(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015209
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】画像読取システム、サーバ装置及び画像読取装置、それらの制御方法、並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
H04N1/00 E
H04N1/00 350
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023118473
(22)【出願日】2023-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡野 俊史
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA14
5C062AA35
5C062AB02
5C062AB17
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB41
5C062AB47
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC31
5C062AC38
5C062AE03
5C062AE07
5C062AE15
5C062AF01
5C062AF02
(57)【要約】
【課題】画像読取システムにおいて、ユーザへの負荷を増大させずに、画像読取装置によって生成されてサーバ装置に保存される画像データに対するアクセス制御を適切に行う。
【解決手段】画像読取装置100は、端末200から受け付けたスキャン指示に従ってスキャン処理を行う。画像読取装置100は、スキャン処理によって生成されたスキャン画像の画像データを、キー情報(端末200の認証用情報)とともに画像サーバ400へ送信する。画像サーバ400は、画像読取装置100から受信した画像データとキー情報とを対応付けて画像サーバ400のストレージに保存する。画像サーバ400は、端末200のキー情報を含む、画像データの取得要求を端末200から受信すると、ストレージに保存されている画像データのうち、取得要求に含まれるキー情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、端末200に対して許可する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置と、前記画像読取装置と通信可能なサーバ装置と、を含む画像読取システムであって、
前記画像読取装置は、
前記画像読取装置及び前記サーバ装置と通信可能な端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記端末装置の認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する送信手段と、を備え、
前記サーバ装置は、
前記画像読取装置から受信した前記画像データと前記認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する保存手段と、
前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する制御手段と、を備える、
ことを特徴とする画像読取システム。
【請求項2】
前記画像読取装置は、
前記認証用情報を生成する生成手段と、
前記認証用情報を含む第1のコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、
を更に備える、ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取システム。
【請求項3】
前記生成手段は更に、生成した前記認証用情報を前記サーバ装置へ送信し、
前記端末装置は、前記第1のコード画像を読み取って取得した前記認証用情報を、前記サーバ装置へ送信し、
前記サーバ装置は、
前記端末装置から受信した認証用情報と、前記画像読取装置から受信した認証用情報とに基づいて、前記端末装置の認証を行い、前記端末装置の認証に成功すると、前記認証用情報を含むCookie情報を作成するよう前記端末装置に指示する認証手段、を更に備え、
前記制御手段は、前記Cookie情報を含む前記取得要求を前記端末装置から受信すると、前記Cookie情報に含まれる前記認証用情報に対応付けて前記ストレージに保存されている前記画像データへのアクセスを前記端末装置に許可する、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像読取システム。
【請求項4】
前記端末装置は、前記サーバ装置へのアクセス用のURLを保持しており、当該URLを用いて前記サーバ装置にアクセスし、
前記サーバ装置は、
前記端末装置からのアクセスを受け付けると、前記画像読取装置の前記表示部に表示された前記第1のコード画像の読み取りのための操作画面を前記端末装置へ提供する提供手段を更に備える、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像読取システム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記サーバ装置へのアクセス用のURLであって、前記生成された認証用情報を含むURLを含む前記第1のコード画像を前記表示部に表示し、
前記端末装置は、前記第1のコード画像から取得した前記URLを用いて前記サーバ装置にアクセスする、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像読取システム。
【請求項6】
前記表示制御手段は更に、前記画像読取装置へのアクセス用のURLを含む第2のコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるよう前記表示部に表示し、
前記生成手段は、前記第2のコード画像に含まれる前記画像読取装置へのアクセス用のURLへのアクセスを前記端末装置から受け付けると、前記認証用情報を生成する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の画像読取システム。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記第2のコード画像に含まれる前記URLへのアクセスに応じて前記端末装置へ設定画面を提供し、当該設定画面を介して前記端末装置から前記スキャン指示を受け付ける、
ことを特徴とする請求項6に記載の画像読取システム。
【請求項8】
前記設定画面は、前記サーバ装置へのアクセス用のURLの指定を受け付け可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項7に記載の画像読取システム。
【請求項9】
前記画像読取装置は、
前記認証用情報を前記サーバ装置に対して要求する要求手段と、
前記サーバ装置によって生成された認証用情報を受信すると、当該認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、を更に備え、
前記サーバ装置は、
前記認証用情報を生成し、当該認証用情報を前記画像読取装置へ送信する生成手段、を備える、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取システム。
【請求項10】
前記表示制御手段は更に、前記画像読取装置へのアクセス用のURLを含む第2のコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるよう前記表示部に表示し、
前記要求手段は、前記第2のコード画像に含まれる前記画像読取装置へのアクセス用のURLに対するアクセスを前記端末装置から受け付けると、前記端末装置の認証用情報の生成を、前記サーバ装置に対して要求する、
ことを特徴とする請求項9に記載の画像読取システム。
【請求項11】
前記表示制御手段は、前記第2のコード画像に含まれる前記画像読取装置へのアクセス用のURLへのアクセスに応じて前記端末装置へ設定画面を提供し、当該設定画面を介して前記端末装置から前記スキャン指示を受け付ける、
ことを特徴とする請求項10に記載の画像読取システム。
【請求項12】
前記設定画面は、前記サーバ装置へのアクセス用のURLの指定を受け付け可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項11に記載の画像読取システム。
【請求項13】
前記生成手段、前記表示制御手段及び前記認証手段による処理は、前記スキャン処理と並行して実行される、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像読取システム。
【請求項14】
前記認証用情報は、所定の長さの文字列で構成されたキー情報である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像読取システム。
【請求項15】
原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う画像読取装置と通信可能なサーバ装置であって、
前記画像読取装置において端末装置から受け付けたスキャン指示に従って前記スキャン処理を実行することで生成されたスキャン画像の画像データと前記端末装置の認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する保存手段と、
前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する制御手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項16】
ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置であって、
端末装置の認証用情報を生成する生成手段と、
前記認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、
前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する送信手段と、
を備え、前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求の受信に応じて、前記サーバ装置のストレージに保存された前記画像データへのアクセスが前記端末装置に許可される、
ことを特徴とする画像読取装置。
【請求項17】
ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置であって、
前記サーバ装置に対し端末装置の認証用情報を要求する要求手段と、
前記サーバ装置から前記認証用情報を受信すると、当該認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、
前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項18】
画像読取装置と、前記画像読取装置と通信可能なサーバ装置と、を含む画像読取システムの制御方法であって、
前記画像読取装置が、前記画像読取装置及び前記サーバ装置と通信可能な端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う工程と、
前記画像読取装置が、前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記端末装置の認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する工程と、
前記サーバ装置が、前記画像読取装置から受信した前記画像データと前記認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する工程と、
前記サーバ装置が、前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する工程と、
を含むことを特徴とする画像読取システムの制御方法。
【請求項19】
原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う画像読取装置と通信可能なサーバ装置の制御方法であって、
前記画像読取装置において端末装置から受け付けたスキャン指示に従って前記スキャン処理を実行することで生成されたスキャン画像の画像データと前記端末装置の認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する工程と、
前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する工程と、
を含むことを特徴とするサーバ装置の制御方法。
【請求項20】
ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置の制御方法であって、
端末装置の認証用情報を生成する工程と、
前記認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する工程と、
前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う工程と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する工程と、
を含み、前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求の受信に応じて、前記サーバ装置のストレージに保存された前記画像データへのアクセスが前記端末装置に許可される、
ことを特徴とする画像読取装置の制御方法。
【請求項21】
ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置の制御方法であって、
前記サーバ装置に対し端末装置の認証用情報を要求する工程と、
前記サーバ装置から前記認証用情報を受信すると、当該認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する工程と、
前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う工程と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する工程と、
を含むことを特徴とする画像読取装置の制御方法。
【請求項22】
サーバ装置のコンピュータに、請求項19に記載のサーバ装置の制御方法を実行させるためのプログラム。
【請求項23】
画像読取装置のコンピュータに、請求項20又は21に記載の画像読取装置の制御方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取システム、サーバ装置及び画像読取装置、それらの制御方法、並びにプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像読取装置によって読み取った原稿の読取画像(スキャン画像)の画像データは、ストレージサービスを提供するサーバ装置(画像サーバ)へ送信されて電子的に保管されることがある。その場合、画像サーバに保管されている画像データに対する、携帯端末(モバイル端末)又はPC等の端末装置によるアクセスを適切に制御することが求められる。このような制御の一例では、ユーザ情報を管理する管理サーバを設け、画像読取装置の使用とサーバ装置に保管されている画像データへのアクセスとを、管理サーバによるユーザ認証に基づいて許可することが行われうる。
【0003】
上述の例では、管理サーバに対するユーザ情報の登録等の作業が必要になり、これはユーザの作業負荷の増加につながる。特許文献1には、携帯端末による複合機の不正使用を防止するための認証管理サーバを設け、認証管理サーバが、ユーザ情報の管理を行わずに複合機による印刷出力を制御するクラウドプリンティングシステムが記載されている。特許文献1のシステムでは、携帯端末が、識別情報を示す要求情報を認証管理サーバへ送信し、複合機が、携帯端末から受信した印刷指示情報から抽出した識別情報を示す要求情報を認証管理サーバへ送信する。認証管理サーバは、それぞれの装置から受信した要求情報に含まれる識別情報が一致する場合に、複合機へ印刷データを送信する。また、携帯端末には、複合機を用いた印刷出力のためのアプリケーションのインストールが必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のシステムでは、複合機(画像読取装置)によって生成されたスキャン画像の画像データをサーバ装置へ送信し、サーバ装置に保存された画像データに対する端末装置のアクセスを制御することは想定されていない。また、携帯端末が複合機を使用するために、特別なアプリケーションのインストールが必要になり、これは携帯端末のユーザに作業負荷を生じさせる。
【0006】
本発明は、画像読取システムにおいて、ユーザへの負荷を増大させずに、画像読取装置によって生成されてサーバ装置に保存される画像データに対するアクセス制御を適切に行う技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る画像読取システムは、画像読取装置と、前記画像読取装置と通信可能なサーバ装置と、を含む画像読取システムであって、前記画像読取装置は、前記画像読取装置及び前記サーバ装置と通信可能な端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段と、前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記端末装置の認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する送信手段と、を備え、前記サーバ装置は、前記画像読取装置から受信した前記画像データと前記認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する保存手段と、前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する制御手段と、を備える、ことを特徴とする。
【0008】
本開示の一態様に係るサーバ装置は、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う画像読取装置と通信可能なサーバ装置であって、前記画像読取装置において端末装置から受け付けたスキャン指示に従って前記スキャン処理を実行することで生成されたスキャン画像の画像データと前記端末装置の認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する保存手段と、前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本開示の一態様に係る画像読取装置は、ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置であって、端末装置の認証用情報を生成する生成手段と、前記認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段と、前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する送信手段と、を備え、前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求の受信に応じて、前記サーバ装置のストレージに保存された前記画像データへのアクセスが前記端末装置に許可される、ことを特徴とする。
【0010】
本開示の他の一態様に係る画像読取装置は、ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置であって、前記サーバ装置に対し端末装置の認証用情報を要求する要求手段と、前記サーバ装置から前記認証用情報を受信すると、当該認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段と、前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像読取システムにおいて、ユーザへの負荷を増大させずに、画像読取装置によって生成されてサーバ装置に保存される画像データに対するアクセス制御を適切に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】画像読取装置100の概略的な構成例を示す断面図。
【
図2】画像読取ユニット104の概略的な構成例を示す断面図。
【
図3】画像読取装置100のハードウェア構成例を示すブロック図。
【
図5】画像読取装置100の機能構成例を示すブロック図。
【
図6】端末200のハードウェア構成例を示すブロック図。
【
図7】画像読取システムにおいて実行される処理の例を示すシーケンス図(第1実施形態)。
【
図8】画像読取システムにおいて実行される処理の例を示すシーケンス図(第2実施形態)。
【
図9】画像読取システムにおいて実行される処理の例を示すシーケンス図(第3実施形態)。
【
図10】画像読取システムにおいて実行される処理の例を示すシーケンス図(第4実施形態)。
【
図11】画像サーバ400から端末200に提供される通知画面の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一又は同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0014】
[第1実施形態]
まず、本開示の第1実施形態に係る画像読取装置(原稿搬送装置)の構成例について説明する。
【0015】
<画像読取装置>
図1は、本実施形態に係る画像読取装置100の概略的な構成例を示す断面図である。画像読取装置100は、読取対象の原稿101が積載される原稿台102を備える。原稿台102上の原稿は、原稿検出センサ110によって検出される。原稿台102上の原稿は、給紙ローラ106により1枚ずつ分離されて搬送路108に送り出される。搬送路108に送り出され、搬送路108を搬送される原稿101は、レジストセンサ109によって検出される。レジストセンサ109によって原稿101が検出されると、画像読取ユニット104は、搬送路108を搬送中の原稿101の画像(原稿上に形成された画像)の読み取りを開始する。
【0016】
図1に示すように、本実施形態の画像読取装置100は、搬送路108の両側に2つの画像読取ユニット104を備える。一方の画像読取ユニット104が、原稿101の第一面(表面)の画像を読み取るように構成され、他方の画像読取ユニット104が、原稿101の第二面(裏面)の画像を読み取るように構成される。搬送路108を介して各画像読取ユニット104に対向する位置には、背景板105が配置されている。背景板105は、例えば、黒色の部材である。なお、画像読取装置100は、1つの画像読取ユニット104のみを備えるように構成されてもよい。
【0017】
画像読取ユニット104による画像の読み取りが行われた原稿101は、排出部103に向けて搬送ローラ107によって搬送路108を搬送され、最終的に排出部103に排出されて排出部103において積載される。排出部103に設けられた原稿検出センサ111は、排出部103に排出されて積載されている原稿101の検出に用いられる。また、搬送路108の排出口付近に設けられた原稿検出センサ112は、搬送路108に残っている原稿101の検出に用いられる。原稿検出センサ111及び112を用いることで、原稿101が搬送路108に残っているか、排出部103に排出されたかを検出可能である。
【0018】
画像読取装置100は更に、搬送路108に沿って給紙ローラ106とレジストセンサ109との間の位置に、重送検出センサ120を備える。重送検出センサ120は、複数枚の原稿が重なった状態(静電気等により複数枚の原稿が密着した状態)で搬送路108を搬送される重送の検出に用いられる。重送検出センサ120は、例えば、超音波の発信部及び受信部を備える超音波センサで構成される。超音波センサを用いる場合、搬送路108上の原稿(原稿シート)を通過する際の超音波の減衰量に基づいて重送を検出可能である。
【0019】
図2は、画像読取ユニット104の概略的な構成例を示す断面図である。画像読取ユニット104は、筐体1041と、搬送路108に面して設けられたガラス板1042とを備える。筐体1041及びガラス板1042によって画像読取ユニット104の内部が密封されている。画像読取ユニット104の内部には、イメージセンサ1043と、一対の発光部1044a及び1044bと、が設けられている。
【0020】
イメージセンサ1043は、ラインイメージセンサで構成され、例えば、CCDラインセンサ又はコンタクトイメージセンサで構成される。原稿101の搬送方向と直交する方向(主走査方向)に沿って配置されている。イメージセンサ1043は、搬送中の原稿101の画像を主走査方向の1ライン単位で読み取って画像信号を出力する。
【0021】
発光部1044aは、イメージセンサ1043に対して原稿101の搬送方向の上流側に配置される光源を有する。発光部1044bは、イメージセンサ1043に対して原稿101の搬送方向の下流側に配置される光源を有する。イメージセンサ1043は、発光部1044aと発光部1044bとの間に挟まれた位置に配置される。発光部1044a及び1044bは、それぞれ、イメージセンサ1043と平行に、主走査方向に沿って配置され、複数のLEDを含むLEDアレイで構成される。
図2に示すように、イメージセンサ1043は、発光部1044a及び1044bが原稿101に照射した光の反射光を受光することで、原稿101上の画像を読み取る。
【0022】
図3は、本実施形態に係る画像読取装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。画像読取装置100の制御部10は、CPU11、RAM(ランダムアクセスメモリ)12、記憶部13、入出力I/F(インタフェース)14及び通信I/F15を備える。
【0023】
CPU11は、1つ以上のプロセッサで構成される。CPU11は、記憶部13に格納されているプログラムをRAM12に読み出して実行することで、画像読取装置100全体の制御を行う。RAM12は、CPU11による作業領域として使用される。記憶部13は、制御部10によって実行される各種プログラム(例えば、制御プログラム)、及び制御部10による処理に用いられる各種情報又はデータを格納するように構成される。例えば、イメージセンサ1043による原稿の画像の読み取りによって得られた画像データが記憶部13に保存される。記憶部13は、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読み出し専用メモリ)、HDD(ハードディスクドライブ)及びSSD(ソリッドステートドライブ)等の1つ以上の記憶装置(メモリ)で構成される。
【0024】
入出力I/F14には、駆動回路24及び画像処理回路26が接続される。駆動回路24は、画像読取ユニット104の発光部1044a及び1044bを駆動する。画像処理回路26は、ADC25を介してイメージセンサ1043と接続される。イメージセンサ1043は、搬送中の原稿101の画像を主走査方向の1ライン単位で読み取って画像信号を出力する。ADC(アナログ/デジタル変換器)25は、イメージセンサ1043から出力されるアナログ形式の画像信号をデジタル形式の画像データに変換して出力する。画像処理回路26は、ADC25から出力された画像データに対して、シェーディング補正等の画像処理を行う。CPU11は、画像処理回路26から出力される画像データを取得する。
【0025】
通信I/F15は、外部装置との通信を行うためのインタフェースであり、有線通信インタフェース、無線LAN通信若しくはBluetooth(登録商標)通信等のための無線通信インタフェース、USBインタフェース、又はSCSIインタフェース等で構成されうる。本実施形態では一例として、通信I/F15は、有線LAN(ローカルエリアネットワーク)に接続された有線通信インタフェースであるものとする。なお、画像読取装置100は、個別の外部装置又はネットワークと接続される複数の通信I/F15を備えてもよい。例えば、画像読取装置100は、複数の通信I/F15として、ある外部装置と直接接続されたUSB又はSCSIインタフェースと、有線LANと接続された有線通信インタフェースとを備えてもよい。
【0026】
通信I/F15は、任意の通信プロトコルに従って外部装置と通信可能であり、任意の通信経路を介して外部装置と通信可能である。複数の外部装置と接続される場合、外部装置ごとに異なる通信プロトコル及び通信経路が用いられてもよい。例えば、通信I/F15は、ある端末とHTTPプロトコルで通信し、別の端末とFTPプロトコルで通信するように構成されてもよい。本実施形態の画像読取装置100は、HTTPプロトコルに従って外部装置と通信可能なWebサーバ500(
図5)を有する。このため、外部装置は、当該外部装置上で動作するWebブラウザにより、画像読取装置100のWebサーバ500にアクセス可能である。
【0027】
画像読取装置100は、制御部10に接続された操作部130を備える。操作部130は、入力部及び出力部を含む。入力部は、タッチパネル及びハードキー等を備え、ユーザからの各種操作の受け付けを行う。出力部(表示部)は、液晶ディスプレイ等の表示装置を備え、ユーザに対して各種情報の出力(表示)を行う。入力部及び出力部は、タッチパネルディスプレイのように、1つのモジュールとして実現されてもよい。
【0028】
<画像読取処理>
画像読取装置100において、制御部10(CPU11)は、例えば、操作部130の操作により、又は外部装置から原稿の読み取りの開始指示(スキャン指示)を受けると、原稿台102にセットされた原稿101に対する画像読取処理を開始する。画像読取処理において、CPU11は、まず給紙ローラ106を駆動して、原稿台102からの原稿101の搬送を開始する。原稿台102に複数枚の原稿101がセットされた場合、1枚ずつ原稿が分離されて搬送路108を搬送される。CPU11は、その後、レジストセンサ109によって原稿101が検出されると、当該検出のタイミングを基準として、原稿101の画像の読み取りのための画像読取ユニット104の制御を行う。
【0029】
具体的には、CPU11は、発光部1044a及び発光部1044bの発光を制御し、イメージセンサ1043を駆動することで、原稿101の画像の読み取りを行う。画像読取ユニット104は、イメージセンサ1043によって原稿101の画像を読み取って読取画像の画像データを生成し、生成した画像データを制御部10へ出力する。制御部10は、得られた画像データを画像読取装置100のRAM12又は記憶部13に一時的に保存する。なお、画像データは、画像読取装置100と通信可能な外部装置(サーバ装置)に保存されてもよい。
【0030】
<画像読取システムの構成>
図4は、本実施形態に係る画像読取システムの構成例を示す。画像読取システムは、画像読取装置100と、ネットワークを介して画像読取装置100と通信可能な端末装置(端末)200及び300とを含む。画像読取システムは更に、ネットワークを介して画像読取装置100、端末200及び300と通信可能な画像サーバ400を含む。当該ネットワークは、有線LAN及び無線LAN等を含む。本実施形態では、画像読取装置100の通信I/F15は、ネットワークを介して端末200、端末300及び画像サーバ400と通信可能に接続される。
【0031】
端末200及び300は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)又はモバイル端末等の情報処理装置で構成される。例えば、端末200又は300が、スマートフォン又はタブレット端末等のモバイル端末で構成される場合、当該端末は、無線LAN通信用の無線アクセスポイントに無線接続し、当該無線アクセスポイントを介して有線LANに接続することで、画像読取装置100及び画像サーバ400と通信してもよい。
【0032】
本実施形態において、端末200は、画像読取装置100を操作するユーザ(操作ユーザ)によって使用される端末装置である。なお、端末300は、この操作ユーザとは異なるユーザが操作する端末の例を示しており、その構成は端末200と同様である。端末200にはWebブラウザ210が予めインストールされている。操作ユーザは、端末200上で動作するWebブラウザ210を介して画像読取装置100を操作する。端末200は、操作ユーザの操作に従って、Webブラウザ210により画像読取装置100のWebサーバ500(
図5参照)にアクセスする。これにより、Webブラウザ210は、画像読取装置100の操作用の操作画面に対応する画面データとして、HTML(Hyper Text Markup Language)データをWebサーバ500から取得し、取得したHTMLデータに基づいて操作画面を表示する。端末200(Webブラウザ210)は、表示した操作画面を介して操作ユーザから原稿の読み取りの開始指示(スキャン指示)を受け付けると、当該スキャン指示を画像読取装置100へ送信する。
【0033】
画像読取装置100の制御部10(CPU11)は、端末200から受信したスキャン指示に従って、上述のように画像読取処理を行う。CPU11は、原稿101の搬送を開始して当該原稿の読み取りを行い、当該読み取りにより得られた読取画像の画像データを、RAM12又は記憶部13に一時的に保存する。保存された画像データは、その後、ネットワークを介して画像サーバ400へ送信される。画像サーバ400は、画像読取装置100から受信した画像データを保存し、端末200等の端末装置と画像データを共有するサーバ装置(ファイルサーバ)である。端末200は、ネットワークを介して画像サーバ400にアクセスし、読取画像の画像データを画像サーバ400からダウンロードすることが可能である。
【0034】
<画像読取装置の機能構成>
図5は、画像読取装置100の機能構成例(ソフトウェア構成例)を示すブロック図である。画像読取装置100は、OS上で動作するアプリケーションとしてWebサーバ500を有する。画像読取装置100の起動時に、CPU11は、OSを起動し、その後にWebサーバ500を起動する。Webサーバ500は、CPU11上に常駐するプロセスとして動作し、ネットワークを介してリクエスト(要求)を受信するまで待機する。リクエストの受信に応じて、Webサーバ500は、当該リクエストに応じたレスポンス(応答)を返す。
【0035】
画像読取装置100は、Webサーバ500上で動作するアプリケーションとして、UI表示アプリケーション(UI表示アプリ)501、及びスキャンアプリケーション(スキャンアプリ)502を有する。UI表示アプリ501は、Webサーバ500の起動に応じて起動され、操作部130における画面の表示を制御する。スキャンアプリ502は、Webサーバ500が画像読取処理の開始指示(スキャン指示)を受け付けると、Webサーバ500によって起動される。スキャンアプリ502は、受け付けたスキャン指示に従って、スキャナドライバ(図示せず)を介して画像読取ユニット104を制御することで画像読取処理(スキャン処理)を行う。
【0036】
なお、本実施形態において、スキャンアプリ502は、端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像(読取画像)の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段の一例として機能する。また、Webサーバ500は、スキャン処理によって生成されたスキャン画像の画像データを、端末装置の認証用情報(例えばキー情報)とともに画像サーバ400へ送信する送信手段の一例として機能する。
【0037】
<端末装置の構成>
図6は、本実施形態に係る端末200のハードウェア構成例を示すブロック図である。端末200は、制御部220と、制御部220に接続された記憶部202、通信部203、操作部204、及びカメラ205とを備える。制御部220は、端末200全体の動作を制御するCPU201を含む。なお、端末300の構成は、端末200の構成と同様でありうる。
【0038】
本実施形態の端末200は、少なくとも無線LAN通信機能を有するモバイル端末で構成される。通信部203は、無線LAN通信用の通信I/Fを少なくとも含む、1つ以上の通信I/Fで構成される。通信部203は、無線LAN通信用の通信I/Fに加えて、例えば、4G又は5G規格等のモバイル通信規格に対応した無線通信用の通信I/F、及びBluetooth(登録商標)通信用の通信I/Fを含んでもよい。
【0039】
記憶部202は、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読み出し専用メモリ)、及びSSD(ソリッドステートドライブ)等の1つ以上の記憶装置(メモリ)で構成される。CPU201は、記憶部202に格納されているプログラムを読み出して実行することで、端末200全体の制御を行う。操作部204は、タッチパネル及びハードキー等を備え、ユーザからの各種操作の受け付けを行う。カメラ205は、CPU201によって制御される撮影デバイスである。
【0040】
上述のように、端末200にはWebブラウザ210が予めインストールされている。端末200は、Webブラウザ210を用いて、画像読取装置100(Webサーバ500)及び画像サーバ400にアクセス可能である。記憶部202には、Webブラウザ210に対応するプログラムが予め格納されている。端末200のユーザによって、操作部204を用いてWebブラウザ210の起動操作が行われると、CPU201は、対応するプログラムを記憶部202から読み出して実行することで、Webブラウザ210を起動する。Webブラウザ210は、CPU201上のプロセスの1つとして動作する。
【0041】
端末200には、二次元コードリーダがインストールされている。二次元コードリーダは、カメラ205を用いて撮影して得られた撮影画像に含まれる二次元コードを解析し、二次元コードに含まれる情報(文字列情報)を抽出するアプリケーションである。記憶部202には、二次元コードリーダに対応するプログラムが予め格納されている。端末200のユーザによって、操作部204を用いて二次元コードリーダの起動操作が行われると、CPU201は、対応するプログラムを記憶部202から読み出して実行することで、二次元コードリーダを起動する。二次元コードリーダは、CPU201上のプロセスの1つとして動作する。
【0042】
本実施形態の画像読取装置100は、Webサーバ500のURL(Uniform Resource Locator)を符号化して得られる二次元コードを、操作部130(表示部)に表示する。このURLは、画像読取装置100(Webサーバ500)へのアクセスのために使用可能である。端末200のユーザは、操作部204を操作して、操作部130に表示されている二次元コードを二次元コードリーダに読み取らせる。
【0043】
二次元コードリーダは、ユーザの操作に従って、カメラ205を用いて二次元コードを撮影することで、当該二次元コードの読み取りを行う。二次元コードリーダは、撮影により得られた撮影画像に含まれる二次元コードを解析し、二次元コードに含まれる文字列情報を抽出(取得)する。二次元コードリーダは、二次元コードから取得された文字列がURLを示す場合、Webブラウザ210を起動して、当該URLをWebブラウザ210へ受け渡す。これにより、Webブラウザ210は、二次元コードリーダから受け渡されたURLにアクセスすることで、画像読取装置100(Webサーバ500)にアクセスする。なお、Webブラウザ210側から二次元コードリーダを起動することも可能である。その場合にも、二次元コードリーダによって取得されたURLが、二次元コードリーダからWebブラウザ210へ受け渡され、Webブラウザ210は当該URLへのアクセスを行う。
【0044】
また、Webブラウザ210は、カメラ205を操作できるように構成されてもよい。具体的には、Webブラウザ210によって表示されるブラウザ画面上で、ユーザによってカメラ205の起動指示が行われると、CPU201は、カメラ205を起動する。CPU201は更に、カメラ205の操作画面(図示せず)を操作部204(タッチパネル)に表示し、当該操作画面を介してユーザの操作を受け付ける。操作画面上に配置された撮影ボタンがユーザによって押されると、CPU201は、カメラ205による撮影を行う。これにより、取得された撮影画像が、あるいは当該撮影画像に含まれる二次元コードから取得されたURLがWebブラウザ210へ入力される。
【0045】
<処理シーケンス>
図7は、本実施形態の画像読取システムにおいて、端末200、画像読取装置100及び画像サーバ400によって実行される処理の例を示すシーケンス図である。
図7に示すように、本実施形態の画像読取システムでは、接続処理、認証処理、スキャン処理及び画像取得処理の順に、各処理が実行される。
【0046】
(接続処理)
接続処理は、端末200と画像読取装置100との間の接続(コネクション)を確立する処理である。
【0047】
まずS101で、操作ユーザ(端末200のユーザ)は、画像読取装置100の操作部130を用いて、Webサーバ500のURL(スキャン用URL)を符号化して得られる二次元コードを操作部130に表示させるための操作を行う。
【0048】
S102で、画像読取装置100は、操作ユーザの操作に従って、Webサーバ500のURLを符号化して得られる二次元コード(コード画像)を、端末200による読み取りが可能になるよう操作部130に表示する。操作部130に表示される二次元コードは、例えばQRコード(登録商標)で構成される。なお、二次元コードに代えて、バーコード等の一次元コードが用いられてもよい。なお、操作部130の表示領域の一部に二次元コードが表示されてもよいし、操作部130に、二次元コードの表示専用の表示部が、メッセージ画面又は操作画面等の画面表示用の表示部とは別に設けられてもよい。本実施形態において、S102において表示される二次元コードは、画像読取装置100へのアクセス用のURLを含む第2のコード画像の一例である。
【0049】
次にS103で、操作ユーザは、端末200の操作部204を用いて、二次元コードリーダの起動操作、及び画像読取装置100の操作部130に表示中の二次元コードを二次元コードリーダに読み取らせるための読取操作を行う。S104で、端末200(CPU201)は、操作ユーザの操作に従って、二次元コードリーダを起動し、二次元コードリーダによるコード読取処理を行う。コード読取処理において、二次元コードリーダは、操作部130に表示中の二次元コードをカメラ205によって撮影し、得られた撮影画像からWebサーバ500のURLを抽出(取得)する。なお、コード読取処理において、二次元コードリーダは、カメラ205の撮影画像を操作部204に表示する。操作ユーザは、カメラ205によって二次元コードが撮影されるように、端末200の位置を画像読取装置100の操作部130に近づける。
【0050】
コード読取処理が完了すると、S105で、端末200は、取得されたURLに対してアクセスする。具体的には、二次元コードリーダによってWebブラウザ210が起動され、Webブラウザ210が、取得されたURLに対し、端末200及び画像読取装置100の両者が接続されたネットワークを介してアクセスを行う。これにより、端末200(Webブラウザ210)と画像読取装置100(Webサーバ500)との間で接続が確立される。
【0051】
画像読取装置100(Webサーバ500)は、端末200との接続の確立に応じて、S106で、ホーム画面(スキャン設定画面)の画面データを端末200(Webブラウザ210)へ送信する。端末200(Webブラウザ210)は、Webサーバ500から受信した画面データに基づいて、ホーム画面をブラウザ画面として操作部204に表示する。このように、画像読取装置100(Webサーバ500)は、操作部130に表示した二次元コードに含まれるURLへのアクセスに応じて端末200(Webブラウザ210)へスキャン設定画面を提供する。なお、後述するように、画像読取装置100は、端末200に提供したスキャン設定画面を介して、端末200からスキャン指示を受け付ける(S131,S132)。
【0052】
(認証処理)
上述の接続処理が完了した後、画像読取システムでは、画像サーバ400にアクセスする端末200を認証するための認証処理が行われる。
【0053】
まずS111で、画像読取装置100は、接続処理により接続を確立した端末200の認証用情報として、キー情報を生成する。端末200の認証用情報は、画像サーバ400による端末200の認証に用いられる。キー情報は、認証対象の端末装置(本例では端末200)以外の端末装置に対して生成されたキー情報と重複しない又は重複する可能性が十分に低いものとなるように生成される。本実施形態では、一例として、キー情報は、所定の長さの文字列(例えば、64文字から成るランダムな文字列)で構成される。
【0054】
次にS112で、画像読取装置100は、生成したキー情報を画像サーバ400へ送信する。本実施形態では、画像サーバ400のアドレス等の、画像サーバ400へのキー情報の送信に必要な情報は、予め画像読取装置100に設定されているものとする。画像サーバ400は、キー情報を画像読取装置100から受信すると、S113で、受信したキー情報を記憶部(ストレージ)に保存する。
【0055】
画像サーバ400は、キー情報の送信元の画像読取装置100に対して、画像サーバ400へのログインを要求してもよい。その場合、画像読取装置100は、キー情報の送信前に画像サーバ400へのログインを行い、ログインに成功するとキー情報を画像サーバ400へ送信する。ログインに必要な情報(例えば、ID及びパスワード)は、予め画像読取装置100に設定される。なお、画像サーバ400へのログインに必要な情報は、画像サーバ400で管理されてもよいし、別の管理サーバで管理されてもよい。ログインのための認証には、OAuth2.0等の認証プロトコルが使用されてもよい。
【0056】
画像サーバ400へのキー情報の送信が完了すると、S114で、画像読取装置100は、キー情報を符号化して得られる二次元コード(コード画像)を、端末200による読み取りが可能になるように操作部130に表示する。なお、この二次元コードの表示は、操作ユーザによる操作部130を用いた操作に従って行われてもよい。本実施形態において、S114において表示される二次元コードは、生成された認証用情報(キー情報)を含む第1のコード画像の一例である。
【0057】
S115で、端末200(Webブラウザ210)は、画像サーバ400へのアクセスを行う。例えば、ホーム画面を用いて行われる操作ユーザの操作に従って、画像サーバ400へのアクセスが行われてもよい。なお、本実施形態では、画像サーバ400へのアクセスに必要となる、画像サーバ400へのアクセス用のURLは、端末200において(記憶部202)予め保持されているものとする。端末200は、予め保持しているURLを用いて画像サーバ400にアクセスする。
【0058】
例えば、S106でWebサーバ500から受信した画面データに基づいてWebブラウザ210が表示しているホーム画面に、画像読取装置100からの読取画像の画像データの送信先となる画像サーバ400のURLを指定するための送信先URL指定メニューが設けられる。この場合、操作ユーザは、ホーム画面に設けられている送信先URL指定メニューを選択し、画像サーバ400のURLを指定する。これにより、端末200(Webブラウザ210)は、指定されたURLを用いて、認証のために画像サーバ400へのアクセスを実行する。このとき、送信先URL(画像サーバのURL)は、Webブラウザ210が保持しているお気に入り(ブックマーク)などの情報を選択することで指定可能にされてもよいし、端末200にインストールされた別アプリから取得可能にされてもよい。
【0059】
次にS116で、画像サーバ400は、端末200からのアクセスに対する応答として、画像読取装置100の操作部130に表示された、キー情報を含む二次元コードの読み取りを促す通知画面の画面データを送信する。
図11は、S116において画像サーバ400から端末200へ提供される通知画面の例(通知画面1100)を示している。このように、画像サーバ400は、端末200からのアクセスを受け付けると、画像読取装置100の表示部(操作部130)に表示された、キー情報を含む二次元コードの読み取りのための操作画面(通知画面)を、端末200へ提供する。
【0060】
S117で、端末200(Webブラウザ210)は、通知画面1100を操作部204に表示して、操作ユーザによるボタン1101の操作を受け付ける。S118で、端末200(Webブラウザ210)は、通知画面1100におけるボタン1101の操作に従って、二次元コードリーダを起動し、二次元コードリーダによるコード読取処理を行う。コード読取処理において、二次元コードリーダは、操作部130に表示中の二次元コードをカメラ205によって撮影し、得られた撮影画像からキー情報を抽出(取得)する。コード読取処理が完了すると、二次元コードリーダは、取得したキー情報をWebブラウザ210に受け渡す。これに応じて、S119で、端末200(Webブラウザ210)は、二次元コードを読み取って取得したキー情報を、画像サーバ400へ送信する。
【0061】
画像サーバ400は、端末200(Webブラウザ210)からキー情報を受信すると、S120で、端末200についての認証処理を行う。具体的には、画像サーバ400は、S112において画像読取装置100から受信したキー情報(第1キー情報)と、S119において端末200(Webブラウザ210)から受信したキー情報(第2キー情報)とを比較することで認証処理を行う。当該認証処理において、画像サーバ400は、第1キー情報と第2キー情報とが一致した場合、端末200の認証に成功したと判定し、一致しなかった場合、端末200の認証に失敗したと判定する。
【0062】
端末200の認証に成功した場合、S121で、画像サーバ400は、認証の成功を示し、キー情報を含むCookie情報(クッキー情報)の作成指示を、端末200(Webブラウザ210)へ送信する。端末200(Webブラウザ210)は、画像サーバ400から受信した作成指示に従って、S122で、キー情報を含むCookie情報を作成し、記憶部202に保存する。なお、本例は、Cookie情報を用いて画像サーバ400が端末200(Webブラウザ210)の認証状態を判定するが、端末200の認証状態の判定が可能な方法であれば、Cookie情報を用いる方法以外の方法が使用されてもよい。
【0063】
端末200の認証に失敗した場合には、Cookie情報の作成及び保存は行われず、
図7のシーケンスによる処理は終了される。この場合、端末200は画像サーバ400にアクセスして読取画像の画像データを取得することはできないことになる。
【0064】
(スキャン処理)
上述の認証処理が完了した後、画像読取システムでは、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理が行われる。なお、端末200(Webブラウザ210)は、画像サーバ400による端末200の認証が成功し、Cookie情報の作成(S122)が完了すると、操作部204の表示画面をホーム画面(スキャン設定画面)に戻すものとする。
【0065】
まずS131で、端末200(Webブラウザ210)は、操作部204に表示したスキャン設定画面を介して、画像の読み取りに関する設定、及びスキャン処理の開始指示(スキャン指示)のための操作を操作ユーザから受け付ける。スキャン設定画面は、例えば、カラーモード(例:カラー、グレー又は白黒)、原稿(用紙)サイズ(例:A4又はレター)、解像度(例:100又は300DPI)、読取面(例:片面又は両面)、及び出力ファイルの形式(例:PDF又はJPEG)の設定項目についての設定を受け付け可能となるように構成される。S132で、端末200(Webブラウザ210)は、操作ユーザの操作に従って、スキャン設定及びスキャン指示を画像読取装置100(Webサーバ500)へ送信する。
【0066】
画像読取装置100(Webサーバ500)は、スキャン設定及びスキャン指示を端末200(Webブラウザ210)から受信すると、S133で、受信したスキャン設定に従ったスキャン処理の実行を、スキャンアプリ502に開始させる。
【0067】
スキャンアプリ502は、原稿台102にセットされた原稿を1枚ずつ順に搬送し、画像読取ユニット104によって当該原稿の画像の読み取りを行うよう、スキャン処理を制御する。スキャン処理は、原稿台102にセットされた原稿が無くなるまで継続される。なお、所定の枚数の原稿が読取対象とされてもよいし、端末200から受信されるスキャン設定において読取対象の原稿の枚数が設定されてもよい。スキャンアプリ502は、画像読取ユニット104によって生成された読取画像(スキャン画像)の画像データを、RAM12又は記憶部13に保存する。なお、スキャンアプリ502は、読取画像の画像データに対して、例えば、明るさ補正、色味補正、余白領域の削除、又は白紙画像の削除等の、所定の画像処理を行い、画像処理後の画像データを保存してもよい。スキャンアプリ502は、スキャン処理の実行が完了したことWebサーバ500へ通知し、スキャン処理を終了する。
【0068】
Webサーバ500がスキャンアプリ502から完了通知を受信すると、S134で、画像読取装置100(Webサーバ500)は、読取画像の画像データを画像サーバ400へ送信する。その際、画像読取装置100(Webサーバ500)は、画像データに対して(S111において生成した)キー情報を付加して当該画像データの送信を行う。このように、画像読取装置100(Webサーバ500)は、スキャン処理によって生成された画像データを、端末200の認証用情報(キー情報)とともに画像サーバ400へ送信する。更にS135で、画像読取装置100(Webサーバ500)は、スキャン処理の完了を端末200(Webブラウザ210)に対して通知する。
【0069】
画像サーバ400は、キー情報が付加された画像データを画像読取装置100から受信すると、S136で、受信した画像データとキー情報とを対応付けて、画像サーバ400のストレージ(記憶部)に保存する。これにより、端末200(Webブラウザ210)による画像データの取得可否(即ち、画像データへのアクセスを端末200に許可するか否か)を、画像サーバ400が適切に判定することを可能にする。なお、画像データと対応付けてストレージに保存する情報として、キー情報以外を含んでいてもよい。例えば、画像読取装置100から送信されたコマンドに含まれるデバイス情報、画像読取装置100のIPアドレスや受信した時刻などとともに保存してよい。
【0070】
(画像取得処理)
上述のスキャン処理が完了した後、画像読取システムでは、画像サーバ400に保存されたスキャン画像の画像データを端末200が取得(ダウンロード)する画像取得処理が行われる。
【0071】
端末200(Webブラウザ210)は、スキャン処理の完了通知(S135)を受信すると、S141で、スキャン処理により生成された読取画像の画像データを取得するための、読取画像の取得要求(画像データの取得要求)を、画像サーバ400へ送信する。その際、端末200(Webブラウザ210)は、画像サーバ400による端末200(Webブラウザ210)の認証が成功している場合、S122で作成したCookie情報を取得要求に付加して、当該取得要求を画像サーバ400へ送信する。
【0072】
画像サーバ400は、読取画像の取得要求を端末200(Webブラウザ210)から受信すると、S142で、受信した取得要求に付加されているCookie情報の確認処理を行う。具体的には、画像サーバ400は、Cookie情報に基づいて、取得要求の送信元の端末200(Webブラウザ210)についての認証に成功している否かを判定する。画像サーバ400は、受信した取得要求に適切なCookie情報が付加されている場合には、取得要求の送信元の端末200(Webブラウザ210)についての認証に成功していると判定する。画像サーバ400は、それ以外の場合には、認証に失敗していると判定する。
【0073】
画像サーバ400は、取得要求の送信元の端末200(Webブラウザ210)についての認証に成功していると判定すると、S143で、端末200への画像データの送信処理を行う。具体的には、画像サーバ400は、ストレージに保存されている読取画像の画像データのうちで、Cookie情報からキー情報を抽出し、抽出したキー情報に対応付けられている画像データを特定する。画像サーバ400は、取得要求に対する応答として、特定した画像データを端末200(Webブラウザ210)へ送信する。このように、画像サーバ400は、キー情報含む取得要求を端末200から受信すると、ストレージに保存されている画像データのうち、取得要求に含まれるキー情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、端末200に対して許可する。
【0074】
端末200(Webブラウザ210)は、読取画像の取得要求に対する応答として、読取画像の画像データを画像サーバ400から受信すると、受信した画像データを記憶部202に保存する。このようにして、本実施形態の画像読取システムにおいて、接続処理、認証処理、スキャン処理及び画像取得処理が行われる。
【0075】
以上説明したように、本実施形態の画像読取システムにおいて、画像読取装置100は、画像読取装置100及び画像サーバ400と通信可能な端末200から受け付けたスキャン指示(S132)に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う(S133)。画像読取装置100は、スキャン処理によって生成された画像データを、キー情報(端末200の認証用情報)とともに画像サーバ400へ送信する(S134)。画像サーバ400は、画像読取装置100から受信した画像データとキー情報とを対応付けて画像サーバ400のストレージに保存する(S136)。画像サーバ400は、キー情報を含む、読取画像の取得要求(S141)を端末200から受信すると、ストレージに保存されている画像データのうち、取得要求に含まれるキー情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、端末200に対して許可する(S142)。
【0076】
本実施形態では、画像サーバ400におけるユーザ情報の管理を必要とせずに、画像読取装置100で生成されたキー情報(端末200の認証用情報)を用いて、画像サーバ400に保存される画像データに対するアクセス制御を行うことが可能である。このように、画像サーバ400におけるユーザ管理に伴う負荷は生じない。また、端末200における処理のために、特別なアプリケーションのインストールを要しないため、当該インストールに伴う負荷も生じない。したがって、本実施形態によれば、画像読取システムにおいて、ユーザへの負荷を増大させずに、画像読取装置100によって生成されて画像サーバ400に保存される画像データに対するアクセス制御(画像データの取得権限の管理)を適切に行うことが可能になる。
【0077】
本実施形態では、画像サーバ400による端末200(及び画像読取装置100)の認証を、スキャン処理の開始前に行っているが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像サーバ400による端末200(及び画像読取装置100)の認証を、スキャン処理の完了後に行ってもよい。
【0078】
また、画像読取装置100に表示されたキー情報をコード読取処理によって読み取ってWebブラウザ210に受け渡し、画像サーバ400に送信する例について説明したがこれに限定されるものではない。上述したように認証処理をいつ実施するかに関わらず、例えばユーザによる手入力でWebブラウザ210に対して入力可能にしてもよい。
【0079】
また、本実施形態では、S134において画像データを送信する際にキー情報とともに送信しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、何らかの「デバイス情報」を送信することにより画像サーバ400が画像読取装置100あるいは端末200を特定可能とし、その「デバイス情報」とS112で送信したキー情報とを紐づけることで、端末200からの読取画像の取得要求に対し、キー情報を用いた認証を実行することができる。
【0080】
[第2実施形態]
第1実施形態では、端末200が、画像サーバ400へのアクセス用のURLを予め保持しており、当該URLを用いて画像サーバ400にアクセスする例について説明した。この例では、端末200において、画像サーバ400へのアクセス用のURLが、例えば操作ユーザの操作に従って予め設定されている必要がある。そこで、第2実施形態では、第1実施形態と異なり、画像サーバ400へのアクセス用のURLを、画像読取装置100から端末200へ提供する例について説明する。以下では、第1実施形態と共通する部分には同じ符号を用い、その説明については省略する。
【0081】
図8は、本実施形態の画像読取システムにおいて、端末200、画像読取装置100及び画像サーバ400によって実行される処理の例を示すシーケンス図である。
図8に示すように、本実施形態の画像読取システムでは、第1実施形態(
図7)と同様、接続処理、認証処理、スキャン処理及び画像取得処理の順に、各処理が実行される。本実施形態では、これらの処理のうち、認証処理の手順が第1実施形態と異なっている。
【0082】
本実施形態の認証処理では、画像読取装置100は、第1実施形態(
図7)と同様、S111で、接続処理により接続を確立した端末200の認証用情報として、キー情報を生成し、S112で、生成したキー情報を画像サーバ400へ送信する。画像サーバ400は、キー情報を画像読取装置100から受信すると、S113で、受信したキー情報を記憶部(ストレージ)に保存する。
【0083】
画像サーバ400へのキー情報の送信が完了すると、S201で、画像読取装置100は、画像サーバ400へのアクセス用のURLであって、当該キー情報を含むURLを含む二次元コード(キー情報を含むURLを符号化して得られる二次元コード)を、端末200による読み取りが可能になるように操作部130に表示する。例えば、キー情報は、URLパラメータとして、画像サーバ400へのアクセス用のURLに付加される。
【0084】
端末200は、操作部130に表示された二次元コードのコード読取処理を行い、当該二次元コードから取得したURLを用いて画像サーバ400へのアクセスを行う。具体的には、S202で、端末200(Webブラウザ210)は、二次元コードリーダの起動及び二次元コードリーダによるコード読取処理のための操作を、操作ユーザから受け付ける。二次元コードリーダの起動のための操作は、例えば、ホーム画面(スキャン設定画面)に設けられたボタンを用いて行われうる。
【0085】
S203で、端末200(Webブラウザ210)は、二次元コードリーダを起動し、二次元コードリーダによるコード読取処理を行う。コード読取処理において、二次元コードリーダは、操作部130に表示中の二次元コードをカメラ205によって撮影し、得られた撮影画像から、キー情報を含むURLを抽出(取得)する。コード読取処理が完了すると、二次元コードリーダは、取得したURLをWebブラウザ210に受け渡す。これに応じて、S204で、端末200(Webブラウザ210)は、二次元コードから取得されたURLを用いて、画像サーバ400へのアクセスを行う。これにより、画像サーバ400のアクセスと、キー情報の画像サーバ400への送信とが行われる。
【0086】
その後、S120で、画像サーバ400は、第1実施形態と同様、端末200(Webブラウザ210)から受信したキー情報と、S112において画像読取装置100から受信したキー情報(第1キー情報)とを用いて、端末200についての認証処理を行う。
図8のシーケンスにおいて、S121以降の処理は、第1実施形態と同様である。
【0087】
以上説明したように、本実施形態では、画像サーバ400へのアクセス用のURLを操作ユーザが端末200に設定することを必要とせずに、端末200が、画像読取装置100から二次元コードにより提供されるURLを用いて画像サーバ400へのアクセス可能である。また、二次元コードを利用して、URLとともにキー情報(端末200の認証用情報)を画像読取装置100から端末200へ提供できる。これにより、第1実施形態における効果に加えて、画像読取システムにおける認証処理に伴うユーザへの負荷をより軽減することが可能になる。
【0088】
なお、本実施形態では、画像サーバ400へのアクセス用のURLとともにキー情報が、二次元コードを利用して画像読取装置100から端末200へ提供されているが、本発明はこれに限定されず、他の情報が提供されてもよい。例えば、画像サーバ400がログインを必要とする場合、画像サーバ400へのアクセス用のURLとともに、画像サーバ400へのログインに必要な情報が提供されてもよい。
【0089】
[第3実施形態]
第1及び第2実施形態では、画像読取装置100がキー情報(端末200の認証用情報)を生成し、生成するキー情報を画像サーバ400へ送信する例について説明した。第3実施形態では、画像読取装置100ではなく、画像サーバ400が、画像読取装置100からの要求に応じてキー情報を生成し、生成したキー情報を画像読取装置100へ送信する例について説明する。以下では、第1実施形態と共通する部分の説明については省略する。
【0090】
図9は、本実施形態の画像読取システムにおいて、端末200、画像読取装置100及び画像サーバ400によって実行される処理の例を示すシーケンス図である。
図9に示すように、本実施形態の画像読取システムでは、第1実施形態(
図7)と同様、接続処理、認証処理、スキャン処理及び画像取得処理の順に、各処理が実行される。本実施形態では、これらの処理のうち、認証処理の手順が第1実施形態と異なっている。
【0091】
本実施形態の認証処理では、まずS301で、画像読取装置100は、接続処理により接続を確立した端末200の認証用情報(キー情報)の生成を、画像サーバ400に対して要求する。なお、画像サーバ400への要求は、S102において操作部130に表示された二次元コードからに含まれるURLに対するアクセスを、S105において端末200から受け付けたことに応じて実行されうる。
【0092】
画像読取装置100から受信した要求に応じて、画像サーバ400は、S302で、キー情報を生成する。画像サーバ400は、S303で、生成したキー情報を画像読取装置100へ送信する。
【0093】
画像サーバ400によって生成されたキー情報を受信すると、画像読取装置100は、S114で、当該キー情報を符号化して得られる二次元コードを、端末200による読み取りが可能になるように操作部130に表示する。
【0094】
その後、S115で、端末200(Webブラウザ210)は、第1実施形態と同様に画像サーバ400へのアクセスを行う。
図9のシーケンスにおいて、S116以降の処理は、第1実施形態と同様である。
【0095】
以上説明したように、本実施形態では、画像サーバ400によって生成されたキー情報を用いて、画像サーバ400による端末200の認証が行われる。本実施形態によれば、画像サーバ400におけるユーザ情報の管理を必要とせずに、画像サーバ400で生成されたキー情報を用いて、画像サーバ400に保存される画像データに対するアクセス制御を行うことが可能である。このため、第1実施形態と同様、画像読取システムにおいて、ユーザへの負荷を増大させずに、画像読取装置100によって生成されて画像サーバ400に保存される画像データに対するアクセス制御(画像データの取得権限の管理)を適切に行うことが可能になる。
【0096】
なお、上述の第1乃至第3実施形態では、Webサーバ500へのアクセス用のURL及びキー情報を、二次元コードへの符号化により端末200へ提供しているが、これは一例にすぎない。例えば、URLを文字列として画像読取装置100の操作部130に表示してもよい。その場合、端末200の操作ユーザは、操作部130に表示されたURL又はキー情報を、Webブラウザ210によって操作部204に表示されるブラウザ画面を介して入力してもよい。また、URL又はキー情報は、近距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標)通信)を用いて、画像読取装置100から端末200へ送信されてもよい。これらの例のように、画像読取装置100を使用するユーザがキー情報を取得しやすく、それ以外のユーザによる取得が難しい方法が用いられることは、キー情報が盗み取られる可能性が低くなる点で望ましい。
【0097】
また、第1及び第2実施形態では、画像読取装置100がキー情報を生成し、第3実施形態では、画像サーバ400がキー情報を生成している。これらの実施形態に対する変形例として、端末200がキー情報の生成を行うように構成されてもよい。更に、上述の各実施形態では、スキャン処理の開始前にキー情報の生成が行われているが、キー情報の生成は、スキャン処理の完了後に行われてもよい。
【0098】
[第4実施形態]
上述の各実施形態では、
図7乃至
図9を参照して、画像読取システムにおいてスキャン処理の開始前に認証処理を実行する例について説明した。第4実施形態では、スキャン処理と並行して認証処理を実行する例について説明する。以下では、第1及び第3実施形態と共通する部分には同じ符号を用い、その説明については省略する。
【0099】
図10は、本実施形態の画像読取システムにおいて、端末200、画像読取装置100及び画像サーバ400によって実行される処理の例を示すシーケンス図である。本実施形態の画像読取システムでは、接続処理、スキャン処理及び画像取得処理の順に、各処理が実行されるとともに、接続処理の完了後にスキャン処理と認証処理とが並行して実行される。
【0100】
端末200(Webブラウザ210)は、画像読取装置100(Webサーバ500)から受信した画面データに基づいて操作部204にホーム画面(スキャン設定画面)を表示(S106)した後、S131及びS132の処理を行う。端末(Webブラウザ210)は、S131で、ホーム画面(スキャン設定画面)を介して操作ユーザの操作を受け付け、S132で、当該操作ユーザの操作に従って、スキャン設定及びスキャン指示を画像読取装置100(Webサーバ500)へ送信する。
【0101】
画像読取装置100(Webサーバ500)は、スキャン設定及びスキャン指示を端末200(Webブラウザ210)から受信すると、S133aで、受信したスキャン設定に従ったスキャン処理の実行を、スキャンアプリ502に開始させる。本実施形態では、スキャン処理の実行の開始と並行して認証処理の実行が開始される。
図10に示すように、認証処理は、第1実施形態と同様の手順(
図7のS111~S122)、又は、第3実施形態と同様の手順(
図9のS301~S303,S114~S122)で実行される。
【0102】
本実施形態の画像読取システムは更に、画像サーバ400へのアクセス用のURLを、端末200から画像読取装置100へ提供するように構成される。具体的には、操作部204に表示されるホーム画面に、画像読取装置100からの読取画像の画像データの送信先となる画像サーバ400のURLを指定するための送信先URL指定メニューが設けられる。操作ユーザが、ホーム画面に設けられている送信先URL指定メニューを選択し、画像サーバ400のURLを指定すると、当該指定されたURLが、端末200(Webブラウザ210)から画像読取装置100(Webサーバ500)へ送信される。画像サーバ400のURLは、S132においてスキャン設定と一緒に送信されてもよいし、スキャン設定の送信より前に送信されてもよい。
【0103】
なお、画像サーバ400のURLは、例えば、入力欄へのURLの入力によって指定されてもよいし、Webブラウザ210が保持しているお気に入り(ブックマーク)を用いて指定されてもよい。あるいは、画像サーバ400のURLは、端末200にインストールされた別アプリから取得可能にされてもよい。
【0104】
画像読取装置100(Webサーバ500)は、スキャン指示(S132)を端末200(Webブラウザ210)から受信すると、スキャン処理の実行の開始と並行して、認証処理の実行を開始する。本実施形態の画像読取システムでは、キー情報の生成は、第1実施形態と同様、画像読取装置100で行われてもよいし(
図7のS111)、第3実施形態と同様、画像サーバ400で行われてもよい(
図9のS302)。
【0105】
認証処理においてエラー(例えば、キー情報の不一致による認証エラー)が発生した場合、画像読取装置100は、スキャン処理を停止する。例えば、画像サーバ400においてエラーが発生した場合、画像サーバ400は、エラーの発生を画像読取装置100(Webブラウザ210)へ通知し、画像読取装置100は、画像サーバ400からの通知に従ってスキャン処理を停止する。
【0106】
あるいは、画像読取装置100(Webサーバ500)は、スキャン処理を途中で停止せずに、読取対象の全原稿(例えば原稿台102上に積載された全原稿)のスキャン処理が完了した後に、エラーの発生を端末200(Webブラウザ210)へ通知してもよい。その場合、画像読取装置100(Webサーバ500)は、読取画像の画像データの送信先のURLの再設定が可能な操作画面を端末200(Webブラウザ210)へ提供し、URLの再設定を受け付けるように構成されることが好ましい。そのような操作画面を介してURLの再設定を受け付けた場合、再度、認証処理が行われ、画像サーバ400による認証が成功すると、画像取得処理が行われる。
【0107】
画像読取装置100(Webサーバ500)は、S133bで、スキャンアプリ502によるスキャン処理の実行が完了すると、読取画像の画像データを画像サーバ400へ送信する。なお、
図10には、認証処理の完了後にスキャン処理が完了する例を示しているが、スキャン処理の完了後に認証処理が完了する場合もありうる。その場合、画像読取装置100(Webサーバ500)は、認証処理の完了を待って(例えば、画像サーバ400からの認証成功を示す通知の受信に応じて)、読取画像の画像データを画像サーバ400へ送信してもよい。
【0108】
以上説明したように、本実施形態の画像読取システムでは、画像サーバ400へのアクセス用のURLが端末200から画像読取装置100へ提供されるとともに、スキャン処理と並行して認証処理が実行される。本実施形態によれば、画像サーバ400におけるユーザ情報の管理を必要とせずに、画像読取装置100又は画像サーバ400で生成されたキー情報を用いて、画像サーバ400に保存される画像データに対するアクセス制御を行うことが可能である。このため、画像読取システムにおいて、ユーザへの負荷を増大させずに、画像読取装置100によって生成されて画像サーバ400に保存される画像データに対するアクセス制御(画像データの取得権限の管理)を適切に行うことが可能になる。
【0109】
本明細書の開示は、以下の画像読取装置及びその制御方法、並びにプログラムを含む。
(項目1)
画像読取装置と、前記画像読取装置と通信可能なサーバ装置と、を含む画像読取システムであって、
前記画像読取装置は、
前記画像読取装置及び前記サーバ装置と通信可能な端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記端末装置の認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する送信手段と、を備え、
前記サーバ装置は、
前記画像読取装置から受信した前記画像データと前記認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する保存手段と、
前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する制御手段と、を備える、
ことを特徴とする画像読取システム。
(項目2)
前記画像読取装置は、
前記認証用情報を生成する生成手段と、
前記認証用情報を含む第1のコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、
を更に備える、ことを特徴とする項目1に記載の画像読取システム。
(項目3)
前記生成手段は更に、生成した前記認証用情報を前記サーバ装置へ送信し、
前記端末装置は、前記第1のコード画像を読み取って取得した前記認証用情報を、前記サーバ装置へ送信し、
前記サーバ装置は、
前記端末装置から受信した認証用情報と、前記画像読取装置から受信した認証用情報とに基づいて、前記端末装置の認証を行い、前記端末装置の認証に成功すると、前記認証用情報を含むCookie情報を作成するよう前記端末装置に指示する認証手段、を更に備え、
前記制御手段は、前記Cookie情報を含む前記取得要求を前記端末装置から受信すると、前記Cookie情報に含まれる前記認証用情報に対応付けて前記ストレージに保存されている前記画像データへのアクセスを前記端末装置に許可する、
ことを特徴とする項目2に記載の画像読取システム。
(項目4)
前記端末装置は、前記サーバ装置へのアクセス用のURLを保持しており、当該URLを用いて前記サーバ装置にアクセスし、
前記サーバ装置は、
前記端末装置からのアクセスを受け付けると、前記画像読取装置の前記表示部に表示された前記第1のコード画像の読み取りのための操作画面を前記端末装置へ提供する提供手段を更に備える、
ことを特徴とする項目2又は3に記載の画像読取システム。
(項目5)
前記表示制御手段は、前記サーバ装置へのアクセス用のURLであって、前記生成された認証用情報を含むURLを含む前記第1のコード画像を前記表示部に表示し、
前記端末装置は、前記第1のコード画像から取得した前記URLを用いて前記サーバ装置にアクセスする、
ことを特徴とする項目2又は3に記載の画像読取システム。
(項目6)
前記表示制御手段は更に、前記画像読取装置へのアクセス用のURLを含む第2のコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるよう前記表示部に表示し、
前記生成手段は、前記第2のコード画像に含まれる前記画像読取装置へのアクセス用のURLへのアクセスを前記端末装置から受け付けると、前記認証用情報を生成する、
ことを特徴とする項目2乃至5のいずれか1項目に記載の画像読取システム。
(項目7)
前記表示制御手段は、前記第2のコード画像に含まれる前記URLへのアクセスに応じて前記端末装置へ設定画面を提供し、当該設定画面を介して前記端末装置から前記スキャン指示を受け付ける、
ことを特徴とする項目6に記載の画像読取システム。
(項目8)
前記設定画面は、前記サーバ装置へのアクセス用のURLの指定を受け付け可能に構成されている、
ことを特徴とする項目7に記載の画像読取システム。
(項目9)
前記画像読取装置は、
前記認証用情報を前記サーバ装置に対して要求する要求手段と、
前記サーバ装置によって生成された認証用情報を受信すると、当該認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、を更に備え、
前記サーバ装置は、
前記認証用情報を生成し、当該認証用情報を前記画像読取装置へ送信する生成手段、を備える、
ことを特徴とする項目1に記載の画像読取システム。
(項目10)
前記表示制御手段は更に、前記画像読取装置へのアクセス用のURLを含む第2のコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるよう前記表示部に表示し、
前記要求手段は、前記第2のコード画像に含まれる前記画像読取装置へのアクセス用のURLに対するアクセスを前記端末装置から受け付けると、前記端末装置の認証用情報の生成を、前記サーバ装置に対して要求する、
ことを特徴とする項目9に記載の画像読取システム。
(項目11)
前記表示制御手段は、前記第2のコード画像に含まれる前記画像読取装置へのアクセス用のURLへのアクセスに応じて前記端末装置へ設定画面を提供し、当該設定画面を介して前記端末装置から前記スキャン指示を受け付ける、
ことを特徴とする項目10に記載の画像読取システム。
(項目12)
前記設定画面は、前記サーバ装置へのアクセス用のURLの指定を受け付け可能に構成されている、
ことを特徴とする項目11に記載の画像読取システム。
(項目13)
前記生成手段、前記表示制御手段及び前記認証手段による処理は、前記スキャン処理と並行して実行される、
ことを特徴とする項目3に記載の画像読取システム。
(項目14)
前記認証用情報は、所定の長さの文字列で構成されたキー情報である、
ことを特徴とする項目1乃至13のいずれか1項目に記載の画像読取システム。
(項目15)
原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う画像読取装置と通信可能なサーバ装置であって、
前記画像読取装置において端末装置から受け付けたスキャン指示に従って前記スキャン処理を実行することで生成されたスキャン画像の画像データと前記端末装置の認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する保存手段と、
前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する制御手段と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
(項目16)
ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置であって、
端末装置の認証用情報を生成する生成手段と、
前記認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、
前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する送信手段と、
を備え、前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求の受信に応じて、前記サーバ装置のストレージに保存された前記画像データへのアクセスが前記端末装置に許可される、
ことを特徴とする画像読取装置。
(項目17)
ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置であって、
前記サーバ装置に対し端末装置の認証用情報を要求する要求手段と、
前記サーバ装置から前記認証用情報を受信すると、当該認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する表示制御手段と、
前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う処理手段と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする画像読取装置。
(項目18)
画像読取装置と、前記画像読取装置と通信可能なサーバ装置と、を含む画像読取システムの制御方法であって、
前記画像読取装置が、前記画像読取装置及び前記サーバ装置と通信可能な端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う工程と、
前記画像読取装置が、前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記端末装置の認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する工程と、
前記サーバ装置が、前記画像読取装置から受信した前記画像データと前記認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する工程と、
前記サーバ装置が、前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する工程と、
を含むことを特徴とする画像読取システムの制御方法。
(項目19)
原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う画像読取装置と通信可能なサーバ装置の制御方法であって、
前記画像読取装置において端末装置から受け付けたスキャン指示に従って前記スキャン処理を実行することで生成されたスキャン画像の画像データと前記端末装置の認証用情報とを対応付けて前記サーバ装置のストレージに保存する工程と、
前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求を前記端末装置から受信すると、前記ストレージに保存されている画像データのうち、前記取得要求に含まれる前記認証用情報と対応付けられている画像データへのアクセスを、前記端末装置に対して許可する工程と、
を含むことを特徴とするサーバ装置の制御方法。
(項目20)
ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置の制御方法であって、
端末装置の認証用情報を生成する工程と、
前記認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する工程と、
前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う工程と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する工程と、
を含み、前記認証用情報を含む前記画像データの取得要求の受信に応じて、前記サーバ装置のストレージに保存された前記画像データへのアクセスが前記端末装置に許可される、
ことを特徴とする画像読取装置の制御方法。
(項目21)
ストレージを有するサーバ装置と通信可能な画像読取装置の制御方法であって、
前記サーバ装置に対し端末装置の認証用情報を要求する工程と、
前記サーバ装置から前記認証用情報を受信すると、当該認証用情報を含むコード画像を、前記端末装置による読み取りが可能になるように前記画像読取装置の表示部に表示する工程と、
前記端末装置から受け付けたスキャン指示に従って、原稿の画像を読み取ってスキャン画像の画像データを生成するスキャン処理を行う工程と、
前記スキャン処理によって生成された前記画像データを、前記認証用情報とともに前記サーバ装置へ送信する工程と、
を含むことを特徴とする画像読取装置の制御方法。
(項目22)
サーバ装置のコンピュータに、項目19に記載のサーバ装置の制御方法を実行させるためのプログラム。
(項目23)
画像読取装置のコンピュータに、項目20又は21に記載の画像読取装置の制御方法を実行させるためのプログラム。
【0110】
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0111】
100:画像読取装置、104:画像読取ユニット、10:制御部、11:CPU、13:記憶部、130:操作部、210:Webブラウザ、500:Webサーバ