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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001647
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】蓄エネルギー電源
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/55 20210101AFI20241225BHJP
   H01M 50/505 20210101ALI20241225BHJP
   H01M 50/213 20210101ALI20241225BHJP
   H01M 50/211 20210101ALI20241225BHJP
   H01M 50/209 20210101ALI20241225BHJP
   H01M 50/507 20210101ALI20241225BHJP
   H01M 50/291 20210101ALI20241225BHJP
   H01M 50/293 20210101ALI20241225BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20241225BHJP
   H01M 50/548 20210101ALI20241225BHJP
【FI】
H01M50/55 301
H01M50/55 101
H01M50/505
H01M50/55 201
H01M50/213
H01M50/211
H01M50/209
H01M50/507
H01M50/291
H01M50/293
H01M50/271 B
H01M50/548 101
H01M50/548 301
H01M50/548 201
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024092722
(22)【出願日】2024-06-07
(31)【優先権主張番号】202310738695.2
(32)【優先日】2023-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202321597643.X
(32)【優先日】2023-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202410160594.6
(32)【優先日】2024-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202420281888.X
(32)【優先日】2024-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520282568
【氏名又は名称】深▲セン▼市華宝新能源股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Shenzhen Hello Tech Energy Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】F2-3, Bldg. 7, Jia Anda Ind. Zn. Huafan Rd. (East), Tongsheng Comm., Dalang St., Longhua 518000 Shenzhen , Guangdong China
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】黄水生
(72)【発明者】
【氏名】孫中偉
(72)【発明者】
【氏名】沈高松
(72)【発明者】
【氏名】陳勇軍
【テーマコード(参考)】
5H040
5H043
【Fターム(参考)】
5H040AA01
5H040AA03
5H040AT01
5H040AT02
5H040AT04
5H040AY05
5H040CC05
5H040CC28
5H040DD03
5H043AA04
5H043AA05
5H043AA19
5H043BA11
5H043CA03
5H043CA04
5H043CA08
5H043FA04
(57)【要約】      (修正有)
【解決手段】蓄エネルギー電源100を提供しており、蓄エネルギー電源には、第一ケース10と、固定用接着剤と、少なくとも1つの第一電池セル20を含み、第一ケース内には収容キャビティ11が設けられ、収容キャビティの底壁には、第一位置決め部12が設けられ、第一位置決め部には位置決め溝121が設けられ、少なくとも1つの第一電池セルが、部分的に、位置決め溝内に収容され、固定用接着剤が位置決め溝内に位置し、第一電池セルと位置決め溝の側壁を固定接続する。
【効果】組み立て工程を減少させ、コストを削減できることに加え、電池モジュールを組み立てるための必要な部品も減らすことができ、したがって、製品の空間利用率を向上させたり、製品サイズを小さくすることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄エネルギー電源において、
第一ケースと、
前記第一ケース内に設けられる少なくとも1つの第一電池セルであって、前記第一電池セルの各々は、前記第一電池セルの同一側に位置する2つの電極を含む第一電池セルと、
バスバーであって、前記第一電池セルの同一側に位置し、前記2つの電極を電気的接続して、複数の前記第一電池セルを直列及び/又は並列接続するバスバーと、を含む、蓄エネルギー電源。
【請求項2】
前記少なくとも1つの第一電池セルは、複数のシート状の第一電池セル、又は、複数の円筒形の第一電池セルを含む、請求項1に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項3】
前記2つの電極のうち、1つは正電極であり、もう1つは負電極である、請求項1又は2に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項4】
前記蓄エネルギー電源は、ブラケットを含み、前記ブラケットは制限溝を含み、前記ブラケットは前記第一電池セルの頂部に設けられて、前記2つの電極が前記制限溝を通過するようにし、前記バスバーが前記ブラケットに設けられる、請求項1又は2に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項5】
前記第一ケース内には収容キャビティが設けられ、前記収容キャビティには、第一位置決め部が設けられ、前記第一位置決め部には位置決め溝が設けられ、前記少なくとも1つの第一電池セルが、前記位置決め溝内に収容される、請求項1又は2に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項6】
前記蓄エネルギー電源は、
固定用接着剤であって、前記固定用接着剤が前記位置決め溝内に位置し、前記第一電池セルと前記位置決め溝の側壁を固定接続する固定用接着剤、を含む、請求項5に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項7】
前記第一ケースが第一ハウジング及び第二ハウジングを含み、前記第一ハウジングが前記第二ハウジングに取り外し可能に接続されて、前記収容キャビティを囲んで形成し、前記第一位置決め部が前記第一ハウジング又は前記第二ハウジングに設けられる、請求項5に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項8】
蓄エネルギー電源において、
第二ケースであって、前記第二ケースの内壁には第二位置決め部が設けられる第二ケースと、
少なくとも1つの第二電池セルであって、前記少なくとも1つの第二電池セルの第一端が前記第二位置決め部に挿設され、前記少なくとも1つの第二電池セルの、前記第一端と反対側の第二端には、2つの電極が設けられる第二電池セルと、
前記少なくとも1つの第二電池セルの前記第二端を固定する固定具と、
前記少なくとも1つの第二電池セルの前記第二端に電気的に接続される電気接続部品と、を含む、蓄エネルギー電源。
【請求項9】
前記第二位置決め部が前記第二ケースの内底壁又は内側壁に位置する、請求項8に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項10】
前記第二ケースの内底壁にアレイのように配置された複数の留め柱が形成され、前記第二位置決め部は、隣接する2行2列の前記留め柱の間に形成された位置決め溝である、請求項8又は9に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項11】
前記第二ケースの内底壁に複数の制限バーが形成されており、前記複数の制限バーにはS字型の側面が含まれ、前記第二位置決め部は、隣接する2つのS字型側面の間に形成された位置決め溝である、請求項8又は9に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項12】
前記第二ケースの内側壁には一体化ブラケットが形成され、前記第二位置決め部は前記一体化ブラケットに形成された位置決め溝である、請求項8又は9に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項13】
前記位置決め溝が円形又は矩形である、請求項10に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項14】
前記第二電池セルは、円筒形の第二電池セルと、シート状の第二電池セルとのうちの1つを含む、請求項8又は9に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項15】
前記2つの電極のうち、1つは正電極であり、もう1つは負電極である、請求項8又は9に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項16】
前記固定具が分割式ブラケットを含み、前記分割式ブラケットには複数の第二位置決め部が形成され、前記第二位置決め部は前記第二端を固定するために用いられ、前記第二位置決め部には、凸柱が突出するためのスルーホールが設けられる、請求項8又は9に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項17】
前記第二ケースが第三ハウジングと第四ハウジングを含み、前記第三ハウジングが前記第四ハウジングに取り外し可能に接続され、前記第二位置決め部が前記第三ハウジング又は前記第四ハウジングに設けられる、請求項8又は9に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項18】
前記第二位置決め部と前記第二ケースが一体化成型部品である、請求項8又は9に記載の蓄エネルギー電源。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、蓄エネルギー技術分野に関し、特に蓄エネルギー電源に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術では、電池パックは、ケースと電池モジュールを含み、電池モジュールはネジなどを使用してケースに固定され、電池モジュールは、電池セル、電池セルのブラケット、バスバー、収集板、及びネジなどの部品で組み立てられている。電池パックを組み立てる際には、まず各部品を使って電池モジュールを組み立て、その後で電池モジュールをケース内に固定する。しかし、このような電池パックは、関連する構造部品の数と種類を多く、組立工程も多く、コストを高くしてしまう。また、取り付け空間を予約するため、製品の空間利用率が低く、全体の製品サイズが大きくなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願には、上述の存在している少なくとも1つの技術的課題を解決できる蓄エネルギー電源が提供されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願の実施形態により提供されている蓄エネルギー電源において、
第一ケースと、
前記第一ケース内に設けられる少なくとも1つの第一電池セルであって、前記第一電池セルの各々は、前記第一電池セルの同一側に位置する2つの電極を含む第一電池セルと、
バスバーであって、前記第一電池セルの同一側に位置し、前記2つの電極を電気的接続して、複数の前記第一電池セルを直列及び/又は並列接続するバスバーと、を含む。
【0005】
上述の蓄エネルギー電源において、2つの電極が第一電池セルの同一側に位置し、バスバーによって電気的に接続されて、溶接空間が減少し、蓄エネルギー電源の構造を簡素化でき、空間利用率が高くなる。
【0006】
いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの電池セルは、複数のシート状電池セル、又は、複数の円筒形電池セルを含む。
【0007】
いくつかの実施形態において、前記2つの電極のうち、1つは正電極であり、もう1つは負電極である。
【0008】
いくつかの実施形態において、前記蓄エネルギー電源は、ブラケットを含み、前記ブラケットは制限溝を含み、前記ブラケットは、前記電池セルの頂部に設けられて、前記2つの電極が前記制限溝を通過するようにし、前記バスバーが前記ブラケットに設けられる。
【0009】
いくつかの実施形態において、前記ケース内には収容キャビティが設けられ、前記収容キャビティには、位置決め部が設けられ、前記位置決め部には位置決め溝が設けられ、前記少なくとも1つの電池セルが、前記位置決め溝内に収容される。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記蓄エネルギー電源は、固定用接着剤であって、前記固定用接着剤が前記位置決め溝内に位置し、前記電池セルと前記位置決め溝の側壁を固定接続する固定用接着剤、を含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、前記ケースが第一ハウジング及び第二ハウジングを含み、前記第一ハウジングが前記第二ハウジングに取り外し可能に接続されて、前記収容キャビティを囲んで形成し、前記位置決め部が前記第一ハウジング又は前記第二ハウジングに設けられる。
【0012】
本出願の実施形態により提供されている蓄エネルギー電源において、
第二ケースであって、前記第二ケースの内壁には第二位置決め部が設けられる第二ケースと、
少なくとも1つの第二電池セルであって、前記少なくとも1つの第二電池セルの第一端が前記第二位置決め部に挿設され、前記少なくとも1つの第二電池セルの、前記第一端と反対側の第二端には、2つの電極が設けられる第二電池セルと、
前記少なくとも1つの第二電池セルの前記第二端を固定する固定具と、
前記少なくとも1つの第二電池セルの前記第二端に電気的に接続される電気接続部品と、を含む。
【0013】
上述の蓄エネルギー電源において、第二ケースの内壁に第二位置決め部が設けられ、第二電池セルの第一端が直接、第二位置決め部に挿設されてよく、ブラケットにより固定した後、第二ケースに組み付ける必要がない。これにより部品の数を減らしつつ、取り付け手順も簡略化され、コストを低減し、蓄エネルギー電源の体積を小さくすることができる。また、第二電池セルの第二端は、固定具によって固定され、電気接続部品に接続されることで、第二ケース内での第二電池セルの全体的な固定と電気的接続が実現され得る。
【0014】
本出願の付加的な態様と利点は、その一部が以下の説明で示され、もう一部が以下の説明から明らかになり、又は本出願の実践から理解される。
【0015】
本出願の上述及び/又は追加的な態様と利点は、以下の図面に基づいた実施形態の説明から明らかになり、容易に理解されることであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源の構造模式図である。
図2】本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源の内部構造模式図である。
図3】本出願の実施形態に係る第一ハウジングの構造模式図である。
図4】本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源の分解模式図である。
図5】本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源の別の分解模式図である。
図6】本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源の別の分解模式図である。
図7】本出願の実施形態に係る円筒形電池セルの構造模式図である。
図8】本出願の実施形態に係る第一ハウジングの構造模式図である。
図9】本出願の実施形態に係る第一ハウジングの構造模式図である。
図10】本出願の実施形態に係る第一ハウジングの構造模式図である。
図11】本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源の立体分解模式図である。
図12】本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源の立体組立模式図である。
図13】本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源の立体組立模式図である。
図14】本出願の実施形態に係るケースの内底壁に設けられた位置決め部の俯瞰図である。
図15】本出願の実施形態に係るケースの内底壁に設けられた位置決め部の俯瞰図である。
図16】本出願の実施形態に係るケースの内底壁に設けられた位置決め部の俯瞰図である。
図17】本出願の実施形態に係るケースの内底壁に設けられた位置決め部の俯瞰図である。
図18】本出願の実施形態に係るケースの内側壁に設けられた一体化ブラケットの俯瞰図である。
図19】本出願の実施形態に係るケースの内側壁に設けられた一体化ブラケットの俯瞰図である。
図20】本出願の実施形態に係るケースの内側壁に設けられた一体化ブラケットの俯瞰図である。
図21】本出願の実施形態に係るケースの内側壁に設けられた一体化ブラケットの俯瞰図である。
図22】本出願の実施形態に係る電池セルの構造模式図である。
図23】本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源の別の立体分解模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本出願の実施形態について詳細に説明する。説明する実施形態の例は図面に示されており、始めから終わりまで同じ又は類似の番号は同じ又は類似の要素又は同じ又は類似の機能を持つ要素を示す。以下、図面を参照して説明される実施形態は例示的なもので、本出願を解釈するためにのみ用いられ、本出願を限定するものとして理解され得ない。
【0018】
後述の開示は、本出願の異なる構成を実現するための多くの異なる実施形態又は例を提供する。本出願の開示を簡略化するために、特定の例の部品と設置について説明される。もちろん、これらは単なる例であり、本出願に対する制限を目的としない。また、本出願は、異なる例において繰り返し参照数字及び/又は参照文字を使用しており、この繰り返しは、説明を簡素化し、明確にするためのものであって、議論される各種実施形態及び/又は設置間の関係を示すものではない。また、本出願では、特定の工程や材料の例を提供しているが、当業者は他の工程の適用及び/又は他の材料の使用に気づくことができる。
【0019】
また、「第一」、「第二」という用語は、目的を説明するためにのみ使用され、相対重要性を指示又は示唆したり、技術的特徴の数を暗示したりするものとして理解され得ない。従って、「第一」、「第二」として限定されている特徴は、1つ以上の特徴を含むことが明示されたり、暗示されたりすることもある。本出願の説明では、「複数」というのは、特に具体的に限定されていない限り、2つ以上を意味する。
【0020】
本明細書の説明における「1つの実施形態」、「いくつかの実施形態」、「示例的な実施形態」、「例」、「具体例」、或いは「いくつかの例」等の表現は、実施形態又は例が説明された具体的特徴、構造、材質又は特性が本出願の1つ以上の実施形態又は例に含まれることを意味する。本明細書における上述の用語の示意的表現は、必ずしも同一の実施形態又は例を指すわけではない。また、具体的特徴、構造、材質又は特性は、いずれか1つ又は複数の実施形態又は例において適切な方式で組み合わせることもできる。
【0021】
本出願の説明において、「中心」、「縦向」、「横向」、「長さ」、「幅」、「厚み」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂部」、「底部」、「内側」、「外側」、「時計回り」、「反時計回り」などで指示される方位又は位置関係は、図に示されている方位や位置関係に基づいているもので、これは、本出願を説明し、説明を簡素化するためだけであって、指された装置や要素が特定の方向を持たなければならず、あるいは特定の方向で構築され動作しなければならないことを指示又は暗示するものではないため、本出願の制限として理解され得ない。
【0022】
本出願において、特に明確な規定や限定がない限り、第一特徴が第二特徴の「上」又は「下」にあるという表現は、第一特徴と第二特徴が直接接触している場合を含むだけでなく、それらが直接接触しておらず、それらの間に介在する他の特徴を介して接触している場合も含む。それに、第一特徴が第二特徴の「上」、「上方」、「上面」にあるとは、第一特徴が第二特徴のちょうど上方又は斜め上方に位置していること、又は、単に第一特徴がの水平高度が第二特徴の水平高度よりも高いことを意味する。第一特徴が第二特徴の「下」、「下方」、「下面」にあるとは、第一特徴が第二特徴のちょうど下方又は斜め下方に位置していること、又は、単に第一特徴の水平高度が第二特徴の水平高度よりも低いことを意味する。
【0023】
本出願の説明において、特に明確な規定や限定がない限り、「取り付け」、「結合」、「接続」という用語は、広義に理解されるべきである。例えば、これらは、固定接続であるか、取り外し可能な接続であるか、又は一体化された接続であってもよく、機械接続であるか、電気的接続であってもよく、直接接続であるか、中間媒介を介した間接接続であってもよく、2つの要素が内部的に連通していることであるか、相互に作用している関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じてこれらの用語の本出願における具体的意味を理解することができるであろう。
【0024】
図1及び図2を参照されたい。本出願の実施形態に係る蓄エネルギー電源100において、第一ケース10、固定用接着剤、及び、少なくとも1つの第一電池セル20が含まれる。第一ケース10内には収容キャビティ11が設けられる。収容キャビティ11には、第一位置決め部12が設けられる。第一位置決め部12には位置決め溝121が設けられる。少なくとも1つの第一電池セル20が、位置決め溝121内に収容される。固定用接着剤が位置決め溝121内に位置し、第一電池セル20と位置決め溝121の側壁を固定接続する。
【0025】
上述の蓄エネルギー電源100において、収容キャビティの内壁面に第一位置決め部12が設けられ、第一位置決め部12には位置決め溝121が設けられ、少なくとも1つの第一電池セル20が位置決め溝121内に収容され、第一電池セル20は第一位置決め部12と固定用接着剤によって固定されることにより、第一電池セル20は、直接、位置決め溝121内に取り付けることができ、これにより、電池モジュールを組み立ててから、第一ケース10に装入する必要がなくなり、組み立て工程を減少させ、コストを削減できることに加え、電池モジュールを組み立てるための必要な部品も減らすことができ、したがって、製品の空間利用率を向上させたり、製品サイズを小さくすることができる。
【0026】
1つの実施形態において、蓄エネルギー電源100の第一ケース10の少なくとも一部が、収容キャビティ11を囲んで形成し、収容キャビティ11内には第一位置決め部12が収容されており、第一位置決め部12は蓄エネルギー電源100の底部に設けられ、収容キャビティ11の底壁に固定接続される。第一位置決め部12は、位置決め溝121を囲んで形成し、位置決め溝121は第一電池セル20を収容するために使用される。第一電池セル20の数量についてはここでは限定されず、蓄エネルギー電源100が必要とする電池容量に応じて第一電池セル20の数量を決定してもよい。第一電池セル20を位置決め溝121内に順序良く配列した後、位置決め溝121内に固定用接着剤を注入でき、固定用接着剤が固化した後、第一電池セル20と第一位置決め部12の接続が完了することになる。固定用接着剤は、第一電池セル20間の配列間隔を利用して、第一電池セル20と第一位置決め部12を一体として接続でき、そのため、他の接続部品を設定する必要がなく、部品数を減少させ、製品構造と組み立て工程を最適化し、製品の体積エネルギー密度と質量エネルギー密度を高め、コストを低減しつつ携帯性を向上させることが可能である。別の実施形態においては、第一位置決め部12が蓄エネルギー電源100の他の部分に設けられて、収容キャビティ11の天井壁又は側壁に固定接続されてもよい。更に別の実施形態においては、第一電池セル20は部分的に又は完全に第一位置決め部12内に収容されてもよい。
【0027】
図2及び図3を参照されたい。いくつかの実施形態において、蓄エネルギー電源100は、補強リブ30を含む。補強リブ30が第一位置決め部12の側壁と収容キャビティ11の側壁とを接続する。
【0028】
このようにして、第一位置決め部12と第一ケース10の構造強度を向上させることができる。
【0029】
具体的に、図2及び図3を参照されたい。1つの実施形態において、補強リブ30は板状構造であってもよく、板状の補強リブ30の両側は、それぞれ第一位置決め部12と第一ケース10に接続され、これにより第一位置決め部12と第一ケース10が一体となり、第一位置決め部12の揺れを減少させる。補強リブ30の重量を軽減するためには、補強リブ30について、他の形状を選択したり、表面に穴を開けたり、空洞構造を選択したりする方式なども、考えられると理解されるであろう。補強リブ30は第一位置決め部12及び第一ケース10と同じ材料であり、溶接によって接続することができ、ここで、補強リブ30、第一位置決め部12及び第一ケース10の材料は、鋼、銅、アルミニウムなどであってもよい。補強リブ30は、第一位置決め部12の対向する両側に設けられてもよいし、固定効果を強化するように、第一位置決め部12の四周に均等に設けられてもよい。また、補強リブ30には、縦向きの補強リブ30が含まれれば、横向きの補強リブ30も含まれてもよく、これにより、第一ケース10や第一位置決め部12の、衝突や温度変化による形状変化を減少させる。
【0030】
いくつかの実施形態において、固定用接着剤が構造用接着剤を含む。
【0031】
このようにして、第一電池セル20の安全性を向上させることができる。
【0032】
具体的には、1つの実施形態において、構造用接着剤は大きな荷重に耐えることができる。位置決め溝121内に構造用接着剤を注入することで、第一電池セル20の耐衝撃性を強化できる。蓄エネルギー電源100の第一ケース10が損傷を受け、第一電池セル20に直接衝撃を加えた場合、構造用接着剤は衝撃力の一部を耐えることができ、同時にその衝撃力を第一電池セル20全体に伝達して衝撃損傷を軽減することができる。また、構造用接着剤には良好な抗腐食性があり、一部の第一電池セル20が構造的損傷によって電解液が漏れ出したり、熱暴走によって第一電池セル20の防爆バルブ(未図示)から電解液が噴出した場合でも、構造用接着剤は電解液のさらなる漏出を防ぎ、他の第一電池セル20やその他の構造部品への腐食を避けられる。同時に、構造用接着剤は良好な熱伝導性も持て、第一電池セル20から発生する熱を第一位置決め部12及び第一ケース10に伝達することで、第一電池セル20の作動温度を低下させるのに寄与する。
【0033】
図4及び図5を参照されたい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの第一電池セル20が複数のシート状電池セル24を含む。複数のシート状電池セル24が重ねて配置される。
【0034】
このようにして、第一電池セル20のエネルギー密度を向上させることができる。
【0035】
具体的には、図4を参照されたい。1つの実施形態において、シート状電池セル24は、アルミニウムプラスチック膜又は鋼鉄プラスチック膜を採用したパウチ電池セル21とすることができ、これにより、外部ハウジングの厚みを減らし、個々の第一電池セル20のエネルギー密度を増大させることが可能となる。同時に、安全上のリスクが発生した場合、パウチ電池セル21の安全性を高めるために、パウチ電池セル21の外部ハウジングも膨張や亀裂という形で内部ストレスを解放することができる。パウチ電池セル21の幅は第一位置決め部12の幅にマッチしてもよく、長さ方向Aに沿って、積み重ねるように配置され得る。もちろん、パウチ電池セル21の幅は第一位置決め部12の幅の約半分にしてもよく、そうしたら、位置決め溝121内に、パウチ電池セル21を2行に並べて置くことができると同時に、固定用接着剤を収容するための隙間を予約することもできる。
【0036】
また、図5に示すように、別の実施形態において、シート状電池セル24は、外部ハウジングの材料としてアルミニウム合金、ステンレス鋼などが採用された角形電池セル22であってもよい。角形電池セル22は構造強度が高く、機械的負荷を耐える能力が良好である。角形電池セル22の幅は、第一位置決め部12の幅ともマッチしてもよく、長さ方向Aに沿って積み重ねるように配置され得る。
【0037】
図4及び図5を参照されたい。いくつかの実施形態において、第一電池セル20が2つの電極を含み、2つの電極が第一電池セル20の同一側に位置する。
【0038】
このようにして、蓄エネルギー電源100の構造を簡略化することができる。
【0039】
具体的に、図4及び図5を参照されたい。一部の実施形態において、第一電池セル20の電極は電力を出力又は入力するポートとして機能する。各第一電池セル20は正極及び負極との2つの電極を含み、これら2つの電極は第一電池セル20の頂部、底部、又は他の側面に同時に設けられる。蓄エネルギー電源100が2つ以上の第一電池セル20を含む場合、各第一電池セル20の電極は、いずれも、第一電池セル20の上側、下側、又は他の側面に設けられ、このようにして第一位置決め部12の一方の側面だけで、全ての第一電池セル20の電極を接続することができ、このより集中的な接続方式は、必要な接続空間を小さくするため、蓄エネルギー電源100の構造の簡略化に寄与する。図4に示すように、1つの実施形態において、第一電池セル20はパウチ電池セル21であってもよい。各パウチ電池セル21の2つの電極はいずれも上向きに配置される。蓄エネルギー電源100は、第一バスバー41を含んでもよい。第一バスバー41は、パウチ電池セル21の頂部において、隣接する2つのパウチ電池セル21の同一極性の電極を接続して、2つのパウチ電池セル21が並列に電力を出力するようにする。複数の第一バスバー41の間には、直列形式でも並列形式でも電力を外部に出力したり内部に入力したりすることができる。第一バスバー41の材料は、銅、アルミニウム、ニッケル、又は合金材料であってもよい。作業治具で第一バスバー41を正しい位置に固定した後、レーザー溶接によって第一バスバー41とパウチ電池セル21の電極を溶接することができる。また、撚り合わせや圧着などの他の接続方式を通じても、第一バスバー41とパウチ電池セル21の電極の電気的接続を実現することも理解されるであろう。
【0040】
また、蓄エネルギー電源100は第一収集板45を通じて各パウチ電池セル21の状態情報を収集することもできる。パウチ電池セル21の状態情報には、各パウチ電池セル21の電圧、電流、温度などの情報が含まれてもよい。第一バスバー41を溶接した後、ネジを通じて第一収集板45を第一バスバー41上の対応する位置に固定することができる。第一収集板45の固定が完了したら、レーザー溶接などの電気的接続方式を使用して、第一収集板45のニッケルストラップと第一バスバー41を接続し、これにより第一収集板45と第一バスバー41の電気的接続を実現する。
【0041】
図5に示すように、別の実施形態において、第一電池セル20は角形電池セル22であってもよい。角形電池セル22の2つの電極も上向きに配置される。蓄エネルギー電源100はブラケット80を含んでもよい。ブラケット80には制限溝が含まれてもよく、ブラケット80は、角形電池セル22の頂部に設けられて、角形電池セル22の電極が制限溝を通過するようにする。ブラケット80はプラスチック製でもよく、これにより、同一の角形電池セル22の2つの電極がブラケット80を介して電気的に接続し、短絡を引き起こすことを避けることができる。蓄エネルギー電源100は、第二バスバー42及び第二収集板46を更に含んでもよい。ブラケット80を用いて角形電池セル22の電極の位置決めを完了した後、隣接する2つの角形電池セル22の電極を1つの第二バスバー42で接続させ、第二バスバー42に第二収集板46を接続させることができる。第二バスバー42と第一バスバー41、第二収集板46と第一収集板45は、特徴や機能は類似しているため、ここでは繰り返して述べない。
【0042】
図6図9を参照されたい。いくつかの実施形態において、前記少なくとも1つの第一電池セル20が複数の円筒形電池セル23を含む。位置決め溝121の底壁には第一スルーホール132が設けられる。円筒形電池セル23の底部の電極が第一スルーホール132に貫設される。蓄エネルギー電源100は複数のバスバー40を含む。複数のバスバー40が複数の円筒形電池セル23を直列及び/又は並列接続するために用いられる。
【0043】
このようにして、第一電池セル20の安全性を向上させることができる。
【0044】
具体的には、図6図9を参照してください。1つの実施形態において、円筒形電池セル23の2つの電極は両端に配置されており、これら2つの電極は第一極柱231と第二極柱232として区別され得る。第一極柱231と第二極柱232は、円筒形電池セル23から電力供給の際、又は、円筒形電池セル23に充電の際の電流インターフェースである。第一極柱231は正極として円筒形電池セル23の底端に設けられ得、第二極柱232は、負極として円筒形電池セル23の頂端に設けられ得るが、もちろん、第一極柱231と第二極柱232の極性と位置は逆転させることも可能である。複数のバスバー40は、第三バスバー43と第四バスバー44に分けられる。第一極柱231は第一スルーホール132を貫いて、隣接する円筒形電池セル23の第一極柱231に、第三バスバー43を介して電気的に接続され得る。第二極柱232は、隣接する円筒形電池セル23の第二極柱232に、直接、第四バスバー44を介して電気的に接続され得る。第三バスバー43は4つ以上の第一極柱231を電気的に接続することができ、同様に、第四バスバー44も4つ以上の第二極柱232を電気的に接続することができる。別の実施形態において、蓄エネルギー電源100は第三収集板47及び第四収集板48を含んでもよい。第三収集板47は第三バスバー43に接続され、第四収集板48は第四バスバー44に接続され、これにより第三収集板47及び第四収集板48を通じて各円筒形電池セル23の状態情報を収集することができる。第三バスバー43及び第四バスバー44は、第一バスバー41と特徴や機能は類似しており、第三収集板47及び第四収集板48は、第一収集板45と特徴や機能も類似しているため、ここでは繰り返して述べない。
【0045】
図6及び図8を参照されたい。いくつかの実施形態において、蓄エネルギー電源100は、カバープレート50を更に含む。第一位置決め部12に対応する第一ケース10の外壁面には収容溝131が設けられる。第一スルーホール132が収容溝131の底壁を貫通する。複数のバスバー40が収容溝131に位置する。カバープレート50が第一ケース10の外壁面に設けられて収容溝131を覆う。
【0046】
このようにして、製品の体積を小さくすることに寄与する。
【0047】
具体的には、図6及び図8を参照されたい。1つの実施形態において、円筒形電池セル23は、位置決め溝121内に、縦に収容される。第一ケース10の底部の外壁面は内側に凹んで収容溝131を形成する。円筒形電池セル23の第一極柱231は第一スルーホール132を通って収容溝131内に入る。複数のバスバー40は、第三バスバー43を含んでもよい。第三バスバー43は収容溝131内で第一極柱231を接続可能であり、これにより第一極柱231と第三バスバー43を第一ケース10の底部に統合し、全体の統合度を向上させて、製品の体積を小さくする。カバープレート50が収容溝131を覆うように設けられることにより、第一ケース10の完整性を更に高め、第一極柱231及び第三バスバー43を保護することができる。カバープレート50はボルトで第一ケース10に固定されるが、もちろん、他の方式で固定することも可能であり、ここでは限定しない。別の実施形態において、蓄エネルギー電源100は第三収集板47を含んでもよく、第三収集板47は、収容溝131内で第三バスバー43に接続可能である。
【0048】
図6を参照されたい。いくつかの実施形態において、蓄エネルギー電源100は、熱伝導性接着剤を更に含む。熱伝導性接着剤50がカバープレート50とバスバー40を接続する。
【0049】
このようにして、バスバー40の温度を低下させることができる。
【0050】
具体的には、図6を参照されたい。1つの実施形態において、複数のバスバー40は第三バスバー43を含んでもよい。電流が第三バスバー43を通過すると、一定の電流損失が発生し、それに伴って熱が生じる。この集まった熱は、第三バスバー43及び円筒形電池セル23の温度を上昇させ、火災などの安全上のリスクを引き起こす。そこで、第三バスバー43とカバープレート50の間に熱伝導性接着剤を充填することで、第三バスバー43からの熱をカバープレート50に伝達し、カバープレート50から熱を周囲環境に放散させることにより、第三バスバー43及び円筒形電池セル23の冷却効果を発揮することができる。カバープレート50はアルミニウム素材であってもよいため、比較的良好な熱伝達効果を持つ。また、第一ケース10もアルミニウム素材などの熱伝達効果のよい材料を採用可能で、それによりカバープレート50からの熱を第一ケース10へと更に伝達させ、第三バスバー31及び円筒形電池セル23への冷却効果を高めることができる。
【0051】
図6を参照されたい。いくつかの実施形態において、蓄エネルギー電源100は、密封リング60を更に含む。密封リング60がカバープレート50と第一ケース10の外壁面とを密封接続する。
【0052】
このようにして、収容溝131の密封効果を高めることができる。
【0053】
具体的には、図6を参照されたい。1つの実施形態において、第一ケース10の外側壁には、収容溝131が形成されている。収容溝131内には、バスバーアセンブリ40が収容されている。湿気の多い使用環境下では、収容溝131の密封効果が悪ければ、水蒸気が収容溝131内に侵入し、侵入した水蒸気によってバスバー40が錆びたり、最悪の場合、短絡を引き起こしたりすることになる。そこで、カバープレート50が収容溝131を覆う場合に、カバープレート50と第一ケース10の外側壁の間に密封リング60を設けることで、収容溝131の密封効果を更に強化し、収容槽131内のバスバー40を外界の水蒸気から隔離させることができる。
【0054】
図1図2図8図9、及び図10を参照されたい。いくつかの実施形態において、第一ケース10が第一ハウジング13及び第二ハウジング14を含む。第一ハウジング13が第二ハウジング14に取り外し可能に接続されて、収容キャビティ11を囲んで形成する。第一位置決め部12が第一ハウジング13又は第二ハウジング14に設けられる。
【0055】
このようにして、取り付けや修理に容易になる。
【0056】
具体的には、図2図8、及び図9は、第一電池セル20が円筒形電池セル23である実施形態において、第一ハウジング13の構造を示している。図10は、第一電池セル20がパウチ電池セル21又は角形電池セル22である実施形態において第一ハウジング13の構造を示している。図1図2図8図9、及び図10を参照さらたい。1つの実施形態において、第一ケース10は、上部に位置する第一ハウジング13と下部に位置する第二ハウジング14を含んでもよい。いくつかの実施形態において、第一ハウジング13と第二ハウジング14は、それぞれ第一ケース10の前後部、又は、左右部に位置していたり、第一ケース10の2つの対角に配置していたりしてもよい。第一ハウジング13と第二ハウジング14は、ネジ山、ファスナー、又は、クランプなどの方式で取り外し可能に相互に接続される。第一ハウジング13と第二ハウジング14は、収容キャビティ11を囲んで形成し、第一電池セル20を収容する。これにより、組み立てや分解修理のしやすさが向上することができる。
【0057】
また、図を参照されたい。いくつかの実施形態において、蓄エネルギー電源100は、第一ケース10に設けられるパネル70を更に含んでもよい。パネル70は、現在の蓄エネルギー電源100の電量や電池温度などの情報を表示できる。パネル70には、蓄エネルギー電源100を、電気使用機器又は充電機器に接続するためのポートが更に含まれ、これにより、第一電池セル20は、電気使用機器に電力を供給したり、充電機器から電力を受け取ったりすることが可能になる。
【0058】
関連技術では、一般的に2つの電池ブラケットを用いて電池セルの両端と、それに対応する電気接続部品と、収集板とを固定し、電池パックを形成した後で外部ハウジングに取り付ける。このため、蓄エネルギー電源の部品が多く、体積が大きく、コストも高くなるうえ、取り付け手順が複雑になる。一方、外部ハウジングには、電池パックを取り付けるための空間を予約しておく必要があり、これが蓄エネルギー電源の体積をさらに増大させる。
【0059】
図11図13を参照されたい。本出願の実施形態において、蓄エネルギー電源100が提供されている。蓄エネルギー電源100において、第二ケース101であって、第二ケース101の内壁には第二位置決め部111が設けられる第二ケース101と、少なくとも1つの第二電池セル103であって、前記少なくとも1つの第二電池セル103の第一端1301が第二位置決め部111に挿設され、少なくとも1つの第二電池セル103の、第一端1301と反対側の第二端1302には 、2つの電極133が設けられる第二電池セル103と、少なくとも1つの第二電池セル103の第二端1302を固定する固定具15と、少なくとも1つの第二電池セル103の第二端1302に電気的に接続される電気接続部品17と、を含む。
【0060】
上述の蓄エネルギー電源100において、第二ケース101の内壁に第二位置決め部111が設けられ、第二電池セル103の第一端1301が直接、第二位置決め部111に挿設されてよく、ブラケットにより固定した後、第二ケース101に組み付ける必要がない。これにより部品の数を減らしつつ、取り付け手順も簡略化され、第二ケース101には予約しておく取り付け空間を必要とせず、蓄エネルギー電源100のコストを低減し、体積を小さくすることができる。また、第二電池セル103の第二端1302は、固定具15によって固定され、電気接続部品17に接続されることで、第二ケース101内での第二電池セル103の全体的な固定と電気的接続が実現され得る。
【0061】
具体的には、1つの実施形態において、図11及び図12に示すように、蓄エネルギー電源100の第二ケース101の少なくとも一部が、囲むように設けられて、収容キャビティ112を形成し、収容キャビティ112内には第二位置決め部111が設けられ、第二位置決め部111は、少なくとも1つの第二電池セル103の一端を導いて固定するために使用され、2つのブラケットで第二電池セル103の両端をそれぞれ固定する方式に比べ、ブラケットの使用を減らし、組み立てステップを省略し、生産コストを低減することができる。
【0062】
1つの実施形態において、図11に示すように、第二電池セル103は、反対向きに設けられた第一端1301と第二端1302を含み、蓄エネルギー電源100内で第二電池セル103の第一端1301及び第二端1302をそれぞれ固定することにより、第二電池セル103の安定性を保証する。
【0063】
第二電池セル103の第一端1301と第二端1302は、それぞれ第二電池セル103の下端と上端、左端と右端、前端と後端、又はその他の反対向きに設けられた両端であってもよいことが、理解されるであろう。これは、第二電池セル103の形状や配置の方向などの要因に関連している。第二位置決め部111と固定具15により、第一端1301と第二端1302をそれぞれ固定することで、第二電池セル103を蓄エネルギー電源100内に安全に設置し得、蓄エネルギー電源100の正常な作動を保証し、ここでは具体的な限定を設けない。
【0064】
1つの実施形態において、第二ケース101の内壁には第二位置決め部111が設けられ、これはブラケットの1つが第二ケース101に統合されたことに相当し、即ち第二位置決め部111と第二ケース101は取り外すことができない一体化構造である。これにより、第二電池セル103の一端が直接第二ケース101に取り付けられ、「電池セル-電池パック」(Cell to pack、CTP)構造を実現し、これはモジュールレス技術とも言え、組み立てモジュール(ブラケット、ボルトなどの部品を含む)を省略又は減少させ、予約しておく取り付け空間を必要とせず、コスト削減と製品の小型化を実現できる。
【0065】
1つの実施形態において、第二位置決め部111は第二ケース101の内壁の異なる位置、例えば、第二ケース101の内側壁、内底壁、又は、その他の位置などに設けられてもよい。これにより、少なくとも1つの第二電池セル103の第一端1301が第二位置決め部111に固定され、その結果、少なくとも1つの第二電池セル103の一端が蓄エネルギー電源100内で安定して設けられることを保証する。ここでは具体的な限定を設けない。
【0066】
例えば、一例において、第二位置決め部111が、第一端1301の形状、サイズにマッチした位置決め溝であってもよく、図11に示すように、例えば、第二位置決め部111が円筒形の溝孔である場合、少なくとも1つの第二電池セル103の第一端1301が、それぞれ、対応する数量の位置決め溝と干渉フィットを形成し、第二電池セル103と第二位置決め部111の接続の安定性を向上させることができる。
【0067】
1つの実施形態において、図11に示すように、蓄エネルギー電源100は固定具15を含み、固定具15は蓄エネルギー電源100内に取り外し可能に接続され、第二位置決め部111と対向して設けられ、第二端1302を固定するために用いられ得、第二端1302が蓄エネルギー電源100内で安定して設けることを保証し、少なくとも1つの第二電池セル103の全体的な安定性を向上させて、蓄エネルギー電源100の安全な作動を保証する。
【0068】
1つの実施形態において、図11に示すように、電気接続部品17は、バスバーであり、第二電池セル103が複数ある場合に、複数の第二電池セル103を直列及び/又は並列接続するために用いられる。
【0069】
1つの実施形態において、図11に示すように、電気接続部品17が複数あり、それぞれに複数の位置決め孔(未図示)が設けられている。固定具15には、複数の位置決め孔に対応する複数の位置決め柱(未図示)が設けられて、位置決め孔と位置決め柱を対応させて接続する。例えば、位置決め孔と位置決め柱が、干渉フィットを形成したり、ネジで固定されたり、その他の方式で接続されたりしてもよく、これにより電気接続部品17が固定具15上に固定的に取り付けられ、接続安定性が良好となることを保証する。
【0070】
1つの実施形態において、固定具15には、複数の第二スルーホール1511が形成されて、少なくとも1つの第二電池セル103の第二端1302が複数の第二スルーホール1511を通じて露出することが保証される。これにより、電気接続部品17は、少なくとも1つの第二電池セル103に電気的に接続され、蓄エネルギー電源100が外部に電力を放出・出力したり、内部に電力を充電・入力したりすることが保証される。
【0071】
図11及び図12に示すように、電気接続部品17は少なくとも1つの第二電池セル103と、溶接によって電気的接続を形成することが理解されるであろう。これにより電気接続部品17は、少なくとも1つの第二電池セル103を直列及び/又は並列接続し、蓄エネルギー電源100が適切な電源電圧を提供して、ユーザーの使用ニーズを満たすことができる。
【0072】
例えば、一例において、電気接続部品17が、少なくとも1つの第二電池セル103の各正極柱を接続して全体の正極接続ポートを形成し、各負極柱を接続して全体の負極接続ポートを形成する。即ち、電気接続部品17は、少なくとも1つの第二電池セル103を並列接続して、少なくとも1つの第二電池セル103が安定した出力電源を形成して、蓄エネルギー電源100の正常な作動、及び、良い耐久性を保証する。
【0073】
別の例において、電気接続部品17は、少なくとも1つの第二電池セル103の各正極柱と各負極柱を交互に接続することにより、電気接続部品17の2つの端部に接続された正極柱と負極柱がそれぞれ正極接続ポートと負極接続ポートとなる。即ち、電気接続部品17は少なくとも1つの第二電池セル103を直列接続することで、少なくとも1つの第二電池セル103が高電圧の出力電源を形成し、ユーザーの電力使用ニーズを満たす。
【0074】
1つの実施形態において、図11及び図12に示すように、蓄エネルギー電源100は、収集板19を更に含み、収集板19には、左右方向に沿って列状に配置されたニッケルストラップが設けられ、ニッケルストラップは溶接により電気接続部品17に接続され固定される。例えば、溶接方式はレーザー溶接などであってもよく、これにより蓄エネルギー電源100が各第二電池セル103の状態情報をタイムリーに収集・取得することを保証する。第二電池セル103の状態情報には、温度、電流又は電圧などの情報が含まれてもよく、これにより、蓄エネルギー電源100の安全な作動が保証される。
【0075】
即ち、電気接続部品17と各第二電池セル103が溶接された後、ネジを通じて収集板19を電気接続部品17上の対応する位置に固定することができる。収集板19の固定が完了したら、レーザー溶接などの電気的接続方式を通じて収集板19のニッケルストラップと電気接続部品17を接続し、これにより収集板19と電気接続部品17の電気的接続を実現する。
【0076】
なお、第一端1301が無極性端であってもよく、第二端1302が有極性端であり、且つ、少なくとも2つの異なる電性の極柱が存在してもよく、これにより、蓄エネルギー電源100においては第二電池セル103の第二端1302にのみ電気接続部品17と収集板19が設けられ、電気接続部品17と収集板19が、それぞれ第二電池セル103の第二端1302に位置する正負極柱に電気的に接続される。これにより、第二電池セル103の正常な充放電が保証され、電気接続部品17と収集板19の数量と配置空間が節約され、蓄エネルギー電源100の小型化設計に寄与する。
【0077】
図14図21を参照されたい。いくつかの実施形態において、第二位置決め部111が、第二ケース101の内底壁113又は内側壁115に位置する。
【0078】
このようにして、第二電池セル103が、第二ケース101の内底壁113、又は、内側壁115に安定して設置されることを保証し、異なる製品の取り付けニーズを満たす。
【0079】
具体的には、1つの実施形態において、図14図17に示すように、第二位置決め部111は、第二ケース101の内底壁113に位置しており、即ち、第二位置決め部111は、第二ケース101の側辺と接触しない。これにより、紙面に垂直に向かって内側への第二電池セル103の設置空間が形成され得る。その結果、第二ケース101の内底壁113と、第二位置決め部111を形成する遮蔽板(未図示)とが囲むように設けられて、安定した支持構造が形成され、第二電池セル103の第一端1301が第二位置決め部111に安定して設置されることを保証する。
【0080】
第二ケース101の内底壁113は、支持台座として機能し得、第二位置決め部111内に設置された第二電池セル103を支えることで、第二電池セル103の設置の安定性を向上させ、第二電池セル103の安全な作動を保証することが、理解されるであろう。
【0081】
一例において、図15に示すように、第二電池セル103は、シート状、又は、ボロック状となってもよく、矩形の溝孔に設置された第二位置決め部111を取り付けるために用いられ得、第二電池セル103の安定性を保証する。
【0082】
別の例において、図14図16、及び図17に示すように、第二電池セル103は、円筒状となってもよく、円筒形の溝孔に設置された第二位置決め部111を取り付けるために用いられ得、第二電池セル103の安定性を保証する。
【0083】
その他の例において、第二電池セル103は、相応形状の第二位置決め部111とマッチするように、他の形状となってもよい。これにより、第二電池セル103の安定した設置を保証する。ここでは具体的な限定を設けない。
【0084】
1つの実施形態において、図18図21に示すように、第二位置決め部111は、第二ケース101の内側壁115に位置しており、即ち、第二位置決め部111は、第二ケース101の側辺と直接接触している。これにより、紙面に垂直に向かって内側への第二電池セル103の設置空間が形成され得る。その結果、第二ケース101の内側壁115と、内底壁113と、第二位置決め部111を形成する遮蔽板(未図示)とが囲むように設けられて、安定した支持構造が形成され、第二電池セル103の第一端1301が第二位置決め部111に安定して設置されることを保証する。
【0085】
第二ケース101の内側壁115は遮蔽板の一部とみなすことができ、第二電池セル103を位置決め及び固定するために用いられ得る。これにより、第二電池セル103が第二位置決め部111に安定して設置され、同時に、第二ケース101の内底壁113は支持台座として機能し得、第二位置決め部111内に設置された第二電池セル103を支えることで、第二電池セル103の設置の安定性を向上させ、第二電池セル103の安全な作動を保証することが、理解されるであろう。
【0086】
一例において、図18及び図19に示すように、第二電池セル103は、シート状、又は、ボロック状となってもよく、矩形の溝孔に設置された第二位置決め部111を取り付けるために用いられ得、第二電池セル103の安定性を保証する。
【0087】
別の例において、図20に示すように、第二電池セル103は、円筒状となってもよく、円筒形の溝孔に設置された第二位置決め部111を取り付けるために用いられ得、第二電池セル103の安定性を保証する。
【0088】
更に別の例において、図21に示すように、第二電池セル103は、空洞の円筒状となり、リング状の第二位置決め部111を取り付けるために用いられ得、第二電池セル103の安定性を保証する。
【0089】
別の例において、第二電池セル103は、相応形状の第二位置決め部111とマッチするように、他の形状となってもよい。これにより、第二電池セル103の安定した設置を保証する。ここでは具体的な限定を設けない。
【0090】
まとめると、第二位置決め部111は第二ケース101の内底壁113又は内側壁115に位置し、ブラケットの使用と取り付け空間を節約することで、第二電池セル103の設置数とエネルギー密度を向上させ、実用性を良好にする。
【0091】
図14を参照されたい。いくつかの実施形態において、第二ケース101の内底壁113にアレイのように配置された複数の留め柱1131が形成され、第二位置決め部111は隣接する2行2列の留め柱1131の間に形成された位置決め溝である。
【0092】
このようにして、円筒形の第二電池セル103の第一端1301を導いて固定し、安全性を良好にする。
【0093】
具体的には、1つの実施形態において、複数の留め柱1131が複数行にわたり複数列に配置され、隣接する2行2列の留め柱1131の間に位置決め溝が定められ、複数の第二電池セル103がそれぞれ間隔を置いて設置され、安全性を良好にする。
【0094】
複数の留め柱1131によって形成された、間隔を置いて配置された位置決め溝により、複数の第二電池セル103が間隔を置いて配置され、複数の第二電池セル103の直接的な接触による熱膨等の問題や、蓄エネルギー電源100が衝突した際に複数の第二電池セル103の互いに押し合って変形する状況が減少し、安全上のリスクが低減されることが、理解されるであろう。
【0095】
1つの実装形態において、図14に示すように、隣接する2行2列の留め柱1131の間に円筒形の溝孔を定めることができ、これにより円筒形の第二電池セル103の安定した設置を保証し、円筒形の第二電池セル103の安定性を向上させる。
【0096】
詳細には、各留め柱1131の外周壁は、弧状面として形成され、囲むように設けられて円筒形の溝孔を形成することで、円筒形の溝孔が第二電池セル103の外周壁とマッチし、第二電池セル103と第二位置決め部111との接続効果が保証され、揺れが減少する。
【0097】
他の実施形態において、位置決め溝は、他の形状、例えば矩形などとなってもよいが、異なる形状の第二電池セル103の安定した設置を保証し、ここでは具体的な限定を設けない。
【0098】
1つの実施形態において、図11及び図14に示すように、好ましくは留め柱1131の高さは図11の第二ケース101の高さ以下とし、これにより第二位置決め部111の高さも図11の第二ケース101の高さ以下であることから、第二電池セル103が第二位置決め部111に安定して設置されることを保証する。もちろん、留め柱1131の高さが図11の第二ケース101の高さよりも高くてもよく、その場合は、第二位置決め部111の高さに図11の第二ケース101の高さを超えらせ、他の接続部品を用いて、第二電池セル103の第二端1302にある電子部品(例えばインバーター等)を蓄エネルギー電源100内で安定に固定できるが、ここでは具体的な限定を設けない。
【0099】
ここで、図11の第二ケース101は、単一側の第二ケース101であってもよく、例えば、第二位置決め部111が組み込まれた下部のケースであったり、第二位置決め部111が組み込まれた左側のケースであったり、その他の方向の単一側の第二ケース101であったりしてもよいが、ここでは具体的な限定を設けない。
【0100】
図16を参照されたい。いくつかの実施形態において、第二ケース101の内底壁113に複数の制限バー1132が形成されており、複数の制限バー1132にはS字型の側面1133が含まれ、第二位置決め部111は隣接する2つのS字型側面の間に形成された位置決め溝である。
【0101】
このようにして、円筒形の第二電池セル103の第一端1301が位置決め溝に挿設され、第二電池セル103の側面がS字型側面1133に密着して設けられ、第二電池セル103の安定性が向上する。
【0102】
具体的に、1つの実施形態において、複数の制限バー1132が第二ケース101の内底壁113に複数行に配置され、各制限バー1132は反対向きに設けられた2つのS字型の側面1133を含み、行方向に間隔を置いて設けられる複数の位置決め溝を形成し、列方向にはずらして配置された複数の位置決め溝を形成する。これにより、複数の第二電池セル103が、それぞれ、第二位置決め部111に、間隔を置いて設置されることを保証して、安全性を良好にする。
【0103】
S字型の側面1133を使った、間隔を置いて配置された溝により、複数の第二電池セル103が間隔を置いて配置され、複数の第二電池セル103の直接的な接触による熱膨張等の問題や、蓄エネルギー電源100が衝突した際に複数の第二電池セル103の互いに押し合って変形する状況が減少し、安全上のリスクが低減されることが、理解されるであろう。
【0104】
1つの実施形態において、図16に示すように、制限バー1132は左右方向に沿って3行で設けられてもよく、各制限バー1132の2つのS字型の側面1133の間に複数の円筒形の溝孔を定めることができ、これにより複数の円筒形の第二電池セル103が安定して設置され、安全な間隔を置くことを保証することができるため、円筒形の第二電池セル103の安定性が向上する。
【0105】
他の実施形態において、制限バー1132は、さらに、他の数量であってもよく、位置決め溝は、さらに、矩形など他の形状であってもよく、これにより、異なる形状の第二電池セル103が安定して設置されることを保証する。ここでは具体的な限定を設けない。
【0106】
図18図21を参照されたい。いくつかの実施形態において、第二ケース101の内側壁115には一体化ブラケット1151が形成され、第二位置決め部111は一体化ブラケット1151上に形成された位置決め溝である。
【0107】
このようにして、電池セルのブラケットを節約し、第二電池セル103の第一端1301を第二ケース101の内側壁115によって安定させて固定させ、コストを削減する。
【0108】
具体的に、1つの実施形態において、図18図21に示すように、第二ケース101の内側壁115には一体化ブラケット1151が形成されて、内側壁115と一体化ブラケット1151により第二位置決め部111が形成され、これにより第二電池セル103の第一端1301が、第二位置決め部111に位置決めされて、内底壁113によって支持され、その結果、第二電池セル103の安定性が保証される。
【0109】
1つの実施形態において、第二ケース101と一体化ブラケット1151とは、射出成形法により一体化成型することができ、外部のブラケットや取り付け空間を節約し、第二ケース101と一体化ブラケット1151の構造強度を向上させることで、第二電池セル103の安全な設置を保証することができる。
【0110】
他の実施形態において、第二電池セル103の安全な設置を保証するように、第二ケース101と一体化ブラケット1151とは、他の方式により成型することもでき、ここでは具体的な限定を設けない。
【0111】
1つの実施形態において、図18に示すように、一体化ブラケット1151は第二ケース101内の対向する2つの内側壁115上に形成され得、それにより、シート状又はブロック状の第二電池セル103を設置するために用いられ得る複数の矩形の位置決め溝を形成して、第二電池セル103の安定性及び安全性を保証する。
【0112】
1つの実施形態において、図19に示すように、一体化ブラケット1151は、第二ケース101内の単一の内側壁115上に形成されてもよいか(図19に示す)、第二ケース101内の隣接する2つの内側壁115又は3つの内側壁115上に形成されてもよく(未図示)、かつ、一体化ブラケット1151は方形のフレーム形状とされて、シート状又はブロック状の第二電池セル103を設置するために用いられ得る複数の矩形の位置決め溝を形成して、第二電池セル103の安定性及び安全性を保証する。ここでは具体的な限定を設けない。
【0113】
1つの実施形態において、図20に示すように、一体化ブラケット1151は、第二ケース101内の単一の内側壁115上に形成されてもよいか(図20に示す)、第二ケース101内の隣接する2つの内側壁115又は3つの内側壁115上に形成されてもよく(未図示)、かつ、一体化ブラケット1151は、円筒形の第二電池セル103を設置するために用いられ得る複数の円筒形の位置決め溝を定められて、第二電池セル103の安定性及び安全性を保証する。ここでは具体的な限定を設けない。
【0114】
1つの実施形態において、図21に示すように、一体化ブラケット1151は、第二ケース101内の単一の内側壁115上に形成されてもよいか(図21に示す)、第二ケース101内の隣接する2つの内側壁115又は3つの内側壁115上に形成されてもよく(未図示)、かつ、一体化ブラケット1151は、アレイのように配置された円筒及び外枠であってもよく、空洞の円筒状の第二電池セル103を設置するために用いられ得る複数のリング状の位置決め溝を定められて、第二電池セル103の安定性及び安全性を保証する。ここでは具体的な限定を設けない。
【0115】
まとめると、第二ケース101と一体化ブラケット1151は一体化構造であり、外部のブラケットや取り付け空間を節約できるため、第二電池セル103の安定した設置を保証して、コストを低減することができる。
【0116】
図14図21を参照されたい。いくつかの実施形態において、位置決め溝は円形又は矩形である。
【0117】
このようにして、円筒形の第二電池セル103及び矩形の第二電池セル103が、それぞれの形状に合った位置決め溝に安定して設置され得ることが保証され、異なる形状の第二電池セル103の適応性と安全性が向上する。
【0118】
具体的には、1つの実施形態において、図14図16図17図20、及び図21に示すように、位置決め溝は円形であり、円筒形の第二電池セル103を設置するために用いられ得、円筒形の第二電池セル103が円形の位置決め溝にマッチして接続され、円筒形の第二電池セル103の安全性が向上する。
【0119】
別の実施形態において、図15図18、及び図19に示すように、位置決め溝は矩形であり、シート状又はブロック状の第二電池セル103を設置するために用いられ得、シート状又はブロック状の第二電池セル103が矩形の位置決め溝にマッチして接続され、シート状又はブロック状の第二電池セル103の安全性が向上する。
【0120】
一例において、第二電池セル103は、位置決め溝と干渉フィットを形成することによって第二電池セル103の安定した設置を保証して、その結果、第二電池セル103の安全な作動を保証することが、理解されるであろう。
【0121】
別の例において、第二電池セル103が位置決め溝に設置される場合に、接着剤を注入することにより、第二電池セル103が位置決め溝に安定して接続されることを保証し、これにより第二電池セル103の安全な作動を保証する。
【0122】
ここで、接着剤は、熱伝導性接着剤であってもよく、第二電池セル103の接続効果を強化する一方、第二電池セル103が発生した熱を第二ケース101を通じて排出することができ、第二電池セルを効果的に冷却させて、安全性を良好にする。
【0123】
まとめると、位置決め溝が円形又は矩形であることにより、円筒形の第二電池セル103と矩形の第二電池セル103の安定した設置を保証でき、異なる形状の第二電池セル103の設置適応性を向上させ、実用性を良好にする。
【0124】
いくつかの実施形態において、第二電池セル103は、円筒形電池セル及びシート状電池セルのうちの1つを含む。
【0125】
このようにして、異なる形状の第二電池セル103を提供することで、ユーザーの実際のニーズを満たす。
【0126】
具体的には、1つの実施形態において、第二電池セル103は、円筒形電池セル及びシート状電池セルのうちの1つを含み、即ち、蓄エネルギー電源100が円筒形電池セルを使用しても、シート状電池セルを使用しても、作動可能であり、ユーザーの電力使用ニーズを満たし、ここでは具体的な限定を設けない。
【0127】
1つの実施形態において、第二電池セル103は円筒形電池セルであってもよい。図11に示すように、円筒形の第二位置決め部111が複数設けられた第二ケース101内にマッチして設置され得、蓄エネルギー電源100の充放電プロセスを保証する。
【0128】
別の実施形態において、第二電池セル103はシート状電池セルであってもよい(未図示)、矩形の第二位置決め部111が複数設けられた第二ケース101内にマッチして設置され得、蓄エネルギー電源100の充放電プロセスを保証する。ここで、シート状電池セルは、複数の第二電池セル103が側面で重ねられて形成され得る。
【0129】
例えば、シート状電池セルはアルミニウムプラスチック膜又は鋼鉄プラスチック膜を採用したパウチ電池セル21とすることができ、それが、体積が小さく、単一の第二電池セル103のエネルギー密度が大きいという利点を備える。同時に、安全上のリスクが発生した場合、パウチ電池セル21の安全性を高めるために、パウチ電池セル21の外部ハウジングも膨張や亀裂という形で内部ストレスを解放することができる。図15図18、及び図19に示すように、パウチ電池セル21の幅は、第二位置決め部111の幅(例えば左右方向)にマッチしてもよく、長さ方向(例えば前後方向)に沿って、積み重ねるように配置され得る。もちろん、パウチ電池セル21の幅は第二位置決め部111の幅の約半分にしてもよく、そうしたら、第二位置決め部111内に、パウチ電池セル21を2行に並べて置くことができると同時に、接着剤を収容するための隙間を予約することもでき、パウチ電池セルの安定した固定を保証する。
【0130】
図22を参照してください。いくつかの実施形態において、第二電池セル103は、第二電池セル103の第二端1302に位置する2つの電極133を含む。
【0131】
このようにして、蓄エネルギー電源100の構造が簡略化され、溶接空間が縮小され、小型化に寄与する。
【0132】
具体的には、1つの実施形態において、図11及び図22に示すように、第二電池セル103は、第一端1301と第二端1302を含み、第一端1301と第二端1302は反対向きに設けれ、それぞれ第二位置決め部111及び固定部品15を通じて安定して接続されることで、第二電池セル103の安全な作動が保証される。
【0133】
1つの実施形態において、第二電池セル103は、第二電池セル103の第二端1302に位置する2つの電極133を含み、即ち、第一端1301は、第二位置決め部111と連携して接続され得る、電極133が設けられていない端であってもよい一方、第二端1302は、固定部品15、電気接続部品17、及び収集板19などと連携して接続され得る、2つの電極133が設けられた端であってもよく、このようにして電源の入出力が保証される。
【0134】
1つの実施形態において、図11及び図22に示すように、2つの電極133は、第三極柱1331と第四極柱1332を含んでもよく、ここで、第三極柱1331は正極柱で、第四極柱1332は負極柱であってもよい。これにより第二電池セル103の正負のインターフェースが形成され、第二電池セル103の充電又は放電が保証される。もちろん、第三極柱1331が負極柱で、第四極柱1332が正極柱であってもよいが、ここでは具体的な限定を設けない。
【0135】
即ち、1つの実施形態においては、2つの電極133のうち、1つは正電極で、もう1つは負電極である。
【0136】
このようにして、第二電池セル103の同一側で充電機能又は放電機能を実現し得、配線や溶接のステップを減少し、蓄エネルギー電源100の小型化の向上に寄与する。
【0137】
2つの電極133は、第二電池セル103の第二端1302に位置し、即ち、2つの電極133が第二電池セル103の同一側に位置することで、第一端1301に配置される電気接続部品17や収集板19などを減少し、溶接ステップを減少し、取り付け空間を節約し、コストを低下させるとともに、蓄エネルギー電源100の小型化設計と良好な実用性に寄与することが、理解されるであろう。
【0138】
他の実施形態において、第一端1301は、電極133が2つ設けられた端であってもよく、第二端1302は、電極133が設けられていない端であってもよく、これにより蓄エネルギー電源100の正常な作動を保証する。ここでは具体的な限定を設けない。
【0139】
いくつかの実施形態において、2つの電極133が異なる形状又はサイズの凸部であってもよい。
【0140】
このようにして、凸部の形状又はサイズに基づいて第二電池セル103の正負極を区別しやすくなり、第二電池セル103の取り付けと接続の正確性が向上し、蓄エネルギー電源100の安全な使用が保証される。
【0141】
具体的には、1つの実施形態において、2つの電極133が異なる形状又はサイズの凸柱であり、これにより2つの電極133を区別しやすくなり、第二電池セル103の正しい配線を保証するため、第二電池セル103を直列又は並列接続するというユーザーの電源供給ニーズを満たす。
【0142】
凸柱は図22に示す異なる形状及び電性を持つ第三極柱1331と第四極柱1332であってもよく、ここで、凸柱が円形と楕円形であってもよいことで、接線を区別しやすくし、安全な使用を保証することが、理解されるであろう。
【0143】
即ち、円形の凸柱が正極で、楕円形の凸柱が負極であってもよいか、又は、円形の凸柱が負極で、楕円形の凸柱が負極であってもよい。もちろん、凸柱は他の形状でもよく、ここでは具体的な限定を設けない。
【0144】
いくつかの実施形態において、第二電池セル103の第二端1302に凸柱が設けられ、凸柱は2つの電極133のうちの1つを構成し、第二電池セル103の第二端1302の他の部分は2つの電極133のもう1つを構成する。
【0145】
このようにして、第二電池セル103が第二端1302で充電入力と放電出力を実現し、蓄エネルギー電源100の正常な作動を保証する。
【0146】
具体的には、1つの実施形態において、第二電池セル103の第二端1302に凸柱が設けられることにより、凸柱が1つの電極133とされ得、即ち、第二電池セル103の1つの端子とされる。
【0147】
1つの実施形態において、第二電池セル103の第二端1302の他の部分が2つの電極133のうちのもう1つを構成する。即ち、該凸柱の占める領域を除いて、第二端1302の他の部分にもう1つの電極133が形成され得、例えば、第二端1302の他の部分に、もう1つの凸柱が設けられることで、又は他の形式で、第二電池セル103のもう1つの端子を形成して、第二電池セル103の第二端1302による充電入力と放電出力の機能の実現を保証し、同時に両端に第二電池セル103を設ける溶接空間を減少し、実用性を良好にする。
【0148】
図11を参照されたい。いくつかの実施形態において、固定具15が分割式ブラケット151を含み、分割式ブラケット151には複数の第二位置決め部(未図示)が形成され、第二位置決め部は第二端1302を固定するために用いられ、第二位置決め部には、凸柱が突出するための第二スルーホール1511が設けられる。
【0149】
このようにして、第二電池セル103の第二端1302が、安定して設置されて、第二電池セル103の全体的な安定性が保証される。
【0150】
具体的に、1つの実施形態において、図11に示すように、分割式ブラケット151は取り外し可能なブラケットであってもよく、第二電池セル103の第二端1302に設けられ、ネジ152により第二ケース101に固定され得、これにより、第二電池セル103が、蓄エネルギー電源100内で安定して設置されることを保証する。
【0151】
図11に示すように、分割式ブラケット151上にはネジ152が設けられ得、第二ケース101には対応するネジ山のあるネジ穴が設けられ得るため、分割式ブラケット151は第二ケース101に取り外し可能に接続され、これにより第二電池セル103の組み立てやメンテナンス・交換を保証することが、理解されるであろう。
【0152】
1つの実施形態において、分割式ブラケット151には複数の第二位置決め部が形成され(未図示)、第二位置決め部は、第二電池セル103の第二端1302の形状とサイズにマッチした止まり穴であってもよく、それには、干渉フィットを形成して、第二電池セル103の第二端1302を分割式ブラケット151上に固定するために用いられる。
【0153】
1つの実施形態において、分割式ブラケット151には複数の第二スルーホール1511が形成され、かつ、第二スルーホール1511の直径は第二電池セル103の第二端1302の直径よりも小さく、かつ、第二位置決め部(未図示)と同心円配置を形成することで、第二電池セル103の第二端1302が、第二位置決め部に当接され、即ち、第二スルーホール1511の周辺の分割式ブラケット151に当接されることで、第二電池セル103の第二端1302の固定を実現する。また、第二電池セル103の第一端1301は、第二位置決め部111によって固定されるため、第二電池セル103全体が蓄エネルギー電源100内で安定して固定されることが保証される。
【0154】
また、2つの電極133が第二電池セル103の第二端1302に位置し、これにより2つの電極133が、第二スルーホール1511から突出するように設けられて、電気接続部品17と溶接し、これにより第二電池セル103は電気接続部品17に電気的に接続され、第二電池セル103の正常な充放電プロセスが保証される。
【0155】
1つの実施形態において、第二スルーホール1511は円筒形の穴であったり、他の形状の穴であったりしてもよく、これにより第二電池セル103の第二端1302が、分割式ブラケット151上に当接され、第二スルーホール1511の位置に固定されることが保証される。ここでは具体的な限定を設けない。
【0156】
いくつかの実施形態において、固定具15は、固定用接着剤を含む。
【0157】
このようにして、第二電池セル103が、蓄エネルギー電源100内に安定して設置されて、第二電池セル103の安全な作動が保証される。
【0158】
具体的には、固定部品15は固定用接着剤を含み、即ち、第二電池セル103の第一端1301が、第二位置部111に固定される場合に、固定用接着剤により第二電池セル103全体が蓄エネルギー電源100内で安定して接続され、第二電池セル103の安全な作動が保証される。
【0159】
1つの実施形態において、少なくとも1つの第二電池セル103の第一端1301が、第二位置決め部111に差し込まれて接続される場合、第二位置決め部111によって第二電池セル103がアレイのように配置されているため、固定用接着剤を第二ケース101の収容キャビティ112に注入して、複数の第二電池セル103同士の隙間に導くだけでよいことが理解されるであろう。これにより、複数の第二電池セル103の第二端1302も、蓄エネルギー電源100内で安定して接続されること、そして、第二電池セル103が全体として安定して設置されて、安全に作動することが保証される。
【0160】
1つの実施形態において、固定用接着剤は構造用接着剤であってもよい。
【0161】
一方では、構造用接着剤は大きな荷重に耐えることができる。複数の第二電池セル103同士の隙間に構造用接着剤を注入することで、第二電池セル103の耐衝撃性を強化できる。蓄エネルギー電源100の第二ケース101が損傷を受け、第二電池セル103に直接衝撃を加えた場合、構造用接着剤は衝撃力の一部を耐えることができ、同時にその衝撃力を第二電池セル103全体に伝達して衝撃損傷を軽減することができる。
【0162】
他方では、構造用接着剤には良好な抗腐食性があり、一部の第二電池セル103が構造的損傷によって電解液が漏れ出したり、熱暴走によって第二電池セル103の防爆バルブ(未図示)から電解液が噴出した場合でも、構造用接着剤は電解液のさらなる漏出を防ぎ、他の第二電池セル103やその他の構造部品への腐食を避けられる。
【0163】
また、構造用接着剤は良好な熱伝導性も持て、第二電池セル103から発生する熱を第二位置決め部111及び第二ケース101に伝達することで、第二電池セル103の作動温度を低下させるのに寄与し、第二電池セル103の安全な作動を保証する。
【0164】
図23を参照されたい。いくつかの実施形態において、第二ケース101が第三ハウジング117と第四ハウジング119を含み、第三ハウジング117が第四ハウジング119に取り外し可能に接続され、第二位置決め部111が第三ハウジング117又は第四ハウジング119上に設けられる。
【0165】
このようにして、組み立てやメンテナンスが容易になり、実用的で便利である。
【0166】
具体的には、1つの実施形態において、図23に示すように、第二ケース101は第三ハウジング117と第四ハウジング119を含み、ここで、第三ハウジング117は下部のケースであり、第四ハウジング119は上部のケースであってもよく、かつ、第三ハウジング117と第四ハウジング119は対向して設けられ、ネジ山、ファスナー、又は、クランプなどの方式で、マッチして接続され得ることにより、相対的に安定した密封環境を提供し、これにより蓄エネルギー電源100内での第二電池セル103の安全かつ安定した作動が保証される。
【0167】
いくつかの実施形態において、第三ハウジング117と第四ハウジング119は、それぞれ第二ケース101の前後部分もしくは左右部分に位置してもよいか、又は、第三ハウジング117と第四ハウジング119が第二ケース101の2つの対角に配置されてもよい。
【0168】
第三ハウジング117と第四ハウジング119は、ネジ山、ファスナー、又は、クランプなどの方式で取り外し可能に相互に接続される。第三ハウジング117と第四ハウジング119は、収容キャビティ11を囲んで形成し、第二電池セル103を収容する。これにより、組み立てや分解修理のしやすさが向上できることが、理解されるであろう。
【0169】
1つの実施形態において、第二位置決め部111は第三ハウジング117又は第四ハウジング119に設けられる。第三ハウジング117が下部のケースの場合、第二位置決め部111は第三ハウジング117上に設けられ、第二電池セル103の固定及び支持という役割を果たせ、第四ハウジング119が下部のケースの場合、第二位置決め部111は第四ハウジング119に設けられ、第二電池セル103の固定及び支持という役割を果たせることが、理解されるであろう。第二ケース101の側面に設置される場合、第二位置決め部111は第三ハウジング117又は第四ハウジング119のいずれにも設けられてもよく、どちらに設けられても第二電池セル103の固定と支持が保証され、これによって第二電池セル103の正常な作動が保証される。
【0170】
また、図23を参照されたい。いくつかの実施形態において、蓄エネルギー電源100は、第二ケース101内に設けられたインバーター201、電池管理システム203、マザーボード25、及び第二ケース101の外側に設けられたフロントパネル27が含まれる。
【0171】
ここで、インバーター201は第二電池セル103上に設けられ、第二電池セル103に電気的に接続され得、第二電池セル103からの直流電気を交流電気に変換し、電気使用機器に供給する。
【0172】
電池管理システム203は第二電池セル103とインバーター201の間に設けられ、第二電池セル103の状態情報、例えば電流、温度、又は電圧などを監視するために用いられ、これにより、第二電池セル103の過充電、過放電、短絡などが防がれ、第二電池セル103が損傷から保護される。
【0173】
マザーボード25は第二電池セル103とインバーター201に電気的に接続され得、ユーザー入力インターフェースを通じてユーザーの指令を取得し、第二電池セル103とインバーター201の充電又は放電プロセスを制御する。
【0174】
フロントパネル27はマザーボード25に電気的に接続され、現在の蓄エネルギー電源100の電池残量や電池温度などの情報を表示できる。フロントパネル27には、蓄エネルギー電源100が電気使用機器に接続されるためのポートや充電機器に接続されるためのポートがさらに含まれてもよい。これにより、第二電池セル103は電気使用機器に電力を供給したり、充電機器から充電を受けたりすることができる。
【0175】
1つの実施形態において、蓄エネルギー電源100には、ハンドル29と足パッド31が更に含まれてもよい。
【0176】
ここで、ハンドル29はU字型で第四ハウジング119に接続され、同時に折りたたみ可能で第四ハウジング119により形成された凹溝に収容できるため、蓄エネルギー電源100を簡単に持ち上げたり設置されたりすることができ、省力かつ実用的である。
【0177】
一例において、ハンドル29は中空アルミニウム材料から一体化成型され得、蓄エネルギー電源100の重量を軽減しつつ支持強度を保証する。
【0178】
1つの実施形態において、足パッド31は複数個あり、第三ハウジング117の底部に設けられ得、蓄エネルギー電源100の底部の摩擦力を高め、蓄エネルギー電源の意図せず滑って衝突したり落下したりするのを防ぎ、蓄エネルギー電源100の安全性を向上させる。
【0179】
一例において、摩擦力を保証しつつコストを低減するために、足パッド31の材料は、プラスチックであってもよい。
【0180】
図11を参照されたい。いくつかの実施形態において、第二位置決め部111と第二ケース101が一体化成型部品である。
【0181】
このようにして、第二位置決め部111と第二ケース101の連続性と構造強度が向上し、蓄エネルギー電源100の安全性と安定性が保証される。
【0182】
具体的には、1つの実施形態において、第二位置決め部111と第二ケース101が一体化成型部品であり、第二位置決め部111と第二ケース101の接続の安定性を向上させ得、第二ケース101に良好な支持強度を備えらせる。これにより、第二位置決め部111が第二電池セル103の第一端1301に安定して接続されることが保証され、さらに第二電池セル103の安全性が保証される。
【0183】
1つの実施形態において、第二位置決め部111と第二ケース101は射出成形法の工程により一体化成型され得るか、その他の工程により一体化成型され得る。これにより、第二位置決め部111と第二ケース101が一体成型部品となることが保証され、その結果、ブラケットの使用や配置空間を低減する。ここでは具体的な限定を設けない。
【0184】
本出願の実施形態が示され、説明されたとはいえ、当業者であれば、本出願の原理や趣旨から逸脱することなく、これらの実施形態に対して多様な変更、組み合わせ、修正、置換、及び変型を行うことが可能であり、本出願の範囲は、特許請求の範囲及びその等価物によって限定されることが理解できるであろう。
【0185】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2023年6月20日に中国国家知識産権局に提出された、中国特許出願番号202310738695.2及び202321597643.Xの優先権と権利を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれ、また、2024年2月4日に中国国家知識産権局に提出された、中国特許出願番号202410160594.6及び202420281888.Xの優先権と権利を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
【符号の説明】
【0186】
100 蓄エネルギー電源
10 第一ケース
11 収容キャビティ
12 第一位置決め部
121 位置決め溝
13 第一ハウジング
131 収容溝
132 第一スルーホール
14 第二ハウジング
20 第一電池セル
21 パウチ電池セル
22 角形電池セル
23 円筒形電池セル
24 シート状電池セル-
231 第一極柱
232 第二極柱
30 補強リブ
40 バスバー
41 第一バスバー
42 第二バスバー
43 第三バスバー
44 第四バスバー
45 第一収集板
46 第二収集板
47 第三収集板
48 第四収集板
50 カバープレート
60 密封リング
70 パネル
80 ブラケット
100 蓄エネルギー電源
101 第二ケース
103 第二電池セル
15 固定具
17 電気接続部品
19 収集板
201 インバーター
203 電池管理システム
25 マザーボード
27 フロントパネル
29 ハンドル
31 足パッド
111 第二位置決め部
112 収容キャビティ
113 内底壁
115 内側壁
117 第三ハウジング
119 第四ハウジング
1301 第一端
1302 第二端
133 電極
151 分割式ブラケット
152 ネジ
1131 留め柱
1132 制限バー
1133 S字型の側面
1151 一体化ブラケット
1331 第三極柱
1332 第四極柱
1511 第二スルーホール

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2024-10-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄エネルギー電源において、
第一ケースと、
前記第一ケース内に設けられる少なくともつの第一電池セルであって、前記第一電池セルの各々は、前記第一電池セルの一側に位置する正電極及び負電極を含む第一電池セルと、
バスバーであって、前記第一電池セルの前記第一側に位置し、隣接する前記第一電池セルと電気的接続する少なくとも1対の接続端子を有し、前記接続端子のうちの1つが前記第一電池セルの正電極と電気的接続し、前記接続端子のうちのもう1つが前記第一電池セルの負電極と電気的接続し、複数の前記第一電池セルを直列及び/又は並列接続するバスバーと、
ブラケットであって、制限溝を含み、前記第一電池セルの第一側が前記制限溝に固定して設置されたブラケットと、
を含む、蓄エネルギー電源。
【請求項2】
前記少なくともつの第一電池セルは、複数のパウチ状の第一電池セル、又は、複数の円筒形の第一電池セルを含む、請求項1に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項3】
前記バスバーが前記ブラケットに設けられる、請求項1又は2に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項4】
前記第一ケース内には収容キャビティが設けられ、前記収容キャビティには、第一位置決め部が設けられ、前記第一位置決め部には位置決め溝が設けられ、前記少なくとも1つの第一電池セルが、前記位置決め溝内に収容される、請求項1又は2に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項5】
前記蓄エネルギー電源は、
固定用接着剤であって、前記固定用接着剤が前記位置決め溝内に位置し、前記第一電池セルと前記位置決め溝の側壁を固定接続する固定用接着剤、を含む、請求項に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項6】
前記第一ケースが第一ハウジング及び第二ハウジングを含み、前記第一ハウジングが前記第二ハウジングに取り外し可能に接続されて、前記収容キャビティを囲んで形成し、前記第一位置決め部が前記第一ハウジング又は前記第二ハウジングに設けられる、請求項に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項7】
前記第一ケースの内壁には第二位置決め部が設けられ、少なくとも2つの第一電池セルの前記第一側と反対側の第二側が前記第二位置決め部に挿設される、請求項1に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項8】
前記第一ケース内に設置されたインバーターを更に含む、請求項に記載の蓄エネルギー電源。
【請求項9】
前記インバーターが前記ブラケットに設置され、前記第一電池セルと電気的接続する、請求項8に記載の蓄エネルギー電源。