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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015435
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】疑似管継手及び配管方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 1/00 20060101AFI20250123BHJP
   F16L 21/00 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
F16L1/00 X
F16L21/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024091933
(22)【出願日】2024-06-06
(31)【優先権主張番号】P 2023118406
(32)【優先日】2023-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000128968
【氏名又は名称】株式会社オンダ製作所
(72)【発明者】
【氏名】井村 元
(72)【発明者】
【氏名】森 貴雅
(57)【要約】
【課題】作業効率の高い配管方法及び当該配管方法を容易に実現するための疑似管継手を提供すること。
【解決手段】管継手は、一方の樹脂パイプが一端部に挿入接続されかつ他方の樹脂パイプが他端部に挿入接続される継手本体と、継手本体の一端部及び他端部にそれぞれ構築され、対応する樹脂パイプを保持するためのワンタッチ継手からなる抜け止め機構と、抜け止め機構を一端部及び他端部に対してそれぞれ取り付けるためのキャップとを備えている。疑似管継手71は、管継手の継手本体と外観が類似する継手本体相当部72と、継手本体相当部72の一端部及び他端部にそれぞれ設けられ、対応するキャップと外観が類似するキャップ相当部73とを備えている。キャップ相当部73は、それぞれ対応する樹脂パイプを抜差し可能であって、当該挿入状態にある一方の樹脂パイプと他方の樹脂パイプとの相対的な位置関係は、管継手に挿入接続された場合と同一となる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管継手は、一方の樹脂パイプが一端部に挿入接続されかつ他方の樹脂パイプが他端部に挿入接続される継手本体と、前記継手本体の前記一端部及び前記他端部にそれぞれ構築され、対応する前記樹脂パイプを保持するためのワンタッチ継手からなる抜け止め機構と、前記抜け止め機構を前記一端部及び前記他端部に対してそれぞれ取り付けるためのキャップとを備えるものであり、
前記管継手の前記継手本体と外観が類似する継手本体相当部と、前記継手本体相当部の一端部及び他端部にそれぞれ設けられ、対応する前記キャップと外観が類似するキャップ相当部とを備え、前記キャップ相当部はそれぞれ対応する前記樹脂パイプを抜差し可能であって、当該挿入状態にある前記一方の樹脂パイプと前記他方の樹脂パイプとの相対的な位置関係は、前記管継手に挿入接続された場合と同一となる疑似管継手。
【請求項2】
前記樹脂パイプの外面に圧接して当該樹脂パイプを抜け止めする保持部を備え、前記保持部が前記樹脂パイプに対して圧接する位置は、前記管継手のシールリングが前記樹脂パイプの外面に対して圧接する位置よりも前記樹脂パイプの先端側である請求項1に記載の疑似管継手。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の疑似管継手と前記樹脂パイプとを用いて疑似配管を施工する工程と、前記疑似配管を解体する工程と、前記樹脂パイプの長さが不適正である場合に当該樹脂パイプの長さを適正とする工程と、適正な長さの前記樹脂パイプと前記管継手とを用いて実際の配管を施工する工程とを同順に備えた配管方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、疑似管継手及び当該疑似管継手を用いた配管方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、出ズミ及び入ズミを経由する、クランク状の給水給湯用配管が開示されている。このように複雑な給水給湯用配管は、管継手を多用することとなってパイプが細切れになるため、各管継手間に位置する各パイプをそれぞれ正確な長さに切断する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-157903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、各パイプについての必要長さの計算ミスや切断ミス、或いはパイプの変形等、様々な要因が積み重なって、実際にパイプを管継手の間へと施工した場合、長過ぎたり或いは逆に短過ぎたりして、再施工が必要となることが少なくなかった。特に、再施工ができない管継手を使用した場合、当該管継手を新しいものへと取り換える必要もあった。
【0005】
本発明の目的は、作業効率の高い配管方法及び当該配管方法を容易に実現するための疑似管継手を提供すること。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1の発明の疑似管継手では、当該疑似管継手が対応する管継手は、一方の樹脂パイプが一端部に挿入接続されかつ他方の樹脂パイプが他端部に挿入接続される継手本体と、前記継手本体の前記一端部及び前記他端部にそれぞれ構築され、対応する前記樹脂パイプを保持するためのワンタッチ継手からなる抜け止め機構と、前記抜け止め機構を前記一端部及び前記他端部に対してそれぞれ取り付けるためのキャップとを備えるものであり、前記疑似管継手は、前記管継手の前記継手本体と外観が類似する継手本体相当部と、前記継手本体相当部の一端部及び他端部にそれぞれ設けられ、対応する前記キャップと外観が類似するキャップ相当部とを備え、前記キャップ相当部はそれぞれ対応する前記樹脂パイプを抜差し可能であって、当該挿入状態にある前記一方の樹脂パイプと前記他方の樹脂パイプとの相対的な位置関係は、前記管継手に挿入接続された場合と同一となる。
【0007】
請求項2の発明は請求項1において、前記樹脂パイプの外面に圧接して当該樹脂パイプを抜け止めする保持部を備え、前記保持部が前記樹脂パイプに対して圧接する位置は、前記管継手のシールリングが前記樹脂パイプの外面に対して圧接する位置よりも前記樹脂パイプの先端側である。
【0008】
上記目的を達成するために請求項3の発明の配管方法は、請求項1又は請求項2に記載の疑似管継手と前記樹脂パイプとを用いて疑似配管を施工する工程と、前記疑似配管を解体する工程と、前記樹脂パイプの長さが不適正である場合に当該樹脂パイプの長さを適正とする工程と、適正な長さの前記樹脂パイプと前記管継手とを用いて実際の配管を施工する工程とを同順に備えている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】疑似管継手の正面図。
図2】疑似管継手の背面図。
図3】疑似管継手の平面図。
図4】疑似管継手の底面図。
図5】疑似管継手の左側面図。
図6】疑似管継手の右側面図。
図7図5のA-A線断面図。
図8】管端調整工具の正面図。
図9】管端調整工具の背面図。
図10】管端調整工具の平面図。
図11】管端調整工具の底面図。
図12】管端調整工具の左側面図。
図13】管端調整工具の右側面図。
図14図11のB-B線断面図。
図15】段差付近の給水給湯用配管を示す図であり管継手の一部を破断して示す図。
図16】配管方法を説明する図であって、段差を乗り越えるための給水給湯用配管の施工に必要なパイプ、インコア、管継手及び疑似管継手を準備した状態を説明する図。
図17】配管方法を説明する図であって、パイプ及び疑似管継手を用いて(インコアを用いずに)施工された疑似配管を示す図であり、(a)はパイプの長さが適正であった場合を示す図、(b)はパイプの長さが不適正であった場合の一例を示す図。
図18】配管方法を説明する図であって、不適正な長さのパイプを管端調整工具によって短くする工程を説明する図。
図19】配管方法を説明する図であって、パイプ、インコア及び管継手を用いて施工された実際の給水給湯用配管を示す図。
図20】別例を示す図であって、疑似管継手の正面図。
図21】別例を示す図であって、疑似管継手の背面図。
図22】別例を示す図であって、疑似管継手の平面図。
図23】別例を示す図であって、疑似管継手の底面図。
図24】別例を示す図であって、疑似管継手の左側面図。
図25】別例を示す図であって、疑似管継手の右側面図。
図26】別例を示す図であって、図24のC-C線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を、給水給湯用配管の施工において具体化した一実施形態について説明する。
【0011】
<給水給湯用配管について>
図16に示すように、給水給湯用配管の施工対象である床面201には、横断面の外形が方形をなす段差202が存在する。段差202は、それぞれ直角をなす2つの入ズミ202aと、それぞれ直角をなす2つの出ズミ202bとで構成されている。
【0012】
したがって、図15及び図19に示すように、段差202を乗り越えるために必要な配管部材として、4つのエルボタイプの管継手11と、各入ズミ202aまで敷設される2つのパイプ51Aと、隣り合う管継手11の相互間を接続するための3つのパイプ51Bと、各パイプ51A,51Bに対応した8つのインコア52とが用いられる。
【0013】
なお、説明を容易とするため、段差202の各入ズミ202aまで敷設された2つのパイプ51Aの長さ、換言すれば当該敷設された状態にあるパイプ51Aの先端面と、当該先端面に対向する入ズミ202a(詳しくは当該入ズミ202aを構成する段差202の側壁面)との間の距離は、調整不要なものであるとする。
【0014】
<パイプ及びインコアについて>
図15に示すように、パイプ51A,51Bは、ポリオレフィン(架橋ポリエチレン、ポリブテン等)等の合成樹脂製である。パイプ51Aとパイプ51Bとは同一の材質・寸法である。
【0015】
パイプ51Bの端部には、筒状のインコア52が挿入されている。図示しないが、パイプ51Aの端部にも、パイプ51Bと同様にインコア52が挿入されている。インコア52がパイプ51A,51Bに没入することは、インコア52の端部に形成されたフランジ52aによって抑制されている。インコア52は、パイプ51A,51Bの端部の真円度を高くし、そして当該真円度を維持するためのものである。
【0016】
<管継手について>
管継手11は、円筒状の本体部12を2つ備えている。各本体部12は、相互に同じ寸法(同じ呼び径)のパイプ51A,51Bを挿入接続が可能である。各本体部12は、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の合成樹脂製である。2つの本体部12は、円筒状のコーナー部13を介して一体成形されている。
【0017】
本実施形態においては、これら2つの本体部12及びコーナー部13が全体として継手本体をなしており、特に一方の本体部12が継手本体の一端部をなし、他方の本体部12が継手本体の他端部をなしている。
【0018】
管継手11において、一方の本体部12と他方の本体部12とは、相互の軸線L1,L2が直交するよう配置されている。一方の本体部12と他方の本体部12とは同じもの(寸法形状等が同一なもの)であるとともに、一方の本体部12と他方の本体部12とには、同じ(寸法形状等が同一の)ワンタッチ継手が構築されている。
【0019】
本体部12には外筒部14が突出形成されている。外筒部14の内側には、パイプ51A,51Bの挿入を許容する挿入空間15が形成されている。外筒部14の内周面において基端側には、段部14aが設けられている。外筒部14の内周面において段部14aよりも先端側には、係止段差14bが設けられている。
【0020】
外筒部14の内周面の基端には、インコア52の先端面に当接してパイプ51A,51Bの挿入位置を規定する位置決め面14cが設けられている。位置決め面14cは、対応する本体部12の軸線L1,L2と直交する仮想平面上に存在している。一方の本体部12の軸線L1と他方の本体部12の軸線L2との交点から、対応する各軸線L1,L2の方向における位置決め面14cまでの距離は「x1」で同じである。
【0021】
係止段差14bには、ポリアセタール樹脂製のシールリング押さえ16が係止されている。シールリング押さえ16と段部14aとの間には、エチレン-プロピレン-ジエン共重合ゴム等のゴム製のシールリング17が、間隔をおいて2つ配置されている。2つのシールリング17の間には、スペーサリング18が配置されている。
【0022】
挿入空間15にパイプ51A,51Bが挿入された状態では、パイプ51A,51Bの外周面と外筒部14の内周面との間でシールリング17が押し潰されて両周面に対して圧接することにより、両周面間での水密が確保される。
【0023】
管継手11は、パイプ51A,51Bを各本体部12に保持するための抜け止め機構20と、抜け止め機構20を各本体部12に対して取り付けるためのキャップ21とをそれぞれ一対備えている。キャップ21は、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の合成樹脂製である。
【0024】
各キャップ21は、管継手11において対応する軸線L1,L2を中心とした最大外径となる部分、換言すれば管継手11を入ズミ202a又は出ズミ202bに対して施工した際に、施工面(床面201又は段差202の各面)に対して当接する部分を有している。以下、当該部分を「最大外径部21a」とする。
【0025】
キャップ21において先端部の内周面には、先端側ほど縮径する傾斜面21bが設けられている。キャップ21の内周面には、2条の係止凹条21cが形成されている。外筒部14の外周面には、2条の係止凸条14dが形成されている。キャップ21は、外筒部14に外嵌されるとともに、係止凹条21cが外筒部14の係止凸条14dにスナップ係合することで、外筒部14に対して連結されている。
【0026】
キャップ21は、挿入空間15につながるパイプ挿入口21dを有している。一方の本体部12の位置決め面14cから、当該本体部12に対応するキャップ21のパイプ挿入口21dまでの軸線L1の方向における距離と、他方の本体部12の位置決め面14cから、当該本体部12に対応するキャップ21のパイプ挿入口21dまでの軸線L2の方向における距離とは「x2」で同じである。
【0027】
抜け止め機構20を構成するロックリング22は、ステンレス鋼等の金属製の薄板よりなり、円環状をなしている。ロックリング22の内周部には、複数の抜け止め片22aが、内端側へ傾斜するように突出形成されている。ロックリング22とキャップ21との間には、抜け止め機構20を構成する割リング23が介在されている。割リング23は、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の合成樹脂製である。割リング23は、ロックリング22の抜け止め片22aの傾斜角度をバックアップ保持する。
【0028】
シールリング押さえ16とキャップ21との間には、抜け止め機構20を構成するロックリング押さえ24が挟着されている。ロックリング押さえ24と割リング23との間には、ロックリング22が挟持されている。
【0029】
挿入空間15に差し込まれ、割リング23及びロックリング22を挿通されたパイプ51A,51Bに対して、引抜力が作用したとする。この場合、ロックリング22の抜け止め片22aが、パイプ51A,51Bの外周面に対して食い込むことで、管継手11からのパイプ51A,51Bの抜け出しが防止される。この場合、割リング23が、キャップ21の傾斜面21bの案内によって縮径してパイプ51A,51Bの外周面を締め付けることで、管継手11からのパイプ51A,51Bの抜け出しが防止される。
【0030】
なお、パイプ51A,51Bが挿入接続された管継手11について、当該パイプ51A,51Bを引き抜いてから再使用することは、ロックリング22の過度な変形等に起因した抜け出し防止機能の低下が懸念されるため、禁止となっている。
【0031】
管継手11において一方の本体部12の外面には、表示部25が設けられている。表示部25は印刷や刻印等により形成されている。表示部25は、「外」表示、「+」表示及び「y1」表示からなる一方の表示群と、「内」表示、「-」表示及び「y2」表示からなる他方の表示群とで構成されている。
【0032】
一方の表示群の「外」表示は、出ズミ202bへ管継手11を配置する場合に対応した表示群であることを示すものである。他方の表示群の「内」表示は、入ズミ202aへ管継手11を配置する場合に対応した表示群であることを示すものである。
【0033】
一方の表示群の「+」表示は、出ズミ202bに配置された状態にある管継手11の位置決め面14cによって挿入位置が規定された状態にあるパイプ51Bの先端面が、当該出ズミ202bの頂点に対して軸線L1,L2の方向に関してずれた側を示し、さらに詳述すれば当該出ズミ202bに対応するパイプ51Bが、当該出ズミ202bの頂点に対して長いほうが適正であることを示している。
【0034】
他方の表示群の「-」表示は、入ズミ202aに配置された状態にある管継手11の位置決め面14cによって挿入位置が規定された状態にあるパイプ51Bの先端面が、当該入ズミ202aの頂点に対して軸線L1,L2の方向に関してずれた側を示し、さらに詳述すれば当該入ズミ202aに対応するパイプ51Bが、当該入ズミ202aの頂点に対して短いほうが適正であることを示している。
【0035】
一方の表示群の「y1」表示は、当該表示群が「+」表示を有していることから、出ズミ202bの頂点に対してパイプ51Bを長くする距離を示す数値となる。他方の表示群の「y2」表示は、当該表示群が「-」表示を有していることから、入ズミ202aの頂点に対してパイプ51Bを短くする距離を示す数値となる。
【0036】
したがって、図16に示すように、作業者は、各パイプ51Bの必要な長さをそれぞれ把握するうえで、巻尺等で測定した一方の入ズミ202aと一方の出ズミ202bとの間の距離「w1」、一方の出ズミ202bと他方の出ズミ202bとの間の距離「w2」、及び他方の出ズミ20bと他方の入ズミ202aとの間の距離「w3」(本実施形態においてはw1=w3)から、対応する「y1」表示の数値分及び「y2」表示の数値分を加減算すればよいことを容易に理解できる。
【0037】
このように、管継手11によれば、表示部25を備えるため、別の管継手11との間に配置されるパイプ51Bの必要な長さを容易に導き出せる。
【0038】
<疑似管継手について>
図1図7に示すように、エルボタイプの疑似管継手71は、管継手11の継手本体(2つの本体部12及び1つのコーナー部13。図15参照)に対して外観が類似する円筒状の継手本体相当部72を備えている。疑似管継手71は、管継手11のキャップ21(図15参照)に対して外観が類似する円筒状のキャップ相当部73を一対備えている。継手本体相当部72及びキャップ相当部73は、コポリエステル樹脂やポリスチレン樹脂等の透明又は半透明の合成樹脂製であって、相互に一体成形されている。
【0039】
キャップ相当部73は、継手本体相当部72の一端部及び他端部を、それぞれ対応する軸線L3,L4の方向及び径方向へと膨出するようにして設けられている。各キャップ相当部73は、疑似管継手71において対応する端部の軸線L3,L4を中心とした最大外径となる部分、換言すれば疑似管継手71を入ズミ202a又は出ズミ202b(図17参照)に対して施工した際に、施工面(床面201又は段差202の各面)に当接して位置決めされる部分を有している。
【0040】
以下、当該部分を「最大外径部73a」とする。疑似管継手71において最大外径部73aは、管継手11における最大外径部21a(図15参照)と同じ位置でかつ同じ外径である。
【0041】
図7に示すように、各キャップ相当部73には、それぞれパイプ挿入口73bが形成されている。一方のキャップ相当部73から継手本体相当部72の対応する一端部にかけてと、他方のキャップ相当部73から継手本体相当部72の対応する他端部にかけてとのそれぞれには、挿入空間74が形成されている。各挿入空間74は、対応するパイプ挿入口73bを介したパイプ51A,51Bの挿入を許容する。なお、疑似管継手71には、インコア52が装着されていない状態で、パイプ51A,51Bが挿入される。
【0042】
各挿入空間74内には位置決め面74aが設けられている。位置決め面74aは、パイプ51A,51Bの先端面に対して直接当接することで、当該パイプ51A,51Bの挿入位置を規定する。各位置決め面74aは、対応する継手本体相当部72の軸線L3,L4と直交する仮想平面上に存在している。
【0043】
軸線L3と軸線L4との交点から、対応する各軸線L3,L4の方向における位置決め面74aまでの距離は相互に同じである。当該距離は、管継手11における距離「x1」(図15参照)に、インコア52のフランジ52aの厚み分「v」を加えた「x1+v」である。
【0044】
一方の位置決め面74aから、当該位置決め面74aに対応するキャップ相当部73のパイプ挿入口73bまでの軸線L3の方向における距離と、他方の位置決め面74aから、当該位置決め面74aに対応するキャップ相当部73のパイプ挿入口73bまでの軸線L4の方向における距離とは同じである。当該距離は、管継手11における距離「x2」(図15参照)から、インコア52のフランジ52aの厚み分「v」を減らした「x2-v」である。
【0045】
したがって、図17(a)及び図19に示すように、疑似管継手71に対してパイプ51A,51Bが挿入された状態にあっては、一方のパイプ51A,51Bと他方のパイプ51A,51Bとの相対的な位置関係は、インコア52が装着されたパイプ51A,51Bが管継手11に挿入接続された状態の場合と同一となる。
【0046】
また、前述したように、疑似管継手71の最大外径部73aは、管継手11の最大外径部21aと同じ位置でかつ同じ外径であるため、各パイプ51A,51Bと、入ズミ202a又は出ズミ202bとの相対的な位置関係も、当該入ズミ202a又は出ズミ202bに配置された管継手11にパイプ51A,51Bを挿入接続した場合と、当該入ズミ202a又は出ズミ202bに配置された疑似管継手71にパイプ51A,51Bを挿入した場合とで、相互に同一となる。
【0047】
図1図7に示すように、継手本体相当部72において位置決め面74aの近傍には、挿入空間74を外方へと開放する確認窓72aが貫通形成されている。確認窓72aは、周方向に延びる長孔状をなしており、当該周方向において等間隔で2つが形成されている。
【0048】
各挿入空間74の内面において位置決め面74aの近傍には、保持部75が一体に突設されている。保持部75は、挿入空間74の内径を一部において狭めており、径方向の先端面をもってパイプ51A,51Bの外面に対して圧接することで、当該パイプ51A,51Bを適度に抜け止め、換言すればある程度の力で引き抜くことが可能な状態に抜け止めする。保持部75は、周方向に間隔をおいて複数(本実施形態においては4つ)が配置されている。保持部75は、周方向において2つの確認窓72aの各間に、それぞれ2つずつ配置されている。
【0049】
図7に示すように、パイプ51A,51Bの外面において各保持部75が圧接する位置は、当該外面に対して管継手11のシールリング17が圧接する位置(図15参照)よりも、パイプ51A,52Bの先端側にずれている。したがって、疑似管継手71への挿入により、万が一、保持部75がパイプ51A,52Bの外面に対して摺動傷を付けたとしても、そこからさらに、当該疑似管継手71から外したパイプ52Bの先端を短く調整したとしても、当該パイプ51A,52Bを管継手11へと挿入接続した際には、当該傷がシールリング17の位置から先端側へとずれることになる。このため、当該傷にシールリング17が当接することに起因した水密性能の低下を防止できる。
【0050】
<管端調整工具について>
図8図14に示すように、管端調整工具81は、パイプ51Bの端部に挿入される円柱状の軸82を備えている。軸82の先端には、凸曲面82aが形成されている。凸曲面82aは、パイプ51Bの端部に対する軸82の挿入を容易とする。軸82の基端には、フランジ83が設けられている。
【0051】
フランジ83において軸82側の面には、軸82を取り囲むようにして位置決め面83aが形成されている。位置決め面83aは、軸82をパイプ51Bへ挿入したときに、当該パイプ51Bの先端面に対して当接される。位置決め面83aは、軸82の軸線L5と直交する仮想平面上に存在している。管端調整工具81は、軸82がパイプ51Bに挿入された状態において、軸82の軸線L5を中心として、パイプ51Bに対する相対回転が可能である。
【0052】
フランジ83には操作部84が設けられている。軸82、フランジ83及び操作部84は、アクリル系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアセタール樹脂等の合成樹脂材料又は銅合金、アルミニウム等の金属材料により一体成形されている。操作部84は、フランジ83から径方向の外方へ突出されている。操作部84は、一部が円筒状(円筒部分84a)でかつ、他部が円筒部分84aと同一方向に延びる角筒状(角筒部分84b)をなしている。円筒部分84aの内空間と角筒部分84bの内空間とは一体となっている。
【0053】
操作部84は、円筒部分84aの軸線L6が軸82の軸線L5と直角となりかつ、軸線L6が軸線L5と交差しないように配置されている。円筒部分84aの両端において、フランジ83側の端面は閉塞され、当該端面とは反対側の端面は開放されて排出口85の一部をなしている。
【0054】
角筒部分84bの両端において、フランジ83側の端面は閉塞され、当該端面とは反対側の端面は、開放されて排出口85の他部をなしている。フランジ83には、位置決め面83aの一部から角筒部分84bの内空間へと貫通するようにして、収容孔83bが形成されている。
【0055】
角筒部分84bの内空間には、板状をなす切刃86が収容されている。切刃86は、円筒部分84aの軸線L6の方向へと直線状に延びる刃先86aを有している。切刃86は、角筒部分84bの内面に対してネジ87によって固定されている。切刃86を角筒部分84bに対して固定する際の作業性を向上させるため、円筒部分84aにはネジ87と同軸位置に透孔84cが形成され、図示しないドライバー等の工具のネジ87に対する接近を、透孔84cを介して同軸位置で行い得るようにしている。
【0056】
切刃86においてフランジ83側に位置する部分は、操作部84からフランジ83の収容孔83b内へと突出されている。角筒部分84bにおいて切刃86が固定された面は、フランジ83の位置決め面83aに対して傾斜されているため、当該傾斜に応じて切刃86も、位置決め面83aに対して傾斜されている。したがって、切刃86において収容孔83bに位置する部分は、位置決め面83aにより規定される仮想平面に対して傾斜されているとともに、当該仮想平面から刃先86aが若干突出されている。
【0057】
図8及び図18に示すように、管端調整工具81を用いてパイプ51Bの端面を切削するには、軸82をパイプ51Bの端部に挿入して、パイプ51Bの端面を位置決め面83a及び切刃86の刃先86aに対して当接させる。この状態で、操作部84を介して管端調整工具81を手動で回転させ、管端調整工具81とパイプ51Bとを相対回転させると、パイプ51Bの端面に対して傾斜した刃先86aが当該端面を周方向へ連続的に切削する。
【0058】
このとき、パイプ51Bの削り屑Kが薄板状でかつ螺旋状に発生するが、当該削り屑Kは、位置決め面83aから、収容孔83b(図14参照)、角筒部分84b及び円筒部分84aの内空間を経由し、当該内空間から排出口85を介して外部へと排出される。円筒部分84aの内周面が円筒面をなすこと、換言すれば当該内周面が削り屑Kの螺旋状に沿った凹曲面状をなすことは、当該削り屑Kの排出口85からの排出をスムーズとすることに寄与する。
【0059】
なお、管端調整工具81をパイプ50Bに対して一回転させると、パイプ51Bは1mm~3mm程度短くなる。また、本実施形態においては、前述したように、パイプ51Aの長さは修正不要(特に短くすることは不要)なものであるとの前提であるが、当然、当該前提が無い場合においては、長すぎるパイプ51Aの長さの調整にも、管端調整工具81を利用可能であることは言うまでもない。
【0060】
<配管方法について>
図16に示す工程においては、段差202を乗り越える給水給湯用配管を施工する際に必要な部材として、4つの管継手11と、2つのパイプ51A及び対応する2つのインコア52と、3つのパイプ51B及び対応する6つのインコア52と、4つの疑似管継手71とが準備される。
【0061】
特に、パイプ51Bの準備にあたっては、まず、床面201の段差202において、一方の入ズミ202aと一方の出ズミ202bとの間の距離「w1」、一方の出ズミ202bと他方の出ズミ202bとの間の距離「w2」、他方の出ズミ20bと他方の入ズミ202aとの間の距離「w3」のそれぞれが、計測される。
【0062】
つぎに、計測された各距離「w1」~「w3」に、管継手11の表示部25(図15参照)での対応する表示群(「外」表示、「+」表示及び「y1」を備えた一方の表示群、又は「内」表示、「-」表示及び「y2」表示を備えた他方の表示群)の内容を加味して、各パイプ51Bの必要な長さが算出され、各パイプ51Bを図示しないパイプ巻回体等から切り出すことで準備する。
【0063】
なお、各パイプ51Bの準備にあたって、当該必要な長さに対して少しだけ(例えば5mm~10mm)長くすることを意識しつつ、換言すれば必要な長さに対して短くはしないことを意識しつつ、図示しないパイプ巻回体等からの各パイプ51Bの切り出しが行われる。
【0064】
図17(a)及び図17(b)に示す工程においては、準備された3つのパイプ51Bと4つの疑似管継手71とを用いて、同じく準備され敷設された一方のパイプ51Aと他方のパイプ51Aとの間に、段差202を乗り越える疑似配管が、インコア52を用いることなく施工される。なお、図7に示すように、疑似管継手71に対して、位置決め面74aの位置までパイプ51A,51Bが確実に差し込まれたか否かは、確認窓72aや疑似管継手71が光透過性であることを利用して、容易に視認できる。
【0065】
ここで、図17(a)に示すように、パイプ巻回体等から切り出された各パイプ51Bの長さが全て適正であれば、全ての疑似管継手71についてそれぞれ全ての最大外径部73aが、それぞれ対応する施工面(床面201又は段差202の各面)に対して当接された状態となる。したがって、パイプ51A,51B及び疑似管継手71による疑似配管が解体された後、図19に示すように、当該疑似配管に用いたパイプ51A,51Bをそのまま利用して、インコア52(図15参照)を用いつつ管継手11が施工され、給水給湯用配管における段差202の乗り越え部分の施工が完了する。
【0066】
逆に、例えば図17(b)に示すように、各パイプ51Bのうちの少なくとも一つについて長さが不適正であれば、少なくとも一つの疑似管継手71について、少なくとも一つの最大外径部73aが、施工面(床面201又は段差202の各面)に対して当接されずに浮いた状態となる。なお、前述したように、図16に示す工程においては、各パイプ51Bを必要な長さよりも長めとなるように切断しているため、パイプ51Bの長さが不適正であるということは、当該パイプ51Bが長過ぎることを意味する。
【0067】
したがって、図17(b)の状態からは、パイプ51A,51B及び疑似管継手71による疑似配管が解体されるとともに、図18に示すように、当該疑似配管に用いたパイプ51Bのうち、不適正な長さのパイプ51Bが管端調整工具81を用いて短くされる。その後、当該短くされたパイプ51Bを含む疑似配管に用いたパイプ51A,51B及び疑似管継手71を用いて、再度の疑似配管が施工され、以降、当該疑似配管が図17(a)に示す状態となるまで、図18に示す管端調整の工程と図17に示す疑似配管の工程とが繰り返される。
【0068】
つまり、本実施形態においては、各パイプ51Bの長さが適正であることを、実際の段差202にて直接的に確認できるようになるまで、パイプ51A,51Bにインコア52を挿入することや、インコア52を挿入したパイプ51A,51Bを管継手11に対して挿入接続することはしない。したがって、パイプ51A,51Bにインコア52を挿入する作業や、インコア52を挿入したパイプ51A,51Bを管継手11に対して挿入接続する作業を、同じ施工箇所で何度も繰り返す面倒がない。
【0069】
特に、本実施形態のように、再施工が不可とされている管継手11を用いた場合においては、新しい管継手11に入れ替える必要もなくなる。よって、本実施形態は、作業効率に優れてなおかつ低コストの配管方法であると言える。つまり、疑似管継手71は、当該配管方法の実現を容易とするものである。
【0070】
(別例)
上記実施形態は、例えば以下のように変更できる。
〇チーズタイプの管継手及び当該管継手に外観が類似するチーズタイプの疑似管継手において具体化すること。
【0071】
〇ソケットタイプ(ストレートタイプ)の管継手及び当該管継手に外観が類似するソケットタイプの疑似管継手において具体化すること。
【0072】
○上記実施態の管継手11は、パイプ51A,51Bの外周面をシールリング17によってシールする所謂外径シールタイプであった。これを変更し、管継手11を、パイプ51A,51Bの内周面をシールリングによってシールする内径シールタイプとすること。
【0073】
〇インコア52を挿入したパイプ51A,51Bで疑似配管を行う疑似管継手71とすること。この場合、軸線L3と軸線L4との交点から、対応する各軸線L3,L4の方向における位置決め面74aまでの距離は、管継手11における距離「x1」と同じとするとともに、位置決め面74aから、当該位置決め面74aに対応するキャップ相当部73のパイプ挿入口73bまでの軸線L3,L4の方向における距離は、管継手11における距離「x2」と同じとする。
【0074】
〇上記実施形態の疑似管継手71は、継手本体相当部72において管継手11のコーナー部13に対応する部分が中空であって、当該中空部分が各挿入空間74に連通されているため、一方のパイプ51A,51Bから他方のパイプ51A,51Bへと、内部を湯水が通過可能であった。これを変更し、継手本体相当部72において管継手11のコーナー部13に対応する部分を中実として、一方のパイプ51A,51Bから他方のパイプ51A,51Bへと湯水が通過できないようにすること。
【0075】
このようにすれば、疑似管継手71においてコーナー部13に対応する部分の内部を中空としなくとも(内周面を成形しなくとも)よくなり、疑似管継手71の製造が容易(特に金型が簡単)となる。また、誤って、疑似管継手71のまま給水給湯用配管の施工を完了してしまったとしても、当該給水給湯用配管の通水検査において疑似管継手71(特に確認窓72a)から容易に漏水するため、当該誤りを早期に発見できる。
【0076】
なお、上記実施形態のように、コーナー部13に対応する部分の内部を中空とした場合には、疑似管継手71の軽量化や、パイプ51A,51Bを挿入する際に、疑似管継手71からの空気の抜けが良くなって、当該挿入の作業が容易となる等の利点がある。
【0077】
〇疑似管継手71を不透明な合成樹脂製とすること。この場合においても、確認窓72aのみによって、疑似管継手71に対して、位置決め面74aの位置までパイプ51A,51Bが確実に差し込まれたか否かを容易に視認が可能である。
【0078】
〇疑似管継手71から確認窓72aを削除すること。この場合においても、疑似管継手71が透明な合成樹脂製であることを利用して、位置決め面74aの位置までパイプ51A,51Bが確実に差し込まれたか否かを容易に視認が可能である。
【0079】
〇疑似管継手71を不透明な合成樹脂製とするとともに、疑似管継手71から確認窓72aを削除すること。この場合、位置決め面74aの位置までパイプ51A,51Bが確実に差し込まれた際に、特定の感触や特定の音が発せられるように構成するとよい。
【0080】
○上記実施形態において給水給湯用配管は、管継手11及びパイプ51A,51Bが露出されるものであったが、これを変更し、管継手11及び/又はパイプ51A,51Bをカバーによって覆うこと。この場合、パイプ51A,51Bと疑似管継手71とで疑似配管が施工された状態において、当該カバーを疑似配管に対して仮に組み付けることで、当該カバーへの管継手11及び/又はパイプ51A,51Bの収まり具合も事前に確認できる。そういった意味において、管継手11の最大外径部21aと疑似管継手71の最大外径部73aとが、相互に同じ位置でかつ同じ外径であることは、特に有効となる。
【0081】
図20図26のように、キャップ相当部73において、厚さを薄くした薄肉部77に、U字状のマーキング孔76を設けること。この場合、パイプ51A,51Bが位置決め面74aに当接した状態で、マーキング孔76にマーカーを沿わせてマーキングする際、薄肉部77が設けられていることにより、マーカーとキャップ相当部73との干渉を抑制でき、マーカーの先端をマーキング孔76に差し入れやすくなる。よって、管継手11内に挿入されるべきパイプ51A,51Bの長さを容易に把握することができる。
【0082】
図20図26のように、貫通孔78を設けること。この場合、管継手11において、コーナー部13の内部形状の把握が容易になる。また、貫通孔78にカラビナ等を取り付けることで、持ち運びが容易となる。
【0083】
上記実施形態から把握できる技術的思想について記載する。
(1)前記管継手における最大外径部と同じ位置に、当該最大外径部と同じ外径の最大外径部を備えている請求項1又は請求項2に記載の疑似管継手。
【0084】
(2)前記継手本体相当部及び/又は前記キャップ相当部を光透過性とするか、又は前記継手本体相当部及び/又は前記キャップ相当部に確認窓を開設することで、挿入された前記樹脂パイプの先端を外部より視認可能とした請求項1若しくは請求項2又は技術的思想(1)に記載の疑似管継手。
【0085】
(3)前記継手本体相当部及び前記キャップ相当部の内部は、前記一方の樹脂パイプと前記他方の樹脂パイプとの間での流体の流通が可能とされている請求項1若しくは請求項2又は技術的思想(1)若しくは技術的思想(2)に記載の疑似管継手。
【0086】
(4)樹脂製のパイプの端面を切削するために用いられる管端調整工具であって、前記パイプの端部に先端が挿入される円柱状の軸と、前記軸の基端に設けられ前記パイプの端面が当接される位置決め面を有したフランジと、前記フランジから径方向の外方へ突出された筒状の操作部と、前記操作部の内空間に配置された切刃とを備え、前記フランジには前記切刃の刃先を前記位置決め面に突出させる収容孔が形成され、前記操作部において前記フランジ側とは反対側の端面は開放されて排出口をなしており、螺旋状に発生した前記パイプの削り屑が、前記位置決め面から前記収容孔、前記操作部の内空間及び前記排出口を介して外部へと排出されるものであり、前記操作部の内周面は前記削り屑の螺旋状に沿った凹曲面状をなしている管端調整工具。
【符号の説明】
【0087】
11…管継手、12…本体部、13…コーナー部、14…外筒部(a…段部、b…係止段差、c…位置決め面、d…係止凸条)、15…挿入空間、16…シールリング押さえ、17…シールリング、18…スペーサリング。

20…抜け止め機構、21…キャップ(a…最大外径部、b…傾斜面、c…係止凹条、d…パイプ挿入口)、22…ロックリング(a…抜け止め片)、23…割リング、24…ロックリング押さえ、25…表示部。

51A,51B…パイプ、52…インコア(a…フランジ)。

71…疑似管継手、72…継手本体相当部(a…確認窓)、73…キャップ相当部(a…最大外径部、b…パイプ挿入口)、74…挿入空間(a…位置決め面)、75…保持部、76…マーキング孔、77…薄肉部、78…貫通孔。

81…管端調整工具、82…軸(a…凸曲面)、83…フランジ(a…位置決め面、b…収容孔)、84…操作部(a…円筒部分、b…角筒部分、c…透孔)、85…排出口、86…切刃(a…刃先)、87…ネジ。

201…床面、202…段差(a…入ズミ、b…出ズミ)。
図1
図2
図3
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