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特開2025-15377ゲームのライブ配信サーバ及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015377
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】ゲームのライブ配信サーバ及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20250123BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20250123BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20250123BHJP
   A63F 13/798 20140101ALI20250123BHJP
   A63F 13/497 20140101ALI20250123BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20250123BHJP
   H04N 21/254 20110101ALI20250123BHJP
   H04N 21/258 20110101ALI20250123BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/35
A63F13/69
A63F13/798
A63F13/497
G06Q50/10
H04N21/254
H04N21/258
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023172952
(22)【出願日】2023-10-04
(62)【分割の表示】P 2023117095の分割
【原出願日】2023-07-18
(71)【出願人】
【識別番号】518260552
【氏名又は名称】株式会社ミラティブ
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】山田 大悟
(72)【発明者】
【氏名】坂本 登史文
【テーマコード(参考)】
5C164
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5C164FA22
5C164SA25S
5C164SC11P
5C164SC31P
5C164SD12S
5C164YA10
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】報酬基準の低下後も配信に対するモチベーションを維持することができるゲーム
のライブ配信サーバおよびプログラムを提供する。
【解決手段】配信者によるゲームのプレイ動画を視聴者にライブ配信するゲームのライブ
配信サーバ2であって、実績評価期間内のゲームの配信実績に応じて配信者への報酬基準
を決定する報酬基準決定部224と、報酬基準が適用される報酬対象期間内の配信者によ
る配信時間と報酬基準とに応じて配信者に報酬を算出して付与する報酬付与部226と、
実績評価期間の終了時に報酬基準をリセットするリセット部227と、を備え、報酬付与
部226は、報酬基準がリセットされて後続の実績評価期間が開始した後、所定期間内は
リセット前の報酬基準を報酬の算出に適用する、ゲームのライブ配信サーバ2。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信者によるゲームのプレイ動画を視聴者にライブ配信するゲームのライブ配信サーバ
であって、
実績評価期間内の前記ゲームの配信実績に応じて前記配信者への報酬基準を決定する報
酬基準決定部と、
前記報酬基準が適用される報酬対象期間内の前記配信者による配信時間と前記報酬基準
とに応じて前記配信者に報酬を算出して付与する報酬付与部と、
前記実績評価期間の終了時に前記報酬基準をリセットするリセット部と、
を備え、
前記報酬付与部は、前記報酬基準がリセットされて後続の実績評価期間が開始した後、
所定期間内はリセット前の前記報酬基準を前記報酬の算出に適用する、ゲームのライブ配
信サーバ。
【請求項2】
前記配信者の前記実績評価期間内の前記配信実績に応じて前記配信者の前記ゲーム内に
おける地位を示す配信者ランクを決定する配信者ランク決定部をさらに備え、
前記報酬基準決定部は、前記配信者ランクに応じて前記報酬基準を決定し、
前記リセット部は、前記実績評価期間の終了時に前記配信者ランクをリセットすること
で前記報酬基準をリセットする、請求項1に記載のゲームのライブ配信サーバ。
【請求項3】
前記配信者ランク決定部は、前記配信者が前記実績評価期間内に獲得した、前記配信実
績の種類毎に設定されたスコアに応じて前記配信者ランクを決定する、請求項2に記載の
ゲームのライブ配信サーバ。
【請求項4】
前記配信者ランク決定部は、前記配信者が前記実績評価期間内に獲得した前記スコアの
うち少なくとも一部を、前記リセット部による前記報酬基準のリセット後に前記後続の実
績評価期間に引き継いで前記配信者ランクの決定に用いる、請求項3に記載のゲームのラ
イブ配信サーバ。
【請求項5】
前記配信者ランク決定部は、前記実績評価期間の終了時の前記配信者ランクに応じて前
記後続の実績評価期間に引き継ぐ前記スコアの数を変化させる、請求項4に記載のゲーム
のライブ配信サーバ。
【請求項6】
前記配信実績は、前記配信者による前記ゲームの配信時間、前記配信者による前記ゲー
ムの配信回数、前記配信者により配信される前記ゲームを視聴した視聴者数、前記視聴者
から前記配信者に贈与された前記ゲーム内で使用可能なアイテム数、前記視聴者からの前
記配信者に送られたコメント数、前記配信者をフォローする前記視聴者数、前記視聴者か
ら前記配信者に付与された高評価数、前記視聴者から前記配信者に提供された前記ゲーム
内でのみ使用可能なゲーム内通貨および前記視聴者から前記配信者に提供された仮想通貨
のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載のゲームのライブ配信サーバ。
【請求項7】
前記報酬は、通貨、仮想通貨および前記ゲーム内でのみ使用可能なゲーム内通貨のうち
の少なくとも1つである、請求項1乃至6の何れか1項に記載のゲームのライブ配信サー
バ。
【請求項8】
前記配信者の前記配信実績に応じて報酬の種類を決定する報酬種類決定部をさらに備え

前記報酬種類決定部は、前記配信実績が所定の条件を満たした場合にのみ前記通貨また
は前記仮想通貨のうち少なくとも1つを報酬に加える、請求項7に記載のゲームのライブ
配信サーバ。
【請求項9】
配信者によるゲームのプレイ動画を視聴者にライブ配信するゲームのライブ配信用のプ
ログラムであって、
実績評価期間内の前記ゲームの配信実績に応じて前記配信者への報酬基準を決定する報
酬基準決定工程と、
前記報酬基準が適用される報酬対象期間内の前記配信者による配信時間と前記報酬基準
とに応じて前記配信者に報酬を算出して付与する報酬付与工程と、
前記実績評価期間の終了時に前記報酬基準をリセットするリセット工程と、
をコンピュータに実行させると共に、
前記報酬付与工程において、前記報酬基準がリセットされて後続の実績評価期間が開始
した後、所定期間内はリセット前の前記報酬基準を前記報酬の算出に適用するようにコン
ピュータを機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームのライブ配信サーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン等の各種デバイスの高性能化、高機能化や、インターネットによ
る通信の高速化に伴い、各種の動画配信サービスが普及している。特に、配信者がゲーム
をプレイする様子をリアルタイムで多数の視聴者の端末に配信する、ゲームのライブ配信
サービスが行われるようになっている。
【0003】
また、ゲームのライブ配信サービスには、ゲームの配信時間や配信回数等の配信実績に
応じて、配信者に対する所定の報酬の付与が行われるものがある。
【0004】
そして、このように報酬が付与されるようなゲームのライブ配信サービスの中には、配
信者毎に配信実績に応じた報酬基準が更新可能に設定され、報酬対象となる所定期間(報
酬対象期間)内の配信時間と報酬基準とに応じて報酬が付与されるものがある(特許文献
1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-021445号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようなシステムでは、報酬対象期間内における配信実績が次の報酬対象期間におけ
る報酬基準の評価対象になっていて、前の報酬対象期間が終了して次の報酬対象期間にな
ると、直ちに前の報酬対象期間内の配信実績に応じて新しい報酬基準に更新され、新たに
報酬の算出が行われる場合がある。
【0007】
しかし、次の報酬対象期間の開始と共に報酬基準が低下する場合、ユーザは報酬基準の
低下に伴い配信に対するモチベーションが低下してしまい、配信を行わなくなってしまう
という問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、報酬基準が低下する
場合でも配信に対するモチベーションを維持することができるゲームのライブ配信サーバ
およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、配信者によるゲームのプレイ動画を視聴者にライブ配信するゲームのライブ
配信サーバであって、実績評価期間内の前記ゲームの配信実績に応じて前記配信者への報
酬基準を決定する報酬基準決定部と、前記報酬基準が適用される報酬対象期間内の前記配
信者による配信時間と前記報酬基準とに応じて前記配信者に報酬を算出して付与する報酬
付与部と、前記実績評価期間の終了時に前記報酬基準をリセットするリセット部と、を備
え、前記報酬付与部は、前記報酬基準がリセットされて後続の実績評価期間が開始した後
、所定期間内はリセット前の前記報酬基準を前記報酬の算出に適用する、ゲームのライブ
配信サーバであることを特徴とする。
【0010】
上記ゲームのライブ配信サーバにおいて、前記配信者の前記実績評価期間内の前記配信
実績に応じて前記配信者の前記ゲーム内における地位を示す配信者ランクを決定する配信
者ランク決定部をさらに備え、前記報酬基準決定部は、前記配信者ランクに応じて前記報
酬基準を決定し、前記リセット部は、前記実績評価期間の終了時に前記配信者ランクをリ
セットすることで前記報酬基準をリセットすることが好ましい。
【0011】
また、上記ゲームのライブ配信サーバにおいて、前記配信者ランク決定部は、前記配信
者が前記実績評価期間内に獲得した、前記配信実績の種類毎に設定されたスコアに応じて
前記配信者ランクを決定することが好ましい。
【0012】
また、上記ゲームのライブ配信サーバにおいて、前記配信者ランク決定部は、前記配信
者が前記実績評価期間内に獲得した前記スコアのうち少なくとも一部を、前記リセット部
による前記報酬基準のリセット後に前記後続の実績評価期間に引き継いで前記配信者ラン
クの決定に用いることが好ましい。
【0013】
また、上記ゲームのライブ配信サーバにおいて、前記配信者ランク決定部は、前記実績
評価期間の終了時の前記配信者ランクに応じて前記後続の実績評価期間に引き継ぐ前記ス
コアの数を変化させることが好ましい。
【0014】
また、上記ゲームのライブ配信サーバにおいて、前記配信実績は、前記配信者による前
記ゲームの配信時間、前記配信者による前記ゲームの配信回数、前記配信者により配信さ
れる前記ゲームを視聴した視聴者数、前記視聴者から前記配信者に贈与された前記ゲーム
内で使用可能なアイテム数、前記視聴者からの前記配信者に送られたコメント数、前記配
信者をフォローする前記視聴者数、前記視聴者から前記配信者に付与された高評価数、前
記視聴者から前記配信者に提供された前記ゲーム内でのみ使用可能なゲーム内通貨および
前記視聴者から前記配信者に提供された仮想通貨のうちの少なくとも1つであることが好
ましい。
【0015】
また、上記ゲームのライブ配信サーバにおいて、前記報酬は、通貨、仮想通貨および前
記ゲーム内でのみ使用可能なゲーム内通貨のうちの少なくとも1つであることが好ましい
【0016】
また、上記ゲームのライブ配信サーバにおいて、前記配信者の前記配信実績に応じて報
酬の種類を決定する報酬種類決定部をさらに備え、前記報酬種類決定部は、前記配信実績
が所定の条件を満たした場合にのみ前記通貨または前記仮想通貨のうち少なくとも1つを
報酬に加えることが好ましい。
【0017】
また、本発明は、配信者によるゲームのプレイ動画を視聴者にライブ配信するゲームの
ライブ配信用のプログラムであって、実績評価期間内の前記ゲームの配信実績に応じて前
記配信者への報酬基準を決定する報酬基準決定工程と、前記報酬基準が適用される報酬対
象期間内の前記配信者による配信時間と前記報酬基準とに応じて前記配信者に報酬を算出
して付与する報酬付与工程と、前記実績評価期間の終了時に前記報酬基準をリセットする
リセット工程と、をコンピュータに実行させると共に、前記報酬付与工程において、前記
報酬基準がリセットされて後続の実績評価期間が開始した後、所定期間内はリセット前の
前記報酬基準を前記報酬の算出に適用するようにコンピュータを機能させるためのプログ
ラムであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
上述した構成からなる本発明によれば、報酬基準の低下後もゲームのライブ配信に対す
るモチベーションを維持することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバが適用されるゲームのライブ配信システムを示す模式図である。
図2】本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバの構成ブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバの機能ブロック図である。
図4】本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバの記憶手段に記憶されている配信者データベースの具体例を示す模式図である。
図5】本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバによる配信者ランクの更新およびリセットと報酬基準の更新のタイミングを示す模式図である。
図6】本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバと通信を行う視聴者端末に表示される画面の具体例を示す模式図である。
図7】本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバによる処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバが適用
されるゲームのライブ配信システムについて説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバ2が適用されるゲームのラ
イブ配信システム1を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態に係るゲームの
ライブ配信システム1は、ゲームのライブ配信サーバ2(以下、単に「サーバ2」ともい
う)と、サーバ2にネットワークNを介して接続された配信者端末3と、複数の視聴者端
末4(4A、4B、…、4N)を備えて構成されている。
【0022】
ゲームのライブ配信システム1は、本実施形態においては配信者となるユーザが配信す
るゲームのプレイ動画を、視聴者となる1人以上のユーザにリアルタイムで提供すること
を可能にするシステムである。
【0023】
具体的には、ゲームのライブ配信システム1では、サーバ2は1つ以上のゲームを提供
し、各ユーザは自身が所有する端末(配信者端末3や視聴者端末4)からサーバ2にアク
セスすることにより、端末からゲームの操作情報をサーバ2に送信し、サーバ2は当該操
作情報に基づきゲーム内の各種の情報処理を行い当該情報処理の結果をユーザの端末に送
信し、ユーザの端末は当該情報処理の結果に基づきプレイ動画を表示する。すなわち、ユ
ーザの端末は、ゲームの操作情報の生成、送信およびプレイ動画の描画のみを行い、その
他のゲームに関する情報処理は全てサーバ2により行われる。
【0024】
また、当該ゲームをプレイするユーザが自身のプレイ動画をライブ配信することを希望
した場合には、サーバ2は、当該プレイ動画を、配信を希望する視聴者の視聴者端末4に
提供する。
【0025】
配信者端末3および視聴者端末4は、通信機能、音声通話機能、録音録画機能、操作機
能及び表示機能等を備える端末であり、例えばスマートフォン、タブレット型端末および
PC等、インストールされたプログラムを介してサーバ2にアクセスすることにより、各
種のゲームをプレイすることができると共に、当該プレイ動画を配信または視聴すること
ができる端末である。また、配信者端末3および視聴者端末4は、チャット機能や通話機
能を備えている。配信者端末3と視聴者端末4は基本的に同一の端末であり、配信を行い
たいユーザが端末を介してゲームのライブ配信の開始操作を行うことにより当該端末が配
信者端末3として機能する一方、配信されている動画を視聴したいユーザが端末を介して
視聴開始操作を行うことにより当該端末が視聴者端末4として機能する。
【0026】
図2は、本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバ2の構成ブロック図である
図2に示すように、サーバ2は、サーバ2の全体を制御する制御部21と、記憶手段2
5と、通信部26とを備えている。
【0027】
制御部21は、制御部21全体を制御するCPU22と、CPU22上で動作する制御
プログラム等を格納したROM23と、各種データを一時的に格納するためのRAM24
とを備えて構成されている。
【0028】
図3は、本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバ2の機能ブロック図である
図3に示すように、制御部21は、CPU22がROM23に格納されているプログラ
ムをRAM24に展開して実行することにより、ゲーム提供部221、動画配信部222
、配信者ランク決定部223、報酬基準決定部224、報酬種類決定部225、報酬付与
部226およびリセット部227として機能する。
【0029】
ゲーム提供部221は、記憶手段25に保存されている1つ以上のゲームデータに基づ
き、配信者端末3と視聴者端末4にゲームを提供する。上述したように配信者端末3と視
聴者端末4はゲームの操作情報の生成、送信およびプレイ動画の描画のみを行い、その他
のゲームに関する情報処理は全てゲーム提供部221により行われる。すなわち、ゲーム
提供部221は、配信者端末3と視聴者端末4から送信される操作情報に基づきゲーム内
の各種の情報処理を行い、当該情報処理の結果を配信者端末3と視聴者端末4に送信する
。そして、配信者端末3と視聴者端末4は、受信したゲーム提供部221による情報処理
の結果に基づいてプレイ動画を表示する。
【0030】
動画配信部222は、配信者端末3からゲームのライブ配信を開始する旨の情報を受信
すると、サーバ2にアクセスする配信者端末3のうち当該ゲームのプレイ動画の視聴を希
望するものに対して、プレイ動画を配信する。このプレイ動画の配信に際して、動画配信
部222は、動画データをそのまま配信する他、動画に所定の加工を加えて配信してもよ
い。
【0031】
配信者ランク決定部223は、配信実績の評価期間として設けられる実績評価期間内に
おける配信者のゲームの配信実績に応じて、配信者のゲーム内における地位を示す配信者
ランクを決定し、当該実績評価期間内において逐次更新していく。配信者ランクが設けら
れていることにより、配信者同士が自己の配信者ランクを競い合おうとする心理が生じ、
配信者の配信に対するモチベーションを高めることができる。
【0032】
そして、配信者ランク決定部223により決定される配信者ランクは、後述するように
配信者に付与される報酬の算定基準となる報酬基準の決定にも用いられ、配信者データベ
ースDB(図4参照)を用いて管理される。
【0033】
配信実績は、配信者によるゲームの配信時間、配信者によるゲームの配信回数、配信者
により配信されるゲームを視聴した視聴者数、視聴者から配信者に贈与されたゲーム内で
使用可能なアイテム数、視聴者からの配信者に送られたコメント数(図6参照)、配信者
をフォローする視聴者数、視聴者から配信者に付与された高評価数(図6参照)、視聴者
から配信者に提供されたゲーム内で使用可能なゲーム内通貨および視聴者から配信者に提
供された仮想通貨のうちの少なくとも1つであってもよく、2つ以上を組み合わせてもよ
い。ここでは、これらの全てが配信実績に含まれるものとする。ここで、フォローとは、
ゲームのライブ配信システム1に設けられた機能であり、視聴者が配信者をフォローする
ことにより、フォローした配信者による配信が開始されるとその旨の通知が視聴者に届い
たり、配信中の配信者一覧に表示したりすることができる機能である。
【0034】
また、本実施形態においては、配信実績の種類毎に設定されたスコアがあり、配信者ラ
ンク決定部223は、配信者が実績評価期間内において獲得したスコアに応じて、当該実
績評価期間内に配信者ランクを逐次決定していく。例えば、配信者が配信を15分行う度
にスコアが40ずつ付与され、視聴者数が1人増える度にスコアが4ずつ付与され、視聴
者からコメントを送られる度にスコアが8ずつ付与される等とすることができる。配信者
により獲得されたスコアは、配信者データベースDB(図4参照)を用いて管理される。
【0035】
また、配信者ランク決定部223は、配信者が実績評価期間内に獲得したスコアのうち
少なくとも一部を、後述するリセット部227による報酬基準のリセット後に後続の実績
評価期間に引き継いで配信者ランクの決定に用いる。このスコアの引継ぎについては後に
詳述する。
【0036】
実績評価期間は、本実施形態においてはある月の24日から翌月の23日までの1か月
の期間が設定されている。そして、翌月の24日からは、次の実績評価期間(後続の実績
評価期間)が開始される。
【0037】
報酬基準決定部224は、配信者の配信者ランクに基づいて当該配信者への報酬基準を
決定して更新する。報酬基準決定部224による報酬基準の決定は、配信者ランク決定部
223による配信者ランクの決定と同時に行われると共に、決定した報酬基準は実績評価
期間内において逐次更新され、報酬の付与に適用される(図5参照)。報酬基準決定部2
24による報酬基準の決定については後に詳述する。この報酬基準の管理も、配信者デー
タベースDB(図4参照)を用いて行われる。
【0038】
報酬種類決定部225は、配信者の配信実績(本実施形態においてはスコア)に応じて
報酬の種類を決定する。
【0039】
報酬は、本実施形態においては円やドル等の現実の通貨を想定しているが、本発明にお
いてはこれに限らず、ゲーム内でのみ使用可能なゲーム内通貨や、各種の仮想通貨のうち
少なくとも1つであってもよく、2つ以上を組み合わせてもよい。ゲーム内通貨は、ゲー
ム内でのみ使用可能な、アイテムの購入等を行う際の対価とすることができるゲーム内ポ
イントである。
【0040】
報酬種類決定部225は、配信実績が所定の条件を満たした場合にのみ通貨または仮想
通貨のうち少なくとも1つを報酬に加え、報酬付与部226による付与対象とする。本実
施形態においては、報酬種類決定部225は、配信者の配信実績としてのスコアが所定の
閾値以上(例えば40000以上)になった場合に、報酬付与部226による報酬の内容
として、通貨を加える。また、報酬種類決定部225は、配信者のスコアが所定の閾値未
満である場合には、ゲーム内でのみ使用可能なゲーム内通貨のみを報酬とする。
【0041】
報酬付与部226は、報酬基準と配信者による配信時間とに基づいて配信者に報酬を付
与する。具体的には、報酬付与部226は、配信者に対して、所定期間内におけるゲーム
の配信時間に、当該所定期間に適用される報酬基準を掛け合わせた値に応じた報酬であっ
て、報酬種類決定部225により決定される当該報酬基準に応じた種類の報酬を付与する
【0042】
また、報酬付与部226は、後述するリセット部227により報酬基準がリセットされ
て後続の実績評価期間が開始した後、所定期間(適用猶予期間)内は、リセット前の報酬
基準を報酬の算出に適用する。この適用猶予期間内の報酬の算出については後に詳述する
【0043】
リセット部227は、実績評価期間の終了時に報酬基準をリセットする。本実施形態に
おいては、実績評価期間はある月の24日から翌月の23日までの1か月の期間であり、
23日の終了時にリセット部227により配信者ランクのリセットが行われることで、報
酬基準のリセットが行われる。
【0044】
図4は、本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバ2の記憶手段25に記憶さ
れている配信者データベースDBの具体例を示す模式図である。配信者データベースDB
には、配信を行った各ユーザのユーザID、配信実績に応じて獲得される獲得スコア、配
信者ランクおよび報酬基準の情報が互いに関連付けられて、更新可能に保持されている。
【0045】
獲得スコアは、配信者が実績評価期間内に獲得したスコアである。例えばユーザID0
001のユーザは、獲得スコアが7600であり、ユーザIDが0002のユーザは、獲
得スコアが2540となっている。
【0046】
配信者ランクは、本実施形態においては獲得スコアが5000増える毎に1つずつ増え
る態様になっていて、獲得スコアが0~4999である場合には配信者ランクはDになり
、獲得スコアが5000~9999である場合には配信者ランクはCになり、獲得スコア
が10000~14999である場合には配信者ランクはBになり、獲得スコアが150
00~19999である場合には配信者ランクはAになり、獲得スコアが20000以上
である場合には配信者ランクはSになる。なお、獲得スコアに応じた配信者ランクの上昇
レートは本発明においてはこの例に限定されず、他のレートであってもよい。配信者が実
績評価期間内においてスコアを獲得して所定のスコアの閾値を超える度に、逐次配信者ラ
ンクが更新されていく。
【0047】
報酬基準は、本実施形態においては配信者ランク毎に設定されていて、例えば配信者ラ
ンクがDである場合には報酬基準は5になり、配信者ランクがCである場合には報酬基準
は10になり、配信者ランクがBである場合には報酬基準は15になり、配信者ランクが
Aである場合には20になり、配信者ランクがSである場合には25になる。なお、配信
者ランクに応じた報酬基準の上昇レートは本発明においてはこの例に限定されず、他のレ
ートであってもよい。
【0048】
次に、上述した配信実績に応じた配信者ランクの更新およびリセットと、報酬基準の更
新の態様について説明する。図5は、本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバ
2による配信者ランクの更新およびリセットと報酬基準の更新のタイミングを示す模式図
である。
【0049】
図5に示すように、本実施形態においては、実績評価期間(ある月の24日から翌月の
23日までの1か月間)の報酬基準と配信時間に応じて、配信者に報酬が付与される。そ
して、毎月23日の終了時に配信者ランクがリセットされることにより報酬基準もリセッ
トされ、配信者のスコアに応じて一部のスコアが後続の実績評価期間に引き継がれると共
に引き継がれたスコアに応じて新しい配信者ランクが決定する。しかし、決定した配信者
ランクは後続の実績評価期間の報酬の算定には直ちに適用されず、適用猶予期間内はリセ
ット前の報酬基準が適用されるようになっている。
【0050】
具体的には、6月24日(不図示)から7月23日の実績評価期間において、配信者の
配信実績(獲得スコア)に基づき7月1日の時点で配信者ランクがCに更新され、これに
応じて報酬基準も10に更新され、7月1日以降の報酬の算定が行われる。さらに、同じ
実績評価期間内において、配信者により配信実績が積まれることにより、7月17日に配
信者ランクがBに更新され、報酬基準も15に更新され、7月17日以降の報酬の算定が
行われる。
【0051】
そして、7月23日の終了時で実績評価期間が終了し、リセット部227により配信者
ランクがリセットされる。この配信者ランクのリセット時、配信者ランク決定部223は
、配信者による獲得スコアのうち少なくとも一部を、リセット部227による配信者ラン
クのリセット後に後続の実績評価期間(7月24日から8月23日)に引き継いで配信者
ランクの決定に用いる。
【0052】
ここでは、配信者ランク決定部223により7月24日以降に引き継がれた獲得スコア
は、配信者ランクDに相当するものであるため、配信者ランクはDに決定する。
【0053】
ここで、配信者ランク決定部223による獲得スコアの引継ぎは、例えば配信者ランク
が高い配信者については引き継がれる割合を少なくし、配信者ランクが低い配信者につい
ては引き継がれる割合を多くすることで行われる。
【0054】
具体的には、配信者ランクがSである場合には獲得スコアの30%が引き継がれ、配信
者ランクがAである場合には獲得スコアの40%が引き継がれ、配信者ランクがBである
場合には獲得スコアの50%が引き継がれ、配信者ランクがCである場合には獲得スコア
の60%が引き継がれ、配信者ランクがDである場合には獲得スコアの70%が引き継が
れるようにしてもよい。
【0055】
このように、配信者ランクが高い配信者については引き継がれる割合を少なくし、配信
者ランクが低い配信者については引き継がれる割合を多くすることで、配信者ランクが低
い配信者が次の実績評価期間において配信者ランクを上げやすくなり、リセット時に配信
に対するモチベーションが低下してしまうことを防止することができる。
【0056】
また、7月23日の終了時点で、報酬付与部226は、6月24日から7月23日の実
績評価期間における配信者の配信時間と報酬基準とに応じて、配信者に報酬を付与する。
【0057】
そして、7月24日から後続の実績評価期間が開始されるが、7月24日から当月末日
(7月31日)までの間は、適用猶予期間として、7月24日の開始時に決定した配信者
ランクDではなく、その直前の実績評価期間の終了時に到達していた配信者ランクのBに
基づく報酬基準の15が維持され、報酬の算出に適用される。
【0058】
そして、7月24日から7月31日までの適用猶予期間内の配信実績に応じて、配信者
ランク決定部223により当該適用猶予期間終了後の8月1日からの配信者ランクがAに
更新されると共に、報酬基準決定部224は配信者ランクのAに基づいて報酬基準を20
に更新し、報酬付与部226は報酬基準20に基づく報酬の算出を開始する。
【0059】
そして、8月23日にリセット部227による配信者ランクのリセットが行われる。こ
の8月23日のリセット後、配信者ランク決定部223により次の8月24日から開始さ
れる後続の実績評価期間に引き継がれる獲得スコアは配信者ランクのCに相当するもので
あるため、配信者ランクはCに決定する。
【0060】
そして、8月24日から当月末日(8月31日)までの間は、適用猶予期間として、8
月24日の開始時に決定した配信者ランクのCではなく、その直前の実績評価期間の終了
時に到達していた配信者ランクのAに基づく報酬基準の20が維持され、報酬の算出に用
いられる。これ以降の実績評価期間における処理は、上述した先行する実績評価期間にお
ける処理と同様にして行われる。
【0061】
このように、本実施形態においては、配信者ランクのリセット後、所定の長さの適用猶
予期間が設けられていて、当該適用猶予期間内は、リセット前の実績評価期間の終了時に
到達していた配信者ランクに基づき報酬基準の算出が行われる。また、この適用猶予期間
は、当該適用猶予期間が終了した後の配信者ランクを決定するための評価期間とされてい
る。なお、本実施形態においては配信者ランクのリセットを毎月23日に行うと共に、当
月24日から当月末日までを適用猶予期間としていたが、本発明においてはリセットのタ
イミングや適用猶予期間の長さは特に限定されず、他のタイミングや長さであってもよい
【0062】
図2に戻り、サーバ2は、制御部21に加えて、記憶手段25と、通信部26とを備え
ている。
【0063】
記憶手段25は、磁気ハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成され
ている。記憶手段25は、サーバ2が機能するために必要になる、各種のゲームに関する
データや、配信者データベースDB等の各種のデータベースを記憶する。
【0064】
通信部26は、ネットワークインターフェースであり、ネットワークNを介して配信者
端末3および視聴者端末4と通信する。通信部26は、配信者端末3や視聴者端末4から
受信した各種データを制御部21に渡すと共に、制御部21が生成したデータを配信者端
末3や視聴者端末4に送信する。
【0065】
次に、上述した構成を備えるゲームのライブ配信システム1によるライブ配信の様子に
ついて説明する。図6は、本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバ2と通信を
行う視聴者端末4に表示される画面の具体例を示す模式図である。図6に示すように、ゲ
ームのライブ配信時、視聴者端末4には、動画ウィンドウVと、チャットウィンドウCと
、チャット入力ウィンドウIと、アバターウィンドウAと、ギフトアイコンGと、各種操
作メニューを呼び出すメニューボタンMとが表示される。
【0066】
動画ウィンドウVは、動画配信部222から配信される、配信者によるゲームのプレイ
動画が表示されるウィンドウである。動画ウィンドウV内には、ゲームのプレイ動画を配
信している配信者に対して視聴者が高評価を行うことを可能にする、ハート形の高評価ボ
タンLが表示される。視聴者はこの高評価ボタンLにタッチすることにより、配信者に高
評価を付与することができる。配信者に付与された視聴者からの高評価の総数は、高評価
ボタンLの右隣に表示される。図6の例では高評価の総数は21と表示されている。
【0067】
チャットウィンドウCは、チャットの内容が表示されるウィンドウであり、発言者であ
る視聴者の名前(「ひなた」、「あおい」)と、各発言者によるコメント(「はじめまし
て!」や「チャンス!」)が表示される。
【0068】
チャット入力ウィンドウIは、チャットウィンドウCに表示される発言を入力するため
のウィンドウである。発言を希望する視聴者は、このチャット入力ウィンドウI内に視聴
者端末4の文字入力機能を用いて文字を入力して当該文字データをサーバ2に送信するこ
とにより、視聴者端末4のチャットウィンドウCに当該文字が表示される。なお、チャッ
トの内容は、配信者端末3にも表示されるようになっている。
【0069】
アバターウィンドウAは、配信者のアバターaと、配信者の名前(ほのか)が表示され
るウィンドウである。
【0070】
ギフトアイコンGは、視聴者が配信者にギフトコンテンツの贈与を行う際に選択される
アイコンであり、当該アイコンを選択することにより、視聴者端末4に、ギフトデータベ
ース(不図示)に基づき贈与可能なギフトコンテンツの一覧が表示される。そして、視聴
者が保有するポイントを対価として、ギフトコンテンツの一覧の中から贈与したいギフト
コンテンツを選択すると、視聴者端末4からサーバ2に贈与希望が送信され、サーバ2が
贈与希望に応じてギフトデータベースから所定のギフトコンテンツを抽出し、配信者に提
供する。
【0071】
次に、上述した構成及び機能を有するサーバ2の動作についてフローチャートを用いて
説明する。図7は、本発明の実施形態に係るゲームのライブ配信サーバ2による処理を示
すフローチャートである。
【0072】
図7に示すように、まず、視聴者が視聴者端末4を操作して、サーバ2に対して所定の
配信者によるゲームのライブ配信を視聴する旨のリクエストを送信する(ステップS1)
【0073】
次に、動画配信部222が、視聴者端末4に対して配信者のプレイ動画を配信する(ス
テップS2)。配信された動画データは、図5に示すように視聴者端末4の動画ウィンド
ウVに表示される。
【0074】
次に、配信者ランク決定部223が、実績評価期間内の配信者のゲームの配信実績に基
づいて配信者の配信者ランクを逐次決定して更新していく(ステップS3)。配信者ラン
クが変更される場合には、配信者ランク決定部223は、配信者データベースDBの配信
者ランクを新しいものに更新して保存する。
【0075】
次に、報酬基準決定部224は、配信者ランクの決定と同時に、配信者ランクに基づい
て次の報酬基準を決定して更新する(ステップS4)。
【0076】
次に、リセット部227は、実績評価期間の終了時に配信者の配信者ランクをリセット
することにより、報酬基準をリセットする(ステップS5)。
【0077】
次に、報酬付与部226は、実績評価期間における報酬基準と配信者による配信時間と
に基づいて、配信者に報酬を付与する(ステップS6)。
【0078】
そして、配信者ランク決定部223は、ステップS6における報酬の付与後、適用猶予
期間が経過した場合(ステップS7:YES)、当該適用猶予期間内の配信実績に基づい
て配信者ランクを決定して更新する(ステップS8)。
【0079】
また、配信者ランクの更新に伴い、報酬基準決定部224は、当該配信者ランクに応じ
て報酬基準を決定して更新する(ステップS9)。
【0080】
また、適用猶予期間が経過していない場合(ステップS7)、当該適用猶予期間が経過
するまで報酬基準の更新は行われず、報酬付与部226は、配信者ランクのリセット前に
適用されていた報酬基準による報酬の算出を継続する。
【0081】
上述した本実施形態に係るゲームのライブ配信サーバ2によれば、報酬基準のリセット
後、適用猶予期間が経過するまでは、報酬の算出にリセット前の報酬基準を用いることに
より、配信者は報酬基準のリセットにより報酬基準が下がる場合でも配信に対するモチベ
ーションを維持することが可能になる。
【0082】
また、本発明では上述したように配信実績として種々のものを採用することができるが
、配信実績が視聴者から配信者に贈与されたゲーム内で使用可能なアイテム数、視聴者か
らの配信者に送られたコメント数、視聴者から配信者に付与された高評価数および視聴者
から配信者に提供された通貨、仮想通貨およびゲーム内通貨である場合等、視聴者から提
供されるものを配信実績として用いる場合には、配信者同士が結託して配信実績になるも
のを提供し合い、不正に配信者ランクを上げて報酬基準を吊り上げるという事態が生じる
可能性がある。
【0083】
このような不正が行われた場合、配信者への報酬が仮想通貨や現実の通貨である場合に
は、いったん報酬が付与された後は不正が発覚した場合でも報酬を回収することは困難で
あり、運営側に損失が生じる可能性がある。しかし、配信者への報酬としてゲーム内での
み使用可能なゲーム内通貨を用いることにより、このような不正が発覚した場合に運営側
が当該ゲーム内通貨を使用できない状態にすることができるため、運営側の不正への対応
を容易にすると共に、運営側の損害の発生を防止することが可能になる。
【0084】
また、報酬種類決定部225は、配信者の獲得スコアが所定の閾値以上になった場合等
、配信実績が所定の条件を満たした場合にのみ通貨または仮想通貨のうち少なくとも1つ
を報酬に加えるという態様にすることにより、ゲームの配信は行いつつ実際は操作を行う
ことなく放置して配信時間を稼ごうとする等の不正により配信実績を得ようとする配信者
には到達が難しい条件を課すことができ、現実の通貨や仮想通貨の損失を防止することが
可能になる。
【0085】
また、配信者が実績評価期間内に獲得したスコアのうち少なくとも一部は、次回の実績
評価期間に引き継がれて報酬基準決定部224による報酬基準の決定に用いられる態様と
することにより、配信者ランクや報酬基準の急激な増減を防止することができ、配信者の
配信に対するモチベーションを維持することが可能になる。
【0086】
また、配信者が獲得したスコアが次回の実績評価期間に引き継がれる場合には、報酬基
準の値に応じて次回の実績評価期間に引き継がれるスコアの数が変化する態様とすること
により、配信者ランクが低い配信者に対しては継続して配信を行うことでランクを上げや
すくすることができ、配信に対するモチベーションを維持、向上することが可能になると
共に、配信者ランクが高い配信者については、現状に満足せず引き続き高い配信者ランク
を維持できるように配信を頑張ろうとするモチベーションを生じさせることが可能になる
【0087】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、種々の変形を加えることができる。
【0088】
例えば、上述した実施形態においては配信者端末3および視聴者端末4は、ゲームの操
作情報の生成、送信およびプレイ動画の描画のみを行い、その他のゲームに関する情報処
理は全てサーバ2により行われていたが、本発明においてはこれに限らず、配信者端末3
および視聴者端末4が、ゲームの操作情報の生成、送信およびプレイ動画の描画以外の、
上述した実施形態においてサーバ2が担っていた情報処理の少なくとも一部を行ってもよ
い。
【符号の説明】
【0089】
1:ゲームのライブ配信システム
2:ゲームのライブ配信サーバ
3:配信者端末
4:視聴者端末
21:制御部
22:CPU
23:ROM
24:RAM
25:記憶手段
26:通信部
221:ゲーム提供部
222:動画配信部
223:配信者ランク決定部
224:報酬基準決定部
225:報酬種類決定部
226:報酬付与部
227:リセット部
A:アバターウィンドウ
a:アバター
C:チャットウィンドウ
DB:配信者データベース
G:ギフトアイコン
I:チャット入力ウィンドウ
L:高評価ボタン
M:メニューボタン
V:動画ウィンドウ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7