(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001614
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】ストッパアセンブリおよびストッパ
(51)【国際特許分類】
B23B 31/02 20060101AFI20241225BHJP
B23B 31/20 20060101ALI20241225BHJP
【FI】
B23B31/02 D
B23B31/20 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023189345
(22)【出願日】2023-11-06
(31)【優先権主張番号】P 2023101036
(32)【優先日】2023-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】390000608
【氏名又は名称】三星ダイヤモンド工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087985
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 宏司
(72)【発明者】
【氏名】井上 啓一
(72)【発明者】
【氏名】三石 寿男
【テーマコード(参考)】
3C032
【Fターム(参考)】
3C032BB12
3C032JJ01
(57)【要約】
【課題】被把握物の突出長さの調節に関する作業性の向上に寄与するストッパアセンブリおよびストッパを提供する。
【解決手段】ストッパ200はコレットチャック20に結合するスリーブ300に挿入される。ストッパ200は一体的に構成される軸部210、大径部220、および、支持部230を含む。軸部210はストッパ200の軸方向に関してストッパ200に対してスリーブ300を移動させる押付部400を案内する案内部211を含む。大径部220はスリーブ300を拡大させるように構成される。支持部230はストッパ200の軸方向に関して大径部220に対して軸部210とは反対側に設けられ、被把握物を支持する支持面231を含む。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コレットチャックに結合するスリーブに挿入されるストッパであって、
前記ストッパは一体的に構成される軸部、大径部、および、支持部を含み、
前記軸部は前記ストッパの軸方向に関して前記ストッパに対して前記スリーブを移動させる押付部を案内する案内部を含み、
前記大径部は前記スリーブを拡大変形させるように構成され、
前記支持部は前記ストッパの軸方向に関して前記大径部に対して前記軸部とは反対側に設けられ、被把握物を支持する支持面を含む
ストッパ。
【請求項2】
前記支持部は前記ストッパの軸方向に延長する支持軸を含み、
前記支持軸は前記支持面を含む
請求項1に記載のストッパ。
【請求項3】
前記支持軸の外径は前記大径部の外径よりも小さい
請求項2に記載のストッパ。
【請求項4】
前記ストッパの軸方向に関する前記支持軸の長さは前記ストッパの軸方向に関する前記大径部の長さ以上である
請求項3に記載のストッパ。
【請求項5】
前記案内部は前記ストッパが前記コレットチャックに挿入された状態において前記コレットチャックの外部に位置する部分を含むように構成される
請求項1に記載のストッパ。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載のストッパと、
前記スリーブと、
前記押付部とを含む
ストッパアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はストッパアセンブリおよびストッパに関する。
【背景技術】
【0002】
一例では、加工装置はワークまたは工具等の被把握物を把握するコレットチャックを含む。特許文献1には、コレットチャックの一例が記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コレットチャックに把握された被把握物はコレットチャックの内部に配置される把握対象部と、コレットチャックの外部に配置される突出部とを含む。軸方向に関する被把握物の突出部の長さを「被把握物の突出長さ」と称する。被把握物の突出長さを容易に調節できることが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に関するストッパはコレットチャックに結合するスリーブに挿入されるストッパであって、前記ストッパは一体的に構成される軸部、大径部、および、支持部を含み、前記軸部は前記ストッパの軸方向に関して前記ストッパに対して前記スリーブを移動させる押付部を案内する案内部を含み、前記大径部は前記スリーブを拡大変形させるように構成され、前記支持部は前記ストッパの軸方向に関して前記大径部に対して前記軸部とは反対側に設けられ、被把握物を支持する支持面を含む。
【0006】
ストッパ、スリーブ、および、押付部はストッパアセンブリを構成する。コレットチャックおよびストッパアセンブリはチャックアセンブリを構成する。ストッパアセンブリはコレットチャックに挿入される。
【0007】
コレットチャックは被把握物が配置される把握部を含む。被把握物はコレットチャックの把握部に挿入される。被把握物はストッパの支持面に支持される。
【0008】
ストッパの軸方向に関してストッパに対して移動するように押付部が操作される。押付部が移動することによりストッパの軸方向に関してストッパに対してスリーブが移動する。スリーブが移動することによりスリーブがストッパの大径部に接触する。
【0009】
スリーブと大径部との接触によりスリーブが拡大変形する。スリーブが拡大変形することによりスリーブがコレットチャックに押し付けられる。スリーブがコレットチャックに押し付けられることにより、ストッパの軸方向に関するコレットチャックに対するストッパの位置が決められる。
【0010】
ストッパの位置が決められることによりコレットチャックに対する支持面の位置が決められる。支持面の位置が決められることにより被把握物の突出長さが決められる。
【0011】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。軸部、大径部、および、支持部が一体的に構成されるため、押付部を操作することによりストッパの軸方向に関するコレットチャックに対する支持面の位置を変更できる。被把握物の突出長さの調節に関する作業性が向上することが期待できる。
【0012】
一例では、前記支持部は前記ストッパの軸方向に延長する支持軸を含み、前記支持軸は前記支持面を含む。
【0013】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。支持軸がコレットチャックの把握部に配置されることにより、小型の被把握物を支持面により支持できる。
【0014】
一例では、前記支持軸の外径は前記大径部の外径よりも小さい。
【0015】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。支持軸の外径が大径部の外径よりも大きい場合または等しい場合と比較して、支持軸をコレットチャックの把握部に配置しやすくなる。
【0016】
一例では、前記ストッパの軸方向に関する前記支持軸の長さは前記ストッパの軸方向に関する前記大径部の長さ以上である。
【0017】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。ストッパの軸方向に関する支持軸の長さがストッパの軸方向に関する大径部の長さ未満の場合と比較して、支持面が大径部から離れる。支持面をコレットチャックの把握部の開口に近づけることができる。
【0018】
一例では、前記案内部は前記ストッパが前記コレットチャックに挿入された状態において前記コレットチャックの外部に位置する部分を含むように構成される。
【0019】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。案内部に結合される押付部に関する操作性が向上する。
【0020】
本発明に関するストッパアセンブリは前記ストッパと、前記スリーブと、前記押付部とを含む。
【0021】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。被把握物の突出長さの調節に関する作業性が向上することが期待できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に関するストッパアセンブリおよびストッパによれば、被把握物の突出長さの調節に関する作業性が向上することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】第1実施形態のチャックアセンブリの斜視図。
【
図2】同実施形態のチャックアセンブリの分解斜視図。
【
図3】同実施形態のストッパアセンブリの分解斜視図。
【
図4】同実施形態のチャックアセンブリの断面図(1)。
【
図5】同実施形態のチャックアセンブリの断面図(2)。
【
図6】同実施形態のチャックアセンブリの断面図(3)。
【
図7】同実施形態のチャックアセンブリの断面図(4)。
【
図8】第2実施形態のチャックアセンブリの断面図。
【
図9】第4実施形態のストッパアセンブリの分解斜視図(1)。
【
図10】同実施形態のストッパアセンブリの分解斜視図(2)。
【
図11】同実施形態のストッパアセンブリの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1実施形態)
図1、2を参照する。
図1、2はチャックアセンブリ10の一例を示す。チャックアセンブリ10の構成は任意に選択できる。チャックアセンブリ10の構成は例示される構成に限定されない。
【0025】
(チャックアセンブリ10)
一例では、チャックアセンブリ10は加工装置に組み込まれる。一例では、加工装置はワークに対して所定の加工を施すように構成される。加工装置の一例として、旋盤、ボール盤、中ぐり盤、円筒研削盤、フライス盤等が挙げられる。一例では、加工装置は加工装置本体、支持台T(
図6参照)、および、チャックアセンブリ10等を含む。
【0026】
支持台Tは加工装置本体に設けられる。チャックアセンブリ10は支持台Tに対して着脱できるように構成される。一例では、チャックアセンブリ10はコレットチャック20およびストッパアセンブリ100を含む。一例では、ストッパアセンブリ100はコレットチャック20に対して着脱できるように構成される。
【0027】
一例では、チャックアセンブリ10が取り得る状態は非結合状態および結合状態を含む。チャックアセンブリ10の非結合状態では、ストッパアセンブリ100はコレットチャック20に結合されない。チャックアセンブリ10の結合状態では、ストッパアセンブリ100がコレットチャック20に結合される。
【0028】
(コレットチャック20)
一例では、コレットチャック20の中心軸またはストッパアセンブリ100の中心軸はチャックアセンブリ10の中心軸を規定する。一例では、結合状態のチャックアセンブリ10では、コレットチャック20およびストッパアセンブリ100は同一の中心軸を有する。
【0029】
一例では、コレットチャック20の中心軸に関する軸方向、または、ストッパアセンブリ100の中心軸に関する軸方向は第1軸方向および第2軸方向を含む。
【0030】
第1軸方向は被把握物Wを基準とした場合、被把握物Wからストッパアセンブリ100に向かう方向である。第2軸方向はストッパアセンブリ100を基準とした場合、ストッパアセンブリ100から被把握物Wに向かう方向である。
【0031】
一例では、コレットチャック20の中心軸に関する径方向、または、ストッパアセンブリ100の中心軸に関する径方向は外方向および内方向を含む。
【0032】
外方向はコレットチャック20の中心軸またはストッパアセンブリ100の中心軸から離れる方向である。内方向はコレットチャック20の中心軸またはストッパアセンブリ100の中心軸に近づく方向である。
【0033】
(ストッパアセンブリ100)
図3を参照する。ストッパアセンブリ100の構成は任意に選択できる。ストッパアセンブリ100の構成は例示される構成に限定されない。一例では、ストッパアセンブリ100は軸方向に関するコレットチャック20に対する被把握物Wの位置を決めるように構成される。
【0034】
一例では、ストッパアセンブリ100はストッパ200、スリーブ300、および、押付部400を含む。一例では、ストッパ200はスリーブ300に挿入される。一例では、押付部400はストッパ200に結合される。
【0035】
(コレットチャック20)
図4、5を参照する。
図4、5はチャックアセンブリ10の中心軸に平行、かつ、中心軸を通過するチャックアセンブリ10の断面を示す。
【0036】
コレットチャック20の構成は任意に選択できる。コレットチャック20の構成は例示される構成に限定されない。一例では、コレットチャック20は被把握物Wを把握できるように構成される。
【0037】
被把握物Wの一例として、ワークおよび工具が挙げられる。工具の一例として、バイト、ドリル、タップが挙げられる。
【0038】
一例では、被把握物Wは軸方向に関する第1端部W10および第2端部W20を含む。被把握物Wの第1端部W10は軸方向に関する被把握物Wの中心に対して第1軸方向に離れる。被把握物Wの第2端部W20は軸方向に関する被把握物Wの中心に対して第2軸方向に離れる。
【0039】
一例では、コレットチャック20が取り得る状態は非把握状態および把握状態を含む。非把握状態のコレットチャック20は被把握物Wを把握しない。把握状態のコレットチャック20は被把握物Wを把握する。
【0040】
一例では、コレットチャック20は軸方向に関する第1端部20Aおよび第2端部20Bを含む。第1端部20Aは軸方向に関してコレットチャック20の中心に対して第1軸方向に離れる。第2端部20Bは軸方向に関してコレットチャック20の中心に対して第2軸方向に離れる。
【0041】
一例では、コレットチャック20は外周面20Fを含む。一例では、コレットチャック20の外周面20Fは加工装置の支持台Tに接触する。
【0042】
一例では、コレットチャック20は内周面20Gを含む。一例では、コレットチャック20の内周面20Gはストッパアセンブリ100または被把握物Wに接触する。
【0043】
(本体30)
一例では、コレットチャック20は本体30を含む。一例では、本体30は中空軸である。一例では、本体30は軸方向に延長する。一例では、本体30は本体30の内部にストッパアセンブリ100を配置できるように構成される。
【0044】
一例では、本体30は結合部31を含む。一例では、結合部31はコレットチャック20の第1端部20Aを含む。一例では、結合部31は加工装置の支持台Tに結合するように構成される。一例では、結合部31は雄ねじ31Aを含む。雄ねじ31Aは支持台Tに設けられる雌ねじに結合する。
【0045】
一例では、本体30は一般部32を含む。一例では、一般部32は軸方向に関して結合部31に対してコレットチャック20の第2端部20B側に設けられる。
【0046】
一例では、一般部32は結合部31につながる。一例では、一般部32は雄ねじを含まない。一例では、一般部32の外周面20Fは平滑な曲面である。
【0047】
一例では、本体30は本体配置部33を含む。一例では、本体配置部33は配置空間33Aを含む。一例では、配置空間33Aはストッパアセンブリ100を配置できるように形成される。一例では、配置空間33Aは軸方向に延長する孔を含む。一例では、本体配置部33の内周面20Gは配置空間33Aを規定する。
【0048】
(把握部40)
一例では、コレットチャック20は把握部40を含む。一例では、把握部40は被把握物Wを把握できるように構成される。一例では、把握部40はコレットチャック20の第2端部20Bを含む。一例では、把握部40は軸方向に延長する。一例では、把握部40は把握部配置部41を含む。
【0049】
一例では、把握部配置部41は配置空間41Aを含む。一例では、配置空間41Aは被把握物Wを配置できるように形成される。一例では、配置空間41Aは軸方向に延長する孔を含む。
【0050】
一例では、配置空間41Aは第2軸方向に向けてコレットチャック20の外部に開口する。一例では、配置空間41Aの開口は把握部40の開口に相当する。一例では、把握部配置部41の内周面20Gは配置空間41Aを規定する。
【0051】
一例では、把握部40は突出部42を含む。一例では、突出部42は径方向に関して把握部配置部41に対して外方向に突出するように構成される。一例では、突出部42は傾斜面42Aを含む。一例では、傾斜面42Aは第1軸方向に向かうにつれて突出部42の外径が小さくなるように構成される。
【0052】
(スリット50)
一例では、コレットチャック20は複数のスリット50を含む。一例では、複数のスリット50は把握部40の縮小変形を促進するように構成される。一例では、スリット50は軸方向に延長する。一例では、スリット50は把握部40および一般部32に設けられる。
【0053】
一例では、コレットチャック20の縮小変形は複数のスリット50の幅を狭めるコレットチャック20の変形を含む。コレットチャック20が縮小変形する場合、周方向に隣り合う一方のスリット50と他方のスリット50との間の部分が径方向の内方向に向けて変形する。コレットチャック20の縮小変形にともない径方向に関して配置空間41Aが小さくなる。
【0054】
(ストッパ200)
図4、5を参照する。ストッパ200の構成は任意に選択できる。ストッパ200の構成は例示される構成に限定されない。一例では、ストッパ200は被把握物Wを支持するように構成される。一例では、ストッパ200は軸方向に延長する。
【0055】
一例では、ストッパ200は軸方向に関する第1端部200Aおよび第2端部200Bを含む。第1端部200Aは軸方向に関してストッパ200の中心に対して第1軸方向に離れる。第2端部200Bは軸方向に関してストッパ200の中心に対して第2軸方向に離れる。
【0056】
一例では、ストッパ200は外周面200Fを含む。一例では、ストッパ200の外周面200Fはスリーブ300の内周面300Gに接触する。
【0057】
(軸部210)
一例では、ストッパ200は軸部210を含む。一例では、軸部210はストッパ200の第1端部200Aを含む。一例では、軸部210は軸方向に延長する。
【0058】
軸部210の構成について例示する。第1例では、軸部210は案内部211および一般部212を含む(
図4、5参照)。第2例では、軸部210は案内部211を含み、一般部212を含まない。
【0059】
一例では、軸部210は案内部211を含む。一例では、案内部211は押付部400と結合できるように構成される。一例では、案内部211は押付部400と結合した状態において、押付部400を軸方向に案内できるように構成される。
【0060】
一例では、案内部211は雄ねじ211Aを含む。一例では、雄ねじ211Aは案内部211の外周に設けられる。
【0061】
一例では、軸部210は一般部212を含む。一例では、一般部212は軸方向に関して案内部211に対してストッパ200の第2端部200B側に設けられる。
【0062】
一例では、一般部212は案内部211につながる。一例では、一般部212は雄ねじを含まない。一例では、一般部212の外周面200Fは平滑な曲面である。
【0063】
(大径部220)
一例では、ストッパ200は大径部220を含む。一例では、大径部220はスリーブ300の拡大変形を促進させるように構成される。一例では、大径部220は軸方向に延長する。
【0064】
一例では、大径部220は軸方向に関して軸部210に対してストッパ200の第2端部200B側に設けられる。
【0065】
一例では、大径部220は軸部210につながる。軸部210に一般部212が含まれる例では、大径部220は一般部212につながる。軸部210に一般部212が含まれない例では、大径部220は案内部211につながる。
【0066】
一例では、大径部220は端面220Aを含む。一例では、大径部220の端面220Aは第2軸方向を向く。一例では、大径部220の端面220Aは平面である。
【0067】
一例では、大径部220は傾斜部221を含む。一例では、傾斜部221は軸方向に関して軸部210に対してストッパ200の第2端部200B側に設けられる。
【0068】
一例では、傾斜部221は軸部210につながる。軸部210に一般部212が含まれる例では、傾斜部221は一般部212につながる。軸部210に一般部212が含まれない例では、傾斜部221は案内部211につながる。
【0069】
一例では、傾斜部221は軸方向に関する第1端部221Aおよび第2端部221Bを含む。傾斜部221の第1端部221Aは軸方向に関する傾斜部221の中心に対してストッパ200の第1端部200A側に離れる。傾斜部221の第2端部221Bは軸方向に関する傾斜部221の中心に対してストッパ200の第2端部200B側に離れる。
【0070】
一例では、傾斜部221の外周面200Fはテーパを有する。一例では、傾斜部221の第1端部221Aの外径は軸部210の外径と等しい。一例では、傾斜部221の外径は傾斜部221の第1端部221Aから傾斜部221の第2端部221Bに向かうにつれて大きくなる。
【0071】
一例では、大径部220は円柱部222を含む。一例では、円柱部222は軸方向に関して傾斜部221に対してストッパ200の第2端部200B側に設けられる。一例では円柱部222は傾斜部221につながる。
【0072】
一例では、円柱部222は大径部220の端面220Aを含む。一例では、円柱部222の外径は一定である。一例では、円柱部222の外径は傾斜部221の第2端部221Bの外径と等しい。
【0073】
(支持部230)
一例では、ストッパ200は支持部230を含む。一例では、支持部230は被把握物Wを支持するように構成される。一例では、支持部230は軸方向に関して傾斜部221に対してストッパ200の第2端部200B側に設けられる。
【0074】
一例では、支持部230は支持面231を含む。一例では、支持面231は被把握物Wに接触することにより被把握物Wを支持する。ストッパアセンブリ100は軸方向に関するコレットチャック20に対する支持面231の位置を変更できるように構成される。
【0075】
一例では、支持部230は支持軸232を含む。一例では、支持軸232は第1端部232Aおよび第2端部232Bを含む。支持軸232の第1端部232Aは軸方向に関する支持軸232の中心に対して第1軸方向に離れる。支持軸232の第2端部232Bは軸方向に関する支持軸232の中心に対して第2軸方向に離れる。
【0076】
一例では、支持軸232の第1端部232Aは大径部220につながる。一例では、支持軸232の第1端部232Aは円柱部222につながる。一例では、支持軸232は円柱部222の端面220Aに対して第2軸方向に向けて突出する。
【0077】
一例では、支持軸232の第2端部232Bはストッパ200の第2端部200Bを構成する。一例では、支持面231は支持軸232に設けられる。一例では、支持軸232の第2端部232Bの端面は支持面231を構成する。
【0078】
(表面処理部240)
一例では、ストッパ200は表面処理部240を含む。一例では、表面処理部240はストッパ200の耐摩耗性が向上するように加工された部分である。一例では、表面処理部240はストッパ200の表面に接合される超硬合金またはセラミックを含む。一例では、超硬合金またはセラミックはろう付けによりストッパ200の表面に接合される。
【0079】
表面処理部240が設けられる箇所について例示する。第1例では、表面処理部240は支持面231の一部または全部に設けられる。第2例では、表面処理部240は支持軸232の外周面200Fの一部または全部に設けられる。第3例では、表面処理部240は第1例および第2例の両方に設けられる。
【0080】
第4例では、表面処理部240は傾斜部221の外周面200Fの一部または全部に設けられる。第5例では、表面処理部240は円柱部222の外周面200Fの一部または全部に設けられる。第6例では、表面処理部240は第4例および第5例の両方に設けられる。
【0081】
第7例では、表面処理部240は案内部211の外周面200Fの一部または全部に設けられる。第8例では、表面処理部240は一般部212の外周面200Fの一部または全部に設けられる。第9例では、表面処理部240は第7例および第8例の両方に設けられる。
【0082】
第10例では、表面処理部240は第3例、第6例、および、第9例のうちの少なくとも2箇所に設けられる。第11例では、表面処理部240は第1例、第2例、第4例、第5例、第7例、および、第8例のうちの少なくとも2箇所に設けられる。ただし、第11例は第3例、第6例、第9例、および、第10例とは重複しない。
【0083】
(ストッパ200)
一例では、ストッパ200は一体的に構成される軸部210、大径部220、および、支持部230を含む。ストッパ200の構成について例示する。
【0084】
第1例では、ストッパ200は単一の素材に対する加工により構成される。単一の素材に軸部210、大径部220、および、支持部230が設けられる。軸部210、大径部220、および、支持部230は一体的に構成される。
【0085】
第2例では、ストッパ200は個別に構成される複数のストッパ構成体を含む。複数のストッパ構成体が接合されることによりストッパ200が構成される。複数のストッパ構成体を接合する手段の一例として、機械的接合、化学的接合、および、冶金的接合が挙げられる。
【0086】
複数のストッパ構成体について例示する。第1例では、複数のストッパ構成体は第1ストッパ構成体、第2ストッパ構成体、および、第3ストッパ構成体を含む。第2例では、複数のストッパ構成体は第1ストッパ構成体および第2ストッパ構成体を含む。
【0087】
第1例の複数のストッパ構成体は次の構成を含む。第1ストッパ構成体は軸部210を含む。第2ストッパ構成体は大径部220を含む。第3ストッパ構成体は支持部230を含む。第2ストッパ構成体に第1ストッパ構成体および第3ストッパ構成体が接合される。軸部210、大径部220、および、支持部230は一体的に構成される。
【0088】
第2例の複数のストッパ構成体は次の構成を含む。第1ストッパ構成体はストッパ200の第1端部200Aを含むストッパ200の一部を含む。第2ストッパ構成体はストッパ200の第2端部200Bを含むストッパ200の他の一部を含む。
【0089】
一例では、第1ストッパ構成体は軸部210の案内部211、および、軸部210の一般部212の一部を含む。一例では、第2ストッパ構成体は軸部210の一般部212の他の一部、大径部220、および、支持部230を含む。第1ストッパ構成体と第2ストッパ構成体とが接合される。軸部210、大径部220、および、支持部230は一体的に構成される。
【0090】
(スリーブ300)
一例では、スリーブ300はストッパ200をコレットチャック20に結合するように構成される。一例では、スリーブ300は軸方向に延長する。
【0091】
一例では、スリーブ300は軸方向に関する第1端部300Aおよび第2端部300Bを含む。スリーブ300の第1端部300Aは軸方向に関するスリーブ300の中心に対して第1軸方向に離れる。スリーブ300の第2端部300Bは軸方向に関するスリーブ300の中心に対して第2軸方向に離れる。
【0092】
一例では、スリーブ300は外周面300Fを含む。一例では、スリーブ300の外周面300Fはコレットチャック20の内周面20Gに接触する。
【0093】
一例では、スリーブ300は内周面300Gを含む。一例では、スリーブ300の内周面300Gはストッパ200の外周面200Fに接触する。
【0094】
一例では、スリーブ300は配置空間301を含む。一例では、配置空間301は軸方向にスリーブ300を貫通する孔を含む。一例では、配置空間301はストッパ200を配置できるように形成される。一例では、スリーブ300の内周面300Gは配置空間301を規定する。
【0095】
一例では、スリーブ300は基礎部310を含む。一例では、基礎部310はスリーブ300の第1端部300Aを含む。一例では、基礎部310は軸方向に延長する。
【0096】
一例では、スリーブ300は拡大部320を含む。一例では、拡大部320はスリーブ300の第2端部300Bを含む。一例では、拡大部320はストッパ200の大径部220との接触により拡大変形するように構成される。
【0097】
一例では、拡大部320の拡大変形は複数のスリット321の幅を広げる拡大部320の変形を含む。拡大部320が拡大変形する場合、周方向に隣り合う一方のスリット321と他方のスリット321との間の部分が径方向の外方向に向けて変形する。拡大部320の拡大変形にともない径方向に関して配置空間301が大きくなる。
【0098】
拡大部320が拡大変形していないスリーブ300の状態またはストッパアセンブリ100の状態を「非拡大状態」と称する。拡大部320が拡大変形したスリーブ300の状態またはストッパアセンブリ100の状態を「拡大状態」と称する。
【0099】
拡大状態のスリーブ300における拡大部320の外径は非拡大状態のスリーブ300における拡大部320の外径よりも大きい。拡大状態のスリーブ300における拡大部320の外径はストッパ200をコレットチャック20に結合できるように決められる。
【0100】
(押付部400)
一例では、押付部400は軸方向に関するストッパ200に対するスリーブ300の位置を決めるように構成される。一例では、押付部400はストッパ200に結合するように構成される。一例では、押付部400はストッパ200に結合した状態において、ストッパ200に対して軸方向に移動するように構成される。
【0101】
一例では、押付部400はナットである。一例では、押付部400は雌ねじ401を含む。雌ねじ401は案内部211の雄ねじ211Aに結合する。
【0102】
一例では、押付部400は押付面402を含む。一例では、押付面402は平面である。スリーブ300にストッパ200が挿入され、押付部400が案内部211に結合した状態では、押付面402はスリーブ300の第1端部300Aに対向する。
【0103】
(軸方向に関する寸法)
一例では、軸方向に関するコレットチャック20の寸法として、次のような寸法が規定される。軸方向に関する本体30の長さを「本体長さ」と称する。軸方向に関する把握部40の長さを「把握部長さ」と称する。
【0104】
一例では、軸方向に関するストッパ200の寸法として、次のような寸法が規定される。軸方向に関する軸部210の長さを「軸部長さ」と称する。軸方向に関する案内部211の長さを「案内部長さ」と称する。軸方向に関する一般部212の長さを「一般部長さ」と称する。
【0105】
軸方向に関する大径部220の長さを「大径部長さ」と称する。軸方向に関する傾斜部221の長さを「傾斜部長さ」と称する。軸方向に関する円柱部222の長さを「円柱部長さ」と称する。軸方向に関する支持部230の長さを「支持部長さ」と称する。
【0106】
軸部長さと本体長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、軸部長さは本体長さよりも長い。第2例では、軸部長さは本体長さよりも短い。第3例では、軸部長さは本体長さと等しい。
【0107】
支持部長さと把握部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、支持部長さは把握部長さよりも長い。第2例では、支持部長さは把握部長さよりも短い。第3例では、支持部長さは把握部長さと等しい。
【0108】
軸部長さと大径部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、軸部長さは大径部長さよりも長い。第2例では、軸部長さは大径部長さよりも短い。第3例では、軸部長さは大径部長さと等しい。
【0109】
軸部長さと傾斜部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、軸部長さは傾斜部長さよりも長い。第2例では、軸部長さは傾斜部長さよりも短い。第3例では、軸部長さは傾斜部長さと等しい。
【0110】
軸部長さと円柱部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、軸部長さは円柱部長さよりも長い。第2例では、軸部長さは円柱部長さよりも短い。第3例では、軸部長さは円柱部長さと等しい。
【0111】
軸部長さと支持部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、軸部長さは支持部長さよりも長い。第2例では、軸部長さは支持部長さよりも短い。第3例では、軸部長さは支持部長さと等しい。
【0112】
案内部長さと一般部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、案内部長さは一般部長さよりも長い。第2例では、案内部長さは一般部長さよりも短い。第3例では、案内部長さは一般部長さと等しい。
【0113】
大径部長さと支持部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、大径部長さは支持部長さよりも長い。第2例では、大径部長さは支持部長さよりも短い。第3例では、大径部長さは支持部長さと等しい。
【0114】
傾斜部長さと支持部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、傾斜部長さは支持部長さよりも長い。第2例では、傾斜部長さは支持部長さよりも短い。第3例では、傾斜部長さは支持部長さと等しい。
【0115】
円柱部長さと支持部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、円柱部長さは支持部長さよりも長い。第2例では、円柱部長さは支持部長さよりも短い。第3例では、円柱部長さは支持部長さと等しい。
【0116】
傾斜部長さと円柱部長さとの関係は任意に設定できる。第1例では、傾斜部長さは円柱部長さよりも長い。第2例では、傾斜部長さは円柱部長さよりも短い。第3例では、傾斜部長さは円柱部長さと等しい。
【0117】
(径方向に関する寸法)
一例では、径方向に関するコレットチャック20の寸法として、次のような寸法が規定される。本体30の配置空間33Aの内径を「本体内径」と称する。把握部40の配置空間41Aの内径を「把握部内径」と称する。
【0118】
一例では、本体内径は本体30の配置空間33Aの最小の内径により規定される。一例では、把握部内径は把握部40の配置空間41Aの最小の内径により規定される。
【0119】
一例では、径方向に関するストッパ200の寸法として、次のような寸法が規定される。軸部210の外径を「軸部外径」と称する。大径部220の外径を「大径部外径」と称する。支持部230の外径を「支持部外径」と称する。
【0120】
非拡大状態のスリーブ300の外径を「スリーブ外径」と称する。スリーブ300の配置空間301の内径を「スリーブ内径」と称する。
【0121】
一例では、軸部外径は軸部210の最大の外径により規定される。一例では、大径部外径は大径部220の最大の外径により規定される。一例では、支持部外径は支持部230の最大の外径により規定される。
【0122】
一例では、スリーブ外径はスリーブ300の最大の外径により規定される。一例では、スリーブ内径はスリーブ300の配置空間301の最小の内径により規定される。
【0123】
一例では、径方向に関するコレットチャック20の寸法およびストッパ200の寸法の関係は次のように設定される。
【0124】
把握部内径は本体内径よりも小さい。軸部外径は本体内径よりも小さい。軸部外径は把握部内径よりも大きい。大径部外径は本体内径よりも小さい。大径部外径は把握部内径よりも大きい。大径部外径は軸部外径よりも大きい。
【0125】
支持部外径は把握部内径よりも小さい。支持部外径は軸部外径よりも小さい。支持部外径は大径部外径よりも小さい。
【0126】
スリーブ外径は本体内径よりも小さい。スリーブ外径は把握部内径よりも大きい。スリーブ内径は軸部外径よりも大きい。スリーブ内径は大径部外径よりも小さい。
【0127】
一例では、スリーブ外径と本体内径との差はスリーブ300のがたつきが抑制されるように決められる。スリーブ外径と本体内径との差が小さくなるほど、スリーブ300のがたつきが生じにくくなる。
【0128】
一例では、スリーブ内径と軸部外径との差はスリーブ300のがたつきが抑制されるように決められる。スリーブ内径と軸部外径との差が小さくなるほど、スリーブ300のがたつきが生じにくくなる。
【0129】
一例では、支持部外径と把握部内径との差は把握部40の把握力が所定範囲に含まれるように決められる。把握部40の把握力が所定範囲に含まれる場合、被把握物Wが把握部40により適切に把握される。
【0130】
(ストッパアセンブリ100)
図4、5を参照する。一例では、ストッパアセンブリ100が取り得る状態は非結合状態および結合状態を含む。ストッパアセンブリ100の非結合状態では、スリーブ300および押付部400はストッパ200に組み合わせられない。ストッパアセンブリ100の結合状態では、スリーブ300および押付部400はストッパ200に組み合わせられる。
【0131】
一例では、ストッパ200の中心軸またはスリーブ300の中心軸はストッパアセンブリ100の中心軸を規定する。一例では、結合状態のストッパアセンブリ100では、ストッパ200、スリーブ300、および、押付部400は同一の中心軸を有する。
【0132】
一例では、結合状態のストッパアセンブリ100は次の関係を含む。ストッパ200はスリーブ300の配置空間301に配置される。押付部400は案内部211に結合される。押付面402はスリーブ300の第1端部300Aに接触する。
【0133】
結合状態のストッパアセンブリ100について、軸方向に関するストッパ200に対するスリーブ300の位置を「スリーブ位置」と称する。一例では、スリーブ位置に関する範囲は第1範囲および第2範囲に区分される。
【0134】
スリーブ位置が第1範囲に含まれる場合、スリーブ300の状態は非拡大状態である。
図4には、スリーブ位置が第1範囲に含まれる場合の一例が示される。
【0135】
スリーブ位置が第2範囲に含まれる場合、スリーブ300の状態は拡大状態である。
図5には、スリーブ位置が第2範囲に含まれる場合の一例が示される。
【0136】
(使用方法)
図4~7を参照する。一例では、コレットチャック20とストッパアセンブリ100とは以下のように組み合わせられる。一例では、被把握物Wはワークである。一例では、ワークは軸である。
【0137】
一例では、被把握物Wは第1端面W11および第2端面W21を含む。第1端面W11は被把握物Wの第1端部W10に設けられる。一例では、第1端面W11は平面である。第2端面W21は被把握物Wの第2端部W20に設けられる。一例では、第2端面W21は平面である。
【0138】
結合状態かつ非拡大状態のストッパアセンブリ100がコレットチャック20の配置空間33Aに配置される。被把握物Wがコレットチャック20の配置空間41Aに配置される。被把握物Wの第1端面W11はストッパ200の支持部230の支持面231に接触する。
【0139】
被把握物Wは把握対象部W30および突出部W40を含む。把握対象部W30は被把握物Wのうちの配置空間41Aに配置される部分である。突出部W40は被把握物Wのうちのコレットチャック20の外部に配置される部分である。
【0140】
軸方向に関する把握対象部W30の長さ、および、軸方向に関する突出部W40の長さである突出長さは軸方向に関するコレットチャック20に対する被把握物Wの位置に応じて変化する。
【0141】
軸方向に関するコレットチャック20に対する被把握物Wの位置は、軸方向に関するコレットチャック20に対する支持面231の位置に応じて変化する。
【0142】
被把握物Wの突出長さが目標長さとなるように、軸方向に関するコレットチャック20に対する支持面231の位置が決められる。
【0143】
図6には、被把握物Wの突出長さが第1目標長さに設定された状態の一例が示される。
図7には、被把握物Wの突出長さが第1目標長さよりも長い第2目標長さに設定された状態の一例が示される。
【0144】
スリーブ300の状態が非拡大状態から拡大状態に変化するように、軸方向に関するストッパ200に対する押付部400の位置が変更される。押付部400がストッパ200に対して第2軸方向に移動することによりスリーブ300がストッパ200に対して第2軸方向に移動する。
【0145】
スリーブ300の移動にともないスリーブ300の拡大部320がストッパ200の大径部220に接触し、拡大部320が拡大変形する。スリーブ300の状態が非拡大状態から拡大状態に変化する。
【0146】
スリーブ300の状態が拡大状態となることにより、スリーブ300の外周面300Fがコレットチャック20の内周面20Gに押し付けられる。スリーブ300の拡大部320がコレットチャック20の本体30とストッパ200の大径部220とに挟まれる。
【0147】
軸方向に関するコレットチャック20に対するストッパアセンブリ100の位置が固定される。チャックアセンブリ10の状態が非結合状態から結合状態に変化する。
【0148】
結合状態のチャックアセンブリ10が支持台Tに挿入される。一例では、支持台Tはテーパ部TAを含む。一例では、テーパ部TAはコレットチャック20の把握部40の縮小変形を促進するように構成される。一例では、テーパ部TAの内径は第1軸方向に向かうにつれて小さくなる。
【0149】
軸方向に関する支持台Tに対するチャックアセンブリ10の移動により、コレットチャック20の傾斜面42Aがテーパ部TAに接触する。コレットチャック20の傾斜面42Aとテーパ部TAとの接触により把握部40が縮小変形する。
【0150】
把握部40の縮小変形により把握部40の内周面20Gが被把握物Wの外周面WFに押し付けられる。把握部40の内周面20Gと被把握物Wの外周面WFとの接触により被把握物Wが把握部40により把握される。コレットチャック20の状態が非把握状態から把握状態に変化する。
【0151】
被把握物Wがワークである場合、被把握物Wがコレットチャック20に把握された状態において加工される。被把握物Wが工具である場合、被把握物Wがコレットチャック20に把握された状態において工具による加工が行われる。
【0152】
(作業工程)
一例では、加工装置に関する作業工程は第1工程、第2工程、第3工程、第4工程、および、第5工程を含む。
【0153】
第1工程は結合状態かつ把握状態のチャックアセンブリ10を支持台Tに取り付ける作業を含む。一例では、被把握物Wであるワークまたは工具は突出長さが第1目標長さとなるようにコレットチャック20に把握される(
図6参照)。
【0154】
第2工程は被把握物Wであるワークを加工する工程、または、被把握物Wである工具によりワークを加工する工程を含む。
【0155】
第3工程はワークの加工または工具による加工を中断し、チャックアセンブリ10を支持台Tから取り外し、被把握物Wをコレットチャック20から取り外す作業を含む。チャックアセンブリ10は結合状態に維持される。
【0156】
第4工程は被把握物Wに関する再取付作業、および、チャックアセンブリ10に関する再取付作業を含む。
【0157】
被把握物Wに関する再取付作業は第3工程において取り外された被把握物W、または、これに代わる別の被把握物Wをコレットチャック20に取り付ける作業を含む。
【0158】
チャックアセンブリ10に関する再取付作業は被把握物Wに関する再取付作業を経て、結合状態かつ把握状態に維持されたチャックアセンブリ10を支持台Tに取り付ける作業を含む。
【0159】
被把握物Wに関する再取付作業において被把握物Wの突出長さを第1工程における突出長さと同じ長さに設定する場合、第3工程において支持台Tから取り外されたチャックアセンブリ10に被把握物Wが取り付けられる。
【0160】
被把握物Wに関する再取付作業において被把握物Wの突出長さを第1工程における突出長さと異なる長さに設定する場合、第3工程において支持台Tから取り外されたチャックアセンブリ10の状態が非結合状態に変更される。
【0161】
一例では、被把握物Wの突出長さが第2目標長さとなるように軸方向に関するコレットチャック20に対するストッパアセンブリ100の位置が変更される(
図7参照)。チャックアセンブリ10の状態が結合状態に変更される。
【0162】
第5工程は被把握物Wであるワークを加工する工程、または、被把握物Wである工具によりワークを加工する工程を含む。
【0163】
(第2実施形態)
図8を参照する。本実施形態のチャックアセンブリ10は第1実施形態を前提に構成される。本実施形態のチャックアセンブリ10は前提の実施形態と共通する構成を含む。本実施形態のチャックアセンブリ10は以下の点において前提の実施形態と異なる構成を含む。
【0164】
一例では、大径部220は傾斜部221を含む。一例では、大径部220は前提の実施形態に例示される円柱部222を含まない。一例では、傾斜部221は大径部220の端面220Aを含む。
【0165】
一例では、ストッパ200の支持部230は傾斜部221の端部に設けられる。一例では、支持部230の支持軸232は傾斜部221の端面220Aに対して第2軸方向に突出する。
【0166】
一例では、ストッパ200は外周支持部500を含む。一例では、外周支持部500はスリーブ300の内周面300Gに接触することにより、スリーブ300のがたつきを抑制するように構成される。
【0167】
一例では、外周支持部500は軸部210の案内部211の外周または一般部212の外周に設けられる。一例では、外周支持部500は案内部211の端部または一般部212の端部に設けられる。
【0168】
外周支持部500と軸部210との関係について例示する。第1例では、外周支持部500は軸部210と一体的に構成される。第2例では、外周支持部500は軸部210に対して着脱できるように構成される。
【0169】
外周支持部500の外径を「外周支持部外径」と称する。一例では、外周支持部外径は軸部外径よりも大きい。
【0170】
一例では、スリーブ内径と外周支持部外径との差はスリーブ300のがたつきが抑制されるように決められる。スリーブ内径と外周支持部外径との差が小さくなるほど、スリーブ300のがたつきが生じにくくなる。
【0171】
(第3実施形態)
本実施形態のチャックアセンブリ10は第1実施形態または第2実施形態を前提に構成される。本実施形態のチャックアセンブリ10は前提の実施形態と共通する構成を含む。本実施形態のチャックアセンブリ10は以下の点において前提の実施形態と異なる構成を含む。
【0172】
一例では、支持部230は前提の実施形態に例示される支持軸232を含まない。一例では、大径部220の端面220Aは支持部230の支持面231を構成する。
【0173】
(第4実施形態)
図9~
図11を参照する。本実施形態のチャックアセンブリ10は第1~第3実施形態のうちの1つまたは複数を前提に構成される。本実施形態のチャックアセンブリ10は前提の実施形態と共通する構成を含む。本実施形態のチャックアセンブリ10は以下の点において前提の実施形態と異なる構成を含む。
【0174】
(ストッパ200)
一例では、ストッパ200は複数のストッパ構成体Pを含む。一例では、複数のストッパ構成体Pは第1ストッパ構成体P1および第2ストッパ構成体P2を含む。
【0175】
第1ストッパ構成体P1と第2ストッパ構成体P2とが接合されることによりストッパ200が構成される。第1ストッパ構成体P1と第2ストッパ構成体P2とが接合された状態では、軸部210、大径部220、および、支持部230が一体的に構成される。
【0176】
一例では、第1ストッパ構成体P1と第2ストッパ構成体P2とを接合または分離するために工具が用いられる。一例では、工具は固定工具および操作工具を含む。一例では、固定工具は第1ストッパ構成体P1の回転を抑える。一例では、操作工具は第2ストッパ構成体P2を第1ストッパ構成体P1に対して回転させる。
【0177】
(第1ストッパ構成体P1)
一例では、第1ストッパ構成体P1は軸部210および大径部220を含む。一例では、軸部210および大径部220は一体的に構成される。
【0178】
(大径部220)
一例では、大径部220は結合部223を含む。一例では、結合部223は第2ストッパ構成体P2と結合するように構成される。一例では、結合部223は円柱部222および傾斜部221にまたがるように設けられる。
【0179】
一例では、結合部223は配置空間223Aを含む。一例では、配置空間223Aは大径部220の端面220Aに開口する。一例では、配置空間223Aは第2ストッパ構成体P2の一部を配置できるように形成される。一例では、配置空間223Aは軸方向に延長する穴を含む。
【0180】
一例では、結合部223は雌ねじ223Bを含む。一例では、雌ねじ223Bは配置空間223Aを規定する結合部223の内周面に設けられる。一例では、雌ねじ223Bは第2ストッパ構成体P2と結合する。
【0181】
(第2ストッパ構成体P2)
一例では、第2ストッパ構成体P2は支持部230、結合部250、および、フランジ260を含む。一例では、支持部230、結合部250、および、フランジ260は一体的に構成される。
【0182】
(結合部250)
一例では、結合部250は第1ストッパ構成体P1と結合するように構成される。一例では、結合部250は結合軸251を含む。一例では、結合軸251は軸方向に延長する。一例では、結合軸251は大径部220の配置空間223Aに配置される。
【0183】
一例では、結合軸251は雄ねじ251Aを含む。雄ねじ251Aは大径部220の雌ねじ223Bと結合する。一例では、結合軸251の雄ねじ251Aは逆ねじである。
【0184】
(フランジ260)
一例では、フランジ260は第2ストッパ構成体P2における支持部230と結合部250とが結合する部分に設けられる。
【0185】
一例では、フランジ260は端面261を含む。一例では、端面261は第1端面261Aおよび第2端面261Bを含む。
【0186】
一例では、第1端面261Aは軸方向に関するフランジ260の中心に対して第1軸方向に離れる。一例では、第1端面261Aは第1軸方向を向く。一例では、第1端面261Aはストッパ200の中心軸に直交する平面である。
【0187】
一例では、結合軸251はフランジ260の第1端面261Aに対して第1軸方向に向けて突出する。
【0188】
一例では、第2端面261Bは軸方向に関するフランジ260の中心に対して第2軸方向に離れる。一例では、第2端面261Bは第2軸方向を向く。一例では、第2端面261Bはストッパ200の中心軸に直交する平面である。
【0189】
一例では、支持軸232はフランジ260の第2端面261Bに対して第2軸方向に向けて突出する。
【0190】
一例では、フランジ260は外周面262を含む。外周面262は径方向の外方を向く。一例では、外周面262は第1端面261Aと第2端面261Bとの間に設けられる。
【0191】
(第2ストッパ構成体P2)
一例では、第2ストッパ構成体P2は追加工の実施が予定される第1種の第2ストッパ構成体P2と追加工の実施が予定されない第2種の第2ストッパ構成体P2とに区分される。
【0192】
一例では、第1種の第2ストッパ構成体P2に対する追加工は結合状態のチャックアセンブリ10において、非結合状態のチャックアセンブリ10において、または、第2ストッパ構成体P2単独の状態において実施される。
【0193】
一例では、第1種の第2ストッパ構成体P2は加工性に優れた素材により構成される。一例では、第1種の第2ストッパ構成体P2の素材は加工性に優れた金属である。加工性に優れた金属の一例として、真鍮、炭素工具鋼、銅、アルミ、ステンレスが挙げられる。一例では、第1種の第2ストッパ構成体P2の素材は加工性に優れた非金属である。加工性に優れた非金属の一例として、樹脂、木材が挙げられる。
【0194】
一例では、第1種の第2ストッパ構成体P2において、表面処理部240が設けられる箇所として第1実施形態に例示される第1例~第3例の箇所には表面処理部240は設けられない。
【0195】
一例では、第1種の第2ストッパ構成体P2に対する追加工は第1追加工、第2追加工、および、第3追加工のうちの1つまたは複数を含む。
【0196】
一例では、第1追加工はストッパ200の中心軸に対する支持面231の直角度が向上するように支持面231に対して実施される。第2ストッパ構成体P2の素材が加工性に優れる場合、第1追加工における支持面231の加工性が向上する。
【0197】
一例では、第2追加工は支持部外径が被把握物Wの外径に適した外径となるように支持軸232に対して実施される。第2ストッパ構成体P2の素材が加工性に優れる場合、第2追加工における支持軸232の加工性が向上する。
【0198】
一例では、第3追加工は支持面231の形状が被把握物Wの形状に適した形状となるように支持面231に対して実施される。第2ストッパ構成体P2の素材が加工性に優れる場合、第3追加工における支持面231の加工性が向上する。
【0199】
一例では、支持面231に対向する被把握物Wの端面は段を含む。一例では、被把握物Wの端面は段により区分される第1端面および第2端面を含む。第1端面は軸方向に関して第2端面に対して支持面231に近い。
【0200】
一例では、第3追加工は被把握物Wの第1端面および第2端面の一方を逃がす部分が支持面231に形成されるように実施される。一例では、第3追加工が施された支持面231は段を含む。一例では、支持面231は段により区分される接触面および非接触面を含む。
【0201】
一例では、支持部230は支持面231の接触面が被把握物Wの第1端面および第2端面の一方に接触することにより被把握物Wを支持する。支持面231の非接触面は被把握物Wの第1端面および第2端面の他方に隙間を空けて対向し、被把握物Wに接触しない。
【0202】
(係合部270)
一例では、ストッパ200は係合部270を含む。一例では、係合部270は固定工具および操作工具の一方または両方と係合するように構成される。
【0203】
一例では、係合部270は第1係合部271を含む。一例では、第1係合部271は固定工具と係合するように構成される。一例では、固定工具はスパナである。
【0204】
一例では、第1係合部271は第1ストッパ構成体P1に設けられる。一例では、第1係合部271は軸部210に設けられる。一例では、第1係合部271は案内部211に設けられる。
【0205】
一例では、第1係合部271は2つの平面271Aを含む。一例では、2つの平面271Aは雄ねじ211Aをカットした部分として構成される。
【0206】
一例では、2つの平面271Aはストッパ200の中心軸に対して点対称の関係を有する。一例では、2つの平面271Aはスパナの係合部に係合する。
【0207】
一例では、係合部270は第2係合部272を含む。一例では、第2係合部272は操作工具と係合するように構成される。一例では、操作工具はスパナである。
【0208】
一例では、第2係合部272は第2ストッパ構成体P2に設けられる。一例では、第2係合部272は支持部230に設けられる。一例では、第2係合部272はフランジ260に設けられる。
【0209】
一例では、第2係合部272は2つの平面272Aを含む。一例では、2つの平面272Aはフランジ260の外周面262をカットした部分として構成される。
【0210】
一例では、2つの平面272Aはストッパ200の中心軸に対して点対称の関係を有する。一例では、2つの平面272Aはスパナの係合部に係合する。
【0211】
(スリーブ300)
一例では、スリーブ300の拡大部320は傾斜部322を含む。一例では、傾斜部322はスリーブ300の第2端部300Bを含む部分に設けられる。一例では、傾斜部322は第2端部300Bの端面に向かうにつれて傾斜部322の外径が小さくなるように構成される。
【0212】
ストッパ200の中心軸に平行な断面において、ストッパ200の中心軸に平行な直線と傾斜部322の外周面300Fとがなす角度を「傾斜角度」と称する。
【0213】
一例では、傾斜角度はスリーブ300の拡大状態において傾斜部322の外周面300Fとコレットチャック20の内周面20Gとの関係が平行となるよう、または、平行に近づくように決められる。
【0214】
(押付部400)
一例では、押付部400をストッパ200に対して軸方向に移動させるために操作工具が用いられる。一例では、操作工具は押付部400を回転させる。
【0215】
一例では、押付部400は外周面403を含む。外周面403は径方向の外方を向く。一例では、押付部400は係合部410を含む。一例では、係合部410は操作工具と係合するように構成される。一例では、操作工具はスパナである。
【0216】
一例では、係合部410は2つの平面410Aを含む。一例では、2つの平面410Aは押付部400の外周面403をカットした部分として構成される。
【0217】
一例では、2つの平面410Aは押付部400の中心軸に対して点対称の関係を有する。一例では、2つの平面410Aはスパナの係合部に係合する。
【0218】
(効果)
実施形態により得られる効果の一例として、以下のような効果が挙げられる。
【0219】
一例では、ストッパアセンブリ100およびストッパ200は次の構成を含む。ストッパ200はコレットチャック20に結合するスリーブ300に挿入される。ストッパ200は一体的に構成される軸部210、大径部220、および、支持部230を含む。
【0220】
軸部210はストッパ200の軸方向に関してストッパ200に対してスリーブ300を移動させる押付部400を案内する案内部211を含む。大径部220はスリーブ300を拡大変形させるように構成される。
【0221】
支持部230はストッパ200の軸方向に関して大径部220に対して軸部210とは反対側に設けられ、被把握物Wを支持する支持面231を含む。
【0222】
ストッパ200、スリーブ300、および、押付部400はストッパアセンブリ100を構成する。コレットチャック20およびストッパアセンブリ100はチャックアセンブリ10を構成する。ストッパアセンブリ100はコレットチャック20に挿入される。
【0223】
コレットチャック20は被把握物Wが配置される把握部40を含む。被把握物Wはコレットチャック20の把握部40に挿入される。被把握物Wはストッパ200の支持面231に支持される。
【0224】
ストッパ200の軸方向に関してストッパ200に対して移動するように押付部400が操作される。押付部400が移動することによりストッパ200の軸方向に関してストッパ200に対してスリーブ300が移動する。スリーブ300が移動することによりスリーブ300がストッパ200の大径部220に接触する。
【0225】
スリーブ300と大径部220との接触によりスリーブ300が拡大変形する。スリーブ300が拡大変形することによりスリーブ300がコレットチャック20に押し付けられる。
【0226】
スリーブ300がコレットチャック20に押し付けられることにより、ストッパ200の軸方向に関するコレットチャック20に対するストッパ200の位置が決められる。
【0227】
ストッパ200の位置が決められることによりコレットチャック20に対する支持面231の位置が決められる。支持面231の位置が決められることにより被把握物Wの突出長さが決められる。
【0228】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。軸部210、大径部220、および、支持部230が一体的に構成されるため、押付部400を操作することによりストッパ200の軸方向に関するコレットチャック20に対する支持面231の位置を調節できる。被把握物Wの突出長さの調節に関する作業性が向上することが期待できる。
【0229】
一例では、支持部230はストッパ200の軸方向に延長する支持軸232を含む。支持軸232は支持面231を含む。
【0230】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。支持軸232がコレットチャック20の把握部40に配置されることにより、小型の被把握物Wを支持面231により支持できる。一例では、小型の被把握物Wは標準的なサイズの被把握物Wと比較して軸方向に関する長さが短い、または、外径が小さい。
【0231】
一例では、支持軸232の外径は大径部220の外径よりも小さい。
【0232】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。支持軸232の外径が大径部220の外径よりも大きい場合または等しい場合と比較して、支持軸232をコレットチャック20の把握部40に配置しやすくなる。
【0233】
一例では、ストッパ200の軸方向に関する支持軸232の長さはストッパ200の軸方向に関する大径部220の長さ以上である。
【0234】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。ストッパ200の軸方向に関する支持軸232の長さがストッパ200の軸方向に関する大径部220の長さ未満の場合と比較して、支持面231が大径部220から離れる。支持面231をコレットチャック20の配置空間33Aの開口に近づけやすくなる。
【0235】
一例では、案内部211はストッパ200がコレットチャック20に挿入された状態においてコレットチャック20の外部に位置する部分を含むように構成される。
【0236】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。案内部211に結合される押付部400に関する操作性が向上する。
【0237】
一例では、ストッパアセンブリ100はストッパ200と、スリーブ300と、押付部400とを含む。
【0238】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。被把握物Wの突出長さの調節に関する作業性が向上することが期待できる。
【0239】
(効果2)
実施形態により得られる効果の一例として、以下のような効果が挙げられる。
【0240】
一例では、チャックアセンブリ10はストッパ200を含む。
【0241】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。被把握物Wの突出長さを調節する作業に関する正確性が向上する。被把握物Wに関する再取付作業の作業性が向上する。
【0242】
一例では、ストッパ200は一体的に構成される軸部210、大径部220、および、支持部230を含む。
【0243】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。ストッパ200の構成が簡潔化される。ストッパ200を取り扱いやすくなる。被把握物Wに関する再取付作業の作業性が向上する。
【0244】
一例では、押付部400はナットである。
【0245】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。押付部400を容易に操作することができる。
【0246】
一例では、支持軸232の外径はコレットチャック20の把握部40の内径よりも小さい。
【0247】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。支持軸232をコレットチャック20の把握部40に容易に配置できる。
【0248】
一例では、支持部230は表面処理部240を含む。
【0249】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。支持部230が摩耗しにくくなる。
【0250】
一例では、ストッパ200は外周支持部500を含む。
【0251】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。スリーブ300のがたつきが生じにくくなる。
【0252】
(効果3)
実施形態により得られる効果の一例として、以下のような効果が挙げられる。
【0253】
一例では、ストッパ200は接合または分離できる第1ストッパ構成体P1および第2ストッパ構成体P2を含む。
【0254】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。被把握物Wの形状等に合わせて第2ストッパ構成体P2を交換できる。
【0255】
一例では、第2ストッパ構成体P2は加工性に優れた素材により構成される。
【0256】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。第2ストッパ構成体P2に対して追加工する場合の加工性が向上する。第2ストッパ構成体P2に対して第1追加工が実施される場合、支持部230による被把握物Wの支持に関する精度が向上する。
【0257】
一例では、スリーブ300は傾斜部322を含む。
【0258】
上記構成によれば、例えば次のような効果が得られる。スリーブ300の拡大状態において傾斜部322の外周面300Fとコレットチャック20の内周面20Gとの関係が平行、または、平行に近い関係になる。
【0259】
傾斜部322の外周面300Fとコレットチャック20の内周面20Gとが接触する面積が広くなる。スリーブ300のがたつきが生じにくくなる。
【0260】
旋盤により被把握物Wであるワークが加工される場合、例えば円筒研削盤により被把握物Wであるワークが加工される場合と比較して被把握物Wにかかる負荷が高くなることがある。
【0261】
ストッパ200によれば、傾斜部322の外周面300Fとコレットチャック20の内周面20Gとの接触面積が広くなるため、被把握物Wにかかる負荷が高くなる加工においてもスリーブ300のがたつきが生じにくくなる。
【0262】
なお、本発明に関するストッパアセンブリおよびストッパが取り得る形態は上記各実施形態に記載の説明に制限されない。本発明に関するストッパアセンブリおよびストッパは各実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例として、各実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、または、実施形態に新たな構成を付加した形態が挙げられる。
【符号の説明】
【0263】
10 :チャックアセンブリ
20 :コレットチャック
200:ストッパ
210:軸部
211:案内部
220:大径部
230:支持部
231:支持面
300:スリーブ
400:押付部
W :被把握物