(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015206
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】超音波診断装置、超音波診断プログラム及び超音波診断装置の情報表示方法
(51)【国際特許分類】
A61B 8/14 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
A61B8/14
【審査請求】有
【請求項の数】44
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023118462
(22)【出願日】2023-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 義浩
【テーマコード(参考)】
4C601
【Fターム(参考)】
4C601DD01
4C601EE11
4C601KK02
4C601KK28
4C601KK47
(57)【要約】
【課題】ユーザーが望む計測項目を実行可能とすること。
【解決手段】超音波診断装置は、被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子と、観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成部と、計測可能または計測不可の計測項目候補を推定する計測項目推定部と、計測項目候補を表示する表示部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成部と、
計測可能または計測不可の計測項目候補を推定する計測項目推定部と、
前記計測項目候補を表示する表示部と、
を備える、超音波診断装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記計測項目候補を、リアルタイムに表示する、
請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記生成部は、前記超音波画像データをリアルタイムに生成し、
前記計測項目推定部は、前記リアルタイムに生成された超音波画像データに対して、前記計測項目候補をリアルタイムに推定する、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記計測項目推定部は、前記超音波画像データを入力データとして、前記計測項目候補が計測可能か否かの確率を推定する、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記表示部は、
前記確率が所定確率以上の計測項目候補または前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目候補を表示するか、
前記確率が所定確率以上の計測項目候補であってかつ前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目候補を表示する、
請求項4記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記超音波画像データは、Bモード画像、ドプラ画像、Mモード画像及びエラスト画像の少なくとも一つに関するデータであり、
前記ドプラ画像は、カラードプラ画像、パルスドプラ画像、連続波ドプラ画像及びテッシュドプラ画像を含む、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記表示部は、タッチパネルを有し、前記表示された計測項目候補を選択するためのタッチ入力を検出する、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記表示部に表示された計測項目候補を選択するためのキーを備えたコントロールパネルを有する、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記計測項目推定部は、ニューラルネットワークを用いた学習済みモデルである、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記学習済みモデルは、超音波画像と計測項目候補とを対応付けて学習されたモデルである、
請求項9記載の超音波診断装置。
【請求項11】
前記計測項目推定部は、計測可能な計測項目候補を推定できない場合または計測不可の計測項目候補しか推定できない場合には、計測不可であることまたは計測に不適切な超音波画像であることを表示する、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項12】
前記計測項目推定部による計測可能な計測項目候補を推定できない場合または計測不可の計測項目候補しか推定できない場合であっても、前記観察領域の計測項目を計測する計測部を備える、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項13】
被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成部と、
計測項目を指定する指定部と、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを推定する推定部と、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する表示部と、
を備える、超音波診断装置。
【請求項14】
前記表示部は、前記計測可能か否かの情報を、リアルタイムに表示する、
請求項13記載の超音波診断装置。
【請求項15】
前記生成部は、前記超音波画像データをリアルタイムに生成し、
前記推定部は、前記リアルタイムに生成された超音波画像データに対して、前記指定された計測項目が計測可能か否かをリアルタイムに推定する、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項16】
前記推定部は、前記超音波画像データを入力データとして、前記計測項目が計測可能か否かの確率を推定する、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項17】
前記表示部は、
前記確率が所定確率以上の計測項目または前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目を、前記計測可能か否かの情報として表示するか、
前記確率が所定確率以上の計測項目であってかつ前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目を、前記計測可能か否かの情報として表示する、
請求項16記載の超音波診断装置。
【請求項18】
前記計測項目は、Bモード画像、ドプラ画像、Mモード画像及びエラスト画像に関係する計測項目の少なくとも一つを含み、
前記ドプラ画像は、カラードプラ画像、パルスドプラ画像、連続波ドプラ画像及びテッシュドプラ画像を含む、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項19】
前記推定部は、ニューラルネットワークを用い、超音波画像と計測項目とを対応付けて学習された識別器である、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項20】
前記推定部は、前記指定された計測項目が計測不可と推定された場合に、計測不可能であることまたは計測に不適切な超音波画像であることを表示する、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項21】
前記推定部により前記指定された計測項目が計測不可と推定された場合であっても、前記観察領域の計測項目を計測可能とする計測部を備える、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項22】
コンピューターに、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信する送受信処理と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成処理と、
計測可能または計測不可の計測項目候補を推定する計測項目推定処理と、
前記計測項目候補を表示する表示処理と、
を実行させる、超音波診断プログラム。
【請求項23】
前記表示処理は、前記計測項目候補を、リアルタイムに表示する、
請求項22記載の超音波診断プログラム。
【請求項24】
前記生成処理は、前記超音波画像データをリアルタイムに生成し、
前記計測項目推定処理は、前記リアルタイムに生成された超音波画像データに対して、前記計測項目候補をリアルタイムに推定する、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項25】
前記計測項目推定処理は、前記超音波画像データを入力データとして、前記計測項目候補が計測可能か否かの確率を推定する、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項26】
前記表示処理は、
前記確率が所定確率以上の計測項目候補または前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目候補を表示するか、
前記確率が所定確率以上の計測項目候補であってかつ前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目候補を表示する、
請求項25記載の超音波診断プログラム。
【請求項27】
前記超音波画像データは、Bモード画像、ドプラ画像、Mモード画像及びエラスト画像の少なくとも一つに関するデータであり、
前記ドプラ画像は、カラードプラ画像、パルスドプラ画像、連続波ドプラ画像及びテッシュドプラ画像を含む、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項28】
前記表示処理は、タッチパネルにより、前記表示された計測項目候補を選択するためのタッチ入力を検出する、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項29】
前記表示処理は、キーを備えたコントロールパネルにより、表示された計測項目候補を選択するための入力を検出する、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項30】
前記計測項目推定処理は、ニューラルネットワークを用いた学習済みモデルで処理を行う、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項31】
前記学習済みモデルは、超音波画像と計測項目候補とを対応付けて学習されたモデルである、
請求項30記載の超音波診断プログラム。
【請求項32】
前記計測項目推定処理は、計測可能な計測項目候補を推定できない場合または計測不可の計測項目候補しか推定できない場合には、計測不可であることまたは計測に不適切な超音波画像であることを表示する、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項33】
前記計測項目推定処理による計測可能な計測項目候補を推定できない場合または計測不可の計測項目候補しか推定できない場合であっても、前記観察領域の計測項目を計測する計測処理、
を前記コンピューターに実行させる、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項34】
コンピューターに、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信する送受信処理と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成処理と、
計測項目を指定する指定処理と、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを推定する推定処理と、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する表示処理と、
を実行させる、超音波診断プログラム。
【請求項35】
前記表示処理は、前記計測可能か否かの情報を、リアルタイムに表示する、
請求項34記載の超音波診断プログラム。
【請求項36】
前記生成処理は、前記超音波画像データをリアルタイムに生成し、
前記推定処理は、前記リアルタイムに生成された超音波画像データに対して、前記指定された計測項目が計測可能か否かをリアルタイムに推定する、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項37】
前記推定処理は、前記超音波画像データを入力データとして、前記計測項目が計測可能か否かの確率を推定する、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項38】
前記表示処理は、
前記確率が所定確率以上の計測項目または前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目を、前記計測可能か否かの情報として表示するか、
前記確率が所定確率以上の計測項目であってかつ前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目を、前記計測可能か否かの情報として表示する、
請求項37記載の超音波診断プログラム。
【請求項39】
前記計測項目は、Bモード画像、ドプラ画像、Mモード画像及びエラスト画像に関係する計測項目の少なくとも一つを含み、
前記ドプラ画像は、カラードプラ画像、パルスドプラ画像、連続波ドプラ画像及びテッシュドプラ画像を含む、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項40】
前記推定処理は、ニューラルネットワークにより超音波画像と計測項目とを対応付けて学習された識別器で処理を行う、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項41】
前記推定処理は、前記指定された計測項目が計測不可と推定された場合に、計測不可能であることまたは計測に不適切な超音波画像であることを表示する、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項42】
前記推定処理により前記指定された計測項目が計測不可と推定された場合であっても、前記観察領域の計測項目を計測可能とする計測処理、
を前記コンピューターに実行させる、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項43】
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信し、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成し、
計測可能または計測不可の計測項目候補を推定し、
前記計測項目候補を表示する、
超音波診断装置の情報表示方法。
【請求項44】
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信し、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成し、
計測項目を指定する指定し、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを推定する推定し、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する、
超音波診断装置の情報表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置、超音波診断プログラム及び超音波診断装置の情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生体等の被検体に対し、超音波プローブ(超音波探触子)を用いて超音波の送受信を行い、超音波の反射による超音波エコーから得られた信号に基づいて、診断用の超音波画像データを生成する超音波診断装置が知られている。
【0003】
近年、超音波診断装置では、AI(Artificial Intelligence)技術を用いて、超音波画像データから目的の臓器や組織を自動的に認識したり、認識した結果を用いて自動計測を行ったりしており、AI技術は様々な用途で使われている。
【0004】
例えば、特許文献1には、AI技術を用いて、超音波画像データの計測条件候補を推定し、推定された計測条件候補から計測条件を決定し、決定された計測条件に基づいて、超音波画像データに対する計測を行うことが記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、AI技術を用いて、超音波による断面画像が目的断面の画像かどうかを判定し、断面画像が目的断面の画像であると判定した場合、判定した目的断面の画像について所定の計測処理を実行することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-47609号公報
【特許文献2】特開2019-154654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1、2では、AI技術を用いて、計測条件候補を推定して計測条件を決定したり、断面画像が目的断面の画像であると判定したりして、決定された計測条件や判定された断面画像を用いて、自動的に計測を実行し、計測結果を表示している。
【0008】
しかしながら、断面画像に表示される部位に対し、複数の計測項目が存在する場合、ユーザーが望む計測項目とは異なる計測が実行されてしまうことがある。例えば、胎児の腹部の断面画像を用いて、その長径を計測したい場合において、周囲長が計測されることがある。
【0009】
本発明の目的は、ユーザーが望む計測項目を実行可能な超音波診断装置、超音波診断プログラム及び超音波診断装置の情報表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る超音波診断装置は、
被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成部と、
計測可能または計測不可の計測項目候補を推定する計測項目推定部と、
前記計測項目候補を表示する表示部と、
を備える。
【0011】
本発明に係る超音波診断装置は、
被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成部と、
計測項目を指定する指定部と、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを推定する推定部と、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する表示部と、
を備える。
【0012】
本発明に係る超音波診断プログラムは、
コンピューターに、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信する送受信処理と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成処理と、
計測可能または計測不可の計測項目候補を推定する計測項目推定処理と、
前記計測項目候補を表示する表示処理と、
を実行させる。
【0013】
本発明に係る超音波診断プログラムは、
コンピューターに、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信する送受信処理と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成処理と、
計測項目を指定する指定処理と、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを推定する推定処理と、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する表示処理と、
を実行させる。
【0014】
本発明に係る超音波診断装置の情報表示方法は、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信し、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成し、
計測可能または計測不可の計測項目候補を推定し、
前記計測項目候補を表示する。
【0015】
本発明に係る超音波診断装置の情報表示方法は、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信し、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成し、
計測項目を指定する指定し、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを推定する推定し、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザーが望む計測項目を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の主要部の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1に示す超音波診断装置の情報表示方法の一例を説明するブロックである。
【
図3】
図3は、
図1に示す超音波診断装置の計測可能性推定部で用いるAI技術の一例を説明する図である。
【
図4】
図4は、
図3に示すAI技術で使用する学習データセットの一例である。
【
図5】
図5は、
図1に示す超音波診断装置の表示部に表示する表示画像及び計測項目候補の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、
図1に示す超音波診断装置の表示部に表示する表示画像及び計測項目候補の他の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、
図1に示す超音波診断装置の表示部に表示する表示画像及び計測項目候補の他の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、
図1に示す超音波診断装置の表示部に表示する表示画像及び計測項目候補の他の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明の実施の形態に係る超音波診断装置の主要部の他の一例(変形例1)を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、
図9に示す超音波診断装置の情報表示方法の一例を説明するブロックである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
[超音波診断装置]
本実施の形態に係る超音波診断装置を、
図1を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る超音波診断装置1の主要部の一例を示すブロック図である。
【0020】
超音波診断装置1は、生体などの被検体内部の生体組織の形状、性状又は動態を超音波画像として可視化し、画像診断するために用いられる。
【0021】
超音波診断装置1は、
図1に示すように、装置本体10、超音波プローブ(本発明における超音波探触子)20等を備える。超音波診断装置1において、超音波プローブ20は、ケーブルを介して、装置本体10と接続されているが、無線通信を介して、装置本体10と接続されてもよい。
【0022】
[装置本体]
装置本体10は、
図1に示すように、操作入力部11、送信部12、受信部13、画像生成部14、表示部15、制御部16、記憶部17等を備える。
【0023】
操作入力部11は、ユーザー(例えば、医師や検査技師等の医療従事者)が入力操作を行うためのユーザーインターフェイスであり、ユーザーが行った入力操作を操作信号に変換し、制御部16に入力する。操作入力部11は、例えば、複数のキー(ボタン)を有するコントロールパネル、キーボード及びマウス等から構成される。表示部15としてタッチパネルディスプレイを使用する場合、そのタッチパネル部分は操作入力部11の一部として機能し、例えば、後述する計測項目を選択するためのタッチ入力を検出する。
【0024】
操作入力部11では、ユーザーは、例えば、超音波診断装置1の計測時の操作、診断時の操作、表示部15に表示させる情報に対する操作等の入力操作を行う。
【0025】
送信部12は、駆動信号である電圧パルスを生成して、超音波プローブ20の各音響素子に出力する送信回路である。送信部12は、チャンネル毎(音響素子毎)に、電圧パルスの電圧振幅、パルス幅及びタイミングを設定する。
【0026】
例えば、送信部12は、各音響素子から出力される超音波が、被検体内に設定された焦点に集束するように、各音響素子に対して供給する電圧パルスの遅延時間を変化させる(遅延処理)。
【0027】
また、送信部12は、チャンネル切替により、音響素子を順に駆動することにより、被検体内を超音波で走査する。
【0028】
受信部13は、超音波の反射による超音波エコーの受信により各音響素子で生成される受信信号を受信して処理する受信回路である。
【0029】
受信部13は、各チャンネルの受信信号を増幅してA/D変換し、A/D変換後の受信信号に遅延時間を与える。このとき、受信部13は、被検体内に設定された焦点からの超音波エコーにより生成される受信信号の位相が揃うように、遅延時間を与える(遅延処理)。これにより、受信部13は、複数チャンネルの受信信号を一つにまとめる(以降、「整相加算信号」と呼ぶ)。そして、受信部13は、整相加算信号にフィルタ処理を行って、画像生成部14に出力する。
【0030】
画像生成部14は、受信部13から出力される整相加算信号(受信データ)に基づいて、二次元状のフレームデータとなる超音波画像の画像データ(以降、超音波画像データ)の生成処理を行う。画像生成部14は、走査モードに応じて、例えば、Bモード画像、ドプラ画像(カラードプラ画像、パルスドプラ画像、連続波ドプラ画像及びテッシュドプラ画像等)、Mモード画像、エラスト画像等の超音波画像データを生成する。後述する計測項目は、これらの画像データの観察領域に関係する。
【0031】
画像生成部14は、例えば、対数圧縮処理、検波処理、FFT解析処理等を行った上で、超音波画像データを生成する。画像生成部14において、超音波画像データを生成する処理は、公知の処理と同様の処理でよいので、ここでは、その説明は省略する。また、生成した超音波画像データは、例えば、記憶部17に記憶させてもよい。
【0032】
また、画像生成部14は、画像生成部14で生成された超音波画像データを、表示部15に対応する表示信号に変換し、表示画像として出力する。また、画像生成部14は、後述する計測項目候補も、表示部15に対応する表示信号に変換して出力する。
【0033】
表示部15は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTディスプレイ、又は、タッチパネルディスプレイ等で構成される。表示部15は、画像生成部14から入力された表示画像を超音波画像として表示する。なお、表示部15は、装置本体10に固定されたものに限らず、装置本体10に有線で接続された外部ディスプレイや装置本体10と無線接続されたタブレット等でもよい。
【0034】
制御部16は、所謂、コンピューターであり、図示は省略するが、演算/制御装置としてのCPU(Central Processing Unit)、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を有する。
【0035】
ROMには、プログラムや設定データが記憶される。CPUは、ROMから処理内容に応じたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムを実行することにより、超音波診断装置1の各機能ブロックの動作を集中制御する。つまり、制御部16は、操作入力部11、送信部12、受信部13、画像生成部14及び表示部15を、それぞれの機能に応じて制御することによって、超音波診断装置1全体を制御する。
【0036】
本実施の形態において、制御部16は、各部を制御する制御ブロックに加えて、計測項目推定部161、計測部163を有する。
【0037】
計測項目推定部161は、例えば、受信部13からの受信データに基づいて、計測可能または計測不可の計測項目候補を推定する。ここで、計測項目候補となる計測項目は、被検体の観察領域の計測の項目であり、観察領域の面積、長さが含まれ、また、例えば、周囲長径、撮影部位、撮影範囲、撮影対象の動きの周期性なども含まれる。計測項目推定部161について、詳細は後述する。
【0038】
計測部163は、被検体の観察領域の計測項目を計測する。計測部163は、それぞれの計測項目に応じた計測処理(例えば、計測プログラム)を有している。計測部163は、自動計測モードと手動計測モードとを有し、計測項目推定部161により計測可能な計測項目候補を推定できる場合は、自動計測モードで動作し、例えば、選択された計測項目の計測を実行する。
【0039】
一方、計測項目推定部161により計測可能な計測項目候補を推定できない場合、または、計測不可の計測項目候補しか推定できない場合、計測部163は、例えば、ユーザーの操作により、手動計測モードに切り替えられる。この場合、計測不可の計測項目は、自動計測モードのままだと、計測自体は可能であっても、精度が低く、計測精度を保証できない場合がある。そのため、手動計測モードに切り替え、ユーザーが観察領域の計測項目を指定することにより、計測部163は、指定された計測項目の計測を実行する。この場合、例えば、計測対象の部位をユーザーが指定することにより、計測の精度を向上可能である。
【0040】
記憶部17は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又は、フラッシュメモリ等の記憶装置であり、画像生成部14が生成した超音波画像データ、計測部163が計測した計測結果を記憶する。
【0041】
なお、以上説明した送信部12、受信部13、画像生成部14、計測項目推定部161、計測部163は、各処理に応じた専用又は汎用のハードウェア(電子回路)で構成されてもよく、制御部16と協働して各機能を実現する。
【0042】
例えば、送信部12、受信部13、画像生成部14、計測項目推定部161、計測部163は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、PLD(Programmable Logic Device)等のハードウェアで構成される。PLDとしては、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含む。送信部12、受信部13、画像生成部14、計測項目推定部161、計測部163は、DSP、PLD等から構成される場合、それらの処理プログラムを有している。
【0043】
また、送信部12、受信部13、画像生成部14、計測項目推定部161、計測部163は、各部における処理を、CPUやGPU(Graphics Processing Unit)で実行するよう構成されてもよい。この場合、CPUやGPUは、各部の処理を行う処理プログラムを有している。
【0044】
[超音波プローブ]
超音波プローブ20は、例えば、コンベックスプローブ、リニアプローブ、セクタープローブ、三次元プローブ等である。図示は省略するが、超音波プローブ20は、複数の音響素子等を備える。各音響素子は、例えば、電気信号を機械的な振動に、また、機械的な振動を電気信号に変換可能で超音波の送受信が可能な圧電素子である。
【0045】
超音波プローブ20は、送信部12から出力された電圧パルスを超音波に変換して被検体内へ送信し、被検体内で反射した超音波エコーを受信し、受信した受信信号を受信部13へ出力する。このとき、超音波プローブ20は、上述したように、チャンネル切替により、音響素子を順に駆動することにより、被検体内を超音波で走査(スキャン)する。そして、受信した受信信号に基づいて、画像生成部14は、二次元状のフレームデータとなる超音波画像データを生成することになる。
【0046】
[超音波診断装置の情報表示方法]
超音波診断装置1は、以上説明した構成を有する。ユーザーが超音波プローブ20を被検体の表面(表皮)に接触させることにより、超音波診断装置1は、超音波プローブ20、送信部12及び受信部13により、被検体内の超音波画像データを取得する。そして、超音波診断装置1は、画像生成部14により、取得された超音波画像データに基づいて、表示画像、例えば、断面画像を生成し、超音波画像として表示部15に表示する。
【0047】
超音波画像データは、二次元状のフレームデータとして生成されており、フレームデータに対応する表示画像を時系列にリアルタイムで表示することにより、リアルタイム表示が可能である。また、超音波診断装置1は、ユーザーの操作に応じて、受信部13から入力された受信データや画像生成部14で生成された超音波画像データ、表示画像等に対する計測を行うことにより、例えば、胎児の腹部の長径や周囲長等を計測することができる。
【0048】
ところが、例えば、断面画像等の表示画像に表示される部位に対し、複数の計測項目が存在する場合、ユーザーが望む計測項目とは異なる計測が実行されてしまうことがある。
【0049】
そこで、本実施の形態では、制御部16において、計測項目推定部161は、観察領域において計測可能または計測不可の計測項目候補を推定し、表示部15は、観察領域に対する計測項目候補を表示するようにしている。表示部15が観察領域に対する計測項目候補を表示するので、ユーザーは、計測項目候補の中から所望の計測項目を選択することができ、制御部16は、計測部163を用いて、選択された所望の計測項目を計測することができる。
【0050】
このような計測項目候補の表示、選択及び選択された計測項目の計測について、
図2を参照して説明を行う。
図2は、超音波診断装置1の情報表示方法の一例を説明するブロックである。
【0051】
超音波診断装置1において、超音波プローブ20、送信部12及び受信部13を用いて取得された受信データは、画像生成部14に入力される。入力された受信データは、画像生成部14で、超音波画像データや表示画像に生成されて、表示画像、例えば、断面画像として、表示部15に出力され、表示部15は、表示画像をリアルタイムで表示する。
【0052】
このとき、計測項目推定部161は、ユーザーの操作により起動されると、受信部13からの受信データを入力データとして用いて、計測可能または計測不可の計測項目候補を推定する。ここでの処理は、表示画像に合わせてリアルタイムで行うので、受信データを用いて、計測項目候補を推定することが望ましい。なお、制御部16の処理能力によっては(処理能力が高い場合には)、画像生成部14で生成された超音波画像データや表示画像を用いて、計測項目候補を推定してもよい。計測項目推定部161で推定された計測項目候補は、表示部15に出力され、表示部15は、計測項目候補をリアルタイムで表示する。
【0053】
表示部15には、表示画像と共に計測項目候補もリアルタイムで表示される。例えば、
図2に示すように、計測項目候補として、「計測A」、「計測B」、「計測C」の3つが表示部15に表示されたとする。ユーザーが、「計測A」、「計測B」、「計測C」の中から、所望の計測項目を選択することにより、計測部163が起動し、選択された計測項目の計測が実行されることになる。例えば、ユーザーが、「計測A」を選択すると、計測部163が起動し、選択された「計測A」の計測が実行されることになる。
【0054】
ここで、計測項目推定部161における推定について、
図3及び
図4を参照して説明する。
図3は、超音波診断装置1の計測項目推定部161で用いるAI技術の一例を説明する図である。
図4は、
図3に示すAI技術で使用する学習データセットの一例である。
【0055】
計測項目推定部161は、AI技術を用いて、推定を行っている。計測項目推定部161は、例えば、ニューラルネットワークを用いた学習済みモデル又は識別器であり、学習済みモデル又は識別器は、例えば、超音波画像(断面画像)と計測項目候補とを対応付けて学習されたモデルである(
図3及び
図4を参照)。
【0056】
なお、ここでの学習済みモデルは、超音波画像(断面画像)と計測項目候補とを対応付けて学習されたモデルであるが、受信データ又は超音波画像データと計測項目候補とを対応付けて学習されたモデルでもよい。
【0057】
本実施の形態において、ニューラルネットワークは、入力層と、隠れ層と、出力層と、Softmax活性化関数と、を有する。
【0058】
入力層は、例えば、超音波画像等の情報を隠れ層に伝搬する層である。隠れ層は、情報の特徴を抽出する層である。出力層は、分類するラベルの確率を判定する層である。Softmax活性化関数は、ラベルの出力値を0(0%)から1(100%)の範囲で、かつ、全てのラベルの出力値の和が1(100%)となる値へ変換する。
【0059】
ニューラルネットワークにおいて、隠れ層と出力層のニューロンは、入力された正解データの情報のラベルと出力結果のラベルとが一致するように、その重みや閾値が学習により調整される。
【0060】
上記ニューラルネットワークでは、例えば、
図4に示すように、超音波画像と当該画像において計測可能な計測項目の確率を1(100%)としたものを1セットとするN個の正解データを学習データセットとして用いて学習を行う。
【0061】
このような学習を行ったニューラルネットワークに対し、例えば、画像生成部14で生成された超音波画像が入力されると、
図3に示すように、入力された超音波画像について、各計測項目に対する確率が出力される。
図3に示す例では、計測Aの確率が80%であり、計測可能な計測項目候補と推定可能であり、また、計測C、計測Dの確率が、それぞれ、2%、1%であり、計測不可の計測項目候補と推定可能である。
【0062】
以上のようにして、計測項目推定部161は、計測可能または計測不可の計測項目候補を推定する。つまり、計測項目推定部161は、計測可能な計測項目を計測項目候補として自動で推定することができる。そして、表示部15は、
図2に示すように、表示画像と共に、計測項目候補をリアルタイムで表示する。
【0063】
このとき、計測項目推定部161は、所定確率以上の計測項目を計測可能と推定して、当該計測項目を計測項目候補として表示部15に出力する。例えば、
図3に示すように、計測A、計測B、計測C、計測Dの確率が、それぞれ、80%、17%、2%、1%であるとし、80%以上の計測項目を計測可能と推定すると、計測項目推定部161は、計測Aを計測項目候補として、表示部15に出力する。この場合、表示部15は、所定確率以上の計測項目である計測Aを計測項目候補として表示する。
【0064】
また、所定確率以上の計測項目が複数ある場合には、計測項目推定部161は、複数の計測項目を計測項目候補として表示部15に出力する。この場合、表示部15は、例えば、
図2に示すように、所定確率以上の計測項目である計測A、計測Bを計測項目候補として表示する。この場合、表示部15は、
図2に示すように、確率の高い順に左から右へ計測項目候補を表示するようにしてもよいし、
図5に示すように、確率の高い順に上から下へ計測項目候補を表示するようにしてもよい。
【0065】
また、表示部15は、
図6に示すように、確率の高い順に、予め決められた個数の計測項目を表示するようにしてもよい。
図6に示す例では、予め決められた個数が3個である場合であり、
図3に示すように、計測A、計測B、計測C、計測Dの確率が、それぞれ、80%、17%、2%、1%であるとすると、上位3つの計測A、計測B、計測Cが確率の高い順に上から下へ表示される。このとき、表示部15は、計測項目と共に、確率の順位を表示してもよい。
【0066】
また、表示部15は、所定確率以上の計測項目であって、確率の高い順に、予め決められた個数の計測項目を表示するようにしてもよい。
【0067】
また、表示部15は、
図7に示すように、計測項目と共に、当該計測項目の確率を併記してもよい。
【0068】
また、表示部15は、
図8に示すように、計測項目と共に、当該計測項目の確率に応じて、その表示態様を変更してもよい。例えば、計測項目の確率に応じて、当該計測項目が表示される領域の色等を変更したり、当該計測項目自体を表示する色等を変更したりして、確率が高い計測項目をユーザーが視認できるようにする。例えば、
図8に示す例では、確率が高い計測Aが表示される領域を明るくし、確率が低い計測B、計測Cが表示される領域を暗くして、確率が高い計測Aをユーザーが視認できるようにしている。
【0069】
以上のようにして、表示部15は、確率が高い計測項目をユーザーが視認できるように、計測項目候補をリアルタイムで表示する。
【0070】
ユーザーは、表示部15に表示される計測項目候補を確認し、所望の計測項目を選択する。例えば、
図2に示すように、所望の計測項目が計測Aである場合、ユーザーは、例えば、コントロールパネルやタッチパネルを用いて、計測Aを選択する。当該選択による操作信号は、操作入力部11を介して、制御部16へ入力され、制御部16は、計測部163を起動する。具体的には、制御部16は、計測部163が有する計測Aの計測処理(例えば、計測プログラム)を起動し、表示部15に表示画像をリアルタイムで表示しながら、当該表示画像に対する計測Aをリアルタイムで行い、その計測結果をリアルタイムで表示する。
【0071】
なお、もし、計測項目推定部161が、計測可能な計測項目候補を推定できない場合、または、計測不可の計測項目候補しか推定できない場合には、表示部15に、計測不可であること、または、計測に不適切な超音波画像であることを表示させる。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態の超音波診断装置1は、制御部16において、計測項目推定部161が、計測可能または計測不可の計測項目候補を推定することにより、計測可能な計測項目候補を自動的に推定し、表示部15が、計測項目候補を表示する。表示部15が観察領域に対する計測項目候補を表示するので、ユーザーは、計測項目候補の中から所望の計測項目を選択することができ、制御部16は、計測部163を用いて、選択された所望の計測項目を即座に計測することができる。
【0073】
現在、多くの超音波診断装置において、AI技術を活用した自動計測が複数搭載されてきている。しかしながら、臓器/組織の認識は多くの演算負荷がかかるため、複数の計測項目に対応したAIエンジンを同時に実行させて、リアルタイムで自動計測を行うことは困難である。これに対し、本実施の形態では、計測項目候補の推定にAI技術を利用しているので、複数の計測項目に対応したAIエンジンを同時に実行する場合と比較して、演算負荷が小さく、リアルタイムで自動計測が可能となる。
【0074】
また、操作入力部11においては、操作用のボタンの数に限りがあったり、タッチパネルディスプレイにおいては、表示部15に表示できる操作用のボタンの数に限りがあったりする。そのため、ボタンの操作により、複数搭載されている自動計測の中から、所望の自動計測を実行しようとしても、即座に実行することはできず、検査時間の増加、患者やユーザーの負担の増加となる。これに対し、本実施の形態では、計測項目推定部161が計測可能な計測項目候補を自動的に推定し、表示部15が計測項目候補を表示する。そのため、ユーザーは、表示された計測項目候補から所望の計測項目を選択することで、自動計測を即座に実施可能である。その結果、検査時間を短縮し、患者やユーザーの負担を軽減することができる。
【0075】
また、従来は、観察部位ごとに多くの計測項目が定義されたメニューから所望の計測項目を探していた。これに対し、本実施の形態では、計測項目推定部161が計測可能な計測項目候補を自動的に推定し、表示部15が計測項目候補を表示する。そのため、所望の計測項目を探す必要がなく、検査時間を短縮し、患者やユーザーの負担を軽減することができる。
【0076】
<変形例1>
図9は、本発明の実施の形態に係る超音波診断装置1Aの主要部の他の一例を示すブロック図である。
【0077】
本変形例において、超音波診断装置1Aは、計測可能性推定部162を除いて、
図1に示す超音波診断装置1と同等の構成である。従って、超音波診断装置1Aにおいて、超音波診断装置1と重複する構成の説明は省略する。
【0078】
本変形例において、超音波診断装置1Aは、
図1に示す超音波診断装置1における計測項目推定部161に代えて、計測可能性推定部162を有する。また、本変形例において、操作入力部11は、計測項目を指定する指定部として機能する。
【0079】
計測可能性推定部162(本発明における推定部)は、操作入力部11を用いて指定された計測項目が観察領域において計測可能か否かを推定する。つまり、上記の本実施の形態と異なり、計測項目候補は推定せず、指定された計測項目が計測可能か否かを推定している。
【0080】
計測可能性推定部162における推定も、上述した計測項目推定部161と同様であり、AI技術を用いて、推定を行っている。具体的には、計測可能性推定部162も、一例として、計測項目推定部161と同様に、ニューラルネットワークを用いた学習済みモデル又は識別器とする。また、この学習済みモデル又は識別器も、計測項目推定部161と同様に、超音波画像(断面画像)と計測項目候補とを対応付けて学習されたモデルとする(
図3及び
図4を参照)。
【0081】
そして、本変形例では、制御部16において、計測可能性推定部162は、ユーザーにより指定された(ユーザーが所望する)計測項目が観察領域において計測可能か否かを推定し、表示部15は、指定された計測項目が計測可能か否かの情報を表示する。表示部15が指定された計測項目が計測可能か否かの情報を表示するので、ユーザーは、当該情報に基づいて、所望の計測項目を選択することができ、制御部16は、計測部163を用いて、選択された計測項目を計測することができる。
【0082】
ここで、本変形例における計測項目に関する情報の表示、選択及び選択された計測項目の計測について、
図10を参照して説明を行う。
図10は、
図9に示す超音波診断装置1Aの情報表示方法の一例を説明するブロックである。
【0083】
超音波診断装置1Aにおいても、超音波プローブ20、送信部12及び受信部13を用いて取得された受信データは、画像生成部14に入力される。入力された受信データは、画像生成部14で、超音波画像データや表示画像に生成されて、表示画像、例えば、断面画像として、表示部15に出力され、表示部15は、表示画像をリアルタイムで表示する。
【0084】
このとき、計測可能性推定部162は、ユーザーの操作により起動されると共に、ユーザーにより、少なくとも1つの計測項目が入力(指定)される。計測可能性推定部162は、受信部13からの受信データを入力データとして用いて、指定された計測項目が観察領域において計測可能か否かを推定する。ここでの処理も、表示画像に合わせてリアルタイムで行うので、受信データを用いて、指定された計測項目が計測可能か否かを推定することが望ましい。なお、制御部16の処理能力によっては(処理能力が高い場合には)、画像生成部14で生成された超音波画像データや表示画像を用いて、指定された計測項目が計測可能か否かを推定してもよい。計測項目推定部161で推定された、計測項目が計測可能か否かの情報、例えば、確率情報は、表示部15に出力され、表示部15は、計測項目及び確率情報をリアルタイムで表示する。
【0085】
表示部15には、表示画像と共に計測項目及び確率情報もリアルタイムで表示される。例えば、
図10に示すように、計測項目として、「計測A」、「計測B」、「計測C」の3つが指定され、表示部15に表示されたとする。この場合、計測項目と共に確率情報も表示部15に表示される。
【0086】
ユーザーは、計測項目と共に確率情報も参照して、指定された計測項目の中から、所望の計測項目を選択することにより、計測部163が起動し、選択された計測項目の計測が実行されることになる。例えば、ユーザーが、「計測A」を選択すると、計測部163が起動し、選択された「計測A」の計測が実行されることになる。
【0087】
指定された計測項目が計測可能か否かの推定は、上述したニューラルネットワークを用いた学習済みモデルを用いて、計測項目と共にその確率を確率情報として取得する。
【0088】
以上のようにして、計測可能性推定部162は、指定された計測項目が計測可能か否かを推定する。そして、表示部15は、
図10に示すように、表示画像、計測項目と共に、計測項目の計測可能性を示す確率をリアルタイムで表示する。
【0089】
ユーザーは、表示部15に表示される計測項目及び計測項目の計測可能性を示す確率を確認し、所望の計測項目を選択する。例えば、
図10に示すように、所望の計測項目が計測Aである場合、ユーザーは、例えば、コントロールパネルやタッチパネルを用いて、計測Aを選択する。当該選択による操作信号は、操作入力部11を介して、制御部16へ入力され、制御部16は、計測部163を起動する。具体的には、制御部16は、計測部163が有する計測Aの計測処理(例えば、計測プログラム)を起動し、表示部15に表示画像をリアルタイムで表示しながら、当該表示画像に対する計測Aをリアルタイムで行い、その計測結果をリアルタイムで表示する。
【0090】
なお、もし、計測可能性推定部162が、指定された計測項目が計測不可と推定した場合には、計測不可能であること、または、計測に不適切な超音波画像であることを表示部15に表示させる。
【0091】
以上説明したように、本変形例の超音波診断装置1Aは、制御部16において、計測可能性推定部162が、ユーザーにより指定された計測項目が観察領域において計測可能か否かを推定し、表示部15は、指定された計測項目が計測可能か否かの情報を表示する。表示部15が計測項目及びその計測可能か否かの情報を表示するので、ユーザーは、計測項目の中から所望の計測項目を選択することができ、制御部16は、計測部163を用いて、選択された所望の計測項目を即座に計測することができる。
【0092】
また、本変形例の超音波診断装置1Aでも、計測項目が計測可能か否かの推定にAI技術を利用しているので、複数の計測項目に対応したAIエンジンを同時に実行する場合と比較して、演算負荷が小さく、リアルタイムで自動計測が可能となる。
【0093】
また、本変形例の超音波診断装置1Aでも、計測可能性推定部162が、指定された計測項目が計測可能か否かを推定し、表示部15が指定された計測項目が計測可能か否かの情報を表示する。そのため、ユーザーは、表示された計測項目から所望の計測項目を選択することで、自動計測を即座に実施可能である。その結果、検査時間を短縮し、患者やユーザーの負担を軽減することができる。
【0094】
また、本変形例の超音波診断装置1Aでも、計測可能性推定部162が、指定された計測項目が計測可能か否かを推定し、表示部15が指定された計測項目が計測可能か否かの情報を表示する。そのため、所望の計測項目を探す必要がなく、検査時間を短縮し、患者やユーザーの負担を軽減することができる。
【0095】
上記実施の形態では、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明はその要旨、又は、その主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0096】
例えば、計測項目推定部161、計測可能性推定部162では、AI技術の一例として、ニューラルネットワークを用いているが、これ以外のAI技術を用いてもよい。
【符号の説明】
【0097】
1、1A 超音波診断装置
10 装置本体
11 操作入力部
12 送信部
13 受信部
14 画像生成部
15 表示部
16 制御部
161 計測項目推定部
162 計測可能性推定部
163 計測部
17 記憶部
20 超音波プローブ
【手続補正書】
【提出日】2025-01-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成部と、
前記観察領域において計測可能または計測不可の計測項目候補を前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定する計測項目推定部と、
前記計測項目候補を表示する表示部と、
を備える、超音波診断装置。
【請求項2】
前記表示部は、前記計測項目候補を、リアルタイムに表示する、
請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記生成部は、前記超音波画像データをリアルタイムに生成し、
前記計測項目推定部は、前記受信信号または前記リアルタイムに生成された超音波画像データに対して、前記計測項目候補をリアルタイムに推定する、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記計測項目推定部は、前記計測項目候補が計測可能か否かの確率を推定する、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記表示部は、
前記確率が所定確率以上の計測項目候補または前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目候補を表示するか、
前記確率が所定確率以上の計測項目候補であってかつ前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目候補を表示する、
請求項4記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記超音波画像データは、Bモード画像、ドプラ画像、Mモード画像及びエラスト画像の少なくとも一つに関するデータであり、
前記ドプラ画像は、カラードプラ画像、パルスドプラ画像、連続波ドプラ画像及びテッシュドプラ画像を含む、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記表示部に表示された計測項目候補を選択するための操作入力部を有する、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記表示部は、タッチパネルを有し、前記タッチパネルは、前記操作入力部として機能して、前記表示部に表示された計測項目候補を選択するためのタッチ入力を検出する、
請求項7記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記操作入力部として、前記表示部に表示された計測項目候補を選択するためのキーを備えたコントロールパネルを有する、
請求項7記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記計測項目推定部は、前記受信信号と前記計測項目候補とを対応付けて学習されたモデル、または、超音波画像と前記計測項目候補とを対応付けて学習されたモデルである、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項11】
前記計測項目推定部は、計測可能な計測項目候補を推定できない場合または計測不可の計測項目候補しか推定できない場合には、計測不可であることまたは計測に不適切な超音波画像であることを表示する、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項12】
前記計測項目推定部による計測可能な計測項目候補を推定できない場合または計測不可の計測項目候補しか推定できない場合であっても、前記観察領域の計測項目を計測する計測部を備える、
請求項1または2記載の超音波診断装置。
【請求項13】
被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成部と、
前記観察領域の計測項目を指定する指定部と、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定する推定部と、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する表示部と、
を備える、超音波診断装置。
【請求項14】
前記表示部は、前記計測可能か否かの情報を、リアルタイムに表示する、
請求項13記載の超音波診断装置。
【請求項15】
前記生成部は、前記超音波画像データをリアルタイムに生成し、
前記推定部は、前記受信信号または前記リアルタイムに生成された超音波画像データに対して、前記指定された計測項目が計測可能か否かをリアルタイムに推定する、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項16】
前記推定部は、前記計測項目が計測可能か否かの確率を推定する、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項17】
前記表示部は、
前記確率が所定確率以上の計測項目または前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目を、前記計測可能か否かの情報として表示するか、
前記確率が所定確率以上の計測項目であってかつ前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目を、前記計測可能か否かの情報として表示する、
請求項16記載の超音波診断装置。
【請求項18】
前記計測項目は、Bモード画像、ドプラ画像、Mモード画像及びエラスト画像に関係する計測項目の少なくとも一つを含み、
前記ドプラ画像は、カラードプラ画像、パルスドプラ画像、連続波ドプラ画像及びテッシュドプラ画像を含む、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項19】
前記推定部は、前記受信信号と前記計測項目とを対応付けて学習された識別器、または、超音波画像と前記計測項目とを対応付けて学習された識別器である、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項20】
前記推定部は、前記指定された計測項目が計測不可と推定された場合に、計測不可能であることまたは計測に不適切な超音波画像であることを表示する、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項21】
前記推定部により前記指定された計測項目が計測不可と推定された場合であっても、前記観察領域の計測項目を計測可能とする計測部を備える、
請求項13または14記載の超音波診断装置。
【請求項22】
コンピューターに、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信する送受信処理と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成処理と、
前記観察領域において計測可能または計測不可の計測項目候補を前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定する計測項目推定処理と、
前記計測項目候補を表示する表示処理と、
を実行させる、超音波診断プログラム。
【請求項23】
前記表示処理は、前記計測項目候補を、リアルタイムに表示する、
請求項22記載の超音波診断プログラム。
【請求項24】
前記生成処理は、前記超音波画像データをリアルタイムに生成し、
前記計測項目推定処理は、前記受信信号または前記リアルタイムに生成された超音波画像データに対して、前記計測項目候補をリアルタイムに推定する、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項25】
前記計測項目推定処理は、前記計測項目候補が計測可能か否かの確率を推定する、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項26】
前記表示処理は、
前記確率が所定確率以上の計測項目候補または前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目候補を表示するか、
前記確率が所定確率以上の計測項目候補であってかつ前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目候補を表示する、
請求項25記載の超音波診断プログラム。
【請求項27】
前記超音波画像データは、Bモード画像、ドプラ画像、Mモード画像及びエラスト画像の少なくとも一つに関するデータであり、
前記ドプラ画像は、カラードプラ画像、パルスドプラ画像、連続波ドプラ画像及びテッシュドプラ画像を含む、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項28】
前記表示処理は、操作入力部により、表示された計測項目候補を選択するための入力を検出する、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項29】
前記表示処理は、前記操作入力部としてタッチパネルを用いて、前記表示された計測項目候補を選択するためのタッチ入力を検出する、
請求項28記載の超音波診断プログラム。
【請求項30】
前記表示処理は、前記操作入力部としてキーを備えたコントロールパネルを用いて、前記表示された計測項目候補を選択するための入力を検出する、
請求項28記載の超音波診断プログラム。
【請求項31】
前記計測項目推定処理は、前記受信信号と前記計測項目候補とを対応付けて学習されたモデル、または、超音波画像と前記計測項目候補とを対応付けて学習されたモデルである、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項32】
前記計測項目推定処理は、計測可能な計測項目候補を推定できない場合または計測不可の計測項目候補しか推定できない場合には、計測不可であることまたは計測に不適切な超音波画像であることを表示する、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項33】
前記計測項目推定処理による計測可能な計測項目候補を推定できない場合または計測不可の計測項目候補しか推定できない場合であっても、前記観察領域の計測項目を計測する計測処理、
を前記コンピューターに実行させる、
請求項22または23記載の超音波診断プログラム。
【請求項34】
コンピューターに、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信する送受信処理と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成処理と、
前記観察領域の計測項目を指定する指定処理と、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定する推定処理と、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する表示処理と、
を実行させる、超音波診断プログラム。
【請求項35】
前記表示処理は、前記計測可能か否かの情報を、リアルタイムに表示する、
請求項34記載の超音波診断プログラム。
【請求項36】
前記生成処理は、前記超音波画像データをリアルタイムに生成し、
前記推定処理は、前記受信信号または前記リアルタイムに生成された超音波画像データに対して、前記指定された計測項目が計測可能か否かをリアルタイムに推定する、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項37】
前記推定処理は、前記計測項目が計測可能か否かの確率を推定する、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項38】
前記表示処理は、
前記確率が所定確率以上の計測項目または前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目を、前記計測可能か否かの情報として表示するか、
前記確率が所定確率以上の計測項目であってかつ前記確率の高い順に予め決められた個数の計測項目を、前記計測可能か否かの情報として表示する、
請求項37記載の超音波診断プログラム。
【請求項39】
前記計測項目は、Bモード画像、ドプラ画像、Mモード画像及びエラスト画像に関係する計測項目の少なくとも一つを含み、
前記ドプラ画像は、カラードプラ画像、パルスドプラ画像、連続波ドプラ画像及びテッシュドプラ画像を含む、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項40】
前記推定処理は、前記受信信号と前記計測項目とを対応付けて学習された識別器、または、超音波画像と前記計測項目とを対応付けて学習された識別器で処理を行う、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項41】
前記推定処理は、前記指定された計測項目が計測不可と推定された場合に、計測不可能であることまたは計測に不適切な超音波画像であることを表示する、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項42】
前記推定処理により前記指定された計測項目が計測不可と推定された場合であっても、前記観察領域の計測項目を計測可能とする計測処理、
を前記コンピューターに実行させる、
請求項34または35記載の超音波診断プログラム。
【請求項43】
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信し、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成し、
前記観察領域において計測可能または計測不可の計測項目候補を前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定し、
前記計測項目候補を表示する、
超音波診断装置の情報表示方法。
【請求項44】
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信し、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成し、
前記観察領域の計測項目を指定し、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定し、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する、
超音波診断装置の情報表示方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明に係る超音波診断装置は、
被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成部と、
前記観察領域において計測可能または計測不可の計測項目候補を前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定する計測項目推定部と、
前記計測項目候補を表示する表示部と、
を備える。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明に係る超音波診断装置は、
被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成部と、
前記観察領域の計測項目を指定する指定部と、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定する推定部と、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する表示部と、
を備える。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
本発明に係る超音波診断プログラムは、
コンピューターに、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信する送受信処理と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成処理と、
前記観察領域において計測可能または計測不可の計測項目候補を前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定する計測項目推定処理と、
前記計測項目候補を表示する表示処理と、
を実行させる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明に係る超音波診断プログラムは、
コンピューターに、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信する送受信処理と、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成する生成処理と、
前記観察領域の計測項目を指定する指定処理と、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定する推定処理と、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する表示処理と、
を実行させる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
本発明に係る超音波診断装置の情報表示方法は、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信し、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成し、
前記観察領域において計測可能または計測不可の計測項目候補を前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定し、
前記計測項目候補を表示する。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本発明に係る超音波診断装置の情報表示方法は、
被検体に対して超音波探触子で超音波を送受信し、
観察領域から得られる受信信号を基に超音波画像データを生成し、
前記観察領域の計測項目を指定し、
前記指定された計測項目が計測可能か否かを前記受信信号または前記超音波画像データに基づいて推定し、
前記計測可能か否かの情報を表示部に表示する。