(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015299
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】吸引口付近に乾拭き布掛けを具備する電気掃除機、電気掃除機のアタッチメント及び乾拭き布の付着塵埃を除去する方法
(51)【国際特許分類】
A47L 9/02 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
A47L9/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023118625
(22)【出願日】2023-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】314014313
【氏名又は名称】永田 一志
(72)【発明者】
【氏名】永田 一志
【テーマコード(参考)】
3B061
【Fターム(参考)】
3B061AA01
(57)【要約】
【課題】電気掃除機で家具、棚や精密機器等の表面を掃除することは難しい。
【解決手段】家具、棚や精密機器表面の塵埃を乾拭き布で拭き取り、その乾拭き布に付着した塵埃を電気掃除機で吸引除去する時、その乾拭き布が電気掃除機に吸込まれないよう、その乾拭き布の一端を引掛けるための乾拭き布掛け突起を電気掃除機の吸引管付近に具備する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾拭き布に付着した塵埃を吸引除去できる電気掃除機であって、前記乾拭き布が掃除機本体に吸込まれないよう、前記乾拭き布の一端を引掛けるための乾拭き布掛け突起を吸引口付近に具備する電気掃除機。
【請求項2】
前記乾拭き布掛け突起の先端は前記乾拭き布が引っ張られる方向と逆方向に屈曲する請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項3】
前記乾拭き布掛け突起の先端は前記乾拭き布が引っ張られる方向と逆方向に屈曲しかつ前記乾拭き布掛け突起基部にヒンジを持つ請求項1に記載の電気掃除機。
【請求項4】
乾拭き布に付着した塵埃を吸引除去できる電気掃除機であって、前記乾拭き布が掃除機本体に吸込まれないよう、前記乾拭き布の一端を掴むための乾拭き布掛けクリップを吸引口付近に具備する電気掃除機。
【請求項5】
乾拭き布に付着した塵埃を吸引除去できる電気掃除機のアタッチメントであって、前記乾拭き布が掃除機本体に吸込まれないよう、前記乾拭き布の一端を引掛けるための乾拭き布掛け突起を吸引口付近に具備する電気掃除機のアタッチメント。
【請求項6】
前記乾拭き布掛け突起の先端は前記乾拭き布が引っ張られる方向と逆方向に屈曲する請求項5に記載の電気掃除機のアタッチメント。
【請求項7】
前記乾拭き布掛け突起の先端は前記乾拭き布が引っ張られる方向と逆方向に屈曲しかつ前記乾拭き布掛け突起基部にヒンジを持つ請求項5に記載の電気掃除機のアタッチメント。
【請求項8】
乾拭き布に付着した塵埃を吸引除去できる電気掃除機のアタッチメントであって、前記乾拭き布が掃除機本体に吸込まれないよう、前記乾拭き布の一端を掴むための乾拭き布掛けクリップを吸引口付近に具備する電気掃除機のアタッチメント。
【請求項9】
電気掃除機を用いた被掃除面の掃除の時、前記電気掃除機では掃除しにくい被掃除面を乾拭き布で乾拭きし、前記乾拭き布の一端を前記電気掃除機の吸引口付近に具備された乾拭き布掛け突起もしくは乾拭き布掛けクリップに引掛け、前記乾拭き布の付着塵埃を吸引管内で吸引除去することを特徴とする乾拭き布の付着塵埃を除去する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塵埃を拭き取った乾拭き布の付着塵埃を電気掃除機の吸引管内で吸引除去する時に、乾拭き布が電気掃除機に引き込まれないように固定するための、乾拭き布掛けを吸引口付近に具備する電気掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気掃除機は主に床面を清掃する事を目的とし、家具、棚や精密機器等の表面を清掃することが難しい。従って、吸引口にブラシ等のアタッチメントを付けて清掃する補助具が具備されているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-175856号公報
【特許文献2】特許第3752475号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、電気掃除機の吸引口に付けたブラシ等のアタッチメントで家具、棚や精密機器等の表面を清掃するには電気掃除機の図体が大きく、丁寧な仕上げができない。
【0005】
特許文献1は電気掃除機とは別個に塵埃を除去するためのハタキを電気掃除機に具備するが、ハタキで除去された塵埃は舞い上がり、やがては再び周囲に沈着する。
【0006】
特許文献2は電気掃除機とは別個に雑巾を具備するが、雑巾に付着した塵埃は別途水で洗浄する必要がある。
【0007】
本発明はこのような事情を考慮して提案されたもので、家具、棚や精密機器等に付着した塵埃を乾拭き布で除去し、その乾拭き布に付着した塵埃を電気掃除機の吸引管内に発生する乱気流を用いて吸引除去することにより、塵埃を周囲に舞い上げることなく、付着塵埃を別途水洗することもなしに、乾拭き後の乾拭き布をその場で除塵し再使用することができる。
【0008】
乾拭き布が吸引管内の乱気流に晒される時、その乾拭き布が電気掃除機本体に吸引されないよう固定する必要がある。乾拭き布の一端を手で確保することは可能であるが、強い吸引力で乾拭き布が電気掃除機本体に吸引されてしまう恐れがあり、また乾拭き布を確保する指を痛める危険性がある。
【0009】
本発明は電気掃除機の使用が難しい家具、棚や精密機器等の掃除を乾拭き布で補完し、乾拭き布に付着した塵埃を安全確実に電気掃除機の吸引管により吸引除去し、乾拭き布を再生しながら掃除することができる乾拭き布掛けを具備する電気掃除機、電気掃除機のアタッチメント及び乾拭き布の付着塵埃を除去する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の電気掃除機は吸引口周辺部に乾拭き布掛け突起を持ち、乾拭き布の一端に設けた引掛け穴をその乾拭き布掛け突起に引掛けることにより、吸引管内で乾拭き布が吸引時に受ける電気掃除機の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布に付着した塵埃を除去する。
【0011】
本発明の電気掃除機は吸引口周辺部に乾拭き布掛け突起を持ち、かつその突起の先端部が電気掃除機の吸引により乾拭き布が引っ張られる方向と逆方向に屈曲しており、乾拭き布の一端に設けた引掛け穴をその乾拭き布掛け突起に引掛けることにより、吸引管内で乾拭き布が吸引時に受ける電気掃除機の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布に付着した塵埃を除去する。
【0012】
本発明の電気掃除機は吸引口周辺部に乾拭き布掛け突起を持ちかつその突起の先端部が屈曲しており、更に突起基部にヒンジを持ち、そのヒンジを回転させて乾拭き布掛け突起が電気掃除機の吸入口の中央部で吸引と反対方向に突起し、乾拭き布の一端に設けた引掛け穴をその乾拭き布掛け突起に引掛けることにより、吸引管内で乾拭き布が吸引時に受ける電気掃除機の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布に付着した塵埃を除去する。
【0013】
本発明の電気掃除機は吸引口周辺に乾拭き布掛けクリップを持ち、乾拭き布の一端を掴むことにより、吸引管内で乾拭き布が吸引時に受ける電気掃除機の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布に付着した塵埃を除去する。
【0014】
本発明の電気掃除機のアタッチメントは電気掃除機の吸引口に接続され、アタッチメント吸引口周辺部に乾拭き布掛け突起を持ち、乾拭き布の一端に設けた引掛け穴をその乾拭き布掛け突起に引掛けることにより、吸引管内で乾拭き布が吸引時に受ける電気掃除機の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布に付着した塵埃を除去する。
【0015】
本発明の電気掃除機のアタッチメントは電気掃除機の吸引口に接続され、アタッチメント吸引口周辺部に乾拭き布掛け突起を持ち、かつその突起の先端部が電気掃除機の吸引により乾拭き布が引っ張られる方向と逆方向に屈曲しており、乾拭き布の一端に設けた引掛け穴をその乾拭き布掛け突起に引掛けることにより、吸引管内で乾拭き布が吸引時に受ける電気掃除機の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布に付着した塵埃を除去する。
【0016】
本発明の電気掃除機のアタッチメントは電気掃除機の吸引口に接続され、アタッチメント吸引口周辺部に乾拭き布掛け突起を持ちかつその突起の先端部が屈曲しており、更に突起基部にヒンジを持ち、そのヒンジを回転させて乾拭き布掛け突起が電気掃除機の吸入口の中央部で吸引と反対方向に突起し、乾拭き布の一端に設けた引掛け穴をその乾拭き布掛け突起に引掛けることにより、吸引管内で乾拭き布が吸引時に受ける電気掃除機の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布に付着した塵埃を除去する。
【0017】
本発明の電気掃除機のアタッチメントは電気掃除機の吸引口に接続され、アタッチメント吸引口周辺に乾拭き布掛けクリップを持ち、乾拭き布の一端を掴むことにより、吸引管内で乾拭き布が吸引時に受ける電気掃除機の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布に付着した塵埃を除去する。
【0018】
本発明の乾拭き布の付着塵埃を除去する方法は、先ず乾拭き布を電気掃除機の吸引口周辺、若しくは電気掃除機の吸引口に接続したアタッチメントの吸引口周辺に設けた乾拭き布掛け突起または乾拭き布掛けクリップに乾拭き布の一端を確保し、その後電気掃除機本体を吸引駆動し、乾拭き布が確保されない反対側の端から吸引管内に徐々に吸い込ませて吸引管内の気流に晒して除塵し、電気掃除機本体の吸引駆動を停止して除塵した乾拭き布を取り出す。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、電気掃除機で掃除する際に、家具、棚や精密機器等の表面に付着した塵埃を乾拭き布で拭き取り、塵埃の付着した乾拭き布は容易に迅速に塵埃除去再生できるので、掃除中に何度も乾拭き布を再生使用して、掃除が効率よく綺麗に進む。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】本発明の実施例に示された乾拭き布の概念図である。
【
図8-2】本発明の他の形状の第五の実施例を示す概念図である。
【
図9-2】本発明の他の形状の第六の実施例を示す概念図である。
【
図10】本発明の第七の実施例を示す概念図である。
【
図10-2】本発明の他の形状の第七の実施例を示す概念図である。
【
図11】本発明の第八の実施例を示す概念図である。
【
図11-2】本発明の他の形状の第八の実施例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
従来の電気掃除機1の一例を
図1に示す。電気掃除機本体2、ホース3、手元吸引管4,延長吸引管5、床用ノズル6で構成されている。ホース3は電気掃除機本体2に接続され、手元吸引管4は通常ホース3と回転自由で接続され、延長吸引管5は手元吸引管4に接続され、床用ノズル6は延長吸引管5に接続されている。手元吸引管4に配置された電源スイッチ(図示せず)をオンさせると、掃除機本体2の吸引機(図示せず)が駆動し、ホース3、手元吸引管4、延長吸引管5を介して床用ノズル6から塵埃を吸引して清掃する。
【0022】
本発明の吸引口付近に乾拭き布掛けを具備する電気掃除機の実施例について図面を用いて説明する。本発明の実施例において
図1に示しかつ説明された従来の電気掃除機1の構成要素と同一な構成及び機能を有する構成要素は同一の符号を用いて引用し、その詳細な説明は省略する。
【0023】
乾拭き布の一例を
図2に示す。
乾拭き布11は綿、ウール、化繊等の拭き取る対象にあったもので、手元吸引管4に装着し易いように薄手のものが望ましい。
乾拭き布11は突起に掛けやすくするため、一端に引掛け穴12が開孔している。
【0024】
本発明の第一の実施例を
図3及び
図4に示す。
手元吸引管4の吸引口7の周辺に乾拭き布掛け突起13を具備する。
本実施例では乾拭き布掛け突起13は吸引口7周辺の外側に装着されているが、手元吸引管4の内側に装着することも可能である。
【0025】
乾拭き布11の一端に開口した引掛け穴12は、
図4aに示す乾拭き布掛け突起13に引掛けられる。家具、棚や精密機器等の表面を乾拭き布11で乾拭き清掃後、
図4bに示すように、塵埃の付着した乾拭き布11の引掛け穴12を乾拭き布掛け突起13に引掛け、手元吸引管4で吸引して、付着塵埃を吸引除去する。乾拭き布11は手元吸引管4内で例えば矢印の方向に強い乱気流を受ける。吸引管内の特に乾拭き布11がある領域では、乾拭き布11が乱気流に晒されて振動し、乾拭き布11に付着した塵埃は除去され、再び乾拭き清掃として使用が可能になる。
【0026】
本発明の第二の実施例を
図5に示す。
手元吸引管4の吸引口7の周辺に乾拭き布掛け突起14を具備する。乾拭き布掛け突起14の先端部は電気掃除機本体2の吸引により乾拭き布11が引っ張られる方向と逆方向に屈曲しており、乾拭き布11の一端に開口した引掛け穴12を乾拭き布掛け突起14に引掛けることにより、吸引管4内で乾拭き布11が吸引時に受ける電気掃除機本体2の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布11に付着した塵埃を除去する。
本実施例では、乾拭き布掛け突起14は吸引口7周辺の外側に装着されているが、手元吸引管4の内側に装着することも可能である。その際、乾拭き布掛け突起14の先端部は電気掃除機本体2の吸引により乾拭き布11が引っ張られる方向と逆方向に屈曲させるため、
図5とは先端の向きが逆になる。
本実施例は第一の実施例より、乾拭き布11を更に確実に確保することが出来る。
電気掃除機本体2の吸引時の乾拭き布の挙動については、第一の実施例と同様であるので、省略する。
【0027】
本発明の第三の実施例を
図6に示す。
手元吸引管4の吸引口7の周辺に乾拭き布掛け突起15を具備する。
乾拭き布掛け突起15はヒンジ16を持つ。ヒンジ16は、乾拭き布11を吸引するとき矢印に示すように、
図6aから
図6bへ180度回転して乾拭き布掛け突起15の先端を吸引口7の中央部で吸引により乾拭き布11が引っ張られる方向と逆方向に起立させる。
図6cに示すように、乾拭き布11の一端に開口した引掛け穴12をその乾拭き布掛け突起15に引掛けることにより、吸引管4内で乾拭き布11が吸引時に受ける電気掃除機本体2の吸引による引っ張り力に抗して、乾拭き布11に付着した塵埃を除去する。
本実施例よれば、乾拭き布11は確実に手元吸引管4内の気流に晒され、例えば矢印のように流れる乱気流で振動し、乾拭き布11に付着した塵埃の除去がより容易になる。また、第一の実施例や第二の実施例と異なり、乾拭き布11の引掛け穴12が手元吸引管4の管径中心部に固定されるため、吸引口7から流入する気流が偏らずに乱気流を発生し易く、乾拭き布11に付着した塵埃除去が迅速になる。吸引口7の中央部に起立した乾拭き布掛け突起15の先端を十字型にして引掛け穴12が固定される位置を吸引口7から引き離すと吸引口7から流入する気流の偏りがさらに改善されて乱気流が発生し易く、乾拭き布11の除塵効率が大きくなる。
【0028】
本発明の第四の実施例を
図7に示す。
図7aに示すように、手元吸引管4の吸引口7の周辺に乾拭き布掛けクリップ17を具備する。
乾拭き布掛けクリップ17はバネ(図示せず)により先端が手元吸引管4の外周を押しており、乾拭き布11の一端を掴んで固定することが出来る。乾拭き布11の一端に開口した引掛け穴12は特に必要ではないが、乾拭き布掛けクリップ17に引掛け穴12を引掛ければ(図示せず)、乾拭き布11の一端固定が更に確実になる。
図7bに示すように、乾拭き布掛けクリップ17で一端を掴まれた乾拭き布11は吸引管4内で吸引時に受ける電気掃除機本体2の吸引による引っ張り力に抗して、第一の実施例と同様に乱気流で振動し、乾拭き布11に付着した塵埃を除去する。
本実施例よれば、乾拭き布11は一端に開口した引掛け穴12を特に設ける必要がなく、容易に固定される。
【0029】
本発明の第五の実施例を
図8に示す。
アタッチメント吸引管104のアタッチメント吸引口107の周辺にアタッチメント乾拭き布掛け突起113を具備する。アタッチメント接続管108は手元吸引管4の吸引口7に接続する。なお、アタッチメント吸引口107は延長吸引管5に接続可能であることがのぞましい。
【0030】
乾拭き布11の一端に開口した引掛け穴12をアタッチメント乾拭き布掛け突起113に引掛けられる。家具、棚や精密機器等の表面を乾拭き布11で乾拭き清掃後、塵埃の付着した乾拭き布11の引掛け穴12をアタッチメント乾拭き布掛け突起113に引掛け、アタッチメント吸引管104を通して手元吸引管4で吸引して、付着塵埃を吸引除去する。乾拭き布11はアタッチメント吸引管104及び手元吸引管4内で、
図4bと同様に、強い乱気流を受ける。アタッチメント吸引管104及び手元吸引管4内の特に乾拭き布11がある領域では、乾拭き布11が乱気流に晒されて振動し、乾拭き布11に付着した塵埃は除去され、再び乾拭き清掃として使用が可能になる。
【0031】
本発明の第五の実施例で形状の異なる実施例を
図8‐2に示す。
図8の実施例と比較してアタッチメント吸引管104が短い。延長吸引管5との接続は難しいため、乾拭き布11の除塵時のみに使用して延長吸引管5を手元吸引管4に接続する際には取り外すことが望ましい。乾拭き布11の除塵処理は
図8の実施例と同様であり、省略する。
アタッチメント接続管108の先端口径がやや細いのは手元吸引管4との接続を容易にし、また口径の異なる他の吸引管との接続も可能にする。これは
図8の実施例でも適用することが望ましい。
【0032】
本発明の第六の実施例を
図9に示す。
アタッチメント吸引管104のアタッチメント吸引口107の周辺にアタッチメント乾拭き布掛け突起114を具備する。アタッチメント接続管108は手元吸引管4の吸引口7に接続する。なお、アタッチメント吸引口107は延長吸引管5に接続可能であることがのぞましい。
【0033】
アタッチメント乾拭き布掛け突起114の先端部は電気掃除機本体2の吸引により乾拭き布11が引っ張られる方向と逆方向に屈曲しており、乾拭き布11の一端に開口した引掛け穴12をアタッチメント乾拭き布掛け突起114に引掛けることにより、吸引管4内で乾拭き布11が吸引時に受ける電気掃除機本体2の吸引による引っ張り力に抗して、乱気流で振動し、乾拭き布11に付着した塵埃を除去する。
本実施例では、乾拭き布掛け突起114はアタッチメント吸引口107周辺の外側に装着されているが、アタッチメント吸引管104の内側に装着することも可能である。その際、アタッチメント乾拭き布掛け突起114の先端部は電気掃除機本体2の吸引により乾拭き布11が引っ張られる方向と逆方向に屈曲させるため、
図9とは先端の向きが逆になる。
本実施例は第五の実施例より、乾拭き布11を更に確実に確保することが出来る。
【0034】
本発明の第六の実施例で形状の異なる実施例を
図9‐2に示す。
図9の実施例と比較してアタッチメント吸引管104が短い。延長吸引管5との接続は難しいため、乾拭き布11の除塵時のみに使用して延長吸引管5を手元吸引管4に接続する際には取り外すことが望ましい。乾拭き布11の除塵処理は
図9の実施例と同様であり、省略する。
アタッチメント接続管108の先端口径がやや細いのは手元吸引管4との接続を容易にし、また口径の異なる他の吸引管との接続も可能にする。これは
図9の実施例でも適用することが望ましい。
【0035】
本発明の第七の実施例を
図10に示す。
アタッチメント吸引管104のアタッチメント吸引口107の周辺にアタッチメント乾拭き布掛け突起115を具備する。アタッチメント接続管108は手元吸引管4の吸引口7に接続する。なお、アタッチメント吸引口107は延長吸引管5に接続可能であることがのぞましい。
【0036】
アタッチメント乾拭き布掛け突起115はアタッチメントヒンジ116を持つ。アタッチメントヒンジ116は、乾拭き布11を吸引するとき矢印に示すように、
図10aから
図10bへ180度回転してアタッチメント乾拭き布掛け突起115の先端をアタッチメント吸引口107の中央部で吸引により乾拭き布11が引っ張られる方向と逆方向に起立させる。
図6cと同様に、乾拭き布11の一端に開口した引掛け穴12をアタッチメント乾拭き布掛け突起115に引掛けることにより、アタッチメント吸引管104及び手元吸引管4内で乾拭き布11が吸引時に受ける電気掃除機本体2の吸引による引っ張り力に抗して、乾拭き布11に付着した塵埃を除去する。
本実施例よれば、乾拭き布11は確実にアタッチメント吸引管104及び手元吸引管4内の気流に晒され、
図6cと同様に乱気流で振動し、乾拭き布11に付着した塵埃の除去がより容易になる。また、第五の実施例や第六の実施例と異なり、乾拭き布11の引掛け穴12がアタッチメント吸引管104の管径中心部に固定されるため、アタッチメント吸引口107から流入する気流が偏らずに乱気流を発生し易く、乾拭き布11に付着した塵埃除去が迅速になる。アタッチメント吸引口107の中央部に起立した乾拭き布掛け突起115の先端を十字型にして引掛け穴12が固定される位置をアタッチメント吸引口107から引き離すとアタッチメント吸引口107から流入する気流の偏りがさらに改善されて乱気流が発生し易く、乾拭き布11の除塵効率が大きくなる。
【0037】
本発明の第七の実施例で形状の異なる実施例を
図10‐2に示す。
図10の実施例と比較してアタッチメント吸引管104が短い。延長吸引管5との接続は難しいため、乾拭き布11の除塵時のみに使用して延長吸引管5を手元吸引管4に接続する際には取り外すことが望ましい。乾拭き布11の除塵処理は
図10の実施例と同様であり、省略する。
アタッチメント接続管108の先端口径がやや細いのは手元吸引管4との接続を容易にし、また口径の異なる他の吸引管との接続も可能にする。これは
図10の実施例でも適用することが望ましい。
【0038】
本発明の第八の実施例を
図11に示す。
アタッチメント吸引管104のアタッチメント吸引口107の周辺にアタッチメント乾拭き布掛けクリップ117を具備する。アタッチメント接続管108は手元吸引管4の吸引口7に接続する。なお、アタッチメント吸引口107は延長吸引管5に接続可能であることがのぞましい。
【0039】
アタッチメント乾拭き布掛けクリップ117はバネ(図示せず)により先端がアタッチメント吸引管104の外周を押しており、乾拭き布11の一端を掴んで固定することが出来る。乾拭き布11の一端に開口した引掛け穴12は特に必要ではないが、アタッチメント乾拭き布掛けクリップ117に引掛け穴12を引掛ければ(図示せず)、乾拭き布11の一端固定が更に確実になる。アタッチメント乾拭き布掛けクリップ117で一端を掴まれた乾拭き布11はアタッチメント吸引管104及び吸引管4内で吸引時に受ける電気掃除機本体2の吸引による引っ張り力に抗して、第一の実施例と同様に乱気流で振動し、乾拭き布11に付着した塵埃を除去する。
本実施例よれば、乾拭き布11は一端に開口した引掛け穴12を特に設ける必要がなく、容易に固定される。
【0040】
本発明の第八の実施例で形状の異なる実施例を
図11‐2に示す。
図11の実施例と比較してアタッチメント吸引管104が短い。延長吸引管5との接続は難しいため、乾拭き布11の除塵時のみに使用して延長吸引管5を手元吸引管4に接続する際には取り外すことが望ましい。乾拭き布11の除塵処理は
図11の実施例と同様であり、省略する。
アタッチメント接続管108の先端口径がやや細いのは手元吸引管4との接続を容易にし、また口径の異なる他の吸引管との接続も可能にする。これは
図11の実施例でも適用することが望ましい。
【0041】
本発明の乾拭き布の付着塵埃を除去する方法は、手元吸引管4に配置された電源スイッチ(図示せず)をオフさせ、手元吸引管4から延長吸引管5を外し、乾拭き布11の引掛け穴12を乾拭き布掛け突起13、14、15、もしくは乾拭き布掛けクリップ17に引掛けて確保する。但し、乾拭き布掛けクリップ17の場合は引掛け穴12の無い乾拭き布11を使用することもできる。手元吸引管4に配置された電源スイッチ(図示せず)をオンさせ、手元吸引管4の吸引口7から乾拭き布11の確保されていない反対側の端から手元吸引管4内に徐々に吸い込ませて手元吸引管4の気流に晒して除塵する。
アタッチメント吸引管104を用いる場合、アタッチメント吸引管104を手元吸引管4に接続し、上記と同様に、乾拭き布11の引掛け穴12をアタッチメント乾拭き布掛け突起113、114、115、もしくはアタッチメント乾拭き布掛けクリップ117に引掛けて確保する。但し、アタッチメント乾拭き布掛けクリップ117の場合は引掛け穴12の無い乾拭き布11を使用することもできる。手元吸引管4に配置された電源スイッチ(図示せず)をオンさせ、アタッチメント吸引管104のアタッチメント吸引口107から乾拭き布11の確保されていない反対側の端から手元吸引管4内に徐々に吸い込ませて手元吸引管4の気流に晒して除塵する。
【0042】
乾拭き布に付着する塵埃を電気掃除機の吸引管内に発生する乱気流を利用して除去することが出来るのかどうかについて、次の電気掃除機を用いて調べた。
パナソニック製電気掃除機(家庭用)
品番 MC-PK17A
消費電力 1150W~約200W(運転中)
吸込仕事率 580~約60W
吸引口内径 Φ42mm
乾拭き布を電気掃除機の吸引管内に一端を固定して装着した後、電気掃除機を吸引動作させると、吸引管内で乾拭き布周りの気流は激しく変動し、乾拭き布が乱気流に晒されて振動して乾拭き布に付着した塵埃は振り離される。予め塵埃を付着させた乾拭き布はこの乱気流に30秒間晒した後で取り出すと、付着塵埃は目視状態で、ほぼ完全に除去されていた。
【0043】
調査した電気掃除機の無負荷吸引時の吸引口付近の風速は20m/secを越えていた。これは無風時に70Km/hr以上で走る車の外風と同等の暴風であり、この環境に一端を固定して乾拭き布を晒すと、乾拭き布は乱気流で激しく振動する。
市販の電気掃除機でキャニスタ型のものは一般に吸引仕事率が600W程度であり、スティック型のものでも無負荷での吸引口付近の風速が20m/secをこえる電気掃除機があることは確認している。
【0044】
除塵処理の時間は電気掃除機1の吸込仕事率と手元吸引管4の吸引口内径により異なるが、吸引仕事率~600W、吸引口内径Φ42mmの場合は30秒間程度の処理時間で十分除塵される。スティック型の電気掃除機の場合は一般的に吸引仕事率が小さいが、メーカーにより吸引仕事率の高い電気掃除機では吸入口付近の気流が20m/sec以上のものも存在し、その場合の除塵処理時間は30秒間程度で十分除塵されるが、吸引口付近の気流が10m/sec程度の電気掃除機の場合は、数分間程度除塵処理することが望ましい。
【0045】
除塵処置後、手元吸引管4に配置された電源スイッチ(図示せず)をオフさせ、電気掃除機本体2の吸引駆動を停止後に除塵した乾拭き布11を取り出し、手元吸引管4に延長吸引管5を接続、若しくはアタッチメント吸引管104を手元吸引管4に接続したまま、アタッチメント吸引管104に延長吸引管5を接続し、再び掃除を続けることが出来る。除塵後の乾拭き布11は雑巾のように水洗する必要がなく、掃除中も何度でも除塵処理して使用することが出来る。
【0046】
本発明は乾拭き布の一端を引掛ける乾拭き布掛け突起及び乾拭き布掛けクリップの実施例を示したが、引掛け穴ではなく乾拭き布掛け突起に引掛ける機能を持つ乾拭き布を用いるとも可能である。
【0047】
以上、本発明の原理を例示するための望ましい実施例について示したが、本発明はそのような図示かつ説明されたそのままの構成及び作用に限定されることではない。かえって、特許請求の範囲の思想及び範疇を逸脱せず本発明に対する多様な変形及び修正が可能なことを当業者はよく理解するであろう。
従って、そのような全ての適切な変形と修正も本発明の範囲内に属することとみなすべきである。
【符号の説明】
【0048】
1 電気掃除機
2 電気掃除機本体
3 ホース
4 手元吸引管
5 延長吸引管
6 床用ノズル
7 吸引口7
11 乾拭き布
12 引掛け穴
13 乾拭き布掛け突起(第一の実施例)
14 乾拭き布掛け突起(第二の実施例)
15 乾拭き布掛け突起(第三の実施例)
16 ヒンジ
17 乾拭き布掛けクリップ
104 アタッチメント吸引管
107 アタッチメント吸引口
108 アタッチメント接続管
113 アタッチメント乾拭き布掛け突起(第五の実施例)
114 アタッチメント乾拭き布掛け突起(第六の実施例)
115 アタッチメント乾拭き布掛け突起(第七の実施例)
116 アタッチメントヒンジ
117 アタッチメント乾拭き布掛けクリップ