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特開2025-15117電磁調理器用マットの位置合わせ台紙および電磁調理器用マットセット
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  • 特開-電磁調理器用マットの位置合わせ台紙および電磁調理器用マットセット 図1
  • 特開-電磁調理器用マットの位置合わせ台紙および電磁調理器用マットセット 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015117
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】電磁調理器用マットの位置合わせ台紙および電磁調理器用マットセット
(51)【国際特許分類】
   H05B 6/12 20060101AFI20250123BHJP
   F24C 15/10 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
H05B6/12 307
F24C15/10 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023118275
(22)【出願日】2023-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000222141
【氏名又は名称】東洋アルミエコープロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130513
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 直也
(74)【代理人】
【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二
(72)【発明者】
【氏名】中川 圭一
(72)【発明者】
【氏名】木村 将俊
【テーマコード(参考)】
3K151
【Fターム(参考)】
3K151AA25
3K151AA29
3K151BA68
(57)【要約】
【課題】半透明の電磁調理器用マットを電磁調理器にセットする際の位置合わせを容易とすること。
【解決手段】発明にかかる位置合わせ台紙10は、本体11とタブ12からなり、その本体11を電磁調理器のトッププレートに載せ、その上から被せる電磁調理器用マットについては、位置合わせ台紙10を透かして見ることで、トッププレートとの位置合わせをおこなう。マットとトッププレート等との色調の関係で透かして視認しがたい場合などでも、台紙10がマットを通じて透けて見えやすいため、台紙を介して誘導加熱部の位置などを明確に把握可能であり、電磁調理器用マットとトッププレートとの位置合わせが容易となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁調理器のトッププレートに半透明の電磁調理器用マットを被せる際に用いられる、前記トッププレートの誘導加熱部に設置可能な台紙であって、
設置した前記台紙を前記半透明の電磁調理器用マットを透かして視認することで、前記誘導加熱部の位置を前記台紙を介して間接的に確認可能であり、
前記台紙の位置に基づき、前記電磁調理器用マットの前記トッププレート上への位置合わせを補助することが可能な電磁調理器用マットの位置合わせ台紙。
【請求項2】
円形の前記誘導加熱部の同心上に載置可能な円盤形の本体を備える、請求項1に記載の位置合わせ台紙。
【請求項3】
前記本体は、白色の厚紙からなる請求項2に記載の位置合わせ台紙。
【請求項4】
前記本体は、前記誘導加熱部に載置した際に上側となる面の外周内側に沿う、濃色の環状模様が付されている請求項3に記載の位置合わせ台紙。
【請求項5】
前記本体に連設され、前記電磁調理器用マットの位置合わせ後に、前記電磁調理器用マットと前記トッププレートの間から前記本体を引き抜く際に把持されるタブをさらに備える請求項2から4のいずれかに記載の位置合わせ台紙。
【請求項6】
請求項1から4のいずれかに記載の位置合わせ台紙と、
電磁調理器のトッププレートに被せられる電磁調理器用マットと、からなる電磁調理器用マットセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁調理器にマットを設置する際に、そのマットの位置合わせ用に用いられる台紙、およびその台紙とマットとのセットに関する。
【背景技術】
【0002】
誘導加熱方式により、鍋やフライパンなどの底部を発熱させ、調理をおこなう電磁調理器(IH調理器)が普及している。
調理の際には、鍋などから煮汁等が電磁調理器のトッププレートに飛散して付着することがあるため、特許文献1のように、トッププレートの誘導加熱部(鍋載置部)上にマットを設置することがおこなわれている。
マット上に鍋などをおいて調理をおこなう場合、煮汁等が飛散したり吹きこぼれたりしても、マットに付着し、トッププレートに付着することはないため、電磁調理器が汚れることが防止されている。
また、特許文献1のようなマットは、ガラス繊維の両面にシリコーンコートをしたものであるため、曲げても柔軟性があるので容易に破損したりすることはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-140887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電磁調理器としては、トッププレート上に複数の誘導加熱部(鍋載置部)を備えるものが存在するが、各誘導加熱部に対して、個別に特許文献1のようなマットを設置するのは面倒であった。
このような場合に、トッププレートのほぼ全体を覆うことができる一枚の大きなマットがあれば、それを被せてしまうほうが簡便ではある。
【0005】
他方で、そのようなトッププレートの全面を覆うタイプのマットが、従来のマットと同様に不透明である場合には、トッププレートとの位置合わせをおこなうことが容易でない問題がある。
すなわち、かかるマットに、複数の誘導加熱部に対応する位置に目印となる表示(たとえば鍋底や皿を模した絵)を設け、これを便りに位置合わせをおこなうとしても、マットを透かしてトッププレートの誘導加熱部の位置を視認することができない以上、作業には困難を伴う。
他方で、透明度が高く耐熱性の高い素材としてガラス板が挙げられるが、ガラス板をトッププレートのほぼ全体を覆う大きさとした場合には非常に重くなるとともに、硬くて割れやすいので、トッププレートへの設置時や使用時に落として破損し、使用者が怪我をする可能性があるため、このような用途には適していなかった。
【0006】
ここで、特許文献1のような従来のマットが不透明であったのは、電磁調理器の作動に悪影響を与えることなく電磁調理器での使用に耐えるような、耐熱性、柔軟性等を有する材質として、透明性が高いものは採用し難かったことによる。
このような状況下、本出願人らは、鋭意研究の結果、耐熱性などの面からも、実用に耐えうる半透明のマットの開発に成功した。
トッププレートの全面を覆うタイプのマットが半透明である場合、トッププレートには個々の誘導加熱部の位置を示す円形の模様が付されており、その模様がマットを設置した状態で、マットを透かしてトッププレートの誘導加熱部の位置を一定程度視認可能であるため、不透明である場合と比較して、位置合わせの作業が格段に容易となる。
【0007】
しかしながら、上記したような、耐熱性等により材質が制約されることとの兼ね合いから、マットの透明度は現状では一定以上に向上させることは難しく、あくまでも半透明な状態に留まるため、マットとトッププレートの色調やマットとトッププレートに付される誘導加熱部の位置を示す円形の模様の色調との関係などから、透かして視認しがたくなることがある。
したがって、位置合わせの作業性につき、依然として改善の余地が残されている。
【0008】
そこで本発明の解決すべき課題は、半透明の電磁調理器用マットを電磁調理器にセットする際の位置合わせを容易とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するため、本発明を、電磁調理器のトッププレートに半透明の電磁調理器用マットを被せる際に用いられる、トッププレートの誘導加熱部に設置可能な位置合わせ用の台紙(治具)としたのである。
そして、設置した台紙を半透明の電磁調理器用マットを透かして視認することで、誘導加熱部の位置を台紙を介して間接的に確認可能であり、台紙の位置に基づき、電磁調理器用マットのトッププレート上への位置合わせを補助することが可能な構成としたのである。
【0010】
このように構成すると、電磁調理器のトッププレートの色調が暗色な場合などでも、台紙がマットを通じて透けて見えやすいため、台紙を介して誘導加熱部の位置を明確に把握可能であり、電磁調理器用マットとトッププレートとの位置合わせが容易となる。
【0011】
発明にかかる位置合わせ台紙において、円形の前記誘導加熱部の同心上に載置可能な円盤形の本体を備える構成を採用することが好ましい。
このように構成すると、台紙を誘導加熱部に位置合わせすることが容易となり、ひいては、電磁調理器用マットとトッププレートとの位置合わせが一層容易となる。
【0012】
発明にかかる位置合わせ台紙において、本体は、白色の紙、特に厚紙からなる構成を採用することが好ましい。
本体が白色であると、明色であるため、マットを透かして視認しやすく、さらに誘導加熱部の位置が明確になり、電磁調理器用マットとトッププレートとの位置合わせが容易となる。
本体が厚紙からなると、安価でかつ、電磁調理器用マットとトッププレートとの位置合わせの際に、たとえば前回使用時の熱が残存していた場合などでも、短時間使用するものとしては、十分な耐熱性を備えたものとできる。
【0013】
発明にかかる位置合わせ台紙において、本体は、誘導加熱部に載置した際に上側となる面の外周内側に沿う、濃色の環状模様が付されている構成を採用することが好ましい。
このように構成すると、濃色の環状模様が電磁調理器用マットの設置目安となる目印(以下、単に「目印」という)となるので、本体自身の白色とここに描かれた濃色の環状も用途のコントラストで、マットを通じた視認性が一層向上し、電磁調理器用マットとトッププレートとの位置合わせがさらに容易となる。
【0014】
発明にかかる位置合わせ台紙において、本体に連設され、電磁調理器用マットの位置合わせ後に、電磁調理器用マットとトッププレートの間から本体を引き抜く際に把持されるタブをさらに備える構成を採用することが好ましい。
このように構成すると、電磁調理器を使用する前に、速やかに台紙を除去できるため、利便性が向上する。
【0015】
また上記した課題を解決するため、本発明を、これら位置合わせ台紙と、電磁調理器のトッププレートに被せられる電磁調理器用マットと、からなる電磁調理器用マットセットとしたのである。
【0016】
このように構成すると、位置合わせ台紙と、電磁調理器用マットとがセットになった状態で流通等するため、位置合わせをする際の利便性が向上する。
【発明の効果】
【0017】
発明にかかる位置合わせ台紙を以上のように構成したので、半透明の電磁調理器用マットを電磁調理器にセットする際の位置合わせが容易となった。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】位置合わせ台紙の斜視図
図2】位置合わせ台紙の使用状態を示す斜視図
図3】位置合わせ台紙の使用状態を示す斜視図
図4】位置合わせ台紙の使用状態を示す斜視図
図5】位置合わせ台紙の他の例を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1に示す実施形態の位置合わせ台紙10は、図2から図4のように、電磁調理器のトッププレートTに、半透明の電磁調理器用マットMを被せる際に用いられる。
また、位置合わせ台紙10は、電磁調理器用マットMとで、電磁調理器用マットセットを構成する。
【0020】
台紙10は、図2のように誘導加熱部T1からT3の少なくともいずれかに載置され、その上から図3のように電磁調理器用マットMを被せる際に、その半透明のマットMを透かして台紙10の位置を視認することで、これら誘導加熱部T1からT3と鍋敷模様M1からM3の位置合わせを含めた、トッププレートTと電磁調理器用マットMの全体の位置合わせをするのを補助する。
位置合わせが終わると、図4のように、台紙10は、トッププレートTと電磁調理器用マットMの間から、抜き取られる。
【0021】
図1のように、位置合わせ台紙10は、本体11と、タブ12からなり、使用時には、その本体11は、図2のように、トッププレートTの誘導加熱部T1からT3のいずれかに載置され、そのタブ12は、図3のように、トッププレートTとマットMの間から外部へと突出した状態になる。
位置合わせ台紙10を、トッププレートTと電磁調理器用マットMの間から抜き取る際には、突出したタブ12が把持され、引っ張られる。
【0022】
図1のように、位置合わせ台紙10の、本体11は、円盤形であり、タブ12は、短冊状の細長い矩形である。
本体11とタブ12は一体に形成されていてもよいし、別体に形成後に一体化されていてもよい。タブ12は本体11に対して着脱可能であってもよい。
【0023】
本体11の寸法は特に限定されないが、一般的な電磁調理器の誘導加熱部T1からT3の寸法にほぼ対応するものとして、直径が150mmから250mmであることが例示できる。
直径が150mmを下回ると、トッププレートTに表示されている個々の誘導加熱部を示す円形の模様よりも小さくなるので、本体11が誘導加熱部の中心からずれて設置されやすくなり、電磁調理器用マットMを適切な位置に設置できなくなるおそれがある。また、本体11が小さすぎることでトッププレートTに接する面積も小さくなり、電磁調理器用マットMの設置時に本体11が動きやすくなり、電磁調理器用マットMを適切な位置に設置できなくなるおそれもある。
直径が250mmを上回ると、大きすぎて嵩張り、誘導加熱部T1からT3ごとに、複数の位置合わせ台紙10を用いる場合、互いに干渉してしまうおそれがある。
タブ12の寸法も特に限定さないが、位置合わせ台紙10を引き抜く際に摘まみやすいものとして、長さが80mmから120mm、幅が15mmから25mmであることが例示できる。
長さが80mmを下回ると、トッププレートTとマットMの間から外部へと突出しないか、しても突出量が非常に少なくなり、摘んで引っ張ることが困難になるおそれがあり、長さが120mmを上回ると、長すぎて嵩張ってしまうおそれがある。
幅が15mmを下回ると、強度不足となり、タブ12を引っ張る際にちぎれてしまうおそれがある。
幅が25mmを上回ることで直ちに大きな不具合はないが、本体11に目印が付されていない場合には、あまりにも幅広なタブ12とすることで本体11とタブ12との境界が曖昧になり、電磁調理器用マットMを適切な位置に設置できなくなってしまうおそれがある。
【0024】
本体11とタブ12の材質は特に限定されず、本体11とタブ12が同じ材質でもよいし、異なる材質でもよい。これらの材質としては、金属製、プラスチック製、木製、紙製が例示できるが、安価であり、かつ、電磁調理器が間違って電源が入っていた場合や、前回使用時の余熱が残っていた場合などでも、短時間であれば溶融、着火、破損等しないものとして、厚紙が好ましい。
本体11とタブ12の厚みも特に限定されず、本体11とタブ12は同じ厚みであってもよいし、異なる厚みでもよい。
本体11とタブ12の材質が厚紙である場合、厚みは0.5mmから1mmが例示できる。厚みが0.5mmを下回ると、強度不足となるおそれがあり、厚みが1.00mmを上回ると、誘導加熱部T1からT3に載せた際に段差が形成されてしまい、マットMの正確な位置合わせの妨げとなるおそれがある。
【0025】
本体11とタブ12の色も特に限定されず、同じ色でも異なる色でもよい。これらは、明色でも暗色でもよいが、一般的に暗色であることの多いトッププレートTとの色のコントラストから目立ちやすいものとして、明色、特に白色であることが好ましい。
図示では、本体11とタブ12はいずれも白色としている。
【0026】
図2のように、本体11の誘導加熱部T1からT3上に載置された際に上向きとなる面には、目印としての環状模様11aが付されている。
環状模様11aは円環形であり、本体11と同心円状に、かつ本体11の外周よりもやや内側に沿って配置されている。
環状模様11aの色は特に限定されないが、本体11の地の色である白色とのコントラストで目を惹くものとして、暗色、特に黒色であることが好ましい。
図示では、環状模様11aの色は黒色としている。
黒色の環状模様11aがあることで、本体11は一層目立ちやすくなり、マットMを位置合わせする際の目印として好適なものとなる。
【0027】
環状模様11aよりもさらに内側には、同心円状に内円11bが描かれている。
環状模様11aは、径方向に幅を持っているのに対して、内円11bは、径方向の幅をほとんど有しておらず、線状である。
内円11bが描かれていることで、環状模様11aと相俟って、デザイン性が高められている。
【0028】
環状模様11aの幅は特に限定されないが、2mmから8mmが例示できる。幅が2mmを下回ると、幅狭すぎて環状模様11aが目立たなくなるおそれがあり、幅が8mmを上回ると、幅広すぎて本体11の地の白色が環状模様11aに塗りつぶされる割合が大きくなり、本体11の全体が目立たなくなるおそれがある。
環状模様11aの直径は特に限定されないが、130mmから230mmであることが例示できる。
直径が130mmを下回ると、トッププレートTに表示されている個々の誘導加熱部を示す円形の模様よりも小さくなるので、本体11が誘導加熱部の中心からずれて設置されやすくなり、電磁調理器用マットMを適切な位置に設置できなくなるおそれがある。
直径が230mmを上回ると、本体11の外周に近くなりすぎて環状模様11aの外周側には白色の領域が非常に小さいか全く無い状態になるので、トッププレートTが黒色や紺色などの暗色の場合には、環状模様11aの外周側の境界が目立たなくなるおそれがある。ただし、このような場合であっても、環状模様11aの内周側が白色のように明色であれば環状模様11aは視認可能となるので環状模様11aが直径230mmを超えることを排除するものではない。
【0029】
実施形態の位置合わせ台紙10の構成は以上のようであり、次に図2から図4を参照しつつ、その使用方法について説明する。
まず図2のように、電磁調理器のトッププレートTに複数存在する円形に描かれた誘導加熱部T1からT3のいずれか(図示ではT1)に、台紙10の本体11が同心状になるようにして載せる。
【0030】
つぎに、図3のように、台紙10が載せられたトッププレートTに、さらにその上からガラス繊維の両面がシリコーンコート材で被覆されて磁力線の透過性を有する半透明の電磁調理器用マットMを被せる。この状態で、台紙10のタブ12は、トッププレートTとマットMの間から、外方へと突出している。
ここで、半透明の電磁調理器用マットMには、トッププレートTの誘導加熱部T1からT3にそれぞれ対応する位置に、鍋敷模様M1からM3が付されている。
マットMを透かして、誘導加熱部上に位置する台紙10を視認により確認したうえで、鍋敷模様M1からM3の位置を誘導加熱部T1からT3の位置へとそれぞれ合わせる作業をおこなう。
【0031】
位置合わせが終わると、図4のように、タブ12を摘まんで引っ張ることで、台紙10はトッププレートTとマットMの間から引き抜かれる。
【0032】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものでない。
本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、その範囲内およびこれと均等の意味での、すべての修正と変更を含むものとする。
【0033】
台紙10の形状は、実施形態に限定されない。たとえば、本体11を、実施形態のような円盤形ではなく、図5のように矩形としたり、矩形以外の多角形や、楕円形とすることもできる。
【0034】
また、タブ12の形状も、実施形態に限定されない。たとえば、タブ12を、実施形態のような短冊形ではなく、図5のようにリング状としたり、紐状としたりすることもできる。また、タブ12を省略することもできる。
タブ12には、電磁調理器使用前に、台紙10を抜いておく旨の注意書を入れて、注意喚起することもできる。
【0035】
目印としての環状模様11aの形状も、実施形態に限定されない。目印として機能するものであれば、他の模様や記号なども使用できる。
たとえば、環状模様11aを、実施形態のような円環形ではなく、図5のように方環形としたりすることもできる。その他、中央部分に十字印(+印)、バツ印(×印)、三角印(△印)のような模様を採用することもできる。また、環状模様11aを省略することもできる。
【0036】
半透明の電磁調理器用マットMは、電磁調理器の作動に悪影響を与えることなく電磁調理器での使用に耐えるような、耐熱性、柔軟性等を有する材質からなるものであれば、特に限定されるものではないが、耐熱性を有する繊維より構成され、磁力線の透過性を有するシート状の素材と、このシート状の素材の両面に形成され、非透水性を有するコート材とからなるものが、電磁調理器の作動に悪影響を与えないので好ましい。
特に、半透明の電磁調理器用マットMの熱抵抗が、2.05×10-3(m・K)/W以下であると、トッププレートTの温度を検知する温度センサに与える影響が少なくなるのでさらに好ましい。
なお、半透明の電磁調理器用マットMは、半透明による視認性を損なわない程度であれば、着色されていてもよい。例えば、半透明による視認性を損なわない範囲で、耐熱性を有する繊維や非透水性を有するコート材に顔料等の着色材を含ませてもよい。
【符号の説明】
【0037】
10 位置合わせ台紙
11 本体
11a 環状模様
11b 内円
12 タブ
T 電磁調理器のトッププレート
T1~T3 誘導加熱部
M 電磁調理器用マット
M1~M3 鍋敷模様
図1
図2
図3
図4
図5