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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025171782
(43)【公開日】2025-11-20
(54)【発明の名称】釣糸巻取部品
(51)【国際特許分類】
   A01K 97/06 20060101AFI20251113BHJP
   A01K 97/00 20060101ALI20251113BHJP
【FI】
A01K97/06 502
A01K97/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024077443
(22)【出願日】2024-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002439
【氏名又は名称】株式会社シマノ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】田中 綾一
【テーマコード(参考)】
2B109
【Fターム(参考)】
2B109BA12
2B109FA10
(57)【要約】
【課題】釣糸の巻き取り後に釣糸を容易に廃棄することができるとともに、市販スプールを簡単に着脱することができる釣糸巻取部品が、提供される。
【解決手段】釣糸巻取部品4は、回転体12と、カバー部材14とを備える。回転体12は、駆動装置2によって回転駆動される。回転体12は、軸部20と、軸部20から径方向外側に突出する第1フランジ部21とを含む。カバー部材14は、第1フランジ部21と軸部20の軸方向に向かい合って配置される。カバー部材14は、軸部20に対して着脱可能に取り付けられる。カバー部材14は、釣糸を周囲に巻回可能な胴部30を含み、胴部30が第1フランジ部21と隣接する第1状態と、胴部30が第1フランジ部21と軸方向に間隔を隔てて配置され胴部30と第1フランジ部21との間隔内に配置可能なスプール40を抜け止めする第2状態と、に選択的に軸部に着脱可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部と、前記軸部から径方向外側に突出する第1フランジ部とを含み、駆動装置によって回転駆動される回転体と、
前記第1フランジ部と前記軸部の軸方向に向かい合って配置され、前記軸部に対して着脱可能に取り付けられるカバー部材と、
を備え、
前記カバー部材は、釣糸を周囲に巻回可能な胴部を含み、前記胴部が前記第1フランジ部と隣接する第1状態と、前記胴部が前記第1フランジ部と前記軸方向に間隔を隔てて配置され前記間隔内に配置可能なスプールを抜け止めする第2状態と、に選択的に前記軸部に着脱可能である、
釣糸巻取部品。
【請求項2】
前記胴部は少なくとも前記第1状態において前記第1フランジ部に向かって縮径するテーパ部を含む、
請求項1に記載の釣糸巻取部品。
【請求項3】
前記カバー部材は、前記第1状態において第1姿勢をとり、前記第2状態において前記第1姿勢から反転させた第2姿勢をとる、
請求項1または2に記載の釣糸巻取部品。
【請求項4】
前記カバー部材の前記テーパ部は、前記第1状態において前記テーパ部から径方向外側に突出する第2フランジ部を含み、
前記第2フランジ部は、前記第1フランジ部と前記軸方向に間隔を隔てて配置されている、
請求項2に記載の釣糸巻取部品。
【請求項5】
前記カバー部材は、前記テーパ部の外周面において前記軸方向に延びる複数の突起を含み、
前記複数の突起は、前記軸部の周方向に互いに間隔を隔てて配置されている、
請求項2に記載の釣糸巻取部品。
【請求項6】
前記カバー部材は、前記第2状態のときに、前記間隔内に配置される前記スプールを前記第1フランジ部に向けて押圧する、請求項1又は2に記載の釣糸巻取部品。
【請求項7】
前記カバー部材は、前記軸方向に延び前記軸部が挿入される孔部を含み、
前記孔部は、径方向内側に向かって延びる第1係合部を含み、
前記軸部は、前記軸部の周方向に延び前記第1係合部と係合して前記カバー部材の前記軸方向の移動を規制する規制部と、前記軸方向に延び前記第1係合部を前記規制部に案内するガイド溝と、を含む、
請求項1又は2に記載の釣糸巻取部品。
【請求項8】
前記軸部は、前記軸方向に延び前記軸部に対して前記カバー部材が回転することを規制する回り止め部をさらに含み、
前記孔部は、前記第1係合部と前記周方向に間隔を隔てて配置され、前記回り止め部に係合して回り止めされる第2係合部をさらに含む、
請求項7に記載の釣糸巻取部品。
【請求項9】
前記カバー部材は、前記軸方向に延び前記軸部が挿入される孔部を含み、
前記孔部は、径方向内側に向かって延びる突起を含み、
前記軸部は、前記突起が係合する螺旋溝を含む、
請求項1又は2に記載の釣糸巻取部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣糸巻取部品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、魚釣用リールのスプールに巻き付けられた釣糸を廃棄或いは保管するための釣糸巻取装置が知られている。例えば、特許文献1の釣糸巻取装置は、釣糸を巻き取る釣糸巻取部品を備える。釣糸巻取装置では、拡径部を有する釣糸巻取部品の糸巻部に釣糸を巻き取り、糸巻部から釣糸を抜き取ることで、スプールに巻き付けられた釣糸の廃棄が可能である。また、特許文献1の釣糸巻取部品では、塩抜き用の市販スプール或いは市販の釣糸が巻き付けられていた空のスプールに魚釣用リールのスプールに巻き付けられた釣糸を巻き取ることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2023-90356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の釣糸巻取部品では、魚釣用リールのスプールに巻き付けられた釣糸を市販スプールに巻き取る場合、糸巻部に釣糸巻取部品専用の専用スプールを固定して、さらに専用スプールの上に市販スプールを固定する必要がある。このため、魚釣用リールのスプールに巻き付けられた釣糸を市販スプールに巻き取る場合、釣糸巻取部品専用の専用スプールを用意する必要がある。また、専用スプールを固定するのに別途用意したボルトとナットを用いる必要があり、釣糸巻取部品への専用スプールの着脱が面倒である。
【0005】
本発明の目的は、釣糸の巻き取り後に釣糸を容易に廃棄することができるとともに、市販スプールを簡単に着脱することができる釣糸巻取部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面に関して、釣糸巻取部品は、回転体と、カバー部材とを備える。回転体は、駆動装置によって回転駆動される。回転体は、軸部と、軸部から径方向外側に突出する第1フランジ部とを含む。カバー部材は、第1フランジ部と軸部の軸方向に向かい合って配置される。カバー部材は、軸部に対して着脱可能に取り付けられる。カバー部材は、釣糸を周囲に巻回可能な胴部を含み、胴部が第1フランジ部と隣接する第1状態と、胴部が第1フランジ部と軸方向に間隔を隔てて配置され胴部と第1フランジ部との間隔内に配置可能なスプールを抜け止めする第2状態と、に選択的に軸部に着脱可能である、
【0007】
本発明の釣糸巻取部品では、カバー部材は、第1状態と第2状態とに選択的に回転体の軸部に着脱可能である。第1状態では、カバー部材の胴部は、第1フランジ部に隣接して配置されるので、例えば廃棄したい釣糸を胴部に巻き取り、巻き取り後にカバー部材を回転体から取り外してカバー部材の胴部から釣糸を取り出すことで、釣糸を容易に廃棄することができる。また、第2状態では、カバー部材は、軸部に配置可能なスプールを抜け止めする。これにより、例えば、胴部と第1フランジ部との間隔内に配置された市販スプールをカバー部材で抜け止めできるので、カバー部材を用いて市販スプールを簡単に着脱することができる。
【0008】
本発明の第2の側面に関して、第1の側面に係る釣糸巻取部品では、胴部は少なくとも1状態において前第1フランジ部に向かって縮径するテーパ部を含む。この場合は、例えば胴部に巻き取った釣糸を胴部から容易に取り出すことができる。
【0009】
本発明の第3の側面に関して、第1又は第2の側面に係る釣糸巻取部品では、カバー部材は、第1状態において第1姿勢をとり、第2状態において第1姿勢から反転させた第2姿勢をとる。この場合は、軸部の軸方向の寸法が大きくなることを抑制できる。
【0010】
本発明の第4の側面に関して、第2の側面に係る釣糸巻取部品では、カバー部材のテーパ部は、第1状態においてテーパ部から径方向外側に突出する第2フランジ部を含む。第2フランジ部は、第1フランジ部と軸方向に間隔を隔てて配置される。この場合は、例えば釣糸をテーパ部に巻き取る際に、釣糸がテーパ部からはみ出すことを抑制できる。
【0011】
本発明の第5の側面に関して、第2の側面に係る釣糸巻取部品では、カバー部材は、テーパ部の外周面において軸方向に延びる複数の突起を含む。複数の突起は、軸部の周方向に互いに間隔を隔てて配置される。この場合は、テーパ部に巻き取られた釣糸がテーパ部から抜き取り易くなるとともに、複数の突起がカバー部材を手で着脱する際の滑り止めとして機能する。
【0012】
本発明の第6の側面に関して、第1から第5の側面のいずれか1つに係る釣糸巻取部品では、カバー部材は、第2状態のときに、胴部と第1フランジ部との間隔内に配置されるスプールを第1フランジ部に向けて押圧する。この場合は、第1フランジ部とカバー部材とによってスプールを固定することができる。
【0013】
本発明の第7の側面に関して、第1から第6の側面のいずれか1つに係る釣糸巻取部品では、カバー部材は、軸方向に延び軸部が挿入される孔部を含む。孔部は、径方向内側に向かって延びる第1係合部を含む。軸部は、軸部の周方向に延び第1係合部と係合してカバー部材の軸方向の移動を規制する規制部と、軸方向に延び第1係合部を規制部に案内するガイド溝とを含む。この場合は、カバー部材の軸方向の移動を簡単な構成で抑制することができる。
【0014】
本発明の第8の側面に関して、第7の側面に係る釣糸巻取部品では、軸部は、軸方向に延び軸部に対してカバー部材が回転することを規制する回り止め部をさらに含む。孔部は、第1係合部と周方向に間隔を隔てて配置され、回り止め部に係合して回り止めされる第2係合部をさらに含む。この場合は、カバー部材が周方向に回転することを簡単な構成で抑制することができる。
【0015】
本発明の第9の側面に関して、第1から第6の側面のいずれか1つに係る釣糸巻取部品では、カバー部材は、軸方向に延び軸部が挿入される孔部を含む。孔部は、径方向内側に向かって延びる突起を含む。軸部は、突起が係合する螺旋溝を含む。この場合は、カバー部材を軸部に簡単に着脱できる。また、カバー部材が第2姿勢で軸部に取り付けられた状態において、カバー部材と第1フランジ部との軸方向の間隔を任意の間隔に調整することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、釣糸の巻き取り後に釣糸を容易に廃棄することができるとともに、市販スプールを簡単に着脱することができる釣糸巻取部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】釣糸巻取装置の斜視図。
図2】釣糸巻取装置の部分断面図。
図3】カバー部材が第1姿勢で軸部に装着された状態のカバー部材と軸部の斜視図。
図4】カバー部材が第1姿勢で軸部に装着された状態のカバー部材と軸部の断面斜視図。
図5】カバー部材の斜視図。
図6】釣巻取部品の分解斜視図。
図7】カバー部材が第2姿勢で軸部に装着された状態の釣糸巻取装置の部分断面図。
図8】回転体の変形例を説明するための図。
図9】第2実施例に係る釣糸巻取装置の部分断面図。
図10】第2実施例に係る回転体の斜視図
図11】第2実施例に係るカバー部材の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る釣糸巻取部品を備える釣糸巻取装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、釣糸巻取装置1の斜視図である。図2は、釣糸巻取装置1の断面図である。釣糸巻取装置1は、図示しない魚釣用リールのスプールに巻き付けられた釣糸を廃棄或いは保管するために用いられる。
【0019】
図1に示すように、釣糸巻取装置1は、駆動装置2と、釣糸巻取部品4とを備える。駆動装置2は、ハウジング6と、モータ8と、操作スイッチ10とを有する。モータ8は、ハウジング6の内部に配置される。モータ8は、回転軸8aを有する。
【0020】
操作スイッチ10は、モータ8の回転をオンオフするために用いられる。操作スイッチ10が押圧された場合、モータ8が回転する。操作スイッチ10の押圧が解除された場合、モータ8の回転が停止する。
【0021】
釣糸巻取部品4は、駆動装置2に接続されている。以下の説明では、駆動装置2に対して釣糸巻取部品4が位置する側を上、その反対側を下として説明する。釣糸巻取部品4は、回転体12と、カバー部材14とを備える。
【0022】
回転体12は、駆動装置2によって回転駆動される。回転体12は、モータ8の回転軸8aに固定されている。回転体12は、モータ8の回転軸8aと一体的に回転する。
【0023】
回転体12は、軸部20と、第1フランジ部21とを有する。軸部20は、モータ8の回転軸8aに固定されている。軸部20は、モータ8の回転軸8aの軸方向に沿って延びている。軸部20は、ハウジング6の内部と外部とに亘って延びている。軸部20の軸方向(以下、単に軸方向と記す)は、モータ8の回転軸8aの軸方向と一致する。なお、以下の説明では、軸方向と直交する方向を径方向、軸部20の軸周りを方向を周方向と呼ぶ。
【0024】
図2から図6に示すように、軸部20は、第1軸部22と、第2軸部23と、規制部24a,24bと、ガイド溝25a,25bと、回り止め部26a~26dと、溝27a,27bとを有する。
【0025】
第1軸部22は、ハウジング6の内部に配置されている。第1軸部22は、モータ8の回転軸8aに固定されている。
【0026】
第2軸部23は、第1軸部22の上方に配置されている。第2軸部23は、第1軸部22の上端から上方に延びている。第2軸部23は、ハウジング6の外側に配置されている。第2軸部23は、中空状に形成されている。第2軸部23の外径は、第1軸部22の外径よりも大きい。第2軸部23の上端は、上方に向かって開口している。
【0027】
図3図4及び図6に示すように、規制部24a,24bは、第2軸部23に配置されている。規制部24a,24bは、第2軸部23の先端よりも下方に配置されている。規制部24a,24bは、第2軸部23の外周面に配置されている。規制部24a,24bは、溝形状であり、径方向内側に向かって凹む。規制部24a,24bは、軸部20の周方向に延びている。規制部24a,24bは、カバー部材14と係合してカバー部材14の軸方向の移動を規制する。本実施形態では、規制部24a,24bは、径方向に対向する位置に一対設けられている。
【0028】
図3及び図6に示すように、ガイド溝25a,25bは、第2軸部23に配置されている。ガイド溝25a,25bは、規制部24a,24bのよりも上方に配置されている。ガイド溝25a,25bは、第2軸部23の外周面に配置されている。ガイド溝25a,25bは、軸方向に延びている。ガイド溝25a,25bは、溝形状であり、径方向内側に向かって凹む。ガイド溝25aは、規制部24aの周方向の一端に接続されている。ガイド溝25bは、規制部24bの周方向の一端に接続されている。ガイド溝25a,25bは、径方向に対向する位置に一対設けられている。
【0029】
図4に示すように、回り止め部26a~26dは、第2軸部23に配置されている。回り止め部26a~26dは、軸部20に対してカバー部材14が回転することを規制する。回り止め部26a~26dは、第2軸部23の外周面に配置されている。回り止め部26a~26dは、軸方向に延びている。回り止め部26a~26dは、溝形状であり、径方向内側に向かって凹む。回り止め部26a~26dは、軸方向から見て円弧状である。回り止め部26a~26dは、規制部24a,24b及びガイド溝25a,25bと周方向に間隔を隔てた位置に配置されている。回り止め部26bは、回り止め部26aと径方向に対向する位置に設けられている。回り止め部26dは、回り止め部26cと径方向に対向する位置に設けられている。
【0030】
図4に示すように、溝27a,27bは、回り止め部26a~26bと同様の形状を有する。溝27a,27bは、回り止め部26a~26bと周方向に間隔を隔てて配置されている。溝27aは、周方向において、回り止め部26dと規制部24bの間に配置されている。溝27bは、周方向において、回り止め部26cと規制部24aの間に配置されている。
【0031】
第1フランジ部21は、軸部20から径方向外側に突出する。第1フランジ部21は、ハウジング6の外側に配置されている。第1フランジ部21は、軸部20おける第1軸部22と第2軸部23の境界付近の外周面から径方向外側に延びている。
【0032】
カバー部材14は、第1フランジ部21と軸方向に向かい合って配置される。カバー部材14は、第1フランジ部21の上方に配置される。カバー部材14は、筒状に形成されている。カバー部材14は、軸部20に対して着脱可能に取り付けられる。カバー部材14は、図2に示す第1状態と、図7に示す第2状態とに選択的に軸部20に着脱可能である。カバー部材14は、第1状態において第1姿勢をとり、第2状態において第1姿勢から反転させた第2姿勢をとる。第2姿勢は、カバー部材14を第1姿勢から上下に反転させた姿勢である。カバー部材14は、軸部20に取り付けられた状態において、回転体12と一体的に回転する。
【0033】
カバー部材14は、胴部30と、第2フランジ部31と、複数の突起32と、孔部33とを有する。胴部30は、釣糸を周囲に巻回可能である。カバー部材14は、第1状態において胴部30が第1フランジ部21と隣接し、第2状態において胴部30が第1フランジ部21と軸方向に間隔を隔てて配置され胴部30と第1フランジ部21との間隔内に配置可能なスプール40を抜け止めする。
【0034】
胴部30は、テーパ部30aを含む。テーパ部30aは、軸方向に延びている。テーパ部30aは、第1姿勢のときに第1フランジ部21に隣接して配置される。テーパ部30aは、第1姿勢のときに第1フランジ部21に向かって縮径する。すなわち、テーパ部30aは、第2姿勢のときに第1フランジ部21に向かって拡径する。テーパ部30aは、第1姿勢で軸部20に取り付けられた状態において、第1フランジ部21と接触している。テーパ部30aは、第1姿勢で軸部20に取り付けられた状態において、糸巻き胴部として機能する。すなわち、カバー部材14が第1姿勢で軸部20に取り付けられた状態において、魚釣用リールのスプールに巻き付けられた釣糸は、駆動装置2の駆動に伴いテーパ部30aに巻き取られる。
【0035】
図7に示すように、カバー部材14は、第2姿勢のときに、第1フランジ部21と軸方向に間隔を隔てて配置される。カバー部材14は、第2姿勢のときに、軸部20に配置可能なスプール40を抜け止めする。スプール40は、例えば、塩抜き用の市販スプール、釣糸を保管するための市販スプール、或いは市販の釣糸が巻き付けられていた空の市販スプールなどのスプールである。カバー部材14は、第2姿勢で軸部20に取り付けられた状態において、軸部20に配置されるスプール40を第1フランジ部21に向けて押圧するように構成されている。すなわち、カバー部材14が第2姿勢で軸部20に取り付けられた状態において、スプール40は、第1フランジ部21とカバー部材14とによって挟持される。これにより、スプール40は、回転体12と一体的に回転する。
【0036】
なお、第2軸部23の規制部24a,24b、ガイド溝25a,25b、回り止め部26a~26d、及び溝27a,27bは、軸部20にスプール40が配置された状態において、スプール40から露出している。
【0037】
第2フランジ部31は、テーパ部30aから径方向外側に突出する。第2フランジ部31は、第1姿勢のときに、テーパ部30aの上端から径方向外側に延びている。第2フランジ部31は、第1フランジ部21と軸方向に間隔を隔てて配置される。第2フランジ部31は、第1フランジ部21の上方に配置されている。第2フランジ部31の外径は、第1フランジ部21の外径よりも小さい。
【0038】
複数の突起32は、テーパ部30aの外周面において軸方向に延びている。複数の突起32は、テーパ部30aの外周面において、径方向外側に突出する。複数の突起32は、周方向に互いに間隔を隔てて配置されている。複数の突起32は、テーパ部30aに巻き取られた釣糸をテーパ部30aから抜き取り易くするとともに、カバー部材14を手で着脱する際の滑り止めとして機能する。
【0039】
孔部33は、軸方向に延びている。孔部33は、軸部20の第2軸部23が挿入される。孔部33は、テーパ部30aの内側に配置されている。図2に示すように、孔部33の外周側には、第2フランジ部31から軸方向に凹むように形成された環状の溝42が形成されている。溝42は、径方向において、孔部33とテーパ部30aとの間に配置されている。溝42は、軸方向の一方に向かって開口している。
【0040】
孔部33は、第1係合部34a,34bと、第2係合部35a,35bとを有する。第1係合部34a,34bは、孔部33の内周面に配置されている。第1係合部34a,34bは、径方向内側に向かって延びている。第1係合部34a,34bは、孔部33の内周面において、第2フランジ部31に近い位置に配置されている。第1係合部34a,34bは、径方向から見て、第2フランジ部31と重なる。第1係合部34a,34bは、径方向に対向する位置に一対設けられている。
【0041】
第1係合部34a,34bは、規制部24a,24bと係合して、カバー部材14の軸方向の移動を規制する。ガイド溝25a,25bは、第1係合部34a,34bを規制部24a,24bに案内する。詳細には、カバー部材14を第1姿勢又は第2姿勢で軸部20に装着する際は、カバー部材14の第1係合部34a,34bをガイド溝25a,25bから挿入して規制部24a,24bに隣接する位置まで移動させた後で、カバー部材14を周方向に回転させて、第1係合部34a,34bを規制部24a,24bに移動させる。これにより、カバー部材14の軸方向の移動が規制される。
【0042】
第2係合部35a,35bは、孔部33の内周面に配置されている。第2係合部35a,35bは、径方向内側に向かって延びている。第2係合部35a,35bは、孔部33の内周面において、第2フランジ部31に近い位置に配置されている。第2係合部35a,35bは、径方向から見て、第2フランジ部31と重なる。第2係合部35a,35bは、軸方向から見て円弧状である。第2係合部35a,35bは、第1係合部34a,34bと周方向に間隔を隔てて配置されている。第2係合部35a,35bは、径方向に対向する位置に一対設けられている。
【0043】
第2係合部35a,35bは、回り止め部26a,26bに係合する。カバー部材14が第1姿勢で軸部20に取り付けられた状態において、第2係合部35a,35bが回り止め部26a,26bに係合することで軸部20に対してカバー部材14が回転することを規制する。詳細には、第1姿勢におけるカバー部材14を周方向に回転させて、第1係合部34a,34bを規制部24a,24bに移動させたときに、第2係合部35a,35bが回り止め部26a,26bに係合する。これにより、カバー部材14が軸部20に対して回転することを規制する。カバー部材14が第2姿勢で軸部20に取り付けられた状態では、第2係合部35a,35bが回り止め部26c,26dに係合することで軸部20に対してカバー部材14が回転することを規制する。
【0044】
なお、カバー部材14を第1姿勢で軸方向に移動させる際は、回り止め部26c,26dに第2係合部35a,35bが配置される。これにより、カバー部材14の第1係合部34a,34bをガイド溝25a,25bから挿入するときにおいて、第2係合部35a,35bが第2軸部23と干渉することを防止できる。また、カバー部材14を第2姿勢で軸方向に移動させる際は、溝27a,27bに第2係合部35a,35bが配置される。
【0045】
上記構成の釣糸巻取装置1の釣糸巻取部品4では、カバー部材14は、第1姿勢と第2姿勢とに選択的に回転体12に着脱可能である。第1姿勢では、カバー部材14は、第1フランジ部21に隣接して配置され第1フランジ部21に向かって縮径するテーパ部30aを含む。このため、例えば廃棄したい釣糸をテーパ部30aに巻き取り、巻き取り後にカバー部材14を回転体12から取り外してカバー部材14のテーパ部30aから釣糸を取り出すことで、釣糸を容易に廃棄することができる。また、第2姿勢では、カバー部材14は、軸部20に配置可能なスプール40を抜け止めする。これにより、例えば、軸部20に配置された市販スプール40をカバー部材14で抜け止めできるので、カバー部材14を用いて市販スプール40を簡単に着脱することができる。
【0046】
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0047】
第1係合部34a,34b、第2係合部35a,35b、ガイド溝25a,25b、及び回り止め部26a~26dは、少なくとも1つあればよい。
【0048】
軸部20は、形状が変更されてもよい。図8に示すように、軸部20は、規制部24a,24bに替えて、第1係合部34a,34b(突起の一例)が係合する螺旋溝28を有してもよい。螺旋溝28は、軸部20の外周面に形成されている。螺旋溝28は、カバー部材14が第1姿勢及び第2姿勢のいずれの姿勢においても、第1係合部34a,34bと係合可能である。
【0049】
カバー部材14は、軸部20にねじ締結されてもよい。この場合、カバー部材14の孔部33の内周面に雌ねじを設けて、第2軸部23の外周面に雌ねじと螺合する雄ねじを設けてもよい。
【0050】
図9から図11に示す第2実施例では、カバー部材14は、隔螺式の係合構造によって軸部20に取り付けられる。詳細には、第2実施例に係る軸部20の第2軸部23は、断面が非円形(ここでは小判状)である。第2軸部23は、1対の円弧部51と、1対の欠円部52と、螺旋溝53とを有する。
【0051】
1対の円弧部51及び1対の欠円部52は、第2軸部23の外周面に配置されている。1対の欠円部52は、1対の円弧部51の間に配置されている。1対の欠円部52は、軸方向に沿って直線状に延びている。螺旋溝53は、第2軸部23の外周面において、部分的に周方向に延びている。螺旋溝53は、1対の円弧部51に配置されている。螺旋溝53は、1対の円弧部51の外周面に沿うように螺旋状に周方向に延びている。
【0052】
カバー部材14は、螺旋溝53に係合する突起56,57を含む。突起56,57は、孔部33から径方向内側に向かって延びている。突起56,57は、螺旋溝53に沿うように周方向に延びている。突起56,57は、カバー部材14が第1姿勢及び第2姿勢のいずれの姿勢においても、螺旋溝53と係合可能である。第2実施例では、突起56,57を1対の欠円部52に合わせることで、カバー部材14を軸部20から容易に着脱できる。また、第2姿勢におけるカバー部材14の軸方向の位置調整を容易にできる。
【0053】
第2実施例では、図9に示すように、ハウジング6は、リブ6aを有する。リブ6aは、ハウジング6の外周面において径方向外側に延びている。リブ6aは、回転体12の筒部29の内周側に配置される。筒部29は、第1フランジ部21の外周縁からハウジング6に向かって軸方向に延びている。筒部29は、ハウジング6に向かって開口している。ハウジング6の一部及びモータ8の一部は、筒部29に収容されている。リブ6aは、筒部29の開口を塞ぐように筒部29と径方向に対向して配置されている。リブ6aは、ハウジング6と回転体12との径方向の隙間に釣糸が入り込むことを防止する。
【符号の説明】
【0054】
2 駆動装置
4 釣糸巻取部品
12 回転体
14 カバー部材
20 軸部
21 第1フランジ部
24a,24b 規制部
25a,25b ガイド溝
26a~26d 回り止め部
30 テーパ部
31 第2フランジ部
32 複数の突起
33 孔部
34a,34b 第1係合部
35a,35b 第2係合部
40 スプール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11