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特開2025-16329ダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェース、およびその接続方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016329
(43)【公開日】2025-01-31
(54)【発明の名称】ダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェース、およびその接続方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/02 20060101AFI20250124BHJP
【FI】
H04L25/02 301B
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024035494
(22)【出願日】2024-03-08
(31)【優先権主張番号】112127436
(32)【優先日】2023-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】524090105
【氏名又は名称】乾▲セン▼科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】呉 ▲ユー▼錫
(72)【発明者】
【氏名】王 心石
(72)【発明者】
【氏名】陳 建穎
(72)【発明者】
【氏名】薛 維仁
【テーマコード(参考)】
5K029
【Fターム(参考)】
5K029AA06
5K029DD02
5K029DD23
5K029KK11
5K029KK22
(57)【要約】
【課題】ダイ・トゥ・ダイの接続技術に適した高速接続インターフェースおよびそのラインの接続方法を提供する。
【解決手段】制御器は各受信ラインを複数の第1の使用ラインのいずれか1つに接続するために用いられ、且つ、各第1の使用ラインをそれぞれモニタリングし、第1の使用ラインが不健全ラインであるとモニタリングされたとき、制御器は、不健全ラインに接続された受信ラインを、複数の第1のバックアップラインのいずれか1つに切り換える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1の使用ラインと、複数の第1のバックアップラインと、複数の受信ラインと、制御器とを備えるダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェースにおいて、
前記制御器が、各前記受信ラインを複数の前記第1の使用ラインのいずれか1つに接続するために用いられ、且つ、各該第1の使用ラインをそれぞれモニタリングし、
該第1の使用ラインが不健全ラインであるとモニタリングされたとき、前記制御器が、前記不健全ラインに接続された前記受信ラインを、複数の前記第1のバックアップラインのいずれか1つに切り換える、ことを特徴とするダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェース。
【請求項2】
前記制御器が、前記第1の使用ラインまたは前記第1のバックアップラインを介して入力データを受信したとき、
前記入力データにおけるテストデータに基づいて前記不健全ラインに対して修理プログラムを執行し、且つ該修理プログラムを執行後の前記不健全ラインの健全程度がデフォルト値よりも大きいかどうかを判断し、
前記健全程度が前記デフォルト値より大きいと判断されたとき、前記制御器が、前記不健全ラインを前記第1のバックアップラインに切り換える、ことを特徴とする請求項1に記載のダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェース。
【請求項3】
複数の第2の使用ラインと、複数の第2のバックアップラインと、複数の出力ラインとを備え、
各該出力ラインが、複数の前記第2の使用ラインのいずれか1つおよび複数の前記第2のバックアップラインのいずれか1つに接続される、ことを特徴とする請求項1に記載のダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェース。
【請求項4】
複数の第2の使用ラインと、複数の第2のバックアップラインと、複数の出力ラインとを備え、
各該出力ラインが複数の前記第2の使用ラインのいずれか1つに接続され、且つ各前記出力ラインが少なくとも1つの前記第2のバックアップラインに対応し、
前記制御器が他の接続インターフェースからの出力交換リクエストを受信したとき、
該出力交換リクエストに対応する前記出力ラインを、対応する少なくとも1つの前記第2のバックアップラインの中のいずれか1つに接続し、
前記出力ラインが接続されている前記第2のバックアップラインに基づいて入力置換命令を生成し、併せて該入力置換命令を前記他の接続インターフェースに出力する、ことを特徴とする請求項1に記載のダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェース。
【請求項5】
前記第1の使用ラインが前記不健全ラインであるとモニタリングされたとき、
前記制御器が前記不健全ラインに基づいて出力交換リクエストを生成すると共に、該出力交換リクエストを他の接続インターフェースに出力し、該他の接続インターフェースから入力置換命令を受信したとき、
前記不健全ラインに接続されている前記受信ラインを、前記入力置換命令に対応する前記第1のバックアップラインに切り換える、ことを特徴とする請求項1に記載のダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェース。
【請求項6】
接続インターフェースの複数の受信ラインを前記接続インターフェースの複数の第1の使用ラインに接続し、各前記受信ラインを複数の前記第1の使用ラインのいずれか1つに接続し、
各該第1の使用ラインをそれぞれモニタリングし、
該第1の使用ラインが不健全ラインであるとモニタリングしたとき、該不健全ラインに接続している前記受信ラインを前記接続インターフェースの複数の第1のバックアップラインにおけるいずれか1つに切り換える、ことを特徴とするダイ・トゥ・ダイに用いられるラインの接続方法。
【請求項7】
前記第1の使用ラインまたは前記第1のバックアップラインを介して入力データを受信したとき、前記入力データがテストデータを含み、
該テストデータは前記不健全ラインに対して修理プログラムを執行し、
前記不健全ラインが前記修理プログラムを執行した後の健全程度がデフォルト値より大きい気どうか判断し、
前記健全程度が前記デフォルト値より大きいとき、前記不健全ラインを前記第1のバックアップラインに切り換える、ことを特徴とする請求項6に記載のダイ・トゥ・ダイに用いられるラインの接続方法。
【請求項8】
前記接続インターフェースの複数の出力ラインを、前記接続インターフェースの複数の第2の使用ラインと複数の第2のバックアップラインとに接続し、
各前記出力ラインを複数の前記第2の使用ラインのいずれか1つと複数の前記第2のバックアップラインのいずれか1つとに接続する、ことを特徴とする請求項6に記載のダイ・トゥ・ダイに用いられるラインの接続方法。
【請求項9】
前記接続インターフェースの複数の出力ラインを前記接続インターフェースの複数の第2の使用ラインに接続し、
各前記出力ラインを複数の前記第2の使用ラインのいずれか1つに接続し、且つ各前記出力ラインを、複数の第2のバックアップラインの少なくとも1つの該第2のバックアップラインに対応させ、
他の接続インターフェースからの出力交換リクエストを受信したとき、該出力交換リクエストに対応する前記出力ラインを対応する少なくとも1つの前記第2のバックアップラインのいずれか1つに接続し、
前記出力ラインが接続されている前記第2のバックアップラインに基づいて入力置換命令を生成し、
該入力置換命令を前記他の接続インターフェースに出力する、ことを特徴とする請求項6に記載のダイ・トゥ・ダイに用いられるラインの接続方法。
【請求項10】
前記不健全ラインに接続される前記受信ラインを前記接続インターフェースの複数の前記第1のバックアップラインのいずれか1つに切り換えるステップには、
前記不健全ラインに基づいて出力交換リクエストを生成し、
該出力交換リクエストを他の接続インターフェースに出力し、
該他の接続インターフェースからの入力置換命令を受信したとき、前記不健全ラインに接続された前記受信ラインを前記入力置換命令に対応する前記第1のバックアップラインに切り換える、ことを特徴とする請求項6に記載のダイ・トゥ・ダイに用いられるラインの接続方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接続インターフェースおよびそのラインの接続方法に関し、特にダイ・トゥ・ダイ(Die-to-Die,D2D)の接続技術に適した高速接続インターフェースおよびそのラインの接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイパフォーマンスコンピューティング(high performance computing,HPC)と人工知能(artificial intelligence,AI)技術の急速な進歩により、大きな回路を複数の小さなモジュールでパッケージしてマルチチップモジュールを形成できるダイ・トゥ・ダイ(Die-to-Die,D2D)は、半導体チップパッケージングの重要な技術の1つとなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的に、高速伝送はブリッジ基板の接続ラインを介して2つのダイ間で実行される。そして、通常、伝送システムが一定期間に渡り稼働すると、ブリッジ基板の接続ラインに伝送減衰等の問題が発生し、伝送品質に影響を与える場合がある。更に、ブリッジ基板の接続ラインが損傷すると、2つのダイ間の高速伝送が実行できなくなり、中断が必要となる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このような問題に鑑みて本発明は以下の構成を備える。
即ち、本発明の一態様は、複数の第1の使用ラインと、複数の第1のバックアップラインと、複数の受信ラインと、制御器とを備えるダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェースにおいて、前記制御器が、各前記受信ラインを複数の前記第1の使用ラインのいずれか1つに接続するために用いられ、且つ、各該第1の使用ラインをそれぞれモニタリングし、該第1の使用ラインが不健全ラインであるとモニタリングされたとき、前記制御器が、前記不健全ラインに接続された前記受信ラインを、複数の前記第1のバックアップラインのいずれか1つに切り換える、ことを特徴とするダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェースである。
上記態様においては、前記制御器が、前記第1の使用ラインまたは前記第1のバックアップラインを介して入力データを受信したとき、前記入力データにおけるテストデータに基づいて前記不健全ラインに対して修理プログラムを執行し、且つ該修理プログラムを執行後の前記不健全ラインの健全程度がデフォルト値よりも大きいかどうかを判断し、前記健全程度が前記デフォルト値より大きいと判断されたとき、前記制御器が、前記不健全ラインを前記第1のバックアップラインに切り換えてもよい。
【0005】
また、上記態様においては、複数の第2の使用ラインと、複数の第2のバックアップラインと、複数の出力ラインとを備え、各該出力ラインが、複数の前記第2の使用ラインのいずれか1つおよび複数の前記第2のバックアップラインのいずれか1つに接続されてもよい。
【0006】
また、上記態様においては、複数の第2の使用ラインと、複数の第2のバックアップラインと、複数の出力ラインとを備え、各該出力ラインが複数の前記第2の使用ラインのいずれか1つに接続され、且つ各前記出力ラインが少なくとも1つの前記第2のバックアップラインに対応し、前記制御器が他の接続インターフェースからの出力交換リクエストを受信したとき、該出力交換リクエストに対応する前記出力ラインを、対応する少なくとも1つの前記第2のバックアップラインの中のいずれか1つに接続し、前記出力ラインが接続されている前記第2のバックアップラインに基づいて入力置換命令を生成し、併せて該入力置換命令を前記他の接続インターフェースに出力してもよい。
【0007】
また、上記態様においては、前記第1の使用ラインが前記不健全ラインであるとモニタリングされたとき、前記制御器が前記不健全ラインに基づいて出力交換リクエストを生成すると共に、該出力交換リクエストを他の接続インターフェースに出力し、該他の接続インターフェースから入力置換命令を受信したとき、前記不健全ラインに接続されている前記受信ラインを、前記入力置換命令に対応する前記第1のバックアップラインに切り換えてもよい。
【0008】
本発明の他の態様は、接続インターフェースの複数の受信ラインを前記接続インターフェースの複数の第1の使用ラインに接続し、各前記受信ラインを複数の前記第1の使用ラインのいずれか1つに接続し、各該第1の使用ラインをそれぞれモニタリングし、該第1の使用ラインが不健全ラインであるとモニタリングしたとき、該不健全ラインに接続している前記受信ラインを前記接続インターフェースの複数の第1のバックアップラインにおけるいずれか1つに切り換える、ことを特徴とするダイ・トゥ・ダイに用いられるラインの接続方法である。
【0009】
上記態様においては、前記第1の使用ラインまたは前記第1のバックアップラインを介して入力データを受信したとき、前記入力データがテストデータを含み、該テストデータは前記不健全ラインに対して修理プログラムを執行し、前記不健全ラインが前記修理プログラムを執行した後の健全程度がデフォルト値より大きい気どうか判断し、前記健全程度が前記デフォルト値より大きいとき、前記不健全ラインを前記第1のバックアップラインに切り換えてもよい。
【0010】
また、上記態様においては、前記接続インターフェースの複数の出力ラインを、前記接続インターフェースの複数の第2の使用ラインと複数の第2のバックアップラインとに接続し、各前記出力ラインを複数の前記第2の使用ラインのいずれか1つと複数の前記第2のバックアップラインのいずれか1つとに接続してもよい。
【0011】
また、上記態様においては、前記接続インターフェースの複数の出力ラインを前記接続インターフェースの複数の第2の使用ラインに接続し、各前記出力ラインを複数の前記第2の使用ラインのいずれか1つに接続し、且つ各前記出力ラインを、複数の第2のバックアップラインの少なくとも1つの該第2のバックアップラインに対応させ、他の接続インターフェースからの出力交換リクエストを受信したとき、該出力交換リクエストに対応する前記出力ラインを対応する少なくとも1つの前記第2のバックアップラインのいずれか1つに接続し、前記出力ラインが接続されている前記第2のバックアップラインに基づいて入力置換命令を生成し、該入力置換命令を前記他の接続インターフェースに出力してもよい。
【0012】
また、上記態様においては、前記不健全ラインに接続される前記受信ラインを前記接続インターフェースの複数の前記第1のバックアップラインのいずれか1つに切り換えるステップには、前記不健全ラインに基づいて出力交換リクエストを生成し、該出力交換リクエストを他の接続インターフェースに出力し、該他の接続インターフェースからの入力置換命令を受信したとき、前記不健全ラインに接続された前記受信ラインを前記入力置換命令に対応する前記第1のバックアップラインに切り換えてもよい。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、ダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェースとそのラインの接続方法の任意の実施形態は、各受信ラインに接続された第1の使用ラインのデータ伝送の品質をモニタリングすることができる。そして、第1の使用ラインが不健全ラインである(異常がある)ことが検出された場合、不健全ラインに接続されている受信ラインを第1のバックアップラインに再度接続する。これにより、データ伝送の状況の悪い第1の使用ラインからデータ伝送の状況の良い第1のバックアップラインへデータを転送することができるため、データ伝送の品質を向上させることができる。更に、各第1の使用ラインのデータ伝送の状況をモニタリングすることにより、接続インターフェースの処理モジュールは、ブリッジ基板内で損傷しそうな接続ラインを事前に発見し、他の接続ラインを使用して、バックアップラインを伝送に使用するため、接続ラインの損傷により2つのダイ間のデータ伝送が中断されることがなく、2つのダイ間の高速伝送が維持される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の伝送システムの実施形態を説明したブロック図である。
図2】本発明の伝送システムの実施形態を説明したブロック図である。
図3】本発明のラインの接続方法のフローチャートである。
図4】サンプリングクロックとトレーニング資料の概略図である。
図5】サンプリングクロックとトレーニング資料の概略図である。
図6】サンプリングクロックとトレーニング資料の概略図である。
図7】サンプリングクロックとトレーニング資料の概略図である。
図8】伝送システムの実施形態の概略図である。
図9】伝送システムの実施形態の概略図である。
図10】伝送システムの実施形態の概略図である。
図11】ライン接続の方法の実施形態をフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の詳細な特徴と利点について、以下の実施形態で詳しく説明する。その内容は当業者であれば誰でも本発明の技術的内容を理解し、実施することができる。そして、本願の明細書、特許出願の範囲、および図面に記載された内容によれば、当業者であれば本発明に関連する目的と利点を容易に理解することができる。
【0016】
本発明の実施形態の上述の目的、特徴、および利点をより理解し易くするために、図面を参照しながら以下に詳細な説明を行う。
【0017】
なお、本明細書で使用される「含む」という用語は、特定の技術的特徴、数値、方法ステップ、動作処理、コンポーネントおよび/またはコンポーネントの組み合わせの存在を示すために使用される。ただし、より多くの技術的特徴、数値、方法ステップ、動作処理、コンポーネント、コンポーネントの組み合わせが追加される可能性を排除するものではない。
【0018】
図1を参照して説明する。ここで、図1は、本発明の伝送システムの実施形態を説明したブロック図である。伝送システム1は、少なくとも2つのダイ(以下、それぞれダイ100、ダイ200と言う。)を備え、ダイ100とダイ200とが接続される。
【0019】
ダイ100は、少なくとも1つの接続インターフェース110(以下、一例として挙げるが、その数は限定されない。)と、システム回路120とを備え、システム回路120は接続インターフェース110に接続される。ダイ200は、少なくとも1つの接続インターフェース210(以下、一例として挙げるが、その数は限定されない。)と、システム回路220とを備え、システム回路220は接続インターフェース210に接続される。
【0020】
本実施形態では、伝送システム1はブリッジ基板300を更に備える。ダイ100およびダイ200はブリッジ基板300上に配置され、ダイ100はブリッジ基板300を介してダイ200に結合する。具体的には、ブリッジ基板300は複数の接続ラインL1~LZを備え、ここで、「Z」は1より大きい正の整数である。
【0021】
ダイ100の接続インターフェース110とダイ200の接続インターフェース210との両方は、ダイ・トゥ・ダイ(Die-to-Die、D2D)(ダイツーダイとも言う場合がある。)に関する接続技術を採用する。
【0022】
ブリッジ基板300の接続ラインL1~LZは、接続インターフェース110と接続インターフェース210との間に接続され、ダイ100のシステム回路120とダイ200のシステム回路220とは、接続インターフェース110、接続インターフェース210およびブリッジ基板300の接続ラインL1~LZを介して相互に通信することができる。
【0023】
図2は本発明の伝送システムの実施形態を説明したブロック図である。図1から図2を参照して説明する。本実施形態において、接続インターフェース110は、複数の第1の使用ライン1A1~1AX、複数の第1のバックアップライン1B1~1BY、複数の受信ライン1R1~1RX、および制御器111を備える。
【0024】
接続インターフェース210は、複数の第2の使用ライン2A1~2AXと、複数の第2のバックアップライン2B1~2BYと、複数の出力ライン2T1~2TXと、制御器211とを備える。ここで、XおよびYはそれぞれ1より大きい正の整数である。
【0025】
本実施形態において、接続インターフェース110は複数の信号接点1D1~1DZを更に備え、接続インターフェース210は複数の信号接点2D1~2DZを更に備える。ここで、「Z」は1より大きい正の整数であり、「Z」は「X」と「Y」との合計である。また、制御器111は、連結制御モジュール1111と処理モジュール1112とを備えていても差し支えなく、制御器211は、連結制御モジュール2111と処理モジュール2112とを備えていても差し支えない。
【0026】
本実施形態では、接続インターフェース110において、複数の受信ライン1R1~1RXは、制御器111の連結制御モジュール1111とシステム回路120との間に結合される。複数の第1の使用ライン1A1~1AXと複数の第1のバックアップライン1B1~1BYとは、制御器111の連結制御モジュール1111と複数の信号接点1D1~1DZとの間に接続される。
【0027】
更に、制御器111の処理モジュール1112は、連結制御モジュール1111と受信ライン1R1~1RXとに接続されている。本実施形態では、接続インターフェース210において、複数の出力ライン2T1~2TXは、制御器211の連結制御モジュール2111とシステム回路220との間に結合される。
【0028】
複数の第2の使用ライン2A1~2AXと複数の第2のバックアップライン2B1~2BYとは、制御器211の連結制御モジュール2111と複数の信号接点2D1~2DZとの間に接続される。更に、制御器211の処理モジュール2112は連結制御モジュール2111に接続さる。
【0029】
本実施形態では、接続インターフェース110の第1の使用ライン1A1~1AXと第1のバックアップライン1B1~1BYとは、信号接点1D1~1DZに1対1で接続される。接続インターフェース210の第2の使用ライン2A1~2AXと第2のバックアップライン2B1~2BYとは信号接点2D1~2DZと1対1で接続される。
【0030】
また、ブリッジ基板300の接続ラインL1~LZは、接続インターフェース110の信号接点1D1~1DZと接続インターフェース210の信号接点2D1~2DZとの間にも1対1で接続される。
【0031】
本実施態様では、初期状態において、接続インターフェース110の制御器111は、第1の使用ラインが第1のバックアップラインによって分離されるように、信号接点1D1~1DZに結合される全てのラインを構成することができる。
【0032】
例えば、図2に示すように、信号接点1D1に接続されるラインが第1の使用ライン1A1として構成され、信号接点1D2に接続されるラインを第1のバックアップライン1B1として構成し、信号接点1D3に接続されたラインは、第1の使用ライン1A2等として構成され、以下このようにして構成される。
【0033】
これに対応するように、接続インターフェース210の制御器211も、第2の使用ラインが第2のバックアップラインによって分離されるように、信号接点2D1~2DZに接続される全てのラインを構成する。例えば、図2に示すように、信号接点2D1に接続されるラインが第2の使用ライン2A1として構成され、信号接点2D2に接続されるラインを第2のバックアップライン2B1として構成し、信号接点2D3に接続されたラインを第2の使用ライン2A2として配置し、以下このような順序で構成される。
【0034】
したがって、接続インターフェース210の第1の使用ライン1A1は、接続ラインL1を介して接続インターフェース210の第2の使用ライン2A1に接続され、接続インターフェース210の第1のバックアップライン1B1は、接続ラインL2を介して接続インターフェース210の第2のバックアップライン2B1に接続される等といった順序で続く。ただし、本発明はこれに限られるものでは無い。
【0035】
他の実施形態では、接続インターフェース110の制御器111は、信号接点1D1~1DZに接続された全てのラインを、2本の使用ライン毎にバックラインによって分離されるように構成することもできる。同様に、接続インターフェース210の制御器211は、2本の使用ライン毎にバックラインによって分離されるように、信号接点2D1~2DZに結合される全てのラインを構成することもできる。
【0036】
例えば、制御器111は、信号接点1D1に接続されたラインを第1の使用ライン1A1として配置し、信号接点1D2に接続されたラインを第1の使用ライン1A2として配置し、信号接点1D3に接続されたラインを第1のバックアップライン1B1等として構成される。
【0037】
同様に、制御器211は、信号接点2D1に接続されたラインを第2の使用ライン2A1として構成し、信号接点2D2に接続されたラインを第2の使用ライン2A2として配置し、信号接点2D3に接続されたラインを第2のバックアップライン2B1として構成し、その他も同様の方法にて行う。
【0038】
このため、接続インターフェース210の第1の使用ライン1A1は、接続ラインL1を介して接続インターフェース210の第2の使用ライン2A1に接続され、接続インターフェース210の第1の使用ライン1A2は、接続ラインL2を介して接続インターフェース210の第2の使用ライン2A2に接続されており、接続インターフェース210の第1のバックアップライン1B1は、接続ラインL3を介して接続インターフェース210の第2のバックアップライン2B1に接続されており、以下もこのようにして接続する。
【0039】
次に、図3を参照して説明する。ここで、図3は本発明のラインの接続方法のフローチャートである。図1から図3に示すように、接続インターフェース110および/または接続インターフェース210は任意の実施形態のラインの接続方法を実現(執行)することができる。なお、図3に加えて、適宜図4から図7を参照して図3のフローチャートを用いた説明を補足する。ここで、図4から図7はいずれもサンプリングクロックおよびトレーニング資料の概略図である。
【0040】
本実施形態では、正式な送信の前に、制御器111は、第1の使用ライン1A1~1AXと第1のバックアップライン1B1~1BYのそれぞれに対して校正トレーニングを実行しても良い(ステップS10)。その結果、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジおよび/または立下りエッジを各データの中央位置に当てる(位置決めする)ことができる。
【0041】
具体的には、一例として、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジを利用して、第1の使用ライン1A1に対して校正トレーニングを行う場合、既知のデータパターンのトレーニング資料(トレーニングデータ)E1を第1の使用ライン1A1上で伝送することができ、例えば「010」であり、図4に示すように、このときトレーニング資料E1のデータ「1」にサンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジが当たる。
【0042】
まず、制御器111の処理モジュール1112は、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジの左側と右側とにそれぞれ左インジケーターG1と右インジケーターG2とを設定することができる。そして、図5に示すように現在のデータ「1」の境界まで左インジケーターG1と右インジケーターG2とをそれぞれ調整する。
【0043】
ここで、処理モジュール1112は、左インジケーターG1でサンプリングされたデータが「0」であるかどうかに基づいて、データ「1」の左側の境界に調整されたかどうかを判断することができ、また、右インジケーターG2でサンプリングされたデータが「0」であるか否かにより、データ「1」の右側の境界に調整されたかどうかを判断する。
【0044】
その後、図6に示すように、処理モジュール1112は、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジをデータ「1」の中心にヒット(位置決め)できるように、左インジケーターG1と右インジケーターG2との間の距離に基づいて、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジを調整することができる。
【0045】
第1の使用ライン1A2~1AXおよび第1のバックアップライン1B1~1BYの残りの校正トレーニングは、第1の使用ライン1A1の校正トレーニングを参考にすれば足りるため、ここでは繰り返さない。同様に、正式な送信の前に、制御器211は、第2の使用ライン2A1~2AXと第2のバックアップライン2B1~2BYのそれぞれに対して校正トレーニングを実行することもできる。その結果、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジおよび/または立下りエッジを各データの中心位置に当てる(位置決めする)ことができる。
【0046】
ここで、第2の使用ライン2A1~2AXおよび第2のバックアップライン2B1~2BYに対する校正トレーニングは、上記の記載が参考となるので、ここでは繰り返さない。
【0047】
本実施形態では、初期状態では、接続インターフェース110の受信ライン1R1~1RXのそれぞれは、第1の使用ライン1A1~1AXの1つに対応する。例えば、受信ライン1R1は第1の使用ライン1A1に対応し、受信ライン1R2は第1の使用ライン1A2に対応し、受信ライン1R3は第1の使用ライン1A3に対応し、以下同様である。
【0048】
また、制御器111の処理モジュール1112は、連結制御モジュール1111により、受信ライン1R1~1RXと、対応する第1の使用ライン1A1~1AXを1対1で接続させる(ステップS20)。同様に、接続インターフェース210の出力ライン2T1~2TXのそれぞれは、第2の使用ライン2A1~2AXのいずれかに対応する。
【0049】
例えば、出力ライン2T1は第2の使用ライン2A1に対応し、出力ライン2T2は第2の使用ライン2A2に対応しても差し支えなく、出力ライン2T3は第2の使用ライン2A3に対応してもよい。また、制御器211の処理モジュール2112は、連結制御モジュール2111により、出力ライン2T1~2TXと、対応する第2の使用ライン2A1~2AXとを1対1で接続させる。
【0050】
本実施形態では、送信が開始されると、図1のダイ200のシステム回路220は図2に示す複数の出力データTOを生成し、それらを出力ライン2T1~2TXと第2の使用ライン2A1~2AXとを通じて出力することができる。ここで、ダイ200が出力する複数の出力データTOは、ブリッジ基板300(図1)内の第2の使用ライン2A1~2AXに接続された接続ラインL1~LZを介してダイ100に送信することができる。
【0051】
更に、第2の使用ライン2A1~2AXに結合された接続ラインL1~LZを介してダイ100に送信される複数の出力データTOは、第1の使用ライン1A1~1AXと受信ライン1R1~1RXとを介してシステム回路120に順次送信される。
【0052】
本実施形態では、送信後、ダイ100内の制御器111の処理モジュール1112は、第1の使用ライン1A1~1AXのそれぞれにおけるデータ送信ステータスをモニタリングし(ステップS30)、最初に使用される各第1の使用ライン1A1~1AXのデータ伝送の状況に応じて、不健全ライン(つまり異常があるレーンであって、データ転送の状態が悪いレーン)であるかどうかを判断する。
【0053】
本実施態様では、この時点で、第1の使用ライン1A1~1AXが受信ライン1R1~1RXに接続されるため、処理モジュール1112は、各受信ライン1R1~1RXのデータ送信状態をモニタリングすることにより、各第1の使用ライン1A1~1AXのデータ送信の状態をモニタリング(監視)することができる。
【0054】
本実施態様では、処理モジュール1112は、全ての第1の使用ライン1A1~1AXを同期するようにモニタリングすることができる。また、他の実施形態では、処理モジュール1112は、全ての第1の使用ライン1A1~1AXを所定の順序で順次モニタリングすることもできる。
【0055】
本実施形態では、一例として第1の使用ライン1A1をモニタリングするとき、処理モジュール1112は、図7に示すモニタリングウィンドウW1を介して第1の使用ライン1A1のデータ送信の状況をモニタリングすることができる。ここで、モニタリングウィンドウW1は、上述した校正トレーニングで取得できる。
【0056】
具体的には、前回の校正トレーニングにおいて、処理モジュール1112は、データ「1」の中心位置に当たる(位置決めする)ようにサンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジを調整した後、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジを中心とすることができる。左インジケーターG1と右インジケーターG2の境界をそれぞれデータ「1」に合わせてデータアイ(data eye)を取得する。
【0057】
その後、処理モジュール1112は、図7に示すように、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジ付近のデータアイに基づいて左インジケーターG1と右インジケーターG2の位置を調整し、モニタリングウィンドウW1の幅を設定する。
【0058】
たとえば、前回の校正トレーニングで取得したデータアイが100ピコ秒(ps)の場合、処理モジュール1112は、左インジケーターG1と右インジケーターG2を、それぞれ、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジ(すなわち、1/4データアイ)から20ピコ秒離れた位置に調整することができ、モニタリングウィンドウW1の幅は40ピコ秒(すなわち、左インジケーターG1と右インジケーターG2との間の距離)とする。
【0059】
中間測定を行う際には、処理モジュール1112は、左インジケーターG1、サンプリングクロックCLK、および右インジケーターG2を使用して、それぞれ、第1の使用ライン1A1上のデータをサンプリングすることができる。
【0060】
そして、左インジケーターG1によってサンプリングされたデータがサンプリングクロックCLKによってサンプリングされたデータと同じかどうかに基づいて、同様に第1の使用ライン1A1のデータの伝送状態は、サンプリングクロックCLKによりサンプリングされたデータと、右インジケーターG2によりサンプリングされたデータとが同一であるか否かによって判定される。
【0061】
具体的には、処理モジュール1112は、排他的論理和ゲート(XOR gate)を使用して、左インジケーターG1によってサンプリングされたデータがサンプリングクロックCLKによってサンプリングされたデータと同じであるかどうかを判断し、他の排他的論理和ゲートを使用して、サンプリングクロックCLKによってサンプリングされたデータが右インジケーターG2によってサンプリングされたデータと同じであるかどうかを判断する。
【0062】
2つの排他的論理和ゲートの出力が両方とも論理値が「0」である場合、第1の使用ライン1A1のデータ伝送状態が良好であることを示す。いずれかの排他的論理和ゲートの出力の論理値が「1」の場合、第1の使用ライン1A1上のデータ送信状態にデータオフセットまたはナローイングがあることを意味する。次に、処理モジュール1112は、第1の使用ライン1A1が不健全ラインであると判定する。
【0063】
ここで、左インジケーターG1でサンプリングしたデータとサンプリングクロックCLKでサンプリングしたデータが同じかどうかを判定すると、排他的論理和ゲートは論理値「0」を出力する。そして、サンプリングクロックCLKでサンプリングしたデータと、右インジケーターG2でサンプリングしたデータが同じかどうかを判定し、排他的論理和ゲートは論理値「1」を出力し、データ転送が発生したことを示す。
【0064】
左インジケーターG1でサンプリングしたデータと、サンプリングクロックCLKでサンプリングしたデータが同じかどうかを判定すると、排他的論理和ゲートが論理値「1」を出力する。そして、サンプリングクロックCLKでサンプリングしたデータと右インジケーターG2でサンプリングしたデータが同じかどうかを判定し、排他的論理和ゲートは論理値「0」を出力し、データが後方にシフトしたことを示す。
【0065】
そして、左インジケーターG1でサンプリングしたデータとサンプリングクロックCLKでサンプリングしたデータが同じかどうかを判定すると、排他的論理和ゲートは論理値「1」を出力し、サンプリングクロックCLKでサンプリングしたデータと、右インジケーターG2でサンプリングしたデータが同じかどうかを判定し、排他的論理和ゲートは論理値「1」を出力し、データの絞り込みを意味する。
【0066】
なお、このとき各第1の使用ライン1A1~1AXのデータ伝送状態は、各第1の使用ライン1A1~1AXに接続される接続ラインL1~LZのデータ伝送状態も表す。
【0067】
このため、第1の使用ライン、例えば第1の使用ライン1A1が不健全ラインであると判定された場合、第1の使用ライン1A1に接続される接続ラインL1も不健全ラインであることを意味する。つまり、伝送ロスや接続ラインL1の損傷等の問題が発生する可能性がある。他の第1の使用ライン1A2~1AXのモニタリングは、第1の使用ライン1A1のモニタリングの仕方が参考になるので、ここでは繰り返さない。
【0068】
本実施形態では、接続インターフェース110の処理モジュール1112が、第1の使用ライン、例えば、第1の使用ライン1A1が異常なライン(すなわち、データ送信状態が悪いライン)であることを検出すると、第1の使用ライン1A1を不健全ライン(異常ライン)として設定し(例えば、各ラインの状態を表すテーブルにおいて第1の使用ライン1A1の状態を不健全ラインに設定するが、これに限定されない)、連結制御モジュール1111に、第1の使用ライン1A1を不健全ラインに接続させる。不健全ラインの受信ライン(第1の使用ライン1A1に接続された受信ライン1R1)を第1のバックアップライン1B1~1BYのいずれか接続する(ステップS40)。
【0069】
これにより、データ(例えば、出力データTOや後述する入力データ)を、データ伝送状態の悪い第1の使用ライン1A1から、データ伝送状態の良い第1のバックアップライン(すなわち、これにより、ダイ200の出力データTOや、後述する入力データを、データ伝送状態の悪い元の接続ラインL1から、伝送状態が良好な第1のバックアップラインに接続された接続ラインからダイ100に転送させる)ので、データの品質を向上させることができる。
【0070】
また、第1の使用ラインのデータの送信状況をモニタリングしているため、損傷しそうな接続ラインを早期に発見することができ、他の接続ラインと第1のバックアップラインを伝送に使用するので、接続ラインの損傷によりダイ100とダイ200との間のデータ伝送が中断されないように、伝送システム1の高速伝送を維持することができる。なお、本実施形態では、伝送速度は少なくとも12Gbpsであり得る。
【0071】
本実施形態では、接続インターフェース110の受信ライン1R1~1RXのそれぞれは、少なくとも1つの専用の第1のバックアップラインに対応してもよい。そして、各受信ライン1R1~1RXに対応する第1のバックアップラインは互いに異なる。
【0072】
第1のバックアップラインに対応する各受信ラインを例にとると、例えば、受信ライン1R1は第1のバックアップライン1B1に対応し、受信ライン1R2は第1のバックアップライン1B2に対応し、受信ライン1R3は第1のバックアップライン1B3に対応し、以下同様の要領で決められる。
【0073】
同様に、接続インターフェース210の出力ライン2T1~2TXのそれぞれは、少なくとも1つの専用の第2のバックアップラインに対応し得る。また、各出力ライン2T1~2TXに対応する第2のバックアップラインも互いに異なる。
【0074】
第2のバックアップラインに対応する各出力ラインを例にとると、例えば、出力ライン2T1は第2のバックアップライン2B1に対応し、出力ライン2T2は第2のバックアップライン2B2に対応し、出力ライン2T3は第2のバックアップライン2B3に対応し、以下同様にして定められる。
【0075】
本実施形態では、接続インターフェース210の連結制御モジュール2111は、出力ライン2T1~2TXのそれぞれを、対応する第2の使用ラインおよび少なくとも1つの専用の第2のバックアップラインに直接接続することができる。
【0076】
専用の第2のバックアップラインに対応する各出力ラインを一例にとると、例えば、図8に示すように、出力ライン2T1を第2の使用ライン2A1と第2のバックアップライン2B1とに接続することができ、出力ライン2T2は、第2の使用ライン2A2と第2のバックアップライン2B2とに接続することができ、出力ライン2T3は第2のバックアップライン2B3に相当し、以下このようにして決められる。なお、ここで、図8は伝送システムの実施形態の概略図である。
【0077】
換言すると、接続インターフェース210の各出力ライン上には出力データTOのための2つの伝送線があり、そのうちの1つは、出力ラインに接続された第2の使用ラインであり、ブリッジ基板300に接続された接続ラインを介して、接続インターフェース110に接続された第1の使用ラインに伝送される。
【0078】
他方は、出力ラインを介して第2のバックアップラインに接続され、ブリッジ基板300内に接続された接続ラインを介して接続インターフェース110に接続される第1のバックアップラインに伝送される。換言すると、接続インターフェース110の各第1の使用ラインとその専用の第1のバックアップラインとは、接続インターフェース210の同じ出力ラインを介して出力された出力データTOを受信することとなる。
【0079】
また、接続インターフェース110内の連結制御モジュール1111は、複数のマルチプレクサM1~MXを備えていてもよく、各マルチプレクサM1~MXは、受信ライン1R1~1RXのうちの1つに対応する。
【0080】
ここで、各マルチプレクサは、対応する受信ラインと、受信ラインに対応する第1の使用ラインと第1のバックアップラインとの間に接続される。
【0081】
例えば、図8に示すように、マルチプレクサM1の2つの入力端子はそれぞれ第1の使用ライン1A1と第1のバックアップライン1B1とに接続され、マルチプレクサM1の出力端子は受信ライン1R1に接続される。
【0082】
マルチプレクサM2の2つの入力端子はそれぞれ第1の使用ライン1A2と第1のバックアップライン1B2とに接続され、マルチプレクサM2の出力端子は受信ライン1R2に接続され、以下同様にして定められる。
【0083】
ここで、初期状態では、処理モジュール1112は、マルチプレクサM1~MXに受信ライン1R1~1RXを第1の使用ライン1A1~1AXに接続させる。
【0084】
更に、図3のフローチャートのステップS40において、図8の処理モジュール1112は、不健全ラインに接続されたマルチプレクサに、受信ラインを対応する第1のバックアップラインに再接続させる。
【0085】
第1の使用ライン1A3として不健全ラインを一例にとると、処理モジュール1112は、ステップS40でマルチプレクサM3に接続を切り替えさせる。受信ライン1R3は、第1の使用ライン1A3への接続から第1のバックアップライン1B3への接続に変更される。
【0086】
これにより、接続インターフェース110の受信ライン1R3は、接続インターフェース210の出力ライン2T3から出力される出力データTOを、第1のバックアップライン1B3から接続ラインL6を介して受信することができる。
【0087】
本実施形態では、図9に示すように、接続インターフェース110において、受信ライン1R1~1RXのそれぞれは、第1の使用ライン1A1~1AXのうちの1つに対応する。そして、受信ライン1R1~1RXは、複数の受信ライングループG11~G1Mに分割することができる。
【0088】
ここで、受信ライングループG11~G1Mのそれぞれは、少なくとも2つの受信ラインを備え、受信ライングループG11~G1Mのそれぞれは、少なくとも1つの第1のバックアップラインに対応する。
【0089】
換言すると、同じ受信ライングループに対応する少なくとも1つの第1のバックアップラインは、受信ライングループ内の受信ラインによって共有されることになる。
【0090】
これに対し、接続インターフェース210では、出力ライン2T1~2TXのそれぞれが第2の使用ライン2A1~2AXのいずれかに対応し、出力ライン2T1~2TXを複数の出力ライングループG21~G2Mに分割することができる。
【0091】
ここで、出力ライングループG21~G2Mのそれぞれは、少なくとも2つの出力ラインを備え、そして、各出力ライングループG21~G2Mは、少なくとも1つの第2のバックアップラインに対応することができる。換言すれば、同じ出力ライングループに対応する少なくとも1つの第2のバックアップラインは、出力ライングループ内の出力ラインによって共有されることになる。
【0092】
更に、受信ライングループG11~G1Mのそれぞれは、出力ライングループG21~G2Mのうちの1つに対応することができる。ここで、各受信ライングループに含まれる受信ラインの数は、対応する出力ライングループに含まれる出力ラインの数と同じであり、各受信ライングループに対応する第1のバックアップラインの数は、対応する出力ライングループに対応する第2のバックアップラインの数と同じである。
【0093】
受信ライングループG11~G1Mのそれぞれは、3つの受信ラインを備え、2つの第1のバックアップラインに対応し、一例として、各出力ライングループG21~G2Mが3本の出力ラインを備え、2本の第2のバックアップラインに対応する場合、一例として、受信ライングループG11は、受信ライン1R1,1R2,1R3を備え、第1のバックアップライン1B1,1B2に対応する。
【0094】
受信ライングループG12は、受信ライン1R4,1R5,1R6を備え、第1のバックアップライン1B3,1B4等に対応することができる。同様に、出力ライングループG21は、出力ライン2T1,2T2,2T3を備え、第2のバックアップライン2B1,2B2に対応することができ、出力ライングループG22は、出力ライン2T4,2T5,2T6を備え、第2のバックアップライン2B3,2B4に対応することができ、以下このようにして決められる。
【0095】
図1図3および図10を参照して説明する。ここで、図10は伝送システムの実施形態の概略図である。本実施形態では、接続インターフェース110は、4つの受信ライン1R1~1R4、4つの第1の使用ライン1A1~1A4、および4つの第1のバックアップライン1B1~1B4を備える。また、接続インターフェース210は、説明のための一例として、4本の出力ライン2T1~2T4、4本の第2の使用ライン2A1~2A4、および4本の第2のバックアップライン2B1~2B4を備える。
【0096】
接続インターフェース110において、受信ライングループG11は、受信ライン1R1,1R2を備え、第1のバックアップライン1B1,1B2に対応する。また、受信ライングループG12は、受信ライン1R3,1R4を備え、第1のバックアップライン1B3,1B4に対応してもよい。さらに、連結制御モジュール1111は、4つの3対1マルチプレクサM31~M34を備えることができる。
【0097】
ここで、3対1マルチプレクサM31の入力側は、第1の使用ライン1A1と第1のバックアップライン1B1,1B2とに接続されている。そして、3対1マルチプレクサM31の出力側は受信ライン1R1に接続されている。3対1マルチプレクサM32の入力側は、第1の使用ライン1A2と第1のバックアップライン1B1,1B2とに接続され、3対1マルチプレクサM32の出力側は、受信ライン1R2に接続される。
【0098】
3対1マルチプレクサM33の入力側は、第1の使用ライン1A3と第1のバックアップライン1B3,1B4とに接続されている。そして、3対1マルチプレクサM31の出力側は受信ライン1R3に接続されている。そして、3対1マルチプレクサM34の入力側は、第1の使用ライン1A4と第1のバックアップライン1B3、1B4,1B4とに接続されている。そして、3対1マルチプレクサM34の出力側は受信ライン1R4に接続されている。
【0099】
接続インターフェース210において、出力ライングループG21は、出力ライン2T1,2T2を備え、第2のバックアップライン2B1,2B2に対応する。そして、出力ライングループG22は、出力ライン2T3,2T4を備え、第2のバックアップライン2B3,2B4に対応する。
【0100】
ここで、連結制御モジュール2111は、出力ライン2T1を第2の使用ライン2A1に直接接続し、出力ライン2T2を第2の使用ライン2A2に直接接続し、出力ライン2T3を第2の使用ライン2A3に直接接続し、出力ライン2T4は第2の使用ライン2A4に直接接続されている。
【0101】
さらに、連結制御モジュール2111は、4つの2対1マルチプレクサM21~M24を備えることができる。ここで、2対1マルチプレクサM21,M22の入力側は両方とも出力ライン2T1,2T2に接続されている。2対1マルチプレクサM21の出力側は第2のバックアップライン2B1に接続されており、2対1マルチプレクサM22の出力側は第2のバックアップライン2B2に接続される。
【0102】
そして、2対1マルチプレクサM23,M24の入力側は出力ライン2T3,2T4に接続され、2対1マルチプレクサM23の出力側は第2のバックアップライン2B3に接続され、2対1マルチプレクサM24の出力側は、第2のバックアップライン2B4に接続されている。
【0103】
初期状態では、接続インターフェース110において、処理モジュール1112は、3対1マルチプレクサM31に受信ライン1R1を第1の使用ライン1A1に接続させる。その結果、3対1マルチプレクサM32が受信ライン1R2を第1の使用ライン1A2に接続する。3対1マルチプレクサM33が受信ライン1R3を第1の使用ライン1A3に接続するようにし、3対1マルチプレクサM34が受信ライン1R4を第1の使用ライン1A4に接続するようにする。
【0104】
このようにして、接続インターフェース210の出力ライン2T1上の出力データTOは、第2の使用ライン2A1、接続ラインL1、および第1の使用ライン1A1を介して受信ライン1R1に順次送信される。接続インターフェース210の出力ライン2T2上の出力データTOは、第2の使用ライン2A2、接続ラインL3、および第1の使用ライン1A2を介して受信ライン1R2に順次送信される。
【0105】
このようにして、接続インターフェース210の出力ライン2T1上の出力データTOは、第2の使用ライン2A1、接続ラインL1、および第1の使用ライン1A1を介して受信ライン1R1に順次送信される。
【0106】
接続インターフェース210の出力ライン2T2上の出力データTOは、第2の使用ライン2A2、接続ラインL3、および第1の使用ライン1A2を介して受信ライン1R2に順次送信される。
【0107】
接続インターフェース210の出力ライン2T3上の出力データTOは、第2の使用ライン2A3、接続ラインL5、および第1の使用ライン1A3を介して受信ライン1R3に順次送信される。そして、接続インターフェース210の出力ライン2T4上の出力データTOは、第2の使用ライン2A4、接続ラインL7、および第1の使用ライン1A4を介して受信ライン1R4に順次送信される。
【0108】
その後、接続インターフェース110の処理モジュール1112が、第1の使用ライン1A1が不健全ライン(異常なライン)であることを検出すると、処理モジュール1112は、第1の使用ライン1A1に基づいて出力交換リクエストH1を生成し、出力交換リクエストH1は、接続インターフェース110とブリッジ基板300内の接続インターフェース210との間に接続された通信ラインLT1を介して接続インターフェース210に送信される。
【0109】
接続インターフェース210の処理モジュール2112は、出力交換リクエストH1を受信した後、出力ライン2T1の出力経路が出力交換リクエストH1に基づいて変更すべきものであることを知る。したがって、処理モジュール2112は、2対1マルチプレクサM21に出力ライン2T1を第2のバックアップライン2B1に接続させる旨を選択し、または、2対1マルチプレクサM22に出力ライン2T1を第2のバックアップライン2B2に接続させる。
【0110】
ここで、処理モジュール2112は、事前に設定された仲裁設定(例えば、仲裁器を介して実装するが、これに限定されない)に基づいて選択を行うことができる。処理モジュール2112が、2対1マルチプレクサM22に出力ライン2T1を第2のバックアップライン2B2に接続させることを選択すると、処理モジュール2112は、第2のバックアップライン2B2に基づいて入力置換命令H2を生成し、入力置換命令H2は、ブリッジ基板300内の通信ラインLT1を介して接続インターフェース110に送信される。
【0111】
ここで、処理モジュール2112は、事前に設定された仲裁設定(例えば、仲裁器を介して実装するが、これに限定されない)に基づいて選択を行うことができる。
【0112】
処理モジュール2112が、2対1マルチプレクサM22に出力ライン2T1を第2のバックアップライン2B2に接続させることを選択すると、処理モジュール2112は、第2のバックアップライン2B2に基づいて入力置換命令H2を生成し、入力置換命令H2は、ブリッジ基板300内の通信ラインLT1を介して接続インターフェース110に送信される。
【0113】
接続インターフェース110の処理モジュール1112は、入力置換命令H2を受信した後、出力ライン2T1の出力データTOが代わりに第2のバックアップライン2B2および接続ラインL4を介して送信されることを知ることができる。したがって、処理モジュール1112は、3対1マルチプレクサM31に、代わりに第1のバックアップライン1B1を受信ライン1R1に接続させる。受信ライン1R2~1R4の接続方法の切換(リンク切換)は、上述した受信ライン1R1のリンク切換を参照できるため、ここでは繰り返さない。
【0114】
図1から図11を参照して説明する。ここで、図11はライン接続の方法の実施形態のフローチャートである。本実施形態では、接続インターフェース210において、制御器211の処理モジュール2112は、先ず、出力ライン2T1~2TXを介してシステム回路220から複素の出力データTOを受信することができ、出力ラインの少なくとも1つに基づいて、例えば、出力ライン2T1上の出力データTOはテストデータと結合されて入力データを生成する。
【0115】
その後、処理モジュール2112は、出力ライン2T1および/または第2のバックアップラインと接続された接続ラインに接続された第2の使用ライン2A1を通過し、入力されたデータは、接続インターフェース110において受信ライン1R1に接続された第1の使用ライン1A1または第1のバックアップラインに送信される。ここで、テストデータは、不健全ライン(異常な回線)を修理するために使用できる。
【0116】
本実施態様では、処理モジュール2112は、パターンジェネレータ(pattern generator)によって少なくとも1つの必要なテストデータを生成し、各テストデータを出力データTOに混ぜるように挿入して入力データを形成することができる。例えば、出力データTOには、1ナノ秒(ns)毎にテストデータが挿入される。
【0117】
このように、接続インターフェース110では、制御器111の処理モジュール1112が受信ライン1R1を介して入力データを受信した後、テストデータ部分が読み取られると、そのテストデータに基づいて、不健全ラインとして設定された全てのラインに対して修理プログラムを実行する(ステップS50)。
【0118】
修理プログラムが実行された後、制御器111の処理モジュール1112は、修理プログラムの実行後の不健全ラインの健全程度がデフォルト値より大きいか否かを判定する(ステップS60)。処理モジュール1112は、健全程度がデフォルト値より大きいと判断した場合、修理プログラムの実行が成功したことを意味し、このとき、処理モジュール1112は、不健全ラインを第1のバックアップラインに変更することができる(ステップS70)。
【0119】
逆に、健全程度が上記のデフォルト値以下であると判断された場合は、修理が失敗したことを意味する。このとき、処理モジュール1112は、不健全ライン(異常なレーン)を損傷レーンに変更することができる(ステップS80)。ここで、ラインが損傷レーンとして設定されると、処理モジュール1112は、今後そのレーンに対する修理プログラムの実行を行わない。
【0120】
具体的には、不健全ラインに対処するために、例えば、一例として第1の使用ライン1A1を使用して修理プログラムが実行される場合、制御器111の処理モジュール1112は、まず、既知のデータパターンのテストデータに従って、例えば、「010」とすると、左インジケーターG1と右インジケーターG2とが、例えばデータ「1」の境界に合わせて再調整される。
【0121】
その後、処理モジュール1112は、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジがデータ「1」の中心位置に当たる(位置決めする)ことができるように、左インジケーターG1と右インジケーターG2との間の距離に基づいて調整する。ここでの回復手順は、上述の校正トレーニングとほぼ同様である。つまり、不健全ライン(異常ライン)に対して修理プログラムを実行することは、不健全ラインに対して校正トレーニングを再実行することと同等である。
【0122】
次に、処理モジュール1112は、サンプリングクロックCLKの立ち上がりエッジ付近で左インジケーターG1と右インジケーターG2の境界をデータ「1」に調整して、現在のデータアイを取得する。その後、処理モジュール1112は、現在のデータアイを、元のデータアイ(すなわち、テストデータの元のデータアイ)の1/2等のプリセット値と比較する。
【0123】
現在のデータアイが元のデータアイの1/2より大きい場合、処理モジュール1112は、第1の使用ライン1A1を不健全ラインから健全なラインに変更することができる。これにより、第1の使用ライン1A1をバックアップラインとして使用することができる。例えば、ラインステータステーブルにおいて、第1の使用ライン1A1に対応するステータス値を2番目の値から1番目の値に変更し、ここで、1番目の値は健全なラインを表し、2番目の値は不健全ライン(異常なライン)を表す。
【0124】
そして、現在のデータアイが元のデータアイの1/2以下である場合、処理モジュール1112は、第1の使用ライン1A1を損傷レーンに変更することができる。例えば、損傷レーンのテーブルには、第1の使用ライン1A1が登録される。
【0125】
本実施形態では、接続インターフェース110は受信インターフェースと呼ばれることがあり、接続インターフェース210は送信インターフェースと呼ばれることがある。
【0126】
本実施形態では、ダイ100は、接続インターフェース110に加えて、接続インターフェース210を更に備えることができる。対照的に、ダイ200は、接続インターフェース210に加えて、接続インターフェース110を更に備えることができる。さらに、ダイ100の接続インターフェース210は、通信のためにブリッジ基板300の他の組の接続ラインL1-LZを介してダイ200の接続インターフェース110に接続することができる。
【0127】
換言すると、各ダイは受信インターフェースと送信インターフェースを備えることができ、1つのダイの受信インターフェースは、一組の接続ラインL1-LZを通じて他のダイの送信インターフェースに接続することができる。
【0128】
他の実施形態としては、ダイ100は、接続インターフェース110の処理モジュール1112と接続インターフェース210の処理モジュール2112とを単一の処理モジュールに統合しても差し支えない。
【0129】
なお、他の実施形態としては、処理モジュール1112および/または処理モジュール2112は、例えば、組み込みコントローラ(Embed Controller,EC)、システムオンチップ(SoC)、中央処理装置(CPU)、マイクロコントローラ(MCU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、アプリケーションプロセッサ(Application Processor,AP)、デジタル信号処理デバイス(Digital Signal Processor,DSP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、またはその他の適切な電子コンポーネントで実現しても差し支えない。
【0130】
以上のように、任意の実施形態に適用可能なダイ・トゥ・ダイに用いられる接続インターフェース、およびその接続方法は、受信ライン1R1~1RXに接続された第1の使用ライン1A1~1AXのそれぞれにデータを送信し、送信状態をモニタリングすることができる。そして、第1の使用ラインが不健全ライン(異常回線)であることが検出された場合には、その不健全ラインに接続されていた受信ラインを第1のバックアップライン1B1~1BYのいずれかに接続するように変更する。
【0131】
このように、データ伝送状態の悪い第1の使用ラインから、データ伝送状況の良い第1のバックアップラインにデータを変更することができるため、データ伝送の品質を向上させることができる。
【0132】
また、第1の使用ラインのデータ送信状況をモニタリングすることにより、これに基づいて、処理モジュール1112は、ブリッジ基板300内で損傷しそうな接続ラインを事前に見つけ出し、他の接続ラインと第1のバックアップラインを送信に使用することができ、ダイ100とダイ200との間のデータ伝送は、接続ラインの損傷によって中断されず、伝送システム1の高速伝送を維持できる。
【0133】
本願の技術内容は、好ましい実施形態と共に上記のように示されているが、これらの実施形態は本発明の範囲を限定するものではなく、当業者が本発明の趣旨を逸脱しない範囲で何らかの変更や修正を加えたものであっても技術的範囲に含まれる。また、本発明の保護範囲は特許請求の範囲に基づいて解釈される。
【符号の説明】
【0134】
1 伝送システム
100、200 ダイ
110、210 接続インターフェース
111 制御器
1111 連結制御モジュール
1112 処理モジュール
120、220 システム回路
211 制御器
2111 連結制御モジュール
2112 処理モジュール
300 ブリッジ基板
1A1-1AX 第1の使用ライン
1B1-1BY 第1のバックアップライン
1R1-1RX 受信ライン
2A1-2AX 第2の使用ライン
2B1-2BY 第2のバックアップライン
2T1-2TX 出力ライン
CLK サンプリングクロック
1D1-1DZ 信号接点
2D1-2DZ 信号接点
E1 トレーニング資料
G1 左インジケーター
G11-G1M 受信ライングループ
G21-G2M 出力ライングループ
G2 右インジケーター
H1 出力交換リクエスト
H2 入力置換命令
L1-LZ 接続ライン
LT1 通信ライン
M1-MX マルチプレクサ
M21-M24 2対1マルチプレクサ
M31-M34 3対1マルチプレクサ
TO 出力データ
W1 モニタリングウィンドウ
S10-S80 ステップ
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