IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 小西釦工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-装飾用小道具キット 図1
  • 特開-装飾用小道具キット 図2
  • 特開-装飾用小道具キット 図3
  • 特開-装飾用小道具キット 図4
  • 特開-装飾用小道具キット 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001699
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】装飾用小道具キット
(51)【国際特許分類】
   A63H 9/00 20060101AFI20241226BHJP
   A63H 33/16 20060101ALI20241226BHJP
【FI】
A63H9/00 X
A63H33/16 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101315
(22)【出願日】2023-06-21
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)サンプル品の譲渡および商品説明:令和5年4月26日
(71)【出願人】
【識別番号】599166390
【氏名又は名称】小西釦工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109472
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 直之
(72)【発明者】
【氏名】朝日出 洋太
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150CA01
2C150DD21
2C150EH16
2C150FB43
2C150FD03
2C150FD04
2C150FD08
2C150FD13
(57)【要約】
【課題】組立てて完成させる楽しみをユーザに提供でき、梱包や輸送、店頭展示等の際に有利な装飾用小道具キットを提供する。
【解決手段】装飾部材10と、上記装飾部材10に取り付け可能な把手部材20と、上記装飾部材10と上記把手部材20を収容する収容フレーム40とを備え、上記収容フレーム40は、上記装飾部材10の輪郭形状がくり抜かれた第1くり抜き部と、上記把手部材20の輪郭形状がくり抜かれた第2くり抜き部を有し、上記第1くり抜き部に上記装飾部材10が収容されるとともに、上記第2くり抜き部に上記把手部材20が収容された状態で、全体としてパネル状を呈し、上記収容フレーム40から取り外した上記装飾部材10に、上記収容フレーム40から取り外した上記把手部材20を取付けることで、装飾用小道具の第1態様Aを構成するようになっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装飾部材と、上記装飾部材に取り付け可能な把手部材と、上記装飾部材と上記把手部材を収容する収容フレームとを備え、
上記収容フレームは、上記装飾部材の輪郭形状がくり抜かれた第1くり抜き部と、上記把手部材の輪郭形状がくり抜かれた第2くり抜き部を有し、
上記第1くり抜き部に上記装飾部材が収容されるとともに、上記第2くり抜き部に上記把手部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈し、
上記収容フレームから取り外した上記装飾部材に、上記収容フレームから取り外した上記把手部材を取付けることで、装飾用小道具の第1態様を構成するようになっている
ことを特徴とする装飾用小道具キット。
【請求項2】
上記装飾部材を取り付け可能な台座部材をさらに備え、
上記収容フレームは、上記台座部材の輪郭形状がくり抜かれた第3くり抜き部をさらに有し、
上記第3くり抜き部に上記台座部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈し、
上記収容フレームから取り外した上記装飾部材を、上記収容フレームから取り外した上記台座部材に取付けることで、装飾用小道具の第2態様を構成するようになっている
請求項1記載の装飾用小道具キット。
【請求項3】
上記第2態様において、上記把手部材を上記装飾部材の裏面側に重ねるよう取り付け可能に構成されている
請求項2記載の装飾用小道具キット。
【請求項4】
上記装飾部材の裏面に、上記把持部材の嵌合凸部が嵌合される被嵌合部が凹部として形成されている
請求項1~3のいずれか一項に記載の装飾用小道具キット。
【請求項5】
装飾部材と、上記装飾部材を取り付け可能な台座部材と、上記装飾部材と上記台座部材を収容する収容フレームとを備え、
上記収容フレームは、上記装飾部材の輪郭形状がくり抜かれた第1くり抜き部と、上記台座部材の輪郭形状がくり抜かれた第3くり抜き部を有し、
上記第1くり抜き部に上記装飾部材が収容されるとともに、上記第3くり抜き部に上記台座部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈し、
上記収容フレームから取り外した上記装飾部材を、上記収容フレームから取り外した上記台座部材に取付けることで、装飾用小道具の第2態様を構成するようになっている
ことを特徴とする装飾用小道具キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば、写真やビデオを撮影する際などに、装飾を加える装飾用の小道具を組み立てることができる装飾用小道具キットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
写真やビデオを撮影する際に手持ちしたり背景に設置したりする小道具(フォトプロップス)が知られている。このような小道具は、撮影した画像や映像に装飾を写し込んで、画像や映像の装飾性を高めることができる。
【0003】
本出願人は、上記技術に関連する先行技術文献として、下記の特許文献1~3を把握している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第7137803号公報
【特許文献2】特開2011-83299号公報
【特許文献3】実用新案登録第3238886号公報
【0005】
上記特許文献1は撮影用小道具に用いられる「表示具」に関するものであり、特許文献2は「写真を利用した人形体及び製法」に関するものであり、特許文献3は「装飾スタンド」に関するものである。
【0006】
上記特許文献1は、撮影用小道具に用いられる「表示具」に関するものであり、つぎの記載がある。
[0013]
図3(a)~(e)は、キーチェーン10の構造図である。図3(a)は、使用状態のキーチェーン10の正面図である。キーチェーン10は、板状のキャラクタ部材102と、棒状の持ち手部材104と、を備える。キャラクタ部材102はキャラクタ20を視覚的に表す部材である。キャラクタ部材102の表面には反射を抑制するための処理が施されてもよい。この場合、フラッシュ撮影の際の反射を抑制することができる。
[0014]
持ち手部材104はキャラクタ部材102に回動可能に取り付けられる。持ち手部材104はキャラクタ部材102に対して360度回動可能であり、なんら回動トルクが加えられない状態ではキャラクタ部材102と持ち手部材104との相対位置は維持される。
[0015]
キャラクタ部材102から遠位となる持ち手部材104の遠位端部104aは、チェーン106やストラップを取り付けることができるよう構成される。具体的には、遠位端部104aはL字形状に形成され、遠位端部104aにはチェーン106やストラップを通すための孔108が設けられている。ここで、チェーン106やストラップは、キーチェーン10を携帯端末14やカバンに取り付けるために用いられる部材である。撮像時、使用状態における持ち手部材104はグリップとして機能する。
【0007】
上記特許文献2は、「写真を利用した人形体及び製法」に関するものであり、つぎの記載がある。
[0019]
図4は切除した背景と切り取った人形体の斜視図である。
レーザー切断機10で写真パネル4を絵柄輪郭線データ8に沿って切断し、背景14を取り除いて絵柄輪郭2と同形の人形体15を得る。
[0020]
図5図7は上記人形体に起立用支持台、吊り下げ用タブ片、磁着用マグネットを設けた実施例の説明図で、いずれも人形体の裏面から見た斜視図である。
[0021]
図5は人形体脚部裏面の下部に、樹脂板又は厚紙からなるL字型の起立用の支持台16を設けた実施例である。
[0022]
図6は人形体頭部裏面の上端に、樹脂板又は厚紙からなり上部に吊り下げ穴を設けたタブ片17を貼設した実施例である。
[0023]
図7は人形体胴体部裏面の中央に、磁着用のマグネット18を設けた実施例である。
[0024]
図8図5に説明した起立支持の変形例を説明した斜視図である。
あらかじめ人形体の切断加工時に、人形体脚部下端に嵌合突起17を形成しておく。樹脂板又は厚紙からなる自立用ベース板18の中央部に嵌合穴19を設け、嵌合突起17と嵌合し人形体を起立保持する。
【0008】
特許文献3は、「装飾スタンド」に関するものであり、つぎの記載がある。
[0013]
本考案の装飾スタンドを持ち運ぶ際には、図3の矢印31に示すように第2フック部22を第1リング部13に係止し、図4に示すように第1パーツ1と第2パーツ2とを一体にし、例えばキーホルダーとして使用することができる。
装飾スタンドとして使用するときは、図5に示すように、第1パーツ1の上向き係止凹部15を第2パーツ2の下向き係止凹部25に合わせるとともに第1本体部11の背面を第2本体部21の一側端に当接させて倒置させることにより、図6に示すように自立して立てることが可能となる。図7は、自立して立った状態を斜め背面側から見た状態を示すものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1は、折り畳み式の表示具を提供するものであり、使用態様として、手持ち式のフォトプロップスとキーホルダーの二種類が提供される。しかしながら、組立てて完成させる楽しみをユーザに提供できるものではない。また、設置式のフォトプロップスとしては使用できない。また、梱包や輸送、店頭展示等の便宜については考慮されていない。
【0010】
特許文献2は、写真パネルから背景を取り除いて人形体をつくり、支持台によって起立支持させるものである。しかしながら、手持ち式のフォトプロップスとしては使用できない。また、梱包や輸送、店頭展示等の便宜については考慮されていない。
【0011】
特許文献3は、装飾スタンドを、第1パーツ1と第2パーツ2を一体にしてキーホルダーとして持ち運び、装飾スタンドとして使用するときは、第1パーツ1と第2パーツ2を合わせて自立させるものである。しかしながら、手持ち式のフォトプロップスとしては使用できない。また、梱包や輸送、店頭展示等の便宜については考慮されていない。
【0012】
本発明は、上記課題を解決するため、つぎの目的でなされたものである。
組立てて完成させる楽しみをユーザに提供でき、梱包や輸送、店頭展示等の際に有利な装飾用小道具キットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1の装飾用小道具キットは、上記の目的を達成するため、つぎの構成を採用した。
装飾部材と、上記装飾部材に取り付け可能な把手部材と、上記装飾部材と上記把手部材を収容する収容フレームとを備え、
上記収容フレームは、上記装飾部材の輪郭形状がくり抜かれた第1くり抜き部と、上記把手部材の輪郭形状がくり抜かれた第2くり抜き部を有し、
上記第1くり抜き部に上記装飾部材が収容されるとともに、上記第2くり抜き部に上記把手部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈し、
上記収容フレームから取り外した上記装飾部材に、上記収容フレームから取り外した上記把手部材を取付けることで、装飾用小道具の第1態様を構成するようになっている。
【0014】
請求項2の装飾用小道具キットは、請求項1記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記装飾部材を取り付け可能な台座部材をさらに備え、
上記収容フレームは、上記台座部材の輪郭形状がくり抜かれた第3くり抜き部をさらに有し、
上記第3くり抜き部に上記台座部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈し、
上記収容フレームから取り外した上記装飾部材を、上記収容フレームから取り外した上記台座部材に取付けることで、装飾用小道具の第2態様を構成するようになっている。
【0015】
請求項3の装飾用小道具キットは、請求項2記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記第2態様において、上記把手部材を上記装飾部材の裏面側に重ねるよう取り付け可能に構成されている。
【0016】
請求項4の装飾用小道具キットは、請求項1~3のいずれか一項に記載の構成に加え、つぎの構成を採用した。
上記装飾部材の裏面に、上記把持部材の嵌合凸部が嵌合される被嵌合部が凹部として形成されている。
【0017】
請求項5の装飾用小道具キットは、上記の目的を達成するため、つぎの構成を採用した。
装飾部材と、上記装飾部材を取り付け可能な台座部材と、上記装飾部材と上記台座部材を収容する収容フレームとを備え、
上記収容フレームは、上記装飾部材の輪郭形状がくり抜かれた第1くり抜き部と、上記台座部材の輪郭形状がくり抜かれた第3くり抜き部を有し、
上記第1くり抜き部に上記装飾部材が収容されるとともに、上記第3くり抜き部に上記台座部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈し、
上記収容フレームから取り外した上記装飾部材を、上記収容フレームから取り外した上記台座部材に取付けることで、装飾用小道具の第2態様を構成するようになっている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の装飾用小道具キットは、装飾部材と把手部材と収容フレームを備えている。上記装飾部材はたとえば、装飾用小道具を使用して撮影する際に写し込んで、撮影された画像や映像を装飾しうるものである。上記把手部材は、上記装飾部材に取り付け可能で、上記装飾部材による装飾用小道具を手持ち式の第1態様としうるものである。上記収容フレームは、上記装飾部材と上記把手部材を収容する。上記収容フレームは第1くり抜き部と第2くり抜き部を有している。上記第1くり抜き部は、上記装飾部材の輪郭形状がくり抜かれたものであり、上記第2くり抜き部は、上記把手部材の輪郭形状がくり抜かれたものである。上記第1くり抜き部に上記装飾部材が収容されるとともに、上記第2くり抜き部に上記把手部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈する。そして、上記収容フレームから取り外した上記装飾部材に、上記収容フレームから取り外した上記把手部材を取付けることで、装飾用小道具の第1態様を構成する。
このように、上記収容フレームに上記装飾部材と上記把手部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈することから、コンパクトな外観で、梱包しやすく輸送コストを抑え、店頭展示もしやすいものとなる。また、装飾用小道具として使用する際は、上記収容フレームから上記装飾部材と上記把手部材を取り外し、上記把手部材を上記装飾部材に取り付けることで、装飾用小道具の第1態様が構成される。これにより、手持ち式の装飾用小道具として使用できる。また、装飾用小道具を組立てて完成させる楽しみをユーザに提供できる。
【0019】
請求項2の装飾用小道具キットは、上記装飾部材を取り付け可能な台座部材をさらに備えている。上記収容フレームは、上記台座部材の輪郭形状がくり抜かれた第3くり抜き部をさらに有している。加えて、上記第3くり抜き部に上記台座部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈している。そして、上記収容フレームから上記装飾部材と上記台座部材を取り外し、上記台座部材に上記装飾部材を取付けることで、装飾用小道具の第2態様が構成される。
このように、手持ち式の第1態様に加えて設置式の装飾用小道具としての第2態様をユーザに提供できる。そして、手持ち式の第1態様と設置式の第2態様の2種類の使用態様を提供しうるキットがパネル状を呈し、コンパクトな外観で、梱包しやすく輸送コストを抑え、店頭展示もしやすいものとなる。
【0020】
請求項3の装飾用小道具キットは、上記第2態様において、上記把手部材を上記装飾部材の裏面側に重ねるよう取り付け可能に構成されている。設置式の第2態様において、上記収容フレームから取り外した上記把手部材が一体化できて邪魔にならない。
【0021】
請求項4の装飾用小道具キットは、上記装飾部材の裏面に、上記把持部材の嵌合凸部が嵌合される被嵌合部が凹部として形成されている。このため、装飾部材の表面に凹むところが生じずに平面を保ち装飾図案の邪魔にならない。
【0022】
請求項5の装飾用小道具キットは、装飾部材と台座部材と収容フレームを備えている。上記装飾部材はたとえば、装飾用小道具を使用して撮影する際に写し込んで、撮影された画像や映像を装飾しうるものである。上記台座部材は上記装飾部材を取り付け可能で、上記装飾部材による装飾用小道具を設置式の第2態様としうるものである。上記収容フレームは、上記装飾部材と上記台座部材を収容する。上記収容フレームは第1くり抜き部と第3くり抜き部を有している。上記第1くり抜き部は、上記装飾部材の輪郭形状がくり抜かれたものであり、上記第3くり抜き部は、上記台座部材の輪郭形状がくり抜かれたものである。上記第1くり抜き部に上記装飾部材が収容されるとともに、上記第3くり抜き部に上記台座部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈する。そして、上記収容フレームから取り外した上記装飾部材を、上記収容フレームから取り外した上記台座部材に取付けることで、装飾用小道具の第2態様を構成する。
このように、上記収容フレームに上記装飾部材と上記台座部材が収容された状態で、全体としてパネル状を呈することから、コンパクトな外観で、梱包しやすく輸送コストを抑え、店頭展示もしやすいものとなる。また、装飾用小道具として使用する際は、上記収容フレームから上記装飾部材と上記台座部材を取り外し、上記台座部材に上記装飾部材を取り付けることで、装飾用小道具の第2態様が構成される。これにより、設置式の装飾用小道具として使用できる。また、装飾用小道具を組立てて完成させる楽しみをユーザに提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の装飾用小道具キットの一実施形態を示す図である。
図2】上記装飾用小道具キットを説明する図である。
図3】装飾用小道具の第1態様を説明する図である。
図4】装飾用小道具の第2態様を説明する図である。
図5】装飾用小道具の第2態様を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
つぎに、本発明を実施するための形態を説明する。
【0025】
〔全体構造〕
図1は、本発明の装飾用小道具キットの一実施形態を示す図である。(a)は表面図、(b)はb-b断面図である。
【0026】
本実施形態は、装飾部材10と把手部材20と台座部材30と収容フレーム40とを備えている。
【0027】
上記装飾部材10は、装飾用小道具を使用して撮影する際に写し込んで、撮影された画像や映像を装飾しうるものである。上記把手部材20は、上記装飾部材10に取り付け可能で、上記装飾部材10による装飾用小道具を手持ち式の第1態様Aとしうるものである。上記台座部材30は、上記装飾部材10を取り付け可能で、上記装飾部材10による装飾用小道具を設置式の第2態様としうるものである。上記収容フレーム40は、上記装飾部材10と上記把手部材20と台座部材30を収容する。
【0028】
図2は、上記装飾用小道具キットを説明する図であり、収容フレーム40から装飾部材10、把手部材20、台座部材30をそれぞれ取り外した状態を示している。
【0029】
〔収容フレーム40〕
上記収容フレーム40は、フレーム本体41と、上記フレーム本体41の裏面側に貼り付けられた粘着フィルム42とを含んで構成されている。
【0030】
上記収容フレーム40は、第1くり抜き部15と第2くり抜き部25と第3くり抜き部35とを有している。上記第1くり抜き部15と第2くり抜き部25と第3くり抜き部35は、上記フレーム本体41に貫通部を形成することにより形成されている。つまり、貫通部による第1くり抜き部15と第2くり抜き部25と第3くり抜き部35を形成したフレーム本体41の裏面に粘着フィルム42が貼り付けられることにより、上記収容フレーム40が構成されている。したがって、上記第1くり抜き部15、第2くり抜き部25、第3くり抜き部35では、その表面側に、裏面に貼り付けた粘着フィルム42の粘着面が露呈する。
【0031】
上記第1くり抜き部15は、上記装飾部材10の輪郭形状がくり抜かれたものである。上記第1くり抜き部15は、上記装飾部材10の輪郭とのあいだに少し隙間を有した状態でくり抜かれている。したがって、上記第1くり抜き部15の表面側に露呈した上記粘着面に、装飾部材10の裏面側を貼り付けるようにして、上記第1くり抜き部15に上記装飾部材10を収容することができる。
【0032】
上記第2くり抜き部25は、上記把手部材20の輪郭形状がくり抜かれたものである、上記第2くり抜き部25は、上記把手部材20の輪郭とのあいだに少し隙間を有した状態でくり抜かれている。したがって、上記第2くり抜き部25の表面側に露呈した上記粘着面に、把手部材20の裏面側を貼り付けるようにして、上記第2くり抜き部25に上記把手部材20を収容することができる。
【0033】
上記第3くり抜き部35は、上記台座部材30の輪郭形状がくり抜かれたものである。上記第3くり抜き部35は、上記台座部材30の輪郭とのあいだに少し隙間を有した状態でくり抜かれている。したがって、上記第3くり抜き部35の表面側に露呈した上記粘着面に、台座部材30の裏面側を貼り付けるようにして、上記第3くり抜き部35に上記台座部材30を収容することができる。
【0034】
〔全体構成〕
本実施形態の装飾用小道具キットは、上記第1くり抜き部15に上記装飾部材10が収容され、上記第2くり抜き部25に上記把手部材20が収容され、上記第3くり抜き部35に上記台座部材30が収容された状態で、全体としてパネル状を呈している。
【0035】
言い換えると、長方形の合成樹脂プレートを、上記装飾部材10および第1くり抜き部15、把手部材20および第2くり抜き部25、台座部材30および第3くり抜き部35を形成するように、レーザーカット等の手法により切り出すことにより、上記装飾部材10、把手部材20,台座部材30およびフレーム本体41を形成することができる。このようにして得られた上記フレーム本体41の裏面に上記粘着フィルム42を貼り付けて、収容フレーム40を形成することができる。
【0036】
上記装飾部材10、把手部材20、台座部材30を上記収容フレーム40からそれぞれ取り外し、適宜組み合わせて組み立てることにより、装飾用小道具の第1態様Aまたは第2態様Bを構成するようになっている。
【0037】
〔第1態様A〕
図3は、装飾用小道具の第1態様Aを説明する図である。(a)は第1態様Aの斜視図、(b)(c)はその組立て状態を説明する図である。
【0038】
図に示すように、上記収容フレーム40から取り外した上記装飾部材10に、上記収容フレーム40から取り外した上記把手部材20を取付けることで、装飾用小道具の第1態様Aを構成するようになっている。
【0039】
図において、符号22は把手部材20に形成された嵌合凸部22である。嵌合凸部22は上記把手部材20の長手方向にける一旦近傍に設けられている。符号12は装飾部材10に形成された被嵌合部12である。上記被嵌合部12は、装飾部材10の裏面側の下部に設けられている。把手部材20の嵌合凸部22を装飾部材10の被嵌合部12に嵌合させることにより組み立てる。把手部材20の嵌合凸部22は、把手部材20のにおける長手方向の一端側に設けられている。嵌合凸部22と被嵌合部12を嵌合させた状態で、把手部材20が装飾部材10の下に延びるように組み立てる。これにより、装飾用小道具の第1態様Aを構成する。第1態様Aでは、装飾用小道具を手持ちして撮影する。
【0040】
図3(b)は、上記被嵌合部12が、装飾部材10の裏面側に形成された凹部であり、上記被嵌合部12が装飾部材10の表面側に貫通していない例である。
図3(c)は、上記被嵌合部12が、装飾部材10の裏面側から表面側に貫通する貫通部とした例である。
【0041】
〔第2態様B〕
図4は、装飾用小道具の第2態様Bを説明する図である。(a)は第2態様Bの斜視図、(b)はその組立て状態を説明する図である。
【0042】
図に示すように、上記収容フレーム40から取り外した上記装飾部材10を、上記収容フレーム40から取り外した上記台座部材30に取付けることで、装飾用小道具の第2態様Bを構成するようになっている。
【0043】
図において、符号31は台座部材30に形成された嵌合スリット31である。符号11は装飾部材10に形成された嵌合突条11である。装飾部材10の嵌合突条11を台座部材30の嵌合スリット31に嵌合させることにより組み立てて、装飾用小道具の第2態様Bを構成する。第2態様Bでは、装飾用小道具を所望の場所に設置して撮影する。
【0044】
図5は、上記第2態様Bに把手部材20を取付ける状態を説明する図である。(a)は斜視図、(b)(c)はその組立て状態を説明する図である。
【0045】
図に示すように、上記第2態様Bにおいて、上記把手部材20を上記装飾部材10の裏面側に重ねるよう取り付け可能に構成されている。
【0046】
この場合、把手部材20を取付ける方向を、上記の第1態様Aとは上下逆にする。これにより、上記把手部材20を上記装飾部材10の裏面側に重ねて撮影の際に把手部材20が写り込まない。また、把手部材20の紛失を防止できる。
【0047】
図5(b)は、上記被嵌合部12が、装飾部材10の裏面側に形成された凹部であり、上記被嵌合部12が装飾部材10の表面側に貫通していない例である。
図5(c)は、上記被嵌合部12が、装飾部材10の裏面側から表面側に貫通する貫通部とした例である。
【0048】
〔実施形態の効果〕
上記実施形態の装飾用小道具キットでは、つぎの作用効果を奏する。
【0049】
本実施形態の装飾用小道具キットは、装飾部材10と把手部材20と収容フレーム40を備えている。上記装飾部材10はたとえば、装飾用小道具を使用して撮影する際に写し込んで、撮影された画像や映像を装飾しうるものである。上記把手部材20は、上記装飾部材10に取り付け可能で、上記装飾部材10による装飾用小道具を手持ち式の第1態様Aとしうるものである。上記収容フレーム40は、上記装飾部材10と上記把手部材20を収容する。上記収容フレーム40は第1くり抜き部15と第2くり抜き部25を有している。上記第1くり抜き部15は、上記装飾部材10の輪郭形状がくり抜かれたものであり、上記第2くり抜き部25は、上記把手部材20の輪郭形状がくり抜かれたものである。上記第1くり抜き部15に上記装飾部材10が収容されるとともに、上記第2くり抜き部25に上記把手部材20が収容された状態で、全体としてパネル状を呈する。そして、上記収容フレーム40から取り外した上記装飾部材10に、上記収容フレーム40から取り外した上記把手部材20を取付けることで、装飾用小道具の第1態様Aを構成する。
このように、上記収容フレーム40に上記装飾部材10と上記把手部材20が収容された状態で、全体としてパネル状を呈することから、コンパクトな外観で、梱包しやすく輸送コストを抑え、店頭展示もしやすいものとなる。また、装飾用小道具として使用する際は、上記収容フレーム40から上記装飾部材10と上記把手部材20を取り外し、上記把手部材20を上記装飾部材10に取り付けることで、装飾用小道具の第1態様Aが構成される。これにより、手持ち式の装飾用小道具として使用できる。また、装飾用小道具を組立てて完成させる楽しみをユーザに提供できる。
【0050】
本実施形態の装飾用小道具キットは、上記装飾部材10を取り付け可能な台座部材30をさらに備えている。上記収容フレーム40は、上記台座部材30の輪郭形状がくり抜かれた第3くり抜き部35をさらに有している。加えて、上記第3くり抜き部35に上記台座部材30が収容された状態で、全体としてパネル状を呈している。そして、上記収容フレーム40から上記装飾部材10と上記台座部材30を取り外し、上記台座部材30に上記装飾部材10を取付けることで、装飾用小道具の第2態様Bが構成される。
このように、手持ち式の第1態様Aに加えて設置式の装飾用小道具としての第2態様Bをユーザに提供できる。そして、手持ち式の第1態様Aと設置式の第2態様Bの2種類の使用態様を提供しうるキットがパネル状を呈し、コンパクトな外観で、梱包しやすく輸送コストを抑え、店頭展示もしやすいものとなる。
【0051】
本実施形態の装飾用小道具キットは、上記第2態様Bにおいて、上記把手部材20を上記装飾部材10の裏面側に重ねるよう取り付け可能に構成されている。設置式の第2態様Bにおいて、上記収容フレーム40から取り外した上記把手部材20が一体化できて邪魔にならない。
【0052】
本実施形態の装飾用小道具キットは、上記装飾部材10の裏面に、上記把持部材20の嵌合凸部22が嵌合される被嵌合部12が凹部として形成されている。このため、装飾部材10の表面に凹むところが生じずに平面を保ち装飾図案の邪魔にならない。
【0053】
◆変形例
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではない。本発明は、各種の態様に変形して実施することができ、各種の変形例を包含する趣旨である。
【符号の説明】
【0054】
A:第1態様
B:第2態様
10:装飾部材
11:嵌合突状
12:被嵌合部
15:第1くり抜き部
20:把手部材
22:嵌合凸部
25:第2くり抜き部
30:台座部材
31:嵌合スリット
35:第3くり抜き部
40:収容フレーム
41:フレーム本体
42:粘着フィルム
図1
図2
図3
図4
図5