(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001557
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20241225BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20241225BHJP
【FI】
G06Q30/015
G06Q30/0601 330
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101204
(22)【出願日】2023-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金子 剛志
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 竜
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L030BB22
5L049BB08
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本開示に係る情報処理装置は、利用者端末から利用者に関する情報を示す利用者情報を取得する取得部と、利用者端末から利用者の商品への注文に関する情報を示す注文情報を受け付ける受付部と、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、注文を受け付けた商品の予測キャンセル率を予測する予測部と、予測キャンセル率に基づいて、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出する算出部と、商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成する生成部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者端末から利用者に関する情報を示す利用者情報を取得する取得部と、
利用者端末から利用者の商品への注文に関する情報を示す注文情報を受け付ける受付部と、
利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、注文を受け付けた商品の予測キャンセル率を予測する予測部と、
予測キャンセル率に基づいて、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出する算出部と、
商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成する生成部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部が生成したランキングの順位が所定の順位以上の商品について、利用者に商品の購入を提案する提案部と、をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記予測部は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報とを説明変数、予測キャンセル率を目的変数として機械学習させた学習済みモデルを用いて、予測キャンセル率を予測する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
利用者端末から利用者に関する情報を示す利用者情報を取得するステップと、
利用者端末から利用者の商品への注文に関する情報を示す注文情報を受け付けるステップと、
利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、注文を受け付けた商品の予測キャンセル率を予測するステップと、
予測キャンセル率に基づいて、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出するステップと、
商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成するステップと、
を含む、情報処理方法。
【請求項5】
利用者端末から利用者に関する情報を示す利用者情報を取得するステップと、
利用者端末から利用者の商品への注文に関する情報を示す注文情報を受け付けるステップと、
利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、注文を受け付けた商品の予測キャンセル率を予測するステップと、
予測キャンセル率に基づいて、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出するステップと、
商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成するステップと、
をコンピュータに実行させる、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子商取引サイトにおいて利用者に商品の購入を提案することがあった。この場合、提案の対象となる商品は、何らかの基準に基づいて、順位付けをして、順位に基づいて、提案の対象となる商品を決定していた。
【0003】
例えば、下記の特許文献1には、顧客がデジタルカメラで撮影した顧客画像を、インターネットを介して商品提案サーバに送信し、商品提案サーバは、顧客画像を商品提案者に提供し、商品提案用端末装置で商品提案サーバより顧客画像を受信し、顧客のために提案を行うために顧客画像に加工を加えて、提案画像を作成し、商品提案サーバに送信し、商品提案サーバは、提案画像を顧客に提供し、顧客は、閲覧装置により提案画像を受信し、閲覧することができる商品提案システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の特許文献1に記載の商品提案システムは、顧客が撮影した画像データに基づいて、顧客に対して商品を提案することができるものの、正確な販売個数などの基準に基づいて順位付けされた情報に基づいて、顧客に対して商品を提案することはできなかった。
【0006】
本開示は上記課題を鑑み、適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る情報処理装置は、利用者端末から利用者に関する情報を示す利用者情報を取得する取得部と、利用者端末から利用者の商品への注文に関する情報を示す注文情報を受け付ける受付部と、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、注文を受け付けた商品の予測キャンセル率を予測する予測部と、予測キャンセル率に基づいて、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出する算出部と、商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成する生成部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置の利用者情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の商品情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理装置の注文情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置のストア情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置のモデル記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る利用者端末の構成例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る事業者端末の構成例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】
図12は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本開示に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
(実施形態)
〔1.実施形態に係る情報処理〕
〔1-1.実施形態に係る情報処理の一例〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
図1では、実施形態に係る情報処理が情報処理装置100、利用者端末200、事業者端末300により実行される例を示す。以下、実施形態に係る情報処理についてステップごとに順を追って説明する。
【0012】
まず、情報処理装置100は、事業者端末300から商品情報を受け付ける(ステップS1)。例えば、情報処理装置100は、事業者端末300から事業者が電子商取引サイトにおいて運営する仮想の店舗であるストアにおいて出品する商品に関する情報を示す商品情報を受け付ける。なお、商品情報は、商品ID、商品名、商品情報、ストアIDという項目に係る情報が含まれていてよい。情報処理装置100は、事業者端末300から商品情報を取得したら、取得した商品情報を後述して説明する商品情報記憶部122に記憶する。
【0013】
次に、情報処理装置100は、利用者端末200から利用者情報を取得する(ステップS2)。ここで、利用者情報は、例えば、利用者が所定の電子商取引サイトを利用する際に、電子商取引サイトの提供事業者に提供する利用者に関する情報である。例えば、情報処理装置100は、利用者Uが利用者端末200を用いて電子商取引サイトにアクセスした際に、利用者端末200から利用者情報を取得する。情報処理装置100は、事業者端末300から利用者情報を取得したら、取得した利用者情報を後述して説明する利用者情報記憶部121に記憶する。
【0014】
次に、情報処理装置100は、利用者端末200から注文情報を受け付ける(ステップS3)。ここで、注文情報とは、電子商取引サービスにおける利用者の商品の注文に関する情報である。なお、注文情報には、ストアIDと、利用者IDと、商品IDと、注文数量が含まれていてよい。例えば、情報処理装置100は、利用者端末200を介して、利用者Uから所定の電子商取引サービスにおいて受け付けた注文情報を取得する。なお、
図1に示す利用者Uと、利用者端末200は、一例であって、情報処理装置100は、これ以上の数の利用者の利用者端末200から、所定の電子商取引サービスにおいて受け付けた注文情報を取得してよい。情報処理装置100は、利用者端末200から注文情報を取得したら、取得した注文情報を後述して説明する注文情報記憶部123に記憶する。なお、情報処理装置100は、利用者端末200から注文情報を受け付けた後に、当該の注文のキャンセルを受け付けたら、当該の注文情報に対応付けて、当該の注文がキャンセルされた日を示す情報を注文情報記憶部123に記憶する。
【0015】
次に、情報処理装置100は、事業者端末300に注文情報を提供する(ステップS4)。例えば、情報処理装置100は、ステップS3において受け付けた注文情報の発注先の事業者の事業者端末300に注文情報を提供する。事業者端末300に注文情報が提供された事業者は、注文情報にしたがって、商品を用意して、利用者に配達する手配を整える。そして、事業者端末300は、利用者に商品の配達が完了したら、注文情報が提供された商品の配達が完了した旨を示す情報を情報処理装置100に送信する。情報処理装置100は、事業者端末300から注文情報に対応する商品の配達が完了した日を示す情報を受信したら、当該の注文情報に対応付けて商品の配達が完了した日を注文情報記憶部123に記憶する。
【0016】
次に、情報処理装置100は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、予測キャンセル率を予測する(ステップS5)。例えば、情報処理装置100は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報とを説明変数、予測キャンセル率を目的変数として機械学習させた学習済みモデルを用いて、予測キャンセル率を予測する。なお、この場合の学習用のモデルには、例えば、DNN(Deep Neural Network)や決定木などを用いてよい。すなわち、情報処理装置100は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、キャンセル有無の関係を学習させた学習済みモデルを用いて、予測キャンセル率を予測する。
【0017】
次に、情報処理装置100は、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出する(ステップS6)。例えば、情報処理装置100は、商品Aについて所定期間に受け付けた注文情報を、注文情報記憶部123から抽出する。そして、情報処理装置100は、ステップS5において注文ごとに予測された予測キャンセル率を用いて、取引成立予測数を算出する。具体的には、注文ごとの商品の注文数に、1から予測キャンセル率を差し引いた値を掛けることにより、取引成立予測数を算出する。なお、
図1においては、注文Aの注文数が2であり、予測キャンセル率が0%であることから、取引成立予測数が2と算出されたことが示されている。なお、商品の配達が完了した商品については、予測キャンセル率を用いることなく、商品の配達が完了した商品の個数が取引成立予測数として算出される。
【0018】
次に、情報処理装置100は、商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成する(ステップS7)。例えば、情報処理装置100は、ステップS6において算出された商品ごとの取引成立予測数が大きい方から順に順位を定めた商品のランキングを生成する。なお、
図1においては、商品Aの取引成立予測数が100、商品Bの取引成立予測数が88、商品Cの取引成立予測数が66であることから、1位が商品A、2位が商品B、3位が商品Cとなるランキングが生成されたことが示されている。
【0019】
次に、情報処理装置100は、ランキングに基づいて、商品を提案する(ステップS8)。例えば、情報処理装置100は、所定の電子商取引サイトを訪問した利用者の利用者端末200に対して、ステップS7において算出されたランキングの順位が所定の順位以上の商品について、利用者に商品の購入を提案するメッセージを提供することによって、商品の提案を行ってよい。例えば、情報処理装置100は、「商品Aを購入してみませんか」といったメッセージを利用者端末200に提供してよい。
【0020】
これによれば、注文ごとに予測された予測キャンセル率を考慮して、所定期間における取引成立予測数を算出したうえで、取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、生成されたランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。したがって、注文がキャンセルされる可能性を反映した取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、ランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。そのため、適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理装置100を提供することができる。
【0021】
〔2.情報処理システムの構成〕
次に、
図2を用いて実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システム1は、情報処理装置100と、利用者端末200と、事業者端末300と、ネットワークNとを有する。以下、これらの構成について簡単に順を追って説明する。
【0022】
情報処理装置100は、例えばPC(Personal Computer)、WS(Work Station)、サーバの機能を備えるコンピュータなどの情報処理装置であってよい。情報処理装置100は、例えば、利用者端末200からネットワークNを介して送信されてきた情報に基づいて処理を行う。
【0023】
利用者端末200は、利用者が利用する情報処理装置である。利用者端末200は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デスクトップ型PC、ノート型PC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置であってよい。なお、
図1に示す例においては、利用者端末200がスマートフォンである場合を示している。
【0024】
事業者端末300は、事業者が利用する情報処理装置である。事業者端末300は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デスクトップ型PC、ノート型PC、携帯電話機、PDA等の情報処理装置であってよい。なお、
図1に示す例においては、事業者端末300がノート型PCである場合を示している。
【0025】
ネットワークNは、情報処理装置100と、利用者端末200と、事業者端末300とを有線、又は無線により相互に通信可能に接続する。ネットワークNが有線の場合は、IEEE802.3に規定されるイーサネット(登録商標)(ETHERNET(登録商標))により実現されてよい。また、ネットワークNが無線の場合は、IEEE802.11に規定される無線LAN(Local Area Network)により実現されてよい。
【0026】
〔3.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、情報処理装置100の構成について説明する。
【0027】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、を有する。
【0028】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)、無線LAN(Local Area Network)カード等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、利用者端末200などとの間で情報の送受信を行う。
【0029】
(記憶部120について)
記憶部120は、主記憶装置と外部記憶装置とを備える。主記憶装置は、制御部130が実行するプログラム、あるいは制御部130が処理するデータを記憶する。主記憶装置は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等のような半導体メモリ素子によって実現されてよい。外部記憶装置は、制御部130が処理するデータを保存する。外部記憶装置は、例えば、ハードディスクやSSD(Solid State Drive)、磁気テープ、光ディスク等によって実現されてよい。
【0030】
図3に示すように、記憶部120は、利用者情報記憶部121と、商品情報記憶部122と、注文情報記憶部123と、ストア情報記憶部124と、モデル記憶部125と、を有する。以下、これらの構成について順を追って説明する。
【0031】
(利用者情報記憶部121について)
利用者情報記憶部121は、利用者に関する情報、すなわち、利用者情報を記憶する。利用者情報は、例えば、利用者が所定の情報サービスを利用する際に、情報サービスの提供事業者に提供する利用者に関する情報である。ここで、
図4を用いて、利用者情報記憶部121が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置の利用者情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0032】
図4に示す例において、利用者情報記憶部121は、「利用者ID」、「生年月日」、「性別」、「職業」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0033】
「利用者ID」は、利用者を識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「生年月日」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の生年月日に関する情報である。「性別」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の性別に関する情報である。「職業」は、「利用者ID」に紐付けられた利用者の職業に関する情報である。
【0034】
すなわち、
図4においては、利用者ID「UID#1」により識別された利用者の生年月日が「生年月日#U1」であり、性別が「女性」であり、職業が「職業#U1」であることを示している。
【0035】
なお、利用者情報記憶部121に記憶される情報は、「利用者ID」、「生年月日」、「性別」、「職業」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意の利用者に関係する情報が記憶されてよい。
【0036】
(商品情報記憶部122について)
商品情報記憶部122は、電子商取引サービスにおいて取り扱う商品に関する情報を示す商品情報を記憶する。ここで、
図5を用いて、商品情報記憶部122が記憶する情報の一例を説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理装置の商品情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0037】
図5に示す例において、商品情報記憶部122は、「商品ID」、「商品名」、「商品情報」、「ストアID」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0038】
「商品ID」は、商品を識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。「商品名」は、「商品ID」により識別される商品の名称である。「商品情報」は、「商品ID」により識別される商品に関する情報であって、例えば、商品の種類や大きさ、特徴などに関する情報であってよい。「ストアID」は、「商品ID」により識別される商品を販売するストアを識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。
【0039】
すなわち、
図5においては、商品ID「MID#1」により識別される商品の商品名が「PNM#1」であり、当該の商品の商品情報が「PINF#1」であり、当該の商品のストアIDが「STRID#1」であることを示している。
【0040】
なお、商品情報記憶部122に記憶される情報は、「商品ID」、「商品名」、「商品情報」、「ストアID」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意の商品情報に関係する情報が記憶されてよい。
【0041】
(注文情報記憶部123について)
注文情報記憶部123は、利用者Uから受け付けた商品の注文に関する情報を示す注文情報を記憶する。ここで、
図6を用いて、注文情報記憶部123が記憶する情報の一例を説明する。
図6は、実施形態に係る情報処理装置の注文情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0042】
図6に示す例において、注文情報記憶部123は、「注文ID」、「注文日」、「利用者ID」、「商品ID」、「ストアID」、「注文数量」、「キャンセル有無」、「配達完了日」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0043】
「注文ID」は、注文を識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。「注文日」は、「注文ID」により識別される注文を受け付けた日を示す。「利用者ID」は、「注文ID」により識別される注文を行った利用者Uを識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。「ストアID」は、「注文ID」により識別される注文の発注先のストアを識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。「商品ID」は、「注文ID」により識別される注文において、注文された商品を識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。「注文数量」は、「注文ID」により識別される注文における商品の注文数量を示し、例えば、注文された商品の個数や重量によって表される。「キャンセル有無」は、「注文ID」により識別される注文が注文を受け付けた後にキャンセルされたか否かを示す情報である。「配達完了日」は、「注文ID」により識別される注文において注文された商品が利用者に配達が完了した日を示し、注文された商品の配達が未完了である場合は、配達が未完了である旨の情報が記憶される。
【0044】
すなわち、
図6においては、注文ID「ODID#1」により識別される注文が行われた注文日が「ODDT#1」であり、当該の注文を行った利用者Uの利用者IDが「UID#1」であり、当該の注文における発注先のストアのストアIDが「STRID#1」であり、当該の注文において注文された商品の商品IDが「MID#1」であり、当該の注文において当該の商品が発注された注文数量が「ODQT#1」であり、当該の注文のキャンセル有無が「CL#1」であり、当該の注文の商品の配達完了日が「DVDT#1」であることを示している。
【0045】
なお、注文情報記憶部123に記憶される情報は、「注文ID」、「注文日」、「利用者ID」、「商品ID」、「ストアID」、「注文数量」、「キャンセル有無」、「配達完了日」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意の注文情報に関係する情報が記憶されてよい。
【0046】
(ストア情報記憶部124について)
ストア情報記憶部124は、電子商取引サービスに出店しているストアに関する情報を示すストア情報を記憶する。ここで、
図7を用いて、ストア情報記憶部124が記憶する情報の一例を説明する。
図7は、実施形態に係る情報処理装置のストア情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0047】
図7に示す例において、ストア情報記憶部124は、「ストアID」、「事業者ID」、「事業者名」、「連絡先」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0048】
「ストアID」は、電子商取引サービスに出店しているストアを識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。「事業者ID」は、「ストアID」により識別されるストアを運営する事業者を識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。「事業者名」は、「事業者ID」により識別される事業者の名称である。「連絡先」は、「事業者ID」により識別される事業者の連絡先であり、例えば、メールアドレスや電話番号であってよい。
【0049】
すなわち、
図7においては、ストアID「STRID#1」により識別されるストアを運営する事業者の事業者IDが「MID#1」であり、当該の事業者の事業者名が「MNM#1」であり、当該の事業者の連絡先が「CTDT#1」であることをを示している。
【0050】
なお、ストア情報記憶部124に記憶される情報は、「店舗ID」、「事業者ID」、「事業者名」、「連絡先」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意のストア情報に関係する情報が記憶されてよい。
【0051】
(モデル記憶部125について)
モデル記憶部125は、機械学習モデルに関係する情報を記憶する。ここで、
図8を用いて、モデル記憶部125が記憶する情報の一例を説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理装置のモデル記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0052】
図8に示す例において、モデル記憶部125は、「モデルID」、「モデルデータ」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0053】
「モデルID」は、機械学習モデルを識別する識別子であり文字列や番号などによって表される。「モデルデータ」は、機械学習モデルのモデルデータを示す。例えば、機械学習モデルは、ニューラルネットワークや決定木などであってよい。
【0054】
すなわち、
図8において、モデルID「M#1」で識別されるモデルは、機械学習モデルM#1を示す。また、モデルデータ「MDT#1」は、機械学習モデルM#1のモデルデータを示す。
【0055】
ここで、機械学習モデルがニューラルネットワークである場合は、モデルデータ「MDT#1」には、例えば、ニューラルネットワークを構成する複数の層のそれぞれに含まれるノードが互いにどのように結合するかという結合情報や、結合されたノード間で入出力される数値に掛け合わされる結合係数などの各種情報が含まれる。また、機械学習モデルが決定木である場合は、決定木の分岐点となる説明変数の内容や水準などが記憶される。
【0056】
なお、モデル記憶部125に記憶される情報は、「モデルID」、「モデルデータ」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意の機械学習モデルに関係する情報が記憶されてよい。
【0057】
(制御部130について)
次に、
図3に戻って、制御部130について説明する。制御部130は、情報処理装置100を制御するコントローラ(Controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100の記憶部120に記憶されている各種プログラムを読み出して、RAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0058】
制御部130は、
図3に示すように、取得部131と、受付部132と、学習部133と、予測部134と、算出部135と、生成部136と、提案部137と、を有する。制御部130は、記憶部120からプログラムを読み出して、RAMを作業領域として実行することで、これらの機能を実現して、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。以下、これらの処理を、順を追って説明する。
【0059】
(取得部131について)
取得部131は、利用者端末200から利用者に関する情報を示す利用者情報を取得する。ここで、利用者情報は、例えば、利用者が所定の電子商取引サイトを利用する際に、電子商取引サイトの提供事業者に提供する利用者に関する情報である。例えば、取得部131は、利用者Uが利用者端末200を用いて電子商取引サイトにアクセスした際に、利用者端末200から利用者情報を取得する。取得部131は、事業者端末300から利用者情報を取得したら、取得した利用者情報を利用者情報記憶部121に記憶する。
【0060】
(受付部132について)
受付部132は、各種の情報を受け付ける。例えば、受付部132は、事業者端末300から事業者が電子商取引サイトにおいて運営する仮想の店舗であるストアにおいて出品する商品に関する情報を示す商品情報を受け付ける。なお、商品情報は、商品ID、商品名、商品情報、ストアIDという項目に係る情報が含まれていてよい。受付部132は、事業者端末300から商品情報を取得したら、取得した商品情報を商品情報記憶部122に記憶する。
【0061】
また、受付部132は、利用者端末200から利用者の商品への注文に関する情報を示す注文情報を受け付ける。ここで、注文情報とは、電子商取引サービスにおける利用者の商品の注文に関する情報である。なお、注文情報には、ストアIDと、利用者IDと、商品IDと、注文数量が含まれていてよい。受付部132は、利用者端末200を介して、利用者Uから所定の電子商取引サービスにおいて受け付けた注文情報を取得する。受付部132は、利用者端末200から注文情報を取得したら、取得した注文情報を注文情報記憶部123に記憶する。
【0062】
(学習部133について)
学習部133は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報とを説明変数、予測キャンセル率を目的変数としてモデルに機械学習させる。なお、この場合の学習用のモデルには、例えば、DNN(Deep Neural Network)や決定木などを用いてよい。すなわち、学習部133は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報とを含む説明変数と、注文のキャンセル有無の関係をモデルに学習させる。
【0063】
(予測部134について)
予測部134は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、注文を受け付けた商品の予測キャンセル率を予測する。具体的には、予測部134は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報とを説明変数、予測キャンセル率を目的変数として機械学習させた学習済みモデルを用いて、予測キャンセル率を予測する。なお、この場合の学習用のモデルには、例えば、DNNや決定木などを用いてよい。すなわち、予測部134は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、キャンセル有無の関係を学習させた学習済みモデルを用いて、予測キャンセル率を予測する。
【0064】
(算出部135について)
算出部135は、予測キャンセル率に基づいて、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出する。例えば、算出部135は、商品Aについて所定期間に受け付けた注文情報を、注文情報記憶部123から抽出する。そして、算出部135は、予測部134において注文ごとに予測された予測キャンセル率を用いて、取引成立予測数を算出する。具体的には、算出部135は、注文ごとの商品の注文数に、1から予測キャンセル率を差し引いた値を掛けることにより、取引成立予測数を算出する。なお、算出部135は、商品の配達が完了した商品については、予測キャンセル率を用いることなく、商品の配達が完了した商品の個数を取引成立予測数として算出する。
【0065】
(生成部136について)
生成部136は、商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成する。例えば、生成部136は、算出部135において算出された商品ごとの取引成立予測数が大きい方から順に順位を定めた商品のランキングを生成する。なお、
図1のステップS7の文言の下方に示す表においては、商品Aの取引成立予測数が100、商品Bの取引成立予測数が88、商品Cの取引成立予測数が66であることから、1位が商品A、2位が商品B、3位が商品Cとなるランキングが生成されたことが示されている。
【0066】
(提案部137について)
提案部137は、生成部136が生成したランキングの順位が所定の順位以上の商品について、利用者に商品の購入を提案する。例えば、提案部137は、所定の電子商取引サイトを訪問した利用者の利用者端末200に対して、生成部136において生成されたランキングの順位が所定の順位以上の商品について、利用者に商品の購入を提案するメッセージを提供することによって、商品の提案を行ってよい。例えば、提案部137は、「商品Aを購入してみませんか」といったメッセージを利用者端末200に提供してよい。
【0067】
〔4.利用者端末の構成〕
次に、
図6を用いて、実施形態に係る利用者端末200の構成について説明する。
図6は、実施形態に係る利用者端末の構成例を示す図である。
図6に示すように、利用者端末200は、通信部210と、入力部220と、出力部230と、制御部240を有する。
【0068】
通信部210は、例えば、NIC、無線LANカード等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置100との間で各種の情報の送受信を行う。
【0069】
入力部220は、利用者から各種の操作情報が入力される。例えば、入力部220は、タッチパネルにより表示面(例えば出力部230)を介して利用者からの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部220は、利用者端末200に設けられたボタンや、利用者端末200に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0070】
出力部230は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット型端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。つまり、利用者端末200は、入力部220がタッチパネルである場合は、出力部230である表示画面により利用者の入力を受け付け、利用者への出力も行う。また、出力部230は、スピーカーであってもよく、スピーカーにより音声を出力してよい。
【0071】
制御部240は、例えば、CPUやMPU等によって、利用者端末200に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部240は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0072】
図6に示すように、制御部240は、受付部241と、提案部242と、を有する。
【0073】
受付部241は、利用者から各種の情報の入力を受け付ける。例えば、受付部241は、利用者から所定の電子商取引サービスにおける商品の注文を受け付ける。なお、利用者から受け付ける商品の注文の情報には、利用者IDと、商品IDと、ストアIDと、注文数量と、が含まれていてよい。
【0074】
提案部242は、利用者に商品の購入を提案する。例えば、提案部242は、情報処理装置100の提案部137から提供された商品の購入のメッセージを出力部230に表示させることにより、利用者に商品の購入を提案してよい。例えば、提案部242は、情報処理装置100の提案部137から提供された「商品Aを購入してみませんか」といったメッセージを出力部230に表示させてよい。
【0075】
〔5.事業者端末の構成〕
次に、
図10を用いて、実施形態に係る事業者端末300の構成について説明する。
図10は、実施形態に係る事業者端末の構成例を示す図である。
図10に示すように、事業者端末300は、通信部310と、入力部320と、出力部330と、制御部340と、を有する。
【0076】
通信部310は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部310は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置100との間で各種の情報の送受信を行う。
【0077】
入力部320は、事業者Mから各種の操作情報が入力される。例えば、入力部320は、事業者端末300に接続されたキーボードやマウスから事業者Mの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部320は、タッチパネルにより表示面(例えば出力部330)を介して事業者Mから各種操作を受け付けてもよい。
【0078】
出力部330は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等によって実現される表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。なお、事業者端末300の入力部320が、タッチパネルを介して事業者Mから各種操作を受け付ける場合は、出力部330である表示画面により利用者Uの入力を受け付け、さらに利用者Uへの出力も行う。また、出力部230は、スピーカーであり、スピーカーにより音声を出力してよい。
【0079】
制御部340は、例えば、CPUやMPU等によって、事業者端末300に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部340は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0080】
図10に示すように、制御部340は、受付部341と、通知部342と、報告部343と、を有する。
【0081】
受付部341は、事業者から各種の情報を受け付ける。例えば、受付部341は、事業者から、事業者が電子商取引サイトにおいて運営する仮想の店舗であるストアにおいて出品する商品に関する情報を示す商品情報を受け付ける。なお、商品情報は、商品ID、商品名、商品情報、ストアIDという項目に係る情報が含まれていてよい。
【0082】
通知部342は、事業者に注文情報を通知する。例えば、通知部342は、情報処理装置100の受付部132が受け付けた注文情報の発注先の事業者の事業者端末300に通知された注文情報を出力部330に表示させる。
【0083】
報告部343は、注文された商品の利用者へのお届けが完了した旨の情報を情報処理装置100に報告する。通知部342によって事業者端末300に注文情報が通知された事業者は、注文情報にしたがって、商品を用意して、利用者に配達する手配を整える。そして、事業者は、利用者に商品の配達が完了したら、事業者端末300に注文情報が提供された商品の配達が完了した旨を入力する。そして、報告部343は、お届けが完了した商品について、当該の注文情報に、商品の利用者へのお届けが完了した旨を示す情報を紐付けて情報処理装置100に送信する。
【0084】
〔6.情報処理のフロー〕
次に、
図11を用いて、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。
図11は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図11に示すフローチャートに沿って、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。
【0085】
まず、情報処理装置100は、事業者端末から商品情報を受け付ける(ステップS101)。次に、情報処理装置100は、利用者端末から利用者情報を取得する(ステップS102)。そして、情報処理装置100は、利用者端末から注文情報を受け付ける(ステップS103)。そして、情報処理装置100は、事業者端末に注文情報を提供する(ステップS104)。そして、情報処理装置100は、利用者情報と注文情報と商品情報とストア情報とに基づいて、予測キャンセル率を予測する(ステップS105)。そして、情報処理装置100は、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出する(ステップS106)。そして、情報処理装置100は、商品ごとの取引成立予測数に基づいて、
商品のランキングを生成する(ステップS107)。そして、情報処理装置100は、ランキングに基づいて、商品を提案する(ステップS108)。
【0086】
これによれば、注文ごとに予測された予測キャンセル率を考慮して、所定期間における取引成立予測数を算出したうえで、取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、生成されたランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。したがって、注文がキャンセルされる可能性を反映した取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、ランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。そのため、適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することができる。
【0087】
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述した実施形態に係る情報処理装置100は、例えば
図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図12は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0088】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一次的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが記憶される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0089】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0090】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0091】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0092】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0093】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、情報処理装置100の制御部130の機能を実現する。
【0094】
〔8.構成と効果〕
本開示に係る情報処理装置100は、利用者端末200から利用者に関する情報を示す利用者情報を取得する取得部131と、利用者端末200から利用者の商品への注文に関する情報を示す注文情報を受け付ける受付部132と、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、注文を受け付けた商品の予測キャンセル率を予測する予測部134と、予測キャンセル率に基づいて、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出する算出部135と、商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成する生成部136と、を備える。
【0095】
この構成によれば、注文ごとに予測された予測キャンセル率を考慮して、所定期間における取引成立予測数を算出したうえで、取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、生成されたランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。したがって、注文がキャンセルされる可能性を反映した取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、ランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。そのため、適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理装置100を提供することができる。
【0096】
本開示に係る情報処理装置100は、生成部136が生成したランキングの順位が所定の順位以上の商品について、利用者に商品の購入を提案する提案部137と、をさらに備える。
【0097】
この構成によれば、取引成立予測を反映したランキングの順位が所定の順位以上の商品について、利用者に商品を提案することができる。そのため、適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理装置100を提供することができる。
【0098】
本開示に係る情報処理装置100の予測部134は、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報とを説明変数、予測キャンセル率を目的変数として機械学習させた学習済みモデルを用いて、予測キャンセル率を予測する。
【0099】
この構成によれば、機械学習モデルを用いて、予測キャンセル率を適切に予測することができる。そのため、適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理装置100を提供することができる。
【0100】
本開示に係る情報処理方法は、利用者端末200から利用者に関する情報を示す利用者情報を取得するステップと、利用者端末200から利用者の商品への注文に関する情報を示す注文情報を受け付けるステップと、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、注文を受け付けた商品の予測キャンセル率を予測するステップと、予測キャンセル率に基づいて、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出するステップと、商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成するステップと、を含む。
【0101】
この構成によれば、注文ごとに予測された予測キャンセル率を考慮して、所定期間における取引成立予測数を算出したうえで、取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、生成されたランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。したがって、注文がキャンセルされる可能性を反映した取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、ランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。そのため、適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理方法を提供することができる。
【0102】
本開示に係る情報処理プログラムは、利用者端末200から利用者に関する情報を示す利用者情報を取得するステップと、利用者端末200から利用者の商品への注文に関する情報を示す注文情報を受け付けるステップと、利用者情報と、注文情報と、商品情報と、ストア情報と、に基づいて、注文を受け付けた商品の予測キャンセル率を予測するステップと、予測キャンセル率に基づいて、商品ごとに所定期間における取引成立予測数を算出するステップと、商品ごとの取引成立予測数に基づいて、商品のランキングを生成するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0103】
この構成によれば、注文ごとに予測された予測キャンセル率を考慮して、所定期間における取引成立予測数を算出したうえで、取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、生成されたランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。したがって、注文がキャンセルされる可能性を反映した取引成立予測数に基づいて商品のランキングを生成して、ランキングに基づいて、利用者に商品を提案することができる。そのため、適切な取引成立予測を反映したランキングに基づいて利用者に商品を提案することができる情報処理プログラムを提供することができる。
【0104】
以上、本願の実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0105】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部131は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0106】
1 情報処理システム
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 利用者情報記憶部
122 商品情報記憶部
123 注文情報記憶部
124 ストア情報記憶部
125 モデル記憶部
130 制御部
131 取得部
132 受付部
133 学習部
134 予測部
135 算出部
136 生成部
137 提案部
200 利用者端末
210 通信部
220 入力部
230 出力部
240 制御部
241 受付部
242 提案部
300 事業者端末
310 通信部
320 入力部
330 出力部
340 制御部
341 受付部
342 通知部
343 報告部
N ネットワーク