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特開2025-15594電池、電力消費機器、電池の製造方法及び機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015594
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】電池、電力消費機器、電池の製造方法及び機器
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/242 20210101AFI20250123BHJP
   H01M 50/291 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/213 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/211 20210101ALI20250123BHJP
   H01M 50/209 20210101ALI20250123BHJP
【FI】
H01M50/242
H01M50/291
H01M50/213
H01M50/211
H01M50/209
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024197601
(22)【出願日】2024-11-12
(62)【分割の表示】P 2022527796の分割
【原出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】524304976
【氏名又は名称】香港時代新能源科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CONTEMPORARY AMPEREX TECHNOLOGY (HONG KONG) LIMITED
【住所又は居所原語表記】LEVEL 19, CHINA BUILDING, 29 QUEEN’S ROAD CENTRAL, CENTRAL, CENTRAL AND WESTERN DISTRICT, HONG KONG, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100159329
【弁理士】
【氏名又は名称】三縄 隆
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ 占宇
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ ▲興▼地
(72)【発明者】
【氏名】▲龍▼ 超
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲鵬▼
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼ ▲陳▼▲鈴▼
(57)【要約】
【課題】電池、電力消費機器、電池の製造方法及び機器を提供する。
【解決手段】該電池は、第1方向に沿って配置された複数の電池セルと、複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁に接続される掛け壁であって、電池セルは電力消費機器に設置される場合、電池セルは掛け壁の下方に位置し、掛け壁は電池セルを掛けることに用いられる掛け壁とを含み、掛け壁の第2方向におけるサイズHと電池セルの重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、第2方向は第1壁に垂直である。本願の実施例の技術案により、電池の性能を向上させることができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池であって、
第1方向に沿って配置された複数の電池セルと、
前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁に接続される掛け壁であって、前記電池セルは電力消費機器に設置される場合、前記電池セルは前記掛け壁の下方に位置し、前記掛け壁は前記電池セルを掛けることに用いられる、掛け壁と、を含み、
前記掛け壁の第2方向におけるサイズHと前記電池セルの重量Mとの間の関係は0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、前記第2方向は前記第1壁に垂直である、電池。
【請求項2】
前記電池セルの第2壁には電極端子が設置され、前記第2壁と前記第1壁とは前記第2方向に沿って間隔をあけて対向して設置され、又は、
前記第2壁は前記第1壁に接続され、前記第2方向は前記第2壁に平行である、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記掛け壁の前記第2方向におけるサイズHは0.2mm~20mmである、請求項1又は2に記載の電池。
【請求項4】
前記掛け壁の内部には空洞が設置される、請求項1~3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項5】
前記空洞は流体を収容して前記電池セルの温度を調整することに用いられる、請求項4に記載の電池。
【請求項6】
前記電池は、前記掛け壁の前記第2方向に沿って前記電池セルから離れる表面に設置された補強リブをさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の電池。
【請求項7】
前記補強リブと前記掛け壁とは一体的に成形された構造である、請求項6に記載の電池。
【請求項8】
前記掛け壁の前記第2方向におけるサイズHと前記電池セルの重量Mとの間の関係はさらに、0.1mm/kg≦H/M≦20mm/kgを満たす、請求項1~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項9】
前記第1方向に沿って延在し且つ前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第3壁に接続されるセパレータであって、前記第3壁は前記電池セルの第3方向に沿って対向する2つの壁であり、前記第3方向は前記第1方向及び前記第2方向に垂直であるセパレータをさらに含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の電池。
【請求項10】
前記第3壁は前記電池セルの表面積が最大の壁である、請求項9に記載の電池。
【請求項11】
前記セパレータの前記第3方向におけるサイズは0.1mm~100mmである、請求項9又は10に記載の電池。
【請求項12】
前記電池は前記第1方向に沿って配置された複数列の複数の前記電池セルと、複数の前記セパレータとを含み、複数列の前記電池セルと複数の前記セパレータとは前記第3方向に交互に設置される、請求項9~11のいずれか1項に記載の電池。
【請求項13】
前記電池は複数の電池モジュールを含み、前記電池モジュールは、前記第1方向に沿って配置された少なくとも1列の複数の前記電池セルと、少なくとも1つの前記セパレータとを含み、且つ少なくとも1列の前記電池セルと少なくとも1つの前記セパレータとは前記第3方向に交互に設置される、請求項9~11のいずれか1項に記載の電池。
【請求項14】
前記電池モジュールはN列の前記電池セルとN-1個の前記セパレータとを含み、前記セパレータは隣接する2列の前記電池セルの間に設置され、Nは1より大きい整数である、請求項13に記載の電池。
【請求項15】
複数の前記電池モジュールは前記第3方向に沿って配置され、隣接する前記電池モジュールの間に隙間がある、請求項13又は14に記載の電池。
【請求項16】
前記セパレータの前記第1方向での端部には固定構造が設置され、前記セパレータは前記固定構造を介して前記掛け壁に固定される、請求項9~15のいずれか1項に記載の電池。
【請求項17】
前記セパレータは前記第3壁と接着される、請求項9~16のいずれか1項に記載の電池。
【請求項18】
前記第1壁は前記掛け壁と接着される、請求項1~17のいずれか1項に記載の電池。
【請求項19】
電力消費機器であって、請求項1~18のいずれか1項に記載の電池を含み、前記電池は電気エネルギーを提供することに用いられる、電力消費機器。
【請求項20】
電池の製造方法であって、
第1方向に沿って配置された複数の電池セルを提供するステップと、
前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁に接続される掛け壁を提供するステップであって、前記電池セルは電力消費機器に設置される場合、前記電池セルは前記掛け壁の下方に位置し、前記掛け壁は前記電池セルを掛けることに用いられるステップと、を含み、
前記掛け壁の第2方向におけるサイズHと前記電池セルの重量Mとの間の関係は0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、前記第2方向は前記第1壁に垂直である、電池の製造方法。
【請求項21】
電池の製造機器であって、
第1方向に沿って配置された複数の電池セルを提供することに用いられる第1提供モジュールと、
前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁に接続される掛け壁を提供することに用いられる第2提供モジュールであって、前記電池セルは電力消費機器に設置される場合、前記電池セルは前記掛け壁の下方に位置し、前記掛け壁は前記電池セルを掛けることに用いられる第2提供モジュールと、を含み、
前記掛け壁の第2方向におけるサイズHと前記電池セルの重量Mとの間の関係は0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、前記第2方向は前記第1壁に垂直である、電池の製造機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
本願は電池技術の分野に関し、特に電池、電力消費機器、電池の製造方法及び機器に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
環境汚染が深刻になっていることに伴って、新エネルギー産業はますます注目される。新エネルギー産業では、電池技術はその発展に関連する重要な要素である。
【0003】
電池内部のスペース利用率は、電池の構造強度及びエネルギー密度に影響を与え、さらに電池の性能に影響を与える。従って、如何に電池の性能を向上させるかは、電池技術において急いで解決する必要がある技術的課題である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の概要
本願は電池、電力消費機器、電池の製造方法及び機器を提供し、電池の構造強度及びエネルギー密度を向上させることができ、これにより電池の性能を向上させる。
【0005】
第1態様では、電池を提供し、第1方向に沿って配置された複数の電池セルと、前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁に接続される掛け壁であって、前記電池セルは電力消費機器に設置される場合、前記電池セルは前記掛け壁の下方に位置し、前記掛け壁は前記電池セルを掛けることに用いられる掛け壁と、を含み、前記掛け壁の第2方向におけるサイズHと前記電池セルの重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、前記第2方向は前記第1壁に垂直である。
【0006】
本願の実施例では、第1方向に沿って配置された複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁は掛け壁に接続され、電池セルは電力消費機器に設置される場合、電池セルは掛け壁の下方に位置し、該掛け壁は電池セルを掛けることに用いられ、掛け壁の第2方向におけるサイズHと電池セルの重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、第2方向は第1壁に垂直である。このようにして、電池セルの第1壁は掛け壁と直接接続され、中間にスペースがある必要がなく、電池のスペース利用率を向上させることができ、それにより電池のエネルギー密度を向上させ、また、電池セルと掛け壁とは一体に接続され、電池の構造強度が向上する。電池セルの重量Mと掛け壁の第2方向におけるサイズHは0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、掛け壁の第2方向におけるサイズHを合理的な範囲内に保持し、Hが大きすぎることによる電池内部スペースの浪費を回避することができるだけでなく、電池セルと掛け壁との接続を強固にし、電池の構造強度を向上させることができる。従って、本願の実施例の技術案により電池の性能を向上させることができる。
【0007】
可能な実現形態では、前記電池セルの第2壁には電極端子が設置され、前記第2壁と前記第1壁とは前記第2方向に沿って間隔をあけて対向して設置され、又は、前記第2壁と前記第1壁とは接続され、前記第2方向は前記第2壁に平行である。このようにして、電極端子が設置されていない第1壁は掛け壁と直接接続することができ、電池セルと掛け壁とが一体に接続され、電池の全体的な構造強度が向上し、また、第1壁と掛け壁との間に隙間がある必要がないため、電池のスペース利用率が向上し、さらに電池のエネルギー密度が向上する。
【0008】
可能な実現形態では、前記掛け壁の前記第2方向におけるサイズHは0.2mm~20mmである。このようにして、電池セルの重量Mに基づいて掛け壁の第2方向におけるサイズを柔軟的に選択するか、又は掛け壁の第2方向におけるサイズに基づいて対応する適切な電池セルを選択することができる。
【0009】
可能な実現形態では、前記掛け壁内部には空洞が設置される。このようにして、該空洞は電池セルに膨張スペースを提供することができる。
【0010】
可能な実現形態では、前記空洞は流体を収容して前記電池セルの温度を調整することに用いられる。
【0011】
可能な実現形態では、前記電池は、前記掛け壁の前記第2方向に沿って前記電池セルから離れる表面に設置された補強リブをさらに含む。このようにして、掛け壁の構造強度が向上する。
【0012】
可能な実現形態では、前記補強リブと前記掛け壁とは一体的に成形された構造である。このようにして、加工しやすく、工程が節約される。
【0013】
可能な実現形態では、前記掛け壁の前記第2方向におけるサイズHと前記電池セルの重量Mとの間の関係はさらに、0.1mm/kg≦H/M≦20mm/kgを満たす。このようにして、電池は発火したり爆発したりすることがなく、電池のエネルギー密度を満たすとともに電池の安全性をより効果的に確保することができる。
【0014】
可能な実現形態では、電池は、前記第1方向に延在し且つ前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第3壁に接続されるセパレータであって、前記第3壁は前記電池セルの第3方向に沿って対向する2つの壁であり、前記第3方向は前記第1方向及び前記第2方向に垂直であるセパレータをさらに含む。このようにして、電池内に側板やビーム等の構造を設置しなくてもよく、電池内部のスペース利用率が最大限に向上し、電池の構造強度及びエネルギー密度も向上する。
【0015】
可能な実現形態では、前記第3壁は前記電池セルの表面積が最大の壁である。このようにして、セパレータと電池セルとの接続強度が向上する。
【0016】
可能な実現形態では、前記セパレータの前記第3方向におけるサイズは0.1mm~100mmである。このようにして、セパレータの強度及び電池のエネルギー密度を考慮に入れることができる。
【0017】
可能な実現形態では、前記電池は前記第1方向に沿って配置された複数列の複数の前記電池セルと複数の前記セパレータとを含み、複数列の前記電池セルと複数の前記セパレータとは前記第3方向に交互に設置される。このようにして、複数列の電池セルと複数のセパレータとは互いに接続されて一体を形成し、筐体内に収容され、電池全体の構造強度をさらに確保することができ、これにより電池の性能を向上させることができる。
【0018】
可能な実現形態では、前記電池は複数の電池モジュールを含み、前記電池モジュールは、前記第1方向に沿って配置された少なくとも1列の複数の前記電池セルと、少なくとも1つの前記セパレータとを含み、且つ少なくとも1列の前記電池セルと少なくとも1つの前記セパレータとは前記第3方向に交互に設置される。
【0019】
可能な実現形態では、前記電池モジュールはN列の前記電池セルとN-1個の前記セパレータとを含み、前記セパレータは隣接する2列の前記電池セルの間に設置され、Nは1より大きい整数である。このようにして、セパレータの数を減少させ、電池のエネルギー密度を向上させることができる。
【0020】
可能な実現形態では、複数の前記電池モジュールは前記第3方向に沿って配置され、隣接する前記電池モジュールの間に隙間がある。このようにして、電池セルに膨張スペースを提供することができる。
【0021】
可能な実現形態では、前記セパレータの前記第1方向での端部には固定構造が設置され、前記セパレータは前記固定構造を介して前記掛け壁に固定される。このようにして、さらに電池の構造強度を向上させる。
【0022】
可能な実現形態では、前記セパレータは前記第3壁と接着される。このようにして、電池は構造が簡単で、容易に加工して組み立てることができる。
【0023】
可能な実現形態では、前記第1壁は前記掛け壁と接着される。このような接続方式により、容易に装着することができる。
【0024】
第2態様では、電力消費機器を提供し、上記第1態様又は第1態様の任意の可能な実現形態における電池を含み、前記電池は電気エネルギーを提供することに用いられる。
【0025】
第3態様では、電池の製造方法を提供し、第1方向に沿って配置された複数の電池セルを提供するステップと、前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁に接続される掛け壁を提供するステップであって、前記電池セルは電力消費機器に設置される場合、前記電池セルは前記掛け壁の下方に位置し、前記掛け壁は前記電池セルを掛けることに用いられる、ステップと、を含み、前記掛け壁の第2方向におけるサイズHと前記電池セルの重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、前記第2方向は前記第1壁に垂直である。
【0026】
第4態様では、上記第3態様の方法を実行するモジュールを含む電池の製造機器を提供する。
【0027】
本願の実施例では、第1方向に沿って配置された複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁は掛け壁に接続され、電池セルは電力消費機器に設置される場合、電池セルは掛け壁の下方に位置し、該掛け壁は電池セルを掛けることに用いられ、掛け壁の第2方向におけるサイズHと電池セルの重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、第2方向は第1壁に垂直である。このようにして、電池セルの第1壁は掛け壁と直接接続され、中間にスペースがある必要がなく、電池のスペース利用率を向上させることができ、それにより電池のエネルギー密度を向上させ、また、電池セルと掛け壁とは一体に接続され、電池の構造強度が向上する。電池セルの重量Mと掛け壁の第2方向におけるサイズHは0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、掛け壁の第2方向におけるサイズHを合理的な範囲内に保持し、Hが大きすぎることによる電池内部スペースの浪費を回避することができるだけでなく、電池セルと掛け壁との接続を強固にし、電池の構造強度を向上させることができる。従って、本願の実施例の技術案により電池の性能を向上させることができる。
【0028】
図面の簡単な説明
本願の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、本願の実施例で使用する必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明される図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労働を必要とせずに、図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本願の一実施例に係る車両の模式図である。
図2】本願の一実施例に係る電池の模式図である。
図3】本願の一実施例に係る一電池セルの模式図である。
図4】本願の一実施例に係る電池の模式図である。
図5】本願の一実施例に係る掛け壁の模式図である。
図6】本願の一実施例に係る掛け壁の模式図である。
図7】本願の一実施例に係る掛け壁の模式図である。
図8】本願の一実施例に係る掛け壁の模式図である。
図9】本願の一実施例に係る掛け壁の模式図である。
図10】本願の一実施例に係る電池の模式図である。
図11】本願の一実施例に係る電池の模式図である。
図12】本願の一実施例に係る電池モジュールの模式図である。
図13】本願の一実施例に係る電池セルとセパレータとの組み合わせの模式図である。
図14】本願の一実施例に係る電池セルとセパレータとの組み合わせの模式図である。
図15】本願の一実施例に係る電池セルとセパレータとの組み合わせの模式図である。
図16】本願の一実施例に係る電池の製造方法の模式図である。
図17】本願の一実施例に係る電池の製造機器の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図面では、図面は実際の縮尺で描かれていない。
【0031】
発明を実施するための形態
以下、図面及び実施例を参照しながら本願の実施形態をさらに詳細に説明する。以下の実施例の詳細な説明及び図面は本願の原理を例示的に説明するために使用され、本願の範囲を制限するものではなく、すなわち、本願は説明されている実施例に限定されない。
【0032】
本願の説明において、説明する必要がある点として、特に断らない限り、使用される技術用語及び科学用語は全て当業者が通常理解する意味と同じであり、使用される用語は具体的な実施例を説明するためのものに過ぎず、本願を制限するものではなく、本願の明細書、特許請求の範囲及び上記図面の簡単な説明における用語「含む」、「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図する。「複数」は2つ以上を意味し、「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」等の用語によって示される方位又は位置関係は、本願を説明しやすくし説明を簡略化させるためのものに過ぎず、示される装置又は素子が必ずしも特定の方位を有し、特定の方位で構成及び操作されることを指示又は暗示するものではなく、従って、本願を制限しないと理解すべきである。また、「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、相対的な重要性を指示又は暗示するものではなく、説明するためのものに過ぎない。「垂直」は厳密には垂直ではなく、誤差許容範囲内のものである。「平行」は厳密には平行ではなく、誤差許容範囲内のものである。
【0033】
本願に言及される「実施例」は、実施例と組み合わせて説明された特定の特徴、構造又は特性が本願の少なくとも1つの実施例に含まれてもよいことを意味する。明細書の様々な位置に現れる該語句は必ずしも同じ実施例を指すわけではなく、他の実施例と互いに排他的に独立した又は代替の実施例でもない。当業者は、本願において説明される実施例が他の実施例と組み合わせることができることを明示的又は暗黙的に理解できる。
【0034】
以下の説明に出現する方位語はいずれも図示されている方向であり、本願の具体的な構造を限定するものではない。本願の説明において、説明する必要がある点として、特に明確な規定及び限定がない限り、用語「取付」、「連結」、「接続」は、広義に理解すべきであり、例えば、固定して接続されてもよく、取り外し可能に接続され、又は一体的に接続されてもよい。直接連結されてもよく、中間媒体を介して間接的に連結されてもよく、2つの素子の内部の連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本願での具体的な意味を理解することができる。
【0035】
本願における「及び/又は」という用語は、関連対象の関連関係を説明するためのものに過ぎず、3つの関係が存在することを示し、例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在すること、AとBが同時に存在すること、Bが単独で存在することの3つの状況を示すことができる。また、本願における「/」という文字は、一般的に前後の関連対象が「又は」の関係であることを示す。
【0036】
本願では、電池セルは、リチウムイオン二次電池、リチウムイオン一次電池、リチウム硫黄電池、ナトリウムリチウムイオン電池、ナトリウムイオン電池、又はマグネシウムイオン電池等を含み、本願の実施例はこれを限定しない。電池セルは、円筒状、扁平状、直方体又は他の形状等であってもよく、同様に、本願の実施例はこれを限定しない。電池セルは、一般的に、パッケージ方式に従って、円筒形電池セル、角形電池セル及びソフトパック電池セルの3種類に分けられ、同様に、本願の実施例はこれを限定しない。
【0037】
本願の実施例に言及される電池は、より高い電圧及び容量を提供するように1つ又は複数の電池セルを備える単一の物理モジュールである。例えば、本願に言及される電池は電池パック等を含む。電池は、一般的に、1つ又は複数の電池セルをパッケージするための筐体を含む。筐体は、液体や他の異物が電池セルの充電又は放電に悪影響を与えることを回避することができる。
【0038】
電池セルは電極アセンブリ及び電解液を含み、電極アセンブリは正極板、負極板及び隔膜からなる。電池セルは主に正極板と負極板との間での金属イオンの移動に依存して動作する。正極板は正極集電体及び正極活物質層を備え、正極活物質層は正極集電体の表面に塗布され、正極活物質層が塗布されていない集電体は正極活物質層が塗布されている集電体よりも突出し、正極活物質層が塗布されていない集電体は正極タブとして使用される。リチウムイオン電池を例として、正極集電体の材料はアルミニウムであってもよく、正極活物質は、コバルト酸リチウム、リン酸鉄リチウム、三元リチウム又はマンガン酸リチウム等であってもよい。負極板は負極集電体及び負極活物質層を備え、負極活物質層は負極集電体の表面に塗布され、負極活物質層が塗布されていない集電体は負極活物質層が塗布されている集電体よりも突出し、負極活物質層が塗布されていない集電体は負極タブとして使用される。負極集電体の材料は銅であってもよく、負極活物質はカーボン又はシリコン等であってもよい。溶断が発生せずに高電流が流れることを確保するために、正極タブは、複数であり、一体に積層され、負極タブは、複数であり、一体に積層される。隔膜の材質はポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)等であってもよい。また、電極アセンブリは、巻回型構造であってもよく、積層型構造であってもよく、本願の実施例はこれらに限定されない。
【0039】
様々な電力需要を満たすために、電池は複数の電池セルを含んでもよく、複数の電池セル同士は直列接続又は並列接続又は直並列接続されてもよく、直並列接続とは直列接続と並列接続の組み合わせを指す。選択可能に、複数の電池セルをまず直列接続又は並列接続又は直並列接続して電池モジュールを形成し、次に複数の電池モジュールを直列接続又は並列接続又は直並列接続して電池を形成することができる。つまり、複数の電池セルは電池を直接形成してもよく、まず電池モジュールを形成し、次に電池モジュールが電池を形成することもよい。電池はさらに電力消費機器に設置され、電力消費機器に電気エネルギーを提供する。
【0040】
電池技術の発展は、エネルギー密度、サイクル寿命、放電容量、充放電レート、安全性などの複数の設計要素を同時に考慮する必要がある。電池の内部スペースが一定の場合、電池の内部スペースの利用率を向上させることは、電池のエネルギー密度を向上させるための効果的な手段である。しかし、電池の内部スペースの利用率を向上させると同時に、さらに電池の構造強度などの電池の他の性能パラメータを考慮する必要がある。
【0041】
これに鑑みて、本願の実施例は技術案を提供し、第1方向に沿って配置された複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁は掛け壁に接続され、電池セルは電力消費機器に設置される場合、電池セルは掛け壁の下方に位置し、該掛け壁は電池セルを掛けることに用いられ、掛け壁の第2方向におけるサイズHと電池セルの重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、第2方向は第1壁に垂直である。このようにして、電池セルの第1壁は掛け壁と直接接続され、中間にスペースがある必要がなく、電池のスペース利用率を向上させることができ、それにより電池のエネルギー密度を向上させ、また、電池セルと掛け壁とは一体に接続され、電池の構造強度が向上する。電池セルの重量Mと掛け壁の第2方向におけるサイズHは0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、掛け壁の第2方向におけるサイズHを合理的な範囲内に保持し、Hが大きすぎることによる電池内部スペースの浪費を回避することができるだけでなく、電池セルと掛け壁との接続を強固にし、電池の構造強度を向上させることができる。従って、本願の実施例の技術案により電池の性能を向上させることができる。
【0042】
本願の実施例で説明される技術案は、携帯電話、携帯機器、ノートパソコン、電気自転車、電気玩具、電動工具、電気自動車、船舶及び宇宙機などの電池を使用する様々な装置に適用でき、例えば、宇宙機は、飛行機、ロケット、スペースシャトル及び宇宙船などを含む。
【0043】
理解されるように、本願の実施例で説明される技術案は、上記説明される装置に適用できるだけでなく、電池を使用する全ての装置に適用でき、説明を簡潔にするために、以下の実施例はいずれも電気自動車を例として説明する。
【0044】
例えば、図1に示すように、本願の一実施例に係る車両1の構造模式図であり、車両1は、燃料自動車、ガス自動車又は新エネルギー自動車であってもよく、新エネルギー自動車は、純粋な電気自動車、ハイブリッド自動車又はレンジエクステンダー式電気自動車等であってもよい。車両1の内部にモータ40、コントローラ30及び電池10が設置されてもよく、コントローラ30は電池10がモータ40に給電するように制御することに用いられる。例えば、車両1の底部又は前部又は尾部に電池10が設置されてもよい。電池10は車両1の給電に使用され、例えば、電池10は車両1の操作電源として使用され、車両1の回路システムに用いられ、例えば、車両1の始動、ナビゲーション及び運転時の動作電力需要に用いられる。本願の別の実施例では、電池10は車両1の操作電源として使用されるだけでなく、車両1の駆動電源として使用され、ガソリン又は天然ガスを代替又は部分的に代替して車両1に駆動動力を提供することができる。
【0045】
様々な電力使用需要を満たすために、電池10は複数の電池セルを含んでもよい。例えば、図2に示すように、本願の一実施例に係る電池10の構造模式図であり、電池10は複数の電池セル20を含んでもよい。電池10はさらに筐体11を含んでもよく、筐体11の内部は中空構造であり、複数の電池セル20は筐体11内に収容される。例えば、複数の電池セル20は互いに並列接続又は直列接続又は直並列接続して組み合わせられた後に、筐体11内に置かれる。
【0046】
選択可能に、電池10はさらにその他の構造を含んでもよく、ここで詳細な説明を省略する。例えば、該電池10はさらにバス部材を含んでもよく、バス部材は複数の電池セル20の間の電気的接続、例えば、並列接続又は直列接続又は直並列接続を実現することに用いられる。具体的には、バス部材は電池セル20の電極端子と接続することにより電池セル20の間の電気的接続を実現することができる。さらに、バス部材は溶接によって電池セル20の電極端子に固定されてもよい。複数の電池セル20の電気エネルギーはさらに、導電機構を介して筐体を通過して導出することができる。選択可能に、導電機構はバス部材に属してもよい。
【0047】
様々な電力需要に応じて、電池セル20の数は任意の数値に設定されてもよい。複数の電池セル20は直列接続、並列接続又は直並列接続の方式で接続されて大きな容量又は電力を実現することができる。各電池10に含まれる電池セル20の数は多い可能性があるため、装着を容易にするために、電池セル20をグループ化して設置することができ、各グループの電池セル20は電池モジュールを形成する。電池モジュールに含まれる電池セル20の数は限られず、必要に応じて設定できる。電池は複数の電池モジュールを含んでもよく、これらの電池モジュールは直列接続、並列接続又は直並列接続の方式で接続されてもよい。
【0048】
図3に示すように、本願の一実施例に係る電池セル20の構造模式図であり、電池セル20は、1つ又は複数の電極アセンブリ22と、ケース211と、蓋板212とを含む。ケース211と蓋板212はハウジング又は電池ボックス21を形成する。ケース211の壁及び蓋板212はいずれも電池セル20の壁と呼ばれ、直方体形の電池セル20について、ケース211の壁は底壁及び4つの側壁を含む。ケース211は1つ又は複数の電極アセンブリ22が組み合わせた後の形状に応じて決められ、例えば、ケース211は中空の直方体又は立方体又は円筒体であってもよく、且つケース211の1つの面には、1つ又は複数の電極アセンブリ22をケース211内に置くことができる開口部がある。例えば、ケース211が中空の直方体又は立方体である場合、ケース211の1つの面は開口面であり、すなわち該面は壁体を有さずにケース211の内外を連通させる。ケース211が中空の円筒体である場合、ケース211の端面は開口面であり、すなわち該端面は壁体を有さずにケース211の内外を連通させる。蓋板212は開口部を覆い且つケース211に接続することで、電極アセンブリ22を置く密閉キャビティを形成する。ケース211内に電解液などの電解質が充填される。
【0049】
該電池セル20はさらに2つの電極端子214を含んでもよく、2つの電極端子214は蓋板212に設置されてもよい。蓋板212は通常、平板形状であり、2つの電極端子214は蓋板212の平板面に固定され、2つの電極端子214はそれぞれ正電極端子214a及び負電極端子214bである。各電極端子214にはそれぞれ接続部材23が対応して設置され、接続部材23は、集電部材23とも呼ばれ、蓋板212と電極アセンブリ22との間に位置し、電極アセンブリ22と電極端子214との電気的接続を実現することに用いられる。
【0050】
図3に示すように、各電極アセンブリ22は第1タブ221a及び第2タブ222aを有する。第1タブ221aと第2タブ222aの極性は逆である。例えば、第1タブ221aが正極タブである場合、第2タブ222aが負極タブである。1つ又は複数の電極アセンブリ22の第1タブ221aは1つの接続部材23を介して1つの電極端子に接続され、1つ又は複数の電極アセンブリ22の第2タブ222aは別の接続部材23を介して別の電極端子に接続される。例えば、正電極端子214aは1つの接続部材23を介して正極タブに接続され、負電極端子214bは別の接続部材23を介して負極タブに接続される。
【0051】
該電池セル20においては、実際の使用需要に応じて、電極アセンブリ22は1つ又は複数設置されてもよく、図3に示すように、電池セル20内には4つの独立した電極アセンブリ22が設置される。
【0052】
電池セル20に圧力解放機構213がさらに設置されてもよい。圧力解放機構213は、電池セル20の内部圧力又は温度が閾値になった時に作動して内部圧力又は温度を解放することに用いられる。
【0053】
圧力解放機構213は様々な可能な圧力解放構造であってもよく、本願の実施例はこれを限定しない。例えば、圧力解放機構213は、圧力解放機構213が設置された電池セル20の内部温度が閾値になった時に溶融できるように構成される感温圧力解放機構であってもよく、及び/又は、圧力解放機構213は、圧力解放機構213が設置された電池セル20の内部気圧が閾値になった時に破裂できるように構成される感圧圧力解放機構であってもよい。
【0054】
図4は本願の一実施例に係る電池の構造模式図である。図4に示すように、電池10は第1方向に沿って配置された複数の電池セル20と掛け壁50とを含む。掛け壁50は複数の電池セル20のうちの各電池セル20の第1壁201に接続される。電池セル20は電力消費機器に設置される場合、電池セル20は掛け壁50の下方に位置し、掛け壁50は電池セル20を掛けることに用いられる。掛け壁50の第2方向におけるサイズHと電池セル20の重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、第2方向は第1壁201に垂直である。
【0055】
電池10は第1方向に沿って配置された複数の電池セル20を含み、第1方向はx方向であってもよい。掛け壁50の第2方向におけるサイズHは掛け壁50の第2方向における厚さであってもよく、第2方向はz方向であってもよい。
【0056】
掛け壁50は電池の筐体の上部カバーであってもよく、電力消費機器の一部であってもよく、例えば、車両のシャーシーである。掛け壁50は車両のシャーシーである場合、電池セル20は掛け壁50に接続され、すなわち、電池セル20は車両のシャーシー面に接続される。電池セル20は車両のシャーシー面に直接接続され、このようにして、電池の筐体の上部カバーを設置しなくてもよく、電池の筐体の上部カバーが占有したスペースが節約され、電池のスペース利用率が向上し、それにより電池のエネルギー密度が向上する。
【0057】
掛け壁50は複数の電池セル20のうちの各電池セル20の第1壁201に接続され、第1壁201は第1方向に平行であり、第2方向は第1壁201に垂直であり、すなわち、第2方向は第1方向に垂直である。このようにして、掛け壁50は電池セル20と直接表面接触し、両者の間に隙間を設置しなくてもよく、電池のスペースが節約され、また、両者の間が表面接触することで一体に接続され、電池の構造強度が向上する。
【0058】
掛け壁50は電池セル20を掛けることに用いられ、電池セル20は電力消費機器に設置される場合、電池セル20は掛け壁50の下方に位置する。この場合、電池セル20の第1壁201は掛け壁50の底面に接続され、掛け壁50の底面は第2方向に沿って電池セル20に近い面であってもよく、第1壁201は電池セル20の第2方向に沿って掛け壁50に近い面であってもよい。
【0059】
選択可能に、第1壁201は電池セル20の表面積が最大の壁であり、このようにして、掛け壁50と電池セル20との間の接触面積がより大きく、掛け壁50と電池セル20との接続強度が確保される。別の実施例では、掛け壁50は電池セル20の表面積がより小さな壁に接続されてもよく、本願の実施例はこれについて制限しない。
【0060】
掛け壁50の第2方向におけるサイズHと電池セル20の重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たす。
【0061】
H/M>100mm/kgの場合、掛け壁50の第2方向におけるサイズHはより大きく、このようにすると、電池は構造強度がより強いが、掛け壁50がより大きなスペースを占有し、その結果、電池内部のスペース利用率が低減し、さらに電池10のエネルギー密度が低減する。
【0062】
H/M<0.04mm/kgの場合、掛け壁50は電池の構造強度の需要を満たすことができず、電池の使用過程において、掛け壁50は重力方向へ変形ひいては切断する恐れがあり、電池セル20が掛け壁50から離脱して、さらに発火や爆発等の安全トラブルが発生する可能性もある。
【0063】
本願の実施例では、第1方向に沿って配置された複数の電池セル20のうちの各電池セル20の第1壁201は掛け壁50に接続され、電池セル20は電力消費機器に設置される場合、電池セル20は掛け壁50の下方に位置し、該掛け壁50は電池セル20を掛けることに用いられ、掛け壁50の第2方向におけるサイズHと電池セル20の重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、第2方向は第1壁201に垂直である。このようにして、電池セル20の第1壁201は掛け壁50と直接接続され、中間にスペースがある必要がなく、電池10のスペース利用率を向上させることができ、これにより、電池10のエネルギー密度を向上させ、また、電池セル20と掛け壁50とが一体に接続され、電池10の構造強度を向上させることができる。電池セル20の重量Mと掛け壁50の第2方向におけるサイズHは、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、掛け壁50の第2方向におけるサイズHを合理的な範囲内に保持し、Hが大きすぎることによる電池10の内部スペースの浪費を回避することができるだけでなく、電池セル20と掛け壁50との接続をより強固にし、電池10の構造強度を向上させることができる。従って、本願の実施例の技術案により、電池10の性能を向上させることができる。
【0064】
選択可能に、本願の一実施例では、電池セル20の第2壁202には電極端子214が設置され、第2壁202と第1壁201とは第2方向に沿って間隔をあけて対向して設置され、又は第2壁202と第1壁201とは接続され、第2方向は第2壁202に平行である。
【0065】
電池セル20は使用状態にある場合、第2方向は重力方向に平行であってもよく、電極端子214は重力方向に沿って地盤に向かってもよい。例えば、電池10は掛け壁50と、掛け壁50の下方に位置する筐体とを含み、第1壁201は掛け壁50に向かい且つ掛け壁50に接続され、第2壁202は筐体の底部に向かい、電極端子214も筐体の底部に向かい、すなわち、地盤に向かう。このようにして、電極端子214が設置されていない第1壁201は掛け壁50と直接接続することができ、電池セル20と掛け壁50とが一体に接続され、電池10の全体的な構造強度が向上し、また、第1壁201と掛け壁50との間に隙間がある必要がなく、電池のスペース利用率が向上し、さらに電池10のエネルギー密度が向上する。
【0066】
選択可能に、電極端子214はさらに電池セル20の第1方向に沿って対向して設置される2つの壁のうちの一方に設置されてもよく、つまり、第2壁202は第1壁201に接続され、第2方向は第2壁202に平行である。例えば、第1方向に沿って配置された同じ列電池セル20の電極端子214は同様に第1方向に沿って配置される。
【0067】
選択可能に、本願の一実施例では、掛け壁50の第2方向におけるサイズHは0.2mm~20mmである。選択可能に、電池セル20の重量Mは1kg~10kgである。このようにして、電池セル20の重量Mに基づいて掛け壁50の第2方向におけるサイズを柔軟的に選択するか、又は掛け壁50の第2方向におけるサイズに基づいて対応する適切な電池セル20を選択することができる。
【0068】
図5は本願の一実施例に係る掛け壁の構造模式図である。選択可能に、図5に示すように、掛け壁50は平板のような板状構造であってもよい。板状構造においては、掛け壁50の第1壁201に接触する表面が平面であることを実現できればよく、他の面で具体的に制限されない。
【0069】
図6は本願の一実施例に係る掛け壁の構造模式図である。選択可能に、図6に示すように、本願の一実施例では、掛け壁50の内部には空洞501が設置される。一方では、空洞501は電池セル20に膨張スペースを提供することができ、他方では、空洞501はさらにランナーとして流体を収容することができ、これにより電池セル20の温度を調整する。
【0070】
選択可能に、空洞501内には補強板5011が設置されてもよく、補強板5011は第1方向に沿って延在してもよい。一方では、補強板5011は掛け壁50の構造強度を向上させることができ、他方では、補強板5011は掛け壁50の内部に流体を収容するための複数のランナーを形成でき、ここで、該複数のランナーは互いに連通してもよく、互いに独立してもよい。
【0071】
流体は液体又はガスであってもよく、温度の調整とは複数の電池セル20を加熱又は冷却することである。電池セル20を降温させる場合、空洞501は冷却媒体を収容して複数の電池セル20の温度を調整することができ、このとき、流体は冷却媒体又は冷却流体とも呼ばれ、さらに具体的には、冷却液又は冷却ガスと呼ばれてもよい。また、流体は加熱に用いることができ、本願の実施例はこれを限定しない。選択可能に、流体は循環的に流れるものであってもよく、それにより、より良好な温度調整の効果を実現する。選択可能に、流体は水、水とエチレングリコールの混合液、冷媒又はエア等であってもよい。
【0072】
図7は本願の一実施例に係る掛け壁の構造模式図である。選択可能に、図7に示すように、掛け壁50には補強部506が設置される。掛け壁50は第1面504と第2面505とを含んでもよく、第2面505は電池セル20の第1壁201に接続され、補強部506は第1面504及び/又は第2面505に設置され、該補強部506により掛け壁50の構造強度が向上する。選択可能に、補強部506は掛け壁を打ち抜くことにより形成された突起及び/又は溝であってもよく、本願の実施例はこれについて制限しない。
【0073】
図8は本願の一実施例に係る掛け壁の構造模式図である。選択可能に、図8に示すように、本願の一実施例では、電池10はさらに補強リブ503を含み、補強リブ503は掛け壁50の第2方向に沿って電池セル20から離れる表面に設置される。
【0074】
図8に示すように、掛け壁50の第2方向に沿って電池セル20から離れる表面は第1面504であってもよく、第1面504の上方には補強リブ503が設置される。補強リブ503により掛け壁50の構造強度が向上する。
【0075】
ただし、補強リブ503の第2方向におけるサイズはH1であり、(H+H1)/H>2の場合、Hの大きさと電池セル20の重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たすことのみを考慮すればよい。補強リブ503は電池10に属してもよく、車両などの電力消費機器に属してもよく、補強リブ503は車両の構造強度に対する需要に応じて設置されてもよく、補強リブ503の第2方向におけるサイズがより大きい場合、補強リブ503のサイズH1と電池セル20の重量Mとの間の関係を考慮しなくなる。他の角度から見ると、補強リブ503のサイズH1が小さく、例えば、(H+H1)/H≦2の場合、(H+H1)とMとの間の関係は、0.04mm/kg≦(H+H1)/M≦100mm/kgを満たす。
【0076】
補強リブ503の数及び形状は電力消費機器の需要又は電池の設置形態に基づいて具体的に設定されてもよく、本願の実施例はこれについて具体的に制限しない。
【0077】
選択可能に、本願の一実施例では、補強リブ503と掛け壁50とは一体的に成形された構造であり、このようにして、加工しやすく、工程が節約される。他の実施例では、補強リブ503と掛け壁50とは別々に成形され、次に接合、溶接、接着、機械加工、打ち抜き等の方式で接続又は組み立てられてもよく、本願の実施例はこれについて具体的に制限しない。
【0078】
選択可能に、掛け壁50は単層板構造であってもよく、多層板構造であってもよい。単層板構造と比較すると、多層板構造の掛け壁50の剛性及び強度はより高い。
【0079】
図9は本願の一実施例に係る掛け壁の構造模式図である。選択可能に、図9に示すように、掛け壁50は第1板51と第2板52とを含み、第2板52は電池セル20の第1壁201に接続され、第1板51は第2方向に沿って第2板52に対向して設置される。第2板52は平板であってもよく、第1板51は平板でなくてもよい。第1板51についての具体的な設定、例えば、大きさ、強度等は電力消費機器の具体的な需要に応じて調整でき、本願の実施例はこれについて制限しない。掛け壁50はさらに第3板、第4板等を含んでもよく、本願の実施例は掛け壁50に含まれる板の数を制限しない。
【0080】
図9に示される実施例では、掛け壁50のサイズHは第2板52の第2方向におけるサイズであってもよく、第1板51の第2方向におけるサイズはH2であり、(H+H2)/H>2の場合、HとMとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たすことのみを考慮すればよい。(H+H2)/H≦2の場合、(H+H2)とMとの間の関係は、0.04mm/kg≦(H+H2)/M≦100mm/kgを満たす。
【0081】
選択可能に、本願の一実施例では、掛け壁50の第2方向におけるサイズHと電池セル20の重量Mとの間の関係はさらに、0.1mm/kg≦H/M≦20mm/kgを満たす。このようにして、電池は発火したり爆発したりすることがなく、電池10のエネルギー密度を満たすとともに電池の安全性をより効果的に確保することができる。
【0082】
図10は本願の一実施例に係る電池の構造模式図である。選択可能に、図10に示すように、本願の一実施例では、電池10はさらにセパレータ101を含み、セパレータ101は第1方向に沿って延在し且つ複数の電池セル20のうちの各電池セル20の第3壁203に接続され、第3壁203は電池セル20の第3方向に沿って対向する2つの壁であり、第3方向は第1方向及び第2方向に垂直である。
【0083】
第3壁203は第1壁201及び第2壁201に隣接し、2つの第3壁203は第3方向に沿って対向して設置され、ここで、第3方向はy方向であってもよい。
【0084】
選択可能に、電池セル20はさらに第1方向に沿って対向して設置される2つの第4壁204を含んでもよく、第4壁204は第1壁201、第2壁202、及び第3壁203に隣接し、第1方向に沿って配置された隣接する2つの電池セル20の第4壁204は対向する。
【0085】
セパレータ101は各電池セル20の第3壁203に接続され、このようにして、セパレータ101と電池セル20とは一体に接続され、電池10の構造強度が向上する。この場合、電池10内に側板やビーム等の構造を設置しなくてもよく、電池10内部のスペース利用率を最大限に向上させることができ、電池10の構造強度及びエネルギー密度を向上させる。
【0086】
選択可能に、第3壁203は電池セル20の表面積が最大の壁であってもよく、このようにして、セパレータ101と電池セル20との接続強度を向上させることができる。他の実施例では、第3壁203は電池セル20の表面積がより小さな壁であってもよく、本願の実施例はこれについて具体的に制限しない。
【0087】
選択可能に、本願の一実施例では、セパレータ101の第3方向におけるサイズは0.1mm~100mmである。このようにして、セパレータ101の強度及び電池10のエネルギー密度を考慮に入れることができる。
【0088】
選択可能に、セパレータ101の内部には空洞構造が設置され、該空洞構造は電池セル20に膨張スペースを提供することに用いることができ、ランナーとして流体を収容して電池セルの温度を調整することもよい。選択可能に、空洞構造の内部にはさらに構造補強材が設置されてもよく、セパレータ101の強度を向上させるだけでなく、複数のランナーを形成することができる。
【0089】
選択可能に、セパレータ101は金属セパレータであってもよく、この場合、セパレータ101の表面に絶縁層が設置され、該絶縁層は絶縁膜又は絶縁塗料であってもよい。
【0090】
選択可能に、セパレータ101は非金属セパレータであり、すなわち、セパレータ101は非金属絶縁板である。
【0091】
選択可能に、本願の一実施例では、電池10は第1方向に沿って配置された複数列の複数の電池セル20と複数のセパレータ101を含み、複数列の電池セル20と複数のセパレータ101とは前記第3方向に交互に設置される。このようにして、複数列の電池セル20と複数のセパレータ101とは互いに接続されて一体を形成し、筐体内に収容され、さらに電池10の全体的な構造強度を確保することができ、それにより電池の性能を向上させることができる。
【0092】
複数列の電池セル20と複数のセパレータ101とは第3方向に交互に設置され、第3方向に沿って、電池セル-セパレータ-電池セルの方式で配置されてもよく、セパレータ-電池セル-セパレータの方式で配置されてもよい。
【0093】
図11は本願の一実施例に係る電池の構造模式図である。選択可能に、図11に示すように、本願の一実施例では、電池10は複数の電池モジュール100を含み、電池モジュール100は、第1方向に沿って配置された少なくとも1列の複数の電池セル20と、少なくとも1つのセパレータ101とを含み、且つ少なくとも1列の電池セル20と少なくとも1つのセパレータ101とは前記第3方向に交互に設置される。
【0094】
図12は本願の一実施例に係る電池モジュールの模式図である。選択可能に、図12に示すように、本願の一実施例では、電池モジュール100はN列の電池セル20とN-1個のセパレータ101とを含み、セパレータ101は隣接する2列の電池セル20の間に設置され、Nは1より大きい整数であり、図12において、Nは2である。このようにして、セパレータ101の数を減少させ、電池10のエネルギー密度を向上させることができる。
【0095】
図13は本願の一実施例に係る電池セルとセパレータとの組み合わせの模式図であり、図14は本願の一実施例に係る電池セルとセパレータとの組み合わせの模式図である。y方向に沿って、図13におけるセパレータ101の数は電池セル20の列数よりも1小さく、図14におけるセパレータ101の数は電池セル20の列数に等しい。図15は本願の一実施例に係る電池セルとセパレータとの組み合わせの模式図であり、図15に示すように、y方向に沿って、セパレータ101の数は電池セル20の列数よりも1大きい。
【0096】
選択可能に、電池モジュール100はN列の電池セル20とN+1個のセパレータ101とを含んでもよく、セパレータ101は隣接する2列の電池セルの間に設置され、Nは1より大きい整数である。選択可能に、電池セル20とセパレータ101との配置態様が異なる電池モジュール100は互いに組み合わせて電池10を形成することができる。
【0097】
選択可能に、本願の一実施例では、複数の電池モジュール100は第3方向に沿って配置さて、隣接する電池モジュール100の間に隙間があり、このようにして、電池セル20に膨張スペースを提供することができる。
【0098】
選択可能に、本願の一実施例では、セパレータ101の第1方向での端部には固定構造103が設置され、セパレータ101は固定構造103を介して掛け壁50に固定される。固定構造103は掛け壁50と直接接続されてもよく、筐体11の側壁と接続されてさらに掛け壁50に接続されてもよい。このようにして、各電池セル20はいずれもセパレータ101及び固定構造103により掛け壁50に固定され、このようにして、電池セル20と掛け壁50との間の固定接続が強化され、電池10全体が一体に接続され、電池10の構造強度が向上する。
【0099】
選択可能に、固定構造は固定板104を含んでもよい。固定板104はセパレータ101の端部と固定して接続され、且つセパレータ101の端部に位置する電池セル20と固定して接続される。例えば、直方体形の電池セル20については、固定板104はセパレータ101に垂直接続され、且つセパレータ101とそれぞれ直方体形の電池セル20の2つの隣接する側壁に接続することができ、これにより、さらに電池セル20の固定効果を高める。
【0100】
選択可能に、固定板104はセパレータ101と同じ材料、例えば、金属、プラスチック又は複合材を採用することができる。固定板104の厚さはセパレータ101と同じであってもよい。固定板104の材料又は厚さはセパレータ101と異なってもよく、例えば、固定板104はより高い強度又は厚さで設置することができ、本願の実施例はこれを限定しない。
【0101】
選択可能に、セパレータ101と固定板104との接続方式は抵抗溶接、抵抗リベット締め、SPRリベット締め、ロックボルト又は係合等の接続方式であってもよく、固定板104は抵抗溶接、抵抗リベット締め、SPRリベット締め、ロックボルト又は係合等の接続方式で掛け壁50に固定されてもよく、本願の実施例はこれを限定しない。
【0102】
選択可能に、固定板104と電池セル20とは接着方式で、例えば、構造用接着剤で接着されることにより固定して接続されてもよく、本願の実施例はこれを限定しない。
【0103】
選択可能に、固定板104は第1方向に沿って電池セル20から離れる方向へ延在して形成された第1接続部105を含み、第1接続部105は掛け壁50を接続することに用いられる。例えば、掛け壁50の第2面505を接続することを例として、固定板104の第2面505に近い位置に、電池セル20から離れる方向、すなわち外部へ延在して第1接続部105を形成し、第1接続部105を介して第2面505を接続する。
【0104】
第1接続部105は掛け壁50の第2面505に平行であってもよく、所要の固定効果を満たすために、第1接続部105の面積は接続された筐体11の側壁の固定方式に応じて設定することができる。
【0105】
選択可能に、第1接続部105は固定板104を曲げることにより形成されてもよい。例えば、第1接続部105は、固定板104の第2面505に近いエッジを電池セル20から離れる方向へ曲げることにより形成されてもよい。例えば、固定板104の上縁を外部へ曲げて第1接続部105を形成することができる。このようにして、第1接続部105と固定板104の本体とは一体構造となり、それにより、接続性能が向上する。
【0106】
選択可能に、本願の一実施例では、固定板104はさらに第1方向に沿って電池セル20から離れる方向へ延在して形成された第2接続部107を含み、第2接続部107は固定板104とセパレータ101とを接続することに用いられる。例えば、固定板104とセパレータ101との接続位置に、電池セル20から離れる方向、すなわち外部へ延在して第2接続部107を形成してもよく、固定板104は第2接続部107を介してセパレータ101と固定して接続される。
【0107】
選択可能に、セパレータ101を接続することに加えて、第2接続部107はさらに固定板104の間の接続を同時に実現することができる。例えば、各列の電池セル20には1つの固定板104が設置され、2列の電池セル20に対応するセパレータ101の2つの固定板104は第2接続部107を介して一体に固定される。
【0108】
第2接続部107はセパレータ101に平行であってもよい。所要の固定効果を満たすために、第2接続部107の面積は固定方式に応じて設定されてもよい。
【0109】
選択可能に、本願の一実施例では、セパレータ101は第3壁203と接着される。接着方式でセパレータ101と第3壁203とを固定して接続し、構造が簡単で、容易に加工して組み立てることができる。
【0110】
選択可能に、セパレータ101はさらに第3壁203に当接することにより隣接する列の電池セル20の間に挟持されてもよい。
【0111】
選択可能に、本願の一実施例では、第1壁201は掛け壁50と接着される。該接続方式により装着されやすくなる。
【0112】
理解されるように、本願の各実施例における関連する部分は互いに参照することができ、簡潔を容易にするために、詳細な説明は省略する。
【0113】
本願の一実施例では、さらに、電力消費機器を提供し、該電力消費機器は上記実施例における電池10を含んでもよい。選択可能に、該電力消費機器は、車両1、船舶又は宇宙機等であってもよく、本願の実施例はこれを限定しない。
【0114】
上記には本願の実施例の電池10及び電力消費機器が説明されており、以下、本願の実施例の電池の製造方法及び機器を説明し、詳細に説明されていない部分は上記各実施例を参照することができる。
【0115】
図16は本願の一実施例に係る電池の製造方法300の模式的なフローチャートを示す。図16に示すように、該方法300はステップ310と、ステップ320とを含んでもよい。
【0116】
310、第1方向に沿って配置された複数の電池セル20を提供する。
【0117】
320、複数の電池セル20のうちの各電池セル20の第1壁201に接続される掛け壁50を提供し、電池セル20は電力消費機器に設置される場合、電池セル20は掛け壁50の下方に位置し、掛け壁50は電池セル20を掛けることに用いられる。掛け壁50の第2方向におけるサイズHと電池セル20の重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、第2方向は第1壁201に垂直である。
【0118】
図17は本願の一実施例の電池の製造機器400の模式的なブロック図を示す。図17に示すように、電池の製造機器400は、第1提供モジュール410と、第2提供モジュール420とを含んでもよい。
【0119】
第1提供モジュール410は第1方向に沿って配置された複数の電池セル20を提供することに用いられる。
【0120】
第2提供モジュール420は、複数の電池セル20のうちの各電池セル20の第1壁201に接続される掛け壁50を提供することに用いられ、電池セル20は電力消費機器に設置される場合、電池セル20は掛け壁50の下方に位置し、掛け壁50は電池セル20を掛けることに用いられる。掛け壁50の第2方向におけるサイズHと電池セル20の重量Mとの間の関係は、0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、第2方向は第1壁201に垂直である。
【0121】
以下、本願の実施例を説明するが、以下に説明される実施例は例示的なものであり、本願を解釈するのみに用いられ、本願を制限するものとして理解できない。実施例において具体的な技術又は条件が示されていない場合、本分野の文献に説明される技術又は条件、あるいは製品の取扱書に従って行われる。
【0122】
異なるサイズの掛け壁及び異なる重量の電池セルのテスト結果は表1に示された。
【表1】
【0123】
好ましい実施例を参照して本願を説明したが、本願の範囲から逸脱することなく、様々な改良を行うことができ、且つその中の部材を同等物で置き換えることができる。特に、構造上の矛盾がない限り、各実施例に記載される各技術的特徴は全て任意に組み合わせることができる。本願は本明細書に開示される特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲内に属する全ての技術案を含む。
【符号の説明】
【0124】
1 車両
10 電池
11 筐体
20 電池セル
21 電池ボックス
22 電極アセンブリ
23 集電部材
30 コントローラ
40 モータ
50 掛け壁
51 第1板
52 第2板
100 電池モジュール
101 セパレータ
103 固定構造
104 固定板
105 第1接続部
107 第2接続部
201 第1壁
202 第2壁
203 第3壁
204 第4壁
211 ケース
212 蓋板
213 圧力解放機構
214 電極端子
214a 正電極端子
214b 負電極端子
221 第1タブ
222 第2タブ
400 電池の製造機器
410 第1提供モジュール
420 第2提供モジュール
501 空洞
503 補強リブ
504 第1面
505 第2面
506 補強部
5011 補強板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
【手続補正書】
【提出日】2024-11-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池であって、
第1方向に沿って配置された複数の電池セルと、
前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁に接続される掛け壁であって、前記電池セルは電力消費機器に設置される場合、前記電池セルは前記掛け壁の下方に位置し、前記掛け壁は前記電池セルを掛けることに用いられる、掛け壁と、を含む、
池。
【請求項2】
前記電池セルの第2壁には電極端子が設置され、前記第2壁と前記第1壁とは前記第2方向に沿って間隔をあけて対向して設置され、又は、
前記第2壁は前記第1壁に接続され、前記第2方向は前記第2壁に平行である、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記掛け壁の前記第2方向におけるサイズHは0.2mm~20mmである、請求項1又は2に記載の電池。
【請求項4】
前記掛け壁の内部には空洞が設置される、請求項1~3のいずれか1項に記載の電池。
【請求項5】
前記空洞は流体を収容して前記電池セルの温度を調整することに用いられる、請求項4に記載の電池。
【請求項6】
前記電池は、前記掛け壁の前記第2方向に沿って前記電池セルから離れる表面に設置された補強リブをさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の電池。
【請求項7】
前記補強リブと前記掛け壁とは一体的に成形された構造である、請求項6に記載の電池。
【請求項8】
前記掛け壁の第2方向におけるサイズHと前記電池セルの重量Mとの間の関係は0.04mm/kg≦H/M≦100mm/kgを満たし、前記第2方向は前記第1壁に垂直である、請求項1~7のいずれか1項に記載の電池。
【請求項9】
前記掛け壁の前記第2方向におけるサイズHと前記電池セルの重量Mとの間の関係はさらに、0.1mm/kg≦H/M≦20mm/kgを満たす、請求項に記載の電池。
【請求項10】
前記第1方向に沿って延在し且つ前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第3壁に接続されるセパレータであって、前記第3壁は前記電池セルの第3方向に沿って対向する2つの壁であり、前記第3方向は前記第1方向及び前記第2方向に垂直であるセパレータをさらに含む、請求項1~のいずれか1項に記載の電池。
【請求項11】
前記セパレータの内部には空洞構造が設置される、請求項10に記載の電池。
【請求項12】
前記空洞構造は、流体を収容して前記電池セルの温度を調整する、請求項11に記載の電池。
【請求項13】
前記第3壁は前記電池セルの表面積が最大の壁である、請求項10~12のいずれか1項に記載の電池。
【請求項14】
前記セパレータの前記第3方向におけるサイズは0.1mm~100mmである、請求項10~13のいずれか1項に記載の電池。
【請求項15】
前記電池は前記第1方向に沿って配置された複数列の複数の前記電池セルと、複数の前記セパレータとを含み、複数列の前記電池セルと複数の前記セパレータとは前記第3方向に交互に設置される、請求項1014のいずれか1項に記載の電池。
【請求項16】
前記電池は複数の電池モジュールを含み、前記電池モジュールは、前記第1方向に沿って配置された少なくとも1列の複数の前記電池セルと、少なくとも1つの前記セパレータとを含み、且つ少なくとも1列の前記電池セルと少なくとも1つの前記セパレータとは前記第3方向に交互に設置される、請求項1014のいずれか1項に記載の電池。
【請求項17】
前記電池モジュールはN列の前記電池セルとN-1個の前記セパレータとを含み、前記セパレータは隣接する2列の前記電池セルの間に設置され、Nは1より大きい整数である、請求項16に記載の電池。
【請求項18】
複数の前記電池モジュールは前記第3方向に沿って配置され、隣接する前記電池モジュールの間に隙間がある、請求項16又は17に記載の電池。
【請求項19】
前記セパレータの前記第1方向での端部には固定構造が設置され、前記セパレータは前記固定構造を介して前記掛け壁に固定される、請求項1018のいずれか1項に記載の電池。
【請求項20】
前記セパレータは前記第3壁と接着される、請求項1019のいずれか1項に記載の電池。
【請求項21】
前記第1壁は前記掛け壁と接着される、請求項1~20のいずれか1項に記載の電池。
【請求項22】
電力消費機器であって、請求項1~21のいずれか1項に記載の電池を含み、前記電池は電気エネルギーを提供することに用いられる、電力消費機器。
【請求項23】
電池の製造方法であって、
第1方向に沿って配置された複数の電池セルを提供するステップと、
前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁に接続される掛け壁を提供するステップであって、前記電池セルは電力消費機器に設置される場合、前記電池セルは前記掛け壁の下方に位置し、前記掛け壁は前記電池セルを掛けることに用いられるステップと、を含む、
池の製造方法。
【請求項24】
電池の製造機器であって、
第1方向に沿って配置された複数の電池セルを提供することに用いられる第1提供モジュールと、
前記複数の電池セルのうちの各電池セルの第1壁に接続される掛け壁を提供することに用いられる第2提供モジュールであって、前記電池セルは電力消費機器に設置される場合、前記電池セルは前記掛け壁の下方に位置し、前記掛け壁は前記電池セルを掛けることに用いられる第2提供モジュールと、を含む、
池の製造機器。