(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015433
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置
(51)【国際特許分類】
G01N 21/956 20060101AFI20250123BHJP
【FI】
G01N21/956 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024091486
(22)【出願日】2024-06-05
(31)【優先権主張番号】112127064
(32)【優先日】2023-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】524152894
【氏名又は名称】亜亜科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】陳建成
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA51
2G051AB02
2G051BA06
2G051BA20
2G051CA04
2G051CA07
2G051CB01
2G051CB02
(57)【要約】
【課題】切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置を提供する。
【解決手段】切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置はウェハーの検査に応用される。ウェハーは裁断または配列工程が終わったシリコンウェハーと、シリコンウェハーの底部に付着するブルーフィルムとを有する。切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置は浸潤液検出器、レンズ群、光学レンズ群、光源、可視光カメラおよび赤外線カメラを備える。浸潤液検出器はハウジングおよび透明キャップを有する。液体はブルーフィルムと透明キャップとの間に流動し、充満するように配置される。レンズ群は透明キャップの下方かつハウジング内に配置される。光学レンズ群はハウジング内かつレンズ群の下方に配置される。光源はハウジング内に配置され、可視光および赤外線を発する。シリコンウェハーの底部の画像は可視光カメラおよび赤外線カメラによって捕捉される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハーの検査に応用され、浸潤液検出器、レンズ群、光学レンズ群、光源、可視光カメラおよび赤外線カメラを備える切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置であって、
前記ウェハーは裁断または配列工程が終わったシリコンウェハーと、前記シリコンウェハーの底部に付着するブルーフィルムとを有し、
前記浸潤液検出器はハウジングおよび透明キャップを有し、前記ハウジングは上部に穿孔を有し、前記穿孔は前記透明キャップで遮蔽され、前記透明キャップは前記ブルーフィルムの下方、かつ前記ブルーフィルムとの間に所定の距離を置くように据えられ、
前記ブルーフィルムと前記透明キャップとの間には液体が流動し、充満するように配置され、
前記レンズ群は前記透明キャップの下方かつ前記ハウジング内に配置され、
前記光学レンズ群は前記ハウジング内かつ前記レンズ群の下方に配置され、
前記光源は前記ハウジング内に配置され、前記光学レンズ群、前記レンズ群および前記透明キャップを介して可視光および赤外線を外部へ放出し、
前記可視光カメラは前記ハウジング内に配置され、外部から前記ハウジングに入る可視光を前記光学レンズ群によって捉えたうえで画像を撮り、
前記赤外線カメラは前記ハウジング内に配置され、外部から前記ハウジングに入る赤外線を前記光学レンズ群によって捉えたうえで画像を撮ることを特徴とする切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【請求項2】
前記光学レンズ群はハーフミラーおよび分光ミラーを有し、前記ハーフミラーは前記光源からの光線の一部分を前記レンズ群へ反射させ、それ以外の部分を通過させ、
外界から入る光線は前記透明キャップおよび前記レンズ群を通って前記ハーフミラーに当たった後、一部分の光線が前記ハーフミラーを通過して前記分光ミラーに当たり、
前記分光ミラーは可視光または赤外線を通過させ、別の前記可視光または前記赤外線を反射させ、かつ前記可視光カメラに前記可視光を捕捉させ、前記赤外線カメラに前記赤外線を捕捉させることを特徴とする請求項1に記載の切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【請求項3】
前記光学レンズ群はさらに反射ミラーを有し、前記反射ミラーは前記分光ミラーから跳ね返った光線を別の角度で反射させ、照射方向を変えることを特徴とする請求項2に記載の切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【請求項4】
前記光学レンズ群は二つのハーフミラーを有し、一つの前記ハーフミラーは前記光源からの光線の一部分を前記レンズ群へ反射させ、それ以外の部分を通過させ、
外界から入る光線は前記透明キャップおよび前記レンズ群を通って前記ハーフミラーに当たった後、一部分の前記光線が前記ハーフミラーを通過して別の一つの前記ハーフミラーに当たり、
別の一つの前記ハーフミラーは前記光線の一部を反射させ、前記光線の別の一部を通過させ、かつ反射または通過した前記光線を前記可視光カメラに捕捉させ、別の反射または通過した前記光線を前記赤外線カメラに捕捉させることを特徴とする請求項1に記載の切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【請求項5】
前記光学レンズ群はさらに反射ミラーを有し、前記反射ミラーは別の一つの前記ハーフミラーから跳ね返った前記光線を別の角度で反射させ、照射方向を変えることを特徴とする請求項4に記載の切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【請求項6】
前記光源はハロゲンランプであることを特徴とする請求項1に記載の切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【請求項7】
さらに上方光源を備え、
前記上方光源は前記ウェハーの上方に据えられ、下方の前記透明キャップおよび前記レンズ群に光線を照射し、前記光線は可視光および赤外線または可視光のみを含むことを特徴とする請求項1に記載の切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【請求項8】
前記上方光源はハロゲンランプであることを特徴とする請求項7に記載の切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【請求項9】
さらに自動焦点レーザーを備え、
前記自動焦点レーザーは前記ハウジング内に配置され、
前記自動焦点レーザーからのレーザーはレーザー分光ミラーに当たって前記レンズ群へ跳ね返り、
前記レーザー分光ミラーは可視光および赤外線を通過させることを特徴とする請求項1に記載の切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【請求項10】
前記可視光カメラおよび前記赤外線カメラはそれぞれチューブレンズによって前記光学レンズ群から反射した光線または前記光学レンズ群を通過した光線を捉えたうえで画像を撮ることを特徴とする請求項1に記載の切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェハー検査技術に関し、詳しくは切断または配列工程が終わったウェハーの下方に画像を取ることによって欠陥検査を行う装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ウェハーはシリコンウェーおよびその底部に配置されるブルーフィルムから構成される。
検査が必要なウェハーはブルーフィルムの上に配置されたうえで切断されたシリコンウェハーまたは、切断された後ブルーフィルムの上に配列してその間に複数の隙間を形成するシリコンウェハーである。
特に、切断または配列工程が終わった後のウェハーは複数の隙間を有するため、品質検査が必要である。
【0003】
それに対し、特許文献1は浸潤液補充装置、補充方法および浸潤液補充装置を備えたウェハー切断跡検査装置を開示している。
詳しく言えば、特許文献1は切断または配列工程が終わった後のウェハーの下方からウェハーの下向きの表面の欠損状態または隙間を検査する際、ウェハーの下方のブルーフィルムと検査装置の透明シートとの間に浸潤液を媒体として注入することによってブルーフィルムへの光の透過性を向上させ、画像を鮮明に捕捉したうえで検査することを開示する。
【0004】
特許文献1において、ブルーフィルムと検査装置の透明シートとの間に媒体となる浸潤液を注入する技術は開示されているが、その状況に対応する撮像機構は開示されていない。
詳しく言えば、可視光で画像を捕捉する場合、透過性が足りないため、遮蔽された部位は検査できない。
そのため、ウェハーの材料特性に基づいて画像が遮蔽されず万遍なく撮れるウェハーを設計する技術が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置(ウェハー検査装置)を提供することを主な目的とする。
本発明は切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置は浸潤液検出器を組み込んだうえでウェハーの底面の画像をウェハーの下方から可視光および赤外線で捕捉し、検査することによって完全な検査結果に到達する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するため、切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置はウェハーの検査に応用される。
ウェハーは裁断または配列工程が終わったシリコンウェハーと、シリコンウェハーの底部に付着するブルーフィルムとを有する。
切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置は浸潤液検出器、レンズ群、光学レンズ群、光源、可視光カメラおよび赤外線カメラを備える。
浸潤液検出器はハウジングおよび透明キャップを有する。
ハウジングは上部に穿孔を有する。
穿孔は透明キャップで遮蔽される。
透明キャップはブルーフィルムの下方、かつブルーフィルムとの間に所定の距離を置くように据えられる。
液体はブルーフィルムと透明キャップとの間に流動し、充満するように配置される。
レンズ群は透明キャップの下方かつハウジング内に配置される。
光学レンズ群はハウジング内かつレンズ群の下方に配置される。
光源はハウジング内に配置され、光学レンズ群、レンズ群および透明キャップを介して可視光および赤外線を外部へ放出する。
可視光カメラはハウジング内に配置され、外部からハウジングに入る可視光を光学レンズ群によって捉えたうえで画像を撮る。
赤外線カメラはハウジング内に配置され、外部からハウジングに入る赤外線を光学レンズ群によって捉えたうえで画像を撮る。
【0008】
詳しく言えば、本発明は浸潤液検出器を組み込んだうえでウェハーの底面の画像をウェハーの下方から可視光および赤外線で捕捉し、かつウェハーへの透過性の低い可視光およびウェハーへの透過性の高い赤外線によって異なる深さの画像を生成することによって完全な検査結果に到達する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】本発明の第1実施形態の使用状態を示す断面図である。
【
図3】本発明第1実施形態においてのウェハーを示す断面図である。
【
図4】本発明第1実施形態に部品を増設した後の状態を示す断面図である。
【
図6】本発明の第2実施形態においてのウェハーを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下図面に基づいて、本発明に係る切断または配列工程が終わったウェハーに対して欠陥検査を行う装置について詳しく説明する。
【0011】
(第1実施形態)
図1から
図3を参照して説明する。
第1実施形態による切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置10は切断または配列工程が終わったウェハー91の検査に応用される。
ウェハー91は裁断または配列工程が終わったシリコンウェハー92と、シリコンウェハー92の底部に付着するブルーフィルム94と、切断または配列工程によってシリコンウェハー92に形成された複数の隙間921とを有する。
切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置10は、浸潤液検出器11、レンズ群(レンズユニット)21、光学レンズ群31、光源41、可視光カメラ51および赤外線カメラ61から構成される。
【0012】
浸潤液検出器11はハウジング12および透明キャップ16を有する。
ハウジング12は上部に穿孔14を有する。
穿孔14は透明キャップ16で遮蔽される。
検査を行う際、透明キャップ16はブルーフィルム94の下方かつブルーフィルム94との間に所定の距離を置くように配置される。
液体(図中未表示)はブルーフィルム94と透明キャップ16との間に流動し、充満するように配置される。
浸潤液検出器11は浸潤液の充填および回収機能を備えることが周知の技術である。
媒体となる液体はブルーフィルム94と透明キャップ16との間に流動し、充満することも周知の技術であるため、本実施例では図面または記述によって説明することを省略する。
【0013】
レンズ群21は透明キャップ16の下方かつハウジング12内に配置される。
【0014】
光学レンズ群31はハウジング12内かつレンズ群21の下方に配置される。
第1実施形態において、光学レンズ群31はハーフミラー32および分光ミラー34を有する。
ハーフミラー32は光源41からの光線の一部分をレンズ群21へ反射させ、それ以外の部分を通過させる。
外界から入る光線は透明キャップ16およびレンズ群21を通ってハーフミラー32に当たった後、一部分の光線がハーフミラー32を通過して分光ミラー34に当たる。分光ミラー34は可視光を通過させ、赤外線を反射させる。
【0015】
光源41はハウジング12内に配置され、本実施形態において、可視光および赤外線を発するハロゲンランプを採用する。
ハロゲンランプは光学レンズ群31、レンズ群21および透明キャップ16を介して可視光および赤外線を外部へ放出する。
光源41はハロゲンランプに限定されず、赤外発光ダイオードと可視発光ダイオードの混合光源であってもよい。
【0016】
可視光カメラ51はハウジング12内に配置され、外部からハウジング12に入る可視光を光学レンズ31によって捉えたうえで画像を撮る。
詳しく言えば、可視光カメラ51は分光ミラー34に向かって分光ミラー34を通過した可視光を捉えたうえで画像を撮る。
【0017】
赤外線カメラ61はハウジング12内に配置され、外部からハウジング12に入る赤外線を光学レンズ31によって捉えたうえで画像を撮る。
詳しく言えば、赤外線カメラ61は分光ミラー34に向かって分光ミラー34に当たって跳ね返った赤外線を捉えたうえで画像を撮る。
【0018】
可視光カメラ51および赤外線カメラ61はそれぞれチューブレンズ52、62を有する。
分光ミラー34に当たって跳ね返った光線または分光ミラー34を通過した光線をチューブレンズ52、62によって捉えたうえで画像を撮るため、照準機能を向上させることができる。
チューブレンズ52、62の倍率は業者の専門知識によって決まる。
【0019】
以上は第1実施形態の構造についての説明である。続いて、第1実施形態の使用方法について解明する。
【0020】
図2を参照して説明する。
画像を撮る前に、ウェハー91の底部のブルーフィルム94と透明キャップ16との間に液体(図中未表示)を充填して流動させる。
液体の屈折率が透明キャップ16の屈折率と類似している場合、光の屈折を大幅に低減することができ、液体がない場合よりも鮮明な画像を捕捉することができる。
即ち先行技術は特許文献1により開示されたため、図面には表示されない。
【0021】
画像を撮る際、光源41からの可視光および赤外線はハーフミラー32により反射し、一部分がレンズ群21および透明キャップ16を介して外部へ放出され、そののちブルーフィルム94を通過してシリコンウェハー92の底面に当たって跳ね返る。
跳ね返った光線が透明キャップ16およびレンズ群21を通過し、そののちハーフミラー32を通過して分光ミラー34に当たれば、可視光カメラ51および赤外線カメラ61は分光ミラー34によって可視光および赤外線を捉えて画像を撮ることができる。
【0022】
図2および
図3を参照して説明する。
赤外線はシリコンウェハー92への透過性が比較的高いのに対して、可視光はシリコンウェハー92への透過性が比較的低い。
画像を撮る際、可視光の反射によりシリコンウェハー92の底面に画像を撮り、赤外線がシリコンウェハー92の底面に当たってシリコンウェハー92の底面を部分的に通過することによって画像を撮ることができる。
赤外線の透過性が可視光より高いため、赤外線カメラ61で捉えた赤外線画像はシリコンウェハー92の底面および内部の深い部位の一部分を含む。
詳しく言えば、切断工程によってシリコンウェハー92に形成された隙間921に画像を撮る際、赤外線カメラ61で捉えた赤外線画像はシリコンウェハー92の隙間921の両側壁面の状態を含む。
可視光カメラ51で捉えた画像と赤外線カメラ61で捉えた画像とを結合させれば、切断工程によってシリコンウェハー92に形成された隙間921の辺縁に異常がないか欠損部位があるかを画像処理技術によって比較および判断することができる。
【0023】
既述したように本発明は、浸潤液検出器11を組み込んだうえでウェハー91の底面の画像をウェハー91の下方から可視光および赤外線で捕捉することによって完全な検査結果に到達する。
【0024】
図4を参照して説明する。
本発明は光学レンズ群31に反射ミラー36を増設する。
反射ミラー36は分光ミラー34から跳ね返った赤外線を別の角度で反射させ、赤外線カメラ61と可視光カメラ51の撮影方向を垂直状態から平行状態に変えることができる。
また自動焦点のニーズに応じるためにハウジング12内に自動焦点レーザー71を増設する。
自動焦点レーザー71からのレーザーはレーザー分光ミラー72に当たって透明レンズへ跳ね返る。
可視光および赤外線はレーザー分光ミラー72を通過できる。
上述をまとめてみると、自動焦点レーザー71およびレーザー分光ミラー72を増設すれば、可視光および赤外線を照射したり、画像を撮ったりすることに影響を与えることがなく、オートフォーカスを提供することができる。
【0025】
本実施形態において、可視光カメラ51は赤外線をキャッチできないため、光学レンズ群31の分光ミラー34の代わりにハーフミラーを使用すれば、光線は一部分がハーフミラーに当たって跳ね返り、別の一部分がハーフミラーを通過する。
ハーフミラーに当たって跳ね返った光線またはハーフミラーを通過した光線が可視光カメラ51に入れば、可視光だけ捉えて画像を撮ることができる。
ハーフミラーに当たって跳ね返った光線またはハーフミラーを通過した光線が赤外線カメラ61に入れば、赤外線だけ捉えて画像を撮ることができる。
上述した方式は
図1および
図2によって理解できるため、図面および詳細な説明を省略する。
【0026】
(第2実施形態)
図5は本発明の第2実施形態による切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置10’を示す断面図である。
第1実施形態との違いは次のとおりである。
【0027】
第2実施形態はさらに上方光源81’を備える。
上方光源81’即ちハロゲンランプはウェハー91の上方に据えられ、可視光および赤外線を発する。
上方光源81’は下方の透明キャップ16’およびレンズ群21に光線を照射する。
上方光源81’はハロゲンランプに限定されず、赤外発光ダイオードと可視発光ダイオードの混合光源であってもよい。
【0028】
図5および
図6に示すように、検査を行う際、上方光源81’からの光線は切断工程によってシリコンウェハー92に形成された隙間921に当たる。
隙間921を通過した光線は可視光カメラ51’および赤外線カメラ61のバックライトになる。
逆光モードで画像を撮る場合、光源41’をシャットダウンし、上方光源81’を起動すれば、逆光モードで可視光および赤外線を別々に捉えて逆光画像を撮ることができる。
可視光での逆光画像だけ撮る場合、ハロゲンランプを使用せず、可視光源を上方光源81’として直接使用すればよい。
赤外線での逆光画像だけ撮る場合、赤外光源を上方光源81’として直接使用すればよい。
【0029】
第2実施形態のほかの技術特徴および達成した効果は第1実施形態と同じであるため、本実施例では説明を省略する。
【0030】
以上説明したように、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施が可能である。
【符号の説明】
【0031】
10、10’:切断または配列工程が終わったウェハーに欠陥検査を行う装置
11:浸潤液検出器
12:ハウジング
14:穿孔
16、16’:透明キャップ
21、21’:レンズ群
31:光学レンズ群
32:ハーフミラー
34:分光ミラー
36:反射ミラー
41、41’:光源
51、51’:可視光カメラ
52:チューブレンズ
61、61’:赤外線カメラ
62:チューブレンズ
71:自動焦点レーザー
72:レーザー分光ミラー
81’:上方光源
91:ウェハー
92:シリコンウェハー
921:隙間
94:ブルーフィルム