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特開2025-148269肥満を治療するための単独又は併用療法としてのレプチン受容体アゴニスト抗体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025148269
(43)【公開日】2025-10-07
(54)【発明の名称】肥満を治療するための単独又は併用療法としてのレプチン受容体アゴニスト抗体
(51)【国際特許分類】
   C07K 16/28 20060101AFI20250930BHJP
   C07K 7/06 20060101ALI20250930BHJP
   C07K 7/08 20060101ALI20250930BHJP
   C07K 14/00 20060101ALI20250930BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20250930BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20250930BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20250930BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20250930BHJP
   C12N 15/13 20060101ALI20250930BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20250930BHJP
   A61K 39/395 20060101ALI20250930BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20250930BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20250930BHJP
   A61P 3/04 20060101ALI20250930BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250930BHJP
【FI】
C07K16/28
C07K7/06 ZNA
C07K7/08
C07K14/00
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12N15/13
C12N15/63 Z
A61K39/395 N
A61K48/00
A61K45/00
A61P3/04
A61P43/00 121
【審査請求】未請求
【請求項の数】51
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2025037068
(22)【出願日】2025-03-10
(31)【優先権主張番号】63/566,017
(32)【優先日】2024-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100221523
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 渉
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(72)【発明者】
【氏名】アイ,ミンロン
(72)【発明者】
【氏名】ブリエール,ダニエル エイ
(72)【発明者】
【氏名】ケイン,ポール エフ
(72)【発明者】
【氏名】チルトン,トッド シー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】レプチン受容体(LEPR)に対するアゴニスト活性を有し、肥満を治療するための治療剤として使用することができる抗体を提供する。
【解決手段】レプチン受容体(LEPR)に結合してこれを刺激させる抗体を提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、特定の配列を有するHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2及びLCDR3のうちの少なくとも1つ、又はそれらに対して少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、若しくは少なくとも99%の配列同一性を有する配列を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レプチン受容体(LEPR)に結合する抗体であって、前記抗体が、重鎖可変領域(VH)及び軽鎖可変領域(VL)を含み、前記VHが、重鎖相補性決定領域(HCDR)HCDR1、HCDR2及びHCDR3を含み、前記VLが、軽鎖相補性決定領域(LCDR)LCDR1、LCDR2及びLCDR3を含み、
a)前記HCDR1が配列番号7を含み、
b)前記HCDR2が配列番号8を含み、
c)前記HCDR3が配列番号9を含み、
d)前記LCDR1が配列番号1又は2を含み、
e)前記LCDR2が配列番号3を含み、
f)前記LCDR3が配列番号4、5又は6を含む、
レプチン受容体(LEPR)に結合する抗体。
【請求項2】
a)前記LCDR1が配列番号1を含み、前記LCDR3が配列番号5を含む、
b)前記LCDR1が配列番号1を含み、前記LCDR3が配列番号4を含む、
c)前記LCDR1が配列番号2を含み、前記LCDR3が配列番号5を含む、
d)前記LCDR1が配列番号1を含み、前記LCDR3が配列番号6を含む、
請求項1に記載の抗体。
【請求項3】
前記抗体が、ヒトIgG1又はIgG4サブクラスを有する、請求項1~2のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項4】
前記抗体が、ヒトIgG1サブクラスを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項5】
前記VHが配列番号18を含み、前記VLが配列番号16を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項6】
前記抗体が、配列番号19を含む重鎖(HC)と、配列番号17を含む軽鎖(LC)とを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項7】
前記抗体が、配列番号19からなる重鎖(HC)と、配列番号17からなる軽鎖(LC)とを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項8】
前記VHが配列番号18を含み、前記VLが配列番号10を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項9】
前記抗体が、配列番号19を含む重鎖(HC)と、配列番号11を含む軽鎖(LC)とを含む、請求項1~4及び8のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項10】
前記抗体が、配列番号19からなる重鎖(HC)と、配列番号11からなる軽鎖(LC)とを含む、請求項1~4及び8のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項11】
前記VHが配列番号18を含み、前記VLが配列番号12を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項12】
前記抗体が、配列番号19を含む重鎖(HC)と、配列番号13を含む軽鎖(LC)とを含む、請求項1~4及び11のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項13】
前記抗体が、配列番号19からなる重鎖(HC)と、配列番号13からなる軽鎖(LC)とを含む、請求項1~4及び11のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項14】
前記VHが配列番号18を含み、前記VLが配列番号14を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項15】
前記抗体が、配列番号19を含む重鎖(HC)と、配列番号15を含む軽鎖(LC)とを含む、請求項1~4及び14のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項16】
前記抗体が、配列番号19からなる重鎖(HC)と、配列番号15からなる軽鎖(LC)とを含む、請求項1~4及び14のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項17】
前記抗体が、1E-10M~3.0E-8Mの解離平衡定数(K)でヒトLEPRに結合する、請求項1~16のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項18】
前記抗体が、1E-10~5.0E-7Mの解離平衡定数(K)でカニクイザルLEPRに結合する、請求項1~17のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項19】
前記抗体が、1E-10M~5.0E-6Mの解離平衡定数(K)でイヌLEPRに結合する、請求項1~18のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項20】
前記Kが、表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイによって決定される、請求項17~19のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項21】
前記抗体が、0.40nM~0.01nMのEC50(ヒト)を有する、請求項1~20のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項22】
前記抗体が、2.0nM~0.01nMのEC50(カニクイザル)を有する、請求項1~21のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項23】
前記抗体が、1.0nM~0.01nMのEC50(イヌ)を有する、請求項1~22のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項24】
前記EC50がpSTAT3アッセイによって決定される、請求項21~23のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項25】
前記抗体が、ヒトレプチンと比較して、ヒトLEPRの55%~65%のアゴニズムを提供する、請求項1~24のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項26】
前記抗体が、ヒトレプチンと比較して、カニクイザルLEPRの20%~30%のアゴニズムを提供する、請求項1~25のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項27】
前記抗体が、ヒトレプチンと比較して、イヌLEPRの65%~85%のアゴニズムを提供する、請求項1~26のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項28】
前記アゴニズムがpSTAT3アッセイによって決定される、請求項25~27のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項29】
配列番号1~20の少なくとも1つをコードする配列を含む核酸。
【請求項30】
請求項29に記載の核酸を含むベクター。
【請求項31】
請求項30に記載のベクターを含む細胞。
【請求項32】
前記細胞が、哺乳動物細胞である、請求項31に記載の細胞。
【請求項33】
請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体と、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、又は担体と、を含む、医薬組成物。
【請求項34】
請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体と、第2の治療剤とを含む医薬組成物。
【請求項35】
前記第2の治療剤が、配列番号40~47のいずれか1つに示される薬剤を含む、請求項34に記載の医薬組成物。
【請求項36】
前記第2の治療剤が、配列番号50~51のいずれか1つに示される薬剤を含む、請求項34に記載の医薬組成物。
【請求項37】
前記第2の治療剤がGLP-1アゴニスト活性を含む、請求項34に記載の医薬組成物。
【請求項38】
前記第2の治療剤が、前記GLP-1受容体及びGIP受容体のデュアルアゴニストである、請求項37に記載の医薬組成物。
【請求項39】
前記GLP-1受容体及びGIP受容体のデュアルアゴニストが配列番号54を含む、請求項38に記載の医薬組成物。
【請求項40】
前記第2の治療剤が配列番号56を含む、請求項37に記載の医薬組成物。
【請求項41】
肥満の治療において配列番号39~57から選択される第2の治療剤と組み合わせて、同時、別個又は逐次使用するための、請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項42】
肥満の治療において請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体と組み合わせて、同時、別個又は逐次使用するための配列番号39~57から選択される治療剤。
【請求項43】
肥満の治療を必要とする対象において肥満を治療する方法であって、治療有効量の請求項1~28及び33~40のいずれか一項に記載の抗体又は組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項44】
治療に使用するための、請求項1~28及び33~40のいずれか一項に記載の抗体又は組成物。
【請求項45】
肥満の治療において使用するための、請求項1~28及び33~40のいずれか一項に記載の抗体又は組成物。
【請求項46】
肥満の治療に使用するための、請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体を含む医薬組成物。
【請求項47】
肥満を治療するための医薬品の製造における、請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体の使用。
【請求項48】
リポジストロフィー障害の治療を必要とする対象においてリポジストロフィー障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項49】
リポジストロフィー障害の治療における使用のための、請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体。
【請求項50】
リポジストロフィー障害の治療における使用のための、請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体を含む医薬組成物。
【請求項51】
リポジストロフィー障害を治療するための医薬品の製造における、請求項1~28のいずれか一項に記載の抗体の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、レプチン受容体アゴニスト抗体及びそれに関連する治療法に関する。
【背景技術】
【0002】
レプチンは、脂肪細胞によって産生され、放出される循環ホルモンである。レプチンは、代謝及び食欲を調節するために視床下部のニューロンによって発現されるその受容体(LEPR(OB-Rとも呼ばれる))を介してシグナル伝達する。LEPRは、クラスIサイトカイン受容体ファミリーの細胞表面シングルパス膜貫通受容体である。レプチン結合によるLEPRの活性化は、細胞内Janusキナーゼ(JAK)を活性化し、下流のエフェクタータンパク質のリン酸化をもたらす。
【0003】
レプチン又はLEPR遺伝子における機能喪失変異は、肥満の重度の幼児期発症を引き起こす。組換えレプチンタンパク質(メトレレプチン)は、レプチン欠損患者及びリポジストロフィー患者の症状を治療するために承認された。メトレレプチン治療はまた、低循環レプチンを有するヒトにおいて体重を減少させることが示され(Depaoli et al.,Diabetes.2018 Jul 67:296-LB)、非アルコール性脂肪性肝炎患者の肝臓の病態を改善する(Akinci et al.Med.2021 Jul 9;2(7):814-835)。しかしながら、その短い半減期、有害な副作用及び抗レプチン自己抗体の開発のために、メトレレプチンは臨床における適用が制限されている。更に、一般的な肥満の患者は、レプチン抵抗性のためにメトレレプチン治療に応答しない。(Farr et al.Curr Opinion Endo Diab Obes.2015;22(5):353-359)。
【0004】
更に、LEPR抗体は、国際公開第2017066204(A1)号及び国際公開第2019195796(A1)号に報告されている。しかしながら、望ましい結合親和性でいくつかの種のLEPRに結合し、いくつかの種のLEPRを活性化し、Fcγ受容体の結合に関して有益な特性を示し、LEPRシグナル伝達を脱感作せず、シグナル伝達欠損LEPRを活性化し、及び/又は二次治療剤と有利に組み合わせることができるLEPRアゴニスト抗体が依然として必要とされている。
【0005】
したがって、LEPR経路を刺激するための新しい治療剤は、臨床応用を著しく広げるであろう。
【発明の概要】
【0006】
本開示は、レプチン受容体(LEPR)に結合してこれを刺激させる抗体を提供する。
【0007】
一実施形態では、本開示の抗体は、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8及び9のうちの少なくとも1つから選択されるHCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2及びLCDR3のうちの少なくとも1つ、又はそれらに対して少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、若しくは少なくとも99%の配列同一性を有する配列を含む。
【0008】
一実施形態では、抗体は、配列番号7を有するHCDR1、配列番号8を有するHCDR2、配列番号9を有するHCDR3、配列番号1又は2を有するLCDR1、配列番号3を有するLCDR2、及び配列番号4、5、又は6を有するLCDR3を含む。
【0009】
一実施形態では、抗体は、配列番号1を有するLCDR1と、配列番号5を有するLCDR3とを含む。一実施形態では、抗体は、配列番号1を有するLCDR1と、配列番号4を有するLCDR3とを含む。一実施形態では、抗体は、配列番号2を有するLCDR1と、配列番号5を有するLCDR3とを含む。一実施形態では、抗体は、配列番号1を有するLCDR1と、配列番号6を有するLCDR3とを含む。
【0010】
一実施形態では、抗体は、配列番号10、12、14、16、及び18から選択されるVH及びVL配列、又はそれらに対して少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、若しくは少なくとも99%の配列同一性を有する配列を含む。
【0011】
一実施形態では、本開示は、配列番号18に示されるVH及び配列番号10に示されるVLを有する抗体を提供する。一実施形態では、本開示は、配列番号18に示されるVH及び配列番号12に示されるVLを有する抗体を提供する。一実施形態では、本開示は、配列番号18に示されるVH及び配列番号14に示されるVLを有する抗体を提供する。一実施形態では、本開示は、配列番号18に示されるVH及び配列番号16に示されるVLを有する抗体を提供する。
【0012】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、ヒトIgG1サブクラス又はIgG4サブクラスである。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、ヒトIgG1サブクラスである。
【0013】
一実施形態では、抗体は、配列番号11、13、15、17、及び19から選択されるHC及びLC配列、又はそれらに対して少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、若しくは少なくとも99%の配列同一性を有する配列を含む。
【0014】
一実施形態では、本開示は、配列番号19に示されるHC及び配列番号11に示されるLCを有する抗体を提供する。一実施形態では、本開示は、配列番号19に示されるHC及び配列番号13に示されるLCを有する抗体を提供する。一実施形態では、本開示は、配列番号19に示されるHC及び配列番号15に示されるLCを有する抗体を提供する。一実施形態では、本開示は、配列番号19に示されるHC及び配列番号17に示されるLCを有する抗体を提供する。
【0015】
別の態様において、本開示は、本開示の抗体を含む医薬組成物を提供する。一実施形態では、医薬組成物は、本開示の抗体及び第2の治療剤を含む。第2の治療剤は、GLP-1受容体アゴニスト活性を有する薬剤、アミリン受容体アゴニスト活性を有する薬剤、カルシトニン受容体アゴニスト活性を有する薬剤、グルカゴン受容体アゴニスト活性を有する薬剤から選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、GLP-1受容体アゴニスト活性及びGIP受容体アゴニスト活性を有する。別の実施形態では、第2の治療剤は、GLP-1受容体アゴニスト活性、GIP受容体アゴニスト活性、及びグルカゴン受容体アゴニスト活性を有する。
【0016】
別の態様では、本開示は、レプチン受容体に関連する疾患又は障害を治療する方法を提供する。一実施形態では、疾患又は障害は、レプチン欠損、レプチン抵抗性に関連するか又はそれによって媒介されるか、又はそうでなければLEPRを刺激させることによって治療可能である。別の実施形態では、疾患又は障害は、肥満を含む。この態様による方法は、単剤療法又は併用療法として本開示の抗体を投与することを含む。
【0017】
併用療法の場合、本開示の抗体は、第2の治療剤と組み合わせて、同時に、別々に、又は逐次投与される。第2の治療剤は、GLP-1受容体アゴニスト活性、アミリン受容体アゴニスト活性、又はグルカゴン受容体アゴニスト活性を有する薬剤を含む。一実施形態では、第2の治療薬は、GLP-1受容体アゴニスト活性及びGIP受容体アゴニスト活性を有する。別の実施形態では、第2の治療剤は、GLP-1受容体アゴニスト活性、GIP受容体アゴニスト活性、及びグルカゴン受容体アゴニスト活性を有する。
【0018】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、配列番号39~57から選択される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】ヒトLEPRに対する本開示の例示的抗体の結合を示す。
図2】レプチンタンパク質の存在下におけるhLepRへの本開示の例示的抗体の結合を、対照のパーセンテージとして示す。
図3】本開示の例示的抗体のC1q結合を示す。
図4】レプチン受容体アゴニストと組み合わせてGLP-1受容体アゴニストを投与した食餌誘導性肥満マウスの、対照と比較した体重パーセントを示す。
図5】レプチン受容体アゴニストと組み合わせてデュアルGLP1R/GIPRアゴニストを投与した食餌誘導性肥満マウスの、対照と比較した体重パーセントを示す図である。
図6】レプチン受容体アゴニストと組み合わせてGLP1R/GIPR/GCGRトリプルアゴニストを投与した食餌誘導性肥満マウスの、対照と比較した体重パーセントを示す。
図7】レプチン受容体アゴニストと組み合わせてグルカゴン受容体アゴニストを投与した食餌誘導性肥満マウスの、対照と比較した体重パーセントを示す。
図8】レプチン受容体アゴニストと組み合わせてアミリン受容体アゴニストを投与した食餌誘導性肥満マウスの、対照と比較した体重パーセントを示す。
図9】アミリン受容体アゴニスト又はアミリン及びカルシトニン受容体コアゴニストのいずれかと組み合わせてレプチン受容体アゴニストを投与した食餌誘導性肥満マウスの、対照と比較した体重パーセントを示す。
図10】本明細書に開示される例示的抗体を投与したカニクイザルの、対照と比較した体重パーセントを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示は、レプチン受容体(LEPR)に結合し、これを刺激させる抗体を提供する。本明細書で使用される場合、特に明記しない限り、LEPRは、配列番号28に示されるようなヒトレプチン受容体(hLepR)を指す。ヒトLEPRの細胞外ドメインを配列番号29に示す。
【0021】
本明細書で使用される「抗体」という用語は、抗原に結合する免疫グロブリン分子を指す。抗体の実施形態には、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、一本鎖断片可変(scFv)、抗体断片、ヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、二重特異性若しくは多重特異性抗体、又はコンジュゲート抗体が含まれる。抗体は、任意のクラス(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA)、及び任意のサブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4)であってもよい。
【0022】
本開示の例示的な抗体は、4つのポリペプチド鎖:鎖間ジスルフィド結合を介して架橋される2つの重鎖(HC)及び2つの軽鎖(LC)から構成された、免疫グロブリンG(IgG)型抗体である。4つのポリペプチド鎖の各々のアミノ末端部分は、抗原認識に主に関与する約100~125個以上のアミノ酸の可変領域を含む。4つのポリペプチド鎖のそれぞれのカルボキシル末端部分は、エフェクター機能及び抗体リサイクルを主に担う定常領域を含む。各重鎖は、重鎖可変領域(VH)及び重鎖定常領域から構成される。各軽鎖は、軽鎖可変領域(VL)及び軽鎖定常領域から構成される。IgGアイソタイプは、サブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、及びIgG4)に更に分割されてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、ヒトIgG1サブクラス又はIgG4サブクラスである。
【0024】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される抗体又は抗原結合断片は、ヒトIgG1サブクラスである。
【0025】
VH及びVL領域は、フレームワーク領域(framework region、FR)と呼称される、より保存されている領域が散在する、相補性決定領域(complementarity determining region、CDR)と呼称される、超可変領域に更に細分され得る。CDRはタンパク質の表面上に露出しており、抗原結合特異性のための抗体の重要な領域である。各VH及びVLは、3つのCDR及び4つのFRから構成されており、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順序でアミノ末端からカルボキシ末端へと配置される。本明細書では、重鎖の3つのCDRを「HCDR1、HCDR2、HCDR3」と称し、軽鎖の3つのCDRを「LCDR1、LCDR2、及びLCDR3」と称する。CDRは、抗原との特異的相互作用を形成する残基の大部分を含有する。アミノ酸残基のCDRへの割り当ては、Kabat(Kabat et al.,「Sequences of Proteins of Immunological Interest,」National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991))、Chothia(Chothia et al.,「Canonical structures for the hypervariable regions of immunoglobulins」,Journal of Molecular Biology 1987,196:901-917;Al-Lazikani et al.,「Standard conformations for the canonical structures of immunoglobulins」,Journal of Molecular Biology 1997,273:927-948)、North(North et al.,「A New Clustering of Antibody CDR Loop Conformations」,Journal of Molecular Biology,406,228-256(2011)、又はIMGT(the international ImMunoGeneTics database、www.imgt.orgで利用可能、Lefranc et al.,Nucleic Acids Res.1999;27:209-212を参照のこと)に記載されるものを含む、周知のスキームに従って行われてもよい。特に明記しない限り、North CDRの定義は、本明細書に記載のヒトLEPRに結合する抗体に使用される。
【0026】
本開示の実施形態にはまた、本明細書で使用される場合、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fv断片、scFv抗体断片、scFab、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、又はFd断片などの、抗原又は抗原のエピトープと特異的に相互作用する能力を保持する抗体の少なくとも一部分を含む、抗体断片又は抗原結合断片が含まれる。
【0027】
本明細書で使用される「抗原結合ドメイン」という用語は、抗原又は抗原のエピトープに結合する分子の一部を指す。
【0028】
本明細書で使用される「二重特異性」という用語は、2つの異なる抗原結合ドメインを含む分子を指す。二重特異性結合分子は、2つの異なる抗原又は同じ抗原の2つの異なるエピトープに結合することができる。本開示の実施形態はまた、LEPRに結合する二重特異性抗体を含む。
【0029】
本開示は、重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2及びHCDR3を含むVHを提供し、これらは次に重鎖(HC)を含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号7、配列番号8、及び配列番号9の少なくとも1つを含むVHを提供する。
【0031】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、HCDR1(配列番号7)、HCDR2(配列番号8)及びHCDR3(配列番号9)のうちの少なくとも1つを含むVHを提供する。例示的なVHは、配列番号18に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%同一の配列を含む。
【0032】
HCDR1(配列番号7)、HCDR2(配列番号8)、及びHCDR3(配列番号9)を有する例示的なHCは、配列番号19に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%同一の配列を含む。
【0033】
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号1に示されるLCDR1及び配列番号5に示されるLCDR3を有する抗体を提供する。いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号3に示されるLCDR2を更に含む。
【0034】
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号1、配列番号3及び配列番号5を含むVLを提供する。例示的なVLを配列番号16に示す。いくつかの実施形態では、VLは、配列番号16に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、90%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%同一の配列を含む。
【0035】
配列番号1、配列番号3及び配列番号5を有する例示的なLCは、配列番号17に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%又は少なくとも99%同一である配列を含む。
【0036】
一実施形態では、本開示の抗体は、配列番号19を含む重鎖(HC)と、配列番号17を含む軽鎖(LC)とを含む。
【0037】
一実施形態では、本開示の抗体は、配列番号19からなる重鎖(HC)と、配列番号17からなる軽鎖(LC)とを含む。
【0038】
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号1及び配列番号4を有する抗体を提供する。いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号3に示されるLCDR2を更に含む。
【0039】
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号1、配列番号3及び配列番号4を含むVLを提供する。例示的なVLを配列番号10に示す。いくつかの実施形態では、VLは、配列番号10に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%同一の配列を含む。
【0040】
配列番号1、配列番号3及び配列番号4を有する例示的なLCは、配列番号11に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%又は少なくとも99%同一である配列を含む。
【0041】
一実施形態では、本開示の抗体は、配列番号19を含む重鎖(HC)と、配列番号11を含む軽鎖(LC)とを含む。
【0042】
一実施形態では、本開示の抗体は、配列番号19からなる重鎖(HC)と、配列番号11からなる軽鎖(LC)とを含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号2及び配列番号5を有する抗体を提供する。いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号3に示されるLCDR2を更に含む。
【0044】
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号2、配列番号3及び配列番号5を含むVLを提供する。例示的なVLを配列番号12に示す。いくつかの実施形態では、VLは、配列番号12に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%同一の配列を含む。
【0045】
配列番号2、配列番号3及び配列番号5を有する例示的なLCは、配列番号13に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、又は少なくとも99%同一である配列を含む。
【0046】
一実施形態では、本開示の抗体は、配列番号19を含む重鎖(HC)と、配列番号13を含む軽鎖(LC)とを含む。
【0047】
一実施形態では、本開示の抗体は、配列番号19からなる重鎖(HC)と、配列番号13からなる軽鎖(LC)とを含む。
【0048】
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号1及び配列番号6を有する抗体を提供する。いくつかの実施形態では、抗体は、配列番号3に示されるLCDR2を更に含む。
【0049】
いくつかの実施形態では、本開示は、配列番号1、配列番号3及び配列番号6を含むVLを提供する。例示的なVLを配列番号14に示す。いくつかの実施形態では、VLは、配列番号14に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも97%、又は少なくとも99%同一の配列を含む。
【0050】
配列番号1、配列番号3及び配列番号5を有する例示的なLCは、配列番号15に示されるアミノ酸配列と少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%又は少なくとも99%同一である配列を含む。
【0051】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、配列番号7を含むHCDR1、配列番号8を含むHCDR2、配列番号9を含むHCDR3、配列番号1又は配列番号2を含むLCDR1、配列番号3を含むLCDR2、及び配列番号4、配列番号5又は配列番号6を含むLCDR3を含む。
【0052】
一実施形態では、本開示の抗体は、配列番号19を含む重鎖(HC)と、配列番号15を含む軽鎖(LC)とを含む。
【0053】
一実施形態では、本開示の抗体は、配列番号19からなる重鎖(HC)と、配列番号15からなる軽鎖(LC)とを含む。
【0054】
本開示の抗体の例示的なCDR
【表1】
【0055】
特定の実施形態では、HCDR1、HCDR2、HCDR3、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3のアミノ酸配列セットは、配列番号1、2、3、4、5、6、7、8、及び9から選択される。
【0056】
本開示の例示的抗体には、配列番号11によって示されるLC及び配列番号19によって示されるHCを有する抗体が含まれる。本開示の別の例示としては、配列番号13によって示されるLC及び配列番号19によって示されるHCを有する抗体が挙げられる。本開示の別の例示としては、配列番号15によって示されるLC及び配列番号19によって示されるHCを有する抗体が挙げられる。本開示の別の例示としては、配列番号17によって示されるLC及び配列番号19によって示されるHCを有する抗体が挙げられる。
【0057】
いくつかの実施形態では、LC及び/又はHCはシグナルペプチドを含む。例示的なシグナルペプチドには配列番号20が含まれ、対応するcDNAは配列番号21に示されている。
【0058】
2つ以上のアミノ酸配列に関連して、本開示において使用される場合、同一性パーセントは、配列比較アルゴリズム(例えば、BLASTP及びBLASTN、又は当業者が利用可能な他のアルゴリズム)を使用して、又は目視検査によって測定されて、最大一致について比較及び整列されたときに、特定されるパーセンテージの同じアミノ酸残基を有する2つ以上の配列を指す。用途に応じて、同一性パーセントは、比較される配列の領域にわたって、例えば、機能的ドメインにわたって存在するか、あるいは比較される2つの配列の全長にわたって存在することができる。一例として、配列の同一性パーセントは、参照配列と比較され得る。例えば、配列比較アルゴリズムを使用する場合、試験配列と参照配列をコンピュータに入力することができる(必要に応じて、配列アルゴリズムプログラムのパラメータと共にサブシーケンス座標を更に指定することができる)。次いで、配列比較アルゴリズムは、指定されたプログラムのパラメータに基づいて、参照配列に対する試験配列の配列同一性パーセントを計算する。例示的な配列アラインメント及び/又は相同性/相同性アルゴリズムは、Smith & Waterman,Adv.Appl.Math.2:482(1981)、Needleman & Wunsch,J.Mol.Biol.48:443(1970)、Pearson & Lipman,Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 85:2444(1988)、GAP、BESTFIT、FASTA、及びTFASTA(the Wisconsin Genetics Software Package,Genetics Computer Group,575 Science Dr.,Madison,Wis.)を通じて利用可能であるか、又は目視検査(一般に、Ausubel et al.、以下を参照されたい)によって利用可能である。配列同一性及び配列類似性パーセントを決定するために好適であるアルゴリズムの一例は、BLASTアルゴリズムであり、これは、Altschul et al.,J.Mol.Biol.215:403-410(1990)に記載されている。BLAST分析を行うためのソフトウェアは、National Center for Biotechnology Information(www.ncbi.nlm.nih.gov/)を通じて公に利用可能である。
【0059】
本開示は、ヒトLEPRに結合し、LEPRを刺激する抗体を提供する。LEPRに結合し、これを刺激する本開示のある一定の抗体は、以下の特性の1つ以上を有する:望ましい結合親和性でいくつかの種のLEPRに結合し、いくつかの種のLEPRを活性化し、Fcγ受容体の結合に関して有益な特性を有し、LEPRシグナル伝達を脱感作せず、シグナル伝達欠損LEPRを活性化し、二次治療剤と有利に組み合わせることができる。
【0060】
用語「刺激する」は、本明細書で使用される場合、抗体、抗体断片、又は結合分子が、抗原に関連する1つ以上の活性又は機能を誘導又は増加させる能力を指す。抗原は、抗体、抗体断片、又は結合分子が結合する分子である。抗原は受容体(例えば、LEPR)であり得る。
【0061】
本明細書で使用される場合、アゴニズム及びアゴニズムパーセントは、当技術分野で公知の方法及び/又は例えば以下の実施例4を含む本明細書に本質的に記載される方法によって決定される。
【0062】
本明細書で使用される「結合する」という用語は、別段の定めがない限り、当該分野において既知である一般的な方法によって決定される2つのタンパク質又は分子の近接をもたらす、別のタンパク質若しくは分子との化学結合又は引力相互作用を形成するタンパク質又は分子の能力を意味する。
【0063】
「選択的に結合する」又は「特異的に結合する」という用語は、本開示の抗体が、他の物質よりもヒト及び/又はカニクイザル及び/又はイヌLEPRと、より頻繁に、より迅速に、より長期間、より高い親和性で、又は上記のいくつかの組み合わせで相互作用することを意味する。抗体は、当技術分野で公知の技術によって測定される場合、異なる抗原又は非抗原標的に結合するよりも少なくとも25%大きい、少なくとも50%大きい、少なくとも100%大きい、少なくとも200%大きい、又は少なくとも500%大きい場合、抗原に特異的に結合すると言われ得る。例示的な技術としては、競合ELISA又は25℃又は30℃でのSPRによるK測定が挙げられる。
【0064】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、5.0E-7M以下のKでヒトLEPRに結合する。別の実施形態では、本開示の抗体は、5.0E-8M以下のKでヒトLEPRに結合する。別の実施形態では、本開示の抗体は、2.0E-8M以下のKでヒトLEPRに結合する。
【0065】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10M~5.0E-7MのKでヒトLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10M~5.0E-8MのKでヒトLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10M~3.0E-8MのKでヒトLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10M~2.0E-8MのKでヒトLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-9M~2.5E-8MのKでヒトLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-9M~2.0E-8MのKでヒトLEPRに結合する。
【0066】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、5.0E-7M以下のKでカニクイザルLEPRに結合する。別の実施形態では、本開示の抗体は、5.0E-8M以下のKでカニクイザルLEPRに結合する。別の実施形態では、本開示の抗体は、2.0E-8M以下のKでカニクイザルLEPRに結合する。
【0067】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10~5.0E-7MのKでカニクイザルLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10M~5.0E-8MのKでカニクイザルLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10~2.0E-8MのKでカニクイザルLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-9~2.0E-8MのKでカニクイザルLEPRに結合する。
【0068】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、5.0E-6M以下のKでイヌLEPRに結合する。別の実施形態では、本開示の抗体は、5.0E-7M以下のKでイヌLEPRに結合する。別の実施形態では、本開示の抗体は、2.0E-7M以下のKでイヌLEPRに結合する。別の実施形態では、本開示の抗体は、1.5E-7M以下のKでイヌLEPRに結合する。
【0069】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10M~5.0E-6MのKで、イヌLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10M~5.0E-7MのKで、イヌLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10M~3.5E-7MのKで、イヌLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-10M~1.5E-7MのKで、イヌLEPRに結合する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-8M~1.5E-7MのKで、イヌLEPRに結合する。
【0070】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1E-9M~2.0E-8MのK(ヒト)、1E-9~2.0E-8MのK(カニクイザル)及び1E-9M~1.5E-7MのK(イヌ)を提供する。
【0071】
本明細書で使用される場合、Kは、25℃又は30℃での表面プラズモン共鳴(SPR)を含む、当技術分野で公知の方法及び/又は本明細書に本質的に記載される方法によって決定される。例示的な方法は、以下の実施例3に提供される。
【0072】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.50nM以下のEC50(ヒト)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、0.40nM以下のEC50(ヒト)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、0.30nM以下のEC50(ヒト)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、0.25nM以下のEC50(ヒト)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、0.20nM以下のEC50(ヒト)を有する。
【0073】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.50nM~0.01nMのEC50(ヒト)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.40nM~0.01nMのEC50(ヒト)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.30nM~0.01nMのEC50(ヒト)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.25nM~0.01nMのEC50(ヒト)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.20nM~0.01nMのEC50(ヒト)を有する。
【0074】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、2nM以下のEC50(カニクイザル)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、1.5nM以下のEC50(カニクイザル)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、1.0nM以下のEC50(カニクイザル)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、0.9nM以下のEC50(カニクイザル)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、0.8nM以下のEC50(カニクイザル)を有する。
【0075】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、2.0nM~0.01nMのEC50(カニクイザル)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1.5nM~0.01nMのEC50(カニクイザル)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、1.0nM~0.01nMのEC50(カニクイザル)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.90nM~0.01nMのEC50(カニクイザル)を有する。
【0076】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、5nM以下のEC50(イヌ)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、2.5nM以下のEC50(イヌ)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、2.0nM以下のEC50(イヌ)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、1.5nM以下のEC50(イヌ)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、1.0nM以下のEC50(イヌ)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、0.9nM以下のEC50(イヌ)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、0.8nM以下のEC50(イヌ)を有する。別の実施形態では、本開示の抗体は、0.7nM以下のEC50(イヌ)を有する。
【0077】
いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、5.0nM~0.01nMのEC50(イヌ)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、2.5nM~0.01nMのEC50(イヌ)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、2.0nM~0.01nMのEC50(イヌ)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.90nM~0.01nMのEC50(イヌ)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.80nM~0.01nMのEC50(イヌ)を有する。いくつかの実施形態では、本開示の抗体は、0.70nM~0.01nMのEC50(イヌ)を有する。
【0078】
一実施形態では、本開示の抗体は、0.25nM~0.01nMのEC50(ヒト)、1.0nM~0.01nMのEC50(カニクイザル)及び0.70nM~0.01nMのEC50(イヌ)を提供する。
【0079】
本明細書で使用される場合、EC50は、当技術分野で公知の方法及び/又は例えば細胞内STAT3アッセイのリン酸化を含む本明細書に本質的に記載の方法によって決定される。例示的な方法は、以下の実施例4に提供される。
【0080】
一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、ヒトLEPRの少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、又は少なくとも60%のアゴニズムを提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、ヒトLEPRの45%~75%のアゴニズムを提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、ヒトLEPRの50%~70%のアゴニズムを提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、ヒトLEPRの55%~65%のアゴニズムを提供する。
【0081】
一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、カニクイザルLEPRの少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、又は少なくとも35%のアゴニズムを提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、カニクイザルLEPRの20%~50%のアゴニズムを提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、カニクイザルLEPRの20%~40%のアゴニズムを提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、カニクイザルLEPRの20%~30%のアゴニズムを提供する。
【0082】
一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、イヌLEPRの少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、又は少なくとも85%のアゴニズムを提供する。
【0083】
一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、イヌLEPRの45%~85%のアゴニズムを提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、イヌLEPRの50%~85%のアゴニズムを提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、イヌLEPRの65%~85%のアゴニズムを提供する。一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、イヌLEPRの65%~80%のアゴニズムを提供する。
【0084】
一実施形態では、本開示の抗体は、ヒトレプチンと比較して、50~60%のヒトLEPRのアゴニズム、20%以上のカニクイザルLEPRのアゴニズム、及び70~80%のイヌLEPRのアゴニズムを提供する。
【0085】
本開示は、ヒト、カニクイザル(Macaca fascicularis)及びイヌ(ディンゴ(Canis lupus dingo))LEPRに選択的に結合する抗体を提供する。いくつかの実施形態では、本開示は、ヒト及びイヌLEPRに選択的に結合する抗体を提供する。
【0086】
本開示は、LEPRシグナル伝達を脱感作しない抗体を提供する。
【0087】
本開示は、レプチン受容体(LEPR)に結合し、これを刺激させる抗体の重鎖又は軽鎖をコードする核酸、又はこのような核酸を含むベクターを提供する。
【0088】
例示的な核酸には、配列番号11、13、15、17及び19のいずれかに示されるポリペプチド配列をコードする核酸配列が含まれる。例示的な核酸には、配列番号22、23、24、25及び26が含まれる。
【0089】
「核酸」又は「ポリヌクレオチド」という用語は、本明細書で互換的に使用される場合に、天然ヌクレオチド、修飾ヌクレオチド、及び/又はヌクレオチドの類似体を組み込んだDNA、cDNA、及びRNA分子などの、一本鎖及び/又は二本鎖ヌクレオチド含有分子を含む、ヌクレオチドのポリマーを指す。本開示のポリヌクレオチドはまた、例えば、DNA若しくはRNAポリメラーゼ又は合成反応によって、その中に組み込まれた物質を含み得る。
【0090】
本開示のポリヌクレオチドは、例えば、ポリヌクレオチドが発現制御配列に作動可能に連結された後に、宿主細胞において発現され得る。作動可能に連結されたポリヌクレオチドの発現が可能な発現制御配列は、当該技術分野において周知である。例えば、発現ベクターは、宿主細胞からのポリペプチドの分泌を促進する1つ以上のシグナルペプチドをコードする配列を含み得る。シグナルペプチドは、例えば、免疫グロブリンシグナルペプチド又は異種性シグナルペプチドであり得る。目的のポリヌクレオチド(例えば、抗体のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド)を含有する発現ベクターは、周知の方法によって宿主細胞に移入され得る。追加的に、発現ベクターは、所望のポリヌクレオチド配列で形質転換された宿主細胞の検出を助けるために、例えば、テトラサイクリン、ネオマイシン、及びジヒドロ葉酸レダクターゼなどの1つ以上の選択マーカーを含み得る。
【0091】
本開示のいくつかの実施形態は、抗体の重鎖又は軽鎖をコードする核酸配列を含むベクターを提供し、当該抗体はレプチン受容体に特異的に結合し、レプチン受容体を刺激する。特定の実施形態では、ベクターは、配列番号11、13、15、17、19、22、23、24、25、及び26の少なくとも1つによる核酸を含む。
【0092】
別の態様では、本開示は、配列番号11、13、15、17、19、22、23、24、25及び26のうちの1つ以上を含む宿主細胞を提供する。
【0093】
いくつかの実施形態では、細胞、例えば宿主細胞は、配列番号11、13、15、17、19、22、23、24、25及び26の少なくとも1つをコードする第1の核酸配列と、配列番号11、13、15、17、19、22、23、24、25及び26の少なくとも1つをコードする第2の核酸配列とを有するベクターを含む。
【0094】
宿主細胞は、本開示の抗体の全部又は一部分を発現する1つ以上の発現ベクターで安定的に又は一過性にトランスフェクト、形質転換、形質導入又は感染された細胞を含む。いくつかの実施形態によると、宿主細胞は、本開示の抗体のHCポリペプチドを発現する発現ベクター及びLCポリペプチドを発現する発現ベクターで、安定的に又は一過性にトランスフェクト、形質転換、形質導入又は感染され得る。いくつかの実施形態では、宿主細胞は、本開示の抗体のHC及びLCポリペプチドを発現する発現ベクターであり、安定的に又は一過性にトランスフェクト、形質転換、形質導入又は感染され得る。本開示の抗体は、当技術分野で周知の技術に従って、CHO、NS0、HEK293又はCOS細胞などの哺乳動物細胞において産生され得る。
【0095】
本開示は更に、上記の宿主細胞、例えば哺乳動物宿主細胞を、抗体が発現するような条件下で培養し、発現した抗体を培養培地から回収することによって、本明細書に記載のレプチン受容体に特異的に結合する抗体又はその抗原結合断片を産生するプロセスを提供する。
【0096】
本開示の抗体が分泌された培地は、イオン交換及び疎水性相互作用クロマトグラフィの混合様式方法などの従来の技術によって精製することができる。例えば、培地は、従来の方法を使用して、プロテインA又はプロテインGカラムに適用され、そこから溶離することができ、イオン交換及び疎水性相互作用クロマトグラフィの混合様式方法もまた、使用することができる。可溶性凝集体及び多量体を、サイズ排除、疎水性相互作用、イオン交換、又はヒドロキシアパタイトクロマトグラフィを含む一般的な技術によって効果的に除去し得る。生成物は、例えば、-70℃で直ちに凍結させても、冷蔵しても、又は凍結乾燥させてもよい。タンパク質精製の様々な方法が用いられ得、そのような方法は、当該技術分野において既知であり、例えば、Deutscher,Methods in Enzymology 182:83-89(1990)、及びScopes,Protein Purification:Principles and Practice,3rd Edition,Springer,NY(1994)に記載される。
【0097】
本開示は更に、本明細書に記載のプロセスのいずれかによって産生される抗体又はその抗原結合断片を提供する。
【0098】
哺乳動物の抗体発現は、典型的にグリコシル化をもたらす。抗体のグリコシル化は、典型的には、N結合又はO結合のいずれかである。N結合グリコシル化とは、アスパラギン残基の側鎖への炭水化物部分の結合を指す。O結合型グリコシル化は、セリン又はトレオニンへの糖、例えばN-アセチルガラクトサミン、ガラクトース又はキシロースの結合を指す。典型的には、グリコシル化は、高度に保存されたN-グリコシル化部位(例えば、IMGT又はEUインデックスナンバリングによると、IgG1における297位)での抗体のFc領域に生じる。グリコシル化部位は、グリコシル化を変更するために修飾され得る(例えば、グリコシル化を遮断若しくは低減する、又はアミノ酸配列を変更して追加若しくは多様なグリコシル化を生成する)。
【0099】
IgGサブクラス由来の抗体の哺乳動物発現は、一方又は両方の重鎖由来のC末端アミノ酸のプロセシングをもたらし得る。例えば、IgG1抗体の場合に、1つ又は2つのC末端アミノ酸が除去され得る。例えば、IgG1抗体は、特定の状況下では、C末端リジンが存在する場合、発現中に切断されるか又は重鎖から切り取られ得る。追加的に、最後から2番目のグリシンも、同様に重鎖から切り詰められるか、切り取られ得る。
【0100】
哺乳動物での抗体の発現はまた、N末端アミノ酸の修飾ももたらし得る。例えば、重鎖又は軽鎖の最もN末端のアミノ酸がグルタミンである場合、ピログルタミン酸に改変され得る。
【0101】
いくつかの実施形態では、本開示は、本明細書及び上記に開示される抗体を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤、又は担体の少なくとも1つを更に含み得る。
【0102】
いくつかの実施形態では、本開示は、LEPR(本明細書に開示される)に結合し、これを刺激させる抗体と、第2の治療剤とを含む医薬組成物を提供する。
【0103】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤はレプチン感受性を回復させる。
【0104】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、アミリン受容体アゴニスト活性を有する薬剤を含む。アミリン受容体アゴニスト活性を有する例示的な薬剤としては、アミリン又はアミリン類似体が挙げられる。アミリン受容体アゴニスト活性を有する薬剤の例としては、ペトレリンチド、カグリリンチド、及びプラムリンチドが挙げられる。
【0105】
別の実施形態では、第2の治療剤は、アミリン受容体アゴニスト活性及びカルシトニン受容体アゴニスト活性を有する。
【0106】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、配列番号39~47から選択される薬剤を含む。
【0107】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、配列番号48~49から選択される薬剤を含む。
【0108】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、配列番号50~51から選択される薬剤を含む。
【0109】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体アゴニスト活性を有する。いくつかの実施形態では、GLP-1受容体アゴニスト活性を有する第2の治療剤は、抗体、小分子、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド又はアプタマーである。いくつかの実施形態では、GLP-1受容体アゴニスト活性を有する第2の治療薬は、エキセナチド、エキセナチド持続放出、ズラグルチド、リラグルチド、リキシセナチド、セマグルチド、コタデュチド、ノイグルチド、オキシントモジュリン、マズデュチド、レタトルチド、チルゼパチド、アルビグルチド、ベイナグルチドPEG-ロキセナチド、ペムビデュチド、アルビグルチド、エクテンジン-4、フルボデュチド、ペムビデュチド、タスポグルチド、エフペグルナチド、ロチグリプロン、ダヌグリプロン、ブロレナチド、ダピグルチド、シンコニン、エフォシペグトラチド、エフィノペグデュチド、エクノグルチド、オルフォルグリプロン、ロチグリプロン、及びダヌグリプロンから選択される。
【0110】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、次式の化合物
【化1】
又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、R1は、-C(=O)(OZ1)、-P(=O)(X)(Y)、並びにハロゲン、C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、ハロC1~6アルコキシ、-OR5、C3~10シクロアルキル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール、及び5~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~2個のR7で場合により置換されるN、O及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、R2は、-C(=O)(OZ2)、-P(=O)(X)(Y)、並びにハロゲン、C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、ハロC1~6アルコキシ、-OR5、C3~10シクロアルキル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール、及び5~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~2個のR7で場合により置換されるN、O及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、各R7は、ハロゲン、C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、ハロC1~6アルコキシ、C1~6アルコキシ、C3~10シクロアルキル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から独立して選択され、X及びYはそれぞれ独立して、-OR4、NR5R6、C1~6アルキル及びハロC1~6アルキルからなる群から選択され、各R4は、水素、C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、C6~10アリールオキシ及びC6~10アリールアルコキシからなる群から独立して選択され、各R5は、独立して、水素又はC1~6アルキルであり、各R6は、独立して、水素又はC1~6アルキルであり、Z1及びZ2はそれぞれ独立して、水素、C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、ハロC1~6アルコキシ、C1~6アルコキシ、C3~10シクロアルキル及びC6~10アリールからなる群から選択される。いくつかの実施形態では、Z1及びZ2の少なくとも1つは水素ではない。
【0111】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、次式の化合物
【化2】
又はその薬学的に許容される塩を含み、式中、
Aibは2-アニイノイソブチン酸であり、J1、J2及びJ3の各実例は、独立して、Aib、天然に存在するアミノ酸及び非天然アミノ酸から選択されるアミノ酸であり、
U1は、-(J4)n1-(J5)n2-(J6)n3-(J7)n4-であり、
U2は、-(J8)n5-(J9)n6-(J10)n7-(J11)n8-であり、
J4、J5、J6、J7、J8、J9、J10及びJ11の各実例は、独立して、天然に存在するアミノ酸又は非天然アミノ酸であり、n1、n2、n3、n4、n5、n6、n7及びn8の各々は独立して0又は1であり、ただし、和n1+n2+n3+n4+n5+n6+n7+n8は4であり、
R1は、-C(=O)(OZ1)、-P(=O)(X)(Y)並びにN、O及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、ヘテロアリールは、ハロゲン、C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、ハロC1~6アルコキシ、OR5、C3~10シクロアルキル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール及び5~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~2個のR7で場合により置換されており、R2は、-C(=O)(OZ2)、-P(=O)(X)(Y)並びにN、O及びSから選択される1~2個のヘテロ原子を含む5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、ヘテロアリールは、ハロゲン、C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、ハロC1~6アルコキシ、-OR3、C3~10シクロアルキル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール及び5~10員ヘテロシクリルから独立して選択される1~2個のR7で場合により置換されており、各Rzは、ハロゲン、C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、ハロC1~6アルコキシ、C1~6アルコキシ、C3~10シクロアルキル、C6~10アリール、5~10員ヘテロアリール及び5~10員ヘテロシクリルからなる群から独立して選択され、
X及びYはそれぞれ独立して、-OR4、NR5R6、C1~6アルキル及びハロC1~6アルキルからなる群から選択され、各R4は、独立して、水素C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、C6~10アリール及びC7~11アリールアルキルからなる群から選択され、各R5は、独立して、水素又はC1~6アルキルであり、各R6は、独立して、水素又はC1~6アルキルであり、
Z1及びZ2はそれぞれ独立して、水素、C1~6アルキル、ハロC1~6アルキル、ハロC1~6アルコキシ、C1~6アルコキシ、C3~10シクロアルキル及びC6~10アリールからなる群から選択される。
【0112】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、次式の化合物
YX1EGTFTSDYSIX2LDKIAQKAX3VQWLIAGGPSSGAPPPS、
を含み、
式中、
X1は、Aibであり、
X2は、Aibであり、
位置20のKは、([2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル)2-(γGlu)a-CO-(CH2)b-CO2H(式中、aは1~2であり、bは10~20である)とのK側鎖のε-アミノ基への共役によって化学的に修飾され、
X3は、Phe又は1-Nalであり、
C末端アミノ酸は、C末端第1級アミドとして場合によりアミド化されている。
【0113】
「Aib」はαアミノイソ酪酸であり、「1-Nal」は1-ナフチルアラニンである。
【0114】
いくつかの実施形態では、GLP-1受容体アゴニスト活性を有する第2の治療剤は、配列番号52~56から選択される。
【0115】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、アミリン受容体アゴニスト活性、GLP-1受容体アゴニスト活性、及びグルカゴン受容体アゴニスト活性の1つ以上を示す薬剤である。
【0116】
いくつかの実施形態では、GLP-1受容体アゴニスト活性を有する第2の治療剤は、GLP-1受容体アゴニストとGIP受容体アゴニストのデュアルアゴニストである。いくつかの実施形態では、GLP-1受容体アゴニスト活性を有する第2の治療剤は、GLP-1受容体アゴニストとGCG受容体アゴニストのデュアルアゴニストである。いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、GLP-1及びGIP受容体のデュアルアゴニスト(GLP1R/GIPR)を含む。GLP-1受容体とGIP受容体のデュアルアゴニストの例には、配列番号53又は配列番号54に示される化合物が含まれる。
【0117】
いくつかの実施形態では、GLP-1受容体アゴニスト活性を有する第2の治療剤は、GLP-1、GIP(グルコース依存性インスリン分泌性ポリペプチド)及びグルカゴン受容体(GIPR/GLP1R/GCGR)のトリアゴニストである。GIP/GLP-1/グルカゴン受容体のトリアゴニストである第2の治療剤の例には、配列番号55又は配列番号56に示される化合物が含まれる。
【0118】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、グルカゴン受容体アゴニスト活性を有する。例示的な薬剤としては、グルカゴン又はグルカゴン類似体が挙げられる。グルカゴン受容体アゴニスト活性を有する薬剤の例としては、配列番号57が挙げられる。
【0119】
別の態様では、本開示は、レプチン欠損、レプチン抵抗性に関連するか又はそれによって媒介されるか、又はそうでなければLEPRを刺激させることによって治療可能な疾患又は障害を治療する方法を提供する。方法は、治療有効量の本開示の抗体又は組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0120】
本明細書で使用される場合、「治療」又は「治療すること」は、本明細書に開示の障害又は疾患症状の進行を減速、制御、遅延、又は停止し得る全てのプロセスを指すが、必ずしも全ての障害又は疾患症状の完全な消失を示すわけではない。治療は、患者、特にヒトにおける疾患又は障害を治療するためのタンパク質又は核酸又はベクター又は組成物の投与を含む。
【0121】
本明細書で使用される場合、「治療有効量」は、化合物又は組成物の、所望の結果を得るのに必要な量を指す。
【0122】
一実施形態では、本開示は、本開示の抗体又は組成物を、それを必要とする対象に投与することによって、シグナル伝達欠損LEPRに関連する障害又は疾患を治療する方法を提供する。シグナル伝達欠損LEPRとしては、A409E変異を有するLEPRが挙げられる。
【0123】
いくつかの実施形態では、本開示は、本開示の抗体又は組成物をそれを必要とする対象に投与することによって、レプチン欠損に関連するか又はレプチン欠損によって媒介される疾患又は障害を治療する方法を提供し、疾患又は障害はリポジストロフィー障害を含む。リポジストロフィー障害の例としては、先天性全身型リポジストロフィー、後天性全身型リポジストロフィー、家族性部分型リポジストロフィー、後天性部分型リポジストロフィー、遠心性腹部リポジストロフィー、環状脂肪萎縮症及び限局性リポジストロフィーが挙げられる。
【0124】
一実施形態では、本開示は、本開示の抗体又は組成物を対象に投与することによって、体重減少、体重管理、慢性体重管理を誘導する、又は肥満を治療する方法を提供する。方法は、本開示の抗体又は組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0125】
本明細書で使用される「肥満」という用語は、健康問題のリスクを増加させる過剰な体脂肪を伴う疾患又は障害を指す。一実施形態では、「肥満」という用語は、30kg/m2以上の肥満度指数(BMI)を有する成人対象を含む。別の実施形態では、「肥満」という用語は、25kg/m2以上のBMIを有する成人対象を含む。「慢性的な体重管理」とは、体重の所望の減少又は体重の維持を指す。
【0126】
一実施形態では、本開示は、追加の体重管理を必要とする対象における慢性的な体重管理のための方法を提供し、対象が肥満を有するか、又は過体重である。ここで、慢性的な体重管理の方法は、本開示の抗体又は組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0127】
一実施形態では、「過体重」という用語は、27kg/m2以上のBMIを有する成人対象を含む。別の実施形態では、「過体重」という用語は、23kg/m2以上のBMIを有する成人対象を含む。別の実施形態では、「過体重」は、23~30、23~27、25~30、27~30、23~25、又は25~27kg/m2のBMIを有する成人対象を含む。
【0128】
一実施形態では、「慢性的な体重管理」は、現在又は以前に肥満を有すると特徴付けられているか、又は過体重である人において、低カロリー食及び身体活動の増加の補助として減量を維持する方法を意味する。ここで、慢性的な体重管理の方法は、本開示の抗体又は組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む。
【0129】
一実施形態では、本開示は、23~30、23~27、25~30、27~30、23~25、又は25~27kg/m2のBMIを有する対象において体重減少を誘導する方法を提供し、方法は、本開示の抗体又は組成物を対象に投与することを含む。
【0130】
本開示の抗体又は組成物は、単剤療法として、又は併用療法として投与され得る。一実施形態では、併用療法は、減量、体重管理、慢性体重管理を誘導するため、又は肥満を治療するための、本明細書に開示される抗体と第2の治療剤との同時、別個、又は逐次の組み合わせを含む。一実施形態では、併用療法は、レプチン欠損、レプチン抵抗性に関連するか又はそれによって媒介される疾患又は障害、又はそうでなければLEPRを刺激させることによって治療可能な疾患又は障害を治療するための、本明細書に開示される抗体と第2の治療剤との同時、別個、又は逐次の組み合わせを含む。
【0131】
LEPRアゴニスト抗体と組み合わせて投与される第2の治療剤が本明細書に開示される。いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、レプチン感受性を回復させる治療剤を含む。
【0132】
一実施形態では、本開示は、治療、慢性体重管理、又は肥満の治療に使用するための本開示の抗体又は組成物を提供する。
【0133】
一実施形態では、本開示は、治療、慢性体重管理、又は肥満の治療のための医薬品の製造における、本明細書に開示される抗体の抗体の使用を提供する。
【0134】
いくつかの実施形態では、第2の治療剤は、アミリン受容体アゴニスト活性、GLP-1受容体アゴニスト活性、GIP受容体アゴニスト活性、及びグルカゴン受容体アゴニスト活性の1つ以上を示す薬剤である。例示的な第2の治療剤を配列番号39~57に示す。
【0135】
本明細書で使用される場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という単語は、「1つ以上の(one or more)」を意味する。
【0136】
本明細書で使用される場合、本開示の抗体、小分子、タンパク質、ペプチド、又はアプタマーは、それぞれの遊離塩基形態及びその薬学的に許容される塩を含む。
【実施例0137】
実施例1.抗体の発現及び精製
CHOK1細胞誘導体(Lonza Biologics Inc.)を用いた哺乳動物細胞発現系において、抗体A、B、C及びDをそれぞれ作製した。抗体をコードするcDNA配列をGS含有発現プラスミド骨格(pEE12.4ベースのプラスミド;Lonza Biologics Inc.)にサブクローニングした。
【0138】
【表2】
【0139】
cDNA配列をシグナルペプチド配列METDTLLLWVLLLWVPGSTG(配列番号20)のコード配列とインフレームで融合して、組織細胞培地への抗体の分泌を増強した。発現は、ウイルスCMVプロモータによって駆動された。
【0140】
一過性トランスフェクションによって抗体を生成するために、CHOK1由来細胞をバイオリアクタ内で35~50e6vc/mLの密度まで培養した。PEIに基づく方法を使用して、等しい化学量論比の組換え発現プラスミドで細胞をトランスフェクトした。簡潔には、20e6細胞/mLの密度の適切な体積のCHOK1由来懸濁細胞を振盪フラスコに移し、PEI及び組換えプラスミドDNAの両方を細胞に添加した。細胞を32℃の懸濁培養で7日間インキュベートした。産生期間の終わりに、細胞を遠心分離によって除去し、抗体を清澄化培地から精製した。
【0141】
あるいは、安定なトランスフェクションを介して抗体を作製するために、脂質ベースのトランスフェクション試薬及び適切な量の組換え発現プラスミドを使用してCHOK1由来細胞を安定にトランスフェクトし、トランスフェクトした細胞を適切な細胞密度で懸濁培養で維持した。トランスフェクトされた細胞の選択を、25μM MSX含有化学的に定義された無血清培地中での増殖によって達成し、32~37℃及び5~7%COでインキュベートした。その後、細胞を遠心分離によって除去し、抗体を清澄化培地から精製した。
【0142】
抗体をCHO細胞から培地に分泌し、続いてプロテインAアフィニティークロマトグラフィ、続いて陽イオン交換クロマトグラフィによって精製した。具体的には、回収した培地からの抗体をMabSelect PrismAプロテインA樹脂(Cytiva)上に捕捉した。次いで、非特異的に結合した物質を除去するために、リン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.4)又はTrisを含有する緩衝液などの洗浄緩衝液で樹脂を短時間洗浄した。10mMのクエン酸pH3などの低pH溶液で樹脂からタンパク質を溶出した。抗体を含有する画分をプールした。次いで、3M酢酸ナトリウムpH5.0などの塩基を添加することによって、pHを約5に調整することができる。抗体は、POROS 50 HS(ThermoFisher)などの樹脂を使用するイオン交換クロマトグラフィによって更に精製することができる。20カラム容量にわたって20mMの酢酸ナトリウム、pH5.0中の0~1MのNaCl勾配を使用して、抗体をカラムから溶出させることができる。
【0143】
次いで、精製された抗体を濃縮し、及び/又は超濾過/ダイアフィルトレーション法によってリン酸緩衝生理食塩水又は他の適切な製剤緩衝液に緩衝液交換することができる。
【0144】
実施例2.ヒトLEPRに対する抗体A、抗体B、抗体C及び抗体Dの結合
実施例1に従って抗体を作製し、ヒトLEPRに結合する能力について試験した。試験はELISAによって行った。
【0145】
96ウェル高結合ELISAプレート(Greinerカタログ番号650061)を、4℃で一晩、炭酸塩緩衝液(50mMのNaHCO)中2μg/mLで50μL/ウェルのヒトLEPR ECD(配列番号30)でコーティングした。プレートを自動プレートウォッシャで洗浄し、200μL/ウェルのカゼイン(Thermo Fisher、カタログ番号37528)でRTで1時間ブロッキングした。次いで、プレートを洗浄した。プレート全体で1:3連続希釈したカゼイン中50μg/mLで開始して、抗体を滴定した。プレートを室温で1時間インキュベートした。次いで、プレートを洗浄する。
【0146】
カゼイン中1μg/mLのヤギ抗ヒトκAPコンジュゲート(Southern Biotech、カタログ番号2060-04)を50μL/ウェルで各ウェルに添加した。混合物を室温で1時間インキュベートした。次いで、プレートを洗浄する。
【0147】
15mLの水(展開試薬)中100μL/ウェルPMP/AMP 0.5mLで展開し、560nMで読み取る。
【0148】
データを図1に示す。曲線は、ヒトLEPRに対するIgG抗体の相対的結合を示す。LEPRをELISAプレートに結合させ、抗体を50μg/mLから開始して3倍の増分で滴定する。
【0149】
概要:図1は、抗体A、B、C及びDが様々な親和性でヒトLEPRに結合することを実証する。
【0150】
実施例3:様々な種のLEPRに対する抗体A、B及びCの結合親和性及び動態
抗体A、B及びCは、レプチン受容体(LEPR)に結合するIgG1 mAbである。Biacore T200(Cytiva)上の表面プラズモン共鳴(SPR)を使用して、ヒト、カニクイザル、マウス、ラット、イヌ及びウサギLEPR-ECDに対する抗体A、B及びCの結合親和性及び動態を測定した。Hisタグ化ECDを発現させ、各種について精製し、親和性分析に使用した。この実験では、ランニング緩衝液としてHBS-EP+0.01%BSAを用いてプロテインA/Gチップ(Xantec、カタログ番号PAGHC200M)を利用した。抗体をランニング緩衝液で1μg/mLに希釈し、チップ表面の単一フローセルに捕捉した。LEPR-ECDの各種をランニング緩衝液で1000nMに希釈した後、2倍連続希釈した。各リガンド濃度を100μL/分で150秒間、全てのフローセルに注入し、続いて600秒間の解離段階を行った。再生は、10mMのグリシンpH1.5を10μL/分で30秒間注入することによって行った。データは、Biacore T200評価ソフトウェア3.1において、フローセル1参照減算と0nMブランク減算によって分析した。「1:1結合」結合モデルを使用してデータを全体的に当てはめて、各リガンドのオン速度(k)及びオフ速度(k)を決定した。親和性(K)は、K=k/kの関係に従って結合速度論から計算した。データは、実験レプリケートの平均±標準偏差として報告された。
【0151】
【表3】
【0152】
概要:表3は、抗体A、B及びCがヒト、カニクイザル及びイヌLEPRに様々な親和性で結合することを実証している。抗体A、B、及びCは、マウス、ラット、又はウサギのLEPRに認識可能な親和性で結合しない。
【0153】
実施例4.抗LEPR抗体A、B及びCは、いくつかの種のLEPRを活性化する
LEPRは、細胞表面シングルパス膜貫通受容体である。LEPRの活性化は、細胞内STAT3(pSTAT3)のリン酸化及びその後の標的遺伝子転写をもたらす。本開示において抗LEPR抗体によるLEPR活性化を測定するために、異なる種の完全長LEPR及びSTAT3-ルシフェラーゼレポーター遺伝子をコードするDNAプラスミドをHEK293細胞に導入することによって、5つの独立したSTAT-ルシフェラーゼレポーター細胞株を樹立した(表4)。全長LEPR及びSTAT3-ルシフェラーゼを安定に発現するこれらの細胞株を、表4に示すように、10%ウシ胎児血清(FBS、Gibco、#10082-147)、抗生物質(Gibco、#15240-062)、1xピルビン酸ナトリウム(Gibco,#113060-070)、1x GlutaMax補充物(Gibco、#35050-061)及び耐性選択薬物を含むDMEM培地(Gibco、#12430-054)中で維持した。
【0154】
ルシフェラーゼアッセイのために細胞を播種する前に、ポリ-D-リジンでコーティングした96ウェルプレート(Corning Inc.、#354651)をリン酸緩衝溶液(PBS)で1回すすいだ。次いで、20,000~24,000個のSTAT3-ルシフェラーゼレポーター細胞を、DMEM/F12(3:1、Gibco、#93-0152DK)、10%ウシ胎児血清(FBS、Gibco、#10082-147)、1×GlutaMax補充物(Gibco、#35050061)、20mMのHEPES(Gibco、#15630-080)及び抗生物質(Gibco,15240-062号)からなる100μL/ウェルのプレーティング培地中のポリ-D-リジン96ウェルプレートに播種した。37℃、5%COで一晩培養した後、培養培地を、OPTI-MEM(Gibco、#31985-070)、1%BSA(Gibco、BSA画分V(7.5%)、#15260-037)及び0.1%透析ウシ胎児血清(FBS,Gibco,#26400-044)を含有する75μLアッセイ培地に交換した。試験物を25μLのアッセイ培地に希釈し、各ウェルに添加した。細胞を5%COと共に37℃で20時間更にインキュベートした。次いで、細胞溶解液及びOne-Gloルシフェラーゼ基質溶液(Promega、#E6120)を各ウェルに添加し、相対ルシフェラーゼ単位(RLU)をClarioStarプレートリーダーで測定した。各レポーター細胞株について、陽性対照LEPR活性化を、20nMの組換えヒトレプチンタンパク質(配列番号27)によって刺激された平均RLUから、刺激されていない細胞の平均RLUを差し引いたものとして計算し、最大LEPR活性化(100%)とした。全ての試験物誘導LEPR活性化を、同じレポーター細胞株のこの陽性対照値に対して正規化した。次いで、濃度応答曲線を、log薬物濃度の関数に対する最大LEPR活性化のパーセンテージとしてプロットした。
【0155】
表5に示すように、組換えヒトレプチンタンパク質(配列番号27)は、ヒト、カニクイザル、イヌ、ラット、及びマウスLEPRを活性化し、EC50値はそれぞれ0.0491±0.0044nM、0.6743±0.1098nM、0.5815±0.1723nM、6.293±0.6202nM、及び0.0788±0.017nMであった。抗LEPR抗体A、B及びCは、HEK293-STAT3Luc-hLepR1細胞において、0.1604nM~0.3576nMの範囲のEC50値及び57.75%~60.94%の範囲の最大LEPR活性化でヒトLEPRを活性化した。抗LEPR抗体A、B及びCはまた、カニクイザル(Macaca fascicularis)LEPR(カニクイザルLEPR)を活性化し、HEK293-STAT3Luc-cmLepR2細胞において、EC50値は0.8786nM~2.0187nMの範囲であり、最大LEPR活性化は20.00%~21.30%であった。更に、抗LEPR抗体A、B及びCは、ハイイロオオカミ(Canis lupus)LEPR(イヌ-LEPR)を活性化し、HEK293-STAT3Luc-dLepR7細胞において、EC50値は0.4751nM~0.8543nMの範囲であり、最大LEPR活性化は76.47%~76.70%であった。抗LEPR抗体A、B及びCは、90nMまでの濃度でクマネズミ(Rattus rattus)LEPR(ラットLEPR)又はハツカネズミ(Mus musculus)LEPR(マウスLEPR)を活性化しなかった。
【0156】
【表4】
【0157】
表5.抗体によるLEPRの効力及び最大活性化
組換えヒトレプチンタンパク質(配列番号27)を使用して、用量応答データ及びその後のPrizmソフトウェアによる非線形当てはめ曲線を生成した。各受容体種の非線形フィット曲線の最上部を、20nMの組換えヒトレプチンタンパク質(配列番号27)に対する応答と比較し、アゴニズムのパーセントとして示した。
【0158】
【表5】
【0159】
抗体COは、配列番号36として示されるHC配列及び配列番号37として示されるLC配列を有する比較LEPR抗体である。
【0160】
要約:抗体A、B及びCは、pSTAT3-ルシフェリーゼレポーターアッセイにおいてヒト、カニクイザル及びイヌLEPRを活性化した。抗体A、B及びCはマウス又はラットLEPRを活性化しなかった。
【0161】
実施例5:抗体A、B及びCは、LEPRに結合するためにレプチンと競合しなかった。
LEPRに対する抗LEPR抗体の結合がレプチン-LEPR相互作用と競合するかどうかを試験するために、ELISAに基づく競合結合アッセイを行った。
【0162】
hIgG1-Fc(LEPR-Fc)に融合した組換えLEPR細胞外ドメイン(配列番号30)をリン酸緩衝液(PBS、Gibco、#20012-027)で希釈し、96ウェルCostarアッセイプレート(Corning、#3690)上に5μg/mL及び50μL/ウェルで適用した。溶液を4℃で20時間インキュベートして、十分なタンパク質コーティングを可能にした。次いで、プレートを160μL/ウェルの1×洗浄緩衝液(R&D、#WA126、25倍)で3回すすぎ、室温で1時間カゼインブロッキング溶液(ThermoFisher、#37582)でブロッキングし、洗浄緩衝液で2回すすいだ。次いで、一連の濃度の抗LEPR抗体(抗体A、B及びC)を60μLのカゼインブロッキング溶液で希釈し、各ウェルに加えた。レプチンについてプレート結合受容体と競合するために、連続濃度のLEPR-Fc(配列番号30)を陽性対照として使用した。カゼインブロッキング溶液を陰性対照として使用した。プレートを抗LEPR抗体、陽性対照又は陰性対照のいずれかと室温で90分間インキュベートした。次に、20μLのカゼインブロッキング緩衝液で希釈した組換えヒトレプチンタンパク質(R&D、#398-LP-05M)を各プレートに2nMの最終濃度まで添加した。次いで、プレートを穏やかに振盪しながら30秒間混合し、続いて室温で更に90分間インキュベートした。プレートを洗浄緩衝液で3回すすいだ。カゼインブロッキング溶液で希釈した0.5μg/mLのビオチン化抗hレプチン抗体(Abcam、#AB271278)を50μL/ウェルで各ウェルに添加し、室温で1時間インキュベートした。次いで、プレートを洗浄緩衝液で3回洗浄した。カゼインブロッキング溶液で1:5,000に希釈した検出抗体ストレプトアビジン-HRP(Life Technologies,#SNN2004)を50μL/ウェルで各ウェルに適用し、室温で20分間インキュベートした。次いで、プレートを3回洗浄し、次いで、50μLの1-Step-Ultra TMB-ELISA基質(ThermoFischer、#34029)を各ウェルに添加し、室温で5分間インキュベートした。25μLの停止溶液(R&D、#DY994)を各ウェルに添加することによって反応を停止させた。データは、450nmに設定した吸光度でマイクロプレートリーダーによって得た(OD450)。カゼインコーティングウェルにおける平均OD450読み取り値(LEPR-Fc(配列番号30)コーティングなし)を全ての生OD450読み取り値から差し引いて、正規化OD450読み取り値を生成した。陰性対照(競合物品なしの2nMレプチンインキュベートウェル)からの平均正規化OD450読み取りを100パーセント(100%)結合とした。全ての正規化されたOD450読み取り値を、このOD450読み取り値と比較し、結合のパーセンテージとして示した。GraphPad Prismソフトウェアを使用して、用量反応曲線の上部及び下部並びにIC50を計算した。表6及び図2に示されるように、組換えhLEPR-TEV-hIgG1Fcは、レプチンと競合して、2.575μg/mLのIC50でプレート上のLEPRに結合した。いずれの抗LEPR抗体(A、B、及びC)もレプチン-LEPR相互作用と競合しなかった。
【0163】
【表6】
【0164】
図2は、LEPRに対する抗体及びレプチンの競合的結合アッセイを示し、これは、レプチンタンパク質の存在下でのhLepRに対する本開示の例示的抗体の結合を対照のパーセンテージとして示す。要約:抗体A、B及びCは、ELISA結合アッセイにおいて、その受容体LEPRに結合する組換えレプチンタンパク質と競合しなかった。
【0165】
実施例6.抗体A、B及びCの細胞表面LEPR結合
抗体A、B及びCが生細胞表面のヒト及びカニクイザルLEPRに結合するかどうかを試験するために、フローサイトメトリーを使用して、蛍光標識された二次抗ヒトIgGを有する細胞表面結合抗体を測定した。LEPRに結合する抗体A、B及びCの特異性を確実にするために、各実行は、アイソタイプIgG対照、二次のみの対照、及び2つのチャネル補償対照を含んだ。前述の対照は当技術分野で周知である。例えば、IgG対照の場合、それは非結合IgGであり、FcγR結合を排除するFc突然変異を含有する。IgG対照は、YTE変異を含まない。
【0166】
HEK293-STAT3Luc-hLepR1及びHEK293-STAT3Luc-cmLepR2細胞において、生細胞表面上のヒトLEPR及びカニクイザルLEPRに対する抗体A、B及びCの結合を評価した(使用した細胞株については表4)。指数期の細胞を、製造業者のガイドラインに従って1×Accutase(商標)(Invitrogen、#00-4555-56)によって解離させ、40μmセルストレイナー(Fisherbrand、#22363547)上で重力流によって歪ませた。細胞を計数し、ペレット化し、PBS(Gibco、#20012027)、0.3%BSA(Gibco、#15260-037)、4mMのEDTA、0.01%アジ化ナトリウム(Sigma、#S202-100G)、25μg/mLヒトFcブロック(BD、#564219)及び100μg/mLヤギγグロブリン(JacksonImmuno、#005-000-002)を含むブロッキング緩衝液の0.2~0.26e6細胞当たり20μLに再懸濁した。細胞をブロッキング緩衝液中、室温で10分間インキュベートした。PBSで1回すすいだ後、細胞をU底96ウェルプレートに200μL及び0.2~0.26e6細胞/ウェルで移した。ArC(商標)Viability beads(Invitrogen、#A10346)及びUltraComp eBeads Plus(商標)(ThermoFisher、#01-333-342)を添加して、細胞生存率を評価し、フルオロフォア発光スペクトルの補償を可能にした。細胞をペレット化し、PBS染色(BioLegend、#423113)で1:500に希釈した30μL/ウェルのLIVE/DEAD(商標)Zombie Violetで室温で10分間染色した。染色した細胞を、1×PBS(Gibco、#20012027)、0.3%BSA(Gibco、#15260-037)、4mMのEDTA及び0.01%アジ化ナトリウム(Sigma、#S202-100G)からなるフロー緩衝液で洗浄した。次いで、細胞を、高用量として1000nMのフロー緩衝液で希釈した30μL/ウェルの抗体とインキュベートし、続いて、0を含まない5倍希釈物を含む9点用量応答(各抗体について合計9つの濃度)を暗所で4℃にて30分間インキュベートした。フロー緩衝液で3回すすいだ後、細胞を、冷たいフロー緩衝液で希釈した30μL/ウェルのAlexaFluor(登録商標)647-F(ab’)2ヤギ抗ヒトIgG、Fcγ(JacksonImmuno、#109-606-170)1:1000と共に4℃で20分間インキュベートした。細胞を120μL/ウェルのコールドフロー緩衝液に再懸濁し、以下のチャネルで取得するためにBD Biosciences LSRFortessa X20フローサイトメーターでフローサイトメトリーに供した:FSC、SSC、BV421(紫405nm 450/50)及びAPC/AF647(赤633nm 670/30)、ウェル当たり30,000事象制限。FlowJo v10ソフトウェアを使用して試料生データを補償及び処理し、次いで、GraphPad Prism非線形回帰非対称シグモイド曲線(濃度対gMFIをプロットする)を利用して各抗体についてEC50を計算した。ヒト及びカニクイザルLEPR細胞株の両方を含むこのアッセイを、4つの異なる日に合計4回行い、平均を表7及び表8に示した。
【0167】
【表7】
【0168】
【表8】
【0169】
要約:表7及び8のデータは、抗体A、B及びCが様々な親和性で細胞表面のヒト及びカニクイザルLEPRに結合することを実証している。
【0170】
実施例7.Fcγ受容体への抗体Aの結合
抗体Fcが抗体AのFcγ受容体への結合特性に影響を及ぼすかどうかを決定するために、ヒトFcγRI、FcγRIIa、FcγRIIb及びFcγRIIIa受容体細胞外ドメイン(ECD)への結合を25℃でSPRによって測定した。抗体A及び抗体A-IgG1は同じCDRを有する。抗体Aは、重鎖(HC)にL234A、L235A、D265S、M252Y、S254T及びT256E変異を有することによって、抗体A-IgG1とは異なる。IgG1陽性対照及びIgG1非結合対照を使用して、アッセイの適合性を確認した。
【0171】
抗体結合のSPR分析には、Biacore T200装置(Cytiva)Biacore試薬及びScrubber2 Biacore評価ソフトウェア(Biologics 2008)を使用した。製造業者のEDC/NHSアミンカップリング法(Cytiva P/N BR-1000-50)を使用して、シリーズ-S CM5チップ(Cytiva P/N BR-1005-30)を調製した。要約すると、EDC/NHSの1:1混合物を10μL/分で7分間注入することによって4つ全てのフローセルの表面を活性化させた。プロテインA(Calbiochem P/N 539202)を10mMの酢酸塩、pH4.5緩衝液中で100μg/mLに希釈し、10μL/分の流速で7分間注入することによって4つ全てのフローセル上に約4000RUに固定した。未反応部位を、10μL/分で7分間のエタノールアミンの注入によってブロッキングした。pH1.5の2×10μLのグリシン注入を使用して、非共有結合タンパク質を除去した。
【0172】
FcγR ECD-FcγRI(CD64)、FcγRIIA_131R、及びFcγRIIA_131H(CD32a)、FcγRIIIA_158V、FcγRIIIA_158F(CD16a)、及びFcγRIIb(CD32b、阻害性受容体)(例えば、Bruhns et al.,Blood.2009 Apr 16;113(16):3716-25を参照されたい)は、当該技術分野で周知の方法に従って安定したCHO細胞発現から生成され、IgGセファロース及びサイズ排除クロマトグラフィを使用して精製された。
【0173】
FcγRI結合のために、抗体をランニング緩衝液(1×HBS-EP+、Teknova P/N H8022)中で2.5μg/mLに希釈し、およそ150RUの各抗体をフローセル2~4に捕捉した(RU捕捉)。FC1は参照フローセルであったため、FC1には抗体は捕捉されなかった。FcγRI ECDをランニング緩衝液中で200nMまで希釈し、次いで、ランニング緩衝液中で2倍連続希釈して0.78nMにした。各濃度の2連注入は、全てのFCに40μL/分で120秒間注入され、その後1200秒の解離フェーズが続いた。再生を、pH1.5の10mMのグリシン15μLを30μL/分で全てのFCに注入することによって実施した。参照を差し引いたデータを、FC2-FC1、FC3-FC1、及びFC4-FC1として収集した。測定は25℃で行った。親和性(K)は、Scrubber 2 Biacore(登録商標)評価ソフトウェアによる定常状態平衡分析又はBIA評価の「1:1(ラングミュア)結合」モデルのいずれかを使用して計算した。
【0174】
FcγRIIa、FcγRIIb及びFcγRIIIa結合のために、抗体をランニング緩衝液で5μg/mLに希釈し、およそ500RUをフローセル2~4に捕捉した(RU捕捉)。FC1は参照フローセルである。Fcγ受容体ECDをランニング緩衝液中で10μMに希釈し、次に、ランニング緩衝液中で2倍段階希釈して39nMにした。各濃度の2連注入は、全てのFCに40μL/分で60秒間注入され、その後120秒の解離フェーズが続いた。再生を、pH1.5の10mMのグリシン15μLを30μL/分で全てのFCに注入することによって実施した。
【0175】
参照を差し引いたデータを、FC2-FC1、FC3-FC1、及びFC4-FC1として収集した。測定値を25℃で得た。親和性(K)は、Scrubber2 Biacore(登録商標)評価ソフトウェアを用いた定常状態平衡分析を使用して計算された。
【0176】
本質的に先に説明した通りの手順に従って、表9に示されるような以下のデータが得られた。
【0177】
【表9】
アッセイは3回独立して実施した。
標準偏差は、>10μMの測定については決定されなかった。
【0178】
概要:FcγRI、FcγRIIA_131H、FcγRIIA_131R、FcγRIIb、FcγRIIIA_158V及びFcγRIIIA_158Fに対する抗体A及び様々な対照のSPR結合データ。抗体Aは、Fcγ受容体に対する検出可能な結合を示さない。
【0179】
実施例8.抗体A、B及びCは、インビトロでLEPRシグナル伝達を脱感作しなかった。
レプチンによるLEPRの活性化は、細胞表面からのLEPRの内在化を引き起こす。結果として、LEPRは細胞外リガンドに利用できなくなり、その後のリガンド刺激に応答しなくなる。反復アゴニスト曝露に対する応答の欠如は、受容体脱感作と呼ばれる。抗体A、B及びCがLEPRを脱感作するかどうかを試験するために、HEK293-STAT3Luc-hLepR1細胞におけるSTAT3タンパク質のリン酸化を、曝露、洗い流し及び再曝露プロトコルに従って測定した。
【0180】
HEK293-STAT3Luc-hLepR1細胞を、DMEM(Gibco、#2430-054)、10%ウシ胎児血清(FBS、Gibco、#10082-147)、1xピルビン酸ナトリウム(Gibco、#113060-070、100倍)、1x GlutaMAXサプリメント(Gibco、#3Ag5050-061)及び抗生物質(Gibco、#15240-062)からなる増殖培地を含むポリ-D-リジン96ウェルプレート(約80,000細胞/ウェル)に播種した。37℃、5%COで一晩培養した後、培養培地を除去し、無血清培地で1回洗浄した後、50μL/ウェル無血清培地(DMEM/F12、Gibco、#93-0152DK;0.3%BSA、BSA画分V(7.5%)、(Gibco、#15260-037)を添加した。細胞を50μLの無血清培地中で1時間インキュベートした。次いで、細胞を対照群及び抗体曝露群に分けた。陰性対照群では、50μLの無血清培地を各ウェルに添加した。抗体曝露群では、抗LEPR抗体を50μLの無血清培地で希釈し、各抗体について30nMの最終濃度に達するように細胞に添加した。30nM濃度は、本開示における全ての抗LEPR抗体のEC99濃度を上回るので、細胞を飽和量の抗LEPR抗体に曝露し、曝露中にその抗体による最大LEPR活性化に達した。次いで、全ての群の細胞を37℃及び5%COで1時間インキュベートして、抗LEPR抗体によって誘導されるLEPR活性化及び潜在的な内在化を可能にした。1時間のインキュベーション後、抗体に曝露された細胞及び対照に曝露された細胞を、150μL/ウェルの無血清培地でそれぞれ10分間(37℃、5%COで)3回すすいだ。次いで、細胞に増殖培地(50μL/ウェル)を与え、37℃及び5%COで3時間回復させた。次いで、無血清培地で1回洗浄した後、増殖培地を無血清培地(50μL/ウェル)に交換し、細胞を37℃及び5%COで更に1時間インキュベートした。次いで、本開示における各抗LEPR抗体の段階希釈物を、同じ抗体又は対照処理細胞に以前に曝露した細胞に添加して、抗体再曝露によるLEPR活性化を可能にした。15分間のインキュベーション後、細胞を50μL/ウェルの溶解緩衝液(PerkinElmer、#ALSU-pST3-A10K)によって溶解し、室温で10分間振盪することによって混合した。リン酸化STAT3(pSTAT3)を、製造業者のプロトコルに従ってAlphaLISA-SureFire-Ultra p-Stat(Tyr705)アッセイキット(PerkinElmer、#ALSU-pST3-A10K)によって測定した。30nMの組換えヒトレプチンタンパク質(配列番号27)によって処理された細胞からの平均pSTAT3α-シグナルを、陰性対照の平均pSTAT3α-シグナルで差し引いたものを最大STAT3リン酸化として設定し、100%と定義した。次いで、試験物処理のpSTAT3α-シグナル読み取り値を最大STAT3リン酸化値に対して正規化した。次いで、濃度応答曲線を、各抗体のlog薬物濃度の関数に対するpSTAT3α-シグナルのパーセンテージとしてプロットした。
【0181】
表10に示すように、抗LEPR抗体処理は、ビヒクル曝露細胞と比較して、抗体に事前曝露された細胞において非常に類似した濃度応答曲線をもたらした。抗体Aは、0.3309nMのEC50及び68.93%の最大活性化を有するビヒクル曝露細胞における抗体AによるpSTAT3誘導と比較して、0.3601nMのEC50及び71.92%の最大活性化を有する抗体A事前曝露細胞及び洗い流された細胞におけるpSTAT3シグナルを誘導した。同様に、抗体Bは、0.9862nMのEC50及び70.48%の最大活性化を有するビヒクル曝露細胞における抗体BによるpSTAT3誘導と比較して、1.057nMのEC50及び77.58%の最大活性化を有する抗体B事前曝露細胞及び洗い流された細胞においてpSTAT3シグナルを誘導した。最後に、抗体Cは、1.038nMのEC及び71.69%の最大活性化を有するビヒクル曝露細胞における抗体CによるpSTAT3誘導と比較して、1.136nMのEC50及び73.63%の最大活性化を有する抗体C事前曝露細胞及び洗い流された細胞におけるpSTAT3シグナルを誘導した。
【0182】
【表10】
【0183】
要約:LEPR発現HEK293細胞を30nMの抗体A、B又はCに1時間事前曝露した後、3時間洗い流しても、抗体A、B又はCのその後の濃度応答曲線に影響を及ぼさなかった。これらのデータは、抗LEPR抗体A、B及びCがインビトロでヒトLEPRシグナル伝達経路を脱感作しないことを示した。
【0184】
実施例9.抗体A、B及びCによるシグナル伝達欠損LEPRの活性化
LEPR遺伝子におけるミスセンス変異A409Eは、ヒトにおける肥満の常染色体劣性早期発症に関連していた(Farooqi et al.,2007,N Engl J Med 356(3):237-247)。変異型ヒトLEPR-A409E受容体はレプチン刺激に応答しなかった。抗LEPR抗体がこれらの変異型ヒトLEPR受容体を活性化できるかどうかを試験するために、hLEPR-A409Eを発現するHEK293細胞を使用してSTAT3-ルシフェラーゼレポーターアッセイを確立した。これらの細胞を、成長培地DMEM/F12(Gibco、#12430-054)、10%ウシ胎児血清(FBS、Gibco、#10082-147)、抗生物質(Gibco、#15240-062)、ピルビン酸ナトリウム(Gibco、#11360-070)及びGlutaMaxサプリメント(Gibco、#35050-061)中、薬物選択250μg/mLのハイグロマイシン(Invitrogen、#10687010)及び800μg/mLのジェネティシン(Corning、#30-234-Cl)の存在下で培養した。
【0185】
ルシフェラーゼアッセイのために細胞を播種する前に、ポリ-D-リジンでコーティングされた96ウェルプレート(Corning Inc.、Bio Coat、#354651、ポリ-D-溶解コーティング)をリン酸緩衝溶液(PBS)で1回、及び播種培地によって1回すすいだ。次いで、20,000~24,000個のSTAT3-ルシフェラーゼレポーター細胞を、DMEM/F12(3:1、Gibco、#93-0152DK)、10%ウシ胎児血清(FBS、Gibco、#10082-147)、1×GlutaMax補充物(Gibco、#35050061)、20mMのHEPES(Gibco、#15630-080)及び抗生物質(Gibco,15240-062号)からなる100μL/ウェルのプレーティング培地中のポリ-D-リジン96ウェルプレートに播種した。37℃、5%COで一晩培養した後、培養培地を、1%BSA(BSA画分V(7.5%)、Gibco、#15260-037)、0.1%透析ウシ胎児血清(FBS,Gibco,#26400-044)を含むOPTI-MEM(Gibco、#31985-070)を含有する75μLアッセイ培地に37℃、5%COで1時間交換した。試験物を25μLのアッセイ培地に希釈し、各ウェルに添加した。細胞を5%COと共に37℃で20時間更にインキュベートした。次いで、細胞溶解液及びOne-Gloルシフェラーゼ基質溶液(Promega、#E6120)を各ウェルに添加し、相対ルシフェラーゼ単位(RLU)をClarioStarプレートリーダーで測定した。次いで、濃度応答曲線を、log薬物濃度の関数に対する生RLU読み取り値としてプロットした。EC50を、GraphPad Prismソフトウェアを使用して計算した。
【0186】
表11に示すように、抗体A、B及びCは、それぞれ0.08811nM、0.272nM及び0.2532nMのEC50で変異型LEPR-A409Eを活性化した。対照的に、組換えヒトレプチンタンパク質(配列番号27)は、LEPR-A409Eを活性化しなかった。これらの結果は、本開示における抗LEPR抗体が、LEPR遺伝子における稀なミスセンス変異を有する患者を治療するために適用され得ることを示唆している。
【0187】
【表11】
配列番号27の曲線の上位及びEC50をGraphPad Prismソフトウェアによって投影した。高いEC50値は、配列番号27がこのアッセイにおいて不活性であることを実証した。
【0188】
要約:抗体A、B及びCは、シグナル伝達障害変異型LEPR-A409Eを活性化した。対照的に、組換えヒトレプチンタンパク質(配列番号27)は、シグナル伝達欠損変異型LEPR-A409Eを活性化しなかった。
【0189】
実施例10.抗体A、B及びCは、ヒトLEPR発現HEK293細胞においてpERKを誘導した。
抗体を、HEK293-STAT3Luc-hLepR1細胞における細胞外シグナル関連キナーゼ(pERK)のリン酸化を誘導する能力について試験した。pERK誘導を測定するために、細胞を最初に、10%FBSを補充したDMEM培地を含む96ウェルプレートにおいて37℃で一晩培養した。2日目に、培地を除去し、細胞を無血清DMEM中で洗浄し、無血清DMEM中で更に24時間インキュベートした。3日目に、培地を除去し、無血清DMEM中の最高濃度200nMの抗体A、B及びCの1:4系列希釈液を細胞に15分間添加した。試験は2連で行った。組換えヒトレプチンタンパク質(配列番号27)をこのアッセイにおける陽性対照として使用した。Fcγ受容体への結合を消失させるためのFc修飾を有するIgG1を陰性対照(IgGアイソタイプ対照)として使用した。AlphaLISA SureFire Ultra p-ERK1/2(Thr202/Tyr204)キット(PerkinElmer、#ALSU-PERK-A-HV)を用いて増幅された発光を測定することによって、全細胞溶解物中のホスホ-ERK1/2を評価した。データは、データの4つのパラメータシグモイドフィットを使用して計算した(SigmaPlotソフトウェア)。表12に表される結果は、2つの独立した実験の平均EC50である。
【0190】
【表12】
【0191】
要約:抗体A、B及びCは、ヒトLEPR発現HEK293細胞においてERKのリン酸化を誘導した。
【0192】
実施例11.ELISAによる抗体Aの補体成分C1q結合
96ウェルマイクロプレートを、10μg/mL~0.19μg/mLの濃度範囲で、DPBS(ダルベッコのHyClone)で希釈した100μL/ウェルの各抗体でコーティングした。試験を2連のウェルで実施した。プレートを密封し、4℃で一晩インキュベートした。コーティング試薬を各ウェルから除去し、200μL/ウェルのカゼインブロッキング試薬(Thermo)を添加した。プレートを密封し、室温(RT)で2時間インキュベートした。各ウェルを洗浄緩衝液(0.05%のTween20を含む1×TBE)で3回洗浄した。カゼインブロッキング試薬で希釈した10μg/mLのヒトC1q(MS Biomedical)100マイクロリットル/ウェルを添加し、室温で3時間インキュベートした。次いで、プレートを洗浄緩衝液で3回洗浄した後、カゼイン遮断薬中の100μL/ウェルの1:800希釈のヒツジ抗ヒトC1q-HRP(Abcam#ab46191)を添加し、室温で1時間インキュベートした。プレートを洗浄緩衝液で6回洗浄し、100μL/ウェルのTMB基質(Pierce)を各ウェルに加え、7分間インキュベートした。100マイクロリットルの1N HClを各ウェルに添加して反応を停止させた。光学密度を、450nmに設定した比色マイクロプレートリーダーを使用して直ちに測定した。
【0193】
図3は、抗体Aに対するC1q結合を示す。実施した3つの実験のうちの1つの結果(平均±SD)を示す。(A)は、IgG1アイソタイプ陽性対照であり、(B)は、アッセイの適合性を確認するために使用されるIgG1アイソタイプ非結合対照であった。(C)は、抗体Aであり、(D)は、抗体A-IgG1対照であった。カーブフィット:GraphPad Prismの4パラメータロジスティック。条件B及び条件Cは重なり合っており、本質的にベースラインにある。
【0194】
要約:抗体AはELISAによって補体成分C1qに結合しない。関連する対照分子及び抗体A-IgG1は予想通りに機能した。
【0195】
実施例12.FcRn-HPLCによる抗体Aの相対的FcRn結合
新生児型Fc受容体(FcRn)へのIgG結合は、抗体リサイクル及び抗体薬物動態(PK)の決定因子にとって重要な機構である。抗体のFc領域の修飾は、抗体PKを調節することが示されている。抗体Aは、FcγR及びC1q結合を減少させるためのL234A、L235A、D265S突然変異、並びに抗体のクリアランスプロファイルを調節するためのM252Y、S254T、及びT256E突然変異を有するIgG1 mAbである。これらの組み合わせ突然変異セットの影響をFcRn-HPLCによって評価した。ストック抗体溶液を20mMのMES、140mMのNaCl、pH5.5に1mg/mLに希釈した。FcRn Affinity Column Gen2(Roche、カタログ番号09430857001)を備えたAgilent 1290 HPLCを、0.2mL/分の流速で、20mMのMES、140mMのNaCl、pH5.5で予備平衡化した。20μLの抗体注入を行った後、20mMのMES、140mMのNaCl、pH5.5で10分間カラム洗浄した。次いで、抗体を90分間にわたって20mMのTris、140mMのNaCl、pH8.8へのpH勾配溶出によって溶出した。クロマトグラムをブランク減算してベースラインドリフトを除去した。50%ピーク高さでの主なピーク保持時間及びピーク幅を表13に示す。
【0196】
ブリアキヌマブは、無効なFcRnリサイクルのためにPKが損なわれたIgG1対照であるのに対して、ウステキヌマブは、IgGに典型的なFcRnプロファイルを示す。(Schoch A et al.Charge-mediated influence of the antibody variable domain on FcRn-dependent pharmacokinetics.Proc Natl Acad Sci U S A.2015 May 12;112(19):5997-6002.)一致したVHドメイン及びVLドメインを有する比較抗体のパネルをこの研究のために作製したが、それらのFc領域のみが異なっていた:1)非修飾IgG1を有する抗体A(抗体A IgG1)2)M252Y、S254T及びT256Eを有するが、L234A、L235A、D265Sを有さない抗体A(抗体A IgG1-YTE)3)IgG4 S228P、F234A、L235Aに移植された抗体A(抗体A IgG4PAA)。
【0197】
ウステキヌマブは、69.4分の保持時間及び1.9分のピーク幅で比較的鋭いピークを示したが、ブリキヌマブは、88.9分で広い10分のピーク幅及び高い保持時間で溶出した。抗体A IgG1のFcRn結合プロファイルは、ウステキヌマブと非常に類似しており、保持時間及びピーク幅はほぼ同一であった。全てのYTE含有試料は、類似のFcRn結合プロファイルを示し、抗体A IgG1と比較して溶出pH(保持時間)が上昇し、ピーク幅が中程度に広がっていた。
【0198】
【表13】
【0199】
概要:FcRnに対する抗体結合をFcRn-HPLCによって試験した。抗体Aは、その可変ドメイン一致IgG1対照及びウステキヌマブに対して遅延した2.7分のピーク幅及び保持時間でFcRn-HPLCカラムを溶出した。
【0200】
実施例14.LEPRアゴニストとGLP-1アゴニストの併用治療は、食餌誘導性肥満マウスにおいて有意な体重減少をもたらした
4週齢の雄黒色6(BL6)マウスに高脂肪食(Research Diet#D12492)を16週間与えた。これらの20週齢の食餌誘導性肥満(DIO)雄マウスを以下に記載される研究のために使用した。本開示の抗体A、B、C及びDは、マウスにおいて交差反応性ではない。Fc(Fc-レプチン)(配列番号38)に融合したレプチンタンパク質を含むレプチン受容体アゴニストが、LEPRアゴニスト抗体の代用として使用される。配列番号38はレプチン受容体に結合し、これを刺激する。研究開始時(1日目)に、食餌を通常の固形飼料食(Research Diets#D2014)に変更した。7日目に、マウスに、ビヒクル(40mMのトリス、pH8.0)(図4、条件A)、40nmol/kgのLEPRアゴニスト(Fc-レプチン(配列番号38))(図4、条件B)、30nmol/kgのGLP-1受容体アゴニスト(配列番号52)(図4、条件C)、LEPRアゴニスト(配列番号38)(40nmol/kg)+GLP-1受容体アゴニスト(配列番号52)(30nmol/kg)の組み合わせ(図4、条件D)を毎日皮下注射した。図4に示すように、レプチン受容体アゴニストとGLP-1受容体アゴニスト(配列番号52)との併用治療は、GLP-1受容体アゴニスト単独又はLEPRアゴニスト(配列番号38)単独による治療と比較して、更なる体重減少をもたらした。
【0201】
図4は、レプチン受容体アゴニストと組み合わせたGLP-1受容体アゴニストの治療が肥満マウスにおいて更なる体重減少をもたらしたことを示す。食餌誘導性肥満マウスに、高脂肪食(HFD)から通常の固形飼料への食餌切り替えを6日間行った。次いで、これらのマウスに、7日目に開始する化合物の毎日の皮下注射(矢印で示す)を施した。体重を毎日測定した。ベースラインからの体重変化率を時間に対してプロットし、グラフに示した。条件には、(A)ビヒクル対照;(B)レプチン受容体アゴニスト(配列番号38);(C)GLP-1受容体アゴニスト(配列番号52);(D)GLP-1受容体アゴニスト(配列番号52)とレプチン受容体アゴニスト(配列番号38)との併用が含まれる。
【0202】
実施例15.LEPRアゴニストとGLP1R/GIPRデュアルアゴニストの併用治療は、食餌誘導性肥満マウスにおいて有意な体重減少をもたらした
4週齢の雄黒色6(BL6)マウスに高脂肪食(Research Diet#D12492)を16週間与えた。これらの20週齢の食餌誘導性肥満(DIO)雄マウスを以下に記載される研究のために使用した。研究開始時(1日目)に、食餌を通常の固形飼料食(Research Diets#D2014)に変更した。7日目に、マウスに、ビヒクル(40mMのトリス、pH8.0)(図5、条件A)、3nmol/kgのGLP1R/GIPRデュアルアゴニスト(配列番号53)(図5、条件B)、レプチン受容体アゴニスト(配列番号38)(40nmol/kg)+GLP1R/GIPRデュアルアゴニスト(3nmol/kg)の組み合わせ(図5、条件C)を毎日皮下注射した。図5に示すように、レプチン受容体アゴニストとGLP1R/GIPRデュアルアゴニストとの併用治療は、GLP1R/GIPRデュアルアゴニスト単独治療と比較して更なる体重減少をもたらした。
【0203】
図5は、レプチン受容体アゴニストと組み合わせたデュアルGLP1R/GIPRアゴニストの治療が肥満マウスにおいて更なる体重減少をもたらしたことを示す。食餌誘導性肥満マウスに、高脂肪食(HFD)から通常の固形飼料への食餌切り替えを6日間行った。次いで、これらのマウスに、7日目に開始する化合物の毎日の皮下注射(矢印で示す)を施した。体重を毎日測定した。ベースラインからの体重変化率を時間に対してプロットし、グラフに示した。条件には、(A)ビヒクル対照;(B)デュアルGLP1R/GIPRアゴニスト(配列番号53);(C)デュアルGLP1R/GIPRアゴニスト(配列番号53)とレプチン受容体アゴニスト(配列番号38)の組み合わせが含まれる。
【0204】
実施例16.LEPRアゴニスト及びGLP1R/GIPR/GCGRトリプルアゴニストの併用治療は、食餌誘導性肥満マウスにおいて有意な体重減少をもたらした
4週齢の雄黒色6(BL6)マウスに高脂肪食(Research Diet#D12492)を16週間与えた。これらの20週齢の食餌誘導性肥満(DIO)雄マウスを以下に記載される研究のために使用した。研究開始時(1日目)に、食餌を通常の固形飼料食(Research Diets#D2014)に変更した。7日目に、マウスに、ビヒクル(40mMのトリス、pH8.0)(図6、条件A)、レプチン受容体アゴニスト(配列番号38)40nmol/kg(図6、条件B)、GLP1R/GIPR/GCGRトリプルアゴニスト(配列番号55)3nmol/kg(図6、条件C)、レプチン受容体アゴニスト(40nmol/kg)+GLP1R/GIPR/GCGRトリプルアゴニスト(3nmol/kg)の組み合わせ(図6、条件D)を毎日皮下注射した。図6に示すように、レプチン受容体アゴニストとGLP1R/GIPR/GCGRトリプルアゴニストとの併用治療は、GLP1R/GIPR/GCGRトリプルアゴニスト単独治療又はレプチン受容体アゴニスト単独治療と比較して、更なる体重減少をもたらした。
【0205】
図6は、レプチン受容体アゴニストと組み合わせたGLP1R/GIPR/GCGRトリプルアゴニストの治療が肥満マウスにおいて更なる体重減少をもたらしたことを示す。食餌誘導性肥満マウスに、高脂肪食(HFD)から通常の固形飼料への食餌切り替えを6日間行った。次いで、これらのマウスに、7日目に開始する化合物の毎日の皮下注射(矢印で示す)を施した。体重を毎日測定した。ベースラインからの体重変化率を時間に対してプロットし、グラフに示した。ビヒクル対照化合物には、(A)ビヒクル対照;(B)レプチン受容体アゴニスト(配列番号38);(C)GLP1R/GIPR/GCGRトリプルアゴニスト(配列番号55);(D)GLP1R/GIPR/GCGRトリプルアゴニスト(配列番号55)とレプチン受容体アゴニスト(配列番号38)との組み合わせが含まれる。
【0206】
実施例17.LEPRアゴニストとグルカゴン受容体アゴニストの併用治療は、食餌誘導性肥満マウスにおいて有意な体重減少をもたらした
4週齢の雄黒色6(BL6)マウスに高脂肪食(Research Diet#D12492)を16週間与えた。これらの20週齢の食餌誘導性肥満(DIO)雄マウスを以下に記載される研究のために使用した。研究開始時(1日目)に、食餌を通常の固形飼料食(Research Diets#D2014)に変更した。7日目に、マウスに、ビヒクル(40mMのトリス、pH8.0)(図7、条件A)、6nmol/kgのグルカゴン受容体アゴニスト(配列番号57)(図7、条件B)、レプチン受容体アゴニスト(40nmol/kg)+グルカゴン受容体アゴニスト(6nmol/kg)の組み合わせ(図7、条件C)を毎日皮下注射した。21日目に、マウスを、試験終了まで1日おき(Q2D)に皮下化合物投与を受けることに切り替えた。図7に示すように、レプチン受容体アゴニストとグルカゴン受容体アゴニストの併用治療は、グルカゴン受容体アゴニスト単独治療と比較して更なる体重減少をもたらした。
【0207】
図7は、レプチン受容体アゴニストと組み合わせたグルカゴン受容体アゴニストの治療が肥満マウスにおいて更なる体重減少をもたらしたことを示す。食餌誘導性肥満マウスに、高脂肪食(HFD)から通常の固形飼料への食餌切り替えを6日間行った。次いで、これらのマウスに、7日目に開始する化合物の毎日の皮下注射(矢印で示す)を施した。マウスを、21日目(Q2D)から開始して1日おきに皮下化合物注射を受けるように切り替えた。体重を毎日測定した。ベースラインからの体重変化率を時間に対してプロットし、グラフに示した。条件には、(A)ビヒクル対照;(B)グルカゴン受容体アゴニスト(配列番号57);(C)グルカゴン受容体アゴニスト(配列番号57)とレプチン受容体アゴニスト(配列番号38)との組み合わせが含まれる。
【0208】
要約:本開示の抗体に対する代理LEPRアゴニストを、GLP-1受容体アゴニスト活性を有する薬剤、GLP1/GIP受容体デュアルアゴニスト活性を有する薬剤、又はGLP1/GIP/グルカゴン受容体トリプルアゴニスト活性を有する薬剤のいずれかと組み合わせると、併用治療を受けているDIOマウスでは、単剤による治療よりも有意に大きな体重減少が観察された。更に、グルカゴン受容体アゴニストと組み合わせたレプチン受容体アゴニストは、DIOマウスにおいてグルカゴン受容体アゴニスト単独よりも有意に大きな体重減少を引き起こした。
【0209】
実施例18.アミリン受容体アゴニストとLEPRアゴニストの併用治療は、食餌誘導性肥満ラットにおいて有意な体重減少をもたらした
8週齢の雄ロングエバンスラットに高脂肪食(Teklad Custom Diet#95217)を12週間与えた。得られた20週齢の食餌誘導性肥満(DIO)ラットを試験に使用した。次いで、これらのDIOラットに、アミリン受容体アゴニスト(配列番号39)(10nmol/kg)、LEPRアゴニスト(配列番号38)(100nmol/kg)、アミリン受容体アゴニスト(配列番号39)(10nmol/kg)とLEPRアゴニスト(100nmol/kg)との組み合わせ(逐次投与)、又はプラセボを毎日皮下注射した。これらのDIOラットの体重を毎日測定した。図8に示すように、アミリン受容体アゴニストとレプチン受容体アゴニストとの併用治療は、いずれかの単剤治療単独と比較して有意に大きな体重減少をもたらした。
【0210】
図8は、レプチン受容体アゴニスト(配列番号38)と組み合わせたアミリン受容体アゴニスト(配列番号39)による治療が、食餌誘導性肥満ラットにおいて更なる体重減少をもたらしたことを示す。高脂肪食を与えられた肥満ラットに、グラフの凡例に示されるように薬物の毎日の皮下注射を与えた。体重を毎日測定した。ベースラインからの体重変化率を時間に対してプロットし、グラフに示した。条件には、(A)ビヒクル対照;(B)100nmol/kgのレプチン受容体アゴニスト(配列番号38);(C)10nmol/kgのアミリン受容体アゴニスト(配列番号39);(D)10nmol/kgアミリン受容体アゴニスト(配列番号39)と100nmol/kgレプチン受容体アゴニスト(配列番号38)との組み合わせが含まれる。
【0211】
要約:レプチン受容体アゴニストとアミリン受容体アゴニストの併用治療は、DIOラットにおいていずれかの単剤治療単独よりも多くの体重減少を引き起こした。
【0212】
実施例19.アミリン受容体アゴニスト又はアミリン及びカルシトニン受容体コアゴニストのいずれかと組み合わせたLEPRアゴニストは、食餌誘導性肥満ラットの有意な体重減少をもたらした
8週齢の雄ロングエバンスラットに高脂肪食(Teklad Custom Diet#95217)を14週間与えた。得られた22週齢の食餌誘導性肥満(DIO)ラットを試験に使用した。次いで、これらのDIOラットに、アミリン受容体アゴニスト(配列番号41)(6nmol/kg)、アミリン及びカルシトニン受容体コアゴニスト(配列番号51)(5nmol/kg)、LEPRアゴニスト(配列番号38)(90nmol/kg)、又はそれらの組み合わせの毎日の皮下注射を与えた。これらのDIOラットの体重を毎日測定した。図9に示すように、アミリン受容体アゴニスト及びレプチン受容体アゴニストとの併用治療は、いずれかの単剤治療単独と比較して有意により大きな体重減少をもたらした。同様に、アミリン受容体とカルシトニン受容体コアゴニスト及びレプチン受容体アゴニストとの併用治療もまた、いずれかの単剤治療単独と比較して有意により大きな体重減少をもたらした。
【0213】
図9は、アミリン受容体アゴニスト(配列番号41)又はアミリン及びカルシトニン受容体コアゴニスト(配列番号51)のいずれかと組み合わせたレプチン受容体アゴニスト(配列番号38)による治療が、食餌誘導性肥満ラットにおいて更なる体重減少をもたらしたことを示す。高脂肪食を与えられた肥満ラットに、グラフの凡例に示されるように薬物の毎日の皮下注射を与えた。体重を毎日測定した。ベースラインからの体重変化率を時間に対してプロットし、グラフに示した。条件には、(A)ビヒクル対照;(B)レプチン受容体アゴニスト(配列番号38);(C)アミリン受容体アゴニスト(配列番号41);(D)アミリン及びカルシトニン受容体コアゴニスト(配列番号51);(E)レプチン受容体アゴニスト(配列番号38)とアミリン受容体アゴニスト(配列番号41)との組み合わせ;(F)レプチン受容体アゴニスト(配列番号38)とアミリン及びカルシトニン受容体コアゴニスト(配列番号51)との組み合わせが含まれる。
【0214】
要約:レプチン受容体アゴニストとアミリン受容体アゴニスト又はアミリン及びカルシトニン受容体コアゴニストのいずれかとの併用治療は、DIOラットにおいて単剤治療単独よりもより大きな体重減少を引き起こした。
【0215】
実施例20.抗体Aによるサルの治療は体重減少をもたらした。
抗体Aの有効性を非ヒト霊長類で試験した。体重3~5kgの2~5歳の非肥満性カニクイザル(Macaca fascicularis)雄14匹を、欧州のケージ(ケージ当たり7匹のサル)に45日間収容した群とした。次いで、サルを、それらの体重に従って、抗体A(10mg/kg、N=7)又はプラセボ(リン酸緩衝生理食塩水、N=7)のいずれかの皮下投与を6週間にわたって週に1回受ける2つの群に無作為化した。サルに、1日に2回食事(Purina 4059)を与え、研究の全期間にわたって水を自由に摂取させた。体重を、投与期間中に週に2回及び最終投与後更に3週間測定した。体重変化率を時間の関数としてプロットした。図10及び表14に示すように、抗体A治療を受けたサルは、プラセボを受けたサルと比較して有意な量の体重を減少させた。
【0216】
図10は、抗体A治療がカニクイザルにおいて有意な体重減少をもたらしたことを示す。雄サル(カニクイザル(Macaca fascicularis))にプラセボ(A)又は10mg/kg抗体A(B)を週1回、6週間皮下投与した。体重を合計115日間測定した。0日目のベースラインからの平均体重変化率を各時点でプロットした。エラーバーは、平均の標準誤差(SEM)を表す。抗体Aで治療したサルは、試験の101日目までプラセボ群と比較して有意な体重減少を示した。プラセボ群と比較して0日目を除く全ての時点での多重対応なしt検定による、P<0.005、P<0.05、ns:P>0.05。
【0217】
【表14】
【0218】
要約:抗体A治療は、非肥満カニクイザルにおいてプラセボと比較して有意な体重減少をもたらした。
【0219】
配列表
配列番号1 抗体A、C及びDのLCDR1
RASQGISSSLA
【0220】
配列番号2 抗体BのLCDR1
RVSQGISSSLA
【0221】
配列番号3:抗体A、B、C及びDのLCDR2
YTASTLQS
【0222】
配列番号4:抗体AのLCDR3
QQLIYYPFT
【0223】
配列番号5 抗体B及びDのLCDR3
QQLNYYPFT
【0224】
配列番号6:抗体CのLCDR3
QQLNYYPFS
【0225】
配列番号7 抗体A、B、C及びDのHCDR1
AASGFTFSSFAMS
【0226】
配列番号8 抗体A、B、C及びDのHCDR2
AISGSGGSTY
【0227】
配列番号9 抗体A、B、C及びDのHCDR3
AKDQGDWDFLFDY
【0228】
配列番号10 抗体AのVL
【表15】
【0229】
配列番号11 抗体AのLC
【表16】
【0230】
配列番号12 抗体BのVL
【表17】
【0231】
配列番号13 抗体BのLC
【表18】
【0232】
配列番号14 抗体CのVL
【表19】
【0233】
配列番号15 抗体CのLC
【表20】
【0234】
配列番号16;抗体D VL
【表21】
【0235】
配列番号17;抗体D LC
【表22】
【0236】
配列番号18 抗体A、B、C及びDのVH
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSFAMSWVRQAPGKGLEWVSAISGSGGSTYSADSVRGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKDQGDWDFLFDYWGQGTLVTVSS
【0237】
配列番号19 抗体A、B、C及びDのHC
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSFAMSWVRQAPGKGLEWVSAISGSGGSTYSADSVRGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKDQGDWDFLFDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPSSKSTSGGTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTQTYICNVNHKPSNTKVDKRVEPKSCDKTHTCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLYITREPEVTCVVVSVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSREEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGK
【0238】
配列番号20シグナルペプチド配列
METDTLLLWVLLLWVPGSTG
【0239】
配列番号21;シグナルペプチドcDNA
ATGGAGACAGACACACTCCTGCTATGGGTACTGCTGCTCTGGGTTCCAGGATCTACCGGT
【0240】
配列番号22 LCA、cDNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTTCCTGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCCAGTCAGGGCATTAGCAGTTCTTTAGCCTGGTATCAGCAAAAACCAGGAAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATACTGCATCCACTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGCTTATTTATTACCCTTTCACTTTCGGCCAGGGGACCAAGGTGGAAATCAAAAGAACTGTGGCGGCGCCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCCGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
【0241】
配列番号23 LC B、cDNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTTCCTGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGTCAGTCAGGGCATTAGCAGTTCTTTAGCCTGGTATCAGCAAAAACCAGGAAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATACTGCATCCACTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGCTTAATTATTACCCTTTCACTTTCGGCCAGGGGACCAAGGTGGAAATCAAAAGAACTGTGGCGGCGCCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCCGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
【0242】
配列番号24;LC C、cDNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTTCCTGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCCAGTCAGGGCATTAGCAGTTCTTTAGCCTGGTATCAGCAAAAACCAGGAAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATACTGCATCCACTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGCTTAATTATTACCCTTTCTCTTTCGGCCAGGGGACCAAGGTGGAAATCAAAAGAACTGTGGCGGCGCCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCCGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
【0243】
配列番号25;LC D、cDNA
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTTCCTGTCTGCATCTGTGGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCCGGGCCAGTCAGGGCATTAGCAGTTCTTTAGCCTGGTATCAGCAAAAACCAGGAAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATACTGCATCCACTTTGCAAAGTGGGGTCCCATCAAGGTTCAGCGGCAGTGGATCTGGGACAGAATTCACTCTCACAATCAGCAGCCTGCAGCCTGAAGATTTTGCAACTTATTACTGTCAACAGCTTAATTATTACCCTTTCACTTTCGGCCAGGGGACCAAGGTGGAAATCAAAAGAACTGTGGCGGCGCCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCCGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC
【0244】
配列番号26 HC、cDNA
GAGGTGCAGCTGCTCGAGTCGGGGGGAGGCTTGGTACAGCCGGGGGGGTCCCTGAGACTCTCCTGTGCAGCCTCTGGATTCACCTTTAGTAGCTTTGCCATGAGCTGGGTCCGCCAGGCTCCAGGGAAGGGGCTGGAGTGGGTCTCAGCAATTAGTGGTAGTGGTGGTAGCACATACTCCGCAGACTCCGTGAGGGGCCGGTTCACAATCTCCAGAGACAATTCCAAGAACACGCTATATCTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCCGAGGACACGGCCGTATATTACTGTGCCAAAGATCAGGGTGACTGGGACTTTTTATTTGACTACTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCCTCCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCGCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAAGCCGCCGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCTACATCACCCGGGAGCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGTCCGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTATGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAAGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGGGAGGAGATGACCAAGAACCAAGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTATTCCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGCAAA
【0245】
配列番号27組換えヒトレプチンバリアント
VPIQKVQDDTKTLIKTIVTRINDISHTQSVSSKQKVTGLDFIPGLHPILTLSKMDQTLAVYQQILTSMPSRNVIQISNDLENLRDLLHVLAFSKSCHLPAASGLETLDSLGGVLEASGYSTEVVALSRLQGSLQDMLWQLDLSPGC
【0246】
配列番号28;ヒトLEPR、全長配列(NP_002294.2)
MICQKFCVVLLHWEFIYVITAFNLSYPITPWRFKLSCMPPNSTYDYFLLPAGLSKNTSNSNGHYETAVEPKFNSSGTHFSNLSKTTFHCCFRSEQDRNCSLCADNIEGKTFVSTVNSLVFQQIDANWNIQCWLKGDLKLFICYVESLFKNLFRNYNYKVHLLYVLPEVLEDSPLVPQKGSFQMVHCNCSVHECCECLVPVPTAKLNDTLLMCLKITSGGVIFQSPLMSVQPINMVKPDPPLGLHMEITDDGNLKISWSSPPLVPFPLQYQVKYSENSTTVIREADKIVSATSLLVDSILPGSSYEVQVRGKRLDGPGIWSDWSTPRVFTTQDVIYFPPKILTSVGSNVSFHCIYKKENKIVPSKEIVWWMNLAEKIPQSQYDVVSDHVSKVTFFNLNETKPRGKFTYDAVYCCNEHECHHRYAELYVIDVNINISCETDGYLTKMTCRWSTSTIQSLAESTLQLRYHRSSLYCSDIPSIHPISEPKDCYLQSDGFYECIFQPIFLLSGYTMWIRINHSLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSSVKAEITINIGLLKISWEKPVFPENNLQFQIRYGLSGKEVQWKMYEVYDAKSKSVSLPVPDLCAVYAVQVRCKRLDGLGYWSNWSNPAYTVVMDIKVPMRGPEFWRIINGDTMKKEKNVTLLWKPLMKNDSLCSVQRYVINHHTSCNGTWSEDVGNHTKFTFLWTEQAHTVTVLAINSIGASVANFNLTFSWPMSKVNIVQSLSAYPLNSSCVIVSWILSPSDYKLMYFIIEWKNLNEDGEIKWLRISSSVKKYYIHDHFIPIEKYQFSLYPIFMEGVGKPKIINSFTQDDIEKHQSDAGLYVIVPVIISSSILLLGTLLISHQRMKKLFWEDVPNPKNCSWAQGLNFQKPETFEHLFIKHTASVTCGPLLLEPETISEDISVDTSWKNKDEMMPTTVVSLLSTTDLEKGSVCISDQFNSVNFSEAEGTEVTYEDESQRQPFVKYATLISNSKPSETGEEQGLINSSVTKCFSSKNSPLKDSFSNSSWEIEAQAFFILSDQHPNIISPHLTFSEGLDELLKLEGNFPEENNDKKSIYYLGVTSIKKRESGVLLTDKSRVSCPFPAPCLFTDIRVLQDSCSHFVENNINLGTSSKKTFASYMPQFQTCSTQTHKIMENKMCDLTV
【0247】
配列番号29;ヒトLEPR-ECD-His
FNLSYPITPWRFKLSCMPPNSTYDYFLLPAGLSKNTSNSNGHYETAVEPKFNSSGTHFSNLSKTTFHCCFRSEQDRNCSLCADNIEGKTFVSTVNSLVFQQIDANWNIQCWLKGDLKLFICYVESLFKNLFRNYNYKVHLLYVLPEVLEDSPLVPQKGSFQMVHCNCSVHECCECLVPVPTAKLNDTLLMCLKITSGGVIFQSPLMSVQPINMVKPDPPLGLHMEITDDGNLKISWSSPPLVPFPLQYQVKYSENSTTVIREADKIVSATSLLVDSILPGSSYEVQVRGKRLDGPGIWSDWSTPRVFTTQDVIYFPPKILTSVGSNVSFHCIYKKENKIVPSKEIVWWMNLAEKIPQSQYDVVSDHVSKVTFFNLNETKPRGKFTYDAVYCCNEHECHHRYAELYVIDVNINISCETDGYLTKMTCRWSTSTIQSLAESTLQLRYHRSSLYCSDIPSIHPISEPKDCYLQSDGFYECIFQPIFLLSGYTMWIRINHSLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSSVKAEITINIGLLKISWEKPVFPENNLQFQIRYGLSGKEVQWKMYEVYDAKSKSVSLPVPDLCAVYAVQVRCKRLDGLGYWSNWSNPAYTVVMDIKVPMRGPEFWRIINGDTMKKEKNVTLLWKPLMKNDSLCSVQRYVINHHTSCNGTWSEDVGNHTKFTFLWTEQAHTVTVLAINSIGASVANFNLTFSWPMSKVNIVQSLSAYPLNSSCVIVSWILSPSDYKLMYFIIEWKNLNEDGEIKWLRISSSVKKYYIHDHFIPIEKYQFSLYPIFMEGVGKPKIINSFTQDDIEKHQSDAGAAAHHHHHH
【0248】
配列番号30;ヒトLEPR ECD-TEV-Fc
FNLSYPITPWRFKLSCMPPNSTYDYFLLPAGLSKNTSNSNGHYETAVEPKFNSSGTHFSNLSKTTFHCCFRSEQDRNCSLCADNIEGKTFVSTVNSLVFQQIDANWNIQCWLKGDLKLFICYVESLFKNLFRNYNYKVHLLYVLPEVLEDSPLVPQKGSFQMVHCNCSVHECCECLVPVPTAKLNDTLLMCLKITSGGVIFQSPLMSVQPINMVKPDPPLGLHMEITDDGNLKISWSSPPLVPFPLQYQVKYSENSTTVIREADKIVSATSLLVDSILPGSSYEVQVRGKRLDGPGIWSDWSTPRVFTTQDVIYFPPKILTSVGSNVSFHCIYKKENKIVPSKEIVWWMNLAEKIPQSQYDVVSDHVSKVTFFNLNETKPRGKFTYDAVYCCNEHECHHRYAELYVIDVNINISCETDGYLTKMTCRWSTSTIQSLAESTLQLRYHRSSLYCSDIPSIHPISEPKDCYLQSDGFYECIFQPIFLLSGYTMWIRINHSLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSSVKAEITINIGLLKISWEKPVFPENNLQFQIRYGLSGKEVQWKMYEVYDAKSKSVSLPVPDLCAVYAVQVRCKRLDGLGYWSNWSNPAYTVVMDIKVPMRGPEFWRIINGDTMKKEKNVTLLWKPLMKNDSLCSVQRYVINHHTSCNGTWSEDVGNHTKFTFLWTEQAHTVTVLAINSIGASVANFNLTFSWPMSKVNIVQSLSAYPLNSSCVIVSWILSPSDYKLMYFIIEWKNLNEDGEIKWLRISSSVKKYYIHDHFIPIEKYQFSLYPIFMEGVGKPKIINSFTQDDIEKHQSDENLYFQGEPKSSDKTHTCPPCPAPELLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSHEDPEVKFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQYNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKALPAPIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSRDELTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSKLTVDKSRWQQGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSPGKHHHHHH
【0249】
配列番号31;カニクイザルLEPR(>XP_005543194.1(カニクイザル(Macaca fascicularis)))
MICQKFCVVLLHWEFICVITAFNLSYPITPWRFKLSCMPPNSTYDYFLLPAGLSKNTSNLNGHYETAVEFNSSDTHFSNLSKTTFHCCFRSEQDRNCSLCADNIEGKTFVSTVNSSVFQQMGANWNIQCWLKGDLKLFICYVESLFKNPFKNYKHKVHLLYVLPEVLEDSPLVPQKGSFQMVHCNCSVHERCECLVPVPTAKLNDTLLMCLKITSGGVIFQSPLMSVQPINMVKPDPPLGLRMEITDDGNLKISWSSPPLVPFPLQYEVKYSENSTTVIREADKIVSATSLLVDGILPGSSYEVQVRGKRLDGPGIWSDWSTPHVFTTQDVIYFPPKILTSVGSNVSFHCIYKNENKIVSSKKIVWWMNLAEKIPQSQYDVVSDHVSKVTFFNLNETKPRGKFTYDAVYCCNEHECHHRYAELYVIDVNINISCETDGHLTKMTCRWSTNTIQSLAGSTLQLRYRRSSLYCFDIPSIHPISKPKDCYLQSDGFYECVFQPIFLLSGYTMWIRINHPLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSSVKAEIIKNIGLLKISWEKPVFPENNLQFQIRYGLSGKEIQWKMYDVYDAKSKSVSLPVPDFCAVYAVQVRCKRSDGLGLWSNWSNPAYTVVMDIKVPMRGPEFWRIINGDTMKKEKNVTLLWKPLMKNDSLCSVQRYVINHHTSCNGTWSEDVGNHTKFTFLWTEQAHTVTVLAINSIGASVANFNLTFSWPMSKVNIVQSLSAYPLNSSCVILSWILSPSDYKLMYFIIEWKNLNEDGEIKWLRISSSVKKYYIHDHFIPIEKYQFSLYPIFMEGVGKPKIINSFTQDNTEKHQNDAGLYVIVPVIISSSILLLGTLLILHQRMKKLFWEDVPNPKNCSWAQGLNFQKPETFEHLFIKHTASVTCGPLLLEPETISEDISVDTSWKNKDEMVPTTVVSLLSTTDLEKGSVCISDQFNSVNFSEAEGTEVTCEDESQRQPFVKYATLISNSKPSETDEEQGLINSSVTKCFSSKNSPLKDSFCNSSWEIEAQAFFILSDQRPNIILPHLTFSEGLDELLRLEGNFPEENNDEKSIYYLGVTSIKKRESGVLLTDKSRVLCPFPAPCLFTDIRVLQDSCSHFVENNFNLGTSSKKTFASYMPQFQTCSTQTHKIMENKMCDLTV
【0250】
配列番号32;イヌLEPR;(>XP_025283785.1ディンゴ(Canis lupus dingo))
MTCQKFCVALLHWEFIYLTTAFNLAYPITPWRFKLSCMPPNTTYDFLLPAGISRNTSNLNEHYEAVVEAKLNSSSTYISNLSSKTTFHCCFWSKEDKNCSVHADNMEGKAFVSTVNSLVFQQIGANWNIQCWMKEDLKLFICYMESLFKNPFKTYDLKVHLLYVLPEVLEESPPVPQKGSFQIVPCNCSVHDSCECHVPVPTAKLNHTLLMYLKITLGGINFQSPLMSVKPINVVKPDPPLGLHMEITDTGNLKISWSSPTLVPFQLQYQVRYSENSSTNVRKANEIVSATSLLIDSVLPGSSYEVQVRGKKLDGPGIWGDWSTPLIFITQDVIYFPPKILTSVGSNVSFHCIYKSENKIVSSKKIVWWLNLAEKIPQSQYNMVGDRVSKVTFPNLNATKPRGKFTYDAVYCCKEQECHHRYAELYVIDVNINISCETDGYLTKMTCRWSTNAIQSLEGSTLQLRYHRSSLYCSDVPSIHPISEPKDCHLRRDGFYECIFQPIFLLSGYTMWIKINHSLGSLDSSPTCVVPDSVVKPLPPSSVKAEITVKIGLLKISWEKPVFPENNLKFQIRYGLNGKEVQWKMYEVYDAKSKSASVPVPELCAVYAVQVRCKRLDGLGYWSNWSSPAYTVIMDIKVPTRGPEFWRMIDEDTSRKERNVTLLWKPLMKNDSLCSVRKYVVKHHTSRNGTWSEDVGNHTKFTFLWTEQAHSVTVLAVNSIGASSVNFNLTFSWPMSKVNTVQSLSAYPLNSTCVLLSWTLTPSDYYLTYFITEWKILNEDSEIKWLRIPPSVKKYYIHDHFIPIEKYQFSLYPVFMEGVGKPKTINSFTQDDIEKHQNDAGLYVILLIIISSSILLLGTLLISHQRMKKLFWEDVPNPKNCSWAQGLNFQKPETFEHLFIKHTESVIFGPLLLEPETISEDISVDTSWKNKDEMVPTTMVSLLLTTPDLEKGSICIRDQHNSANFSELESTVVTREDEGRRQPSVRYATLLTSSKSSEIEEEQGLINSSVSKCFSSKNSLPKGSFSNSSWEIETQAFFILSDQHPNIILPHLPFSEGLDDLLKLEGNFPEENNGERSVYYLGVTSIKKRESGVFLTDESQVLCPFPAHCLFTDIRILQDSCSHLVENNFNLGTSGQKTFVPYMPQFQICSTQTQKIMETKMCDLTV
【0251】
配列番号33;ラットLEPR;(>XP_032757577.1レプチン受容体[クマネズミ(Rattus rattus)])
MTCQKFYVVLLHWEFLYVITALNLAYPTSPWRFKLFCAPPSTTDDSFLSPAGGPNNSSSLKGASEALVEAKFNSSGIYVSELSKTIFHCCFGNEQGQNCSALTGNTEGKTLASVVKPLVFRQLGVNWDIECWMKGDLTLFICHMEPLLKNPFKNYDSKVHLLYDLPEVIDDLPLPPLKDSFQTVQCNCSVQECECHVPVPRAKVNYALLMYLEITSAGVSFQSPLMSLQPMLVVKPDPPLGLRMEVTDDGNLNISWDSQTKAPFPLQYQVKYLENSTIVREAAEIVSDTSLLVDSVLPGSSYEVQVRSKRLDGSGVWSDWSLPQVFTTQDVMYFPPKILTSVGSNASFRCIYKNENQTISSKQIVWWMNLAEKIPETQYNTVSDHISKVTFSNLKATRPRGKFAYDAVYCCNEQACHHRYAELYVIDVNINISCETDGYLTKMTCRWSPSTIQSLVGSTVQMRYHRRSLYCPDNPSIRPTSELKNCVLQRDGFYECVFQPIFLLSGYTMWIRINHSLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSNVKAEITINTGLLKVSWEKPVFPENNLQFQIRYGLNGKEMQWKTHEVFDAKSKSASLPVSDLCAVYVVQVRCRRLDGLGYWSNWSSPAYTLVMDVKVPMRGPEFWRIMDGDITKKERNVTLLWKPLMKNDSLCSVRRYVVKHRTAHNGTWSQDVGNQTNLTFLWAESAHTVTVLAINSIGASLVNFNLTFSWPMSKVNAVQSLSAYPLSSSCVILSWTLSPDDYSLLYLVIEWKNLNDDDGMKWLRIPSNVNKYYIHDNFIPIEKYQFSLYPVFMEGVGKPKTINGFTKDDIAKQKNDAGLYVIVPIIISSCVLLLGTLLISHQRMKKLFWDDVPNPKNCSWAQGLNFQKPETFEHLFTKHAESVIFGPLLLEPEPISEEISVDTAWKNKDEMVPAAMVSLLLTTPDSTRGSICISDQCNSANFSGAQSTQGTCEDECQSQPSVKYATLVSNVKPVETDEEQGAIHSSVSQCITRKHSPLRQSFSSSSWEIEAQAFLLLSDHPPNVISPQLSFSGLDELLELEGNFPEENHGEKSVYYLGVSSVNKRENDMLLTDEAGVLCPFPAHCLFSDIRILQESCSHFVENNLNLGTSGKNFVPYMPQFQSCSTHSHKIIENKMCDLTV
【0252】
配列番号34;マウスLEPR;(XP_036019643.1ハツカネズミ(Mus musculus))
MMCQKFYVVLLHWAEFLYVIAALNLAYPISPWKFKLFCGPPNTTDDSFLSPAGAPNNASALKGASEAIVEAKFNSSGIYVPELSKTVFHCCFGNEQGQNCSALTDNTEGKTLASVVKASVFRQLGVNWDIECWMKGDLTLFICHMEPLPKNPFKNYDSKVHLLYDLPEVIDDSPLPPLKDSFQTVQCNCSLRGCECHVPVPRAKLNYALLMYLEITSAGVSFQSPLMSLQPMLVVKPDPPLGLHMEVTDDGNLKISWDSQTMAPFPLQYQVKYLENSTIVREAAEIVSATSLLVDSVLPGSSYEVQVRSKRLDGSGVWSDWSSPQVFTTQDVVYFPPKILTSVGSNASFHCIYKNENQIISSKQIVWWRNLAEKIPEIQYSIVSDRVSKVTFSNLKATRPRGKFTYDAVYCCNEQACHHRYAELYVIDVNINISCETDGYLTKMTCRWSPSTIQSLVGSTVQLRYHRRSLYCPDSPSIHPTSEPKNCVLQRDGFYECVFQPIFLLSGYTMWIRINHSLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSNVKAEITVNTGLLKVSWEKPVFPENNLQFQIRYGLSGKEIQWKTHEVFDAKSKSASLLVSDLCAVYVVQVRCRRLDGLGYWSNWSSPAYTLVMDVKVPMRGPEFWRKMDGDVTKKERNVTLLWKPLTKNDSLCSVRRYVVKHRTAHNGTWSEDVGNRTNLTFLWTEPAHTVTVLAVNSLGASLVNFNLTFSWPMSKVSAVESLSAYPLSSSCVILSWTLSPDDYSLLYLVIEWKILNEDDGMKWLRIPSNVKKFYIHDNFIPIEKYQFSLYPVFMEGVGKPKIINGFTKDAIDKQQNDAGLYVIVPIIISSCVLLLGTLLISHQRMKKLFWDDVPNPKNCSWAQGLNFQKPETFEHLFTKHAESVIFGPLLLEPEPISEEISVDTAWKNKDEMVPAAMVSLLLTTPDPESSSICISDQCNSANFSGSQSTQVTCEDECQRQPSVKYATLVSNDKLVETDEEQGFIHSPVSNCISSNHSPLRQSFSSSSWETEAQTFFLLSDQQPTMISPQLSFSGLDELLELEGSFPEENHREKSVCYLGVTSVNRRESGVLLTGEAGILCTFPAQCLFSDIRILQERCSHFVENNLSLGTSGENFVPYMPQFQTCSTHSHKIMENKMCDLTV
【0253】
配列番号35;ウサギLEPR-ECD-His
FNLAYPVTPWRFKLSCMPANATHDYFLLPAGISKNTSNSSGHYEAIIEDKFNSSDTYFSNLSQTTFYCCFWSEQDTNCSVRADNIEGKTFVSTVNSLVFQQVGANWDIQCQMKGDLKLFICYMESLLKNPFKNVGLKVHLLYVLPEMLEDSLLVPQKGTFQMVQCNCSVHERCECHVPVPAAKLNYTLLMYFKVTSGGVFLQSPLMSVQLIDAVKPDPPLGLRMEITDKGNLKISWSNPAQVPFPLQYQVKYSENSTTIIREVAEIVSATFLLVDSVLPGSSYKAQVRGRRLDGPGTWSDWSTPQIFVTQDVIYFPPKILTSVGSNVSFHCIYKNEHKIVSSKQIVWWMNLAEKIPQSQYTVVNDRVSKVTFPNLNATKPRGKFTYDAVYCCRDHECHHRYAELYVVDVNINISCETDGYLTKMTCRWSANTIQSLVGSTLQLRYHRSSLYCSDIPSIHPISEPKECHLQRDGFYECIFQPIFLLSGYTMWIRVNHSLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSIVKAEITVNIGLLKLSWEKPVFPENNLQFQIRYGLSGNEKQWKVFEVHDSKSKSANLSVPDLCAVYAAQVRCKRLDGLGYWSNWSKPAYTVVKDVKVPVRGPEFWRIIDGDVTKKERNVTLLWKPLMKSDSLCSVSRYVVNHYTSHNGTWSEDVGNHTRFTFIWAEQVHTVTVVAINSIGASSSNFNLTFSWPVSKVNTVQSLSAYPLNSSCVILSWIPLPSDYNLMYFIIEWKNLNEDNEIKWLRIPSSVKKYSIHDNFIPIEKYQFSLYPIFMEGVGKPKIINSFTQDNDEKLQNDAGAAAHHHHHH
【0254】
配列番号36、抗体CO HC
QVQLVESGGSVVQPGRSLRLSCAASGFTFSTYAMYWVRQTPGKGLEWVAVLYSDGSNKYYIDSVKGRFTISRDTSTNTLYLQMSSLRADDSALYYCARLNWDYWYFDLWGRGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
【0255】
配列番号37、抗体CO LC
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQSISSYLNWYQQKPGKAPKLLIYAASSLQSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQSYSTPPITFGQGTRLEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0256】
配列番号38、マウスFc-レプチン(LEPR Ag Ab代理)
VPRDSGCKPCICTVPEVSSVFIFPPKPKDVLTITLTPKVTCVVVDISKDDPEVQFSWFVDDVEVHTAQTQPREEQFNSTFRSVSELPIMHQDWLNGKEFKCRVNSAAFPAPIEKTISKTKGRPKAPQVYTIPPPKEQMAKDKVSLTCMITDFFPEDITVEWQWNGQPAENYKNTQPIMDTDGSYFVYSKLNVQKSNWEAGNTFTCSVLHEGLHNHHTEKSLSHSPGGGGSVPIQKVQDDTKTLIKTIVTRINDISHTQSVSSKQKVTGLDFIPGLHPILTLSKMDQTLAVYQQILTSMPSRNVIQISNDLENLRDLLHVLAFSKSCHLPWASGLETLDSLGGVLEASGYSTEVVALSRLQGSLQDMLWQLDLSPGC
【0257】
配列番号39 アミリン受容体アゴニスト
【表23】
【0258】
配列番号40 アミリン受容体アゴニスト
γE-CNTATCATG-Orn-LAE-αMeF-LVRSSN-NMeN-FGPKLPPTEVGSNTY-NH
2位のシステインと7位のシステインとの間にチオアセタール架橋が存在する。
【化3】
【0259】
配列番号41 アミリン受容体アゴニスト
γE-CNTATCATG-Orn-LAE-αMeF-LVRSSN-NMeN-FGPKLPPTEVGSNTY-NH
2位のシステインと7位のシステインとの間にチオアセタール架橋が存在する。
26位のリジンは、式(γE)-CO-(CH18-COHに従う脂肪酸リンカー部分に結合される。
【化4】
【0260】
配列番号42 アミリン受容体アゴニスト活性
【表24】
2位のシステインと7位のシステインとの間にチオアセタール架橋が存在する。
【化5】
【0261】
配列番号43 アミリン受容体アゴニスト
γE-CNTATCATG-Orn-LAE-αMeF-LVRSSN-NMeD-FGPKLPPTEVGSNTY-NH
2位のシステインと7位のシステインとの間にチオアセタール架橋が存在する。
26位のリジンは、式(γE)-CO-(CH18-COHに従う脂肪酸リンカー部分に結合される。
【化6】
【0262】
配列番号44 アミリン受容体アゴニスト
KCETATCATG-Orn-LAE-αMeF-LVRSSN-NMeD-FGPILPPTEVGSNTY-NH
2位のシステインと7位のシステインとの間にチオアセタール架橋が存在する。
【化7】
【0263】
配列番号45 アミリン受容体アゴニスト活性
KCETATCATG-Orn-LAE-αMeF-LVRSSN-NMeD-FGPILPPTEVGSNTY-NH
2位のシステインと7位のシステインとの間にチオアセタール架橋が存在する。
1位のリジンは、式(γE)-CO-(CH18-COHに従う脂肪酸リンカー部分に結合される。
【化8】
【0264】
配列番号46 アミリン受容体アゴニスト
KCETATCATG-Orn-αMeL-AEFLVRSSHNFGPILPPTEVGSNTY-NH
2位のシステインと7位のシステインとの間にチオアセタール架橋が存在する。
【化9】
【0265】
配列番号47 アミリン受容体アゴニスト
KCETATCATG-Orn-αMeL-AEFLVRSSHNFGPILPPTEVGSNTY-NH
2位のシステインと7位のシステインとの間にチオアセタール架橋が存在する。
1位のリジンは、式(γE)-CO-(CH18-COHに従う脂肪酸リンカー部分に結合される。
【化10】
【0266】
配列番号48 デュアルアミリン及びカルシトニン受容体アゴニスト
アセチル-ASHLSTAVLGKLS-Aib-ELHKLEDYPRTDVGAESP-NH
【0267】
配列番号49 デュアルアミリン及びカルシトニン受容体アゴニスト
アセチル-ASHLSTAVLGK((2-[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル)-(γ-Glu)-CO-(CH18-COH)LS-Aib-ELHKLEDYPRTDVGAESP-NH
【0268】
配列番号50 アミリン受容体アゴニスト
KCNTATCATQRLANFLVHSSNNFGPILPPTNVGSNTY-NH
式中、2及び7位にジスルフィド結合が存在する。
【0269】
配列番号51 アミリン受容体アゴニスト
COH-(CH18-CO-γE-KCNTATCATQRLAEFLRHSSNNFGPILPPTNVGSNTP-NH
h-アミリンに対する配列修飾:14E、17R、25P、28P、29P、37P
【0270】
配列番号52 GLP-1受容体アゴニスト
H-Aib-EGTFTSDVSSYLEGQAAKEFIAWLVRGRG
式中、20位のKは、K側鎖のε-アミノ基と(2-[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル)-(γE)-CO-(CH16-COHとのコンジュゲーションによって化学的に修飾されている。
【化11】
【0271】
配列番号53、GLP-1受容体とGIP受容体のデュアルアゴニスト
Y-Aib-EGTFTSDYSI-Aib-LDKIAQK((2-[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル)-γE2-CO-(CH18-COH)A-1Nal-VQWLIAGGPSSGAPPPS-NH
【0272】
配列番号54 GLP-1受容体とGIP受容体のデュアルアゴニスト
Y-Aib-EGTFTSDYSI-Aib-LDKIAQK((2-[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル)-(γE)-CO-(CH18-COH)AFVQWLIAGGPSSGAPPPS-NH
20位のKは、(2-[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル)-(γE)1-CO-(CH18-COHでのK側鎖のε-アミノ基へのコンジュゲーションを通じて化学的に修飾され、C末端アミノ酸は、C末端第1級アミドとしてアミド化されている。
【化12】
L-チロシル-2-メチルアラニル-L-α-グルタミルグリシル-L-トレオニル-L-フェニルアラニル-L-トレオニル-L-セリル-L-α-アスパルチル-L-チロシル-L-セリル-L-イソロイシル-2-メチルアラニル-L-ロイシル-L-α-アスパルチル-L-リシル-L-イソロイシル-L-アラニル-L-グルタミニル-N-[(22S)-22,42-ジカルボキシ-1,10,19,24-テトラオキソ-3,6,12,15-テトラオキサ-9,18,23-トリアザドテトラコン-1-イル]-L-リシル-L-アラニル-L-フェニルアラニル-L-バリル-L-グルタミニル-L-トリプトフィル-L-ロイシル-L-イソロイシル-L-アラニルグリシルグリシル-L-プロリル-L-セリル-L-セリルグリシル-L-アラニル-L-プロリル-L-プロリル-L-プロリル-L-セリンアミド
【0273】
配列番号55、GIP/GLP-1/グルカゴン受容体のトリアゴニスト
【表25】
【0274】
配列番号56 トリアゴニストGLP1R/GIPR/GCGR
Y-Aib-QGTFTSDYSI-αMeL-LDKK((2-[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル)-(γE)-CO-(CH18-COH)AQ-Aib-AFIEYLLEGGPSSGAPPPS-NH
式中、17位のKは、K側鎖のε-アミノ基と(2-[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル)-(γE)-CO-(CH18-COHとのコンジュゲーションにより化学修飾され、C末端のアミノ酸は、C末端の第1級アミドとしてアミド化される。
【化13】
【0275】
配列番号57;グルカゴン受容体アゴニスト
Y-Aib-QGTFTSDYSKYLD-Aib-KKAK((2-[2-(2-アミノ-エトキシ)-エトキシ]-アセチル)-(γE)-CO-(CH16-COH)EFVEWLLETGPSSGAPPPS-NH
【0276】
配列番号58;カニクイザルLEPR-ECD-His
FNLSYPITPWRFKLSCMPPNSTYDYFLLPAGLSKNTSNLNGHYETAVEFNSSDTHFSNLSKTTFHCCFRSEQDRNCSLCADNIEGKTFVSTVNSSVFQQMGANWNIQCWLKGDLKLFICYVESLFKNPFKNYKHKVHLLYVLPEVLEDSPLVPQKGSFQMVHCNCSVHERCECLVPVPTAKLNDTLLMCLKITSGGVIFQSPLMSVQPINMVKPDPPLGLRMEITDDGNLKISWSSPPLVPFPLQYEVKYSENSTTVIREADKIVSATSLLVDGILPGSSYEVQVRGKRLDGPGIWSDWSTPHVFTTQDVIYFPPKILTSVGSNVSFHCIYKNENKIVSSKKIVWWMNLAEKIPQSQYDVVSDHVSKVTFFNLNETKPRGKFTYDAVYCCNEHECHHRYAELYVIDVNINISCETDGHLTKMTCRWSTNTIQSLAGSTLQLRYRRSSLYCFDIPSIHPISKPKDCYLQSDGFYECVFQPIFLLSGYTMWIRINHPLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSSVKAEIIKNIGLLKISWEKPVFPENNLQFQIRYGLSGKEIQWKMYDVYDAKSKSVSLPVPDFCAVYAVQVRCKRSDGLGLWSNWSNPAYTVVMDIKVPMRGPEFWRIINGDTMKKEKNVTLLWKPLMKNDSLCSVQRYVINHHTSCNGTWSEDVGNHTKFTFLWTEQAHTVTVLAINSIGASVANFNLTFSWPMSKVNIVQSLSAYPLNSSCVILSWILSPSDYKLMYFIIEWKNLNEDGEIKWLRISSSVKKYYIHDHFIPIEKYQFSLYPIFMEGVGKPKIINSFTQDNTEKHQNDGHHHHHH
【0277】
配列番号59;イヌLEPR-ECD-His
FNLAYPITPWRFKLSCMPPNTTYDFLLPAGISRNTSNLNEHYEAVVEAKLNSSSTYISNLSSKTTFHCCFWSKEDKNCSVHADNMEGKAFVSTVSSLVFQQIGANWNIQCWMKEDLKLFICYMESLFKNPFKTYDLKVHLLYVLPEVLEESPPVPQKGGFQIVPCNCSVHDSCECHVPVPTAELNHTLLMYLKITLGGINFQSPLMSVKPINVVKPDPPLGLHMEITDTGNLKISWSSPTLVPFQLQYQVRYSENSSTNVRKANEIVSATSLLIDSVLPGSSYEVQVRGKKLDGPGIWGDWSTPLIFITQDVIYFPPKILTSVGSNVSFHCIYKSENKIVSSKKIVWWLNLAEKIPQSQYNMVGDRVSKVTFPNLNATKPRGKFTYDAVYCCKEQECHHRYAELYVIDVNINISCETDGYLTKMTCRWSTNAIQSLEGSTLQLRYHRSSLYCSDVPSIHPISEPKDCHLRRDGFYECIFQPIFLLSGYTMWIKINHSLGSLDSSPTCVVPDSVVKPLPPSSVKAEITVKIGLLKISWEKPVFPENNLKFQIRYGLNGKEVQWKIYEVYDTKLKSTSLPVPDLCAVYAVQVRCKRLDGLGYWSNWSTPAYTVVTDVKVPTRGPEFWRMIDEDTSRKERNVTLLWKPLMKNDSLCSVRKYVVKHHTSRNGTWSEDVGNHTKFTFLWTEQAHSVTVLAVNSIGASSVNFNLTFSWPMSKVNTVQSLSAYPLNSTCVLLSWTLTPSDYYLTYFITEWKILNEDSEIKWLRIPPSVKKYYIHDHFIPIEKYQFSLYPVFMEGVGKPKTINSFTQDDIEKHQNDHHHHHH
【0278】
配列番号60;ラットLEPR-ECD-His
LNLAYPTSPWRFKLFCAPPSTTDDSFLSPAGVPNNTSSLKGASEALVEAKFNSTGIYVSELSKTIFHCCFGNEQGQNCSALTGNTEGKTLASVVKPLVFRQLGVNWDIECWMKGDLTLFICHMEPLLKNPFKNYDSKVHLLYDLPEVIDDLPLPPLKDSFQTVQCNCSVRECECHVPVPRAKVNYALLMYLEITSAGVSFQSPLMSLQPMLVVKPDPPLGLRMEVTDDGNLKISWDSQTKAPFPLQYQVKYLENSTIVREAAEIVSDTSLLVDSVLPGSSYEVQVRSKRLDGSGVWSDWSLPQLFTTQDVMYFPPKILTSVGSNASFCCIYKNENQTISSKQIVWWMNLAEKIPETQYNTVSDHISKVTFSNLKATRPRGKFTYDAVYCCNEQACHHRYAELYVIDVNINISCETDGYLTKMTCRWSPSTIQSLVGSTVQLRYHRRSLYCPDNPSIRPTSELKNCVLQTDGFYECVFQPIFLLSGYTMWIRINHSLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSNVKAEITINTGLLKVSWEKPVFPENNLQFQIRYGLNGKEIQWKTHEVFDAKSKSASLPVSDLCAVYVVQVRCRRLDGLGYWSNWSSPAYTLVMDVKVPMRGPEFWRIMDGDITKKERNVTLLWKPLMKNDSLCSVRRYVVKHRTAHNGTWSQDVGNQTNLTFLWAESAHTVTVLAINSIGASLVNFNLTFSWPMSKVNAVQSLSAYPLSSSCVILSWTLSPNDYSLLYLVIEWKNLNDDDGMKWLRIPSNVNKYYIHDNFIPIEKYQFSLYPVFMEGVGKPKIINGFTKDDIAKQQNDAGAAAHHHHHH
【0279】
配列番号61;マウスLEPR-ECD-His
LNLAYPISPWKFKLFCGPPNTTDDSFLSPAGAPNNASALKGASEAIVEAKFNSSGIYVPELSKTVFHCCFGNEQGQNCSALTDNTEGKTLASVVKASVFRQLGVNWDIECWMKGDLTLFICHMEPLPKNPFKNYDSKVHLLYDLPEVIDDSPLPPLKDSFQTVQCNCSLRGCECHVPVPRAKLNYALLMYLEITSAGVSFQSPLMSLQPMLVVKPDPPLGLHMEVTDDGNLKISWDSQTMAPFPLQYQVKYLENSTIVREAAEIVSATSLLVDSVLPGSSYEVQVRSKRLDGSGVWSDWSSPQVFTTQDVVYFPPKILTSVGSNASFHCIYKNENQIISSKQIVWWRNLAEKIPEIQYSIVSDRVSKVTFSNLKATRPRGKFTYDAVYCCNEQACHHRYAELYVIDVNINISCETDGYLTKMTCRWSPSTIQSLVGSTVQLRYHRRSLYCPDSPSIHPTSEPKNCVLQRDGFYECVFQPIFLLSGYTMWIRINHSLGSLDSPPTCVLPDSVVKPLPPSNVKAEITVNTGLLKVSWEKPVFPENNLQFQIRYGLSGKEIQWKTHEVFDAKSKSASLLVSDLCAVYVVQVRCRRLDGLGYWSNWSSPAYTLVMDVKVPMRGPEFWRKMDGDVTKKERNVTLLWKPLTKNDSLCSVRRYVVKHRTAHNGTWSEDVGNRTNLTFLWTEPAHTVTVLAVNSLGASLVNFNLTFSWPMSKVSAVESLSAYPLSSSCVILSWTLSPDDYSLLYLVIEWKILNEDDGMKWLRIPSNVKKFYIHDNFIPIEKYQFSLYPVFMEGVGKPKIINGFTKDAIDKQQNDAGAAAHHHHHHSGS
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【配列表】
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【外国語明細書】