(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015103
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】BIMデータ管理システム、BIMデータ管理用サーバ、及び端末装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20250123BHJP
【FI】
G06Q50/08
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023118253
(22)【出願日】2023-07-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-20
(71)【出願人】
【識別番号】520036019
【氏名又は名称】株式会社Arent
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大北 尚永
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 晃
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC07
5L050CC07
(57)【要約】
【課題】BIMデータが共有される場合においてデータの更新を適切に実行し、作業コストの増大を抑え、作業ミスの発生を効果的に防止する。
【解決手段】サーバは、BIMモデルを構成するファミリデータを管理するファミリデータ管理部と、ファミリセットデータを管理するファミリセットデータ管理部と、値セットデータを管理する値セットデータ管理部と、値リストセットデータを管理する値リストセットデータ管理部と、データセットを管理するデータセット管理部とを含み、端末装置は、ファミリセットデータ、値セットデータ、データセットを端末装置及びサーバの間で連携させるデータ連携指示部を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
BIMソフトウェアを用いてBIMモデルを生成する端末装置と、
前記BIMモデルを構成するファミリデータ、及び前記ファミリデータに係るパラメータに係るパラメータデータを管理すると共に、前記ファミリデータ及び前記パラメータデータを前記端末装置に供給するよう構成されるサーバと
を備え、
前記端末装置は、
前記BIMモデルを構成するファミリデータを管理する第1ファミリデータ管理部と、
前記ファミリデータの集合であるファミリセットデータを管理する第1ファミリセットデータ管理部と、
前記ファミリデータの中のパラメータの値の集合である値セットデータを管理する第1値セットデータ管理部と、
前記値セットデータを複数集めてなり、前記値の候補値の集合である値リストセットデータを管理する第1値リストセットデータ管理部と、
前記ファミリデータと前記値リストセットデータの集合であるデータセットを管理する第1データセット管理部と
を含み、
前記サーバは、
前記BIMモデルを構成するファミリデータを管理する第2ファミリデータ管理部と、
前記ファミリセットデータを管理する第2ファミリセットデータ管理部と、
前記値セットデータを管理する第2値セットデータ管理部と、
前記値リストセットデータを管理する第2値リストセットデータ管理部と、
前記データセットを管理する第2データセット管理部と
を含み、
前記端末装置は、前記ファミリセットデータ、前記値セットデータ、前記データセットを前記端末装置及び前記サーバの間で連携させる指示をするデータ連携指示部を備える
ことを特徴とするBIMデータ管理システム。
【請求項2】
前記第1ファミリセットデータ管理部は、前記第1ファミリデータ管理部で管理されている複数通りのファミリデータを統合して前記ファミリセットデータを生成する、請求項1に記載のBIMデータ管理システム。
【請求項3】
前記第2データセット管理部は、前記端末装置から得られた前記データセットを前記ファミリセットデータと前記値リストセットデータとに分割して前記第2ファミリセットデータ管理部及び前記第2値リストセットデータ管理部に転送する、請求項1に記載のBIMデータ管理システム。
【請求項4】
前記端末装置は、前記サーバからのデータのダウンロード、及び前記サーバへのデータのアップロードを指示するダウンロード/アップロード指示部を更に備え、
前記ダウンロード/アップロード指示部は、ダウンロード/アップロードの対象とされるファミリデータ又はパラメータデータを指定可能に構成される、請求項1に記載のBIMデータ管理システム。
【請求項5】
前記ダウンロード/アップロード指示部は、表示部において、アップロードが完了して前記サーバとの間で同期が完了している旨の表示と、同期が未了でアップロードが必要である旨の表示とを表示するよう構成される、請求項4に記載のBIMデータ管理システム。
【請求項6】
互いに関連するファミリセットデータをリンクさせるリンクデータを管理するリンクデータ管理部を更に備え、
前記データ連携指示部は、前記リンクデータによりリンクされるファミリセットデータを連携させる、請求項1に記載のBIMデータ管理システム。
【請求項7】
BIMソフトウェアを用いてBIMモデルを生成する端末装置と連携するように構成され、前記BIMモデルを構成するファミリデータ、及び前記ファミリデータに係るパラメータに係るパラメータデータを管理すると共に、前記ファミリデータ及び前記パラメータデータを前記端末装置に供給するよう構成されるBIMデータ管理用サーバであって、
前記BIMモデルを構成するファミリデータを管理するファミリデータ管理部と、
前記ファミリデータの集合であるファミリセットデータを管理するファミリセットデータ管理部と、
前記ファミリデータの中のパラメータの値の集合である値セットデータを管理する値セットデータ管理部と、
前記値セットデータを複数集めてなり、前記値の候補値の集合である値リストセットデータを管理する値リストセットデータ管理部と、
前記ファミリデータと前記値リストセットデータの集合であるデータセットを管理するデータセット管理部と、
前記ファミリセットデータ、前記値セットデータ、前記データセットを前記端末装置及び前記BIMデータ管理用サーバの間で連携させるデータ連携処理部と
を備えることを特徴とするBIMデータ管理用サーバ。
【請求項8】
前記データセット管理部は、前記端末装置から得られた前記データセットを前記ファミリセットデータと前記値リストセットデータとに分割して前記ファミリセットデータ管理部及び前記値リストセットデータ管理部に転送する、請求項7に記載のBIMデータ管理用サーバ。
【請求項9】
互いに関連するファミリセットデータをリンクさせるリンクデータを管理するリンクデータ管理部を更に備え、
前記データ連携処理部は、前記リンクデータによりリンクされるファミリセットデータを連携させる、請求項7に記載のBIMデータ管理用サーバ。
【請求項10】
BIMソフトウェアを用いてBIMモデルを生成する端末装置であって、前記BIMモデルを構成するファミリデータ、及び前記ファミリデータに係るパラメータに係るパラメータデータを管理するサーバから、前記ファミリデータ、及び前記パラメータデータの供給を受ける端末装置であって、
前記BIMモデルを構成するファミリデータを管理するファミリデータ管理部と、
前記ファミリデータの集合であるファミリセットデータを管理するファミリセットデータ管理部と、
前記ファミリデータの中のパラメータの値の集合である値セットデータを管理する値セットデータ管理部と、
前記値セットデータを複数集めてなり、前記値の候補値の集合である値リストセットデータを管理するリストセットデータ管理部と、
前記ファミリデータと前記値リストセットデータの集合であるデータセットを管理するデータセット管理部と、
前記ファミリセットデータ、前記値セットデータ、前記データセットを前記端末装置及び前記サーバの間で連携させる指示をするデータ連携指示部と
を含むことを特徴とする端末装置。
【請求項11】
前記ファミリセットデータ管理部は、前記ファミリデータ管理部で管理されている複数通りのファミリデータを統合して前記ファミリセットデータを生成する、請求項10に記載の端末装置。
【請求項12】
前記端末装置は、前記サーバからのデータのダウンロード、及び前記サーバへのデータのアップロードを指示するダウンロード/アップロード指示部を更に備え、
前記ダウンロード/アップロード指示部は、ダウンロード/アップロードの対象とされるファミリデータ又はパラメータデータを指定可能に構成される、請求項10に記載の端末装置。
【請求項13】
前記ダウンロード/アップロード指示部は、表示部において、アップロードが完了して前記サーバとの間で同期が完了している旨の表示と、アップロードが未了でアップロードが必要である旨の表示とを表示するよう構成される、請求項12に記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関連するBIMデータを管理するBIMデータ管理システム、BIMデータ管理用サーバ、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建築物の設計においては、三次元CADを利用して、最初に二次元の図面を作成し、その後二次元の図面を基にして三次元データを生成してコンピュータグラフィックスでシミュレーションすることが行われていた。近年、このような三次元CADに代えて、最初から建築物を三次元で設計して3次元モデルを生成可能なシステムとして、BIM(Building Information Management)システムが実用化されている。
【0003】
BIMは、計画、調査、設計段階から三次元モデルを導入することにより、その後の施工、維持管理の各段階においても三次元モデルを連携・発展させて事業全体にわたる関係者間の情報共有を容易にし、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図ることを可能にする。BIMシステムでは、設計データにおけるデータ入力の省力化や、データの共有・管理の効率化を推進することで、建築物の設計に要する時間及び工数を削減することが可能である(例えば特許文献1参照)。
【0004】
BIMシステムにおいて、一のプロジェクトに従う建築物の設計・施工においては、プロジェクトに属するメンバーの各々が、プロジェクトに係るデータを共同で利用し、自身の担当箇所に係るデータを適宜生成・修正することで設計や施工が進められる。
【0005】
しかし、このようにプロジェクトに属する複数人によってBIMデータが共有される場合、データの更新情報の適切な共有が難しく、これにより作業コストの増大、作業ミスの発生等が生じ得るという問題がある。例えば、パラメータが追加・変更された場合には、パラメータに関連する全てのファミリデータにおいてパラメータの追加・変更が必要となるが、そのための作業コストが無視できず、また作業ミスも起きやすいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、BIMデータが共有される場合においてデータの更新を適切に実行し、作業コストの増大を抑え、作業ミスの発生を効果的に防止することができるBIMデータ管理システム、BIMデータ管理用サーバ、及び端末装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係るBIMデータ管理システムは、BIMソフトウェアを用いてBIMモデルを生成する端末装置と、前記BIMモデルを構成するファミリデータ、及び前記ファミリデータに係るパラメータに係るパラメータデータを管理すると共に、前記ファミリデータ及び前記パラメータデータを前記端末装置に供給するよう構成されるサーバとを備える。前記端末装置は、前記BIMモデルを構成するファミリデータを管理する第1ファミリデータ管理部と、前記ファミリデータの集合であるファミリセットデータを管理する第1ファミリセットデータ管理部と、前記ファミリデータの中のパラメータの値の集合である値セットデータを管理する第1値セットデータ管理部と、前記値リストを複数集めてなり、前記値の候補値の集合である値リストセットデータを管理する第1値リストセットデータ管理部と、前記ファミリデータと前記値リストセットデータの集合であるデータセットを管理する第1データセット管理部とを含む。前記サーバは、前記BIMモデルを構成するファミリデータを管理する第2ファミリデータ管理部と、前記ファミリセットデータを管理する第2ファミリセットデータ管理部と、前記値セットデータを管理する第2値セットデータ管理部と、前記値リストセットデータを管理する第2値リストセットデータ管理部と、前記データセットを管理する第2データセット管理部とを含み、前記端末装置及び/又は前記サーバは、前記ファミリセットデータ、前記値セットデータ、前記データセットを前記端末装置及び前記サーバの間で連携させるデータ連携指示部を備える。
【0009】
本発明に係るBIMデータ管理用サーバは、BIMソフトウェアを用いてBIMモデルを生成する端末装置と連携するように構成され、前記BIMモデルを構成するファミリデータ、及び前記ファミリデータに係るパラメータに係るパラメータデータを管理すると共に、前記ファミリデータ及び前記パラメータデータを前記端末装置に供給するよう構成されるBIMデータ管理用サーバであって、前記BIMモデルを構成するファミリデータを管理するファミリデータ管理部と、前記ファミリセットデータを管理するファミリセットデータ管理部と、前記ファミリデータの中のパラメータの値の集合である値セットデータを管理する値セットデータ管理部と、前記値セットデータを複数集めてなり、前記値の候補値の集合である値リストセットデータを管理する値リストセットデータ管理部と、前記前記ファミリデータと前記値リストセットデータの集合であるデータセットを管理するデータセット管理部と、前記ファミリセットデータ、前記値セットデータ、前記データセットを前記端末装置及び前記サーバの間で連携させるデータ連携処理部とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る端末装置は、BIMソフトウェアを用いてBIMモデルを生成する端末装置であって、前記BIMモデルを構成するファミリデータ、及び前記ファミリデータに係るパラメータに係るパラメータデータを管理するサーバから、前記ファミリデータ、及び前記パラメータデータの供給を受ける端末装置である。端末装置は、前記BIMモデルを構成するファミリデータを管理するファミリデータ管理部と、前記ファミリデータの集合であるファミリセットデータを管理するファミリセットデータ管理部と、前記ファミリデータの中のパラメータの値の集合である値セットデータを管理する値セットデータ管理部と、前記値セットデータを複数集めてなり、前記値の候補値の集合である値リストセットデータを管理するリストセットデータ管理部と、前記ファミリデータと前記値リストセットデータの集合であるデータセットを管理するデータセット管理部と、前記ファミリセットデータ、前記値セットデータ、前記データセットを前記端末装置及び前記サーバの間で連携させる指示をするデータ連携指示部とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、BIMデータが共有される場合においてデータの更新を適切に実行し、作業コストの増大を抑え、作業ミスの発生を効果的に防止することができるBIMデータ管理システム、BIMデータ管理用サーバ及び端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施の形態に係るBIMデータ管理システム1の全体構成を説明する概略図である。
【
図2】BIMデータ管理用サーバ10、及び端末装置40の構成の詳細を説明するブロック図である。
【
図3】BIMデータ管理用サーバ10と端末装置40とにおけるデータの生成、管理、及び連携処理に関して説明する概念図である。
【
図4】端末装置40においてアドインにより提供される表示画面の一例を説明する。
【
図5】「ファミリの管理」のダウンロードボタン101が押された場合のダウンロード指示画面の一例を示す。
【
図6】「ファミリの管理」のアップロードボタン102が押された場合のアップロード指示画面の一例を示す。
【
図9】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図10】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図11】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図12】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図13】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図14】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図15】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図16】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図17】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図18】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【
図19】BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本開示の原理に則った実施形態と実装例を示しているが、これらは本開示の理解のためのものであり、決して本開示を限定的に解釈するために用いられるものではない。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するものではない。
【0014】
本実施形態では、当業者が本開示を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本開示の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
【0015】
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るBIMデータ管理システム1の全体構成を説明する。このBIMデータ管理システム1は、BIMデータ管理用サーバ10と、データベース20と、サーバ管理用コンピュータ30と、端末装置40とをネットワークNWで接続して構成されている。
【0016】
BIMデータ管理用サーバ10は、BIMデータやその他関連する様々なデータを管理すると共に、管理するデータ(ファミリデータ、パラメータデータ等)を端末装置40に供給する。そして、BIMデータ管理用サーバ10は、複数の端末装置40間でデータを連携させる機能を有する。データベース20は、BIMデータ管理用サーバ10と連携して、生成されたデータや、システムの運用に必要な各種のデータを格納する。サーバ管理用コンピュータ30は、BIMデータ管理用サーバ10において、データ管理者がデータの管理を行うための各種データ入力と、管理されているデータの表示を行うためのコンピュータである。
【0017】
端末装置40は、本システム1において生成されるBIMデータの生成に係る作業者又は工程管理者により操作される装置であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末等である。端末装置40は、BIMデータ管理用サーバ10から、BIMデータの生成に必要なデータをダウンロードして利用すると共に、そのデータに必要な追加、変更、削除等を加えてBIMデータを生成する。また、作業者等は、生成したBIMデータを、サーバ10に格納されているデータと連携させるための連携指示を実行可能に構成される。
【0018】
ここで、本明細書において使用される各種の用語について説明する。
・「BIM(Building Information Modeling)」は、コンピュータ上に作成した三次元の建造物等のデジタルモデル(BIMモデル)に、各種の属性データを追加したデータベースを構築するためのソリューションである。
【0019】
「BIMソフトウェア」は、BIMデータを編集・管理するためのソフトウェアである。BIMソフトウェアとしては、例えばAutodesk社から提供されている「Revit(登録商標)」を使用することができる。また、「アドイン」は、本発明に係る機能を実現するためにBIMソフトウェアに機能を追加するソフトウェアを意味する。本明細書で説明されるアドインはBIMソフトウェアに組み込まれるアドインとして提供され得る。BIMソフトウェアが
図1の端末装置40にインストールされると共に、そのアドインもインストールされ、BIMソフトウェアと連携して動作する。なお、アドインは一例であって、本発明のシステム及びプログラムは、アドイン以外のソフトウェアにより実行可能である。
【0020】
「要素」は、モデル要素、基準面要素、ビュー固有の要素などのBIM上の情報を意味する。モデル要素は、建物の実際の3次元ジオメトリのデータであり、基準面要素は、要素の位置情報を参照設定するデータであり、ビュー固有の要素は、寸法や注釈などを意味する。
【0021】
「ファミリデータ」は、モデルと付随するパラメータ情報を含むデータ群である。1つのファミリ内に複数のバリエーション情報がそれぞれ個別の「タイプ」として含まれる。「タイプ」は、ファミリ内のバリエーションの1つを指す。また、「ファミリ」の集合によりBIMモデルが形成される。BIMモデルは「プロジェクト」と呼ばれることもある。
【0022】
「インスタンス」は、BIMモデル内の個別の要素を意味する。また、「パラメータ」は、上記要素の外観(幅、長さ、高さ)や性状を指定する情報を意味する。また、パラメータのうち、複数のファミリで共有されるパラメータを「共有パラメータ」という。「タイプパラメータ」は、ファミリ内の同種のタイプに共通のパラメータである。すなわち、タイプパラメータの値は特定のタイプのすべてのインスタンスに適用される。「インスタンスパラメータ」は、個別のインスタンスにのみ値が適用されるパラメータを意味する。「値」は、個別のパラメータの値(長さ、重さ、個数などの数値)、文字列、計算式などを意味する。
【0023】
また、「値セット」は、あるファミリデータについての複数通りのパラメータの値を集合させて形成されたデータセットを意味する。値セット中の値は、パラメータの候補値となる。値セットは、ファミリデータと紐づけて管理される。
【0024】
「値リストセット」は、上記の値セットを複数通り集めてなるデータセットを意味する。値リストセットは、BIMモデル(プロジェクト)と紐づけて管理される。
「ファミリセット」は、ファミリデータを複数集めて形成されるデータである。ファミリセットは、BIMモデル(プロジェクト)と紐づけて管理される。
「データセット」は、アドインからBIMデータ管理用サーバ10にアップロードされた、ファミリデータと値リストセットと統合して生成される情報を意味する。
「リンクデータ」は、同一の対象について互いに別の表現で表現されている複数組のデータ(例えば、同一の対象について生成された設計データと施工データ)を紐づけるためのデータである。
【0025】
本発明に係るBIMデータ管理用プログラムは、一例として、端末装置40上のBIMソフトウェア用のアドインと、BIMデータ管理用サーバ10上の管理ソフトウェアとの組合せにより提供され得る。BIMデータ管理用サーバ10側の管理ソフトウェアは、各種データを管理するデータ管理者により主に操作される。
【0026】
一方、アドインは、BIMソフトウェアをインストールされた各種端末装置40にインストールされ、BIMデータの生成に関与する作業者又は工程管理者により利用される。アドイン側で指定した値リストセットとファミリセットをBIMデータ管理用サーバ10側で連携させることで、管理者がモデルやパラメータをまとめて一元管理することができ、これにより各作業者の入力ミスを減らし、作業の効率化を図ることができる。
【0027】
また、過去の物件などですでに作成してある(使用した)値リストセットやファミリセットを端末装置40において再利用することで作業の効率化を図ることができる。更に、ファミリセットを差し替えることで、モデル要素を事前にリンクされた別のタイプのモデル要素と差し替えることができる。モデルの表現の細かさがどの程度まで求められるかは、建設作業の段階によって異なる。例えば、設計段階では荒いモデルを使い、施工段階では詳細なモデルを使いたい、というニーズがあり、このような場合にも、例えば設計モデルと施工モデルとの間で連携処理を実行することにより、作業の効率化、及び入力ミスの低減を図ることができる。
【0028】
同一の対象について異なる表現がされた複数種類のデータが存在する場合、それらのデータをリンクデータにより連携させることができる。リンクデータが生成される場合には、リンクされたデータ同士を一括で差し替えることが可能になる。また、異なる建築基準ごとに異なるパラメータセットやファミリセットが用意され、それらがリンクデータにより関連付けられれば、作業の手間を減らし入力ミスも減らすことができる。加えて、パラメータの値を値リストセット中にあるものから選ぶことで、値の入力を効率化し入力ミスを減らすことができる。
【0029】
BIMデータ管理用サーバ10と連携するサーバ管理用コンピュータ30において、管理ソフトウェアの管理画面が表示され、データ管理者は、この管理画面上で値リストセットとファミリセットを用意する。データ管理者は、値リストセットとファミリセットとを統合してデータセットを生成し、当該データセットをBIMデータ管理用サーバ10にアップロードする。データ管理者は管理画面上でアップロードされたデータセット内の情報を整理することができる。例えば、同じ内容を指し示す異なるタイプデータをリンクさせるリンクデータを生成することができる。
【0030】
BIMデータ管理用サーバ10と連携するサーバ管理用コンピュータ30上に管理用ソフトウェアの管理画面を用意し、さらに端末装置40のBIMソフトウェアにおいてアドインを用意した状態において、アドイン上で作業者により指定された値リストセットとファミリセットを含むデータセットがBIMデータ管理用サーバ10にアップロードされる。データ管理者は、管理ソフトウェアの管理画面上でアップロードされた値リストセットとファミリセットとを含むデータセットを用意する。
【0031】
データ管理者は、管理ソフトウェアの管理画面上で、アップロードされた値リストセットとファミリセットとを含むデータセット内の情報を整理する。例えば、リングデータを生成する場合には、同一のタイプのデータを連携させるべくリンクデータを生成・管理する。
【0032】
端末装置40を操作する作業者は、アドインでBIMデータ管理用サーバ10上にある適切な値リストセットとファミリセットをダウンロードして、自身が担当する作業を開始する。BIMデータ管理用サーバ10上のデータは適宜更新されるので、作業者は、常に最新のファミリ、値リストをサーバを介して取得・利用することができる。
【0033】
なお、ファミリ、タイプ、パラメータ、値、値リスト、値リストセット、ファミリセット、データセットには、それぞれ個別のIDが付与される。リンクデータにより関連付けられるデータ同士を区別するための識別情報も付与され得る。
【0034】
図2のブロック図を参照して、BIMデータ管理用サーバ10、及び端末装置40の構成の詳細を説明する。
【0035】
BIMデータ管理用サーバ10は、一例として、管理ソフトウェア記憶部31、データ入力部32、ファミリデータ管理部33、ファミリセットデータ管理部34、値セットデータ管理部35、値リストセット管理部36、データセット管理部37、リンクデータ生成/管理部38、及びデータ連携処理部39を備える。
【0036】
一方、端末装置40は、BIMソフトウェア/アドイン記憶部41、データ入力部42、ファミリデータ管理部43、ファミリセットデータ管理部44、値セットデータ管理部45、値リストセットデータ管理部46、データセット管理部47、データ連携指示部48、ダウンロード/アップロード指示部49を備える。
【0037】
管理ソフトウェア記憶部31は、BIMデータ管理用サーバ10を管理するための管理ソフトェアを記憶する。データ入力部32は、BIMデータ管理用サーバ10における各種データ入力をサーバ管理用コンピュータ30を介して受け付ける。
【0038】
ファミリデータ管理部33は、BIMデータを構成するデータのうちファミリデータを管理する部分である。また、ファミリセットデータ管理部34は、ファミリデータを複数集めて形成される(ファミリデータの集合である)ファミリセットを管理する部分である。更に、値セットデータ管理部35は、ファミリデータの中の個別のパラメータの値の集合である値セットデータを管理する部分である。
【0039】
また、値リストセットデータ管理部36は、値セットデータを複数組集めてなり、値の候補値の集合である値リストセットデータを管理する部分である。更に、データセット管理部37は、ファミリデータと値リストセットデータの集合であるデータセットを管理する部分である。
【0040】
リンクデータ生成/管理部38は、互いに関連するファミリセットデータをリンクさせるリンクデータを生成し管理する部分である。データ連携処理部39は、BIMデータ管理用サーバ10で管理されている各種データと、端末装置40で保持している各種データとを照合し、両者の間に相違がある場合、端末装置40の作業者又はデータ管理者からの指示に基づいて、相違を解消するような連携処理を実行する部分である。
【0041】
BIMソフトウェア/アドイン記憶部41は、端末装置40で起動するBIMソフトウェア及びそのアドインを記憶する部分である。データ入力部42は、端末装置40における各種データ入力を端末装置40の入力装置(キーボード、マウス等)を介して受け付ける。
【0042】
ファミリデータ管理部43は、BIMデータのうちのファミリデータを管理する部分である。また、ファミリセットデータ管理部44は、ファミリデータを複数集めて形成されるファミリセットを管理する部分である。更に、値セットデータ管理部45は、ファミリデータの中のパラメータの値の集合である値セットデータを管理する部分である。
【0043】
また、値リストセットデータ管理部46は、値セットを複数集めてなり、値の候補値の集合である値リストセットデータを管理する部分である。更に、データセット管理部47は、ファミリデータと値リストセットデータの集合であるデータセットを管理する部分である。
【0044】
データ連携指示部48は、BIMデータ管理用サーバ10で管理されている各種データと、端末装置40で保持している各種データとの間に相違がある場合、相違を解消するような連携処理を端末装置40の入力部(キーボード、マウス等)により指示する部分である。例えば、端末装置40において各種データがBIMデータ管理用サーバ10からダウンロードされ、端末装置40においてデータの編集・改変・新規作成等がなされた場合、その編集内容がBIMデータ管理用サーバ10が保持しているデータにおいても反映されるよう、連携処理が指示される。ダウンロード/アップロード指示部49は、サーバ10から端末装置40へのダウンロード、及び端末装置40からサーバ10へのアップロードを指示する部分である。
【0045】
図3を参照して、BIMデータ管理用サーバ10と端末装置40とにおけるデータの生成、管理、及び連携処理に関して説明する。端末装置40においては、例えばBIMデータを構成するファミリデータ(ここでは、簡単のためファミリデータA、Bの2種類とする)が生成され、それぞれについてパラメータ、パラメータの値の集合である値セットが生成される。生成されたファミリデータはファミリデータ管理部43で管理され、値セットデータは値セットデータ管理部45で管理される。
【0046】
複数種類のファミリデータが生成されると、そのファミリデータの集合として、ファミリセットデータがファミリセットデータ管理部44において生成・管理される。また、それぞれのファミリデータに関して入力されたパラメータの値である値セットの集合として、値リストセットが定義される。値リストセットは、複数のファミリデータに共通のデータとして統合された上で値リストセットデータ管理部46により管理される。更に、値リストセットとファミリセットデータとの集合としてのデータセットが定義され、データセット管理部47で管理される。
【0047】
上記のようにして端末装置40で生成されたファミリセット及び値リストセットを含むデータセットは、BIMデータ管理用サーバ10に転送され、BIMデータ管理用サーバ10においても管理・記憶される。このように、一の端末装置40で生成されたデータセットが、BIMデータ管理用サーバ10においても管理されることにより、複数の端末装置40の間でデータセットが同期された形で共有され得る。
【0048】
また、BIMデータ管理用サーバ10においては、端末装置40から受信したデータセットからファミリセット、値リストセットを抽出(データセットをファミリセット及び値リストセットに分割)し、個別にファミリセットデータ管理部34、値リストセットデータ管理部36に転送する。なお、同種のタイプに関するものであるが表現が異なる複数種類のファミリセットがある場合、リンクデータ生成/管理部38にてそれらを連携させるリンクデータも生成・管理され得る。
【0049】
図3に示すデータの生成・管理・連携処理がなされることにより、例えば、端末装置40において値リストセットデータを一括でダウンロードすることができ、端末装置40の各々において、値リストセットデータに含まれるパラメータの候補値を入力することができる。これにより、作業ミスの発生の可能性を低減させることができる。
【0050】
図4を参照して、端末装置40においてアドインにより提供される表示画面の一例を説明する。
図4は、端末装置40においてファミリデータをダウンロード又はアップロードし、パラメータ(値リストセット等)をアップロードするための管理画面である。
【0051】
「ファミリの管理」のダウンロードボタン101を押すことで、ファミリ及び値セットリストのデータをBIMデータ管理用サーバ10からダウンロードすることができる。また、アップロードボタン102を押すことで、データをBIMデータ管理用サーバ10にアップロードすることができる。
【0052】
また、「パラメータの管理」のアップロードボタン103を押すことで、端末装置40で編集したパラメータデータをBIMデータ管理用サーバ10にアップロードすることができる。
【0053】
図5に、「ファミリの管理」のダウンロードボタン101が押された場合のダウンロード指示画面の一例を示す。
図5に示すように、ダウンロード可能なファミリデータ、及びその上位のカテゴリ、及びタイプの名称がフィルタリスト欄111に表示される。ユーザは適宜フィルタリスト欄111のチェックボックスにチェックを入れてダウンロードの対象を選択することができる。
【0054】
選択されたファミリやパラメータは、その右側のダウンロード対象表示欄112に表示される。更に、フィルタリスト欄111及びダウンロード対象表示欄112においてファミリやタイプの名称をマウスで選択して反転表示させると、反転表示に係るファミリ等のプロパティ情報がプロパティ表示欄113に表示される。ユーザは、これらの表示を確認した上で、右下のダウンロードボタンDB1を押してダウンロード動作を開始させることができる。なお、ダウンロード動作を中止する場合には、その右側にあるキャンセルボタンCB1を押すことができる。
【0055】
図6に、「ファミリの管理」のアップロードボタン102が押された場合のアップロード指示画面の一例を示す。
図6に示すように、アップロードするファミリデータと対応するファミリの名称が、ファミリの上位のカテゴリの名称、及び下位のタイプの名称と共にフィルタリスト欄114に表示される。
【0056】
端末装置400のユーザ(作業者等)は、フィルタリスト欄114のチェックボックスに適宜チェックを入れて、アップロードの対象とするカテゴリ、ファミリ、タイプを選択することができる。また、チェックボックスにチェックが入れられたカテゴリ、ファミリ、又はタイプの名称のいずれか(
図6では「1FLC1」)をマウス等により選択して名称が反転表示されると、その選択されたファミリ等と、そのプロパティ情報がプロパティ表示欄115に表示される。ユーザは、これらの表示を確認した後、画面右下のアップロードボタンUB2を押してアップロード動作を開始させる。アップロード動作を中止したい場合には、その右側のキャンセルボタンCB2が押される。
【0057】
プロパティ情報の詳細は、例えばプロパティ表示欄115に表示されている名称をクリックすることで表示され得る。
図7は、プロパティ情報の詳細の表示例である。
【0058】
また、タイプの下層の情報としてのインスタンスのパラメータであるインスタンスパラメータは、ファミリ情報と一括してアップロードすることもできるが、インスタンスパラメータを個々にアップロードの対象として選択することもできる。
図8は、インスタンスパラメータを個々にアップロードの対象として選択する場合の選択画面の一例である。
図8においてあるインスタンスのインスタンスパラメータ(拘束、寸法、識別情報など)が個々に表示される。インスタンスパラメータのうち、BIMデータ管理用サーバ10と同期が取れているインスタンスパラメータに関しては、
図8の選択画面において「最新」と表示され、端末装置40からのアップロードが不要であることが示されている。
【0059】
一方、BIMデータ管理用サーバ10に格納されているインスタンスパラメータと、端末装置40で保持しているインスタンスパラメータとが一致せず、アップロードが必要なインスタンスパラメータについては、
図8の表示画面において「値アップロード」の表示がなされる。ユーザは、この表示を見て、「値アップロード」の横に表示されたチェックボックスにチェックを入れ、アップロードの対象とすることができる。すなわち、「最新」の表示は、アップロードが完了してサーバ10との間で同期が完了している旨の表示であり、「値アップロード」は、同期が未了でアップロードが必要である旨の表示である。
【0060】
続いて、BIMデータ管理用サーバ10における管理ソフトウェアの管理画面の一例を
図9~
図19を参照して説明する。
【0061】
図9は、BIMデータ管理用サーバ10に格納されているファミリセットデータを管理する管理画面の一例である。この管理画面では、BIMデータ管理用サーバ10のファミリセットデータ管理部34で管理されるファミリセットデータが、そのタグデータ、アップロード数(ファイル数)、未承認ファイルの数、及び更新日時のデータと共に列記されている。なお、他のファミリセットデータ等と既にリンクデータでリンクされている(紐づけされている)ファミリセットデータについては、「紐付け済み」との表示がなされ、リンクデータでリンクされていないファミリセットデータについては、「未紐付け」との表示がなされている。
【0062】
図10は、
図9の管理画面において表示されたファミリセットデータのうちの「設計→施工」データ(設計データから施工データに移行する場合において生成された各種のデータ)を一覧で示す管理画面である。この管理画面では、各種のデータが各端末装置40で使用されることを承認するか否かをデータ管理者に決定させる。管理者は、「設計→施工」データを構成する各種のデータ群をクリックして反転表示させると共に、そのデータ群を承認する場合には、反転表示の中に表示された「承認する」ボタン121が押される。「承認する」ボタン121が押されることにより、そのデータ群は承認され、そのデータ群をアップロードした端末装置40以外の端末装置40においてダウンロード可能となる。承認を行う以外にも、そのデータ群についてデータセット名を変更したり、タグを変更したり、指定の場所に移動/複製したり、アーカイブ化したり、削除したりの処理を実行することも可能である。
【0063】
図11は、
図10におけるデータ群の詳細を表示した場合の管理画面である。
図10において各データ群の1つ、例えばPJ_23.03.15.18:30を選択してその詳細表示を指示すると、
図11の画面に切り替わる。
図11では、PJ_23.03.15.18:30のデータの詳細がツリー構造により示される。
図11の詳細画面では、例えば各種データ(ファミリ、タイプ等)の名称を変更したり、タグを変更したりなどの操作を行うことができる。
【0064】
図12は、
図11のデータ群のうち、タイプ「F1」のパラメータデータを表示した場合の表示例である。パラメータの名称として、「幅」、「高さ」、「奥行き」、「基礎の長さ」、「キーノート」、「材質」、「直径」などが列記され、そのパラメータのタイプ、グループ、タイプ/インスタンスのタイプ、ツールチップの説明等が併記される。データ管理者は、これらの表示を確認し、編集の必要なパラメータがあればそれをクリックして、
図13の画面に移動する。
図13では、クリックされたパラメータの詳細が表示され、必要があればその内容の変更(編集)が行われる。変更が行われ、その変更を確定させる場合には、更新ボタン131が押される。変更を中止する場合にはキャンセルボタン132が押される。
【0065】
図14は、
図13において表示されたパラメータ関し生成されているリンクデータを表示する管理画面の一例である。
図14において、
図13に示されるパラメータとリンクデータによりリンクされている他のファミリデータがリンクデータ欄141に列記されている。データ管理者は、このリンクデータ欄141を参照して、リンクデータの編集を実行する。
【0066】
図15は、リンクデータの編集画面の一例である。
図15において、他のファミリデータ等とリンクされているデータF1には「リンク済み」との標記がなされている一方で、データF2はリンクが未了のため、リンク済みとの標記はなされていない。データF1と同様にデータF2もリンクをさせたい場合には、チェックボックスにチェックを入れ、更新ボタンを押すことにより、データF2においても、データF1と同様のリンクデータを生成することができる。
【0067】
図16は、値リストセットの編集画面の一例である。値リストセットとして、「シャッター」、「防火扉」の名称を付された値セットリストが
図16の編集画面に列記されており、データ管理者は、それらを編集する場合、チェックボックスにチェックを入れてその詳細を表示させる。
図17は、値リストセット「シャッター」を選択した場合に表示される値セットリストの詳細を示す画面である。データ管理者は、この値セットリストの詳細を管理画面で確認し、必要に応じて編集を実行することができる。
図18は、編集中の画面表示の一例を示している。
図19は、一のファミリデータの全てのパラメータを列記して表示した管理画面の一例である。
【0068】
以上説明したように、この実施の形態のBIMデータ管理システム1によれば、端末装置40で生成されたBIMデータがBIMデータ管理用サーバ10にアップロードされて、その更新がサーバ10において適切に実行され、他の端末装置40において利用可能となる。従って、各端末装置40における作業コストの増大を抑え、作業ミスの発生を効果的に防止することができる。
【0069】
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、削除したり、他の構成を追加・置換したりすることが可能である。
【符号の説明】
【0070】
1…BIMデータ管理システム
10…BIMデータ管理用サーバ
20…データベース
30…サーバ管理用コンピュータ
31…管理ソフトウェア記憶部
32…データ入力部
33…ファミリデータ管理部
34…ファミリセットデータ管理部
35…値セットデータ管理部
36…値リストセットデータ管理部
37…データセット管理部
38…リンクデータ生成/管理部
39…データ連携処理部
40…端末装置
41…BIMソフトウェア/アドイン記憶部
42…データ入力部
43…ファミリデータ管理部
44…ファミリセットデータ管理部
45…値セットデータ管理部
46…値リストセットデータ管理部
47…データセット管理部
48…データ連携指示部
49…ダウンロード/アップロード指示部
111…フィルタリスト欄
112…ダウンロード対象表示欄
113…プロパティ表示欄
114…フィルタリスト欄
115…プロパティ表示欄
121…承認ボタン
131…更新ボタン
132…キャンセルボタン
141…リンクデータ欄
CB1…キャンセルボタン
CB2…キャンセルボタン
DB1…ダウンロードボタン
NW…ネットワーク
UB2…アップロードボタン