(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025014855
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】安全帯用フック
(51)【国際特許分類】
A62B 35/00 20060101AFI20250123BHJP
F16B 45/02 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
A62B35/00 C
F16B45/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023117772
(22)【出願日】2023-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】593125366
【氏名又は名称】新生テクノス株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000223687
【氏名又は名称】藤井電工株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000130765
【氏名又は名称】株式会社サンキョウ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】小栗 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】中村 政彦
(72)【発明者】
【氏名】榊 嘉明
【テーマコード(参考)】
2E184
3J038
【Fターム(参考)】
2E184JA03
2E184KA04
2E184KA11
2E184LA16
3J038AA01
3J038BA02
3J038BA17
3J038BC07
(57)【要約】
【課題】鉤部の有効径を確保すると共に、口径の前後方向に対する剛性を保つことで、スムーズな開閉操作を可能とした安全帯用フックを提供する。
【解決手段】安全帯用フック1は、前方に係止側開口3を有する鉤状のフック本体2と、係止側開口3を直接開閉するストッパ4と、ストッパ4を連動させて係止側開口3の開閉を操作する開閉レバー5と、ストッパ4からフック本体2の後方側に亘って設けられるロックバー6と、ロックバー6の摺動を制御するロック機構7とを有し、ロック機構7によってロックバー6が固定されることで、ロックバー6が閉塞位置のストッパ4を支える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方に係止側開口を有する鉤状のフック本体と、
前記フック本体の下端に連結されて、直立して前記係止側開口を閉塞する閉塞位置と、後方へ倒れて前記係止側開口を開放する開放位置との間で移動可能なストッパとが設けられている安全帯用フックであって、
前記ストッパより後方であり、且つ、前記フック本体の内側である位置に、前記フック本体の下部に下端が前後方向へ回動可能に連結される開閉レバーと、
前記閉塞位置において、前記ストッパの上端から前記フック本体側へ後方に延びるロックバーと、
フック本体に設けられ、前記閉塞位置において、前記ロックバーの後端と係合して、前記ロックバーの後方への移動を規制するロック状態と、前記ロックバーの後端と係合せずに、前記ロックバーの後方への移動を許容する解除状態とで切り替え可能なロック機構とを有し、
前記開閉レバーは、前記ストッパが前記開閉レバーの回転と連動するように、前記ストッパと連結され、
前記ロック機構の前記解除状態で、前記開閉レバーによって、前記ストッパが前記閉塞位置から前記開放位置へと移動すると、前記ロックバーは、前記ストッパと共に、前記係止側開口の後方側へと退避するように移動することを特徴とする安全帯用フック。
【請求項2】
前記ロックバーは、前記ストッパが前記閉塞位置から前記開放位置へと移動する際、前記フック本体を貫通して前記フック本体内を摺動し、前記閉塞位置で前記フック本体に沿った姿勢となることを特徴とする請求項1に記載の安全帯用フック。
【請求項3】
前記開閉レバーは、前記ストッパが前記開閉レバーの回転と連動するように、リンク部材を介して前記ストッパと連結されることを特徴とする請求項1又は2に記載の安全帯用フック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高所作業現場において作業者の落下を防止する安全帯の命綱を固定用構造物に係止するために使用されるフックに関する。
【背景技術】
【0002】
高所作業現場に作業者が装着する安全帯にはハーネス型、胴ベルト型等があり、いずれの安全帯も命綱が接続され、その命綱の先端部に取り付けられたフックを固定用構造物に係止することで、作業者の落下を防止し、安全性を確保することが行われている。
特許文献1に記載の安全帯用フックでは、不測の事態によりフックが開き、外れてしまうことを回避するために、ストッパをロックできるフックが発明されている。
【0003】
一般に、同様の構造を具備したフックは、ロック解除ハンドルとストッパをフック本体ごと握りこむことで開口部を開放し、構造物へ係止する。そのため、ストッパ中間部にかかった使用者の指が、開口部の一部を塞いでしまい、固定用構造物にフックを係止又は取り外しする際に邪魔となることがあった。そこで、特許文献2には、ストッパの形状を湾曲させることで、使用者の指が邪魔にならない安全帯用フックが記載されている。また、特許文献3には、ストッパ自体に手を掛けずにストッパを開閉させることで、鉤部の有効径を確保することのできる安全帯用フックが記載されている。
【0004】
しかし、高所作業時の落下を防止する一般的な命綱には最大口径50mmの安全帯用フックが装備されている一方、鉄道の電車線設備が等辺山形鋼75を採用しているように、一般的な安全帯用のフック(以下、従来フック)の最大口径を上回るサイズの固定用構造物が存在しており、従来フックを直接取り付けることが不可能な場合があった。
【0005】
そこで、特許文献4には、大きな開口寸法を備え、開閉レバーを操作することでリンク部材を介してストッパを操作可能とし、従来フックのようにストッパ自体を握りこむ必要がなく、作業者の手指がフックの係止側開口の一部を閉塞しない安全帯用フックが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7-031687号公報
【特許文献2】特開2007-117573号公報
【特許文献3】特開2017-108822号公報
【特許文献4】特開2020-69125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献4の安全帯用フックは、口径を広げることによって、前後方向に対する応力を受けた際に、前後方向の剛性が足りずに、大きくたわんでしまい、スムーズな開閉操作ができない問題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、鉤部の有効径を確保すると共に、フックの閉塞時において、口径の前後方向に対する剛性を保つことで、スムーズな開閉操作を可能とした安全帯用フックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、前方に係止側開口を有する鉤状のフック本体と、フック本体の下端に連結されて、直立して係止側開口を閉塞する閉塞位置と、後方へ倒れて係止側開口を開放する開放位置との間で移動可能なストッパとが設けられている安全帯用フックであって、ストッパより後方であり、且つ、フック本体の内側である位置に、フック本体の下部に下端が前後方向へ回動可能に連結される開閉レバーと、閉塞位置において、ストッパの上端からフック本体側へ後方に延びるロックバーと、フック本体に設けられ、閉塞位置において、ロックバーの後端と係合して、ロックバーの後方への移動を規制するロック状態と、ロックバーの後端と係合せずに、ロックバーの後方への移動を許容する解除状態とで切り替え可能なロック機構とを有し、開閉レバーは、ストッパが開閉レバーの回転と連動するように、ストッパと連結され、ロック機構の解除状態で、開閉レバーによって、ストッパが閉塞位置から開放位置へと移動すると、ロックバーは、ストッパと共に、係止側開口の後方側へと退避するように移動することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ロックバーは、ストッパが閉塞位置から開放位置へと移動する際、フック本体を貫通してフック本体内を摺動し、閉塞位置でフック本体に沿った姿勢となることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、開閉レバーは、ストッパが開閉レバーの回転と連動するように、リンク部材を介してストッパと連結されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、係止側開口を有する鉤状のフック本体と、係止側開口を直接開閉するストッパと、ストッパを移動させる開閉レバーと、ストッパが閉塞位置である場合において、ストッパの上端からフック本体側へ後方に延びるロックバーを有する構成である。そして、ロックバーは、ストッパが閉塞位置から開放位置へと移動する際において、係止側開口の後方側へと退避するように移動する構成である。したがって、安全帯用フックは、係止側開口が閉塞している時、ロックバーがフック本体と閉塞位置のストッパとの間で突っ張った状態となることで、安全帯用フックの前後方向に対する剛性を高めることができる。また、安全帯用フックの係止側開口の前方を開放させる際において、ロックバーが、係止側開口の後方側へと退避するように移動するため、ロックバーによって邪魔されることなく、係止側開口の利用可能な口径を大きく確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】係止側開口が閉塞している状態を示す安全帯用フックの側面図である。
【
図2】係止側開口が開放している状態を示す安全帯用フックの側面図である。
【
図3】
図1においてグリップ及び開閉レバーを省略した参考図である。
【
図4】
図2においてグリップ及び開閉レバーを省略した参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
図1及び2は、本発明に係る安全帯用フック1を示す側面図であって、
図1は、安全帯用フック1の係止側開口3の前方(図において右側)が閉塞されている状態、
図2は、安全帯用フック1の係止側開口3の前方が開放されている状態を示す図である。また、
図3は、
図1においてグリップ10及び開閉レバー5を省略した参考図、
図4は、
図2においてグリップ10及び開閉レバー5を省略した参考図、
図5は、
図1の斜視図、
図6は、
図2の斜視図である。また、
図7は、ロック機構7を示す参考拡大斜視図であって、(A)はロック状態、(B)は解除状態を示す。
【0013】
安全帯用フック1は、
図1及び2に示すように、前方に係止側開口3を有する鉤状のフック本体2と、係止側開口3を直接開閉するストッパ4と、ストッパ4を連動させて係止側開口3の開閉を操作する開閉レバー5と、ストッパ4からフック本体2の後方側に亘って設けられるロックバー6と、ロックバー6の摺動を制御するロック機構7とを有する。
ここで、ストッパ4が係止側開口3を閉塞する位置を閉塞位置、ストッパ4が係止側開口3を開放する位置を開放位置とする。
【0014】
フック本体2は、
図3に示すように、前方に係止側開口3を有する上部を平坦とした鉤状であって、直接固定用構造物に係止される部材である。フック本体2は、後方中央部にロック機構7が設けられている。また、フック本体2は、
図4に示すように、前方側端部に、略コの字状の係合部8が設けられ、閉塞位置に位置するストッパ4と係合する。また、フック本体2は、下部前方に命綱等を取り付けるための接続孔9を有する。また、フック本体2は、各種部材が取り付けられる固定軸11a、11b、11c、11dを有する。そして、フック本体2は、固定軸11cに開閉レバー5が、固定軸11dにストッパ4が取り付けられている。また、フック本体2の後方下部には、使用者が使用時に手に持つ略L字状の部材であるグリップ10が、フック本体2の後方から被せるようにして一体に取り付けられている。グリップ10は、固定軸11a、11b、11cによって固定されている。また、グリップ10の内部には、摺動したロックバー6が退避可能となる図示されないスリットが形成されている。
【0015】
ストッパ4は、直立して係止側開口3を閉塞する閉塞位置と、後方に倒れて係止側開口3を開放する開放位置との間で移動可能である略くの字状の部材である。ストッパ4は、フック本体2の下部前方と、固定軸11dを軸として回動可能に連結されている。また、固定軸11dには図示されないねじりバネが設けられ、当該ねじりバネによってストッパ4は閉塞位置へと付勢されている。ストッパ4は、
図5及び6に示すように、閉塞位置における上端部前方に、フック本体2の係合部8が係合する被係合部16を有する。そして、ストッパ4は、固定軸11eに回動可能に取り付けられるリンク部材17を介して、開閉レバー5と連結され、開閉レバー5の動作に連動する。また、ストッパ4は、上端部後方に、ロックバー6が取り付けられる固定軸11g、11fを有する。
【0016】
開閉レバー5は、固定軸11cを軸として回動可能にグリップ10へ取り付けられる側面視U字状の部材である。開閉レバー5は、固定軸11hに回動可能に取り付けられるリンク部材17を介してストッパ4と連結している。そして、開閉レバー5を後方へ回転操作することで、リンク部材17を介してストッパ4が連動し、ストッパ4を閉塞位置と開放位置との間で移動させる。
【0017】
ロックバー6は、ストッパ4が閉塞位置に位置している際、ストッパ4からフック本体2の後部に亘って前後方向に設けられる棒状の部材である。そして、ロックバー6は、閉塞位置における前方側端部が固定軸11f、11gを介してストッパ4に固定され、ロックバー6は、ストッパ4の動作に連動する。また、ロックバー6は、後述するロック部材20bを挟みこむように、且つ、後述するロック部材20aの間に位置するように、二つの板状の部材から形成される。また、ロックバー6において、閉塞位置における後方側端部である先端部18は、下側が切り欠かれた切欠部18aとなっており、上側が細い突起状となっている。また、ロックバー6は、ストッパ4が閉塞位置から開放位置へと移動すると、ストッパ4の移動に連動して、グリップ10の内部へと退避するように摺動する。この際、ロックバー6の摺動がスムーズに行われるように、ロックバー6は、曲線形状である。そして、先端部18がロック機構7によって固定されることで、ロックバー6の摺動が規制される。このようにして、ロックバー6が固定されることで、ロックバー6が閉塞位置のストッパ4を支える。
【0018】
ロック機構7は、ロックバー6の摺動を規制するロック状態と、ロックバー6の摺動を許容する解除状態とで切り替え可能な機構である。ロック機構7は、
図7に示すように、ロック解除ボタン21及びスライド軸22が設けられているロック部材20aと、スライド孔23を有するロック部材20bとから構成される。ロック部材20aは、ロック解除ボタン21がグリップ10の上部から突出するように、且つ、スライド軸22がグリップ10の中央から前方に向かって突出するように固定軸11aに取り付けられる部材である。ロック部材20bは、フック本体2へ一体に設けられる部材であって、円弧状のスライド孔23を有する。そして、スライド孔23が、スライド軸22を前後方向へ移動可能に支持するように、ロック部材20aとロック部材20bとの位置が決められる。ロック解除ボタン21へ外部からの力が掛かっていない時、
図7(A)に示すように、スライド軸22が、スライド孔23の後方端に押し付けられるように、図示されないバネによって、ロック部材20aは固定される。そして、ロック解除ボタン21が押し込まれると、
図7(B)に示すように、スライド軸22がスライド孔23の前方へと移動する。
【0019】
ここで、ストッパ4が閉塞位置に位置している場合において、ロック機構7によるロックバー6の摺動を制御する構造について説明する。
安全帯用フック1において、ロックバー6の先端部18の突起部分が、スライド孔23の後方に位置するように構成される。そして、ロック解除ボタン21へ外部からの力が掛かっていない時、つまりロック機構7がロック状態である時、スライド軸22の軸部分によって、先端部18の切欠部18aを支えることで、ロックバー6の後方への摺動が規制される。そして、ロックバー6は、ロック機構7によって固定されることで、フック本体2と閉塞位置のストッパ4との間で突っ張った状態となる。
【0020】
そして、ロック解除ボタン21が押し込まれると、スライド軸22がスライド孔23の前方へと移動することで、スライド軸22による先端部18の固定が解除されて、ロックバー6の摺動が許容される(ロック機構7が解除状態)。そして、ロック機構7を解除状態とした後に、ロック解除ボタン21が押し込まれなくなると、図示されないバネによって、再度スライド軸22がスライド孔23の後方端へと押し付けられ、ロックバー6の先端部18が固定される。
【0021】
続いて、安全帯用フック1の操作手順について以下に説明する。
グリップ10を手に持ち、ロック解除ボタン21をフック本体2に向かって押し込んでロック機構7を解除状態とし、ロックバー6の摺動を可能とする。次に、ロック解除ボタン21を押し込んだまま、開閉レバー5をフック本体2の後方側へ倒すようにして操作する。開閉レバー5が操作されると、リンク部材17を介してストッパ4が連動して、固定軸11dを軸に開放位置へ移動する。更に、ストッパ4の動作に連動して、ロックバー6がグリップ10の内部に退避するように摺動する。このようにして、係止側開口3が開放される。
【0022】
この際、ストッパ4がフック本体2の下部側へ移動すると共に、ロックバー6がグリップ10の内部へと退避する様に摺動するため、係止側開口3の利用可能な口径を大きく確保することができる。また、ストッパ4がフック本体2の内側へ向いて凹むくの字形状であるため、更に口径を大きく確保することができる。加えて、開閉レバー5を握った使用者の手指(図示せず)は、ストッパ4と開閉レバー5の隙間V(
図2)に位置するため、固定用構造物への取り付け又は取り外し時にストッパ4によって使用者の手指を保護できると共に、固定用構造物への取り付け又は取り外し時に使用者の手指が邪魔になることがない。
【0023】
そして、固定用構造物へ取り付け又は取り外し完了後、回転軸11dに設けられた図示されないねじりバネによって、ストッパ4が、前方に向かって回転移動し直立することで、フック本体2の係合部8へ被係合部16を係合させる。最後に、ロック解除ボタン21から手を離すことで、ロック機構7がロック状態となり、再度ロックバー6が固定される。この際、安全帯用フック1は、ロックバー6によって中央部前後方向に亘って支えられるため、前後方向に対する剛性が保たれる。
【0024】
上記実施形態の安全帯用フック1によれば、係止側開口3を有する鉤状のフック本体2と、係止側開口3を直接開閉するストッパ4と、ストッパ4を移動させる開閉レバー5と、ストッパ4が閉塞位置である場合において、ストッパ4の上端からフック本体2側へ後方に延びるロックバー6を有する構成である。そして、ロックバー6は、ストッパ4が閉塞位置から開放位置へと移動する際において、係止側開口3の後方側へと退避するように移動する構成である。したがって、安全帯用フック1は、係止側開口3が閉塞している時、ロックバー6がフック本体2と閉塞位置のストッパ4との間で突っ張った状態となることで、安全帯用フック1の前後方向に対する剛性を高めることができる。また、安全帯用フック1の係止側開口3の前方を開放させる際において、ロックバー6が、係止側開口3の後方側へと退避するように移動するため、ロックバー6によって邪魔されることなく、係止側開口3の利用可能な口径を大きく確保することができる。
【0025】
以上は、本発明を図示例に基づいて説明したものであり、その技術範囲はこれに限定されるものではない。
例えば、安全帯用フックを構成する各部品の素材は、使用者の安全を確保できるものであれば、鉄、アルミ、樹脂等から自由に選択できる。
【0026】
また、安全帯用フックを構成する部品群は、単一素材で製造しても、複数素材で製造しても良い。
また、本判明の課題を解決できるものであれば各部品の形状は図示したものに限定されるものではない。例えば、非直線形状のストッパは、例示したくの字形状以外に、円弧状や台形状等であっても良い。
また、ロック機構は、ロックバーの摺動を制御可能であれば、具体的な構造や、設けられる箇所は任意に定められるものであって、実施形態の構造に限定されない。
【符号の説明】
【0027】
1・・安全帯用フック、2・・フック本体、3・・係止側開口、4・・ストッパ、5・・開閉レバー、6・・ロックバー、7・・ロック機構、8・・係合部、9・・接続孔、10・・グリップ、11a,11b,11c,11d,11e,11f,11g,11h・・固定軸、16・・被係合部、17・・リンク部材、18・・先端部、20a,20b・・ロック部材、21・・ロック解除ボタン、22・・スライド軸、23・・スライド孔、V・・隙間。