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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015392
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】ゴルフバッグ
(51)【国際特許分類】
   A63B 55/40 20150101AFI20250123BHJP
   A63B 55/10 20060101ALI20250123BHJP
   A63B 102/32 20150101ALN20250123BHJP
【FI】
A63B55/40
A63B55/10
A63B102:32
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024007284
(22)【出願日】2024-01-22
(31)【優先権主張番号】P 2023118529
(32)【優先日】2023-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤野 広大
(57)【要約】
【課題】サブバッグの収容が可能であり、かつサブバッグが収容されていないときの不都合が生じにくい、ゴルフバッグの提供。
【解決手段】ゴルフバッグは、口枠10、メインセパレータ34及びサブセパレータ36を有している。メインセパレータ34及びサブセパレータ36は、口枠10に取り付けられている。サブセパレータ36は、口枠10から取り外され得る。口枠10は、開口32を有している。メインセパレータ34は開口32を、第一ゾーンZ1、第二ゾーンZ2、第三ゾーンZ3及び第四ゾーンZ4に区画している。サブセパレータ36は第四ゾーンZ4を、第一小ゾーンZ41、第二小ゾーンZ42及び第三小ゾーンZ43に区画している。サブセパレータ36が口枠10から取り外された状態で、第四ゾーンZ4に、サブバッグが収容されうる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下口及び上口を有する筒状のボディ、
上記下口を塞ぐボトム、
上記上口に位置しており、かつ開口を有する口枠、
上記口枠に固定されており、上記開口を複数のゾーンに区画する、メインセパレータ、
並びに
上記口枠に取り付けられ得て、かつ上記口枠から取り外され得る、サブセパレータ
を備えており、
上記口枠に取り付けられることにより、上記サブセパレータが、1つのゾーンを複数の小ゾーンに区画しうる、ゴルフバッグ。
【請求項2】
上記サブセパレータが存在する上記ゾーンの輪郭内に画かれうる最大円の直径が、80mm以上である、請求項1に記載のゴルフバッグ。
【請求項3】
上記小ゾーンの数が2である、請求項1又は2に記載のゴルフバッグ。
【請求項4】
上記小ゾーンが、上記ゴルフバッグの左右方向に沿って並ぶ、請求項3に記載のゴルフバッグ。
【請求項5】
上記小ゾーンが、上記ゴルフバッグの前後方向に沿って並ぶ、請求項3に記載のゴルフバッグ。
【請求項6】
上記小ゾーンの数が3又は4である、請求項1又は2に記載のゴルフバッグ。
【請求項7】
上記口枠がホールを有しており、
上記サブセパレータが、上記ホールに嵌まるボスを有している、請求項1又は2に記載のゴルフバッグ。
【請求項8】
上記ホールが、幅広部と、この幅広部に連続する幅狭部とを有しており、
上記ボスが、軸と、この軸に連続するフランジとを有しており、
上記フランジが、上記幅広部を通過し得て、かつ上記幅狭部を通過し得ないサイズを有する、請求項7に記載のゴルフバッグ。
【請求項9】
上記軸の左右方向のサイズが、上記幅狭部の幅よりも大きい、請求項8に記載のゴルフバッグ。
【請求項10】
上記軸が弾性材料から形成されている、請求項9に記載のゴルフバッグ。
【請求項11】
上記口枠の、上記幅狭部の縁が、弾性材料から形成されている、請求項9に記載のゴルフバッグ。
【請求項12】
上記軸から下方向への上記フランジの突出長さが、上記軸から左右方向への上記フランジの突出長さよりも大きい、請求項8に記載のゴルフバッグ。
【請求項13】
上記口枠の内周面を覆うカバーをさらに備えており、
上記カバーが開口を有しており、
上記開口を通じて上記ボスが上記ホールに嵌まりうる、請求項7に記載のゴルフバッグ。
【請求項14】
上記カバーが上記ホールとオーバーラップしていない、請求項13に記載のゴルフバッグ。
【請求項15】
上記口枠が、上記ホールに連続しておりかつこのホールに上記ボスを案内しうる窪みを有する、請求項7に記載のゴルフバッグ。
【請求項16】
上記サブセパレータがソケットを有しており、
上記口枠が、上記ソケットに嵌まるプラグを有している、請求項1又は2に記載のゴルフバッグ。
【請求項17】
上記サブセパレータが弾性を有する、請求項1又は2に記載のゴルフバッグ。
【請求項18】
上記口枠から取り外された状態の上記サブセパレータを、このサブセパレータ以外の部位に付着させうるマグネットをさらに備えた、請求項1又は2に記載のゴルフバッグ。
【請求項19】
(1)ゴルフバッグ
及び
(2)サブバッグ
を備えたセットであって、
上記ゴルフバッグ(1)が、
下口及び上口を有する筒状のボディ、
上記下口を塞ぐボトム、
上記上口に位置しており、かつ開口を有する口枠、
上記口枠に固定されており、上記開口を複数のゾーンに区画する、メインセパレータ、
並びに
上記口枠に取り付けられ得て、かつ上記口枠から取り外され得る、サブセパレータ
を有しており、
上記口枠に取り付けられることにより、上記サブセパレータが、1つのゾーンを複数の小ゾーンに区画し、
上記サブセパレータが上記口枠から取り外された状態において、上記ゴルフバッグ(1)に上記サブバッグ(2)が収容されうる、セット。
【請求項20】
下口及び上口を有する筒状のボディ、
上記下口を塞ぐボトム、
上記上口に位置しており、かつ開口を有する口枠、
並びに
上記口枠に取り付けられ得て、かつ上記口枠から取り外され得る、セパレータ
を備えており、
上記口枠に取り付けられることにより、上記セパレータが、上記開口を複数のゾーンに区画しうる、ゴルフバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、ゴルフクラブが収容され、又は搬送されるための、バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフプレーヤーは、複数本のゴルフクラブをゴルフバッグに収容する。ゴルフのルールによれば、1ラウンドにおいて使用されるゴルフクラブの数は、14本以下である。一般的なゴルフプレーヤーは、12から14本のゴルフクラブを、ゴルフバッグに収容する。プレーヤーは、このゴルフバッグを、ゴルフ場に持参する。ゴルフ場においてゴルフバッグは、キャディにより、又はカートによって、搬送される。ゴルフバッグは、「キャディバッグ」とも称されている。
【0003】
特開2019-136350公報には、サブバッグが収容されうるゴルフバッグが開示されている。このゴルフバッグは、比較的大きな開口を有している。サブバッグは、この開口を通って、ゴルフバッグに収容されうる。サブバッグには、通常は、2から5本のゴルフクラブが収用される。主としてパター及びウェッジが、サブバッグに収容される。キャディを伴わないラウンドでは、サブバッグは、カートによって搬送され、かつプレーヤーによって携帯される。主としてパッティンググリーンの周辺において、サブバッグは、プレーヤーに携帯される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-136350公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
キャディを伴うラウンドでは、サブバッグは不要である。プレーヤーは、このラウンドにはサブバッグを持参しない。このラウンドでは、パター及びウェッジが、ゴルフバッグに直接に収容される。プレーヤーが練習場に行くときも、パター及びウェッジがゴルフバッグに直接に収容されうる。前述の通り、ゴルフバッグは大きな開口を有する。従って、このゴルフバッグに直接に収容されたゴルフクラブは、雑然と並ぶ。プレーヤーは、これらのゴルフクラブから所望のゴルフクラブを選択するときに、手間を要する。さらに、このゴルフバッグではゴルフクラブが大きく動きうるので、ゴルフクラブ同士の衝突に起因するゴルフクラブの傷が発生しやすい。
【0006】
本出願人の意図するところは、サブバッグの収容が可能であり、かつサブバッグが収容されていないときの不都合が生じにくい、ゴルフバッグの提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書が開示するゴルフバッグは、
下口及び上口を有する筒状のボディ、
上記下口を塞ぐボトム、
上記上口に位置しており、かつ開口を有する口枠、
上記口枠に固定されており、上記開口を複数のゾーンに区画する、メインセパレータ、
並びに
上記口枠に取り付けられ得て、かつ上記口枠から取り外され得る、サブセパレータ
を有する。この口枠に取り付けられることにより、サブセパレータは、1つのゾーンを複数の小ゾーンに区画しうる。
【発明の効果】
【0008】
このゴルフバッグのサブセパレータは、口枠に対する取り付け、及び口枠からの取り外しが、可能である。サブセパレータが口枠から取り外された状態では、このゴルフバッグは、サブセパレータを収容しうる。サブセパレータが口枠に取り付けられた状態では、このゴルフバッグにおいて、複数のゴルフクラブが整然と並ぶ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係るゴルフバッグが、サブバッグと共に示された、正面図である。
図2図2は、図1のゴルフバッグ及びサブバッグが示された側面図である。
図3図3は、図1のゴルフバッグの口枠が示された拡大側面図である。
図4図4は、図1のゴルフバッグの口枠がメインセパレータ及びサブセパレータと共に示された拡大平面図である。
図5図5は、図4のサブセパレータが示された斜視図である。
図6図6は、図4の口枠が示された平面図である。
図7図7は、図6のVII-VII線に沿った拡大断面図である。
図8図8は、図6のVIII-VIII線に沿った拡大断面図である。
図9図9は、図7の口枠がサブセパレータと共に示された断面図である。
図10図10は、図7の口枠がサブセパレータと共に示された断面図である。
図11図11は、図4の口枠がゴルフクラブのシャフトと共に示された平面図である。
図12図12は、図6の口枠がサブバッグ及びゴルフクラブのシャフトと共に示された平面図である。
図13図13は、他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠がメインセパレータ及びサブセパレータと共に示された平面図である。
図14図14は、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠がメインセパレータ及びサブセパレータと共に示された平面図である。
図15図15は、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠がメインセパレータ及びサブセパレータと共に示された平面図である。
図16図16は、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠がメインセパレータ及びサブセパレータと共に示された平面図である。
図17図17は、図16のサブセパレータが示された斜視図である。
図18図18は、図16の口枠が示された平面図である。
図19図19(a)は図18の矢印XIXの方向から見られた口枠が示された拡大図であり、図19(b)は図19(a)のB-B線に沿った断面図である。
図20図20は、図16の口枠及びサブセパレータが示された拡大断面図である。
図21図21は、図20(c)のXXI-XXI線に沿った断面図である。
図22図22は、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグのサブセパレータが示された側面図である。
図23図23は、図22のXXIII-XXIII線に沿った拡大断面図である。
図24図24(a)はさらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠の一部が示された正面図であり、図24(b)は図24(a)のB-B線に沿った断面図である。
図25図25(a)はさらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠の一部が示された正面図であり、図25(b)は図25(a)のB-B線に沿った断面図である。
図26図26は、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグのサブセパレータが示された斜視図である。
図27図27(a)は図26のゴルフバッグの口枠の一部が示された正面図であり、図27(b)は図27(a)のB-B線に沿った断面図であり、図27(c)は図27(a)のC-C線に沿った断面図である。
図28図28は、図26のサブセパレータ及び図27の口枠が示された拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態が詳細に説明される。
【0011】
[第一実施形態]
図1及び2に、サブバッグ2と共に、ゴルフバッグ4が示されている。これらの図において、矢印Xはゴルフバッグ4の左右方向を表し、矢印Yはゴルフバッグ4の前後方向を表し、矢印Zはゴルフバッグ4の上下方向を表す。
【0012】
このゴルフバッグ4は、ボディ6、ボトム8、口枠10(トップカフ)、取っ手12、第一ポケット14、第二ポケット16、第三ポケット18、第四ポケット20及び第五ポケット22を有している。ボディ6は、筒状である。ボディ6は、上口24及び下口26を有している。ボトム8は、下口26を塞いでいる。口枠10は、上口24に位置している。口枠10は、ボディ6に固定されている。サブバッグ2は、ボディ28及び取っ手30を有している。
【0013】
図3及び4に、口枠10が示されている。口枠10は、開口32を有している。この口枠10においてゴルフバッグ4は、上向きに開口している。図4に示されるように、ゴルフバッグ4は、メインセパレータ34及びサブセパレータ36を有している。
【0014】
メインセパレータ34は、第一エレメント341と一対の第二エレメント342とを有している。第一エレメント341は、2つの端38を有している。それぞれの端38は、口枠10の内面に固定されている。それぞれの第二エレメント342は、2つの端40を有している。一方の端40は口枠10の内面に固定されており、他方の端40は第一エレメント341に固定されている。メインセパレータ34は、全体として、口枠10に固定されている。このメインセパレータ34は、口枠10から、容易には取り外せない。口枠10又はメインセパレータ34が破壊されれば、口枠10とメインセパレータ34とが分離されうる。
【0015】
図5に、サブセパレータ36が示されている。サブセパレータ36は、第一エレメント361と第二エレメント362とを有している。第一エレメント361は、一対のボス42を有している。具体的には、第一エレメント361は、右ボス42a及び左ボス42bを有している。第二エレメント362は、第一エレメント361から伸びている。第二エレメント362は、ソケット44を有している。
【0016】
好ましくは、サブセパレータ36は、弾性を有する。このサブセパレータ36は、ヒトの手の力で、容易に弾性変形しうる。サブセパレータ36の好ましい材質は、樹脂組成物である。サブセパレータ36の材質が、比較的硬質である架橋ゴムであってもよい。
【0017】
後に詳説されるように、サブセパレータ36は、口枠10から取り外されうる。サブセパレータ36が取り外された状態の口枠10及びメインセパレータ34が、図6-8に示されている。図7及び8に示されるように、口枠10は、内プレート46と外プレート48とを有している。図6に示されるように、口枠10は、一対のホール50を有している。具体的には、口枠10は、右ホール50a及び左ホール50bを有している。図7に示されるように、それぞれのホール50は、内プレート46を貫通している。口枠10はさらに、プラグ52を有している。図6及び8に示されるように、プラグ52は、スペーサー54を介して内プレート46に固定されている。
【0018】
図9に、口枠10及びサブセパレータ36が示されている。具体的には、図9に、口枠10の右ホール50aと、第一エレメント361の右ボス42aとが、示されている。右ボス42aは、右ホール50aに挿入されている。図示されていないが、左ホール50bには、同様に、左ボス42bが挿入される。
【0019】
図10に、口枠10及びサブセパレータ36が示されている。具体的には、図10に、口枠10のプラグ52と、第二エレメント362のソケット44とが、示されている。プラグ52は、ソケット44に挿入されている。
【0020】
ホール50へのボス42の挿入と、ソケットへのプラグの挿入とにより、図4に示されるように、サブセパレータ36が口枠10に装着されている。以下、図4に示された状態は、「装着状態」と称される。図6では、サブセパレータ36は、口枠10に装着されていない。以下、図6に示された状態は、「非装着状態」と称される。
【0021】
非装着状態から装着状態への移行では、まず右ホール50aに右ボス42aが挿入される(図9参照)。次ぎに、第一エレメント361がヒトの手の力で湾曲(弾性変形)されられつつ、左ホール50bに左ボス42bが挿入される。次ぎに、第一エレメント361又は第二エレメント362がヒトの手の力で湾曲(弾性変形)されられつつ、ソケット44にプラグ52が挿入される(図10参照)。サブセパレータ36は、3点で口枠10と連結され、装着状態が達成される。右ホール50aへの右ボス42aの挿入よりも先に、左ホール50bへの左ボス42bの挿入がなされてもよい。2つのボス42の挿入よりも先に、ソケット44へのプラグ52の挿入がなされてもよい。
【0022】
装着状態から非装着状態への移行では、第一エレメント361がヒトの手の力で湾曲(弾性変形)されられつつ、右ホール50aから右ボス42aが抜かれる。次ぎに、左ホール50bから左ボス42bが抜かれる。次ぎに、ソケット44からプラグ52が抜かれて、非装着状態が達成される。右ホール50aからの右ボス42aの抜きよりも先に、左ホール50bからの左ボス42bの抜きがなされてもよい。2つのボス42の抜きよりも先に、ソケット44からのラグの抜きがなされてもよい。非装着状態において、サブセパレータ36が、このサブセパレータ36以外の部位(ボディ6等)に付着させられてもよい。付着は、サブセパレータ36又はボディ6に含まれるマグネットによって、達成されうる。付着により、サブセパレータ36の紛失が防止されうる。ゴルフバッグ4が、サブセパレータ36を収容しうるポケットを有してもよい。
【0023】
図6に示されるように、メインセパレータ34は開口32を、4のゾーンに区画している。具体的には、メインセパレータ34は開口32を、第一ゾーンZ1、第二ゾーンZ2、第三ゾーンZ3及び第四ゾーンZ4に区画している。第一ゾーンZ1は、口枠10、メインセパレータ34の第一エレメント341、及びメインセパレータ34の第二エレメント342に囲まれている。第二ゾーンZ2は、口枠10、メインセパレータ34の第一エレメント341、及びメインセパレータ34の2つの第二エレメント342に囲まれている。第三ゾーンZ3は、口枠10、メインセパレータ34の第一エレメント341、及びメインセパレータ34の第二エレメント342に囲まれている。第四ゾーンZ4は、口枠10及びメインセパレータ34の第一エレメント341に囲まれている。
【0024】
図4に示されるように、サブセパレータ36は第四ゾーンZ4を、3の小ゾーンに区画している。具体的には、サブセパレータ36は第四ゾーンZ4を、第一小ゾーンZ41、第二小ゾーンZ42及び第三小ゾーンZ43に区画している。第一小ゾーンZ41は、口枠10、メインセパレータ34の第一エレメント341、及びサブセパレータ36の第一エレメント361に囲まれている。第二小ゾーンZ42は、口枠10、サブセパレータ36の第一エレメント361、及びサブセパレータ36の第二エレメント362に囲まれている。第三小ゾーンZ43は、口枠10、サブセパレータ36の第一エレメント361、及びサブセパレータ36の第二エレメント362に囲まれている。
【0025】
図11に、装着状態にある口枠10、メインセパレータ34及びサブセパレータ36が示されている。図11には、ゴルフクラブのシャフト56が、二点鎖線で示されている。第一ゾーンZ1には、3本のシャフト56が収容されている。第三ゾーンZ3には、3本のシャフト56が収容されている。第一小ゾーンZ41には、4本のシャフト56が収容されている。第二小ゾーンZ42には、2本のシャフト56が収容されている。第三小ゾーンZ43には、2本のシャフト56が収容されている。このゴルフバッグ4には、14本のゴルフクラブが収用されている。サブセパレータ36が第四ゾーンZ4を3の小ゾーンに区画しているので、これらゴルフクラブは、整然と並びうる。プレーヤーは、これらのゴルフクラブから、容易に、所望のゴルフクラブを選択できる。このゴルフバッグ4では、ゴルフクラブ同士の衝突が生じにくい。従って、クラブヘッドの傷が発生しにくい。図11に示されたゴルフクラブの配置は、一例である。プレーヤーは、自らの好みに応じ、ゴルフクラブの位置を変更しうる。
【0026】
図12に、非装着状態にある口枠10及びメインセパレータ34が示されている。図12には、サブバッグ2が示されている。サブバッグ2のボディ28は、第四ゾーンZ4に収容されている。サブバッグ2の取っ手30は、第二ゾーンZ2に収容されている。第一ゾーンZ1には、5本のシャフト56が収容されている。第三ゾーンZ3には、5本のシャフト56が収容されている。サブバッグ2には、4本のシャフト56が収容されている。図12に示されたゴルフクラブの配置は、一例である。プレーヤーは、自らの好みに応じ、ゴルフクラブの位置を変更しうる。
【0027】
キャディを伴わないラウンドでは、未装着状態のゴルフバッグ4が便利である。プレーヤーは、図12に示された状態のゴルフバッグ4を、ゴルフコースに持参する。サブバッグ2がゴルフバッグ4に収容されているので、プレーヤーはサブバッグ2の運搬の煩わしさから開放されうる。ラウンド中、サブバッグ2はゴルフバッグ4から抜かれている。パッティンググリーンの近くでは、プレーヤーは、サブバッグ2を携帯する。このサブバッグ2は、例えば、パター及びウェッジが収容される。プレーヤーは、複数のゴルフクラブの携帯の煩わしさから、開放されうる。サブバッグ2の携帯は、パッティンググリーンの周辺への、ゴルフクラブの置き忘れを、防止しうる。
【0028】
キャディを伴ったラウンドでは、サブバッグ2の携帯は必要無い。プレーヤーは、装着状態のゴルフバッグ4を、ゴルフ場に持参する。サブバッグ2が収容されていないので、ゴルフバッグ4の総重量は小さい。ドライビングレンジへの練習に出かけるときも、装着状態のゴルフバッグ4であれば、運搬の負担は少ない。
【0029】
このゴルフバッグ4では、ボス42とホール50との係合、及びプラグ52とソケット44との係合によって、サブセパレータ36が口枠10に取り付けられうる。この取り付けと、取り外しの作業に、工具は不要である。この取り付けと取り外しとは、ヒトの手の力で達成されうる。このゴルフバッグ4では、装着状態から非装着状態への移行は容易であり、非装着状態から装着状態への移行も容易である。
【0030】
図6における二点鎖線58は、第四ゾーンZ4の輪郭内に画かれうる最大円である。この最大円58の直径は、80mm以上が好ましい。この直径が80mm以上である第四ゾーンZ4は、十分に大きいサブバッグ2を収容しうる。この観点から、この直径は100mm以上がより好ましく、110mm以上が特に好ましい。この直径は、150mm以下が好ましい。
【0031】
[第二実施形態]
図13に、他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠60が示されている。図13には、メインセパレータ62及びサブセパレータ64も示されている。図示されていないが、このゴルフバッグは、図1及び2に示されたゴルフバッグと同様に、ボディ、ボトム、取っ手、ポケット等を有している。
【0032】
口枠60は、プラグ66を有している。メインセパレータ62は、全体として、口枠60に固定されている。メインセパレータ62は、口枠60から、容易には取り外せない。メインセパレータ62は、第一エレメント621と一対の第二エレメント622とを有している。第一エレメント621は、ホール68を有している。サブセパレータ64は、前後方向Yに沿って延在している。サブセパレータ64は、ボス70及びソケット72を有している。ボス70がホール68に挿入され、プラグ66がソケット72に挿入されることにより、サブセパレータ64が口枠60に取り付けられうる。本明細書では、他の部材(本実施形態ではメインセパレータ62)を介してサブセパレータ64が口枠60に取り付けられた状態も、「口枠60に取り付けられた状態」と称される。
【0033】
メインセパレータ62は、開口74を4のゾーンに区画している。具体的には、メインセパレータ62は開口74を、第一ゾーンZ1、第二ゾーンZ2、第三ゾーンZ3及び第四ゾーンZ4に区画している。サブセパレータ64は第四ゾーンZ4を、2の小ゾーンに区画している。具体的には、サブセパレータ64は第四ゾーンZ4を、第一小ゾーンZ41及び第二小ゾーンZ42に区画している。これらの小ゾーンは、左右方向Xに沿って並んでいる。
【0034】
ボス70がホール68から抜かれ、プラグ66がソケット72から抜かれることにより、サブセパレータ64が口枠60から取り外されうる。このゴルフバッグでも、装着状態から非装着状態への移行は容易であり、非装着状態から装着状態への移行も容易である。装着状態では、ゴルフバッグに、複数のゴルフクラブが整然と収容される。非装着状態では、第四ゾーンZ4に、サブバッグ2(図1参照)が収容されうる。
【0035】
[第三実施形態]
図14に、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠76が示されている。図14には、メインセパレータ78及びサブセパレータ80も示されている。図示されていないが、このゴルフバッグは、図1及び2に示されたゴルフバッグと同様に、ボディ、ボトム、取っ手、ポケット等を有している。
【0036】
口枠76は、一対のプラグ82を有している。メインセパレータ78は、全体として、口枠76に固定されている。メインセパレータ78は、口枠76から、容易には取り外せない。メインセパレータ78は、第一エレメント781と一対の第二エレメント782とを有している。サブセパレータ80は、左右方向Xに沿って延在している。サブセパレータ80は、一対のソケット84を有している。それぞれのプラグ82がソケット84に挿入されることにより、サブセパレータ80が口枠76に取り付けられうる。
【0037】
メインセパレータ78は、開口86を4のゾーンに区画している。具体的には、メインセパレータ78は開口86を、第一ゾーンZ1、第二ゾーンZ2、第三ゾーンZ3及び第四ゾーンZ4に区画している。サブセパレータ80は第四ゾーンZ4を、2の小ゾーンに区画している。具体的には、サブセパレータ80は第四ゾーンZ4を、第一小ゾーンZ41及び第二小ゾーンZ42に区画している。これらの小ゾーンは、前後方向Yに沿って並んでいる。
【0038】
プラグ82がソケット84から抜かれることにより、サブセパレータ80が口枠76から取り外されうる。このゴルフバッグでも、装着状態から非装着状態への移行は容易であり、非装着状態から装着状態への移行も容易である。装着状態では、ゴルフバッグに、複数のゴルフクラブが整然と収容される。非装着状態では、第四ゾーンZ4に、サブバッグ2(図1参照)が収容されうる。
【0039】
[第四実施形態]
図15に、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠88が示されている。図15には、メインセパレータ90及びサブセパレータ92も示されている。図示されていないが、このゴルフバッグは、図1及び2に示されたゴルフバッグと同様に、ボディ、ボトム、取っ手、ポケット等を有している。
【0040】
口枠88は、3のプラグ94を有している。メインセパレータ90は、全体として、口枠88に固定されている。メインセパレータ90は、口枠88から、容易には取り外せない。メインセパレータ90は、第一エレメント901と一対の第二エレメント902とを有している。第一エレメント901は、ホール96を有している。サブセパレータ92は、ボス98及び3のソケット100を有している。ボス98がホール96に挿入され、プラグ94がソケット100に挿入されることにより、サブセパレータ92が口枠88に取り付けられうる。
【0041】
メインセパレータ90は、開口102を4のゾーンに区画している。具体的には、メインセパレータ90は開口102を、第一ゾーンZ1、第二ゾーンZ2、第三ゾーンZ3及び第四ゾーンZ4に区画している。サブセパレータ92は第四ゾーンZ4を、4の小ゾーンに区画している。具体的には、サブセパレータ92は第四ゾーンZ4を、第一小ゾーンZ41、第二小ゾーンZ42、第三小ゾーンZ43及び第四小ゾーンZ44に区画している。
【0042】
ボス98がホール96から抜かれ、プラグ94がソケット100から抜かれることにより、サブセパレータ92が口枠88から取り外されうる。このゴルフバッグでも、装着状態から非装着状態への移行は容易であり、非装着状態から装着状態への移行も容易である。装着状態では、ゴルフバッグに、複数のゴルフクラブが整然と収容される。非装着状態では、第四ゾーンZ4に、サブバッグ2(図1参照)が収容されうる。
【0043】
[第五実施形態]
図16に、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠104が示されている。図16には、メインセパレータ106及びサブセパレータ108も示されている。メインセパレータ106は、口枠104の開口110を4のゾーンに区画している。具体的には、メインセパレータ106は開口110を、第一ゾーンZ1、第二ゾーンZ2、第三ゾーンZ3及び第四ゾーンZ4に区画している。サブセパレータ108は第四ゾーンZ4を、3の小ゾーンに区画している。具体的には、サブセパレータ108は第四ゾーンZ4を、第一小ゾーンZ41、第二小ゾーンZ42及び第三小ゾーンZ43に区画している。図示されていないが、このゴルフバッグは、図1及び2に示されたゴルフバッグと同様に、ボディ、ボトム、取っ手、ポケット等を有している。
【0044】
図17に、サブセパレータ108が示されている。サブセパレータ108は、第一エレメント1081と第二エレメント1082とを有している。第二エレメント1082は、第一エレメント1081から伸びている。第一エレメント1081は、ボス112を有している。第二エレメント1082は、ボス114を有している。ボス114は、軸116とフランジ118とを有している。このボス114を有する点を除き、サブセパレータ108の構造は、図5に示されたサブセパレータ36のそれと、同じである。
【0045】
サブセパレータ108は、口枠104から取り外されうる。サブセパレータ108が取り外された状態の口枠104が、図18及び19に示されている。図19(b)に示されるように、口枠104は、内プレート120と外プレート122とを有している。口枠104は、ホール124を有している。このホール124は、内プレート120を貫通している。このホール124を有する点を除き、口枠104の構造は、図6に示された口枠10のそれと、同じである。
【0046】
図19(a)に示されるように、ホール124は、幅広部126と幅狭部128とを有している。幅狭部128は、幅広部126に連続している。幅広部126の幅は、幅狭部128の幅よりも大きい。
【0047】
図16では、ホール124にボス114が嵌まっている。ホール124がボス114に嵌まる手順が、図20に示されている。この手順では、まず第二エレメント1082が、図20(a)において矢印A1で示される方向に移動する。この移動により、フランジ118が幅広部126を通過する。通過後のボス114が、図20(b)に示されている。図20(b)では、幅広部126に軸116が通っている。次に、第二エレメント1082が、図20(b)において矢印A2で示される方向に移動する。移動後のボス114が、図20(c)に示されている。図20(c)では、軸116が幅狭部128を通っている。
【0048】
図21は、図20(c)のXXI-XXI線に沿った断面図である。図21において、矢印W1は幅広部126の幅を表し、矢印W2は幅狭部128の幅を表す。矢印D1は、フランジ118の直径を表す。直径D1は、幅W1よりも小さい。従って、前述の通り、フランジ118は幅広部126を通過しうる。直径D1は、幅W2よりも大きい。従ってフランジ118は、幅狭部128を通過し得ない。第二エレメント1082に、図20(c)における左向きに力がかかっても、フランジ118が内プレート120に係るので、第二エレメント1082は移動し得ない。フランジ118は、ホール124からのボス114の抜脱を阻止する。
【0049】
図21において、矢印D2は軸116の直径を表す。本実施形態では、直径D2は、幅狭部128の幅W2よりも小さい。従って軸116は、幅狭部128において容易に移動しうる。
【0050】
直径D2が幅W2より大きくてもよい。幅W2よりも大きい直径D2を有する軸116は、幅狭部128に圧入される。この圧入により、サブセパレータ108が口枠104に安定して固定される。圧入容易の観点から、軸116が弾性材料から形成されることが好ましい。内プレート120の、幅狭部128の縁が、弾性材料から形成されてもよい。弾性材料として、樹脂組成物及び架橋ゴムが例示される。
【0051】
この口枠104は、プラグ52(図6参照)を有していない。このゴルフバッグでは、第四ゾーンへのサブバッグの円滑な出し入れを、プラグ52が阻害しない。このゴルフバッグでは、プラグ52に起因するサブバッグの損傷が、生じない。このゴルフバッグでは、サブバッグに起因するプラグ52の損傷が、生じない。
【0052】
第一エレメント1081のボス112の形状が、第二エレメント1082のボス114のそれと同じであってもよい。
【0053】
[第六実施形態]
図22及び23に、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグのサブセパレータ130が示されている。図示されていないが、このゴルフバッグは、図1及び2に示されたゴルフバッグと同様に、ボディ、ボトム、取っ手、ポケット、口枠、メインセパレータ等を有している。
【0054】
このサブセパレータ130は、第一エレメント1301と第二エレメント1302とを有している。第二エレメント1302は、第一エレメント1301から伸びている。第一エレメント1301は、ボス132を有している。第二エレメント1302は、ボス134を有している。ボス134は、軸136とフランジ138とを有している。このボス134を有する点を除き、サブセパレータ130の構造は、図5に示されたサブセパレータ36のそれと、同じである。
【0055】
図23に示されるように、本実施形態では、フランジ138は楕円形状を有している。この楕円の長径方向は、図23における上下方向と一致している。図23において、矢印L1は軸136から下方向へのフランジ138の突出長さを表し、矢印L2は軸136から左右方向へのフランジ138の突出長さを表す。長さL1は、長さL2よりも大きい。長さL1が大きいので、フランジ138の下端140の近傍は、ホールからのボス134の抜脱を十分に阻止する。この観点から、長さL1は1.0mm以上が好ましく、2.0mm以上がより好ましく、2.5mm以上が特に好ましい。
【0056】
第二エレメント1302には、ゴルフクラブとの衝突に起因して、左右方向の力がかかる。長さL2が小さいので、この第二エレメント1302に力がかかっても、内プレートの破損及びボス134の破損が、生じにくい。この観点から、長さL2は5.0mm以下が好ましく、3.0mm以下がより好ましく、1.0mm以下が特に好ましい。長さL2がゼロであってもよい。
【0057】
長さの差(L1-L2)は、0.5mm以上が好ましく、1.0mm以上がより好ましく、1.5mm以上が特に好ましい。差(L1-L2)は、30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、15mm以下が特に好ましい。
【0058】
フランジ138が、楕円以外の形状を有してもよい。長さL1が長さL2よりも大きい種々の形状が、フランジ138に採用されうる。
【0059】
第一エレメント1301のボス132の形状が、第二エレメント1302のボス134のそれと同じであってもよい。
【0060】
[第七実施形態]
図24に、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠142の一部が示されている。図示されていないが、このゴルフバッグは、図16-19に示されたゴルフバッグと同様に、ボディ、ボトム、取っ手、ポケット、メインセパレータ、サブセパレータ等を有している。
【0061】
口枠142は、カバー144を有している。図24(b)に示されるように、このカバー144は、内プレート146を覆っている。カバー144はさらに、外プレート148の一部も覆っている。カバー144は、開口150を有している。この開口150を通じて、サブセパレータ(第一エレメント又は第二エレメント)のボスが、ホール152に嵌まりうる。本実施形態では、カバー144の材質は、エアメッシュである。このカバー144は、クッション性に優れる。エアメッシュ以外の、クッション性に優れた材質が、カバー144に採用されうる。
【0062】
図24(a)から明らかなように、ホール152の輪郭は、開口150の輪郭(この例では長円)の中にある。換言すれば、カバー144は、ホール152とオーバーラップしていない。この口枠142では、サブセパレータの口枠142への取り付けを、カバー144が邪魔しない。さらにこの口枠142では、サブセパレータの着脱が繰り返されても、カバー144が損傷しにくい。
【0063】
図24(a)において矢印L3は、ホール152の縁と開口150の縁との距離である。カバー144が損傷しにくいとの観点から、距離L3は2.0mm以上が好ましく、3.0mm以上がより好ましく、3.5mm以上が特に好ましい。
【0064】
図24(a)に示されるように、カバー144は、開口150の縁の近傍に刺繍ゾーン154を有している。この刺繍ゾーン154は、開口150の縁の近傍の損傷を抑制しうる。
【0065】
[第八実施形態]
図25に、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグの口枠156の一部が示されている。図示されていないが、このゴルフバッグは、図16-19に示されたゴルフバッグと同様に、ボディ、ボトム、取っ手、ポケット、メインセパレータ、サブセパレータ等を有している。
【0066】
口枠156は、第一カバー158及び第二カバー160を有している。図25(b)に示されるように、第一カバー158は、内プレート162を覆っている。第一カバー158はさらに、外プレート164の一部も覆っている。第二カバー160は、内プレート162を覆っている。第二カバー160は、開口166を有している。この開口166を通じて、サブセパレータ(第一エレメント又は第二エレメント)のボスが、ホール168に嵌まりうる。本実施形態では、第一カバー158の材質は、エアメッシュである。この第一カバー158は、クッション性に優れる。第二カバー160の材質は、ウェービングテープである。この第二カバー160は、耐摩耗性に優れる。ウェービングテープ以外の種々の材質が、第二カバー160に採用されうる。
【0067】
図25(a)から明らかなように、ホール168の輪郭は、開口166の輪郭(この例では長円)の中にある。換言すれば、第二カバー160は、ホール168とオーバーラップしていない。この口枠156では、サブセパレータの口枠156への取り付けを、第二カバー160が邪魔しない。さらにこの口枠156では、サブセパレータの着脱が繰り返されても、第二カバー160が損傷しにくい。
【0068】
図25(a)において矢印L4は、ホール168の縁と開口166の縁との距離である。第二カバー160が損傷しにくいとの観点から、距離L3は2.0mm以上が好ましく、3.0mm以上がより好ましく、3.5mm以上が特に好ましい。
【0069】
図25(a)に示されるように、第二カバー160は、開口166の縁の近傍に刺繍ゾーン170を有している。この刺繍ゾーン170は、開口166の縁の近傍の損傷を抑制しうる。
【0070】
[第九実施形態]
図26及び27に、さらに他の実施形態に係るゴルフバッグが示されている。図26にはサブセパレータ172が示されており、図27には口枠174の一部が示されている。このゴルフバッグは、図1及び2に示されたゴルフバッグと同様に、ボディ、ボトム、取っ手、ポケット、メインセパレータ等を有している。
【0071】
図26に示されるように、サブセパレータ172は、第一エレメント1721と第二エレメント1722とを有している。第二エレメント1722は、第一エレメント1721から伸びている。第一エレメント1721は、ボス175を有している。第二エレメント1722は、ボス176を有している。
【0072】
図27に示されるように、口枠174は、内プレート178と外プレート180とを有している。口枠174は、ホール182及び窪み184を有している。このホール182は、内プレート178を貫通している。窪み184は、内プレート178に形成されている。図27(a)、つまり正面視において、窪み184は、ホール182に連続している。このホール182及び窪み184を有する点を除き、口枠174の構造は、図6に示された口枠10のそれと、同じである。
【0073】
図28に、ボス176がホール182に嵌まる手順が示されている。この手順では、まず第二エレメント1722が、図28(a)において矢印A1で示される方向に移動する。この移動により、図28(b)に示されるように、ボス176が窪み184に当接する。次に、第二エレメント1722が、図28(b)において矢印A2で示される方向に移動する。この移動は、窪み184がボス176を案内しつつ、達成される。移動後のボス176が、図28(c)に示されている。図28(c)では、ボス176がホール182を通っている。
【0074】
口枠174が、第一エレメント1721のボス175(図26参照)を案内する窪みを有してもよい。
【0075】
[他の実施形態]
サブセパレータの口枠への取り付けには、種々の係合手段が採用されうる。凹と凸との、様々な嵌まり合いが、係合手段として採用されうる。凹の具体例として、ホール、ソケット、溝が等挙げられる。凸の具体例として、ボス、プラグ、リッジ等が挙げられる。口枠が凹を有し、セパレータが凸を有してよい。口枠が凸を有し、セパレータが凹を有してよい。
【0076】
ゴルフバッグが、メインセパレータと2以上のサブセパレータとを有してもよい。ゴルフバッグが、その全体が口枠から取り外され得るセパレータを、有してもよい。
【0077】
[開示項目]
以下の項目のそれぞれは、好ましい実施形態を開示する。
【0078】
[項目1]
下口及び上口を有する筒状のボディ、
上記下口を塞ぐボトム、
上記上口に位置しており、かつ開口を有する口枠、
上記口枠に固定されており、上記開口を複数のゾーンに区画する、メインセパレータ、
並びに
上記口枠に取り付けられ得て、かつ上記口枠から取り外され得る、サブセパレータ
を備えており、
上記口枠に取り付けられることにより、上記サブセパレータが、1つのゾーンを複数の小ゾーンに区画しうる、ゴルフバッグ。
【0079】
[項目2]
上記サブセパレータが存在する上記ゾーンの輪郭内に画かれうる最大円の直径が、80mm以上である、項目1に記載のゴルフバッグ。
【0080】
[項目3]
上記小ゾーンの数が2である、項目1又は2に記載のゴルフバッグ。
【0081】
[項目4]
上記小ゾーンが、上記ゴルフバッグの左右方向に沿って並ぶ、項目3に記載のゴルフバッグ。
【0082】
[項目5]
上記小ゾーンが、上記ゴルフバッグの前後方向に沿って並ぶ、項目3に記載のゴルフバッグ。
【0083】
[項目6]
上記小ゾーンの数が3又は4である、項目1又は2に記載のゴルフバッグ。
【0084】
[項目7]
上記口枠がホールを有しており、
上記サブセパレータが、上記ホールに嵌まるボスを有している、項目1から6のいずれかに記載のゴルフバッグ。
【0085】
[項目8]
上記ホールが、幅広部と、この幅広部に連続する幅狭部とを有しており、
上記ボスが、軸と、この軸に連続するフランジとを有しており、
上記フランジが、上記幅広部を通過し得て、かつ上記幅狭部を通過し得ないサイズを有する、項目7に記載のゴルフバッグ。
【0086】
[項目9]
上記軸の左右方向のサイズが、上記幅狭部の幅よりも大きい、項目8に記載のゴルフバッグ。
【0087】
[項目10]
上記軸が弾性材料から形成されている、項目9に記載のゴルフバッグ。
【0088】
[項目11]
上記口枠の、上記幅狭部の縁が、弾性材料から形成されている、項目9又は10に記載のゴルフバッグ。
【0089】
[項目12]
上記軸から下方向への上記フランジの突出長さが、上記軸から左右方向への上記フランジの突出長さよりも大きい、項目8から11のいずれかに記載のゴルフバッグ。
【0090】
[項目13]
上記口枠の内周面を覆うカバーをさらに備えており、
上記カバーが開口を有しており、
上記開口を通じて上記ボスが上記ホールに嵌まりうる、項目7から12のいずれかに記載のゴルフバッグ。
【0091】
[項目14]
上記カバーが上記ホールとオーバーラップしていない、項目13に記載のゴルフバッグ。
【0092】
[項目15]
上記口枠が、上記ホールに連続しておりかつこのホールに上記ボスを案内しうる窪みを有する、項目7から14のいずれかに記載のゴルフバッグ。
【0093】
[項目16]
上記サブセパレータがソケットを有しており、
上記口枠が、上記ソケットに嵌まるプラグを有している、項目1から7のいずれかに記載のゴルフバッグ。
【0094】
[項目17]
上記サブセパレータが弾性を有する、項目1から8のいずれかに記載のゴルフバッグ。
【0095】
[項目18]
上記口枠から取り外された状態の上記サブセパレータを、このサブセパレータ以外の部位に付着させうるマグネットをさらに備えた、項目1から17のいずれかに記載のゴルフバッグ。
【0096】
[項目19]
(1)ゴルフバッグ
及び
(2)サブバッグ
を備えたセットであって、
上記ゴルフバッグ(1)が、
下口及び上口を有する筒状のボディ、
上記下口を塞ぐボトム、
上記上口に位置しており、かつ開口を有する口枠、
上記口枠に固定されており、上記開口を複数のゾーンに区画する、メインセパレータ、
並びに
上記口枠に取り付けられ得て、かつ上記口枠から取り外され得る、サブセパレータ
を有しており、
上記口枠に取り付けられることにより、上記サブセパレータが、1つのゾーンを複数の小ゾーンに区画し、
上記サブセパレータが上記口枠から取り外された状態において、上記ゴルフバッグ(1)に上記サブバッグ(2)が収容されうる、セット。
【0097】
[項目20]
下口及び上口を有する筒状のボディ、
上記下口を塞ぐボトム、
上記上口に位置しており、かつ開口を有する口枠、
並びに
上記口枠に取り付けられ得て、かつ上記口枠から取り外され得る、セパレータ
を備えており、
上記口枠に取り付けられることにより、上記セパレータが、上記開口を複数のゾーンに区画しうる、ゴルフバッグ。
【産業上の利用可能性】
【0098】
以上説明されたゴルフバッグは、ゴルフ場でのラウンド、ドライビングレンジでの練習等に適している。
【符号の説明】
【0099】
4・・・ゴルフバッグ
6・・・ボディ
8・・・ボトム
10・・・口枠
32・・・開口
34・・・メインセパレータ
36・・・サブセパレータ
42・・・ボス
44・・・ソケット
46・・・内プレート
48・・・外プレート
50・・・ホール
52・・・プラグ
56・・・シャフト
58・・・最大円
60・・・口枠
62・・・メインセパレータ
64・・・サブセパレータ
66・・・プラグ
68・・・ホール
70・・・ボス
72・・・ソケット
74・・・開口
76・・・口枠
78・・・メインセパレータ
80・・・サブセパレータ
82・・・プラグ
84・・・ソケット
86・・・開口
88・・・口枠
90・・・メインセパレータ
92・・・サブセパレータ
94・・・プラグ
96・・・ホール
98・・・ボス
100・・・ソケット
102・・・開口
104・・・口枠
106・・・メインセパレータ
108・・・サブセパレータ
110・・・開口
112・・・ボス
114・・・ボス
116・・・軸
118・・・フランジ
120・・・内プレート
122・・・外プレート
124・・・ホール
126・・・幅広部
128・・・幅狭部
130・・・サブセパレータ
132・・・ボス
134・・・ボス
136・・・軸
138・・・フランジ
140・・・下端
142・・口枠
144・・・カバー
146・・・内プレート
148・・・外プレート
150・・・開口
152・・・ホール
154・・・刺繍ゾーン
156・・・口枠
158・・・第一カバー
160・・・第二カバー
162・・・内プレート
164・・・外プレート
166・・・開口
168・・・ホール
170・・・刺繍ゾーン
172・・・サブセパレータ
174・・・口枠
175・・・ボス
176・・・ボス
178・・・内プレート
180・・・外プレート
182・・・ホール
184・・・窪み
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28