(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025149865
(43)【公開日】2025-10-08
(54)【発明の名称】棒状小物類収納可変ケース
(51)【国際特許分類】
A45C 11/34 20060101AFI20251001BHJP
【FI】
A45C11/34 101A
A45C11/34 101C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024223617
(22)【出願日】2024-12-18
(31)【優先権主張番号】P 2024049815
(32)【優先日】2024-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】724004502
【氏名又は名称】渡部 千貴
(72)【発明者】
【氏名】渡部 千貴
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045BA18
3B045CE07
3B045DA42
(57)【要約】 (修正有)
【課題】収納する棒状小物類の長さに応じて、上方に開口部を持つ収納ポケットの深さを変えることのできるペンケースを提供する。
【解決手段】蓋体2と本体1と、本体1に開口部4(P0)から4(P3)まで取り付けられた棒状小物類を収納する上方に開口部を持つ収納ポケット3からなる棒状小物類収納可変ケースであり、収納ポケット3底部付近にホック(凹部)3a、収納ポケット3中央付近にホック(凸部)3b、収納ポケット3開口部付近にホック(凸部)3cを備え、ホック(凹部)3aをホック(凸部)3cにはめた時に上方に開口部を持つ収納ポケット3は4(P3)で折れ曲がるために浅くでき、ホック(凹部)3aをホック(凸部)3bにはめた時に上方に開口部を持つ収納ポケット3は4(P2)で折れ曲がるために中程度の深さにでき、ホック(凹部)3aをはめない状態で上方に開口部を持つ収納ポケット3は折れ曲がらないことで最も深くできる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向の寸法が収納すべき棒状小物類の長さ寸法よりも大きく設定された平面視長方形状をなす背面壁と、前記平面視長方形状をなす背面壁に取り付けられた、収納する棒状小物類の長さに応じて、棒状小物類を収納するための、上方に開口部を持つ収納ポケットを備え、上方に開口部を持つ収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えるための、底の位置を変更できる調整部を持ち、長さの異なる棒状小物類を、上方に開口部を持つ収納ポケットから取り出しやすい長さを露出させた状態で収めることができる棒状小物類収納可変ケース。
【請求項2】
前記上方に開口部を持つ収納ポケットの、開口部から底部までの全長の内、開口部から中央部付近までの部分を、前記平面視長方形状をなす背面壁に取り付け、中央部付近から底部までの部分を、前記平面視長方形状をなす背面壁に取り付けず、手前に折り返すことができる構造と、前記上方に開口部を持つ収納ポケットに留め具を備え、これを任意の位置で手前に折り返して留め具で固定することにより、底部の位置を、前記上方に開口部を持つ収納ポケットの、開口部から折り返し部までとすることができるため、上方に開口部を持つ収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた請求項1記載の棒状小物類収納可変ケース。
【請求項3】
前記収納ポケットの側面および底面に、奥行きを確保するためのマチがあり、中空の収納空間の断面は棒状小物類の収納時に四角く広がる立体形状であり、未収納時は前記マチが内側に谷折りとなって収納ポケットをたたむ事ができ、手前に折り返す場合の折り曲げ部については、前記収納ポケット前面でのみ接続され、側面と背面は上下で切り離れており、開口部側面部分と、前面のみで接続されている部分にある開口されている側面部分は、マチのくの字に谷折りされた頂点のふち部分を起点に外側に山折りにして二等辺三角形状に折り返した構造を持ち、棒状小物類を上方から挿入した場合に、前記折り返し構造のマチが斜めに触れ、収納空間を徐々に広げる役割をはたし、更に、前記収納ポケットの前記背面壁側には、下方の先端部のみに接続されたすべり込みガイドが、前記収納ポケットの中空の収納空間を通り上方に向かってのび、開口部から出て前記背面壁の上部までのび、前記すべり込みガイド上部裏側では、左右を固定した細い帯部を備え、前記背面壁側では上下を固定した帯部が備わっており、前記すべり込みガイド上部裏側の帯部は、前記背面壁側の帯部の中を通っており、前記すべり込みガイドは上下限のある可動ができる状態で固定され、前記収納ポケットの、中央部付近から底部までの部分を、手前に折り返して留め具で固定する際に、下方向に可動して折り曲げ部の外周となって中空空間を確保しながら底部となる役割と、前記折り曲げ部の上下で切り離れた部分からの棒状小物類のとび出し防止と、上方の先端部は、指でつまんで棒状小物類を前記収納ポケットに挿入する際のすべり込み補助の役割を持っており、立体形状の収納空間を持つ収納ポケットの底部の位置を、前記収納ポケットの、開口部から折り返し部までとすることができるため、収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた請求項1または2記載の棒状小物類収納可変ケース。
【請求項4】
前記上方に開口部を持つ収納ポケット内の、上下方向に長い中空の収納空間に、同じく上方に開口部を持つ、前記収納ポケットの半分程度の深さの内筒部収納ポケットと、棒状小物類の収納時に、前記内筒部収納ポケットの開口部に干渉することなく、前記内筒部収納ポケットの底部まで棒状小物類を挿入するための、前記内筒部収納ポケットの開口部に連接された、前記収納ポケットの開口部の外まで伸びる帯状部品と、前記帯状部品の先端に、前記内筒部収納ポケットの上下位置を固定するための留め具からなり、この留め具を使用して、前記内筒部収納ポケットを、前記収納ポケット内の任意の位置で固定すること
ができ、底部の位置を、前記上方に開口部を持つ収納ポケットの開口部から、前記内筒部収納ポケットの底部までとすることができることで、上方に開口部を持つ収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた請求項1記載の棒状小物類収納可変ケース。
【請求項5】
前記収納ポケットの上方の開口部の、平面視長方形状をなす背面壁側に、先端部に留め具が設けられている、前記収納ポケットの深さの2倍以上の長さの帯状部品が連接され、前記帯状部品を、前記連接部から、前記収納ポケット内に滑り込ませ、底部にしたい任意の位置で折り返して上方に向かわせて、前記収納ポケットの上方の開口部から帯状部品を引き出し、前記収納ポケットの前面に帯状部品の留め具でとめる構造からなり、この留め具を、前記収納ポケット前面の下方にとめれば、前記収納ポケット内の帯状部品の折り返し部分は上方に移動し、前記収納ポケット前面の上方にとめれば、前記収納ポケット内の
帯状部品の折り返し部分は下方に移動させることができ、底部の位置を、前記上方に開口部を持つ収納ポケットの開口部から、前記収納ポケット内の帯状部品の折り返し部分までとすることができるため、上方に開口部を持つ収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた請求項1記載の棒状小物類収納可変ケース。
【請求項6】
縦方向の寸法が収納すべき棒状小物類の長さ寸法よりも大きく設定された平面視長方形状をなす背面壁と、前記平面視長方形状をなす背面壁に取り付けられた、収納する棒状小物類の長さに応じて、棒状小物類を収納するための、上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品と、上下に開口部を持つ収納部品の、上側の開口部から、棒状小物類を収納するための深さたる、開口部から底までの長さを変えるための、底の位置を変更できる調整部として、前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、下方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁の上下方向に長方形状にくり抜かれた部分に取り付けられた、上下に位置を変えることが出来る底部部品と、前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、上方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁上端に、軸を介して接続され、前記軸を中心に約90度の回転ができる可動式ストッパーとを備え、長さの異なる棒状小物類を、上下に開口部を持つ収納ポケットの、上側の開口部から取り出しやすい長さを露出させた状態で収めることができる棒状小物類収納可変ケース。
【請求項7】
前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、上方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁上端の、四角状にくり抜かれた部分の、軸を介して接続されている、可動式ストッパーの、回転軸に、前記軸に通されたトーションスプリングが取り付けられており、前記トーションスプリングの、回転軸から伸びる一方の端部が可動式ストッパー、他方の端部が前記平面視長方形状をなす背面壁上端の、くり抜かれた側面部に触れている状態で、回転軸にトルクが加わっており、発生した弾性変形による反作用トルクで、前記可動式ストッパーは常時直立状態になり、棒状小物類の収納
時は、棒状小物類が飛び出したりすることを防ぎ、棒状小物類の出し入れを行う際には、前記可動式ストッパーを指などで押し込むことで一時的に背面壁の面と同じ位置まで隠れ、前記上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、上方延長線上に棒状小物類を出し入れする動線が確保されることで、出し入れが行え、前記可動式ストッパーを押さえている指などを離すことで、再び前記可動式ストッパーが直立状態に戻る構造からなる、請求項6記載の棒状小物類収納可変ケース。
【請求項8】
前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、下方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁の、上下方向に長方形状にくり抜かれた、左右側面部分に、上下方向の波状レールを備え、前記波状レール上で上下に動く、前記波状レールと噛み合うレールと、前記波状レールの波状部分に噛み合う波状部品と、前記波状部分に噛み合う波状部品を、前記波状レールの波状部分に、奥から反発力で押しつけるバネを左右に備えた、底部部品からなり、この底部部品を上下方向に動かして任意の場所で固定させることができるため、前記平面視長方形状をなす背面壁に、上下に開口部を持
つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品の、上方の開口部から底部部品までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた請求項6、または7記載の棒状小物類収納可変ケース。
【請求項9】
前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、下方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁の、上下方向に長方形状にくり抜かれた、左右側面部分に、上下方向に連続した凹凸のはめ込み型を備え、前記凹凸のはめ込み型と噛み合う凹凸を備えた底部部品からなり、この底部部品を任意の場所にはめ込んでネジをしめて固定させることができるため、前記平面視長方形状をなす背面壁に、上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品の、上方の開口部から底部部品までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた請求項6、または7記載の棒状小物類収納可変ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒状小物類を収納するための棒状小物類収納可変ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の収納ケースとして、平面視長方形状をなす背面壁と、この背面壁前面にコの字状の縫い付け等によって取り付けられた上方に開口部を持つポケットと、前記背面壁の上端部に連接された開口部を被蓋する蓋体が具備された収納ケースが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
前記収納ケースは、ポケットを1つまたは複数備えており、更に利用者は筆記具等の棒状小物類をポケット1個当たり1個または複数個収納することで自分なりの分類を行って使用している。
【0004】
前記収納ケースの開口部を被蓋する蓋体は、収納した筆記具等の棒状小物類が携行時等に飛び出ることを防いだり、筆記具等の棒状小物類の破損を防いだりするために備えている。
【0005】
前記収納ケースは、筆記用具の他に、例えば化粧道具の種類の異なるメイクブラシ類が収納されたり、機械の定期整備に使用する工具や結束バンド等の材料や交換部品等が収納されたりしており、利用者毎に学校、趣味の現場、仕事先等に携行したり、自宅での保管に、広く使用されている。
【0006】
また、広く使用されている、内部収納空間に複数の棒状小物類をまとめて収納する収納ケースについて、収納する筆記具等の長さに応じて全長を変え、内部収納空間の大きさを調整することのできるペンケースもある(特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来の棒状小物類収納ケースでは、この背面壁前面にコの字状の縫い付け等によって取り付けられた上方に開口部を持つポケットの、開口部から底部までの長さが一定であったため、収納する棒状小物類が、前記ポケットの開口部から底部までの長さを基準とした時に、これよりも短尺である場合、収納した際に棒状小物類全体が前記ポケットに全て隠れてしまうことで、指で摘む部分がなくなってしまい、取り出し辛さの面から、利用者はこの場合の使用を避ける傾向があった。
【0010】
また、収納する棒状小物類が、前記ポケットの開口部から底部までの長さ基準とした時に、これよりも長尺過ぎる場合、ポケットから露出した部分が多く不安定になることで落下等の可能性も発生して、棒状小物類を収納するための棒状小物類収納ケースとして好適な収納状態を維持できなかった。
【0011】
更に、上述した課題があるため、前記棒状小物類収納ケースは、前記背面壁前面にコの字状の縫い付け等によって取り付けられた上方に開口部を持つポケットが、開口部から底部までの長さが一定であることで、異なる長さの棒状小物類を収納した場合に、ポケット開口部から露出する長さがまちまちになり、指で摘んで、取り出しやすい棒状小物類もあれば、取り出し辛い棒状小物類もある状態が発生していた。
【0012】
また、内部収納空間に複数の棒状小物類をまとめて収納する収納ケースや、収納する筆記具等の長さに応じて全長を変え、内部収納空間の大きさを調整することのできるペンケースについては、複数の棒状小物類をまとめて収納するがために、最長尺の棒状小物類に合わせて長さが決定されていることで、前記最長尺の棒状小物類よりも短尺の棒状小物類は全て同収納空間の中で不安定であり、特に携行時などは収納空間内で動くことで傷が付きやすく、常に場所が変わる特性上、手に取る際に必ず収納ケース内部をまさぐる必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上述したような課題を解決すべくなされたものであり、簡素な構造により、収納部の上方から取り出しやすい長さを露出させた好適な状態で長さの異なる棒状小物類を収めることができる棒状小物類収納可変ケースを提供するものである。
【0014】
本発明は、収納部から取り出しやすい長さを露出させた好適な状態で長さの異なる棒状小物類を収めることができる棒状小物類収納可変ケースであって、棒状小物類を収納する上下方向に長い中空の収納空間を具備する収納部の、底部の位置を変更できる手段を有し、縦方向の寸法が収納すべき棒状小物類の長さ寸法よりも大きく設定された、平面視長方形状をなす背面壁に、開口部から取り出しやすい長さを露出させた、棒状小物類が収納された収納部を固定し、前記平面視長方形状をなす背面壁に、前記棒状小物類を収納する収納部を1つまたは複数備えた構造を備え、前記棒状小物類を収納する収納部の1つあたりに、1つまたは長さの同じ複数の棒状小物類を収納するための間口のある収納部の装備手段を、有する。
【0015】
縦方向の寸法が収納すべき棒状小物類の長さ寸法よりも大きく設定された平面視長方形状をなす背面壁と、前記平面視長方形状をなす背面壁に取り付けられた、収納する棒状小物類の長さに応じて、棒状小物類を収納するための、上方に開口部を持つ収納ポケットを備え、上方に開口部を持つ収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えるための、底の位置を変更できる調整部を持ち、長さの異なる棒状小物類を、上方に開口部を持つ収納ポケットから取り出しやすい長さを露出させた状態で収めることができる棒状小物類収納可変ケース。
【0016】
前記上方に開口部を持つ収納ポケットの、開口部から底部までの全長の内、開口部から中央部付近までの部分を、前記平面視長方形状をなす背面壁に取り付け、中央部付近から底部までの部分を、前記平面視長方形状をなす背面壁に取り付けず、手前に折り返すことができる構造と、前記上方に開口部を持つ収納ポケットに留め具を備え、これを任意の位置で手前に折り返して留め具で固定することにより、底部の位置を、前記上方に開口部を持つ収納ポケットの、開口部から折り返し部までとすることができるため、上方に開口部を持つ収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた段落0015記載の棒状小物類収納可変ケース。
【0017】
前記収納ポケットの側面および底面に、奥行きを確保するためのマチがあり、中空の収納空間の断面は棒状小物類の収納時に四角く広がる立体形状であり、未収納時は前記マチが内側に谷折りとなって収納ポケットをたたむ事ができ、手前に折り返す場合の折り曲げ部については、前記収納ポケット前面でのみ接続され、側面と背面は上下で切り離れており、開口部側面部分と、前面のみで接続されている部分にある開口されている側面部分は、マチのくの字に谷折りされた頂点のふち部分を起点に外側に山折りにして二等辺三角形状に折り返した構造を持ち、棒状小物類を上方から挿入した場合に、前記折り返し構造のマチが斜めに触れ、収納空間を徐々に広げる役割をはたし、更に、前記収納ポケットの前記背面壁側には、下方の先端部のみに接続されたすべり込みガイドが、前記収納ポケットの中空の収納空間を通り上方に向かってのび、開口部から出て前記背面壁の上部までのび、前記すべり込みガイド上部裏側では、左右を固定した細い帯部を備え、前記背面壁側では上下を固定した帯部が備わっており、前記すべり込みガイド上部裏側の帯部は、前記背面壁側の帯部の中を通っており、前記すべり込みガイドは上下限のある可動ができる状態で固定され、前記収納ポケットの、中央部付近から底部までの部分を、手前に折り返して留め具で固定する際に、下方向に可動して折り曲げ部の外周となって中空空間を確保しながら底部となる役割と、前記折り曲げ部の上下で切り離れた部分からの棒状小物類のとび出し防止と、上方の先端部は、指でつまんで棒状小物類を前記収納ポケットに挿入する際のすべり込み補助の役割を持っており、
立体形状の収納空間を持つ収納ポケットの底部の位置を、前記収納ポケットの、開口部から折り返し部までとすることができるため、収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた段落15または段落16記載の棒状小物類収納可変ケース。
【0018】
前記上方に開口部を持つ収納ポケット内の、上下方向に長い中空の収納空間に、同じく上方に開口部を持つ、前記収納ポケットの半分程度の深さの内筒部収納ポケットと、棒状小物類の収納時に、前記内筒部収納ポケットの開口部に干渉することなく、前記内筒部収納ポケットの底部まで棒状小物類を挿入するための、前記内筒部収納ポケットの開口部に連接された、前記収納ポケットの開口部の外まで伸びる帯状部品と、前記帯状部品の先端に、前記内筒部収納ポケットの上下位置を固定するための留め具からなり、この留め具を使用して、前記内筒部収納ポケットを、前記収納ポケット内の任意の位置で固定することができ、底部の位置を、前記上方に開口部を持つ収納ポケットの開口部から、前記内筒部収納ポケットの底部までとすることができることで、上方に開口部を持つ収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた段落0015記載の棒状小物類収納可変ケース。
【0019】
前記収納ポケットの上方の開口部の、平面視長方形状をなす背面壁側に、先端部に留め具が設けられている、前記収納ポケットの深さの2倍以上の長さの帯状部品が連接され、前記帯状部品を、前記連接部から、前記収納ポケット内に滑り込ませ、底部にしたい任意の位置で折り返して上方に向かわせて、前記収納ポケットの上方の開口部から帯状部品を引き出し、前記収納ポケットの前面に帯状部品の留め具でとめる構造からなり、この留め具を、前記収納ポケット前面の下方にとめれば、前記収納ポケット内の帯状部品の折り返し部分は上方に移動し、前記収納ポケット前面の上方にとめれば、前記収納ポケット内の
帯状部品の折り返し部分は下方に移動させることができ、底部の位置を、前記上方に開口部を持つ収納ポケットの開口部から、前記収納ポケット内の帯状部品の折り返し部分までとすることができるため、上方に開口部を持つ収納ポケットの深さたる、開口部から底までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた段落0015記載の棒状小物類収納可変ケース。
【0020】
縦方向の寸法が収納すべき棒状小物類の長さ寸法よりも大きく設定された平面視長方形状をなす背面壁と、前記平面視長方形状をなす背面壁に取り付けられた、収納する棒状小物類の長さに応じて、棒状小物類を収納するための、上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品と、上下に開口部を持つ収納部品の、上側の開口部から、棒状小物類を収納するための深さたる、開口部から底までの長さを変えるための、底の位置を変更できる調整部として、前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、下方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁の上下方向に長方形状にくり抜かれた部分に取り付けられた、上下に位置を変えることが出来る底部部品と、前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、上方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁上端に、軸を介して接続され、前記軸を中心に約90度の回転ができる可動式ストッパーとを備え、長さの異なる棒状小物類を、上下に開口部を持つ収納ポケットの、上側の開口部から取り出しやすい長さを露出させた状態で収めることができる棒状小物類収納可変ケース。
【0021】
前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、上方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁上端の、四角状にくり抜かれた部分の、軸を介して接続されている、可動式ストッパーの、回転軸に、前記軸に通されたトーションスプリングが取り付けられており、前記トーションスプリングの、回転軸から伸びる一方の端部が可動式ストッパー、他方の端部が前記平面視長方形状をなす背面壁上端の、くり抜かれた側面部に触れている状態で、回転軸にトルクが加わっており、発生した弾性変形による反作用トルクで、前記可動式ストッパーは常時直立状態になり、棒状小物類の収納
時は、棒状小物類が飛び出したりすることを防ぎ、棒状小物類の出し入れを行う際には、前記可動式ストッパーを指などで押し込むことで一時的に背面壁の面と同じ位置まで隠れ、前記上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、上方延長線上に棒状小物類を出し入れする動線が確保されることで、出し入れが行え、前記可動式ストッパーを押さえている指などを離すことで、再び前記可動式ストッパーが直立状態に戻る構造からなる、段落0020記載の棒状小物類収納可変ケース。
【0022】
前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、下方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁の、上下方向に長方形状にくり抜かれた、左右側面部分に、上下方向の波状レールを備え、前記波状レール上で上下に動く、前記波状レールと噛み合うレールと、前記波状レールの波状部分に噛み合う波状部品と、前記波状部分に噛み合う波状部品を、前記波状レールの波状部分に、奥から反発力で押しつけるバネを左右に備えた、底部部品からなり、この底部部品を上下方向に動かして任意の場所で固定させることができるため、前記平面視長方形状をなす背面壁に、上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品の、上方の開口部から底部部品までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた段落0020、または0021記載の棒状小物類収納可変ケース。
【0023】
前記収納部品の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、下方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁の、上下方向に長方形状にくり抜かれた、左右側面部分に、上下方向に連続した凹凸のはめ込み型を備え、前記凹凸のはめ込み型と噛み合う凹凸を備えた底部部品からなり、こ
の底部部品を任意の場所にはめ込んでネジをしめて固定させることができるため、前記平面視長方形状をなす背面壁に、上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品の、上方の開口部から底部部品までの長さを変えることができる、前記調整部を備えた段落0020、または0021記載の棒状小物類収納可変ケース。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように本発明によれば、収納ポケットに収納された棒状小物類がそれぞれの長さに適した収納を行うことができ、取り出しやすい位置に収納され得る棒状小物類収納可変ケースを提供し得るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の一実施形態(収納ケースA)を示す斜視模式図。
【
図5】本発明の一実施形態(収納ケースB)を示す部分断面を用いた斜視模式図。
【
図6】本発明の一実施形態(収納ケースC)を示す斜視模式図。
【
図7】本発明の一実施形態(収納ケースD)を示す正面視模式図。
【
図8】同実施形態における平面視模式図のAーA端面図。
【
図9】本発明の一実施携帯(収納ケースE)を示す斜視模式図。
【
図11】本発明の一実施形態(収納ケースF)を示す斜視模式図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の六つの実施形態を、
図1から
図11を参照して説明する。
【0027】
いずれも本発明を、
図1から
図4の実施形態は、棒状小物類収納可変ケースA(以下、単に「収納ケースA」という。)、
図5の実施形態は、棒状小物類収納可変ケースB(以下、単に「収納ケースB」という。)、
図6の実施形態は、棒状小物類収納可変ケースC(以下、単に「収納ケースC」という。)、
図7、
図8の実施形態は、棒状小物類収納可変ケースD(以下、単に「収納ケースD」という。)、
図9、
図10の実施形態は、棒状小物類収納可変ケースE(以下、単に「収納ケースE」という。)、
図11の実施形態は、棒状小物類収納可変ケースF(以下、単に「収納ケースF」という。)に、適用したものである。
【0028】
<収納ケースA>
図1は、蓋体2と、蓋体2をめくれないように固定するバンド5、6を開いた状態の、異なる長さの筆記用具等の棒状小物類を収納した状態を示した、収納ケースAの斜視模式図であり、
図2は、蓋体2と蓋体2をめくれないように固定するバンド5、6を閉じた状態の、収納ケースAの正面図であり、
図3は、収納ケースAの背面図であり、
図4は底面図である。
【0029】
収納ケースAは、縦方向の寸法が収納すべき筆記用具等の棒状小物類の長さ寸法よりも大きく設定された背面壁1に、上方に開口部を持つ収納ポケット3を3つと、背面壁1の上端部に連接された蓋体2と、蓋体2をめくれないように固定するバンド5、6を備えたものである。
【0030】
収納ケースAの収納ポケット3は、開口部の位置4(P0)から位置4(P3)の間で背面壁1に取り付けられており、位置4(P3)から下方は背面壁1に直接取り付けられていないため、手前に折り返すことができる。
【0031】
収納ケースAの収納ポケット3には、底部付近にホック(凹部)3a、中央付近にホック(凸部)3b、開口部付近にホック(凸部)3cを備えている。
【0032】
収納ケースAの収納ポケット3の、開口部から底までの長さたる、深さを、ホック(凹部)3aをホック(凸部)3cにはめた時に、収納ポケット3は4(P3)で折れ曲がるために、4(P0)から4(P3)の長さにできることから、浅くでき、短尺の筆記用具等の棒状小物類9cを好適に収納する。
【0033】
収納ケースAの収納ポケット3の、ホック(凹部)3aをホック(凸部)3bにはめた時に収納ポケット3は4(P2)で折れ曲がるために、4(P0)から4(P2)の長さにできることから、中程度の深さにでき、中尺の筆記用具等の棒状小物類9bを好適に収納する。
【0034】
収納ケースAの収納ポケット3の、ホック(凹部)3aを他のホックにはめずに使用しないした状態で、収納ポケット3は折れ曲がらないことで、4(P0)から4(P1)の長さにできることから、最も深くでき、長尺の筆記用具等の棒状小物類9aを好適に収納する。
【0035】
収納ケースAは、このように長さの異なる棒状小物類を、いずれも収納ポケット3の開口部から取り出しやすい長さを露出させた状態で収めることができる。
【0036】
収納ケースAの、蓋体2をめくれないように固定するバンド5には、ホック(凹部)5a、バンド6には、ホック(凸部)6a、6bを備え、ホック(凹部)5aをホック(凸部)6aにはめた時にバンドの長さが短くなり、ホック(凹部)5aをホック(凸部)6bにはめた時にバンドの長さが長くできるので、収納する筆記用具等の棒状小物類の太さに応じて調整することができる。
【0037】
収納ケースAの収納ポケット3の開口部に、筆記用具等の棒状小物類を収納する際に、開口部に差し込みやすくするために、背面壁1側にすべり込みガイド7を備える。
【0038】
収納ケースAの背面壁1の内部8は、芯材を備え、収納ポケット3を折り曲げて使用した際にも、収納ケースA全体が型崩れすることはなく、鞄に入れて携行する際にも安定しやすい。
【0039】
なお、詳述すれば、収納ケースAは、外装材を革で構成したものであり、内装材として、8にポリエチレン製の芯材を内蔵しており、これらを糸により縫製したものである。
【0040】
<収納ケースB>
収納ケースBは、革や厚紙を用いた場合の棒状小物類収納可変ケースの一例であり、
図5は部分断面を用いた斜視模式図である。
【0041】
収納ケースBでは、棒状小物類を収納する、上方に開口部を持つ3つの収納ポケット3の、側面および底面に、太さのある棒状小物類を収納するための奥行きを確保するためにマチ13を備えており、中空の収納空間の断面は棒状小物類の収納時に四角く広がる立体形状であり、未収納時は、マチ13が中空の収納空間の内側に向かって谷折りとなり、収納ポケット3を背面壁1側へ向かって折りたたむ事ができ、収納ポケット3を手前に折り返して、底部付近のホック(凹部)3aをホック(凸部)3bや3cにはめて使用した場合も、折り返し部分から先の未収納部分が、マチ13が中空の収納空間の内側に向かって谷折りとなり、背面壁1側へ向かって折りたたむ事ができ、前記収納ポケット3はマチ13を具備していることで前面から背面壁1側へ向かって奥行きを有するため、上下方向に長い収納空間の、手前に折り返す時の折り曲げ部である位置4(P3)、位置4(P2)は、前面でのみ接続され、側面と背面は上下で切り離れていることで折り返しを可能としている。
【0042】
前記収納ポケット3の位置4(P2)より先端部側、かつ前記背面壁1側には、すべり込みガイド7が接続されており、収納ポケット3の中空の収納空間を通り、開口部から出て背面壁1の上部まで伸び、すべり込みガイド7の上部裏側では、左右を固定した帯状部品のストッパー(横)16を備え、背面壁1側では上下を固定した帯状部品のストッパー(縦)15を備え、ストッパー(横)16は、ストッパー(縦)15の中を通っており、すべり込みガイド7は上下限のある可動ができる状態で固定されており、収納ポケット3を手前に折り返して留め具で固定する際に、下方向に可動して折り曲げ部の外周となって中空空間を確保しながら底部となる役割と、前記折り曲げ部の上下で切り離れた部分からの棒状小物類のとび出し防止と、背面壁1に固定された上方の先端部を指でつまんで棒状小物類を収納ポケット3に挿入する際のすべり込み補助の役割を持つ。
【0043】
前記収納ポケット3の開口部側面部分と、前記収納ポケット3の位置4(P3)、位置4(P2)の、上下で切り離れている開口されている側面部分には、マチ13のくの字に谷折りされた頂点のふち部分を起点に外側に山折りにして二等辺三角形状に折り返した構造14を持ち、これにより棒状小物類を上方向から挿入した際にマチ13が斜めに触れ、収納ポケット3の収納空間内部を徐々に広げる役割をはたし、棒状小物類の挿入を促す。
【0044】
この立体形状の収納空間を持つ収納ケースBは、詳述すれば、外装材を革や厚紙で構成したものであり、革の場合は内装材として、8にポリエチレン製の芯材を内蔵し、糸により縫製し、厚紙場合は8の芯材はなくてもよく、のりで貼り付けたものである。
【0045】
<収納ケースC>
図6の収納ケースCでは、棒状小物類を収納する、上方に開口部を持つ、上下方向に長い中空の収納空間を具備する3つの外筒部ポケット3(1)があり、その前記外筒部ポケット3(1)内に、同じく上方に開口部を持つ、上下方向に前記外筒部ポケット3(1)よりも短い中空の収納空間を具備する内筒部収納ポケット3(2)を備えている。
【0046】
前記内筒部収納ポケット3(2)には、開口部から先にテープが連接されており、前方のテープ10の先端にボタンホール3aが、同じく開口部から先に連接された後方のテープは、棒状小物類の挿入を補助するすべり込みガイド7となっている。
【0047】
前記外筒部ポケット3(1)にはボタン3b、ボタン3c、ボタン3dが具備されており、ボタンホール3aをボタン3bにかければ、前記内筒部収納ポケット3(2)は外筒部ポケット3(1)の最下部まで下げることができ、4(P0)から4(P1)の長さにできることから、深くでき、長尺の筆記用具等の棒状小物類9aを好適に収納する。
【0048】
ボタンホール3aをボタン3cにかければ、前記内筒部収納ポケット3(2)は外筒部ポケット3(1)の中央部に位置させることができ、4(P0)から4(P2)の長さにできることから、中程度の深さにでき、中尺の筆記用具等の棒状小物類9bを好適に収納する。
【0049】
ボタンホール3aをボタン3dにかければ、前記内筒部収納ポケット3(2)は外筒部ポケット3(1)の最上部に位置させることができ、4(P0)から4(P3)の長さにできることから、浅くでき、短尺の筆記用具等の棒状小物類9cを好適に収納する。
【0050】
なお、詳述すれば、収納ケースCは、外装材を布、内装材として8にポリエチレン製の芯材を用いて構成されたものであり、これらを糸により縫製したものであり、留め具はボタンを使用している。
【0051】
<収納ケースD>
図7は、収納ケースDの正面視模式図であり、
図8は平面視模式図のAーA端面図である。
【0052】
収納ケースDは、棒状小物類を収納する、上方に開口部を持つ上下方向に長い中空の収納空間を具備する7つの外筒部ポケット3(1)があり、前記開口部の、平面視長方形状をなす背面壁側に、先端部にボタンホール3aが設けられているリフトテープ3(2)が連接されており、リフトテープ3(2)を引き出したり、棒状小物類で押し込んだ後に、ボタンホール3aを、ボタン3b、3c、3dにかけることで、外筒部ポケット3(1)の中のリフトテープ3(2)の折り返し位置を変えられるため、収納ポケットの深さを調節できる。
【0053】
<収納ケースE>
収納ケースEは、合成樹脂や木材を用いた場合の棒状小物類収納可変ケースの一例であり、
図9は斜視図、
図10は模式図である。
【0054】
収納ケースEは、縦方向の寸法が収納すべき棒状小物類の長さ寸法よりも大きく設定された、平面視長方形状をなす背面壁1に、上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品3と、調整部たる、前記収納部品3の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、下方延長線上にある、前記背面壁1の上下方向に長方形状にくり抜かれた部分に取り付けられた、上下に位置を変えることが出来る底部部品11と、前記収納部品3の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、上方延長線上にある、前記背面壁1の上端に、軸12aを介して接続され、前記軸12aを中心に
約90度の回転ができる可動式ストッパー12と、を備えたものである。
【0055】
前記収納部品3の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、上方延長線上にある、前記背面壁1の上端の、四角状にくり抜かれた部分の、軸12aを介して接続されている、可動式ストッパー12に、回転軸を前記軸12に通されたトーションスプリング12dが取り付けられており、前記トーションスプリング12dの、回転軸から伸びる一方の端部が可動式ストッパー12、他方の端部が前記背面壁1の上端の、くり抜かれた側面部に触れている状態で、回転軸にトルクが加わっており、発生した弾性変形による反作用トルクで、前記可動式ストッパー12は常時位置12bに直立状態になり、棒状小物類の収納時は、棒状小物類が飛び出したりすることを防ぎ、棒状小物類の出し入れを行う際には、前記可動式ストッパー12を指などで押し込むことで一時的に背面壁1の面と同じ位置12cまで隠れ、前記上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品3の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、上方延長線上に棒状小物類を出し入れする動線が確保されることで、出し入れが行え、前記可動式ストッパー12を押さえている指などを離すことで、再び前記可動式ストッパー12が位置12bの直立状態に戻る。
【0056】
前記収納部品3の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、下方延長線上にある、調整部たる、前記背面壁1の、上下方向に長方形状にくり抜かれた、左右側面部分に、上下方向の波状レール11aを備え、前記波状レール11a上で上下に動く、前記波状レール11aと噛み合うレールと、前記波状レール11aの波状部分に噛み合う波状部品11bと、前記波状部分に噛み合う波状部品11bを、前記波状レールの波状部分に、奥から反発力で押しつけるバネ11cを左右に備えた、底部部品11からなり、底部部品11はレール11aに沿って上下方向に可動し、位置4(P1)から位置4(P3)の間の任意の位置に固定でき、例えば、位置4(P1)にすることで、12bから4(P1)の長さの長尺の棒状小物類9aを収納部品3に収納でき、位置4(P3)にすることで、12bから4(P3)の長さの短尺の棒状小物類9cを収納部品3に収納でき、いずれも棒状小物類を、収納部品3から取り出しやすい長さを露出させた状態で収めることができる。
【0057】
<収納ケースF>
収納ケースFは、合成樹脂や木材を用いた場合の棒状小物類収納可変ケースの一例であり、
図9は斜視図である。
【0058】
収納ケースFでは、3つの収納部品3の、棒状小物類が収納される収納空間の、上下方向と同線上の、下方延長線上にある、前記平面視長方形状をなす背面壁1の、上下方向に長方形状にくり抜かれた、左右側面部分に、上下方向に連続した凹凸のはめ込み型11aを備え、前記凹凸のはめ込み型11aと噛み合う凹凸を備えた底部部品11からなり、この底部部品11を位置4(P1)、位置4(P2)、位置4(P3)にはめ込んでネジ17でネジ穴18に固定させることができるため、前記平面視長方形状をなす背面壁1に、上下に開口部を持つ、棒状小物類を上下方向に保持する収納部品3の、上方の開口部から底部部品11までの長さを変えることができる。
【0059】
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【0060】
例えば、主な構成素材として革、紙、布、合成樹脂、木材を例示したが、金属等、種々のものを採用することができる。
【0061】
例えば、主な留め具としてホック、ボタン、スライド固定、はめ込み固定、を例示したが、Dリング等のリング類、面ファスナー、フック、ナスカン、カラビナ、クリップ、紐を結ぶ等、種々のものを採用することができる。
【0062】
また、棒状小物類は、一定の長さを有したものであればよく、筆記用具等の文房具に限られるものではない。く、他の棒状小物類としては、例えばメイクブラシ類の棒状化粧道具や、工具や結束バンド等の材料、カトラリー、キャンプ用具等を挙げることができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明に係る棒状小物類収納可変ケースは、利用する場所・用途・収納物を限定せず、様々な長さの棒状小物類を取り出しやすく好適に収納しうる機能があり、素材・構成も様々な実装方法が考えられ、産業上の利用可能性がある。
【0064】
例えば、色鉛筆は通常の鉛筆よりも芯が柔らかいため折れやすく、使用本数が多く、長さが絶えず変化するのに対し、本発明は絶えず変化する長さに対応して収納でき、通常の収納ケースと異なり、内部で動きずらい構造であるため、芯が折れにくい。
【0065】
例えば、様々な工事・作業現場において使用される工具を収納する腰巻きに採用すれば、取り出しやすい位置に工具を固定でき、特に目視せず手探りで手にする取り出しなどに貢献できる。
【0066】
また、例えば、様々な工事・作業現場において作業員が着用する作業着のポケットに本発明を適用すれば、ポケットの中をまさぐるムダを排除できる。
【0067】
例えば、各種研修・説明会等に、長さの異なる筆記用具等の棒状小物類を提供する際も、組織名やキャンペーン情報の印刷を施した再生紙等で製作した安価な棒状小物類収納可変ケースが利用できる。
【0068】
このように様々な産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0069】
A 収納ケースA
B 収納ケースB
C 収納ケースC
D 収納ケースD
E 収納ケースE
F 収納ケースF
<収納ケースA>
1 背面壁(本体)
2 蓋体
3 収納ポケット
3a ホック(凹部)(収納ポケット留め具)
3b ホック(凸部)(収納ポケット留め具(受け側1))
3c ホック(凸部)(収納ポケット留め具(受け側2))
4(P0) 位置/収納ポケット開口部
4(P1) 位置/収納ポケット底(最深部)
4(P2) 位置(折り曲げ位置)/収納ポケット底(中央部)
4(P3) 位置(折り曲げ位置)/収納ポケット底(最浅部)
5 バンド左
5a ホック(凹部)(バンド留め具)
6 バンド右
6a ホック(凸部)(バンド留め具(受け側1))
6b ホック(凸部)(バンド留め具(受け側2))
7 すべり込みガイド
8 芯材内蔵位置
9a 長尺の筆記用具等の棒状小物類
9b 中尺の筆記用具等の棒状小物類
9c 短尺の筆記用具等の棒状小物類
<収納ケースB>
1 背面壁(本体)
2 蓋体
3 収納ポケット
3a ホック(凹部)(収納ポケット留め具)
3b ホック(凸部)(収納ポケット留め具(受け側1))
3c ホック(凸部)(収納ポケット留め具(受け側2))
4(P0) 位置/収納ポケット開口部
4(P1) 位置/収納ポケット底(最深部)
4(P2) 位置(折り曲げ位置)/収納ポケット底(中央部)
4(P3) 位置(折り曲げ位置)/収納ポケット底(最浅部)
5 バンド左
5a ホック(凹部)(バンド留め具)
6 バンド右
6a ホック(凸部)(バンド留め具(受け側1))
6b ホック(凸部)(バンド留め具(受け側2))
7 すべり込みガイド
8 芯材内蔵位置
13 マチ
14 折り返し構造
15 ストッパー(縦)
16 ストッパー(横)
<収納ケースC>
1 背面壁(本体)
2 蓋体
3(1) 外筒部ポケット
3(2) 内筒部収納ポケット
3a ボタンホール(収納ポケット留め具)
3b ボタン(収納ポケット留め具(受け側1))
3c ボタン(収納ポケット留め具(受け側2))
3d ボタン(収納ポケット留め具(受け側3))
4(P0) 位置/収納ポケット開口部
4(P1) 位置/収納ポケット底(最深部)
4(P2) 位置/収納ポケット底(中央部)
4(P3) 位置/収納ポケット底(最浅部)
5 バンド
7 すべり込みガイド
8 芯材内蔵位置
9a 長尺の筆記用具等の棒状小物類
9b 中尺の筆記用具等の棒状小物類
9c 短尺の筆記用具等の棒状小物類
10 留め具付きテープ
<収納ケースD>
1 背面壁(本体)
2 蓋体
3(1) 外筒部ポケット
3(2) リフトテープ
3a ボタンホール(リフトテープ留め具)
3b ボタン(リフトテープ留め具(受け側1))
3c ボタン(リフトテープ留め具(受け側2))
3d ボタン(リフトテープ留め具(受け側3))
4(P0) 位置/収納ポケット開口部
4(P1) 位置/収納ポケット底(最深部)
4(P2) 位置/収納ポケット底(中央部)
4(P3) 位置/収納ポケット底(最浅部)
5 巻きバンド
9a 長尺の筆記用具等の棒状小物類
9b 中尺の筆記用具等の棒状小物類
9c 短尺の筆記用具等の棒状小物類
<収納ケースE>
1 背面壁(本体)
3 収納部品
4(P0) 位置/収納部品開口部
4(P1) 位置/収納部品底(最深部)
4(P3) 位置/収納部品底(最浅部)
9a 長尺の筆記用具等の棒状小物類
9c 短尺の筆記用具等の棒状小物類
11 底部部品
11a 波状レール
11b 波状部品
11c バネ
12 可動式ストッパー
12a 軸
12b 位置(棒状小物類収納時)
12c 位置(棒状小物類出し入れ時)
12d トーションスプリング
<収納ケースF>
1 背面壁(本体)
3 収納部品
4(P0) 位置/収納部品開口部
4(P1) 位置/収納部品底(最深部)
4(P2) 位置/収納部品底(中央部)
4(P3) 位置/収納部品底(最浅部)
11 底部部品
11a 凹凸のはめ込み型
12 可動式ストッパー
12a 軸
12b 位置(棒状小物類収納時)
12c 位置(棒状小物類出し入れ時)
17 固定ネジ
18 ネジ穴