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特開2025-15652情報処理装置、情報処理方法並びに情報処理用プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015652
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法並びに情報処理用プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20250123BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20250123BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20250123BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20250123BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20250123BHJP
【FI】
G08G1/09 F
G01C21/34
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024198933
(22)【出願日】2024-11-14
(62)【分割の表示】P 2023090868の分割
【原出願日】2017-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】谷川 裕史
(57)【要約】
【課題】受信者が取るべき行動が送信者により示されている場合に、運転中の受信者の手間を取らせることなく、その行動に関連する施設へ受信者を案内することを可能とする情報処理装置を提供する。
【解決手段】送信者のスマートスピーカSKと、受信者のナビゲーション装置NV及びスマートフォンSP2と、に接続可能なサーバ装置Sにおいて、受信者が取るべき行動を示し且つ当該行動に関連する施設へ関連付けられる依頼メッセージをスマートスピーカSKから取得する。そして、受信者が車両の運転中である場合において、その施設を示す施設情報をナビゲーション装置NVに対して案内用に送信する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信者の送信端末と、受信者の複数の受信端末と、に通信によって接続可能な情報処理装置において、
前記受信者が取るべき行動を示し、且つ当該行動に関連する施設へ関連付けられる行動情報を、前記送信端末から取得する取得手段と、
前記関連する施設を示す施設情報を、前記運転の案内を行う前記受信端末に対して、当該案内用に送信する送信制御手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、情報処理装置、情報処理方法並びに情報処理用プログラム及び記録媒体の技術分野に属する。より詳細には、送信者の送信端末と、受信者の複数の受信端末と、に接続可能な情報処理装置及び当該情報処理装置において実行される情報処理方法、並びに当該情報処理装置用のプログラム及び当該プログラムが記録された記録媒体の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自宅にいる送信者と、車両を運転している受信者と、の間の電話による通話が行われている。このとき、下記特許文献1に記載されている技術では、運転中の受信者の安全を考慮すべく、その受信者の運転状態に基づいて上記通話の制限を行う構成とされている。より具体的には、電話による通話の代わりに、受信者が携帯する携帯型無線電話(以下、単に「携帯電話」と称する)にメッセージを残す構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-144850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術によると、送信者のメッセージの内容を受信者がその携帯電話を用いて確認するためには、当該受信者がそのメッセージを再生又は確認するための別途の操作を当該携帯電話に対して行う必要があるという問題点がある。また、メッセージの内容が例えば送信者からのある施設への立寄依頼であったとしても、そのメッセージの受信者は、依頼対象の施設を自ら例えば運転中の車両に搭載されているナビゲーション装置に入力する操作を行い、更にその操作により入力された情報を用いた施設検索を行う必要があるという問題点もあった。そしてこれらの問題点は、受信者が車両の運転中である場合にはより大きな問題点となる。
【0005】
そこで本願は、上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、受信者が取るべき行動が送信者により示されている場合に、運転中の受信者の手間を取らせることなく、その行動に関連する施設へ受信者を案内することを可能とする情報処理装置及び当該情報処理装置において実行される情報処理方法、並びに当該情報処理装置用のプログラム及び当該プログラムが記録された記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、送信者の送信端末と、受信者の複数の受信端末と、に接続可能な情報処理装置において、前記受信者が取るべき行動を示し且つ当該行動に関連する施設へ関連付けられる行動情報を、前記送信端末から取得する取得手段と、前記受信者が車両の運転中である場合において、前記関連する施設を示す施設情報を、前記運転の案内を行う前記受信端末に対して、当該案内用に送信する送信制御手段と、を備える。
【0007】
上記の課題を解決するために、請求項10に記載の発明は、送信者の送信端末と、受信者の複数の受信端末と、に接続可能であり、且つ、取得手段と、送信制御手段と、を備える情報処理装置において実行される情報処理方法であって、前記受信者が取るべき行動を示し且つ当該行動に関連する施設へ関連付けられる行動情報を、前記取得手段により前記送信端末から取得する取得工程と、前記受信者が車両の運転中である場合において、前記関連する施設を示す施設情報を、前記運転の案内を行う前記受信端末に対して、前記送信制御手段により当該案内用に送信する送信制御工程と、を含む。
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項11に記載の発明は、送信者の送信端末と、受信者の複数の受信端末と、に接続可能なコンピュータを、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の情報処理装置として機能させる。
【0009】
上記の課題を解決するために、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の情報処理用プログラムが、請求項11に記載のコンピュータにより読み取り可能に記録されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
図2】第1実施例に係る情報処理システムの概要構成を示すブロック図である。
図3】第1実施例に係るサーバ装置等の概要構成を示すブロック図であり、(a)は当該サーバ装置の概要構成を示すブロック図であり、(b)は第1実施例に係るスマートスピーカの概要構成を示すブロック図であり、(c)は第1実施例に係るナビゲーション装置の概要構成を示すブロック図であり、(d)は第1実施例に係るスマートフォンの概要構成を示すブロック図である。
図4】第1実施例に係る情報処理を示すフローチャートである。
図5】第2実施例に係る情報処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本願を実施するための形態について、図1を用いて説明する。なお図1は、実施形態に係る情報処理装置の概要構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る情報処理装置Sは、取得手段1と、送信制御手段2と、を備えて構成されており、送信者の送信端末TTと、受信者の複数の受信端末RT1及び受信端末RT2と、に接続可能とされている。
【0013】
この構成において取得手段1は、受信者が取るべき行動を示し且つ当該行動に関連する施設へ関連付けられる行動情報を、送信端末TTから取得する。
【0014】
そして送信制御手段2は、受信者が車両の運転中である場合において、その行動に関連する施設を示す施設情報を、上記運転の案内を行う受信端末RT1に対して、当該案内用に送信する。
【0015】
以上説明したように、実施形態に係る情報処理装置Sの動作によれば、受信者が車両の運転中である場合において、送信端末TTから取得した行動情報が関連付けられる施設を示す施設情報を、受信者の運転の案内用として、当該運転を案内する受信端末RT1に送信する。よって、受信者が取るべき行動が送信者により示されている場合に、運転中の受信者の手間を取らせることなく、その行動に関連する施設へ受信者を案内することができる。
【実施例0016】
次に、上述した実施形態に対応する具体的な実施例について、図面を用いて説明する。なお以下に説明する各実施例は、自宅にいる送信者が操作するいわゆるスマートスピーカ等の送信端末と、車両を運転する受信者の複数の受信端末(例えば受信者が携帯しているいわゆるスマートフォン及び当該車両に搭載されているナビゲーション装置)と、が、例えばインターネット等のネットワークを介してサーバ装置に接続されている情報処理システムに本願を適用した場合の実施例である。
【0017】
(I)第1実施例
初めに、上述した実施形態に対応する第1実施例について、図2乃至図4を用いて説明する。なお、図2は第1実施例に係る情報処理システムの概要構成を示すブロック図であり、図3は第1実施例に係るサーバ装置等の概要構成を示すブロック図であり、図4は第1実施例に係る情報処理を示すフローチャートである。このとき図2及び図3では、図1に示した実施形態に係る情報処理装置Sにおける各構成部材に対応する第1実施例の構成部材それぞれについて、当該情報処理装置Sにおける各構成部材と同一の部材番号を用いている。
【0018】
図2に示すように第1実施例に係る情報処理システムSSは、自宅にいる送信者が操作するスマートスピーカSKと、スマートフォンSPを携帯する受信者が運転している車両にナビゲーション装置NVが搭載されている場合における当該ナビゲーション装置NV及び当該スマートフォンSPと、サーバ装置Sと、により構成されている。そして、当該サーバ装置Sと上記スマートスピーカSK、及び当該サーバ装置Sと上記ナビゲーション装置NV及びスマートフォンSPが、上記ネットワークNWを介して相互にメッセージ等の授受が可能とされており、これにより情報処理システムSSでは、以下に詳説する第1実施例に係る情報処理が実行される。ここで上記受信者とは、例えば車両を使って業務を行いその車両で帰宅予定の夫であり、上記送信者とは、例えば自宅にいて夫に帰宅時の買い物を依頼したい妻である。また、上記サーバ装置Sが実施形態に係る情報処理装置Sの一例に相当し、上記スマートスピーカSKが実施形態に係る送信端末TTの一例に相当し、上記ナビゲーション装置NVが実施形態に係る受信端末RT1の一例に相当し、上記スマートフォンSPが実施形態に係る他の受信端末RT2の一例に相当する。
【0019】
図2に示す情報処理システムSSにおける第1実施例に係る情報処理としては、先ず、送信者たる妻がスマートスピーカSKに対して、依頼したい買い物について例えば「お父さん、豆腐を買ってきて!」と発話すると、スマートスピーカSKからは、当該発話の内容に相当する依頼メッセージがネットワークNWを介してサーバ装置Sに送信される。そしてサーバ装置Sからは、当該依頼メッセージの内容(即ち上記発話の内容)に相当する内容を有する表示メッセージが、スマートフォンSP及びナビゲーション装置NVにネットワークNWを介してそれぞれ送信される。またサーバ装置Sは、夫が車両の運転中か否かを判定し、運転中である場合には、当該買い物(豆腐)を買うために立ち寄るべき施設(例えばスーパーマーケット等)を示す立寄地情報をナビゲーション装置NVに対してネットワークNWを介して送信する。なお以下の説明において、当該立ち寄るべき施設を単に「立寄地」と称する。これらによりスマートフォンSPは、上記送信された表示メッセージに相当する表示を行う。更にナビゲーション装置NVは、同じく送信された表示メッセージに相当する表示を行うと共に、上記送信された立寄地情報により示される立寄地を設定し、当該立寄地までの車両の移動を案内する。その後ナビゲーション装置NVは、夫が運転する車両が当該立寄地に到着した場合、又は当該立寄地から出発した場合に、それぞれの旨を示す到着メッセージ又は出発メッセージを、ネットワークNWを介してサーバ装置Sに送信する。これによりサーバ装置Sは、当該到着メッセージ又は出発メッセージに対応する立寄完了メッセージをスマートスピーカSKに送信する。そしてスマートスピーカSKは、当該立寄完了メッセージの内容に相当する発話を行う。これにより、スマートスピーカSKを操作する妻は、依頼した買い物のために夫が立寄地に立ち寄ったことを認識する。
【0020】
なおサーバ装置Sは、夫が既に車両を降りている場合には、その旨を示す降車メッセージをスマートスピーカSKに送信する。そしてスマートスピーカSKは、当該降車メッセージの内容に相当する発話を行う。これにより、スマートスピーカSKを操作する妻は、依頼した買い物が買われていないであろうことを認識する。
【0021】
次に、第1実施例に係るサーバ装置S等の概要構成について、図3を用いて説明する。
【0022】
初めに、第1実施例に係るサーバ装置Sの概要構成について、図3(a)を用いて説明する。図3(a)に示すように、第1実施例に係るサーバ装置Sは、インターフェース1と、CPU、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等からなる処理部2と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ3と、キーボード及びマウス等からなる操作部4と、例えばHDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等からなる記録部5と、により構成されている。このとき、インターフェース1が実施形態に係る取得手段1の一例に相当し、処理部2が実施形態に係る送信制御手段2の一例に相当する。また処理部2が、本願に係る「認識手段」の一例、本願に係る「位置情報取得手段」の一例、本願に係る「検索手段」の一例、本願に係る「探索手段」の一例及び本願に係る「経由検出手段」の一例に、それぞれ相当する。
【0023】
この構成においてインターフェース1は、処理部2の制御の下、サーバ装置Sと、スマートスピーカSK並びにナビゲーション装置NV及びスマートフォンSPと、の間のネットワークNWを介したメッセージの授受を制御する。また記録部5には、第1実施例に係る情報処理のうちサーバ装置Sが実行すべき処理に相当するプログラムが不揮発性に記録されていると共に、当該情報処理の実行に際して必要なデータ等が一時的に記録される。一方操作部4は、サーバ装置Sの動作を指示するための管理者又は操作者による操作が当該操作部4において実行されると、当該操作に対応する操作信号を生成して処理部2に出力する。これにより処理部2は、当該操作信号に基づき、記録部5に記録されている上記プログラムや上記データを用いつつ、スマートスピーカSK並びにスマートフォンSP及びナビゲーション装置NVとの間で必要なメッセージの授受を行って、第1実施例に係る情報処理のうちサーバ装置Sが実行すべき処理を中心的に実行する。更に当該処理の実行に必要なデータはディスプレイ3を介して上記管理者又は上記操作者に提示される。
【0024】
次に、第1実施例に係るスマートスピーカSKの概要構成について、図3(b)を用いて説明する。図3(b)に示すように、第1実施例に係るスマートスピーカSKは、インターフェース10と、CPU11と、小型液晶ディスプレイ又はLED(Light Emission Diode)等からなるインジケータ12と、操作ボタン等からなる操作部13と、スピーカ14と、ROM及びRAM等からなるメモリ15と、マイク16と、により構成されている。この構成においてインターフェース10は、CPU11の制御の下、サーバ装置Sとの間のネットワークNWを介したメッセージの授受を制御する。またメモリ15には、第1実施例に係る情報処理のうちスマートスピーカSKが実行すべき処理に相当するプログラムが不揮発性に記録されていると共に、当該情報処理の実行に際して必要なデータ等が一時的に記録される。一方操作部13は、スマートスピーカSKの動作(例えば、送信者による発話の検出)を指示するための送信者による操作が当該操作部13において実行されると、当該操作に対応する操作信号を生成してCPU11に出力する。これによりCPU11は、当該操作信号に基づき、メモリ15に記録されている上記プログラムや上記データを用いつつ、サーバ装置Sとの間で必要なメッセージの授受を行って、第1実施例に係る情報処理のうちスマートスピーカSKが実行すべき処理を中心的に実行する。更に当該処理の実行状態は、CPU11の制御の下、インジケータ12を介して送信者に提示される。またマイク16は、CPU11の制御の下、送信者がスマートスピーカSKに向かって発話したとき、その音声を検出し、対応する音声データをCPU11に出力する。更にスピーカ14は、CPU11の制御の下、当該処理として必要な音声を出力して送信者に認識させる。
【0025】
次に、第1実施例に係るナビゲーション装置NVの概要構成について、図3(c)を用いて説明する。図3(c)に示すように、第1実施例に係るナビゲーション装置NVは、インターフェース20と、CPU、ROM及びRAM等からなる処理部21と、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ22と、操作ボタン、タッチパネル及びリモコン等からなる操作部23と、スピーカ24と、GPS(Global Positioning System)センサ等からなるセンサ部25と、例えばHDD又はSSD等からなる記録部26と、により構成されている。この構成においてインターフェース20は、処理部21の制御の下、サーバ装置Sとの間のネットワークNWを介したメッセージの授受を制御する。また記録部26には、第1実施例に係る情報処理のうちナビゲーション装置NVが実行すべき処理に相当するプログラムやナビゲーション装置NVが搭載されている車両の案内に必要な地図データ等が不揮発性に記録されていると共に、当該情報処理の実行に際して必要なデータ等が一時的に記録される。一方操作部23は、ナビゲーション装置NVの動作(例えば目的地の設定等)を指示するための受信者による操作が当該操作部23において実行されると、当該操作に対応する操作信号を生成して処理部21に出力する。これにより処理部21は、当該操作信号に基づき、記録部26に記録されている上記プログラムや上記データを用いつつ、サーバ装置Sとの間で必要なメッセージの授受を行って、第1実施例に係る情報処理のうちナビゲーション装置NVが実行すべき処理を中心的に実行する。このとき当該処理には、上記GPSセンサを用いたナビゲーション装置NVの現在位置の検出処理、上述した立寄地の検索処理、及び当該検索された立寄地への案内処理等が含まれる。更に当該処理の実行状態は、処理部21の制御の下、ディスプレイ22を介して受信者に提示される。またスピーカ24は、処理部21の制御の下、当該処理として必要な案内音声を出力して受信者に認識させる。
【0026】
最後に、第1実施例に係るスマートフォンSPの概要構成について、図3(d)を用いて説明する。図3(d)に示すように、第1実施例に係るスマートフォンSPは、インターフェース30と、CPU31と、小型液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ32と、操作ボタン等からなる操作部33と、スピーカ34と、GPSセンサ等からなるセンサ部35と、ROM及びRAM等からなるメモリ36と、により構成されている。この構成においてインターフェース30は、CPU31の制御の下、サーバ装置Sとの間のネットワークNWを介したメッセージの授受を制御する。またメモリ36には、第1実施例に係る情報処理のうちスマートフォンSPが実行すべき処理に相当するプログラムが不揮発性に記録されていると共に、当該情報処理の実行に際して必要なデータ等が一時的に記録される。一方操作部33は、スマートフォンSPの動作を指示するための受信者による操作が当該操作部33において実行されると、当該操作に対応する操作信号を生成してCPU31に出力する。これによりCPU31は、当該操作信号に基づき、メモリ36に記録されている上記プログラムや上記データを用いつつ、サーバ装置Sとの間で必要なメッセージの授受を行って、第1実施例に係る情報処理のうちスマートフォンSPが実行すべき処理を中心的に実行する。このとき当該処理には、上記GPSセンサを用いたスマートフォンSPの現在位置の検出処理等が含まれる。更に当該処理の実行状態は、CPU31の制御の下、ディスプレイ32を介して受信者に提示される。またスピーカ34は、CPU31の制御の下、当該処理として必要な音声を出力して受信者に認識させる。
【0027】
次に、上記サーバ装置S等により実行される、第1実施例に係る情報処理について、纏めて図4を用いて説明する。なお図4において、サーバ装置SとスマートスピーカSK等との間で授受される各メッセージの流れは、破線矢印で示されている。また図4にそれぞれ示すサーバ装置S、スマートスピーカSK、ナビゲーション装置NV及びスマートフォンSPにおける処理は、例えば、これらサーバ装置S等の電源がオンとされたタイミングから開始される。
【0028】
図4に示すように、先ずスマートフォンSPのCPU31及びナビゲーション装置NVの処理部21はそれぞれ、第1実施例に係る情報処理が開始されると、センサ部25を用いたスマートフォンSPの現在位置等の検出処理、及びセンサ部35を用いたナビゲーション装置NVの現在位置等の検出処理をそれぞれ行う。その後上記CPU31及び上記処理部21はそれぞれ、上記検出された現在位置等を含む現状情報をサーバ装置Sに送信するために予め設定されたタイミングが到来したか否かを監視する(ステップS25及びステップS30)。ステップS25及びステップS30の監視において、当該タイミングが到来していない場合(ステップS25:NO及びステップS30:NO)、上記CPU31及び上記処理部21はそれぞれ、当該タイミングの到来の監視を継続する。一方ステップS25及びステップS30の監視において、当該タイミングが到来していた場合(ステップS25:YES及びステップS30:YES)、上記CPU31及び上記処理部21はそれぞれ、スマートフォンSP及びナビゲーション装置NVとしての上記現状情報を、ネットワークNWを介してサーバ装置Sに送信する(ステップS26及びステップS31)。その後CPU31及び処理部21はそれぞれ、第1実施例に係る後述の表示メッセージの受信を監視する(ステップS27及びステップS32)。ステップS27及びステップS32の監視において、当該表示メッセージを受信していない場合(ステップS27:NO及びステップS32:NO)、上記CPU31及び上記処理部21はそれぞれ、当該表示メッセージの受信の監視を継続する。
【0029】
一方スマートスピーカSKのCPU11は、第1実施例に係る情報処理が開始されると、マイク16からの音声データに基づき、例えば上記「お父さん、豆腐を買ってきて!」のような送信者の依頼の発話があったか否かを監視する(ステップS1)。ステップS1の監視において当該発話がない場合(ステップS1:NO)、CPU11は引き続き当該監視を継続する。一方ステップS1の監視において当該発話があった場合(ステップS1:YES)、CPU11は、当該発話に相当する音声メッセージである上記依頼メッセージを生成し、ネットワークNWを介して当該生成された依頼メッセージをサーバ装置Sに送信する(ステップS2)。その後CPU11は、サーバ装置Sからの何らかのメッセージの受信を監視する(ステップS3)。ステップS3の監視において何らメッセージの受信がない場合(ステップS3:NO)、CPU11は引き続き当該監視を継続する。
【0030】
他方サーバ装置Sの処理部2は、第1実施例に係る情報処理が開始されると、スマートフォンSP又はナビゲーション装置NVのいずれか又は双方から上記現状情報がネットワークNWを介して送信されてきたか否かを監視する(ステップS10)。ステップS10の監視において当該現状情報の受信がない場合(ステップS10:NO)、処理部2は引き続き当該監視を継続する。一方ステップS10の監視において当該現状情報を受信した場合(ステップS10:YES)、処理部2は当該現状情報を記録部5に記録する(ステップS11)。これによりサーバ装置Sでは、スマートフォンSP及びナビゲーション装置NVそれぞれの現在位置等を把握できることになる。
【0031】
次に処理部2は、スマートスピーカSKから上記依頼メッセージがネットワークNWを介して送信されてきたか否かを監視する(ステップS12)。ステップS12の監視において当該依頼メッセージの受信がない場合(ステップS12:NO)、処理部2は引き続き当該監視を継続する。一方ステップS12の監視において依頼メッセージを受信した場合(ステップS12:YES)、処理部2は音声メッセージとしてのその内容を例えば従来と同様の音声認識手法を用いて解析する(ステップS13)。このときより具体的に処理部2は、上記従来と同様の音声認識手法により上記音声メッセージを一旦文字情報に変換した後、依頼メッセージに係る動作(行動)の主体を示す単語(例えば、「お父さん」、具体的な氏名又は当該主体の愛称等)から、上記表示メッセージ等の送信対象たる受信者を決定する。そして処理部2は、当該解析結果に基づいて、上記依頼メッセージの内容に相当する内容を有する上記表示メッセージを生成し、ネットワークNWを介してスマートフォンSPに送信する(ステップS14)。そして、当該表示メッセージが送信されたスマートフォンSPのCPU31は、当該表示メッセージを受信し(ステップS27:YES)、更に当該受信した表示メッセージをディスプレイ32上に表示する(ステップS28)。これによりスマートフォンSPを携帯する受信者は、送信者から上記依頼メッセージに関連する依頼(即ち、豆腐を買ってきて欲しい旨の依頼)があったことを認識する。その後スマートフォンSPのCPU31は、例えばスマートフォンSPの電源スイッチがオフとされた等の理由により第1実施例に係る情報処理のうちスマートフォンSPが実行すべき処理を終了するか否かを判定する(ステップS29)。ステップS29の判定において当該処理を終了しない場合(ステップS29:NO)、CPU31は上記ステップS25に戻って上述してきた当該処理を繰り返す。
【0032】
一方上記ステップS14で表示メッセージを送信したサーバ装置Sの処理部2は次に、上記ステップS10及び上記ステップS11で受信して記録しているナビゲーション装置NV及びスマートフォンSPそれぞれからの各現状情報に基づき、当該ナビゲーション装置NVを使用している受信者の状態が、「乗車前」であるか、「乗車中」であるか、或いは「降車」であるかを判定する(ステップS15)。
【0033】
ここで、上記ステップS15の判定の方法については、例えば以下のi)乃至iv)の方法が挙げられる。
i)スマートフォンSPの現在位置が例えば受信者の職場付近又は営業上の立寄地点付近であり、且つ、ナビゲーション装置NVの電源スイッチがオフであるか又はナビゲーション装置NVとネットワークNWとが接続されていない(即ちオフラインである)場合は、「乗車前」と判定する。
ii)ナビゲーション装置NVを受信者のみが使用する場合であって、ナビゲーション装置NVの電源スイッチがオンであるか又はナビゲーション装置NVとネットワークNWとが接続されている(即ちオンラインである)場合は、「乗車中」と判定する。
iii)受信者を含む複数人が時間を分けてナビゲーション装置NVを使用する場合であって、スマートフォンSPの現在位置とナビゲーション装置NVの現在位置とが同一と判断できる位置関係にあるか、又は、スマートフォンSPとナビゲーション装置NVとが近距離無線通信又は無線LAN(Local Area Network)により接続されている場合は、「乗車中」と判定する。
iv)スマートフォンSPの現在位置が送信者の自宅付近であり、且つ、ナビゲーション装置NVの電源スイッチがオフであるか又はナビゲーション装置NVとネットワークNWとが接続されていない場合は、「降車」と判定する。
【0034】
また、その他の上記ステップS15の判定の方法としては、例えば、
v)スマートフォンSPの現在位置とナビゲーション装置NVの現在位置とが同一と判断できる位置関係にあって共に移動している場合は「乗車中」と判定する方法、
vi)時間帯に応じて予め検出された受信者の乗車(移動)パターンに沿っていれば「乗車中」と判定する方法、又は、
vii)ナビゲーション装置NV又はスマートフォンSPにおいて手動により「乗車中」、「乗車前」又は「降車」と設定されたか否かに応じて、それぞれ、「乗車中」、「乗車前」又は「降車」と判定する方法、
などが挙げられる。
【0035】
ステップS15の判定において、受信者が乗車前であると判定された場合(ステップS15:乗車前)、サーバ装置Sの処理部2は、例えば予め設定された時間の経過後に再度ステップS15の判定を行う。他方ステップS15の判定において受信者が乗車中であると判定された場合(ステップS15:乗車中)、処理部2は、ステップS14でスマートフォンSP宛に送信した表示メッセージと同様の表示メッセージを、ネットワークNWを介してナビゲーション装置NVに送信する(ステップS16)。そして、当該表示メッセージが送信されたナビゲーション装置NVの処理部21は、当該表示メッセージを受信し(ステップS32:YES)、更に当該受信した表示メッセージをディスプレイ22上に表示する(ステップS33)。これによりナビゲーション装置NVを使用している受信者は、送信者から上記依頼メッセージに関連する依頼(即ち、豆腐を買ってきて欲しい旨の依頼)があったことを認識する。
【0036】
他方、上記ステップS16に続いてサーバ装置Sの処理部2は、上記依頼メッセージに関連する立寄地(即ち、豆腐を購入するために立ち寄るべきスーパーマーケット等)を、記録部26に記録されている地図データ等を用いて検索し、更にナビゲーション装置NVの現在位置から当該検索した立寄地までの経路を探索する(ステップS17)。このステップS17としての立寄地の検索において、より具体的に処理部2は、立寄地としての店舗名や施設属性(例えば「スーパーマーケット」等の属性)、目的物(例えば「豆腐」等の商品名)とそれに対応した行動(買うこと)、を示す単語又は単語群から、上記ステップS15における解析結果を用いて立寄地としての施設を特定(検索)する。また上記ステップS17において処理部2は、例えば自宅への帰路にあるときは当該帰路上にある上記立寄地を検索してもよいし、他の場所への移動中であるときはその移動経路上にある上記立寄地を検索してもよいし、或いは、ナビゲーション装置NVの現在位置に最も近い位置にある上記立寄地を検索してもよい。
【0037】
その後処理部2は、ステップS17における立寄地の検索結果及び当該立寄地までの経路の探索結果を含む上記立寄地情報を生成し、ネットワークNWを介してナビゲーション装置NVに送信する(ステップS18)。その後処理部2は、ナビゲーション装置NVから上記到着メッセージ又は上記出発メッセージが送信されて来たか否かを監視する(ステップS19)。ステップS19の監視において、上記到着メッセージ又は上記出発メッセージのいずれも受信しない場合(ステップS19:NO)、処理部2は引き続き当該監視を継続する。
【0038】
一方、上記ステップS33に続いてナビゲーション装置NVの処理部21は、上記ステップS18によりサーバ装置Sから送信された立寄地情報を受信する(ステップS34)。そして処理部21は、当該受信した立寄地情報に含まれている上記立寄地の情報及び上記経路の情報に基づいて、当該立寄地の設定及び当該立寄地までの車両の案内を行う(ステップS35)。このステップS35としての案内自体は、従来と同様の方法を用いて行うことができる。その後処理部21は、当該立寄地に車両が到着したか否かを監視する(ステップS36)。ステップS36の監視において、未だ車両が当該立寄地に到着していない場合(ステップS36:NO)、処理部21は引き続き当該監視を継続する。一方ステップS36の判定において、車両が当該立寄地に到着した場合(ステップS36:YES)、処理部21は、当該到着時における当該到着した旨の到着メッセージ、又は当該立寄地を出発する時における当該出発した旨の出発メッセージ、のいずれかのネットワークNWを介したサーバ装置Sへの送信を行う(ステップS37)。その後処理部21は、例えばナビゲーション装置NVの電源スイッチがオフとされた等の理由により第1実施例に係る情報処理のうちナビゲーション装置NVが実行すべき処理を終了するか否かを判定する(ステップS38)。ステップS38の判定において当該処理を終了しない場合(ステップS38:NO)、処理部21は上記ステップS30に戻って上述してきた当該処理を繰り返す。
【0039】
次に上記ステップS19の監視において、上記ステップS37で送信された到着メッセージ又は出発メッセージのいずれかを受信した場合(ステップS19:YES)、サーバ装置Sの処理部2は、受信者が依頼メッセージに関連する立寄地に立ち寄った旨の上記立寄完了メッセージを生成し、ネットワークNWを介してスマートスピーカSKに送信する(ステップS20)。その後処理部2は、例えばサーバ装置Sの電源スイッチがオフとされた等の理由により第1実施例に係る情報処理のうちサーバ装置Sが実行すべき処理を終了するか否かを判定する(ステップS22)。ステップS22の判定において当該処理を終了しない場合(ステップS22:NO)、処理部2は上記ステップS10に戻って上述してきた当該処理を繰り返す。
【0040】
他方、上記ステップS15の判定において、受信者が降車していると判定された場合(ステップS15:降車)、処理部2は、当該降車した旨(換言すれば、依頼メッセージに関連する立寄地への立ち寄りが行われなかった旨)を示す降車メッセーを生成し、ネットワークNWを介してスマートスピーカSKに送信する(ステップS21)。その後処理部2は上記ステップS22に移行する。
【0041】
次に、上記ステップS3の監視において上記立寄完了メッセージ(ステップS20参照)又は上記降車メッセージ(ステップS21参照)のいずれかを受信した場合(ステップS3:YES)、スマートスピーカSKのCPU11は、スピーカ14を用いて当該いずれかの内容を出力する。これにより送信者は、ステップS1で発話した依頼メッセージに関連する立寄地への立ち寄りが行われた旨(ステップS3で立寄完了メッセージを受信した場合)、又は当該立寄地への立ち寄りが行われなかった旨(ステップS3で降車メッセージを受信した場合)のいずれかを認識する。その後CPU11は、例えばスマートスピーカSKの電源スイッチがオフとされた等の理由により第1実施例に係る情報処理のうちスマートスピーカSKが実行すべき処理を終了するか否かを判定する(ステップS5)。ステップS5の判定において当該処理を終了しない場合(ステップS5:NO)、CPU11は上記ステップS1に戻って上述してきた当該処理を繰り返す。
【0042】
以上説明したように、第1実施例に係る情報処理によれば、受信者が車両に乗車中(運転中)である場合(図4ステップS15:「乗車中」参照)において、スマートスピーカSKから取得した依頼メッセージに関連する立寄地を示す立寄地情報を、受信者の運転の案内用としてナビゲーション装置NVに送信するので(図4ステップS18参照)、受信者が取るべき行動(立ち寄り)が送信者により示されている場合に、運転中の受信者の手間を取らせることなく、その行動に関連する立寄地へ受信者を案内することができる。
【0043】
また、受信者のスマートフォンSPには表示メッセージを送信されるので(図4ステップS14参照)、当該スマートフォンSPでも立寄地における行動の情報を確認することができる。
【0044】
更に、依頼メッセージが、送信者が発話した行動に相当する音声データであり、その認識結果に基づき、ナビゲーション装置NVに対して立寄地情報を案内用に送信するので、送信者の発話の内容に基づき、関連する立寄地に受信者を案内することができる。
【0045】
更にまた、受信者のナビゲーション装置NVの位置を含む現状情報を取得し(図4ステップS10参照)、依頼メッセージに関連する立寄地の位置を検索し、当該ナビゲーション装置NVの位置から立寄地の位置までの経路を探索し(図4ステップS17参照)、ナビゲーション装置NVに対して、経路を含む立寄地情報を送信する(図4ステップS18参照)ので、運転中の受信者の手間を取らせることなく、関連する立寄地まで受信者を案内することができる。
【0046】
また図4ステップS17において、ナビゲーション装置NVの現在位置に最も近い立寄地を検索する場合は、当該ナビゲーション装置NVの位置に最も近く且つ依頼メッセージに関連する立寄地まで、当該受信者を案内させることができる。一方図4ステップS17において、予め設定されている車両の経路上の立寄地を検索する場合は、当該経路上にあり且つ依頼メッセージに関連する立寄地まで、当該受信者を案内させることができる。
【0047】
更に、ナビゲーション装置NVが立寄地を経由したことが検出された場合に(図4ステップS19参照)、当該経由の旨の立寄完了メッセージをスマートスピーカSKに送信するので(図4ステップS20参照)、送信者は当該経由を認識することができる。
【0048】
更にまた、受信者が関連する立寄地に立ち寄れなかった場合(図4ステップS15:降車)に、立寄完了メッセージに代えて降車メッセージをスマートスピーカSKに送信するので、送信者は当該立ち寄りがされなかった旨を迅速に認識することができる。
【0049】
(II)第2実施例
次に、上述した実施形態に対応する他の実施例である第2実施例について、図5を用いて説明する。なお図5は、第2実施例に係る情報処理を示すフローチャートである。
【0050】
ここで、第2実施例に係る情報処理システム及びサーバ装置等のハードウェア的な構成は、基本的には第1実施例に係る情報処理システムSS及びサーバ装置S等のハードウェア的な構成と同様である。よって以下の第2実施例に係る情報処理システム及びサーバ装置等の説明では、第1実施例に係る情報処理システムSS及びサーバ装置S等と同様の構成部材については、同一の部材番号を用いて細部の説明は省略する。また同様に、第2実施例に係る情報処理において、第1実施例に係る情報処理と同様の処理については同一のステップ番号を用いて細部の説明は省略する。
【0051】
上述した第1実施例に係る情報処理では、そのステップS15において、受信者の状態が、「乗車前」であるか、「乗車中」であるか、或いは「降車」であるかを判定した。これに対して第2実施例に係る情報処理では、受信者の状態としては「乗車中」であるか否かのみを判定する。
【0052】
即ち図5に示すように、第2実施例に係る情報処理では、スマートスピーカSKにおいて第1実施例と同様のステップS1及びステップS2が実行された後、サーバ装置Sにおいて第1実施例と同様のステップS10乃至ステップS14が実行される。
【0053】
なお、第2実施例に係る情報処理のうちスマートフォンSPが実行すべき処理(ステップS25乃至ステップS29)、及び第2実施例に係る情報処理のうちナビゲーション装置NVが実行すべき処理(ステップS30乃至ステップS38)は、それぞれ、第1実施例に係る情報処理のうちスマートフォンSPが実行すべき処理、及び第1実施例に係る情報処理のうちナビゲーション装置NVが実行すべき処理と同様である。
【0054】
そして、ステップS14に続いてサーバ装置Sの処理部2は、ステップS10及び上記ステップS11で受信して記録しているナビゲーション装置NV及びスマートフォンSPそれぞれからの各現状情報に基づき、当該ナビゲーション装置NVを使用している受信者の状態が乗車中であるか否かを判定する(ステップS40)。ここで、上記ステップS40の判定の方法については、第1実施例に係る情報処理におけるステップS15のii)の方法乃至vii)の方法のいずれかを用いて、受信者が乗車中であるか否かを判定することができる。
【0055】
そして、ステップS40の判定において受信者の状態が乗車中でない場合(ステップS40:NO)、処理部2は、当該乗車中となるまで、例えば一定時間ごとにステップS40の判定を繰り返す。一方ステップS40の判定において受信者の状態が乗車中である場合(ステップS40:YES)、その後処理部2は、第1実施例と同様のステップS16乃至ステップS20及びステップS22を実行する。なお第2実施例に係る情報処理のうちサーバ装置Sが実行すべき処理では、第1実施例におけるステップS19は実行されない(図4参照)。
【0056】
その後、スマートスピーカSKのCPU11は、ステップS3においてサーバ装置Sからの立寄完了メッセージを受信したら(ステップS3:YES)、第1実施例と同様のステップS4及びステップS5を実行する。
【0057】
以上説明したように、第2実施例に係る情報処理によれば、より簡易な処理で第1実施例に係る情報処理と同様の作用効果(但し、第1実施例に係る降車メッセージの送受信による作用効果を除く)を奏することができる。
【0058】
なお、上述した第1実施例に係る情報処理及び第2実施例に係る情報処理それぞれのステップS17において、例えば、依頼メッセージに関連する立寄地までの距離が余りに遠かったり、受信者が運転する車両が移動予定の経路上に当該立寄地がなかったり、或いは自宅に到着していたといった理由により当該関連する立寄地が検索できなかった場合、上記立寄完了メッセージ及び降車メッセージに代えてその旨を示す検索不能メッセージをスマートスピーカSKに送信するように構成してもよい。この場合でも、送信者が当該検索ができなかった旨を迅速に認識することができる。
【0059】
また上述した各実施例では、関連する立寄地までの経路の探索をサーバ装置Sで行うように構成したが、これ以外に、検索された(図4及び図5ステップS17参照)立寄地を示す立寄地情報のみをナビゲーション装置NVに送信し、当該立寄地までの経路はナビゲーション装置NVで探索して案内するように構成してもよい。
【0060】
更に上述した各実施例では、スマートフォンSPを携帯する受信者が、ナビゲーション装置NVが備えられた車両を運転中である場合について説明したが、これ以外に、当該車両が二輪車(自転車又が自動二輪車)であり、受信者がこれを使って移動している場合に本願を適用することもできる。
【0061】
更にまた上述した各実施例では、立寄地との関係では「立ち寄ったか否か」のみが判定されており、当該立寄地への立ち寄りの目的(各実施例では豆腐の購入)が果たされたか否かまでは判定されていない。このため、例えばその立寄地に設置されているPOS(Point Of Sale)システムとネットワークNWを介して連携することにより、当該目的自体が果たされたか否かをサーバ装置S等において判定し、その結果をスマートスピーカSKにメッセージとして送信するように構成してもよい。
【0062】
また上述した各実施例では、送信者からの依頼メッセージに対応する表示メッセージを受信者が携帯するスマートフォンSP及びナビゲーション装置NVにそれぞれ送信すると共に、上記立寄地情報をナビゲーション装置NVに送信する構成とした。これに対して、当該立寄地情報と、当該表示メッセージ及び立寄地情報に対応した受信者の行動を示す行動情報と、の送信先については、各実施例における送信先の他に、以下のようなパターンが考えられる。
(a)ナビゲーション装置NVには行動情報及び立寄地情報を共に送信し、スマートフォンSPにはいずれも送信しないパターン。このパターンの場合は、スマートフォンSPにメッセージが送信されないので、例えば、運転者中の受信者の不注意を生起させない等の効果を奏し得る。
(b)ナビゲーション装置NVには行動情報及び立寄地情報を共に送信し、スマートフォンSPには行動情報のみを送信するパターン。このパターンの場合は、スマートフォンSPには行動情報が送信されるので、例えば、車両を離れた受信者がその後にどのような行動をすればよいか(各実施例の場合は何を買えばよいか)、確認することができるという効果を奏し得る。またこのパターンにおいて、受信者が運転中であれば、その目的地に到着した後にスマートフォンSPに行動情報を送信するのが好適である。また更に、行動情報の送信対象を、受信者が携帯する携帯端末(スマートフォンSP等)に絞ることも可能である。
(c)ナビゲーション装置NVに行動情報及び立寄地情報を共に送信すると共に、スマートフォンSPにも行動情報及び立寄地情報を共に送信するパターン。このパターンの場合も、上記(b)のパターンと同様の効果及び工夫点が考えられる。
【0063】
更に、その他のパターンとしては、以下のパターンが挙げられる。
(d)ナビゲーション装置NVには立寄地情報のみを送信し、スマートフォンSPにはいずれの送信もしないパターン。
(e)ナビゲーション装置NVには立寄地情報のみを送信し、スマートフォンSPには行動情報のみを送信するパターン。
(f)ナビゲーション装置NVには立寄地情報のみを送信し、スマートフォンSPには行動情報及び立寄地情報を共に送信するパターン。
【0064】
また上述した各実施例では、受信者へ送信すべき行動情報に対応する依頼メッセージの内容に相当する内容の表示メッセージをナビゲーション装置NV及びスマートフォンSPに送信して表示させることとしたが、当該依頼メッセージの元となった音声メッセージ自体をナビゲーション装置NV及び/又はスマートフォンSPに送信して再生させるように構成してもよいし、当該表示メッセージの内容をナビゲーション装置NV及び/又はスマートフォンSPの機械音声等を用いて読み上げるように構成してもよい。更にまた、受信者へ送信する行動情報としては、送信者の音声メッセージそのままの内容に限らず、それを使った依頼の内容を要約したものでもよい。
【0065】
また、いわゆる自動運転中の車両の制御に本願を適用する例として、当該自動運転で走行中の車両に対して、その制御を行う制御装置(例えばナビゲーション装置)に立寄地情報を送信することで、必要な立寄地への立寄りを行わせるように構成してもよい。
【0066】
更に、受信者の受信端末としては、上述した各実施例におけるナビゲーション装置NVとスマートフォンSPとの組み合わせだけではなく、車両内に配置されたスマートスピーカ(即ち、音声を用いて車両を案内するスマートスピーカ)とスマートフォンとの組み合わせでもよい。
【0067】
更にまた、上述した各実施例における音声認識処理(図4及び図5のステップS13参照)及び立寄地検索処理(図4及び図5のステップS17)等、いずれの端末で行ってもよい処理については、それを実施する端末を適宜変更してもよい。
【0068】
また、図4及び図5にそれぞれ示したフローチャートにそれぞれ相当するプログラムを、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これらを汎用のマイクロコンピュータ等に読み出して実行することにより、当該マイクロコンピュータ等を各実施例に係る処理部2、CPU11、処理部21又はCPU31として機能させることも可能である。
【符号の説明】
【0069】
1 取得手段(インターフェース)
2 送信制御手段(処理部)
S 情報処理装置(サーバ装置)
TT 送信端末
RT1、RT2 受信端末
SK スマートスピーカ
SP スマートフォン
NV ナビゲーション装置
SS 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5