(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016319
(43)【公開日】2025-01-31
(54)【発明の名称】上下部磁気浮上レールを利用する基板移送装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20250124BHJP
B65G 54/02 20060101ALI20250124BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G54/02
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023174898
(22)【出願日】2023-10-10
(31)【優先権主張番号】10-2023-0095255
(32)【優先日】2023-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】519433126
【氏名又は名称】ヴイエム インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100179648
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 咲江
(74)【代理人】
【識別番号】100222885
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 康
(74)【代理人】
【識別番号】100140338
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100227695
【弁理士】
【氏名又は名称】有川 智章
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100219313
【弁理士】
【氏名又は名称】米口 麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100161610
【弁理士】
【氏名又は名称】藤野 香子
(72)【発明者】
【氏名】イ サンウ
(72)【発明者】
【氏名】チョェ ウヒョン
【テーマコード(参考)】
3F021
5F131
【Fターム(参考)】
3F021AA07
3F021CA06
5F131AA02
5F131BA04
5F131CA32
5F131CA53
5F131DA32
5F131DA33
5F131DA36
5F131DA42
5F131DA43
5F131DB52
5F131DB72
5F131DB76
5F131DC18
5F131FA14
5F131FA32
5F131KA06
5F131KA23
5F131KA24
5F131KA27
5F131KA32
(57)【要約】
【課題】上下部磁気浮上レールを利用して安定的に基板を移送する基板移送装置を提供する。
【解決手段】本願発明の基板移送装置は上部磁気浮上レール及び下部磁気浮上レールを含む移動プレート、前記移動プレートと隣接するように配置されて基板を処理するプロセシングチャンバー、及び前記上部磁気浮上レール及び前記下部磁気浮上レールの間に配置されて前記移動プレート上で移動し、前記基板を収容するように構成されたシャトルを含むことができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部磁気浮上レール及び下部磁気浮上レールを含む移動プレートと、
前記移動プレートと隣接するように配置されて基板を処理するプロセシングチャンバーと、
前記上部磁気浮上レール及び前記下部磁気浮上レールの間に配置されて前記移動プレート上で移動し、前記基板を収容するように構成されたシャトルとを含む基板移送装置。
【請求項2】
前記シャトルは、少なくとも1つ以上の基板を収容するように構成された第1空間及び第2空間を含み、
前記第1空間及び前記第2空間は、互いに分離されて区分されている請求項1に記載の基板移送装置。
【請求項3】
前記第1空間は、前記第2空間の上部に配置されている請求項2に記載の基板移送装置。
【請求項4】
前記第1空間は、前記プロセシングチャンバーで処理される基板を収容し、
前記第2空間は、前記プロセシングチャンバーで処理された基板を収容する請求項2に記載の基板移送装置。
【請求項5】
前記シャトルは、前記上部磁気浮上レールと対向するように配置された第1永久磁石及び前記下部磁気浮上レールと対向するように配置された第2永久磁石を含む請求項1に記載の基板移送装置。
【請求項6】
前記シャトルは、前記基板を支持する支持台を含み、
前記支持台の一面に摩擦部材が配置されている請求項1に記載の基板移送装置。
【請求項7】
前記シャトルは、前記第1空間の内部、前記第2空間の内部、前記移動プレート、又は前記プロセシングチャンバーの環境をセンシングするセンサーを含む請求項2に記載の基板移送装置。
【請求項8】
前記センサーは、温度センサー、湿度センサー、振動センサー、重さセンサー、又は勾配センサーである請求項7に記載の基板移送装置。
【請求項9】
前記移動プレートは、前記シャトルの位置を固定させる固定ピンを含み、
前記固定ピンは、前記上部磁気浮上レール又は前記下部磁気浮上レールの電磁石の間に配置されている請求項1に記載の基板移送装置。
【請求項10】
前記固定ピンは、前記シャトルと接触するか、又は前記シャトルの一面を貫通することによって前記シャトルの位置を固定させている請求項9に記載の基板移送装置。
【請求項11】
前記第1空間又は前記第2空間の一面に緩衝部材が配置されている請求項2に記載の基板移送装置。
【請求項12】
前記センサーは、前記基板と同一な形態で構成されている請求項7に記載の基板移送装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は基板移送装置に関し、より詳細には上下部磁気浮上レールを含む基板移送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体又はディスプレー工程に使われる装備での処理量(throughput)は単一工程で単位時間当たりウエハ又は基板工程を処理する量を言う。このような、処理量はプロセシングチャンバーの工程時間、バキュームロボットの処理速度、システムの真空/待機転換速度、ウエハのクーリング/ヒーティング時間、プロセス進行前のプロセス環境組成等に基づいて決定されることができる。しかし、このような要因のみで装備の処理量を極大化するのに限界が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国特許第10-0707390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明の一課題は上下部磁気浮上レールを利用して安定的に基板を移送する基板移送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態による基板移送装置は上部磁気浮上レール及び下部磁気浮上レールを含む移動プレート、前記移動プレートと隣接するように配置されて基板を処理するプロセシングチャンバー、及び前記上部磁気浮上レール及び前記下部磁気浮上レールの間に配置されて前記移動プレート上で移動し、前記基板を収容するように構成されたシャトルを含むことができる。
【0006】
ここで、前記シャトルは少なくとも1つ以上の基板を収容するように構成された第1空間及び第2空間を含み、前記第1空間及び前記第2空間は互いに分離されて区分されることができる。
【0007】
ここで、前記第1空間は前記第2空間の上部に配置されることができる。
【0008】
ここで、前記第1空間は前記プロセシングチャンバーで処理される基板を収容し、前記第2空間は前記プロセシングチャンバーで処理された基板を収容することができる。
【0009】
ここで、前記シャトルは前記上部磁気浮上レールと対向するように配置された第1永久磁石及び前記下部磁気浮上レールと対向するように配置された第2永久磁石を含むことができる。
【0010】
ここで、前記シャトルは基板を支持する支持台を含み、前記支持台の一面に摩擦部材が配置されることができる。
【0011】
ここで、前記シャトルは前記第1空間の内部、前記第2空間の内部、前記移動プレート、又は前記プロセシングチャンバーの環境をセンシングするセンサーを含むことができる。
【0012】
ここで、前記センサーは温度センサー、湿度センサー、振動センサー、重さセンサー、又は勾配センサーであり得る。
【0013】
ここで、前記移動プレートは前記シャトルの位置を固定させる固定ピンを含み、前記固定ピンは前記上部磁気浮上レール又は前記下部磁気浮上レールの電磁石の間に配置されることができる。
【0014】
ここで、前記固定ピンは前記シャトルと接触するか、又は前記シャトルの一面を貫通することによって、前記シャトルの位置を固定させることができる。
【0015】
ここで、前記第1空間又は前記第2空間の一面に緩衝部材が配置されることができる。
【0016】
ここで、前記センサーは基板と同一な形態に構成されることができる。
【発明の効果】
【0017】
本願発明の一実施形態によれば、上下部磁気浮上レールを利用して安定的に基板を移送する基板移送装置が提供されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】一実施形態による基板移送装置を利用した基板移送過程を説明するための図面である。
【
図2】一実施形態による基板移送装置を説明するための図面である。
【
図3】他の一実施形態による基板移送装置を説明するための図面である。
【
図4】その他の一実施形態による基板移送装置を説明するための図面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本明細書に記載された実施形態は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に本発明の思想を明確に説明するためのものであるので、本発明が本明細書に記載された実施形態に限定されることではなく、本発明の範囲は本発明の思想を逸脱しない修正例又は変形例を含むことと解析されなければならない。
【0020】
本明細書で使用される用語は本発明での機能を考慮して可能な現在広く使用されている一般的な用語を選択したが、これは本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者の意図、判例、又は新しい技術の出現等によって変わることができる。但し、これとは異なりに特定の用語を任意の意味として定義して使用する場合にはその用語の意味に関して別に記載する。したがって、本明細書で使用される用語は単純な用語の名称ではなく、その用語が有する実質的な意味と本明細書の全般に亘る内容に基づいて定義されなければならない。
【0021】
本明細書に添付された図面は本発明を容易に説明するためのことであって、図面に図示された形状は本発明の理解を助けるために必要に応じて誇張されて表示されたことであるので、本発明が図面によって限定されることではない。
【0022】
本明細書で本発明に関連された公知の構成又は機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曇ることができると判断される場合にこれに関する詳細な説明は必要によって省略する。
【0023】
図1は一実施形態による基板移送装置を利用した基板移送過程を説明するための図面である。
【0024】
図1を参照すれば、一実施形態による基板移送装置100は複数のプロセシングチャンバー112乃至138、移動プレート140、磁気浮上レール142乃至148、複数のアーム152、154、及び複数のシャトル162、164の中で少なくとも1つを含むことができる。
【0025】
第1シャトル162及び/又は第2シャトル164は各々磁気浮上レール142乃至148に沿って移動して基板を移送することができる(以下、第1シャトル162を中心に説明する)。具体的に、第1シャトル162は複数のプロセシングチャンバー112乃至138の中でいずれか1つのチャンバーから基板を獲得し、獲得された基板を磁気浮上レール142乃至146に沿って移送することができる。その後、基板は複数のアーム152、154の中で少なくとも1つのアームによってロードロックチャンバー170に伝達されることができる。
【0026】
磁気浮上レール142乃至148は複数の領域を含むことができる。具体的に、磁気浮上レール142乃至148は移動プレート140の一面の中で一側縁に縦方向に沿って配置される第1レール領域142及び/又は移動プレート140の一面の中で他側縁に縦方向に沿って配置される第2レール領域146を含むことができる。
【0027】
磁気浮上レール142乃至148は第1レール領域142と第2レール領域146を連結するように構成される第3レール領域144及び/又は第4レール領域148を含むことができる。この場合、第3レール領域144及び/又は第4レール領域148は
図1に図示されたように移動プレート140の横方向に沿って配置されることができる。
【0028】
一方、磁気浮上レール142乃至148は複数のシャトル162、164が移動する間に、複数のシャトル162、164のシャトルが互いに衝突しないようにいずれか1つのシャトルを停車させるための領域を含むことができる。このように停車のための領域は磁気浮上レール142乃至148の中で一部特定領域に含まれることができる。又は、このように停車のための領域は複数のシャトル162、164の移動方向及び/又は位置に基づいて磁気浮上レール142乃至148の中で一部領域として選択されてもよい。
【0029】
追加的に又は代案的に、磁気浮上レール142乃至148は複数のシャトル162、164の中でいずれか1つのシャトルが移動プレート140の一側縁(即ち、第1レール領域142)から移動プレート140の他側縁(即ち、第2レール領域146)に移動するための第3レール領域144及び/又は第4レール領域148を含むこともできる。
【0030】
複数のシャトル162、164は第1シャトル162及び/又は第2シャトル164を含むことができる。
図1には複数のシャトル162、164が2つのシャトルを含むことと図示されたが、これに限定されない。例えば、複数のシャトル162、164は3つ以上のシャトルを含んでもよい。
【0031】
複数のシャトル162、164の各々は1つ以上の基板を収容することができる。例えば、複数のシャトル162、164の中で任意のシャトルは複数のプロセシングチャンバー112乃至138の中でいずれか1つのプロセシングチャンバーで処理されなければならない処理対象基板を載せ、該当いずれか1つのプロセシングチャンバーに移送することができる。他の例えば、任意のシャトルはいずれか1つのプロセシングチャンバーで処理された基板を載せ、ロードロックチャンバー170に移送することができる。
【0032】
第2シャトル164は磁気浮上レール142乃至148の中で一領域を含む経路が第1シャトル162に提供されるように、磁気浮上レール142乃至148の中で予め決定された他領域に停車することができる。この場合、複数のシャトル162、164の中で他領域に停車するシャトルは他領域に相対的に近くに位置するシャトルとして決定されることができる。
【0033】
具体的に、第1シャトル162は第1レール領域142に沿って上方に移動中であり、第2シャトル164は第1レール領域142に沿って下方に移動中である。この場合、他領域に設定された第4レール領域148に相対的に近くに位置した第2シャトル164は第4レール領域148に移動して停車することができる。
【0034】
したがって、第1シャトル162は第1レール領域142に沿って続いて移動することができる。但し、第2シャトル164が停車する領域は第4レール領域148に限定されない。例えば、第1シャトル162に他の一領域を含む経路が提供されなければならない場合、第2シャトル164は他の他領域に停車してもよい。
【0035】
一方、
図1は複数のシャトル162、164が同一なレール領域に沿って移動する例が図示されたが、これに限定されない。例えば、第1シャトル162は第3レール領域144を経由して第1レール領域142から第2レール領域146に移動中であり、第2シャトル164は第3レール領域144を経由して第2レール領域146から第1レール領域142に移動中であり得る。
【0036】
この場合、第4レール領域148に相対的に近くに位置した第1シャトル162は第4レール領域148を経由して第2レール領域146に移動することができる。したがって、第2シャトル164は第3レール領域144を経由して第1レール領域142に移動してもよい。即ち、複数のシャトル162、164は互いに衝突しないように移動方向及び/又は停車位置が制御されることができる。
【0037】
この場合、複数のシャトル162、164の総移動方向が最小になるように複数のシャトル162、164の各々の移動方向及び/又は停車位置が決定されることができる。このような構成によって、基板移送装置100は複数のシャトル162、164に効率的な動線を提供することによって、処理量(throughput)を向上させ、エネルギー消費量を軽減させることができる。
【0038】
以下では、基板移送装置の磁気浮上レール及びシャトルに対して
図2乃至
図4を参照して詳細に説明する。
【0039】
図2は一実施形態による基板移送装置を説明するための図面である。
【0040】
図2を参照すれば、一実施形態による基板移送装置は上部磁気浮上レール210、下部磁気浮上レール220、及びシャトル300を含むことができる。移動プレートは上部磁気浮上レール210及び下部磁気浮上レール220を含むことができる。
【0041】
上部磁気浮上レール210は移動プレートの一面201上に配置されることができる。また、下部磁気浮上レール220は移動プレートの他面202上に配置されることができる。この時、上部磁気浮上レール210と下部磁気浮上レール220は互いに対向して対応されるように配置されることができる。
【0042】
従来技術はシャトル300の基板移送のために下部に配置される下部磁気浮上レール220のみを利用して基板を移送させた。しかし、下部磁気浮上レール220上でシャトルが出発又は停車するか、又はロボットアームが基板をシャトルから取り出す時、微細な揺れが発生するようになる。本願発明の基板移送装置は従来と異なりに上部磁気浮上レール210を含むことによって、微細な揺れが発生することを防止することができる。即ち、本願発明は下部磁気浮上レール220のみならず、上部磁気浮上レール210を利用してシャトル300の上下部でシャトル300を磁気浮上させて従来の問題点を解決することができる。
【0043】
上部磁気浮上レール210及び下部磁気浮上レール220は複数の電磁石を含むことができる。この時、
図2のように上部磁気浮上レール210に含まれた電磁石と下部磁気浮上レール220に含まれた電磁石は互いに一対一対応されるように配置されることができるが、これに限定されなく、互いに交互に配置されてもよい。
【0044】
シャトル300は内部に基板を収容できるように構成されることができる。上部磁気浮上レール210及び下部磁気浮上レール220に間に配置されて移動プレート上で移動することができる。シャトル300は移動プレート上で移動することによって、プロセシングチャンバーに基板を伝達するか、又はプロセシングチャンバーで処理された基板を移動させることができる。
【0045】
シャトル300は少なくとも1つ以上の基板を収容できるように構成された第1空間310及び第2空間320を含むことができる。この時、第1空間310及び第2空間320は互いに分離されて区分されることができる。第1空間310及び第2空間320の環境は互いに異なりに設定されることができる。例えば、第1空間310は真空状態に設定され、第2空間320は非真空状態に設定されることができる。また、例えば、第1空間310及び第2空間320の温度及び/又は湿度等の環境が異なりに設定されることができる。
【0046】
第1空間310及び第2空間320は一軸に沿って配置されることができる。例えば、
図2のように第1空間310及び第2空間320は移動プレートの一面201又は他面202と垂直である軸に沿って配置されることができる。この時、第1空間310は第2空間320の上部に配置されることができる。この場合、移動プレートでシャトル300が占める横面積が狭いので、移動側面で効率的であり得る。
【0047】
又は第1空間310及び第2空間320は移動プレートの一面201又は他面202と平行である軸に沿って配置されることができる。具体的に、
図2と異なりに第1空間310及び第2空間320は横に並んで配置されることができる。この場合、移動プレートの一面201と他面202との間の距離が短くなって移動プレートが縦に占める面積が小さくなることができる。
【0048】
第1空間310及び第2空間320は収容する基板の種類が異なることができる。具体的に、第1空間310はプロセシングチャンバーで処理される基板を収容し、第2空間320はプロセシングチャンバーで処理された基板を収容することができる。この時、第1空間310は第2空間320の下部に位置することができる。具体的には、処理された基板は表面に煙が発生するため、周囲の未処理基板(処理される基板)の処理面が損傷しないように、処理された基板を収容する空間は処理対象の基板を収容する空間より上部に位置することができる。しかし、これに限定されない。シャトル300はプロセシングチャンバーによる処理前/後の基板を分けて収容するので、処理前/後の基板に対する混乱を防止することができる。
【0049】
また、シャトル300の第1空間310及び第2空間320は互いに分離されているので、処理前/後基板の各々に最適化された環境を提供することができる。例えば、第1空間310は処理前の基板を真空状態に収容し、第2空間320は処理後の基板を非真空状態に収容することによって、シャトル300は各基板に最適化された環境を提供することができる。
【0050】
シャトル300は上部磁気浮上レール210と対向するように配置された第1永久磁石330及び下部磁気浮上レール220と対向するように配置された第2永久磁石340を含むことができる。例えば、
図2のように第1永久磁石330はシャトル300の上部に配置され、第2永久磁石340はシャトル300の下部に配置されることができるが、これに限定されない。また、
図2はシャトル300の上下部に永久磁石が2つずつ配置されたことを図示したが、永久磁石の数はこれに限定されなく1つずつ、3つずつ、4つずつ等になることができ、上部と下部に配置される永久磁石の数も異なることができる。
【0051】
第1永久磁石330及び第2永久磁石340は各々上部磁気浮上レール210及び下部磁気浮上レール220の電磁石との引力又は斥力によってシャトル300を磁気浮上させることができる。シャトル300は第1永久磁石330及び第2永久磁石340を利用して上部磁気浮上レール210及び下部磁気浮上レール220の間で移動することができる。
【0052】
シャトル300は内部に収容された基板を支持することができる支持台350を含むことができる。具体的に、シャトル300の第1空間310及び/又は第2空間320は基板を支持できるように構成された支持台350を含むことができる。基板は支持台350上に配置されてシャトル300を通じて移動することができる。支持台350は処理前の基板、処理後の基板、ダミー基板、又は基板形状のセンサーを支持することができる。この時、ダミー基板は装置全体の安定性、性能等を評価するためのテスト用基板を意味することであり得る。
【0053】
一実施形態によれば、支持台350の一面は摩擦部材が配置されることができる。具体的に、支持台350の複数の面の中で基板の背面と接触する一面に摩擦部材が配置されることができる。この時、摩擦部材はシャトル300の微細な振れによって支持される基板が揺れないように、摩擦係数が高い物質を含むことができる。例えば、摩擦部材はネオプレン又はゴム等であるが、これに限定されない。
【0054】
シャトル300は内部に少なくとも1つ以上のセンサー(図示せず)を含むことができる。具体的に、シャトル300の第1空間310及び/又は第2空間320には内部環境をセンシングするセンサーが配置されることができる。センサーは温度センサー、湿度センサー、振動センサー、重さセンサー、又は勾配センサーであるが、これに限定されない。
【0055】
例えば、第1空間310又は第2空間320は基板の重さ又は基板の勾配を測定することができるセンサーを含むことができる。また、例えば第1空間310又は第2空間320は各空間の温度/湿度又は真空状態が適切に設定されているか否かを確認することができるセンサーを含むことができる。この時、前記センサーは基板と同一な形状であるが、これに限定されない。
【0056】
センサーはシャトル300の内部の環境のみならず、基板移送装置の全体的な環境情報をセンシングすることができる。具体的に、シャトル300がプロセシングチャンバー内に入れば、センサーはプロセシングチャンバー内の環境情報をセンシングすることができる。また、シャトル300がロードロックチャンバー内に入れば、センサーはロードロックチャンバー内の環境情報をセンシングすることができる。このように、基板移送装置はシャトル300のセンサーを利用して装置内の環境情報をセンシングすることができる。
【0057】
図3は他の一実施形態による基板移送装置を説明するための図面である。
【0058】
図3を参照すれば、他の一実施形態による基板移送装置のシャトル300は追加的に緩衝部材360を含むことができる。具体的に、シャトル300は収容された基板が滑ったり、揺れたりしても基板を保護するために衝撃を吸収することができる緩衝部材360を含むことができる。
【0059】
緩衝部材360は第1空間310又は第2空間320の一面に配置されることができる。例えば、
図3のように緩衝部材360は第1空間310又は第2空間320の側面に支持台350と隣接するように配置されることができるが、これに限定されない。
【0060】
緩衝部材360は衝撃を吸収することができる物質を含むことができる。例えば、緩衝部材360はポリウレタン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等のような高分子樹脂で形成されるか、又はゴム、ウレタン系列物質、又はアクリル系列物質を発泡成形したスポンジ等弾性を有する物質を含むことができるが、これに限定されない。
【0061】
図4はその他の一実施形態による基板移送装置を説明するための図面である。
【0062】
図4を参照すれば、その他の一実施形態による基板移送装置は追加的に固定ピン230を含むことができる。具体的に、移動プレートはシャトル300の位置を固定させる固定ピン230を含むことができる。例えば、
図4のように固定ピン230は上部磁気浮上レール210又は下部磁気浮上レール220に含まれた電磁石の間に配置されることができるが、これに限定されない。
【0063】
固定ピン230は基板移送装置の制御部によって突出させるか、又は突出されなくともよい。具体的に、固定ピン230はシャトル300が移動する時は突出されないが、シャトル300が停止した場合、突出されるように制御されることができる。固定ピン230はシャトル300と接触するか、又はシャトル300の一面を貫通することによってシャトル300の位置を固定させることができる。本願発明は固定ピン230を利用してシャトル300の位置を固定させることによって、ロボットアームが基板をシャトルから取り出すか、又は基板をシャトルに入れる時、微細な揺れが発生することを防止することができる。
【0064】
実施形態による方法は様々なコンピュータ手段を通じて遂行されることができるプログラム命令形態で具現されてコンピュータ読出し媒体に記録されることができる。前記コンピュータ読出し可能な記録媒体はプログラム命令語、データファイル、データ構造等を単独に又は組み合わせて含むことができる。前記コンピュータ読出し可能な記録媒体に記録されるプログラム命令語は実施形態のために特別に設計され、構成されたものであるか、又はコンピュータソフトウェア分野の当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。コンピュータ読出し可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピーディスク、及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロッピーディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical media)、及びROM、RAM、フラッシュメモリ等のようなプログラム命令語を格納し、遂行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例としては、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタプリタ等を使用して、コンピュータによって実行されることができる高級言語コードも含む。前記ハードウェア装置は実施形態の動作を遂行するため、1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができ、その逆も同様である。
【0065】
以上のように実施形態がたとえ限られた実施形態と図面によって説明されたが、該当技術分野で通常の知識を有する者であれば、前述の記載から様々な修正及び変形が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順番に遂行されるか、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路等の構成要素が説明された方法と異なる形態に結合又は組合されるか、他の構成要素又は均等物によって置き換えるか、又は置換されても適切な結果が達成されることができる。
【0066】
したがって、他の具現、他の実施形態、及び特許請求の範囲と均等であることも後述する特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0067】
210 上部磁気浮上レール
220 下部磁気浮上レール
300 シャトル