(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016293
(43)【公開日】2025-01-31
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
D06F 37/04 20060101AFI20250124BHJP
【FI】
D06F37/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119481
(22)【出願日】2023-07-21
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】戎家 嵩二
(72)【発明者】
【氏名】中田 健太
【テーマコード(参考)】
3B165
【Fターム(参考)】
3B165AA02
3B165AA05
3B165AB24
3B165AE01
3B165AE02
3B165BA23
3B165BA54
3B165CA01
3B165CA11
3B165CB01
3B165CB31
3B165CB53
3B165CB59
3B165CB68
3B165DW03
3B165DW05
3B165FA02
3B165GA02
3B165GH03
(57)【要約】
【課題】騒音を低減させながら脱水性能を向上させることが可能な洗濯機を提供することである。
【解決手段】洗濯機は、筐体内に配された水槽と、水槽内に回転可能に設けられ且つ水槽に液体を排出するための脱水孔を内周面に有する洗濯槽12と、洗濯槽12の内周面の少なくとも一部を覆うように設けられ且つ通水性を有する通水性素材21とを備える。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に配された水槽と、
前記水槽内に回転可能に設けられ且つ前記水槽に液体を排出するための脱水孔を内周面に有する洗濯槽と、
前記洗濯槽の内周面の少なくとも一部を覆うように設けられ且つ通水性を有する通水性素材と
を備える、
洗濯機。
【請求項2】
前記通水性素材は、通水性のある層を有する、
請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記通水性素材は、三次元の網目構造又は格子構造を有する、
請求項1又は2記載の洗濯機。
【請求項4】
前記通水性部材は、吸水性素材である、
請求項1又は2に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記洗濯槽の内周面には、前記脱水孔を有する突起部が前記洗濯槽の回転方向に間隔を空けて複数設けられ、
前記通水性素材は、前記複数の突起部それぞれの脱水孔に係止具で係止される、
請求項1又は2に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記通水性素材にフレームが挿通された状態で、前記フレームの第1係止具が前記複数の突起部のうち第1突起部の脱水孔に係止されるとともに、前記フレームの第2係止具が前記複数の突起部のうち第2突起部の脱水孔に係止される、
請求項5に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記通水性素材を内側から被覆部材で覆う状態で、前記被覆部材の第1係止具が前記複数の突起部のうち第1突起部の脱水孔に係止されるとともに、前記被覆部材の第2係止具が前記複数の突起部のうち第2突起部の脱水孔に係止される、
請求項5に記載の洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯槽を備える洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、脱水性能を向上させるために脱水槽内に水抜孔を有した容器(脱水バケット)を設ける技術が知られている(例えば文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の洗濯機では、脱水バケットを脱水槽内で回転させる場合、脱水バケットの偏心や遠心力による変形によって脱水槽に衝突し、騒音の原因となってしまう問題がある。
本発明は、騒音を低減させながら脱水性能を向上させることが可能な洗濯機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る洗濯機は、筐体内に配された水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられ且つ前記水槽に液体を排出するための脱水孔を内周面に有する洗濯槽と、前記洗濯槽の内周面の少なくとも一部を覆うように設けられ且つ通水性を有する通水性素材とを備える。
本発明に係る通水性素材は、洗濯の洗濯槽に配される。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、騒音を低減させながら脱水性能を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】左右方向と直交する断面を右側から見た図である。
【
図3】前後方向と直交する断面を前側から見た図である。
【
図4】ドアを開けた状態の洗濯槽(通水性素材が配されていない)を撮影した写真である。
【
図5】洗濯槽(通水性素材が配されていない)のリフタを撮影した写真である。
【
図6】洗濯槽に通水性素材が配された状態を撮影した写真である。
【
図7】洗濯槽に取り付けられた取付具の概略図である。
【
図8】洗濯槽に取り付けられた取付具の概略図である。
【
図10】変形例の取付具であって洗濯槽に取り付けられた取付具の概略図である。
【0008】
<実施形態>
実施形態に係る第1の洗濯機は、筐体内に配された水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられ且つ前記水槽に液体を排出するための脱水孔を内周面に有する洗濯槽と、前記洗濯槽の内周面の少なくとも一部を覆うように設けられ且つ通水性を有する通水性素材とを備える。これにより、洗濯物と洗濯槽の内面との接触面積が小さくでき、洗濯槽の脱水孔間に溜まる液体が洗濯物に接触し難くなり、脱水性能を高めることができる。また、洗濯槽の内面に通水性素材を配するだけであり、騒音を抑えつつ簡単に実施できる。
実施形態に係る第2の洗濯機は、第1の洗濯機において、前記通水性素材は、通水性のある層を有する。これにより、通水性を高めることができる。
実施形態に係る第3の洗濯機は、第1又は第2の洗濯機において、前記通水性素材は、三次元の網目構造又は格子構造を有する。これにより、通水性を高めることができる。
実施形態に係る第4の洗濯機は、第1~第3の洗濯機において、前記通水性部材は、吸水性素材である。これにより、洗濯物の液体を吸収でき、脱水性能を高めることができる。
【0009】
実施形態に係る第5の洗濯機は、第1~第4の洗濯機において、前記洗濯槽の内周面には、前記脱水孔を有する突起部が前記洗濯槽の回転方向に間隔を空けて複数設けられ、前記通水性素材は、前記複数の突起部それぞれの脱水孔に係止具で係止される。これにより、容易に通水性素材を洗濯槽に設けることができる。
実施形態に係る第6の洗濯機は、第5の洗濯機において、前記通水性素材にフレームが挿通された状態で、前記フレームの第1係止具が前記複数の突起部のうち第1突起部の脱水孔に係止されるとともに、前記フレームの第2係止具が前記複数の突起部のうち第2突起部の脱水孔に係止される。これにより、容易に通水性素材を洗濯槽に設けることができる。
実施形態に係る第7の洗濯機は、第5の洗濯機において、前記通水性素材を内側から被覆部材で覆う状態で、前記被覆部材の第1係止具が前記複数の突起部のうち第1突起部の脱水孔に係止されるとともに、前記被覆部材の第2係止具が前記複数の突起部のうち第2突起部の脱水孔に係止される。これにより、容易に通水性素材を洗濯槽に設けることができる。
【0010】
1.概要
実施形態に係る洗濯機Xの概略構造について、
図1~
図3を用いて説明する。
洗濯機Xは、少なくとも洗濯機能と脱水機能を有し、ここでは、さらに乾燥機能を有する。
洗濯機Xは、筐体10内に配された水槽11と、水槽11内に回転可能に設けられ且つ水槽11に液体を排出するための脱水孔を内周面に有する洗濯槽12とを少なくとも備える。洗濯機Xは、洗濯槽12の中心軸(回転軸)が水平方向に配された、所謂、ドラム式(横型)である。なお、
図2では、洗濯槽12の周面の脱水孔の図示を省略している。
ここで、洗濯槽12の中心軸が延伸する方向を前後方向とし、洗濯物の出し入れ用のドア13が存在する側を前側とし、上下方向と前後方向とに直交する方向を左右方向とする。なお、右・左はドア13と対向する状態で洗濯機Xを見た状態を基準とする。なお、洗濯槽12の中心軸は水平に限定されるものではなく、前側から後側に下がるよう傾斜していてもよい。
【0011】
洗濯機Xは、具体的には、洗濯水等を貯留するための水槽11と、水槽11の内部に設けられ且つ衣類等の洗濯物を収容する洗濯槽12と、水槽11の開口を開閉するドア13と、洗濯槽12を回転させるモータ(駆動手段)と、洗濯物を乾燥させる乾燥ユニット14と、水槽11へ給水するための給水ユニット15と、洗濯運転や乾燥運転の操作等を行うための操作ユニット16と、洗濯運転や乾燥運転等を行う制御ユニット17と、水槽11の排水を行うための排水ユニット18と、洗濯槽12に洗濯処理剤を投入する処理剤手動投入ユニット19及び処理剤自動投入ユニット20とを筐体10に備える。
洗濯機Xは、
図6に示すように、洗濯槽12の内周面の少なくとも一部を覆うように設けられた通水性素材21を備える。なお、
図1~
図3には、通水性素材21は配されていない。
【0012】
2.洗濯槽
洗濯槽12は、
図2及び
図4に示すように、洗濯槽本体121と、洗濯槽本体121の内周面であって回転方向(周方向)に間隔を空けて複数個(例えば3個)設けられたリフタ123とを備える。
リフタ123は、内周面から中心軸に向かって突出するとともに中心軸の延伸方向に沿って延伸する突起部である。
洗濯槽本体121の内周面には、
図5に示すように、脱水孔121aが複数設けられている。リフタ123にも複数の脱水孔123aが設けられている。
なお、リフタ123の脱水孔123aは、通水性素材21を着脱可能に取り付けるための取付部(係止孔)としても機能する。
【0013】
3.通水性素材
通水性素材21は通水性を有する。通水性素材21は、少なくとも、対向する2つの主面の一方側の主面から他方側の主面に液体が通過するのを可能する構造を有している。なお、一方側の主面に加えて、端面から他方側の主面に液体が通過するのを可能とする構造であってもよい。通水性素材21の一方の主面が洗濯物(衣類等)と対向し、他方の主面が洗濯槽12と対向する。
通水性素材21は、洗濯槽12の内周面に配されてもよいし、例えば、取付具23等が設けられた通水具として洗濯槽12に配されてもよい。
通水性素材21は、板状(平面状)を有する場合、通水性を有する層を1層以上有する構造であってもよい。通水性素材21は、具体的には、3次元の網目構造、格子構造、多孔質構造、ハニカム構造を有している。
【0014】
網目構造は、化学繊維、自然繊維、金属繊維、これらを組み合わせて構成される。網目の構造は特に限定するものではない。網目構造の例としては、化学繊維を用いて、ゴム弾性をもつ化学繊維から構成される連続状のランダムループを接合してなる網状クッション体(例えば、エアリ(登録商標))、隣接する繊維を離間させて織られた織構造体、繊維を使った不織布体、押出し発泡成形された発泡ネット体等がある。なお、通水性素材21の重量は、回転時のモータの負荷を考慮すると、軽い方が好ましく、網目構造がよい。通水性素材21の厚みは、洗濯槽12の容積(投入可能な洗濯物の量)を考慮すると、薄い方が好ましく、網目構造がよい。
通水性素材21は、例えば、網目構造のメッシュ材を複数枚重ねた多層構造としてもよい。この場合、網目が厚み方向に重ならないように、複数枚のメッシュ材を主面方向にずらして重ねることが好ましい。
【0015】
格子構造は、第1方向に延伸する金属製、樹脂製等の複数の棒状体を、第1方向と直交する第2方向に間隔を空けて配して配置した構造を有する。なお、第2方向に延伸する棒状体を第1方向に間隔を置いて複数本配して連結してもよい。軽量化の観点からは樹脂製が好ましい。第1方向は、洗濯槽12の回転軸と平行な方向であってもよいし、回転軸と直交する方向であってもよいし、回転軸と交差する方向であってもよい。
多孔質構造は、樹脂を使った発泡体等があり、連続気泡タイプが好ましい。
通水性素材21は、通水性を有していればよく、吸水性を有してもよいし、有さなくてもよい。吸水性を有するものとして、例えば、スポンジ等がある。
【0016】
4.通水具
通水具は、通水性素材21と、通水性素材21を洗濯槽12に取り付けるための取付具23,24とを備える。通水性素材21を取付具23,24に着脱可能に取り付ける構造とすることで、通水性素材21の乾燥(干す)でき、衛生的に使用できる。
取付具23は、
図7に示すように、フレーム231と、フレーム231に設けられた係止具233A,233Bとを備え、係止具233A,233Bがリフタ123A,123Bに設けられた係止具125A,125Bに取り外し可能に係合する。
フレーム231は、例えば、金属線(線状の金属部材)により構成され、例えば、1本の金属線の両端に係止具233A,233Bが取り付けられてもよいし、金属線により矩形状、方形状、格子状等に形成された枠体に、係止具233A,233Bが取り付けられてもよい。フレーム231は、金属線に限らず、樹脂成型された板状(シート状)のものでもよい。
フレーム231の第1係止具233Aが第1リフタ123Aの第1係止具125Aに係合し、第2係止具233Bが第2リフタ123Bの第2係止具125Bに係合する。なお、リフタ123側の係止具125は、リフタ123の脱水孔123aを利用して取り付けられている。
【0017】
取付具24は、
図8に示すように、フレーム241と、フレーム241に設けられた係止具243A,243Bとを備え、係止具243A,243Bがリフタ123A,123Bに設けられた脱水孔123aに着脱可能に係合する。フレーム241は、例えば、金属線(線状の金属部材)により構成され、例えば、1本の金属線の両端に係止具243A,243Bが取り付けられてもよいし、金属線により矩形状、方形状、格子状等に形成された枠体に、係止具243A,243Bが取り付けられてもよい。
フレーム241の第1係止具243Aが第1リフタ123Aの脱水孔123aに係合し、第2係止具243Bが第2リフタ123Bの脱水孔123aに係合する。
【0018】
なお、取付具23,24のフレーム231,232は線状の金属部材であって伸縮可能なコイル体、弾性変形(伸縮)可能な線状ゴム体であってもよい。
取付具23,24のフレーム231,241の金属線は、通水性素材21の内部を挿通する。これにより、フレーム231,241に通水性素材21を着脱(取り外し)可能に取り付けることができる。
【0019】
5.使用
(1)通水性素材がない場合
図9の(a)は、通水性素材21を洗濯槽12に配していない状態の脱水工程を示しており、衣類中の液体(水)が、洗濯槽12の回転により矢印のように外側に移動する。
衣類内を移動する液体の一部の液体は脱水孔121aから洗濯槽12の外部へと排出されるが、一部の液体は、衣類の内部であって洗濯槽12の脱水孔121a間に位置する部分に停留し、洗濯槽12の外部に排出され難くなる。これにより、洗濯槽12に張り付いている衣類から洗濯槽12の外部に液体が排出され難い。
【0020】
(2)通水性素材がある場合
図9の(b)は、通水性素材21を洗濯槽12に配している状態の脱水工程を示しており、衣類中の液体(水)が、洗濯槽12の回転により矢印のように外側に移動する。
外側に移動する液体は、衣類から通水性素材21側に移動し、通水性素材21内の液体は、洗濯槽12の回転により外側に移動する。
通水性素材21内を移動する液体の一部は脱水孔121aから洗濯槽12の外部へと排出され、一部の液体は、通水性素材21の内部であって洗濯槽12の脱水孔121a間に位置する部分に停留し、洗濯槽12の外部に排出され難くなる。
このように、通水性素材21がある場合、遠心力によって衣類中の水が通水性素材21に移動することとなり、衣類中の液体が少なくなる。つまり、衣類の脱水率を高めることができる。
【0021】
<変形例>
実施形態を説明したが、これらの実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0022】
(1)洗濯槽12は、中心軸が上下方向に配された、所謂、縦型であってもよい。
縦型の場合、取付具23,24,25は、洗濯槽12の脱水孔121aを利用して着脱可能に取り付けられる。
洗濯機Xは、洗濯槽12と脱水槽とを備え、脱水槽に通水性素材21を配するようにしてもよい。
(2)取付具23,24(,25)は、金属線を利用していたが、例えば、樹脂製の枠体により構成し、リフタ123に形成された上下方向に延伸する溝部に、上からスライド挿入させて、又は、弾性変形させて、取り付けるようにしてもよい。
(3)取付具23,24は、リフタ123の脱水孔123aを利用して着脱可能の取り付けるようにしていたが、
図10に示すように、取付具25の第1係止具253Aを第1リフタ123Aに近くの洗濯槽12の脱水孔121aに着脱可能に係合させ、第2係止具253Bをリフタ123Bに近くの洗濯槽12の脱水孔121aに着脱可能に係合させるようにしてもよい。
【0023】
(4)取付具23,24,25は、通水性素材21を洗濯槽12に着脱可能に取り付ける構造であればよく、例えば、通水性素材21の両面が(覆部材の)開口から露出するように通水性素材21を覆う覆部材と、覆部材に設けられた複数の係止具とを備え、第1係止具が第1リフタ123Aの脱水孔123aや第1リフタ123Aの近くの洗濯槽12の脱水孔121aに係合させ、第2係止具が第2リフタ123Bの脱水孔123aや第2リフタ123Bの近くの洗濯槽12の脱水孔121aに係合させるようにしてもよい。この場合も衣類等の洗濯物と通水性素材21とが当接することとなり、脱水率を向上できる。
他の取付具の例としては、例えば、弾性変形可能な通水性素材21の片方の主面に凹入部を設け、当該凹入部に挿入されることで通水性素材21により内側から覆われる被覆部材と、被覆部材に設けられた複数の係止具とを備え、第1係止具が第1リフタ123Aの脱水孔123aや第1リフタ123Aの近くの洗濯槽12の脱水孔121aに係合させ、第2係止具が第2リフタ123Bの脱水孔123bや第2リフタ123Bの近くの洗濯槽12の脱水孔123aに係合させるようにしてもよい。この場合も衣類等の洗濯物と通水性素材21とが当接することとなり、脱水率を向上できる。なお、被覆部材は、通水性素材21の厚み方向に貫通孔を有することが好ましい。
他の取付具の例としては、例えば、「S」字状の係止具233,243,253であってよく、一方の係止部を通水性素材21に係合させ、他方の係止部を洗濯槽12の脱水孔121a、リフタ123の脱水孔123a又はこれらの脱水孔121a,123aに係合させるようにしてもよい。
【0024】
(5)取付具23,24,25の係止具233,243,253の個数は、取付具23,24,25を洗濯槽12に安定して取り付けられる個数であればよい。例えば、通水性素材21が方形状や矩形状をしている場合、少なくとも、通水性素材21の4角を固定すればよい。
また、通水性素材21における洗濯槽12の回転軸と平行な辺部の両端間で1箇所又は複数箇所で固定するようにしてもよい。同様に、通水性素材21における洗濯槽12の回転軸と交差(直交)する平行な辺部の両端間で1箇所又は複数箇所で固定するようにしてもよい。また、四角形の通水性素材21における対角線の交点又はその周辺部分で固定するようにしてもよい。
(6)取付具23,24,25は、洗濯槽12に着脱可能に取り付けられているが、例えば、ねじ等の固定具により洗濯槽12に固定されてもよい。この場合、固定具に通水性素材21が着脱可能に装着されてもよいし、着脱不可能に装着されてもよい。
(7)通水性素材21は、取付具23,24,25等の係止具233,243,253は、脱水孔121a,123a等を利用して取り付けられているが、取り付け用の貫通孔、溝、穴を洗濯槽12に設けてもよい。
【符号の説明】
【0025】
X 洗濯機
12 洗濯槽
21 通水性素材
23 取付具
24 取付具
25 取付具