表示装置40に入力者が処理すべき依頼情報を、処理順位情報を含めて表示させる。表示制御部11は、システム管理サーバ10の一つの機能部であってもよいし、ネットワーク90を介して接続された端末に設けられていてもよい。表示制御部11がシステム管理サーバ10の一つの機能部である場合、表示制御部11は、システム管理サーバ10に接続された表示装置40に依頼情報を表示させる。または、システム管理サーバ10にアクセスした端末の表示画面に、システム管理サーバ10の表示制御部11で処理された依頼情報を表示させてもよい。つまり、システム管理サーバ10は、アクセスした端末に対しPaaS(Platform as a Service)やSaaS(Software as a Service)などの形態でサービスを提供することができる。
【0037】
表示制御部11がシステム管理サーバ10にアクセスした他の端末に設けられている場合、その端末は、システム管理サーバ10にネットワーク90を介して接続しており、表示制御部11で処理された依頼情報及び処理順位情報を受信し、当該端末内で表示装置40に表示される内容が制御される。この場合、その端末は、システム管理サーバ10に蓄積された依頼情報及び処理順位情報を取得して、独自に表示装置40に表示される内容を制御する。つまり、システム管理サーバ10は、アクセスした端末に対しIaaS(Infrastructure as a Service)の形態(に近い形態)でサービスを提供することもできる。
【0038】
また、システム管理サーバ10の処理順位判定部14などの機能は、複数の端末で実現されてもよいし、他の端末で実現されてもよい。他の端末とは、例えば入力者端末30であり、システム管理サーバ10の一部の機能は入力者端末30で実現されてもよい。上記で説明されたシステム管理サーバ10の各機能及び表示制御部11が実現する機能は、システム管理サーバ10の処理負荷又はネットワーク90の通信の負荷に応じてどの端末で分担するか適宜変更できるものである。
【0039】
(入力者端末30)
入力者端末30は、システム管理サーバ10と接続されており、入力者が担当する店舗の情報をシステム管理サーバ10から取得する。入力者端末30は、システム管理サーバ10から入力者が担当すべき店舗の情報を取得し、担当店舗ごとの入力画面を表示装置41に表示させる。入力者端末30は、入力者ごとのID及びパスワードなどの認証情報を用いて認証を受けてからシステム管理サーバ10に接続する。このように、システム管理サーバ10は、認証情報を利用して入力者端末30と接続することにより、当該入力者端末30を操作する入力者を識別することができ、入力者の担当店舗を適切に指示できる。入力者に関する情報は、システム管理サーバ10の入力者情報管理部13にて管理される。例えば、システム管理サーバ10は、入力者端末30に入力者が担当すべき店舗の入力画面を表示させるように制御してもよい。または、入力者端末30は、入力者の操作により依頼者端末20を構成する入力端末20aにリモート接続されてもよい。
【0040】
図5は、実施の形態1に係る情報処理システム100において入力者が参照する情報の一例である。入力者端末30は、表示装置41を備える。表示装置41は、画面に担当店舗ごとの入力ウインドウ43を表示する。入力者は、上述した表示制御部11により表示装置40に表示された内容を参照して、店舗ごとの入力ウインドウ43a又は43bに医事データの入力を行う。図5においては、一例として入力者端末30に接続された表示装置40に表示された依頼情報を入力者が参照し、入力者端末30に接続された表示装置41に表示された店舗ごとの入力ウインドウ43に入力者がデータを入力する例を示している。ただし、例えば入力者端末30に接続された一つの表示装置に依頼情報表示ウインドウ42と入力ウインドウ43とが表示され、入力者が依頼情報表示ウインドウ42を参照しながら、入力ウインドウ43を用いてデータの入力を行ってもよい。
【0041】
また、システム管理サーバ10及び入力者端末30のそれぞれの機能は、一つの端末で実現されてもよい。
【0042】
(情報処理システム100の処理について)
次に、図4のフローチャートを用いて情報処理システム100が行う情報処理について説明する。まず、依頼者は依頼情報の作成を行う(ステップS1)。依頼情報の作成は、具体的には送信端末20bが処方箋の画像データを取得し、依頼者がその処方箋の優先順位を設定することにより行う。例えば、処方箋は、薬局の店舗に訪れた患者が受付に提出したものである。薬局の担当者(依頼者)は、処方箋の画像データと優先順位の設定を行い、それらを依頼情報としてシステム管理サーバ10に送信する(ステップS2)。
【0043】
依頼情報を受信したシステム管理サーバ10は、依頼情報を基に処理順位を判定する(ステップS3)。処理順位は、依頼者が設定した優先順位と、依頼時刻と、システム管理サーバ10が記憶している他の依頼情報の処理状況と、を基に決定される。依頼者が設定する優先順位は、例えば「至急」「標準」「後から」の3段階で設定される。システム管理サーバ10は、「至急」の場合は依頼時刻から3分経過すると表示が黄色に変更され、5分経過すると表示が赤色に変更されるように表示設定を行う。また、「標準」の場合は依頼時刻から5分経過すると表示が黄色に変更され、10分経過すると表示が赤色に変更されるように表示設定を行う。また、「後から」の場合は依頼時刻からの経過時間によって表示が変更されないように表示設定を行う。これらの表示設定は、処理順位情報として依頼情報とともにシステム管理サーバ10から表示制御部11に送信される。また、処理順位情報は、例えば依頼者が設定する優先順位に基づき、表示される文字情報を太字で表現する表示設定を含んでいてもよい。
【0044】
処理順位情報は、上記の表示設定に限定されず、例えば複数の依頼者又は依頼店舗に応じて、どの依頼を優先するかの情報を含んでいてもよい。処理順位情報は、例えば、同じレベル(例えば「至急」)の優先順位の依頼情報があった場合、店舗Aよりも店舗Bを優先させる(先に処理する)設定情報を含んでいてもよい。
【0045】
なお、依頼時刻は、送信端末20bからシステム管理サーバ10に依頼情報が送信された時刻又はシステム管理サーバ10が依頼情報を受信した時刻である。
【0046】
次に、システム管理サーバ10は、表示制御部11に依頼情報及び処理順位情報を送信する(ステップS4及びS5)。表示制御部11は、処理順位情報を基に依頼情報を表示装置40に表示する(ステップS6)。
【0047】
表示制御部11は、入力者による表示の更新操作又は表示の自動更新の設定により、表示が更新される(ステップS7において「有・自動更新」の場合)。このとき、表示制御部11は、システム管理サーバ10から再度依頼情報及び処理順位情報の取得を行い(ステップS4及びS5)、依頼情報と処理順位の変更があれば表示内容が変更される(ステップS6)。つまり、表示制御部11は、システム管理サーバ10から依頼情報及び処理順位情報を再度読み込み、表示の更新を行う。システム管理サーバ10に蓄積された依頼情報に変更がない場合や、表示の更新が行われなかった場合(ステップS7において「無」の場合)は、表示装置40に表示された依頼情報及び処理順位はそのまま続行される。
【0048】
入力者は、表示制御部11により表示装置40に表示された依頼情報及び処理順位を参照し、情報の入力を行う(ステップS9)。具体的には、入力者は、表示装置40に表示された各依頼情報を開き、処方箋画像を参照し、入力者端末30を操作して情報の入力を行う。図5に示すウインドウ情報の入力は、入力者端末30を入力端末20aにリモート接続させ、入力端末20aを直接操作することにより行う。または、入力者端末30で入力情報を作成し、依頼者端末20(又は入力端末20a)に送信してもよい。
【0049】
入力者は、情報の入力が完了すると、入力者端末30を操作し、入力完了情報をシステム管理サーバ10に送信する(ステップS10)。入力完了情報の送信は、例えば、依頼情報表示ウインドウ42の入力完了ボタン44を操作することにより行われる。
【0050】
入力完了情報をシステム管理サーバ10が受信すると、処理順位の更新が行われる(ステップS11)。基本的には、入力完了した依頼情報が処理すべき依頼から削除され、その情報を反映した依頼情報及び処理順位情報が表示制御部11に送信され、そのときにシステム管理サーバ10に蓄積されている依頼情報及び処理順位が表示装置41に表示される(ステップS4、S5、S6に戻る)。
【0051】
以降、入力者は、表示制御部11によって表示装置40に表示された内容を参照しながらステップS8~S10の作業を繰り返す。
【0052】
なお、依頼者は、依頼情報を変更又はキャンセルする場合がある。例えば、依頼していた案件を依頼者側で先に処理した場合は、依頼情報のキャンセルが発生する。このように依頼者側から依頼情報の修正・変更が発生した場合(ステップS13で「有」の場合)は、変更・修正された依頼情報が依頼者端末20又は送信端末20bからシステム管理サーバ10に送信され、依頼情報及び処理順位情報が更新される。
【0053】
また、依頼者による依頼情報の変更は、入力者が入力情報を依頼者端末20に送信した後に行われる場合もあれば、その前に行われる場合もある。いずれにせよ、依頼情報に変更があった場合は、変更した依頼情報が依頼者端末20又は送信端末20bからシステム管理サーバ10に送信されることになる(ステップS2に戻る)。
【0054】
以上のように、情報処理システム100は、表示装置40に依頼情報及び処理順位情報を表示させ、入力者に依頼情報と処理順位情報を提供し、医事データの入力代行を支援する。特に複数の薬局から医事データの入力代行の依頼を受けるような場合、依頼件数が多いだけでなく、依頼者ごとに依頼を処理する必要があるため、随時処理順位情報を更新することによって、依頼を適切に効率良く処理することができる。
【0055】
また、依頼者端末20が入力端末20a及び送信端末20bの2種類の独立した端末で構成される場合、依頼者はシステム管理サーバ10に依頼情報を送信する作業と、入力者又は依頼者による医事データの入力作業とを並行して行うことができるため、依頼者側の店舗の作業効率が向上する。また、入力者も、入力者端末30を依頼者側の入力端末20aにリモート接続させて直接的に医事データの入力作業を行うことができる。このように、依頼者端末20が2種類の独立した端末で構成されることにより、情報処理システム100全体としての作業効率が向上する利点がある。また、送信端末20bをスマートフォン又はタブレットなどの端末で構成することにより、スマートフォン又はタブレットに設けられているカメラを撮像装置21として利用できるだけでなく、携帯電話回線などの回線を依頼情報の送信に利用できる。
【0056】
(処理順位情報)
処理順位情報は、依頼者の設定する優先順位情報が反映されているだけでなく、依頼時刻からの経過時間も含むものである。例えば、図5に示すように、依頼情報表示ウインドウ42には、複数の依頼情報がそれぞれアイコン45として表示されている。そのアイコン45には、店舗名(図5においては「店舗[A]」、「店舗[B]」)、優先順位(図5においては「至急」)、及び依頼時刻(図5においては「10:15」、「10:21」など)が表示されている。
【0057】
また、処理順位情報は、依頼情報表示ウインドウ42に表示されるアイコン45の序列も含むものである。例えば、図5に示した例では、基本的には依頼時刻が早い依頼情報のアイコン45が上位に表示されている。しかし、依頼時刻が遅い場合でも「至急」のステータスが表示されている依頼情報のアイコン45は、その他の依頼情報のアイコン45よりも上位に表示される。
【0058】
なお、依頼情報表示ウインドウ42の表示内容は、図5に示すような複数のアイコン45が並んだ形式に限定されるものではなく、例えば処理順位情報に基づいて依頼情報をリストとして並べてもよい。
【0059】
また、処理順位情報は、依頼情報を処理する順位について参考になる情報も含むことができる。例えば、依頼者ごとの依頼情報の処理に掛かった平均待ち時間を依頼情報表示ウインドウ42などに表示してもよい。また、平均待ち時間に基づいて優先的に処理すべき店舗を上位に表示する表示設定も処理順位情報に含んでいてもよい。なお、処理が完了した依頼情報についての処理の待ち時間は、入力完了時刻と依頼時刻との差により求められる。また、平均待ち時間は、複数の依頼情報のそれぞれの待ち時間の平均値である。処理順位情報として平均待ち時間を用いる場合、平均待ち時間は当日の依頼の処理結果から算出される。また、まだ処理が完了していない依頼情報についての待ち時間は、現在時刻と依頼時刻との差により求められる。これらの待ち時間の表示は、図4に示すステップS7の表示の更新ごとに変更が反映されるようにしてもよい。
【0060】
(依頼情報について)
依頼者から送信される依頼情報は、少なくとも処方箋の画像データ及び優先順位情報を含む。依頼者から送信される依頼情報は、システム管理サーバ10において依頼者情報と紐づけられるが、依頼者から送信されるときに依頼者情報が付されていてもよい。少なくとも、依頼情報は、表示制御部11によって表示装置40に表示される段階では依頼者に関する情報を含んでいる。
【0061】
表示制御部11は、依頼情報表示ウインドウ42に依頼情報を表示するが、そこに表示される依頼情報は例えば入力者が担当する店舗のみに絞り込んで表示してもよい。入力者が例えば入力者端末30を介してシステム管理サーバ10に認証を受けて依頼情報を参照する場合、システム管理サーバ10は、入力者を識別して入力者が担当すべき依頼者に関する依頼情報だけを絞り込んで依頼情報表示ウインドウ42に表示させてもよい。また、入力者が表示設定を操作して特定の依頼者に関する依頼情報だけを依頼情報表示ウインドウ42に表示するようにしてもよい。
【0062】
(依頼処理の実績の表示)
情報処理システム100は、上述したように依頼情報を受け、入力者が入力代行を行った後に入力完了情報を受けて、依頼の処理が完了したことを検知できるものである。したがって、システム管理サーバ10は、依頼情報が送信された時刻(又は受信した時刻)及び入力完了情報が送信された時刻(又は受信した時刻)を記憶部52に記憶し、各依頼情報を処理するために掛かった時間を集計することができる。
【0063】
システム管理サーバ10は、少なくとも依頼情報、依頼時刻及び入力完了時刻の情報を記憶部52に記憶し、それらの情報に基づき、集計表を出力することができる。例えば、情報処理システム100は、依頼情報に含まれた依頼者ごとに依頼を処理するために掛かった平均待ち時間、最大時間、最小時間、待ち時間の中央値、待ち時間の分布などの集計データを算出し、表示させる機能を有していてもよい。これらの集計データは、日毎、週毎、月毎又は年毎など、集計期間を選択して表示させてもよい。また、入力者ごとに集計データを算出し、表示させる機能を有していてもよい。その他、表示される集計データは、依頼情報に含まれる情報の一つ又は複数の観点に基づいてデータを整理し、件数、依頼時刻、入力完了時刻などを出力させることもできる。
【0064】
依頼処理の実績は、その日の稼働時間が完了した後に集計することもできるし、情報処理システム100が可動している間にリアルタイムで集計を行ってもよい。例えば、システム管理サーバ10は、複数の依頼者のそれぞれについて当日の依頼の処理に掛かった平均待ち時間を、ある所定時間ごとに算出し、表示装置40に表示させてもよい。また、システム管理サーバ10は、算出された処理に掛かった平均待ち時間に基づき複数の依頼者のうちどの依頼者の依頼情報の処理を優先させるかを判定し、処理順位情報に反映してもよい。
【0065】
以上に本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上述した実施の形態の構成のみに限定されるものではない。上記各実施の形態においては、情報処理システム100をネットワークコンピュータシステムのクライアント・サーバシステムなどを始めとするシステムを用いて実現したが、クライアント・サーバシステムを構成しないパーソナルコンピュータ等の各種コンピュータや、携帯端末やタブレット等の各種通信端末・携帯情報端末において情報処理システム100と同じ機能を実現させることもできる。また、情報処理システム100の機能の少なくとも一部を、コンピュータプログラムを各種コンピュータや各種通信端末・携帯情報端末に実装させることで実現させることも可能である。つまり、各種コンピュータを情報処理システム100の少なくとも一部として機能させるためのプログラムも本発明に含むものである。また、上記実施の形態及び変形例は、適宜組み合わせて実施される場合もある。いわゆる当業者が必要に応じてなす種々なる変更、応用、利用の範囲をも本発明の要旨(技術的範囲)に含むことを念のため申し添える。
【0066】
また、上記に説明した情報処理システム100は、以下の付記1~10に示す各特徴の組み合わせも含み得るものである。その組み合わせについて下記に示す。
【0067】
[付記1]
医事データ入力代行を行うための情報処理システムであって、
依頼者端末からの処方箋データを含む依頼情報を取得するシステム管理サーバと、
前記依頼情報を表示する表示装置と、を備え、
前記システム管理サーバは、
依頼時刻及び前記依頼情報に含まれる優先順位情報から前記依頼情報の処理順位情報を生成し、
前記処理順位情報を含めて前記依頼情報を前記表示装置に表示させる、
情報処理システム。
[付記2]
付記1に記載の情報処理システムであって、
前記処理順位情報は、
前記優先順位情報に基づき前記依頼情報を分類して前記表示装置の前記依頼情報の表示を変更させる表示設定を含む、
情報処理システム。
[付記3]
付記1又は2に記載の情報処理システムであって、
前記処理順位情報は、
前記依頼情報に含まれる依頼者情報に基づいて分類して前記表示装置に表示させる表示設定を含む、
情報処理システム。
[付記4]
付記1~3の何れか1項に記載の情報処理システムであって、
前記処理順位情報は、
前記依頼情報に含まれる依頼者情報ごとの依頼処理までの平均待ち時間についての情報を含む、
情報処理システム。
[付記5]
付記1~4の何れか1項に記載の情報処理システムであって、
前記処理順位情報は、
前記依頼情報の処理の待ち時間に基づき、前記表示装置の前記依頼情報の表示を変更させる表示設定を含む、
情報処理システム。
[付記6]
付記1~5の何れか1項に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバによって表示される前記依頼情報に基づき医事データの入力を行う入力者端末を備え、
前記依頼情報の処理が完了した後に前記システム管理サーバに入力完了情報を送信し、
前記システム管理サーバは、
前記入力完了情報に基づき前記処理順位情報を更新し、前記表示装置の前記依頼情報の表示を変更させる、
情報処理システム。
[付記7]
付記1~6の何れか1項に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバは、
前記依頼情報に関する変更情報を前記依頼者端末から受信し、
前記変更情報に基づき前記処理順位情報を更新し、前記表示装置の前記依頼情報の表示を変更させる、
情報処理システム。
[付記8]
付記1~7の何れか1項に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバによって表示される前記依頼情報に基づき医事データの入力を行う入力者端末を備え、
前記入力者端末は、
前記依頼情報の処理が完了した後に前記システム管理サーバに入力完了情報を送信し、
前記システム管理サーバは、
前記依頼情報が前記依頼者端末から送信された時刻又は前記依頼情報を受信した時刻である前記依頼時刻と、前記入力完了情報が前記入力者端末から送信された時刻又は前記入力完了情報を受信した時刻である入力完了時刻と、を記憶し、
前記入力完了時刻と前記依頼時刻との差を前記依頼情報の処理の待ち時間として前記表示装置に表示させる、
情報処理システム。
[付記9]
付記8に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバは、
複数の前記依頼情報のそれぞれについての前記待ち時間を集計し、前記待ち時間の平均値、最大時間、最小時間、中央値及び分布の少なくとも1つを含む集計データを前記表示装置に表示させる、
情報処理システム。
[付記10]
付記9に記載の情報処理システムであって、
前記システム管理サーバは、
前記依頼情報に含まれる依頼者情報に基づき依頼者ごとの前記集計データを前記表示装置に表示させる、
情報処理システム。
【符号の説明】
【0068】
10 :システム管理サーバ
11 :表示制御部
12 :依頼者情報管理部
14 :処理順位判定部
15 :データ取得部
16 :データ処理部
20 :依頼者端末
20a :入力端末
20b :送信端末
21 :撮像装置
22 :データ送信部
30 :入力者端末
30a :入力者端末
30b :入力者端末
30c :入力者端末
40 :表示装置
41 :表示装置
42 :依頼情報表示ウインドウ
43 :入力ウインドウ
43a :入力ウインドウ
43b :入力ウインドウ
44 :入力完了ボタン
45 :アイコン
51 :制御部
52 :記憶部
53 :通信部
54 :入力部
55 :出力部
56 :計時部
90 :ネットワーク
100 :情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5