(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016696
(43)【公開日】2025-02-04
(54)【発明の名称】環状リン部分を含有する修飾イオン液体
(51)【国際特許分類】
H01M 10/0568 20100101AFI20250128BHJP
H01M 10/052 20100101ALN20250128BHJP
H01M 12/08 20060101ALN20250128BHJP
H01M 10/054 20100101ALN20250128BHJP
H01M 6/16 20060101ALN20250128BHJP
H01G 11/62 20130101ALN20250128BHJP
H01G 11/60 20130101ALN20250128BHJP
H01G 11/64 20130101ALN20250128BHJP
【FI】
H01M10/0568
H01M10/052
H01M12/08 K
H01M10/054
H01M6/16 A
H01G11/62
H01G11/60
H01G11/64
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024193533
(22)【出願日】2024-11-05
(62)【分割の表示】P 2021550199の分割
【原出願日】2020-03-19
(31)【優先権主張番号】62/820,609
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518343040
【氏名又は名称】サイオニック エナジー, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】モガンティー、シュリヤ、エス.
(72)【発明者】
【氏名】シニクロピ、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ウー、ユエ
(72)【発明者】
【氏名】スティール、デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】トーレス、ガブリエル
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイディヤ、ルトヴィク
(57)【要約】
【課題】リン修飾イオン液体化合物、その合成、及び環状リン修飾イオン液体化合物を含む電気化学電池電解質を提供すること。
【解決手段】本開示は、アニオン及びカチオンを含み、カチオンが少なくとも1つの環状リン部分を有する、イオン液体に関する。本開示の一態様によれば、蓄電装置で使用するための電解質であって、非プロトン性有機溶媒と、金属塩と、不動態化添加剤と、少なくとも1つの環状リン部分を含むイオン液体化合物とを含む電解質が提供される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年3月19日に出願され、その全体が参照により本明細書に組み込
まれる米国仮特許出願第62/820,609号の出願日の利益を主張する。
【0002】
本開示は、カチオンが環状リン部分を含むイオン液体、及びイオン液体を含む電気化学
電池用電解質に関する。
【背景技術】
【0003】
室温イオン液体(IL)の合成及び電気化学分析における最近の進歩は、この独特な種
類の材料の、次世代リチウムイオン電池用の電解質としての将来性を確立した。ILは、
100℃未満の融点を有する有機塩であり、一般に、嵩高いカチオン及び無機アニオンか
らなる。大きなカチオンサイズは、電荷の非局在化及びスクリーニングをもたらし、その
結果、格子エネルギーが減少し、それによって融点又はガラス転移温度が低下する。IL
は、無視できる蒸気圧、非燃焼性、良好な室温イオン伝導性、広い電気化学窓、並びに好
ましい化学的及び熱的安定性などの固有の物理化学的特性を有する。これらの特性は、リ
チウム電池用のILベース電解質を提供するために望ましい。
【0004】
しかしながら、誤用条件下又は通常条件下でさえ、リチウムイオン電池の可燃性などの
安全上の課題が依然として存在する。Chi-Cheung Suらは、環状リン化合物
を含む電解質組成物の使用を教示しているが、イオン液体、又は環状リン部分を含む部分
に共有結合したイオン液体の使用については言及していない。したがって、リチウムイオ
ン電池に難燃性能を付与するために、新規なイオン液体を組み込む必要がある。また、L
iイオンカソードからより多くの容量を引き出すために、動作電圧を上げる必要がある。
しかしながら、現世代の電解質は、4.2Vを超えると安定しない。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、アニオン及びカチオンを含み、カチオンが少なくとも1つの環状リン部分を
有する、イオン液体に関する。
【0006】
本開示の一態様によれば、蓄電装置で使用するための電解質であって、非プロトン性有
機溶媒と、金属塩と、不動態化添加剤と、少なくとも1つの環状リン部分を含むイオン液
体化合物とを含む電解質が提供される。
【0007】
本開示の別の態様によれば、電気エネルギー貯蔵装置内の電解質が提供され、電解質は
、非プロトン性有機溶媒と、金属塩と、不動態化添加剤と、少なくとも1つの環状リン部
分を含むイオン液体化合物とを含み、有機溶媒は、開鎖又は環状カルボナート、カルボン
酸エステル、ニトライト、エーテル、スルホン、スルホキシド、ケトン、ラクトン、ジオ
キソラン、グリム、クラウンエーテル、シロキサン、リン酸エステル、ホスファート、ホ
スファイト、モノ若しくはポリホスファゼン、又はそれらの混合物である。
【0008】
本開示の別の態様によれば、電気エネルギー貯蔵装置内の電解質が提供され、電解質は
、非プロトン性有機溶媒と、金属塩と、不動態化添加剤と、少なくとも1つの環状リン部
分を含むイオン液体化合物とを含み、金属塩のカチオンは、リチウム、ナトリウム、アル
ミニウム又はマグネシウムである。金属塩は、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩で
あり得る。
【0009】
本開示の別の態様によれば、電気エネルギー貯蔵装置内の電解質が提供され、電解質は
、非プロトン性有機溶媒と、金属塩と、不動態化添加剤と、少なくとも1つの環状リン部
分を含むイオン液体化合物とを含み、不動態化添加剤は、硫黄含有化合物、リン含有化合
物、ホウ素含有化合物、ケイ素含有化合物、少なくとも1つの不飽和炭素-炭素結合を含
む化合物、カルボン酸無水物又はそれらの混合物を含む。
【0010】
本開示のこれら及び他の態様は、以下の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲を検討す
ることによって明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示は、少なくとも1つのカチオン及び少なくとも1つのアニオンを含み、少なくと
も1つのカチオンは、少なくとも1つの環状リン部分に共有結合しているイオン液体化合
物に関する。
【0012】
一実施形態では、電気エネルギー貯蔵装置の電解質は、a)非プロトン性有機溶媒系;
b)金属塩;c)不動態化添加剤;及びd)少なくとも1つのカチオン及び少なくとも1
つのアニオンを含むイオン液体化合物を含み、ここで少なくとも1つのカチオンは、少な
くとも1つの環状リン部分に共有結合している。
【0013】
一実施形態では、イオン液体化合物はアニオン;及び式A又はBに従って環状リン部分
に結合したカチオンを含み、
【化1】
式中、
CAT
+は、ピロリジニウム、ピペルジニウム、アゼパニウム、オニウム、スルホニウ
ム、ホスホニウム、イミダゾリウム、ピリジン、又は環員として窒素、酸素、ケイ素若し
くは硫黄を含む1~3個のヘテロ原子を有する5員又は6員の複素環式環であり、
R及びR
1は、独立して、水素、C
1~C
8アルキル、パーフルオロアルキル、アルケ
ニル、アルコキシ、アリール、アルキニル、アルキルシロキシ、フェニル、ベンジル、シ
リル、チオエーテル、スルホキシド、アゾ、アミノ又はシラン基であり、その中の炭素又
は水素原子のいずれかは、任意でハロゲン化物、アルキル、アルケニル、アルコキシ、ア
リール、アルキニル、アルキルシロキシ、フェニル、ベンジル、シリル、チオエーテル、
スルホキシド、アゾ、アミノ又はシランでさらに置換され、
Xは、(a)リンカーであって、C
1~C
8アルキル、アルケニル、アルキニル、アル
コキシ、エステル、カルボニル、フェニル、チオエーテル、スルホキシド、アゾ又はアリ
ール基を含み、その中の炭素又は水素原子のいずれかは、任意でハロゲン化物でさらに置
換されるリンカー;(b)O、S、N、若しくはC;又は(c)リンカーに結合されたO
、S、N、若しくはCである。
【0014】
本開示による適切なアニオン(A-)としては、ハロゲン化物(例えば、Cl、Br)
、ニトラート(例えば、NO3)、ホスファート(例えば、PF6、TFOP)、イミド
(例えば、TFSI、BETI)、ボラート(例えば、BOB、BF4)、アルミナート
、ヒ化物、シアン化物、チオシアナート、ニトライト、ベンゾアート、カルボナート、ク
ロラート、クロライト、クロマート、サルファート、サルファイト、シリカート、チオサ
ルファート、カルコゲニド、プニクトゲニド、クリスタルロジニド(crystallo
genide)、オキサラート、アセタート、ホルマート、又は水酸化物が挙げられるが
、これらに限定されない。
【0015】
本開示は、環状リン部分ベースのカチオンを合成する方法、及びそのような官能化カチ
オンの、電気化学電池用のイオン液体中での使用をさらに含む。これらの化合物は、より
大きな熱安定性を電解質にもたらす。
【0016】
好適な電解質金属塩としては、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が挙げられる。
一実施形態では、アルカリ金属塩のカチオンは、リチウム又はナトリウムを含む。一実施
形態では、金属塩のカチオンは、アルミニウム又はマグネシウムを含む。
【0017】
いくつかの実施形態では、電解質は、イオン液体に加えてリチウム塩を含む。例えば、
Li[CF3CO2];Li[C2F5CO2];Li[ClO4];Li[BF4];
Li[AsF6];Li[PF6];Li[PF2(C2O4)2];Li[PF4C2
O4];Li[CF3SO3];Li[N(CP3SO2)2];Li[C(CF3SO
2)3];Li[N(SO2C2F5)2];アルキルフルオロリン酸リチウム;Li[
B(C2O4)2];Li[BF2C2O4];Li2[B12Z12-jHj];Li
2[B10X10-j’Hj’];又はそれらの任意の2種以上の混合物を含む、多様な
リチウム塩を使用することができ、式中、Zは、それぞれの発生時に独立したハロゲンで
あり、jは0~12の整数であり、j’は1~10の整数である。
【0018】
本電解質のいくつかの用途、例えばリチウムイオン電池への配合では、非プロトン性溶
媒を本イオン液体と組み合わせて、電解質の粘度を低下させ、導電率を向上させる。最も
適切な非プロトン性溶媒は、交換可能なプロトンを欠き、環状炭酸エステル、線状炭酸エ
ステル、リン酸エステル、オリゴエーテル置換シロキサン/シラン、環状エーテル、鎖状
エーテル、ラクトン化合物、鎖状エステル、ニトリル化合物、アミド化合物、スルホン化
合物、シロキサン、リン酸エステル、ホスファート、ホスファイト、モノ又はポリホスフ
ァゼンなどを含む。これらの溶媒は、単独で、又は少なくとも2つ以上を混合して使用さ
れ得る。
【0019】
好適な非プロトン性有機溶媒には、開鎖又は環状カルボナート、カルボン酸エステル、
ニトライト、エーテル、スルホン、ケトン、ラクトン、ジオキソラン、グリム、クラウン
エーテル、シロキサン、リン酸エステル、ホスファイト、モノ若しくはポリホスファゼン
又はそれらの混合物が含まれる。
【0020】
電解質システムを形成するための非プロトン性溶媒又は担体の例には、限定されないが
、ジメチルカルボナート、エチルメチルカルボナート、ジエチルカルボナート、メチルプ
ロピルカルボナート、エチルプロピルカルボナート、ジプロピルカルボナート、ビス(ト
リフルオロエチル)カルボナート、ビス(ペンタフルオロプロピル)カルボナート、トリ
フルオロエチルメチルカルボナート、ペンタフルオロエチルメチルカルボナート、ヘプタ
フルオロプロピルメチルカルボナート、パーフルオロブチルメチルカルボナート、トリフ
ルオロエチルエチルカルボナート、ペンタフルオロエチルエチルカルボナート、ヘプタフ
ルオロプロピルエチルカルボナート、パーフルオロブチルエチルカルボナート他、フッ素
化オリゴマー、メチルプロピオナート、エチルプロピオナート、ブチルプロピオナート、
ジメトキシエタン、トリグライム、ジメチルビニレンカルボナート、テトラエチレングリ
コール、ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール、トリフェニルホスファート、トリ
ブチルホスファート、ヘキサフルオロシクロトリホスファゼン、2-エトキシ-2,4,
4,6,6-ペンタフルオロ-1,3,5,2-5,4-5,6-5トリアザトリホスフ
ィニン、トリフェニルホスファイト、スルホラン、ジメチルスルホキシド、エチルメチル
スルホン、エチルビニルスルホン、アリルメチルスルホン、ジビニルスルホン、フルオロ
フィネルメチルスルホン、及びガンマ-ブチロラクトンが含まれる。
【0021】
いくつかの実施形態では、電解質は、電極を劣化から保護するための添加剤をさらに含
む。したがって、本技術の電解質は、負極の表面上で還元又は重合されて、負極の表面上
に不動態化膜を形成する添加剤を含んでもよい。同様に、電解質は、正極の表面上で酸化
又は重合されて、正極の表面上に不動態化膜を形成することができる添加剤を含むことが
できる。いくつかの実施形態では、本技術の電解質は、2種類の添加剤の混合物をさらに
含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、添加剤は、少なくとも1つの酸素原子及び少なくとも1つの
アリール、アルケニル又はアルキニル基を含む置換又は非置換の直鎖、分岐又は環状炭化
水素である。このような添加剤から形成される不動態化膜はまた、添加剤が少なくとも1
つの酸素原子を含む、置換アリール化合物又は置換若しくは非置換ヘテロアリール化合物
から形成されてもよい。あるいは、2つの添加剤を組み合わせて使用してもよい。いくつ
かのそのような実施形態では、1つのイオン及び他の添加剤は、アノード表面を不動態化
して、アノードでの金属イオンの還元を防止又は低減するために選択され得る。
【0023】
好適な不動態化添加剤としては、硫黄含有化合物、リン含有化合物、ホウ素含有化合物
、ケイ素含有化合物、フッ素含有化合物、窒素含有化合物、少なくとも1つの不飽和炭素
-炭素結合を含有する化合物、カルボン酸無水物又はそれらの混合物が挙げられる。
【0024】
代表的な添加剤には、グリオキサールビス(ジアリルアセタール)、テトラ(エチレン
グリコール)ジビニルエーテル、1,3,5-トリアリル-1,3,5-トリアジン-2
,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、1,3,5,7-テトラビニル-1,3,5
,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン、2,4,6-トリアリルオキシ-1,3,
5-トリアジン、1,3,5-トリアクリロイルヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン
、1,2-ジビニルフロアート、1,3-ブタジエンカルボナート、1-ビニルアゼチジ
ン-2-オン、1-ビニルアジリジン-2-オン、1-ビニルピペリジン-2-オン、1
-ビニルピロリジン-2-オン、2,4-ジビニル-1,3-ジオキサン、2-アミノ-
3-ビニルシクロヘキサノン、2-アミノ-3-ビニルシクロプロパノン、2アミノ-4
-ビニルシクロブタノン、2-アミノ-5-ビニルシクロペンタノン、2-アリールオキ
シ-シクロプロパノン、2-ビニル-[1,2]オキサゼチジン、2ビニルアミノシクロ
ヘキサノール、2-ビニルアミノシクロプロパノン、2-ビニルオキセタン、2-ビニル
オキシ-シクロプロパノン、3-(N-ビニルアミノ)シクロヘキサノン、3,5-ジビ
ニルフロアート、3-ビニルアゼチジン-2-オン、3ビニルアジリジン-2-オン、3
-ビニルシクロブタノン、3-ビニルシクロペンタノン、3-ビニルオキサジリジン、3
-ビニルオキセタン、3-ビニルピロリジン-2-オン、2-ビニル-1,3-ジオキソ
ラン、アクロレインジエチルアセタール、アクロレインジメチルアセタール、4,4-ジ
ビニル-3-ジオキソラン-2-オン、4-ビニルテトラヒドロピラン、5-ビニルピペ
リジン-3-オン、アリルグリシジルエーテル、ブタジエンモノオキシド、ブチル-ビニ
ル-エーテル、ジヒドロピラン-3-オン、ジビニルブチルカルボナート、ジビニルカル
ボナート、ジビニルクロトナート、ジビニルエーテル、ジビニルエチレンカルボナート、
ジビニルエチレンシリカート、ジビニルエチレンサルファート、ジビニルエチレンサルフ
ァイト、ジビニルメトキシピラジン、ジビニルメチルホスファート、ジビニルプロピレン
カルボナート、エチルホスファート、メトキシ-o-テルフェニル、メチルホスファート
、オキセタン-2-イル-ビニルアミン、オキシラニルビニルアミン、ビニルカルボナー
ト、ビニルクロトナート、ビニルシクロペンタノン、ビニルエチル-2-フロアート、ビ
ニルエチレンカルボナート、ビニルエチレンシリカート、ビニルエチレンサルファート、
ビニルエチレンサルファイト、ビニルメタクリラート、ビニルホスファート、ビニル-2
-フロアート、ビニルシクロプロパノン、ビニルエチレンオキシド、β-ビニル-γ-ブ
チロラクトン、又はそれらの任意の2つ以上の混合物が含まれる。いくつかの実施形態で
は、添加剤は、F、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アリールオキシ、メトキシ、ア
リルオキシ基又はそれらの組み合わせで置換されたシクロトリホスファゼンであり得る。
例えば、添加剤は、(ジビニル)-(メトキシ)(トリフルオロ)シクロトリホスファゼ
ン、(トリビニル)(ジフルオロ)(メトキシ)シクロトリホスファゼン、(ビニル)(
メトキシ)(テトラフルオロ)シクロトリホスファゼン、(アリールオキシ)(テトラフ
ルオロ)(メトキシ)シクロトリホスファゼン、又は(ジアリールオキシ)(トリフルオ
ロ)(メトキシ)シクロトリホスファゼン化合物、又はそのような化合物の2つ以上の混
合物であり得る。いくつかの実施形態では、添加剤は、ビニルエチレンカルボナート、ビ
ニルカルボナート、又は1,2-ジフェニルエーテル、又はそのような化合物の任意の2
つ以上の混合物である。
【0025】
他の代表的な添加剤としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ピロリル、オキ
サゾリル、フラニル、インドリル、カルバゾリル、イミダゾリル、チオフェニル、フッ素
化カルボナート、スルトン、スルフィド、無水物、シラン、シロキシ、ホスファート又は
ホスファイト基を有する化合物が挙げられる。例えば、添加剤は、フェニルトリフルオロ
メチルスルフィド、フルオロエチレンカルボナート、1,3,2-ジオキサチオラン2,
2-ジオキシド、1-プロペン1,3-スルトン、1,3-プロパンスルトン、1,3-
ジオキソラン-2-オン、4-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]、1,
3-ジオキソラン-2-オン、4-[[2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロ
メチル)エトキシ]メチル]-、メチル2,2,2-トリフルオロエチルカルボナート、
ノナフルオロヘキシルトリエトキシシラン、オクタメチルトリシロキサン、メチルトリス
(トリメチルシロキシ)シラン、テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン、(トリデカ
フルオロ-1,1,2,2-テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、トリス(1H
.1H-ヘプタフルオロブチル)ホスファート、3,3,3-トリフルオロプロピルトリ
ス(3,3,3-トリフルオロプロピルジメチルシロキシ)シラン、(3,3,3-トリ
フルオロプロピル)トリメトキシシラン、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナ
ート、トリス(トリメチルシリル)ボラート、トリプロピルホスファート、ビス(トリメ
チルシリルメチル)ベンジルアミン、フェニルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、1
,3-ビス(トリフルオロプロピル)テトラメチルジシロキサン、トリフェニルホスファ
ート、トリス(トリメチルシリル)ホスファート、トリス(1H.1H,5H-オクタフ
ルオロペンチル)ホスファート、トリフェニルホスファイト、トリラウリルトリチオホス
ファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、トリ-p-
トリルホスファイト、トリス(2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル)ホスファ
ート、無水コハク酸、1,5,2,4-ジオキサジチアン2,2,4,4-テトラオキシ
ド、トリプロピルトリチオホスファート、アリールオキシピロール、アリールオキシエチ
レンサルファート、アリールオキシピラジン、アリールオキシ-カルバゾールトリビニル
ホスファート、アリールオキシ-エチル-2-フロアート、アリールオキシ-o-テルフ
ェニル、アリールオキシ-ピリダジン、ブチル-アリールオキシ-エーテル、ジビニルジ
フェニルエーテル、(テトラヒドロフラン-2-イル)-ビニルアミン、ジビニルメトキ
シビピリジン、メトキシ-4-ビニルビフェニル、ビニルメトキシカルバゾール、ビニル
メトキシピペリジン、ビニルメトキシピラジン、ビニルメチルカルボナート-アリラニソ
ール、ビニルピリダジン、1-ジビニルイミダゾール、3-ビニルテトラヒドロフラン、
ジビニルフラン、ジビニルメトキシフラン、ジビニルピラジン、ビニルメトキシイミダゾ
ール、ビニルメトキシピロール、ビニル-テトラヒドロフラン、2,4-ジビニルイソオ
キサゾール、3,4ジビニル-1-メチルピロール、アリールオキシオキセタン、アリー
ルオキシ-フェニルカルボナート、アリールオキシ-ピペリジン、アリールオキシ-テト
ラヒドロフラン、2-アリール-シクロプロパノン、2-ジアリールオキシ-フロアート
、4-アリルアニソール、アリールオキシ-カルバゾール、アリールオキシ-2-フロア
ート、アリールオキシ-クロトナート、アリールオキシ-シクロブタン、アリールオキシ
-シクロペンタノン、アリールオキシ-シクロプロパノン、アリールオキシ-シクロホス
ファゼン、アリールオキシ-エチレンシリカート、アリールオキシ-エチレンサルファー
ト、アリールオキシ-エチレンサルファイト、アリールオキシ-イミダゾール、アリール
オキシメタクリラート、アリールオキシホスファート、アリールオキシピロール、アリー
ルオキシキノリン、ジアリールオキシシクロトリホスファゼン、ジアリールオキシエチレ
ンカルボナート、ジアリールオキシフラン、ジアリールオキシメチルホスファート、ジア
リールオキシ-ブチルカルボナート、ジアリールオキシ-クロトナート、ジアリールオキ
シ-ジフェニルエーテル、ジアリールオキシ-エチルシリカート、ジアリールオキシ-エ
チレンシリカート、ジアリールオキシ-エチレンサルファート、ジアリールオキシエチレ
ンサルファイト、ジアリールオキシ-フェニルカルボナート、ジアリールオキシ-プロピ
レンカルボナート、ジフェニルカルボナート、ジフェニルジアリールオキシシリカート、
ジフェニルジビニルシリカート、ジフェニルエーテル、ジフェニルシリカート、ジビニル
メトキシジフェニルエーテル、ジビニルフェニルカルボナート、メトキシカルバゾール、
又は2,4-ジメチル-6-ヒドロキシ-ピリミジン、ビニルメトキシキノリン、ピリダ
ジン、ビニルピリダジン、キノリン、ビニルキノリン、ピリジン、ビニルピリジン、イン
ドール、ビニルインドール、トリエタノールアミン、1,3-ジメチルブタジエン、ブタ
ジエン、ビニルエチレンカルボナート、ビニルカルボナート、イミダゾール、ビニルイミ
ダゾール、ピペリジン、ビニルピペリジン、ピリミジン、ビニルピリミジン、ピラジン、
ビニルピラジン、イソキノリン、ビニルイソキノリン、キノキサリン、ビニルキノキサリ
ン、ビフェニル、1,2-ジフェニルエーテル、1,2-ジフェニルエタン、オテルフェ
ニル、N-メチルピロール、ナフタレン、又はそのような化合物の任意の2つ以上の混合
物であり得る。
【0026】
一実施形態では、本技術の電解質は、非プロトン性ゲルポリマー担体/溶媒を含む。好
適なゲルポリマー担体/溶媒としては、ポリエーテル、ポリエチレンオキシド、ポリイミ
ド、ポリホスファジン、ポリアクリロニトリル、ポリシロキサン、ポリエーテルグラフト
ポリシロキサン、前述したものの誘導体、前述したもののコポリマー、前述したものの架
橋及び網目構造、前述したもののブレンドなどが挙げられ、これに好適なイオン性電解質
塩が添加される。他のゲルポリマー担体/溶媒としては、ポリプロピレンオキシド、ポリ
シロキサン、スルホン化ポリイミド、過フッ素化膜(ナフィオン樹脂)、ジビニルポリエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール-ビス-(メチルアクリラート)、ポリエチ
レングリコール-ビス(メチルメタクリラート)、前述したものの誘導体、前述したもの
のコポリマー、並びに前述したものの架橋及び網目構造から誘導されるポリマーマトリッ
クスから調製されるものが挙げられる。
【0027】
機能性イオン液体、及び塩含有電解液は、導電性及び有機溶媒への溶解性が高く、電気
化学装置用の電解液としての使用に適している。電気化学装置の例は、電気二重層キャパ
シタ、二次電池、色素増感太陽電池、エレクトロクロミック装置及びコンデンサであり、
このリストは限定するものではない。電気化学装置として特に適しているのは、電気二重
層キャパシタ及び二次電池、例えばリチウムイオン電池である。
【0028】
さらに別の態様では、カソードと、アノードと、本明細書に記載のイオン液体を含む電
解質とを含む電気化学装置が提供される。一実施形態では、電気化学装置はリチウム二次
電池である。いくつかの実施形態では、二次電池は、リチウム電池、リチウムイオン電池
、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池、ナトリウムイオン電池又はマグネシウム電池で
ある。いくつかの実施形態では、電気化学装置は、キャパシタなどの電気化学電池である
。いくつかの実施形態では、キャパシタは、非対称キャパシタ又はスーパーキャパシタで
ある。いくつかの実施形態では、電気化学電池は、一次電池である。いくつかの実施形態
では、一次電池は、リチウム/MnO2電池又はLi/ポリ(一フッ化炭素)電池である
。いくつかの実施形態では、電気化学電池は、太陽電池である。
【0029】
好適なカソードには、これらに限定されないが、リチウム金属酸化物、スピネル、カン
ラン石、炭素被覆カンラン石、LiFePO4、LiCoO2、LiNiO2、LiNi
xCoyMetzO2、LiMn0.5Ni0.5O2、LiMn0.3Co0.3Ni
0.3O2、LiMn2O4、LiFeO2、Li1+x’NiαMnβCoγMet’
δO2-z’Fz’、An’B2(XO4)3(NASICON)、酸化バナジウム、過
酸化リチウム、硫黄、多硫化物、リチウム一フッ化炭素(LiCFxとしても知られる)
又はそれらの任意の2つ以上の混合物などが含まれ、ここで、Metは、Al、Mg、T
i、B、Ga、Si、Mn又はCoであり、Met’は、Mg、Zn、Al、Ga、B、
Zr又はTiであり、Aは、Li、Ag、Cu、Na、Mn、Fe、Co、Ni、Cu又
はZnであり、Bは、Ti、V、Cr、Fe又はZrであり、Xは、P、S、Si、W又
はMoであり、0≦x≦0.3、0≦y≦0.5、0≦z≦0.5、0≦x’≦0.4、
0≦α≦1、0≦β≦1、0≦γ≦1、0≦δ≦0.4、0≦z’≦0.4、かつ0≦n
’≦3である。いくつかの実施形態によれば、スピネルは、Li1+xMn2-zMet
’’’yO4-mX’nの式を有するスピネルマンガン酸化物であり、式中、Met’’
’は、Al、Mg、Ti、B、Ga、Si、Ni又はCoであり、X’は、S又はFであ
り、0≦x≦0.3、0≦y≦0.5、0≦z≦0.5、0≦m≦0.5、かつ0≦n≦
0.5である。他の実施形態では、カンラン石は、Li1+xFe1zMet’’yPO
4-mX’nの式を有し、式中、Met’’は、Al、Mg、Ti、B、Ga、Si、N
i、Mn又はCoであり、X’は、S又はFであり、0≦x≦0.3、0 0≦y≦0.
5、0≦z≦0.5、0≦m≦0.5かつ0≦n≦0.5である。
【0030】
好適なアノードには、リチウム金属、黒鉛材料、無定形炭素、Li4Ti5O12、ス
ズ合金、ケイ素合金、金属間化合物、又はそのような材料の任意の2つ以上の混合物など
が含まれる。好適な黒鉛材料としては、天然黒鉛、人造黒鉛、黒鉛化メソカーボンマイク
ロビーズ(MCMB)及び黒鉛繊維、並びに任意の無定形炭素材料が挙げられる。いくつ
かの実施形態では、アノード及びカソードは、多孔質セパレータによって互いから分離さ
れる。
【0031】
リチウム電池用セパレータは、多くの場合、マイクロポーラスポリマー膜である。膜を
形成するためのポリマーの例としては、ナイロン、セルロース、ニトロセルロース、ポリ
スルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリブテン、又はそのようなポリマーの任意の2つ以上のコポリマー若しくはブレン
ドが挙げられる。いくつかの例では、セパレータは、電子ビーム処理されたマイクロポー
ラスポリオレフィンセパレータである。電子処理により、セパレータの変形温度を改善す
ることができ、したがって、セパレータの高温での性能を向上させることができる。追加
的又は代替的に、セパレータはシャットダウンセパレータであってもよい。シャットダウ
ンセパレータは、電気化学電池が最大約130℃の温度で動作できるように、約130℃
を超えるトリガー温度を有し得る。
【0032】
例-Pyr12O-DOP PF6の合成:
【化2】
工程1:
撹拌棒、熱電対、水冷コンデンサ及び窒素導入口を備えた100mLの三口丸底フラス
コ(RBF)に、18mLのテトラヒドロフラン(THF)中の2-クロロ-1,3,2
-ジオキサホスホラン2-オキシドを入れた。フラスコを氷水浴に入れ、フラスコの内部
温度を4℃未満に保った。次いで、5mlのTHF中のトリエチルアミン(Et3N)を
フラスコに加えた。氷水浴中で撹拌しながら、5mLのTHF中の1-(2-ヒドロキシ
エチル)ピロリジンを混合物に添加し、20℃までの発熱量を監視した。反応混合物を氷
水浴中で30分間撹拌している間に、いくらかの白色固体が形成された。混合物を室温ま
でゆっくり加温し、4時間撹拌した。生成された副生成物を濾別し、濾液をロータリーエ
バポレーターで濃縮した。
工程2:四級化
次いで、濾液を10mLのジクロロメタン(DCM)を含むRBFに添加した。4mL
のDCM中のヨウ化メチルをピペットでこのフラスコに添加した。反応混合物が濁り、淡
黄色の油が形成された。混合物を室温で一晩撹拌した。DCM層をデカントし、残りの黄
色油をDCMで2回洗浄した。油をロータリーエバポレーターで濃縮した。
油では、以下のプロトンNMR(DMSO、500MHz)ピークが記録された。
【数1】
工程3:メタセシス
油を10mLの水を含有する100mLのRBFに加え、続いてヘキサフルオロリン酸
カリウムの水溶液に加えた。2つの溶液を合わせると、白色の濁った懸濁液が急速に形成
され、ボトルの底部に黄色の油塊が堆積した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。
水層をデカントした。粗製油をさらにDCMで2回洗浄し、高真空下で数時間乾燥させた
。残ったものが、Pyr12O-DOP PF6である。
Pyr12O-DOP PF6では、以下のプロトン、フッ素及びリンNMR(DMS
O、500MHz)ピークが記録された。
【数2】
以下のFTIRピークも記録された。
FTIR:3644.70;1265.18;1069.14,1022.90,98
6.34;825.11;555.23cm
-1
【0033】
本明細書では様々な実施形態を詳細に図示及び説明したが、本開示の趣旨から逸脱する
ことなく様々な修正、追加、置換などを行うことができ、したがって、これらは以下の特
許請求の範囲に定義される開示の範囲内にあると見なされることは当業者には明らかであ
ろう。
本発明の一態様を以下に示すが、本発明はそれに限定されない。
[発明1]
イオン液体化合物であって、
アニオン;及び
式A又はBに従って環状リン部分に結合したカチオン
を含み、
[化1]
式中、
CAT
+は、ピロリジニウム、ピペルジニウム、アゼパニウム、オニウム、イミダゾリ
ウム、ピリジン、又は環員として窒素、酸素、ケイ素若しくは硫黄を含む1~3個のヘテ
ロ原子を有する5員又は6員の複素環式環であり、
R及びR
1は、独立して、水素、C
1~C
8アルキル、パーフルオロアルキル、アルケ
ニル、アルコキシ、アリール、アルキニル、アルキルシロキシ、フェニル、ベンジル、シ
リル、チオエーテル、スルホキシド、アゾ、アミノ又はシラン基であり、その中の炭素又
は水素原子のいずれかは、任意でハロゲン化物、アルキル、アルケニル、アルコキシ、ア
リール、アルキニル、アルキルシロキシ、フェニル、ベンジル、シリル、チオエーテル、
スルホキシド、アゾ、アミノ又はシランでさらに置換され、
Xは、(a)リンカーであって、C
1~C
8アルキレン、アルケニレン、アルキニレン
、アルキレンオキシ、エステル、カルボニル、フェニル、チオエーテル、スルホキシド、
アゾ又はアリール基を含み、その中の炭素又は水素原子のいずれかは、任意でハロゲン化
物でさらに置換されるリンカー;(b)O若しくはS;又は(c)前記リンカーに結合さ
れたO若しくはSであり、
A
-は、ハロゲン化物、ニトラート、ホスファート、イミド、ボラート、アルミナート
、ヒ化物、シアン化物、チオシアナート、ニトライト、ベンゾアート、カルボナート、ク
ロラート、クロライト、クロマート、サルファート、サルファイト、シリカート、チオサ
ルファート、カルコゲニド、プニクトゲニド、クリスタルロジニド(crystallo
genide)、オキサラート、アセタート、ホルマート又は水酸化物を含むアニオンで
ある、
イオン液体化合物。
[発明2]
前記アニオンが、ハロゲン化物、アルミナート、ヒ化物、シアン化物、チオシアナート
、ニトライト、ベンゾアート、クロラート、クロライト、クロマート、サルファート、サ
ルファイト、シリカート、チオサルファート、オキサラート、アセタート、ホルマート、
水酸化物、ニトラート、ホスファート、イミド、又はボラートを含む、発明1に記載の化
合物。
[発明3]
前記オニウムがスルホニウム又はホスホニウムである、発明1に記載の化合物。
[発明4]
電気エネルギー貯蔵装置の電解質であって、
a)非プロトン性有機溶媒系;
b)金属塩;
c)不動態化添加剤;及び
d)発明1に記載のイオン液体化合物
を含む、電気エネルギー貯蔵装置の電解質。
[発明5]
前記アニオンが、ハロゲン化物、アルミナート、ヒ化物、シアン化物、チオシアナート
、ニトライト、ベンゾアート、クロラート、クロライト、クロマート、サルファート、サ
ルファイト、シリカート、チオサルファート、オキサラート、アセタート、ホルマート、
水酸化物、ニトラート、ホスファート、イミド、又はボラートを含む、発明4に記載の電
解質。
[発明6]
前記非プロトン性有機溶媒が、開鎖又は環状カルボナート、カルボン酸エステル、ニト
ライト、エーテル、スルホン、ケトン、ラクトン、ジオキソラン、グリム、クラウンエー
テル、シロキサン、リン酸エステル、ホスファイト、モノ若しくはポリホスファゼン又は
それらの混合物を含む、発明4に記載の電解質。
[発明7]
前記金属塩がアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩を含む、発明4に記載の電解質。
[発明8]
前記アルカリ金属塩の前記カチオンがリチウム又はナトリウムを含む、発明7に記載の
電解質。
[発明9]
前記金属塩の前記カチオンがアルミニウム又はマグネシウムを含む、発明4に記載の電
解質。
[発明10]
前記不動態化添加剤が、硫黄含有化合物、リン含有化合物、ホウ素含有化合物、ケイ素
含有化合物、フッ素含有化合物、窒素含有化合物、少なくとも1つの不飽和炭素-炭素結
合を含有する化合物、カルボン酸無水物又はそれらの混合物を含む、発明4に記載の電解
質。
【外国語明細書】