(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025154782
(43)【公開日】2025-10-10
(54)【発明の名称】ガス検出装置
(51)【国際特許分類】
G01N 27/18 20060101AFI20251002BHJP
【FI】
G01N27/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024057972
(22)【出願日】2024-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今中 伸哉
(72)【発明者】
【氏名】淺野 友紀
【テーマコード(参考)】
2G060
【Fターム(参考)】
2G060AA01
2G060AB03
2G060AE19
2G060AF07
2G060BA05
2G060BB02
2G060BB12
2G060BD08
2G060JA01
2G060KA01
(57)【要約】
【課題】ガスセンサの応答速度を高めることができる。
【解決手段】ガス検出装置は、第1の開口部が設けられた筐体と、筐体内に設置され、第1の開口部と重なる位置に第2の開口部を有する収容部と、収容部内に設置され、所定のガスを検出可能なガスセンサと、第2の開口部を覆い、所定のガスが通過可能なフィルタと、を備え、フィルタの端部は、収容部が第2の開口部の周囲に有するインサート部で固定されており、収容部の内壁は、上面から見たときに、インサート部で固定されたフィルタの端部よりも内側に位置している。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の開口部が設けられた筐体と、
前記筐体内に設置され、前記第1の開口部と重なる位置に第2の開口部を有する収容部と、
前記収容部内に設置され、所定のガスを検出可能なガスセンサと、
前記第2の開口部を覆い、前記所定のガスが通過可能なフィルタと、を備え、
前記フィルタの端部は、
前記収容部が前記第2の開口部の周囲に有するインサート部で固定されており、
前記収容部の内壁は、
上面から見たときに、前記インサート部で固定された前記フィルタの端部よりも内側に位置している、
ガス検出装置。
【請求項2】
前記第2の開口部は、
上面から見たときに円形の形状を有しており、
前記ガスセンサの本体部分は、
上面から見た外形において角部と端辺とを有して、前記第2の開口部の外縁部より内側に配置されており、
前記収容部の前記内壁において、
前記本体部分の前記角部または前記端辺と対向する部分が前記本体部分へ向かって迫り出している、
請求項1に記載のガス検出装置。
【請求項3】
前記収容部の前記内壁において、
前記本体部分へと向かって迫り出した部分は、上面から見て前記第2の開口部の外縁部と重なる位置まで迫り出している、
請求項2に記載のガス検出装置。
【請求項4】
前記ガスセンサの本体部分は、
上面から見た外形において複数の端辺を有し、
前記収容部の前記内壁において、
前記ガスセンサの前記本体部分の前記複数の端辺のうち1つの端辺と対向する部分が前記本体部分から後退しており、
前記ガスセンサは、
前記内壁が前記本体部分から後退した部分に対向する前記1つの端辺に、前記収容部の後退した前記内壁へと向かって延びるリードを有している、
請求項2に記載のガス検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ガス検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池を駆動源とする車両等においては、例えば水素ガスの漏洩を検出するためのガス検出装置が設けられている。例えば特許文献1には、ガスセンサの周囲を仕切り壁で囲うことが開示されている。これにより、ガスセンサ周囲の空気を迅速に入れ替えることができ、ガスセンサの応答速度を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1の技術では、仕切り壁で囲われたキャビティの内形は、キャビティ内の雰囲気を入れ替えるためのフィルタの面積よりも広く構成されている。これでは、ガスセンサの応答速度を充分に高めることができない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ガスセンサの応答速度を高めることができるガス検出装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態のガス検出装置は、第1の開口部が設けられた筐体と、前記筐体内に設置され、前記第1の開口部と重なる位置に第2の開口部を有する収容部と、前記収容部内に設置され、所定のガスを検出可能なガスセンサと、前記第2の開口部を覆い、前記所定のガスが通過可能なフィルタと、を備え、前記フィルタの端部は、前記収容部が前記第2の開口部の周囲に有するインサート部で固定されており、前記収容部の内壁は、上面から見たときに、前記インサート部で固定された前記フィルタの端部よりも内側に位置している。
【0007】
実施形態のガス検出装置は、ガスセンサの応答速度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態にかかるガス検出装置の構成の一例を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施形態にかかるガス検出装置の構成の一例を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態にかかるガス検出装置が備える収容部を含む上面図である。
【
図4】
図4は、実施形態にかかるガス検出装置が備える収容部を含む上面図である。
【
図5】
図5は、実施形態にかかるガス検出装置が備える収容部を含む断面図である。
【
図6】
図6は、比較例にかかるガス検出装置が備える収容部を含む断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、並びに当該構成によりもたらされる作用、結果、及び効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によりも実現可能であるとともに、基本的な構成に基づく種々の効果や派生的な効果のうち、少なくとも1つを得ることが可能である。
【0010】
(ガス検出装置の構成例)
図1及び
図2は、実施形態にかかるガス検出装置1の構成の一例を示す斜視図である。より詳細には、
図1は、ガス検出装置1の上方側の斜視図であり、筐体10の一部を分解して示す。
図2は、ガス検出装置1の下方側の斜視図である。
【0011】
実施形態のガス検出装置1は、例えば燃料電池を駆動源とする車両等に搭載され、水素ガスを検出可能に構成されている。
【0012】
図1及び
図2に示すように、ガス検出装置1は、筐体10、収容部20、ガスセンサ30、プリント基板(PCB:Printed Circuit Board)40、及びフィルタ50を備えている。
【0013】
筐体10は、上蓋11と、ケース12とを含んで構成される樹脂製である。ケース12は、内部に収容部20、ガスセンサ30、プリント基板40、及びフィルタ50等を格納可能な箱型に構成されている。上蓋11は、ケース12内を塞ぐように、ケース12の上面に取り付け可能に構成される。
【0014】
ケース12の両側面には、ネジ等の取り付け具により、車両の所定位置にガス検出装置1を取り付け可能な取り付け部12sが設けられている。ケース12の裏面には開口部14が設けられている。開口部14は、ガス検出装置1の外気を取り込むことが可能に構成されている。
【0015】
ケース12には、ケース12内を上下に隔てるように、ケース12内全体に亘って設置されたプリント基板40が格納されている。プリント基板40は、ガスセンサ30等を制御し、ガスセンサ30からの水素ガス等の検出結果を取得して、ガス検出装置1の外部機器に出力する。ガス検出装置1の外部機器は、例えば水素ガスの漏洩監視を行う電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)等である。
【0016】
収容部20は、例えばプリント基板40に取り付けられて、プリント基板40で隔てられたケース12内の下部空間に収容されている。すなわち、収容部20は、プリント基板40とケース12底面との間の空間に配置されている。収容部20は、例えば円形の外形を有して内部にガスセンサ30等を収容可能に構成された樹脂製である。また、収容部20は、ケース12の裏面に設けられた開口部14と上下方向に重なる位置に、開口部24を有している。収容部20の開口部24には、フィルタ50がはめ込まれている。
【0017】
なお、筐体10が有する開口部14は第1の開口部の一例であり、収容部20が有する開口部24は第2の開口部の一例である。
【0018】
フィルタ50は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE:Poly-Tetra-Fluoro-Ethylene)等の樹脂製であり、筐体10外部の水滴等を遮蔽し、外気を筐体10の内外に連通させることが可能に構成されている。
【0019】
ガスセンサ30は、例えば熱伝導度検出(TCD:Thermal Conductivity Detection)方式で水素ガス濃度を検出するよう構成される。TCD方式では、ガス種による熱伝導度の違いを利用して、検出対象の水素ガスの熱伝導度の差によるフィラメントの温度変化を電気抵抗の変化として検出する。これにより、ガスセンサ30周囲の雰囲気中の水素ガス濃度を特定することができる。このため、ガスセンサ30は、TCD方式の水素ガス検出機構を備えるIC(Integrated Circuit)チップと、水素ガス等の熱伝導度に影響を来す温湿度を測定する温湿度測定用のICチップとを含む。
【0020】
以上の構成により、実施形態のガス検出装置1は、例えば車両内の燃料タンク近傍、または車両内部における水素ガスの流路近傍等、水素ガスの漏洩が発生する恐れがある部分に、1つ、または複数個設置される。
【0021】
水素および燃料電池自動車に関する国際基準である世界統一技術規則第13号(GTR13:Global Technical Regulation No.13)によれば、水素ガスの漏洩に際して、水素ガス濃度が2vol%以上で警告を発し、3vol%以上で燃料タンクの主止弁を閉じることが規定されている。水素ガスの漏洩監視を行う上述のECUは、ガス検出装置1からの検出結果に基づいて、GTR13の規定を満たす制御を行う。
【0022】
(収容部の構成例)
次に、
図3及び
図4を用いて、実施形態のガス検出装置1が備える収容部20の詳細の構成例について説明する。
図3及び
図4は、実施形態にかかるガス検出装置1が備える収容部20を含む上面図である。
【0023】
水素ガスの漏洩を速やかに検出して対応するため、実施形態のガス検出装置1においては、以下に説明するように、応答速度を向上させる工夫がなされている。
【0024】
図3に示すように、また、上述したように、収容部20は例えば円形の外形を有し、ガスセンサ30を収容可能な内部空間22を有している。収容部20の内部空間22は、ガスセンサ30の外形に沿うよう設けられた収容部20の内壁21に囲われている。収容部20の下面中央部には、上述の筐体10の開口部14と上下に重なり合うように、例えば円形の開口部24が設けられている。収容部20の開口部24には、フィルタ50がはめ込まれている。
【0025】
収容部20の内部空間22には、上述したように、ガスセンサ30が設けられている。ガスセンサ30は、水素ガス検出用のICチップ31と、温湿度測定用のICチップ33とを有している。これらのICチップ31,33は、上面から見て例えば矩形状を有しており、水素ガス検出用のICチップ31の互いに対向する2つの端辺からは、ICチップ31の外方へと延びるリード32が突出している。
【0026】
リード32を除くICチップ31の矩形の本体部分は、上面から見て、収容部20が備え、フィルタ50がはめ込まれた開口部24の外縁部より内側に配置されている。このような配置により、ICチップ31が、フィルタ50を介して収容部20内に導入される外気中の水素ガスを高精度に検出することができる。
【0027】
ICチップ33は、収容部20の開口部24から一部外れた位置に、ICチップ31に隣接するように配置されている。これにより、ICチップ33が、ICチップ31周辺の温湿度を高精度に検出することができる。
【0028】
図4に、収容部20の内壁21を太線で、その他の構成を破線で示す。
図4に示すように、また、上述したように、収容部20の内壁21は、収容部20の円形の外形に沿うことなく、ガスセンサ30の上記外形に沿うよう設けられている。
【0029】
より詳細には、収容部20の内壁21は、開口部24の中央部に配置され、矩形状を有するICチップ31の4つの角部のうち、ICチップ33に隣接する側の2つの角部に対向する部分が、ICチップ31の角部へと向かって迫り出した2つの迫り出し部211を備える。また、収容部20の内壁21は、矩形状のICチップ31の4つの端辺のうち、ICチップ33とは反対側の1つの端辺に対向する部分が、その端辺へと向かって迫り出した1つの迫り出し部211を有する。また、収容部20の内壁21は、矩形状のICチップ31の4つの端辺のうち、残りの3つの端辺、つまり、リード32が突出した2つの端辺と、ICチップ33に隣接する1つの端辺とから後退した3つの後退部212を備えている。これにより、収容部20の内壁21は、上面から見て略T字形の外形を有している。
【0030】
収容部20の内壁21が有する3つの後退部212のうちICチップ31を挟んで対向する2つの後退部212と、これらに隣接する迫り出し部211とで囲まれた空間には、ICチップ31から延びるリード32が延出している。3つの後退部212のうち残りの1つの後退部212と、これに隣接する迫り出し部211とで囲まれた空間には、ICチップ31に隣接するICチップ33が配置されている。
【0031】
このように、収容部20の内壁21が、ガスセンサ30の外形に近接して設けられることにより、収容部20の内部空間22の容積を縮小することができ、内部空間22内の雰囲気の入れ替わりが促進される。これにより、例えば水素ガスが漏洩した場合に、次第に高まっていく水素ガス濃度の変化を、ガスセンサ30が逐次に捉えることができ、ガスセンサ30の応答速度が向上する。
【0032】
このとき、収容部20の内壁21のうち、例えばICチップ31に向かって迫り出した迫り出し部211等の、ガスセンサ30により近接した部分におけるガスセンサ30との距離は、収容部20内へのガスセンサ30の組付け公差を考慮して決定されることが好ましい。つまり、収容部20内へのガスセンサ30の組付けが可能な距離を保ちつつ、収容部20の内壁21とガスセンサ30とが近接していることが好ましい。
【0033】
以上の構成を有する収容部20は、例えば鋳型を用いた射出成型等により、複雑な形状を有する内壁21も含め、一体的に成形されている。より詳細には、例えばフィルタ50が装入された鋳型内に樹脂材を注入して成形することで、上記のような形状を有する収容部20が形成される。
【0034】
このように、複雑な形状の内壁21を含めて、収容部20を一体的に成形することで、例えばガスセンサ30の外形に合わせて、収容部20の内部空間22に詰め物をする等の煩雑な工程を削減することができ、内部空間22が縮小された収容部20を含むガス検出装置1を安価に製造することができる。
【0035】
(比較例)
次に、
図5及び
図6を用いて、実施形態のガス検出装置1が備える収容部20の詳細構成を、比較例のガス検出装置と対比させながら更に説明する。
図5は、実施形態にかかるガス検出装置1が備える収容部20を含む断面図である。
図6は、比較例にかかるガス検出装置が備える収容部20xを含む断面図である。
【0036】
図5及び
図6に示すように、実施形態のガス検出装置1及び比較例のガス検出装置は、プリント基板40にO-リング23を介して取り付けられ、下面に開口部24,24xをそれぞれ有する収容部20,20xと、収容部20,20xの下端部に設けられたインサート部241,241xで端部を固定され、それぞれの開口部24,24xを覆うフィルタ50と、収容部20,20xの内部空間22,22xに収容されるガスセンサ30と、を備える。
【0037】
上記のように、O-リング23を介することで、収容部20,20xが気密にプリント基板40に取り付けられる。したがって、収容部20,20x内の雰囲気の入れ替えは、専ら収容部20,20x下面のフィルタ50を介して行われる。また、フィルタ50の端部を固定するインサート部241,241xは、上述のように、鋳型内にフィルタ50を装入した状態で、収容部20,20xを射出成型することで形成される。このような手法によりフィルタ50を収容部20,20xの開口部24,24xの周囲に固定することをフィルタ50のインサート成形とも呼ぶ。
【0038】
図6に示すように、比較例の収容部20xに設けられた内部空間22xは、ガスセンサ30のサイズに対して比較的余裕をもって設けられている。つまり、比較例の収容部20xの内部空間22xを囲む内壁21xは、例えば収容部20xへのガスセンサ30の組付け公差を超える距離を隔てて、ガスセンサ30から離れた位置に配置されている。
【0039】
このため、比較例の収容部20xの内壁21xは、水平方向で見て、フィルタ50全体の外形よりも大きな外形を有する。換言すれば、上面から見たときに、比較例の収容部20xの内壁21xは、収容部20x下端部のインサート部241xで固定されたフィルタ50の端部よりも外側に位置している。
【0040】
図5に示すように、実施形態の収容部20に設けられた内部空間22は、上述の通り、ガスセンサ30に極力近接させて設けられている。つまり、実施形態の収容部20の内部空間22を囲む内壁21においては、上述のように、ガスセンサ30との距離が、例えば収容部20へのガスセンサ30の組付け公差以下である。
【0041】
このため、実施形態の収容部20の内壁21は、水平方向で見て、フィルタ50全体の外形よりも小さな外形を有する。換言すれば、上面から見たときに、実施形態の収容部20の内壁21は、収容部20下端部のインサート部241で固定されたフィルタ50の端部よりも内側に位置している。
【0042】
(概括)
水素ガスを燃料とする燃料電池車両等においては、例えば水素ガスの漏洩を検出するガス検出装置が設置される。水素ガスの漏洩を即時に検出して対応するため、ガス検出装置には即応性が求められている。
【0043】
実施形態のガス検出装置1によれば、収容部20の内壁21は、上面から見たときに、開口部24周囲のインサート部241で固定されたフィルタ50の端部よりも内側に位置している。これにより、収容部20の内部空間22が縮小されて、内部空間22内の雰囲気の入れ替えが促進され、ガスセンサ30の応答速度を高めることができる。
【0044】
実施形態のガス検出装置1によれば、収容部20の内壁21において、ガスセンサ30の本体部分であるICチップ31の一部の角部および一部の端辺と対向する迫り出し部211がICチップ31へ向かって迫り出している。これにより、収容部20の内部空間22をいっそう縮小することができ、ガスセンサ30の応答速度をいっそう高めることができる。
【0045】
実施形態のガス検出装置1によれば、収容部20の内壁21において、収容部20の内壁21の迫り出し部211は、上面から見て開口部24の外縁部と重なる位置まで迫り出している。これにより、フィルタ50を介した収容部20内の雰囲気の入れ替えの妨げとなることを避けつつ収容部20の内部空間22を縮小することができ、ガスセンサ30の応答速度を高めることができる。
【0046】
実施形態のガス検出装置1によれば、ガスセンサ30のICチップ31は、後退部212に対向する少なくとも一部の端辺に、収容部20の内壁21の後退部212へと向かって延びるリード32を有している。このように、収容部20の内壁21をガスセンサ30の外形に沿う形状とすることで、収容部20の内部空間22を可能な限り縮小することができ、ガスセンサ30の応答速度を高めることができる。
【0047】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
1…ガス検出装置、10…筐体、14,24…開口部、20…収容部、21…内壁、22…内部空間、30…ガスセンサ、31,33…ICチップ、32…リード、40…プリント基板、50…フィルタ、211…迫り出し部、212…後退部、241…インサート部。