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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025149648
(43)【公開日】2025-10-08
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/306 20060101AFI20251001BHJP
   H01L 21/304 20060101ALI20251001BHJP
【FI】
H01L21/306 R
H01L21/304 643A
H01L21/304 651M
H01L21/304 648G
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024050412
(22)【出願日】2024-03-26
(71)【出願人】
【識別番号】000002428
【氏名又は名称】芝浦メカトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(74)【代理人】
【識別番号】100112564
【弁理士】
【氏名又は名称】大熊 考一
(74)【代理人】
【識別番号】100163500
【弁理士】
【氏名又は名称】片桐 貞典
(74)【代理人】
【識別番号】230115598
【弁護士】
【氏名又は名称】木内 加奈子
(72)【発明者】
【氏名】手島 理恵
(72)【発明者】
【氏名】松下 淳
【テーマコード(参考)】
5F043
5F157
【Fターム(参考)】
5F043AA35
5F043BB23
5F043DD13
5F043EE07
5F043EE08
5F043EE10
5F157AB02
5F157AB14
5F157AB33
5F157AB90
5F157AC01
5F157AC26
5F157BB23
5F157BE48
5F157BH18
5F157CB03
5F157CF14
5F157CF34
5F157CF40
5F157CF42
5F157CF44
5F157CF60
5F157CF99
5F157DB37
5F157DC21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】非接触で基板の温度を測定できる基板処理装置を提供する。
【解決手段】実施形態の基板処理装置1は、基板Wを保持して回転させる回転保持部10と、回転保持部10に保持され回転する基板Wに、処理液Lpを供給する処理液供給部20と、回転保持部10に保持され回転する基板Wを、加熱源51により加熱する加熱部50と、光源71と、光源71からの光を受ける分光器72とを有する温度測定部70と、を有し、光源71と分光器72とは、回転保持部10により基板Wが保持される領域を挟む位置に配置されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を保持して回転させる回転保持部と、
前記回転保持部に保持され回転する前記基板に、処理液を供給する処理液供給部と、
前記回転保持部に保持され回転する前記基板を、加熱源により加熱する加熱部と、
光源と、前記光源からの光を受ける分光器とを有する温度測定部と、
を有し、
前記光源と前記分光器とは、前記回転保持部により前記基板が保持される領域を挟む位置に配置されている、
ことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記回転保持部により前記基板が保持される領域よりも上方に支持部が設けられ、
前記加熱源及び前記光源は、前記支持部に支持されている、
ことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記加熱部は、前記加熱源が配置される複数の領域を有し、
前記分光器は、前記複数の領域に対応する位置にそれぞれ設けられ、
前記温度測定部により測定された前記基板の温度に基づいて、前記複数の領域ごとに前記加熱源の出力を制御する制御装置と、
を有することを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記複数の領域は、前記基板の半径方向の異なる位置に対応していることを特徴とする請求項3記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記制御装置は、前記分光器により得られた前記基板の透過光のスペクトルの波長端の値から、前記基板の温度を算出する温度算出部を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記加熱源は、前記基板の被処理面の全体に光を照射可能となるように、複数配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記加熱源は、基板に吸収されることにより、基板が加熱される波長の光を射出する発光素子であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記加熱部を昇降させる昇降機構を有し、
前記昇降機構は、前記基板に対して前記処理液供給部から前記処理液の供給が行われるときに、前記加熱部を、前記基板を搬出入するときの位置よりも、前記基板に近接した加熱位置に位置付ける、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体ウェーハ等の基板を回転させながら、基板に対して処理液を供給し、エッチング処理や、レジスト除去処理等を行う枚葉式の基板処理装置が知られている。このような基板処理装置においては、処理中の基板や基板上の処理液をヒータによって加熱することで、処理液の温度を上昇させて、処理効率を上昇させることが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-211201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板処理装置においては、基板に対する処理レート(単位時間あたりの処理量)を制御するため、処理中に基板の温度測定が行われる。しかし、処理中の基板は回転しているので、基板の破損や汚染を防止するためには、基板に非接触で温度を測定することが好ましい。
【0005】
本発明の実施形態は、上述のような課題を解決するために提案されたものであり、その目的は、非接触で基板の温度を測定できる基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係る基板処理装置は、基板を保持して回転させる回転保持部と、前記回転保持部に保持され回転する前記基板に、処理液を供給する処理液供給部と、前記回転保持部に保持され回転する前記基板を、加熱源により加熱する加熱部と、光源と、前記光源からの光を受ける分光器とを有する温度測定部と、を有し、前記光源と前記分光器とは、前記回転保持部により前記基板が保持される領域を挟む位置に配置されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、非接触で基板の温度を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態の基板処理装置における処理液供給時を示す軸方向断面図である。
図2図1の基板処理装置におけるリンス液供給時を示す軸方向断面図である。
図3図1の基板処理装置における基板の搬入搬出時を示す軸方向断面図である。
図4図1における加熱部のA-A断面図である。
図5】制御装置のブロック図である。
図6】Si基板の透過光のスペクトルの波長端を模式的に示すグラフである。
図7】実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
[概要]
基板処理装置1は、図1に示すように、回転保持部10に保持された基板Wを回転させながら、処理液供給部20から処理液Lpを基板Wに供給することにより、基板Wを処理する。本実施形態の基板処理装置1は、基板Wに対して、エッチング能のある処理液Lpを供給して、エッチング処理を行う枚葉式の装置である。なお、本実施形態では、図2に示すように、処理液Lpの供給の前後に、リンス液供給部30からリンス液Lcを基板Wに供給することによるリンス処理を行う。
【0010】
基板処理装置1は、基板Wを加熱する加熱部50と、光源71と分光器72を有する温度測定部70とを有する。光源71から射出され、基板Wを透過した光を、分光器72によって検出する。制御装置80は、分光器72によって測定されたスペクトルにおける波長端(スペクトルのピークの立ち上がりの箇所)の値に基づいて、基板Wの温度を算出する。算出された基板Wの温度に基づいて、制御装置80が加熱部50の出力を制御する。
【0011】
本実施形態により処理される基板Wは、例えば、表面にシリコン窒化膜とシリコン酸化膜が形成された円板状のシリコンウェーハ(以下、Si基板とする)である。処理液Lpは、例えば、リン酸を含む水溶液(以下、リン酸溶液とする)である。処理液Lpにおけるリン酸の濃度は、例えば、85~94wt%である。リンス液Lcは、例えば、純水(HО)である。
【0012】
[構成]
本実施形態の基板処理装置1は、図1に示すように、回転保持部10、処理液供給部20、リンス液供給部30、液受部40、加熱部50、昇降機構60、温度測定部70、制御装置80を有する。
【0013】
(回転保持部)
回転保持部10は、基板Wを保持して回転させる。回転保持部10は、回転部11、チャックピン12、駆動部13、固定部14を有する。回転部11は底面11aを有する円筒形状の部材である。回転部11の底面11aの中心には、貫通孔11bが設けられている。
【0014】
チャックピン12は、回転部11の上方に間隔を空けて基板Wを保持する保持具である。チャックピン12は、回転部11上に突出し、基板Wの外周縁に対応する位置に沿って、等間隔で複数設けられている。また、チャックピン12は、図示しない開閉機構によって、基板Wの外周縁に接して基板Wを保持する閉位置と、基板Wの外周縁から離れて基板Wを解放する開位置とで移動可能に設けられている。
【0015】
駆動部13は、回転部11を回転させる駆動源(モータ)である。駆動部13は、回転部11を回転させることで、チャックピン12により保持された基板Wを回転させる。本実施形態の駆動部13は、中空モータであり、その回転子が回転部11の底面11aに、回転部11と同軸となるように接続されている。
【0016】
固定部14は、底面14aを有する円筒形状の部材である。固定部14の底面14aの中心には、貫通孔14bが設けられている。底面14aには、貫通孔14bと同軸の固定筒14cが接続されている。固定部14は、貫通孔11b及び駆動部13の回転子に、固定筒14cが挿通されるように、回転部11内に収容されている。固定筒14cは、基板処理装置1を支持する図示しない基台に固定されている。固定部14は、回転部11及び駆動部13とは非接触で独立しているため、回転部11が回転しても回転しない。
【0017】
固定部14の内部に、基板Wが保持される領域の下方の空間が形成される。この固定部14の内部の空間に、後述する温度測定部70の分光器72が配設される。固定部14の上端は、対向面14dによって塞がれている。対向面14dは円形状であり、処理対象となる基板Wに間隔を空けて対向する。対向面14dは、処理液Lpに耐性を有し、後述する温度測定部70の光源71から射出される光が透過する材料で形成される。例えば、対向面14dとして石英を用いる。
【0018】
(処理液供給部)
処理液供給部20は、回転保持部10に保持された基板Wに処理液Lpを供給する。処理液供給部20は、処理液ノズル21、処理液供給管22、ヒータ23、バルブ24を有する。処理液ノズル21は、後述する加熱部50の支持部52およびカバー53に挿通され、先端の吐出口21aが、回転保持部10に保持された基板Wの中心付近に対向するように設けられている。
【0019】
処理液ノズル21は、処理液供給管22を介して、処理液Lpが貯留されたタンク等の処理液供給源25に接続されている。本実施形態においては、処理液供給源25から送液される処理液Lpは、予め加熱される。処理液供給管22の途中には、ヒータ23が設けられている。処理液供給源25から送液された処理液Lpが処理液供給管22を通り、ヒータ23による加熱を受けた後、処理液ノズル21の吐出口21aから、基板Wの中心付近に吐出される。
【0020】
処理液ノズル21から吐出される処理液Lpの温度は、例えば160℃である。さらに、処理液供給管22の途中には、バルブ24が設けられている。バルブ24を開閉することで、処理液ノズル21からの処理液Lpの吐出開始および吐出停止が行われる。バルブ24は、後述する制御装置80に電気的に接続され、制御装置80によって開閉が制御される。
【0021】
(リンス液供給部)
リンス液供給部30は、図2に示すように、回転保持部10に保持された基板Wにリンス液Lcを供給する。リンス液Lcとしては、例えば純水を使用することができる。リンス液供給部30は、リンス液ノズル31、リンス液供給管32、バルブ33を有する。リンス液ノズル31は、後述する加熱部50の支持部52およびカバー53に挿通され、先端の吐出口31aが、回転保持部10に保持された基板Wの中心付近に対向するように設けられている。
【0022】
リンス液ノズル31は、リンス液供給管32を介して、リンス液Lcが貯留されたタンク等のリンス液供給源34に接続されている。リンス液供給源34から送液されたリンス液Lcが、リンス液供給管32を通り、リンス液ノズル31の吐出口31aから基板Wの中心付近に吐出される。リンス液供給管32の途中には、バルブ33が設けられている。バルブ33を開閉することで、リンス液ノズル31からのリンス液Lcの吐出開始および吐出停止が行われる。バルブ33は、後述する制御装置80に電気的に接続され、制御装置80によって開閉が制御される。
【0023】
(液受部)
液受部40は、回転保持部10を囲むように設けられ、回転する基板Wから飛散した処理液Lpおよびリンス液Lcを受ける。液受部40は、受けた処理液Lpおよびリンス液Lcを、基板処理装置1の外に排出する。
【0024】
液受部40は、カップ部41と、受け部42とを有する。カップ部41は、回転保持部10の周囲を間隔を空けて覆い、上部の径が窄まるように屈曲された筒状体である。カップ部41は、不図示の昇降機構によって、待機位置(図3参照)と処理位置(図1図2参照)との間を移動可能に設けられている。受け部42は、カップ部41の下方に設けられ、上部が開口した円環状の容器である。
【0025】
基板Wから飛散した処理液Lpおよびリンス液Lcは、カップ部41によって受けられ、カップ部41の内壁に沿って下方に落ちるので、受け部42に流入する。受け部42に流入した処理液Lpおよびリンス液Lcは、受け部42の底面に形成された不図示の排出口から、基板処理装置1の外に排出される。
【0026】
(加熱部)
加熱部50は、回転保持部10に保持され回転する基板Wを、加熱源51により加熱する。基板Wの中心付近に供給された処理液Lpは、遠心力によって基板Wの外縁方向に広がるように流れる。このとき、さらなる加熱が無い場合には、供給された高温(160℃)の処理液Lpは、基板Wへの熱伝導や放熱により、基板W上を流れるにしたがって温度が低下してしまう。そこで、基板Wを加熱することで、基板Wからの熱伝導により、基板W上の処理液Lpを加熱することができ、基板W上の処理液Lpを高温に維持することができる。なお、処理液Lpの温度を維持するだけでなく、基板W上でさらに昇温するように、加熱部50の出力を制御してもよい。
【0027】
加熱源51は、基板Wに吸収されることにより、基板Wが加熱される波長の光(電磁波)を射出する。つまり、加熱源51は、基板Wを非接触で加熱する。また、加熱源51が射出する光は、処理液Lpを透過する波長の光である。ここで「基板Wに吸収される」とは、基板Wに入射した光が基板Wを十分に加熱できる程度に吸収されることをいい、基板Wに完全に吸収されることのみならず、光の一部が基板Wに反射または透過されることも含む。「処理液Lpを透過する」とは、処理液Lpに入射した光が基板Wを十分に加熱できる程度に処理液Lpを透過することをいい、光の一部が処理液Lpに吸収または反射されることも含む。
【0028】
加熱源51としては、例えば、加熱用の光を射出するLEDなどの発光素子を用いる。発光素子が射出する光の波長は、例えば、350nm~1060nm(350nm以上、1060nm以下)である。本実施形態では、射出される光の中心波長が395nmのLEDを用いる。なお、加熱源51の出力は、後述する制御装置80によって制御される。
【0029】
加熱源51からの光を、基板Wが保持される空間よりも上方、つまり基板Wに供給された処理液Lpの上方から照射して、基板Wを加熱することができる。そして、基板Wからの熱伝導により、処理液Lpの温度が上昇することで、エッチングレート(処理レート)が上昇する。
【0030】
加熱部50は、上記の加熱源51に加えて、支持部52、カバー53を有する。支持部52は、複数の加熱源51を支持する部材である。支持部52は、上端が天板521によって塞がれた円筒形状の部材である。支持部52の径は、基板Wの径と同じまたは基板Wの径よりも大きい。支持部52は、回転保持部10により基板Wが保持される領域よりも上方に設けられている。つまり、支持部52は、回転部11の上方に、対向面14dと間隔を空けて対向する位置に配設される。これにより、加熱部50は、加熱源51からの光を、回転保持部10により基板Wが保持される空間よりも上方から照射するように設けられる。また、支持部52の天板521の中心付近には、2つの貫通孔521a、521bが設けられている。
【0031】
カバー53は、図4に示すように、支持部52の回転部11に対向する端部を覆う円板状の部材である。なお、図4は、図1の加熱部50のA-A断面図である。カバー53は、処理液Lpに耐性を有し、加熱源51から射出される光、後述する光源71からの光が透過する材料で形成される。例えば、石英のカバー53を用いる。また、カバー53の中心Cの付近には、2つの貫通孔53a、53bが形成されている。
【0032】
図1に示すように、貫通孔521a、53aには、先端の吐出口21aがカバー53から露出して基板Wに向かうように、処理液ノズル21が挿通されている。貫通孔521b、53bには、先端の吐出口31aがカバー53から露出して基板Wに向かうように、リンス液ノズル31が挿通されている。
【0033】
支持部52には、複数の加熱源51が、カバー53を挟んで回転部11に対向するように取り付けられている。加熱部50は、加熱源51が配置される複数の領域を有する。つまり、複数の加熱源51は、複数の領域に分けて配置されている。本実施形態では、基板Wの半径方向の異なる位置に対応する領域に加熱源51が設けられ、加熱源51の出力は領域ごとに制御可能である。また、複数の加熱源51は、基板Wの被処理面の全体に光を照射可能となるように配置されている。
【0034】
例えば、図4に示すように、複数の加熱源51A~51Dを、同心円上の4つの環状の領域R1~R4(図中、2点鎖線で示す)に分けて配置して、領域R1~R4ごとに出力を制御できるように構成する。各領域R1~R4は、後述する温度測定部70の光源71と分光器72により挟まれる扇形の領域が除かれていて、該扇形の領域には加熱源51は配置されていない。以下の説明では、領域R1~R4を区別しない場合には、単に領域Rとする。また、加熱源51A~51Dを区別しない場合には、単に加熱源51とする。
【0035】
なお、図4は、領域Rを識別し易くするために、各領域Rの境界に対応する加熱源51の間隔を大きくしているが、制御する領域Rが区別されていればよいため、加熱源51の間隔は全て均等であってもよい。また、加熱源51の数も、図4に示したものには限定されない。例えば、数百個~数千個の加熱源51を、全体に密集させて配置してもよい。複数の加熱源51に対して、基板Wが回転することで、基板Wの全体に対して光を照射して、基板Wの全面を加熱することができる。
【0036】
(昇降機構)
昇降機構60は、図1に示すように、加熱部50を支持し、昇降させる。昇降機構60は、アーム61、支柱62を有する。アーム61は、基板Wに平行な方向に延びる部材であり、一端に支持部52の外周部分が接続されている。支柱62は、基板Wに直交する方向に立設され、アーム61の他端を支持する。支柱62は、図示しないボールねじ機構、シリンダ等の駆動源によって、上下に移動可能に設けられている。
【0037】
加熱部50は、昇降機構60の駆動により、搬出入位置P1、加熱位置P2、リンス位置P3のいずれかの高さに位置付けられる。それぞれの位置は、以下の通りである。
搬出入位置P1:搬送ロボットのハンドHを挿入可能となるように、回転部11から上方に離隔した高さ位置(図3参照)。
加熱位置P2:搬出入位置P1よりも基板Wに近接した高さ位置(図1参照)。ただし、基板W上の処理液Lpとは接しない。
リンス位置P3:搬出入位置P1と加熱位置P2との間の高さ位置(図2参照)。
【0038】
(温度測定部)
温度測定部70は、光源71と分光器72とを有する。光源71と分光器72とは、回転保持部10により基板Wが保持される領域を挟む位置に配置されている。光源71は、例えば、白熱電球である。光源71は、図1および図4に示すように、支持部52に支持されている。光源71は、加熱源51が配置されていない扇形の領域の中央付近、つまり支持部52の中心Cから外周までの半径における中央付近に配置されている。光源71はカバー53を介して基板Wを照射可能となるように、下方に向かっている。なお、光源71のON/OFFは、後述する制御装置80によって制御される。
【0039】
分光器72は、光源71から射出され、基板Wを透過した透過光を検出する。分光器72は、分光部と検出部を有し、分光器72によって波長ごとに分光された光を検出器により検出して、検出光に応じた電気信号を出力する。分光器72は、制御装置80に接続され、電気信号を制御装置に送信する。分光器72は、固定部14の内部であって、基板Wが保持される領域の下方の空間に、その受光部が上方、つまり基板Wに向かうように設けられている。
【0040】
分光器72は、光源71に対して、基板Wを挟むように配置されるが、分光器72に対向していなくてもよい。つまり、基板Wを透過した光源71からの光を受光可能な位置に配置されていればよい。
【0041】
分光器72は、複数の領域Rに対応する位置にそれぞれ設けられている。つまり、複数の領域Rに対応する数の分光器72が設けられている。本実施形態の分光器72は、領域R1~R4に対応して4つの分光器72A~72Dが、固定部14に固定されている。なお、分光器72A~72Dを区別しない場合には、単に分光器72とする。
【0042】
より具体的には、図1および図4に示すように、カバー53および支持部52における加熱源51が配置されていない扇形の領域であって、加熱源51が配置された各領域R1~R4に対応する円周に対向する位置に、4つの分光器72が設けられている。但し、分光器72は、光源71の直下ではなく、比較的均等に受光可能となる位置に分散して配置されている。このように配置された分光器72は、光源71からの光を、カバー53、処理液Lp、基板W、対向面14dを介して受光する。
【0043】
(制御装置)
制御装置80は、基板処理装置1の各部を制御する。制御装置80は、基板処理装置1の各種の機能を実現するべく、プログラムを実行するプロセッサと、プログラムや動作条件などの各種情報を記憶するメモリ、各要素を駆動する駆動回路を有する。つまり、制御装置80は、回転保持部10、処理液供給部20、リンス液供給部30、液受部40、加熱部50、昇降機構60、温度測定部70などを制御する。
【0044】
より具体的には、制御装置80は、図5に示すように、機構制御部81、記憶部82、温度算出部83、温度制御部84を有する。機構制御部81は、回転保持部10の開閉機構、駆動部13、処理液供給部20のヒータ23、バルブ24、リンス液供給部30のバルブ33、液受部40の昇降機構、昇降機構60などの作動を制御する。
【0045】
記憶部82は、基板処理装置1の各部の処理に必要な情報を記憶する。例えば、記憶部82は、スペクトルの波長端の値と、基板温度との関係を示す情報(以下、温度換算情報と呼ぶ)を記憶している。波長端とは、スペクトルのピークにおける、短波長側の立ち上がる部分であり、波長端の値とはこの部分の波長である。温度換算情報は、例えば、検量線、縦軸を波長端、横軸を基板温度とした対応表などを含む。
【0046】
温度算出部83は、分光器72により得られた基板Wの透過光のスペクトルの波長端の値から、基板Wの温度を算出する。より具体的には、温度算出部83は、分光器72から送信された信号を受けて、温度換算情報に基づいて、基板Wの温度を算出する。例えば、Si基板の場合、図6の模式的なグラフに示すように、温度上昇に伴ってエネルギーバンドギャップが減少することにより、透過光のスペクトルの波長端が、長波長側へシフトする。このため、基板Wの温度が変化すると、透過光を検出する分光器72の検出部からの出力が変化するので、分光器72の出力と温度換算情報に基づいて、基板Wの温度を算出することができる。なお、温度測定部70の検出対象は光であって、温度の算出は制御装置80で行う場合も、温度測定部70が温度を測定することに含まれる。
【0047】
温度制御部84は、温度測定部70により測定される基板Wの温度、つまり温度算出部83により算出される温度に基づいて、加熱部50による基板Wの加熱温度を制御する。温度制御部84は、基板Wの温度が目標温度となるように、加熱部50の加熱源51の光強度を調節して、基板Wを加熱する。このとき、各領域R1~R4における分光器72A~72Dにより測定された基板Wの温度に応じて、各加熱源51A~51Dの光強度を調節することにより、各領域R1~R4における基板Wの温度を制御する。つまり、制御装置80は、分光器72により測定された基板Wの温度に基づいて、複数の領域Rごとに加熱源51の出力を制御する。
【0048】
なお、制御装置80には、入力部85が接続されている。入力部85は、例えば、タッチパネルや、キーボード、マウスなどで構成される。オペレータは、入力部85を介して、基板Wの目標温度、温度換算情報等の基板Wの処理に必要な情報を入力することができる。
【0049】
[動作]
以上のような本実施形態の基板処理装置1の動作を、上記の図1~5に加えて、図7のフローチャートを参照して説明する。なお、以下のような手順により基板Wを処理する基板処理方法も、本実施形態の一態様である。
【0050】
図3に示すように、加熱部50は、予め搬出入位置P1に位置付けられ、カップ部41は、待機位置に位置付けられている。処理液供給部20のバルブ24と、リンス液供給部30のバルブ33は閉じている。
【0051】
この状態で、チャックピン12が開位置となり、搬送ロボットのハンドHに搭載された基板Wが、加熱部50と回転保持部10との間に搬入された後、チャックピン12が閉位置となることにより、基板Wの周縁がチャックピン12によって支持される。これにより、基板Wは、回転保持部10の対向面14d上に、対向面14dと間隔を空けて保持される(ステップS01)。このとき、基板Wの中心と回転部11の回転軸とが一致するように位置決めされる。その後、カップ部41が上昇して、処理位置に位置付けられる(ステップS02)。
【0052】
次いで、図2に示すように、回転部11が回転することにより、チャックピン12に保持された基板Wが回転を開始するとともに、加熱部50が下降して、リンス位置P3に位置付けられる(ステップS03)。
【0053】
そして、リンス液供給部30のバルブ33が開き、リンス液ノズル31から基板Wの中心付近にリンス液Lcが吐出される(ステップS04)。回転する基板Wにリンス液Lcが供給されると、そのリンス液Lcが基板Wの外周に向けて順次移動して、基板Wの被処理面の全体に広がる。
【0054】
このようなリンス液Lcの供給が無いと、処理液Lpを供給する際に、表面張力によって基板Wの被処理面全体に処理液Lpが濡れ広がらず、処理ムラが生じてしまう。本実施形態では、このような処理ムラを防止するために、処理液Lpを供給する前に、本ステップでリンス液Lcを供給する。所定のリンス時間が経過すると(ステップS05のYES)、リンス液供給部30のバルブ33が閉じ、リンス液ノズル31からのリンス液Lcの吐出が停止する(ステップS06)。
【0055】
次に、図1に示すように、加熱部50は下降を開始し、加熱位置P2に達して停止する(ステップS07)。そして、処理液供給部20のバルブ24が開き、処理液ノズル21から基板Wの中心付近に処理液Lpが吐出される(ステップS08)。回転する基板Wに処理液Lpが供給されると、その処理液Lpが基板Wの外周に向けて順次移動して、基板Wの被処理面の全体に広がる。基板Wの被処理面には、予めリンス液Lcが供給されているので、基板Wの被処理面全体に処理液Lpが濡れ広がり、処理ムラが防止される。
【0056】
処理液Lpの吐出開始とともに、加熱源51からの光の照射による基板Wの加熱、温度測定部70による基板Wの温度測定を開始する。つまり、光源71が発光して、基板Wの透過光を検出する分光器72の出力に基づいて、温度算出部83による基板Wの温度算出が行われる。温度制御部84は、基板Wの加熱中は、基板Wの温度測定結果に基づいて、加熱源51の出力をフィードバック制御することにより、基板W上の処理液Lpの温度を目標温度に保つようにする(ステップS09)。このような処理を、所定の処理時間が経過するまで継続する(ステップS10のNO)。
【0057】
所定の処理時間が経過した場合(ステップS10のYES)、処理液供給部20のバルブ24が閉じて、処理液ノズル21からの処理液Lpの供給を停止する(ステップS11)。これとともに、加熱源51からの光の照射、温度測定部70による温度測定を停止する。つまり、光源71が消灯して、分光器72の出力を停止する。
【0058】
図2に示すように、加熱部50は上昇を開始し、リンス位置P3に達して停止する(ステップS12)。そして、リンス液供給部30のバルブ33が開き、リンス液ノズル31から基板Wの中心付近にリンス液Lcを吐出する(ステップS13)。回転する基板Wにリンス液Lcが供給されると、そのリンス液Lcが基板Wの外周に向けて順次移動して、基板Wの被処理面の全体に広がる。
【0059】
リン酸溶液である処理液Lpにリンス液Lcを供給すると、大量の蒸気が発生する。このとき、加熱部50は加熱位置P2よりも基板Wから離隔した位置であるリンス位置P3にあるため、加熱部50への蒸気の付着を抑えることができる。また、リンス位置P3は、搬出入位置よりも基板Wに近接した位置であるので、液ハネを抑えることができ、加熱部50への液滴の付着を抑えることができる。
【0060】
所定のリンス時間が経過すると(ステップS14のYES)、リンス液供給部30のバルブ33が閉じ、リンス液ノズル31からのリンス液Lcの吐出が停止する(ステップS15)。回転部11が停止することにより、チャックピン12に保持された基板Wが回転を停止する(ステップS16)。その後、カップ部41が下降して、待機位置に位置付けられる(ステップS17)。
【0061】
図3に示すように、加熱部50が上昇して、搬出入位置P1に位置付けられる(ステップS18)。この状態で、搬送ロボットのハンドHが基板Wの下方に挿入され、チャックピン12が開位置となることにより搬送ロボットのハンドHに基板Wが載置されて、外部に搬出される(ステップS19)。このとき、基板W上には、リンス液Lcが保持された状態となっている。
【0062】
[効果]
(1)本実施形態の基板処理装置1は、基板Wを保持して回転させる回転保持部10と、回転保持部10に保持され回転する基板Wに、処理液Lpを供給する処理液供給部20と、回転保持部10に保持され回転する基板Wを、加熱源51により加熱する加熱部50と、光源71と、光源71からの光を受ける分光器72とを有する温度測定部70と、を有し、光源71と分光器72とは、回転保持部10により基板Wが保持される領域を挟む位置に配置されている。
【0063】
このため、光源71からの透過光を分光器72により検出して、温度を測定できるので、非接触で基板Wの温度を測定できる。非接触であるため、回転する基板Wの破損や汚染を防止できる。そして、測定した温度情報に基づいて、加熱源51の出力を変更することで、処理レートを制御できる。
【0064】
(2)回転保持部10により基板Wが保持される領域よりも上方に支持部52が設けられ、加熱源51および光源71は、支持部52に支持されている。処理液Lpの上方から加熱するとともに、光源71からの光を照射して、温度検出ができる。
【0065】
(3)加熱部50は、加熱源51が配置される複数の領域Rを有し、分光器72は、複数の領域Rに対応する位置にそれぞれ設けられ、温度測定部70により測定された基板Wの温度に基づいて、複数の領域ごとに加熱源51の出力を制御する制御装置80と、を有する。このため、基板Wの中心付近に供給された処理液Lpが基板Wの外縁方向に広がるに従って温度が低下する場合に応じて、全体の領域の温度を均一にしたり、基板Wの処理レートを部分的に変えたい場合に応じて、所望の領域Rを高温としたり、低温としたりすることができる。
【0066】
(4)複数の領域Rは、基板Wの半径方向に異なる位置に対応している。このため、回転する基板Wの同心円上の領域毎に加熱温度を変えて、処理レートを基板Wの全体に均一としたり、処理レートを部分的に変えたりすることができる。
【0067】
(5)制御装置80は、分光器72により得られた基板Wの透過光のスペクトルの波長端の値から、基板Wの温度を算出する温度算出部83を有する。処理液Lpの濃度が変わると、透過光の強度は変わる場合がある。また、光源71の光量によっても、透過光の強度は変わる。しかし、本実施形態では、透過光の強度ではなく、透過光のスペクトルの波長端の値に基づいて温度を算出するので、処理液Lpの濃度や光源71の光量に影響されずに、基板Wの温度を測定できる。
【0068】
(6)加熱源51は、基板Wの被処理面の全体に光を照射可能となるように、複数配置されている。このため、基板Wの被処理面の全体の処理レートを制御できる。
【0069】
(7)加熱源51は、基板Wに吸収されることにより、基板Wが加熱される波長の光を射出する発光素子である。このため、加熱源51からの光を処理液Lpを透過させて、基板Wを加熱させることができる。
【0070】
(8)加熱部50を昇降させる昇降機構60を有し、昇降機構60は、基板Wに対して処理液供給部20から処理液Lpの供給が行われるときに、加熱部50を、基板Wを搬出入するときの位置よりも、基板Wに近接した加熱位置P2に位置付ける。このため、基板Wを搬出入可能なスペースを確保しつつ、処理時は、加熱部50を基板Wに接近させて効率良く加熱することができる。
【0071】
[変形例]
(1)基板処理装置1による処理は、エッチング処理には限定されない。基板Wを加熱しながら処理液Lpを供給して処理する装置であればよい。例えば、基板W上に形成されたレジスト膜を除去するレジスト除去処理でもよい。
【0072】
(2)処理液Lpは、リン酸溶液には限定されない。加熱が必要となる処理液Lpであればよい。例えば、フッ酸等を用いることもできる。また、レジスト除去処理の場合は、処理液LpとしてSPM(硫酸過酸化水素水溶液)等を用いることもできる。
【0073】
(3)処理対象となる基板Wは、表面にレジストが形成されたSi基板であってもよい。さらに、基板Wは、Si基板には限定されない。例えば、SiC基板(シリコンカーバイドウェーハ)でもよい。
【0074】
(4)加熱源51の数、配置位置等は、上記で例示した態様には限定されない。また、領域Rは複数であれば良く、4つには限定されない。さらに、複数の領域Rに分けて、温度測定部70による温度測定、加熱源51による加熱は、複数の領域Rに分けて制御しなくてもよい。加熱源51からの光は、光ファイバーを介して、基板W上に導かれて射出するようにしてもよい。このため、加熱源51を、基板Wの上方に配置しなくてもよい。さらに、加熱源51は、処理液Lpを加熱することができればよいので、LEDでなくてもよい。例えば、ハロゲンランプ等であってもよい。
【0075】
(5)上記の態様では、リンス液ノズル31は、支持部52およびカバー53を貫通する構成としたが、リンス液ノズル31を水平方向に移動させる機構を設け、リンス液Lcを供給する際に、基板Wの中心付近の上方に、リンス液ノズル31を移動させるようにしてもよい。
【0076】
(6)処理液供給部20、リンス液供給部30は、処理液Lp、リンス液Lcを基板Wの裏面に供給できる構成としてもよい。
【0077】
(7)加熱源51が配置される支持部52は、基板Wの径と同じまたは基板Wの径よりも大きい径の円形状の部材としたが、これに限らない。回転する基板Wに対して、基板Wの全面に、光を照射することができればよい。例えば、基板Wの半径を覆うことができる大きさの矩形状の部材であってもよい。基板Wの半径分に照射することができれば、基板Wが回転することで、基板Wの全面に照射することができる。また、支持部52を水平方向に揺動可能に設け、加熱源51から光を射出しながら、揺動させることで、基板Wの全面に照射できるようにしてもよい。
【0078】
このように、支持部52が基板Wの径よりも小さい場合には、処理液ノズル21を水平方向に移動させる機構を設け、処理液供給時に、基板Wの上方に移動させるようにしてもよい。すなわち、処理液ノズル21は、加熱源51からの光の照射を行いながら、基板Wの中心付近に向かって処理液Lpを供給することができれば、配置場所は問わない。
【0079】
加熱源51を、基板Wの下方から基板Wに光を照射して加熱するように配置してもよい。この場合、回転部11の対向面14d上に、駆動部13からの回転が伝わらないように、加熱源51を支持する支持部を設ければよい。もしくは、回転部11の対向面14d上に、回転部11による基板Wの回転速度(単位時間当たりの回転数)に対して、異なる回転速度で回転する支持部を設ければよい。ただし、上記の態様のように、加熱源51からの光を基板Wの上面に照射するようにした方が、処理液Lpとの界面を起点とした加熱ができるため、好ましい。
【0080】
(8)温度測定部70の光源71についても、基板Wおよび処理液Lpを透過する光を照射可能であればよい。このため、白熱電球には限定されず、例えば、蛍光灯、ハロゲンランプ、LEDであってもよい。また、光源71は、複数設けてもよい。光源71の支持部を、水平方向に移動させる機構を設け、温度測定を行うときに、光源71を基板Wの上方に移動させるようにしてもよい。
【0081】
(9)温度測定部70の分光器72は、回転保持部10における固定部14の内部に配置しなくてもよい。温度測定部70は、分光器72に接続されるプローブをさらに備え、固定部14には、プローブの受光部が配置されるようにしてもよい。分光器72は、回転保持部10の外部に配置して、プローブを介して受光するようにすれば、分光器72で透過光を検出できる。
【0082】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態および各部の変形例を説明したが、この実施形態や各部の変形例は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述したこれら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明に含まれる。
【符号の説明】
【0083】
1 基板処理装置
10 回転保持部
11 回転部
11a 底面
11b 貫通孔
12 チャックピン
13 駆動部
14 固定部
14a 底面
14b 貫通孔
14c 固定筒
14d 対向面
20 処理液供給部
21 処理液ノズル
21a 吐出口
22 処理液供給管
23 ヒータ
24 バルブ
25 処理液供給源
30 リンス液供給部
31 リンス液ノズル
31a 吐出口
32 リンス液供給管
33 バルブ
34 リンス液供給源
40 液受部
41 カップ部
42 受け部
50 加熱部
51、51A~51D 加熱源
52 支持部
53 カバー
53a、53b 貫通孔
60 昇降機構
61 アーム
62 支柱
70 温度測定部
71 光源
72、72A~72D 分光器
80 制御装置
81 機構制御部
82 記憶部
83 温度算出部
84 温度制御部
85 入力部
521 天板
521a、521b 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7