(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001555
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】電動作業機
(51)【国際特許分類】
H02K 29/08 20060101AFI20241225BHJP
H02K 5/10 20060101ALI20241225BHJP
【FI】
H02K29/08
H02K5/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101200
(22)【出願日】2023-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤井 史成
【テーマコード(参考)】
5H019
5H605
【Fターム(参考)】
5H019BB01
5H019BB05
5H019BB13
5H019BB20
5H019BB22
5H019CC03
5H019DD01
5H605AA02
5H605BB05
5H605BB17
5H605CC01
5H605CC06
5H605DD32
5H605EC07
5H605EC18
(57)【要約】
【課題】モータアセンブリの組立性を向上しつつ、モータケースの内部を防水すること。
【解決手段】電動作業機は、ステータコアとインシュレータとコイルとを含むステータと、ステータに対して回転軸を中心に回転するロータと、ロータに固定されるロータシャフトと、を有するモータと、ロータの回転を検出する磁気センサを支持するセンサ基板と、ロータシャフトにより駆動される出力部と、軸方向一方側に挿入口を有する本体部と、挿入口を塞ぐように本体部に接続される蓋部と、を有し、ステータ、ロータ、及びセンサ基板が収容されるモータケースと、モータの少なくとも一部を覆うようにモータケースに収容される樹脂部と、を備える。センサ基板は、ステータに固定される。
【選択図】
図46
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステータコアとインシュレータとコイルとを含むステータと、前記ステータに対して回転軸を中心に回転するロータと、前記ロータに固定されるロータシャフトと、を有するモータと、
前記ロータの回転を検出する磁気センサを支持するセンサ基板と、
前記ロータシャフトにより駆動される出力部と、
軸方向一方側に挿入口を有する本体部と、前記挿入口を塞ぐように前記本体部に接続される蓋部と、を有し、前記ステータ、前記ロータ、及び前記センサ基板が収容されるモータケースと、
前記モータの少なくとも一部を覆うように前記モータケースに収容される樹脂部と、を備え、
前記センサ基板は、前記ステータに固定される、
電動作業機。
【請求項2】
前記センサ基板は、前記ステータの軸方向一方側に固定される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項3】
前記センサ基板は、前記インシュレータに固定される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項4】
前記センサ基板は、前記インシュレータの軸方向一方側に固定される、
請求項3に記載の電動作業機。
【請求項5】
前記センサ基板は、ねじにより前記インシュレータに固定される、
請求項3に記載の電動作業機。
【請求項6】
前記ステータは、前記インシュレータに固定されるバスバーユニットを含み、
前記センサ基板は、前記バスバーユニットに固定される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項7】
前記バスバーユニットは、前記インシュレータの軸方向一方側に固定される、
請求項6に記載の電動作業機。
【請求項8】
前記センサ基板は、ねじにより前記バスバーユニットに固定される、
請求項6に記載の電動作業機。
【請求項9】
前記モータケースの内部空間と外部空間とを繋ぐように前記本体部に設けられた配線通路に配置される防水部材を備え、
前記コイルに接続される電源線及び前記センサ基板に接続される信号線のそれぞれは、前記防水部材に保持される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項10】
前記信号線は、前記センサ基板に接続される第1信号線と、コネクタを介して前記第1信号線に接続される第2信号線と、を含み、
前記防水部材は、前記第2信号線を保持する、
請求項9に記載の電動作業機。
【請求項11】
前記コネクタは、前記センサ基板の周囲の前記樹脂部に支持される、
請求項10に記載の電動作業機。
【請求項12】
前記コネクタは、前記センサ基板に支持される、
請求項10に記載の電動作業機。
【請求項13】
前記防水部材の内側に配置され、前記コイルに接続される接続端子と、
前記防水部材の内側において前記接続端子及び前記電源線を保持する保持部材と、を備え、
前記電源線は、前記保持部材の内部において前記接続端子に接続される、
請求項9に記載の電動作業機。
【請求項14】
前記信号線は、前記防水部材の内側において前記保持部材に保持される、
請求項13に記載の電動作業機。
【請求項15】
前記保持部材の外周部は、前記防水部材の内周部に密着する、
請求項13に記載の電動作業機。
【請求項16】
前記保持部材は、接着剤を含む、
請求項15に記載の電動作業機。
【請求項17】
前記防水部材の外面と前記配線通路の内面との境界をシールするシール部材を備える、
請求項9に記載の電動作業機。
【請求項18】
前記センサ基板は、径方向内側を向く内周面を有し、
前記磁気センサは、前記内周面に配置される、
請求項1に記載の電動作業機。
【請求項19】
径方向の前記センサ基板の寸法は、軸方向の前記センサ基板の寸法よりも小さい、
請求項18に記載の電動作業機。
【請求項20】
前記センサ基板は、フレキシブル基板を含み、
前記磁気センサは、前記フレキシブル基板に配置される、
請求項19に記載の電動作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、電動作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
電動作業機に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような電動作業機が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1において、電動作業機は、モータアセンブリを備える。モータアセンブリは、モータと、モータを収容するモータケースと、モータケースに収容される樹脂部(伝熱樹脂部)とを有する。また、モータアセンブリは、ロータの回転を検出する磁気センサを支持するセンサ基板を有する。モータアセンブリの組立性を向上しつつ、モータケースの内部を防水する技術が要望される。
【0005】
本明細書で開示する技術は、モータアセンブリの組立性を向上しつつ、モータケースの内部を防水することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、電動作業機を開示する。電動作業機は、ステータコアとインシュレータとコイルとを含むステータと、ステータに対して回転軸を中心に回転するロータと、ロータに固定されるロータシャフトと、を有するモータと、ロータの回転を検出する磁気センサを支持するセンサ基板と、ロータシャフトにより駆動される出力部と、軸方向一方側に挿入口を有する本体部と、挿入口を塞ぐように本体部に接続される蓋部と、を有し、ステータ、ロータ、及びセンサ基板が収容されるモータケースと、モータの少なくとも一部を覆うようにモータケースに収容される樹脂部と、を備えてもよい。センサ基板は、ステータに固定されてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本明細書で開示する技術によれば、モータアセンブリの組立性を向上しつつ、モータケースの内部を防水することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る電動作業機を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係るモータアセンブリを示す斜視図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係るモータアセンブリを示す縦断面図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係るモータアセンブリを示す縦断面図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係るモータアセンブリを示す横断面図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係るモータアセンブリを示す分解斜視図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係るモータアセンブリの一部を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係るモータアセンブリの一部を示す分解斜視図である。
【
図9】
図9は、第1実施形態に係るモータを示す分解斜視図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係るステータとロータ及びロータシャフトとを示す分解斜視図である。
【
図11】
図11は、第1実施形態に係るステータを示す分解斜視図である。
【
図12】
図12は、第1実施形態に係るバスバーユニットを示す分解斜視図である。
【
図13】
図13は、第1実施形態に係るセンサ基板及び蓋部を示す分解斜視図である。
【
図14】
図14は、第1実施形態に係るセンサ基板及び蓋部を示す分解斜視図である。
【
図15】
図15は、第1実施形態に係る第1保持機構を示す分解斜視図である。
【
図16】
図16は、第1実施形態に係る第2保持機構を示す分解斜視図である。
【
図17】
図17は、第1実施形態に係る第1保持機構及び第2保持機構を示す断面図である。
【
図18】
図18は、第1実施形態に係るモータアセンブリの一部を示す断面図である。
【
図19】
図19は、第1実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す分解斜視図である。
【
図20】
図20は、第1実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す断面図である。
【
図21】
図21は、第1実施形態に係る樹脂部の形成方法を説明するための断面図である。
【
図22】
図22は、第1実施形態に係る樹脂部が形成された後のモータアセンブリの一部を示す斜視図である。
【
図23】
図23は、第2実施形態に係るステータを示す分解斜視図である。
【
図24】
図24は、第2実施形態に係るステータを示す断面斜視図である。
【
図25】
図25は、第3実施形態に係るバスバーユニットを示す斜視図である。
【
図26】
図26は、第3実施形態に係るバスバーユニットを示す分解斜視図である。
【
図27】
図27は、第4実施形態に係る区画リブを示す断面図である。
【
図28】
図28は、第5実施形態に係る第1保持機構を示す分解斜視図である。
【
図29】
図29は、第5実施形態に係る第1保持機構を示す断面図である。
【
図30】
図30は、第6実施形態に係る第1保持機構を示す分解斜視図である。
【
図31】
図31は、第6実施形態に係る第1保持機構を示す断面図である。
【
図32】
図32は、第7実施形態に係る第1保持機構を示す分解斜視図である。
【
図33】
図33は、第7実施形態に係る第1保持機構を示す断面図である。
【
図34】
図34は、第8実施形態に係る第1保持機構を示す分解斜視図である。
【
図35】
図35は、第8実施形態に係る第1保持機構を示す断面図である。
【
図36】
図36は、第9実施形態に係る第1保持機構を示す分解斜視図である。
【
図37】
図37は、第9実施形態に係る第1保持機構を示す断面図である。
【
図38】
図38は、第10実施形態に係る第2保持機構を示す分解斜視図である。
【
図39】
図39は、第10実施形態に係る第2保持機構を示す断面図である。
【
図40】
図40は、第11実施形態に係る第2保持機構を示す分解斜視図である。
【
図41】
図41は、第11実施形態に係る第2保持機構を示す断面図である。
【
図42】
図42は、第12実施形態に係る第2保持機構を示す斜視図である。
【
図43】
図43は、第12実施形態に係る第2保持機構を示す断面図である。
【
図44】
図44は、第13実施形態に係る第2保持機構を示す分解斜視図である。
【
図45】
図45は、第13実施形態に係る第2保持機構を示す断面図である。
【
図46】
図46は、第14実施形態に係るモータアセンブリの一部を示す断面図である。
【
図47】
図47は、第14実施形態に係るモータアセンブリの一部を拡大した断面図である。
【
図48】
図48は、第14実施形態に係るモータ及びセンサ基板を示す分解斜視図である。
【
図49】
図49は、第14実施形態に係るモータアセンブリの一部を示す斜視図である。
【
図50】
図50は、第15実施形態に係るモータアセンブリの一部を拡大した断面図である。
【
図51】
図51は、第16実施形態に係るモータアセンブリの一部を示す斜視図である。
【
図52】
図52は、第16実施形態に係るモータアセンブリの一部を拡大した断面図である。
【
図53】
図53は、第16実施形態に係るセンサ基板を示す斜視図である。
【
図54】
図54は、第17実施形態に係るセンサ基板を示す斜視図である。
【
図55】
図55は、第18実施形態に係るモータアセンブリの一部を示す断面図である。
【
図56】
図56は、第18実施形態に係るモータアセンブリの一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
1つ又はそれ以上の実施形態において、電動作業機は、ステータコアとインシュレータとコイルとを含むステータと、ステータに対して回転軸を中心に回転するロータと、ロータに固定されるロータシャフトと、を有するモータと、ロータの回転を検出する磁気センサを支持するセンサ基板と、ロータシャフトにより駆動される出力部と、軸方向一方側に挿入口を有する本体部と、挿入口を塞ぐように本体部に接続される蓋部と、を有し、ステータ、ロータ、及びセンサ基板が収容されるモータケースと、モータの少なくとも一部を覆うようにモータケースに収容される樹脂部と、を備えてもよい。センサ基板は、ステータに固定されてもよい。
【0010】
上記の構成では、モータケースの内部が防水される。また、モータアセンブリの組立性が向上する。また、モータに接続される電源線とセンサ基板に接続される信号線とがほぼ同じ高さに配置されるので、電源線及び信号線のそれぞれが円滑に引き回される。例えば、電源線及び信号線のそれぞれを、本体部に設けられた配線通路に通すことができる。
上記の構成では、センサ基板はステータとともにモータケースに収容されるので、センサ基板がモータケースにより防水される。また、モータアセンブリを組み立てる場合、ステータとともにセンサ基板を挿入口から本体部に挿入すればよいので、モータアセンブリの組立性が向上する。また、モータに接続される電源線とセンサ基板に接続される信号線とがほぼ同じ高さに配置されるので、電源線及び信号線のそれぞれが円滑に引き回される。例えば、電源線及び信号線のそれぞれを、本体部に設けられた配線通路に通すことができる。
【0011】
1つ又はそれ以上の実施形態において、センサ基板は、ステータの軸方向一方側に固定されてもよい。
【0012】
上記の構成では、センサ基板がモータケースにより防水される。また、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0013】
1つ又はそれ以上の実施形態において、センサ基板は、インシュレータに固定されてもよい。
【0014】
上記の構成では、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0015】
1つ又はそれ以上の実施形態において、センサ基板は、インシュレータの軸方向一方側に固定されてもよい。
【0016】
上記の構成では、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0017】
1つ又はそれ以上の実施形態において、センサ基板は、ねじによりインシュレータに固定されてもよい。
【0018】
上記の構成では、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0019】
1つ又はそれ以上の実施形態において、ステータは、インシュレータに固定されるバスバーユニットを含んでもよい。センサ基板は、バスバーユニットに固定されてもよい。
【0020】
上記の構成では、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0021】
1つ又はそれ以上の実施形態において、バスバーユニットは、インシュレータの軸方向一方側に固定されてもよい。
【0022】
上記の構成では、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0023】
1つ又はそれ以上の実施形態において、センサ基板は、ねじによりバスバーユニットに固定されてもよい。
【0024】
上記の構成では、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0025】
1つ又はそれ以上の実施形態において、電動作業機は、モータケースの内部空間と外部空間とを繋ぐように本体部に設けられた配線通路に配置される防水部材を備えてもよい。コイルに接続される電源線及びセンサ基板に接続される信号線のそれぞれは、防水部材に保持されてもよい。
【0026】
上記の構成では、モータ及びセンサ基板が防水される。また、電源線及び信号線のそれぞれが1つの防水部材に保持される。電源線用の防水部材と信号線用の防水部材とを別々に設けなくてもよいので、モータアセンブリの部品点数が削減され、モータアセンブリのコストが抑制される。また、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0027】
1つ又はそれ以上の実施形態において、信号線は、センサ基板に接続される第1信号線と、コネクタを介して第1信号線に接続される第2信号線と、を含んでもよい。防水部材は、第2信号線を保持してもよい。
【0028】
上記の構成では、例えば第2信号線を保持した防水部材を本体部に取り付けた後、コネクタを介して第1信号線と第2信号線とを接続することができるので、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0029】
1つ又はそれ以上の実施形態において、コネクタは、センサ基板の周囲の樹脂部に支持されてもよい。
【0030】
上記の構成では、コネクタが適正な位置に配置される。
【0031】
1つ又はそれ以上の実施形態において、コネクタは、センサ基板に支持されてもよい。
【0032】
上記の構成では、コネクタが適正な位置に配置される。
【0033】
1つ又はそれ以上の実施形態において、電動作業機は、防水部材の内側に配置され、コイルに接続される接続端子と、防水部材の内側において接続端子及び電源線を保持する保持部材と、を備えてもよい。電源線は、保持部材の内部において接続端子に接続されてもよい。
【0034】
上記の構成では、モータケースの外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、電源線と接続端子とが安定して接続される。
【0035】
1つ又はそれ以上の実施形態において、信号線は、防水部材の内側において保持部材に保持されてもよい。
【0036】
上記の構成では、電源線及び信号線のそれぞれが1つの保持部材に保持されるので、モータアセンブリの部品点数が削減され、モータアセンブリのコストが抑制される。また、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0037】
1つ又はそれ以上の実施形態において、保持部材の外周部は、防水部材の内周部に密着してもよい。
【0038】
上記の構成では、モータケースの外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。
【0039】
1つ又はそれ以上の実施形態において、保持部材は、接着剤を含んでもよい。
【0040】
上記の構成では、電源線と信号線とが接着剤により防水部材に固定される。
【0041】
1つ又はそれ以上の実施形態において、防水部材の外面と配線通路の内面との境界をシールするシール部材が設けられてもよい。
【0042】
上記の構成では、モータケースの外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。
【0043】
1つ又はそれ以上の実施形態において、センサ基板は、径方向内側を向く内周面を有してもよい。磁気センサは、センサ基板の内周面に配置されてもよい。
【0044】
上記の構成では、モータアセンブリの組立性が向上する。
【0045】
1つ又はそれ以上の実施形態において、径方向のセンサ基板の寸法は、軸方向のセンサ基板の寸法よりも小さくてもよい。
【0046】
上記の構成では、モータアセンブリの組立性が向上する。また、径方向においてセンサ基板が大型化することが抑制される。
【0047】
1つ又はそれ以上の実施形態において、センサ基板は、フレキシブル基板を含んでもよい。磁気センサは、フレキシブル基板に配置されてもよい。
【0048】
上記の構成では、モータアセンブリの組立性が向上する。また、径方向においてセンサ基板が大型化することが抑制される。
【0049】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0050】
電動作業機1は、モータ12を有する。実施形態においては、モータ12の回転軸AXに平行な方向を適宜、軸方向、と称する。モータ12の回転軸AXの放射方向を適宜、径方向、と称する。モータ12の回転軸AXを周回する方向を適宜、周方向又は回転方向、と称する。
【0051】
軸方向において、モータ12の中心に近い位置又は接近する方向を適宜、軸方向内側、と称し、モータ12の中心から遠い位置又は離隔する方向を適宜、軸方向外側、と称する。軸方向の一方側の位置又は一方側の方向を適宜、軸方向一方側、と称し、軸方向の他方側の位置又は他方側の方向を適宜、軸方向他方側、と称する。径方向において、モータ12の回転軸AXに近い位置又は接近する方向を適宜、径方向内側、と称し、モータ12の回転軸AXから遠い位置又は離隔する方向を適宜、径方向外側、と称する。周方向の一方側の位置又は一方側の方向を適宜、周方向一方側、と称し、周方向の他方側の位置又は他方側の方向を適宜、周方向他方側、と称する。
【0052】
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。
【0053】
<電動作業機>
図1は、本実施形態に係る電動作業機1を示す斜視図である。本実施形態において、電動作業機1は、園芸工具(Outdoor Power Equipment)の一種であるチェーンソーである。
【0054】
電動作業機1は、ハウジング2と、フロントグリップ部3と、ハンドガード4と、バッテリカバー5と、コントローラ6と、トリガロックレバー7と、トリガスイッチ8と、ガイドバー9と、ソーチェーン10と、モータアセンブリ11とを備える。
【0055】
ハウジング2は、合成樹脂により形成される。ハウジング2は、モータ収容部14と、バッテリ保持部15と、リヤグリップ部16とを有する。
【0056】
モータ収容部14は、モータアセンブリ11を収容する。モータアセンブリ11は、モータ12を有する。
【0057】
バッテリ保持部15は、バッテリパック(不図示)を保持する。バッテリ保持部15は、バッテリパックが装着されるバッテリ装着部を有する。バッテリ保持部15は、バッテリ装着部を介してバッテリパックを保持する。バッテリ保持部15は、モータ収容部14の後端部に接続される。バッテリカバー5は、バッテリ保持部15に保持されたバッテリパックを覆うように配置される。
【0058】
バッテリパックは、バッテリ保持部15に着脱可能である。バッテリパックは、二次電池を含む。本実施形態において、バッテリパックは、充電式のリチウムイオン電池を含む。バッテリパックは、電動作業機1の電源部として機能する。バッテリパックは、バッテリ保持部15に保持されることにより、電動作業機1に電力を供給可能である。
【0059】
リヤグリップ部16は、電動作業機1を使用する作業者の手で握られる。リヤグリップ部16は、バッテリ保持部15の後端部に接続される。リヤグリップ部16の一部は、バッテリ保持部15の後端部の上部に接続される。リヤグリップ部16の一部は、バッテリ保持部15の後端部の下部に接続される。
【0060】
モータ収容部14の左部に吸気口2Aが設けられる。モータ収容部14の前部に排気口2Bが設けられる。ハウジング2の外部の空気は、吸気口2Aを介してハウジング2の内部に流入することができる。ハウジング2の内部の空気は排気口2Bを介してハウジング2の外部に流出することができる。
【0061】
フロントグリップ部3は、作業者の手で握られる。フロントグリップ部3は、合成樹脂により形成される。フロントグリップ部3は、パイプ状の部材である。フロントグリップ部3は、ハウジング2に接続される。フロントグリップ部3の左端部は、モータ収容部14の左側面に接続される。フロントグリップ部3の右端部は、バッテリ保持部15の右側面に接続される。
【0062】
ハンドガード4は、フロントグリップ部3を握った作業者の手を保護する。ハンドガード4は、フロントグリップ部3の前方に配置される。ハンドガード4は、モータ収容部14の上部に接続される。
【0063】
コントローラ6は、電動作業機1を制御する制御信号を出力する。コントローラ6は、バッテリパックからモータ12に供給される駆動電流を制御する。コントローラ6は、モータ収容部14に収容される。
【0064】
トリガロックレバー7は、トリガスイッチ8が操作可能な状態になるように電動作業機1の作業者に操作される。トリガロックレバー7は、リヤグリップ部16に配置される。
【0065】
トリガスイッチ8は、モータ12を駆動するために電動作業機1の作業者に操作される。トリガスイッチ8は、リヤグリップ部16に配置される。作業者は、リヤグリップ部16を手で握って、トリガロックレバー7を操作した後、指でトリガスイッチ8を操作することができる。トリガスイッチ8が操作されることにより、モータ12に駆動電流が供給され、モータ12が駆動される。
【0066】
ガイドバー9は、ソーチェーン10をガイドする。ガイドバー9は、前後方向に長い板状の部材である。ガイドバー9は、ハウジング2から前方に延伸する。
【0067】
ソーチェーン10は、モータ12により駆動される電動作業機1の出力部である。ソーチェーン10は、相互に連結された複数のカッタを含む。ソーチェーン10は、ガイドバー9の周縁部に配置される。モータ12とソーチェーン10とは、スプロケットを含む動力伝達機構(不図示)を介して連結される。トリガスイッチ8が操作され、モータ12が駆動されると、ソーチェーン10がガイドバー9の周縁部を移動する。
【0068】
<モータアセンブリ>
次に、モータアセンブリ11について説明する。以下の説明においては、左、右、前、後、上、及び下の用語を用いて各部の位置関係について説明する。これらの用語は、モータアセンブリ11の中心を基準とした相対位置又は方向を示す。
【0069】
以下の説明において、モータ12の回転軸AXは、上下方向に延伸することとする。回転軸AXに平行な軸方向と上下方向とは、一致する。軸方向一方側は、上方側であり、軸方向他方側は、下方側である。
【0070】
なお、モータアセンブリ11を
図1に示した電動作業機1に適用する場合、モータアセンブリ11は、モータ12の回転軸AXが電動作業機1の左右方向に一致するように配置されてもよい。
【0071】
図2は、本実施形態に係るモータアセンブリ11を示す斜視図である。
図3及び
図4のそれぞれは、本実施形態に係るモータアセンブリ11を示す縦断面図である。
図3は、
図2のA-A線断面矢視図に相当する。
図4は、
図2のB-B線断面矢視図に相当する。
図5は、本実施形態に係るモータアセンブリ11を示す横断面図である。
図6は、本実施形態に係るモータアセンブリ11を示す分解斜視図である。
【0072】
モータアセンブリ11は、モータ12と、モータケース13と、ベアリング17と、ベアリング18と、センサ基板19と、シール部材20と、シール部材21と、シール部材22と、第1保持機構23と、第2保持機構24と、樹脂部25とを有する。
【0073】
モータ12は、電動作業機1の動力源である。モータ12は、バッテリパックから供給される駆動電流に基づいて駆動する電動モータである。
【0074】
モータ12は、インナロータ型のブラシレスモータである。モータ12は、ステータ26と、ステータ26に対して回転するロータ27と、ロータ27に固定されるロータシャフト28とを有する。ステータ26は、ロータ27の少なくとも一部を囲むように配置される。ロータ27は、回転軸AXを中心に回転する。ソーチェーン10は、ロータシャフト28により駆動される。
【0075】
モータケース13は、モータ12の少なくとも一部を収容する。本実施形態において、モータケース13は、少なくともステータ26及びロータ27を収容する。モータケース13は、ステータ26及びロータ27が配置される内部空間を有する。モータケース13の内部空間において、ステータ26は、ロータ27の少なくとも一部を囲むように配置される。内部空間は、閉鎖空間である。本実施形態において、内部空間は、実質的に密閉された密閉空間である。内部空間に、ロータシャフト28の一部が配置される。
【0076】
モータケース13は、金属製である。本実施形態において、モータケース13は、アルミニウム製である。なお、モータケース13は、アルミダイカスト(ADC12)製でもよいし、マグネシウム合金ダイカスト(MDC1D)でもよい。
【0077】
モータケース13は、本体部29と、蓋部30とを含む。
【0078】
本体部29は、ステータ26、ロータ27、及びセンサ基板19を収容する。ステータ26及びロータ27は、本体部29の内側に配置される。
【0079】
本体部29は、筒部31と、壁部32と、放熱フィン33とを含む。筒部31は、回転軸AXを囲むように設けられる。筒部31は、ステータ26を囲むように配置される。壁部32は、筒部31の下端部の開口を塞ぐように壁部32の下端部に接続される。本体部29は、上方側に挿入口34を有する。挿入口34は、本体部29の上端部に設けられる。ステータ26は、本体部29の挿入口34を介して本体部29の内側に挿入される。放熱フィン33は、筒部31の外面から径方向外側に突出するように設けられる。放熱フィン33は、筒部31の外面において軸方向に延伸するように配置される。放熱フィン33は、周方向に間隔をあけて複数設けられる。
【0080】
蓋部30は、本体部29の挿入口34を塞ぐように本体部29の上端部に接続される。本体部29の挿入口34が蓋部30により塞がれるように本体部29と蓋部30とが接続されることにより、本体部29と蓋部30との間に内部空間が形成される。ステータ26を含むモータ12の少なくとも一部が本体部29の内側に配置された後、本体部29の挿入口34が蓋部30で塞がれることにより、モータ12の少なくとも一部が内部空間に配置される。
【0081】
本体部29において挿入口34の周囲に複数のねじボス部35が設けられる。本実施形態において、ねじボス部35は、周方向に間隔をあけて4つ設けられる。複数のねじボス部35のそれぞれにねじ孔が設けられる。蓋部30の周縁部に複数のねじボス部36が設けられる。本実施形態において、ねじボス部36は、周方向に間隔をあけて4つ設けられる。複数のねじボス部36のそれぞれに開口が設けられる。ねじボス部36の開口にねじ37の中間部が配置された状態で、ねじ37の先端部がねじボス部35のねじ孔に結合されることにより、本体部29と蓋部30とが固定される。
【0082】
蓋部30は、ロータシャフト28の上部が配置される筒部38を有する。壁部32は、ロータシャフト28の下部が配置される筒部39を有する。筒部38は、蓋部30の上面から上方に突出する。筒部39は、壁部32の下面から下方に突出する。モータケース13の内部空間とモータケース13の外部空間とは、筒部38の内側通路を介して繋がる。モータケース13の内部空間とモータケース13の外部空間とは、筒部39の内側通路を介して繋がる。
【0083】
ベアリング17及びベアリング18のそれぞれは、ロータシャフト28を支持する。ロータシャフト28は、ベアリング17及びベアリング18のそれぞれに回転可能に支持される。ベアリング17は、筒部38に保持される。ベアリング18は、筒部39に保持される。
【0084】
ロータシャフト28の上端部及び下端部のそれぞれは、モータケース13の外部に配置される。ロータシャフト28の下端部は、スプロケットを含む動力伝達機構(不図示)を介してソーチェーン10に連結される。ソーチェーン10は、ロータシャフト28により駆動される。ロータシャフト28が回転することにより、ソーチェーン10が駆動する。
【0085】
シール部材20は、ロータシャフト28と筒部38との境界をシールする。シール部材20は、オイルシールを含む。シール部材20は、筒部38の内側に配置される。シール部材20は、ロータシャフト28と筒部38との間に圧入される。シール部材20は、筒部38に支持される。
【0086】
シール部材21は、ロータシャフト28と筒部39との境界をシールする。シール部材21は、オイルシールを含む。シール部材21は、筒部39の内側に配置される。シール部材21は、ロータシャフト28と筒部39との間に圧入される。シール部材21は、筒部39に支持される。
【0087】
シール部材22は、本体部29と蓋部30との境界をシールする。シール部材22は、Oリングを含む。シール部材22は、挿入口34を囲むように配置される。本体部29の上端部は、蓋部30の内面(下面)に対向するように配置される。
【0088】
樹脂部25は、合成樹脂製である。樹脂部25は、モータケース13に収容される。樹脂部25は、モータケース13の内部空間に配置される。樹脂部25は、モータケース13の内部空間において、モータ12の少なくとも一部を覆うように配置される。樹脂部25は、モータケース13の内面の少なくとも一部に接触する。
【0089】
図7は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す斜視図である。
図7は、モータアセンブリ11から蓋部30及び樹脂部25を除去した図に相当する。
図8は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す分解斜視図である。
図8は、
図7に示したモータアセンブリ11の一部を分解した図に相当する。
図9は、本実施形態に係るモータ12を示す分解斜視図である。
図10は、本実施形態に係るステータ26とロータ27及びロータシャフト28とを示す分解斜視図である。
図11は、本実施形態に係るステータ26を示す分解斜視図である。
【0090】
ステータ26は、ステータコア40と、インシュレータ41と、コイル42と、バスバーユニット43とを有する。
【0091】
ステータコア40は、積層された複数の鋼板を含む。鋼板は、鉄を主成分とする金属製の板である。ステータコア40は、環状のヨーク44と、ヨーク44の内周面から径方向内側に突出するティース45とを有する。ヨーク44は、回転軸AXを囲むように配置される。ティース45は、周方向に複数配置される。本実施形態において、ティース45は、12個配置される。複数のティース45は、周方向に等間隔で配置される。
【0092】
インシュレータ41は、ステータコア40の表面の少なくとも一部を覆う。インシュレータ41は、少なくともコイル42が巻かれるティース45のコイル支持面を覆う。本実施形態において、インシュレータ41は、コイル支持面の全部を覆うように設けられる。インシュレータ41は、合成樹脂製である。インシュレータ41は、ステータコア40に固定される。インシュレータ41は、ステータコア40と一体成型される。インシュレータ41は、インサート成形によりステータコア40に固定される。
【0093】
コイル42は、インシュレータ41を介してティース45に巻かれる。コイル42は、インシュレータ41を介してティース45のコイル支持面の周囲に配置される。コイル42とステータコア40とは、インシュレータ41により絶縁される。コイル42は、周方向に複数設けられる。本実施形態において、コイル42は、12個設けられる。
【0094】
バスバーユニット43は、バッテリパックからの駆動電流を供給される。バスバーユニット43は、インシュレータ41の上部に固定される。バスバーユニット43は、ステータコア40よりも上一方側においてインシュレータ41に固定される。バスバーユニット43は、バスバーねじ46によりインシュレータ41に固定される。バッテリパックからの駆動電流は、コントローラ6を介してバスバーユニット43に供給される。
【0095】
図12は、本実施形態に係るバスバーユニット43を示す分解斜視図である。バスバーユニット43は、外部端子47と、ヒュージング端子48と、短絡部材49と、絶縁部材50とを有する。
【0096】
外部端子47は、接続端子51に接続される。接続端子51と外部端子47とは、端子ねじ52により固定される。接続端子51は、電源線53に接続される。外部端子47は、接続端子51を介して電源線53に接続される。外部端子47は、接続端子51、電源線53、及びコントローラ6を介してバッテリパックに接続される。バッテリパックからの駆動電流は、電源線53及び接続端子51を介して外部端子47に供給される。実施形態において、外部端子47は、3つ設けられる。
【0097】
ヒュージング端子48は、コイル42に接続される。相互に隣り合う一部のコイル42は、接続線54を介して接続される。ヒュージング端子48は、インシュレータ41の上部に保持された状態で、接続線54に接続される。ヒュージング端子48と接続線54とが溶接されることにより、ヒュージング端子48は、接続線54を介してコイル42に接続される。
【0098】
短絡部材49は、径方向に対向する一対の接続線54を接続(短絡)する。径方向に対向する一対の接続線54は、周方向において180[°]離れている。短絡部材49は、外部端子47とヒュージング端子48とを接続する。短絡部材49は、導電部材である。回転軸AXと直交する面内において、短絡部材49は、湾曲する。短絡部材49は、複数設けられる。実施形態において、短絡部材49は、3つ設けられる。短絡部材49は、1つの外部端子47と2つのヒュージング端子48とを接続(短絡)する。
【0099】
外部端子47は、短絡部材49及び接続端子51のそれぞれに接続される。外部端子47は、短絡部材49及びヒュージング端子48を介してコイル42に接続される。接続端子51は、外部端子47、短絡部材49、及びヒュージング端子48を介してコイル42に接続される。短絡部材49は、径方向に対向する一対のコイル42を接続(短絡)する。接続端子51は、電源線53に接続される。外部端子47は、接続端子51を介して電源線53に接続される。外部端子47と接続端子51とは、端子ねじ52により固定される。外部端子47は、接続端子51、電源線53、及びコントローラ6を介してバッテリパックに接続される。電源線53は、接続端子51、外部端子47、及び短絡部材49を介してコイル42に接続されるリード線である。バッテリパックからコイル42の駆動電流が出力される。バッテリパックから出力されたコイル42の駆動電流は、コントローラ6、電源線53、接続端子51、外部端子47、及び短絡部材49を介して、コイル42に供給される。
【0100】
絶縁部材50は、合成樹脂製である。絶縁部材50は、回転軸AXを囲むように設けられる。絶縁部材50は、短絡部材49の少なくとも一部を覆う。短絡部材49は、絶縁部材50の内部に配置される。絶縁部材50は、外部端子47及び短絡部材49を支持する。ヒュージング端子48は、短絡部材49を介して絶縁部材50に支持される。
【0101】
コントローラ6は、バッテリパックからバスバーユニット43に供給される駆動電流を制御する。バッテリパックからの駆動電流は、コントローラ6、電源線53、及び接続端子51を介して、バスバーユニット43の外部端子47に供給される。バッテリパックから外部端子47に供給された駆動電流は、短絡部材49を流れた後、コイル42に供給される。
【0102】
ロータ27は、ロータコア55と、ロータ磁石56とを有する。
【0103】
ロータコア55は、積層された複数の鋼板を含む。鋼板は、鉄を主成分とする金属製の板である。ロータコア55は、回転軸AXを囲むように配置される。ステータコア40は、ロータコア55の周囲に配置される。
【0104】
ロータ磁石56は、永久磁石である。ロータ磁石56は、ロータコア55に支持される。ロータ磁石56は、ロータコア55の内部に配置される。ロータ磁石56は、周方向に複数設けられる。本実施形態において、ロータ磁石56は、8個設けられる。
【0105】
図5に示すように、本実施形態において、ロータコア55は、周方向に間隔をあけて設けられた複数の中空孔57を有する。中空孔57は、ロータコア55の上端面と下端面とを貫くように形成される。中空孔57は、ロータ磁石56よりも径方向内側に設けられる。本実施形態において、中空孔57は、4個設けられる。中空孔57により、ロータコア55が軽量化される。
【0106】
ロータシャフト28は、軸方向に延伸する。ロータシャフト28の中心軸と回転軸AXとは、一致する。ロータシャフト28は、ロータコア55の内側に配置される。ロータコア55とロータシャフト28とは固定される。本実施形態において、ロータシャフト28の周囲に筒状部材58が配置される。筒状部材58は、電気絶縁性材料により形成される。ロータシャフト28は、筒状部材58を介してロータコア55に固定される。ロータシャフト28の上部は、ロータコア55の上端面から上方に突出する。ロータシャフト28の下部は、ロータコア55の下端面から下方に突出する。
【0107】
コントローラ6を介してバッテリパックからコイル42に駆動電流が供給されることにより、ステータ26において回転磁界が生成される。回転磁界が生成されることにより、ロータ27及びロータシャフト28が回転軸AXを中心に回転する。
【0108】
本実施形態において、樹脂部25は、モータケース13の内部空間において、ステータコア40及びインシュレータ41のそれぞれを覆うように配置される。また、樹脂部25は、モータケース13の内部空間において、バスバーユニット43及びバスバーねじ46を覆うように配置される。
【0109】
樹脂部25は、高熱伝導性且つ電気絶縁性である。樹脂部25の熱伝導率は、インシュレータ41の熱伝導率よりも高い。例えばインシュレータ41がナイロン樹脂製であり、ナイロン樹脂の熱伝導率が0.2[W/m・K]である場合、樹脂部25に使用される合成樹脂の熱伝導率は、0.2[W/m・K]よりも高い。
【0110】
熱伝導率が0.2[W/m・K]よりも高い絶縁性の合成樹脂として、不飽和ポリエステル樹脂が例示される。なお、樹脂部25は、絶縁性の熱伝導性フィラーが含有されたナイロン樹脂製でもよい。
【0111】
図13及び
図14のそれぞれは、本実施形態に係るセンサ基板19及び蓋部30を示す分解斜視図である。
図13は、センサ基板19及び蓋部30を右後上方から見た図である。
図14は、センサ基板19及び蓋部30を右前下方から見た図である。
【0112】
センサ基板19は、ロータ27の回転を検出する磁気センサ59を支持する。センサ基板19は、モータケース13の内部空間に配置される。センサ基板19は、円環状である。センサ基板19は、ロータシャフト28の周囲に配置される。センサ基板19は、磁気センサ59が実装される回路基板60と、磁気センサ59及び回路基板60の表面の少なくとも一部を覆う樹脂膜61とを含む。回路基板60は、プリント配線板(PWB:Printed Wiring Board)を含む。回路基板60を形成する材料として、エポキシ樹脂が例示される。なお、回路基板60は、アルミニウムのような金属製でもよいし、エポキシ樹脂よりも熱伝導率が高い放熱樹脂製でもよい。樹脂膜61は、断熱膜として機能する。
【0113】
軸方向において、センサ基板19は、蓋部30とステータ26との間に配置される。センサ基板19は、モータケース13に固定される。センサ基板19は、基板ねじ62により蓋部30に固定される。
【0114】
磁気センサ59は、ロータ磁石56を検出する。磁気センサ59は、ロータ磁石56に対向するようにセンサ基板19に支持される。磁気センサ59として、ホール素子が例示される。磁気センサ59は、ロータ磁石56を検出することによって、ロータ27の回転を検出する。センサ基板19に信号線63が接続される。信号線63は、5本配置される。磁気センサ59の検出信号は、信号線63を介してコントローラ6に送信される。
【0115】
第1保持機構23は、電源線53を保持する。第2保持機構24は、信号線63を保持する。第1保持機構23は、本体部29に配置される。第2保持機構24は、蓋部30に配置される。
【0116】
図15は、本実施形態に係る第1保持機構23を示す分解斜視図である。
図16は、本実施形態に係る第2保持機構24を示す分解斜視図である。
図17は、本実施形態に係る第1保持機構23及び第2保持機構24を示す断面図である。
【0117】
第1保持機構23は、接続端子51及び電源線53を保持する防水部材65を有する。防水部材65は、合成樹脂製である。防水部材65は、例えばナイロン樹脂製である。接続端子51及び電源線53のそれぞれは、防水部材65の内側に配置される。接続端子51と電源線53とは、防水部材65の内側において溶接又は接着剤64により固定される。接続端子51と防水部材65とは、溶接又は接着剤64により固定される。電源線53と防水部材65とは、溶接又は接着剤64により固定される。
【0118】
モータケース13は、防水部材65が配置される配線通路67を有する。配線通路67は、モータケース13の内部空間と外部空間とを繋ぐようにモータケース13の一部に設けられる。配線通路67は、本体部29に設けられる。防水部材65は、配線通路67に配置される。
【0119】
防水部材65の外面と配線通路67の内面との境界をシールするシール部材68が設けられる。シール部材68は、Oリングである。
【0120】
接着剤64は、電源線53が配置される孔66を有する。孔66は、3つ設けられる。3つの孔66は、相互に平行に設けられる。電源線53は、3本存在する。3つの孔66のそれぞれに電源線53が配置される。電源線53の外面と孔66の内面とは密着する。
【0121】
防水部材65は、カップ部65Aと、接続端子51を保持する保持部65Bとを有する。保持部65Bは、カップ部65Aよりも前側(モータケース13の中心側)に配置される。接続端子51と電源線53とは、カップ部65Aの内側において溶接又は接着剤64により固定される、溶接剤又は接着剤64は、カップ部65Aの内側に隙間無く充填される。接続端子51とカップ部65Aとは、溶接又は接着剤64により固定される。電源線53とカップ部65Aとは、溶接又は接着剤64により固定される。本実施形態において、カップ部65Aの内側空間は、区画壁69により3つの空間に区画される。1つの空間に1本の電源線53及び1つの接続端子51が配置される。
【0122】
電源線53と接続端子51とが接続された状態で、外部端子47と接続端子51とが端子ねじ52により固定される。配線通路67に嵌め込まれた防水部材65が端子ねじ52により固定される。端子ねじ52が締め付けられて端子ねじ52により接続端子51が外部端子47に固定されることにより、防水部材65がモータケース13の中心に向かって移動する。すなわち、端子ねじ52により外部端子47と接続端子51とが固定されると、防水部材65は、モータケース13に接近するように前方に移動する。防水部材65の移動により、防水部材65の外面及び配線通路67の内面のそれぞれがシール部材68に密着する。これにより、防水部材65が本体部29に密着した状態で固定される。
【0123】
なお、接着剤64の代わりに、低温低圧成形樹脂のような柔軟性樹脂が防水部材65の内側に配置されてもよい。接着剤64の代わりに、溶接に使用される溶接剤が防水部材65の内側に配置されてもよい。
【0124】
第2保持機構24は、信号線63を保持する防水部材71を有する。防水部材71は、合成樹脂製である。防水部材71は、例えばナイロン樹脂製である。信号線63は、防水部材71の内側に配置される。信号線63は、防水部材71の内側において接着剤70により固定される。信号線63と防水部材71とは、接着剤70により固定される。
【0125】
防水部材71の外面と配線通路73の内面との境界をシールするシール部材74が設けられる。シール部材74は、Oリングである。
【0126】
接着剤70は、信号線63が配置される孔72を有する。孔72は、5つ設けられる。5つの孔72は、相互に平行に設けられる。信号線63は、5本存在する。5つの孔72のそれぞれに信号線63が配置される。信号線63の外面と孔72の内面とは密着する。
【0127】
防水部材71は、カップ部71Aと、信号線63を保持する保持部71Bとを有する。保持部71Bは、カップ部71Aよりも下側(モータケース13の中心側)に配置される。信号線63とは、カップ部71Aの内側において接着剤70により固定される、接着剤70は、カップ部71Aの内側に隙間無く充填される。信号線63とカップ部71Aとは、接着剤70により固定される。
【0128】
なお、接着剤70の代わりに、低温低圧成形樹脂のような柔軟性樹脂が防水部材71の内側に配置されてもよい。
【0129】
防水部材71は、カップ部71Aから後方に張り出す張出部75を有する。張出部75に開口76が設けられる。張出部75よりも下方から開口76にねじ77が挿入される。ねじ77は、蓋部30に設けられているねじ孔に結合される。防水部材71は、ねじ77により蓋部30に固定される。
【0130】
信号線63とセンサ基板19とが接続された状態で、防水部材71と蓋部30とがねじ77により固定される。ねじ77が締め付けられることにより、防水部材71が蓋部30に接近するように上方に移動する。防水部材71の移動により、防水部材71の外面及び配線通路73の内面のそれぞれがシール部材74に密着する。これにより、防水部材71が蓋部30に密着した状態で固定される。
【0131】
図18は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す断面図である。
図18において、樹脂部25は図示されていない。上述のように、本体部29は、ステータ26を囲むように配置される筒部31を有する。
図18に示すように、筒部31の内周面は、小径部78と、小径部78よりも上方に設けられる大径部79とを含む。小径部78と大径部79との境界に支持面80が設けられる。支持面80は、上方を向く。支持面80は、回転軸AXに平行な軸と直交する。支持面80は、回転軸AXを囲む円環状である。
【0132】
本実施形態において、支持面80は、上方側のステータ26の少なくとも一部を支持する。本実施形態において、インシュレータ41の上部は、ステータコア40の上端面から径方向外側に突出する。すなわち、インシュレータ41は、上方側のステータコア40の端面から径方向外側に突出する突出部41Aを有する。支持面80は、突出部41Aを下方側から支持する。インシュレータ41の上部は、支持面80に下方から支持される。
【0133】
図19は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す分解斜視図である。
図20は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す断面図である。
図20は、
図19のC-C線断面矢視図に相当する。
【0134】
3つの外部端子47は、相互に隣り合うように配置される。外部端子47は、絶縁部材50の一部に設けられた区画リブ81により区画される。すなわち、隣り合う一対の外部端子47の間に区画リブ81が配置される。
【0135】
本実施形態において、区画リブ81の一部は、樹脂部25により形成され、区画リブ81の一部は、絶縁部材50により形成される。
【0136】
絶縁部材50は、厚肉部81Aと、厚肉部81Aよりも上方に配置される薄肉部81Bとを有する。左右方向において、薄肉部81Bの寸法は、厚肉部81Aの寸法よりも小さい。薄肉部81Bの表面は、樹脂部25で覆われる。本実施形態において、区画リブ81は、厚肉部81Aと、薄肉部81Bを覆う樹脂部25と、を含む。左右方向において、薄肉部81Bと樹脂部25との寸法の総和は、厚肉部81Aの寸法と実質的に等しい。
【0137】
<樹脂部25の形成方法>
図21は、本実施形態に係る樹脂部25の形成方法を説明するための断面図である。ステータコア40とインシュレータ41とコイル42とバスバーユニット43とを含むステータ26が挿入口34を介して本体部29の内側に挿入される。
図18を参照して説明したように、本体部29の内側に挿入されたステータ26の上部の少なくとも一部は、本体部29の内側に設けられている本体部29の支持面80で支持される。本実施形態において、インシュレータ41の突出部41Aが支持面80に支持される。インシュレータ41の上部に設けられている突出部41Aが支持面80に支持されるので、本体部29とステータ26とが適正に位置決めされる。本体部29とステータ26とが軸方向において適正に位置決めされるので、外部端子47と接続端子51とが適正に位置決めされる。
【0138】
ステータ26が本体部29の内側に挿入された後、金型が本体部29の内側に挿入される。金型が本体部29の内側に挿入された後、加熱溶融された合成樹脂が挿入口34を介して金型に供給される。突出部41Aが支持面80に支持されている状態で、加熱溶融された合成樹脂が金型を介して本体部29の内側に供給される。
【0139】
なお、金型に供給される合成樹脂は、加熱溶融されなくてもよい。加熱溶融の不要な合成樹脂が使用されてもよい。常温で液体の合成樹脂を焼き固めてもよい。
【0140】
図21に示すように、金型は、上方側のステータコア40の端面を押えるピン82を有する。ピン82は、ステータコア40のヨーク44の上端面を上方から押さえる。ピン82の下端面は、ヨーク44の上端面及び本体部29の支持面80のそれぞれに接触する。
【0141】
ヨーク44の上端面及び本体部29の支持面80のそれぞれがピン82で押さえられている状態で、金型を介して加熱溶融された合成樹脂が本体部29の内側に供給される。本体部29の内側に供給された合成樹脂が固化されることにより、樹脂部25が本体部29の内側に形成される。ピン82がヨーク44を上方から押さえているので、合成樹脂が本体部29の内側に供給されたときに本体部29に対してステータ26が動いてしまうことが抑制される。
【0142】
図22は、本実施形態に係る樹脂部25が形成された後のモータアセンブリ11の一部を示す斜視図である。合成樹脂が本体部29の内側に供給され、合成樹脂が固化された後、金型が外される。金型のピン82が樹脂部25から外されることにより、樹脂部25にはピン82の痕である凹部83が形成される。
【0143】
ステータ26及び樹脂部25が本体部29の内側に配置された後、ロータ27及びロータシャフト28が挿入口34を介して本体部29の内側に挿入される。ロータ27が本体部29の内側に配置された後、センサ基板19が固定された蓋部30が挿入口34を覆うように本体部29に接続される。蓋部30と本体部29とはねじ37により固定される。
【0144】
<効果>
以上説明したように、電動作業機1は、ステータコア40とインシュレータ41とコイル42とを含むステータ26と、ステータ26に対して回転軸AXを中心に回転するロータ27と、ロータ27に固定されるロータシャフト28と、を有するモータ12と、ロータシャフト28により駆動される出力部であるソーチェーン10と、軸方向一方側に挿入口34を有する本体部29と、挿入口34を塞ぐように本体部29に接続される蓋部30と、を有し、ステータ26及びロータ27が収容されるモータケース13と、モータ12の少なくとも一部を覆うようにモータケース13に収容される樹脂部25と、を備える。本体部29は、軸方向一方側のステータ26の少なくとも一部を支持する支持面80を有する。
【0145】
上記の構成では、モータケース13に対してモータ12が位置決めされる。外部端子47と接続端子51とが軸方向において位置決めされ易くなるので、外部端子47と接続端子51との接続が安定する。
【0146】
本実施形態において、インシュレータ41は、軸方向一方側のステータコア40の端面から径方向外側に突出する突出部41Aを有する。支持面80は、突出部41Aを支持する。
【0147】
上記の構成では、突出部41Aが支持面80に支持される。
【0148】
本実施形態において、本体部29は、ステータ26を囲むように配置される筒部31を有する。筒部31の内周面は、小径部78と、小径部78よりも軸方向一方側に配置される大径部79と、を含む。支持面80は、小径部78と大径部79との境界に設けられる。
【0149】
上記の構成では、本体部29の内側に支持面80が設けられる。
【0150】
本実施形態において、支持面80は、回転軸AXに平行な軸と直交する。
【0151】
上記の構成では、支持面80は突出部41Aを安定して支持できる。
【0152】
本実施形態において、支持面80は、回転軸AXを囲む円環状である。
【0153】
上記の構成では、支持面80は突出部41Aを安定して支持できる。
【0154】
本実施形態において、ステータ26は、ステータコア40よりも軸方向一方側においてインシュレータ41に固定されるバスバーユニット43を含む。
【0155】
上記の構成では、バスバーユニット43は、モータケース13とに対して、インシュレータを介して間接的に位置決めされる。外部端子47と接続端子51とが軸方向において位置決めされ易くなるので、外部端子47と接続端子51との接続が安定する。
【0156】
本実施形態において、ステータコア40は、ヨーク44と、ヨーク44から径方向内側に突出するティース45と、を有する。コイル42は、ティース45のコイル支持面の周囲に配置される。インシュレータ41は、コイル支持面の全部を覆うように設けられる。
【0157】
上記の構成では、コイル42とステータコア40とがインシュレータ41により絶縁される。
【0158】
本実施形態において、ステータ26は、インシュレータ41に固定されるバスバーユニット43を含む。バスバーユニット43は、接続端子51を介して電源線53に接続される外部端子47と、コイル42に接続されるヒュージング端子48と、外部端子47とヒュージング端子48とを接続する短絡部材49と、短絡部材49の少なくとも一部を覆う絶縁部材50と、を有する。複数の外部端子47は、相互に隣り合うように配置される。隣り合う一対の外部端子47の間に区画リブ81が配置される。区画リブ81の一部は、樹脂部25により形成され、区画リブ81の一部は、絶縁部材50により形成される。
【0159】
上記の構成では、区画リブ81において樹脂部25のバリが発生することが抑制される。すなわち、区画リブ81を絶縁部材50のみで形成しようとすると、樹脂部25の一部が薄膜として絶縁部材50の表面に残り、その結果、樹脂部25のバリが発生する可能性がある。区画リブ81を樹脂部25で積極的に形成することにより、樹脂部25が適正に成形されるので、バリの発生が抑制される。
【0160】
本実施形態において、絶縁部材50は、厚肉部81Aと、厚肉部81Aよりも軸方向一方側に配置される薄肉部81Bと、を有する。区画リブ81は、厚肉部81Aと、薄肉部81Bを覆う樹脂部25と、を含む。
【0161】
上記の構成では、絶縁部材50により区画リブ81の強度の低下が抑制される。すなわち、樹脂部25の強度が低い場合、区画リブ81を樹脂部25のみで形成しようとすると、区画リブ81の強度が低下する。区画リブ81の母材として絶縁部材50の薄肉部が設けられることにより、区画リブ81の強度の低下が抑制される。
【0162】
本実施形態において、モータアセンブリ11の製造方法は、ステータコア40とインシュレータ41とコイル42とを含むステータ26を、軸方向一方側に挿入口34を有するモータケース13の本体部29の内側に挿入することと、本体部29の内側に設けられている本体部29の支持面80で、ステータ26の軸方向一方側の少なくとも一部を支持することと、ステータ26の少なくとも一部が支持面80に支持されている状態で、加熱溶融された合成樹脂を本体部29の内側に供給することと、ステータ26に対して回転軸AXを中心に回転するロータ27及びロータ27に固定されるロータシャフト28を本体部29の内側に挿入することと、挿入口34を覆うように本体部29に蓋部30を接続することと、を含む。
【0163】
上記の構成では、モータケース13に対してモータ12が位置決めされる。
【0164】
本実施形態において、インシュレータ41は、軸方向一方側のステータコア40の端面から径方向外側に突出する突出部41Aを有する。支持面80は、突出部41Aを支持する。
【0165】
上記の構成では、突出部41Aが支持面80に支持される。
【0166】
本実施形態において、ステータコア40とインシュレータ41とコイル42とを含むステータ26を、軸方向一方側に挿入口34を有するモータケース13の本体部29の内側に挿入することと、軸方向一方側のステータコア40の端面を金型のピン82で押さえることと、ステータコア40の端面がピン82で押さえられている状態で、金型を介して加熱溶融された合成樹脂を本体部29の内側に供給することと、ステータ26に対して回転軸AXを中心に回転するロータ27及びロータ27に固定されるロータシャフト28を本体部29の内側に挿入することと、挿入口34を覆うように本体部29に蓋部30を接続することと、を含む。
【0167】
上記の構成では、モータケース13に対してモータ12が位置決めされる。また、ステータコア40の端面を押えるねじやワッシャをモータケース13の内部に配置しなくても済むので、モータアセンブリ11の大型化が抑制される。
【0168】
本実施形態において、電動作業機1は、ステータコア40とインシュレータ41とコイル42とを含むステータ26と、ステータ26に対して回転軸AXを中心に回転するロータ27と、ロータ27に固定されるロータシャフト28と、を有するモータ12と、ロータシャフト28により駆動される出力部であるソーチェーン10と、軸方向一方側に挿入口34を有する本体部29と、挿入口34を塞ぐように本体部29に接続される蓋部30と、を有し、ステータ26及びロータ27が収容されるモータケース13と、モータ12の少なくとも一部を覆うようにモータケース13に収容される樹脂部25と、モータケース13の内部空間と外部空間とを繋ぐようにモータケース13に設けられた配線通路67に配置される防水部材65と、防水部材65の内側に配置され、コイル42に接続される接続端子51と、防水部材65の内側において接着剤64により接続端子51に接続される電源線53と、を備える。
【0169】
上記の構成では、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0170】
本実施形態において、配線通路67は、本体部29に設けられる。
【0171】
上記の構成では、電源線53が円滑に引き回される。
【0172】
本実施形態において、防水部材65は、カップ部65Aを有する。接続端子51と電源線53とは、カップ部65Aの内側において接着剤64により固定される。
【0173】
上記の構成では、モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0174】
本実施形態において、接着剤64は、カップ部65Aの内側に充填される。
【0175】
上記の構成では、モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。
【0176】
本実施形態において、防水部材65の外面と配線通路67の内面との境界をシールするシール部材68が設けられる。
【0177】
上記の構成では、モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。
【0178】
本実施形態において、ステータ26は、インシュレータ41に固定されるバスバーユニット43を含む。バスバーユニット43は、端子ねじ52により接続端子51に固定される外部端子47と、コイル42に接続されるヒュージング端子48と、外部端子47とヒュージング端子48とを接続する短絡部材49と、短絡部材49を覆う絶縁部材50と、を有する。
【0179】
上記の構成では、接続端子51とコイル42とがバスバーユニット43を介して接続される。
【0180】
本実施形態において、端子ねじ52により接続端子51が外部端子47に固定されることにより、防水部材65がモータケース13の中心に向かって移動して、防水部材65の外面及び配線通路67の内面のそれぞれがシール部材68に密着する。
【0181】
上記の構成では、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0182】
本実施形態において、電動作業機1は、ステータコア40とインシュレータ41とコイル42とを含むステータ26と、ステータ26に対して回転軸AXを中心に回転するロータ27と、ロータ27に固定されるロータシャフト28と、を有するモータ12と、ロータシャフト28により駆動される出力部であるソーチェーン10と、軸方向一方側に挿入口34を有する本体部29と、挿入口34を塞ぐように本体部29に接続される蓋部30と、を有し、ステータ26及びロータ27が収容されるモータケース13と、モータ12の少なくとも一部を覆うようにモータケース13に収容される樹脂部25と、モータケース13の内部空間と外部空間とを繋ぐようにモータケース13に設けられた配線通路67に配置される防水部材65と、防水部材65に固定される接続端子51と、ステータ26に固定される外部端子47と、接続端子51と外部端子47とを固定する端子ねじ52を、を備える。端子ねじ52により接続端子51が外部端子47に固定されることにより、防水部材65がモータケース13の中心に向かって移動する。
【0183】
上記の構成では、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0184】
本実施形態において、接続端子51は、接着剤64により防水部材65に固定される。
【0185】
上記の構成では、モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0186】
本実施形態において、電動作業機1は、ステータコア40とインシュレータ41とコイル42とを含むステータ26と、ステータ26に対して回転軸AXを中心に回転するロータ27と、ロータ27に固定されるロータシャフト28と、を有するモータ12と、ロータ27の回転を検出する磁気センサ59を支持するセンサ基板19と、ロータシャフト28により駆動される出力部であるソーチェーン10と、軸方向一方側に挿入口34を有する本体部29と、挿入口34を塞ぐように本体部29に接続される蓋部30と、を有し、ステータ26、ロータ27、及びセンサ基板19が収容されるモータケース13と、モータ12の少なくとも一部を覆うようにモータケース13に収容される樹脂部25と、モータケース13の内部空間と外部空間とを繋ぐように蓋部30に設けられた配線通路73に配置される防水部材71と、センサ基板19に接続され、防水部材71の内側において接着剤70により固定される信号線63と、を備える。
【0187】
上記の構成では、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0188】
本実施形態において、防水部材71は、カップ部71Aを有する。接着剤70は、カップ部71Aの内側に充填される。
【0189】
上記の構成では、モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0190】
本実施形態において、防水部材71の外面と配線通路73の内面との境界をシールするシール部材74が設けられる。
【0191】
上記の構成では、モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。
【0192】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0193】
図23は、本実施形態に係るステータ226を示す分解斜視図である。
図24は、本実施形態に係るステータ226を示す断面斜視図である。
【0194】
本実施形態において、インシュレータ241は、上方側のステータコア40の一部を覆う第1インシュレータ241Aと、下方側のステータコア40の一部を覆う第2インシュレータ241Bと、を含む。第1インシュレータ241Aは、ステータコア40の上部を覆うものの、ステータコア40の軸方向中間部及びステータコア40の下部を覆わない。第2インシュレータ241Bは、ステータコア40の下部を覆うものの、ステータコア40の軸方向中間部及びステータコア40の上部を覆わない。
【0195】
すなわち、第1インシュレータ241Aは、上方側のティース45のコイル支持面の一部を覆うように設けられる。第2インシュレータ241Bは、下方側のティース45のコイル支持面の一部を覆うように設けられる。ティース45のコイル支持面の軸方向中間部は、インシュレータ241から露出する。また、ヨーク44の内周面の軸方向中間部も、インシュレータ241から露出する。
【0196】
樹脂部25は、第1インシュレータ241Aと第2インシュレータ241Bとの間のステータコア40の表面に接触する。樹脂部25は、軸方向中間部のティース45のコイル支持面とコイルとの間に配置される。
【0197】
本実施形態によれば、樹脂部25とステータコア40との接触面積が増えるので、ステータコア40の熱が樹脂部25を介してモータケース13に伝達し易くなる。すなわち、樹脂部25によるステータコア40の放熱効果が向上する。
【0198】
以上説明したように、本実施形態において、インシュレータ241は、軸方向一方側のステータコア40の一部を覆う第1インシュレータ241Aと、軸方向他方側のステータコア40の一部を覆う第2インシュレータ241Bと、を含む。樹脂部25は、第1インシュレータ241Aと第2インシュレータ241Bとの間のステータコア40の表面に接触する。
【0199】
上記の構成では、ステータコア40の熱が樹脂部25を介してモータケース13の周囲に放散される。
【0200】
本実施形態において、ステータコア40は、ヨーク44と、ヨーク44から径方向内側に突出するティース45と、を有する。コイル42は、ティース45のコイル支持面の周囲に配置される。第1インシュレータ241Aは、軸方向一方側のティース45のコイル支持面の一部を覆うように設けられる。第2インシュレータ241Bは、軸方向他方側のティース45のコイル支持面の一部を覆うように設けられる。樹脂部25は、軸方向中間部のティース45のコイル支持面とコイル42との間に配置される。
【0201】
上記の構成では、ステータコア40と樹脂部25との接触面積が大きくなり、コイル42と樹脂部25との接触面積が大きくなるので、ステータコア40及びコイル42の熱が樹脂部25を介してモータケース13の周囲に放散される。
【0202】
本実施形態において、樹脂部25の熱伝導率は、インシュレータ41の熱伝導率よりも高い。
【0203】
上記の構成では、モータ12の熱が樹脂部25を介してモータケース13の周囲に放散される。
【0204】
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0205】
図25は、本実施形態に係るバスバーユニット343を示す斜視図である。
図26は、本実施形態に係るバスバーユニット343を示す分解斜視図である。
【0206】
本実施形態において、バスバーユニット343の絶縁部材350は、短絡部材49の表面の一部を覆う。絶縁部材350は、短絡部材49の表面の一部を露出させる開口84を有する。開口84は、絶縁部材350の上面及び下面のそれぞれに複数設けられる。開口84は、絶縁部材350の上面において周方向に間隔をあけて複数設けられる。開口84は、絶縁部材350の下面において周方向に間隔をあけて複数設けられる。
【0207】
樹脂部25は、開口84を介して短絡部材49の表面に接触する。上述の実施形態と同様、樹脂部25は、絶縁部材350の表面及びヒュージング端子48の表面のそれぞれを覆う。
【0208】
本実施形態によれば、樹脂部25と短絡部材49との接触面積が増えるので、短絡部材49の熱が樹脂部25を介してモータケース13に伝達し易くなる。すなわち、樹脂部25による短絡部材49の放熱効果が向上する。
【0209】
以上説明したように、本実施形態において、ステータ26は、インシュレータ41に固定されるバスバーユニット343を含む。バスバーユニット343は、接続端子51を介して電源線53に接続される外部端子47と、コイル42に接続されるヒュージング端子48と、外部端子47とヒュージング端子48とを接続する短絡部材49と、短絡部材49の一部を覆う絶縁部材350と、を有する。
【0210】
上記の構成では、短絡部材49の一部が絶縁部材350に覆われ、短絡部材49の一部が樹脂部25に接触するので、短絡部材49の熱が樹脂部25を介してモータケース13の周囲に放散される。
【0211】
本実施形態において、絶縁部材350は、短絡部材49の一部を露出させる開口84を有する。樹脂部25は、開口84を介して短絡部材49に接触する。
【0212】
上記の構成では、樹脂部25が絶縁部材350の開口84を介して短絡部材49に接触するので、短絡部材49の熱が樹脂部25を介してモータケース13の周囲に放散される。
【0213】
本実施形態において、樹脂部25は、絶縁部材350及びヒュージング端子48のそれぞれを覆う。
【0214】
上記の構成では、ヒュージング端子48の熱が樹脂部25を介してモータケース13の周囲に放散される。
【0215】
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0216】
図27は、本実施形態に係る区画リブ481を示す断面図である。
図27は、
図20に示した断面図に相当する図である。区画リブ481は、隣り合う一対の外部端子47の間に配置される。本実施形態において、区画リブ481は、樹脂部25により形成される。区画リブ481は、バスバーユニットの絶縁部材450に支持される。絶縁部材450の上面の高さは、外部端子47の上面の高さと実質的に等しい。本実施形態において、絶縁部材450の上面に凹部85が設けられる。凹部85は、絶縁部材450の上面から下方に窪む。左右方向において、凹部85は、隣り合う一対の外部端子47の間に配置される。樹脂部25の少なくとも一部は、凹部85の内側に配置される。凹部85に樹脂部25が入り込むので、隣り合う一対の外部端子47の絶縁距離が長くなる。
【0217】
以上説明したように、本実施形態において、ステータ26は、インシュレータ41に固定されるバスバーユニットを含む。バスバーユニットは、接続端子51を介して電源線53に接続される外部端子47と、コイル42に接続されるヒュージング端子48と、外部端子47とヒュージング端子48とを接続する短絡部材49と、短絡部材49の少なくとも一部を覆う絶縁部材450と、を有する。複数の外部端子47は、相互に隣り合うように配置される。隣り合う一対の外部端子47の間に区画リブ481が配置される。区画リブ481は、樹脂部25により形成される。
【0218】
上記の構成では、区画リブ481において樹脂部25のバリが発生することが抑制される。すなわち、区画リブ481を絶縁部材450のみで形成しようとすると、樹脂部25の一部が薄膜として絶縁部材450の表面に残り、その結果、樹脂部25のバリが発生する可能性がある。区画リブ481を樹脂部25で積極的に形成することにより、樹脂部25が適正に成形されるので、バリの発生が抑制される。
【0219】
本実施形態において、区画リブ481は、絶縁部材450に支持される。
【0220】
上記の構成では、絶縁部材450により区画リブ481の強度の低下が抑制される。すなわち、樹脂部25の強度が低い場合、区画リブ481を樹脂部25のみで形成しようとすると、区画リブ481の強度が低下する。区画リブ481が絶縁部材450に支持されることにより、区画リブ481の強度の低下が抑制される。
【0221】
[第5実施形態]
第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0222】
図28は、本実施形態に係る第1保持機構523を示す分解斜視図である。
図29は、本実施形態に係る第1保持機構523を示す断面図である。なお、
図28及び
図29において、樹脂部25の図示は省略する。
【0223】
第1保持機構523は、接続端子51及び電源線53を保持する防水部材564を有する。防水部材564は、柔軟性の合成樹脂製である。接続端子51及び電源線53のそれぞれは、防水部材564の内側に配置される。接続端子51と電源線53とは、防水部材564に一体成型される。防水部材564は、電源線53が配置される孔566を有する。孔566は、3つ設けられる。3つの孔566は、相互に平行に設けられる。電源線53は、3本存在する。3つの孔566のそれぞれに電源線53が配置される。電源線53の外面と孔566の内面とは密着する。
【0224】
防水部材564は、配線通路67に配置される。防水部材564は、複数の凸部を含むリップシール部86を有する。防水部材564と配線通路67の内面との境界は、リップシール部86によりシールされる。
【0225】
電源線53と接続端子51とが接続された状態で、外部端子47と接続端子51とが端子ねじ52により固定される。端子ねじ52が締め付けられて接続端子51が外部端子47に固定されることにより、防水部材564がモータケース13の中心に向かって移動する。防水部材564の移動により、防水部材564が本体部29に密着した状態で固定される。
【0226】
以上説明したように、本実施形態においても、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0227】
[第6実施形態]
第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0228】
図30は、本実施形態に係る第1保持機構623を示す分解斜視図である。
図31は、本実施形態に係る第1保持機構623を示す断面図である。なお、
図30及び
図31において、樹脂部25の図示は省略する。
【0229】
第1保持機構623は、接続端子51及び電源線53を保持する防水部材664を有する。防水部材664は、柔軟性の合成樹脂製である。接続端子51及び電源線53のそれぞれは、防水部材664の内側に配置される。接続端子51と電源線53とは、防水部材664に一体成型される。防水部材664は、電源線53が配置される孔666を有する。孔666は、3つ設けられる。3つの孔666は、相互に平行に設けられる。電源線53は、3本存在する。3つの孔666のそれぞれに電源線53が配置される。電源線53の外面と孔666の内面とは密着する。
【0230】
本実施形態において、防水部材564の前部にシール部材665が配置される。防水部材564とシール部材665とは、一体成型される。なお、防水部材564とシール部材665とは、別体でもよい。シール部材665は、ゴム製である。シール部材665は、防水部材564の前部を囲むリップシールである。
【0231】
防水部材664及びシール部材665は、配線通路67に配置される。シール部材665は、防水部材664と本体部29との間に配置される。防水部材664と配線通路67の内面との境界は、シール部材665によりシールされる。
【0232】
電源線53と接続端子51とが接続された状態で、外部端子47と接続端子51とが端子ねじ52により固定される。端子ねじ52が締め付けられて接続端子51が外部端子47に固定されることにより、防水部材664がモータケース13の中心に向かって移動する。防水部材664の移動により、防水部材664がシール部材665を介して本体部29に密着した状態で固定される。
【0233】
以上説明したように、本実施形態においても、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0234】
[第7実施形態]
第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0235】
図32は、本実施形態に係る第1保持機構723を示す分解斜視図である。
図33は、本実施形態に係る第1保持機構723を示す断面図である。なお、
図32及び
図33において、樹脂部25の図示は省略する。
【0236】
第1保持機構723は、配線通路67に配置され、接続端子51を保持する防水部材765と、防水部材765の内側に配置され、電源線53を保持するゴム部材764とを有する。接続端子51の後部は、防水部材765の内側に配置される。電源線53は、防水部材765の内側において接続端子51に接続される。
【0237】
ゴム部材764の外周部は、リップシール部である。ゴム部材764と防水部材765の内周部との境界は、ゴム部材764の外周部に設けられているリップシール部によりシールされる。ゴム部材764は、電源線53が配置される孔766を有する。孔766は、3つ設けられる。3つの孔766は、相互に平行に設けられる。電源線53は、3本存在する。3つの孔766のそれぞれに電源線53が配置される。電源線53の外面と孔766の内面とは密着する。
【0238】
防水部材765は、配線通路67に配置される。シール部材68が防水部材765と本体部29との間に配置される。防水部材765と配線通路67の内面との境界は、シール部材68によりシールされる。
【0239】
電源線53と接続端子51とが接続された状態で、外部端子47と接続端子51とが端子ねじ52により固定される。端子ねじ52が締め付けられて接続端子51が外部端子47に固定されることにより、防水部材664がモータケース13の中心に向かって移動する。防水部材664の移動により、防水部材664がシール部材665を介して本体部29に密着した状態で固定される。
【0240】
以上説明したように、本実施形態においても、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0241】
[第8実施形態]
第8実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0242】
図34は、本実施形態に係る第1保持機構823を示す分解斜視図である。
図35は、本実施形態に係る第1保持機構823を示す断面図である。なお、
図34及び
図35において、樹脂部25の図示は省略する。
【0243】
第1保持機構823は、本体部29の配線通路867に配置されるゴム部材864を有する。ゴム部材864は、電源線53を保持する。電源線53は、配線通路867の内側において接続端子51に接続される。
【0244】
ゴム部材864の外周部は、リップシール部である。ゴム部材864と配線通路867の内周面との境界は、ゴム部材864の外周部に設けられているリップシール部によりシールされる。ゴム部材864は、電源線53が配置される孔866を有する。孔866は、3つ設けられる。3つの孔866は、相互に平行に設けられる。電源線53は、3本存在する。3つの孔866のそれぞれに電源線53が配置される。電源線53の外面と孔866の内面とは密着する。
【0245】
電源線53と接続端子51とが接続された状態で、外部端子47と接続端子51とが端子ねじ52により固定される。端子ねじ52が締め付けられて接続端子51が外部端子47に固定されることにより、ゴム部材864がモータケース13の中心に向かって移動する。ゴム部材864の移動により、ゴム部材864が本体部29に密着した状態で固定される。
【0246】
以上説明したように、本実施形態においても、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0247】
[第9実施形態]
第9実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0248】
図36は、本実施形態に係る第1保持機構923を示す分解斜視図である。
図37は、本実施形態に係る第1保持機構923を示す断面図である。なお、
図36及び
図37おいて、樹脂部25の図示は省略する。
【0249】
第1保持機構923は、本体部29の配線通路67に配置され、接続端子51を保持する防水部材965と、防水部材965の外側において接続端子51と電源線53とを固定する熱収縮チューブ964とを有する。
【0250】
防水部材965は、合成樹脂製である。防水部材965の外周面と配線通路67の内周面との境界は、シール部材68によりシールされる。接続端子51の後部は、防水部材965の後部から後方に突出する。
【0251】
熱収縮チューブ964は、モータケース13の外側において、接続端子51と電源線53とを固定する。熱収縮チューブ964は、接続端子51の周囲及び電源線53の周囲に配置される。接続端子51と電源線53とが接続された状態で、接続端子51の周囲及び電源線53の周囲に配置された熱収縮チューブ964が加熱されることにより、熱収縮チューブ964が収縮して、接続端子51と電源線53とが固定される。熱収縮チューブ964の内面に接着剤が設けられることにより、接続端子51と電源線53とがより十分に固定される。
【0252】
以上説明したように、本実施形態においても、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0253】
[第10実施形態]
第10実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0254】
図38は、本実施形態に係る第2保持機構1024を示す分解斜視図である。
図39は、本実施形態に係る第2保持機構1024を示す断面図である。なお、
図38及び
図39において、樹脂部25の図示は省略する。
【0255】
第2保持機構1024は、蓋部30の配線通路73に配置される防水部材71と、防水部材71の内側に配置され、信号線63を保持するゴム部材1070とを有する。
【0256】
ゴム部材1070の外周部は、リップシール部である。ゴム部材1070と防水部材71の内周部との境界は、ゴム部材1070の外周部に設けられているリップシール部によりシールされる。ゴム部材1070は、信号線63が配置される孔1072を有する。孔1072は、5つ設けられる。5つの孔1072は、相互に平行に設けられる。信号線63は、5本存在する。5つの孔1072のそれぞれに信号線63が配置される。信号線63の外面と孔1072の内面とは密着する。
【0257】
防水部材71は、配線通路73に配置される。シール部材74が防水部材71と蓋部30との間に配置される。防水部材71と配線通路73の内面との境界は、シール部材74によりシールされる。
【0258】
以上説明したように、本実施形態においても、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0259】
[第11実施形態]
第11実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0260】
図40は、本実施形態に係る第2保持機構1124を示す分解斜視図である。
図40は、本実施形態に係る第2保持機構1124を示す断面図である。なお、
図40及び
図41において、樹脂部25の図示は省略する。
【0261】
第2保持機構1124は、蓋部30の配線通路73に配置されるゴム部材1170を有する。ゴム部材1170は、信号線63を保持する。
【0262】
ゴム部材1170の外周部は、リップシール部である。ゴム部材1170と配線通路73の内周面との境界は、ゴム部材1170の外周部に設けられているリップシール部によりシールされる。ゴム部材1170は、信号線63が配置される孔1172を有する。信号線63の外面と孔1172の内面とは密着する。
【0263】
以上説明したように、本実施形態においても、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0264】
[第12実施形態]
第12実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0265】
図42は、本実施形態に係る第2保持機構1224を示す斜視図である。
図43は、本実施形態に係る第2保持機構1224を示す断面図である。なお、
図42及び
図43おいて、樹脂部25の図示は省略する。
【0266】
第2保持機構1224は、蓋部30の配線通路73に配置される防水部材1271と、防水部材1271の外側において防水部材1271と信号線63との境界をシールする熱収縮チューブ1270とを有する。
【0267】
防水部材1271は、合成樹脂製である。防水部材1271の外周面と配線通路73の内周面との境界は、シール部材74によりシールされる。
【0268】
熱収縮チューブ1270は、モータケース13の外側において、防水部材1271と信号線63とを固定する。本実施形態において、防水部材1271は、1本の信号線63の周囲に配置されるパイプ部88を有する。パイプ部88は、防水部材1271のカップ部の底面から上方に突出するように設けられる。熱収縮チューブ1270は、パイプ部88の周囲及び信号線63の周囲に配置される。パイプ部88の内側に信号線63が配置された状態で、パイプ部88の周囲及び信号線63の周囲に配置された熱収縮チューブ1270が加熱されることにより、熱収縮チューブ1270が収縮して、パイプ部88と信号線63とが固定され、パイプ部88と信号線63との境界がシールされる。熱収縮チューブ1270の内面に接着剤が設けられることにより、パイプ部88と信号線63とがより十分に固定される。
【0269】
以上説明したように、本実施形態においても、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0270】
[第13実施形態]
第13実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0271】
図44は、本実施形態に係る第2保持機構1324を示す分解斜視図である。
図45は、本実施形態に係る第2保持機構1324を示す断面図である。なお、
図44及び
図45において、樹脂部25の図示は省略する。
【0272】
第2保持機構1324は、蓋部30の配線通路1373に配置される防水部材1371と、防水部材1371の内側に配置され、信号線63を保持する保持部材1370とを有する。保持部材1370は、防水部材1371のカップ部の内側に配置される。
【0273】
保持部材1370は、接着剤でもよいし、ゴム部材でもよいし、低温低圧成形樹脂のような柔軟性樹脂でもよい。保持部材1370は、信号線63が配置される孔1372を有する。保持部材1370の外周面と防水部材1371の内周面とは密着する。
【0274】
防水部材1371は、保持部材1370を支持する。防水部材1371は、蓋部30の少なくとも一部に掛けられるスナップフィット1375を有する、スナップフィット1375が配線通路1373の内側に設けられている係合部に掛けられることにより、防水部材1371が蓋部30に固定される。スナップフィット1375と配線通路1373の係合部との係合が解除されることにより、防水部材1371が蓋部30から外される。防水部材1371は、蓋部30に着脱される。防水部材1371の外周面と配線通路1373の内周面との境界は、シール部材1374によりシールされる。
【0275】
以上説明したように、本実施形態においても、モータケース13に収容されるモータ12が防水される。モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0276】
[第14実施形態]
第14実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0277】
図46は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す断面図である。
図47は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を拡大した断面図である。
図48は、本実施形態に係るモータ12及びセンサ基板1419を示す分解斜視図である。
図49は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す斜視図である。
【0278】
上述の実施形態と同様、センサ基板1419は、磁気センサ59が実装される回路基板60と、磁気センサ59及び回路基板60の表面の少なくとも一部を覆う樹脂膜61とを含む。本実施形態において、センサ基板1419は、モータ12のステータ26に固定される。センサ基板1419は、ステータ26の上方側に固定される。すなわち、センサ基板1419は、挿入口34に近いステータ26の上部に固定される。
【0279】
ステータ26は、インシュレータ41と、インシュレータ41に固定されるバスバーユニット1443とを有する。バスバーユニット1443は、絶縁部材1450を有する。バスバーユニット1443は、インシュレータ41の上方側に固定される。バスバーユニット1443は、挿入口34に近いインシュレータ41の上部に固定される。バスバーユニット1443は、挿入口34に近いインシュレータ41の上部に固定される。バスバーユニット1443の絶縁部材1450は、バスバーねじ46によりインシュレータ41の上部に固定される。
【0280】
センサ基板1419は、バスバーユニット1443よりも上方に配置される。本実施形態において、センサ基板1419は、バスバーユニット1443に固定される。センサ基板1419は、3本の基板ねじ1462によりバスバーユニット1443の絶縁部材1450に固定される。本実施形態において、絶縁部材1450は、径方向内側に突出するねじボス部89を有する。基板ねじ1462は、センサ基板1419に設けられている開口を介して、ねじボス部89に設けられているねじ孔に挿入される。
【0281】
本実施形態において、センサ基板1419とコントローラ6とを接続する信号線は、センサ基板1419に接続される信号線63(第1信号線)と、コネクタ90を介して第1の信号線63に接続される信号線1463(第2信号線)とを含む。信号線63は、5本設けられる。信号線1463も5本設けられる。コネクタ90は、センサ基板1419の周囲の樹脂部25の上面に支持される。
【0282】
本実施形態において、第1保持機構1423は、電源線53及び信号線1463のそれぞれを保持する。第1保持機構1423は、本体部29に設けられた配線通路67に配置される防水部材1465と、防水部材1465の内側において電源線53及び信号線1463のそれぞれを保持する保持部材1464とを有する。保持部材1464の外周部は、防水部材1465の内周部に密着する。防水部材1465の外面と配線通路67の内面との境界は、シール部材68によりシールされる。
【0283】
保持部材1464は、接着剤でもよいし、ゴム部材でもよいし、低温低圧成形樹脂のような柔軟性樹脂でもよい。保持部材1464は、接続端子51の少なくとも一部を保持する。電源線53と接続端子51とは、保持部材1464の内部において接続される。電源線53及び信号線1463のそれぞれは、保持部材1464を介して防水部材1465に保持される。
【0284】
以上説明したように、本実施形態において、電動作業機1は、ステータコア40とインシュレータ41とコイル42とを含むステータ26と、ステータ26に対して回転軸AXを中心に回転するロータ27と、ロータ27に固定されるロータシャフト28と、を有するモータ12と、ロータ27の回転を検出する磁気センサ59を支持するセンサ基板1419と、ロータシャフト28により駆動される出力部であるソーチェーン10と、軸方向一方側に挿入口34を有する本体部29と、挿入口34を塞ぐように本体部29に接続される蓋部30と、を有し、ステータ26、ロータ27、及びセンサ基板1419が収容されるモータケース13と、モータ12の少なくとも一部を覆うようにモータケース13に収容される樹脂部25と、を備える。センサ基板1419は、ステータ26に固定される。
【0285】
上記の構成では、センサ基板1419はステータ26とともにモータケース13に収容されるので、センサ基板1419がモータケース13により防水される。また、モータアセンブリ11を組み立てる場合、ステータ26とともにセンサ基板1419を挿入口34から本体部29に挿入すればよいので、モータアセンブリ11の組立性が向上する。また、モータ12に接続される電源線53とセンサ基板1419に接続される信号線63とがほぼ同じ高さに配置されるので、電源線53及び信号線63のそれぞれが円滑に引き回される。例えば、電源線53及び信号線63のそれぞれを、本体部29に設けられた配線通路67に通すことができる。
【0286】
本実施形態において、センサ基板1419は、ステータ26の軸方向一方側に固定される。
【0287】
上記の構成では、センサ基板1419がモータケース13により防水される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0288】
本実施形態において、ステータ26は、インシュレータ41に固定されるバスバーユニット1443を含む。センサ基板1419は、バスバーユニット1443に固定される。
【0289】
上記の構成では、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0290】
本実施形態において、バスバーユニット1443は、インシュレータ41の軸方向一方側に固定される。
【0291】
上記の構成では、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0292】
本実施形態において、センサ基板1419は、基板ねじ1462によりバスバーユニット1443に固定される。
【0293】
上記の構成では、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0294】
本実施形態において、電動作業機1は、モータケース13の内部空間と外部空間とを繋ぐように本体部29に設けられた配線通路67に配置される防水部材1465を備える。コイル42に接続される電源線53及びセンサ基板1419に接続される信号線1463のそれぞれは、防水部材1465に保持される。
【0295】
上記の構成では、モータ12及びセンサ基板1419が防水される。また、電源線53及び信号線1463のそれぞれが1つの防水部材1465に保持される。電源線53用の防水部材と信号線1463用の防水部材とを別々に設けなくてもよいので、モータアセンブリ11の部品点数が削減され、モータアセンブリ11のコストが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0296】
本実施形態において、信号線は、センサ基板1419に接続される信号線63と、コネクタ90を介して信号線63に接続される信号線1463と、を含む。防水部材1465は、信号線1463を保持する。
【0297】
上記の構成では、例えば信号線1463を保持した防水部材1465を本体部29に取り付けた後、コネクタ90を介して信号線63と信号線1463とを接続することができるので、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0298】
本実施形態において、コネクタ90は、センサ基板1419の周囲の樹脂部25に支持される。
【0299】
上記の構成では、コネクタ90が適正な位置に配置される。
【0300】
本実施形態において、電動作業機1は、防水部材1465の内側に配置され、コイル42に接続される接続端子51と、防水部材1465の内側において接続端子51及び電源線53を保持する保持部材1464と、を備える。電源線53は、保持部材1464の内部において接続端子51に接続される。
【0301】
上記の構成では、モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。また、電源線53と接続端子51とが安定して接続される。
【0302】
本実施形態において、信号線1463は、防水部材1465の内側において保持部材1464に保持される。
【0303】
上記の構成では、電源線53及び信号線1463のそれぞれが1つの保持部材1464に保持されるので、モータアセンブリ11の部品点数が削減され、モータアセンブリ11のコストが抑制される。また、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0304】
本実施形態において、保持部材1464の外周部は、防水部材1465の内周部に密着する。
【0305】
上記の構成では、モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。
【0306】
本実施形態において、保持部材1464は、接着剤を含む。
【0307】
上記の構成では、電源線53と信号線1463とが接着剤により防水部材1465に固定される。
【0308】
本実施形態において、防水部材1465の外面と配線通路67の内面との境界をシールするシール部材68が設けられる。
【0309】
上記の構成では、モータケース13の外部空間から内部空間に水分が浸入することが抑制される。
【0310】
[第15実施形態]
第15実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0311】
図50は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を拡大した断面図である。
【0312】
上述の実施形態と同様、センサ基板1519は、磁気センサ59が実装される回路基板60と、磁気センサ59及び回路基板60の表面の少なくとも一部を覆う樹脂膜61とを含む。
【0313】
本実施形態において、センサ基板1519は、バスバーユニット43の径方向内側に配置される。センサ基板1519は、インシュレータ41よりも上方に配置される。本実施形態において、センサ基板1519は、インシュレータ41に固定される。センサ基板1519は、インシュレータ41の上方側に固定される。センサ基板1519は、挿入口34に近いインシュレータ41の上部に固定される。センサ基板1519は、基板ねじ1562によりインシュレータ41の上部に固定される。
【0314】
以上説明したように、本実施形態において、センサ基板1519は、インシュレータ41に固定される。
【0315】
上記の構成では、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0316】
本実施形態において、センサ基板1519は、インシュレータ41の軸方向一方側に固定される。
【0317】
上記の構成では、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0318】
本実施形態において、センサ基板1519は、基板ねじ1562によりインシュレータ41に固定される。
【0319】
上記の構成では、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0320】
[第16実施形態]
第16実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0321】
図51は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す斜視図である。
図52は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を拡大した断面図である。
図53は、本実施形態に係るセンサ基板1619を示す斜視図である。
【0322】
センサ基板1619は、径方向内側を向く内周面を有する。磁気センサ59は、径方向内側を向くセンサ基板1619の内周面に配置される。径方向のセンサ基板1619の寸法は、軸方向のセンサ基板1619の寸法よりも小さい。径方向のセンサ基板1619の寸法は、センサ基板1619の厚みである。軸方向のセンサ基板1619の寸法は、センサ基板1619の高さである。
【0323】
センサ基板1619は、フレキシブル基板92を含む。フレキシブル基板92は、磁気センサ59と信号線63とを接続する金属の配線パターンを有する。フレキシブル基板92は、センサ基板1619の内周面に配置される。フレキシブル基板92は、曲げられた状態で、センサ基板1619の内周面に配置される。磁気センサ59は、フレキシブル基板92に配置される。磁気センサ59は、フレキシブル基板92に実装される。
【0324】
センサ基板1619は、基板ねじ1462によりバスバーユニット1643に固定される。センサ基板1619の外周部に、基板ねじ1462が挿入される開口91が設けられる。基板ねじ1462は、開口91に挿入された後、バスバーユニット1643の絶縁部材1650に設けられているねじ孔に挿入される。なお、センサ基板1619は、インシュレータ41の上部に固定されてもよい。
【0325】
以上説明したように、本実施形態において、センサ基板1619は、径方向内側を向く内周面を有する。磁気センサ59は、センサ基板1619の内周面に配置される。
【0326】
上記の構成では、モータアセンブリ11の組立性が向上する。
【0327】
本実施形態において、径方向のセンサ基板1619の寸法(センサ基板1619の厚み)は、軸方向のセンサ基板1619の寸法(センサ基板1619の高さ)よりも小さい。
【0328】
上記の構成では、モータアセンブリ11の組立性が向上する。また、径方向においてセンサ基板1619が大型化することが抑制される。
【0329】
本実施形態において、センサ基板1619は、フレキシブル基板92を含む。磁気センサ59は、フレキシブル基板92に配置される。
【0330】
上記の構成では、モータアセンブリ11の組立性が向上する。また、径方向においてセンサ基板1619が大型化することが抑制される。
【0331】
[第17実施形態]
第17実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0332】
図54は、本実施形態に係るセンサ基板1719を示す斜視図である。上述の第16実施形態に係るセンサ基板1619と同様、径方向のセンサ基板1719の寸法は、軸方向のセンサ基板1719の寸法よりも小さい。磁気センサ59は、径方向内側を向くセンサ基板1719の内周面に配置される。
【0333】
本実施形態において、センサ基板1719は、フレキシブル基板を含まない。本実施形態において、センサ基板1719は、成型回路部品(MID:Molded Interconnect Device)を含む。センサ基板1719に設けられる配線パターンは、MID工法によりセンサ基板1719に形成される。センサ基板1719は、MID工法に適用可能な合成樹脂製である。MID工法に適用可能な合成樹脂として、液晶ポリマーが例示される。センサ基板1719の表面の少なくとも一部にレーザ光が照射され、センサ基板1719の表面の少なくとも一部がレーザ光により改質された後、センサ基板1719がメッキ処理されることにより、センサ基板1719の表面(内周面)に配線パターンが形成される。
【0334】
[第18実施形態]
第18実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0335】
図55は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す断面図である。
図56は、本実施形態に係るモータアセンブリ11の一部を示す斜視図である。
【0336】
上述の実施形態においては、信号線63と信号線1463とを接続するコネクタ90が樹脂部25の上面に配置されることした。
図55及び
図56に示すように、信号線63と信号線1863とを接続するコネクタ93が、センサ基板1419に支持されてもよい。上述の実施形態に係る信号線1463と同様、信号線1863は、電源線53とともに第1保持機構1423に保持される。信号線1863は、コネクタ93を介して信号線63に接続される。コネクタ93は、センサ基板1419の上面に配置される。センサ基板1419は、バスバーユニット1443の絶縁部材1450に固定される。なお、センサ基板1419は、インシュレータ41の上部に固定されてもよい。
【0337】
以上説明したように、本実施形態において、、コネクタ93は、センサ基板1419に支持される。
【0338】
上記の構成では、コネクタ93が適正な位置に配置される。
【0339】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、モータ12は、インナロータ型のブラシレスモータであることとした。モータ12は、アウタロータ型のブラシレスモータでもよい。アウタロータ型のブラシレスモータにおいては、ティースは、環状のヨークから径方向外側に突出する。
【0340】
上述の実施形態において、電動作業機1は、園芸工具の一種であるチェーンソーであることとした。園芸工具は、チェーンソーに限定されない。園芸工具として、ヘッジトリマ、芝刈り機、草刈機、及びブロワが例示される。また、電動作業機1は、電動工具でもよい。電動工具として、ドライバドリル、震動ドライバドリル、アングルドリル、インパクトドライバ、グラインダ、ハンマ、ハンマドリル、マルノコ、及びレシプロソーが例示される。
【0341】
上述の実施形態において、電動作業機の電源としてバッテリ装着部に装着されるバッテリパックが使用されることとした。電動作業機の電源として、商用電源(交流電源)が使用されてもよい。
【符号の説明】
【0342】
1…電動作業機、2…ハウジング、2A…吸気口、2B…排気口、3…フロントグリップ部、4…ハンドガード、5…バッテリカバー、6…コントローラ、7…トリガロックレバー、8…トリガスイッチ、9…ガイドバー、10…ソーチェーン(出力部)、11…モータアセンブリ、12…モータ、13…モータケース、14…モータ収容部、15…バッテリ保持部、16…リヤグリップ部、17…ベアリング、18…ベアリング、19…センサ基板、20…シール部材、21…シール部材、22…シール部材、23…第1保持機構、24…第2保持機構、25…樹脂部、26…ステータ、27…ロータ、28…ロータシャフト、29…本体部、30…蓋部、31…筒部、32…壁部、33…放熱フィン、34…挿入口、35…ねじボス部、36…ねじボス部、37…ねじ、38…筒部、39…筒部、40…ステータコア、41…インシュレータ、41A…突出部、42…コイル、43…バスバーユニット、44…ヨーク、45…ティース、46…バスバーねじ、47…外部端子、48…ヒュージング端子、49…短絡部材、50…絶縁部材、51…接続端子、52…端子ねじ、53…電源線、54…接続線、55…ロータコア、56…ロータ磁石、57…中空孔、58…筒状部材、59…磁気センサ、60…回路基板、61…樹脂膜、62…基板ねじ、63…信号線、64…接着剤、65…防水部材、65A…カップ部、65B…保持部、66…孔、67…配線通路、68…シール部材、69…区画壁、70…接着剤、71…防水部材、71A…カップ部、71B…保持部、72…孔、73…配線通路、74…シール部材、75…張出部、76…開口、77…ねじ、78…小径部、79…大径部、80…支持面、81…区画リブ、81A…厚肉部、81B…薄肉部、82…ピン、83…凹部、84…開口、85…凹部、86…リップシール部、88…パイプ部、89…ねじボス部、90…コネクタ、91…開口、92…フレキシブル基板、93…コネクタ、226…ステータ、241…インシュレータ、241A…第1インシュレータ、241B…第2インシュレータ、343…バスバーユニット、350…絶縁部材、450…絶縁部材、481…区画リブ、523…第1保持機構、564…防水部材、566…孔、623…第1保持機構、664…防水部材、665…シール部材、666…孔、723…第1保持機構、764…ゴム部材、765…防水部材、766…孔、823…第1保持機構、864…ゴム部材、866…孔、867…配線通路、923…第1保持機構、964…熱収縮チューブ、965…防水部材、1024…第2保持機構、1070…ゴム部材、1072…孔、1124…第2保持機構、1170…ゴム部材、1172…孔、1224…第2保持機構、1270…熱収縮チューブ、1271…防水部材、1324…第2保持機構、1370…保持部材、1371…防水部材、1372…孔、1373…配線通路、1374…シール部材、1375…スナップフィット、1419…センサ基板、1423…第1保持機構、1443…バスバーユニット、1450…絶縁部材、1462…基板ねじ、1463…信号線、1464…保持部材、1465…防水部材、1519…センサ基板、1562…基板ねじ、1619…センサ基板、1643…バスバーユニット、1650…絶縁部材、1719…センサ基板、1863…信号線、AX…回転軸。