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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016351
(43)【公開日】2025-01-31
(54)【発明の名称】エコフレンドリー頭足類釣り用エギ
(51)【国際特許分類】
   A01K 85/00 20060101AFI20250124BHJP
   A01K 85/18 20060101ALI20250124BHJP
【FI】
A01K85/00 301A
A01K85/18
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024093713
(22)【出願日】2024-06-10
(31)【優先権主張番号】10-2023-0095463
(32)【優先日】2023-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524220610
【氏名又は名称】キム、ウォン ジュ
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【弁理士】
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】キム、ウォン ジュ
【テーマコード(参考)】
2B307
【Fターム(参考)】
2B307BA12
2B307BA14
2B307BA23
2B307BA28
2B307BA29
2B307BA46
2B307BA51
2B307BA70
(57)【要約】      (修正有)
【課題】頭足類を捕獲するための釣り用エギを提供する。
【解決手段】第1胴体の後端と所定間隔離隔し、第1捕獲部と連結される第2胴体、第2胴体の後端に形成されるポケット部、ポケット部に脱着可能に設置される第2捕獲部、第1胴体の後端周縁側から後端に延びて第1捕獲部を囲むように位置する第1隠しガイド、第2胴体の後端周縁側から後端に延びて第2捕獲部を囲むように位置する第2隠しガイドを含む頭足類釣り用エギ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1胴体(100);
前記第1胴体(100)の後端に位置する第1捕獲部(110);
前記第1胴体(100)の後端と所定間隔離隔し、前記第1捕獲部(110)と連結される第2胴体(200);
前記第2胴体(200)の後端に形成されるポケット部(230);
前記ポケット部(230)に脱着可能に設置される第2捕獲部(210);
前記第1胴体(100)の後端周縁側から後端に延びて前記第1捕獲部(110)を囲むように位置する第1隠しガイド(120);及び
前記第2胴体(200)の後端周縁側から後端に延びて前記第2捕獲部(210)を囲むように位置する第2隠しガイド(220);を含む、頭足類釣り用エギ。
【請求項2】
前記第1捕獲部(110)と第2胴体(200)を連結するヒンジ部(300)をさらに含む、請求項1に記載の頭足類釣り用エギ。
【請求項3】
前記ポケット部(230)に前記第2捕獲部(210)の代わりに挿入される浮力調節部材(250)をさらに含む、請求項1に記載の頭足類釣り用エギ。
【請求項4】
前記浮力調節部材(250)の材質または前記浮力調節部材(250)が前記ポケット部(230)に挿入される深さに応じて浮力が調節される、請求項3に記載の頭足類釣り用エギ。
【請求項5】
前記ポケット部(230)の内周面に突出形成される固定突起(231)をさらに含む、請求項1または3に記載の頭足類釣り用エギ。
【請求項6】
前記第1胴体(100)に貫通形成される挿入ホール(131)、及び前記挿入ホール(131)に挿入される発光部材(130)をさらに含む、請求項1に記載の頭足類釣り用エギ。
【請求項7】
前記挿入ホール(131)の内周面に位置する反射部材をさらに含む、請求項6に記載の頭足類釣り用エギ。
【請求項8】
前記第1胴体(100)下部の一側に位置する重り連結部(102)をさらに含む、請求項1に記載の頭足類釣り用エギ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頭足類を捕獲するための釣り用エギに関する。
【背景技術】
【0002】
頭足類(Cephalopoda)は、タコ、イカ、オウムガイ、テナガダコなどを指すもので、無脊椎軟体動物の生物群である。
【0003】
頭足類を捕獲するために、釣りにエギを結束して使用される。エギは、一般に、円筒状、流線形または魚の形状で構成され、末端の部分に釣り針を放射状に配置した捕獲部が設けられる。
【0004】
このように準備されたエギを水中に沈めると、イカ、テナガダコなどの頭足類がこれをエサと勘違いして食べようとして足でエギを抱え、足または胴体が捕獲部にかかって捕獲される。
【0005】
このようなエギの場合、釣り針状の捕獲部が端部に露出しているため、水中に入れて釣りをする場合、水中の廃網や、ロープ、海草などが捕獲部にかかるようになり、これを除去するのに手間がかかり、ひどい場合は、捕獲部が損傷することが発生し、廃網にかかった捕獲部のため、漁民と釣り人の間に紛争が発生することもある。また、廃網などにより失われるエギは、海の環境を汚染させる要因にもなる。
【0006】
特許文献1には、胴体端部と中間部分の二ヶ所に捕獲部を設けたエギが開示される。
【0007】
しかし、特許文献1のエギは、捕獲部の設置個数を増やして釣果向上の効果があるが、二ヶ所の捕獲部が全部露出されており、前記捕獲部が廃網や、ロープ、海草などがかかる可能性がさらに高くなるという短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】KR10-2021-0112781A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
これに対し、本発明は、前記従来の問題点に着眼し、これを解決するために案出されたものであり、釣果を向上させながらも、捕獲部が他の物体にかかることを防止する頭足類釣り用エギを提供してエギの損失を減らし、環境にやさしいレジャー文化を拡散しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために、本発明は、第1胴体;前記第1胴体の後端に位置する第1捕獲部;前記第1胴体の後端と所定間隔離隔し、前記第1捕獲部と連結される第2胴体;前記第2胴体の後端に形成されるポケット部;前記ポケット部に脱着可能に設置される第2捕獲部;前記第1胴体の後端周縁側から後端に延びて前記第1捕獲部を囲むように位置する第1隠しガイド;及び前記第2胴体の後端周縁側から後端に延びて前記第2捕獲部を囲むように位置する第2隠しガイド;を含む頭足類釣り用エギを提供する。
【0011】
前記第1捕獲部と第2胴体を連結するヒンジ部をさらに含むことが好ましい。
【0012】
前記ポケット部に前記第2捕獲部の代わりに挿入される浮力調節部材をさらに含むことが好ましい。
【0013】
前記浮力調節部材の材質または前記浮力調節部材が前記ポケット部に挿入される深さに応じて浮力が調節されることが好ましい。
【0014】
前記ポケット部の内周面に突出形成される固定突起をさらに含むことが好ましい。
【0015】
前記第1胴体に貫通形成される挿入ホール、及び前記挿入ホールに挿入される発光部材をさらに含むことが好ましい。
【0016】
前記挿入ホールの内周面に位置する反射部材をさらに含むことが好ましい。
【0017】
前記第1胴体下部の一側に位置する重り連結部をさらに含むことが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明による頭足類釣り用エギによると、次のような効果を得ることができる。
釣り針のような構造からなる捕獲部の周りを隠しガイドで包むように構成し、頭足類から捕獲部を掩蔽でき、捕獲部が水中に存在する廃網や、ロープ、海草などにかかって失われることを防止することができる。
【0019】
エギの胴体を二つの部分に分け、ヒンジ部を中心にヒンジ動作が可能なように連結して水中で実際に生きている餌のような動作が可能であり、頭足類の誘引効果を高めることができる。
【0020】
反射部材及び発光部材の構成を通じて頭足類の誘引効果を得ることにより、釣果を向上し、また、エギ自らの視認性を高めて水の外からエギの位置を容易に把握することができる。
【0021】
ポケット部に挿入される浮力調節部材の素材や挿入の深さを調節することにより、潮流の変化や水深に応じてエギの浮力を調整し、エギが水中で適切な角度を維持できるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施例による頭足類釣り用エギの全体斜視図である。
図2】本発明の一実施例による頭足類釣り用エギの全体側面図である。
図3】本発明の一実施例による頭足類釣り用エギの一部斜視図であり、発光部材が挿入ホールに挿入される様子を示す。
図4】本発明の一実施例による頭足類釣り用エギの背面図であり、第2隠しガイドがない状態でポケット部の様子を示す。
図5】本発明の一実施例による頭足類釣り用エギの一部側面図であり、浮力調節部材がポケット部に挿入される深さが変わる様子を示す。
図6】本発明の一実施例による頭足類釣り用エギの一部側面図であり、浮力調節部材がポケット部に挿入される深さが変わる様子を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の前記のような目的、特徴及び他の長所は、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳細に説明することによりさらに明白になるだろう。その過程で図面に示された線の太さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜上誇張して示されることがある。また、後述する用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、これは、ユーザ、オペレータの意図または慣例によって異なることがある。したがって、このような用語の定義は、本明細書の全般にわたる内容に基づいて記述されるべきである。
【0024】
また、記述される実施例は、発明の説明のために例示的に提供されるものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0025】
以下、添付された図面を参照し、本発明の一実施例による頭足類釣り用エギについて詳しく説明する。
【0026】
図1及び図2に示されるように、本発明の一実施例による頭足類釣り用エギは、第1胴体100、第1捕獲部110、第2胴体200、第2捕獲部210、第1隠しガイド120、及び第2隠しガイド220を含む。
【0027】
本発明の一実施例による頭足類釣り用エギは、大きく第1胴体100と第2胴体200に区分される。
【0028】
第1胴体100は、その前端が釣り糸10に連結される。第1胴体100の前端には第1胴体100と釣り糸10を連結する糸連結部101が位置することができる、
【0029】
本明細書では、図1のように、釣り糸10が連結される側を前端、その反対側を後端として説明する。
【0030】
第1胴体100は、前端側を頂点とする円錐形で構成できるが、これに限定されるものではなく、魚の頭形状などを模した形態で構成することができる。
【0031】
第1胴体100の後端には、第1捕獲部110が位置する。
【0032】
図1及び図2に示されるように、第1捕獲部110は、第1胴体100の後端から所定の長さが延びて位置し、エギに接近するか、またはエギを抱えた頭足類の口、足などの身体部位がかかって捕獲できるように多数の針がフック状に曲がって放射状になって配置される。
【0033】
第1胴体100下部の一側には、重り連結部102が位置する。重り連結部102は、リング状に構成されるが、これに限定されるものではなく、重りなど重量を有する構成を連結できる形態で構成されれば良い。
【0034】
重りなどの所定重量を有する構成を重り連結部102に連結して使用することにより、操業状況などに応じて、水中でエギの水平を容易に維持することができる。
【0035】
第1胴体100には、挿入ホール131が位置する。挿入ホール131は、第1胴体100の一側に貫通形成される。
【0036】
挿入ホール131には、発光部材130が挿設される。発光部材130は、棒状で形成され、挿入ホール131の一側から他側に挿入されて貫通した状態で配置される。
【0037】
発光部材130は、光を出す構成であり、小型バッテリー及びLEDなどが内蔵されるか、または蛍光材質または夜光材質などで構成することができる。
【0038】
また、挿入ホール131の内周面には、光を反射する反射部材が位置する。反射部材は、光を反射する材質のステッカーや塗料などが塗布されることにより構成される。
【0039】
頭足類は、光や光を反射する物体に誘引される傾向があるが、発光部材130及び反射部材の構成を通じて頭足類の誘引効果を得ることにより釣果を向上でき、また、エギ自らの視認性を高めて水の外からエギの位置を容易に把握することができる。
【0040】
第1隠しガイド120は、第1胴体100の後端周縁側から後端側に向かって延びる。
【0041】
具体的には、第1隠しガイド120は、多数の長板の形態で形成され、多数の第1隠しガイド120が所定間隔を置いて第1胴体100後端の周縁側に沿って配置され、第1捕獲部110を囲むように位置する。
【0042】
図1及び図2に示されるように、第1隠しガイド120は、曲面を有するように構成でき、また、弾性を有する部材で構成され、第1捕獲部110の修理などを容易にすることができる。
【0043】
第1隠しガイド120が第1捕獲部110の周りを包むように構成されることにより、頭足類から捕獲部を掩蔽でき、また、水中に存在する廃網や、ロープ、海草などにかかって失われることを防止することができる。
【0044】
第2胴体200は、第1胴体100の後端に位置する。具体的には、第2胴体200は、第1胴体100の後端と所定間隔離隔するように位置し、その前端部が第1捕獲部110と連結される。
【0045】
即ち、第1胴体100と第2胴体200が離隔した間に第1捕獲部110が位置するようになり、第1捕獲部110と第2胴体200の先端がヒンジ部300を通じて連結される。
【0046】
ヒンジ部300を通じて第1胴体100と第2胴体200は、ヒンジ部300を中心にヒンジ動作が可能なように構成されることにより、水中で実際に生きている餌のように動作が可能であり、頭足類の誘引効果を高めることができる。
【0047】
第2胴体200は、後端を頂点とする円錐形で構成され、図1及び図2に示されるように、第1胴体100と第2胴体200は、連結された状態で流線形をなすように構成することができる。また、第1胴体100と第2胴体200は、連結された状態で魚の形状をなすように構成することもできる。
【0048】
第2胴体200の後端には、ポケット部230が形成される。ポケット部230は、第2胴体200の後端から前端部に向かって内部に形成される空間である。ポケット部230を通じて第2捕獲部210または浮力調節部材250が設置されてもよい。
【0049】
第2捕獲部210は、ポケット部230に脱着可能に設置される。捕獲部は、ポケット部230に挟まれて嵌合される嵌込部211を通じてポケット部230に脱着可能に設置することができる。
【0050】
第2捕獲部210は、第1捕獲部110と同様に、第2胴体200に設置された状態で第2胴体200の後端から所定の長さが延びて位置し、多数の針がフック状に曲がって放射状になって配置され、図2に示されたように、二重以上で構成することができる。
【0051】
水中の底に網やロープがない地形の場合、前記のように、第2捕獲部210をさらに設けてより多くの釣果を得ることができる。
【0052】
第2隠しガイド220は、第2胴体200の後端周縁側から後端側に向かって延びる。
【0053】
具体的には、第2隠しガイド220は、第1隠しガイド120と同様に、多数の長板の形態で形成され、多数の第2隠しガイド220が所定間隔を置いて第2胴体200後端の周縁側に沿って配置され、第2捕獲部210が設置される場合、これを囲むように位置する。
【0054】
第2隠しガイド220も、曲面を有するように構成することができ、また、弾性を有する部材で構成することができる。
【0055】
図5及び図6に示されるように、浮力調節部材250は、ポケット部230に挿設される。具体的には、第2捕獲部210がポケット部230から除去されて設置されていない状態で、ポケット部230に挿設される。
【0056】
浮力調節部材250は、ポケット部230に挿入されてエギの浮力を調節させる構成である。浮力調節部材250は、プラスチック、金属、木材、釣り用の浮きなど、多様な浮力の素材からなる浮力調節部材250をポケット部230に交換設置してエギの浮力を調節することができる。
【0057】
また、図5及び図6に示されるように、浮力調節部材250の素材を交換しなくても、浮力調節部材250がポケット部230に挿入される深さを調節することにより、エギの浮力を調節可能である。
【0058】
浮力調節部材250を通じて潮流の変化や水深に応じてエギの浮力を調整し、エギが水中で適切な角度を維持できるようにする。
【0059】
また、図4に示されるように、ポケット部230の内周面には固定突起231が位置する。
【0060】
固定突起231は、ポケット部230の内周面の長さ方向に沿って突出形成されることにより、第2捕獲部210の嵌込部211や浮力調節部材250がポケット部230に挿入された位置で固定されるようにする。
【0061】
本発明による頭足類釣り用エギによると、次のような効果を得ることができる。
【0062】
釣り針のような構造からなる捕獲部の周りを隠しガイドで包むように構成し、頭足類から捕獲部を掩蔽でき、捕獲部が水中に存在する廃網や、ロープ、海草などにかかって失われることを防止することができる。
【0063】
エギの胴体を二つの部分に分け、ヒンジ部を中心にヒンジ動作が可能なように連結し、水中で実際に生きている餌のように動作が可能であり、頭足類の誘引効果を高めることができる。
【0064】
反射部材及び発光部材の構成を通じて頭足類の誘引効果を得ることにより釣果を向上させることができ、また、エギ自らの視認性を高めて水の外からエギの位置を容易に把握することができる。
【0065】
ポケット部に挿入される浮力調節部材の素材や挿入の深さを調節することにより、潮流の変化や水深に応じてエギの浮力を調整し、エギが水中で適切な角度を維持できるようにする。
【0066】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明は、上述の特定の実施例に限定されない。即ち、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、添付された特許請求範囲の思想及び範疇を逸脱することなく本発明に関する多数の変更及び修正が可能であり、そのようなあらゆる適切な変更及び修正の均等物も本発明の範囲に属するものと見なされるべきである。
【符号の説明】
【0067】
100:第1胴体
101:糸連結部
102:重り連結部
110:第1捕獲部
120:第1隠しガイド
130:発光部材
131:挿入ホール
200:第2胴体
210:第2捕獲部
211:嵌込部
220:第2隠しガイド
230:ポケット部
231:固定突起
250:浮力調節部材
300:ヒンジ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6