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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025016977
(43)【公開日】2025-02-05
(54)【発明の名称】架台
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/18 20180101AFI20250129BHJP
   F16B 5/10 20060101ALI20250129BHJP
   H02S 20/23 20140101ALI20250129BHJP
【FI】
E04D13/18 ETD
F16B5/10 L
H02S20/23 B
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119829
(22)【出願日】2023-07-24
(71)【出願人】
【識別番号】522459111
【氏名又は名称】サンスタック エルエルシー
(71)【出願人】
【識別番号】522459122
【氏名又は名称】ルーフ アンド ソーラー テクノロジーズ インコーポレイテッド ドゥーイング ビジネス アズ インテグリティ ソーラー マウンツ
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100181593
【弁理士】
【氏名又は名称】庄野 寿晃
(72)【発明者】
【氏名】小林 修一
【テーマコード(参考)】
2E108
3J001
【Fターム(参考)】
2E108KK01
2E108LL01
3J001FA03
3J001GA01
3J001GB01
3J001JA10
3J001KB04
(57)【要約】
【課題】パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる架台を提供する。
【解決手段】パネルを設置場所に設置するための架台1である。架台1は、設置場所に固定されるベース部70と、ベース部70に支持される桟部31と、桟部31にパネルを取り付けるための取付部35と、を備える。取付部35は、桟部31を向いた押圧方向にパネルを押圧して桟部31との間で挟持する第1取付部32と、桟部31の載置面31pに載置される第2取付部33と、を有する。第1取付部32は、パネルを押圧方向にスライド可能に第2取付部33と組み合わされる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルを設置場所に設置するための架台であって、
前記設置場所に固定されるベース部と、
前記ベース部に支持される桟部と、
前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備え、
前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、
前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされる、
架台。
【請求項2】
前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる挿入部が形成され、他方の取付部には、前記挿入部が差し込まれ、前記挿入部を前記押圧方向に移動させる被挿入部が形成されている、
請求項1に記載の架台。
【請求項3】
前記挿入部は、前記第1取付部から前記押圧方向に突出した突出板部であり、
前記被挿入部は、前記突出板部が差し込まれる、前記第2取付部に形成された差込溝である、
請求項2に記載の架台。
【請求項4】
前記第1取付部は、互いに対向して配置された2つの側壁部と、前記2つの側壁部の一方の端辺同士を接続する連結板部と、前記2つの側壁部の前記一方の端辺に対向する他方の端辺のそれぞれから、外側に向けて延設する延設部と、を有し、
前記突出板部は、前記連結板部から前記押圧方向に突出している、
請求項3に記載の架台。
【請求項5】
前記桟部が延在する方向に延びる溝部が、前記桟部の外周面から内部に向けて形成されており、
前記取付部は、前記第1取付部及び前記第2取付部に挿通されるボルトと、前記ボルトと螺合し、前記桟部の前記溝部に収容されて係止されるナットとを有しており、
前記ボルトに導入された軸力により、前記パネルを前記延設部と前記桟部との間で挟持する、
請求項4に記載の架台。
【請求項6】
前記ナットは、長手方向を有する四角形状であり、長手方向を前記溝部の延在方向に向けて前記溝部に抜き差し自在な第1姿勢と、前記第1姿勢から前記ボルトの軸を中心に回転して、前記溝部に引っかかる第2姿勢との間で姿勢を変化させる、
請求項5に記載の架台。
【請求項7】
前記ナットと前記溝部とが互いに接触する部分には、互いに係合する凸部と凹部とが形成されている、
請求項6に記載の架台。
【請求項8】
前記第2取付部は、前記第1取付部が前記パネルを押圧する面とは反対側の前記パネルの面と接触する係止部を有する、
請求項3に記載の架台。
【請求項9】
前記第2取付部は、前記桟部の載置面と接触する底壁部と、前記底壁部から立ち上がった第1立ち上がり部と、前記第1立ち上がり部から間隔をあけて前記底壁部から立ち上がった第2立ち上がり部と、前記底壁部から延出した前記係止部と、を有し、
前記第1立ち上がり部と前記第2立ち上がり部との間に、前記差込溝が形成されている、
請求項8に記載の架台。
【請求項10】
前記係止部は、前記底壁部から段落ちして形成されており、前記パネルと接触する面は、前記桟部の前記載置面と面一である、
請求項9に記載の架台。
【請求項11】
前記係止部は、前記桟部の長手方向に直交する方向における幅よりも隙間をあけて2つ設けられており、前記桟部の両サイドに配置されている、
請求項10に記載の架台。
【請求項12】
前記係止部は、前記底壁部の中央部から延出しており、前記桟部の溝部に収容されている、
請求項10に記載の架台。
【請求項13】
前記第1取付部及び前記第2取付部には、前記ボルトが挿通されるボルト孔が形成されている、
請求項5に記載の架台。
【請求項14】
前記第1取付部には、前記ボルトが挿通されるボルト孔が形成されており、
前記第2取付部には、前記ボルトが挿通される切り欠きが形成されている、
請求項5に記載の架台。
【請求項15】
前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる突出板部が形成され、他方の取付部には、前記突出板部が摺動するスライド面が形成されている、
請求項1に記載の架台。
【請求項16】
前記スライド面は、前記第2取付部の端面に設けられている、
請求項15に記載の架台。
【請求項17】
前記第1取付部は、互いに対向して配置された2つの側壁部と、前記2つの側壁部の一方の端辺同士を接続する連結板部と、前記2つの側壁部の前記一方の端辺に対向する他方の端辺のそれぞれから、外側に向けて延設する延設部と、を有し、
前記突出板部は、前記連結板部から前記押圧方向に突出している、
請求項16に記載の架台。
【請求項18】
前記桟部の延在方向に延びる溝部が、前記桟部の外周面から内部に向けて形成されており、
前記取付部は、前記第1取付部に挿通され前記第2取付部と螺合するボルトを有しており、
前記ボルトに導入された軸力により、前記パネルを前記第1取付部と前記桟部との間で挟持する、
請求項15に記載の架台。
【請求項19】
前記第2取付部は、前記第1取付部が前記パネルを押圧する面とは反対側の前記パネルの面と接触する係止部を有する、
請求項18に記載の架台。
【請求項20】
前記載置面は、前記桟部の内部であり前記溝部に形成された突出部に設けられており、
前記第2取付部は、前記溝部に収容されて載置面に仮置きされる底壁部と、前記底壁部から立ち上がった前記係止部と、を有し、
前記底壁部は、その幅が前記溝部の幅よりも広く、前記ボルトの軸力が導入されると前記溝部内で前記桟部に引っかかる、
請求項19に記載の架台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、架台に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のパネルの取付構造では、支持瓦に設けられた支持片に対し、固定具を介して桟部材が固定されている。この桟部材には、長手方向に延びる溝部が形成されており、この溝部に装着した取付具を介してパネルが取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-57357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、パネルを桟部材に取り付ける際に、取付具が桟部材上で安定せずに、パネルの取付作業の効率が悪くなるという問題がある。
【0005】
本発明は、上述の事情の下になされたもので、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる架台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明に係る架台は、パネルを設置場所に設置するためのものである。架台は、前記設置場所に固定されるベース部と、前記ベース部に支持される桟部と、前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備える。前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされる。
【0007】
前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる挿入部が形成され、他方の取付部には、前記挿入部が差し込まれ、前記挿入部を前記押圧方向に移動させる被挿入部が形成されていてもよい。
【0008】
前記挿入部は、前記第1取付部から前記押圧方向に突出した突出板部であり、前記被挿入部は、前記突出板部が差し込まれる、前記第2取付部に形成された差込溝であってもよい。
【0009】
前記第1取付部は、互いに対向して配置された2つの側壁部と、前記2つの側壁部の一方の端辺同士を接続する連結板部と、前記2つの側壁部の前記一方の端辺に対向する他方の端辺のそれぞれから、外側に向けて延設する延設部と、を有し、前記突出板部は、前記連結板部から前記押圧方向に突出していてもよい。
【0010】
前記桟部が延在する方向に延びる溝部が、前記桟部の外周面から内部に向けて形成されており、前記取付部は、前記第1取付部及び前記第2取付部に挿通されるボルトと、前記ボルトと螺合し、前記桟部の前記溝部に収容されて係止されるナットとを有しており、前記ボルトに導入された軸力により、前記パネルを前記延設部と前記桟部との間で挟持してもよい。
【0011】
前記ナットは、長手方向を有する四角形状であり、長手方向を前記溝部の延在方向に向けて前記溝部に抜き差し自在な第1姿勢と、前記第1姿勢から前記ボルトの軸を中心に回転して、前記溝部に引っかかる第2姿勢との間で姿勢を変化させてもよい。
【0012】
前記ナットと前記溝部とが互いに接触する部分には、互いに係合する凸部と凹部とが形成されていてもよい。
【0013】
前記第2取付部は、前記第1取付部が前記パネルを押圧する面とは反対側の前記パネルの面と接触する係止部を有していてもよい。
【0014】
前記第2取付部は、前記桟部の載置面と接触する底壁部と、前記底壁部から立ち上がった第1立ち上がり部と、前記第1立ち上がり部から間隔をあけて前記底壁部から立ち上がった第2立ち上がり部と、前記底壁部から延出した前記係止部と、を有し、前記第1立ち上がり部と前記第2立ち上がり部との間に、前記差込溝が形成されていてもよい。
【0015】
前記係止部は、前記底壁部から段落ちして形成されており、前記パネルと接触する面は、前記桟部の前記載置面と面一であってもよい。
【0016】
前記係止部は、前記桟部の長手方向に直交する方向における幅よりも隙間をあけて2つ設けられており、前記桟部の両サイドに配置されていてもよい。
【0017】
前記係止部は、前記底壁部の中央部から延出しており、前記桟部の溝部に収容されていてもよい。
【0018】
前記第1取付部及び前記第2取付部には、前記ボルトが挿通されるボルト孔が形成されていてもよい。
【0019】
前記第1取付部には、前記ボルトが挿通されるボルト孔が形成されており、前記第2取付部には、前記ボルトが挿通される切り欠きが形成されていてもよい。
【0020】
前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる突出板部が形成され、他方の取付部には、前記突出板部が摺動するスライド面が形成されていてもよい。
【0021】
前記スライド面は、前記第2取付部の端面に設けられていてもよい。
【0022】
前記第1取付部は、互いに対向して配置された2つの側壁部と、前記2つの側壁部の一方の端辺同士を接続する連結板部と、前記2つの側壁部の前記一方の端辺に対向する他方の端辺のそれぞれから、外側に向けて延設する延設部と、を有し、前記突出板部は、前記連結板部から前記押圧方向に突出していてもよい。
【0023】
前記桟部の延在方向に延びる溝部が、前記桟部の外周面から内部に向けて形成されており、前記取付部は、前記第1取付部に挿通され前記第2取付部と螺合するボルトを有しており、前記ボルトに導入された軸力により、前記パネルを前記第1取付部と前記桟部との間で挟持してもよい。
【0024】
前記第2取付部は、前記第1取付部が前記パネルを押圧する面とは反対側の前記パネルの面と接触する係止部を有してもよい。
【0025】
前記載置面は、前記桟部の内部であり前記溝部に形成された突出部に設けられており、前記第2取付部は、前記溝部に収容されて載置面に仮置きされる底壁部と、前記底壁部から立ち上がった前記係止部と、を有し、前記底壁部は、その幅が前記溝部の幅よりも広く、前記ボルトの軸力が導入されると前記溝部内で前記桟部に引っかかってもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる架台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施の形態1に係る架台の斜視図である。
図2図1中の矢印IIからみた架台の側面図である。
図3】実施の形態1に係る架台の一部を示した分解斜視図である(その1)。
図4図3中の矢印IVからみた架台の背面図である。
図5図3中の矢印Vからみた桟部材の断面図である。
図6】実施の形態1に係る架台の側面図である。
図7】実施の形態1に係る架台の一部を示した分解斜視図である(その2)。
図8】実施の形態1に係る架台の取付部の側面図である。
図9】(a)は図2中のIXa-IXa断面図であり(b)は図9(a)中のb-b断面図である。
図10】実施の形態1に係る架台の桟部材とナットとの関係を説明するための図であり、(a)はナットが第1状態にあるときの平面図、(b)はナットが第2状態にあるときの平面図である。
図11】実施の形態1に係る架台の分解斜視図である。
図12】実施の形態1に係る架台の取付部で太陽光パネルを固定している様子を示した側面図である。
図13】実施の形態2に係る架台を示した分解斜視図である。
図14】実施の形態3に係る架台の取付部を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)中の矢印Bからみた側面図である。
図15】実施の形態3に係る架台の取付部の分解斜視図である。
図16】実施の形態3に係る架台の一部を示した斜視図である。
図17】実施の形態4に係る架台の取付部を示す図であり、(a)は斜視図であり、(b)は(a)中の矢印Bからみた側面図である。
図18】実施の形態4に係る架台の取付部を示す図であり、(a)は分解斜視図であり、(b)は(a)中の矢印Bからみた第2取付部の側面図である。
図19】実施の形態4に係る架台の斜視図である。
図20】実施の形態4に係る架台において、取付部を桟部材に取り付ける作業を作業順(a)~(d)に示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について、図を用いて説明する。なお、理解を容易にするために、相互に直交するXYZ座標を設定し、適宜参照する。図1に示すXYZ座標のXY平面は、架台1が設置される屋根面Rに平行な面である。Z軸方向は、屋根面Rからの高さ方向Hに平行な方向である。また、本実施の形態1において、建造物の棟から軒への方向である軒棟方向は、X軸方向と同一の方向である。
【0029】
架台1は、図1及び図2に示すように、例えば、建造物の屋根面Rに取り付けられ、屋根面Rに設置される設置対象としての太陽光パネルPを支持するために用いられる。太陽光パネルPは、パネルの一例である。なお、本実施の形態1において、架台1が取り付けられる建造物は、屋根の軒と棟とを有する家屋である。すなわち、架台1は、設置場所である家屋の屋根に太陽光パネルPを設置するためのものである。実施の形態1に係る架台1は、固定部30と、固定部30を支持するベース部70とを備える。また、ベース部70は、受け部材40と、ベースユニット50と、第1の留め具60とを有する。
【0030】
固定部30は、図2及び図3に示すように、太陽光パネルPを固定する。固定部30は、第1の留め具60によって、受け部材40に固定されている。固定部30は、桟部としての桟部材31と、取付部35とを有する。固定部30の各構成部品は、例えば、金属より形成されている。しかしながら、これに限られない。固定部30の各構成部品は、金属以外の素材により形成されていてもよい。例えば、固定部30の各構成部品は、樹脂やセラミックなどの剛性の高い素材により形成されていてもよい。また、固定部30の各構成部品の一部は、異なる素材より形成されていてもよい。しかしながら、固定部30の各構成部品は、金属より形成されていることが好ましく、さらに好ましくは、固定部30の各構成部品の全ては、製造コストの観点からは、同一の金属素材から形成されていることが好ましい。
【0031】
桟部材31は、図1に示すように、Y軸方向に延設されている横桟(よこざん)である。桟部材31は、そのXZ断面がZ軸方向を長手方向とする長方形状の角筒形状となるように形成されている。桟部材31は、例えば、金属を押出し成形することにより形成されている。具体的には、桟部材31は、例えば、アルミニウムを押出し成形することにより形成されている。なお、桟部材31は、本実施の形態1においては、軒棟方向に直交する方向に延設される横桟である。しかしながら、これに限られない。桟部材31は、横桟以外の桟(さん)であってもよい。例えば、桟部材31は、軒棟方向と同一の方向に延設される縦桟(たてざん)であってもよい。また、桟部材31は、軒棟方向に交差する方向に延設されている横桟や縦桟以外の桟(さん)であってもよい。
【0032】
桟部材31は、図5に示すように、略角筒状の形状を有している。桟部材31は、X軸方向に間隔をあけて配置された2つの側壁部31b,31bと、2つの側壁部31b,31bの-Z側の端部を接続する底壁部31cと、2つの側壁部31b,31bの+Z側の端部からそれぞれ内側に突出した上壁部31d,31dとを有している。
【0033】
底壁部31cの両端部は、2つの側壁部31b,31bよりも突出しており、この突出した部分は、第1係止部31eを形成する。第1係止部31eは、Y軸方向に沿って延びる線状に形成されている
【0034】
また、2つの上壁部31d,31dの間には、幅W1の間隙が設けられている。これにより、桟部材31の+Z側の面には、図1に示すように、Y軸方向(桟部材31が延在する方向)に延びる、幅W1のスリット状の開口31aが形成されている。
【0035】
また、桟部材31には、図5に示すように、上壁部31dの先端から-Z方向に突出した第1突出部31f,31fと、桟部材31の内部空間を2つに区画する隔壁部31gと、側壁部31b,31bの内面から内側に突出した第2突出部31h,31hとが形成されている。
【0036】
第1突出部31f,31fは、上壁部31d,31dとともにスリット状の開口31aの壁部を形成する。桟部材31の内部には、第1突出部31f、上壁部31d及び側壁部31bにより画定された溝部31iが、開口31aの両サイドにY軸方向に沿って形成されている。この溝部31i,31iには、後述するように図7に示すナット39の一部が嵌められる。
【0037】
隔壁部31gは、図5に示すように、桟部材31の高さ方向(Z軸方向)において、下側から約1/3の高さ位置に設けられている。隔壁部31gを設けることにより、桟部材31の剛性を高めることができる。隔壁部31gよりも+Z側には、側壁部31b,31b及び隔壁部31gにより画定され、スリット状の開口31aにより図中上方が開放された溝部31jが形成されている。このように形成された溝部31jは、桟部材31の内部に種々の部品を収容可能な収容空間31kを形成する。
【0038】
第2突出部31h,31hは、上壁部31dと隔壁部31gとの間の同じ高さ位置に、互いの先端間に間隙を設けて設置されている。第2突出部31h,31hは、桟部材31の剛性を高めるとともに、後述する図7に示すナット39に当接してナット39の大まかな位置決めをする。これにより、ナット39の一部を溝部31i,31iに嵌めやすくすることができる。
【0039】
図6に示すように、桟部材31の内部の収容空間31kには、太陽光パネルPから引き出させているケーブル2が収容される。ケーブル2は、矢印A1に示すように、開口31a、及び第2突出部31h,31h間を通されて収容空間31kに収容される。このように、本実施の形態1では、収容空間31kにケーブル2が収容されるが、収容空間31k内に収容されるものはこれに限られず、ケーブル2以外のものが収容されてもよい。例えば、収容空間31kには、ケーブル2に接続されるケーブルコネクタが収容されてもよい。
【0040】
また、桟部材31の+Z側を向いた上面は、太陽光パネルPが配置される載置面31pを形成する。この+Z側の載置面31pは、太陽光パネルPが配置されやすいように、YZ平面に平行な面に形成されている。
【0041】
取付部35は、図3及び図4に示すように、桟部材31に取り付けられ、桟部材31との間で太陽光パネルPを挟持する。本実施の形態では、図1に示すように、桟部材31の長手方向に間隔をあけて3つの取付部35が設けられている。そのうち両サイドに設けられた2つの取付部35は端部用取付部35aであり、1つの太陽光パネルPを桟部材31との間で挟持する。また、図1中の真ん中に設けられた取付部35は、中間用取付部35bであり、図4に示すように両サイドで2つの太陽光パネルPを桟部材31との間で挟持する。
【0042】
端部用取付部35aは、太陽光パネルPを桟部材31に向けて押圧して、桟部材31との間で挟持する第1取付部32と、桟部材31の載置面31pに載置され、第1取付部32をZ軸に沿ってスライド可能に組み合わされた第2取付部33とを有している。
【0043】
一方、中間用取付部35bは、第1取付部32を有するものの、第2取付部33を有していない。中間用取付部35bのそれ以外の構成は、端部用取付部35aの構成と同様である。
【0044】
第1取付部32のX軸に直交する方向から切断した断面は、図3に示すように、X軸方向沿って同一の形状及び大きさを有している。第1取付部32は、X軸に平行な方向から見ると、図8に示すように、2つの側壁部32-1,32-2と、連結板部32-3と、2つの延設部32-4,32-5と、突出板部32-6とを有している。
【0045】
2つの側壁部32-1,32-2はY軸方向に間隔をあけ、かつ互いに対向して配置されている。連結板部32-3は、2つの側壁部32-1,32-2の一方の(-Z側の)端辺同士を接続している。2つの延設部32-4,32-5は、2つの側壁部32-1,32-2の一方の端辺に対向する他方の(+Z側の)端辺のそれぞれから、外側に向けて延設されている。延設部32-5は、図4に示すように桟部材31の載置面31pに載置された太陽光パネルPの+Z側を向いた第1面P1と接触し、太陽光パネルPを桟部材31に向けて押圧する。延設部32-5が太陽光パネルPを押圧する押圧方向は、-Z方向である。なお、図4に示す中間用取付部35bにおいては、延設部32-5に加え延設部32-4も太陽光パネルPを桟部材31に向けて押圧する。突出板部32-6は、挿入部として、図8に示すように、連結板部32-3から-Z方向に突出しており、X-Z平面に平行な板状部材である。なお、突出板部32-6は、連結板部32-3の+Y側の縁部から突出しており、側壁部32-1を-Z側に延長させた態様で形成されている。なお、突出板部32-6の連結板部32-3における位置は、縁部に形成されたものに限定されず、後述するようにZ軸に沿って(押圧方向に)スライド可能とする位置であれば任意の位置とすることができる。
【0046】
第1取付部32は、図7に示すように、2つの側壁部32-1,32-2と連結板部32-3とによって、一方向に延びる凹部32aが画定されている。本実施の形態では、図1に示すように、第1取付部32は、凹部32aが延びる方向をX軸と平行に、すなわち凹部32aが延びる方向をスリット状の開口31aが延びる方向に直交させて配置されている。第1取付部32のX軸方向における長さは、桟部材31のX軸方向における長さ(幅)よりも長い。そのため、桟部材31上に配置された第1取付部32は、桟部材31の両サイドから突出する。第1取付部の凹部32aの一部を画定する連結板部32-3には、図9に示すように、後述するボルト38が挿通されるボルト挿通孔32-3aが形成されている。
【0047】
第2取付部33は、図7及び図8に示すように、略矩形の底壁部33-1と、底壁部33-1から互いの間隔をあけて立ち上がった第1立ち上がり部33-2及び第2立ち上がり部33-3とを有している。
【0048】
底壁部33-1は、プレート状であり、桟部材31の載置面31pに載置される底面33-1aを有している。底壁部33-1には、図7に示すように、-Y側の一辺の中央から内側に切り抜かれた、半円部を含んだ形状の切り欠き3が形成されている。この切り欠き3には、第1取付部32を挿通したボルト38が通される。
【0049】
第1立ち上がり部33-2は、切り欠き3が形成された一辺に対向する+Y側の対辺に沿って、底壁部33-1の上面33-1bから立ち上がった矩形状のプレートである。第1立ち上がり部33-2は、長辺を底壁部33-1の+Y側の対辺に一致しており、底壁部33-1に対して直交して形成されている。第1立ち上がり部33-2は、底壁部33-1の上面33-1bから高さ(Z軸方向における長さ)H1を有している。
【0050】
第2立ち上がり部33-3は、図8に示すように、第1立ち上がり部33-2に対して-Y側に間隔G1をあけて、底壁部33-1の上面33-1bから立ち上がった矩形状のプレートである。第2立ち上がり部33-3は、第1立ち上がり部33-2に対し平行であり、かつ底壁部33-1に対して直交して形成されている。第2立ち上がり部33-3は、底壁部33-1の上面33-1bから高さH2を有している。第2立ち上がり部33-3の高さH2は、第1立ち上がり部33-2の高さH1よりも低い。第1立ち上がり部33-2と第2立ち上がり部33-3との隙間G2は、突出板部32-6が差し込まれる、被挿入部としての差込溝33aを形成する。
【0051】
第1立ち上がり部33-2と第2立ち上がり部33-3との間には、図9(a)に示すように、第1取付部32の突出板部32-6が差し込まれる。図8に示す突出板部32-6の厚みt1は、第1立ち上がり部33-2と第2立ち上がり部33-3との間隔G1と同程度か、差し込まれた第1取付部32をガタつかせることがない程度に小さい。また、突出板部32-6の連結板部32-3からの突出長L1は、例えば、第2立ち上がり部33-3の上面33-1bからの高さH2と同じである。これにより、突出板部32-6を、突出長L1の全長にわたって、差込溝33aに差し込むことができる。また、突出板部32-6が差込溝33aから抜け出るまで、第1取付部32を、第2取付部33に対してガタつかせることなく、かつスムーズにZ軸に沿ってスライドさせることができる。
【0052】
また、底壁部33-1には、図7及び図8に示すように、-Y側の一辺から-Y方向に延出した2つの第2係止部33b,33bが形成されている。
【0053】
第2係止部33bは、図7に示すように、底壁部33-1のX軸方向における両端部に1つずつ形成されている。2つの第2係止部33b,33bの形状及び大きさは同一である。2つの第2係止部33b,33bの間に設けられた隙間G2は、桟部材31のX軸方向における幅よりも広い。そのため、第2取付部33が桟部材31に載置されると、図3に示すように、2つの第2係止部33b,33bは、桟部材31の両サイドに配置される。なお、第2係止部33bは、図8に示すように、底壁部33-1よりも-Z側に段落ちしており、底壁部33-1の上面33-1b(+Z側の面)よりも下方(-Z方向)にオフセットされた上面33ba(+Z側の面)を有する。これにより、第2取付部33が載置面31pに配置されると、第2係止部33bの上面33baは、載置面31pと概ね面一になる。そのため、第2係止部33bは、図4に示すように、載置面31pに配置されている太陽光パネルPの-Z側を向いた(第1面P1の反対側の)第2面P2に接触する。
【0054】
端部用取付部35aは、図3に示すように、留め具として、桟部材31と第1取付部32とで太陽光パネルPを挟持するための軸力を作用させるためのボルト38と、ボルト38と螺合するナット39とを有している。ボルト38及びナット39により、桟部材31と第1取付部32とを締結する。
【0055】
ボルト38は、頭部38aに六角穴38bが形成された六角穴付きボルトである。ボルト38は、図9(a)に示すように、第1取付部32に形成されたボルト挿通孔32-3aと、第2取付部33に形成された切り欠き3に挿通される。ボルト38の頭部38aの高さは、第1取付部32に形成された凹部32aの深さよりも低く抑えられている。これにより、第1取付部32からボルト38の頭部38aが突出するのを防止することができる。
【0056】
ナット39は、図8の拡大図に示すように、+Z側から平面視すると、相対する互いに平行な短辺39c,39cと相対する互いに平行な長辺39d,39dとを有する菱型の四角形状を有し、その中央にボルト38と螺合する雌ねじ39eが形成されている。図10(a)に示すように、ナット39の長辺39d間における幅W2は、桟部材31の開口31aの幅W1よりも狭い。一方、図10(b)に示すように、ナット39の短辺39c間における幅W3は、桟部材31の開口の幅W1よりも広い。
【0057】
ナット39の+Z側の面には、相対するそれぞれ短辺39c,39cから所定の間をあけて内側に溝部39b,39bが形成されている。ナット39の+Z側の面には、それぞれの短辺39cに沿って溝部39b,39bの底部よりも+Z方向に突出した第3係止部39a,39aが形成されている。
【0058】
ナット39は、図9(b)に示すように、ボルト38に螺合された状態で、桟部材31内の収容空間31kに収容される。ナット39を収容空間31kに収容する際、まずナット39は、図10(a)に示すように、長辺39d,39dを開口31aが延びるY軸に平行となる第1状態にされる。これにより、ナット39を、開口31aを通して桟部材31の収容空間31k内に挿入することができる。そして、収容空間31kに挿入したナット39をボルト38の軸回りに回転させて、図10(b)に示すように、短辺39c,39cを開口31aが延びるY軸に平行となる第2状態にされる。そして、ボルト38を締結することにより、図9(b)に示すように、桟部材31に形成されている溝部31i,31iにナット39の第3係止部39a,39aを嵌めることができる。
【0059】
なお、図1に示す中間用取付部35bは、上述したように、第2取付部33を有していない。中間用取付部35bのそれ以外の構成は、端部用取付部35aと同様であり、第1取付部32、ボルト38、及びナット39を有している。ボルト38は、第1取付部32に形成されたボルト挿通孔32-3aのみに挿通され、ナット39と螺合されている。
【0060】
受け部材40は、図11に示すように、固定部30を下方から受ける。受け部材40は、例えば、金属を押出し成形することにより形成されている。具体的には、受け部材40は、例えば、アルミニウムを押出し成形することにより形成されている。受け部材40は、第1の留め具60が取り付けられる受け部材本体41と、受け部材本体41の上端に設けられている挟込み部42とを有する。
【0061】
受け部材本体41には、第1の留め具60が挿入される孔40a(被挿入部分)が形成されている。また、受け部材本体41は、側壁部41-1、41-2と、底板部41-3とを有する。
【0062】
側壁部41-1、41-2は、YZ平面に平行な板状に形成されている。孔40aは、これらの側壁部41-1、41-2をX軸方向に貫通して形成されている。側壁部41-1、41-2のうちの側壁部41-2は、第1の留め具60によって、ベースユニット50に接触して固定される部分である。
【0063】
底板部41-3は、XY平面に平行な板状に形成されている。この底板部41-3は、側壁部41-1、41-2の下端(-Z側の端部)を接続する。
【0064】
挟込み部42は、桟部材31の下端を挟み込む部分である。挟込み部42には、桟部材31の第1係止部31eが係止する第1被係止部40bが形成されている。挟込み部42は、受け部材本体41の側壁部41-1、41-2の上端(+Z側の端部)から上方(+Z方向)に延設される延設部42-1、42-2を有する。延設部42-1と延設部42-2とが互いに対向する対向面それぞれには、第1被係止部40bが形成されている。
【0065】
ベースユニット50は、図1に示すように、屋根面Rからの高さ方向Hに調整可能に受け部材40を固定すると共に、受け部材40を介して固定部30を支持する。ベースユニット50は、図11に示すように、ベース10と、スライド金具S(スライド部材)と、支持部材20と、支持部材取付け用留め具B1とを有する。
【0066】
ベース10は、例えば、金属より形成されている。具体的には、ベース10は、例えば、金型を用いたダイカストにより形成されている。このベース10は、ベース本体15と、壁部16とを備える。
【0067】
ベース本体15は、屋根面Rに固定される。また、ベース本体15には、支持部材20を固定するために用いられる固定用溝としての第1溝10a(支持部材固定用溝)が形成されている。このベース本体15は、第1溝10aが設けられている溝形成部分11と、溝形成部分11から+Y方向及び-Y方向に張り出されて形成されている板状のフランジ部分14R、14Lとを有する。
【0068】
溝形成部分11には、第1溝10aが軒棟方向と同一の方向である第1方向D1に沿って形成されている。この溝形成部分11は、内側に第1溝10aを形成する一対の側壁部11R、11Lを有する。
【0069】
また、一対の側壁部11R、11Lのそれぞれの対向面には、スライド金具Sの一部が嵌まる一対の第2溝12R、12Lが形成されている。
【0070】
第2溝12R、12Lは、第1方向D1(軒棟方向)に沿って延びるように形成されている。第2溝12R、12Lには、スライド規制部13R、13Lが形成されている。なお、本実施の形態1においては、スライド規制部13R、13Lは、第2溝12R、12Lそれぞれに形成されていることで、2つ形成されている。しかしながら、これに限られない。スライド規制部13R、13Lは、第2溝12R、12Lの一方に形成されていてもよい。
【0071】
フランジ部分14R、14Lには、ベース10を取り付けるためのベース取付け用留め具B2(図2)が挿入される円孔である留め具挿入用孔14a-1がZ軸方向に貫通して形成されている。
【0072】
壁部16は、図11に示すように、ベース本体15において棟寄り(-X寄り)の端部に設けられ、XY平面に対して上方(+Z方向)に突出して形成されている。壁部16は、鋳造により、ベース本体15に一体的に形成されている。壁部16は、例えば、棟側から流れる雨水が、留め具挿入用孔14a-1に挿入される留め具にかかることを抑制するために用いられる。この壁部16には、第1傾斜面16-1と第2傾斜面16-2と、突出面16-3とが形成されている。
【0073】
上述のように構成されているベース10は、例えば、少なくとも二つの金型を上下方向(+Z方向及び-Z方向)に開く鋳造により、ベース本体15と壁部16とを一体的に製造される。しかしながら、これに限らず、ベース本体15と壁部16とを一体的に形成できる製造方法であれば、鋳造以外の製造方法であってもよい。また、ベース10は、鋳造のうちのダイカストにより製造されることが好ましい。しかしながら、これに限られない。ベース10は、ダイカスト以外の砂型や石膏型、樹脂型、ロストワックスなどの鋳造により製造されてもよい。
【0074】
スライド金具Sは、図3に示すように、ベース10の第1溝10aに対して第1方向D1にスライド可能に嵌め込まれている。スライド金具Sは、ベース10に対して、第1方向D1における任意の位置で取り付けられることにより、第1方向D1における太陽光パネルPの位置決めを行う。スライド金具Sは、例えば、金属より形成されており、具体的には、ベース10と同じ素材の金属より形成されている。このスライド金具Sには、ネジ孔Saが形成されている。
【0075】
ネジ孔Saは、図11に示すように支持部材取付け用留め具B1がねじ込まれると共に、内周面が雌ネジ面に形成されている。このネジ孔Saは、Z軸方向に貫通して形成されている。
【0076】
スライド金具Sには、ネジ孔Saに加えて、図示しない一対の嵌込部が形成されている。嵌込部は、ベース10が有する側壁部11R、11Lに形成されている第2溝12R、12Lに嵌まる部分である。嵌込部は、そのYZ断面がL字形状に形成されている。
【0077】
支持部材20は、図11に示すように、XZ断面がL字形状に形成され、L字形状の上端近傍で受け部材40を支持するL字アングル金具である。支持部材20は、ベースユニット50のスライド金具Sに固定される。この支持部材20には、高さ方向調整用溝21(受け部材取付け部)と、突出部23とが設けられている。
【0078】
高さ方向調整用溝21(受け部材取付け部)は、高さ方向Hに長く延びる溝である。高さ方向調整用溝21は、第1の留め具60が挿入される。高さ方向調整用溝21は、受け部材40の高さ方向Hの位置を調整するために使用される。
【0079】
突出部23は、支持部材20の上端(+Z側の端部)から+X方向に突出する。この突出部23は、第1の留め具60が有するボルト頭部が引っ掛かることにより、第1の留め具60が高さ方向調整用溝21から上方(+Z方向)に外れることを抑制する。なお、本実施の形態1においては、突出部23は、支持部材20の上端(+Z側の端部)から+X方向に突出する。しかしながら、これに限られない。突出部23は、支持部材20の上端(+Z側の端部)から、+X方向とは逆の-X方向に突出してもよい。ただし、突出部23が-X方向に突出すると、支持部材20に取り付けられている受け部材40に干渉するおそれがある。このため、突出部23は、支持部材20の上端(+Z側の端部)から+X方向に突出する方が好ましい。
【0080】
支持部材取付け用留め具B1は、図11に示すように、例えば、ボルトやネジから構成されている。支持部材取付け用留め具B1は、スライド金具Sのネジ孔Saにねじ込まれる。支持部材取付け用留め具B1は、スライド金具Sに対して支持部材20に取り付けるために用いられる。
【0081】
第1の留め具60は、ボルト61とナット62とを有する。ボルト61は、例えば、ボルトやネジから構成されている。本実施の形態1においては、第1の留め具60のボルト61は、ナット62にねじ込むものである。しかしながら、これに限られない。例えば、受け部材40の孔40aをネジ孔として、ボルト61は、この孔40aにねじ込むものにしてもよい。この場合、ナット62を割愛することができ、第1の留め具60は、ボルト61のみから構成される。
【0082】
上述のように構成されている架台1の施工方法について、図を用いて説明する。
【0083】
架台1及び太陽光パネルPを建造物の屋根面Rに設置する場合、図11に示すように、屋根面Rに架台1を設置する作業者は、先ず、屋根面Rに対して、ベース10と、スライド金具Sと、支持部材20とをその順に取り付ける。ベース10は、屋根面Rに対して、ベース取付け用留め具B2(図2)によって固定される。支持部材20は、スライド金具Sに対して、支持部材取付け用留め具B1によって固定される。
【0084】
続いて、作業者は、第1の留め具60を用いて、支持部材20に対する受け部材40の仮止めを行う。
【0085】
続いて、作業者は、仮止めした受け部材40に対して、太陽光パネルPが取り付けられていない桟部材31を+Z側(上側)から嵌め込む。受け部材40に桟部材31を嵌め込むと、桟部材31の第1係止部31eが、受け部材40の第1被係止部40bに係止する。
【0086】
続いて、作業者は、屋根面Rから桟部材31の上端までの高さレベルを、作業者の所望の高さレベルとなるように調整する。そして、作業者は、第1の留め具60を用いて、支持部材20に対する受け部材40の固定を行う。
【0087】
続いて、作業者は、桟部材31の上面に、図1に示す2つの端部用取付部35a及び1つの中間用取付部35bを配置する。具体的には、作業者は、端部用取付部35a及び中間用取付部35bのナット39を回転させて、図10(a)に示すように、長辺39d,39dがY軸と平行となるようにする。これにより、作業者は、ナット39を、開口31aを通して桟部材31の収容空間31k内に挿入することができる。
【0088】
続いて、作業者は、収容空間31kに挿入したナット39を回転させて、図10(b)に示すように、短辺39c,39cがY軸と平行となるようにする。こうすることで、作業者は、ナット39を、図9(b)に示す第2突出部31hに架け渡して、第2突出部31h上に仮置きすることができる。
【0089】
続いて、作業者は、端部用取付部35aを配置する際には、図9(a)に示すように、第1取付部32の突出板部36を、第2取付部33に形成された差込溝33aに差し込み、第1取付部32と第2取付部33とを組み合わせる。そして、作業者は、ナット39を収容空間31kの内部で、Y軸方向に沿ってスライドさせながら、取付部35を所望の配置とする。そして、作業者は、第2取付部33の底壁部33-1を、桟部材31の載置面31pに載置して、互いに組み合わせた第1取付部32及び第2取付部33を桟部材31上に置く。
【0090】
続いて、作業者は、太陽光パネルPを、桟部材31上に配置した端部用取付部35a及び中間用取付部35bを用いて挟み込み、仮固定する。具体的には、作業者は、図4中の右側に示した太陽光パネルPを、端部用取付部35aの延設部32-5と、桟部材31の載置面31pとの間に挟み込むとともに、端部用取付部35aの第2係止部33bを、太陽光パネルPの第2面P2に引っ掛ける。また、作業者は、図4中の右側に示した太陽光パネルPを、中間用取付部35bの延設部32-4と、桟部材31の載置面31pとの間に挟み込む。これにより、作業者は、図4中の右側に示した太陽光パネルPを仮固定することができる。
【0091】
なお、作業者は、図4中の左側に示した太陽光パネルPも同様に、端部用取付部35a及び中間用取付部35bを用いて仮固定する。
【0092】
最後に、作業者は、端部用取付部35a及び中間用取付部35bのボルト38を本締めして、太陽光パネルPを架台1に固定する。
【0093】
以上により、建造物の屋根面Rに対して架台1及び太陽光パネルPを設置する作業が完了する。
【0094】
本実施の形態1に係る架台1によれば、桟部材31に太陽光パネルPを取り付けるための取付部35は、桟部材31に載置される第2取付部33と、桟部材31との間で太陽光パネルPを挟持するとともに、太陽光パネルPを押圧する方向にスライド可能に組み合わされる第1取付部32とを有している。これにより、桟部材31に載置された第2取付部33によって第1取付部32が倒れるのを防ぐことができ、取付部35の姿勢を安定させることができる。このように、取付部35を安定させることで太陽光パネルPの取り付け作業が容易になり、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0095】
取付部35が安定する理由をより具体的に説明する。図12に示すように、第2取付部33には、桟部材31の載置面31pに載置される底壁部33-1が設けられている。載置面31pと底壁部33-1とが接触する長さL2は任意の長さに設定でき、取付部35の姿勢を安定させることができる十分な長さを確保することができる。このように姿勢を安定させた第2取付部33に、第1取付部32を組み合わせていることから、取付部35が矢印A1の方向に倒れたり、矢印A2の方向に倒れたりすることを防ぐことが可能となる。
【0096】
また、第1取付部32と第2取付部33とは、第1取付部32に形成された突出板部32-6を、第2取付部33に形成された差込溝33aに挿入することで、太陽光パネルPの押圧方向と平行な方向にスライド可能に組み合わされている。これにより、ボルト38に導入した軸力をスムーズに第1取付部32に伝達することができ、太陽光パネルPを第1取付部32と桟部材31との間で挟持することができる。これにより、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0097】
また、ナット39の幅には、図10(a)及び図10(b)を参照しながら説明したように、桟部材31に形成された開口31aの幅よりも広いところと狭いところが存在している。これにより、ナット39を桟部材31の収容空間31kに収容した後、ナット39をボルト38の軸回りに回転させることで、ナット39を桟部材31に引っ掛けることができる。そのため、その後のボルト38の締め付けを容易に行うことができ、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0098】
また、図9(b)に示すように、桟部材31に形成されている溝部31i,31iに嵌る第3係止部39a,39aが、ナット39に形成されている。これにより、ボルト38の締め付け時にナット39が回転するのを防ぐことができ、ボルト38の締め付けを容易に行うことができる。
【0099】
また、図3に示すように、第2取付部33の底壁部33-1には、ボルト38を挿通させるために、-Y側の一辺から内側に切り抜かれた切り欠き3が形成されている。これにより、第2取付部33を有しない中間用取付部35bを、桟部材31上に配置した後でも、ボルト38を切り欠き3に通すことにより、後付けで第2取付部33を取り付けることができる。このように必要に応じて第2取付部33の有無を選択できるので、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0100】
また、第2取付部33には、底壁部33-1から段落ちした態様で延出し、太陽光パネルPの第2面P2と接触する第2係止部33bが形成されている。これにより、取付部35に、図12中の矢印A2で示す方向に力が作用したとしても、第2係止部33bが太陽光パネルPに引っかかり、取付部35の転倒を防止することができる。これにより、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0101】
また、底壁部33-1から段落ちした第2係止部33bは、図3に示すように、桟部材31の両サイドに配置される。これにより、第2取付部33にX軸に沿った方向に力が作用したとしても、第2係止部33bが桟部材31の側面に引っかかり、第2取付部33の姿勢を維持することができる。これにより、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0102】
(実施の形態2)
上記実施の形態1においては、図7に示すように、第2取付部33の底壁部33-1には、ボルト38の軸部分が挿通される切り欠き3が形成されている。しかしながら、これに限られない。図13に示すように、第2取付部33の底壁部33-1には、切り欠き3に代えて、ボルト38の軸部分が挿通されるボルト孔4が形成されていてもよい。なお、実施の形態2の各構成は、実施の形態1の構成と共通する部分が多い。そのため、共通する部分には同じ符号を付して、重複する説明は省略する。
【0103】
実施の形態2に係る架台101においては、実施の形態1のものに比べて、第2取付部33が太陽光パネルPから力P3を受けると、ボルト孔4の内面がボルト38に接触する。このように、第2取付部33がボルト38に引っかかることにより、架台101においては、桟部材31に対して第1取付部32及び第2取付部33の安定した配置がなされる。結果として、架台101は、桟部材31に対する太陽光パネルPの固定を安定化させることができる。
【0104】
また、実施の形態2に係る架台101においても、実施の形態1と同等の効果を得られる。
【0105】
なお、ボルト孔4は、実施の形態2においては、真円の円孔である。しかしながら、これに限られない。ボルト孔4は、真円の円孔以外の形状のものであってもよい。
【0106】
(実施の形態3)
本実施の形態3に係る架台201の第1取付部132及び第2取付部133は、実施の形態1における第1取付部32及び第2取付部33と比較して、X軸方向における長さが2/3程度と短い。そのため、図16に示すように、X軸に平行な方向において、第1取付部132及び第2取付部133の桟部材31からの突出量は小さい。本実施の形態では、図14(a)に示すように、1つの第2係止部133bを、底壁部33-1の-Y側の一辺の中央から-Y側に向けて延出させている。
【0107】
第1取付部132をX軸に直交する方向から切断した場合の断面の形状及びサイズは、実施の形態1の第1取付部32の断面のものと同じである。連結板部32-3の中央には、ボルト38が挿通されるボルト挿通孔32-3a(図14(b))が形成されている。
【0108】
第2取付部133は、実施の形態1の第2取付部33と比較して、X軸における長さが2/3程度と短くなっている。底壁部33-1には、図15に示すように、ボルト38が挿通されるボルト孔4が形成されているとともに、-Y側の一辺の中央から第2係止部133bが突設されている。第2係止部133bは、実施の形態1の第2係止部33bと同様に、底壁部33-1から段落ちして形成されている。また、第2係止部133bのX軸における幅W2は、桟部材31のスリット状の開口31aの幅W1(図16)よりも狭い。これにより、図16に示すように、第2係止部133bが桟部材31の載置面31pに載置されると、第2係止部133bは、開口31aを通り桟部材31の収容空間31kに収容される。
【0109】
また、第2取付部133は、図15に示すように、X軸に直交する方向から切断した場合の断面が台形状である台形筒状部134を、+Y側の端部に有している。台形筒状部134は、差込溝33aの一部を画定する第1立ち上がり部33-2と、底壁部33-1の+Y側の端辺から斜めに延びた斜壁部134aと、斜壁部134aから延びる側壁部134bと、第1立ち上がり部33-2と側壁部134bとを接続する上板部134cとを有する。このうち、第1立ち上がり部33-2及び側壁部134bは、台形筒状部134の底辺部を形成する。また、斜壁部134a及び上板部134cは、台形筒状部134の脚部を形成する。上板部134cは、第1立ち上がり部33-2及び側壁部134bと直交する。
【0110】
実施の形態3に係る架台201によれば、桟部材31の開口31aに配置された第2係止部133bは、太陽光パネルPの第2面P2に引っ掛けられる。これにより、桟部材31に配置した取付部135の転倒を防止することができ、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0111】
また、第2取付部133の+Y側の端部に台形筒状部134を形成したことにより、第2取付部133を掴みやすくなる。これにより、第1取付部132と第2取付部133とを組み合わせた後であっても、台形筒状部134を掴んで取付部135を所望の姿勢にしたり、移動させたりすることができ、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0112】
また、取付部135のX軸における長さを短くしたことで、材料費の軽減を図ることができる。
【0113】
また、実施の形態3に係る架台201においても、実施の形態1及び2と同等の効果を得ることができる。
【0114】
(実施の形態4)
上記の実施の形態では、例えば図7に示すように、取付部35は、互いに独立した第2取付部33とナット39とを有しているとして説明した。一方、実施の形態4に係る架台301は、図19に示すように、第2取付部33とナット39との機能を併せ持つ、第2取付部250を有している。第2取付部250は、図17(a)及び図17(b)に示すように、第1取付部132と組み合わされて用いられる。なお、第1取付部132及びボルト38は、図15に示すものと同一である。
【0115】
第2取付部250は、図18(a)に示すように、底壁部251と、底壁部251から立ち上がりY軸に沿って延びる対の支持部252,252と、対の支持部252,252からY軸方向沿って連続して形成され、支持部252,252よりも高さが高い対の側壁部253,253と、側壁部253,253の+Z側の端辺同士を接続する上板部254とを有している。
【0116】
底壁部251は、+Z側から平面視すると略矩形状である。図19に示すように、取付部235が桟部材31に載置される際に、-Z側の第1面251aで桟部材31の第2突出部31hと接触する。また、底壁部251には、図18(a)及び図18(b)に示すように、側壁部253,253に挟まれた領域にボルト38と螺合する雌ねじ251bが形成されている。また、底壁部251には、Y軸に平行に延びる辺(+X側及び-X側の辺)に沿って、+Z方向に突出した第3係止部251cが形成されている。
【0117】
支持部252,252は、図17(a)に示すように、底壁部251の第1面251aとは反対側の第2面251dから+Z側に突出した部分である。支持部252,252は、図17(b)に示すように、載置される太陽光パネルPに当接する。支持部252,252は、図17(a)に示すように、X軸方向に互いに間隔をあけて底壁部251のY軸方向において、-Y側の端部から略中央にまでY軸に沿って延設されている。
【0118】
側壁部253,253は、底壁部251の第2面251dから+Z方向に突出した略矩形状の板状部である。側壁部253,253は、底壁部251のY軸方向における略中央から+Y側の端部にまで延設されている。
【0119】
上板部254は、側壁部253,253の+Z側の端辺同士を接続している。上板部254のY軸方向における長さは、側壁部253,253のY軸方向における長さと同一である。上板部254の+Y側の端面は、図17(b)に示すように、側壁部253,253の+Y側の端面と面一である。この上板部254と側壁部253,253の+Y側の端面は、Z軸に平行にスライド移動する第1取付部32の突出板部32-6と接触するスライド面250aを形成する。また、上板部254の中央には、図18(a)に示すように、ボルト38と螺合する雌ねじ254aが形成されている。
【0120】
このように形成された第2取付部250を-Y側からみると、図18(b)に示すように、底壁部251の+X側及び-X側が、支持部252及び側壁部253,253よりも外側に張り出している。この底壁部251の張り出した部分の先端に、第3係止部251cが形成されている。底壁部251のX軸方向における幅W4は、図19に示す桟部材31の開口31aの幅よりも広い。
【0121】
次に、取付部235を、桟部材31に配置して太陽光パネルPを取り付ける手順について説明する。なお、桟部材31を建造物の屋根面Rに取り付ける手順は、上述した通りである。
【0122】
桟部材31を取り付けた後、まず、図17(b)に示すように、作業者は、突出板部32-6を第2取付部250のスライド面250aに接触させる。そして、作業者は、第1取付部132に挿通させたボルト38を、第2取付部250に形成された雌ねじ254a及び雌ねじ251b(ともに図18(b))に螺合させる。このように、取付部235を、ボルト38によって第1取付部132と第2取付部250とを組み合わせた状態にしておく。
【0123】
次に、作業者は、図20(a)に示すように、取付部235をY軸を中心に回転させて傾けた姿勢にする。
【0124】
続いて、作業者は、図20(b)に示すように、桟部材31に形成された開口31aに傾けた取付部235を挿入していく。上述したように、底壁部251のX軸方向における幅は、桟部材31の開口31aの幅よりも広い。そのため、取付部235を傾けることにより、底壁部251を開口31aから挿入することができる。
【0125】
次に、作業者は、図20(c)に示すように、底壁部251の全体を収容空間31kに収容すると、取付部235のY軸を中心に回転させて、姿勢を元に戻す。そして、桟部材31の第2突出部31h,31hに取付部235を載置する。このとき、底壁部251を第2突出部31h,31h間に架け渡した状態にする。このように、第2突出部31h,31hは、取付部235を載置することが可能な載置面を有している。
【0126】
続いて、作業者は、太陽光パネルPを、仮置きした取付部235と桟部材31との間に配置する。具体的には、第1取付部132の延設部32-5と桟部材31の載置面31pとの間に、太陽光パネルPを配置する。
【0127】
最後に、作業者は、取付部235のボルト38を本締めして、太陽光パネルPを桟部材31に固定する。
【0128】
以上により、建造物の屋根面に対して架台1及び太陽光パネルPを設置する作業が完了する。
【0129】
なお、図19に示すように、桟部材31の端部に桟部材用キャップ260を取り付け、取付部235に取付部材用キャップ270を取り付けてもよい。桟部材用キャップ260は、桟部材31の外形に合致する凹部261が形成されたキャップである。桟部材用キャップ260の凹部261に、桟部材31の端部を嵌め合わせて、桟部材用キャップ260を取り付ける。また、取付部材用キャップ270には、突出板部32-6に係止するスナップフィット271が形成されている。スナップフィット271を突出板部32-6に嵌め合わすことにより、取付部材用キャップ270を取付部235に取り付ける。
【0130】
実施の形態4に係る架台301によれば、桟部材31に太陽光パネルPを取り付けるための取付部235は、桟部材31に載置される第2取付部250と、桟部材31との間で太陽光パネルPを挟持するとともに、太陽光パネルPを押圧する方向にスライド可能に組み合わされる第1取付部132とを有している。これにより、第2取付部250によって第1取付部132が倒れるのを防ぎ、桟部材31上に配置した取付部235の姿勢を安定させることができる。このように、取付部235を安定させることで太陽光パネルPの取り付け作業が容易になり、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0131】
具体的には、図20(c)に示すように、第2取付部250には、桟部材31の第2突出部31hに架け渡されて載置される底壁部251が設けられている。第2突出部31hと底壁部251とが接触する長さは任意の長さに設定でき、取付部235の姿勢を安定させることができる十分な長さを確保することができる。
【0132】
また、第1取付部132と第2取付部250とは、第1取付部132に形成された突出板部32-6を、第2取付部250の端面であるスライド面250aに摺動させることで、太陽光パネルPの押圧方向と平行な方向にスライド可能に組み合わされている。これにより、ボルト38に導入した軸力をスムーズに第1取付部132に伝達することができ、太陽光パネルPを第1取付部132と桟部材31との間で挟持することができる。
【0133】
また、図20(d)に示すように、桟部材31に形成されている溝部31i,31iに嵌る凸状の第3係止部251c,251cが、第2取付部250に形成されている。これにより、取付部235を桟部材31に安定した状態で取り付けることができる。
【0134】
また、第2取付部250には、太陽光パネルPの-Z側を向いた面と接触する支持部252が形成されている。これにより、支持部252が太陽光パネルPに引っかかり、取付部235の転倒を防止することができる。これにより、パネルの取り付け作業の効率を向上させることができる。
【0135】
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。上記実施の形態1~3では、第1取付部32,132に形成された挿入部として、板状の突出板部32-6を示したが、挿入部の形状は任意である。例えば挿入部を、円柱や角柱などの棒状のものとしてもよい。この場合には、第2取付部33,133に形成された被挿入部も、挿入部に合った形状、例えば円形の凹部や、四角形の凹部としてもよい。
【0136】
また、上記実施の形態では、第1取付部32,132に挿入部を、第2取付部33,133に被挿入部を形成した。しかしながら、挿入部及び被挿入部をどちらの取付部に形成するかは任意であり、挿入部を第2取付部33,133に、被挿入部を第1取付部32,132に形成してもよい。
【0137】
また、桟部材31において、第2突出部31h,31h間に隙間を設け、その隙間から太陽光パネルPのケーブル2を収容する場合について説明した。しかしながら、第2突出部31h,31h間に隙間を設けるか否かは任意であり、隙間を設けずに隔壁のように、桟部材31の内部を区切る態様のものにしてもよい。
【0138】
また、太陽光パネルPを桟部材に固定するにあたり、第1実施の形態から第4実施の形態において示した取付部を混在させて用いることもできる。例えば、両サイドで2つの太陽光パネルPを押圧する中間用取付部には、第4実施の形態で示した取付部235を用い、一方のサイドのみで1つの太陽光パネルPを押圧する端部用取付部には、第1実施の形態で示した取付部35(35a)を用いてもよい。
【0139】
また、上記実施の形態では、桟部材31は、図1に示すベース部70を介して固定されていると説明したが、桟部材31の固定方法は任意であり、架台の取付箇所に応じて固定方法を選択することができる。
【0140】
また、上記実施の形態では、架台は、太陽光パネルを固定するためのものとして説明した。しかしながら、これに限られない。架台は、太陽光パネル以外の家屋の屋根の設置物を支持するものであってもよい。例えば、架台は、温水器用パネルを支持するものであってもよい。架台は、枠が付いたパネルであれば支持することができる。
【0141】
また、上記実施の形態では、架台は建物の屋根面Rに取り付けられている場合について説明した。しかしながら、架台の設置場所は任意である。例えば架台は、建物の屋上に設置してもよいし、地面に設置してもよい。また、パネルは当該パネルの機能に応じて種々の方向に向けてもよく、例えば上方に向けて配置してもよい。
【0142】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
【符号の説明】
【0143】
1:架台、2:ケーブル、3:切り欠き、4:ボルト孔、10:ベース、10a:第1溝、11:溝形成部分、11L,11R:側壁部、12L,12R:第2溝、13L,13R:スライド規制部、14L,14R:フランジ部分、14a-1:留め具挿入用孔、15:ベース本体、16:壁部、16-1:第1傾斜面、16-2:第2傾斜面、16-3:突出面、20:支持部材、21:高さ方向調整用溝、23:突出部、30:固定部、31:桟部材、31a:開口、31b:側壁部、31c:底壁部、31d:上壁部、31e:第1係止部、31f:第1突出部、31g:隔壁部、31h:第2突出部、31i,31j:溝部、31k:収容空間、31p:載置面、32:第1取付部、32-1,32-2:側壁部、32-3:連結板部、32-3a:ボルト挿通孔、32-4,32-5:延設部、32-6:突出板部、32a:凹部、33:第2取付部、33-1:底壁部、33-1a:底面、33-2:第1立ち上がり部、33-3:第2立ち上がり部、33a:差込溝、33b:第2係止部、33-1b,33ba:上面、35:取付部、35a:端部用取付部、35b:中間用取付部、36:突出板部、38:ボルト、38a:頭部、38b:六角穴、39:ナット、39a:第3係止部、39b:溝部、39c:短辺、39d:長辺、39e:雌ねじ、40:受け部材、40a:孔、40b:第1被係止部、41:受け部材本体、41-1,41-2:側壁部、41-3:底板部、42:挟込み部、42-1,42-2:延設部、50:ベースユニット、60:第1の留め具、61:ボルト、62:ナット、70:ベース部、101:架台、131:桟部材、132:第1取付部、133:第2取付部、133b:第2係止部、134:台形筒状部、134a:斜壁部、134b:側壁部、134c:上板部、135:取付部、201:架台、235:取付部、250:第2取付部、250a:スライド面、251:底壁部、251a:第1面、251d:第2面、251b:雌ねじ、251c:第3係止部、252:支持部、253:側壁部、254:上板部、254a:雌ねじ、260:桟部材用キャップ、261:凹部、270:取付部材用キャップ、271:スナップフィット、301:架台、A1,A2:矢印、B1:支持部材取付け用留め具、B2:ベース取付け用留め具、D1:第1方向、G1:間隔、G2:隙間、H:高さ方向、H1,H2:高さ、L1:突出長、L2:長さ、P:太陽光パネル、P1:第1面、P2:第2面、P3:力、R:屋根面、S:スライド金具、Sa:ネジ孔、t1:厚み、W1,W2,W3,W4:幅。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2024-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネルを設置場所に設置するための架台であって、
前記設置場所に固定されるベース部と、
前記ベース部に支持される桟部と、
前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備え、
前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、
前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされ、
前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる挿入部が形成され、他方の取付部には、前記挿入部が差し込まれ、前記挿入部を前記押圧方向に移動させる被挿入部が形成されており、
前記挿入部は、前記第1取付部から前記押圧方向に突出した突出板部であり、
前記被挿入部は、前記突出板部が差し込まれる、前記第2取付部に形成された差込溝であり、
前記第2取付部は、前記第1取付部が前記パネルを押圧する面とは反対側の前記パネルの面と接触する係止部を有し、
前記第2取付部は、前記桟部の載置面と接触する底壁部と、前記底壁部から立ち上がった第1立ち上がり部と、前記第1立ち上がり部から間隔をあけて前記底壁部から立ち上がった第2立ち上がり部と、前記底壁部から延出した前記係止部と、を有し、
前記第1立ち上がり部と前記第2立ち上がり部との間に、前記差込溝が形成されている、
架台。
【請求項2】
前記第1取付部は、互いに対向して配置された2つの側壁部と、前記2つの側壁部の一方の端辺同士を接続する連結板部と、前記2つの側壁部の前記一方の端辺に対向する他方の端辺のそれぞれから、外側に向けて延設する延設部と、を有し、
前記突出板部は、前記連結板部から前記押圧方向に突出している、
請求項に記載の架台。
【請求項3】
前記桟部が延在する方向に延びる溝部が、前記桟部の外周面から内部に向けて形成されており、
前記取付部は、前記第1取付部及び前記第2取付部に挿通されるボルトと、前記ボルトと螺合し、前記桟部の前記溝部に収容されて係止されるナットとを有しており、
前記ボルトに導入された軸力により、前記パネルを前記延設部と前記桟部との間で挟持する、
請求項に記載の架台。
【請求項4】
前記ナットは、長手方向を有する四角形状であり、長手方向を前記溝部の延在方向に向けて前記溝部に抜き差し自在な第1姿勢と、前記第1姿勢から前記ボルトの軸を中心に回転して、前記溝部に引っかかる第2姿勢との間で姿勢を変化させる、
請求項に記載の架台。
【請求項5】
前記ナットと前記溝部とが互いに接触する部分には、互いに係合する凸部と凹部とが形成されている、
請求項に記載の架台。
【請求項6】
前記係止部は、前記底壁部から段落ちして形成されており、前記パネルと接触する面は、前記桟部の前記載置面と面一である、
請求項に記載の架台。
【請求項7】
前記係止部は、前記桟部の長手方向に直交する方向における幅よりも隙間をあけて2つ設けられており、前記桟部の両サイドに配置されている、
請求項に記載の架台。
【請求項8】
前記係止部は、前記底壁部の中央部から延出しており、前記桟部の溝部に収容されている、
請求項に記載の架台。
【請求項9】
前記第1取付部及び前記第2取付部には、前記ボルトが挿通されるボルト孔が形成されている、
請求項に記載の架台。
【請求項10】
パネルを設置場所に設置するための架台であって、
前記設置場所に固定されるベース部と、
前記ベース部に支持される桟部と、
前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備え、
前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、
前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされ、
前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる挿入部が形成され、他方の取付部には、前記挿入部が差し込まれ、前記挿入部を前記押圧方向に移動させる被挿入部が形成されており、
前記挿入部は、前記第1取付部から前記押圧方向に突出した突出板部であり、
前記被挿入部は、前記突出板部が差し込まれる、前記第2取付部に形成された差込溝であり、
前記第1取付部は、互いに対向して配置された2つの側壁部と、前記2つの側壁部の一方の端辺同士を接続する連結板部と、前記2つの側壁部の前記一方の端辺に対向する他方の端辺のそれぞれから、外側に向けて延設する延設部と、を有し、
前記突出板部は、前記連結板部から前記押圧方向に突出しており、
前記桟部が延在する方向に延びる溝部が、前記桟部の外周面から内部に向けて形成されており、
前記取付部は、前記第1取付部及び前記第2取付部に挿通されるボルトと、前記ボルトと螺合し、前記桟部の前記溝部に収容されて係止されるナットとを有しており、
前記ボルトに導入された軸力により、前記パネルを前記延設部と前記桟部との間で挟持し、
前記第1取付部には、前記ボルトが挿通されるボルト孔が形成されており、
前記第2取付部には、前記ボルトが挿通される切り欠きが形成されている、
台。
【請求項11】
パネルを設置場所に設置するための架台であって、
前記設置場所に固定されるベース部と、
前記ベース部に支持される桟部と、
前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備え、
前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、
前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされ、
前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる突出板部が形成され、他方の取付部には、前記突出板部が摺動するスライド面が形成されており、
前記スライド面は、前記第2取付部の端面に設けられている、
台。
【請求項12】
前記第1取付部は、互いに対向して配置された2つの側壁部と、前記2つの側壁部の一方の端辺同士を接続する連結板部と、前記2つの側壁部の前記一方の端辺に対向する他方の端辺のそれぞれから、外側に向けて延設する延設部と、を有し、
前記突出板部は、前記連結板部から前記押圧方向に突出している、
請求項11に記載の架台。
【請求項13】
パネルを設置場所に設置するための架台であって、
前記設置場所に固定されるベース部と、
前記ベース部に支持される桟部と、
前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備え、
前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、
前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされ、
前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる突出板部が形成され、他方の取付部には、前記突出板部が摺動するスライド面が形成されており、
前記桟部の延在方向に延びる溝部が、前記桟部の外周面から内部に向けて形成されており、
前記取付部は、前記第1取付部に挿通され前記第2取付部と螺合するボルトを有しており、
前記ボルトに導入された軸力により、前記パネルを前記第1取付部と前記桟部との間で挟持し、
前記第2取付部は、前記第1取付部が前記パネルを押圧する面とは反対側の前記パネルの面と接触する係止部を有し、
前記載置面は、前記桟部の内部であり前記溝部に形成された突出部に設けられており、
前記第2取付部は、前記溝部に収容されて載置面に仮置きされる底壁部と、前記底壁部から立ち上がった前記係止部と、を有し、
前記底壁部は、その幅が前記溝部の幅よりも広く、前記ボルトの軸力が導入されると前記溝部内で前記桟部に引っかかる、
台。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る架台は、パネルを設置場所に設置するためのものである。架台は、前記設置場所に固定されるベース部と、前記ベース部に支持される桟部と、前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備える。前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされ、前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる挿入部が形成され、他方の取付部には、前記挿入部が差し込まれ、前記挿入部を前記押圧方向に移動させる被挿入部が形成されており、前記挿入部は、前記第1取付部から前記押圧方向に突出した突出板部であり、前記被挿入部は、前記突出板部が差し込まれる、前記第2取付部に形成された差込溝であり、前記第2取付部は、前記第1取付部が前記パネルを押圧する面とは反対側の前記パネルの面と接触する係止部を有し、前記第2取付部は、前記桟部の載置面と接触する底壁部と、前記底壁部から立ち上がった第1立ち上がり部と、前記第1立ち上がり部から間隔をあけて前記底壁部から立ち上がった第2立ち上がり部と、前記底壁部から延出した前記係止部と、を有し、前記第1立ち上がり部と前記第2立ち上がり部との間に、前記差込溝が形成されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
上述の目的を達成するために、本発明の第2の観点に係る架台は、パネルを設置場所に設置するための架台であって、前記設置場所に固定されるベース部と、前記ベース部に支持される桟部と、前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備え、前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされ、前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる挿入部が形成され、他方の取付部には、前記挿入部が差し込まれ、前記挿入部を前記押圧方向に移動させる被挿入部が形成されており、前記挿入部は、前記第1取付部から前記押圧方向に突出した突出板部であり、前記被挿入部は、前記突出板部が差し込まれる、前記第2取付部に形成された差込溝であり、前記第1取付部は、互いに対向して配置された2つの側壁部と、前記2つの側壁部の一方の端辺同士を接続する連結板部と、前記2つの側壁部の前記一方の端辺に対向する他方の端辺のそれぞれから、外側に向けて延設する延設部と、を有し、前記突出板部は、前記連結板部から前記押圧方向に突出しており、前記桟部が延在する方向に延びる溝部が、前記桟部の外周面から内部に向けて形成されており、前記取付部は、前記第1取付部及び前記第2取付部に挿通されるボルトと、前記ボルトと螺合し、前記桟部の前記溝部に収容されて係止されるナットとを有しており、前記ボルトに導入された軸力により、前記パネルを前記延設部と前記桟部との間で挟持し、前記第1取付部には、前記ボルトが挿通されるボルト孔が形成されており、前記第2取付部には、前記ボルトが挿通される切り欠きが形成されてい
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
上述の目的を達成するために、本発明の第3の観点に係る架台は、パネルを設置場所に設置するための架台であって、前記設置場所に固定されるベース部と、前記ベース部に支持される桟部と、前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備え、前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされ、前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる突出板部が形成され、他方の取付部には、前記突出板部が摺動するスライド面が形成されており、前記スライド面は、前記第2取付部の端面に設けられてい
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
上述の目的を達成するために、本発明の第4の観点に係る架台は、パネルを設置場所に設置するための架台であって、前記設置場所に固定されるベース部と、前記ベース部に支持される桟部と、前記桟部に前記パネルを取り付けるための取付部と、を備え、前記取付部は、前記桟部を向いた押圧方向に前記パネルを押圧して前記桟部との間で挟持する第1取付部と、前記桟部の載置面に載置される第2取付部と、を有し、前記第1取付部は、前記パネルを前記押圧方向にスライド可能に前記第2取付部と組み合わされ、前記第1取付部及び前記第2取付部のうち、一方の取付部には、前記押圧方向に延びる突出板部が形成され、他方の取付部には、前記突出板部が摺動するスライド面が形成されており、前記桟部の延在方向に延びる溝部が、前記桟部の外周面から内部に向けて形成されており、前記取付部は、前記第1取付部に挿通され前記第2取付部と螺合するボルトを有しており、前記ボルトに導入された軸力により、前記パネルを前記第1取付部と前記桟部との間で挟持し、前記第2取付部は、前記第1取付部が前記パネルを押圧する面とは反対側の前記パネルの面と接触する係止部を有し、前記載置面は、前記桟部の内部であり前記溝部に形成された突出部に設けられており、前記第2取付部は、前記溝部に収容されて載置面に仮置きされる底壁部と、前記底壁部から立ち上がった前記係止部と、を有し、前記底壁部は、その幅が前記溝部の幅よりも広く、前記ボルトの軸力が導入されると前記溝部内で前記桟部に引っかか