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特開2025-154466冷媒放出ユニット、冷凍サイクル装置及び冷媒放出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025154466
(43)【公開日】2025-10-10
(54)【発明の名称】冷媒放出ユニット、冷凍サイクル装置及び冷媒放出方法
(51)【国際特許分類】
   F25B 45/00 20060101AFI20251002BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20251002BHJP
   F25B 49/02 20060101ALI20251002BHJP
【FI】
F25B45/00 Z
F25B1/00 396D
F25B49/02 520M
F25B1/00 396E
F25B1/00 304Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024057487
(22)【出願日】2024-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】堀田 卓也
(72)【発明者】
【氏名】山野井 喜記
(72)【発明者】
【氏名】松井 秀徳
(72)【発明者】
【氏名】内田 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】椛島 庸貴
(72)【発明者】
【氏名】岡 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】上田 浩貴
(72)【発明者】
【氏名】上垣 久美子
(57)【要約】
【課題】冷媒回路に封入された冷媒の大気への放出を自動で制御する冷媒放出ユニットを提供する。
【解決手段】冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)に封入される冷媒を放出する冷媒放出ユニットであって、冷媒回路(11)に接続され、該冷媒回路(11)に封入される冷媒を外部へ放出するための流路(61)と、流路(61)の開度を調節する弁(62)と、弁(62)を制御する制御部(C1)とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)に封入される冷媒を放出する冷媒放出ユニットであって、
前記冷媒回路(11)に接続され、該冷媒回路(11)に封入される冷媒を外部へ放出するための流路(61)と、
前記流路(61)に配置され、開度が調節される弁(62)と、
前記弁(62)の開度を制御する制御部(C1)とを備える
冷媒放出ユニット。
【請求項2】
前記冷媒は、自然冷媒である
請求項1に記載の冷媒放出ユニット。
【請求項3】
前記冷媒は、二酸化炭素である
請求項2に記載の冷媒放出ユニット。
【請求項4】
前記流路(61)から外部へ放出される前記冷媒を検知する検知部(55)をさらに備える
請求項1~3のいずれか1つに記載の冷媒放出ユニット。
【請求項5】
前記流路(61)は、外部に前記冷媒を放出する放出口(61a)を有し、
前記検知部(55)は、前記放出口(61a)の近傍に配置される
請求項4に記載の冷媒放出ユニット。
【請求項6】
前記制御部(C1)は、前記検知部(55)による検知値に基づいて前記弁(62)の開度を調節する
請求項4に記載の冷媒放出ユニット。
【請求項7】
前記冷媒は、二酸化炭素であり、
前記検知部は、前記冷媒の濃度を検知し、
前記制御部(C1)は、前記検知部(55)により検知された前記冷媒の濃度が、二酸化炭素の最小換気による濃度限界であるQLMV(kg/m^3)に相当する値よりも低くなるように前記弁(62)の開度を制御する
請求項6に記載の冷媒放出ユニット。
【請求項8】
前記冷媒は、可燃性冷媒であり、
前記検知部は、前記冷媒の濃度を検知し、
前記制御部(C1)は、前記検知部(55)により検知された前記冷媒の濃度が、可燃性冷媒の燃焼下限界であるLFL(%)に相当する値よりも低くなるように制御する
請求項6に記載の冷媒放出ユニット。
【請求項9】
前記流路(61)は、外部に前記冷媒を放出する放出口(61a)を有し、
前記放出口(61a)を封止する封止部(94)をさらに備える
請求項1~3のいずれか1つに記載の冷媒放出ユニット。
【請求項10】
請求項1~3のいずれか1つに記載の冷媒放出ユニット(U)と、前記冷媒回路(11)とを備えた冷凍サイクル装置。
【請求項11】
前記流路(61)は、前記冷媒回路(11)の高圧冷媒が流通する高圧ライン(H)に接続される
請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項12】
前記冷媒回路(11)における中間圧冷媒が流通する中間圧ライン(M)または高圧冷媒が流通する高圧ライン(H)に接続される受液器(71)をさらに備え、前記流路(61)は前記受液器(71)に接続される
請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項13】
前記流路(61)は、前記冷媒回路(11)における中間圧冷媒が流通する中間圧ライン(M)に接続される
請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項14】
前記流路(61)は、前記冷媒回路(11)における低圧冷媒が流通する低圧ライン(L)に接続される
請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項15】
室外に配置される熱源ユニット(20)を備え、
前記熱源ユニット(20)は、
前記冷媒回路(11)に接続される圧縮機(21)及び熱源側熱交換器(22)と、
前記圧縮機(21)、前記熱源側熱交換器(22)及び該熱源側熱交換器(22)に外気を搬送する搬送部(25)を収容するケーシング(35)とを有し、
前記ケーシング(35)内には、前記搬送部(25)によって搬送される空気が流通する空気通路(S2)が形成され、
前記流路(61)は、前記冷媒を放出する放出口(61a)を有し、
前記放出口(61a)は、前記空気通路(S2)に配置される
請求項10に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項16】
前記熱源ユニット(20)は、前記放出口(61a)から放出される前記冷媒を検知する検知部(55)をさらに備え、
前記検知部(55)は、前記空気通路(S2)における前記搬送部(25)よりも空気流れの下流側に配置される
請求項15に記載の冷凍サイクル装置。
【請求項17】
冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)と、
前記冷媒回路(11)に接続され、冷媒を外部へ放出する放出口(61a)を有する流路(61)と、
前記流路(61)に配置され、開度が調節される弁(62)と、
前記放出口(61a)の近傍に配置され、該放出口(61a)から放出される前記冷媒を検知する検知部とを備えた冷凍サイクル装置から前記冷媒を放出する放出方法であって、
前記検知部(55)の検知値に基づいて、前記弁(62)の開度を制御する
放出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷媒放出ユニット、冷凍サイクル装置及び冷媒放出方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
冷媒が封入された冷媒回路を備える冷凍装置において、該冷凍装置の使用が終了した際に該冷凍装置からの冷媒の抜き取りが必要な場合がある。特許文献1には、可燃性冷媒が封入された冷媒回路から該冷媒を抜き取るエアパージ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-243136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば地球温暖化係数が比較的低いHC冷媒やCO冷媒など自然冷媒では、冷凍装置の使用終了時に該冷凍装置から冷媒を大気に放出する場合がある。このような場合、冷凍装置の設置場所や上記冷媒の放出場所によっては、空気中の冷媒濃度が高くなるおそれがあるため、空気中に放出される冷媒を自動で制御することが好ましい。
【0005】
本開示の目的は、冷媒回路に封入された冷媒の大気への放出を自動で制御する冷媒放出ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様は、
冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)に封入される冷媒を放出する冷媒放出ユニットであって、
前記冷媒回路(11)に接続され、該冷媒回路(11)に封入される冷媒を外部へ放出するための流路(61)と、
前記流路(61)に配置され、開度が調節される弁(62)と、
前記弁(62)の開度を制御する制御部(C1)とを備える
冷媒放出ユニットである。
【0007】
第1の態様では、弁(62)の制御により大気へ放出される冷媒の流量を調節できる。これにより、冷媒を大気へ放出する時に冷媒の淀みによって冷媒の濃度が高くなることを抑制できる。その結果、放出された際の空気中の冷媒濃度を所定値以下に抑えて冷媒を流路(61)から放出できる。また、追加で放出用ホースなどの別部材を不要とすることができ、冷媒の放出作業の負荷を軽減できる。
【0008】
第2の態様は、第1の態様において、
前記冷媒は、自然冷媒である。
【0009】
第2の態様でも、冷媒が大気へ放出されても、本開示の冷媒放出ユニットを用いることで第1の態様と同様の効果を得ることができる。
【0010】
第3の態様は、第2の態様において、
前記冷媒は、二酸化炭素である。
【0011】
第3の態様では、冷媒の放出時に作業者の近傍の空気中の二酸化炭素濃度の上昇を抑えることができる。
【0012】
第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、
前記流路(61)から外部へ放出される前記冷媒を検知する検知部(55)をさらに備える。
【0013】
第4の態様では、流路(61)から外部へ放出される冷媒の濃度を検知できる。
【0014】
第5の態様は、第4の態様において、
前記流路(61)は、外部に前記冷媒を放出する放出口(61a)を有し、
前記検知部(55)は、前記放出口(61a)の近傍に配置される。
【0015】
第5の態様では、放出口(61a)における空気中の冷媒濃度を検知できる。すなわち、放出口(61a)からの外部へ放出直後の空気中の冷媒濃度を検出できる。
【0016】
第6の態様は、第4または第5の態様において、
前記制御部(C1)は、前記検知部(55)による検知値に基づいて前記弁(62)の開度を調節する。
【0017】
第6の態様では、例えば、冷媒の大気への拡散速度より放出速度が遅くなるように弁(62)を制御することで、放出された冷媒濃度を所定の濃度以下に抑えることができる。
【0018】
第7の態様は、第6の態様において、
前記冷媒は、二酸化炭素であり、
前記検知部(55)は、前記冷媒の濃度を検知し、
前記制御部(C1)は、前記検知部(55)により検知された前記冷媒の濃度が、二酸化炭素の最小換気による濃度限界であるQLMV(kg/m^3)に相当する値よりも低くなるように前記弁(62)の開度を制御する。
【0019】
第7の態様では、流路(61)から放出された二酸化炭素冷媒の濃度がQLMVよりも高くなることを抑制できる。
【0020】
第8の態様は、第6の態様において、
前記冷媒は、可燃性冷媒であり、
前記検知部(55)は、前記冷媒の濃度を検知し、
前記制御部(C1)は、前記検知部(55)により検知された前記冷媒の濃度が、可燃性冷媒の燃焼下限界であるLFL(%)に相当する値よりも低くなるように制御する。
【0021】
第8の態様では、流路(61)から放出された可燃性冷媒の濃度がLFLよりも高くなることを抑制できる。
【0022】
第9の態様は、第1~第8の態様のいずれか1つにおいて
前記流路(61)は、外部に前記冷媒を放出する放出口(61a)を有し、
前記放出口(61a)を封止する封止部(94)をさらに備える。
【0023】
第9の態様では、弁(62)が全閉状態であっても、封止部(94)があることで放出口(61a)から冷媒が漏れることを抑制できる。
【0024】
第10の態様は、第1~第9のいずれか1つの態様の冷媒放出ユニット(U)と、前記冷媒回路(11)とを備えた冷凍サイクル装置である。
【0025】
第10の態様は、第1~9のいずれか1つの冷媒放出ユニット(U)を備えた冷凍サイクル装置を提供できる。
【0026】
第11の態様は、第10の態様において、
前記流路(61)は、前記冷媒回路(11)における高圧冷媒が流通する高圧ライン(H)に接続される。
【0027】
第11の態様では、流路(61)が、高圧冷媒が流通する高圧ライン(H)に接続されることで圧縮機(21)を運転しなくても冷媒を放出できる。その結果、冷媒が冷媒回路(11)に残留することを抑制できる。
【0028】
第12の態様は、第10の態様において、
前記冷媒回路(11)における中間圧冷媒が流通する中間圧ライン(M)または高圧冷媒が流通する高圧ライン(H)に接続される受液器(71)をさらに備え、前記流路(61)は前記受液器(71)に接続される。
【0029】
第12の態様では、受液器(71)は中間圧ライン(M)または高圧ライン(H)に接続されているため、圧縮機(21)を運転しなくても受液器(71)を介して冷媒を放出できる。
【0030】
第13の態様は、第10の態様において、
前記流路(61)は、前記冷媒回路(11)における中間圧冷媒が流通する前記中間圧ライン(M)に接続される。
【0031】
第13の態様では、流路(61)が中間圧ライン(M)に接続されることで、圧縮機(21)を運転しなくても冷媒を放出できる。
【0032】
第14の態様は、第10の態様において、
前記流路(61)は、前記冷媒回路(11)における低圧冷媒が流通する低圧ライン(L)に接続される。
【0033】
第14の態様では、低圧ライン(L)からも冷媒を放出できる。
【0034】
第15の態様は、第10~第14の態様のいずれか1つにおいて、
室外に配置される熱源ユニット(20)を備え、
前記熱源ユニット(20)は、
前記冷媒回路(11)に接続される圧縮機(21)及び熱源側熱交換器(22)と、
前記圧縮機(21)、前記熱源側熱交換器(22)及び該熱源側熱交換器(22)に外気を搬送する搬送部(25)を収容するケーシング(35)とを有し、
前記ケーシング(35)内には、前記搬送部(25)によって搬送される空気が流通する空気通路(S2)が形成され、
前記流路(61)は、前記冷媒を放出する放出口(61a)を有し、
前記放出口(61a)は、前記空気通路(S2)に配置される。
【0035】
第15の態様では、流路(61)の冷媒は、空気通路(S2)を流れる空気中に放出されることで、大気中に冷媒を拡散できる。
【0036】
第16の態様は、第15の態様において、
前記熱源ユニット(20)は、前記放出口(61a)から放出される前記冷媒を検知する検知部(55)をさらに備え、
前記検知部(55)は、前記搬送部(25)よりも空気流れの下流側に配置される。
【0037】
第16の態様では、放出口(61a)から放出される冷媒の濃度をより正確に検知できる。
【0038】
第17の態様は、
冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)と、
前記冷媒回路(11)に接続され、冷媒を外部に放出する放出口(61a)を有する流路(61)と、
前記流路(61)に配置され、開度が調節される弁(62)と、
前記放出口(61a)の近傍に配置され、該放出口(61a)から放出される前記冷媒を検知する検知部(55)とを備えた冷凍サイクル装置から前記冷媒を放出する放出方法であって、
前記検知部(55)の検知値に基づいて、前記弁(62)の開度を制御する放出方法である。
【0039】
第17の態様では、第1の態様と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1は、実施形態の空気調和装置の冷媒回路の配管系統図である。
図2図2は、空気調和装置の制御部と各種の機器との関係を示すブロック図である。
図3図3は、室外ユニットを上から見たときの、室外ユニットの内部構成を示す模式図である
図4図4は、冷媒放出方法のフローを示すフローチャートである。
図5図5は、変形例1に係る空気調和装置の図1に相当する配管系統図である。
図6図6は、変形例2に係る空気調和装置の冷媒回路の配管系統を模式的に示した図である。
図7図7は、変形例3に係る空気調和装置の冷媒回路の配管系統を模式的に示した図である。
図8図8は、変形例4に係る空気調和装置の室外ユニットを上から見たときの、室外ユニットの内部構成を示す模式図である。
図9図9は、変形例4に係る空気調和装置の室外ユニットを正面から見たときの、室外ユニットの内部構成を示す模式図である。
図10図10は、その他の実施形態に係る冷媒放出ユニットの模式図である。
図11図11は、その他の実施形態に係る冷媒放出ユニットの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、以下に説明する各実施形態、変形例、その他の例等の各構成は、本発明を実施可能な範囲において、組み合わせたり、一部を置換したりできる。以下の説明において、「上」、「下」、「前」、「後」、「右」、「左」は、図3及び図8図9に示す方向を示す。
【0042】
(1)空気調和装置
図1に示すように、空気調和装置(10)は、室外ユニット(20)、室内ユニット(30)、連絡配管(12,13)、及び、冷媒放出ユニット(U)を有する。空気調和装置(10)は、対象空間を空調する。空気調和装置(10)は、暖房運転と冷房運転とを実行する。空気調和装置(10)は、冷凍サイクル装置(10)の一例である。冷媒放出ユニット(U)については、後述する。
【0043】
空気調和装置(10)は、室外ユニット(20)と室内ユニット(30)とが2本の連絡配管(12,13)で繋がるセパレート式である。室外ユニット(20)と室内ユニット(30)とは、連絡配管(12,13)を介して互いに接続される。この接続により冷媒回路(11)が構成される。
【0044】
(1-1)冷媒回路
冷媒回路(11)は、冷凍サイクルを行う。冷媒回路(11)には、可燃性の自然冷媒が充填されている。本実施形態の冷媒は、二酸化炭素冷媒である。自然冷媒は、オゾン破壊係数がゼロであり、地球温暖化係数も低く、環境への負荷が少ない冷媒である。
【0045】
冷媒回路(11)は、室外回路(11a)と室内回路(11b)とが、後述する閉鎖弁(46,47)を介して接続されることにより構成される。室外回路(11a)は、室外ユニット(20)に設けられる。室内回路(11b)は、室内ユニット(30)に設けられる。
【0046】
室外回路(11a)のガス側端部には、ガス側閉鎖弁(46)が接続され、室外回路(11a)の液側端部には、液側閉鎖弁(47)が接続される。室外回路(11a)のガス端部は、ガス側閉鎖弁(46)およびガス連絡配管(12)を介して室内回路(11b)のガス側端部と接続する。室外回路(11a)の液端部は、液側閉鎖弁(47)および液連絡配管(13)を介して室内回路(11b)の液側端部と接続する。
【0047】
(1-2)
室外ユニット(20)は、室外に配置される。室外ユニット(20)は熱源ユニットの一例である。室外ユニット(20)は、室外回路(11a)に接続される、圧縮機(21)、室外熱交換器(22)、四方切換弁(24)及び膨張弁(23)を有する。室外ユニット(20)は、室外ファン(25)を有する。
【0048】
(1-3)圧縮機
圧縮機(21)は、吸入した冷媒を圧縮する。圧縮機(21)は、圧縮した冷媒を吐出する。圧縮機(21)は、スクロール式、揺動ピストン式、ローリングピストン式、スクリュー式などの回転式圧縮機である。圧縮機(21)は、インバータ装置により運転周波数(回転数)が可変に構成される。圧縮機(21)の吐出側には吐出配管(41)が接続される。圧縮機(21)の吸入側には吸入配管(42)が接続される。
【0049】
圧縮機(21)には、吐出配管(41)と吸入配管(42)とが接続される。吐出配管(41)には、圧縮機(21)から吐出される高圧冷媒が流通する。吐出配管(41)は高圧ライン(H)の一例である。高圧ライン(H)については後述する。
【0050】
吸入配管(42)には、圧縮機(21)に吸入される低圧冷媒が流通する。吸入配管(42)は、低圧ライン(L)の一例である。低圧ライン(L)については後述する。
【0051】
(1-4)室外熱交換器
室外熱交換器(22)は、熱源側熱交換器(22)の一例である。室外熱交換器(22)は、その内部を流れる冷媒と室外ファン(25)によって室外空気とを熱交換させる。室外ファン(25)は、室外熱交換器(22)に外気(室外空気)を搬送する。室外ファン(25)は、搬送部(25)の一例である。本実施形態の室外ファン(25)は、プロペラファンである。
【0052】
(1-5)四方切換弁
四方切換弁(24)は、冷房サイクルである第1冷凍サイクルと、暖房サイクルである第2冷凍サイクルとを切り換えるように冷媒回路(11)の流路を変更する。四方切換弁(24)は、図1の実線で示す第1状態と、図1の破線で示す第2状態とに切り換わる。第1状態の四方切換弁(24)は、圧縮機(21)の吐出側と室外熱交換器(22)のガス側とを連通させると同時に、圧縮機(21)の吸入側と室内熱交換器(31)のガス側とを連通させる。第2状態の四方切換弁(24)は、圧縮機(21)の吐出側と室内熱交換器(31)のガス側とを連通させると同時に、圧縮機(21)の吸入側と室外熱交換器(22)のガス側とを連通させる。
【0053】
(1-6)膨張弁
膨張弁(23)は、冷媒を減圧する。膨張弁(23)は、室外回路(11a)において、ガス側閉鎖弁(46)と室外熱交換器(22)の間に配置される。膨張弁(23)は、開度が調節可能な電子膨張弁である。
【0054】
(1-7)高圧ライン及び低圧ライン
高圧ライン(H)は、室外回路(11a)のうち高圧冷媒が流通する冷媒流路をいう。具体的には、高圧ライン(H)は、冷媒の流れる方向に向かって、圧縮機(21)の吐出配管(41)から膨張弁(23)までの間の冷媒流路である。低圧ライン(L)は、室外回路(11a)のうち低圧冷媒が流通する冷媒流路をいう。具体的には、低圧ライン(L)は、冷媒の流れる方向に向かって、膨張弁(23)から圧縮機(21)の吸入配管(42)に至るまでの冷媒流路である。
【0055】
(1-8)室内ユニット
室内ユニット(30)は、室内空間に設置される。室内ユニット(30)は、室内回路(11b)を有する。室内ユニット(30)は、室内ファン(32)を備える。室内熱交換器(31)は、冷媒と室内ファン(32)により搬送される室内空気とを熱交換させる。
【0056】
(1-9)センサ
空気調和装置(10)は、複数のセンサを有する。複数のセンサは、第1圧力センサ(51)、第2圧力センサ(52)、外気温度センサ(53)、冷媒センサ(55)及び室内温度センサ(54)を有する。
【0057】
第1圧力センサ(51)は、冷媒回路(11)の高圧ライン(H)の冷媒圧力を検出する。第1圧力センサ(51)は、吐出配管(41)に接続される。
【0058】
第2圧力センサ(52)は、冷媒回路(11)の低圧ライン(L)の冷媒圧力を検出する。第2圧力センサ(52)は、吸入配管(42)に接続される。
【0059】
外気温度センサ(53)は、対象空間外である外気温度を検出する。外気温度センサ(53)は、室外ユニット(20)に設けられる。外気温度センサ(53)は後述する室外ユニット(20)の吸込口(36)近傍に配置される。
【0060】
冷媒センサ(55)は、後述する冷媒放出ユニット(U)を構成する第1配管(61)から外部へ放出される冷媒の空気中の濃度を検知する。冷媒センサ(55)の詳細については後述する。
【0061】
室内温度センサ(54)は、室内空間の内気温度を検出する。室内温度センサ(54)は、室内ユニット(30)に設けられる。
【0062】
(1-10)リモートコントローラ
図2に示すように、空気調和装置(10)は、リモートコントローラ(90)を有する。ユーザは、リモートコントローラ(90)を操作することにより、冷房運転、暖房運転、冷媒放出運転などの運転を選択できる。
【0063】
(1-11)制御部
図2に示すように、空気調和装置(10)は、室外制御部(C1)および室内制御部(C2)を有する。室外制御部(C1)および室内制御部(C2)は、有線または無線を介して互いに通信可能に構成される。
【0064】
室外制御部(C1)および室内制御部(C2)は、MCU(Micro Controller Unit,マイクロコントローラユニット)、電気回路、電子回路を含む。MCUは、CPU(Central Processing Unit,中央演算処理装置)、メモリ、通信インターフェースを含む。メモリには、CPUが実行するための各種のプログラムが記憶されている。
【0065】
室外制御部(C1)は、室外ユニット(20)に設けられる。室外制御部(C1)は、室外ユニット(20)は、圧縮機(21)の運転および停止の切り換え、圧縮機(21)の回転数、室外ファン(25)の運転および停止の切り換え、室外ファン(25)の回転数、膨張弁(23)の開度等を制御する。
【0066】
室内制御部(C2)は、室内ユニット(30)に設けられる。室内制御部(C2)は、室内ファン(32)の運転および停止の切り換え、室内ファン(32)の回転数等を制御する。
【0067】
(2)空気調和装置の運転動作
(2-1)冷房運転
冷房運転では、室外制御部(C1)は四方切換弁(24)を第1状態とする。冷房運転では、室外制御部(C1)及び室内制御部(C2)は、圧縮機(21)、室外ファン(25)及び室内ファン(32)を運転し、膨張弁(23)の開度を調整する。
【0068】
冷房運転中の冷媒回路(11)は、室外熱交換器(22)が放熱器として機能し、室内熱交換器(31)が蒸発器として機能する冷凍サイクル(冷房サイクル)を行う。
【0069】
(2-2)暖房運転
暖房運転では、室外制御部(C1)が四方切換弁(24)を第2状態とする。暖房運転では、室外制御部(C1)及び室内制御部(C2)は、圧縮機(21)、室外ファン(25)、及び室内ファン(32)が運転し、膨張弁(23)の開度が調整される。
【0070】
暖房運転中の冷媒回路(11)は、室内熱交換器(31)が放熱器として機能し、室外熱交換器(22)が蒸発器として機能する冷凍サイクル(暖房サイクル)を行う。
【0071】
(3)冷媒の大気放出における課題
冷媒が封入された冷媒回路を有する空気調和装置の使用が終了すると、環境規制等の観点から空気調和装置からの冷媒の回収が義務付けられる場合がある。しかし、地球温暖化係数の低い自然冷媒は、オゾン層の破壊や地球温暖化に与える影響が比較的低いため、空気調和装置の使用が終了した場合、冷媒を大気へ放出することが一般的に行われている。
【0072】
具体的に、作業者が冷媒配管を切断したり所定のサービスポートを開けたりすることで、冷媒を大気へ直接放出する。しかし、室外ユニットの設置場所や、冷媒放出の作業場所によっては、一時的に冷媒である二酸化炭素の空気中の濃度が高くなる場合があるため、作業場所にいる作業者にとって好ましいとは言えない。従って、自動で空気調和装置から冷媒を大気中に放出できることが望まれる。このような課題に対して、本開示の空気調和装置(10)は、冷媒回路(11)に封入される冷媒を大気へ放出する冷媒放出ユニット(U)を有する。冷媒放出ユニット(U)は、室外ユニット(20)に配置される。以下、具体的に説明する。
【0073】
(4)室外ユニットの構成
図3に示すように、室外ユニット(20)はその外殻を構成するケーシング(35)を有する。ケーシング(35)は直方体に形成される。ケーシング(35)には吸込口(36)および吹出口(37)が形成される。吸込口(36)は、ケーシング(35)の後面と左側面に形成される。吹出口(37)は、ケーシング(35)の前面に形成される。ケーシング(35)の前面には、吹出グリル(図示省略)が設けられる。吹出グリルは、吹出口(37)を覆う。
【0074】
ケーシング(35)の内部空間には、機械室(S1)と空気通路(S2)とが形成される。機械室(S1)及び空気通路(S2)は、ケーシング(35)の内部空間に配置される仕切板(48)が該内部空間を仕切ることで形成される。
【0075】
機械室(S1)には、圧縮機(21)等が収容される。空気通路(S2)には、室外熱交換器(22)と室外ファン(25)とが配置される。空気通路(S2)は、吸込口(36)と吹出口(37)とを連通する。空気通路(S2)には、吸込口(36)から吹出口(37)に向かって空気が流れる。図3に図示される太矢印は空気の流れ方向を示す。
【0076】
室外熱交換器(22)は、平面視(ここでは室外ユニットを上から見たとき)でL字状に形成される。室外熱交換器(22)は、ケーシング(35)の背面と左側面とに沿って設けられ、吸込口(36)に対面する。室外ファン(25)は、空気通路(S2)における室外熱交換器(22)の空気流れの下流側に設けられる。室外ファン(25)は、ファンモータ(図示省略)に回転可能に接続される。
【0077】
(5)冷媒放出ユニット
冷媒放出ユニット(U)は、冷媒回路(11)に封入される冷媒を大気へ放出する。冷媒放出ユニット(U)は、第1配管(61)、調節弁(62)、冷媒センサ(55)及び室外制御部(C1)を備える。室外制御部(C1)は、本開示の制御部(C1)の一例である。言い換えると、空気調和装置(10)の室外制御部(C1)は、冷媒放出ユニット(U)の制御部(C1)を兼ねる。
【0078】
図1に示すように、第1配管(61)は冷媒回路(11)に接続される。第1配管(61)は、冷媒回路(11)に封入される冷媒を外部へ放出するための流路(61)の一例である。第1配管(61)の一端は、冷媒回路(11)に接続される。本実施形態では、第1配管(61)は、高圧ライン(H)である吐出配管(41)に接続される。第1配管(61)の他端は外部(室外)に開放される。
【0079】
図3に示すように、第1配管(61)は外部に冷媒を放出する放出口(61a)を有する。本実施形態の放出口(61a)は、空気通路(S2)に配置される。本実施形態の第1配管(61)は、機械室(S1)に配置される圧縮機(21)の吐出配管(41)から仕切板(48)を介して空気通路(S2)に亘って延びる。放出口(61a)は、空気通路(S2)内に配置されていればよく、室外ファン(25)よりも空気流れの下流側に配置される。放出口(61a)は、室外ファン(25)の上流側に配置されていてもよい。
【0080】
調節弁(62)は、第1配管(61)に接続される。調節弁(62)は、該調節弁(62)の開度が調節されることで第1配管(61)を流れる冷媒の流量を調節する。調節弁(62)は、電子膨張弁である。調節弁(62)は、弁(62)の一例である。
【0081】
冷媒センサ(55)は、第1配管(61)から外部へ放出される冷媒を検知する。具体的に、冷媒センサ(55)は放出口(61a)から放出される冷媒の空気中の濃度を検出する。冷媒センサ(55)は、3%以下の空気中の冷媒濃度(本実施形態では二酸化炭素)を検出できることが好ましい。また、冷媒センサ(55)は、空気中の冷媒濃度(本実施形態では二酸化炭素)が0.5%以上かつ1.0%に達すると検知できることが好ましい。冷媒センサ(55)は、検知部の一例である。
【0082】
冷媒センサ(55)は、空気通路(S2)に配置される。具体的に、冷媒センサ(55)は、室外ファン(25)よりも空気流れの下流側に配置される。
【0083】
室外制御部(C1)は、調節弁(62)及び冷媒センサ(55)と通信可能に接続される(図2参照)。室外制御部(C1)は、調節弁(62)の開度を制御する。具体的に、室外制御部(C1)は、冷媒センサ(55)が検出した冷媒濃度に基づいて、調節弁(62)の開度を調節する。冷媒濃度は、検知値の一例である。
【0084】
(6)冷媒の放出方法
本実施形態の空気調和装置(10)から冷媒を放出する冷媒放出方法について説明する。本実施形態の冷媒の放出方法は、冷媒センサ(55)の検知値である空気中の冷媒濃度に基づいて調節弁(62)の開度を調節する。具体的に、本実施形態の放出方法のフローについて図4を参照しながら説明する。
【0085】
ステップS11では、室外制御部(C1)は、放出運転を実行する信号をリモートコントローラ(90)から受信したか否かを判定する。放出運転は、本実施形態の放出方法を実行する運転である。放出運転を開始する信号を受信したと判定された場合(ステップS11のYES)、放出運転が開始される。放出運転を開始する信号を受信していないと判定された場合(ステップS11のNO)、放出運転は実行されず本フローは終了する。
【0086】
ステップS12では、室外制御部(C1)は、室外ファン(25)の運転を開始させる。室外制御部(C1)は、室外ファン(25)の回転数を最大に設定する。
【0087】
ステップS13では、室外制御部(C1)は、圧縮機(21)の運転を開始させる。このとき、室外制御部(C1)は、四方切換弁(24)を第1状態に切り換えると共に膨張弁(23)を全開にする。また、冷媒回路(11)に封入された冷媒が室外回路(11a)に移動するように、各閉鎖弁(46,47)が適宜開閉される。例えば、液閉鎖弁〈47〉を閉めることで、冷媒は、高圧ライン(H)と室外回路(11a)に移動する。
【0088】
ステップS14では、室外制御部(C1)は、第1圧力センサ(51)が検知した第1圧力値が第1値以上であるか否かを判定する。言い換えると、室外制御部(C1)は、圧縮機(21)からの冷媒の吐出圧力が第1値以上であるか否か判定する。第1圧力値が第1値以上であると判定された場合(ステップS14のYES)、ステップS15が実行される。第1圧力値が第1値未満と判定された場合(ステップS14のNO)、ステップS16が実行される。第1値は、例えば圧縮機(21)の設計圧力に基づいて設定される。
【0089】
ステップS15では、室外制御部(C1)は、圧縮機(21)の運転を停止させる。その後、ステップS18が実行される。
【0090】
ステップS16では、室外制御部(C1)は、第2圧力センサ(52)が検知した第2圧力値が第2値以下であるか否かを判定する。言い換えると、室外制御部(C1)は、圧縮機(21)へ吸引される吸入圧力が第2値以下であるか判定する。第2値は、例えば室内回路(11b)内に残留した冷媒が室外回路(11a)へ移動したときの冷媒の吸入圧力に基づいて設定される。第2圧力値が第2値以下であると判定された場合(ステップS16のYES)、ステップS17が実行される。第2圧力値が第2値より高いと判定された場合(ステップS16のNO)、再びステップS14が実行される。
【0091】
ステップS17では、室外制御部(C1)は、圧縮機(21)を停止させる。
【0092】
ステップS18では、室外制御部(C1)は、初期設定開度となるように調節弁(62)を開く。これにより第1配管(61)を介して放出口(61a)から冷媒が外部へ放出される。初期設定開度は、室外制御部(C1)によって設定される。室外制御部(C1)は、冷媒センサ(55)により検知された冷媒濃度が、二酸化炭素の最小換気による濃度限界であるQLMV(kg/m^3)に相当する値よりも低くなるように、初期設定開度を設定する。具体的に、初期設定開度は、外気温と第1配管(61)を流通する冷媒の圧力とに基づいて設定される。本実施形態では、第1配管(61)を流通する冷媒の圧力は、第1圧力センサ(51)が検知する第1圧力値である。
【0093】
ステップS19では、室外制御部(C1)は、冷媒センサ(55)の検知値がステップS18のQLMV(kg/m^3)に相当する値よりも低くなるように、調節弁(62)の開度を制御する。
【0094】
ステップS20では、室外制御部(C1)は、調節弁(62)が開く前であるステップS17における第1圧力値と現在の第1圧力値との差を示す第1圧力差が第3値以上であるか否かを判定する。第1圧力差が大きいほど現在の第1圧力値の値が小さくなるため好ましい。なぜなら、第1圧力差が大きいほど、冷媒回路(11)に残留する冷媒量が少なくなるとみなせるからである。すなわち、第3値は、ステップS17における第1圧力差、または第1圧力差に近い値ほど好ましい。第1圧力差が第3値以上になったと判定された場合(ステップS20のYES)、ステップS21が実行される。第1圧力差が第3値未満であると判定された場合(ステップS20のNO)、ステップS21が実行される。
【0095】
ステップS21では、室外制御部(C1)は、調節弁(62)を閉じる。これにより冷媒の放出運転が終了する。
【0096】
ステップS22では、室外制御部(C1)は、第2圧力センサ(52)が検知した第2圧力値が第2値以下であるか否かを判定する。言い換えると、室外制御部(C1)は、圧縮機(21)へ吸引される吸入圧力が第2値以下であるか判定する。第2圧力値が第2値以下であると判定された場合(ステップS16のYES)、ステップS13が実行される。第2圧力値が第2値より高いと判定された場合(ステップS16のNO)、放出運転は停止する。
【0097】
(7)特徴
(7-1)特徴1
本実施形態の冷媒放出ユニット(U)は、冷媒回路(11)に接続され、該冷媒回路(11)に封入される冷媒を外部へ放出するための第1配管(61)と、第1配管(61)の開度を調節する調節弁(62)と、調節弁(62)を制御する室外制御部(C1)とを備える。
【0098】
弁(62)の制御により大気へ放出される冷媒の流量を調節できる。これにより、大気開放時に冷媒の淀みによって冷媒の濃度が高くなることを抑制できる。その結果、放出された際の空気中の冷媒濃度を所定値以下に抑えながら冷媒を流路(61)から放出できる。また、追加で放出用ホースなどの別部材を不要とすることができ、冷媒の放出作業の負荷を軽減できる。
【0099】
(7-2)特徴2
本実施形態の冷媒は、自然冷媒である。空気調和装置(10)の冷媒回路(11)に封入された冷媒が自然冷媒である場合、該空気調和装置(10)の使用終了時に該冷媒を大気に放出することがある。このような場合であっても本実施形態の冷媒放出ユニット(U)を用いることで、大気中に放出された際の冷媒濃度を所定値以下に抑えることができる。
【0100】
(7-3)特徴3
本実施形態の冷媒は、二酸化炭素である。本実施形態の冷媒放出ユニット(U)を使用することで、冷媒の放出時に第1配管(61)が配置される室外ユニット(20)の周囲の空気の二酸化炭素濃度の上昇を抑えることができる。これにより、例えば室外ユニット(20)の近くに作業者がいても、該作業者が二酸化炭素濃度の高い空気を吸い込むことを抑制できる。
【0101】
(7-4)特徴4
本実施形態の冷媒放出ユニット(U)は、外部へ放出される冷媒を検知する冷媒センサ(55)を備える。冷媒センサ(55)は空気中の冷媒濃度を検出する。これにより、空気調和装置(10)から放出される冷媒濃度を認識することができる。
【0102】
(7-5)特徴5
本実施形態の室外制御部(C1)は、冷媒センサ(55)が検知した冷媒濃度に基づいて調節弁(62)の開度を調節する。これにより、例えば冷媒の大気への拡散速度より放出速度が遅くなるように弁(62)制御することで、放出された冷媒濃度を所定の濃度以下に抑えることができる。
【0103】
(7-6)特徴6
本実施形態の室外制御部(C1)は、冷媒センサ(55)により検出された冷媒濃度が、二酸化炭素の最小換気による濃度限界であるQLMV(kg/m^3)に相当する値よりも低くなるように調節弁(62)の開度を制御する。これにより第1配管(61)から放出された二酸化炭素冷媒がQLMVよりも高くなることを抑制できる。
【0104】
(7-7)特徴7
本実施形態の冷媒放出ユニット(U)の第1配管(61)は、吐出配管(41)に接続される。これにより、冷媒を空気調和装置(10)から冷媒を外部へ放出するときに圧縮機(21)を運転しなくても、第1配管(61)を介して冷媒を外部へ放出できる。その結果、冷媒回路(11)中に冷媒が残留することを抑制できる。
【0105】
(7-8)特徴8
本実施形態の第1配管(61)の放出口(61a)は、室外ユニット(20)のケーシング(35)の内部空間において、吸込口(36)と吹出口(37)とを連通する空気通路(S2)に配置される。これにより、放出口(61a)から放出された冷媒は、空気通路(S2)を流れる空気により吹出口(37)から室外ユニット(20)外へ排出される。
【0106】
(7-9)特徴9
本実施形態の冷媒センサ(55)は、空気通路(S2)における室外ファン(25)よりも空気流れの下流側に配置される。室外ファン(25)よりも下流側の空気は、室外ファン(25)の運転によって外部へ吹き出し拡散される。そのため、冷媒センサ(55)の位置における空気中の冷媒濃度は、空気流れの下流に行くほど低下していくことになるため、冷媒センサ(55)の位置における冷媒濃度の値に基づいて調節弁(62)を制御すれば、所定濃度以上の冷媒が外部へ放出されることを抑制できる。
【0107】
(8)変形例
上記実施形態の冷媒放出ユニット(U)の変形例について説明する。なお、以下では上記実施形態と異なる構成についてのみ説明する。
【0108】
(8-1)変形例1
図5に示すように、変形例1の冷媒放出ユニット(U)の第1配管(61)は、圧縮機(21)に接続される吸入配管(42)に接続される。変形例1では、第1配管(61)は、低圧ライン(L)に接続される。この場合、上記放出運転において、ステップS17は実行されなくてもよい。すなわち、圧縮機(21)は運転してもよい。圧縮機(21)の運転により低圧ライン(L)であっても第1配管(61)を介して冷媒を外部に放出できる。
【0109】
(8-2)変形例2
図6に示すように、変形例2の空気調和装置(10)は、圧縮機(21)、放熱器(28)、レシーバ(71)、膨張弁(23)および蒸発器(29)が順に接続される冷媒回路(11)を備える。放熱器(28)では、圧縮機(21)から吐出された冷媒が放熱する。蒸発器(29)では、膨張弁(23)で減圧された冷媒が蒸発する。
【0110】
レシーバ(71)は、高圧ライン(H)に接続される。具体的にレシーバ(71)は、冷媒回路(11)における放熱器(28)と蒸発器(29)との間に接続される。レシーバ(71)は、本開示の受液器(71)の一例である。
【0111】
空気調和装置(10)の運転が開始されると、圧縮機(21)により圧縮された高圧冷媒は吐出配管(41)に吐出された後、放熱器(28)において熱交換されて放熱する。その後、冷媒はレシーバ(71)を経由して膨張弁(23)により減圧される。減圧された冷媒は、蒸発器(29)において熱交換することで蒸発した後、吸入配管(42)を介して再び低圧冷媒として圧縮機(21)へ吸入される。
【0112】
変形例2では、冷媒は、高圧ライン(H)に接続されるレシーバ(71)を介して放出される。これにより、上記放出運転と同様にステップS17で圧縮機(21)の運転を停止しても、レシーバ(71)を介して冷媒を放出できる。
【0113】
(8-3)変形例3
図7に示すように、変形例3の空気調和装置(10)の冷媒回路(11)には、第1圧縮機(21a)、第2圧縮機(21b)、放熱器(28)、第1膨張弁(23a)、レシーバ(71)、第2膨張弁(23b)、蒸発器(29)とが順に接続される。変形例3の冷媒回路(11)は、インジェクション流路(65)を有する。インジェクション流路(65)は、レシーバ(71)と、第1圧縮機(21a)と第2圧縮機(21b)との間の冷媒流路とを接続する。インジェクション流路(65)は、レシーバ(71)内のガス冷媒を第1圧縮機(21a)と第2圧縮機(21b)との間の冷媒流路に流入させる。
【0114】
変形例3の冷媒回路(11)は、冷媒を第1圧縮機(21a)で圧縮した後、さらに第2圧縮機(21b)で圧縮する、いわゆる二段圧縮方式の冷媒回路である。第1圧縮機(21a)は、低圧冷媒を圧縮して中間圧冷媒を吐出する。第2圧縮機(21b)は、中間圧冷媒を圧縮して高圧冷媒を吐出する。
【0115】
変形例3の冷媒回路(11)では、第1膨張弁(23a)は高圧冷媒を中間圧まで減圧する。第2膨張弁(23b)は中間圧冷媒を低圧に減圧する。レシーバ(71)には中間圧の冷媒が流れる。すなわち、レシーバ(71)は、後述する中間圧ラインに接続される。
【0116】
変形例3の冷媒回路(11)は、中間圧ライン(M)を有する。中間圧ライン(M)は、中間圧冷媒が流通する冷媒流路である。中間圧ライン(M)は室外回路(11a)に設けられる。具体的には、第1圧縮機(21a)と第2圧縮機(21b)との間の冷媒流路、第1膨張弁(23a)と第2膨張弁(23b)との間の冷媒流路、及びインジェクション流路である。第1圧縮機(21a)と第2圧縮機(21b)との間の冷媒流路は、第1圧縮機(21a)の吐出配管であり、第2圧縮機(21b)の吸入配管である。
【0117】
空気調和装置(10)の運転が開始されると、第1圧縮機(21a)により圧縮された中間圧冷媒は、第2圧縮機(21b)で圧縮されることで高圧冷媒となり、吐出配管(41)に吐出される。高圧冷媒は、放熱器(28)において熱交換されて放熱した後、第1膨張弁(23a)で減圧されて中間圧冷媒となる。中間圧冷媒は、レシーバ(71)を経由して第2膨張弁(23b)でさらに減圧される。減圧された冷媒は、蒸発器(29)において熱交換することで蒸発した後、吸入配管(42)を介して再び低圧冷媒として圧縮機(21)へ吸入される。
【0118】
変形例3の第1配管(61)は、レシーバ(71)に接続される。言い換えると、第1配管(61)は、中間圧ライン(M)に接続される。このように、冷媒は中間圧ライン(M)に接続されるレシーバ(71)を介して外部に放出される。冷媒の放出は、上述の放出運転と同様にステップS17で圧縮機(21)の運転を停止してから行われてもよい。また、冷媒の放出は、圧縮機(21)を運転しながら行われてもよい。これにより、冷媒の大気への放出速度を上げることができる。また、第1配管(61)は、第1圧縮機(21a)の吐出側と第2圧縮機(21b)の吸入側とをつなぐ冷媒配管に接続されてもよいし、インジェクション流路(65)に接続されてもよい。
【0119】
(8-4)変形例4
変形例4では、室外ユニット(20)の構成が上記実施形態及び上記各変形例の室外ユニット(20)と構成が異なる。以下、具体的に説明する。
【0120】
図8及び図9に示すように、室外ユニット(20)のケーシング(35)は概ね縦長の直方体の形状である。ケーシング(35)は、前面パネル(81)、左側面パネル(82)、右側面パネル(83)、後面パネル(84)、上面パネル(85)及び底面パネル(86)を有する。前面パネル(81)、左側面パネル(82)及び右側面パネル(83)のそれぞれには吸込口(36)が形成される。上面パネル(85)には吹出口(37)が形成される。吸込口(36)に吸い込まれた空気は、ケーシング(35)の内部空間を上方に向かって流れ、吹出口(37)から吹き出される。このようにケーシング(35)の内部空間には、上下方向に延びる空気通路(S2)が形成される。
【0121】
ケーシング(35)の内部空間は、上部空間(P1)と下部空間(P2)とに分けられる。上部空間(P1)には、室外ファン(25)が配置される。下部空間(P2)には、室外熱交換器(22)及び機械室(S1)が配置される。機械室(S1)は、底面パネル(86)上に配置される。機械室(S1)には、圧縮機(21)、膨張弁(23)等が収容される。圧縮機(21)等は、収容部(93)の内部空間に収容される。
【0122】
下部空間(P2)において、室外熱交換器(22)は、吸込口(36)に向かい合うように配置される。言い換えると、室外熱交換器(22)は、吸込口(36)が形成される3つの側面パネル(81,82,83)に沿って配置される。室外熱交換器(22)は、室外ユニット(20)を上方から見てU字状に形成される。
【0123】
空気通路(S2)は、上部空間(P1)と下部空間(P2)とを有する。厳密には、空気通路(S2)は、下部空間(P2)のうち機械室(S1)を除いた空間と上部空間(P1)とにより形成される。吸込口(36)から吸い込まれた空気は、下部空間(P2)を通って上部空間(P1)に流入する。上部空間(P1)から吹出口(37)から吹き出される。
【0124】
冷媒放出ユニット(U)の第1配管(61)は機械室(S1)内から空気通路(S2)に向かって上方に延びる。放出口(61a)は、機械室(S1)の上方、かつ、下部空間(P2)内に位置する。
【0125】
冷媒センサ(55)は、上部空間(P1)において、室外ファン(25)よりも空気流れの下流側に配置される。冷媒センサ(55)は、吹出口(37)に配置されてもよい。
【0126】
(9)その他の実施形態
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
【0127】
冷媒回路(11)に充填される自然冷媒は、可燃性冷媒であってもよい。この場合、冷媒は、プロパンであってもよいしアンモニア(R717)であってもよい。また、冷媒は、強燃性の自然冷媒であるメタン(R50)、エタン(R170)、ブタン(R600)、イソブタン(R600a)でもよい。
【0128】
冷媒回路(11)に充填自然冷媒が可燃性冷媒である場合、上記実施形態の冷媒放出方法のステップS18及びS19において、室外制御部(C1)は、冷媒センサ(55)により検出された冷媒濃度が、可燃性冷媒の燃焼下限界であるLFL(%)に相当する値よりも低くなるように調節弁(62)を制御してもよい。
【0129】
図10に示すように、冷媒放出ユニット(U)は、放出口(61a)を封止する封止部(94)を有していてもよい。封止部(94)は、放出口(61a)から脱着可能である。封止部(94)は、冷媒放出ユニット(U)が使用されない状態において、冷媒回路(11)内の冷媒が放出口(61a)から外部への漏出を抑制する。
【0130】
図11に示すように、調節弁(62)は放出口(61a)に設けられていてもよい。
【0131】
本開示の制御部(C1)は、室外制御部(C1)に限定されず、室内制御部(C2)であってもよい。また、本開示の制御部(C1)は、空気調和装置(10)とは別体として構成される制御装置であってもよい。この制御装置は、所定のサーバを介して無線で接続される装置を含む。
【0132】
上記実施形態において、放出運転が実行される場合ステップS17が実行されなくてもよい。すなわち、ステップS17において圧縮機(21)は運転してもよい。これにより、第1配管(61)から比較的速やかに外部に冷媒を放出できる。
【0133】
上記実施形態及び変形例4において、冷媒センサ(55)は、室外ファン(25)の下流に配置されていればよく、空気通路(S2)に配置されていなくてもよい。例えば、冷媒センサ(55)は、吹出口(37)に配置されていてもよいし、ケーシング(35)の外側であって、かつ吹出口(37)に対向する位置に配置されていてもよい。また、冷媒センサ(55)は、複数配置されてもよい。
【0134】
上記実施形態及び変形例4において、冷媒センサ(55)は、空気通路(S2)において室外ファン(25)の空気流れの上流側に配置されていてもよい。
【0135】
上記変形例4において、冷媒センサ(55)は、吸込口(36)に配置されていてもよい。冷媒センサ(55)は複数配置されてもよく、例えば2以上の側面パネル(81,82,83)に形成された吸込口(36)に配置されてもよい。
【0136】
上記変形例4において、冷媒センサ(55)は、空気通路(S2)に配置されていなくてもよい。冷媒センサ(55)は、ケーシング(35)の外側であって、かつ、吸込口(36)に対向する位置に配置されてもよい。
【0137】
冷媒センサ(55)は、放出口(61a)の近傍に配置されてもよい。冷媒センサ(55)は、放出口(61a)の近くにあるほど、放出口(61a)から放出直後の冷媒濃度を検知できる。具体的に、冷媒センサ(55)は、放出口(61a)から300mm以内に配置されることが好ましく、より好ましくは100~300mmの範囲、さらに好ましくは200~300mmの範囲に配置される。このように、冷媒センサ(55)は、放出口(61a)における、または放出口(61a)に比較的近い位置の空気中の冷媒濃度を検出する。
【0138】
上記実施形態において、第1配管(61)は高圧ライン(H)に接続されていればよく、吐出配管(41)に接続されていなくてもよい。
【0139】
上記変形例1において、第1配管(61)は低圧ライン(L)に接続されていればよく、吸入配管(42)に接続されていなくてもよい。
【0140】
上記変形例2の空気調和装置(10)において、第1配管(61)は、レシーバ(71)に接続されていなくてよく、高圧ライン(H)または低圧ライン(L)に接続されていればよい。例えば、第1配管(61)は、圧縮機(21)の吐出配管(41)に接続されてもよいし、圧縮機(21)の吸入配管(42)に接続されてもよい。
【0141】
上記変形例3においても、第1配管(61)は、中間圧ライン(M)に接続されていればよく、レシーバ(71)に接続されていなくてもよい。また、第1配管(61)は、高圧ライン(H)である第2圧縮機(21b)の吐出配管(41)に接続されてもよいし、低圧ライン(L)である第1圧縮機(21a)の吸入配管(42)に接続されてもよい。
【0142】
冷媒放出ユニット(U)は、空気調和装置(10)と別体に構成されてもよい。この場合、冷媒放出ユニット(U)が有する制御部(C1)は、空気調和装置(10)に設けられる室外制御部(C1)とは別体である。放出運転において、冷媒放出ユニット(U)が有する制御部(C1)は室外制御部(C1)に指令を出力して圧縮機(21)や室外ファン(25)の運転を制御してもよいし、該制御部(C1)が圧縮機(21)や室外ファン(25)の運転を直接制御してもよい。また、第1配管(61)は、冷媒回路(11)の所定の接続部に接続されてもよい。所定の接続部は、例えば冷媒配管や閉鎖弁(46,47)に設けられるサービスポートである。このように、冷媒放出ユニット(U)を既存の空気調和装置(10)に後付けできる。
【0143】
冷凍サイクル装置(10)は、空気調和装置(10)に限定されない。上記実施形態及び上記各変形例の冷媒回路(11)を備え冷凍サイクル運転を実行できる装置であればよい。
【0144】
上記実施形態において、膨張弁(23)は室内ユニット(30)に設けられていてもよい。すなわち、膨張弁(23)は、室内回路(11b)に設けられてもよい。
【0145】
検知部(55)は、冷媒を検出できればよく冷媒センサに限定されない。検知値は、冷媒センサ(55)により検知される冷媒に関する指標であればよい。例えば、検知値は、冷媒濃度を示す指標であってもよい。
【0146】
搬送部(25)は、空気流れを形成するものであればよく、例えばターボファンやシロッコファンであってもよい。
【0147】
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。以上に述べた「第1」、「第2」、…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0148】
以上説明したように、本開示は、冷媒放出ユニット、冷凍サイクル装置及び冷媒放出方法について有用である。
【符号の説明】
【0149】
10 冷凍サイクル装置(空気調和装置)
11 冷媒回路
20 室外ユニット(熱源ユニット)
21 圧縮機
22 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
25 室外ファン(搬送部)
35 ケーシング
55 冷媒センサ(検知部)
61 第1配管(流路)
61a 放出口
62 調節弁(弁)
71 レシーバ(受液器)
94 封止部
C1 第1制御部(制御部)
H 高圧ライン
L 低圧ライン
M 中間圧ライン
S2 空気通路
U 冷媒放出ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11