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  • 特開-固体電池及び固体電池の製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025014727
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】固体電池及び固体電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/0585 20100101AFI20250123BHJP
   H01M 10/0562 20100101ALI20250123BHJP
   H01M 50/545 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/548 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/586 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/588 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/591 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/562 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/474 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/483 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/564 20210101ALI20250123BHJP
【FI】
H01M10/0585
H01M10/0562
H01M50/545
H01M50/548 101
H01M50/586
H01M50/588
H01M50/591 101
H01M50/562
H01M50/474
H01M50/483
H01M50/564
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023117512
(22)【出願日】2023-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】000237721
【氏名又は名称】FDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】弁理士法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 志直
(72)【発明者】
【氏名】天野 昌光
(72)【発明者】
【氏名】藤沢 友弘
【テーマコード(参考)】
5H021
5H029
5H043
【Fターム(参考)】
5H021AA06
5H021EE22
5H021EE28
5H021HH03
5H029AJ13
5H029AK01
5H029AL01
5H029AL02
5H029AL03
5H029AM12
5H029CJ02
5H029HJ04
5H043AA02
5H043EA02
5H043KA01E
5H043KA15E
(57)【要約】
【課題】外部電極の密着性が高く耐湿性に優れた固体電池を実現する。
【解決手段】固体電池1は、固体電解質層13の面13a側及び面13b側にそれぞれ設けられる正極層11及び負極層12と、固体電解質層13の端13c側及び端13d側にそれぞれ設けられる外部電極20及び外部電極30とを含む。固体電池1は更に、固体電解質層13の面13a側及び面13b側であって、正極層11と外部電極30との間及び負極層12と外部電極20との間にそれぞれ設けられる埋め込み層14を含む。例えば、このような固体電池1において、外部電極20から固体電解質層13と埋め込み層14との間には、外部電極20の成分を含む外部電極成分侵入部40が延びる。外部電極30から固体電解質層13と埋め込み層14との間には、外部電極30の成分を含む外部電極成分侵入部50が延びる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体電解質層と、
前記固体電解質層の第1面側に設けられる電極層と、
前記固体電解質層の第1端側に設けられる外部電極と、
前記固体電解質層の前記第1面側の、前記電極層と前記外部電極との間に設けられる埋め込み層と、
前記外部電極から前記固体電解質層と前記埋め込み層との間に延び、前記外部電極の成分を含む外部電極成分侵入部と、
を含む、固体電池。
【請求項2】
前記外部電極成分侵入部は、前記固体電解質層と前記埋め込み層との間に、前記第1端から12μm以上の侵入深さで延びる、請求項1に記載の固体電池。
【請求項3】
前記外部電極は、金属及びガラスを含み、
前記外部電極成分侵入部は、前記金属及び前記ガラスの成分を含む、請求項1に記載の固体電池。
【請求項4】
固体電解質層と、
前記固体電解質層の第1面側に設けられる電極層と、
前記固体電解質層の第1端側に設けられる外部電極と、
前記固体電解質層の前記第1面側の、前記電極層と前記外部電極との間に設けられる埋め込み層と、
を含む固体電池の製造方法であって、
前記第1面側に前記電極層と前記埋め込み層とが設けられた前記固体電解質層の前記第1端側に、熱処理を行って前記外部電極を形成する工程を含み、
前記外部電極を形成する工程は、
前記外部電極から前記固体電解質層と前記埋め込み層との間に延び、前記外部電極の成分を含む外部電極成分侵入部を形成する工程を含む、固体電池の製造方法。
【請求項5】
前記外部電極成分侵入部を形成する工程は、前記熱処理の条件によって前記外部電極成分侵入部の前記第1端からの侵入深さを変える工程を含む、請求項4に記載の固体電池の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電池及び固体電池の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、固体電池として、正極層、電解質層及び負極層の積層体と、その正極層及び負極層とそれぞれ接続される一対の端子電極とを含む全固体リチウムイオン二次電池が知られている(特許文献1)。このような固体電池に関し、負極層と接続される端子電極と正極層との間、及び、正極層と接続される端子電極と負極層との間に、それぞれ電極分離部を設ける技術が知られている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-182945号公報
【特許文献2】特開2023-22219号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
固体電池は、発電要素として正極層及び負極層(これらを「電極層」とも言う)とそれらの間に介在される固体電解質層とを含む積層体と、その積層体の両端面に設けられて正極層及び負極層とそれぞれ接続される外部電極とを備える。積層体には、外部電極と正極層及び負極層の各々との間に電極分離部として設けられる、固体電解質やガラスの層(「埋め込み層」とも言う)が含まれる。
【0005】
これまでの固体電池では、発電要素である積層体とその両端面に設けられる外部電極との間の密着性が十分でないために、高い耐湿性が得られず、積層体への水分の侵入によって電池性能が劣化してしまうことがあった。
【0006】
1つの側面では、本発明は、外部電極の密着性が高く耐湿性に優れた固体電池を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様では、固体電解質層と、前記固体電解質層の第1面側に設けられる電極層と、前記固体電解質層の第1端側に設けられる外部電極と、前記固体電解質層の前記第1面側の、前記電極層と前記外部電極との間に設けられる埋め込み層と、前記外部電極から前記固体電解質層と前記埋め込み層との間に延び、前記外部電極の成分を含む外部電極成分侵入部と、を含む、固体電池が提供される。
【0008】
また、別の態様では、上記のような固体電池の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
1つの側面では、外部電極の密着性が高く耐湿性に優れた固体電池を実現することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】固体電池の一例について説明する図である。
図2】固体電池の製造方法の一例について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は固体電池の一例について説明する図である。図1には、固体電池の一例の要部断面図を模式的に示している。
図1に示す固体電池1は、リチウムイオン電池の一例である。固体電池1は、積層体10、外部電極20及び外部電極30を含む。積層体10は、固体電池1の発電要素の一例である。積層体10の、対向する端面10a及び端面10bをそれぞれ覆うように、外部電極20及び外部電極30が設けられる。
【0012】
積層体10は、正極層11と、それに対向する負極層12と、それらの間に介在される固体電解質層13とを有する。ここでは一例として、各1層の正極層11、負極層12及び固体電解質層13を有する積層体10を図示している。
【0013】
正極層11は、固体電解質層13の、一方の面13a側における一部の領域に設けられる。正極層11の側面の一部は、固体電解質層13の一方の端13cまで延び、積層体10の一方の端面10aに露出する。
【0014】
負極層12は、固体電解質層13の一方の面13a側とは反対の他方の面13b側における一部の領域に設けられる。負極層12の側面の一部は、固体電解質層13の一方の端13cとは反対側の他方の端13dまで延び、積層体10の一方の端面10aとは反対側の他方の端面10bに露出する。
【0015】
正極層11と負極層12とは、固体電解質層13を介して互いに部分的に重複するように設けられる。
積層体10の端面10a側、即ち、固体電解質層13の端13c側に設けられる外部電極20は、当該端13cまで延びて端面10aに露出する正極層11の側面の一部と接続される。外部電極20は、固体電池1の正極の端子として機能する。
【0016】
積層体10の端面10b側、即ち、固体電解質層13の端13d側に設けられる外部電極30は、当該端13dまで延びて端面10bに露出する負極層12の側面の一部と接続される。外部電極30は、固体電池1の負極の端子として機能する。
【0017】
積層体10は更に、埋め込み層14を有する。埋め込み層14は、固体電解質層13の、負極層12が設けられる面13b側、及び、正極層11が設けられる面13a側に、それぞれ設けられる。
【0018】
埋め込み層14は、正極層11と接続される外部電極20と負極層12との間、及び、負極層12と接続される外部電極30と正極層11との間に、それぞれ設けられる。即ち、外部電極20と接する固体電解質層13の端13cから当該端13c側に面する負極層12の側面までの領域、及び、外部電極30と接する固体電解質層13の端13dから当該端13d側に面する正極層11の側面までの領域に、それぞれ埋め込み層14が設けられる。
【0019】
埋め込み層14により、正極の外部電極20と負極層12とが電気的に分離され、負極の外部電極30と正極層11とが電気的に分離される。埋め込み層14は、電極分離部(余白層等とも称される)の一例である。
【0020】
積層体10は更に、防湿層15を有する。防湿層15は、積層体10の端面10a及び端面10bを除く表面を覆うように、設けられる。即ち、積層体10の端面10aから外部電極20と接続される正極層11の側面の一部が露出し、積層体10の端面10bから外部電極30と接続される負極層12の側面の一部が露出するように、防湿層15が設けられる。
【0021】
上記のような積層体10の端面10aに設けられる外部電極20、及び、端面10bに設けられる外部電極30には、例えば、金属及びガラスを含む、ガラス系の外部電極が用いられる。外部電極20と外部電極30には、互いに同種の材料、即ち、同種の金属及びガラスを含む材料が用いられてよい。或いは、外部電極20と外部電極30には、互いに異種の材料、即ち、異種の金属又は異種のガラスを含む材料が用いられてもよい。
【0022】
上記のような積層体10を含む固体電池1は更に、外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50を含む。
外部電極成分侵入部40は、正極層11と接続される外部電極20から、それに隣接する固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる。外部電極成分侵入部40には、外部電極20の成分、即ち、外部電極20に含まれる金属及びガラスのうちの少なくとも一方、例えば、金属及びガラスの両成分が含まれる。外部電極成分侵入部40は、正極の外部電極20の成分が含まれる、正極側の外部電極成分侵入部40である。
【0023】
外部電極成分侵入部50は、負極層12と接続される外部電極30から、それに隣接する固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる。外部電極成分侵入部50には、外部電極30の成分、即ち、外部電極30に含まれる金属及びガラスのうちの少なくとも一方、例えば、金属及びガラスの両成分が含まれる。外部電極成分侵入部50は、負極の外部電極30の成分が含まれる、負極側の外部電極成分侵入部50である。
【0024】
正極側の外部電極成分侵入部40と負極側の外部電極成分侵入部50とは、それらとそれぞれ接続される外部電極20及び外部電極30に互いに同種の材料が用いられるか、或いは、互いに異種の材料が用いられるかに応じて、互いに同種の成分を含むか、或いは、互いに異種の成分を含む構成となる。
【0025】
正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDp、即ち、正極層11と接続される外部電極20からの又は正極層11が延びる固体電解質層13の端13cからの侵入深さDpは、一定値以上とされる。例えば、外部電極成分侵入部40の侵入深さDpは、12μm以上とされる。但し、外部電極成分侵入部40の侵入深さDpは、負極層12には達しない深さを上限とすることが望ましい。正極層11と接続される外部電極20から延びる外部電極成分侵入部40が負極層12に達してしまうと、短絡が生じる恐れがあるためである。
【0026】
負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDn、即ち、負極層12と接続される外部電極30からの又は負極層12が延びる固体電解質層13の端13dからの侵入深さDnは、一定値以上とされる。例えば、外部電極成分侵入部50の侵入深さDnは、12μm以上とされる。但し、外部電極成分侵入部50の侵入深さDnは、正極層11には達しない深さを上限とすることが望ましい。負極層12と接続される外部電極30から延びる外部電極成分侵入部50が正極層11に達してしまうと、短絡が生じる恐れがあるためである。
【0027】
正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDpと、負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDnとは、互いに同じ値を有してもよいし、互いに異なる値を有してもよい。
固体電池1は、例えば、上記のような構成を有する。
【0028】
尚、固体電池1において、正極層11及び負極層12の一方又は双方を「電極層」とも言う。固体電解質層13の面13aを「第1面」とも言い、端13dを「第1端」とも言う。或いは、固体電解質層13の面13bを「第1面」とも言い、端13cを「第1端」とも言う。
【0029】
ここでは固体電池1の積層体10として、各1層の正極層11、負極層12及び固体電解質層13を有するものを例示するが、積層体10は、正極層11と負極層12とが固体電解質層13を介して積層される構造を複数含むものであってもよい。この場合も、当該積層体10の負極層12と外部電極20との間、及び、正極層11と外部電極30との間に、それぞれ埋め込み層14が設けられ、端面10a及び端面10bを除く表面に、防湿層15が設けられる。そして、外部電極20及び外部電極30の各々と隣接する固体電解質層13と埋め込み層14との間に、上記のような外部電極成分侵入部40又は外部電極成分侵入部50が設けられる。
【0030】
固体電池1の構成について更に述べる。
固体電池1の積層体10の固体電解質層13には、例えば、酸化物固体電解質が用いられる。酸化物固体電解質としては、例えば、NASICON(Na super ionic conductor)型(「ナシコン型」とも称される)の酸化物固体電解質の1種であるLAGPが用いられる。LAGPは、一般式Li1+xAlGe2-x(PO(0<x≦1)で表される酸化物固体電解質である。このほか、固体電解質層13には、LiS(硫化リチウム)-P(五硫化二リン)等の硫化物固体電解質が用いられてもよい。
【0031】
積層体10の正極層11には、正極活物質、導電助剤及び固体電解質が含まれる。正極層11の固体電解質には、酸化物固体電解質又は硫化物固体電解質、例えば、固体電解質層13に用いられる固体電解質と同種の材料が用いられる。正極層11の正極活物質には、例えば、LiCoP(ピロリン酸コバルトリチウム、「LCPO」とも言う)等が用いられる。正極層11の導電助剤には、例えば、カーボンファイバー、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン又はカーボンナノチューブ等のカーボン材料、或いは、鉄シリサイド等の導電材料が用いられる。
【0032】
積層体10の負極層12には、負極活物質、導電助剤及び固体電解質が含まれる。負極層12の固体電解質には、酸化物固体電解質又は硫化物固体電解質、例えば、固体電解質層13に用いられる固体電解質と同種の材料が用いられる。負極層12の負極活物質には、例えば、TiO(酸化チタン)、Nb(五酸化ニオブ)等が用いられる。このほか、負極層12の負極活物質には、Li(PO(リン酸バナジウムリチウム)、LiTi12(チタン酸リチウム)等が用いられてもよい。負極層12の導電助剤には、例えば、カーボンファイバー、カーボンブラック、グラファイト、グラフェン又はカーボンナノチューブ等のカーボン材料、或いは、鉄シリサイド等の導電材料が用いられる。
【0033】
固体電池1において、その充電時には、正極層11から固体電解質層13を介して負極層12にリチウムイオンが伝導して取り込まれ、放電時には、負極層12から固体電解質層13を介して正極層11にリチウムイオンが伝導して取り込まれる。固体電池1では、発電要素の積層体10における、このようなリチウムイオン伝導によって、充放電動作が実現される。
【0034】
積層体10の埋め込み層14には、例えば、絶縁性のガラス材料が用いられる。絶縁性のガラス材料が用いられ、埋め込み層14が絶縁性とされる。このほか、埋め込み層14には、固体電解質やセラミックス等、絶縁性の各種材料が用いられてもよい。尚、埋め込み層14の絶縁性とは、積層体10におけるリチウムイオン伝導、電子伝導に対する影響が無いか或いは十分に低い性質を言う。
【0035】
例えば、埋め込み層14には、固体電解質層13、正極層11及び負極層12に用いられる固体電解質よりも高い硬度を有する絶縁性の材料が用いられる。例えば、埋め込み層14には、水分の透過性、又は、水素や酸素等のガスの透過性が低く、良好な密閉性を実現できる絶縁性の材料が用いられる。埋め込み層14は、固体電解質層13、正極層11及び負極層12を、外力や外気から保護する機能を有する。
【0036】
積層体10の防湿層15には、耐湿性を有する絶縁性の材料が用いられる。例えば、防湿層15には、埋め込み層14と同様の絶縁性の材料が用いられる。即ち、防湿層15には、固体電解質層13等に用いられる固体電解質よりも高い硬度を有する絶縁性の材料、水分やガスの透過性が低く密閉性の良好な絶縁性の材料が用いられる。防湿層15は、固体電解質層13、正極層11及び負極層12を、外力や外気から保護する機能を有する。
【0037】
このほか、防湿層15には、SiO(酸化ケイ素)やSiN(窒化ケイ素)等の絶縁性の材料が用いられてもよい。
外部電極20及び外部電極30には、金属及びガラスを含む、ガラス系の外部電極が用いられる。外部電極20及び外部電極30の金属としては、例えば、Ag(銀)が用いられる。このほか、外部電極20及び外部電極30の金属としては、Cu(銅)、Au(金)、Ni(ニッケル)等が用いられてもよい。外部電極20及び外部電極30のガラスには、各種ガラス材料が用いられ得る。例えば、外部電極20及び外部電極30のガラスとしては、カルコゲナイドガラス、ケイ酸塩ガラス、金属ガラス等が用いられてよい。外部電極20及び外部電極30のガラスとしては、Te(テルル)系ガラス、Te-V(バナジウム)系ガラス、Te-V-Bi(ビスマス)系ガラス等が用いられてよい。
【0038】
外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50にはそれぞれ、正極の外部電極20の成分及び負極の外部電極30の成分が含まれる。例えば、外部電極成分侵入部40には、正極の外部電極20の金属及びガラスの両成分が含まれ、外部電極成分侵入部50には、負極の外部電極30の金属及びガラスの両成分が含まれる。例えば、外部電極20及び外部電極30がいずれも、金属としてAgを含み、ガラスとしてTe系等のカルコゲナイドガラスを含むような場合であれば、外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50は、金属の成分であるAgと、ガラスの成分であるTe等のカルコゲンとを含む構成となる。
【0039】
固体電池1では、外部電極20から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部40により、外部電極20と積層体10の端面10aとの間の密着性が向上する。また、固体電池1では、外部電極30から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部50により、外部電極30と積層体10の端面10bとの間の密着性が向上する。これにより、固体電池1では、耐湿性が高められ、外部電極20及び外部電極30と積層体10との間から、積層体10の内部に水分が侵入することが抑えられる。
【0040】
積層体10に用いられる固体電解質、例えば、固体電解質層13に含まれる固体電解質のほか、正極層11及び負極層12に含まれる固体電解質は、比較的水分と反応し易い性質を有する。また、正極層11又は負極層12に含まれる活物質も水分と反応し得る。そのため、外部電極20と積層体10との間や外部電極30と積層体10との間から、積層体10の内部に水分が侵入すると、電池性能、例えば、充放電特性や寿命といった電池性能が劣化してしまうことが起こり得る。
【0041】
これに対し、固体電池1では、外部電極20及び外部電極30から、固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50が設けられる。これにより、外部電極20及び外部電極30と積層体10との間の密着性が高められ、固体電池1の耐湿性が高められる。これにより、固体電池1の積層体10への水分の侵入、それによる電池性能の劣化が抑えられる。
【0042】
外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50を設ける構成によれば、外部電極20及び外部電極30の密着性が高く耐湿性に優れた固体電池1が実現される。耐湿性に優れ、水分の侵入に起因した電池性能の劣化が抑えられる、高性能の固体電池1が実現される。
【0043】
尚、外部電極20及び外部電極30の密着性、固体電池1の耐湿性は、外部電極成分侵入部40の侵入深さDp及び外部電極成分侵入部50の侵入深さDnが深くなるほど高められる傾向がある。但し、外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50には、それぞれ外部電極20及び外部電極30の金属の成分が含まれ得る。そのため、外部電極成分侵入部40は、負極層12との短絡を回避するため、その侵入深さDpの上限を、負極層12に達しない深さまでとすることが望ましい。同様に、外部電極成分侵入部50は、正極層11との短絡を回避するため、その侵入深さDnの上限を、正極層11に達しない深さまでとすることが望ましい。
【0044】
また、固体電池1は、外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50のうちのいずれか一方を有する構成であってもよい。このような構成であっても、外部電極成分侵入部40又は外部電極成分侵入部50を有しないものに比べて、外部電極30又は外部電極20の密着性を高める一定の効果、固体電池1の耐湿性を高める一定の効果を得ることは可能である。
【0045】
続いて、上記のような構成を有する固体電池1の製造方法について説明する。
図2は固体電池の製造方法の一例について説明する図である。図2(A)には、積層体形成工程の一例の要部断面図を模式的に示している。図2(B)には、外部電極用ペースト塗布工程の一例の要部断面図を模式的に示している。図2(C)には、熱処理(焼き付け)工程の一例の要部断面図を模式的に示している。
【0046】
まず、図2(A)に示すような積層体10が形成される。積層体10の形成においては、例えば、予め、正極層11用、負極層12用、固体電解質層13用、埋め込み層14用及び防湿層15用の各ペーストが準備される。
【0047】
正極層11用のペーストとして、LCPO等の正極活物質、LAGP等の固体電解質、カーボン材料等の導電助剤のほか、バインダー、可塑剤、分散剤、希釈剤等を含むペーストが準備される。
【0048】
負極層12用のペーストとして、TiOやNb等の負極活物質、LAGP等の固体電解質、カーボン材料等の導電助剤のほか、バインダー、可塑剤、分散剤、希釈剤等を含むペーストが準備される。
【0049】
固体電解質層13用のペーストとして、LAGP等の固体電解質のほか、バインダー、可塑剤、分散剤、希釈剤等を含むペーストが準備される。
埋め込み層14用のペーストとして、600℃付近で溶融、焼結される、いわゆる低融点ガラス等の絶縁性のガラス材料を含むペーストが準備される。このほか、埋め込み層14用のペーストとしては、固体電解質やセラミックス等の絶縁性の材料を含むペーストが準備されてもよい。埋め込み層14用のペーストには、粒子状Al(酸化アルミニウム)等のセラミックス材料が添加されてもよい。
【0050】
防湿層15用のペーストとして、埋め込み層14用のペーストと同様のものが準備される。
準備された正極層11用、負極層12用、固体電解質層13用、埋め込み層14用及び防湿層15用の各ペーストを、図2(A)に示す積層体10のような積層順となるように塗工する。或いは、各ペーストをPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等の支持体上に塗工して形成される各シートを、図2(A)に示す積層体10のような積層順となるように積層する。
【0051】
このようにペーストが塗工されて得られる構造体或いはシートが積層されて得られる構造体は、正極層11用及び負極層12用のペースト、又は、それらから形成される正極層11用及び負極層12用のシートの、各々の側面の一部が露出する端面10a及び端面10bを有する構造とされる。そのような構造となるように、必要に応じて、ペースト塗工後或いはシート積層後の構造体に対し、裁断が行われてもよい。
【0052】
そして、ペースト中又はシート中のバインダー等の有機成分を除去するための熱処理(「脱脂」とも言う)が行われ、更に、ペースト中又はシート中の固体電解質、ガラス、セラミックス等を焼結させるための熱処理(「焼成」とも言う)が行われる。
【0053】
このような脱脂及び焼成の熱処理により、正極層11、負極層12、固体電解質層13、埋め込み層14及び防湿層15が形成される。即ち、正極層11用のペースト又はシートから正極層11が形成される。負極層12用のペースト又はシートから負極層12が形成される。固体電解質層13用のペースト又はシートから固体電解質層13が形成される。埋め込み層14用のペースト又はシートから埋め込み層14が形成される。防湿層15用のペースト又はシートから防湿層15が形成される。これにより、図2(A)に示すような積層体10が形成される。
【0054】
尚、防湿層15にSiN等を用いる場合には、上記の例(ペースト塗工又はシート積層等並びに脱脂及び焼成の熱処理)に従って正極層11、負極層12、固体電解質層13及び埋め込み層14が積層された構造体を形成した後、その表面にSiN等の防湿層15を形成すればよい。
【0055】
図2(A)に示すような積層体10の形成後、図2(B)及び図2(C)に示すように、外部電極20及び外部電極30、並びに、外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50が形成される。
【0056】
外部電極20及び外部電極30の形成においては、Ag等の所定の金属を含む粉末、及び、所定のガラスを含む粉末を含むペースト材料が準備される。準備されたペースト材料が、積層体10の、正極層11及び負極層12の各側面の一部がそれぞれ露出する端面10a側及び端面10b側に塗布される。これにより、図2(B)に示すように、積層体10の端面10a側及び端面10b側にそれぞれ、外部電極用ペースト21及び外部電極用ペースト31が形成される。
【0057】
外部電極用ペースト21及び外部電極用ペースト31は、互いに同種のペースト材料を用いて形成されてよい。或いは、外部電極用ペースト21及び外部電極用ペースト31は、互いに異種のペースト材料を用いて形成されてもよい。
【0058】
積層体10の端面10a側及び端面10b側にそれぞれ形成された外部電極用ペースト21及び外部電極用ペースト31に対し、図2(C)に示すように、所定の条件で熱処理60が行われる。即ち、熱処理60により、積層体10の端面10a側の外部電極用ペースト21及び端面10b側の外部電極用ペースト31の焼き付けが行われる。これにより、積層体10の端面10a側に、外部電極用ペースト21から、所定の金属及びガラスを含む外部電極20が形成される。積層体10の端面10b側に、外部電極用ペースト31から、所定の金属及びガラスを含む外部電極30が形成される。
【0059】
この外部電極20及び外部電極30を形成する際の熱処理60において、外部電極20又は外部電極用ペースト21に含まれる金属及びガラスの成分が、固体電解質層13と埋め込み層14との間に拡散して侵入する。これにより、図2(C)に示すような外部電極成分侵入部40、即ち、外部電極20から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部40が形成される。その際には、熱処理60の条件によって、外部電極成分侵入部40の、固体電解質層13の端13c(又は積層体10の端面10a)からの侵入深さ(図1のDpに相当)を変える、或いは、調整することができる。
【0060】
また、外部電極20及び外部電極30を形成する際の熱処理60において、外部電極30又は外部電極用ペースト31に含まれる金属及びガラスの成分が、固体電解質層13と埋め込み層14との間に拡散して侵入する。これにより、図2(C)に示すような外部電極成分侵入部50、即ち、外部電極30から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部50が形成される。その際には、熱処理60の条件によって、外部電極成分侵入部50の、固体電解質層13の端13d(又は積層体10の端面10b)からの侵入深さ(図1のDnに相当)を変える、或いは、調整することができる。
【0061】
尚、外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50を形成する場合の熱処理60には、外部電極20及び外部電極30を形成する目的で条件が設定される熱処理に加えて、その熱処理に継続して当該条件と同じ又は異なる条件で行われる熱処理が含まれてもよい。或いは、外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50を形成する場合の熱処理60には、外部電極20及び外部電極30を形成する目的で条件が設定される熱処理に加えて、その熱処理の終了後に当該条件と同じ又は異なる条件で行われる熱処理が含まれてもよい。このような熱処理60により、金属及びガラスの成分を固体電解質層13と埋め込み層14との間に侵入させ、外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50を形成することもできる。
【0062】
ここでは図示を省略するが、熱処理60によって形成された外部電極20及び外部電極30の表面には、電解メッキ法等を用い、Ni、Sn(スズ)等のメッキ層が形成されてもよい。例えば、外部電極20及び外部電極30の表面にNiメッキ層が形成され、そのNiメッキ層の表面にSnメッキ層が形成される。
【0063】
以上のような工程により、上記図1に示したような構成を有する固体電池1が製造される。
固体電池1では、外部電極20から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部40により、外部電極20と積層体10の端面10aとの間の密着性が向上する。また、固体電池1では、外部電極30から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部50により、外部電極30と積層体10の端面10bとの間の密着性が向上する。
【0064】
これにより、固体電池1では、耐湿性が高められ、外部電極20及び外部電極30と積層体10との間から積層体10の内部に水分が侵入することが抑えられ、発電要素である積層体10への水分の侵入による電池性能の劣化が抑えられる。外部電極20及び外部電極30の密着性が高く耐湿性に優れた固体電池1が実現される。耐湿性に優れ、水分の侵入に起因した電池性能の劣化が抑えられる、高性能の固体電池1が実現される。
【0065】
続いて、外部電極20及び外部電極30を形成する際の熱処理60の条件を変えて作製した試料の、正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDp及び負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDn、並びに、高湿度下における固体電池1の寿命を評価した結果について述べる。
【0066】
<試料>
〔No.1〕
埋め込み層14にガラスを用いた上記のような積層体10(図2(A))を準備し、所定の金属及びガラスを含む同種のガラス系外部電極用ペースト21及び外部電極用ペースト31を積層体10の端面10a側及び端面10b側に塗布し(図2(B))、温度363℃、保持時間10minの条件で熱処理60を行って外部電極20及び外部電極30を形成した(図2(C))。この熱処理60により、外部電極20及び外部電極30と共に、各々から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50を形成した(図2(C))。これにより、試料No.1の固体電池1(図1)を得た。
【0067】
〔No.2〕
埋め込み層14にガラスを用いた上記のような積層体10(図2(A))を準備し、所定の金属及びガラスを含む同種のガラス系外部電極用ペースト21及び外部電極用ペースト31を積層体10の端面10a側及び端面10b側に塗布し(図2(B))、温度363℃、保持時間40minの条件で熱処理60を行って外部電極20及び外部電極30を形成した(図2(C))。この熱処理60により、外部電極20及び外部電極30と共に、各々から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50を形成した(図2(C))。これにより、試料No.2の固体電池1(図1)を得た。
【0068】
〔No.3〕
埋め込み層14にガラスを用いた上記のような積層体10(図2(A))を準備し、所定の金属及びガラスを含む同種のガラス系外部電極用ペースト21及び外部電極用ペースト31を積層体10の端面10a側及び端面10b側に塗布し(図2(B))、温度370℃、保持時間40minの条件で熱処理60を行って外部電極20及び外部電極30を形成した(図2(C))。この熱処理60により、外部電極20及び外部電極30と共に、各々から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50を形成した(図2(C))。これにより、試料No.3の固体電池1(図1)を得た。
【0069】
〔No.4〕
埋め込み層14にガラスを用いた上記のような積層体10(図2(A))を準備し、所定の金属及びガラスを含む同種のガラス系外部電極用ペースト21及び外部電極用ペースト31を積層体10の端面10a側及び端面10b側に塗布し(図2(B))、温度380℃、保持時間40minの条件で熱処理60を行って外部電極20及び外部電極30を形成した(図2(C))。この熱処理60により、外部電極20及び外部電極30と共に、各々から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる外部電極成分侵入部40及び外部電極成分侵入部50を形成した(図2(C))。これにより、試料No.4の固体電池1(図1)を得た。
【0070】
<評価>
〔外部電極成分侵入部の侵入深さ〕
試料No.1-4の固体電池1の断面について元素分析を行い、正極層11と接続される外部電極20から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる、外部電極20の金属及びガラスの成分が分布する領域を測定した。この元素分析により、固体電解質層13と埋め込み層14との間には、外部電極20からその金属及びガラスの成分が分布する領域が延びており、外部電極成分侵入部40が形成されていることを確認した。測定された金属及びガラスの成分の分布領域から、正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDpを求めた。
【0071】
同様に、試料No.1-4の固体電池1の断面について元素分析を行い、負極層12と接続される外部電極30から固体電解質層13と埋め込み層14との間に延びる、外部電極30の金属及びガラスの成分が分布する領域を測定した。この元素分析により、固体電解質層13と埋め込み層14との間には、外部電極30からその金属及びガラスの成分が分布する領域が延びており、外部電極成分侵入部50が形成されていることを確認した。測定された金属及びガラスの成分の分布領域から、負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDnを求めた。
【0072】
〔高湿度下における寿命〕
試料No.1-4の固体電池1について、温度85℃、相対湿度(RH)85%の高湿度下に曝した状態でそれぞれ充放電測定を行った。充放電測定の結果から、試料No.1-4の固体電池1の寿命(劣化開始時間)をそれぞれ求めた。
【0073】
試料No.1-4の固体電池1について得られた、正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDp[μm]、負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDn[μm]、及び、高湿度下(85℃、85%RH)における寿命[h]の結果を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
試料No.1-2の結果より、熱処理60の温度が同じでも、保持時間が長い方が、正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDp、及び、負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDnが大きくなる傾向が認められ、寿命が長くなる傾向が認められた。
【0076】
試料No.2-4の結果より、熱処理60の保持時間が同じでも、温度が高い方が、正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDp、及び、負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDnが大きくなる傾向が認められ、寿命が長くなる傾向が認められた。
【0077】
表1より、固体電池1では、熱処理60の温度が高いほど、またその保持時間が長いほど、正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDp、及び、負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDnが大きくなり、寿命が長くなることが分かった。熱処理60の条件によって、正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDp、及び、負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDnを変える、或いは、調整することができる、と言うこともできる。
【0078】
表1より、正極側の外部電極成分侵入部40の侵入深さDp、及び、負極側の外部電極成分侵入部50の侵入深さDnが12μm以上となると、固体電池1の寿命が長くなり、電池性能の劣化が抑えられると言うことができる。
【0079】
従って、固体電池1の耐湿性を高め、それによって電池性能の劣化を抑えるためには、外部電極20からの侵入深さDpが12μm以上となるような外部電極成分侵入部40を設けることが好ましく、外部電極30からの侵入深さDnが12μm以上となるような外部電極成分侵入部50を設けることが好ましい。但し、短絡回避のため、外部電極成分侵入部40の侵入深さDpは、負極層12に達しない深さを上限とすることが望ましく、外部電極成分侵入部50の侵入深さDnは、正極層11に達しない深さを上限とすることが望ましい。
【符号の説明】
【0080】
1 固体電池
10 積層体
10a、10b 端面
11 正極層
12 負極層
13 固体電解質層
13a、13b 面
13c、13d 端
14 埋め込み層
15 防湿層
20、30 外部電極
21、31 外部電極用ペースト
40、50 外部電極成分侵入部
60 熱処理
図1
図2