(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016388
(43)【公開日】2025-01-31
(54)【発明の名称】設備機器設置台及び設備機器設置構造
(51)【国際特許分類】
E02D 27/44 20060101AFI20250124BHJP
【FI】
E02D27/44 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024116267
(22)【出願日】2024-07-19
(31)【優先権主張番号】P 2023119488
(32)【優先日】2023-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】390039505
【氏名又は名称】株式会社SAICON
(74)【代理人】
【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 昭一
【テーマコード(参考)】
2D046
【Fターム(参考)】
2D046DA41
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ベースブロックに対する設備機器の固定位置を、一方向とその直角方向において大幅に調整でき、ベースブロックの強度を低下させずに設備機器をベースブロックに強固に固定できる設備機器設置台を提供する。
【解決手段】基礎コンクリート面2に固定されるベースブロック4、5と、ベースブロックの上面前方と上面後方に固定され前方架台6と後方架台7と、設備機器固定具とを備え、設備機器固定具は、前方架台と後方架台の上面に沿って左右方向にスライドする左スライド板8、右スライド板9と、前方架台に埋め込まれて左スライド板と共に移動する移動ボルトと、後方架台に埋め込まれて右スライド板と共に移動する移動ボルトと、左スライド板、右スライド板を前方架台と後方架台に固定するナットと、左スライド板、右スライド板の上面に突出する突出ボルトと、設備機器の脚部を左スライド板、右スライド板に固定するナットとを備えた設備機器設置台1。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備機器を保持して設置面に設置される設備機器設置台であって、
前記設置面に固定される設置台本体と、
左右方向に長く上面側に該左右方向に延びる溝を有し前記設置台本体の上面前方に固定されるコンクリート製の前方架台と、
前記左右方向に長く上面側に前記左右方向に延びる溝を有し前記設置台本体の上面後方に前記前方架台と並列に固定されるコンクリート製の後方架台と、
前記前方架台と前記後方架台に前記設備機器を設置するための設備機器固定具と
を備え、
前記設備機器固定具は、
前記前方架台と前記後方架台の上面に沿って前記左右方向にスライドするスライド部材と、
前記スライド部材の前方に取り付けられ前記前方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する前方棒状部材と、
前記スライド部材の後方に取り付けられ前記後方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する後方棒状部材と、
前記前方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記前方架台の上面に押し付けて固定する前方押付部材と、
前記後方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記後方架台の上面に押し付けて固定する後方押付部材と、
前記スライド部材に前記左右方向と直角方向に移動可能に取り付けられ前記スライド部材の上面に突出する突出部材と、
前記突出部材に取り付けられ前記設備機器の取付部を前記スライド部材の上面に固定する取付部固定部材と
を備えたことを特徴とする設備機器設置台。
【請求項2】
前記設置台本体は、水平方向に配置されたコンリート製の複数のベースブロックを備え、
前記前方架台と前記後方架台の各々は、前記複数のベースブロックに跨って配置され前記複数のベースブロックを連結することを特徴とする請求項1記載の設備機器設置台。
【請求項3】
前記設置台本体は、設置面となる地面に埋設され上面に前記複数のベースブロックを固定する埋設コンクート体をさらに備えていることを特徴とする請求項2記載の設備機器設置台。
【請求項4】
前記スライド部材は、前記前方架台と前記後方架台の左側をスライドする左スライド部材と、前記前方架台と前記後方架台の右側をスライドする右スライド部材とからなることを特徴とする請求項1記載の設備機器設置台。
【請求項5】
前記前方棒状部材と前記後方棒状部材は移動ボルトであり、
前記前方押付部材と前記後方押付部材は前記移動ボルトのネジ部に螺合するナットであり、
前記突出部材はネジ部が前記スライド部材の上面に突出する突出ボルトであり、
前記取付部固定部材は前記突出ボルトのネジ部に螺合するナットであり、
前記溝は、前記移動ボルトの頭部が篏合する広幅部と、該広幅部より幅が狭く前記移動ボルトより小さい移動ボルトの頭部が篏合する狭幅部を備えていることを特徴とする請求項1記載の設備機器設置台。
【請求項6】
前記スライド部材は、前記前方架台と前記後方架台の上面より下方に突出し前記前方架台の背面及び/又は前記後方架台の前面に沿って前記スライド部材と共にスライドして前記スライド部材がスライドするのを案内する案内凸部を有することを特徴とする請求項1記載の設備機器設置台。
【請求項7】
前記スライド部材は、扁平な直方体形状の金属製またはプラスチック製の箱体からなるスライド板であり、該スライド板には前記突出部材が移動するのを案内する長穴が設けられていることを特徴とする請求項1記載の設備機器設置台。
【請求項8】
前記スライド部材は、扁平なコンクリート製ブロックからなるスライドブロックであり、該スライドブロックには前記突出部材が移動するのを案内するレールが埋め込まれていることを特徴とする請求項1記載の設備機器設置台。
【請求項9】
設備機器と該設備機器を保持して設置面に設置される設備機器設置台を備えた設備機器設置構造であって、
前記設備機器設置台は、設置台本体と、左右方向に長く上面側に該左右方向に延びる溝を有し前記設置台本体の上面前方に固定されるコンクリート製の前方架台と、前記左右方向に長く上面側に前記左右方向に延びる溝を有し前記設置台本体の上面後方に前記前方架台と並列に固定されるコンクリート製の後方架台と、前記前方架台と前記後方架台に前記設備機器を設置するための設備機器固定具とを備え、
前記設備機器固定具は、前記前方架台と前記後方架台の上面に沿って前記左右方向にスライドするスライド部材と、前記スライド部材の前方に取り付けられ前記前方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する前方棒状部材と、前記スライド部材の後方に取り付けられ前記後方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する後方棒状部材と、前記前方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記前方架台の上面に押し付けて固定する前方押付部材と、前記後方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記後方架台の上面に押し付けて固定する後方押付部材と、前記スライド部材に前記左右方向と直角方向に移動可能に取り付けられ前記スライド部材の上面に突出する突出部材とを備え、
前記設置台本体が前記設置面に固定され、
前記設備機器の取付部が、前記突出部材に取り付けられた取付部固定部材により前記スライド部材の上面に固定されることを特徴とする設備機器設置構造。
【請求項10】
設備機器を保持して設置面に設置される設備機器設置台であって、
前記設置面に載置される設置台本体と、
前記設置台本体に固定され前記設備機器が載置される載置架台と、
前記載置架台に前記設備機器を固定する設備機器固定具とを備え、
前記設置台本体の背面は、前記設置面に垂直な正面を有するコンクリート体の該正面に当接乃至近接し、
前記載置架台は、前記コンクリート体の前記正面に架台固定具により固定されていることを特徴とする設備機器設置台。
【請求項11】
前記架台固定具は、二片からなるL字金具と、該L字金具の一方の片を前記載置架台の側面に固定する固定ボルトと、前記L字金具の他方の片を前記コンクリート体の前記正面に固定するアンカーボルトを備えていることを特徴とする請求項10記載の設備機器設置台。
【請求項12】
前記載置架台は、前記設置台本体の上面前方に固定されるコンクリート製の前方架台と、前記設置台本体の上面後方に前記前方架台と並列に固定されるコンクリート製の後方架台とを備え、
前記後方架台は、前記コンクリート体の前記正面に前記架台固定具により固定されていることを特徴とする請求項10記載の設備機器設置台。
【請求項13】
前記前方架台と前記後方架台の各々は、左右方向に長く上面側に該左右方向に延びる溝を有し、
前記設備機器固定具は、前記前方架台と前記後方架台の上面に沿って前記左右方向にスライドするスライド部材と、前記スライド部材の前方に取り付けられ前記前方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する前方棒状部材と、前記スライド部材の後方に取り付けられ前記後方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する後方棒状部材と、前記前方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記前方架台の上面に押し付けて固定する前方押付部材と、前記後方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記後方架台の上面に押し付けて固定する後方押付部材と、前記スライド部材に前記左右方向と直角方向に移動可能に取り付けられ前記スライド部材の上面に突出する突出部材と、前記突出部材に取り付けられ前記設備機器の取付部を前記スライド部材の上面に固定する取付部固定部材とを備えたことを特徴とする請求項12記載の設備機器設置台。
【請求項14】
前記載置架台は、前記設置台本体の上面に載置される基礎架台と該基礎架台の上面に載置され前記設備機器が載置される嵩上げ架台を備え、
前記嵩上げ架台は、前記コンクリート体の前記正面に前記架台固定具により固定されていることを特徴とする請求項10記載の設備機器設置台。
【請求項15】
前記設備機器固定具は、前記設備機器の背面を支持する設備機器背面支持部材と、前記設置台本体、前記基礎架台及び前記嵩上げ架台に前記設備機器背面支持部材を固定する支持部材固定部材を備えたことを特徴とする請求項14記載の設備機器設置台。
【請求項16】
前記設置台本体は、水平方向に配置されたコンリート製の複数のベースブロックを備え、
前記前方架台と前記後方架台の各々は、前記複数のベースブロックに跨って配置され前記複数のベースブロックを連結することを特徴とする請求項12記載の設備機器設置台。
【請求項17】
前記設置台本体は、水平方向に配置されたコンリート製の複数のベースブロックを備え、
前記基礎架台は、前記複数のベースブロックに跨って配置され前記複数のベースブロックを連結することを特徴とする請求項14記載の設備機器設置台。
【請求項18】
設備機器と該設備機器を保持して設置面に設置される設備機器設置台を備えた設備機器設置構造であって、
前記設備機器設置台は、前記設置面に載置される設置台本体と、前記設置台本体に固定され前記設備機器が載置される載置架台と、前記載置架台に前記設備機器を固定する設備機器固定具とを備え、
前記設置台本体の背面は、前記設置面に垂直な正面を有するコンクリート体の該正面に当接乃至近接し、
前記載置架台は、前記コンクリート体の前記正面に架台固定具により固定されていることを特徴とする設備機器設置構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用の充電機器、蓄電池、給湯器、エアコン室外機等の設備機器をコンクリート面、地面等に設置するための設備機器設置台及び設備機器設置構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
家庭用の充電機器、蓄電池、給湯器、エアコン室外機等の設備機器を屋外に設置する場合、コンクリート面や地面等の設置面に設置台を置き、設置台の上に設備機器を載せて固定する。
設備機器の固定は、設置台の上面から突出したボルト等を、設備機器の底面部の複数の脚部等に設けられた開口に通し、ナット等で締め付けることにより行われる。
この場合、設置台に固定される設備機器の大きさは一定でなく、各脚部等の間隔も一定でないことから、設置台の上面から突出したボルト等の位置を調整できるようにすると共に安定して設備機器を保持できるようにする種々の提案がなされている。
【0003】
例えば、特許文献1(実用新案登録第3165719号公報)には、所定の間隔をもって載置された2つのブロック部材1と、ブロック部材1を連結する2つのプレート部材(フレーム部材)2とを備え、ブロック部材1には、その長手方向に沿ってレール3が埋設されており、レール3にはブロック部材1にプレート部材2を固定するためのボルト4が装着されると共に、設備を設置するためのボルト7が装着され、プレート部材2の両端には、所定長の長孔形状の開口部2cが設けられており、プレート部材2は、ボルト4を開口部2cを介してナット5で締結することでブロック部材1に固定され、ブロック部材1には、貫通孔10が両端部近傍に鉛直方向に設けられており、貫通孔10に六角抵抗ブロック20のボルト11を貫通させ、ボルト11にナット13を締結することにより六角抵抗ブロック20がブロック部材1に固定されるようにした設備用基礎構造物が開示されている。
この特許文献1の設備用基礎構造物においては、掘り込み施工された土間の四隅に六角抵抗ブロック20を設置し、その上に、ブロック部材1を設置し、ブロック部材1の貫通孔10を貫通する六角抵抗ブロック20のボルト11にナット13を締結して、六角抵抗ブロック20にブロック部材1を固定し、開口部2cを介してプレート部材2をブロック部材1のレール3に対してボルト4、ナット5により固定可能となるように、ブロック部材1とプレート部材2を位置合わせし、ボルト4にナット5を締結することで、ブロック部材1に対してプレート部材2を装着し、その後、2つのブロック部材1と2つのプレート部材2により囲まれた空間にセメントを投入する後打ちセメント投入施工が行われ、ブロック部材1が土間に固定される。
【0004】
しかしながら、特許文献1の設備用基礎構造物においては、ブロック部材1にプレート部材2を固定するボルト4とナット5がブロック部材1の上面から突出し、設備の設置の妨げとなるのみならず、設備設置後の外観を損なうという問題がある。
また、特許文献1の設備用基礎構造物では、後打ちセメント投入施工により2つのブロック部材1を固定した後、2つのブロック部材1に設備を載せ、レール3に装着されたボルト7により設備を固定する段階では、2つのブロック部材1の間隔(各ブロック部材1に装着されたボルト7の間隔)を変更することができず、設備のボルト7を取り付ける位置の間隔(ブロック部材1の長手方向と直角方向の間隔)が対向するブロック部材1のボルト7の間隔と異なる場合、設備をボルト7とナット8によりブロック部材1に固定することができないという問題が生ずる。
【0005】
また、特許文献2(特開2012-177276号公報)には、一方のベース部材2、他方のベース部材3、一方のプレート21、他方のプレート22を備えた設備機器用固定ベースであって、ベース部材2、3のそれぞれの上面に形成された溝部内には、底部が上部よりも広い幅の金属製のレール4、5が固定され、レール4、5には、その底部に頭部が挿通され軸部6aが各レール4、5から起立したボルト6が取り付けられ、ベース部材2、3の対向面2a、3aには、インサートネジ7、8、9、10が埋設され、インサートネジ7、8、9、10には突出部材31、32、33、34の基端側が螺着され、ベース部材2、3の左右の側面には、インサートネジ11、12、13、14が埋設され、プレート21、22の左側、右側には、スリット21c、21d、22c、22dが形成され、スリット21c、21dに挿通されたボルト25、26がインサートネジ11、13に螺着されることにより、ベース部材2、3の左側面にプレート21が固定され、スリット22c、22dに挿通されたボルト27、28がインサートネジ12、14に螺着されることにより、ベース部材2、3の右側面にプレート22が固定されるようにした設備機器用固定ベースが開示されている。
【0006】
特許文献2の設備機器用固定ベースにおいては、ベース部材2、3に突出部材31、32、33、34を螺着され、ベース部材2とベース部材3の距離を、ベース部材2、3に配置されたレール4、5に固定される設備機器の脚部の距離に対応させて、プレート21、22がベース部材2、3に対して、ボルト25、26、27、28により固定され、ベース部材2、3と、プレート21、22とにより囲まれた空間内にコンクリートが打設され、この打設されたコンクリートが硬化した後、各ボルト6とナット15とにより設備機器の脚部がレール4、5に固定される。
しかしながら、この特許文献2の設備機器用固定ベースにおいても、特許文献1と同様に、設備機器の脚部をレール4、5に固定する段階では、レール4とレール5の間隔を変えることができず、設備機器の脚部の間隔がレール4とレール5の間隔と異なる場合は、設備機器の脚部をレール4、5に固定することができないという問題が生ずる。
【0007】
ところで、特許文献3(特開2005-299954号公報)には、水平部材20と、この水平部材20を所定の高さ位置に保持する4本の支柱40とを備えたエアコン用置き台10であって、水平部材20は、一対の水平フレーム22と、一対の縦フレーム28とが略方形状に組合わされてなり、一対の水平フレーム22間には一対のベースフレーム30が配設支持され、各ベースフレーム30の両端部は、それぞれ水平フレーム22にその長手方向に沿って移動自在に支持されると共に、その水平フレーム22の長手方向における所定位置でねじ部材38で固定され、各ベースフレーム30の上面には、その長手方向に沿ってスリット状の開口部31が形成され、開口部31に、ブッシュ部材36aとボルト37b及びナット37aとを備えた固定具36が装着されたエアコン用置き台10が開示されている。
特許文献3において、エアコン用置き台10上に室外機を載置固定するにあたっては、室外機のサイズにあわせて、一対のベースフレーム30を一対の水平フレーム22の長手方向に沿って移動させた状態で、ねじ部材38を、ベースフレーム30の両端部の下面に形成されたねじ挿通孔33hに通して、水平フレーム22の長手方向に沿って延びるねじ込み溝23sに螺合締結させ、例えば、ドライバ等の工具を、ねじ部材38のねじ頭に押付けることで、ねじ部材38のネジ締め作業が行われ、室外機のサイズに合わせてベースフレーム30の長手方向の所定位置にブッシュ部材36aを移動させ、この状態で、ブッシュ部材36a上に室外機を載置して、ボルト37b及びナット37aを用いて室外機を固定する。
【0008】
しかしながら、特許文献3のエアコン用置き台では、水平部材20と支柱40の各構成部材は、アルミニウムやアルミニウム合金等の押し出し成形により形成され(特許文献3の段落[0017])、特許文献1のブロック部材1や特許文献2のベース部材2、3のようなコンクリートブロックでなく、重量のある設備機器を載置することができない。
また、特許文献3のエアコン用置き台においては、水平フレーム22に設けられたねじ込み溝23sにねじ部材38をねじ込むことにより、ベースフレーム30が水平フレーム22に固定されることから、ベースフレーム30と水平フレーム22との固定力が弱く、地震や強風により設備機器が揺れた場合、ベースフレーム30が水平フレーム22に対してずれるおそれがあり、設備機器を安定して固定できないという問題がある。
【0009】
この点、特許文献4(特開2016-50458号公報)には、コンクリート製の基台1と一対のスライド基盤7を備え、基台1には、内部にガイドレール4が埋設された2本のスライド用溝3が平行に形成され、スライド基盤7には2個の貫通孔8と3分割されたスライド用溝13がスライド用溝3と直交する方向に設けられ、ガイドレール4の内部には頭部5aが格納されて雄ねじ部5bが上面に突出してスライド基盤7の貫通孔8を挿通するボルト5が取り付けられ、スライド基盤7のスライド用溝3には、屋外ユニットの脚部14を固定するボルト12が取り付けられた機器設置用構造体が開示され、さらに、基台1を中央で均等に2分割し、分割した2個の基台を連結具27と固定ボルト28で連結して固定する構造も開示されている。
特許文献4の機器設置用構造体においては、スライド基盤7をスライド用溝3に沿って屋外ユニットの一方向の脚部の間隔位置に移動させ、ボルト5の雄ねじ部5bに固定用ナット9を螺合及び締め付けることにより、スライド基盤7が基台1上に固定され、スライド基盤7のボルト12をスライド用溝に13に沿って屋外ユニットに設けられた他方向の脚部の間隔位置に移動させ、雄ねじ部12bに固定用ナット17を螺合させることにより、屋外ユニットがスライド基盤7に固定される。
【0010】
しかしながら、特許文献4の機器設置用構造体では、コンクリート製の基台1にスライド用溝3が形成されることから、基台1を製作した後は2本のスライド用溝3の間隔を変えることはできず、スライド基盤7のスライド用溝3と直角方向の長さも固定され、ボルト12をスライド用溝に13に沿って移動させることによりある程度脚部の間隔が異なる屋外ユニットを固定することができるが、固定できる屋外ユニットの脚部の間隔が制限され、脚部の間隔が大きく異なる屋外ユニットを取り付けることができないという問題ある。
また、特許文献4の機器設置用構造体では、基台1のスライド用溝3が形成された部分の厚みがスライド用溝3の深さだけ小さくなって強度が低下し、基台1を直接設置面に設置した場合、例えば、地震等により基台1の中央部に大きな力が作用する等して、スライド用溝3により厚みが小さくなった部分に大きな曲げ応力等が作用すると、この部分に割れやひび等が生ずるという問題がある。
【0011】
ここで、奥行きが小さく高さのある設備機器を設置台に固定した場合、設置台が設置面に固定されていないと、地震や強風等により設備機器が設置台と共に揺れて転倒するという問題が生ずる。
この場合、特許文献1の設備用基礎構造物では、設備を設置する2つのブロック部材1が、掘り込み施工された土間の四隅に設置された六角抵抗ブロック20にボルト11とナット13で固定され、2つのブロック部材1と2つのプレート部材2により囲まれた空間に後打ちセメント投入施工が行われ、ブロック部材1が土間に固定されることから、地震や強風等によりブロック部材1の上に固定された設備が揺れても、設備がブロック部材1ごと転倒することはない。
しかしながら、ブロック部材1を土間に固定するために、六角抵抗ブロック20等の部材や後打ちセメント投入施工等が必要なり、多大の部材コストと労力がかかるという問題がある。
特許文献2の設備機器用固定ベースでは、ベース部材2、3と、これに固定されたプレート21、22とにより囲まれた空間内にコンクリートが打設され、この打設されたコンクリートが硬化した後、ベース部材2、3に設備機器の脚部が固定されることから、地震や強風等によりベース部材2、3に固定された設備機器が揺れても、設備機器がベース部材2、3ごと転倒するおそれは小さい。
しかしながら、ベース部材2、3と、これに固定されたプレート21、22を設置面に固定するために、両者の空間内にコンクリートを打設する必要があり、多大の労力と時間がかかるという問題がある。
【0012】
特許文献3のエアコン用置き台では、室外機を載置固定する一対のベースフレーム30が、4本の支柱40に保持された水平部材20に配設支持されることから、4本の支柱40の間隔が広いと、地震や強風等によりベースフレーム30に固定された室外機が揺れても、室外機がエアコン用置き台10ごと転倒するおそれは小さい。
しかしながら、奥行きが小さい室外機に対して間隔の広い4本の支柱40を有するエアコン用置き台10を使用すると、無駄な設置スペースが生じて、狭い場所には設置できないという問題が生ずる。
特許文献4の機器設置用構造体では、屋外ユニットを載置固定する基台1は、奥行きの大きいコンクリートブロックであり、二つの嵩上げ用基台2に一体化されていることから、地震や強風等により基台1に固定された屋外ユニットが揺れても、屋外ユニットが基台1と嵩上げ基台2ごと転倒するおそれは小さい。
しかしながら、奥行きが小さい屋外ユニットに対して、奥行きが大きい基台1と嵩上げ基台2を使用すると、無駄な設置スペースが生じて、狭い場所には設置できず、嵩上げ基台2のコストがかかると共に、重量物である基台1と嵩上げ基台の設置作業に多大の負荷がかかるという問題がある。
【0013】
この点、特許文献5(特開2017-155459号公報)には、建物1のタイル外壁1aの表面に横架材2が固定され、この横架材2に設備機器(据置型の給湯器3や蓄電池本体)が、その上部に取付金具4を介して取り付けられ、タイル外壁1aの下側にある基礎1cの側面に台座6が載置され、この台座6の上に上記設備機器が設置された設備機器の取付構造が開示されている。
しかしながら、特許文献5の設備機器の取付構造では、建物1のタイル外壁1aに固定された横架材2に設備機器が取付金具4を介して取り付けられることから、建物の外壁のない場所には設備機器を設置することができず、横架材2によりタイル外壁1aの外観を損なうのみならず、タイル外壁1aに横架材2をネジで固定することから、設備機器と横架材2を撤去した場合、タイル外壁1aにネジ孔が残り、タイル外壁1aの外観を損なうという問題が生ずる。
また、特許文献6の設備機器の取付構造では、給湯器3は、台座6に固定されずに載置され、固定部材としてのネジ7を用いて、L字型の取付金具4により、横架材2の膨出部2aと給湯器3の上部との間が連結されることから、地震や強風等により給湯器3が台座6からずれやすくなり、給湯器3を安定して固定できないという問題が生ずる。
さらに、給湯器3の側面にL字型の取付金具4がネジ7により固定されることから、給湯器3の側面にネジ取付加工が必要になるという問題も生ずる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】実用新案登録第3165719号公報
【特許文献2】特開2012-177276号公報
【特許文献3】特開2005-299954号公報
【特許文献4】特開2016-50458号公報
【特許文献5】特開2017-155459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明が解決しようとする第1の課題は、設置面にコンクリート製のベースブロックを置き、その上に設備機器を設置するに際し、ベースブロックを設置面に固定した後、あるいは、ベースブロックを製作した後、ベースブロックに対する設備機器の固定位置を、一方向とその直角方向において大幅に調整でき、ベースブロックの強度を低下させずに設備機器をベースブロックに強固に固定できるようにすることである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、設置面にコンクリート製のベースブロックを置き、その上に奥行きが小さく高さのある設備機器を設置するに際し、地震や強風等により設備機器が揺れても設備機器が転倒することがなく、無駄な設置スペースを生じさせることなく、設備機器にネジ取付加工を施すことなく、設置のために部材コスト増や設置作業の多大の負荷を生じさせないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
請求項1の発明は、設備機器を保持して設置面に設置される設備機器設置台であって、前記設置面に固定される設置台本体と、左右方向に長く上面側に該左右方向に延びる溝を有し前記設置台本体の上面前方に固定されるコンクリート製の前方架台と、前記左右方向に長く上面側に前記左右方向に延びる溝を有し前記設置台本体の上面後方に前記前方架台と並列に固定されるコンクリート製の後方架台と、前記前方架台と前記後方架台に前記設備機器を設置するための設備機器固定具とを備え、前記設備機器固定具は、前記前方架台と前記後方架台の上面に沿って前記左右方向にスライドするスライド部材と、前記スライド部材の前方に取り付けられ前記前方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する前方棒状部材と、前記スライド部材の後方に取り付けられ前記後方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する後方棒状部材と、前記前方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記前方架台の上面に押し付けて固定する前方押付部材と、前記後方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記後方架台の上面に押し付けて固定する後方押付部材と、前記スライド部材に前記左右方向と直角方向に移動可能に取り付けられ前記スライド部材の上面に突出する突出部材と、前記突出部材に取り付けられ前記設備機器の取付部を前記スライド部材の上面に固定する取付部固定部材とを備えた設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0017】
請求項2の発明は、前記設置台本体は、水平方向に配置されたコンリート製の複数のベースブロックを備え、前記前方架台と前記後方架台の各々は、前記複数のベースブロックに跨って配置され前記複数のベースブロックを連結する設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0018】
請求項3の発明は、前記設置台本体は、設置面となる地面に埋設され上面に前記複数のベースブロックを固定する埋設コンクート体をさらに備えている設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0019】
請求項4の発明は、前記スライド部材は、前記前方架台と前記後方架台の左側をスライドする左スライド部材と、前記前方架台と前記後方架台の右側をスライドする右スライド部材とからなる設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0020】
請求項5の発明は、前記前方棒状部材と前記後方棒状部材は移動ボルトであり、前記前方押付部材と前記後方押付部材は前記移動ボルトのネジ部に螺合するナットであり、前記突出部材はネジ部が前記スライド板の上面に突出する突出ボルトであり、前記取付部固定部材は前記突出ボルトのネジ部に螺合するナットであり、前記溝は、前記移動ボルトの頭部が篏合する広幅部と、該広幅部より幅が狭く前記移動ボルトより小さい移動ボルトの頭部が篏合する狭幅部を備えている設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0021】
請求項6の発明は、前記スライド部材は、前記前方架台と前記後方架台の上面より下方に突出し前記前方架台の背面及び/又は前記後方架台の前面に沿って前記スライド部材と共にスライドして前記スライド部材がスライドするのを案内する案内凸部を有する設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0022】
請求項7の発明は、前記スライド部材は、扁平な直方体形状の金属製またはプラスチック製の箱体からなるスライド板であり、該箱体には前記突出部材が移動するのを案内する長穴が設けられている設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0023】
請求項8の発明は、前記スライド部材は、扁平なコンクリート製ブロックからなるスライドブロックであり、該コンクリート製ブロックには前記突出部材が移動するのを案内するレールが埋め込まれている設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0024】
請求項9の発明は、設備機器と該設備機器を保持して設置面に設置される設備機器設置台を備えた設備機器設置構造であって、前記設備機器設置台は、設置台本体と、左右方向に長く上面側に該左右方向に延びる溝を有し前記設置台本体の上面前方に固定されるコンクリート製の前方架台と、前記左右方向に長く上面側に前記左右方向に延びる溝を有し前記設置台本体の上面後方に前記前方架台と並列に固定されるコンクリート製の後方架台と、前記前方架台と前記後方架台に前記設備機器を設置するための設備機器固定具とを備え、前記設備機器固定具は、前記前方架台と前記後方架台の上面に沿って前記左右方向にスライドするスライド部材と、前記スライド部材の前方に取り付けられ前記前方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する前方棒状部材と、前記スライド部材の後方に取り付けられ前記後方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する後方棒状部材と、前記前方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記前方架台の上面に押し付けて固定する前方押付部材と、前記後方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記後方架台の上面に押し付けて固定する後方押付部材と、前記スライド部材に前記左右方向と直角方向に移動可能に取り付けられ前記スライド部材の上面に突出する突出部材とを備え、前記設置台本体が前記設置面に固定され、前記設備機器の取付部が、前記突出部材に取り付けられた取付部固定部材により前記スライド部材の上面に固定される設備機器設置構造を提供して、上記課題を解決するものである。
【0025】
請求項10の発明は、設備機器を保持して設置面に設置される設備機器設置台であって、前記設置面に載置される設置台本体と、前記設置台本体に固定され前記設備機器が載置される載置架台と、前記載置架台に前記設備機器を固定する設備機器固定具とを備え、前記設置台本体の背面は、前記設置面に垂直な正面を有するコンクリート体の該正面に当接乃至近接し、前記載置架台は、前記コンクリート体の前記正面に架台固定具により固定されている設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0026】
請求項11の発明は、前記架台固定具は、二片からなるL字金具と、該L字金具の一方の片を前記載置架台の側面に固定する固定ボルトと、前記L字金具の他方の片を前記コンクリート体の前記正面に固定するアンカーボルトを備えていることを特徴とする請求項1記載の設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0027】
請求項12の発明は、前記載置架台は、前記設置台本体の上面前方に固定されるコンクリート製の前方架台と、前記設置台本体の上面後方に前記前方架台と並列に固定されるコンクリート製の後方架台とを備え、前記後方架台は、前記コンクリート体の前記正面に前記架台固定具により固定されている設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0028】
請求項13の発明は、前記前方架台と前記後方架台の各々は、左右方向に長く上面側に該左右方向に延びる溝を有し、前記設備機器固定具は、前記前方架台と前記後方架台の上面に沿って前記左右方向にスライドするスライド部材と、前記スライド部材の前方に取り付けられ前記前方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する前方棒状部材と、前記スライド部材の後方に取り付けられ前記後方架台の溝に嵌め込まれて前記スライド部材と共に移動する後方棒状部材と、前記前方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記前方架台の上面に押し付けて固定する前方押付部材と、前記後方棒状部材に取り付けられ前記スライド部材を前記後方架台の上面に押し付けて固定する後方押付部材と、前記スライド部材に前記左右方向と直角方向に移動可能に取り付けられ前記スライド部材の上面に突出する突出部材と、前記突出部材に取り付けられ前記設備機器の取付部を前記スライド部材の上面に固定する取付部固定部材とを備えた設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0029】
請求項14の発明は、前記載置架台は、前記設置台本体の上面に載置される基礎架台と該基礎架台の上面に載置され前記設備機器が載置される嵩上げ架台を備え、前記嵩上げ架台は、前記コンクリート体の前記正面に前記架台固定具により固定されている設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0030】
請求項15の発明は、前記設備機器固定具は、前記設備機器の背面を支持する設備機器背面支持部材と、前記設置台本体、前記基礎架台及び前記嵩上げ架台に前記設備機器背面支持部材を固定する支持部材固定部材を備えた設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0031】
請求項16の発明は、前記設置台本体は、水平方向に配置されたコンリート製の複数のベースブロックを備え、前記前方架台と前記後方架台の各々は、前記複数のベースブロックに跨って配置され前記複数のベースブロックを連結する設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0032】
請求項17の発明は、前記設置台本体は、水平方向に配置されたコンリート製の複数のベースブロックを備え、前記基礎架台は、前記複数のベースブロックに跨って配置され前記複数のベースブロックを連結する設備機器設置台を提供して、上記課題を解決するものである。
【0033】
請求項18の発明は、設備機器と該設備機器を保持して設置面に設置される設備機器設置台を備えた設備機器設置構造であって、前記設備機器設置台は、前記設置面に載置される設置台本体と、前記設置台本体に固定され前記設備機器が載置される載置架台と、前記載置架台に前記設備機器を固定する設備機器固定具とを備え、前記設置台本体の背面は、前記設置面に垂直な正面を有するコンクリート体の該正面に当接乃至近接し、前記載置架台は、前記コンクリート体の前記正面に架台固定具により固定されている設備機器設置構造を提供して、上記課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0034】
請求項1に記載の発明の設備機器設置台においては、設置面に設置台本体を置き、その上に設備機器を設置するに際し、設置台本体を製作した後、設備機器の取付位置に対応して前方架台6と後方架台7の間隔を設定でき、設置台本体を設置面に固定した後、スライド部材を左右方向にスライドさせ、突出部材を左右方向と直角方向に移動させることにより、設置台本体に対する設備機器の固定位置を、左右方向とその直角方向において大幅に調整でき、設置台本体の強度を低下させずに設備機器を設置台本体に強固に固定できるという効果を奏する。
【0035】
請求項2に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、設置台本体を複数のベースブロックに分割して、設置台本体の設置作業の負荷を軽減し、前方架台と後方架台により複数のベースブロックを連結することから、専用の連結具を使用せずに複数のベースブロックが連結できるという効果を奏する。
【0036】
請求項3に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、地面に埋設された埋設コンクート体の上面に複数のベースブロックが固定されることから、設置面が基礎コンクリート面でない地面であっても、複数のベースブロックを安定して固定できるという効果を奏する。
【0037】
請求項4に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、左スライド部材と右スライド部材により、設備機器を左右方向にバランスよく安定して固定できるという効果を奏する。
【0038】
請求項5に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、移動ボルトとこの移動ボルトのネジ部に螺合するナット、突出ボルトとこの突出ボルトに螺合するナットにより、簡易な手段でスライド板を介して前方架台と後方架台に設備機器を固定でき、前方架台と後方架台の溝に広幅部と狭幅部を設けることにより、大きさの異なる移動ボルトを溝に嵌め込むことができるという効果を奏する。
【0039】
請求項6に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、案内凸部が前方架台の背面及び/又は前記後方架台の前面に沿ってスライド部材と共にスライドすることから、スライド部材がスライドする際に水平方向に回転するのが防止され、スライド部材を円滑にスライドさせることができるという効果を奏する。
【0040】
請求項7に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、金属製またはプラスチック製の箱体に長穴を設けるだけで前記突出部材が移動するのを案内できるという効果を奏する。
【0041】
請求項8に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、コンクリート製ブロックにレールを埋め込むだけで前記突出部材が移動するのを案内できるという効果を奏する。
【0042】
請求項9に記載の発明の設備機器設置構造においては、設置面に設置台本体を置き、その上に設備機器を設置するに際し、設置台本体を製作した後、設備機器の取付位置に対応して前方架台6と後方架台7の間隔を設定でき、設置台本体を設置面に固定した後、スライド部材を左右方向にスライドさせ、突出部材を左右方向と直角方向に移動させることにより、設置台本体に対する設備機器の固定位置を、左右方向とその直角方向において大幅に調整でき、設置台本体の強度を低下させずに設備機器を設置台本体に強固に固定できるという効果を奏する。
【0043】
請求項10に記載の発明の設備機器設置台においては、設置台本体の背面が前記設置面に垂直な正面を有するコンクリート体の該正面に当接乃至近接していることから、無駄な設置スペースを生じさせることなく設備機器を設置でき、前記設置台本体に固定され前記設備機器が載置される載置架台が前記コンクリート体の前記正面に架台固定具により固定されていることから、地震や強風等により前記設備機器が揺れても前記設備機器が転倒することがなく、前記設備機器にネジ取付加工を施すことなく、設置のために部材コスト増や設置作業の多大の負荷を生じさせないようにするという効果を奏する。
【0044】
請求項11に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、固定ボルトによりL字金具の一方の片が前記載置架台の側面に固定され、アンカーボルトにより前記L字金具の他方の片が前記コンクリート体の前記正面に固定され、簡易な手段で前記載置架台を前記コンクリート体の前記正面に強固に固定できるという効果を奏する。
【0045】
請求項12に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、前記載置架台が前方架台と後方架台とを備え、前記後方架台が前記コンクリート体の前記正面に前記架台固定具により固定されることから、安定して設備機器を保持できるという効果を奏する。
【0046】
請求項13に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、スライド部材を左右方向にスライドさせ、突出部材を左右方向と直角方向に移動させることにより、設置台本体に対する設備機器の固定位置を、左右方向とその直角方向において大幅に調整でき、設置台本体の強度を低下させずに設備機器を設置台本体に強固に固定できるという効果を奏する。
という効果を奏する。
【0047】
請求項14に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、基礎架台の上面に載置される嵩上げ架台により、設備機器の設置高さを高くでき、前記嵩上げ架台が前記コンクリート体の前記正面に前記架台固定具により固定されることから、地震や強風等に対して前記設備機器が揺れにくくなるという効果を奏する。
【0048】
請求項15に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、設備機器背面支持部材により前記設備機器の背面が支持され、支持部材固定部材により前記設備機器背面支持部材が前記設置台本体、前記基礎架台及び前記嵩上げ架台を固定されることから、簡易な手段で奥行きが小さく高さのある設備機器を保持できるという効果を奏する。
【0049】
請求項16に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、前方架台と後方架台により複数のベースブロックが連結されることから、専用の連結具を使用せずに複数のベースブロックが連結できるという効果を奏する。
【0050】
請求項17に記載の発明の設備機器設置台においては、さらに、さらに、基礎架台により複数のベースブロックが連結されることから、専用の連結具を使用せずに複数のベースブロックが連結できるという効果を奏する。
【0051】
請求項18に記載の発明の設備機器設置構造においては、設置台本体の背面が前記設置面に垂直な正面を有するコンクリート体の該正面に当接乃至近接していることから、無駄な設置スペースを生じさせることなく設備機器を設置でき、前記設置台本体に固定され前記設備機器が載置される載置架台が前記コンクリート体の前記正面に架台固定具により固定されていることから、地震や強風等により前記設備機器が揺れても前記設備機器が転倒することがなく、前記設備機器にネジ取付加工を施すことなく、設置のために部材コスト増や設置作業の多大の負荷を生じさせないようにするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】本発明の実施形態の設備機器設置台の構成を示す斜視図である。
【
図4】
図1に示す設備機器設置台の左側面図である。
【
図9】
図1に示す前方架台の溝に埋め込まれるレールの斜視図と
図1に示す後方架台の溝に埋め込まれるレールの斜視図である。
【
図10】
図1に示す設備機器設置台の分解斜視図である。
【
図11】スライド板に代えてスライドブロックを使用した設備機器固定具を取り付けた設備機器設置台の構成を示す斜視図である。
【
図16】
図11に示す左側と右側のスライドの溝に埋め込まれるレールの斜視図である。
【
図17】
図11に示す設備機器設置台の前方架台、後方架台及びスライドブロック部分の分解斜視図である。
【
図18】本発明の設備機器設置台の他の例の構成を示す斜視図である。
【
図21】
図18に示す設備機器設置台の左側面図と右側面図である。
【
図24】蓄電池90の斜視図、右側面図、正面図、背面図である。
【
図25】設置台本体を基礎コンクリート面2ではなく、地面に設置する場合を説明する説明図である。
【
図26】設備機器設置台1に充電スタンドを取り付けた状態の斜視図である。
【
図27】
図26に示す設備機器設置台1と充電スタンドの平面図、正面図、左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
[設備機器設置台の構成]
図1は、本発明の実施形態の設備機器設置台の構成を示す斜視図、
図2は、
図1に示す設備機器設置台の平面図、
図3は、
図1に示す設備機器設置台の正面図、
図4は、
図1に示す設備機器設置台の左側面図、
図5は、
図2のA-A拡大断面図、
図6は、
図2のB-B拡大断面図、
図7は、
図2のC-C拡大断面図、
図8は、
図2のD-D拡大断面図、
図9(a)は、
図1に示す前方架台の溝に埋め込まれるレールの斜視図、
図9(b)は、
図1に示す後方架台の溝に埋め込まれるレールの斜視図、
図10は、
図1に示す設備機器設置台の分解斜視図である。
図中、1は設備機器設置台、2は基礎コンクリート面、3は設置台本体、4、5はベースブロック、4a、4b、5c、5dは凹部、4U、5Uは上面、4B、5Bは底面、6は前方架台、6a、6cは挿通穴、6mは溝、7は後方架台、7b、7dは挿通穴、7mは溝、8は左スライド板、8a、8b、8cは長穴、8d、8eは凹み部、8r1、8r2は案内リブ、8tは案内凸部、9は右スライド板、9a、9b、9cは長穴、9d、9eは凹み部、9r1、9r2は案内リブ、9tは案内凸部、10はコンクリート体、11、12、13、14は突出ボルト、11a、12a、13a、14aは頭部、11b、12b、13b、14bは胴部、15、16、17、18は移動ボルト、15a、16a、17a、18aは頭部、15b、16b、17b、18bは胴部、21、22、23、24、25、26、27、28はナット、21z、22z、23z、24z、25z、26z、27z、28zは座金、31、32、33、34は高ナット付連結ボルト、31a、32a、33a、34aは頭部、31b、32b、33b、34bは胴部、31c、32c、33c、34cはネジ部、35a、35b、35c、35dはインサートナット、36、37は案内レール、36a1、36a2、37a1、37a2は上側リブ、36b1、36b2、37b1、37b2は中間リブ、36n、37nは狭幅部、36w、37wは広幅部、41、42はブロック固定金具、41a、41b、42a、42bは穴、43、44は架台固定金具、43a、43b、44a、44bは長穴、51a、51b、52a、52bは固定ボルト、53a、54aはアンカーボルト、53b、54bはナット、53c、54cは固定ボルトである。
図に示すように、設備機器設置台1は、基礎コンクリート面2に上に置かれ、設置台本体3、前方架台6、後方架台7、設備機器固定具等からなる。
【0054】
[基礎コンクリート面、設置台本体、前方架台、後方架台]
基礎コンクリート面2は、建物の基礎等を形成する地面に埋め込まれたコンクリートの上面であり、設備機器設置台1を設置する設置面となるものである。
設置台本体3は、水平方向に配置されて左右に並べられて基礎コンクリート面2の上に置かれたベースブロック4、5からなる。
ベースブロック4、5は、平板状のコンクリートブロックであり、ベースブロック4とベースブロック5は、同じサイズであり、ベースブロック4の上面4U、底面4Bとベースブロック5の上面5U、底面5Bは、平坦なコンクリート面である。
ベースブロック4においては、上面4Uの左右方向中央部右寄りの手前側と奥側にインサートナット35a、35bが埋め込まれた凹部4a、4bが設けられ、左側面には固定ボルト51bが螺合するナットが埋め込まれたボルト穴(図示せず)が設けられている。
ベースブロック5においてもベースブロック4と同様の穴が設けられている。
すなわち、上面5Uの左右方向中央部左寄りの手前側と奥側にインサートナット35c、35dが埋め込まれた凹部5c、5dが設けられ、右側面には固定ボルト52bが螺合するナットが埋め込まれたボルト穴5nが設けられている。
【0055】
前方架台6は、左右方向に長い直方体形状のコンクリートブロックであり、設置台本体3の上面前方にベースブロック4、5に跨って配置され、ベースブロック4とベースブロック5を連結する。
この前方架台6には、上面から下面に貫通する挿通穴6a、6cが設けられ、挿通穴6a、6cには高ナット付連結ボルト31、32が挿通される。
また、前方架台6の上面側には、左右方向(長手方向)に延びる溝6mが設けられ、溝6mには案内レール36が埋め込まれている。
後方架台7は、前方架台6と同じ左右方向に長い直方体形状のコンクリートブロックであり、設置台本体3の上面後方にベースブロック4、5に跨って配置され、ベースブロック4とベースブロック5を連結する。
この後方架台7にも、上面から下面に貫通する挿通穴7b、7dが設けられ、挿通穴7b、7dには高ナット付連結ボルト33、34が挿通される。
また、後方架台7の上面側には、左右方向(長手方向)に延びる溝7mが設けられ、溝7mには案内レール37が埋め込まれている。
なお、前方架台6と後方架台7の形状は、直方体に限定されず、上面と側面の角部を面取りした形状であってもよい。
【0056】
[設備機器固定具]
設備機器固定具は、設備機器を前方架台6と後方架台7に設置するためのもので、左スライド板8、右スライド板9、突出ボルト11、12、13、14、移動ボルト15、16、17、18、ナット21、22、23、24、25、26、27、28等からなる。
左スライド板8は、本発明の左スライド部材となるもので、上面、正面、背面、左右側面からなり、底面が開放された扁平な直方体形状の金属製またはプラスチック製の箱体である。
左スライド板8の上面左側には、前後方向(左右方向と直角方向)に延びる長穴8a、8c、8bが手前から奥にこの順で設けられ、左スライド板8の上面右側手前と奥には、凹み部8d、8eが設けられている。
左スライド板8の上面の内側には、長穴8a、8c、8bを挟んで前後方向に延びる案内リブ8r1、8r2が設けられている(
図5参照)。
凹み部8d、8eは、円錐台形状であり、その底面には移動ボルト15、17が挿通する穴が設けられている(
図5、
図8参照)。
また、左スライド板8の左右側面の中央部には、下方に突出する案内凸部8tが形成されている。
案内凸部8tは、左スライド板8が前方架台6と後方架台7の上面を移動(スライド)する場合に左スライド板8が水平方向に回転するのを防止するためのものであり、案内凸部8tの形状は、前方架台6の上面と背面で形成される角部と後方架台7の上面の前面(正面)で形成される角部に対応した形状となる。
すなわち、
図1、
図4に示すように前方架台6の上面と背面で形成される角部と後方架台7の上面の前面(正面)で形成される角部が直角の場合は、案内凸部8tの形状は長方形となり、前方架台6の上面と背面で形成される角部と後方架台7の上面の前面(正面)で形成される角部が面取りされて傾斜している場合は、案内凸部8tの形状は台形(と右脚台形)となる。
右スライド板9は、本発明の右スライド部材となるもので、左スライド板8と同一形状であり、上面、正面、背面、左右側面からなり、底面が開放された扁平な直方体形状の金属製またはプラスチック製の箱体であるが、長穴、凹み部等が左スライド板8とは線対称の位置にある。
すなわち、右スライド板9の上面右側には、前後方向(左右方向と直角方向)に延びる長穴9a、9c、9bが手前から奥にこの順で設けられ、右スライド板9の上面左側手前と奥には、凹み部9d、9eが設けられている。
右スライド板9の上面の内側には、左スライド板8と同様に長穴9a、9c、9bを挟んで前後方向に延びる案内リブ9r1、9r2が設けられている(
図5参照)。
凹み部9d、9eは、左スライド板8の凹み部8d、8eと同じ円錐台形状であり、その底面には移動ボルト16、18が挿通する穴が設けられている(
図5参照)。
また、右スライド板9の左右側面の中央部には、下方に突出する案内凸部9tが形成されている。
案内凸部9tは、右スライド板9が前方架台6と後方架台7の上面を移動(スライド)する場合に右スライド板9が水平方向に回転するのを防止するためのものであり、案内凸部9tの形状は、案内凸部8tと同じ形状となる。 なお、左スライド板8と右スライド板9を高強度コンクリートもしくはレジンコンクリートで形成する場合、その形状は、底面が開放された箱体ではなく、厚みのある板体となり、案内リブ8r1、8r2(9r1、9r2)に代えて溝が形成される。
【0057】
突出ボルト11、12、13、14は、六角ボルトであり、頭部11a、12a、13a、14aと胴部11b、12b、13b、14bからなる。
ナット21、22、23、24は、座金21z、22z、23z、24zが挿通された突出ボルト11、12、13、14の胴部11b、12b、13b、14bに螺合される。
そして、左スライド板8において、突出ボルト11の頭部11aが案内リブ8r1、8r2に挟み込まれるようにして、突出ボルト11の胴部11bが長穴8aから上方に突出し、突出ボルト12の頭部12aが案内リブ8r1、8r2に挟み込まれるようにして、突出ボルト12の胴部12bが長穴8bから上方に突出し、突出ボルト11、12が長穴8a、8bに沿って前後方向に移動可能となっている。
このとき、案内リブ8r1、8r2は、突出ボルト11、12が前後方向移動するときに頭部11a、12aの移動を案内すると共に、胴部11b、12bにナット21、22を螺合させて設備機器の脚部を左スライド板8の上面に固定する場合、突出ボルト11、12が空回りしてナット21、22が締め付けられなくなるのを防止する回り止めとして機能する。
また、右スライド板9において、突出ボルト13の頭部13aが案内リブ9r1、9r2に挟み込まれるようにして、突出ボルト31の胴部31bが長穴9aから上方に突出し、突出ボルト14の頭部14aが案内リブ9r1、9r2に挟み込まれるようにして、突出ボルト14の胴部14bが長穴9bから上方に突出し、突出ボルト13、14が長穴9a、9bに沿って前後方向に移動可能となっている。
このとき、案内リブ9r1、9r2は、突出ボルト13、14が前後方向移動するときに頭部13a、14aの移動を案内すると共に、胴部13b、13bにナット23、24を螺合させる場合に突出ボルト11、12が回転するのを防止する回り止めとして機能する。
【0058】
移動ボルト15、16、17、18は、六角ボルトであり、頭部15a、16a、17a、18a(18aは図示せず)と胴部15b、16b、17b、18bからなる。
ナット25、26、27、28は、座金25z、26z、27z、28zが挿通された移動ボルト15、16、17、18の胴部15b、16b、17b、18bに螺合される。
移動ボルト15は、前方架台6の溝6mに埋め込まれた案内レール36の左側の広幅部又は狭幅部(後述する)に頭部15aが嵌め込まれて、溝6mに沿って左右方向に移動可能となっており、胴部15bの先端側が前方架台6の上面より突出し、左スライド板8の凹み部8dの底面の穴に挿通する(
図5、
図8参照)。
移動ボルト16は、前方架台6の溝6mに埋め込まれた案内レール36の右側の広幅部又は狭幅部(後述する)に頭部16aが嵌め込まれて、溝6mに沿って左右方向に移動可能となっており、胴部16bの先端側が前方架台6の上面より突出し、右スライド板9の凹み部9dの底面の穴に挿通する(
図5参照)。
移動ボルト17は、後方架台7の溝7mに埋め込まれた案内レール37の左側の広幅部又は狭幅部(後述する)に頭部17aと胴部17bの一部が嵌め込まれて、溝7mに沿って左右方向に移動可能となっており、胴部17bの先端側が後方架台7の上面より突出し、左スライド板8の凹み部8eの底面の穴に挿通する(
図8参照)。
移動ボルト18は、後方架台7の溝7mに埋め込まれた案内レール37の右側の広幅部又は狭幅部(後述する)に頭部18(図示せず)と胴部18bの一部が嵌め込まれて、溝7mに沿って左右方向に移動可能となっており、胴部18bの先端側が後方架台7の上面より突出し、右スライド板9の凹み部9eの底面の穴に挿通する。
【0059】
案内レール36は、上面の前後方向中央部と左右側面が開放された左右方向に長い箱形状の金属製又はプラスチック製のレールであり、前方架台6の溝6mに埋め込まれている。
図9(a)に示すように案内レール36においては、上側リブ36a1、36a2により上面が形成され、上下方向中央部には中間リブ36b1、36b2が前後方向内側に突出し、上側リブ36a1、36a2と中間リブ36b1、36b2に挟まれた部分が狭幅部36nとなり、中間リブ36b1、36b2の下側が広幅部36wとなっており、狭幅部36nは広幅部36wより幅(前後方向の長さ)が狭くなっている。
この狭幅部36nと広幅部36wは、大きさの異なる移動ボルトの頭部を嵌め込むために設けられたもので、大き目の移動ボルト(例えばM12の六角ボルト)の場合は、その頭部が広幅部36wに嵌め込まれ、小さ目の移動ボルト(例えばM10の六角ボルト)の場合は、その頭部が狭幅部36nに嵌め込まれる。
そして、移動ボルト15、16の頭部15a、16aが広幅部36wまたは狭幅部36nに嵌め込まれ、移動ボルト15、16が案内レール36(溝6m)に沿って左右方向に移動可能となっている。
【0060】
案内レール37は、案内レール36と同じ形状、大きさ、材質のレールであり、後方架台7の溝7mに埋め込まれている。
図9(b)に示すように案内レール37においては、案内レール36同様に、上側リブ37a1、37a2により上面が形成され、上下方向中央部には中間リブ37b1、37b2が前後方向内側に突出し、上側リブ37a1、37a2と中間リブ37b1、37b2に挟まれた部分が狭幅部37nとなり、中間リブ37b1、37b2の下側が広幅部37wとなっており、狭幅部37nは広幅部37wより幅(前後方向の長さ)が狭くなっている。
そして、移動ボルト17、18の頭部17a、18aが案内レール37の広幅部37wに嵌め込まれ、移動ボルト17、18の胴部17b、18bが案内レール37の狭幅部37nまたは広幅部37wに嵌め込まれ(
図7、
図8参照)、移動ボルト17、18が案内レール37(溝7m)に沿って左右方向に移動可能となっている。
【0061】
[設備機器固定具の他の例]
図11は、スライド板に代えてスライドブロックを使用した設備機器固定具を取り付けた設備機器設置台の構成を示す斜視図、
図12は、
図11に示す設備機器設置台の平面図、
図13は、
図11に示す設備機器設置台の正面図、
図14は、
図11に示す設備機器設置台の左側面図、
図15は、
図12のE-E拡大断面図、
図16(a)は、
図11に示す左側のスライドの溝に埋め込まれるレールの斜視図、
図16(b)は、
図11に示す右側のスライドの溝に埋め込まれるレールの斜視図、
図17は、
図11に示す設備機器設置台の前方架台、後方架台及びスライドブロック部分の分解斜視図である。
図中、1’は設備機器設置台、8’は左スライドブロック、8d’、8e’は凹み部、8m’は溝、8t’は案内凸部、9’は右スライドブロック、9d’、9e’は凹み部、9m’は溝、9t’は案内凸部、11’、12’、13’、14’は突出ボルト、11b’、12b’、13b’、14b’は胴部、15’、16’、17’、18’は移動ボルト、15b’、16b’、17b’、18b’は胴部、38、39は案内レール、38a1、38a2、39a1、39a2は上側リブ、38b1、38b2、39b1、39b2は中間リブ、38n、39nは狭幅部、38w、39wは広幅部であり、
図1~10に示す設備機器設置台1の構成部分と同一のものには同一の符号を付す。
設備機器を前方架台6と後方架台7に設置するための設備機器固定具は、左スライドブロック8’、右スライドブロック9’、突出ボルト11’、12’、13’、14’、移動ボルト15’、16’、17’、18’、ナット21、22、23、24、25、26、27、28等からなる。
【0062】
左スライドブロック8’は、本発明の左スライド部材となるもので、扁平な直方体形状のコンクリート製のブロックである。
左スライドブロック8の上面右側には、前後方向(左右方向と直角方向)に延びる溝8m’が設けられ、溝8m’には案内レール38が埋め込まれている。
また、左スライドブロック8’の上面左側手前と奥には、凹み部8d’、8e’が設けられ、凹み部8d’、8e’の底面には左スライドブロック8’の下面に貫通する挿通穴が設けられ、この挿通穴には移動ボルト15’、17’が挿通する。
加えて、左スライドブロック8’の下面の前後方向の中央部には、下方に突出する案内凸部8t’が形成されている。
案内凸部8t’は、左スライド板8の案内凸部8tと同様に、左スライドブロック8’が前方架台6と後方架台7の上面を移動(スライド)する場合に左スライドブロック8’が水平方向に回転するのを防止するためのものであり、案内凸部8t’の形状は、前方架台6の上面と背面で形成される角部と後方架台7の上面の前面(正面)で形成される角部に対応した形状となる。
右スライドブロック9’は、本発明の右スライド部材となるもので、左スライドブロック8’と同一形状であり、扁平な直方体形状のコンクリート製のブロックである。
右スライドブロック9’の上面左側には、前後方向(左右方向と直角方向)に延びる溝9m’が設けられ、溝9m’には案内レール39が埋め込まれている。
また、右スライドブロック9’の上面右側手前と奥には、凹み部9d’、9e’が設けられ、凹み部9d’、9e’の底面には右スライドブロック9’の下面に貫通する挿通穴が設けられ、この挿通穴には移動ボルト16’、18’が挿通する。
加えて、右スライドブロック9’の下面の前後方向の中央部には、下方に突出する案内凸部9t’が形成されている。
案内凸部9t’は、右スライド板9の案内凸部9tと同様に、右スライドブロック9’が前方架台6と後方架台7の上面を移動(スライド)する場合に右スライドブロック9’が水平方向に回転するのを防止するためのものであり、案内凸部9t’の形状は、案内凸部8t’と同様に、前方架台6の上面と背面で形成される角部と後方架台7の上面の前面(正面)で形成される角部に対応した形状となる。
【0063】
突出ボルト11’、12’、13’、14’は、左スライド板8と右スライド板9に取り付けられる突出ボルト11等と同じ六角ボルトであり、頭部(図示せず)と胴部11b’、12b’、13b’、14b’からなり、胴部11b’、12b’、13b’、14b’には、座金21z、22z、23z、24zが挿通されて、ナット21、22、23、24が螺合される。
突出ボルト11’は、左スライドブロック8’の溝8m’に埋め込まれた案内レール38の手前側の広幅部又は狭幅部(後述する)に頭部が嵌め込まれて、溝8m’に沿って前後方向に移動可能となっており、突出ボルト11b’の先端側が左スライドブロック8’の上面より突出する(
図15参照)。
突出ボルト12’は、左スライドブロック8’の溝8m’に埋め込まれた案内レール38の奥側の広幅部又は狭幅部(後述する)に頭部が嵌め込まれて、溝8m’に沿って前後方向に移動可能となっており、突出ボルト12’の先端側が左スライドブロック8’の上面より突出する。
突出ボルト13’は、右スライドブロック9’の溝9m’に埋め込まれた案内レール39の手前側の広幅部又は狭幅部(後述する)に頭部が嵌め込まれて、溝9m’に沿って前後方向に移動可能となっており、突出ボルト13’の先端側が右スライドブロック9’の上面より突出する(
図15参照)。
突出ボルト14’は、右スライドブロック9’の溝9m’に埋め込まれた案内レール39の奥側の広幅部又は狭幅部(後述する)に頭部が嵌め込まれて、溝9m’に沿って前後方向に移動可能となっており、突出ボルト14’の先端側が右スライドブロック9’の上面より突出する。
【0064】
案内レール38、39は、案内レール36、37と同じ断面形状をもち、上面の前後方向中央部、正面、背面が開放された前後方向に長い箱形状の金属製又はプラスチック製のレールであり、案内レール38は左スライドブロック8’の溝8m’に埋め込まれ、案内レール39は右スライドブロック9’の溝9m’に埋め込まれている。
図16(a)に示すように案内レール38においては、上側リブ38a1、38a2により上面が形成され、上下方向中央部には中間リブ38b1、38b2が左右方向内側に突出し、上側リブ38a1、38a2と中間リブ38b1、38b2に挟まれた部分が狭幅部38nとなり、中間リブ38b1、38b2の下側が広幅部38wとなっており、狭幅部388nは広幅部38wより幅(左右方向の長さ)が狭くなっている。
そして、突出ボルト11’、12’の頭部が広幅部38wまたは狭幅部38nに嵌め込まれ、突出ボルト11’、12’が案内レール38(溝8m’)に沿って前後方向に移動可能となっている。
また、
図16(b)に示すように案内レール39においては、上側リブ39a1、39a2により上面が形成され、上下方向中央部には中間リブ39b1、39b2が左右方向内側に突出し、上側リブ39a1、39a2と中間リブ39b1、39b2に挟まれた部分が狭幅部39nとなり、中間リブ39b1、39b2の下側が広幅部39wとなっており、狭幅部39nは広幅部39wより幅(左右方向の長さ)が狭くなっている。
そして、突出ボルト13’、14’の頭部が広幅部39wまたは狭幅部39nに嵌め込まれ、突出ボルト13’、14’が案内レール39(溝9m’)に沿って前後方向に移動可能となっている。
【0065】
移動ボルト15’、16’、17’、18’は、移動ボルト15、16、17、18と同じ六角ボルトであり、頭部(図示せず)と胴部15b’、16b’、17b’、18b’からなり、胴部15b’、16b’、17b’、18b’には座金25z、26z、27z、28zが挿通され、ナット25、26、27、28が螺合される。
移動ボルト15’は、前方架台6の溝6mに埋め込まれた案内レール36の左側の広幅部36w又は狭幅部36nに頭部が嵌め込まれて、溝6mに沿って左右方向に移動可能となっており、胴部15bの先端側が前方架台6の上面より突出し、左スライドブロック8’の凹み部8d’の底面の挿通穴に挿通する(
図15参照)。
移動ボルト16’は、前方架台6の溝6mに埋め込まれた案内レール36の右側の広幅部36w又は狭幅部36nに頭部が嵌め込まれて、溝6mに沿って左右方向に移動可能となっており、胴部16b’の先端側が前方架台6の上面より突出し、右スライドブロック9’の凹み部9d’の底面の挿通穴に挿通する(
図15参照)。
移動ボルト17’は、後方架台7の溝7mに埋め込まれた案内レール37の左側の広幅部37w又は狭幅部37nに頭部と胴部17b’の一部が嵌め込まれて、溝7mに沿って左右方向に移動可能となっており、胴部17b’の先端側が後方架台7の上面より突出し、左スライドブロック8’の凹み部8e’の底面の挿通穴に挿通する。
移動ボルト18’は、後方架台7の溝7mに埋め込まれた案内レール37の右側の広幅部37w又は狭幅部37nに頭部と胴部18b’の一部が嵌め込まれて、溝7mに沿って左右方向に移動可能となっており、胴部18b’の先端側が後方架台7の上面より突出し、右スライドブロック9’の凹み部9e’の底面の挿通穴に挿通する。
【0066】
[ベースブロックと後方架台の固定金具]
ブロック固定金具41、42は、ベースブロック4、5を基礎コンクリート面2に固定するための断面がL字状の金具である。
ブロック固定金具41には、固定ボルト51a、51bが挿通する穴41a、41bが設けられ、ブロック固定金具42には、固定ボルト52a、52bが挿通する穴42a、42bが設けられている。
架台固定金具43、44は、後方架台7をコンクリート体10の正面に固定するための断面がL字状の金具である。
架台固定金具43には、コンクリート体10の正面に打ち込まれたアンカーボルト(図示せず)が挿通する長穴43a、固定ボルト53bが挿通する長穴43bが設けられ、架台固定金具44には、コンクリート体10の正面に打ち込まれたアンカーボルト(図示せず)が挿通する長穴44a、固定ボルト54bが挿通する長穴44bが設けられている。
固定ボルト51a、51b、52a、52bは、ブロック固定金具41、42をベースブロック4、5と基礎コンクリート面2に取り付けるためのものであり、固定ボルト51a、52aは、基礎コンクリート面2に設けられた穴に埋め込まれたナット(図示せず)に螺合し、固定ボルト51b、52bは、ベースブロック4の左側面の穴、ベースブロック5の右側面の穴5nに埋め込まれたナット(図示せず)に螺合する。
また、ベースブロック4、5の基礎コンクリート面2への固定は、上記のようなブロック固定金具と固定ボルトによるものに限定されず、ベースブロック4、5の底面と基礎コンクリート面2との間に隙間を設け、この隙間にグラウトモルタル等の充填剤を流し込んで充填し、この充填剤を硬化させることにより、ベースブロック4、5を基礎コンクリート面2に固定してもよい。
この場合、ベースブロック4、5の底面と基礎コンクリート面2との間の隙間は、ベースブロック4、5の各々の底面の四隅に、台座部(頭部)が下方に突出する調整ボルトを取り付けることにより形成される。
この調整ボルトにより、ベースブロック4、5の底面の四隅と基礎コンクリート面2との距離が独立して調整でき、傾斜した基礎コンクリート面2に対して、ベースブロック4、5を水平に設置することができる。
なお、ベースブロック4、5の基礎コンクリート面2への固定は、上記のようなブロック固定金具と固定ボルトによる固定と、ベースブロック4、5の底面と基礎コンクリート面2との間に充填した充填剤による固定を併用してもよい。
【0067】
[架台固定具]
本発明の設備機器設置台1の架台固定具は、後方架台7をコンクリート体10の正面に固定するものであり、L字金具43、44、アンカーボルト53a、54a、ナット53b、54b、固定ボルト53c、54c等からなる
L字金具43は、正面片43aとこれと直角な側方片43bからなる断面がL字状の金具であり、正面片43aと側方片43bにはそれぞれ長穴43ah、43bhが設けられている。
L字金具44は、L字金具43と左右対称形であり、正面片44aとこれと直角な側方片44bからなる断面がL字状の金具であり、正面片44aと側方片44bにはそれぞれ長穴44ah、44bhが設けられている。
アンカーボルト53a、54aは、コンクリート体10の正面に打ち込まれてその一部がコンクリート体10の外側に突出するボルトであり、アンカーボルト53a、54aの突出部にはナット53b、54bが螺合する。
固定ボルト53c、54cは後方架台7の左側面の穴と右側面の穴7に埋め込まれたナットに螺合するボルトである。
この場合、L字金具43、44の正面片43a、44aをコンクリート体10の正面に当てがい、このとき、アンカーボルト53a、54aのそれぞれの突出部を正面片43a、44aの長穴43ah、44ahに挿通させ、L字金具43、44の側方片43b、44bを後方架台7の左側面、右側面に当てがう。
そして、アンカーボルト53a、54aの突出部にナット53b、54bを螺合させて正面片43a、44aをコンクリート体10の正面に固定し、固定ボルト53c、54cは後方架台7の左側面の穴と右側面の穴7に埋め込まれたナットに螺合させて側方片43b、44bを後方架台7の左側面、右側面に固定する。
これにより、後方架台7がコンクリート体10の正面に固定される。
【0068】
[設備機器設置台の他の例]
図18は、本発明の設備機器設置台の他の例の構成を示す斜視図、
図19は、
図18に示す設備機器設置台の平面図、
図20は、
図18に示す設備機器設置台の正面図、
図21(a)は、
図18に示す設備機器設置台の左側面図、
図21(b)は、
図18に示す設備機器設置台の右側面図、
図22は、
図18に示す設備機器設置台の背面図、
図23は、
図18に示す設備機器設置台の分解斜視図である。
図中、1”は設備機器設置台、3’は設置台本体、4’、5’はベースブロック、4a’、5b’は凹部、4c’、5c’はボルト穴、4U’、5U’は上面、6’は基礎架台、6a’、6b’は挿通穴、7’は嵩上げ架台、7a’、7b’は挿通穴、61、62、63、64は高ナット付連結ボルト、61a、62a、63a、64aは頭部、61b、62b、63b、64bは胴部、61c、62c、63c、64cはネジ部、65、66はインサートナット、70は係合板、71Uは上板、71Sは下板、72は連結板、71a、71b、71c、71dは長穴、73a、73b、73c、73dはフック、74a、74b、74c、74dは締付ボルト、75a、75b、75c、75dは締付ナット、80は支持パネル、81は左支持パネル、82は右支持パネル、81a、82aは正面片、81b、82bは側面片、81c、82cは底面片、81h1、81h2、81h3、81h4、82h1、82h2、82h3、82h4は穴、83a、83b、83c、84a、84b、84cは固定ボルト、90は蓄電池であり、図において、蓄電池90は二点鎖線で表し、
図1~
図10に示す設備機器設置台1の構成部材等と同じものには同一の符号を付す。
図に示すように、設備機器設置台1’は、基礎コンクリート面2に上に置かれ、設置台本体3’、基礎架台6’、嵩上げ架台7’、設備機器固定具、架台固定具等からなり、設備機器である蓄電池90(後述する)を設置する。
【0069】
[設置台本体、基礎架台、嵩上げ架台]
設置台本体3’は、水平方向に配置されて左右に並べられて基礎コンクリート面2の上に置かれたベースブロック4’、5’からなる。
ベースブロック4’、5’は、設備機器設置台1のベースブロック4、5とは異なり、平板状のコンクリートブロックではなく、側面視略5角形の横幅(左右方向の幅)が短いコンクリートブロックであり、左右方向に間隔を空けて配置される。
ベースブロック4’とベースブロック5’は、同じサイズ、同じ形状であり、ベースブロック4’、5’の上面4U’、5U’は、平坦なコンクリート面である。
ベースブロック4’の上面4U’においては、左右方向中央部の前後方向中央部やや手前側にインサートナット65が埋め込まれた凹部4a’が設けられ、右奥側には固定ボルト83cが螺合するナットが埋め込まれたボルト穴4c’が設けられている。
ベースブロック5’の上面5U’においても、左右方向中央部の前後方向中央部やや手前側にインサートナット66が埋め込まれた凹部5b’が設けられ、左奥側には固定ボルト84cが螺合するナットが埋め込まれたボルト穴5c’が設けられている。
なお、ベースブロック4、5と同様に、ベースブロック4’の左側面に固定ボルト51bが螺合するナットが埋め込まれたボルト穴を設け、とベースブロック5’の右側面に固定ボルト52bが螺合するナットが埋め込まれたボルト穴を設けてもよい。
【0070】
基礎架台6’、嵩上げ架台7’は、本発明の載置架台となるものであるが、設備機器設置台1の前方架台6、後方架台7とは形状、配置が異なっている。
すなわち、基礎架台6’は、 側面視略5角形のコンクリートブロックであり、ベースブロック4’、5’に跨ってその上面4U’、5U’の前後方向中央やや手前に配置され、ベースブロック4’とベースブロック5’を連結する。
この基礎架台6’の前後方向中央の左寄りと右寄りの位置には、上面から下面に貫通する挿通穴6a’、6b’が設けられ、挿通穴6a’、6b’には高ナット付連結ボルト61、62が挿通される。
また、基礎架台6’の背面の上下方向中央の左寄りと右寄りの位置には、固定ボルト83b、84bが螺合するナットが埋め込まれたボルト穴が設けられている
嵩上げ架台7’は、横長直方体形状のコンクリートブロックであり、基礎架台6’の上面に載置される。
この嵩上げ架台7’の前後方向中央の左寄りと右寄りの位置には、上面から下面に貫通する挿通穴7a’、7b’が設けられ、挿通穴7a’、7b’には高ナット付連結ボルト63、64が挿通される。
また、嵩上げ架台7’の背面の上下方向中央の左寄りと右寄りの位置には、固定ボルト83a、84aが螺合するナットが埋め込まれたボルト穴が設けられ、嵩上げ架台7’の左側面と右側面には、固定ボルト53c、54cが螺合するナットが埋め込まれたボルト穴が設けられている。
この場合、ベースブロック4’、5’ の上面に基礎架台6’と嵩上げ架台7’が積み重ねられ、ベースブロック4’、5’の横幅(ベースブロック4’の左側面とベースブロック5’の右側面の距離)、基礎架台6’の横幅、嵩上げ架台7’の横幅は同一であり、基礎架台6’の上面の縦幅と嵩上げ架台7’ の上面の縦幅は同一となる。
そして、ベースブロック4’、5’と基礎架台6’と嵩上げ架台7’が積み重ねられた状態で、ベースブロック4’の凹部4a’、基礎架台6’の挿通穴6a’、嵩上げ架台7’の挿通穴7a’の前後左右方向の位置が一致し、ベースブロック5’の凹部5b’、基礎架台6’の挿通穴6b’、嵩上げ架台7’の挿通穴7b’の前後左右方向の位置が一致し、ベースブロック4’、5’ と基礎架台6’と嵩上げ架台7’が、挿通穴6a’、7a’に挿通された高ナット付連結ボルト61、63と、挿通穴6b’、7b’に挿通された高ナット付連結ボルト62、64により相互に連結される。
【0071】
[設備機器固定具]
設備機器固定具は、設備機器である蓄電池90(後述する。)を嵩上げ架台7’上に設置して固定するためのもので、係合板70、支持パネル80、締付ボルト74a、74b、74c、74d、締付ナット75a、75b、75c、75d、固定ボルト83a、83b、83c、84a、84b、84c等からなる。
係合板70は、蓄電池90の背面に係合する金属性の板であり、上板71U、下板71Sとこれらの連結する連結板72からなる。
上板71Uの左右の端部寄りには長穴71a、71bが設けられ、上板71Uの左右の下端部にはフック73a、73bが形成されている。
下板71Sの左右の端部寄りにも長穴73c、73dが設けられ、下板71Sの左右の下端部にもフック73c、73dが形成されている。
支持パネル80は、左支持パネル81と右支持パネル82からなり、左支持パネル81と右支持パネル82は、左右対称形状となっている。
左支持パネル81は、金属製のアングル材を形成する正面片81a、側面片81bと、正面片81a、側面片81bの下端部に接合された金属製の正方形状の板である底面片81cからなり、正面片81aには、締付ボルト74a、74cが挿通する穴81h1、81h2、固定ボルト83a、83bが挿通する穴81h3、81h4が設けられ、底面片81cには、固定ボルト83cが挿通する穴が設けられている。
右支持パネル82も、金属製のアングル材を形成する正面片82a、側面片82bと、正面片82a、側面片82bの下端部に接合された金属製の正方形状の板である底面片82cからなり、正面片82aには、締付ボルト74b、74dが挿通する穴82h1、82h2、固定ボルト84a、84bが挿通する穴82h3、82h4が設けられ、底面片82cには、固定ボルト84cが挿通する穴が設けられている。
【0072】
締付ボルト74a、74b、74c、74とこれに螺合する締付ナット75a、75b、75c、75dは、支持パネル80の正面(左支持パネル81、右支持パネル82の正面片81a、82)に係合板70の上板71Uと下板71Sを固定するためのボルトとナットである。
この場合、係合板70、支持パネル80、締付ボルト74a、74b、74c、74d、締付ナット75a、75b、75c、75dは、本発明の設備機器背面支持部材となる。
固定ボルト83a、83bは、左支持パネル81の正面片81aを嵩上げ架台7’、基礎架台6’の背面左側に固定するためのボルトであり、固定ボルト84cは、左支持パネル81の底面片81cをベースブロック4’の上面4U’に固定するためのボルトである。
固定ボルト84a、84bは、右支持パネル82の正面片82aを嵩上げ架台7’、基礎架台6’の背面右側に固定するためのボルトであり、固定ボルト84cは、右支持パネル82の底面片82cをベースブロック5’の上面5U’に固定するためのボルトである。
この場合、固定ボルト83a、83b、83c、84a、84b、84cとこれに螺合するナットは、本発明の支持部材固定部材となる。
【0073】
図24(a)は、蓄電池90の斜視図、
図24(b)は、蓄電池90の右側面図、
図24(c)は、蓄電池90の正面図、
図24(d)は、蓄電池90の背面図である。
図中、91は蓄電池本体、92a、92bは脚、93a、93b、93c、93dは係合孔である。
蓄電池90は、奥行きが小さく高さのある蓄電池本体91を備えた設備機器であり、蓄電池本体91の底面には脚92a、92bが取り付けられ、蓄電池本体91の背面には係合孔93a、93b、93c、93dが設けられている。
そして、脚92a、92bが嵩上げ架台7’の上面に置かれて蓄電池90が嵩上げ架台7’に載置される。
また、係合孔93a、93b、93c、93dに、係合板70のフック73a、73b、73c、73dがはめ込まれるようにして引っ掛けられて係合し、蓄電池90の背面が係合板70に取り付けられる。
なお、蓄電池90の背面に、係合孔93a、93b、93c、93dに代えて、背面から外側に突出する断面逆L字状の係合突起を設け、この係合突起にフック73a、73b、73c、73dを引っ掛けて係合させ、蓄電池90の背面を係合板70に取り付けてもよい。
【0074】
[設備機器設置台1”におけるベースブロックの固定]
設備機器設置台1”において、ベースブロック4’、5’の基礎コンクリート面2への固定は、ベースブロック4’、5’の底面と基礎コンクリート面2との間に隙間を設け、この隙間にグラウトモルタル等の充填剤を流し込んで充填し、この充填剤を硬化させることにより行う。
この場合、ベースブロック4’、5’の底面と基礎コンクリート面2との間の隙間は、ベースブロック4’、5’の各々の底面の四隅に、台座部(頭部)が下方に突出する調整ボルトを取り付けることにより形成される。
この調整ボルトにより、ベースブロック4’、5’の底面の四隅と基礎コンクリート面2との距離が独立して調整でき、傾斜した基礎コンクリート面2に対して、ベースブロック4’、5’を水平に設置することができる。
なお、ベースブロック4’、5’の基礎コンクリート面2への固定は、設備機器設置台1においてベースブロック4、5を固定するのと同様に、ブロック固定金具41、42と固定ボルト51a、51b、52a、52bにより行ってもよく、このブロック固定金具と固定ボルトによる固定と、ベースブロック4’、5’の底面と基礎コンクリート面2との間に充填した充填剤による固定を併用してもよい。
【0075】
[設備機器設置台1”の架台固定具]
設備機器設置台1”の架台固定具は、設備機器設置台1の架台固定具と同じもので、L字金具43、44、アンカーボルト53a、54a、ナット53b、54b、固定ボルト53c、54c等からなり、基礎架台6’を介してベースブロック4’、5’ に固定された嵩上げ架台7’をコンクリート体10の正面に固定するものとなる。
この場合、固定ボルト53c、54cは嵩上げ架台7’の左側面の穴と右側面の穴に埋め込まれたナットに螺合するボルトとなる
そして、設備機器設置台1の後方架台7を固定する場合と同様に、L字金具43、44の正面片43a、44aをコンクリート体10の正面に当てがい、このとき、アンカーボルト53a、54aのそれぞれの突出部を正面片43a、44aの長穴43ah、44ahに挿通させ、L字金具43、44の側方片43b、44bを嵩上げ架台7’の左側面、右側面に当てがう。
また、アンカーボルト53a、54aの突出部にナット53b、54bを螺合させて正面片43a、44aをコンクリート体10の正面に固定し、固定ボルト53c、54cは嵩上げ架台7’の左側面の穴と右側面の穴に埋め込まれたナットに螺合させて側方片43b、4bを嵩上げ架台7’の左側面、右側面に固定する。
これにより、嵩上げ架台7’がコンクリート体10の正面に固定される。
【0076】
[設置台本体の他の例]
設置台本体の他の例として、地面に設置台本体を設置する場合について説明する。
図25は、設置台本体を基礎コンクリート面2ではなく、地面に設置する場合を説明する説明図であり、同図(a)は、設置台本体を設置する地面を示した斜視図、同図(b)は、地面に埋設コンリート体を設置した状態の斜視図、同図(b)は、埋設コンクリート体上にベースブロックを設置した状態の斜視図である。
図中、3”は設置台本体、100は地面、100pは落し込み穴、101は埋設コンクリート体であり、
図1、
図10と同一のものには同一の符号を付す。
図25(a)に示すように設置台本体3”を地面100に配置する場合、地面100はコンクリート体10の正面に接しており、地面100には、埋設コンクリート体101を落し込むための落し込み穴100pが掘られる。
図25(b)に示すように埋設コンクリート体101は、その背面がコンクリート体10の正面に接するように落し込み穴100pに落し込まれ、埋設コンクリート体101の上面が地面100と同じ高さになるようにされる。
埋設コンクリート体101は、平板状のコンクリートブロックであり、複数のコンクリートブロックを例えば前後方向に並べて連結具で連結したものであってもよい。
そして、
図25(c)に示すように埋設コンクリート体101にベースブロック4、5が、基礎コンクリート面2の場合と同様にして固定される。
この場合、設置台本体3”は、埋設コンクリート体101とベースブロック4、5からなる。
なお、設置台本体3”を地面100に配置する場合、落し込み穴100pを掘らずに、地面100の上に埋設コンクリート体101を設置してもよい。
【0077】
[設備機器設置台の設置、設備機器の取付]
次に、設備機器設置台1を組み立てて設置し、設備機器を取り付ける手順について説明する。
まず、ベースブロック4、5を基礎コンクリート面2上に置き、ベースブロック4の右側面とベースブロック5の左側面を突き合わせ、ベースブロック4、5の背面をコンクリート体10の正面に当接乃至近接させる。
これにより、ベースブロック4’、5’の背面とコンクリート体10の正面の間に無駄な設置スペースを生じさせないようにできる。
このとき、ベースブロック4、5の背面、底面等の突き合わせた部分の何か所かを連結金具等で仮止めしておいてもよい。
次いで、ベースブロック4、5の上面の前方に前方架台6と後方架台7を載せ、ベースブロック4、5の凹部4a、5cと前方架台6の挿通穴6a、6cが重なるように前方架台6とベースブロック4、5の位置合わせを行い、ベースブロック4、5の凹部4b、5dと後方架台7の挿通穴7b、7dが重なるように後方架台7とベースブロック4、5の位置合わせを行う。
この後、高ナット付連結ボルト31(胴部31b)、32(胴部32b)を前方架台6の挿通穴6a、6cに挿通し、頭部31a、32aを回転させ、ネジ部31c、32cをベースブロック4、5の凹部4a、5cのインサートナット35a、35cに螺合させて締め付け、前方架台6をベースブロック4、5の上面に固定する。
また、高ナット付連結ボルト33(胴部33b)、34(胴部34b)を後方架台7の挿通穴7b、7dに挿通し、頭部33a、34aを回転させ、ネジ部33c、34cをベースブロック4、5の凹部4b、5dのインサートナット35b、35dに螺合させて締め付け、後方架台7をベースブロック4、5の上面に固定する。
このとき、ベースブロック4の凹部4aと凹部4bの間隔、ベースブロック5の凹部5cと凹部5dの間隔は、設置する設備機器の脚部の前後方向の間隔に対応して設定される。
すなわち、脚部の前後方向の間隔が広い設備機器に対しては、凹部4aと凹部4bの間隔、凹部5cと凹部5dの間隔が広く設定される。
なお、凹部4a、5cの間隔は、前方架台6の挿通穴6a、6cと間隔と同じに設定され、凹部4b、5dの間隔は、後方架台7の挿通穴7b、7dの間隔と同じに設定される。
【0078】
次いで、ベースブロック4の左側面にブロック固定金具41をあてがい、固定ボルト51aを穴41aに挿通させて基礎コンクリート面2の穴に埋め込まれたナットに螺合させ、固定ボルト51bを穴41bに挿通させてベースブロック4の左側面の穴に埋め込まれたナットに螺合させ、ブロック固定金具41を基礎コンクリート面2とベースブロック4の左側面に固定する。
同様に、ベースブロック5の右側面にブロック固定金具42をあてがい、固定ボルト52aを穴42aに挿通させて基礎コンクリート面2の穴に埋め込まれたナットに螺合させ、固定ボルト52bを穴42bに挿通させてベースブロック5の右側面の穴5nに埋め込まれたナットに螺合させ、ブロック固定金具42を基礎コンクリート面2とベースブロック5の右側面に固定する。
このようにしてブロック本体3(ベースブロック4、5)がブロック固定金具41、42よって基礎コンクリート面2に固定される。
この後、L字金具43の正面片43aをコンクリート体10の正面に当てがい、このとき、アンカーボルト53aの突出部を正面片43aの長穴43ahに挿通させ、同時に、L字金具43の側方片43bを後方架台7の左側面に当てがい、アンカーボルト53aの突出部にナット53bを螺合させて正面片43aをコンクリート体10の正面に固定し、固定ボルト53cを後方架台7の左側面の穴に埋め込まれたナットに螺合させて側方片43bを後方架台7の左側面に固定する。
同様に、L字金具44の正面片44aをコンクリート体10の正面に当てがい、このとき、アンカーボルト54aの突出部を正面片44aの長穴44ahに挿通させ、同時に、L字金具44の側方片44bを後方架台7の右側面に当てがい、アンカーボルト54aの突出部にナット54bを螺合させて正面片44aをコンクリート体10の正面に固定し、固定ボルト54cを後方架台7の右側面の穴に埋め込まれたナットに螺合させて側方片44bを後方架台7の右側面に固定する。
このようにして後方架台7がL字金具43、44、アンカーボルト53a、54a、ナット53b、54b、固定ボルト53c、54cよってコンクリート体10に固定される。
【0079】
次いで、左スライド板8と右スライド板9を前方架台6と後方架台7に左右方向に移動(スライド)可能なように跨って取り付ける。具体的には、以下のようにする。
まず、移動ボルト15を前方架台6の溝6mに埋め込まれた案内レール36の左側に嵌め込み、溝6mに沿って左右方向に移動可能な状態とし、移動ボルト17を後方架台7の溝7mに埋め込まれた案内レール37の左側に嵌め込み、溝7mに沿って左右方向に移動可能な状態とする。
次いで、左スライド板8において、突出ボルト11、12の頭部11a、12aが案内リブ8r1、8r2に挟み込まれるようにして、突出ボルト11、12の胴部11b、12bを長穴8a、8bから上方に突出させ、突出ボルト11、12を長穴8a、8bに沿って移動可能なように左スライド板8に取り付ける。
このようにして突出ボルト11、12が取り付けられた左スライド板8の凹み部8d、8eに設けられた穴に、前方架台6の溝6mから突出する移動ボルト15の胴部15bと後方架台7の溝7mから突出する移動ボルト17の胴部17bを挿通させ、胴部15b、17bに座金25z、27zを挿通させてナット25、27を胴部15b、17bのネジ部に外れない程度に螺合させ、左スライド板8を前方架台6と後方架台7に跨って左右方向に移動(スライド)可能なように取り付ける。
【0080】
また、移動ボルト16を前方架台6の溝6mに埋め込まれた案内レール36の右側に嵌め込み、溝6mに沿って左右方向に移動可能な状態とし、移動ボルト18を後方架台7の溝7mに埋め込まれた案内レール37の右側に嵌め込み、溝7mに沿って左右方向に移動可能な状態とする。
次いで、右スライド板9において、突出ボルト13、14の頭部13a、14aが案内リブ9r1、9r2に挟み込まれるようにして、突出ボルト13、14の胴部13b、14bを長穴9a、9bから上方に突出させ、突出ボルト13、14を長穴9a、9bに沿って移動可能なように右スライド板9に取り付ける。
このようにして突出ボルト13、14が取り付けられた右スライド板9の凹み部9d、9eに設けられた穴に、前方架台6の溝6mから突出する移動ボルト16の胴部16bと後方架台7の溝7mから突出する移動ボルト18の胴部18bを挿通させ、胴部16b、18bに座金26z、28zを挿通させてナット26、28を胴部16b、18bのネジ部に外れない程度に螺合させ、右スライド板9を前方架台6と後方架台7に跨って左右方向に移動(スライド)可能なように取り付ける。
以上のようにして設置台本体3、前方架台6、後方架台7、左スライド板8と右スライド板9を備えた設備機器固定具等からなる設備機器設置台1が、基礎コンクリート面2上に設置され、コンクリート体10の正面に固定される。
【0081】
左スライド板8と右スライド板9に代えて左スライドブロック8’と右スライドブロック9’を使用する場合は、以下のようにして右スライドブロック9’を前方架台6と後方架台7に設置する。
まず、移動ボルト15’を前方架台6の溝6mに埋め込まれた案内レール36の左側に嵌め込み、溝6mに沿って左右方向に移動可能な状態とし、移動ボルト17’を後方架台7の溝7mに埋め込まれた案内レール37の左側に嵌め込み、溝7mに沿って左右方向に移動可能な状態とする。
次いで、左スライドブロック8’において、突出ボルト11’、12’の頭部を溝8m’に埋め込まれた案内レール38に嵌め込み、胴部11b’、12b’を溝8m’から上方に突出させ、突出ボルト11’、12’を溝8m’に沿って前後方向に移動可能なように左スライドブロック8’に取り付ける。
このようにして突出ボルト11’、12’が取り付けられた左スライドブロック8’の凹み部8d’、8e’に設けられた挿通穴に、前方架台6の溝6mから突出する移動ボルト15’の胴部15b’と後方架台7の溝7mから突出する移動ボルト17’の胴部17b’を挿通させ、胴部15b’、17b’に座金25z、27zを挿通させてナット25、27を胴部15b、17bのネジ部に外れない程度に螺合させ、左スライドブロック8’を前方架台6と後方架台7に跨って左右方向に移動(スライド)可能なように取り付ける。
【0082】
また、移動ボルト16’を前方架台6の溝6mに埋め込まれた案内レール36の右側に嵌め込み、溝6mに沿って左右方向に移動可能な状態とし、移動ボルト18’を後方架台7の溝7mに埋め込まれた案内レール37の右側に嵌め込み、溝7mに沿って左右方向に移動可能な状態とする。
次いで、右スライドブロック9’において、突出ボルト13’、14’の頭部を溝9m’に埋め込まれた案内レール39に嵌め込み、胴部13b’、14b’を溝9m’から上方に突出させ、突出ボルト13’、14’を溝9m’に沿って前後方向に移動可能なように右スライドブロック9’に取り付ける。
このようにして突出ボルト13’、14’が取り付けられた右スライドブロック9’の凹み部9d’、9e’に設けられた挿通穴に、前方架台6の溝6mから突出する移動ボルト16’の胴部16b’と後方架台7の溝7mから突出する移動ボルト18’の胴部18b’を挿通させ、胴部16b’、18b’に座金26z、28zを挿通させてナット26、28を胴部16b’、18b’のネジ部に外れない程度に螺合させ、右スライドブロック9’を前方架台6と後方架台7に跨って左右方向に移動(スライド)可能なように取り付ける。
以上のようにして設置台本体3、前方架台6、後方架台7、左スライドブロック8’と右スライドブロック9’を備えた設備機器固定具等からなる設備機器設置台1’が、基礎コンクリート面2上に設置される。
【0083】
[設備機器設置台への設備機器の取付]
図26は、設備機器設置台1に充電スタンドを取り付けた状態の斜視図、
図27(a)は、
図26に示す設備機器設置台1と充電スタンドの平面図、
図27(b)は、
図26に示す設備機器設置台1と充電スタンドの正面図、
図27(c)は、
図26に示す設備機器設置台1と充電スタンドの左側面図である。
図中、110は充電スタンド、111は充電スタンド本体、112、113は脚部、112h、113hは横片、112v、113vは縦片、112ha、112hb、113ha、113hbは長穴である。
充電スタンド110は、電気自動車のバッテリー等に給電するための充電機器であり、直方体形状の充電スタンド本体111と脚部112、113を備え、本発明の設備機器の一種である。
脚部112は、充電スタンド本体111を設置台に固定するための取付部となるもので、横片112hと縦片112vからなる断面L字状の鋼材であり、横片112hには長穴112ha、112hbが設けられ、縦片112vが充電スタンド本体111の底面左端部に固定されている。
脚部113も、脚部112と同様に充電スタンド本体111を設置台に固定するための取付部となるもので、横片113hと縦片113vからなる断面L字状の鋼材であり、横片113hには長穴113ha、113hbが設けられ、縦片113vが充電スタンド本体111の底面右端部に固定されている。
【0084】
設備機器設置台1への充電スタンド110の取付けは以下のようにして行う。
まず、設備機器設置台1において、左スライド板8と右スライド板9を左右方向に移動(スライド)させ、左スライド板8の長穴8a(8b)と右スライド板9の長穴9a(9b)の間隔(距離)が、脚部112の長穴112ha(112hb)と脚部113の長穴113ha(113hb)の間隔(距離)が同じになるように、すなわち、充電スタンド110の脚部112、113を左スライド板8、右スライド板9に載せた場合、長穴8a(8b)と長穴112ha(112hb)が重なり(位置が一致し)、長穴9a(9b)と長穴113ha(113hb)が重なる(位置が一致する)ようにする。
このとき、左スライド板8の案内凸部8tと右スライド板9の案内凸部9tが、前方架台6の背面と後方架台7の前面(正面)で形成される空間に嵌り込み、左スライド板8と右スライド板9が移動(スライド)する際に水平方向に回転することが防止され、左スライド板8と右スライド板9を円滑に移動(スライド)させることができる。
この状態で移動ボルト15~18の胴部15b~18bに螺合しているナット25~28を締め付け、左スライド板8と右スライド板9を前方架台6の背面と後方架台7に固定する。
次いで、左スライド板8の長穴8a、8bから突出する突出ボルト11、12の距離が、脚部112の長穴112ha、112hbの距離の範囲内になるように突出ボルト11、12を長穴8a、8bに沿って移動させ、右スライド板9の長穴9a、9bから突出する突出ボルト13、14の距離が、脚部113の長穴113ha、113hbの距離の範囲内になるように突出ボルト13、14を長穴9a、9bに沿って移動させる。
この状態で、突出ボルト11、12の胴部11b、12bに脚部112の長穴112ha、112hbを挿通させ(嵌め込み)、突出ボルト13、14の胴部13b、14bに脚部113の長穴113ha、113hbを挿通させる(嵌め込む)。
この後、突出ボルト11、12の胴部11b、12bに座金21z、22zを挿通させてナット21、22を胴部11b、12bのネジ部に螺号させて締め付け、脚部112を左スライド板8に固定する。
同様に、突出ボルト13、14の胴部13b、14bに座金23z、23zを挿通させてナット23、24を胴部13b、14bのネジ部に螺合させて締め付け、脚部113を右スライド板9に固定する。
このようにして、充電スタンド110が設備機器設置台1に取り付けられて固定される。
【0085】
設備機器設置台1’への充電スタンド110の取付けは以下のようにして行う。
まず、設備機器設置台1’において、左スライドブロック8’と右スライドブロック9’を左右方向に移動(スライド)させ、左スライドブロック8’の溝8m’と右スライドブロック9’の溝9m’の間隔(距離)が、脚部112の長穴112ha(112hb)と脚部113の長穴113ha(113hb)の間隔(距離)が同じになるように、すなわち、充電スタンド110の脚部112、113を左スライドブロック8’、右スライドブロック9’に載せた場合、溝8mと長穴112ha(112hb)が重なり(位置が一致し)、溝9m’と長穴113ha(113hb)が重なる(位置が一致する)ようにする。
このとき、左スライドブロック8’の案内凸部8t’と右スライドブロック9’の案内凸部9t’が、前方架台6の背面と後方架台7の前面(正面)で形成される空間に嵌り込み、左スライドブロック8’と右スライドブロック9’が移動(スライド)する際に水平方向に回転することが防止され、左スライドブロック8’と右スライドブロック9’を円滑に移動(スライド)させることができる。
この状態で移動ボルト15’~18’の胴部15b’~18b’に螺合しているナット25~28を締め付け、左スライドブロック8’と右スライドブロック9’を前方架台6の背面と後方架台7に固定する。
次いで、左スライドブロック8’の溝8m’から突出する突出ボルト11’、12’の距離が、脚部112の長穴112ha、112hbの距離の範囲内になるように突出ボルト11’、12’を溝8m’に沿って移動させ、右スライドブロック9’の溝9m’から突出する突出ボルト13、14の距離が、脚部113の長穴113ha、113hbの距離の範囲内になるように突出ボルト13’、14’を溝9m’に沿って移動させる。
この状態で、突出ボルト11’、12’の胴部11b’、12b’に脚部112の長穴112ha、112hbを挿通させ(嵌め込み)、突出ボルト13’、14’の胴部13b’、14b’に脚部113の長穴113ha、113hbを挿通させる(嵌め込む)。
この後、突出ボルト11’、12’の胴部11b’、12b’に座金21z、22zを挿通させてナット21、22を胴部11b’、12b’のネジ部に螺号させて締め付け、脚部112を左スライドブロック8’に固定する。
同様に、突出ボルト13’、14’の胴部13b’、14b’に座金23z、23zを挿通させてナット23、24を胴部13b’、14b’のネジ部に螺号させて締め付け、脚部113を右スライドブロック9’に固定する。
このようにして、充電スタンド110が設備機器設置台1’に取り付けられて固定される。
【0086】
以上のように設備機器設置台1(設備機器設置台1’)は、基礎コンクリート面2に固定される設置台本体3(ベースブロック4、5)と、左右方向に長く上面側に左左右方向(長手方向)に延びる溝6mが設けられ、設置台本体3(ベースブロック4、5)の上面前方に固定されるコンクリート製の前方架台6と、左右方向に長く上面側に左左右方向(長手方向)に延びる溝7mが設けられ、前方架台6と並列に設置台本体3(ベースブロック4、5)の上面後方に固定されるコンクリート製の後方架台7と、前方架台6と後方架台7に充電スタンド70を設置するための設備機器固定具とを備え、設備機器固定具は、前方架台6と後方架台7の上面に沿って左右方向にスライドする左スライド板8(左スライドブロック8’)、右スライド板9(右スライドブロック9’)と、前方架台6の溝6mに埋め込まれた案内レール36に嵌め込まれ、胴部15b、17b(15b’、17b’)が凹み部8d、8e(8d’、8e’の挿通穴)に挿通して左スライド板8(左スライドブロック8’)に取り付けられて左スライド板8(左スライドブロック8’)と共に移動する移動ボルト15、17(15’、17’)と、後方架台7の溝7mに埋め込まれた案内レール37に嵌め込まれ、胴部16b、18b(16b’、18b’)が凹み部9d、9e(9d’、9e’の挿通穴)に挿通して右スライド板9(右スライドブロック9’)に取り付けられて右スライド板9(右スライドブロック9’)と共に移動する移動ボルト16、18(16’、18’)と、胴部15b、17b(15b’、17b’)に螺合し左スライド板8(左スライドブロック8’)を前方架台6と後方架台7に固定するナット25、27と、胴部16b、18b(16b’、18b’)に螺合し右スライド板9(右スライドブロック9’)を前方架台6と後方架台7に固定するナット26、28と、左スライド板8(左スライドブロック8’)に前後方向に移動可能に取り付けられて左スライド板8(左スライドブロック8’)の上面に突出する突出ボルト11、12(11’、12’)と、右スライド板9(右スライドブロック9’)に前後方向に移動可能に取り付けられて右スライド板9(右スライドブロック9’)の上面に突出する突出ボルト13、14(13’、14’)と、充電スタンド110の脚部112の長穴112ha、112hbに挿通した突出ボルト11、12(11’、12’)の胴部11b、12b(11b’、12b’)と螺合して脚部112を左スライド板8(左スライドブロック8’)に固定するナット21、22と、充電スタンド110の脚部113の長穴113ha、113hbに挿通した突出ボルト13、14(13’、14’)の胴部13b、14b(13b’、14b’)と螺合して脚部113を右スライド板9(右スライドブロック9’)に固定するナット23、24とを備えていることから、基礎コンクリート面2にベースブロック4、5を置き、その上に充電スタンド110を設置するに際し、充電スタンド110の大きさ(脚部112の長穴112ha、112hbの間隔、脚部113の長穴113ha、113hbの間隔)に対応して前方架台6と後方架台7の間隔(溝6m、7mの間隔を)を設定でき、ベースブロック4、5を基礎コンクリート面2に固定した後、左スライド板8(左スライドブロック8’)と右スライド板9(右スライドブロック9’)を左右方向にスライドさせ、突出ボルト11、12、13、14(11’、12’、13’、14’)を前後方向に移動させることにより、ベースブロック4、5に対する充電スタンド110の固定位置を左右方向と前後方向において大幅に調整でき、大きさ等の違いから取付位置の異なる種々の充電スタンド110を設置でき、ベースブロック4、5に一方向に延びる溝を設けないことからベースブロック4、5の強度を低下させずに充電スタンド110を前方架台6と後方架台7、左スライド板8と右スライド板9を介してベースブロック4、5に強固に固定することができる。
【0087】
また、設備機器設置台1は、基礎コンクリート面2に載置されて固定されるベースブロック4、5(設置台本体3)と、ベースブロック4、5の上面前方に固定されるコンクリート製の前方架台6と、前方架台6と並列にベースブロック4、5の上面後方に固定されるコンクリート製の後方架台7と、前方架台6と後方架台7に充電スタンド110を設置するための設備機器固定具とを備え、ベースブロック4、5の背面はコンクリート体10の正面に当接乃至近接し、後方架台7はL字金具43、44、アンカーボルト53a、54a、ナット53b、54b、固定ボルト53c、54cよってコンクリート体10の正面に固定されることから、地震や強風等により充電スタンド110が揺れても充電スタンド110が転倒することがなく、無駄な設置スペースを生じさせることなく、充電スタンド110にネジ取付加工を施すことなく、設置のために部材コスト増や設置作業の多大の負荷を生じさせないようにできる。
【0088】
次に、設備機器設置台1”を組み立てて設置し、蓄電池90を取り付ける手順について説明する。
まず、ベースブロック4’、5’を基礎コンクリート面2上に置き、ベースブロック4’、5’の横幅(ベースブロック4’の左側面とベースブロック5’の右側面の距離)が基礎架台6’の横幅と同じになるようにし、ベースブロック4’、5’の背面をコンクリート体10の正面に当接乃至近接させる。
これにより、ベースブロック4’、5’の背面とコンクリート体10の正面の間に無駄な設置スペースを生じさせないようにできる。
次いで、ベースブロック4’の上面4U’とベースブロック5’の上面5U’が水平かつ同一高さとなるようにベースブロック4’、5’の底面と基礎コンクリート面2との隙間を調整した後、この隙間にグラウトモルタル等の充填剤を流し込み充填する。
この後、ベースブロック4’、5’の上面の前方寄りに基礎架台6’を載せ、ベースブロック4’、5’の凹部4a’、5b’と基礎架台6’の挿通穴6a’、6b’が重なるように基礎架台6’とベースブロック4’、5’の位置合わせを行う。
次いで、高ナット付連結ボルト61(胴部61b)、62(胴部62b)を基礎架台6’の挿通穴6a’、6b’に挿通し、頭部61a、62aを回転させ、ネジ部61c、62cをベースブロック4’、5’の凹部4a’、5b’のインサートナット65、66に螺合させて締め付け、基礎架台6’をベースブロック4’、5’の上面に固定する。
この後、基礎架台6’の上面に嵩上げ架台7’を載せ、嵩上げ架台7’の挿通穴7a’、7b’が基礎架台6の挿通穴6a’、6b’に重なるようにし、高ナット付連結ボルト63(胴部63b)、64(胴部64b)を嵩上げ架台7’の挿通穴7a’、7b’に挿通し、頭部63a、64aを回転させ、ネジ部64c、64cを基礎架台6に挿通された高ナット付連結ボルト61、62のナット部(頭部61a、62)に螺合させて締め付け、嵩上げ架台7’を基礎架台6’の上面に固定する。
【0089】
このようにして基礎コンクリート面2上に設置されたベースブロック4’、5’、基礎架台6’、嵩上げ架台7’に対して、以下のようにして支持パネル80を取り付ける。
まず、左支持パネル81を基礎架台6と嵩上げ架台7’の背面左側に当てがい、正面片81aの穴81h3が、81h4がそれぞれ基礎架台6’、嵩上げ架台7’の背面左側に設けられたボルト穴に一致し、底面片81cに設けられた穴がベースブロック4’ のボルト穴4c’に一致するようにする。
そして、固定ボルト83a、83bを穴81h3、81h4に挿通し、基礎架台6’、嵩上げ架台7’の背面左側のボルト穴に埋め込まれたナットに螺合させ、固定ボルト83cを底面片81cの穴に挿通し、ベースブロック4’ のボルト穴4c’に埋め込まれたナットに螺合させる。
これにより、左支持パネル81がベースブロック4’、基礎架台6’及び嵩上げ架台7’に固定される。
同様に、右支持パネル82を基礎架台6と嵩上げ架台7’の背面右側に当てがい、正面片82aの穴82h3が、82h4がそれぞれ基礎架台6’、嵩上げ架台7’の背面右側に設けられたボルト穴に一致し、底面片82cに設けられた穴がベースブロック5’ のボルト穴5c’に一致するようにする。
そして、固定ボルト84a、84bを穴82h3、82h4に挿通し、基礎架台6’、嵩上げ架台7’の背面右側のボルト穴に埋め込まれたナットに螺合させ、固定ボルト84cを底面片82cの穴に挿通し、ベースブロック5’ のボルト穴5c’に埋め込まれたナットに螺合させる。
これにより、右支持パネル81がベースブロック5’、基礎架台6及び嵩上げ架台7’に固定される。
【0090】
次いで、係合板70を支持パネル80に固定する。
具体的には、係合板70の背面を、左支持パネル81の正面片81aと右支持パネル82の正面片82aに当てがい、上板71Uの長穴71a、71bが、それぞれ正面片81aの穴81h1、正面片82aの穴82h1に一致し、下板71Sの長穴71c、71dが、それぞれ正面片81aの穴81h2、正面片82aの穴82h2に一致するようにする。
この状態で締付ボルト74a、74bを長穴71a、71bと穴81h1、82h1に挿通し、締付ナット75a、75bを螺合させ、係合板70の上板71Uを左支持パネル81の正面片81aと右支持パネル82の正面片82aに固定する。
同様に締付ボルト74c、74dを長穴71c、71dと穴81h2、82h2に挿通し、締付ナット75c、75dを螺合させ、係合板70の下板71Sを左支持パネル81の正面片81aと右支持パネル82の正面片82aに固定する。
【0091】
この後、L字金具43、44等のより後方架台7をコンクリート体10の正面に固定するのと同様にして、嵩上げ架台7’ L字金具43、44等のより嵩上げ架台7’をコンクリート体10の正面に固定する。
具体的には、L字金具43の正面片43aをコンクリート体10の正面に当てがい、このとき、アンカーボルト53aの突出部を正面片43aの長穴43ahに挿通させ、同時に、L字金具43の側方片43bを嵩上げ架台7’の左側面に当てがい、アンカーボルト53aの突出部にナット53bを螺合させて正面片43aをコンクリート体10の正面に固定し、固定ボルト53cを嵩上げ架台7’の左側面の穴に埋め込まれたナットに螺合させて側方片43bを嵩上げ架台7’の左側面に固定する。
同様に、L字金具44の正面片44aをコンクリート体10の正面に当てがい、このとき、アンカーボルト54aの突出部を正面片44aの長穴44ahに挿通させ、同時に、L字金具44の側方片44bを嵩上げ架台7’の右側面に当てがい、アンカーボルト54aの突出部にナット54bを螺合させて正面片44aをコンクリート体10の正面に固定し、固定ボルト54cを嵩上げ架台7’の右側面の穴に埋め込まれたナットに螺合させて側方片44bを後方架台7の右側面に固定する。
このようにして嵩上げ架台7’がL字金具43、44、アンカーボルト53a、54a、ナット53b、54b、固定ボルト53c、54cよってコンクリート体10の正面に固定され、これにより設備機器設置台1’がコンクリート体10の正面に固定される。
そして、蓄電池90の脚92a、92bが嵩上げ架台7’の上面に置かれ、蓄電池90の係合孔93a、93b、93c、93dに、係合板70のフック73a、73b、73c、73dがはめ込まれるようにして引っ掛けられ、蓄電池90の背面が係合板70に取り付けられる。
これにより蓄電池90が設備機器設置台1”に取り付けられて固定される。
【0092】
以上のように設備機器設置台1”は、基礎コンクリート面2に載置されて固定されるベースブロック4’、5’(設置台本体3’)と、ベースブロック4’、5’の上面前方に固定される基礎架台6’と、基礎架台6’の上面に固定される嵩上げ架台7’と、嵩上げ架台7’に載置された蓄電池90を基礎架台6’と嵩上げ架台7’に固定する設備機器固定具とを備え、ベースブロック4’、5’の背面はコンクリート体10の正面に当接乃至近接し、と嵩上げ架台7’はL字金具43、44、アンカーボルト53a、54a、ナット53b、54b、固定ボルト53c、54cよってコンクリート体10の正面に固定されることから、地震や強風等により蓄電池90が揺れても蓄電池90が転倒することがなく、無駄な設置スペースを生じさせることなく、蓄電池90にネジ取付加工を施すことなく、設置のために部材コスト増や設置作業の多大の負荷を生じさせないようにできる。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明の設備機器設置台及び設備機器設置構造は、設置面にコンクリート製のベースブロックを置き、その上に設備機器を設置するに際し、ベースブロックを設置面に固定した後、あるいは、ベースブロックを製作した後、ベースブロックに対する設備機器の固定位置を、一方向とその直角方向において大幅に調整でき、ベースブロックの強度を低下させずに設備機器をベースブロックに強固に固定でき、また、設置面にコンクリート製のベースブロックを置き、その上に奥行きが小さく高さのある設備機器を設置するに際し、地震や強風等により設備機器が揺れても設備機器が転倒することがなく、無駄な設置スペースを生じさせることなく、設備機器にネジ取付加工を施すことなく、設置のために部材コスト増や設置作業の多大の負荷を生じさせないようにすることができ、家庭用の充電機器、蓄電池、給湯器、エアコン室外機等の設備機器を設置するのに利用することができる。
【符号の説明】
【0094】
1、1’、1” 設備機器設置台
2 基礎コンクリート面
3、3’、3” 設置台本体
4、4’、5、5’ ベースブロック
4a、4a’、4b、4b’、5c、5d 凹部
4U、4U’、5U、5U’ 上面
4B、5B 底面
6 前方架台
6’は基礎架台
6a、6a’、6b’、6c 挿通穴
6m 溝
7 後方架台
7’ 嵩上げ架台
7a’、7b、7b’、7d 挿通穴
7m 溝
8 左スライド板
8’ 左スライドブロック
8a、8b、8c 長穴
8d、8e、8d’、8e’ 凹み部
8m’ 溝
8r1、8r2 案内リブ
8t、8t’ 案内凸部
9 右スライド板
9’ 右スライドブロック
9a、9b、9c 長穴
9d、9e、9d’、9e’ 凹み部
9m’ 溝
9r1、9r2 ガイドリブ
9t、9t’ 案内凸部
10 コンクリート体
11、12、13、14、11’、12’、13’、14’ 突出ボルト
11a、12a、13a、14a 頭部
11b、12b、13b、14b、11b’、12b’、13b’、14b’ 胴部
15、16、17、18、15’、16’、17’、18’ 移動ボルト
15a、16a、17a、18a 頭部
15b、16b、17b、18b15b’、16b’、17b’、18b’ 胴部
21、22、23、24、25、26、27、28 ナット
21z、22z、23z、24z、25z、26z、27z、28z 座金
31、32、33、34 高ナット付連結ボルト
31a、32a、33a、34a 頭部
31b、32b、33b、34b 胴部
31c、32c、33c、34c ネジ部
35a、35b、35c、35d インサートナット
36、37、38、39 案内レール
36a1、36a2、37a1、37a2、38a1、38a2、39a1、39a2 上側リブ
36b1、36b2、37b1、37b2、38b1、38b2、39b1、39b2 中間リブ
36n、37n、38n、39n 狭幅部
36w、37w、38w、39w 広幅部
41、42 ブロック固定金具
41a、41b、42a、42b 穴
43、44 L字金具
43a、43b、44a、44b 長穴
51a、51b、52a、52b 固定ボルト
53a、54a アンカーボルト
53b、54b ナット
53c、54c 固定ボルト
61、62、63、64は高ナット付連結ボルト、
61a、62a、63a、64aは頭部、
61b、62b、63b、64bは胴部、
61c、62c、63c、64cはネジ部、
65、66はインサートナット、
70 係合板
71U 上板
71S 下板
72 連結板
71a、71b、71c、71d 長穴
73a、73b、73c、73d フック
74a、74b、74c、74d 締付ボルト
75a、75b、75c、75d 締付ナット
80 支持パネル
81 左支持パネル
82 右支持パネル
81a、82a 正面片
81b、82b 側面片
81c、82c 底面片
81h1、81h2、81h3、81h4、82h1、82h2、82h3、82h4 穴
83a、83b、83c、84a、84b、84c 固定ボルト
90 蓄電池
91 蓄電池本体
92a、92b 脚
93a、93b、93c、93d 係合孔
100 地面
100p 落し込み穴
101 埋設コンクリート体
110 充電スタンド
111 充電スタンド本体
112、113 脚部
112h、113h 横片
112v、113v 縦片
112ha、112hb、113ha、113hb 長穴