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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025154785
(43)【公開日】2025-10-10
(54)【発明の名称】折り畳み装置
(51)【国際特許分類】
   B62K 15/00 20060101AFI20251002BHJP
【FI】
B62K15/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024057975
(22)【出願日】2024-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 信太郎
(72)【発明者】
【氏名】信時 正嗣
【テーマコード(参考)】
3D212
【Fターム(参考)】
3D212BA08
(57)【要約】
【課題】折畳部において折り畳み動作を許容するロック部の許容状態を維持した状態で操作部材の操作を続行できるようにする。
【解決手段】折り畳み装置は、ロック部の回転部材を回転させる入力部を備え、入力部は、把持部と、溝部と、回転中心軸回りに回転可能に支持される被支持部と、を有する操作部材と、溝部に入れられ、操作部材からの操作力を回転部材に伝達して回転部材を回転させるピンと、を有し、溝部は、操作部材の回転に応じてピンを回転中心軸に対して移動させて回転部材を回転させるカム部と、カム部に接続され、曲率半径が一定であり、操作部材の回転による回転中心軸に対するピンの移動をさせずにロック部に許容状態を維持させる曲率半径一定部と、を有する。
【選択図】図28
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のフレームと、
サブフレームと、
前記第1のフレームと前記サブフレームとの折り畳み動作を可能に、前記第1のフレームと前記サブフレームとを連結する折畳部と、
回転部材を有し、前記回転部材の回転により前記折り畳み動作を許容する許容状態と、前記折り畳み動作を禁止する禁止状態とが切り替わるロック部と、
前記ロック部の前記回転部材を回転させる入力部と、
を備え、
前記入力部は、
把持可能な把持部と、溝部と、前記把持部と前記溝部との間に設けられ前記第1のフレームまたは前記サブフレームに回転中心軸回りに回転可能に支持される被支持部と、を有する操作部材と、
前記溝部に入れられ、前記操作部材からの操作力を前記回転部材に伝達して前記回転部材を回転させるピンと、
を有し、
前記溝部は、前記操作部材の回転に応じて前記ピンを前記回転中心軸に対して移動させて前記回転部材を回転させるカム部と、前記カム部に接続され、曲率半径が一定であり、前記操作部材の回転による前記回転中心軸に対する前記ピンの移動をさせずに前記ロック部に前記許容状態を維持させる曲率半径一定部と、を有する、
折り畳み装置。
【請求項2】
前記カム部における前記曲率半径一定部側の端の曲率半径は、前記曲率半径一定部の曲率半径と同じである、
請求項1に記載の折り畳み装置。
【請求項3】
前記第1のフレームと前記サブフレームとが折り畳まれていない展開状態の場合に前記ピンが前記カム部に位置し、前記折り畳み動作中に前記ピンが前記曲率半径一定部に位置する、
請求項1に記載の折り畳み装置。
【請求項4】
前記溝部は、前記カム部と前記曲率半径一定部との組合せを少なくとも一つ有する、
請求項1から請求項3のうちいずれか一つに記載の折り畳み装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、折り畳み装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両等に設けられ、展開状態と折り畳み状態とに変更可能な折り畳み装置が知られている。この種の折り畳み装置は、折り畳み操作をロックするロック部と、ロック部のロックを解除するためのハンドル等の操作部材と、を備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6514096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の折り畳み装置では、ロックの解除を維持した状態でさらに操作部材の操作を続けられることが望まれている。
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題の一つは、折り畳み動作を許容するロック部の許容状態を維持した状態で操作部材の操作を続行できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係る折り畳み装置は、第1のフレームと、サブフレームと、前記第1のフレームと前記サブフレームとの折り畳み動作を可能に、前記第1のフレームと前記サブフレームとを連結する折畳部と、回転部材を有し、前記回転部材の回転により前記折り畳み動作を許容する許容状態と、前記折り畳み動作を禁止する禁止状態とが切り替わるロック部と、前記ロック部の前記回転部材を回転させる入力部と、を備え、前記入力部は、把持可能な把持部と、溝部と、前記把持部と前記溝部との間に設けられ前記第1のフレームまたは前記サブフレームに回転中心軸回りに回転可能に支持される被支持部と、を有する操作部材と、前記溝部に入れられ、前記操作部材からの操作力を前記回転部材に伝達して前記回転部材を回転させるピンと、を有し、前記溝部は、前記操作部材の回転に応じて前記ピンを前記回転中心軸に対して移動させて前記回転部材を回転させるカム部と、前記カム部に接続され、曲率半径が一定であり、前記操作部材の回転による前記回転中心軸に対する前記ピンの移動をさせずに前記ロック部に前記許容状態を維持させる曲率半径一定部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態に係る折り畳み装置によれば、折り畳み動作を許容するロック部の許容状態を維持した状態で操作部材の操作を続行できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態の折り畳み装置を備える車両の概略構成を示す例示的かつ模式的な側面図であって、展開状態を示す図である。
図2図2は、実施形態の車両の折り畳み手順の一部を示す例示的かつ模式的な図である。
図3図3は、実施形態の車両の折り畳み手順の一部を示す例示的かつ模式的な図であって、図2に続く手順を示す図である。
図4図4は、実施形態の車両の折り畳み手順の一部を示す例示的かつ模式的な図であって、図3に続く手順を示す図である。
図5図5は、実施形態の車両の折り畳み手順の一部を示す例示的かつ模式的な図であって、図4に続く手順を示す図である。
図6図6は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図7図7は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な断面図である。
図8図8は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な分解斜視図示す図である。
図9図9は、実施形態の折り畳み装置車両を示す例示的かつ模式的な分解斜視図である。
図10図10は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図11図11は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な側面図である。
図12図12は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図13図13は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な側面図である。
図14図14は、実施形態の折り畳み装置の動きを説明するための図である。
図15図15は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図16図16は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図17図17は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図18図18は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図19図19は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図20図20は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。
図21図21は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図であって、図2の手順に対応する状態を示す図である。
図22図22は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図であって、図3の手順に対応する状態を示す図である。
図23図23は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図であって、図4の手順に対応する状態を示す図である。
図24図24は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図であって、図5の手順に対応する状態を示す図である。
図25図25は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図である。
図26図26は、実施形態の折り畳み装置の操作部材を示す例示的かつ模式的な側面図である。
図27図27は、実施形態の折り畳み装置の操作部材の一部を示す例示的かつ模式的な側面図である。
図28図28は、実施形態の折り畳み装置の操作部材及びピンの動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて説明する。以下に記載する実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用及び効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に限られるものではない。
【0010】
なお、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実と異なる場合がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0011】
<車両>
図1は、実施形態の折り畳み装置を備える車両の概略構成を示す例示的かつ模式的な側面図であって、展開状態を示す図である。
【0012】
図1に示されるように、車両1は、折り畳み装置3と、前輪5Fと、後輪5Rと、ハンドル7と、サドル9と、を備える。車両1は、折り畳み装置3によって折り畳み可能に構成されている。
【0013】
図2は、実施形態の車両の折り畳み手順の一部を示す例示的かつ模式的な図である。図3は、実施形態の車両の折り畳み手順の一部を示す例示的かつ模式的な図であって、図2に続く手順を示す図である。図4は、実施形態の車両の折り畳み手順の一部を示す例示的かつ模式的な図であって、図3に続く手順を示す図である。図5は、実施形態の車両の折り畳み手順の一部を示す例示的かつ模式的な図であって、図4に続く手順を示す図である。
【0014】
車両1は、図2図5に示される手順S1~S8によって折り畳み可能である。手順は、工程とも称される。図2では、手順S1において、展開状態の車両1が立たされる。手順S2において、展開状態の車両1の折り畳み動作のロックが解除される。これにより、折り畳みが可能となる。ロックの解除は、後述の操作部材81の引き上げ操作によって行われる。操作部材81は、操作ハンドルとも称される。続いて、図3図4に示される手順S3~S5において、徐々に折り畳み動作が進み、S6において、操作部材81の戻しが行われる。続いて、図5に示される手順S7~S8において、さらに折り畳み動作がなされる。手順S8に、折り畳み完了状態の車両1が示されている。以後、特に言及しない限り、前後方向、左右方向、及び上下方向は、展開状態の車両1の前後方向、左右方向、及び上下方向である。
【0015】
<折り畳み装置>
図6は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。図7は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な断面図である。図8は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な分解斜視図示す図である。図9は、実施形態の折り畳み装置車両を示す例示的かつ模式的な分解斜視図である。図10は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。図11は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な側面図である。
【0016】
図1図11に示されるように、折り畳み装置3は、ベースフレーム11と、フロントフレーム13と、リアフレーム15と、フロント連結部17Fと、リア連結部17Rと、入力部21と、を備える。ベースフレーム11と、フロントフレーム13と、リアフレーム15とは、フレーム10を構成する。また、ベースフレーム11と、フロントフレーム13と、リアフレーム15とは、それぞれ複数の部材で構成されてもよいし、単一の部材で構成されてもよい。
【0017】
図6及び図7に示されるように、ベースフレーム11は、一例として、二つのベースプレート23L,23Rと、二つのカバープレート25L,25Rと、を有する。二つのベースプレート23L,23Rは、左右方向に間隔をあけて並べられ、互いに結合されている。二つのカバープレート25L,25Rは、それぞれ、二つのベースプレート23L,23Rの外側に位置し、二つのベースプレート23L,23Rを覆っている。二つのカバープレート25L,25Rは、それぞれ、二つのベースプレート23L,23Rに固定されている。
【0018】
フロントフレーム13は、ベースフレーム11から前方に延びている。フロントフレーム13の後端部は、二つのベースプレート23L,23Rの前端部の間に位置している。
【0019】
リアフレーム15は、一例として、サドルフレーム27と、二つのスイングアーム29L,29Rと、を有する。サドルフレーム27は、ベースフレーム11の後端部から後方斜め上方に延びている。サドルフレーム27の下端部は、二つのベースプレート23L,23Rの後端部の間に位置している。二つのスイングアーム29L,29Rは、ベースフレーム11の後端部から後方斜め下方に延びている。二つのスイングアーム29L,29Rは、左右方向に間隔をあけて並べられ、サスペンション31によって互いに結合されている。二つのスイングアーム29L,29Rの前端部は、二つのカバープレート25L,25Rの後端部の外側に位置している。また、二つのスイングアーム29L,29Rは、サスペンション31を介してサドルフレーム27と結合されている。
【0020】
フロント連結部17Fは、ベースフレーム11と、フロントフレーム13との折り畳み動作を可能に、ベースフレーム11とフロントフレーム13とを連結するとともに、当該折り畳み動作の許容及び禁止を行う。具体的には、フロント連結部17Fは、第1の折畳部33Fと、第1のリクライナー35Fと、を備える。
【0021】
第1の折畳部33Fは、第1の回転中心軸Ax1(図7)回りのベースフレーム11とフロントフレーム13との相対回転によるベースフレーム11とフロントフレーム13との折り畳み動作を可能に、ベースフレーム11とフロントフレーム13とを連結している。第1のリクライナー35Fは、第1の回転部材39Fの回転により、ベースフレーム11とフロントフレーム13との折り畳み動作を許容する許容状態と、当該折り畳み動作を禁止する禁止状態とに切り替わる。許容状態は、ロック解除状態とも称され、禁止状態は、ロック状態とも称される。
【0022】
第1の折畳部33Fは、フロントシャフト37Fを有する。第1の折畳部33Fは、フロントシャフト37Fによって、第1の回転中心軸Ax1回りのベースフレーム11とフロントフレーム13との相対回転によるベースフレーム11とフロントフレーム13との折り畳み動作を可能に、ベースフレーム11とフロントフレーム13とを連結している。
【0023】
第1のリクライナー35Fは、例えば、自動車のシート等に用いられる既知のリクライナーの構成と同様の構成を有する。図7に示されるように、例えば、第1のリクライナー35Fは、第1の回転部材39Fと、二つの結合部材41F,43Fと、噛み合い構造(係合構造)と、ばね部材と、を有する。結合部材41Fは、ベースフレーム11に結合(固定)され、結合部材43Fは、フロントフレーム13に結合(固定)される。第1の回転部材39Fは、第1の回転中心軸Ax1回に回転することにより、二つの結合部材41F,43Fの相対回転の許容と禁止とを行うことができる。すなわち、第1のリクライナー35Fは、第1の回転部材39Fの回転により、ベースフレーム11とフロントフレーム13との折り畳み動作を許容する許容状態と、当該折り畳み動作を禁止する禁止状態とに切り替わる。噛み合い構造(係合構造)の噛み合い(係合)が解除され、結合部材41F,43Fの相対回転が可能な状態が、許容状態であり、噛み合い構造(係合構造)の噛み合い(係合)がされて、結合部材41F,43Fの相対回転が不能な状態が、禁止状態である。
【0024】
図6図7等に示されるリア連結部17Rは、ベースフレーム11と、リアフレーム15との折り畳み動作を可能に、ベースフレーム11とリアフレーム15とを連結するとともに、当該折り畳み動作の許容及び禁止を行う。具体的には、リア連結部17Rは、第2の折畳部33Rと、第2のリクライナー35Rと、を備える。
【0025】
第2の折畳部33Rは、第2の回転中心軸Ax2(図7)回りのベースフレーム11とリアフレーム15との相対回転によるベースフレーム11とリアフレーム15との折り畳み動作を可能に、ベースフレーム11とリアフレーム15とを連結している。第2のリクライナー35Rは、第2の回転部材39Rの回転により、ベースフレーム11とフロントフレーム13との折り畳み動作を許容する許容状態と、当該折り畳み動作を禁止する禁止状態とに切り替わる。
【0026】
第2の折畳部33Rは、リアシャフト37Rを有する。第2の折畳部33Rは、リアシャフト37Rによって、第2の回転中心軸Ax2回りのベースフレーム11とリアフレーム15との相対回転によるベースフレーム11とリアフレーム15との折り畳み動作を可能に、ベースフレーム11とリアフレーム15とを連結している。
【0027】
第2のリクライナー35Rは、第1のリクライナー35Fと同様に、既知のリクライナーの構成を有する。図7に示されるように、例えば、第2のリクライナー35Rは、第2の回転部材39Rと、二つの結合部材41R,43Rと、噛み合い構造(係合構造)と、バネ部材と、を有する。結合部材41Rは、ベースフレーム11に結合(固定)され、結合部材43Rは、リアフレーム15のサドルフレーム27に結合(固定)される。第2の回転部材39Rは、第2の回転中心軸Ax2回に回転することにより、二つの結合部材41R,43Rの相対回転の許容と禁止とを行うことができる。すなわち、第2のリクライナー35Rは、第2の回転部材39Rの回転により、ベースフレーム11とリアフレーム15との折り畳み動作を許容する許容状態と、当該折り畳み動作を禁止する禁止状態とに切り替わる。
【0028】
<折り畳み動作連動部及び回転連動部>
図7図11に示されるように、折り畳み装置3は、折り畳み動作連動部45(図7図9)と、回転連動部47(図10図11)と、を備える。折り畳み動作連動部45は、ベースフレーム11とフロントフレーム13との折り畳み動作と、ベースフレーム11とリアフレーム15との折り畳み動作と、を連動させる。回転連動部47は、第1のリクライナー35Fの第1の回転部材39Fと、第2のリクライナー35Rの第2の回転部材39Rとを連動させる。すなわち、回転連動部47は、第1のリクライナーの状態(許容状態、禁止状態)と、第2のリクライナー35Rの状態(許容状態、禁止状態)とを同期させる。
【0029】
<折り畳み動作連動部>
図7図9に示されるように、折り畳み動作連動部45は、フロント回転部材49F(第1の連動回転部材)と、リア回転部材49R(第2の連動回転部材)と、チェーン51(連動部材)と、を有する。
【0030】
フロント回転部材49Fは、フロントフレーム13とともに(一体となって)ベースフレーム11に対して第1の回転中心軸Ax1回りに回転可能である。具体的には、フロント回転部材49Fは、フロントシャフト37Fに一体に設けられ、フロントシャフト37Fと一体に回転する。フロント回転部材49Fは、例えばスプロケット(歯車)である。また、フロントシャフト37Fとフロントフレーム13は不図示のボルト等で固定され、第1の回転中心軸Ax1回りに一体となって回転する。
【0031】
リア回転部材49Rは、リアフレーム15とともにベースフレーム11に対して第2の回転中心軸Ax2回りに回転可能である。具体的には、リア回転部材49Rは、リアシャフト37Rに一体に設けられ、リアシャフト37Rと一体に回転する。リア回転部材49Rは、例えばスプロケット(歯車)である。
【0032】
チェーン51は、フロント回転部材49Fとリア回転部材49Rとに掛け渡されており、フロント回転部材49Fとリア回転部材49Rとを連動させる。
【0033】
図12は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。図13は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な側面図である。
【0034】
また、図7図8図9図12、及び図13に示されるように、折り畳み動作連動部45は、遊び連結部53を有する。遊び連結部53は、リアフレーム15とリア回転部材49Rとを第2の回転中心軸Ax2回りの遊びをもって連結する。
【0035】
遊び連結部53は、連動部材側シャフト55と、フレーム側シャフト57と、溝部58と、引掛部59と、を有する。
【0036】
連動部材側シャフト55は、リア回転部材49Rに固定され、リア回転部材49Rと一体に第2の回転中心軸Ax2回りに回転可能である。
【0037】
フレーム側シャフト57は、リアフレーム15に固定され、リアフレーム15と一体に第2の回転中心軸Ax2回りに回転可能である。詳細には、フレーム側シャフト57は、リアフレーム15のスイングアーム29Rにボルト等の固定具61によって固定されている。本実施形態では、連動部材側シャフト55と、フレーム側シャフト57とは、リアシャフト37Rに含まれる。
【0038】
溝部58は、連動部材側シャフト55に設けられている。引掛部59は、フレーム側シャフト57に設けられている。引掛部59は、フレーム側シャフト57の径方向にフレーム側シャフト57を貫通したピン63におけるフレーム側シャフト57から突出した部分によって構成されている。引掛部59は、溝部58に遊びをもって入れられている。引掛部59は、溝部58に第2の回転中心軸Ax2の周方向に引っ掛かる。引掛部59と溝部58とが互いに引っ掛かった状態で連動部材側シャフト55とフレーム側シャフト57とが一体に回転する。図13には、溝部58に対する引掛部59の遊び量である相対回転可能角度θ1が示されている。この相対回転可能角度θ1の分だけ連動部材側シャフト55とフレーム側シャフト57とが相対回転可能である。相対回転可能角度θ1は、スイングアーム29の揺動可能量であり、サスペンション31のストローク量は、相対回転可能角度θ1に応じた量である。引掛部59は、突出部や凸部とも称される。
【0039】
<回転連動部>
図14は、実施形態の折り畳み装置の動きを説明するための図である。図15は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。図16は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。図17は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。図18は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。図19は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。図20は、実施形態の折り畳み装置の一部を示す例示的かつ模式的な斜視図である。なお、図15図20では、手順S1~S8のいずれかの状態が示されている。
【0040】
図10図11、及び図14図20に示されるように、回転連動部47は、平行リンク機構65と、駆動部67と、を備える。
【0041】
平行リンク機構65は、第1の回転部材39Fと第2の回転部材39Rとを連動させる。平行リンク機構65は、フロントリリース部材69Fと、リアリリース部材69Rと、連結バー71と、ベルクランク73と、を有する。連結バー71は、第1の可動部材の一例であり、ベルクランク73は、第2の可動部材の一例である。
【0042】
フロントリリース部材69Fは、一端部が第1の回転部材39Fに固定され、他端部が連結バー71の一端部(前端部)と相対回転可能に連結されている。
【0043】
リアリリース部材69Rは、一端部が第2の回転部材39Rと固定され、他端部が連結バー71の他端部(後端部)と相対回転可能に連結されている。
【0044】
ベルクランク73は、入力部21からの操作力が入力される入力アーム部73aと、連結バー71に相対回転可能に連結される連結アーム部73bと、を有する。入力アーム部73aには、回転ローラ73cが回転可能に設けられている。連結アーム部73bは、フロントリリース部材69Fはとリアリリース部材69Rとの間の連結バー71に接続されている。ベルクランク73は、回中心軸Ax3回りに回転可能にベースフレーム11に回転可能に支持さている。
【0045】
上記構成では、ベルクランク73及び平行リンク機構65は、第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rのそれぞれに内蔵されたバネ部材の弾性力によって、第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rが禁止状態となるロック位置に位置する。この状態から、ベルクランク73が解除方向に回転すると、ベルクランク73の回転によって、連結バー71が平行移動し(図14)、この連結バー71の移動によって、フロントリリース部材69Fが第1の回転部材39Fを中心として回転して第1の回転部材39Fを回転させ、リアリリース部材69Rが第2の回転部材39Rを中心として回転して第2の回転部材39Rを回転させる。これにより、第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rが禁止状態から許容状態に変化する。第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rが禁止状態にあるときの各部の位置は、禁止位置と称され、許容状態にあるときの各部の位置は、許容位置と称される。上記のとおり、連結バー71は、第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rを回転させる方向に平行移動することにより、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rの許容状態と禁止状態とを変更可能である。より詳細には、連結バー71は、第1の回転部材39Fと第2の回転部材39Rとを連結するとともに第1の回転部材39Fと第2の回転部材39Rとのそれぞれに相対回転可能に連結され、第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rを回転させる方向に平行移動することにより、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rの許容状態と禁止状態とを変更可能である。また、本実施形態では、ベルクランク73が連結バー71を移動させる場合において、ベルクランク73の回転量と、第1の回転部材39Fの回転量と、第2の回転部材39Rの回転量とは、同じである。
【0046】
駆動部67は、リリースレバー75と、二つの爪レバー77F,77Rと、維持部材79と、を有する。
【0047】
リリースレバー75は、回転中心軸Ax4(図11)回りに回転可能にリアフレーム15のサドルフレーム27に支持されている。リリースレバー75の一端部(上端部)は、入力部21の操作部材81に連結されている。
【0048】
二つの爪レバー77F,77Rは、それぞれ、回転中心軸Ax5,Ax6回りに回転可能にリアフレーム15のサドルフレーム27に支持されている。二つの爪レバー77F,77Rのぞれぞれの一端部は、リリースレバー75の他端部(下端部)と相対回転及び摺動可能に連結されている。爪レバー77Fの他端部(下端部)は、ベルクランク73の一端部(上端部)を押圧可能に位置している。具体的には、爪レバー77Fの他端部(下端部)の外面に回転ローラ73cが接触している。
【0049】
二つの爪レバー77F,77Rは、リリースレバー75によって駆動され、互いの他端部(下端部)の間隔が変化するように回転(揺動)する。二つの爪レバー77F,77Rの他端部が互いに離間する方向に移動すると、爪レバー77Fの他端部がベルクランク73を回転させる。これにより、平行リンク機構65が動作して第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rが回転して、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rが禁止状態から許容状態に変更される。この状態から、二つの爪レバー77F,77Rの他端部が互いに近づく方向に移動されると、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rのそれぞれに内蔵されたバネの弾性力によって、ベルクランク73及び平行リンク機構65がロック位置に移動する。
【0050】
また、維持部材79は、二つの爪レバー77F,77Rに対して下方側でリアフレーム15のサドルフレーム27に固定されている。維持部材79は、入力アーム部73aと相対回転可能である。
【0051】
維持部材79は、曲率半径一定の円弧状の面79aを有する。この面79aは、許容位置に位置した爪レバー77F,77Rの他端部の外面と並ぶ。この状態では、回転ローラ73cが、爪レバー77Fの外面から面77aに移動して、さらに爪レバー77Rの外面に移動可能である。車両1(折り畳み装置3)が折り畳まれる過程で、回転ローラ73cは、爪レバー77Fの外面から面77aに移動して、さらに爪レバー77Rの外面に移動する。この面77aに回転ローラ73cを介して入力アーム部73aが接続されている場合には、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rの許容状態が維持される。すなわち、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rは、入力アーム部73aが面77aに沿って維持部材79と相対回転している間は、許容状態を維持する。なお、回転ローラ73cが、爪レバー77F,77Rの間隔が狭められている状態では,操作部材81の操作によって、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rの許容状態及び禁止状態の変更が可能である。
【0052】
上記構成の回転連動部47の動作の様子が図21図24に示されている。図21は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図であって、図2の手順に対応する状態を示す図である。図22は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図であって、図3の手順に対応する状態を示す図である。図23は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図であって、図4の手順に対応する状態を示す図である。図24は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図であって、図5の手順に対応する状態を示す図である。
【0053】
図25は、実施形態の折り畳み装置の一部の動作を説明するための図である。図25には、許容位置から解除位置に移動するリアリリース部材69Rの様子が示されている。一例として、手順S1~S3の状態が示されている。
【0054】
<入力部>
図26は、実施形態の折り畳み装置の操作部材を示す例示的かつ模式的な側面図である。図27は、実施形態の折り畳み装置の操作部材の一部を示す例示的かつ模式的な側面図である。図28は、実施形態の折り畳み装置の操作部材及びピンの動作を説明するための図である。
【0055】
図11及び図26に示されるように、入力部21は、操作部材81と、ピン83と、を有する。入力部21は、駆動部67及び平行リンク機構65を介して第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rに連結され、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rの第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rを回転させる。すなわち、入力部21は、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rを操作する。
【0056】
操作部材81は、把持可能な把持部81aと、連結部81gと、溝部81bと、把持部81aと溝部81bとの間に設けられる被支持部81cと、を有する。被支持部81cは、ベースフレーム11またはリアフレーム15(サブフレーム)に回転中心軸Ax7回りに回転可能に支持されている。一例として、被支持部81cは、リアフレーム15のサドルフレーム27に回転中心軸Ax7回りに回転可能に支持されている。これにより、操作部材81は、リアフレーム15のサドルフレーム27に回転中心軸Ax7回りに回転可能に支持されている。連結部81gは、把持部81aと接続されている。連結部81gは、ピン83と連結されている。詳細には、連結部81gに溝部81bが設けられ、この溝部81bにピン83が入れられている。
【0057】
ピン83は、溝部81bに入れられ、操作部材81からの操作力を、駆動部67及び平行リンク機構65を介して第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rに伝達して第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rを回転させる。
【0058】
次に、溝部81bの形状について詳しく説明する。図27に示されるように、溝部81bは、カム部81dと、曲率半径一定部81eと、を有する。カム部81dは、曲率半径が徐々に変化する部分であり、徐変半径部とも称される。カム部81dは、操作部材の回転に応じてピン83を回転中心軸Ax7被支持部に対して移動させて第1の回転部材39F及び第2の回転部材39Rを回転させる。カム部81dにおける曲率半径一定部81e側の端81daの曲率半径は、曲率半径一定部81eの曲率半径と同じである。曲率半径一定部81eは、カム部81dに接続され、曲率半径が一定である。曲率半径一定部81eは、操作部材81の回転による回転中心軸Ax7に対するピン83の移動をさせずに第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rの許容状態を維持させる。上記では、曲率半径一定部81eは、操作部材81が回転しても、回転中心軸Ax7とピン83との間の距離を一定に維持する。
【0059】
図28には、操作部材81が操作されて回転した場合の溝部81bとピン83との状態J1が示されている。状態J1~J4は、カム部81dがピン83を移動させる区間である。この区間では、回転中心軸Ax7とピン83との間の距離L1が徐々に短くなる。状態J5~J6は、曲率半径一定部81eにピン83が位置してピン83が移動しない区間である。この区間では、回転中心軸Ax7とピン83との間の距離L1が一定である。この構成によれば、状態J1~J4において、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rが禁止状態から許容状態に変化し、状態J5~J6においては許容状態が維持される。すなわち、状態J5~J6の区間では、操作部材81が操作されても許容状態のまま操作部材81が回転する。
【0060】
<第1のモジュール及び第2のモジュール>
また、図6及び図7に示されるように、折り畳み装置3は、第1のモジュール91と、第2のモジュール93とを備える。第1のモジュール91は、第1の折畳部33Fと、第2の折畳部33Rと、折り畳み動作連動部45と、を有する。第2のモジュール93は、第1のリクライナー35Fと、第2のリクライナー35Rと、回転連動部47と、を有する。第1のモジュール91と第2のモジュール93とは、フロントフレーム13を間にして対向する。
【0061】
上記の構成において、展開状態の車両1では、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rは、禁止状態である。この状態から操作部材81が上方に引き上げられると、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35Rが禁止状態から許容状態に変化する。この状態から、操作部材81がさらに上方に引き上げられると、ベースフレーム11とフロントフレーム13とが折り畳まれるとともにベースフレーム11とリアフレーム15とが折り畳まれる。
【0062】
<概括>
以上のように、本実施形態の折り畳み装置3は、ベースフレーム11(第1のフレーム)と、フロントフレーム13及びリアフレーム15(サブフレーム)と、第1の折畳部33F及び第2の折畳部33R(折畳部)と、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35R(ロック部)と、入力部21と、を備える。第1の折畳部33F及び第2の折畳部33R(折畳部)は、ベースフレーム11とフロントフレーム13及びリアフレーム15との折り畳み動作を可能に、ベースフレーム11とフロントフレーム13及びリアフレーム15とを連結する。第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35R(ロック部)は、第1の回転部材39F及び第2の回転部材39R(回転部材)を有し、第1の回転部材39F及び第2の回転部材39R(回転部材)の回転により折り畳み動作を許容する許容状態と、折り畳み動作を禁止する禁止状態とが切り替わる。入力部21は、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35R(ロック部)の第1の回転部材39F及び第2の回転部材39R(回転部材)を回転させる。入力部21は、操作部材81と、ピン83と、を有する。操作部材81は、持可能な把持部81aと、溝部81bと、把持部81aと溝部81bとの間に設けられベースフレーム11またはフロントフレーム13及びリアフレーム15に回転中心軸Ax7回りに回転可能に支持される被支持部81cと、を有する。ピン83は、溝部81bに入れられ、操作部材81からの操作力を第1の回転部材39F及び第2の回転部材39R(回転部材)に伝達して第1の回転部材39F及び第2の回転部材39R(回転部材)を回転させる。溝部81bは、カム部81dと、曲率半径一定部81eと、を有する。カム部81dは、操作部材81の回転に応じてピン83を回転中心軸に対して移動させて回転部材を回転させる。曲率半径一定部81eは、カム部81dに接続され、曲率半径が一定であり、操作部材81の回転による回転中心軸Ax7に対するピン83の移動をさせずに第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35R(ロック部)に許容状態を維持させる。
【0063】
この構成によれば、折り畳み動作を許容するロック部の許容状態を維持した状態で操作部材81の操作を続行することができる。
【0064】
また、カム部81dにおける曲率半径一定部81e側の端81daの曲率半径は、曲率半径一定部81eの曲率半径と同じである。
【0065】
この構成によれば、ピン83がカム部81dと曲率半径一定部81eとの間を移動しやすい。
【0066】
また、ベースフレーム11とフロントフレーム13及びリアフレーム15(サブフレーム)とが折り畳まれていない展開状態の場合にピン83がカム部81dに位置し、折り畳み動作中にピン83が曲率半径一定部81eに位置する。
【0067】
この構成によれば、折り畳み動作中に第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35R(ロック部)の許容状態を維持した状態で操作部材81の操作を続行することができる。
【0068】
また、溝部81bは、カム部81dと曲率半径一定部81eとの組合せを少なくとも一つ有する。
【0069】
この構成によれば、カム部81dと曲率半径一定部81eとの組合せが少なくとも一つ溝部81bに形成されていることで、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35R(ロック部)の禁止状態と許容状態とを任意の順番で切り替えることができるようになる。すなわち、カム部81dに続けて曲率半径一定部81eが形成されている場合は、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35R(ロック部)の許容状態が維持され、曲率半径一定部81eに続けてカム部81dが形成されている場合は、第1のリクライナー35F及び第2のリクライナー35R(ロック部)が禁止状態から許容状態に切り替えられることが可能となる。なお、カム部81dと曲率半径一定部81eとの組合せが二つ以上設けられていてもよい。
【0070】
なお、上記実施形態では、折り畳み装置3が車両1に適用された例が示されたが、これに限定されない。折り畳み装置3は、他の様々な装置や機器等に適用されてよい。また、ロック部は、上記に限定されない。ロック部は、他の構成であってよい。
【0071】
以上、本発明の実施形態を例示したが、上記実施形態はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、表示要素等のスペック(構造、種類、方向、形状、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
【符号の説明】
【0072】
1…車両
3…折り畳み装置
5R…後輪(車輪)
11…ベースフレーム(第1のフレーム)
13…フロントフレーム(第2のフレーム、サブフレーム)
15…リアフレーム(第3のフレーム、サブフレーム)
17F…フロント連結部
17R…リア連結部
21…入力部
29L…スイングアーム
29R…スイングアーム
33F…第1の折畳部
33R…第2の折畳部
35F…第1のリクライナー
35R…第2のリクライナー
37F…フロントシャフト
37R…リアシャフト
39F…第1の回転部材
39R…第2の回転部材
45…折り畳み動作連動部
47…回転連動部
49F…フロント回転部材(第1の連動回転部材)
49R…リア回転部材(第2の連動回転部材)
51…チェーン(連動部材)
55…連動部材側シャフト
57…フレーム側シャフト
58…溝部
59…引掛部
71…連結バー(第1の可動部材)
73…ベルクランク(第2の可動部材)
73a…入力アーム部
73b…連結アーム部
79…維持部材
79a…面
81…操作部材
81a…把持部
81b…溝部
81c…被支持部
81d…カム部
81da…端
81e…曲率半径一定部
83…ピン
91…第1のモジュール
93…第2のモジュール
Ax1…第1の回転中心軸
Ax2…第2の回転中心軸
Ax7…回転中心軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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