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特開2025-17351コーティング製品塗布デバイスをリンスするためのプロセスおよび関連デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025017351
(43)【公開日】2025-02-05
(54)【発明の名称】コーティング製品塗布デバイスをリンスするためのプロセスおよび関連デバイス
(51)【国際特許分類】
   B05D 3/10 20060101AFI20250129BHJP
   B05C 11/10 20060101ALI20250129BHJP
   B05C 11/00 20060101ALI20250129BHJP
   B05B 15/55 20180101ALI20250129BHJP
【FI】
B05D3/10 F
B05C11/10
B05C11/00
B05B15/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024117719
(22)【出願日】2024-07-23
(31)【優先権主張番号】2307938
(32)【優先日】2023-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】509003265
【氏名又は名称】エクセル インダストリーズ
【氏名又は名称原語表記】EXEL INDUSTRIES
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ティボー・コグノン
【テーマコード(参考)】
4D073
4D075
4F042
【Fターム(参考)】
4D073AA01
4D073BB01
4D073BB03
4D073CC03
4D073CC07
4D075BB65X
4D075BB65Z
4D075BB69X
4D075BB69Z
4F042BA06
4F042BA11
4F042CA01
4F042CB02
4F042CB08
4F042CB19
4F042CC04
4F042CC08
4F042DH09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】コーティング製品塗布デバイスをリンスする、より環境に優しい方法を提供する。
【解決手段】計量デバイス10およびコーティング製品塗布器13を含むコーティング製品塗布デバイス12をリンスするための方法である。計量デバイス10は、ガス供給チャネル20および溶剤供給チャネル22に接続された入口26と、塗布器13に接続された出口28とを有する計量ポンプ14を含む。供給チャネルの各々は、それぞれの弁40、42を設けられる。方法は、計量ポンプ14の少なくとも1つの吸引段階の間に、計量ポンプによってボリュームを吸引する少なくとも1つのステップを含み、少なくとも1つの吸引段階の間に吸引されたボリュームがガスおよび溶剤を代わる代わる含むように、弁40、42は少なくとも1つの吸引段階の間に代わる代わる開構成になる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティング製品塗布デバイス(12、112)をリンスするための方法であって、計量デバイス(10、110)とコーティング製品塗布器(13、113)とを含み、前記計量デバイス(10、110)は入口(26、126)および出口(28、128)を有する計量ポンプ(14、114)を含み、前記入口(26、126)は、ガス供給チャネル(20、120)および溶剤供給チャネル(22、122)に接続され、前記出口(28、128)は、前記コーティング製品塗布器(13、113)に接続され、前記ガス供給チャネル(20、120)には、ガス弁(40、140)が設けられ、前記溶剤供給チャネル(22、122)には、溶剤弁(42、142)が設けられ、前記ガス弁および溶剤弁(40、42、140、142)の各々は、前記弁(40、42、140、142)がガスまたは溶剤それぞれの前記入口への通行を阻止する少なくとも1つの閉構成と、前記弁(40、42、140、142)がガスまたは溶剤それぞれの前記入口への前記通行を許容する少なくとも1つの開構成とを有し、前記方法は、前記計量ポンプ(14、114)の少なくとも1つの吸引段階の間に前記計量ポンプ(14、114)によってボリュームを吸引する少なくとも1つのステップを含み、前記少なくとも1つの吸引段階の間に吸引された前記ボリュームがガスおよび溶剤を交互に含むように、前記ガス弁(40、140)および前記溶剤弁(42、142)は前記少なくとも1つの吸引段階の間に交互に前記開構成になり、
前記方法は、前記計量ポンプ(14、114)によって前記吸引の間に吸引された前記ボリュームの検出を含み、吸引中、溶剤が前記計量ポンプ(14、114)によって吸引されるとき、モニタリングモジュール(50、150)によってモニタされる、吸引された溶剤の量が所望の量に到達すると、制御モジュール(48、148)が前記閉構成に切り替えるための命令を前記溶剤弁に送信し、次いで前記開構成に切り替えるための命令を前記ガス弁に送信し、次いで前記モニタリングモジュール(50、150)によってモニタされる吸引されたガスの量が所望の量に到達すると、前記制御モジュール(48、148)が前記閉構成に切り替えるための命令を前記ガス弁に送信し、次いで前記開構成に切り替えるための命令を前記溶剤弁に送信する、以下同様の、方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの吸引段階は、以下の順序で以下のステップ、すなわち、前記ガス弁(40、140)および前記溶剤弁(42、142)のうちの第1の弁を開放するステップと、前記計量ポンプ(14、114)によって第1のボリュームのガスまたは溶剤を吸引するステップと、前記第1の弁を閉止するステップと、前記ガス弁(40、140)および前記溶剤弁(42、142)のうちの第2の弁を開放するステップであって、前記第2の弁は前記第1の弁と異なる、ステップと、前記計量ポンプ(14、114)によって第2のボリュームのガスまたは溶剤を吸引するステップと、前記第2の弁を閉止するステップとを含み、前述のステップは少なくとも1つの吸引段階を通して繰り返される、請求項1に記載のリンス方法。
【請求項3】
前記吸引は、前記計量ポンプ(14、114)によるガスの吸引および溶剤の吸引を含む吸引周期を含み、前記吸引周期は前記吸引段階を通して繰り返される、請求項1または2に記載のリンス方法。
【請求項4】
前記計量ポンプ(14、114)によって前記吸引の間に吸引された前記ボリュームは、前記吸引されたボリュームに対するセンサ(46、146)、または前記計量ポンプ(14、114)の変位に対するセンサによって検出される、請求項1または2に記載のリンス方法。
【請求項5】
前記計量デバイスは、前記それぞれの成分製品の少なくとも2つの供給チャネル(16、18、116、118)をさらに含む、請求項1または2に記載のリンス方法。
【請求項6】
前記計量ポンプ(14、114)はピストンポンプである、請求項1または2に記載のリンス方法。
【請求項7】
前記ガス供給チャネル(120)には、圧縮器(164)が設けられ、前記圧縮器(164)は、前記ガス弁(140)の上流の前記計量ポンプ(114)の前記入口(126)への前記ガスを圧縮するのに適しており、前記溶剤供給チャネル(122)には、二次溶剤ポンプ(166)が設けられ、前記二次溶剤ポンプ(166)は、前記計量ポンプ(114)の前記入口(126)への溶剤をポンピングするのに適しており、前記二次溶剤ポンプ(166)は、前記溶剤弁(142)の上流に配置される、請求項1または2に記載のリンス方法。
【請求項8】
前記計量デバイス(12、112)は、前記計量ポンプ(14、114)の前記出口(28、128)の下流に混合器(45、145)を含む、請求項1または2に記載のリンス方法。
【請求項9】
前記混合器(45、145)は、前記計量ポンプ(14、114)の前記出口に近接して配置される、請求項8に記載のリンス方法。
【請求項10】
計量デバイス(10、110)とコーティング製品塗布器(13、113)とを含むコーティング製品塗布デバイス(12、112)であって、前記計量デバイス(10、110)は、計量ポンプ(14、114)と、ガス供給チャネル(20、120)および溶剤供給チャネル(22、122)と、制御モジュール(48、148)とを含み、前記計量ポンプ(14、114)は、入口(26、126)および出口(28、128)を有し、前記入口(26、126)は、前記ガス供給チャネル(20、120)および前記溶剤供給チャネル(22、122)に接続され、前記出口(28、128)は、前記コーティング製品塗布器(13、113)に接続され、前記ガス供給チャネル(20、120)には、ガス弁(40、140)が設けられ、前記溶剤供給チャネル(22、122)には、溶剤弁(42、142)が設けられ、前記ガス弁および溶剤弁(40、42、140、142)の各々は、前記弁(40、42、140、142)がガスまたは溶剤それぞれの前記入口への通行を阻止する少なくとも1つの閉構成と、前記弁(40、42、140、142)がガスまたは溶剤それぞれの前記入口への前記通行を許容する少なくとも1つの開構成とを有し、前記制御モジュール(48、148)は、前記ガス弁(40、140)および前記溶剤弁(42、142)を制御するのに適しており、吸引される溶剤の量および吸引されるガスの量は、モニタリングモジュール(50、150)によってモニタされ、前記制御モジュール(48、148)および前記モニタリングモジュール(50、150)は、請求項1または2に記載の方法の少なくとも1つの吸引ステップに従って吸引を実施するように構成される、コーティング製品塗布デバイス(12、112)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量デバイスを含むコーティング製品塗布デバイスをリンスするための方法および関連デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
コーティング製品塗布デバイスをリンスするために、溶剤が、たとえば、塗布デバイスに注入される。
【0003】
しかしながら、そのような方法は、多くの溶剤を使用する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、コーティング製品塗布デバイスをリンスする、より環境に優しい方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的のために、本発明は、計量デバイスおよびコーティング製品塗布器を含むコーティング製品塗布デバイスをリンスするための方法に関し、計量デバイスは入口および出口を有する計量ポンプを含み、入口はガス供給チャネルおよび溶剤供給チャネルに接続され、出口はコーティング製品塗布器に接続され、ガス供給チャネルはガス弁を設けられ、溶剤供給チャネルは溶剤弁を設けられ、ガス弁および溶剤弁の各々は、弁がガスまたは溶剤それぞれの入口への通行を阻止する少なくとも1つの閉構成と、弁がガスまたは溶剤それぞれの入口への通行を許容する少なくとも1つの開構成とを有し、方法は、計量ポンプの少なくとも1つの吸引段階の間に計量ポンプによってボリュームを吸引する少なくとも1つのステップを含み、少なくとも1つの吸引段階の間に吸引されたボリュームがガスおよび溶剤を代わる代わる含むように、ガス弁および溶剤弁は少なくとも1つの吸引段階の間に代わる代わる開構成になる。
【0006】
それによって、ガスが溶剤に注入される。それによって、乳濁液が作成され、それは塗布デバイスをリンスするために使用される。その結果、リンスに使用される溶剤の量が低減される。
【0007】
本発明の他の有利な態様によれば、リンス方法は、個別にまたはすべての技術的に可能な組合せに従って取られた以下の特徴のうちの1つまたは複数を含み、特徴は以下の通りである。
- 少なくとも1つの吸引段階は、以下の順序で以下のステップ、すなわち、ガス弁および溶剤弁の間の第1の弁を開放するステップと、第1のボリュームに対して計量ポンプによってガスまたは溶剤を吸引するステップと、第1の弁を閉止するステップと、ガス弁および溶剤弁の間の第2の弁を開放するステップであって、第2の弁は第1の弁と異なる、ステップと、第2のボリュームに対して計量ポンプによってガスまたは溶剤を吸引するステップと、第2の弁を閉止するステップとを含み、前記前述のステップは少なくとも1つの吸引段階を通して繰り返される、
- 吸引は、計量ポンプによるガス吸引および溶剤吸引を含む吸引周期を含み、前記吸引周期は吸引段階を通して繰り返される、
- 計量方法は、計量ポンプによって、より詳細には吸引されたボリュームに対するセンサまたは計量ポンプの変位センサによって吸入中の吸引ボリュームを検出することを含む、
- 計量デバイスは、それぞれの成分製品に対して少なくとも2つの供給チャネルをさらに含む、
- 計量ポンプはピストンポンプである、
- ガス供給チャネルは圧縮器を装備され、圧縮器はガス弁の上流の計量ポンプの入口へのガスを圧縮するのに適しており、溶剤供給チャネルは二次溶剤ポンプを装備され、二次溶剤ポンプは計量ポンプの入口へ溶剤をポンピングするのに適しており、二次溶剤ポンプは溶剤弁の上流に配置される、および/または
- 計量デバイスは、計量ポンプの出口の下流にある、より具体的には計量ポンプの出口に隣接して配置された混合器を含む。
【0008】
本発明はさらに、計量デバイスおよびコーティング製品塗布器を含むコーティング製品塗布デバイスに関し、計量デバイスは計量ポンプと、ガス供給チャネルおよび溶剤供給チャネルと、制御モジュールとを含み、計量ポンプは入口および出口を有し、入口はガス供給チャネルおよび溶剤供給チャネルに接続され、出口はコーティング製品塗布器に接続され、ガス供給チャネルはガス弁を設けられ、溶剤供給チャネルは溶剤弁を設けられ、ガス弁および溶剤弁の各々は、弁がガスまたは溶剤それぞれの入口への通行を阻止する少なくとも1つの閉構成と、弁がガスまたは溶剤それぞれの入口への通行を許容する少なくとも1つの開構成とを有し、制御モジュールはガス弁および溶剤弁を制御するのに適しており、制御モジュールは上記で説明されたプロセスの少なくとも1つの吸引ステップに従って吸引を実施するように構成される。
【0009】
本発明は、図面を参照しながら、限定されない単なる例として与えられる以下の説明を読めば、より明確になろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施形態による、リンス中の塗布デバイスの一例の概略図である。
図2】本発明の1つの実施形態による、リンス中の塗布デバイスの一例の概略図である。
図3】本発明による、塗布デバイスのための計量ポンプの一例の図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、コーティング製品塗布デバイス12の第1の例が、図1を参照しながら説明される。
【0012】
コーティング製品は、たとえば、多成分製品である。
【0013】
コーティング製品は、たとえば、塗料である。
【0014】
コーティング製品は、たとえば、1100Cpsと10,000Cpsとの間に含まれる粘度を有する。
【0015】
コーティング製品塗布デバイス12は計量デバイス10を含む。
【0016】
塗布デバイス12は、コーティング製品塗布器13をさらに含む。
【0017】
塗布器13は、たとえば、1つまたは複数のスプレーガン、または1つまたは複数の回転式スプレーボール、または1つまたは複数の堆積弁である。
【0018】
計量デバイス10は、計量ポンプ14を含む。
【0019】
計量デバイス10は、本明細書では、ガス供給チャネル20と溶剤供給チャネル22とを含む。
【0020】
計量デバイス10は、本明細書では、それぞれの成分製品のための複数の供給チャネル16、18をさらに含む。
【0021】
計量デバイス10は、本明細書では、電子デバイス24をさらに含む。
【0022】
計量ポンプ14は、入口26と出口28とを含む。
【0023】
計量ポンプは、液体または気体のいずれかの流体の所与のボリュームをポンピングするのに適している。
【0024】
計量ポンプは、たとえば、10ccと500ccとの間を含む行程容積を有する。
【0025】
計量ポンプは、少なくとも1つの吸引段階を有する。
【0026】
一実施形態では、計量ポンプは、吸引段階と非吸引段階とを有する。
【0027】
吸引段階の間に、計量ポンプの行程容積に対応するボリュームが、入口において計量ポンプに入る。加えて、吸引段階の間に、ポンプの行程容積の第1の部分、本明細書では半分に対応するボリュームが、出口においてポンプから出る。
【0028】
非吸引段階の間に、流体は、入口において計量ポンプに入らない。ポンプの行程容積の第1の部分、本明細書では半分を補充する第2の部分に対応するボリュームが、出口においてポンプから出る。
【0029】
図示の例では、計量ポンプ14は、ピストンポンプである、
【0030】
ピストンポンプは、上記で説明されたように、吸引段階および吸引しない段階で動作する。
【0031】
計量ポンプ14として使用されるピストンポンプの一例が、たとえば、吸引段階の間の図3に示される。
【0032】
計量ポンプは、たとえば、シリンダ70とピストンヘッド72とを含み、ピストンヘッド72は、シリンダ内の可変体積の、上流チャンバ74および下流チャンバ76と呼ばれる2つのチャンバを区切る。
【0033】
入口26は、出口28の反対側に配置される。
【0034】
入口26は、下流チャンバ76に対向する上流チャンバ74の中に開き、出口28は、上流チャンバ74に対向する下流チャンバ76の中に開く。
【0035】
ピストンヘッド72は、本明細書では、排出弁78を設けられる。
【0036】
ピストンヘッドは、上流チャンバ74から下流チャンバ76への流体の通行のための開口80を区切り、排出弁78は、下流チャンバ76から上流チャンバ74への流体の通行を阻止する。
【0037】
排出弁78は、たとえば、ヘッドによって区切られて開口を取り囲むシート82と、シート82上に載るのに適したボール84とを含む。
【0038】
ピストンポンプは、計量ポンプの入口26において配置された吸引弁86をさらに設けられる。
【0039】
吸引弁は、流体が入口26において計量ポンプから離れるのを防止する。
【0040】
吸引弁は、たとえば、入口26を取り囲むシート88と、シート上に載るのに適したボール90とを含む。
【0041】
計量ポンプの吸引段階の間に、ピストンヘッド72が、出口28に向かって移動する。下流チャンバ76内に含有されるボリュームが、出口28を介して放出される。さらに、真空が上流チャンバ74内に生成され、流体が、入口26において、より具体的にはポンプの行程容積に対応して吸引される。
【0042】
より具体的には、吸引弁86のボール90は、負圧が上流チャンバ74内に生成されるためにシート88から離れて移動し、ボール84は、下流チャンバ内の過圧のためにシート82上に載る排出弁78から離れて移動する。
【0043】
計量ポンプの吸引しない段階の間に、ピストンヘッドが、入口26に向かって移動する。流体は、入口26を通って入らない。下流チャンバ76内に含有されるボリュームが、出口28を介して放出される。上流チャンバ74内に含有されるボリュームの一部、本明細書ではボリュームの半分が、下流チャンバ76内に移動する。
【0044】
より具体的には、吸引弁86のボール90は、過圧が上流チャンバ74内に生成されるためにシート88上に載り、排出弁78のボール84は、下流チャンバ76内の負圧のために排出弁のシート82から離れて移動して開口80を開放する。
【0045】
代替的に、吸引段階の間に、計量ポンプの行程容積に対応するボリュームが入口において計量ポンプに入り、流体は出口においてポンプを出ず、吸引しない段階の間に、計量ポンプの行程容積に対応するボリュームが出口においてポンプを出て、流体は入口において計量ポンプに入らない。
【0046】
代替的に、計量ポンプは、開口を有さず、ポンピングチャンバを含む2つの連通しないチャンバを画定するヘッドを含むピストンを含む。計量ポンプの入口および出口は、同じポンピングチャンバ内に配置される。入口および出口は、より具体的には、ヘッドによって区切られる他のチャンバに対向するポンピングチャンバの中に開かれる。入口および出口はそれぞれ、たとえば、逆流防止弁を備えられる。したがって、計量ポンプは、ポンプが、たとえばポンプの行程容積に相当する流体のボリュームを吸引して流体をまったく放出しない吸引段階と、ポンプが流体の前記ボリュームを放出する吸引しない段階とを有する。
【0047】
ピストンポンプの代替に、計量ポンプは、ダイヤフラムポンプまたはボールポンプである。
【0048】
出口28は、コーティング製品塗布器13に接続されるのに適しており、それにより、計量ポンプ14は、コーティング製品塗布器に供給する。
【0049】
入口は、ガス供給チャネル20および/または溶剤供給チャネル22に接続され、必要に応じて、それぞれの複数の成分製品供給チャネル16、18にさらに接続される。
【0050】
図示の例では、コネクタが、入口26において配置される。
【0051】
コネクタは、たとえば、分配ユニットである。
【0052】
コネクタは、供給チャネルの各々に接続される。
【0053】
各成分製品供給チャネル16、18は、対応する成分製品を、たとえば、対応する成分製品を含有する前記供給チャネルに特有のそれぞれのタンク30、32から計量ポンプ14の入口に供給するのに適する。
【0054】
成分製品供給チャネル16、18は、入口の上流で接続点において会合し、接続点は入口に接続される。
【0055】
接続点は、たとえば、入口26に隣接する。
【0056】
代替的に、各成分製品供給チャネル16、18は、互いに別々に入口26に接続される。
【0057】
各成分製品供給チャネル16、18は、それぞれの弁34、36を設けられる。
【0058】
それぞれの弁34、36は、必要に応じて、入口26の上流に、より具体的には接続点の上流に配置される。
【0059】
それぞれの弁34、36は、本明細書では、それぞれのタンク30、32の下流に配置される。
【0060】
各弁34、36は、弁が、前記弁を通る、すなわち本明細書では入口26に向かう、対応する成分製品の通行を阻止する少なくとも1つの閉構成と、弁が、前記弁を通る、すなわち本明細書では入口26に向かう、対応する成分製品の通行を許容する少なくとも1つの開構成とを有する。
【0061】
各弁34、36は、本明細書では、1つの閉構成と複数の開構成とを有する。前記弁を通る対応する成分製品の流量は、開構成に応じて異なる。
【0062】
代替的に、各弁34、36は、本明細書では、1つの閉構成および1つの開構成のみを有する。
【0063】
したがって、供給チャネル内の対応する成分製品の流量は、たとえば供給チャネル上の別のロケーションにおいて、たとえば塗布器13においてまたは出口ライン44上で、たとえば流量制御弁を用いて調整可能である。
【0064】
ガス供給チャネル20は、ガス、より具体的には空気、たとえば圧縮空気を入口26に供給するのに適している。
【0065】
溶剤供給チャネル22は、たとえば、溶剤を含有する溶剤タンク38から入口26に溶剤を供給するのに適している。
【0066】
一実施形態では、溶剤供給チャネルはまた、上記の明細書で説明されたように成分供給チャネルであるものと見なされ、多成分製品は溶剤を含む。
【0067】
ガス供給チャネル20および溶剤供給チャネル22は、たとえば、入口の上流で接続点において会合し、接続点は入口に接続される。接続点は、たとえば、成分製品供給チャネル16、18の接続点と同じであり、すべての供給チャネルが、前記接続点において会合する。
【0068】
代替的に、各供給チャネル16、18、20、22は、互いに別々に入口26に接続される。
【0069】
ガス供給チャネル20は、ガス弁40を設けられる。
【0070】
より具体的には、図示の例では、ガス弁40は、ガス供給チャネル20の上流端において配置される。
【0071】
ガス弁40は、たとえば、計量デバイス10を取り巻く大気からガス、より具体的には空気を取得するのに適している。
【0072】
ガス弁40は、必要に応じて、入口26の上流に、より具体的には接続点の上流に配置される。
【0073】
ガス弁40は、弁が、弁40を通って入口26に向かうガスの通行を阻止する少なくとも1つの閉構成と、弁が、弁40を通って入口26に向かうガスの通行を許容する少なくとも1つの開構成とを有する。
【0074】
弁34、36を参照しながら上記の明細書で説明されたように、ガス弁40は、たとえば、1つの閉構成と複数の開構成とを有するか、または代替的に、1つの閉構成および1つの開構成のみを有する。
【0075】
溶剤供給チャネル22は、溶剤弁42を設けられる。
【0076】
溶剤弁42は、必要に応じて、入口26の上流に、より具体的には接続点の上流に配置される。
【0077】
溶剤弁42は、本明細書では、溶剤タンク38の下流に配置される。
【0078】
溶剤弁42は、弁が、弁42を通って入口に向かう溶剤の通行を阻止する少なくとも1つの閉構成と、弁が、弁42を通って入口26に向かう溶剤の通行を許容する少なくとも1つの開構成とを有する。
【0079】
弁34、36を参照しながら上記で説明されたように、溶剤弁42は、たとえば、1つの閉構成と複数の開構成とを有するか、または代替的に、1つの閉構成および1つの開構成のみを有する。
【0080】
塗布デバイス12は、出口ライン44をさらに含む。
【0081】
出口ライン44は、本明細書では、上流端と下流端との間に延びる。
【0082】
出口ライン44、より具体的には上流端は、計量ポンプ14の出口28に接続される。
【0083】
下流端は、塗布器13に接続される。
【0084】
より具体的には、計量ポンプ14は、計量ポンプ内に含有された製品を出口ライン44内に放出する。
【0085】
計量デバイス10は、計量ポンプの出口28の下流に、より具体的には計量ポンプの出口28に隣接して配置された混合器45、本明細書では機械的混合器、より具体的には静的混合器をさらに含む。
【0086】
混合器45は、本明細書では、出口ライン44内に、より具体的には出口ライン44の上流端において配置される。
【0087】
計量デバイス10は、本明細書では、計量ポンプ14に入るボリュームのセンサ46、または計量ポンプ14の変位のセンサをさらに設けられる。
【0088】
図示の例では、センサ46は、計量ポンプ14のピストンの変位を測定するのに適しており、測定するために配置される。
【0089】
代替的に、センサ46は、計量ポンプに関連するパラメータを検出するのに適しており、前記パラメータは、計量ポンプ14に入るボリュームに直接依存する。
【0090】
たとえば、ノッチ付き歯車を有するポンプの場合、センサは、たとえば、係合する歯車のノッチを検出するのに適している。
【0091】
追加または代替として、センサ46は、入口26において配置され、入口26を介して計量ポンプ14に入る流体のボリュームを測定する。
【0092】
センサ46は、たとえば、アナログ信号、たとえば到来するボリュームまたはピストンの変位を提供する。
【0093】
代替的に、センサ46は、デジタル信号、たとえば歯車のノッチ、またはピストンの変位もしくは到来するボリュームのしきい値に対応する信号を提供する。
【0094】
電子デバイス24は、たとえばメモリとメモリに関連するプロセッサとから成る情報処理ユニットを含む。
【0095】
電子デバイス24は、制御モジュール48を含む。
【0096】
制御モジュール48は、供給チャネルのそれぞれの弁34、36を制御するのに適しており、より具体的には、後で説明される。
【0097】
制御モジュール48は、たとえば、弁34、36に、たとえばワイヤによってまたは遠隔接続によって接続される。
【0098】
制御モジュール48は、さらに、必要に応じて、ガス弁40および溶剤弁42を制御するのに適している。
【0099】
制御モジュール48は、たとえば、弁40、42に、たとえばワイヤによってまたは遠隔接続によって接続される。
【0100】
弁34、36、40、42の各々に対する、制御モジュール48のコマンドからの応答時間は、100ミリ秒と250ミリ秒との間に含まれる。
【0101】
制御モジュール48は、後で説明される計量方法の中で説明されるように吸引を実施するように構成される。
【0102】
制御デバイス24は、モニタリングモジュール50をさらに含む。
【0103】
モニタリングモジュール50は、制御モジュール48に接続される。
【0104】
モニタリングモジュール50は、センサ46に、たとえばワイヤによってまたは遠隔接続によってさらに接続される。
【0105】
より具体的には、モニタリングモジュール50は、センサ46からの情報を、より具体的には、センサ46によって供給され、センサ46によって作成された測定結果を含む信号を受信するのに適している。
【0106】
モニタリングモジュール50は、弁の各々の構成に応じて、計量ポンプ14に入るボリュームの量とポンプ14に入る流体の性質とを決定するのに適している。
【0107】
モニタリングモジュール50は、したがって、引き続いて計量ポンプ14に入る各流体の量を決定するのに適している。
【0108】
制御モジュール48および、必要に応じてモニタリングモジュール50は、それぞれ、ソフトウェア、またはプロセッサによって遂行され得るソフトウェアブリックの形で作成される。電子デバイスのメモリは、したがって、制御ソフトウェアおよびモニタリングソフトウェアを記憶するのに適している。プロセッサは、したがって、制御ソフトウェアおよびモニタリングソフトウェアの間でソフトウェアプログラムの各々を遂行するのに適している。
【0109】
変異形態(図示されず)では、制御モジュール48および、必要に応じてモニタリングモジュール50が、それぞれ、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラマブル論理構成要素(programmable logic component)、またはさもなければASIC(特定用途向け集積回路)などの集積回路の形で作成される。
【0110】
電子デバイスが、1つまたは複数のソフトウェアプログラムの形で、すなわちコンピュータプログラムの形で作成されるとき、電子デバイスは、コンピュータ可読媒体(図示されず)上に記録されるのにさらに適している。コンピュータ可読媒体は、たとえば、電子命令を記憶するのに、およびコンピュータシステムのバスに結合されるのに適している。一例として、可読媒体は、光ディスク、光磁気ディスク、ROM、RAM、任意のタイプの不揮発性メモリ(たとえば、FLASHまたはNVRAM)、または磁気カードである。ソフトウェア命令を含有するコンピュータプログラムは、したがって、可読媒体上に記憶される。
【0111】
図1に示される例では、流体は、いわゆる受動吸引による吸引段階の間に、すなわち吸引段階の間に計量ポンプ14によって吸引され、計量ポンプ14は、その入口26において負圧を生成し、負圧は、流体、より具体的にはチャネルの対応する弁が開構成にあるチャネルから到来する流体を引き込む。
【0112】
そのようなデバイスは、とりわけ簡素である。
【0113】
次に、本発明の第2の実施形態による、塗布のためのコーティング製品の塗布112の第2の例が、図2を参照しながら説明される。
【0114】
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる特徴のみが、以下の記述の中で説明される。そのような特徴を除くと、塗布デバイス112も、塗布デバイスの第1の例と同一である。
【0115】
同一のまたは同様の要素は、同じ参照番号に100を加えられる。
【0116】
第2の実施形態では、ガス供給チャネル120は、圧縮器164を設けられ、圧縮器164は、計量ポンプ114の入口126に向かうガスを圧縮するのに適している。
【0117】
圧縮器164は、ガス弁140の上流に配置される。
【0118】
より具体的には、圧縮器164は、圧縮器を取り巻く大気からガスを、より具体的には空気を取得して、ガス弁140の上流のガス供給チャネル120内の前記ガスを圧縮するのに適している。
【0119】
溶剤供給チャネル122は、二次溶剤ポンプ166を設けられ、二次溶剤ポンプ166は、溶剤を計量ポンプ114の入口126の方にポンピングするように適応される。
【0120】
二次溶剤ポンプ166は、溶剤弁142の上流に配置される。
【0121】
二次溶剤ポンプ166は、たとえば、溶剤タンク(図示されず)の下流に配置される。
【0122】
さらに、各成分製品供給チャネル116、118は、それぞれの二次ポンプ160、162を含み、それぞれの二次ポンプ160、162は、計量ポンプ114の入口126に向けてそれぞれの成分製品をポンピングするのに適している。
【0123】
各それぞれの二次ポンプ160、162は、供給チャネル116、118のそれぞれの弁134、136の上流に配置される。
【0124】
各それぞれの二次ポンプ160、162は、たとえば、それぞれのタンク(図示されず)の下流に配置される。
【0125】
図2に示される例では、流体は、いわゆる能動吸引による計量ポンプ114によって吸引段階の間に吸引され、すなわち、流体は、対応する二次ポンプまたは圧縮器によって入口126に向けて押圧される。吸引段階の間に、計量ポンプ114は、したがって、押圧された流体を、より具体的にはチャネルの対応する弁が開構成にあるチャネルから到来する流体を吸引する。
【0126】
そのような塗布デバイス12、112は、計量デバイス10、110によって、より具体的には塗布器13、113においてコーティング製品の放出によって投与されるコーティング製品で被覆するのに適している。
【0127】
より具体的には、計量デバイス12、112は、単一成分または多成分の製品を、望ましくは多成分製品を形成するために、より具体的には本明細書では、多成分を形成するために取得される成分製品に応じて計量ポンプ14、114の吸引段階の間に弁34、36、134、136を開構成に選択的に移行させることによって、異なる成分製品を計量するのに適している。
【0128】
計量は、たとえば、電子デバイス24、124によって実施され、制御される。
【0129】
多成分製品は、たとえば、図3を参照しながら説明されるポンプの例では、ピストンヘッドを移動させることによって事前混合される。
【0130】
多成分製品は、たとえば、出口ライン44、144で混合器45、145によって混合される。
【0131】
次いで、コーティング製品を形成する単一成分または多成分の製品、望ましくは多成分製品は、塗布器13、113によって、より具体的には被覆される表面に向けて放出される。
【0132】
塗布ステップに続いて、多成分製品は、したがって、塗布デバイス12、112の中に存在する。塗布デバイス12、112は、次いで、たとえばリンスされる。
【0133】
次に、上記で説明されたコーティング製品塗布デバイスのためのリンス方法が、説明される。
【0134】
リンス方法は、計量ポンプの吸引段階の間に計量ポンプによって1つのボリュームを吸引するステップを含み、前記吸引段階の間に代わる代わる吸引されたボリュームがガスと溶剤とを含むように、ガス弁および溶剤弁が吸引中に交互に代わる代わる開構成になる。
【0135】
より具体的には、リンス方法は、リンスの持続時間を通して、計量ポンプ14、114の吸引段階の各々の間にそのような吸引ステップを含む。
【0136】
制御モジュール48、148は、弁、より具体的にはガス弁および溶剤弁の逐次制御を介して吸引ステップを実施する。
【0137】
弁が開いている間の溶剤の最小吸引ボリュームは、たとえば、0.5立法センチメートル以上であり、より具体的には1立法センチメートル以上であり、より具体的には1立法センチメートルと100立法センチメートルとの間を含む。
【0138】
弁が開いている間の吸引された溶剤の最大ボリュームは、たとえば、1000立法センチメートル以下であり、より具体的には300立法センチメートルと1000立法センチメートルとの間を含む。
【0139】
ガス弁40、140は、たとえば、1ポンプ周期と100ポンプ周期との間に、より具体的には4周期と10周期との間に含まれる持続時間の間に開構成に移行される。
【0140】
いつでも、ガスまたは溶剤の供給チャネルのうちのたかだか1つの弁が、一度に開かれる。
【0141】
具体的には、吸引は、以下の順序において、以下のステップ、すなわち、
- ガス弁および溶剤弁の間の第1の弁を開放するステップと、
- 計量ポンプによってガスまたは溶剤の第1のボリュームを吸引するステップと、
- 第1の弁を閉止するステップと、
- ガス弁と溶剤弁の間の第2の弁を開放するステップであって、第2の弁は第1の弁と異なる、ステップと、
- ガスまたは溶剤の第2のボリュームを吸引するステップと、
- 第2の弁を閉止するステップとを含み、
前記前述のステップは、計量ポンプ14、114の吸引段階を通して繰り返される。
【0142】
第1のボリュームは、吸引段階を通して、より具体的にはリンスの吸引段階全体の間、同じままである。
【0143】
第2のボリュームは、吸引段階を通して、より具体的にはリンスの吸引段階全体の間、同じままである。
【0144】
吸引は、より具体的には本明細書では、計量ポンプによるガス吸引および溶剤吸引を含む吸引周期を有し、前記吸引周期は、吸引段階を通して、より具体的にはリンスの吸引段階全体の間に繰り返される。
【0145】
吸引段階の最後において吸引周期が進行中である場合、吸引周期は、次の吸引段階の間に、吸引周期が停止されたところから再開される。
【0146】
たとえば、100ccのポンプの吸引ボリュームに対して、吸引される溶剤のボリュームが32ccであり、空気が55ccである場合、第1の吸引段階の間に、ボリュームは、たとえば32ccの溶剤と、55ccの空気と、次いで13ccだけの溶剤とが逐次吸引される。それによって第2の吸引段階は、19ccの溶剤の吸引で開始し、次いで55ccの空気と26ccの溶剤とが続き、後続の吸引段階に対しても同様である。
【0147】
本明細書では、その吸引段階の各々の間に計量ポンプ14、114によって吸引されたボリュームは、溶剤およびガスを交互に含み、それは吸引されたボリュームに沿って繰り返される。
【0148】
代替的に、吸引される溶剤および/または空気のボリュームは、ポンプの吸引ボリュームより大きいか、または等しい。必要に応じて、吸引段階の間に計量ポンプ14、114によって吸引されるボリュームは、溶剤のみまたはガスのみを含んでもよい。しかしながら、その吸引段階全体の間に計量ポンプ14、114によって吸引されたボリュームは、溶剤およびガスを交互に含み、それは吸引されたボリュームに沿って繰り返される。
【0149】
たとえば、25ccのポンプの吸引ボリュームを用いて、吸引される溶剤のボリュームが78ccであり、空気のボリュームが105ccである場合、一方で空気のおよび他方で溶剤の正しいボリュームをポンピングするために、複数の吸引段階が交互に続く。
【0150】
リンス方法は、有利には、計量ポンプによる、より具体的にはセンサ46、146による、吸引中に吸引されたボリュームの検出を含む。
【0151】
第1の実施形態では、吸引されるガス、本明細書では空気のボリュームの検出は、計量ポンプにおいて直接実施される。
【0152】
第2の実施形態では、計量ポンプに入る圧縮ガス、本明細書では圧縮空気のボリュームの検出は、たとえば、所与の時間期間の間、圧縮器164を作動させることによって圧縮器164において遂行される。追加または代替として、計量ポンプに入る圧縮ガス、本明細書では圧縮空気のボリュームの検出は、計量ポンプにおいて直接実施される。
【0153】
吸引中、溶剤が計量ポンプ14、114によって吸引されるとき、モニタリングモジュール50、150によってモニタされる、吸引された溶剤の量が所望の量に到達すると、制御モジュール48、148は、閉構成に切り替えるための命令を溶剤弁に送信し、次いで、開構成に切り替えるための命令をガス弁に送信する。
【0154】
次いで、たとえば、より具体的には第1の実施形態において、モニタリングモジュール50、150によってモニタされる、吸引されたガスの量が所望の量に到達すると、制御モジュール48、148は、閉構成に切り替えるための命令をガス弁に送信し、次いで開構成に切り替えるための命令を溶剤弁に送信し、以下同様である。
【0155】
代替的に、第2の実施形態では、ガス弁140および圧縮器164が、それぞれ、開のままであり、所与の時間期間の間、作動しているとき、制御モジュール48、148は、閉構成に切り替えるための命令をガス弁に送信し、次いで開構成に切り替えるための命令を溶剤弁に送信し、以下同様である。
【0156】
説明された例では、吸引中、計量ポンプ14、114は、流体の一部、本明細書では計量ポンプの行程容積半分を、出口28においても放出する。
【0157】
前記流体は、溶剤およびガスを、本明細書では空気を、たとえば圧縮された空気を含む。
【0158】
流体は、たとえば、図3を参照しながら説明されるポンプの例では、ピストンヘッドの変位によって事前混合される。
【0159】
流体は、たとえば、出口ライン44、144で混合器45、145によって混合される。
【0160】
乳濁液が作成される。
【0161】
乳濁液は、出口ライン44、144に沿って塗布器13、113に流れる。
【0162】
塗布器13、113は、それによって同じく、乳濁液でリンスされる。
【0163】
計量ポンプが吸引段階と吸引しない段階とを含むとき、吸引しない段階の間、すべての弁は、たとえば、閉構成である。
【0164】
代替的に、吸引段階の間に、吸引される最後の流体の吸引されるべきボリュームに到達していない場合、対応する弁は、吸引しない段階の間に開構成のままであり、次の吸引段階の間に吸引されるべきボリュームに到達したときに閉になる。
【0165】
それによって、リンス方法は、吸引ステップと吸引しないステップとを代わる代わる含む。
【0166】
吸引しないステップの間、上記で説明された例では、計量ポンプは、出口28における流体の、吸引中に放出された部分の補充分、本明細書では計量ポンプの行程容積の半分を放出する。
【0167】
以前と同様に、前記流体は、溶剤およびガスを、本明細書では空気を、たとえば圧縮された空気を含む。
【0168】
流体は、たとえば、図3を参照しながら説明されるポンプの例では、ピストンヘッドの変位によって事前混合される。
【0169】
流体は、たとえば、出口ライン44、144で混合器45、145によって混合される。
【0170】
乳濁液が作成される。
【0171】
乳濁液は、出口ライン44、144に沿って塗布器13、113に流れる。
【0172】
塗布器13、113は、それによって同じく、乳濁液でリンスされる。
【0173】
このリンス方法は、塗布デバイス12、112の電子デバイス24、124によって直接実施される。
【0174】
より具体的には、制御モジュール48、148は、ガス弁40、140および溶剤弁42、142の逐次制御を介して吸引を実施する。
【0175】
有利には、モニタリングモジュール50、150は、計量ポンプ14、114によって吸引される溶剤およびガスの(ボリュームおよび/または時間における)量がモニタされるのを可能にする。
【0176】
したがって、リンスは、人が介在することなく遂行され得る。
【0177】
さらに、計量ポンプの入口ボリュームの中の交互の溶剤およびガスは、塗布デバイスをリンスするのに使用される乳濁液を作成する。その結果、リンスに使用される溶剤の量が低減される。
【符号の説明】
【0178】
10 計量デバイス
12 塗布デバイス
13 塗布器
14 計量ポンプ
16 供給チャネル
18 供給チャネル
20 ガス供給チャネル
22 溶剤供給チャネル
24 電子デバイス
26 入口
28 出口
34 弁
36 弁
40 ガス弁
42 溶剤弁
44 出口ライン
45 混合器
46 センサ
48 制御モジュール
50 モニタリングモジュール
74 上流チャンバ
76 下流チャンバ
110 計量デバイス
112 塗布デバイス
113 塗布器
114 計量ポンプ
116 供給チャネル
118 供給チャネル
120 ガス供給チャネル
122 溶剤供給チャネル
124 電子デバイス
126 入口
128 出口
134 弁
136 弁
140 ガス弁
142 溶剤弁
144 出口ライン
145 混合器
146 センサ
148 制御モジュール
150 モニタリングモジュール
164 圧縮器
166 二次溶剤ポンプ
図1
図2
図3
【外国語明細書】