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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015515
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】保持デバイスおよび保持プロセス
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20250123BHJP
   B65D 85/90 20060101ALI20250123BHJP
   B65G 1/00 20060101ALI20250123BHJP
   B65G 1/137 20060101ALI20250123BHJP
【FI】
H05K13/02 Z
B65D85/90 100
H05K13/02 D
B65G1/00 501C
B65G1/137 A
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024115691
(22)【出願日】2024-07-19
(31)【優先権主張番号】10 2023 119 169.1
(32)【優先日】2023-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】514076766
【氏名又は名称】エーエスエムピーティー・ゲーエムベーハー・ウント・コ・カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】ヴィンツェント・プファイファー
【テーマコード(参考)】
3E096
3F022
3F522
5E353
【Fターム(参考)】
3E096AA03
3E096BA08
3E096CA02
3E096CB03
3E096DA13
3E096FA27
3E096GA01
3F022BB06
3F022CC02
3F022DD01
3F022FF01
3F022JJ11
3F022MM11
3F022MM59
3F022PP06
3F522BB03
3F522BB22
3F522BB34
3F522CC09
3F522DD03
3F522DD22
3F522DD32
3F522EE13
3F522GG03
3F522GG07
3F522GG23
3F522GG44
3F522JJ02
3F522KK02
3F522LL41
3F522LL57
5E353CC25
5E353EE34
5E353EE88
5E353HH11
5E353HH41
5E353HH71
5E353NN18
5E353QQ11
5E353QQ23
5E353QQ30
(57)【要約】      (修正有)
【課題】保持デバイスおよび保持プロセスを提供すること。
【解決手段】ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネント(110)を提供するための複数のフィーダーデバイス(140)を保持するための保持デバイス(10)である。保持デバイス(10)は、複数のフィーダーデバイス(140)を保持するための保持体積(22)を有する基本本体部(20)と、保持体積(22)を開放および閉鎖するための少なくとも1つの開放デバイス(40)と、を含む。保持デバイス(10)は、検出デバイス(60)および制御デバイス(70)を含み、検出デバイス(60)は、少なくとも1つのフィーダーデバイス(140)を輸送するための保持デバイス(10)とは別個の輸送デバイス(160)を検出する。制御デバイス(70)は、検出された輸送デバイス(160)に基づいて、開放デバイスを自動的に開放および閉鎖する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネント(110)を提供するための複数のフィーダーデバイス(140)を保持するための保持デバイス(10)であって、前記保持デバイス(10)は、前記複数のフィーダーデバイス(140)を保持するための保持体積(22)を有する基本本体部(20)と、前記保持体積(22)を開放および閉鎖するための少なくとも1つの開放デバイス(40)と、を含む、保持デバイス(10)において、
前記保持デバイス(10)は、検出デバイス(60)および制御デバイス(70)を含み、前記検出デバイス(60)は、少なくとも1つのフィーダーデバイス(140)を輸送するための前記保持デバイス(10)とは別個の輸送デバイス(160)を検出するように設計されており、前記制御デバイス(70)は、検出された前記輸送デバイス(160)に基づいて、前記開放デバイス(40)を自動的に開放および閉鎖するように設計されていることを特徴とする、保持デバイス(10)。
【請求項2】
前記保持デバイス(10)は、前記保持体積(22)の中の空気を除湿するための除湿デバイス(50)を含み、とりわけ、前記除湿デバイス(50)は、乾燥デバイス(51)および/または温度制御デバイス(52)を含み、前記乾燥デバイス(51)は、前記保持体積(22)の中の前記空気を乾燥させるように設計されており、および/または、前記温度制御デバイス(52)は、前記保持体積(22)の中の前記空気の温度を制御するように設計されており、とりわけ、前記乾燥デバイス(51)および前記温度制御デバイス(52)は、共通の設計のものであることを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項3】
前記保持デバイス(10)は、前記保持体積(22)の中の少なくとも1つの環境値を検出するための少なくとも1つのセンサーデバイス(80)を含み、とりわけ、前記除湿デバイス(50)は、検出された前記少なくとも1つの環境値に基づいて、前記保持体積(22)の中の前記空気を除湿するように設計されていることを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項4】
前記検出デバイス(60)は、前記保持デバイス(10)とは別個の輸送デバイス(160)のアクティブおよび/もしくはパッシブな検出のために設計されており、ならびに/または、前記検出デバイス(60)は、前記輸送デバイス(160)へデータを送信するためのおよび/もしくは前記輸送デバイス(160)からデータを受信するためのデータインターフェース(62)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項5】
前記保持デバイス(10)は、前記保持体積(22)の中の適切な位置に前記複数のフィーダーデバイス(140)を保持するための複数の位置決めデバイス(30)を含み、とりわけ、前記複数の位置決めデバイス(30)は、一度に少なくとも1つのフィーダーデバイス(140)を保持するための複数のフィーダー位置(24)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項6】
前記保持デバイス(10)は、認識デバイス(64)を含み、前記認識デバイス(64)は、前記保持体積(22)の中の少なくとも1つのフィーダーデバイス(140)を認識するように、および/または、少なくとも1つの空の位置決めデバイス(30)を認識するように設計されており、とりわけ、前記制御デバイス(70)は、前記保持体積(22)の中の認識された前記フィーダーデバイス(140)および/または認識された前記空の位置決めデバイス(30)に基づいて、前記開放デバイス(40)を自動的に開放および閉鎖するように設計されていることを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項7】
前記少なくとも1つの開放デバイス(40)は、前記保持体積(22)の規定されたセクションごとの開放のために設計されており、とりわけ、少なくとも1つのフィーダー位置(24)の規定された最小開放のために設計されており、ならびに/または、
前記開放デバイス(40)は、少なくとも2パーツで、および/もしくは、ラテラルローラーシャッターとして設計されていることを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項8】
前記保持デバイス(10)、とりわけ、前記複数の位置決めデバイス(30)は、前記保持体積(22)の中に複数のガイドデバイス(32)を含み、前記複数のガイドデバイス(32)は、前記複数のフィーダーデバイス(140)のうちの少なくとも1つをガイドするようにおよび/または取り外し可能に連結するようにそれぞれ設計されていることを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項9】
前記保持デバイス(10)は、前記別個の輸送デバイス(160)をカウンター連結デバイス(162)に連結してその位置に固定するための連結デバイス(90)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項10】
前記保持デバイス(10)は、圧力デバイス(54)を含み、前記圧力デバイス(54)は、前記保持体積(22)の中に過圧を発生させるように設計されており、とりわけ、前記圧力デバイス(54)は、前記除湿デバイス(50)とともに設計されていることを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項11】
前記保持デバイス(10)は、識別デバイス(100)を含み、前記識別デバイス(100)は、前記複数のフィーダーデバイス(140)のうちの少なくとも1つのIDエレメント(142)を識別するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の保持デバイス(10)。
【請求項12】
保持デバイス(10)によってピックアンドプレースマシンに電子コンポーネント(110)を提供するための少なくとも1つのフィーダーデバイス(140)を保持するための保持プロセス(200)であって、前記保持プロセス(200)は、
- 前記保持デバイス(10)の検出デバイス(60)によって、少なくとも1つのフィーダーデバイス(140)を輸送するための前記保持デバイス(10)とは別個の輸送デバイス(160)を検出すること(204)と、
- 検出された前記輸送デバイス(160)に基づいて、前記保持デバイス(10)の制御デバイス(70)によって、前記保持デバイス(10)の開放デバイス(40)によって前記保持体積(22)を開放および/または閉鎖すること(206)と、
を含む、保持プロセス(200)。
【請求項13】
前記保持デバイス(10)は、請求項1から11のいずれか一項にしたがって設計されていることを特徴とする、請求項12に記載の保持プロセス(200)。
【請求項14】
前記保持プロセス(200)、とりわけ、開放および/または閉鎖すること(206)は、
- 少なくとも1つのフィーダーデバイス(140)、とりわけ、正確に1つのフィーダーデバイス(140)のための前記開放デバイス(40)の規定された最小開放(208)、および/または、
- 前記保持デバイス(10)の基本本体部(20)の保持体積(22)の中の空気を除湿すること(202)
をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載の保持プロセス(200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための複数のフィーダーデバイスを保持するための保持デバイスに関する。そのうえ、本発明は、保持デバイスによって、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための少なくとも1つのフィーダーデバイスを保持するための保持プロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
基板の上の電子コンポーネントのためのピックアンドプレース技術の分野において、たとえば、(たとえば、樹脂でシールされたハウジングを備えた)多数の異なるコンポーネントが存在しており、それは、はんだ付けプロセスなどのようなさらなる処理ステップの間に、湿気およびコンポーネントの内側でのその膨張によって損傷を受ける可能性がある。これらのコンポーネントは、好ましくは、規定された(とりわけ、乾燥した)環境において保管されるべきである。
【0003】
好ましくは、これらのコンポーネントは、最初に使用される前に、初期には気密に溶接されている。乾燥キャビネットは、すでに開始されたコンポーネントリールの保管のために使用されることが知られており、そこでは、対応する湿気に敏感なコンポーネントが、手で設置される可能性がある。
【0004】
ピックアンドプレースマシンを動作させるために必要とされる手作業を最小化する必要性が、業界において存在している。ピックアンドプレースマシンにコンポーネントを供給するためのコンポーネントコイルのための公知のフィードデバイスは、一体化されたコンポーネントマガジンおよび/またはコンポーネントコイルを備えたフィーダーデバイスによってますます交換されている。湿気に敏感なデバイスを備えたそのようなフィーダーデバイスのための保持デバイスは知られていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の問題は、上記に説明されている先行技術における不利益を排除するかまたは少なくとも部分的に排除することである。とりわけ、本発明の目的は、とりわけ、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための複数のフィーダーデバイスを保持することを容易にする保持デバイスを提供することである。そのうえ、本発明の目的は、また、保持デバイスによって、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための少なくとも1つのフィーダーデバイスを保持するための保持プロセスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に記載された目的は、特許請求の範囲によって実現される。とりわけ、本目的は、独立請求項1の特徴を備えた、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための複数のフィーダーデバイスを保持するための保持デバイスによって実現される。そのうえ、本目的は、独立請求項12の特徴を有する、保持デバイスによって、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための少なくとも1つのフィーダーデバイスを保持するための保持プロセスによって実現される。本発明のさらなる利点および詳細は、従属請求項、明細書、および図面から明らかになる。本発明による保持デバイスに関連して説明されている特徴および詳細は、当然ながら、本発明による保持プロセスに関連しても適用され、それぞれのケースにおいてその逆もまた同様であり、相互的な参照が、個々の本発明の態様の開示に関して行われるかまたは常に行われることが可能であるようになっている。
【0007】
本発明の第1の態様によれば、本目的は、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための複数のフィーダーデバイスを保持するための保持デバイスによって実現される。保持デバイスは、複数のフィーダーデバイスを保持するための保持体積を有する基本本体部と、保持体積を開放および閉鎖するための少なくとも1つの開放デバイスと、を含み、保持デバイスは、検出デバイスおよび制御デバイスを含み、検出デバイスは、少なくとも1つのフィーダーデバイスを輸送するための保持デバイスとは別個の輸送デバイスを検出するように設計されており、制御デバイスは、検出された輸送デバイスに基づいて、開放デバイスを自動的に開放および気密に閉鎖するように設計されている。
【0008】
保持デバイスは、好ましくは、気密であるかまたは本質的に気密であるように設計されている。閉鎖することは、好ましくは、保持体積の気密な閉鎖を可能にする。
【0009】
本発明の文脈において、フィーダーデバイスは、好ましくは、一体化されたコンポーネントマガジン(とりわけ、コンポーネントコイル)を備えたフィーダーデバイスとして理解される。代替的にまたは追加的に、フィーダーデバイスは、フィーダーカセット、テープリール、および/または、異なって設計されたコンポーネント保管デバイスとして理解されるべきである。電子コンポーネントは、好ましくは、湿気に敏感なデバイス(MSD: moisture-sensitive device)として理解されるべきである。フィーダーデバイスは、好ましくは、ピックアンドプレースマシンとともに使用されるときに、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するように設計されている。
【0010】
保持デバイスは、複数のフィーダーデバイスを保持するように設計されている。たとえば、フィーダーデバイスは、10個、20個、または30個のフィーダーデバイスのための保持オプションを提供する。保持デバイスの基本本体部は、好ましくは、ハウジングとして(とりわけ、気密なまたは本質的に気密なハウジングとして)理解されるべきである。「Xまたは本質的にX」という語句は、特徴の根底にある意図された機能を変更することなく、(たとえば、製造公差、材料および/またはプロセス特性に起因する)起こり得る小さな逸脱として、本発明の文脈において理解されるべきである。基本本体部は、基本本体部の中に保持体積を含む。基本本体部は、保持体積の中へフィーダーデバイスを挿入するためにおよび/または保持体積からフィーダーデバイスを除去するために保持体積を開放および閉鎖するための少なくとも1つの開放デバイス(とりわけ、精密に1つの開放デバイス)をさらに含む。開放デバイスおよび/または基本本体部は、好ましくは、保持体積の気密な閉鎖のための少なくとも1つのシーリングデバイスを有している。開放デバイスは、好ましくは、少なくとも部分的に自動化された開放および閉鎖のために設計されている。
【0011】
保持体積の中へのおよび/または保持体積の中からのフィーダーデバイスの挿入および/または除去は、好ましくは、保持デバイスとは別個になっている輸送デバイスによって実施される。輸送デバイスは、少なくとも1つのフィーダーデバイス(とりわけ、複数のフィーダーデバイス)を輸送するように設計されている。好ましくは、輸送デバイスは、公知の輸送ロボットおよび/またはラインロボットとして設計されている。輸送デバイスは、好ましくは、本発明による保持デバイスに関係して、外部の、独立した、および/または移動可能な輸送デバイスとして理解されるべきである。
【0012】
保持デバイスは、制御デバイスおよび検出デバイスに起因して、とりわけ有利である。その理由は、検出デバイスが輸送デバイスを検出するように設計されており、検出された輸送デバイスに基づいて、制御デバイスが開放デバイスを自動的に開放および閉鎖するように設計されているからである。制御デバイスは、好ましくは、データおよび/または信号通信を可能にする様式で、開放デバイスおよび/または検出デバイスに接続されている。制御デバイスは、好ましくは、検出デバイスの検出データを評価するためのロジックデバイスを含む。
【0013】
このように設計された保持デバイスは、それがピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための複数のフィーダーデバイスを保持することをとりわけ容易にするので、とりわけ有利であり、除湿デバイスは、保持体積および開放デバイスの中の湿気に敏感なコンポーネントのための有利な環境を可能にし、制御デバイスおよび検出デバイスに関連して、開放デバイスの有利な自動化された開放および閉鎖、ならびに、保持体積の中へのおよび/または保持体積からのフィーダーデバイスの有利な挿入および/または除去を可能にする。
【0014】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持デバイスは、保持体積の中の空気を除湿するための除湿デバイスを含み、とりわけ、除湿デバイスは、乾燥デバイスおよび/または温度制御デバイスを含み、乾燥デバイスは、保持体積の中の空気を乾燥させるように設計されており、および/または、温度制御デバイスは、保持体積の中の空気の温度を制御するように設計されており、とりわけ、乾燥デバイスおよび温度制御デバイスは、共通の設計のものであるということが提供されることが可能である。
【0015】
保持デバイスは、保持体積の中の空気を除湿するための除湿デバイスを含む。したがって、除湿デバイスは、好ましくは、湿気に敏感なデバイスのための保持体積の中の有利な環境を可能にする。除湿デバイスは、好ましくは、少なくとも1つの空気搬送デバイス(たとえば、ファンおよび/またはブロワー)、および/または、保持体積の空気から液体を貯蔵するための液体貯蔵タンクを含む。代替的にまたは追加的に、除湿デバイスは、保持体積の空気から液体をドレン排出するためのドレンインターフェースを含む。保持体積の中の空気の除湿は、好ましくは、保持体積の中の空気からの湿気の除去として理解されるべきである。
【0016】
乾燥デバイスおよび温度制御デバイスの共通の設計は、好ましくは、共通のハウジングとして、たとえば、加熱デバイスおよび/もしくは空気搬送デバイスの共通の設計として、ならびに/または、共通のフローチャネルとして理解されるべきである。温度制御デバイスは、好ましくは、加熱デバイスおよび/または冷却デバイスとして理解されるべきである。好ましくは、温度制御デバイスおよび/または乾燥デバイスは、保持デバイスの周囲との片側のおよび/または両側の空気交換のために、排出空気デバイスおよび/または供給空気デバイスを有している。このように設計された保持デバイスは、除湿デバイスの設計に起因して、とりわけ有利である。その理由は、それが、保持体積の中の空気を除湿することをとりわけ容易にするからである。
【0017】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持デバイスは、保持体積の中の少なくとも1つの環境値を検出する少なくとも1つのセンサーデバイスを含み、とりわけ、除湿デバイスは、少なくとも1つの検出された環境値に基づいて、保持体積の中の空気を除湿するように設計されているということが、保持デバイスにおいて提供されることが可能である。保持デバイスは、好ましくは、少なくとも1つのセンサーデバイスによって、および/または、少なくとも1つの検出された環境値に基づいて、除湿デバイスを制御するように設計されている。センサーデバイスは、好ましくは、測定デバイスとして設計されている。センサーデバイスは、好ましくは、保持デバイス(とりわけ、保持体積)の中の湿度、温度、および/または圧力に関する少なくとも1つの値を検出するように設計されている。保持デバイスは、好ましくは、とりわけ、少なくとも1つの検出された環境値に基づいて、除湿デバイスを制御および/または調整するための操作ユニットを含む。保持デバイスは、好ましくは、少なくとも1つの検出された環境値、および/または、少なくとも1つの検出された環境値に関する調節可能なセットポイント値を出力するための出力デバイスを含む。このように設計された保持デバイスは、少なくとも1つの環境値を検出するための少なくとも1つのセンサーデバイスに起因して、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中の空気の除湿が、とりわけ、簡単でおよび/または制御された様式で可能になるからである。
【0018】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、検出デバイスは、保持デバイスとは別個の輸送デバイスのアクティブおよび/またはパッシブな検出のために設計されており、および/または、検出デバイスは、輸送デバイスへデータを送るためのおよび/または輸送デバイスからデータを受信するためのデータインターフェースを含むということが、保持デバイスにおいて提供されることが可能である。検出デバイスは、好ましくは、輸送デバイスのアクティブおよび/またはパッシブな検出のために設計されている。明確な説明をすると、輸送デバイスは、検出デバイスによって、アクティブに、たとえば、光学的に、および/または、パッシブに、たとえば、輸送デバイスによる検出デバイスへの開放要求(とりわけ、データベースのおよび/または信号ベースの開放要求)によって、検出されることが可能である。検出デバイスは、好ましくは、IOインターフェース、データインターフェース、および/または信号インターフェースとして設計されることが可能である。検出デバイスは、好ましくは、輸送デバイスを検出するための、および/または、輸送デバイスからデータおよび/または信号を受信するための少なくとも1つのセンサーデバイス(とりわけ、光学センサーデバイス)を含む。このように設計された保持デバイスは、検出デバイスの設計に起因して、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中へおよび/もしくは保持体積からフィーダーデバイスを挿入および/もしくは除去すること、ならびに/または、保持体積の中の空気を除湿することがとりわけ容易であるからである。
【0019】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持デバイスは、保持体積の中の適切な位置に複数のフィーダーデバイスを保持するための複数の位置決めデバイスを含み、とりわけ、複数の位置決めデバイスは、それぞれ少なくとも1つのフィーダーデバイスを保持するための複数のフィーダー位置を含むということが、保持デバイスにおいて提供されることが可能である。本発明の文脈において、複数の位置決めデバイスは、好ましくは、保持体積の中でのフィーダーデバイスの位置決めのためのおよび/またはその位置の固定のためのデバイスとして理解されるべきである。明確に言えば、複数の位置決めデバイスは、たとえば、空間的な境界、パーティション、ウェブ、および/または配置として設計されており、繰り返し可能な様式でおよび/または規定された位置に複数のフィーダーデバイスを有利に保持して位置決めする。位置決めデバイスは、フィーダーデバイス間の有利に規定された距離、および、結果的に、保持体積の中の有利な循環を可能にする。位置決めデバイスは、好ましくは、複数のフィーダー位置を形成し、それぞれのフィーダー位置は、好ましくは、少なくとも1つのまたは正確に1つのフィーダーデバイスを保持するように設計されている。このように設計された保持デバイスは、複数の位置決めデバイスに起因して、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中へおよび/もしくは保持体積からフィーダーデバイスを挿入および/もしくは除去すること、ならびに/または、保持体積の中の空気を除湿することがとりわけ容易であるからである。
【0020】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持デバイスは、認識デバイスを含み、認識デバイスは、保持体積の中の少なくとも1つのフィーダーデバイスを認識するように、および/または、少なくとも1つの空の位置決めデバイスを認識するように設計されており、とりわけ、制御デバイスは、保持体積の中の認識されたフィーダーデバイスおよび/または認識された空の位置決めデバイスに基づいて、開放デバイスを自動的に開放および閉鎖するように設計されているということが、保持デバイスにおいて提供されることが可能である。
【0021】
認識デバイスによる保持体積の中の空の位置決めデバイスおよび/または少なくとも1つのフィーダーデバイスの認識は、有利には、開放デバイスの開放および閉鎖を可能にし、それは、保持体積の中の認識された空の位置決めデバイスおよび/または認識された少なくとも1つのフィーダーデバイスを考慮に入れる。たとえば、開放デバイスは、認識された少なくとも1つのフィーダーデバイスが別個の輸送デバイスによる除去のために解放されるように、制御デバイスによってのみ開放され、たとえば、保持体積の可能な限り最小の開口部が、開放デバイスによって同時に生成される。換言すれば、認識デバイスは、制御デバイスによる開放デバイスの開放のために、保持体積の中の認識された少なくとも1つのフィーダーデバイスおよび/または認識された空の位置決めデバイスの位置を考慮に入れることによって、保持体積の中の空気と環境との間で可能な限り最小の交換を可能にする。保持デバイスは、好ましくは、認識デバイスによって(たとえば、フィーダーIDを読み取ることによって)フィーダーデバイスを認識するように設計されている。これは、たとえば、フィーダーデバイスと保持デバイスとの間の標準インターフェースを介して、ならびに/または、フィーダーデバイスの中のおよび/もしくはフィーダーデバイスの上のRFIDタグを介して、フィーダーデバイスのスイッチングオン(switching on)またはスイッチオンプロセスによって行われる。追加的にまたは代替的に、保持デバイスは、好ましくは、対応する輸送デバイスと通信するように設計されており、送達されることとなるフィーダーデバイスについてのデータが、たとえば、対応するフィーダーデバイスのための位置決めデバイスを選択するときに、処理されて考慮に入れられることが可能であるようになっている。開放デバイスを開放する要求は、好ましくは、アクティブまたはパッシブである。換言すれば、開放デバイスを開放する要求は、保持デバイス、フィーダーデバイス、輸送デバイスによって、および/または、より高いレベルのロジックシステムを介して行われ、対応するロジックシステムは、好ましくは、データ通信を可能にする様式で、保持デバイス、フィーダーデバイスおよび/または輸送デバイスに接続されている。このように設計された保持デバイスは、認識デバイスの設計に起因して、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中へおよび/もしくは保持体積からフィーダーデバイスを挿入および/もしくは除去すること、ならびに/または、保持体積の中の空気を除湿することがとりわけ容易であり、空気の交換が、有利には、開放デバイスを開放するときに最小化されるからである。
【0022】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持デバイスは、保持体積の規定されたセクションごとの開放のための(とりわけ、少なくとも1つのフィーダー位置の規定された最小開放のための)少なくとも1つの開放デバイスを提供されることが可能であり、ならびに/または、開放デバイスは、少なくとも2パーツでおよび/もしくはラテラルローラーシャッターとして設計されている。保持体積が開放されるときに、空気は、保持体積と環境との間で常に交換される可能性があり、それは、保持体積の中の好ましい環境に対して悪影響を有する。したがって、保持体積と環境との間の空気の交換が最小に維持されるように保持体積が開放される場合には、有利なさらなる発展例が提供される。明確な説明をすると、開放デバイスの規定された開放、部分的な開放、および/または最小開放のみが行われ、したがって、保持体積からのおよび/または保持体積の中への少なくとも1つのフィーダーデバイス(とりわけ、1つのフィーダーデバイスのみ)の除去および/または挿入を可能にする場合には有利である。開放デバイスは、好ましくは、正確に1つのフィーダー位置を開放するための開放デバイスとして設計されている。開放デバイスは、好ましくは、ラテラルローラーシャッター、スライドドア、ローラーシャッター、および/または、少なくとも2パーツのものとして設計されている。開放デバイスが、少なくとも2つのローラーシャッター半分体を備えた(とりわけ、開放デバイスおよび/または保持体積の幅の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、または少なくとも95%に対応する幅を有するそれぞれのローラーシャッター半分体を備えた)ラテラルローラーシャッターとして設計されている場合にはとりわけ好ましい。このように設計された開放デバイスは、とりわけ有利である。その理由は、2つのローラーシャッター半分体が一緒に移動するように設計され、それぞれのフィーダーデバイスの前のおよび/または正確に1つのフィーダーデバイスの前の開放スロットを可能にするからである。このように設計された保持デバイスは、開放デバイスの設計に起因して、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中へおよび/もしくは保持体積からフィーダーデバイスを挿入および/もしくは除去すること、ならびに/または、保持体積の中の空気を除湿することがとりわけ容易であり、空気の交換が、有利には、開放デバイスを開放するときに最小化されるからである。
【0023】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持デバイス、とりわけ、複数の位置決めデバイスは、保持体積の中に複数のガイドデバイスを含み、複数のガイドデバイスは、複数のフィーダーデバイスのうちの少なくとも1つをガイドするようにおよび/または取り外し可能に連結するようにそれぞれ設計されているということが、保持デバイスにおいて提供されることが可能である。保持体積の中の複数のフィーダーデバイスのガイドおよび/または取り外し可能な連結は、保持体積の中の複数のフィーダーデバイスの安全で繰り返し可能な配置および/またはその位置の固定を可能にするために、とりわけ有利である。ガイドデバイスは、好ましくは、ガイドレールとして、とりわけ、オメガプロファイルとして、ガイドスロットとして、少なくとも2パーツで、および/または、保持体積の反対側に設計されている。保持体積の中で複数のフィーダーデバイスをガイドすることは、輸送デバイスと保持デバイスとの間の配置の不正確さを有利に補償することを可能にする。取り外し可能な連結は、好ましくは、保持デバイスおよび/または輸送デバイスによるフィーダーデバイスの除去のために取り外し可能である。連結は、たとえば、スナップイン接続および/または突起によって形成されているものとして、明確に説明されている。このように設計された保持デバイスは、複数の位置決めデバイスに起因して、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中へおよび/もしくは保持体積からフィーダーデバイスを挿入および/もしくは除去すること、ならびに/または、保持体積の中の空気を除湿することがとりわけ容易であるからである。
【0024】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持デバイスは、別個の輸送デバイスをカウンター連結デバイス(counter-coupling device)に連結してその位置を固定するための連結デバイスを含むことが可能である。とりわけ輸送デバイスによる保持体積の中へのおよび/または保持体積からのフィーダーデバイスの挿入および/または除去に関して、輸送デバイスおよび保持デバイスが、規定された様式で互いに対して配置および/または位置決めされている場合にはとりわけ有利である。互いに対するこの規定された配置のために、保持デバイスは、別個の輸送デバイスをカウンター連結デバイスに連結してその位置を固定するための連結デバイスを有している。明確な説明をすると、連結デバイスは、別個の輸送デバイスのカウンター連結デバイスとの連結を可能にし、したがって、繰り返し可能な精度で保持デバイスに対する輸送デバイスの規定された配置を確保する。連結デバイスは、好ましくは、カウンター連結デバイスとの連結のために有利なアクセス可能性を提供するために、保持デバイスの外側に配置されている。たとえば、連結デバイスは、ファンネル(funnel)として設計されており、また、球形のカウンター連結デバイスとの連結のために設計されており、球形のカウンター連結デバイスが連結のためにファンネルの中でガイドされるようになっており、カウンター連結デバイスおよび連結デバイスが互いに近付くときに、輸送デバイスが保持デバイスに対して規定された様式で配置されることを可能にする。このように設計された保持デバイスは、連結デバイスに起因して、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中へおよび/もしくは保持体積からフィーダーデバイスを挿入および/もしくは除去すること、ならびに/または、保持体積の中の空気を除湿することがとりわけ容易であるからである。
【0025】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持デバイスは、圧力デバイスを含み、圧力デバイスは、保持体積の中に過圧を発生させるように設計されており、とりわけ、圧力デバイスは、除湿デバイスとともに設計されているということが、保持デバイスにおいて提供されることが可能である。圧力デバイスは、本発明による保持デバイスのための有利な補足物である。その理由は、とりわけ、開放デバイスが開放されるときに、および/または、開放デバイスが開放しているときに、保持デバイスの中の(とりわけ、保持体積の中の)過圧が、周囲からの空気の侵入を有利に低減させるかまたはさらには防止するからである。そのうえ、圧力デバイスは、保持デバイスの基本本体部の中の起こり得る漏出を通した周囲からの空気の侵入を低減させるかまたは防止するのに有利である。圧力デバイスは、好ましくは、保持体積の中に過圧を発生させるためのポンプデバイスを含む。このように設計された保持デバイスは、圧力デバイスに起因して、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中へおよび/もしくは保持体積からフィーダーデバイスを挿入および/もしくは除去すること、ならびに/または、保持体積の中の空気を除湿することがとりわけ容易であるからである。
【0026】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持デバイスは、識別デバイスを含み、識別デバイスは、複数のフィーダーデバイスのうちの少なくとも1つのIDエレメントを識別するように構成されているということが、保持デバイスにおいて提供されることが可能である。正しいフィーダーデバイス、ひいては、正しいコンポーネントが、常に輸送デバイスによって保持デバイスから除去されることが可能であるように、フィーダーデバイスを識別することがとりわけ有利である。したがって、識別デバイスは、有利には、保持デバイスの中のおよび/または輸送デバイスに対するフィーダーデバイスの追跡可能な割り当てを可能にする。IDエレメントの識別から検出されるデータは、好ましくは、保持デバイスのストレージデバイスの上に記憶され、または、たとえば、保持デバイスのデータインターフェースを使用して、別個のサーバーデバイスおよび/もしくは別個のストレージデバイスに送信される。IDエレメントは、たとえば、フィーダーデバイスの上のQRコードおよび/またはバーコードとして設計されている。保持デバイスは、好ましくは、たとえば、フィーダーIDを読み取ることによって、認識デバイスによってフィーダーデバイスを認識するように設計されている。これは、たとえば、フィーダーデバイスと保持デバイスとの間の標準インターフェースを介して、または、フィーダーデバイスの中のおよび/もしくはフィーダーデバイスの上のRFIDタグを介して、フィーダーデバイスのスイッチングオンまたはスイッチオンプロセスによって行われる。このように設計された保持デバイスは、識別デバイスに起因して、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中へおよび/もしくは保持体積からフィーダーデバイスを追跡可能に挿入および/もしくは除去することならびに/または保持体積の中の空気を除湿することをとりわけ容易にするからである。
【0027】
本発明の第2の態様によれば、本目的は、保持デバイスによって、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための少なくとも1つのフィーダーデバイスを保持するための保持プロセスによって実現される。保持プロセスは、
- 保持デバイスの検出デバイスによって、少なくとも1つのフィーダーデバイスを輸送するための保持デバイスとは別個の輸送デバイスを検出することと、
- 検出された輸送デバイスに基づいて、保持デバイスの制御デバイスによって、保持デバイスの開放デバイスによって保持体積を開放および/または閉鎖することと、
を含む。
【0028】
明示的に別段の記述がない限り、上記および下記に説明されている方法ステップは、個別に、一緒に、1回、複数回、同時に、および/または、任意の順序で次々に実施されることが可能である。たとえば、「第1の手順ステップ」および「第2の手順ステップ」のような指定は、任意の時系列的な順序および/または優先順位を必要としない。方法ステップの好適な順序は、方法ステップが列挙された順序で実施されることを提供する。保持体積の中の空気の除湿は、好ましくは、常に、または、条件に応じて、とりわけ、制御された様式で、および/または、保持デバイスのセンサーデバイスによって検出される環境値に応じて行われる。このように設計された保持プロセスは、それがピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを提供するための複数のフィーダーデバイスを保持することをとりわけ容易にするので、とりわけ有利であり、除湿デバイスは、保持体積および開放デバイスの中の湿気に敏感なコンポーネントのための有利な環境を可能にし、制御デバイスおよび検出デバイスに関連して、開放デバイスの有利な自動化された開放および閉鎖、ならびに、保持体積の中へのおよび/または保持体積からのフィーダーデバイスの有利な挿入および/または除去を可能にする。
【0029】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持プロセスにおいて、保持デバイスが第1の態様にしたがって設計されているということが提供されることが可能である。本発明の第1の態様による保持デバイスに関してすでに説明されたすべての利点は、説明されている保持プロセスから結果として生じる。
【0030】
本発明の好適なさらなる発展例によれば、保持プロセスにおいて、保持プロセス、とりわけ、開放および/または閉鎖することは、
- 少なくとも1つのフィーダーデバイス、とりわけ、正確に1つのフィーダーデバイスのための開放デバイスの規定された最小開放、および/または、
- 保持デバイスの基本本体部の保持体積の中の空気を除湿すること
をさらに含むということが提供されることが可能である。
【0031】
保持体積が開放されるときに、空気は、保持体積と環境との間で常に交換される可能性があり、それは、保持体積の中の好ましい環境に対して悪影響を有する。したがって、保持体積と環境との間の空気の交換が最小に維持されるように保持体積が開放される場合には、有利なさらなる発展例が提供される。明確な説明をすると、開放デバイスの規定された開放、部分的な開放、および/または最小開放のみが行われ、したがって、保持体積からのおよび/または保持体積の中への少なくとも1つのフィーダーデバイス(とりわけ、1つのフィーダーデバイスのみ)の除去および/または挿入を可能にする場合には有利である。開放デバイスは、好ましくは、正確に1つのフィーダー位置を開放するための開放デバイスとして設計されている。このように設計された保持プロセスは、とりわけ有利である。その理由は、保持体積の中へおよび/もしくは保持体積からフィーダーデバイスを挿入および/もしくは除去すること、ならびに/または、保持体積の中の空気を除湿することがとりわけ容易であり、空気の交換が、有利には、開放デバイスを開放するときに最小化されるからである。
【0032】
本発明による保持デバイスおよび保持プロセスは、図面に基づいて下記により詳細に説明されている。それらは、それぞれのケースにおいて概略的に示している。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを供給するための複数のフィーダーデバイスを保持するための保持デバイスの斜視図である。
図2】ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを供給するための複数のフィーダーデバイスを保持するための保持デバイスの上面図である。
図3】ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを供給するための複数のフィーダーデバイスを保持するためのさらなる保持デバイスの斜視図である。
図4】ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネントを供給するための複数のフィーダーデバイスを保持するための図3からの保持デバイスの斜視図である。
図5】保持体積を開放および閉鎖するための開放デバイスのさらなる実施形態の斜視図である。
図6】保持体積を開放および閉鎖するための図5からの開放デバイスの構成の斜視図である。
図7】保持プロセスをフローチャートで示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
同じ機能および動作モードを有するエレメントは、図1から図7において同じ参照記号をそれぞれ提供されている。
【0035】
図1は、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネント110を供給するための複数のフィーダーデバイス140を保持するための保持デバイス10の斜視図を概略的に示している。保持デバイス10は、複数のフィーダーデバイス140を保持するための保持体積22を有する基本本体部20と、保持体積22を開放および閉鎖するための開放デバイス40(図示せず)、保持体積22の中の空気を除湿するための除湿デバイス50と、を含む。明瞭化のために、開放デバイス40は、図1には示されていない。保持デバイス10は、検出デバイス60および制御デバイス70をさらに含み、検出デバイス60は、複数のフィーダーデバイス140を輸送するための保持デバイス10とは別個の輸送デバイス160を検出するように設計されており、制御デバイス70は、検出された輸送デバイス160に基づいて、開放デバイス40(図示せず)を自動的に開放および閉鎖するように設計されている。除湿デバイス50は、乾燥デバイス51および温度制御デバイス52を含み、乾燥デバイス51は、保持体積22の中の空気を乾燥させるように設計されており、および/または、温度制御デバイス52は、保持体積22の中の空気の温度を制御するように設計されており、乾燥デバイス51および温度制御デバイス52は、共通の設計のものである。保持デバイス10は、保持体積22の中の複数の環境値を検出するためのセンサーデバイス80を含み、除湿デバイス50は、検出された環境値に基づいて、保持体積22の中の空気を除湿するように設計されている。検出デバイス60は、保持デバイス10とは別個の輸送デバイス160のアクティブおよびパッシブな検出のために設計されており、検出デバイス60は、輸送デバイス160へデータを送信するためのおよび輸送デバイス160からデータを受信するためのデータインターフェース62を含む。保持デバイス10は、保持体積22の中の適切な位置に複数のフィーダーデバイス140を保持するための複数の位置決めデバイス30を含み、複数の位置決めデバイス30は、一度に1つのフィーダーデバイス140を保持するための複数のフィーダー位置24を含む。保持デバイス10(ここでは、複数の位置決めデバイス30)は、保持体積22の中に複数のガイドデバイス32を含み、複数のガイドデバイス32は、複数のフィーダーデバイス140のうちの1つをガイドして取り外し可能に連結するようにそれぞれ設計されている。保持デバイス10は、別個の輸送デバイス160をカウンター連結デバイス162に連結してその位置を固定するための連結デバイス90を含む。保持デバイス10は、識別デバイス100を含み、識別デバイス100は、複数のフィーダーデバイス140のうちの1つのIDエレメント142を識別するように構成されている。
【0036】
図2は、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネント110を供給するための複数のフィーダーデバイス140を保持するための保持デバイス10の上面図を概略的に示している。保持デバイス10は、複数のフィーダーデバイス140を保持するための保持体積22を有する基本本体部20と、保持体積22を開放および閉鎖するための2パーツの開放デバイス40と、保持体積22の中の空気を除湿するための除湿デバイス50と、を含む。保持デバイス10は、検出デバイス60および制御デバイス70をさらに含み、検出デバイス60は、少なくとも1つのフィーダーデバイス140を輸送するための保持デバイス10とは別個の輸送デバイス160(図示せず)を検出するように設計されており、制御デバイス70は、検出された輸送デバイス160(図示せず)に基づいて、開放デバイス40を自動的に開放および閉鎖するように設計されている。明瞭化のために、輸送デバイス160は、図2には示されていない。保持デバイス10は、保持体積22の中の適切な位置に複数のフィーダーデバイス140を保持するための複数の位置決めデバイス30を含み、複数の位置決めデバイス30は、一度に1つのフィーダーデバイス140を保持するための複数のフィーダー位置24を含む。開放デバイス40は、保持体積22の規定されたセクションごとの開放のために設計されており、このケースでは、正確に1つのフィーダー位置24の規定された最小開放のために設計されている。そのうえ、開放デバイス40は、2パーツになっており、ラテラルローラーシャッターとして設計されている。保持デバイス10は、認識デバイス64を含み、認識デバイス64は、保持体積22の中の1つのフィーダーデバイス140を認識するように、および、1つの空の位置決めデバイス30を認識するように設計されており、制御デバイス70は、保持体積22の中の認識されたフィーダーデバイス140および認識された空の位置決めデバイス30に基づいて、開放デバイス40を自動的に開放および閉鎖するように設計されている。
【0037】
図3は、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネント110を供給するための複数のフィーダーデバイス140を保持するためのさらなる保持デバイス10の斜視図を概略的に示している。保持デバイス10は、複数のフィーダーデバイス140を保持するための保持体積22を有する基本本体部20と、保持体積22を開放および閉鎖するための2パーツの開放デバイス40と、を含む。保持デバイス10は、検出デバイス60および制御デバイス70をさらに含み、それらは、共通の設計のものである。開放デバイス40は、2パーツになっており、関節式のラテラルローラーシャッターとして設計されている。開放デバイス40は、図3において閉鎖されて示されている。保持デバイス10は、保持体積22の中の適切な位置に複数のフィーダーデバイス140を保持するための複数の位置決めデバイス30を含み、複数の位置決めデバイス30は、一度に1つのフィーダーデバイス140を保持するための複数のフィーダー位置24を含む。図3では、保持デバイス10は、より良好な図示のために、上部においてカットされた状態または開放した状態で示されている。
【0038】
図4は、ピックアンドプレースマシンに電子コンポーネント110を供給するための複数のフィーダーデバイス140を保持するための図3からの保持デバイス10の斜視図を概略的に示している。保持デバイス10は、複数のフィーダーデバイス140を保持するための保持体積22を有する基本本体部20と、保持体積22を開放および閉鎖するための2パーツの開放デバイス40と、を含む。保持デバイス10は、検出デバイス60および制御デバイス70をさらに含み、それらは、共通の設計のものである。開放デバイス40は、2パーツになっており、関節式のラテラルローラーシャッターとして設計されている。図4では、開放デバイス40は、正確に1つのフィーダーデバイス140が別個の輸送デバイス160(図示せず)による除去のために解放されるように、開放した状態で示されており、有利には、保持体積22と環境との間で可能な限り少ない空気の交換を可能にする。保持デバイス10は、保持体積22の中の適切な位置に複数のフィーダーデバイス140を保持するための複数の位置決めデバイス30を含み、複数の位置決めデバイス30は、一度に1つのフィーダーデバイス140を保持するための複数のフィーダー位置24を含む。図4では、保持デバイス10は、より良好な図示のために、上部においてカットされた状態または開放した状態で示されている。
【0039】
図5は、保持体積22を開放および閉鎖するための開放デバイス40のさらなる実施形態の斜視図を概略的に示している。開放デバイス40は、6パーツになっており、ラテラルローラーシャッターとして設計されている。開放デバイス40は、図5において閉鎖されて示されている。ローラーシャッターの個々のエレメントは、好ましくは、互いに独立して移動されることが可能であり、少なくとも1つのフィーダーデバイス140(図示せず)のための開口部が、ローラーシャッターの2つの隣接するエレメントのそれぞれの対の間に生成されることが可能であるようになっている。
【0040】
図6は、保持体積22を開放および閉鎖するための図5からの開放デバイス40の実施形態の斜視図を概略的に示している。開放デバイス40は、6パーツになっており、ラテラルローラーシャッターとして設計されている。図6では、開放デバイス40は、正確に1つのフィーダーデバイス140が別個の輸送デバイス160(図示せず)による除去のために解放されるように、開放した状態で示されており、有利には、保持体積22と環境との間で可能な限り少ない空気の交換を可能にする。ローラーシャッターの個々のエレメントは、好ましくは、互いに独立して移動されることが可能であり、少なくとも1つのフィーダーデバイス140のための開口部が、ローラーシャッターの2つの隣接するエレメントのそれぞれの対の間に生成されることが可能であるようになっている。
【0041】
図7は、本発明による保持プロセス200の実施形態の概略フローダイアグラムを示している。改善された明確化のために、方法ステップの参照数字のみが、図3に示されている。第1のプロセスステップにおいて、保持プロセス200は、保持デバイス10の基本本体部20の保持体積22の中の空気を除湿すること202を含む。さらなるプロセスステップにおいて、保持プロセス200は、保持デバイス10の検出デバイス60によって、少なくとも1つのフィーダーデバイス140を輸送するための保持デバイス10とは別個の輸送デバイス160の検出204を含む。さらなるプロセスステップにおいて、保持プロセス200は、検出された輸送デバイス160に基づいて、保持デバイス10の制御デバイス70によって、保持デバイス10の開放デバイス40によって保持体積22を開放および/または閉鎖すること206を含む。さらなるプロセスステップにおいて、保持プロセス200は、正確に1つのフィーダーデバイス140のための開放デバイス40の規定された最小開放208を含む。
【符号の説明】
【0042】
10 保持デバイス
20 基本本体部
22 保持体積
24 フィーダー位置
30 位置決めデバイス
32 ガイドデバイス
40 開放デバイス
50 除湿デバイス
51 乾燥デバイス
52 温度制御デバイス
54 圧力デバイス
60 検出デバイス
62 データインターフェース
64 認識デバイス
70 制御デバイス
80 センサーデバイス
90 連結デバイス
100 識別デバイス
110 電子コンポーネント
140 フィーダーデバイス
142 IDエレメント
160 輸送デバイス
162 カウンター連結デバイス
200 保持プロセス
202 除湿
204 検出
206 開放および/または閉鎖
208 規定された最小開放
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】