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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025152164
(43)【公開日】2025-10-09
(54)【発明の名称】ゲーム装置および操作具
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/24 20140101AFI20251002BHJP
   A63F 13/837 20140101ALI20251002BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20251002BHJP
   A63F 9/02 20060101ALI20251002BHJP
【FI】
A63F13/24
A63F13/837
A63F13/426
A63F9/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024053937
(22)【出願日】2024-03-28
(71)【出願人】
【識別番号】725004907
【氏名又は名称】株式会社バンダイナムコエクスペリエンス
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100166523
【弁理士】
【氏名又は名称】西河 宏晃
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(72)【発明者】
【氏名】正路 千暁
(57)【要約】
【課題】回転表示部を利用したゲーム用の操作具を実現可能な技術を提供すること。
【解決手段】指示方向が設定された操作具1を画面に向けてプレイするゲーム装置において、操作具1は、表示面51が指示方向7に交差するように設けられた回転表示部50と、操作入力部20と、を備え、指示方向7をゲーム装置の画面に向ける方向とした場合に、操作入力部20よりも回転表示部50の方が画面に近い位置となるように配置構成される。ゲーム装置は、操作入力部20への操作入力に基づいて回転表示部50の表示画像を変更する制御を行うとともに当該操作入力に応じたゲーム進行制御を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指示方向が設定された操作具を画面に向けてプレイするゲーム装置であって、
前記操作具は、
表示面が前記指示方向に交差するように設けられた回転表示部と、
操作入力部と、
を備え、前記指示方向を前記画面に向ける方向とした場合に、前記操作入力部よりも前記回転表示部の方が前記画面に近い位置となるように配置構成され、
前記操作入力部への操作入力に基づいて前記回転表示部の表示画像を変更する制御を行うとともに当該操作入力に応じたゲーム進行制御を行うゲーム装置。
【請求項2】
前記指示方向は、前記回転表示部の回転中心を通る方向であり、
前記指示方向を検出する指示方向検出機能、
を備え、前記指示方向検出機能の検出結果に応じた前記画面中の表示位置に所定のマーカ画像を表示する制御を行う、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項3】
前記操作具は、長手方向を前記回転表示部の回転中心を通る方向とし、先端側に前記回転表示部を有する棒状部を有する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項4】
前記回転表示部は、前記操作入力部が位置する側に前記表示面を有する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項5】
前記操作入力部への操作入力には、少なくとも、単発操作入力と、前記単発操作入力の操作より長い長押し操作をした後に離す操作である長押し操作入力とがあり、
前記長押し操作がなされている間、徐々に変化してゆく画像を前記回転表示部に表示させ、当該長押し操作の後の離す操作に応じて所定の発動演出を前記画面に表示させる制御を行う、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項6】
前記操作具は、前記回転表示部をカバーする透明カバー部を備える、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項7】
前記回転表示部は、
モータ部と、
前記モータ部の回転子に接続されて回転する、LED(Light Emitting Diode)が配列されたブレード部と、
前記モータ部を支持する支持部と、
の3つのパーツを分解可能に有する、
請求項1に記載のゲーム装置。
【請求項8】
ゲーム画面に向ける指示方向が設定されたゲームプレイ用の操作具であって、
表示面が前記指示方向に交差するように設けられた回転表示部と、
操作入力部と、
を備え、前記指示方向を前記ゲーム画面に向ける方向とした場合に、前記操作入力部よりも前記回転表示部の方が前記ゲーム画面に近い位置となるように配置構成され、前記回転表示部は、前記操作入力部が位置する側に前記表示面を有する、操作具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置および操作具に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子群がライン上に配列されたプレートを高速で回転させることにより、残像効果で空間に画像を浮かび上がらせる回転表示部(バーサライタ等とも呼ばれる)の技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/087857号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、回転表示部を利用したゲーム用の操作具の技術は知られていなかった。回転表示部をゲーム用の操作具とするためには、幾つかの課題があった。例えば、ゲーム用に好適な回転表示部の配置構成は何かという課題や、表示させるまでに時間がかかるという課題、等である。
本願発明が解決しようとする課題は、回転表示部を利用したゲーム用の操作具を実現可能な技術を提供すること、である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための第1の発明は、指示方向が設定された操作具を画面に向けてプレイするゲーム装置であって、前記操作具は、表示面が前記指示方向に交差するように設けられた回転表示部と、操作入力部と、を備え、前記指示方向を前記画面に向ける方向とした場合に、前記操作入力部よりも前記回転表示部の方が前記画面に近い位置となるように配置構成され、前記操作入力部への操作入力に基づいて前記回転表示部の表示画像を変更する制御を行うとともに当該操作入力に応じたゲーム進行制御を行うゲーム装置である。
【0006】
また、他の発明は、ゲーム画面に向ける指示方向が設定されたゲームプレイ用の操作具であって、表示面が前記指示方向に交差するように設けられた回転表示部と、操作入力部と、を備え、前記指示方向を前記ゲーム画面に向ける方向とした場合に、前記操作入力部よりも前記回転表示部の方が前記ゲーム画面に近い位置となるように配置構成され、前記回転表示部は、前記操作入力部が位置する側に前記表示面を有する、操作具である。
【0007】
第1の発明等によれば、操作入力部よりも画面寄りの位置において、表示面が指示方向に交差する向きに回転表示部が配置されることとなる。そして、操作入力部への操作入力に応じてゲームを進行しながら、当該操作入力に応じて表示面の表示画像を変更することができる。プレイヤーは、操作具の指示方向を画面に向けるという自然な姿勢で操作具を操作することができる。このため、回転表示部を利用した好適なゲーム用の操作具を実現することができる。
【0008】
第2の発明は、上記の発明において、前記指示方向は、前記回転表示部の回転中心を通る方向であり、前記指示方向を検出する指示方向検出機能、を備え、前記指示方向検出機能の検出結果に応じた前記画面中の表示位置に所定のマーカ画像を表示する制御を行う、ゲーム装置である。
【0009】
第2の発明によれば、操作具を画面に向けて、マーカ画像の画面中の表示位置を指示するといったゲーム用として好適な操作具を実現することが可能となる。
【0010】
第3の発明は、上記の発明において、前記操作具は、長手方向を前記回転表示部の回転中心を通る方向とし、先端側に前記回転表示部を有する棒状部を有する、ゲーム装置である。
【0011】
第3の発明によれば、棒状部の方向によって指示方向を指示することができるため、回転表示部を利用しつつも、ゲーム用として好適な操作具を実現することができる。
【0012】
第4の発明は、上記の発明において、前記回転表示部は、前記操作入力部が位置する側に前記表示面を有する、ゲーム装置である。
【0013】
第4の発明によれば、操作入力部を操作するプレイヤーの側に向けて表示画像を表示させることが可能となる。プレイヤーからしてみれば、操作具の指示方向である画面の表示と、その操作具の回転表示部の表示画像との両者を見ながらゲームプレイが可能となる。
【0014】
第5の発明は、上記の発明において、前記操作入力部への操作入力には、少なくとも、単発操作入力と、前記単発操作入力の操作より長い長押し操作をした後に離す操作である長押し操作入力とがあり、前記長押し操作がなされている間、徐々に変化してゆく画像を前記回転表示部に表示させ、当該長押し操作の後の離す操作に応じて所定の発動演出を前記画面に表示させる制御を行う、ゲーム装置である。
【0015】
第5の発明によれば、長押し操作の間は徐々に変化してゆく画像を表示画像として表示させ、その後の離す操作に応じて発動演出を表示させることができる。したがって、回転表示部に所与の画像を表示させるまでに時間がかかるとしても、プレイヤーに違和感を与えるといったプレイ上の問題が生じることが殆どないゲーム用に好適な技術を実現することができる。
【0016】
第6の発明は、上記の発明において、前記操作具は、前記回転表示部をカバーする透明カバー部を備える、ゲーム装置である。
【0017】
第6の発明によれば、回転表示部によってプレイヤー等に怪我をさせることがないように保護することができる。また逆に、回転表示部を外部から保護することができる。
【0018】
第7の発明は、上記の発明において、前記回転表示部は、モータ部と、前記モータ部の回転子に接続されて回転する、LED(Light Emitting Diode)が配列されたブレード部と、前記モータ部を支持する支持部と、の3つのパーツを分解可能に有する、ゲーム装置である。
【0019】
第7の発明によれば、故障時等において回転表示部を分解し、パーツ単位で交換することが可能となる。そのため、メンテナンス性に優れるゲーム用の操作具を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】ゲーム装置の外観例を示す図。
図2】操作具の外観例を示す図。
図3】ゲーム画面の一例を示す図。
図4】回転表示部の構成例を示す側面図。
図5】回転表示部の分解図。
図6】発動操作の例を示す図。
図7】ゲーム画面の他の例を示す図。
図8】表示面の表示例を示す図。
図9】ゲーム画面の他の例を示す図。
図10】表示面の他の表示例を示す図。
図11】ゲーム画面の他の例を示す図。
図12】表示面の表示遷移例を示す図。
図13】ゲーム装置の機能構成例を示すブロック図。
図14】制御データ番号テーブルのデータ構成例を示す図。
図15】ゲーム装置が行う処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
【0022】
[全体構成]
図1は、本実施形態におけるゲーム装置1500の外観例を示す図あり、図2は、操作具1の外観例を示す図である。また、図3は、ディスプレイ1301に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。ゲーム装置1500は、ゲームセンターやアミューズメント施設に設置されるアーケード用(業務用)であり、1人のプレイヤーでプレイすることも、2人のプレイヤーが同時にプレイすることもどちらも可能に構成されている。
【0023】
ゲーム装置1500は、筐体の正面に配置されてゲーム画面を表示するディスプレイ1301と、ゲーム音声を出力するスピーカ1303と、プレイヤーがゲーム操作を入力するための2つの操作具1と、ゲーム対価を支払うためのコイン投入装置1305と、を備える。また、ゲーム装置1500は、筐体の内部に制御基板1310を備える。
【0024】
操作具1は、棒状部である棒状のアーム部10と、プレイヤーが手に持って操作可能な高さでアーム部10を保持するための支柱30と、アーム部10と支柱30とを連結するジョイント部40と、アーム部10の先端に取り付けられる回転表示部50と、回転表示部50をカバーする透明カバー部60と、を備える。
【0025】
アーム部10は、後端寄りの位置に操作入力部20を備える。操作入力部20は、後述する各種発動操作を入力するための3つのボタンスイッチ21,23,25を有する。以下、ボタンスイッチ21を「第1のボタン21」、ボタンスイッチ23を「第2のボタン23」、ボタンスイッチ25を「第3のボタン25」ともいう。
【0026】
ジョイント部40は、支柱30の上端部に設置され、水平方向(矢印A11)に回動自在な台座41と、台座41上で垂直方向(矢印A13)に回動自在な球状の支持体43と、を有する。支持体43には貫通穴431が形成されており、アーム部10が挿通されてその中途部分が固定されている。
【0027】
また、ジョイント部40は、台座41の水平方向の回動角度を検知する水平方向角度センサ401(図13を参照)と、支持体43の垂直方向の回動角度を検知する垂直方向角度センサ403(図13を参照)と、を内蔵しており、各角度センサ401,403からの検知信号に基づいて、回転表示部50の回転中心91を通る方向として設定される指示方向7が検出される構成となっている。本実施形態では、回転表示部50の回転中心91は、アーム部10の中心軸93と同軸とされる。これにより、プレイヤーがアーム部10を手で握って動かし、回転表示部50を水平方向に回動させたり、回転表示部50を垂直方向に回動させることで行う指示方向7の入力が実現される。本実施形態のゲームは、ゲーム画面に出現する敵キャラクタCを攻撃・撃破するシューティングゲームである。ゲーム中、ゲーム装置1500は、照準表示制御処理を実行して、指示方向7が示すゲーム画面内の指示位置にマーカ画像としての照準マーカMKを表示する制御を行う。
【0028】
回転表示部50は、いわゆるバーサライタとして機能するものである。回転表示部50は、指示方向7と交差する表示面51を有し、人の目の残像効果を利用して表示面51に表示画像を表示する。本実施形態では、回転表示部50のディスプレイ1301に向く側とは反対側の操作入力部20が位置する側であって、アーム部10を持って立つプレイヤーから視認可能な側に、表示面51が形成される。すなわち、回転表示部50は、モータ部55が駆動し、アーム部10の中心軸93を回転中心としてLEDブレード53が回転する(矢印A15)とともに、LED制御部503(図13を参照)の制御のもとLED531が点灯することで、円形の表示面51を形成して表示画像を表示させる。これにより、プレイヤーは、ゲームのプレイ中、表示画像を視認可能となる。透明カバー部60は、LEDブレード53の回転範囲を覆うサイズに形成され、表示面51を視認可能にカバーする。
【0029】
図4は、回転表示部50の構成例を示す側面図であり、図5は、回転表示部50の分解図である。回転表示部50は、図5に示すように、モータ部55と、ブレード部54と、モータ部55を支持する支持部58と、の3つのパーツに分解が可能である。ブレード部54は、LEDブレード53と第1のケース571とを有する部分であり、第1のケース571の内側に収容される各種部品を含む。例えば、モータ部55の駆動やLED531の点灯制御、外部との無線通信等を担う電子部品を搭載したブレード側基板を含む。LEDブレード53は、複数のLED531を配列して構成され、第1のケース571を介してモータ部55の回転子に接続される。また、支持部58は、第2のケース573を有する部分であり、第2のケース573の内側に収容される各種部品を含む。例えば、アーム部10側からの電源を各部に供給するための電源側基板等を含む。回転表示部50は3つのパーツに分解可能に構成されているため、故障が生じた場合はパーツ単位での交換が可能となり、メンテナンス性に優れ、回転表示部50全体を交換する場合に比べてランニングコストの低減が図れる。
【0030】
図1に戻る。制御基板1310には、CPU(Central Processing Unit)1311やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等の各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ1313、通信装置1315等の電子部品が搭載される。そして、CPU1311等がゲームプログラムを実行して演算処理を実行し、操作入力部20に対する操作入力等に基づいてゲーム装置1500の各部を制御してゲームを実行する。制御基板1310の一部又は全部は、ASICやFPGA等により実現するとしてもよい。なお、制御基板1310の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(field-programmable gate array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
【0031】
このゲーム装置1500において、プレイヤーは、筐体正面でアーム部10を持ち、回転表示部50をディスプレイ1301に向けて構える。図3に示すように、ゲームが始まると、ディスプレイ1301のゲーム画面には敵キャラクタCが出現して、指示方向7が示す指示位置に照準マーカMKが表示される。プレイヤーは、指示方向7が敵キャラクタCに向くようにアーム部10を動かし、出現する敵キャラクタCに照準マーカMKを合わせて狙いを定めたら、操作入力部20を操作して魔法の発動操作を行って、シューティングゲームを楽しむ。
【0032】
[詳細]
本実施形態では、操作入力部20の各ボタンスイッチ21,23,25にそれぞれ「通常魔法」「サブ魔法」「大魔法」の3つのカテゴリの魔法が関連付けられている。プレイヤーは、何れかのボタンスイッチ21,23,25を対応するカテゴリに応じた操作態様で操作することにより発動操作を行い、そのカテゴリの魔法を発動して敵キャラクタCを攻撃する。
【0033】
より詳細には、本実施形態のゲームでは、「通常魔法」による攻撃が基本の攻撃とされ、第1のボタン21の単発操作入力又は長押し操作入力をその発動操作として受け付ける。プレイヤーが第1のボタン21を押したままにしている間は、「通常魔法」の魔法が連射されることとなる。そして、プレイヤーは、敵の出現状況や撃破状況等に応じて第2のボタン23を押下し、より強力な「サブ魔法」を発動したり、或いは、第3のボタン25を押下してさらに強力な「大魔法」を発動し、ゲームクリアを目指す。また、プレイヤーが発動操作を行うと、当該発動操作に応じた表示画像が手元の回転表示部50の表示面51に表示されるようになっている。表示面51は、プレイヤーの側に位置する。表示画像は、例えば、魔法陣の画像とされる。これにより、プレイヤーがゲームのプレイ中に手に持つアーム部10を魔法の杖に見立てて、先端に魔法陣が浮かび上がるような演出表示が実現される。プレイヤーは、ゲーム画面を見ながら操作すると、手に持つ操作具1の表示面51に魔方陣の画像が表示されるため、ゲーム画面と表示面51との両者を楽しみながらプレイすることができる。
【0034】
図6は、発動操作の例を示す図である。本実施形態では、発動操作は、図6に示すように、ボタンスイッチ21,23,25と、操作態様との組み合わせによって定められている。そして、ゲーム装置1500は、なされた発動操作に応じた表示画像を表示面51に表示させるとともに、当該発動操作に応じた発動制御処理を実行して、ゲームの進行制御を行う。
【0035】
先ず、「通常魔法」の発動操作は、第1のボタン21の単発操作入力又は長押し操作入力とされる。ゲーム装置1500は、第1のボタン21が押下された場合は通常魔法発動制御処理を実行し、即時に「通常魔法」の魔法を発動する。そして、ゲーム装置1500は、第1のボタン21の長押し操作がなされている間、その魔法攻撃を繰り返す。また、ゲーム装置1500は、通常魔法発動制御処理の実行中は、通常魔法用の魔法陣の画像を表示面51に表示させておく。第1のボタン21を離す操作がなされた場合には、ゲーム装置1500は、LED531を消灯させて表示面51の表示を消す。これにより、表示面51には、第1のボタン21の長押し操作の間、通常魔法用の魔法陣の画像が継続して表示されることとなる。すなわち、例えば、図7に示すように、第1のボタン21が長押し操作されている間は、ゲーム画面には、「通常魔法」の連射による攻撃場面が表示される。そして、表示面51には、図8に示すように、通常魔法用の魔法陣の画像が表示される。
【0036】
ここで、上記したように、「通常魔法」の魔法は、第1のボタン21が押下されると即時に発動する。一方で、表示面51への表示画像(魔法陣の画像)の表示は、後述するLED制御データとして用意されるLED531の点灯パターンに従って各LED531を個別に点灯制御することで行うため、第1のボタン21が押下されてから表示面51への表示画像の表示が完了するまでにはタイムラグが生じる。ただし、本実施形態では、第1のボタン21の長押し操作を受け付けて基本の攻撃である「通常魔法」の魔法を連射する構成とし、表示面51には、長押し操作の間表示画像を継続して表示させる。つまり、1回ずつ発動操作を受け付けてその都度表示画像を表示するのではない。そのため、表示面51の表示が遅れるのは第1のボタン21を押下した当初だけであり、プレイヤーがそのタイムラグによって感じる違和感を抑制できる。
【0037】
「サブ魔法」の発動操作は、第2のボタン23の単発操作入力とされる。ゲーム装置1500は、第2のボタン23が押下された場合はサブ魔法発動制御処理を実行し、先ず、ゲーム画面における発動準備演出表示を制御して、その後に「サブ魔法」の魔法を発動する。また、ゲーム装置1500は、サブ魔法発動制御処理の実行中は、サブ魔法用の魔法陣の画像を表示面51に表示させて、サブ魔法発動制御処理を終了した時点でその表示を消すための制御を行う。
【0038】
すなわち、例えば、図9に示すように、第2のボタン23が押下されると、ゲーム画面には、図示しない発動準備演出表示の後、「サブ魔法」の魔法による攻撃場面が表示される。そして、表示面51には、図10に示すように、サブ魔法用の魔法陣の画像が表示される。その場合も、上記したのと同様にタイムラグが生じるが、「サブ魔法」の場合は、その魔法の発動に先立ち発動準備演出表示がなされる。そのため、表示面51における表示を、当該演出表示の間の時間をかけて魔法陣が完成するかのように見せることができ、タイムラグの違和感を抑制できる。
【0039】
「大魔法」の発動操作は、第3のボタン25の長押し操作入力とされる。ゲーム装置1500は、第3のボタン25が押下された場合は大魔法発動制御処理を実行し、先ず、ゲーム画面におけるチャージ演出表示を制御する。そして、ゲーム装置1500は、第3のボタン25が長押し操作されたまま所定のチャージ時間が経過し、チャージ演出表示を終了した場合であって、その後に第3のボタン25を離す操作がなされた場合に、「大魔法」の魔法を発動する。ここでの制御により、第3のボタン25が押下されると、ゲーム画面にてチャージ演出表示がなされ(図11の(a))、その後の第3のボタン25を離す操作に応じて「大魔法」の魔法の発動演出表示がなされて、当該魔法による攻撃場面が表示される(図11の(b))。
【0040】
また、ゲーム装置1500は、大魔法発動制御処理の開始を受けて、大魔法用の魔法陣が徐々に完成してゆくように変化する表示画像を表示面51に表示させ、その後、完成した魔法陣の画像を表示させる。すなわち、例えば、図12に示すように、表示面51には、光の輪が広がりながら徐々に増えて、大魔法用の魔法陣が完成してゆく様子が表示され(図12の(a)→(b)→(c)→(d))、その後、完成した魔法陣の画像が表示される(図12の(e))。その場合も、表示面51における表示を、チャージ演出表示の間の時間をかけて魔法陣が徐々に完成していくように見せることができ、タイムラグの違和感を抑制できる。
【0041】
[機能構成]
図13は、ゲーム装置1500の機能構成例を示すブロック図である。また、図14は、制御データ番号テーブル521のデータ構成例を示す図である。図13に示すように、ゲーム装置1500は、指示方向7を検出するための水平方向角度センサ401および垂直方向角度センサ403と、操作入力部20と、処理部200と、画像表示部390と、音出力部392と、通信部394と、記憶部500と、を含む。また、アーム部10側の機能部として、アーム側処理部101を備え、回転表示部50側の機能部として、モータ駆動部501と、LED制御部503と、LED制御データ記憶部505と、を含む。
【0042】
ここで、LED制御データ記憶部505には、複数種類のLED制御データが、固有の識別番号である制御データ番号と対応付けられて格納される。LED制御データは、表示面51に表示画像を表示させるためのデータであり、LED531の点灯パターンによって定義されている。本実施形態では、通常魔法用の魔法陣の画像を表示させるための通常魔法用のLED制御データと、サブ魔法用の魔法陣の画像を表示させるためのサブ魔法用のLED制御データと、大魔法用の魔法陣が徐々に完成してゆくように表示画像が変化し、その後、完成した魔法陣の画像を表示させるための大魔法用のLED制御データと、がそれぞれ制御データ番号と対応付けられて格納される。
【0043】
後述するように、本実施形態では、回転表示部50(LEDブレード53)は、回転/停止制御部231の制御のもと、ゲーム中は常時回転している。そして、LED制御部503は、表示面表示制御部237によって制御データ番号が指示された場合に、LED制御データ記憶部505から該当するLED制御データを読み出して用い、LEDブレード53の回転位置をもとにLED531を個別に発光させることで、表示面51に表示画像を表示させる。
【0044】
操作入力部20は、プレイヤーが各種操作を入力するためのものである。例えば、ジョイスティック、ボタンスイッチ、レバー、ボリューム、ペダルスイッチ、キーボード、マウス、タッチパッド、トラックボール、加速度センサ、角速度センサ、CCDモジュール、ジェスチャー入力装置等、公知の操作入力デバイスにより実現できる。図2の3つのボタンスイッチ21,23,25がこれに該当する。
【0045】
処理部200は、例えばCPUやGPU、ASIC、FPGA等の演算回路であるプロセッサや、ICメモリ等の電子部品によって実現でき、装置各部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号等に基づいて各種の演算処理を行い、ゲーム装置1500の動作を統括制御する。図1では、制御基板1310やそのCPU1311がこれに該当する。例えば、処理部200は、ゲーム演算部230と、画像生成部290と、音生成部292と、通信制御部294と、を備える。
【0046】
ゲーム演算部230は、ゲームの進行制御に係る各種ゲーム処理を行う。例えば、1)三次元仮想空間のゲーム空間を設定する処理、2)仮想カメラを配置・制御する処理、3)ゲーム空間に敵キャラクタを配置し、自動でその動作を制御する処理、4)攻撃のヒット判定とダメージの判定ならびにダメージの反映に関する処理、5)ゲーム終了条件が満たされているかの判定処理等を実行することができる。
【0047】
また、ゲーム演算部230は、回転/停止制御部231と、照準表示制御部233と、発動制御部235と、表示面表示制御部237と、を備える。
【0048】
回転/停止制御部231は、LEDブレード53の回転開始および回転停止の制御を行う。本実施形態では、プレイヤーがプレイ対価の支払いを完了するとゲームを開始する。回転/停止制御部231は、ゲームの開始にあたり回転開始を指示する回転指示信号をアーム側処理部101に出力する。その入力を受けて、アーム側処理部101は、モータ駆動部501にモータ駆動信号を送信する制御を行う。モータ駆動部501は、モータ駆動信号の受信に応答してモータ部55を駆動し、LEDブレード53を回転させる。また、回転/停止制御部231は、ゲームの終了時に、回転表示部50の回転停止を指示する停止指示信号をアーム側処理部101に出力する。その入力を受けて、アーム側処理部101は、モータ駆動部501にモータ停止信号を送信する制御を行う。モータ駆動部501は、停止指示信号の受信に応答してモータ部55を停止させ、LEDブレード53の回転を停止させる。
【0049】
照準表示制御部233は、照準マーカを表示する照準表示制御処理を実行する機能部であり、水平方向角度センサ401および垂直方向角度センサ403からの検知信号に基づいて操作具1の指示方向7を検出し、指示方向7が示すゲーム画面内の指示位置に照準マーカを表示する制御を行う。
【0050】
発動制御部235は、発動操作に応じた発動制御処理を実行する機能部であり、第1のボタン21の単発操作入力又は長押し操作入力に応じて通常魔法発動制御処理を実行し、第2のボタン23の単発操作入力に応じてサブ魔法発動制御処理を実行し、第3のボタン25の長押し操作入力に応じて大魔法発動制御処理を実行する。
【0051】
表示面表示制御部237は、表示面51に表示画像を表示させるための制御を行う。本実施形態では、表示面表示制御部237は、第1のボタン21の操作入力を受けて発動制御部235が通常魔法発動制御処理を開始した場合には、第1のボタン21と対応付けられた制御データ番号を制御データ番号テーブル521から読み出して、アーム側処理部101に出力する。そして、表示面表示制御部237は、通常魔法発動制御処理の終了時点で、表示終了信号をアーム側処理部101に出力する。また、表示面表示制御部237は、第2のボタン23の操作入力を受けて発動制御部235がサブ魔法発動制御処理を開始した場合には、第2のボタン23と対応付けられた制御データ番号を制御データ番号テーブル521から読み出して、アーム側処理部101に出力する。そして、表示面表示制御部237は、サブ魔法発動制御処理の終了時点で、表示終了信号をアーム側処理部101に出力する。また、表示面表示制御部237は、第3のボタン25の操作入力を受けて発動制御部235が大魔法発動制御処理を開始した場合には、第3のボタン25と対応付けられた制御データ番号を制御データ番号テーブル521から読み出して、アーム側処理部101に出力する。そして、表示面表示制御部237は、大魔法発動制御処理の終了時点で、表示終了信号をアーム側処理部101に出力する。ここでの表示面表示制御部237からの入力を受けて、アーム側処理部101は、制御データ番号をLED制御部503に送信し、或いは、表示終了信号をLED制御部503に送信する制御を行う。
【0052】
画像生成部290は、ゲーム演算部230の演算結果に基づき1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像の画像信号を画像表示部390に出力する。例えば、GPU、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現できる。
【0053】
音生成部292は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や、音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生するためのオーディオコーデック等によって実現され、ゲームの効果音やBGM、各種操作音の音声信号を生成して音出力部392に出力する。
【0054】
通信制御部294は、通信部394を介して外部装置とのデータ通信のための通信接続およびデータ処理を行い、外部装置とのデータのやりとりを実現する。
【0055】
画像表示部390は、画像生成部290から入力される画像信号に基づいて、ゲーム画面等の各種画面を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、ヘッドマウントディスプレイといった画像表示装置によって実現できる。図1では、ディスプレイ1301がこれに該当する。
【0056】
音出力部392は、音生成部292から入力される音声信号に基づいてゲームに関する効果音やBGM等を放音する。図1では、スピーカ1303がこれに該当する。
【0057】
通信部394は、ネットワークと接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。図1では、通信装置1315がこれに該当する。
【0058】
記憶部500には、ゲーム装置1500を動作させ、ゲーム装置1500が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納され、或いは処理の都度一時的に格納される。例えば、RAMやROM等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。図1では、ICメモリ1313がこれに該当する。
【0059】
また、記憶部500には、ゲームプログラム510と、ゲーム設定データ520と、プレイデータ530と、が格納される。また、その他にも、タイマーやカウンタ、各種フラグ等、必要なデータが適宜格納される。
【0060】
ゲームプログラム510は、処理部200をゲーム演算部230として機能させるためのプログラムである。なお、画像生成部290や音生成部292、通信制御部294として機能させるためのプログラムも適宜これに含めることができる。
【0061】
ゲーム設定データ520は、ゲーム空間やゲームルール、ゲーム空間に配置するオブジェクト等を定義する各種設定データが格納される。「通常魔法」「サブ魔法」および「大魔法」のカテゴリ毎の各魔法の発動処理を実行するために必要なデータの他、敵キャラクタのモデルデータや動作制御に用いるモーションデータ、攻撃力や防御力といった能力パラメータ値等も含まれる。また、ゲーム設定データ520は、制御データ番号テーブル521を含む。
【0062】
制御データ番号テーブル521は、図14に示すように、ボタンスイッチの種類(第1のボタン21/第2のボタン23/第3のボタン25)と対応付けて、そのカテゴリ用としてLED制御データ記憶部505に格納されているLED制御データの制御データ番号を設定したデータテーブルである。本実施形態では、LED制御データ自体は、その制御データ番号と対応付けられて回転表示部50側のLED制御データ記憶部505に格納される。そのため、表示面表示制御部237は、どのボタンスイッチが押下されて発動操作がなされたのかに応じて制御データ番号テーブル521から制御データ番号を読み出し、アーム側処理部101を介してLED制御部503に指示する。
【0063】
プレイデータ530は、ゲームの進行状況を定義する各種データを格納する。例えば、敵キャラクタの位置座標や姿勢制御データ、ヒットポイント等のステータスデータ等が含まれる。
【0064】
[処理の流れ]
図15は、ゲーム装置1500が行う処理の流れを示すフローチャートである。図15では、1回のゲームの実行に着目した処理の流れを示している。ここで説明する処理は、処理部200がゲームプログラム510を読み出して実行することによって実現される。
【0065】
ゲーム装置1500では、ゲームが開始されると、先ず、回転/停止制御部231が、回転表示部50の回転開始の制御を行う(ステップS1)。ここでの制御により、アーム側処理部101に回転指示信号が出力され、回転指示信号がモータ駆動部501に送信されて、LEDブレード53の回転が開始される。
【0066】
また、照準表示制御部233が照準表示制御処理を開始して、指示方向7が示すゲーム画面内の指示位置に照準マーカを表示させる(ステップS3)。
【0067】
その後は、プレイヤーの発動操作に応じた発動処理と、当該発動操作に応じた表示面51の表示に係る制御と、を行う。すなわち、第1のボタン21による発動操作がなされた場合には(ステップS5:YES)、発動制御部235が、通常魔法発動制御処理を開始する(ステップS7)。ここでの処理により、第1のボタン21を離す操作がなされるまでの間、「通常魔法」の魔法攻撃が繰り返される。
【0068】
そして、ステップS7での通常魔法発動制御処理の開始に伴い、表示面表示制御部237が、第1のボタン21について制御データ番号テーブル521に設定されている制御データ番号を読み出して、表示面51の表示を制御する(ステップS9)。ここでの制御により、アーム側処理部101に制御データ番号が出力され、制御データ番号がLED制御部503に送信される。そして、LED制御部503が、LED制御データ記憶部505から当該制御データ番号のLED制御データを読み出してLED531の点灯を制御し、表示面51に通常魔法用の魔法陣の画像を表示する。
【0069】
また、表示面表示制御部237は、通常魔法発動制御処理が終了した場合には(ステップS11:YES)、表示面51の表示を消すための制御を行う(ステップS13)。ここでの制御により、アーム側処理部101に表示終了信号が出力され、表示終了信号がLED制御部503に送信される。そして、LED制御部503が、LED531を消灯させて表示面51の表示を消す。
【0070】
第2のボタン23による発動操作がなされた場合には(ステップS15:YES)、発動制御部235がサブ魔法発動制御処理を開始し、発動準備演出表示を制御した後に「サブ魔法」の魔法を発動する(ステップS17)。
【0071】
そして、ステップS17でのサブ魔法発動制御処理の開始に伴い、表示面表示制御部237が、第2のボタン23について制御データ番号テーブル521に設定されている制御データ番号を読み出して、表示面51の表示を制御する(ステップS19)。ここでの制御により、アーム側処理部101に制御データ番号が出力され、制御データ番号がLED制御部503に送信される。そして、LED制御部503が、LED制御データ記憶部505から当該制御データ番号のLED制御データを読み出してLED531の点灯を制御し、表示面51にサブ魔法用の魔法陣の画像を表示する。
【0072】
また、表示面表示制御部237は、サブ魔法発動制御処理が終了した場合には(ステップS21:YES)、表示面51の表示を消すための制御を行う(ステップS23)。ここでの制御により、アーム側処理部101に表示終了信号が出力され、表示終了信号がLED制御部503に送信される。そして、LED制御部503が、LED531を消灯させて表示面51の表示を消す。
【0073】
第3のボタン25による発動操作がなされた場合には(ステップS25:YES)、発動制御部235が大魔法発動制御処理を開始し、チャージ演出表示を制御する(ステップS27)。
【0074】
そして、ステップS27での大魔法発動制御処理の開始に伴い、表示面表示制御部237が、第3のボタン25について制御データ番号テーブル521に設定されている制御データ番号を読み出して、表示面51の表示を制御する(ステップS29)。ここでの制御により、アーム側処理部101に制御データ番号が出力され、制御データ番号がLED制御部503に送信される。そして、LED制御部503が、LED制御データ記憶部505から当該制御データ番号のLED制御データを読み出してLED531の点灯を制御し、表示面51に大魔法用の魔法陣が徐々に完成してゆくように当該魔法陣の画像を表示する。
【0075】
また、発動制御部235は、ステップS27でのチャージ演出表示の後、第3のボタン25を離す操作がなされた場合には(ステップS31:YES)、発動演出表示の制御を行って、「大魔法」の魔法を発動する(ステップS33)。
【0076】
また、表示面表示制御部237は、大魔法発動制御処理が終了した場合には(ステップS35:YES)、表示面51の表示を消すための制御を行う(ステップS37)。ここでの制御により、アーム側処理部101に表示終了信号が出力され、表示終了信号がLED制御部503に送信される。そして、LED制御部503が、LED531を消灯させて表示面51の表示を消す。
【0077】
そして、ゲームが終了したならば(ステップS39:YES)、回転/停止制御部231が、回転表示部50の回転停止の制御を行う(ステップS41)。ここでの制御により、アーム側処理部101に停止指示信号が出力され、停止指示信号がモータ駆動部501に送信されて、LEDブレード53の回転が停止される。
【0078】
以上説明したように、本実施形態によれば、プレイヤーが筐体正面でアーム部10を持ってゲーム画面に向けて構えたときに、操作入力部20よりもゲーム画面寄りの位置に、指示方向7と交差し、且つ、操作入力部20の側(プレイヤーの側)に向くように表示面51が配置される。より詳細には、指示方向7が回転表示部50の回転中心を通る方向とされ、当該回転中心がアーム部10の中心軸と同軸とされる。したがって、プレイヤーが指示方向に目を向けると表示面51が視界に入る。これによれば、プレイヤーは、指示方向7を動かし、照準マーカをゲーム画面の敵キャラクタに合わせて発動操作を行いながら、発動操作に応じて変化する表示画像を見てゲームを楽しむことが可能となる。
【0079】
なお、ゲームの開始前にログイン手続きが行えるようにし、登録されたプレイヤーのプレイデータを管理して、ゲームのプレイ結果に応じてプレイヤーのレベルを随時更新していく構成も可能である。そして、3種類のボタンスイッチ21,23,25の押下操作に応じて発動する各カテゴリ「通常魔法」「サブ魔法」「大魔法」の魔法を、ゲームをプレイするプレイヤーのレベルに応じて変えることとしてもよい。その場合は、カテゴリ毎に、レベル別の魔法を用意しておく。また、各カテゴリ用の魔法陣の画像を表示させるためのLED制御データについてもレベル別に用意し、制御データ番号と対応付けてLED制御データ記憶部505に格納しておく。一方、制御データ番号テーブル521には、ボタンスイッチの種類毎に、各レベルについて、対応するLED制御データの制御データ番号を設定しておく。そして、表示面表示制御部237は、押下されたボタンスイッチの種類と、プレイヤーのレベルとに応じた制御データ番号を読み出し、アーム側処理部101を介してLED制御部503に指示することで、画像表示部390に表示画像を表示させる。
【0080】
また、上記実施形態では、操作具1のジョイント部40に水平方向角度センサ401と水平方向角度センサ401とを設けて指示方向7を検出する例を説明したが、指示方向の検出方法は特に限定されない。例えば、ディスプレイ1301の周囲等、筐体の正面に発光器を配置し、ディスプレイ1301の前方に向けて投光させる。一方、透明カバー部60の上部等にイメージセンサを設置し、発光器を含むディスプレイ1301の周辺の様子を撮影して、撮影した画像データを処理部200に送信する。そして、処理部200にて画像データを解析し、画像内の発光器の位置や面積等から回転表示部50の位置や姿勢を求めて、指示方向7を検出する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0081】
1500…ゲーム装置
1…操作具
10…アーム部
101…アーム側処理部
20…操作入力部
21,23,25…ボタンスイッチ
30…支柱
40…ジョイント部
401…水平方向角度センサ
403…垂直方向角度センサ
50…回転表示部
51…表示面
53…LEDブレード
531…LED
55…モータ部
501…モータ駆動部
503…LED制御部
505…LED制御データ記憶部
60…透明カバー部
100…操作入力部
200…処理部
230…ゲーム演算部
231…回転/停止制御部
233…照準表示制御部
235…発動制御部
237…表示面表示制御部
290…画像生成部
292…音生成部
294…通信制御部
390…画像表示部
392…音出力部
394…通信部
500…記憶部
510…ゲームプログラム
520…ゲーム設定データ
521…制御データ番号テーブル
530…プレイデータ
7…指示方向
MK…照準マーカ
C…敵キャラクタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15