(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016046
(43)【公開日】2025-01-31
(54)【発明の名称】検出装置
(51)【国際特許分類】
G08B 13/12 20060101AFI20250124BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20250124BHJP
【FI】
G08B13/12
G08B25/04 E
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119056
(22)【出願日】2023-07-21
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-11-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 適用を認める
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.パトライト
(71)【出願人】
【識別番号】523277633
【氏名又は名称】株式会社ニカデン
(74)【代理人】
【識別番号】100112874
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 薫
(72)【発明者】
【氏名】川端 信夫
【テーマコード(参考)】
5C084
5C087
【Fターム(参考)】
5C084AA03
5C084BB34
5C084CC31
5C084DD21
5C084DD82
5C084EE02
5C084EE07
5C084HH12
5C084HH17
5C087AA02
5C087DD03
5C087DD22
5C087DD33
5C087EE08
5C087FF01
5C087FF04
5C087GG09
5C087GG54
5C087GG70
5C087GG83
(57)【要約】
【課題】浸水時や夜間においても資材の盗難を検出できること。
【解決手段】資材もしくは該資材を収容する容器またはその両方に配置されているケーブルと、前記ケーブルに接続されている検出部と、を備えており、前記検出部が、前記ケーブルに作用する引っ張り力を検出する、検出装置を提供する。前記検出部が、リミットスイッチであってよい。前記リミットスイッチが、少なくとも1つの磁石を有するスイッチを有しており、前記スイッチが、前記ケーブルに接続されており、前記磁石が接触または非接触している状態に応じて、前記スイッチがオン状態またはオフ状態になってよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資材もしくは該資材を収容する容器またはその両方に配置されているケーブルと、
前記ケーブルに接続されている検出部と、を備えており、
前記検出部が、前記ケーブルに作用する引っ張り力を検出する、検出装置。
【請求項2】
前記検出部が、リミットスイッチである、
請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記リミットスイッチが、
少なくとも1つの磁石を有するスイッチを有しており、
前記スイッチが、前記ケーブルに接続されており、
前記磁石が接触または非接触している状態に応じて、前記スイッチがオン状態またはオフ状態になる、
請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記ケーブルが、前記資材が格納されている容器の蓋体に配置されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項5】
前記ケーブルおよび前記蓋体を接続する接続部が、前記蓋体が開く側の近傍に配置されている、
請求項4に記載の検出装置。
【請求項6】
前記容器に支持部が設置されており、
前記ケーブルが、前記支持部を介して前記検出部に接続されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項7】
前記検出部が、前記容器の外側に配置されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項8】
前記検出部に接続されており、前記引っ張り力を検出したことを外部装置に通知する通知部をさらに備えている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項9】
前記検出部に接続されており、前記引っ張り力を作用させた者を威嚇する威嚇部をさらに備えている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項10】
前記資材が太陽光発電所に接続されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、資材の盗難を検出する検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発電所や建設工事現場などにおいて、資材の盗難を検出する装置が設置されている。これらの装置は、主に電線などの資材を収容する容器内にセンサを取り付けて、不正な取り外しや切断などを検出する仕組みであることが多い。
【0003】
たとえば、特許文献1には、「ケーブルを収容する樹脂容器において、上方に開口する開口部を有する容器本体と、前記開口部を塞ぐ蓋体と、前記樹脂容器の初期設置状態からの変化を光学的または電気的な手段で検知する機構と、を備える樹脂容器」に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、たとえば資材とセンサが容器に収容されている場合、雨天などの影響により容器内が浸水することでセンサ等が故障し、盗難が検出できないおそれがある。また、資材の例である電線が太陽光発電所に接続されている場合、夜間は発電しないため、電線に電流が流れず、電線の切断を検出できないおそれがある。
【0006】
そこで、本技術では、浸水時や夜間においても資材の盗難を検出できる技術を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本技術は、
資材もしくは該資材を収容する容器またはその両方に配置されているケーブルと、
前記ケーブルに接続されている検出部と、を備えており、
前記検出部が、前記ケーブルに作用する引っ張り力を検出する、検出装置を提供する。
前記検出部が、リミットスイッチであってよい。
前記リミットスイッチが、
少なくとも1つの磁石を有するスイッチを有しており、
前記スイッチが、前記ケーブルに接続されており、
前記磁石が接触または非接触している状態に応じて、前記スイッチがオン状態またはオフ状態になってよい。
前記ケーブルが、前記資材が格納されている容器の蓋体に配置されていてよい。
前記ケーブルおよび前記蓋体を接続する接続部が、前記蓋体が開く側の近傍に配置されていてよい。
前記容器に支持部が設置されており、
前記ケーブルが、前記支持部を介して前記検出部に接続されていてよい。
前記検出部が、前記容器の外側に配置されていてよい。
前記検出部に接続されており、前記引っ張り力を検出したことを外部装置に通知する通知部をさらに備えていてよい。
前記検出部に接続されており、前記引っ張り力を作用させた者を威嚇する威嚇部をさらに備えていてよい。
前記資材が太陽光発電所に接続されていてよい。
【発明の効果】
【0008】
本技術によれば、浸水時や夜間においても資材の盗難を検出できる技術を提供できる。なお、本明細書中に記載した効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本技術の一実施形態に係る検出装置10の構成例を示す模式図である。
【
図2】本技術の一実施形態に係る検出装置10の比較例を示す模式図である。
【
図3】本技術の一実施形態に係る接続部25の構成例を示す模式斜視図である。
【
図4】本技術の一実施形態に係る検出装置10の構成例を示す模式斜視図である。
【
図5】本技術の一実施形態に係る検出装置10の構成例を示す模式図である。
【
図6】本技術の一実施形態に係る検出装置10の構成例を示す模式図である。
【
図7】本技術の一実施形態に係る検出部12の構成例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本技術を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、いずれの実施形態も組み合わせることが可能である。また、これらにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。
【0011】
以下の実施形態の説明において、略平行、略直交のような「略」を伴った用語で構成を説明することがある。たとえば、略平行とは、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、完全に平行な状態からたとえば30%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下程度ずれた状態を含むことも意味する。他の「略」を伴った用語についても同様である。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。図面のスケールは、技術の特徴を分かり易くするために強調している。そのため、図面のスケールと実際のデバイスのスケールは必ずしも同一ではないことに留意すべきである。
【0012】
特に断りがない限り、図面において、「上」とは図中の上方向または上側を意味し、「下」とは、図中の下方向または下側を意味し、「左」とは図中の左方向または左側を意味し、「右」とは図中の右方向または右側を意味する。また、図面については、同一または同等の要素または部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
[1.本技術の第1実施形態(検出装置の例1)]
本技術は、資材もしくは該資材を収容する容器またはその両方に配置されているケーブルと、前記ケーブルに接続されている検出部と、を備えており、前記検出部が、前記ケーブルに作用する引っ張り力を検出する、検出装置を提供する。
【0014】
本技術の一実施形態に係る検出装置の構成例について
図1を参照しつつ説明する。
図1は、本技術の一実施形態に係る検出装置10の構成例を示す模式図である。
【0015】
図1Aは、地面と水平な方向から検出装置10を見たときの側面図である。
図1Aは、平常時における検出装置10の状態を示している。
【0016】
図1Aに示されるとおり、左右方向に延在する容器21にケーブル11が配置されている。ケーブル11は、例えば、ワイヤー、ロープ、ベルトなどであってよい。
【0017】
後述する検出部がこのケーブル11に作用する引っ張り力を検知できるように、ケーブル11の剛性が高いことが好ましい。ケーブル11の材料は特に限定されないが、たとえばステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム合金、カーボンファイバー複合材料、グラスファイバー複合材料などを用いることができる。ケーブル11の径は特に限定されないが、ケーブル11の材料がステンレス鋼であるとき、径は1.5mm程度であることが好ましい。
【0018】
ケーブル11として、たとえばツイストペアケーブルなどが用いられてもよい。ツイストペアケーブルを流れる信号を検出部が検出することにより、ケーブル11が切断されたとき、検出部がこの切断を検出できる。
【0019】
図示を省略するが、この容器21には資材が収容されている。この資材の例として、電線や光ケーブルなどが挙げられる。
【0020】
容器21の材料は特に限定されない。容器21の材料の例として、主に金属材料を用いる。その他の材料の例として、コンクリート材料、樹脂材料、ゴム材料などが用いられてもよい。
【0021】
なお、この構成例では、容器21にケーブル11が配置されているが、資材にケーブル11が配置されていてもよい。あるいは、資材と容器21の両方にケーブル11が配置されていてもよい。
【0022】
図1Bおよび
図1Cは、異常時における検出装置10の状態を示している。
図1Bは、地面と水平な方向から検出装置10を見たときの側面図である。
図1Cは、地面と垂直な方向から検出装置10を見たときの平面図である。
【0023】
図1Cに示されるとおり、検出装置10は、ケーブル11に接続されている検出部12を備えている。
【0024】
ケーブル11の配置位置は特に限定されないが、この構成例では、ケーブル11が、資材が格納されている容器21の蓋体22に配置されている。蓋体22が開けられたとき、蓋体22に配置されているケーブル11が引っ張られる。そのため、このケーブル11に接続されている検出部12が、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出することができる。その結果、検出装置10は、資材の盗難を検出できる。
【0025】
ケーブル11および蓋体22を接続する接続部25は特に限定されないが、接続部25が、蓋体22が開く側の近傍に配置されていることが好ましい。これにより、蓋体22が開くと、即座にケーブル11に引っ張り力が作用する。
【0026】
仮に、接続部25が、蓋体22が開く側から遠い位置(たとえば蓋体22の略中央)に配置されている場合、蓋体22が開いてもケーブル11に引っ張り応力が作用しづらく、蓋体22が開けられたことを検出できないおそれがある。このことについて、
図2を参照しつつ説明する。
図2は、本技術の一実施形態に係る検出装置10の比較例を示す模式図である。
【0027】
図3に示されるとおり、接続部25が、蓋体22が開く側から遠い位置(たとえば蓋体22の略中央)に配置されている。これにより、蓋体22が図の左右方向にスライドして開かれたとき、ケーブル11に引っ張り応力が作用しづらく、蓋体22が開けられたことを検出できないおそれがある。
【0028】
接続部25は、ケーブル11がスライド可能に構成されていることが好ましい。このことについて、
図3を参照しつつ説明する。
図3は、本技術の一実施形態に係る接続部25の構成例を示す模式斜視図である。
【0029】
図3に示されるとおり、接続部25は、蓋体22の裏側(容器21の内側)に配置されており、ケーブル11がスライド可能に構成されている。具体的には、ケーブル11が接続部25の開口孔251に挿入されている。接続部25は、たとえばサドルなどであってよい。ケーブル11がスライド可能に構成されていることにより、平常時に検出部12の検出機能をオフにして蓋体22を開くことができる。この接続部25の構成は、後述する第3および第4実施形態においても同様であってよい。
【0030】
検出部12は、リミットスイッチであることが好ましい。リミットスイッチは、機械やシステムにおいて物理的な位置や動作範囲の制限を検知するために使用されるデバイスである。
【0031】
リミットスイッチは、スイッチ121を有している。スイッチ121は、機械などと接触しており、この機械などの物理的な位置を検出する。本実施形態では、スイッチ121は、少なくとも1つの磁石を有している。
【0032】
スイッチ121は、たとえば、磁石と、この磁石が吸着可能な金属板と、から構成されていてよい。あるいは、スイッチ121は、たとえば、一対の磁石から構成されていてもよい。
【0033】
そして、スイッチ121が、ケーブル11に接続されている。スイッチ121が、磁石と金属板から構成されているとき、磁石と金属板の少なくとも一方がケーブル11に接続されていてよい。スイッチ121が、一対の磁石から構成されているとき、一方の磁石がケーブル11に接続されていてよい。
【0034】
平常時、スイッチ121が有する磁石は接触状態になっている。ケーブル11が引っ張られたとき、ケーブル11に接続されている金属板または磁石が引っ張られ、磁石が非接触状態になる。スイッチ121が、磁石と金属板から構成されているとき、磁石と金属板が互いに非接触状態になる。スイッチ121が、一対の磁石から構成されているとき、一対の磁石が互いに非接触状態になる。
【0035】
つまり、磁石が接触または非接触している状態に応じて、スイッチがオン状態またはオフ状態になる、これにより、検出部12は、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出できる。
【0036】
検出部12は、電気的な手段ではなく、磁石の接触または非接触という物理的な手段で、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出している。そのため、雨天などにより容器内が浸水しても、検出部12は、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出できる。
【0037】
資材は、太陽光発電所に接続されている。太陽光発電所では、太陽光パネルが太陽からの光を受け取り、それを電気に変換する。昼間は太陽光が豊富にあり、太陽光パネルが発電能力を有する。この発電された電気は、資材の例である電線を介して発電所から送電される。電線が切断されると、電流の経路が途切れるため、発電所からの電気の供給が停止する。したがって、盗難者が電線を切断して盗難を試みる場合、太陽光発電所はその切断を検出することができる。
【0038】
一方で、夜間は太陽が沈み、太陽光パネルに直接光が当たらなくなるため、発電所は発電しなくなる。したがって、電線に電気が流れないため、切断されてもその切断を検出することが難しい。
【0039】
本技術によれば、磁石の接触または非接触という物理的な手段で盗難を検出するため、電気が流れない夜間であっても資材の盗難を検出できる。
【0040】
検出装置10は、通知部13をさらに備えていてよい。通知部13は、検出部12に接続されており、引っ張り力を検出したことを外部装置に通知することができる。通知部13の例として、アラームパネル、電話連動装置(Telephone Dialer)、GSMモジュールなどが挙げられる。これにより、通知部13は、資材が盗難される可能性があることを警備会社などに通知できる。
【0041】
検出装置10は、威嚇部14をさらに備えていてよい。威嚇部14は、検出部12に接続されており、引っ張り力を作用させた者を威嚇することができる。威嚇部14の例として、パトライト、フラッシュライト、モーションセンサーライト、サイレン、ビデオ監視カメラなどが挙げられる。これにより、盗難者を威嚇して、資材の盗難を防止できる。
【0042】
本技術の第1実施形態に係る検出装置について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
【0043】
[2.本技術の第2実施形態(検出装置の例2)]
本技術の他の実施形態に係る検出装置について、
図4を参照しつつ説明する。
図4は、本技術の一実施形態に係る検出装置10の構成例を示す模式斜視図である。上述した他の実施形態と同様の構成要素には同様の符号を付して、再度の説明を省略する。
【0044】
図4Aは、平常時における検出装置10の状態を示している。
図4Aに示されるとおり、資材23にケーブル11が配置されている。資材23は、筒状の容器21に収容されている。
【0045】
容器21の材料は特に限定されない。容器21の材料の例として、たとえば繊維材料を用いることができる。特に、耐久性、耐候性、通気性、および柔軟性などが優れているエステル帆布を容器21の材料として用いることが好ましい。
【0046】
検出装置10は、ケーブル11に接続されている検出部12を備えている。ケーブル11は、配管24の中を通って検出部12に接続されている。この検出部12は、容器21の外側に配置されていることが好ましい。また、検出部12は、容器21より高い位置に配置されていることが好ましい。これにより、容器21の内部が浸水しても、検出部12は、この浸水の影響を受けることなく、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出できる。
【0047】
上述したように、検出部12は、リミットスイッチであることが好ましい。リミットスイッチ12は、少なくとも1つの磁石を有するスイッチ121を有している。スイッチ121が、ケーブル11に接続されている。平常時、磁石は接触している状態になっている。このとき、スイッチ121内の接点が閉じており、スイッチ121がオフ状態になっている。
【0048】
図4Bは、異常時における検出装置10の状態を示している。
図4Bに示されるとおり、資材23を収容する容器21が開かれたとき、ケーブル11が引っ張られる。すると、このケーブル11に接続されているスイッチ121が引っ張られて、磁石が非接触している状態になる。このとき、スイッチ121内の接点が開き、スイッチ121がオン状態になる。このような仕組みにより、検出部12が、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出することができる。その結果、検出装置10は、資材23の盗難を検出できる。
【0049】
検出装置10は、通知部13をさらに備えていてよい。通知部13は、検出部12に接続されており、引っ張り力を検出したことを外部装置に通知することができる。
【0050】
検出装置10は、威嚇部14をさらに備えていてよい。威嚇部14は、検出部12に接続されており、引っ張り力を作用させた者を威嚇することができる。
【0051】
本技術の第2実施形態に係る検出装置について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
【0052】
[3.本技術の第3実施形態(検出装置の例3)]
本技術の他の実施形態に係る検出装置について、
図5を参照しつつ説明する。
図5は、本技術の一実施形態に係る検出装置10の構成例を示す模式図である。上述した他の実施形態と同様の構成要素には同様の符号を付して、再度の説明を省略する。
【0053】
図5Aは、平常時における検出装置10の状態を示している。
図5Aに示されるとおり、容器21にケーブル11が配置されている。具体的には、容器21の蓋体22にケーブルが配置されている。図示を省略するが、資材が、この容器21に収容されている。
【0054】
容器21の材料は特に限定されない。容器21の材料の例として、主にコンクリート材料を用いる。その他の材料の例として、金属材料、樹脂材料、ゴム材料などが用いられてもよい。
【0055】
検出装置10は、ケーブル11に接続されている検出部12を備えている。ケーブル11は、容器21の開口部27を通り、さらに配管24の中を通って検出部12に接続されている。
【0056】
検出部12は、容器21の外側に配置されていることが好ましい。また、検出部12は、容器21より高い位置に配置されていることが好ましい。これにより、容器21の内部が浸水しても、検出部12は、この浸水の影響を受けることなく、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出できる。
【0057】
容器21に支持部15が設置されている。具体的には、容器21の底部26に支持部15が設置されている。そして、蓋体22に接続しているケーブル11が、この支持部15を介して検出部12に接続されている、この支持部15は、たとえばアイボルトなどであってよい。ケーブル11は、アイボルトの穴を通って検出部12に接続されている。これにより、ケーブル11がたるまずに張り詰めた状態になっている。その結果、蓋体22が開かれてケーブル11が引っ張られたときに、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出部12が容易に検出できる。
【0058】
なお、支持部15の位置は限定されず、ケーブル11を張り詰めた状態にすることができればよい。例えば、容器21の側壁部28に支持部15が配置されていてもよい。
【0059】
上述したように、検出部12は、リミットスイッチであることが好ましい。リミットスイッチ12が、少なくとも1つの磁石を有するスイッチ121を有している。スイッチ121が、ケーブル11に接続されている。平常時、磁石は接触している状態になっている。このとき、スイッチ121内の接点が閉じており、スイッチ121がオフ状態になっている。
【0060】
図5Bは、異常時における検出装置10の状態を示している。
図5Bに示されるとおり、資材を収容する容器21の蓋体22が開かれたとき、ケーブル11が引っ張られる。そのため、このケーブル11に接続されているスイッチ121が引っ張られて、磁石が非接触している状態になる。このとき、スイッチ121内の接点が開き、スイッチ121がオン状態になる。このような仕組みにより、検出部12が、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出することができる。その結果、検出装置10は、資材の盗難を検出できる。
【0061】
ケーブル11および蓋体22を接続する接続部25は特に限定されないが、接続部25が、蓋体22が開く側の近傍に配置されていることが好ましい。特に、接続部25は、蓋部22の略中央よりも、容器21の開口部27が配置されている側の反対側に配置されていることが好ましい。これにより、蓋体22が開くと、即座にケーブル11に引っ張り力が作用する。
【0062】
仮に、接続部25が、蓋体22が開く側から遠い位置(例えば蓋体22の略中央など)に配置されている場合、蓋体22が開いてもケーブル11に引っ張り応力が作用しづらいため、蓋体22が開けられたことを検出部12が検出できないおそれがある。
【0063】
検出装置10は、通知部13をさらに備えていてよい。通知部13は、検出部12に接続されており、引っ張り力を検出したことを外部装置に通知することができる。
【0064】
検出装置10は、威嚇部14をさらに備えていてよい。威嚇部14は、検出部12に接続されており、引っ張り力を作用させた者を威嚇することができる。
【0065】
本技術の第3実施形態に係る検出装置について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
【0066】
[4.本技術の第4実施形態(検出装置の例4)]
本技術の他の実施形態に係る検出装置について、
図6を参照しつつ説明する。
図6は、本技術の一実施形態に係る検出装置10の構成例を示す模式図である。上述した他の実施形態と同様の構成要素には同様の符号を付して、再度の説明を省略する。
【0067】
図6Aは、平常時における検出装置10の状態を示している。
図6Aの左端の図は、検出装置10が延在する方向から見たときの検出装置10の断面図である。
図6Aの右側の図は、地面と水平な方向から見たときの検出装置10の側面図である。
【0068】
図6Aに示されるとおり、容器21にケーブル11が配置されている。この構成例では、容器21の具体例としてU字溝が示されている。資材23が、この容器21に収容されている。
【0069】
容器21の材料は特に限定されない。容器21の材料の例として、主にコンクリート材料を用いる。その他の材料の例として、金属材料、樹脂材料、ゴム材料などが用いられてもよい。
【0070】
検出装置10は、ケーブル11に接続されている検出部12を備えている。検出部12は、容器21の外側に配置されていることが好ましい。また、検出部12は、容器21より高い位置に配置されていることが好ましい。これにより、容器21の内部が浸水しても、検出部12は、この浸水の影響を受けることなく、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出できる。
【0071】
上述したように、検出部12は、リミットスイッチであることが好ましい。リミットスイッチ12が、少なくとも1つの磁石を有するスイッチ121を有している。スイッチ121が、ケーブル11に接続されている。平常時、磁石は接触している状態になっている。このとき、スイッチ121内の接点が閉じており、スイッチ121がオフ状態になっている。
【0072】
図6Bは、異常時における検出装置10の状態を示している。
図6Bの左端の図は、検出装置10が延在する方向から見たときの検出装置10の断面図である。
図6Bの右側の図は、地面と水平な方向から見たときの検出装置10の側面図である。
【0073】
図6Bに示されるとおり、資材23を収容する容器21が移動したとき、ケーブル11が引っ張られる。そのため、このケーブル11に接続されているスイッチ121が引っ張られて、磁石が非接触している状態になる。このとき、スイッチ121内の接点が開き、スイッチ121がオン状態になる。このような仕組みにより、検出部12が、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出することができる。その結果、検出装置10は、資材23の盗難を検出できる。
【0074】
ケーブル11および容器21を接続する接続部25は特に限定されないが、接続部25が、容器21が開く側の近傍に配置されていることが好ましい。これにより、容器21が開くと、即座にケーブル11に引っ張り力が作用する。仮に、接続部25が、容器21が開く側から遠い位置(例えば容器21の略中央など)に配置されている場合、容器21が開いてもケーブル11に引っ張り応力が作用しづらいため、容器21が開けられたことを検出部12が検出できないおそれがある。
【0075】
検出装置10は、通知部13をさらに備えていてよい。通知部13は、検出部12に接続されており、引っ張り力を検出したことを外部装置に通知することができる。
【0076】
検出装置10は、威嚇部14をさらに備えていてよい。威嚇部14は、検出部12に接続されており、引っ張り力を作用させた者を威嚇することができる。
【0077】
本技術の第4実施形態に係る検出装置について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
【0078】
[5.本技術の第5実施形態(検出装置の例5)]
本技術の他の実施形態に係る検出装置について、
図7を参照しつつ説明する。
図7は、本技術の一実施形態に係る検出部12の構成例を示す模式図である。特に、
図7は、検出部12の一例であるリミットスイッチの構成例を示している。上述した他の実施形態と同様の構成要素には同様の符号を付して、再度の説明を省略する。
【0079】
図7Aは、平常時における検出部12の状態を示している。
図7Aに示されるとおり、リミットスイッチ12は、少なくとも1つの磁石を有するスイッチ121を有している。スイッチ121が、ケーブル11に接続されている。ケーブル11は、配管24の中を通って資材もしくは資材を収容する容器またはその両方に接続されている。
【0080】
平常時、磁石は接触している状態になっている。このとき、スイッチ121内の接点が閉じており、スイッチ121がオフ状態になっている。
【0081】
図7Bは、異常時における検出部12の状態を示している。
図7Bに示されるとおり、資材または資材を収容する容器が移動したとき、ケーブル11が引っ張られる。そのため、このケーブル11に接続されているスイッチ121が引っ張られて、磁石が非接触している状態になる。このとき、スイッチ121内の接点が開き、スイッチ121がオン状態になる。このような仕組みにより、検出部12が、ケーブル11に作用する引っ張り力を検出することができる。その結果、検出装置10は、資材の盗難を検出できる。
【0082】
あるいは、検出部12は、ケーブル11を流れる電流を検出してもよい。ケーブル11が切断されたとき、ケーブル11に電流が流れなくなる。このとき、スイッチがオン状態になる。このような仕組みにより、検出部12が、ケーブル11の切断を検出することができる。その結果、検出装置10は、資材の盗難を検出できる。
【0083】
なお、図示を省略するが、検出部12は、発光部および受光部を有し、受発光により検出部12の筐体が開かれたことを検出してもよい。
【0084】
本技術の第5実施形態に係る検出装置について説明した上記の内容は、技術的な矛盾が特にない限り、本技術の他の実施形態に適用できる。
【0085】
なお、本技術は、以下のように構成することも可能である。
[1]
資材もしくは該資材を収容する容器またはその両方に配置されているケーブルと、
前記ケーブルに接続されている検出部と、を備えており、
前記検出部が、前記ケーブルに作用する引っ張り力を検出する、検出装置。
[2]
前記検出部が、リミットスイッチである、
[1]に記載の検出装置。
[3]
前記リミットスイッチが、
少なくとも1つの磁石を有するスイッチを有しており、
前記スイッチが、前記ケーブルに接続されており、
前記磁石が接触または非接触している状態に応じて、前記スイッチがオン状態またはオフ状態になる、
[2]に記載の検出装置。
[4]
前記ケーブルが、前記資材が格納されている容器の蓋体に配置されている、
[1]から[3]のいずれか一つに記載の検出装置。
[5]
前記ケーブルおよび前記蓋体を接続する接続部が、前記蓋体が開く側の近傍に配置されている、
[4]に記載の検出装置。
[6]
前記容器に支持部が設置されており、
前記ケーブルが、前記支持部を介して前記検出部に接続されている、
[1]から[5]のいずれか一つに記載の検出装置。
[7]
前記検出部が、前記容器の外側に配置されている、
[1]から[6]のいずれか一つに記載の検出装置。
[8]
前記検出部に接続されており、前記引っ張り力を検出したことを外部装置に通知する通知部をさらに備えている、
[1]から[7]のいずれか一つに記載の検出装置。
[9]
前記検出部に接続されており、前記引っ張り力を作用させた者を威嚇する威嚇部をさらに備えている、
[1]から[8]のいずれか一つに記載の検出装置。
[10]
前記資材が太陽光発電所に接続されている、
[1]から[9]のいずれか一つに記載の検出装置。
【符号の説明】
【0086】
10 検出装置
11 ケーブル
12 検出部
121 スイッチ
13 通知部
14 威嚇部
15 支持部
21 容器
22 蓋体
23 資材
24 配管
25 接続部
【手続補正書】
【提出日】2024-09-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資材もしくは該資材を収容する容器またはその両方に配置されているケーブルと、
前記ケーブルに接続されている検出部と、を備えており、
前記検出部が、前記ケーブルに作用する引っ張り力を検出し、
前記資材が太陽光発電所に接続されている、検出装置。
【請求項2】
前記検出部が、リミットスイッチである、
請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記リミットスイッチが、
少なくとも1つの磁石を有するスイッチを有しており、
前記スイッチが、前記ケーブルに接続されており、
前記磁石が接触または非接触している状態に応じて、前記スイッチがオン状態またはオ
フ状態になる、
請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記ケーブルが、前記資材が格納されている容器の蓋体に配置されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項5】
前記ケーブルおよび前記蓋体を接続する接続部が、前記蓋体が開く側の近傍に配置され
ている、
請求項4に記載の検出装置。
【請求項6】
前記容器に支持部が設置されており、
前記ケーブルが、前記支持部を介して前記検出部に接続されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項7】
前記検出部が、前記容器の外側に配置されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項8】
前記検出部に接続されており、前記引っ張り力を検出したことを外部装置に通知する通
知部をさらに備えている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。
【請求項9】
前記検出部に接続されており、前記引っ張り力を作用させた者を威嚇する威嚇部をさら
に備えている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の検出装置。