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  • 特開-物干し器およびピンチ 図1
  • 特開-物干し器およびピンチ 図2
  • 特開-物干し器およびピンチ 図3
  • 特開-物干し器およびピンチ 図4
  • 特開-物干し器およびピンチ 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015304
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】物干し器およびピンチ
(51)【国際特許分類】
   D06F 57/00 20060101AFI20250123BHJP
   D06F 55/00 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
D06F57/00 350
D06F55/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023118630
(22)【出願日】2023-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000110756
【氏名又は名称】ニシダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100216736
【弁理士】
【氏名又は名称】竹井 啓
(74)【代理人】
【識別番号】100202706
【弁理士】
【氏名又は名称】長野 克彦
(72)【発明者】
【氏名】岡村 俊輔
(57)【要約】
【課題】
雨滴が洗濯物を濡らしにくい、物干し器を提供する。
【解決手段】
フックと、前記フックに接続された一対のフレームと、前記一対のフレームに吊り下げられた複数のピンチと、前記一対のフレームを前記フックと反対側に回転させ、互いに折りたたみ可能に接続している接続部と、を備え、前記一対のフレームは、平面視して略矩形状であり、前記一対のフレームは、前記平面に対して垂直に断面視して、第1部分と、前記第1部分と向かい合う第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続する第3部分と、を有する物干し器。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フックと、
前記フックに接続された一対のフレームと、
前記一対のフレームに吊り下げられた複数のピンチと、
前記一対のフレームを前記フックと反対側に回転させることで折りたたみ可能に前記一対のフレームを互いに接続している接続部と、を備え、
前記一対のフレームは、平面視して略矩形状であり、
前記一対のフレームは、前記平面に対して垂直に断面視して、第1部分と、前記第1部分と向かい合う第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続する第3部分と、を有することを特徴とする、物干し器。
【請求項2】
前記一対のフレームは、吊り下げ手段によって前記フックに接続されており、
前記吊り下げ手段の一端が、前記第3部分に固定されている、
請求項1に記載の物干し器。
【請求項3】
前記一対のフレームは、断面視して、前記第1部分と前記第2部分と前記第3部分とで形成されるコの字形状であり、それぞれのコ字形状が互いに向かい合う形で開口している、
請求項1に記載の物干し器。
【請求項4】
前記一対のフレームは、それぞれ補強部を有しており、
前記補強部は、前記一対のフレームの向かい合う辺に一端と他端が接続されており、
前記補強部は、断面視して、第1部分と、前記第1部分に向かい合う第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続している第3部分とで形成されるコの字形状であり、それぞれのコ字形状が互いに向かい合う形で開口している、
請求項1から3のいずれかに記載の物干し器。
【請求項5】
前記ピンチは、第1方向を中心に回転可能に組み付けられる一対のベース部と、
前記第1方向中心の回転に伴い近接または離間することが可能に構成され、洗濯物を保持する保持面を有する一対の挟持部と、
前記一対の挟持部を近接させるように付勢する付勢部と、を有しており、
前記保持面は、中央部分で互いに接触した際に周辺部分が互いに離間している、
請求項1に記載の物干し器。
【請求項6】
前記保持面の表面粗さは、前記ベース部の表面粗さよりも大きい、
請求項5に記載の物干し器。
【請求項7】
前記保持面の中央部分より、周辺部分の方が表面粗さが大きい、
請求項5または6に記載の物干し器。
【請求項8】
前記ピンチは、第1方向を中心に回転可能に組み付けられる一対のベース部を有しており、
前記一対のベース部は、回転に伴い近接または離間することが可能に構成された挟持部をそれぞれ有しており、
前記一対の挟持部は、回転中心に近い位置で互いに接触し、接触部分から離れるほど前記一対の挟持部間の距離が大きくなる、
請求項1に記載の物干し器。
【請求項9】
前記挟持部の表面粗さは、前記ベース部の表面粗さと略同等である、
請求項8に記載の物干し器。
【請求項10】
前記挟持部は、洗濯物を保持する保持面を有しており、
前記保持面は、前記第1方向から平面視して、回転中心に近い一端と前記回転中心から遠い他端を有しており、
前記一端は、前記他端よりも曲率半径が大きい、
請求項8または9に記載の物干し器。
【請求項11】
第1方向を中心に回転可能に組み付けられる一対のベース部と、
前記第1方向中心の回転に伴い近接または離間することが可能に構成され、洗濯物を保持する保持面を有する一対の挟持部と、
前記一対の挟持部を近接させるように付勢する付勢部と、を有しており、
前記保持面は、中央部分で互いに接触した際に周辺部分が互いに離間している、ピンチ。
【請求項12】
前記保持面の表面粗さは、前記ベース部の表面粗さよりも大きい、
請求項11に記載のピンチ。
【請求項13】
前記保持面の中央部分より、周辺部分の方が表面粗さが大きい、
請求項11または12に記載のピンチ。
【請求項14】
第1方向を中心に回転可能に組み付けられる一対のベース部を有しており、
前記一対のベース部は、回転に伴い近接または離間することが可能に構成された挟持部をそれぞれ有しており、
前記一対の挟持部は、回転中心に近い位置で互いに接触し、接触部分から離れるほど前記一対の挟持部間の距離が大きくなる、ピンチ。
【請求項15】
前記挟持部の表面粗さは、前記ベース部の表面粗さと略同等である、
請求項14に記載のピンチ。
【請求項16】
前記挟持部は、洗濯物を保持する保持面を有しており、
前記保持面は、前記第1方向から平面視して、回転中心に近い一端と前記回転中心から遠い他端を有しており、
前記一端は、前記他端よりも曲率半径が大きい、
請求項14または15に記載のピンチ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗濯物を干すための物干し器およびピンチに関するものであり、特に下向きに折りたたむことができる物干し器に係るものである。
【0002】
本開示における「下向き」に折りたたむとは、物干し器が有するフックとは反対方向に一対のフレームが回転することで折りたたむことをいう。また、本開示における「ピンチ」とは、物干し器に取り付けられた洗濯ばさみ状の挟持具をいう。また、本開示における「表面粗さ」とは十点平均粗さにより求められるものをいう。
【背景技術】
【0003】
物干し器としては、例えば特開平10-290895号公報に示すものが知られている。この物干し器は、物干し竿、物干しロープ等の支持手段に係止するフックを備えたフレームに多数のピンチを吊り下げてなるものであり、従来より使用されている。なお、このフレームは、一対のフレーム構成部を中央の軸部を介して折り畳み自在に連結してなるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10-290895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の物干し器においては、雨が降った際に雨滴がフレームを伝ってピンチに流れ、洗濯物を濡らしてしまう可能性がある。
本開示は、以上の課題を解決しようとしてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示は下記の物干し器およびピンチを提供する。
【0007】
フックと、
前記フックに接続された一対のフレームと、
前記一対のフレームに吊り下げられた複数のピンチと、
前記一対のフレームを前記フックと反対側に回転させることで折りたたみ可能に前記一対のフレームを互いに接続している接続部と、を備え、
前記一対のフレームは、平面視して略矩形状であり、
前記一対のフレームは、前記平面に対して垂直に断面視して、第1部分と、前記第1部分と向かい合う第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続する第3部分と、を有することを特徴とする物干し器。
【0008】
前記一対のフレームは、吊り下げ手段によって前記フックに接続されており、
前記吊り下げ手段の一端が、前記第3部分に固定されている、物干し器。
【0009】
前記一対のフレームは、断面視して、前記第1部分と前記第2部分と前記第3部分とで形成されるコの字形状であり、それぞれのコ字形状が互いに向かい合う形で開口している、物干し器。
【0010】
前記一対のフレームは、それぞれ補強部を有しており、
前記補強部は、前記一対のフレームの向かい合う辺に一端と他端が接続されており、
前記補強部は、断面視して、第1部分と、前記第1部分に向かい合う第2部分と、前記第1部分と前記第2部分とを接続している第3部分とで形成されるコの字形状であり、それぞれのコ字形状が互いに向かい合う形で開口している、物干し器。
【0011】
前記ピンチは、第1方向を中心に回転可能に組み付けられる一対のベース部と、
前記第1方向中心の回転に伴い近接または離間することが可能に構成され、洗濯物を保持する保持面を有する一対の挟持部と、
前記一対の挟持部を近接させるように付勢する付勢部と、を有しており、
前記保持面は、中央部分で互いに接触した際に周辺部分が互いに離間している、物干し器。
【0012】
前記保持面の表面粗さは、前記ベース部の表面粗さよりも大きい、ピンチ。
【0013】
前記保持面の中央部分より、周辺部分の方が表面粗さが大きい、ピンチ。
【0014】
前記ピンチは、第1方向を中心に回転可能に組み付けられる一対のベース部を有しており、
前記一対のベース部は、回転に伴い近接または離間することが可能に構成された挟持部をそれぞれ有しており、
前記一対の挟持部は、回転中心に近い位置で互いに接触し、接触部分から離れるほど前記一対の挟持部間の距離が大きくなる、物干し器。
【0015】
前記挟持部の表面粗さは、前記ベース部の表面粗さと略同等である、ピンチ。
【0016】
前記挟持部は、洗濯物を保持する保持面を有しており、
前記保持面は、前記第1方向から平面視して、回転中心に近い一端と前記回転中心から遠い他端を有しており、
前記一端は、前記他端よりも曲率半径が大きい、ピンチ。
【発明の効果】
【0017】
本開示に係る発明によれば、フレーム部がロール成形により、垂直に断面視して、第1部分と、第1部分と向かい合う第2部分と、第1部分と第2部分とを接続する第3部分と、を有している。これにより、雨滴が表面張力により、第1部分と第2部分との間にたまりやすくなり、洗濯物を濡らしにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本開示の発明に係る一つの実施例の斜視図である。
図2図2(a)は、フレーム部が開いた状態の一つの実施例の側面図である。図2(b)は、フレーム部を閉じた状態の一つの実施例の側面図である。
図3図3は、図1のIII-III線のフレームおよび補強部に関する端面図である。
図4図4(a)は、ピンチの一つの実施例の正面図である。図4(b)は、ピンチの一つの実施例の側面図である。
図5図5は、ピンチの別の実施例の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
本開示の発明に係る物干し器1は、図1に示すように、フック2と、吊り下げ手段3によってフック2に接続された一対のフレーム4と、一対のフレーム4に吊り下げられた複数のピンチ7と、一対のフレーム4を互いに接続する接続部5と、を有している。
【0021】
フック2は、物干し器1を物干し竿、物干しロープ等の支持手段に係止するための部材である。フック2は、例えば、円形状を有していてもよい。円形状は、例えば、半円形状であってもよい。フック2の材料は、例えば、樹脂材料であってもよいし、金属材料であってもよい。
【0022】
吊り下げ手段3は、フック2と一対のフレーム4とを接続するための部材である。吊り下げ手段3は、例えば、棒形状であってもよい。吊り下げ手段3は、例えば、鎖形状であってもよい。吊り下げ手段3は、略矩形状である一対のフレーム4のそれぞれの角の近傍に接続される。フレーム4の角の近傍とは、一対のフレーム4を互いに接続する接続部5から見て、接続部5よりもフレーム4のそれぞれの角に近い位置のことをいう。
【0023】
吊り下げ手段3は、例えば、4本であってもよく、それぞれの吊り下げ手段3が略矩形状のフレーム4のそれぞれの角の近傍に接続されていてもよい。吊り下げ手段3の材料は、例えば、樹脂材料であってもよいし、金属材料であってもよい。金属材料は、鉄、ステンレス鋼を使うことができ、樹脂材料によって表面を被膜してもよい。
【0024】
吊り下げ手段3は、後述するフレーム4の第3部分4cに接続されていてもよい。これにより、吊り下げ手段3を伝って雨滴がフレーム4の第3部分4cの内側に溜まりやすくなり、洗濯物が濡れてしまう可能性を低減することができる。吊り下げ手段3の一端を折り曲げて、打ち抜きにより第3部分4cに作った締結部(図示省略)に入れ込むことで接続してもよい。これにより、接着剤や溶接による溶着と比べて外部からの応力により破損しにくくすることができる。
【0025】
フレーム4は、複数のピンチ7を吊り下げるための部材である。フレーム4は、平面視して、略矩形状である。フレーム4は、例えば、金属材料であってもよいし、樹脂材料であってもよい。金属材料は、ステンレス鋼、アルミ等であってもよい。樹脂材料は、ポリプロピレンであってもよい。略矩形状は、4つの角が直角のものだけでなく、丸みを帯びているものも含んでいてもよい。
【0026】
フレーム4は、断面視して、第1部分4aと、第1部分4aと向かい合う第2部分4bと、第1部分4aと第2部分4bとを接続する第3部分4cと、を有している。これにより、第1部分4aと第2部分4bと第3部分4cとで作られる空間に雨水をとどめやすくすることができる。図3に示すように、第1部分4aと第2部分4bと第3部分4cとでコの字形状を形成する。このとき、金属材料をロール成形することにより、第1部分4aと、第2部分4bと、第3部分4cとを一体で形成してもよいし、別部材を接合することによって、第1部分4aと、第2部分4bと、第3部分4cとを形成してもよい。
【0027】
第1部分4aは、フレーム4の中でフック2に近い位置に配置される部材である。第1部分4aは、略矩形状のフレーム4がつくる平面に対して鋭角をなすように傾いていてもよい。これにより、雨滴をフレームの外に流すことができる。第1部分4aを平面視したときの幅は、例えば、0.5~2.5cmであってもよい。第1部分4aの厚みは、例えば、0.3~1.5mmであってもよい。
【0028】
第2部分4bは、第1部分4aと向かい合って配置されている。第2部分4bは、複数のピンチ7を吊すための部材である。第2部分4bは、例えば、複数のピンチを吊すための複数の穴を有していてもよい。第2部分4bの平面視したときの幅は、例えば、0.5~2.5cmであってもよい。第2部分4bの厚みは、例えば、0.3~1.5mmであってもよい。
【0029】
第3部分4cは、第1部分4aと第2部分4bとを接続する部材である。第3部分4cは、第1部分4aおよび第2部分4bとのそれぞれの接続部分が湾曲していてもよい。これにより、応力が集中しにくくなり、フレーム4が破損する可能性を低減することができる。第3部分4cの第1部分4aから第2部分4bまでの幅は、1~4cmであってもよい。第3部分4cの厚みは、例えば、0.3~1.5mmであってもよい。
【0030】
図3に示すように、第1部分4aおよび第2部分4bは、第3部分4cと接続されている一端と反対側にある他端に、第4部分4dをそれぞれ有していてもよい。第4部分4dは、例えば、第1部分4aおよび第2部分4bの他端を一部折り返して形成してもよい。第4部分4dは、例えば、第1部分4aおよび第2部分4bの他端に凸部を設けることで形成されていてもよい。第4部分4dがあることにより、第1部分4aと第2部分4bとの間に雨滴を溜めやすくすることができる。
【0031】
接続部5は、一対のフレーム4を互いに接続するための部材である。接続部5は、図2(a)および図2(b)に示すように、一対のフレーム4をフック2と反対側に回転することで物干し器1を折り畳み可能に一対のフレーム4のそれぞれの角に接続している。接続部5は、フレーム4との接続部分と、中央に回転機構を有している。接続部5は、フレーム4をリベットで留めていてもよい。接続部5は、例えば、樹脂材料であってもよい。樹脂材料は、ポリプロピレンであってもよい。
【0032】
補強部6は、フレーム4の向かい合う辺を架橋する部分である。補強部6は、フレーム4と同様に第1部分4aと第2部分4bと第3部分4cとを有している。補強部6は、断面視して、コの字形状である。補強部6は、同じフレーム4に複数架橋されていてもよい。一対の補強部6は、コの字形状の開口部を向かい合わせて配置させてもよい。これにより、フレーム4が同じ方向にねじれにくくなり、破損しにくくすることができる。
【0033】
ピンチ7は、洗濯物を保持するための部材である。ピンチ7は、第2部分4bに複数設けられている。ピンチ7は、樹脂材料で形成されていてもよい。樹脂材料は、例えば、ポリプロピレンであってもよい。
【0034】
物干し器1は、図4(a)に示すように、ピンチ7aを有していてもよい。ピンチ7aは、第1方向を中心に回転可能に組み付けられる一対のベース部8aと、第1方向中心の回転に伴い近接または離間することが可能に構成される一対の挟持部9aと、挟持部9aに設けられ、洗濯物を保持する保持面10aと、一対の挟持部9aを近接させるように付勢する付勢部11aと、を有している。
【0035】
一対のベース部8aは、図4(a)に示すように、挟持部9aが位置する一端とは反対に位置する他端と、一つのベース部8a同士が嵌合し、第1方向に回転する中心となる嵌合部と、を有する。一対のベース部8aの他端に指をかけ、一対のベース部8aの他端をそれぞれ近づける方向に力を加えることで、一対の挟持部9aを離間させることができる。図4(b)に示すように、ベース部8aの幅は、例えば、1.0~1.4cmであってもよい。
【0036】
一対の挟持部9aは、保持面10aで洗濯物を保持することができる。図4(b)に示すように、挟持部9aの幅は、例えば、1.2~1.6cmであってもよい。挟持部9aの幅は、ベース部8aの幅より大きくてもよい。これにより、保持面10aの面積を大きくすることができ、洗濯物を保持しやすくすることができる。
【0037】
保持面10aは、もう一方の保持面10aと接触する中央部分と、保持面10a同士が離間している周辺部分と、を有している。これにより、洗濯物を中央部分で保持しつつ、周辺部分でゆるやかに挟持することができるため、保持面10aから洗濯物を引き抜きやすくすることができる。保持面10aの表面粗さは、ベース部8aの表面粗さよりも大きくなっている。
【0038】
保持面10aの中央部分の形状は、楕円形であってもよい。楕円形の短軸の長さは、例えば、3.0~7.0mmであってもよい。楕円形の長軸の長さは、例えば、8.0~12mmであってもよい。周辺部分の表面粗さは、中央部分の表面粗さよりも大きい。これにより、離間している周辺部分で洗濯物を保持しやすくすることができ、中央部分から洗濯物を引き抜きやすくすることができる。
【0039】
物干し器1は、図5に示すように、ピンチ7bを有していてもよい。以下、ピンチ7aと相違する点について詳細に説明する。
【0040】
ピンチ7bは、挟持部9bと、洗濯物を保持する保持面10bと、を有している。挟持部9bは、嵌合部に近い一端部で接触しており、それ以外の部分は離間している。これにより、洗濯物をピンチ7bから洗濯物を引き抜きやすくすることができる。ピンチ7bは、平面視して、一端側の曲率半径は、他端側の曲率半径よりも大きく形成されている。これにより、嵌合部に近い一端側に洗濯物がひっかかることなく、洗濯物を引き抜きやすくすることができる。
【0041】
保持面10bの表面粗さは、ベース部8bの表面粗さと略同じであってもよい。これにより、洗濯物を引き抜きやすくすることができる。
【0042】
以上、本開示について詳細に説明したが、本開示は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 物干し器
2 フック
3 吊り下げ手段
4 フレーム
4a 第1部分
4b 第2部分
4c 第3部分
4d 第4部分
5 接続部
6 補強部
7 ピンチ
8 ベース部
9 挟持部
10 保持面
11 付勢部

図1
図2
図3
図4
図5