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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016030
(43)【公開日】2025-01-31
(54)【発明の名称】照明器具及び照明システム
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/02 20060101AFI20250124BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20250124BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20250124BHJP
   F21V 21/04 20060101ALI20250124BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20250124BHJP
【FI】
F21S8/02 430
F21S2/00 110
F21V23/00 120
F21V23/00 160
F21V21/04 200
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119035
(22)【出願日】2023-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】上田 崚介
【テーマコード(参考)】
3K014
【Fターム(参考)】
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】システムの構成を簡素にするとともに軽量化する。
【解決手段】第1照明器具301は、第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520に設置される。第1照明器具301は、光源部211と、電源部150と、電力出力部311とを備える。光源部211は、光を出射する。電源部150は、第1電力に基づいて、光源部211に光を出射させる第2電力を生成して光源部211に供給する。電力出力部311は、電源部150から供給される第2電力を第2照明器具302に出力する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付体に設置される照明器具であって、
光を出射する第1光源部と、
第1電力に基づいて、前記第1光源部に前記光を出射させる第2電力を生成して前記第1光源部に供給する電源部と、
前記電源部から供給される前記第2電力を他の照明器具に出力する第1出力部と
を備える、照明器具。
【請求項2】
第1方向に延び、前記第1光源部が配置されるフレーム部材及び前記第1光源部を覆うカバー部材を含む第1光源ユニットと、
前記第1光源ユニットに着脱可能に取り付けられ、前記第1光源ユニットを前記取付体に設置するベースユニットと
を更に備え、
前記電源部及び前記第1出力部は、前記第1光源ユニットに配置される、請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
取付体に設置される照明器具であって、
他の照明器具と電気的に接続される接続部と、
光を出射する第2光源部と
を備え、
前記第2光源部には、前記第2光源部に前記光を出射させる電力が前記接続部を介して前記他の照明器具から供給される、照明器具。
【請求項4】
第1方向に延び、前記第2光源部が配置されるフレーム部材及び前記第2光源部を覆うカバー部材を含む第2光源ユニットと、
前記第2光源ユニットに着脱可能に取り付けられ、前記第2光源ユニットを前記取付体に設置するベースユニットと
を更に備え、
前記接続部は、前記第2光源ユニットに配置される、請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記第2光源ユニットは、前記接続部を介して供給された前記電力を、前記他の照明器具以外の照明器具に向けて出力する第2出力部を更に有する、請求項4に記載の照明器具。
【請求項6】
前記取付体は、システム天井を構成するTバーである、請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項7】
取付体に設置される第1照明器具と、
前記取付体に設置される第2照明器具とを備え、
前記第1照明器具は、
光を出射する第1光源部と、
前記第1照明器具に供給される第1電力に基づいて、前記第1光源部に前記光を出射させる第2電力を生成して前記第1光源部に供給する電源部と、
前記電源部から供給される前記第2電力を前記第2照明器具に出力する出力部と
を有し、
前記第2照明器具は、
前記出力部と電気的に接続され、前記第2電力が入力される接続部と、
前記接続部を介して前記第2電力が供給され、光を出射する第2光源部と
を有する、照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具及び照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の照明装置は、複数個の発光素子を備える光源ユニットと、光源ユニットに点灯電力を供給する電源ユニットと、光源ユニットを表側に搭載し且つ前記電源ユニットを裏側に搭載するベースとを備え、光源ユニットと電源ユニットとは、ベースを挿通する導電ピンにより電気的に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-009700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているように、一般的には、照明装置は、発光素子に点灯電力を供給する電源が設けられるため、システムの構成の複雑化と、照明装置の重量の増加とを招く。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、システムの構成を簡素にするとともに軽量化が可能な照明器具及び照明システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る照明器具は、取付体に設置される。本発明に係る照明器具は、第1光源部と、電源部と、第1出力部とを備える。前記第1光源部は、光を出射する。前記電源部は、第1電力に基づいて、前記第1光源部に前記光を出射させる第2電力を生成して前記第1光源部に供給する。前記第1出力部は、前記電源部から供給される前記第2電力を他の照明器具に出力する。
【0007】
本発明に係る照明器具は、第1光源ユニットと、ベースユニットとを更に備えることが好ましい。前記第1光源ユニットは、第1方向に延び、前記第1光源部が配置されるフレーム部材及び前記第1光源部を覆うカバー部材を含むことが好ましい。前記ベースユニットは、前記第1光源ユニットに着脱可能に取り付けられ、前記第1光源ユニットを前記取付体に設置することが好ましい。前記電源部及び前記第1出力部は、前記第1光源ユニットに配置されることが好ましい。
【0008】
本発明に係る照明器具は、取付体に設置される。本発明に係る照明器具は、接続部と、第2光源部とを備える。前記接続部は、他の照明器具と電気的に接続される。前記第2光源部は、光を出射する。前記第2光源部には、前記第2光源部に前記光を出射させる電力が前記接続部を介して前記他の照明器具から供給される。
【0009】
本発明に係る照明器具は、第2光源ユニットと、ベースユニットとを更に備えることが好ましい。前記第2光源ユニットは、第1方向に延び、前記第2光源部が配置されるフレーム部材及び前記第2光源部を覆うカバー部材を含むことが好ましい。前記ベースユニットは、前記第2光源ユニットに着脱可能に取り付けられ、前記第2光源ユニットを前記取付体に設置することが好ましい。前記接続部は、前記第2光源ユニットに配置されることが好ましい。
【0010】
本発明に係る照明器具において、前記第2光源ユニットは、前記接続部を介して供給された前記電力を、前記他の照明器具以外の照明器具に向けて出力する第2出力部を更に有することが好ましい。
【0011】
本発明に係る照明器具において、前記取付体は、システム天井を構成するTバーであることが好ましい。
【0012】
本発明に係る照明システムは、第1照明器具と、第2照明器具とを備える。前記第1照明器具は、取付体に設置される。前記第2照明器具は、前記取付体に設置される。前記第1照明器具は、第1光源部と、電源部と、出力部とを有する。前記第1光源部は、光を出射する。前記電源部は、前記第1照明器具に供給される第1電力に基づいて、前記第1光源部に前記光を出射させる第2電力を生成して前記第1光源部に供給する。前記出力部は、前記電源部から供給される前記第2電力を前記第2照明器具に出力する。前記第2照明器具は、接続部と、第2光源部とを有する。前記接続部と、前記出力部と電気的に接続され、前記第2電力が入力される。前記第2光源部は、前記接続部を介して前記第2電力が供給され、光を出射する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、システムの構成を簡素にするとともに軽量化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る照明システムとシステム天井とを示す模式的な平面図である。
図2】本発明の実施形態に係る第1照明器具及び第2照明器具の斜視図である。
図3】第1照明器具及び第2照明器具の内部構造を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る第1照明器具及び第2照明器具の分解図である。
図5】照明システムにおける複数の第2照明器具の接続例を示す模式的な平面図である。
図6】照明システムにおける複数の第2照明器具の接続例を示す模式的な平面図である。
図7】照明システムにおける複数の第2照明器具の接続例を示す模式的な平面図である。
図8】照明システムにおける複数の第2照明器具の接続例を示す模式的な平面図である。
図9】本発明の実施形態に係る照明システムの第1の変形例の斜視図である。
図10】本発明の実施形態に係る照明システムの第1の変形例の別角度の斜視図である。
図11】本発明の実施形態に係る照明システムの第2の変形例の斜視図である。
図12】本発明の実施形態に係る照明システムの第3の変形例とシステム天井とを示す模式的な平面図である。
図13】本発明の実施形態に係るリターン構造体の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、図中、理解の容易のため、三次元直交座標系のX軸、Y軸、及びZ軸を適宜記載している。X軸及びY軸は水平方向に平行であり、Z軸は鉛直方向に平行である。Z軸の正方向は鉛直上方向を示し、Z軸の負方向は鉛直下方向を示す。
【0016】
図1を参照して、本発明の実施形態に係る照明システム300について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る照明システム300とシステム天井500とを示す模式的な平面図である。図1は、居室内から上方を見上げたときのシステム天井500を示す。
【0017】
図1に示すようにシステム天井500は、居室の上部空間に配置される。システム天井500は、例えば建造物の鉄骨から下方に伸びる棒状の固定部材(吊りボルトなど)の先端又はその近傍に固定される。すなわち、システム天井500は、建造物の鉄骨に吊り下げられる。システム天井500は、複数の第1天井支持バー(Tバー)510と、複数の第2天井支持バー(Tバー)520とを備える。複数の第1天井支持バー510の各々は、Y軸方向に沿って延びている。複数の第2天井支持バー520の各々は、X軸方向に沿って延びている。システム天井500は、複数の第1天井支持バー510と、複数の第2天井支持バー520とが格子状に配置されることによって構成される。本実施形態では、システム天井500は、複数の第1天井支持バー510と、複数の第2天井支持バー520とによって、複数の正方形の領域Rに区画される。例えば、第1天井支持バー510と第2天井支持バー520とによって形成される正方形の領域Rに、領域Rとほぼ同じサイズの正方形の天井板P(図12参照)を嵌めることで、居室の上部空間を覆う天井面を形成することができる。なお、第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520は、システム天井において用いられる「Tバー」の一例に相当する。「Tバー」は「取付体」の一例である。
【0018】
照明システム300は、システム天井500に取り付けられる。詳しくは、照明システム300は、第1照明器具301と、第2照明器具302とを備える。第1照明器具301及び第2照明器具302の各々は、「照明器具」の一例である。第1照明器具301は、システム天井500における第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520に設置される。第2照明器具302は、第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520に設置され、第1照明器具301とともに用いられる。その結果、照明システム300は、天井面に取り付けられる。なお、システム天井500において第1照明器具301又は第2照明器具302が取り付けられた領域Rは、開口が長方形である。そのため、第1照明器具301又は第2照明器具302が取り付けられた領域Rに嵌めることができる天井板Pは、長方形である。本実施形態では、第1照明器具301及び第2照明器具302が、X軸方向に沿って直線状に並ぶようにシステム天井500へ取り付けられている。このように、照明システム300は、代表的なシステム天井500において用いられるTバーの規格に基づいて構成されるため、汎用性が高い。
【0019】
図1図4を参照して、本発明の実施形態に係る照明システム300について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る第1照明器具301及び第2照明器具302の斜視図である。図3は、第1照明器具301及び第2照明器具302の内部構造を示す図である。図3は、図2の一部の拡大図である。図4は、本発明の実施形態に係る第1照明器具301及び第2照明器具302の分解図である。図2及び図4は、図面を分かりやすくするため、天井板Pが取り外された状態を示している。
【0020】
図2及び図4に示すように、照明システム300における第1照明器具301は、光源部211と、電源部150と、電力出力部311とを備える。光源部211は、光を出射する。光源部211は、「第1光源部」の一例である。電源部150は、光源部211に電力を供給する。電力出力部311は、電源部150から供給される電力を、例えば第2照明器具302に出力する。電力出力部311は、「第1出力部」の一例である。光源部211、電源部150及び電力出力部311の構成の詳細は後述する。電力出力部311による電力の出力先である第2照明器具302は、「他の照明装置」の一例である。
【0021】
照明システム300において、第1照明器具301に電力出力部311を設けることで、電源部150から光源部211に供給される電力を、第2照明器具302等の照明システム300における第1照明器具301以外の照明器具に分配することができる。その結果、照明システム300における第1照明器具301以外の照明器具に電源部を設けなくても、第1照明器具301以外の照明器具から光を出射させることが可能になる。したがって、照明システム300において、電源部の数が減り、照明システム300の構成が簡素にできるとともに、照明システム300における第1照明器具301以外の照明器具の重量を低減できる。
【0022】
また、図2及び図4に示すように、照明システム300における第2照明器具302は、光源部212と、電力入力部322とを備える。光源部212は、光を出射する。光源部212は、「第2光源部」の一例である。電力入力部322は、第1照明器具301と電気的に接続される。具体的には、電力入力部322は、ハーネス303(図3)によって第1照明器具301における電力出力部311と接続される。電力入力部322には、電力出力部311を介して、第1照明器具301における電源部150から光源部211に供給される電力が分配されて入力される。電力入力部322は、入力された電力を光源部212に供給する。つまり、光源部212には、電力出力部311を介して第1照明器具301から電力が供給される。電力入力部322は、「接続部」の一例である。光源部212、電力出力部311及びハーネス303の構成の詳細は後述する。
【0023】
照明システム300において、第2照明器具302に電力入力部322を設けることで、光源部212に供給される電力の第1照明器具301からの供給が可能になる。その結果、第2照明器具302に電源部を設けなくても、光源部212に光を出射させることが可能になる。したがって、照明システム300において、電源部の数が減り、照明システム300の構成が簡素にできるとともに、照明システム300における第1照明器具301以外の照明器具の重量を低減できる。
【0024】
次に、図2図4を参照して、第1照明器具301及び第2照明器具302の詳細について説明する。
【0025】
[第1光源ユニット]
図4に示すように、第1照明器具301は、ベースユニット100と、光源ユニット201とを備える。光源ユニット201は、「第1光源ユニット」の一例である。
【0026】
ベースユニット100は、天井支持バー(第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520)に設置される。言い換えると、ベースユニット100は、第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520に取り付けられる。ベースユニット100は、本体部110と、第1取付部120と、2つの第2取付部130とを有する。
【0027】
本体部110は、略長尺状である。本体部110は、長手方向PD(X軸方向)に沿って延びている。本体部110は、例えば、金属製(例えば、アルミニウム製)である。本体部110は、例えば、押し出し成形方法を用いて成形され、長手方向PDの一端から他端まで断面形状が一定である。具体的には、本体部110は、長手方向PDに断面視略U字形状を有する。
【0028】
第1取付部120と、2つの第2取付部130とは、本体部110に設けられている。第1取付部120は、例えば、金属製(例えば、アルミニウム製)である。第1取付部120は、剛性が高いことが好ましい。すなわち、第1取付部120は、バネ性を有していないことが好ましい。なお、第1取付部120は、バネ性を有していてもよい。本実施形態では、第1取付部120は、本体部110のうちZ軸方向に沿って延びる2つの面の少なくとも一方の面に取り付けられる。図2及び図3の例では、第1取付部120は、本体部110のうち+Y方向側の面に取り付けられる。また、第1取付部120は、長手方向PD(X軸方向)において、中央よりも一方側(+X方向側)又は中央より他方側(-X方向側)に設けられている。第1取付部120は、+Y側方向に本体部110から突出する。長手方向PDにおいて、第1取付部120の長さは、本体部110の長さよりも短い。第1取付部120は、Z軸方向において、+Z方向側が本体部110に固定され、-Z方向側が本体部110から離れている。
【0029】
2つの第2取付部130の各々は、例えば、金属製(例えば、アルミニウム製)である。2つの第2取付部130の各々は、バネ性を有している。2つの第2取付部130は、第2取付部130aと、第2取付部130bとを含む。2つの第2取付部130の各々は、本体部110に設けられている。詳しくは、第2取付部130aは、本体部110の+X方向側の端部に設けられている。第2取付部130bは、本体部110の-X方向側の端部に設けられている。2つの第2取付部130の各々は、本体部110を、天井支持バー(第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520)に取り付ける。2つの第2取付部130の各々は、長手方向PDに、本体部110から突出する。ここでは、第2取付部130aは、+X側方向に本体部110から突出する。また、第2取付部130bは、-X側方向に本体部110から突出する。第2取付部130aは、長手方向PDと直交する直交方向QD(Y軸方向)において、本体部110の中央よりも+Y方向側に設けられている。一方、第2取付部130bは、直交方向QDにおいて、本体部110の中央よりも-Y方向側に設けられている。このように、照明システム300は、第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520への取り付けに適した構造を有する。
【0030】
光源ユニット201は、光源部211と、フレーム部材220と、カバー部材230と、複数の取付バネ240と、電源部150と、電力出力部311とを有する。
【0031】
具体的には、光源ユニット201は、光源部211を収容する。光源ユニット201は、略長尺状である。言い換えると、光源ユニット201は、長手方向PD(X軸方向)に沿って延びている。長手方向PDは、「第1方向」の一例である。光源部211は、光を出射する。光源部211は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の複数の発光素子が一直線上に配列されたLEDモジュールである。光源部211は、フレーム部材220に配置される。詳細には、フレーム部材220は、板状の部材であり、長手方向PDに長い矩形形状を有する。フレーム部材220には、複数の発光素子が取り付けられる。カバー部材230は、フレーム部材220における発光素子の配置面を覆う。つまり、光源部211における複数の発光素子は、発光面がカバー部材230の内面に対向し、カバー部材230の内面に向かって光を出射する。その結果、光は、カバー部材230を通して、第1照明器具301の外部に出射する。
【0032】
フレーム部材220は、例えばアルミニウムのような金属製の部材であり得る。本実施形態において、フレーム部材220は金属製であり、発光部210のヒートシンクとして機能する。フレーム部材220は、例えば、押出成形法により成形される。押出成形法によりフレーム部材220を成形することにより、フレーム部材220の断面形状が、フレーム部材220の長手方向における一端から他端まで一定となる。
【0033】
カバー部材230は、長手方向PDに沿って延びている。カバー部材230は、光源部211を覆う。カバー部材230は、例えば、合成樹脂製である。カバー部材230は、例えば、光源部211が出射した光を拡散する。カバー部材230は、例えば、白色半透明であってもよい。カバー部材230は、例えば、光拡散材料を含有した樹脂を成形することによって形成してもよいし、透明材料で成形した後に表面に光拡散処理(微小凹凸形成処理、透光白色塗装を含む)を施して形成してもよい。カバー部材230は、例えば、断面視略U字形状を有する。
【0034】
電源部150は、端子台150Tと、電源モジュール150Mとを有する。電源部150は、光源ユニット201に配置される。一例として、端子台150Tと、電源モジュール150Mとは、フレーム部材220に取り付けられる。具体的には、端子台150T及び電源モジュール150Mは、フレーム部材220における発光素子の配置面と反対側の面に取り付けられる。例えば、電源モジュール150Mは、フレーム部材220の略中央に配置される。端子台150Tは、フレーム部材220において、電源モジュール150Mの+X側方向側に配置される。
【0035】
電源モジュール150Mは、内部電力線(図示せず)を介して端子台150Tと接続している。外部電力線(図示せず)を伝送する交流電圧は、端子台150Tを介して内部電力線に通電される。内部電力線は、交流電圧を電源モジュール150Mに伝送する。電源モジュール150Mは、交流電圧に基づいて、光源部211において用いられる電力を生成する。具体的には、電源モジュール150Mは、交流電圧から、光源部211における複数の発光素子を発光させる電力を生成する。本実施形態の電源モジュール150Mは、交流電圧から、発光素子を発光させる直流電圧を生成する。交流電圧は、「第1電力」の一例であり、直流電圧は、「第2電力」の一例である。
【0036】
電力出力部311は、光源ユニット201に配置される。電力出力部311は、例えばハーネス303の着脱(挿抜)が可能なコネクタである。例えば、電力出力部311は、フレーム部材220において、端子台150T及び電源モジュール150Mが配置される面に配置される。一例として、電力出力部311は、端子台150Tに対して、電源モジュール150Mを挟んだ反対側(-X側方向側)に配置される。
【0037】
電力出力部311は、内部電力線(図示せず)を介して電源モジュール150Mの出力側と接続している。したがって、電源モジュール150Mによって生成された直流電圧は、電力出力部311に印加される。つまり、電力出力部311からは、電源モジュール150Mから供給される電力が出力される。
【0038】
図4に示す例では、電力出力部311は、ハーネス303の挿入側が-X側方向側を向く向きに配置されているが、電力出力部311の配置及び向きは、特に限定されない。例えば、フレーム部材220において、端子台150Tと電力出力部311との配置が逆であってもよい。また、電力出力部311の形状、素材、種類及び端子数も特に限定されない。更に、電力出力部311は、コネクタに限らず、ケーブル等が配線される端子台であってもよい。
【0039】
複数の取付バネ240は、互いに間隔をあけてフレーム部材220に取り付けられる。具体的には、取付バネ240は、フレーム部材220において、端子台150T、電源モジュール150M及び電力出力部311が配置される面であって長手方向PD(X軸方向)における両端部に取り付けられる。複数の取付バネ240によって、光源ユニット201がベースユニット100に取り付けられる。言い換えると、ベースユニット100は、光源ユニット201に着脱可能に取り付けられる。例えば、取付バネ240の各々は、弾性を有し、金属製(例えば、ステンレス製)である。そして、複数の取付バネ240を本体部110に嵌め込むと、複数の取付バネ240の弾性によって、光源ユニット201がベースユニット100に取り付けられる。なお、取付バネ240のY軸方向の寸法は、光源ユニット201をベースユニット100に取り付ける際に、ベースユニット100の開口を取付バネ240が通過可能な寸法であればよい。
【0040】
このように、光源ユニット201に電源部150と電力出力部311とを設けることで、ベースユニット100から光源ユニット201とともに電源部150及び電力出力部311の着脱が可能になる。よって、照明システム300における第1照明器具301の設置の際の施工を容易にできる。
【0041】
[第2光源ユニット]
図4に示すように、第2照明器具302は、ベースユニット100と、光源ユニット202とを備える。光源ユニット202は、「第2光源ユニット」の一例である。第2照明器具302におけるベースユニット100は、第1照明器具301におけるベースユニット100と同じであるため、説明を省略する。光源ユニット202は、光源ユニット201における光源部211と同じ光源部212と、フレーム部材220と、カバー部材230と、複数の取付バネ240と有する。
【0042】
具体的には、光源ユニット202は、光源部212を収容する。光源ユニット202は、略長尺状である。言い換えると、光源ユニット202は、長手方向PD(X軸方向)に沿って延びている。光源部212は、光を出射する。光源ユニット202における光源部212、フレーム部材220、カバー部材230及び複数の取付バネ240の構成は、光源ユニット201における光源部211、フレーム部材220、カバー部材230及び複数の取付バネ240と同じであるため、説明を省略する。
【0043】
このように、ベースユニット100には、光源部211(第1光源部)を収容する光源ユニット201(第1光源ユニット)及び光源部212(第2光源部)を収容する光源ユニット202(第2光源ユニット)のいずれか一方が取り付けられる。言い換えると、ベースユニット100は、光源ユニット201(第1光源ユニット)又は光源ユニット202(第2光源ユニット)を天井支持バー(第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520)に設置する。
【0044】
このように、第1照明器具301及び第2照明器具302において、ベースユニット100は、互いの共用部品として用いられる。これにより、照明システム300において、光源ユニット201又は光源ユニット202を交換するだけで、第1照明器具301又は第2照明器具302を入れ替えることができる。
【0045】
また、第1光源ユニットで説明したように、直交方向QDにおいて、第2取付部130aは、本体部110の中央よりも+Y方向側に設けられ、第2取付部130bは、本体部110の中央よりも-Y方向側に設けられている。このため、第1照明器具301と第2照明器具302とを長手方向PDに隣接して第1天井支持バー510に取り付ける場合に、第2取付部130aと第2取付部130bとが干渉することを抑制することができる。その結果、第1照明器具301と第2照明器具302とを長手方向PDに隣接して第1天井支持バー510に取り付けることができる。
【0046】
光源ユニット202は、光源ユニット201における電源部150及び電力出力部311の代わりに、電力入力部322を有する。電力入力部322は、光源ユニット202に配置される。電力入力部322は、例えばハーネス303の着脱(挿抜)が可能なコネクタである。例えば、電力入力部322は、フレーム部材220において、発光素子の配置面と反対側の面に配置される。一例として、電力入力部322は、フレーム部材220に設けられた支持材400に取り付けられる。例えば、支持材400は、フレーム部材220において、発光素子の配置面と反対側の面に対して垂直かつ長手方向PDに沿って延びる。電力入力部322は、内部電力線(図示せず)を介して光源部212と接続している。また、光源ユニット202は、電力出力部321を有していてもよい。電力出力部321については後述する。
【0047】
光源ユニット201と光源ユニット202との間において、電力入力部322と電力出力部311とがハーネス303を介して接続されている場合、電力入力部322には、光源ユニット201からの電力が入力される。言い換えると、光源ユニット201と光源ユニット202との間において、電力入力部322と電力出力部311とがハーネス303を介して接続されている場合、電力入力部322には、光源ユニット201の電源モジュール150Mによって生成された直流電圧が印加される。その結果、内部電力線(図示せず)を介して光源部212に電流が流れ、光源部212の発光素子が発光する。
【0048】
電力入力部322を光源ユニット202に設けることで、ベースユニット100から光源ユニット202とともに電力入力部322の着脱が可能になり、照明システム300における第2照明器具302の設置の際の施工を容易にできる。
【0049】
次に、図3を参照して、ハーネス303による光源ユニット201と光源ユニット202の接続について説明する。
【0050】
本実施形態において、ハーネス303は、第1コネクタ303aと、第2コネクタ303bと、ケーブル303cとを含む。第1コネクタ303aは、電力出力部311に対応するコネクタである。第2コネクタ303bは、電力入力部322に対応するコネクタである。ケーブル303cは、第1コネクタ303aと第2コネクタ303bとを接続する。ケーブル303cの種類、太さ、長さ及び本数は、特に限定されない。例えば、ケーブル303cは、第1照明器具301と第2照明器具302との間に位置する第2天井支持バー520を、光源部211及び光源部212よりベースユニット100側(+Z方向側)に迂回して敷設される。
【0051】
本実施形態において、第1照明器具301は、光源部211等を制御する制御信号が入出力される信号入出力部340を備えていてもよい。信号入出力部340は、コネクタ及び端子台等であり、1つ以上の信号入出力を有する。信号入出力部340は、電力出力部311と同じコネクタ又は端子台でもよいし、電力出力部311と異なるコネクタ又は端子台でもよい。
【0052】
例えば、信号入出力部340は、光源ユニット201に配置される。具体的には、信号入出力部340は、電源モジュール150Mの表面に配置される。図3に示す例では、信号入出力部340は、電源モジュール150Mの+Z方向側を向く面に配置されているが、電源モジュール150Mにおいて信号入出力部340が配置される面は、特に限定されない。
【0053】
また、第1照明器具301において、ベースユニット100における本体部110は、開口170を含む。開口170は、信号入出力部340に対応する位置に設けられる。言い換えると、信号入出力部340は、開口170に位置する。開口170の位置、形状及び大きさは、信号入出力部340に対して、本体部110の外からケーブル等の挿抜が可能であれば特に限定されない。
【0054】
また、図3に示す例では、信号入出力部340の一部は、本体部110の外側に位置している。言い換えると、ベースユニット100と光源ユニット201とを嵌合させた(組み立てた)状態において、信号入出力部340の一部は、開口170から露出する。なお、信号入出力部340の全部は、本体部110の内側に位置してもよい。また、信号入出力部340は、信号入出力端子の代わりに、又は信号入出力端子に加えて、電力の入力端子及び電力の出力端子の少なくともいずれか一方を含んでいてもよい。この場合、信号入出力部340は、端子台150T及び電力出力部311の少なくともいずれか一方を兼ねる。
【0055】
本体部110の外からケーブル等の挿抜が可能に信号入出力部340を設けることで、システム天井500における領域R(図1)に第1照明器具301又は第2照明器具302が取り付けられ、天井板Pが嵌められている場合、第1照明器具301又は第2照明器具302の取り付け後の信号入出力部340に対するケーブル等の挿抜が容易になる。また、領域Rにおいて第1照明器具301又は第2照明器具302以外の領域は、天井板Pに覆われて光源ユニット側からは見えなくなる。よって、信号入出力部340又は信号入出力部340に繋がれたケーブルが、開口170から露出していたとしても、光源ユニット側からは見えない。
【0056】
なお、照明システム300は、1つの第1照明器具301と、2つ以上の第2照明器具302とを備えてもよい。言い換えると、照明システム300において、1つの第1照明器具301に対して、複数の第2照明器具302が接続されてもよい。
【0057】
次に、図5図8を参照して、1つの第1照明器具301に対して、複数の第2照明器具302が接続される照明システム300の典型例を説明する。図5図8は、照明システム300における複数の第2照明器具302の接続例を示す模式的な平面図である。
【0058】
図5は、照明システム300において、1つの第1照明器具301に対して、第2照明器具302a及び第2照明器具302bが直列に接続される一例を示す。
【0059】
図5に示すように、第1照明器具301、第2照明器具302a及び第2照明器具302bは、X軸方向に沿って直線状に順に並ぶようにシステム天井500へ取り付けられている。
【0060】
この場合、第2照明器具302aは、電力入力部322を介して供給された直流電圧を、第1照明器具301及び第2照明器具302a以外の第2照明器具302bに向けて出力する電力出力部321を更に有する。電力出力部321は、例えば、電力出力部311と同じコネクタ又は端子台である。電力出力部321は、フレーム部材220に設けられた支持材400に取り付けられる。電力出力部321の配置は、特に限定されない。電力出力部321は、内部電力線(図示せず)を介して電力入力部322及び光源部212と接続している。第2照明器具302aにおける電力出力部321は、ハーネス303によって第2照明器具302bにおける電力入力部322と接続される。電力入力部322は、「第2出力部」の一例である。第2照明器具302aに電力入力部322を設けると、1つの第1照明器具301に対して、複数の第2照明器具302を直列に接続することが可能になる。よって、照明システム300において、第1照明器具301、第2照明器具302a及び第2照明器具302bの配置のバリエーションが増える。なお、第2照明器具302bには、電力入力部322が設けられ、更に他の第2照明器具302が接続されてもよい。
【0061】
図6は、照明システム300において、1つの第1照明器具301に対して、第2照明器具302a及び第2照明器具302bが並列に接続される一例を示す。
【0062】
図6に示す照明システム300は、図5に示す照明システム300と比べて、第1照明器具301、第2照明器具302a及び第2照明器具302bの接続順が異なる以外同じである。具体的には、第1照明器具301及び第2照明器具302aの位置が、図5に示す照明システム300と比べて、入れ替わっている。つまり、第2照明器具302a、第1照明器具301及び第2照明器具302bは、X軸方向に沿って直線状に順に並ぶようにシステム天井500へ取り付けられている。この場合、第2照明器具302bは、図5に示す照明システム300と同様に、第2照明器具302aを介して第1照明器具301から電力の供給を受けてもよいし、第2照明器具302aを介さず第1照明器具301から電力の供給を受けてもよい。つまり、第1照明器具301に対して、第2照明器具302a及び第2照明器具302bが並列に接続されてもよい。この場合、第1コネクタ303aと、2つの第2コネクタ303bとを含むハーネスによって、第1照明器具301と第2照明器具302aと、及び第1照明器具301と第2照明器具302bとがそれぞれ互いに接続される。
【0063】
図7は、1つの第1照明器具301に対して、第2照明器具302a及び第2照明器具302bが直列に接続される他の例を示す。図8は、1つの第1照明器具301に対して、第2照明器具302a及び第2照明器具302bが並列に接続される他の例を示す。図7に示す照明システム300は、図5に示す照明システム300と比べて、第1照明器具301、第2照明器具302a及び第2照明器具302bの配置が異なる以外同じである。図8に示す照明システム300は、図6に示す照明システム300と比べて、第1照明器具301、第2照明器具302a及び第2照明器具302bの配置が異なる以外同じである。
【0064】
図7及び図8に示すように、第1照明器具301、第2照明器具302a及び第2照明器具302bは、1枚の天井板Pの3辺の周囲に沿って配置される。また、図7及び図8に示すように、照明システム300において、第1照明器具301、第2照明器具302a及び第2照明器具302bの各々の配置及び接続順は特に限定されない。
【0065】
[変形例1]
次に、図9及び図10を参照して、照明システム300の第1の変形例として、照明システム300Aについて説明する。図9は、本発明の実施形態に係る照明システム300Aの斜視図である。図10は、本発明の実施形態に係る照明システム300Aの別角度の斜視図である。図9及び図10は、図面を分かりやすくするため、天井板Pが取り外された状態を示している。
【0066】
照明システム300Aは、照明システム300と比べて、第1照明器具及び第2照明器具の形状が異なる。具体的には、照明システム300Aは、第1照明器具301Aと、第2照明器具302Aとを備える。第1照明器具301A及び第2照明器具302Aの各々は、「照明器具」の一例である。
【0067】
第1照明器具301Aは、第1照明器具301と比べて、ベースユニット100の代わりに、光源ユニット201を収容する筐体100Aを備える。例えば、筐体100Aは、略直方体形状である。具体的には、筐体100Aは、第1面100aと、第2面100bと、第3面100cと、第4面100dと、第5面100eとを有する。第2面100b、第3面100c、第4面100d及び第5面100eの各々は、第1面100aに対して垂直である。また、第2面100b及び第4面100dは、互いに対向し、長手方向PDに沿って延びる。一方、第3面100c及び第5面100eは、互いに対向し、長手方向PDに直交する方向に沿って延びる。本実施形態において、第2面100b、第3面100c、第4面100d及び第5面100eによって開口100fが形成される。
【0068】
光源ユニット201は、筐体100Aにおいて第1面100aと対向して配置される。詳細には、光源ユニット201は、カバー部材230を筐体100Aの外側に向けて開口100fに挿入される。その結果、光源ユニット201に配置された電源モジュール150M及び電力出力部311は、筐体100Aに収容される。
【0069】
また、筐体100Aは、第1取付部120と、2つの第2取付部130a、130bとを有する。第1取付部120は、第1取付部120は、第2面100bに取り付けられる。筐体100Aにおいて、第1取付部120は、第1面100a側が本体部110に固定され、開口100f側が本体部110から離れている。これにより、筐体100Aは、開口100f側が-Z方向側を向いて第2天井支持バー520に取り付けられる。
【0070】
また、第1取付部120は、長手方向PD(X軸方向)において、中央よりも一方側(+X方向側)又は中央より他方側(-X方向側)に設けられている。したがって、例えば、2つの第1照明器具301を、互いの第2面100bが対向する向きで同じ第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520に取り付けた場合においても、互いの第1取付部120が干渉することを抑制することができる。
【0071】
一方、第2照明器具302Aは、第2照明器具302と比べて、ベースユニット100の代わりに、第1照明器具301Aにおける筐体100Aを備える。第2照明器具302Aにおいて、筐体100Aには、光源ユニット201の代わりに光源ユニット202が収容される。つまり、光源ユニット202に配置された電力入力部322は、筐体100Aに収容される。
【0072】
図10に示すように、照明システム300Aにおいて、第1照明器具301Aにおける電力出力部311と、第2照明器具302Aにおける電力入力部322とは、ハーネス303によって互いに接続される。具体的には、ハーネス303のうち、第1コネクタ303aを含むケーブル303cの一部は、第1照明器具301Aにおける筐体100Aの内部に位置する。一方、第2コネクタ303bを含むケーブル303cの他の一部は、第2照明器具302Aにおける筐体100Aの内部に位置する。ケーブル303cの残りの一部は、第1照明器具301A及び第2照明器具302Aの各々の筐体100Aに設けられた貫通孔を通り、筐体100Aの外部に露出する。
【0073】
一例として、第1照明器具301A及び第2照明器具302Aは、各種設定を切り替える切替操作が入力される操作部180を有する。例えば、操作部180は、光源ユニット201及び光源ユニット202に配置される。筐体100Aには、操作部180の位置に対応した開口190が設けられる。その結果、操作部180は、開口190から露出する。よって、筐体100Aの外から、操作部に対する切替操作の入力が容易になる。操作部180及び開口190の位置は、特に限定されない。
【0074】
[変形例2]
次に、図11を参照して、照明システム300の第2の変形例として、照明システム300Bについて説明する。図11は、本発明の実施形態に係る照明システム300Bの斜視図である。図11は、図面を分かりやすくするため、天井板Pが取り外された状態を示している。
【0075】
照明システム300Bは、照明システム300と比べて、第1照明器具及び第2照明器具の形状が異なる。具体的には、照明システム300Aは、第1照明器具301Bと、第2照明器具302Bとを備える。第1照明器具301B及び第2照明器具302Bの各々は、「照明器具」の一例である。
【0076】
第1照明器具301Bは、第1照明器具301と比べて、ベースユニット100の代わりに、光源ユニット201を収容する筐体100Bを備える。例えば、筐体100Bは、照明システム300Aにおける筐体100Aと同じ形状である。具体的には、筐体100Bは、第1面100gと、第2面100hと、第3面100jと、第4面100kと、第5面100mとを有する。第2面100h、第3面100j、第4面100k及び第5面100mの各々は、第1面100gに対して垂直である。また、第2面100h及び第4面100kは、互いに対向し、長手方向PDに沿って延びる。一方、第3面100j及び第5面100mは、互いに対向し、長手方向PDに直交する方向に沿って延びる。本実施形態において、第2面100h、第3面100j、第4面100k及び第5面100mによって開口100nが形成される。つまり、筐体100Bにおける第1面100gは、筐体100Bにおける第1面100aに対応する。同様に、第2面100hは、第2面100bに対応する。第3面100jは、第3面100cに対応する。第4面100kは、第4面100dに対応する。第5面100mは、第5面100eに対応する。開口100nは、開口100fに対応する。
【0077】
光源ユニット201は、筐体100Bにおいて第1面100gと対向して配置される。詳細には、光源ユニット201は、カバー部材230を筐体100Aの外側に向けて開口100nに挿入される。その結果、光源ユニット201に配置された電源モジュール150M及び電力出力部311は、筐体100Bに収容される。
【0078】
また、筐体100Aは、第1取付部120と、2つの第2取付部130a、130bとを有する。第1取付部120は、第1取付部120は、第4面100kに取り付けられる。筐体100Bにおいて、第1取付部120は、開口100n側が本体部110に固定され、第1面100g側が本体部110から離れている。これにより、筐体100Aは、第1面100g側が-Z方向側を向いて第2天井支持バー520に取り付けられる。
【0079】
つまり、照明システム300Aにおける筐体100Aと、照明システム300Bにおける筐体100Bとは、第2天井支持バー520に対して取り付けられる方向が逆である。言い換えると、第1取付部120の配置面及び第1取付部120のZ軸方向の向きを反対にすると、筐体100A及び筐体100Bは、互いに入れ替わる。例えば、第2天井支持バー520に対する筐体100Aの取付方向に応じて、操作部180に対して切替操作を入力することで、容易に第1照明器具301A又は第1照明器具301Bに適した設定に切り替えることができる。
【0080】
本実施形態において、光源ユニット201における電源部150(電源モジュール150M)は、電源基板150Pを含む。電源基板150Pは、発光素子の発光面に対して垂直に配置される。言い換えると、電源基板150Pは、Z軸方向に沿って延びている。電源基板150Pが発光素子の発光面に対して垂直に配置されることで、電源部150(電源モジュール150M)のY軸方向の長さを抑えることができる。
【0081】
一方、第2照明器具302Bは、第2照明器具302と比べて、ベースユニット100の代わりに、第2照明器具302Bにおける筐体100Bを備える。第2照明器具302Bにおいて、筐体100Bには、光源ユニット201の代わりに光源ユニット202が収容される。つまり、光源ユニット202に配置された電力入力部322は、筐体100Bに収容される。
【0082】
本実施形態において、筐体100Bにおける第3面100j及び第5面100mは、貫通孔100Hを有してもよい。貫通孔100Hの形状及び大きさは、特に限定されない。第3面100j及び第5面100mに貫通孔100Hを設けることにより、貫通孔100Hにハーネス303を通して、ハーネス303を筐体100Bに内側に敷設することが可能になり、ハーネス303が外から見えにくくなる。例えば、貫通孔100Hは、第3面100j及び第5面100mにおいて、光源ユニット201又は光源ユニット202より-Z方向側に設けられる。これにより、筐体100Bに収容された光源ユニット201又は光源ユニット202に筐体100Bの外部から触れることが可能になり、筐体100Bからの光源ユニット201又は光源ユニット202の取り外しを容易に行うことが可能になる。
【0083】
[変形例3]
次に、図12を参照して、照明システム300の第3の変形例として、照明システム300Cについて説明する。図11は、本発明の実施形態に係る照明システム300Cとシステム天井500とを示す模式的な平面図である。図12は、居室内から上方を見上げたときの照明システム300Cを示す。図12は、システム天井500に天井板Pが嵌められた状態をハッチングで示している。
【0084】
照明システム300Cは、照明システム300の第1照明器具301と、第2照明器具302とに加えて、リターン構造体600を備える。リターン構造体600は、例えば放熱性を向上させる目的でシステム天井500の通気性を確保するために設置される。
【0085】
照明システム300Cにおける第1照明器具301と、第2照明器具302とは、システム天井500における配置が異なる以外、照明システム300と同じであるため、説明を省略する。
【0086】
本実施形態において、リターン構造体600は、第1照明器具301と、第2照明器具302との間に配置される。リターン構造体600は、システム天井500における第1天井支持バー510及び第2天井支持バー520に設置される。なお、システム天井500におけるリターン構造体600の配置は、第1照明器具301と、第2照明器具302との間に限らず、第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520に取り付け可能な位置であれば、特に限定されない。
【0087】
次に、図13を参照して、リターン構造体600について説明する。図13は、本発明の実施形態に係るリターン構造体600の斜視図である。図13は、図面を分かりやすくするため、天井板Pが取り外された状態を示している。
【0088】
リターン構造体600は、第1面601aと、第2面601bと、第3面601cと、第4面601dとを有する。第1面601a及び第3面601cは、互いに対向し、長手方向PDに沿って延びる。一方、第2面601b及び第4面601dは、互いに対向し、長手方向PDに直交する方向に沿って延びる。また、本体部601は、第5面601rを有する。第5面601rは、第1面601a、第2面601b、第3面601c及び第4面601dに対して垂直に配置される。
【0089】
リターン構造体600において、第1面601a、第3面601c、第2面601bの一部、第4面601dの一部、及び第5面601rの一部は、本体部601を構成する。一方、第2面601bにおける本体部601以外の一部、第4面601dにおける本体部以外の一部、及び第5面601rにおける本体部以外の一部は、庇部602を構成する。言い換えると、リターン構造体600は、第1天井支持バー510又は第2天井支持バー520に取り付けられる本体部601と、本体部601から延びる庇部602とを有する。
【0090】
本体部601は、略長尺状である。本体部601は、長手方向PD(X軸方向)に沿って延びている。また、本体部601は、第5面601rに対向して開口する第1開口603aと、第1開口603aに繋がり、第1開口603aに対して直交する方向に開口する第2開口603bとを含む。本実施形態において、第2開口603bは、第1面601aに対向して開口する。このように、互いに繋がる第1開口603a及び第2開口603bを含むリターン構造体600がシステム天井500に配置されることで、システム天井500において通風路が確保される。
【0091】
図12に示すように、第1開口603aの直交方向QD(Y軸方向)の幅は、第1照明器具301の直交方向QD(Y軸方向)の幅、及び第2照明器具302の直交方向QD(Y軸方向)の幅と同じである。言い換えると、本体部601における第1面601aと第3面601cとの間隔は、第1照明器具301の直交方向QD(Y軸方向)の幅、及び第2照明器具302の直交方向QD(Y軸方向)の幅と同じである。
【0092】
これにより、照明システム300Cにおいて、第1照明器具301、第2照明器具302及びリターン構造体600に、例えば一直線上に配置されるような外見的な一体感が創出される。
【0093】
また、図13に示すように、リターン構造体600において、第5面601rの直交方向QD(Y軸方向)の長さL1を、第1開口603aから第5面601rまでの長さL2より長くすると、天井支持バーより+Z方向側の空間が居室側から見えにくくなる。
【0094】
また、第2面601b及び第4面601dの各々は、貫通孔601Hを有する。第2面601bの貫通孔601Hと、第4面601dの貫通孔601Hとは、互いに対向して配置される。貫通孔601Hには、例えば、ケーブル303cが通される。つまり、ケーブル303cは、庇部602に敷設される。その結果、敷設されたケーブル303cが居室側から見えにくくなる。
【0095】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0096】
また、図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明は、照明器具の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0098】
100 :ベースユニット
150 :電源部
201 :光源ユニット
202 :光源ユニット
211 :光源部
212 :光源部
220 :フレーム部材
230 :カバー部材
300、300A、300B、300C :照明システム
301、301A、301B :第1照明器具
302、302A、302B、302a、302b :第2照明器具
311 :電力出力部
321 :電力出力部
322 :電力入力部
340 :信号入出力部
510 :第1天井支持バー
520 :第2天井支持バー
PD :長手方向
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