(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025017008
(43)【公開日】2025-02-05
(54)【発明の名称】コンテンツ生成方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250129BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119873
(22)【出願日】2023-07-24
(71)【出願人】
【識別番号】520053865
【氏名又は名称】株式会社Ales
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】松原 仁
(72)【発明者】
【氏名】藤井 竜太郎
(72)【発明者】
【氏名】五木 宏
(72)【発明者】
【氏名】多和田 紘希
(72)【発明者】
【氏名】石綿 陽一
(72)【発明者】
【氏名】野村 理玖
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】ユーザが意図するストーリーに自由に変更することができるコンテンツ生成方法を提供すること。
【解決手段】コンピュータが、ユーザにログラインを入力又は選択させるログライン生成ステップ、ログラインと、主人公及び登場キャラクター要求プロンプトをAIに送信する主人公及び登場キャラクター要求ステップ、主人公及び登場キャラクターの名前とプロフィールを表示する主人公及び登場キャラクター表示ステップ、ストーリーを起承転結に分けた区分単位での感情値と、プロット要求プロンプトをAIに送信するプロット要求ステップ、AIからの区分単位でのプロットを表示するプロット表示ステップ、区分単位での感情値と、変更操作部15をグラフ14で表示する感情値グラフ表示ステップ、ユーザが変更した感情値をAIに送信する変更プロット要求ステップ、AIからの区分単位でのプロットを表示する変更プロット表示ステップを実行する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
AIを用いてストーリーを持ったコンテンツを生成するコンテンツ生成方法であって、
コンピュータが、
ユーザにログラインを入力又は選択させるログライン生成ステップと、
前記ログライン生成ステップで入力又は選択された前記ログラインとともに、主人公及び登場キャラクターについての名前とプロフィールとを求める主人公及び登場キャラクター要求プロンプトを前記AIに送信する主人公及び登場キャラクター要求ステップと、
前記主人公及び登場キャラクター要求ステップに対して前記AIから回答された前記主人公及び前記登場キャラクターについての前記名前と前記プロフィールとを表示する主人公及び登場キャラクター表示ステップと、
前記ユーザが、前記AIから回答された前記主人公及び前記登場キャラクターを決定指示した場合には、前記ストーリーを起承転結に分けた区分単位での感情値と、前記区分単位での前記感情値を考慮したプロットを求めるプロット要求プロンプトを前記AIに送信するプロット要求ステップと、
前記プロット要求ステップに対して前記AIから回答された前記区分単位での前記プロットを表示するプロット表示ステップと、
前記区分単位での前記感情値を、前記ストーリーの前記起承転結の順を時系列軸としたグラフで表示するとともに、前記グラフの前記感情値を前記ユーザが変更できる変更操作部を表示する感情値グラフ表示ステップと、
前記ユーザが前記変更操作部を用いて前記感情値を変更した場合には、変更された前記感情値を前記AIに送信する変更プロット要求ステップと、
前記変更プロット要求ステップに対して前記AIから回答された前記区分単位での前記プロットを表示する変更プロット表示ステップと、
を実行する
ことを特徴とするコンテンツ生成方法。
【請求項2】
前記変更操作部を、前記時系列軸の特定位置に対応する前記感情値を増減するものとした
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項3】
前記起承転結の前記区分単位が、複数の起区分単位、複数の承区分単位、複数の転区分単位、及び複数の結区分単位に区分され、
前記起区分単位、前記承区分単位、前記転区分単位、及び前記結区分単位には、それぞれ少なくとも一つの前記特定位置を有し、
前記感情値グラフ表示ステップにおいて、いずれかの前記特定位置に対応する前記感情値を前記ユーザが増減させると、増減させた前記特定位置に隣接する前記感情値を前記コンピュータが増減させる
ことを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項4】
前記変更プロット表示ステップで前記プロットが表示された後に、前記ユーザが、前記感情値グラフ表示ステップにおける前記変更操作部を用いて前記感情値を変更した場合には、前記変更プロット要求ステップと前記変更プロット表示ステップとが実行される
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ生成方法。
【請求項5】
前記コンピュータが、
前記ユーザにテーマを入力させるテーマ入力ステップと、
前記テーマ入力ステップで入力された前記テーマとともに、前記テーマに沿った前記ログラインと、要求するログライン数とを求めるログラインプロンプトを前記AIに送信するログライン要求ステップと、
前記ログライン要求ステップに対して前記AIから回答された複数の前記ログラインを表示するログライン表示ステップと、
を実行し、
前記ログライン生成ステップでは、前記ログライン表示ステップで表示された複数の前記ログラインの中から一つの前記ログラインを前記ユーザに選択させる
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AIを用いてストーリーを持ったコンテンツを生成するコンテンツ生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
あらすじを分節した複数のあらすじ分節を取得する第1取得部と、複数のあらすじ分節のそれぞれに設定された感情値を取得する第2取得部と、複数のあらすじ分節のそれぞれに対し、当該あらすじ分節の内容に対応し、かつ、当該あらすじ分節の感情値に対応するテキストをテキスト群から選択する選択部と、選択された各テキストを、対応するあらすじ分節の順に並べて脚本を生成する生成部とを有する装置を用いて、あらすじ分節の順に脚本を生成する方法を、出願人は提案している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、感情値を用いてあらすじ文節を選択して脚本を生成するものであるが、感情値をユーザが自由に変更することで、あらすじを変更することはできない。
【0005】
本発明は、ユーザが意図するストーリーに自由に変更することができるコンテンツ生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明のコンテンツ生成方法は、AIを用いてストーリーを持ったコンテンツを生成するコンテンツ生成方法であって、コンピュータが、ユーザにログラインを入力又は選択させるログライン生成ステップと、前記ログライン生成ステップで入力又は選択された前記ログラインとともに、主人公及び登場キャラクターについての名前とプロフィールとを求める主人公及び登場キャラクター要求プロンプトを前記AIに送信する主人公及び登場キャラクター要求ステップと、前記主人公及び登場キャラクター要求ステップに対して前記AIから回答された前記主人公及び前記登場キャラクターについての前記名前と前記プロフィールとを表示する主人公及び登場キャラクター表示ステップと、前記ユーザが、前記AIから回答された前記主人公及び前記登場キャラクターを決定指示した場合には、前記ストーリーを起承転結に分けた区分単位での感情値と、前記区分単位での前記感情値を考慮したプロットを求めるプロット要求プロンプトを前記AIに送信するプロット要求ステップと、前記プロット要求ステップに対して前記AIから回答された前記区分単位での前記プロットを表示するプロット表示ステップと、前記区分単位での前記感情値を、前記ストーリーの前記起承転結の順を時系列軸としたグラフ14で表示するとともに、前記グラフ14の前記感情値を前記ユーザが変更できる変更操作部15を表示する感情値グラフ表示ステップと、前記ユーザが前記変更操作部15を用いて前記感情値を変更した場合には、変更された前記感情値を前記AIに送信する変更プロット要求ステップと、前記変更プロット要求ステップに対して前記AIから回答された前記区分単位での前記プロットを表示する変更プロット表示ステップと、を実行することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載のコンテンツ生成方法において、前記変更操作部15を、前記時系列軸の特定位置に対応する前記感情値を増減するものとしたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載のコンテンツ生成方法において、前記起承転結の前記区分単位が、複数の起区分単位、複数の承区分単位、複数の転区分単位、及び複数の結区分単位に区分され、前記起区分単位、前記承区分単位、前記転区分単位、及び前記結区分単位には、それぞれ少なくとも一つの前記特定位置を有し、前記感情値グラフ表示ステップにおいて、いずれかの前記特定位置に対応する前記感情値を前記ユーザが増減させると、増減させた前記特定位置に隣接する前記感情値を前記コンピュータが増減させることを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1に記載のコンテンツ生成方法において、前記変更プロット表示ステップで前記プロットが表示された後に、前記ユーザが、前記感情値グラフ表示ステップにおける前記変更操作部15を用いて前記感情値を変更した場合には、前記変更プロット要求ステップと前記変更プロット表示ステップとが実行されることを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載のコンテンツ生成方法において、前記コンピュータが、前記ユーザにテーマを入力させるテーマ入力ステップと、前記テーマ入力ステップで入力された前記テーマとともに、前記テーマに沿った前記ログラインと、要求するログライン数とを求めるログラインプロンプトを前記AIに送信するログライン要求ステップと、前記ログライン要求ステップに対して前記AIから回答された複数の前記ログラインを表示するログライン表示ステップと、を実行し、前記ログライン生成ステップでは、前記ログライン表示ステップで表示された複数の前記ログラインの中から一つの前記ログラインを前記ユーザに選択させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、感情値グラフ表示ステップで表示する変更操作部をユーザが変更することで感情値を変更でき、感情値を変更することで、変更された感情値によるプロットをAIから受けることができるため、ユーザが意図するストーリーに自由に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施例によるコンテンツ生成方法を示すフローチャート
【
図2】テーマ入力ステップとログライン表示ステップを示すイメージ図
【
図3】ログライン生成ステップと主人公及び登場キャラクター表示ステップを示すイメージ図
【
図4】プロット表示ステップと感情値グラフ表示ステップを示すイメージ図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態によるコンテンツ生成方法は、コンピュータが、ユーザにログラインを入力又は選択させるログライン生成ステップと、ログライン生成ステップで入力又は選択されたログラインとともに、主人公及び登場キャラクターについての名前とプロフィールとを求める主人公及び登場キャラクター要求プロンプトをAIに送信する主人公及び登場キャラクター要求ステップと、主人公及び登場キャラクター要求ステップに対してAIから回答された主人公及び登場キャラクターについての名前とプロフィールとを表示する主人公及び登場キャラクター表示ステップと、ユーザが、AIから回答された主人公及び登場キャラクターを決定指示した場合には、ストーリーを起承転結に分けた区分単位での感情値と、区分単位での感情値を考慮したプロットを求めるプロット要求プロンプトをAIに送信するプロット要求ステップと、プロット要求ステップに対してAIから回答された区分単位でのプロットを表示するプロット表示ステップと、区分単位での感情値を、ストーリーの起承転結の順を時系列軸としたグラフで表示するとともに、グラフの感情値をユーザが変更できる変更操作部を表示する感情値グラフ表示ステップと、ユーザが変更操作部を用いて感情値を変更した場合には、変更された感情値をAIに送信する変更プロット要求ステップと、変更プロット要求ステップに対してAIから回答された区分単位でのプロットを表示する変更プロット表示ステップと、を実行するものである。
本実施の形態によれば、感情値グラフ表示ステップで表示する変更操作部をユーザが変更することで感情値を変更でき、感情値を変更することで、変更された感情値によるプロットをAIから受けることができるため、ユーザが意図するストーリーに自由に変更することができる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態によるコンテンツ生成方法において、変更操作部を、時系列軸の特定位置に対応する感情値を増減するものとしている。
本実施の形態によれば、ストーリーの起承転結の順を時系列軸としたグラフの中で、時系列軸の特定位置に対応する感情値を増減するため、ストーリー全体の感情値を把握した上で、ストーリーの変更を行うことができる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態によるコンテンツ生成方法において、起承転結の区分単位が、複数の起区分単位、複数の承区分単位、複数の転区分単位、及び複数の結区分単位に区分され、起区分単位、承区分単位、転区分単位、及び結区分単位には、それぞれ少なくとも一つの特定位置を有し、感情値グラフ表示ステップにおいて、いずれかの特定位置に対応する感情値をユーザが増減させると、増減させた特定位置に隣接する感情値をコンピュータが増減させるものである。
本実施の形態によれば、ストーリー全体としての感情値の連続性を担保して、ストーリーの変更を行うことができる。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第1の実施の形態によるコンテンツ生成方法において、変更プロット表示ステップでプロットが表示された後に、ユーザが、感情値グラフ表示ステップにおける変更操作部を用いて感情値を変更した場合には、変更プロット要求ステップと変更プロット表示ステップとが実行されるものである。
本実施の形態によれば、感情値の変更を繰り返し行うことでストーリーの変更を行えるため、ユーザが意図するストーリーに近づけていくことができる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第1の実施の形態によるコンテンツ生成方法において、コンピュータが、ユーザにテーマを入力させるテーマ入力ステップと、テーマ入力ステップで入力されたテーマとともに、テーマに沿ったログラインと、要求するログライン数とを求めるログラインプロンプトをAIに送信するログライン要求ステップと、ログライン要求ステップに対してAIから回答された複数のログラインを表示するログライン表示ステップと、を実行し、ログライン生成ステップでは、ログライン表示ステップで表示された複数のログラインの中から一つのログラインをユーザに選択させるものである。
本実施の形態によれば、コンピュータが、テーマに沿ったログラインと、要求するログライン数とを求めるログラインプロンプトをAIに送信するため、ユーザは、テーマを入力するだけで、複数のログラインを得ることができ、ユーザが意図するログラインを選択することができる。
【実施例0014】
以下本発明の一実施例によるコンテンツ生成方法について説明する。
本実施例によるコンテンツ生成方法は、AIを用いてストーリーを持ったコンテンツを生成するものであり、生成されるコンテンツは、例えば、映画、小説、ドラマ、アニメなどである。
【0015】
図1は、本実施例によるコンテンツ生成方法を示すフローチャートである。
図1に示すユーザ操作11は、コンピュータにおける入力手段及び出力手段を用いて行われ、コンピュータ処理12は、コンピュータにおける制御手段を用いて行われる。ユーザ操作11に用いるコンピュータと、コンピュータ処理12に用いるコンピュータとは、物理的に別のコンピュータであって、それぞれが通信手段でデータ送受信が可能な状態のものであってもよい。
AIは、学習、認識、及び理解ができるコンピュータシステムやソフトウェアであり、AIとしては、例えばチャットGPT(登録商標)を用いることができる。
【0016】
コンピュータは、テーマ入力ステップ21(S21)と、ログライン要求ステップ22(S22)と、ログライン表示ステップ24(S24)と、ログライン生成ステップ25(S25)と、主人公及び登場キャラクター要求ステップ26(S26)と、主人公及び登場キャラクター表示ステップ28(S28)と、プロット要求ステップ30(S30)と、感情値グラフ表示ステップ31、36(S31、S36)と、プロット表示ステップ33(S33)と、変更プロット要求ステップ38(S38)と、変更プロット表示ステップ40(S40)とを実行する。
【0017】
テーマ入力ステップ21では、ユーザにテーマを入力させる。
ログライン要求ステップ22では、テーマ入力ステップ21で入力されたテーマとともに、テーマに沿ったログラインと、要求するログライン数とを求めるログラインプロンプトをAIに送信する。
ログライン要求ステップ22に対するAIからの回答をコンピュータで処理し(S23)、ログライン表示ステップ24では、ログライン要求ステップ22に対してAIから回答された複数のログラインを表示する。
ログライン生成ステップ25では、ログライン表示ステップ24で表示された複数のログラインの中から一つのログラインをユーザに選択させる。なお、本実施例では、表示された複数のログラインの中から一つのログラインをユーザに選択させる場合を示しているが、テーマ入力ステップ21からログライン表示ステップ24をコンピュータが実行することなく、ログライン生成ステップ25で、ユーザにログラインを入力させてもよい。
【0018】
主人公及び登場キャラクター要求ステップ26では、ログライン生成ステップ25で入力又は選択されたログラインとともに、主人公及び登場キャラクターについての名前とプロフィールとを求める主人公及び登場キャラクター要求プロンプトをAIに送信する。
主人公及び登場キャラクター要求ステップ26に対するAIからの回答をコンピュータで処理し(S27)、主人公及び登場キャラクター表示ステップ28では、主人公及び登場キャラクター要求ステップ26に対してAIから回答された主人公及び登場キャラクターについての名前とプロフィールとを表示する。
【0019】
ユーザが、AIから回答された主人公及び登場キャラクターを決定指示した場合(S29)には、プロット要求ステップ30では、ストーリーを起承転結に分けた区分単位での感情値と、区分単位での感情値を考慮したプロットを求めるプロット要求プロンプトをAIに送信する。ストーリーを起承転結に分けた区分単位での感情値は、あらかじめ起承転結パターンデータベース13に記憶している。
感情値グラフ表示ステップ31では、区分単位での感情値を、ストーリーの起承転結の順を時系列軸としたグラフ14で表示するとともに、グラフ14の感情値をユーザが変更できる変更操作部15を表示する。なお、本実施例では、グラフ14は、感情値を縦軸、時系列軸を横軸とした折れ線グラフを示しているが、二次元グラフに限られない。また、感情値は、主人公についての感情の評価値であり、ネガティブとポジティブとの度合いである。登場キャラクターについての感情値を、主人公の感情値とは別にグラフ化することもでき、主人公や登場キャラクター相互間の影響を三次元グラフを用いて表示することもできる。
プロット要求ステップ30に対するAIからの回答をコンピュータで処理し(S32)、プロット表示ステップ33では、プロット要求ステップ30に対してAIから回答された区分単位でのプロットを表示する。
【0020】
ユーザが変更操作部15を用いていずれかの特定位置に対応する感情値を増減させると(S34)、増減させた特定位置に隣接する感情値をコンピュータが増減させる(S35)。このように、ユーザが感情値を変更した場合(S34)には、コンピュータは、変更点の前後の感情値を調整する(S35)。
感情値グラフ表示ステップ36(S36)では、ユーザは、グラフ14により変更された感情値を確認することができる。
ユーザによって感情値変更が指示されると(S37)、変更プロット要求ステップ38では、変更された感情値をAIに送信する。
変更プロット要求ステップ38に対するAIからの回答をコンピュータで処理し(S39)、変更プロット表示ステップ40では、変更プロット要求ステップ38に対してAIから回答された区分単位でのプロットを表示する。
なお、変更プロット表示ステップ40でプロットが表示された後に、ユーザが、感情値グラフ表示ステップ36における変更操作部15を用いて感情値を変更した場合には、変更プロット要求ステップ38と変更プロット表示ステップ40とが実行される。
このように、感情値の変更を繰り返し行うことでストーリーの変更を行えるため、ユーザが意図するストーリーに近づけていくことができる。
【0021】
図2は、テーマ入力ステップとログライン表示ステップを示すイメージ図である。
図2(a)では、テーマとして「本当の自由とは何か」を入力した場合を示している。
図2(b)では、「本当の自由とは何か」のテーマに対するAIから回答された5個のログラインを示している。ログライン要求ステップ22で要求するログライン数を5個とした場合には、
図2(b)に示すように5個のログラインを示す。
【0022】
図3は、ログライン生成ステップと主人公及び登場キャラクター表示ステップを示すイメージ図である。
図3(a)では、5番目のログラインを選択した場合を示している。
図3(b)では、AIから回答された主人公及び登場キャラクターについての名前とプロフィールとを示している。
【0023】
図4は、プロット表示ステップと感情値グラフ表示ステップを示すイメージ図である。
図4(a)に示すように、プロットはストーリーを起承転結に分けた区分単位で表示され、プロット単位で感情値を表示している。なお、
図4(a)では、起承転結の区分単位が、4個の起区分単位、4個の承区分単位、4個の転区分単位、及び4個の結区分単位に区分されている場合を示している。
図4(b)に示すように、区分単位での感情値が、ストーリーの起承転結の順を時系列軸としたグラフ14で表示されるとともに、グラフ14の感情値をユーザが変更できる変更操作部15が表示される。
変更操作部15は、時系列軸の特定位置に対応する感情値を増減するものである。
図4(b)では、特定位置を、最初の起区分単位である「起1」、最初の承区分単位である「承1」、最後の承区分単位である「承4」、最後の転区分単位である「転4」、及び最後の結区分単位である「結4」としている。
このように、起区分単位、承区分単位、転区分単位、及び結区分単位には、それぞれ少なくとも一つの特定位置を有し、それぞれの特定位置に対応する感情値を増減する変更操作部15を有することが好ましい。なお、変更操作部15は、4個の起区分単位、4個の承区分単位、4個の転区分単位、及び4個の結区分単位に対応して有してもよく、又は1個又は2個としてもよい。また、本実施例では、変更操作部15をグラフ14とは別に表示しているが、グラフ14の任意の位置を変更操作部15としてもよい。
【0024】
図5は、変更操作部の変更を示すイメージ図である。
図5(a)に示すように、最初の承区分単位である「承1」を特定位置とする変更操作部15を指示することで、感情値8であることが表示され、「承1」を特定位置とする変更操作部15を
図5(b)に示すように感情値4に変更することで、グラフ14が変更される。
このように、ストーリーの起承転結の順を時系列軸としたグラフ14の中で、時系列軸の特定位置に対応する感情値を増減するため、ストーリー全体の感情値を把握した上で、ストーリーの変更を行うことができる。
また、いずれかの特定位置に対応する感情値をユーザが増減させると、増減させた特定位置に隣接する感情値をコンピュータが増減させるため、ストーリー全体としての感情値の連続性を担保して、ストーリーの変更を行うことができる。
【0025】
以上のように、本実施例によれば、感情値グラフ表示ステップ31、36で表示する変更操作部15をユーザが変更することで感情値を変更でき、感情値を変更することで、変更された感情値によるプロットをAIから受けることができるため、ユーザが意図するストーリーに自由に変更することができる。
また、本実施例によれば、コンピュータが、テーマに沿ったログラインと、要求するログライン数とを求めるログラインプロンプトをAIに送信するため、ユーザは、テーマを入力するだけで、複数のログラインを得ることができ、ユーザが意図するログラインを選択することができる。
本発明によれば、感情値を変更することで、変更された感情値によるプロットをAIから受けることができるため、ユーザが意図するストーリーに自由に変更することができる。