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特開2025-16942誘導物誘導ツール及び誘導物誘導ツールの線状障害物回避方法
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  • 特開-誘導物誘導ツール及び誘導物誘導ツールの線状障害物回避方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016942
(43)【公開日】2025-02-05
(54)【発明の名称】誘導物誘導ツール及び誘導物誘導ツールの線状障害物回避方法
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/06 20060101AFI20250129BHJP
   H02G 1/02 20060101ALI20250129BHJP
【FI】
H02G1/06
H02G1/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119760
(22)【出願日】2023-07-24
(71)【出願人】
【識別番号】000220572
【氏名又は名称】株式会社トーツー創研
(74)【代理人】
【識別番号】100145470
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 健一
(72)【発明者】
【氏名】鶴田 育也
(72)【発明者】
【氏名】小川 哲矢
(72)【発明者】
【氏名】馬場 功
【テーマコード(参考)】
5G352
【Fターム(参考)】
5G352AA01
5G352AB09
5G352CB01
5G352CK05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】既に敷設された線状障害物を回避しながら新たにケーブルなどの誘導物を追加配設することもできる誘導物誘導ツールおよびその線状障害物回避方法を提供する。
【解決手段】誘導物誘導ツール100は、断面略コの字形状の本体ケース10と、本体ケースに回動可能に取り付けられて線状障害物が通過するアーム21とロック板22を有する駆動部20と、誘導物が取り付けられてアームの他端である連結部が所定の位置に回動した際に磁石32の磁力により連結される誘導板30とで構成される。誘導物誘導ツールの動作は、線状障害物に第1個目の駆動部のロック板が当接して所定の力が加わるとロックが外れ回動を始め、その後にアームに当接してアームが回動することにより線状障害物を通過し、第2の動作は第1個目の駆動部の通過が完了すると第1個目の駆動部が初期位置に回動してアームの他端が磁石の磁力により誘導板に連結されることを繰り返す。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状障害物を回避しながら誘導物をけん引誘導するためのツールであって、
本体ケースと、
正面視略ヘの字形状で一端が前記本体ケース内に回動可能に取り付けられるアームと前記アームに一端が回動可能に取り付けられ前記線状障害物に対して前記アームよりも先に当接されて所定の力が加わるまで前記アームの回動をロックするロック板とが設けられた前記線状障害物が通過する駆動部と、
前記誘導物が取り付けられて前記アームの他端が所定の位置に回動した際に磁力により連結される誘導板と、
を有し、
前記駆動部は前記本体ケースに所定の間隔で3個以上配置され、
前記駆動部の動作の構成は、前記線状障害物に第1に前記ロック板が当接して所定の力が加わるとロックが外れ回動を始め、第2に前記アームに当接して該アームが回動することにより前記線状障害物を通過回避する構成であること
を特徴とする誘導物誘導ツール。
【請求項2】
前記アーム及び前記ロック板にはバネが設けられて通過する前記線状障害物を押し戻す方向に付勢されていることを特徴とする請求項1に記載の誘導物誘導ツール。
【請求項3】
前記本体に持ち手が装着可能であることを特徴とする請求項1に記載の誘導物誘導ツール。
【請求項4】
線状障害物を回避しながら誘導物をけん引誘導するためのツールの線状障害物回避方法であって、
本体ケースと、
正面視略ヘの字形状で一端が前記本体ケース内に回動可能に取り付けられるアームと前記アームに一端が回動可能に取り付けられ前記線状障害物に対して前記アームよりも先に当接されて所定の力が加わるまで前記アームの回動をロックするロック板とが設けられた前記線状障害物が通過する駆動部と、
前記誘導物が取り付けられて前記アームの他端が所定の位置に回動した際に磁力により連結される誘導板と、
を有し、
前記駆動部は前記本体ケースに所定の間隔で3個以上配置され、
前記駆動部の動作の構成は、前記線状障害物に第1に前記ロック板が当接して所定の力が加わるとロックが外れ回動を始め、第2に前記アームに当接して該アームが回動することにより前記線状障害物を通過回避する構成である誘導物誘導ツールであり、
その線状障害物回避方法は、
第1の動作は前記線状障害物に第1個目の駆動部の前記ロック板が当接して所定の力が加わるとロックが外れ回動を始め、その後に前記アームに当接して該アームが回動することにより前記線状障害物を通過し、
第2の動作は前記第1個目の駆動部の通過が完了すると前記第1個目の駆動部が初期位置に回動して前記アームの他端が磁力により前記誘導板に連結され、
上記第1と第2の動作を第2個目以降の駆動部が繰り返すことによって前記線状障害物を通過回避することを特徴とする誘導物誘導ツールの線状障害物回避方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に線状障害物を回避しながら誘導物を誘導するためのツールに関するものであり、特にビルなどの建設で配設されている鉄筋(配筋)を回避しながらケーブルや呼び線、可とう電線菅等の誘導物を配筋と床との間に配線するためのツールおよびその線状障害物回避方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビルの建設でのケーブル類の配線は、既に床等に鉄筋が配筋された状態で鉄筋とコンクリート床との隙間に配線する作業となっている。この配線作業では狭い隙間を鉄筋を回避しながら配線する必要があるので、作業者はかがんで配線したり、長いケーブルを一端から押し込み障害物を回避しながら配線するという非常に煩雑で重労働となっている。ケーブルが重くて取り回しが難しい場合は、あらかじめ軽量の針金状の配線ガイドを配線しておいて、一端にケーブルを結びつけて他端を引っ張ってケーブルを配線する作業が一般的である。
【0003】
また、配筋とは異なるが、電線など架空に既に配線されている一束化ハンガーや建物内で天井部に設けられているケーブルラックなどの線状障害物を回避しながら新たにケーブルを追加配線するための器具としては特許文献1や特許文献2のような装置が開発されている。
【0004】
特許文献1の発明は、架空でのケーブルを一束化するため支持線にスパイラル状などに巻かれた一束化ハンガー内に新たなケーブルを通すための通線工具であり、輪転部の各柱状部材の先端部と揺動自在に係合する牽引部と、を有し、作業者が、牽引部の後端に新たなケーブルまたはひもを取り付け、操作棒を操作して牽引部を一束化ハンガー内に挿入し、所定方向に通線工具が向かうように操作棒を操作することにより、一束化ハンガーが、輪転部の回転に伴って、保持部と牽引部との間の入り口から入り、保持部と牽引部との間の出口から出て、一束化ハンガー内における所定方向へ牽引部が移動し、 牽引部の前方の下部には、牽引部の所定方向への移動において、一束化ハンガー内にすでに敷設されたケーブルが保持部と牽引部との間に巻き込まれないように、敷設されたケーブルを掻き分ける掻き分けフィンが設けられていることを特徴としている。
【0005】
また、特許文献2の配線用器具は主に建物内の天井に設置されているケーブルラック上にケーブル等の線状部材を配線するための配線用器具であり、本体は、少なくとも3つの傾倒可能な連結体を介して離間して連結された2つの部材を備え、連結体は、2つの部材の一方に回動可能に取り付けられ、その先端部には両側に突出する突起を有し、本体の移動の際に阻害要因となる阻害部材が2つの部材の間を通過することによる接触によって傾倒し連結を解除する解除位置と、2つの部材を連結する連結位置と、の間を移動可能であって、 突起は2つの部材の他方に形成されたスリットに係合されて連結状態が維持され、 1つの連結体が阻害部材との接触によって連結が解除された際に、少なくとも2つの連結体により連結状態を維持することを特徴とする配線用器具である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2018-46739号公報
【特許文献2】特許第6785128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ビルの建設でのケーブル類の配線は、配線ガイドを使用したとしても非常に重労働であり現在のビル建設ラッシュにおいて作業者への負担を軽減することは急務である。
【0008】
また、特許文献1や特許文献2のような装置は特定の使用方法では非常に有用であるが、汎用性は無いに等しく、また、装置自体も比較的大型複雑で、取り回しが良いわけでは無く、さらに架空での作業となるため、その装置の大型な構造と重さが作業者の負担となる可能性もある。また、装置が大型であるため、配線可能なスペースが限られているようなビルなどの建設で配設されている鉄筋(配筋)を回避しながらの配線作業が困難な場合が多いと推測される。
【0009】
本発明は上述のような課題に鑑みなされたものであり、特にビルなどの建設で配設されている鉄筋(配筋)を回避しながらケーブルや呼び線、可とう電線菅等を配筋と床との間に配線することもできる誘導物誘導ツールおよびその線状障害物回避方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決したものであって、請求項1の発明は、線状障害物を回避しながら誘導物をけん引誘導するためのツールであって、本体ケースと、正面視略ヘの字形状で一端が前記本体ケース内に回動可能に取り付けられるアームと前記アームに一端が回動可能に取り付けられ前記線状障害物に対して前記アームよりも先に当接されて所定の力が加わるまで前記アームの回動をロックするロック板とが設けられた前記線状障害物が通過する駆動部と、前記誘導物が取り付けられて前記アームの他端が所定の位置に回動した際に磁力により連結される誘導板と、を有し、前記駆動部は前記本体ケースに所定の間隔で3個以上配置され、前記駆動部の動作の構成は、前記線状障害物に第1に前記ロック板が当接して所定の力が加わるとロックが外れ回動を始め、第2に前記アームに当接して該アームが回動することにより前記線状障害物を通過回避する構成であることを特徴とする誘導物誘導ツールである。
【0011】
また、請求項2の発明は、前記アーム及び前記ロック板にはバネが設けられて通過する前記線状障害物を押し戻す方向に付勢されていることを特徴とする請求項1に記載の誘導物誘導ツールである。
【0012】
また、請求項3の発明は、前記本体に持ち手が装着可能であることを特徴とする請求項1に記載の誘導物誘導ツールである。
【0013】
また、請求項4の発明は、線状障害物を回避しながら誘導物をけん引誘導するためのツールの線状障害物回避方法であって、本体ケースと、正面視略ヘの字形状で一端が前記本体ケース内に回動可能に取り付けられるアームと前記アームに一端が回動可能に取り付けられ前記線状障害物に対して前記アームよりも先に当接されて所定の力が加わるまで前記アームの回動をロックするロック板とが設けられた前記線状障害物が通過する駆動部と、前記誘導物が取り付けられて前記アームの他端が所定の位置に回動した際に磁力により連結される誘導板と、を有し、前記駆動部は前記本体ケースに所定の間隔で3個以上配置され、前記駆動部の動作の構成は、前記線状障害物に第1に前記ロック板が当接して所定の力が加わるとロックが外れ回動を始め、第2に前記アームに当接して該アームが回動することにより前記線状障害物を通過回避する構成である誘導物誘導ツールであり、その線状障害物回避方法は、第1の動作は前記線状障害物に第1個目の駆動部の前記ロック板が当接して所定の力が加わるとロックが外れ回動を始め、その後に前記アームに当接して該アームが回動することにより前記線状障害物を通過し、第2の動作は前記第1個目の駆動部の通過が完了すると前記第1個目の駆動部が初期位置に回動して前記アームの他端が磁力により前記誘導板に連結され、上記第1と第2の動作を第2個目以降の駆動部が繰り返すことによって前記線状障害物を通過回避することを特徴とする誘導物誘導ツールの線状障害物回避方法である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の誘導物誘導ツールは、配筋を代表とする線状障害物を順に通過させるだけで障害物を回避しながら誘導物を配線することができるので非常に簡便であって作業者への負担を大幅に軽減することができ、構成も複雑でないのでツールのサイズを非常に軽量コンパクトに構成することができ、狭いスペースでの配筋を回避しながらケーブルや呼び線、可とう電線菅等を配筋と床との間に配線することができる。また、様々な直径の線状障害物やピッチにも対応することができるので、汎用性が非常に高いという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の誘導物誘導ツールの一実施形態の図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。
図2】本発明の誘導物誘導ツールの一実施形態の斜視図である。
図3】本発明の誘導物誘導ツールの一実施形態の正面断面図である。
図4】本発明の誘導物誘導ツールの本体ケースの図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)(f)は斜視図である。
図5】本発明の誘導物誘導ツールの駆動部の図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、(f)は背面図、(g)は正面断面図、(h)~(k)は斜視図である。
図6】本発明の誘導物誘導ツールの誘導板の図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、(f)は正面断面図、(g)(h)は斜視図である。
図7】本発明の誘導物誘導ツールの線状障害物回避方法の図であり、(a)は線状障害物B取り込み前の図、(b)は線状障害物Bがロック板に当接してロック板のみが回動しロックが外れた状態の図、(c)(d)はアームが回動する図である。
図8】本発明の誘導物誘導ツールの線状障害物回避方法の駆動部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る誘導物誘導ツールについて、図面を参照して説明する。図1は本発明の誘導物誘導ツールの一実施形態の図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図である。図2は、本発明の誘導物誘導ツールの一実施形態の斜視図である。図3は、本発明の誘導物誘導ツールの一実施形態の正面断面図である。図4は、本発明の誘導物誘導ツールの本体ケースの図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)(f)は斜視図である。図5は、本発明の誘導物誘導ツールの駆動部の図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、(f)は背面図、(g)は正面断面図、(h)~(k)は斜視図である。図6は、本発明の誘導物誘導ツールの誘導板の図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、(f)は正面断面図、(g)(h)は斜視図である。図7は、本発明の誘導物誘導ツールの線状障害物回避方法の図であり、(a)は線状障害物B取り込み前の図、(b)は線状障害物Bがロック板に当接してロック板のみが回動しロックが外れた状態の図、(c)(d)はアームが回動する図である。図8は、本発明の誘導物誘導ツールの線状障害物回避方法の駆動部の拡大図である。
【0017】
図1~3は本発明の誘導物誘導ツール100の一実施形態の全体図であり、断面略コの字形状の本体ケース10と、本体ケース10に回動可能に取り付けられて線状障害物Aが通過するアーム21とロック板22を有する駆動部20と、誘導物Bが取り付けられてアーム21の他端である連結部21bが所定の位置に回動した際に磁石32の磁力により連結される誘導板30とで構成されており、本実施例では駆動部20が4個配置されたものとなっている。なお、駆動部20の数は3個以上であれば線状障害物Aの形状や配置されるピッチによって変更することが可能である。
【0018】
本体ケース10は図4のように主に断面がコの字チャンネル構造のケース11と、持ち手12で構成されている。ケース11内のアーム回転軸11aに駆動部20が回動可能に取り付けられる。また、ロック板22をロックするための棒状のロック部11bが取り付けられる。さらに、駆動部20の初期位置を保つためのストッパー11cが取り付けられていて初期位置以降の逆回転を防いでいる。
【0019】
駆動部20は、図5のように、アーム21とロック板22で構成されている。アーム21は図5(a)のように正面視への字の形状で、長い辺が垂直状態を初期位置として配置されている。短い辺側には回動の中心軸となる回転軸21aが設けられている。また、アーム21の長い辺の端部には誘導板30と連結するための連結部21bが設けられている。なお、連結部21bは磁性体の金属である。また、アーム21の短い辺の端部にはバネ23が取り付けられていて、アーム21を初期位置方向、図5(a)によると時計回りに付勢している。これにより線状障害物Aを通過完了するとともに初期位置方向へすばやく戻ることができる。なお、ストッパー11cが設けられているので初期位置まで回動するとストッパー11cにぶつかって止まるようになっている。
【0020】
駆動部20のロック板22は、アーム21のへの字の山の部分に設けられた回転軸22aによって回動可能に取り付けられている。初期位置は図5(a)の垂直状態である。ロック板22の上端部は図5(a)のようにロック部11bに当接していて、所定の力が加わると外れるような構造となっている。また、図5(g)のようにバネ24が取り付けられていて、ロック板22を初期位置方向、図5(g)によると時計回りに付勢している。これにより線状障害物Aを通過完了するとともに初期位置方向へすばやく戻ることができる。
【0021】
駆動部20の動作は、最初にロック板22に線状障害物Aが当接して所定の力が加わるとロックが外れて回動を始め、次にアーム21に線状障害物Aが当接してロック板22共々回動、図5(a)によると反時計回りに回動していく動作となる。通過が完了すると各々初期位置へと戻る。バネ付勢によってより確実に初期位置へ戻る工夫がされている。
【0022】
誘導板30は、板状の誘導板フレーム31が円柱状の磁石32を挟み込むような構造となっている。また、進行方向に対して後端部に誘導物Bを取り付けるためのけん引部33が設けられている。本実施例では駆動部20が4個配置されたツールとなっているので連結のために用いられる磁石32の数も対応するように4個となっている。誘導板フレーム31にはアーム21の連結部21bをフックのように掛け留めるような形状の連結部31aが設けられている。また、駆動部20が初期位置の状態で磁石32の磁力により連結される位置に磁石32は配置されている。磁力により連結される構造により線状障害物A通過時の駆動部20との分離と連結を簡単な構造で確実に行うことができる利点がある。
【0023】
誘導物誘導ツール100の線状障害物Aを回避しながら誘導物Bを誘導する方法は、図7図8のようになっている。第1の動作は線状障害物Aに第1個目の駆動部20のロック板22が当接して所定の力が加わるとロックが外れ回動を始め、その後にアーム21に当接してアーム21が回動することにより線状障害物Aを通過する。
第2の動作は第1個目の駆動部20の通過が完了すると第1個目の駆動部20が初期位置に回動してアーム21の他端が磁石32の磁力により誘導板30に連結される。
上記第1と第2の動作を第2個目以降の駆動部20が繰り返すことによって線状障害物Aを通過回避して誘導物Bをけん引して配設する。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の誘導物誘導ツール100は主に床面近くに配置された配筋などの線状障害物を回避しながら誘導物を配設するツールであるが、これに限らず上空に架線された線状障害物や壁面に配置された線状障害物を回避しながら誘導物をけん引誘導することのできるツールである。
【符号の説明】
【0025】
A 線状障害物
B 誘導物
100 誘導物誘導ツール
10 本体ケース
11 ケース
11a アーム回転軸
11b ロック部
11c ストッパー
12 持ち手
20 駆動部
21 アーム
21a 回転軸
21b 連結部
22 ロック板
22a 回転軸
23 アームバネ
24 ロック板バネ
30 誘導板
31 誘導板フレーム
31a 連結部
32 磁石
33 けん引部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8