(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025017411
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】包装用容器
(51)【国際特許分類】
B65D 21/036 20060101AFI20250130BHJP
【FI】
B65D21/036
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023120416
(22)【出願日】2023-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】396000422
【氏名又は名称】リスパック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 正一
(72)【発明者】
【氏名】眞嶋 大介
【テーマコード(参考)】
3E006
【Fターム(参考)】
3E006AA02
3E006AA10
3E006BA02
3E006CA01
3E006DA01
3E006DA02
3E006DB01
(57)【要約】
【課題】
斜めに安定して段積みが可能な包装用容器を提供する。
【解決手段】
容器本体100と、容器本体100に嵌合する蓋体200とを備えた包装用容器300であって、蓋体200の外縁240側に、又は、容器本体100の外縁140側に、掛止部を備え、蓋体200の天面210に、被掛止部270を備え、包装用容器300を段積みした際に、上段の包装用容器300の掛止部が、下段の包装用容器300の被掛止部270に掛止されると共に、上段の包装用容器300の容器本体100の側面120が、下段の包装用容器300の蓋体200の天面210に載置されて、上段の包装用容器300が下段の包装用容器300に対して斜めに段積みされる、ことを特徴とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、前記容器本体に嵌合する蓋体とを備えた包装用容器であって、
前記蓋体の外縁側に、又は、前記容器本体の外縁側に、掛止部を備え、
前記蓋体の天面に、被掛止部を備え、
前記包装用容器を段積みした際に、上段の前記包装用容器の前記掛止部が、下段の前記包装用容器の前記被掛止部に掛止されると共に、上段の前記包装用容器の前記容器本体の側面が、下段の前記包装用容器の前記蓋体の天面に載置されて、上段の前記包装用容器が下段の前記包装用容器に対して斜めに段積みされる、ことを特徴とする包装用容器。
【請求項2】
前記包装用容器を段積みした際に、上段の前記包装用容器の底面が、下段の前記包装用容器の前記蓋体の天面に載置されて、上段の前記包装用容器が下段の前記包装用容器に対して水平に段積みされる、ことを特徴とする請求項1に記載の包装用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、包装用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、食品を収容する包装用容器が、スーパーやコンビニエンスストア等で使用されている。
【0003】
包装用容器には、様々な種類があり、特許文献1や特許文献2の包装用容器は、容器本体と、容器本体に嵌合する蓋体とを備えている。包装用容器を陳列する際は、縦に段積みされて高く積まれるので、包装用容器内の収容物や上面に貼られたラベルなどの確認が難しかった。そこで、特許文献1や特許文献2の包装用容器では、包装用容器を斜めに段積みできるようにして、包装用容器内の収容物や上面に貼られたラベルなどの確認を容易に行えるようにした。しかし、包装用容器を斜めに段積みしたことで、段積みされた包装用容器の位置や姿勢が不安定になり、包装用容器がズレたり落下する虞があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7-257541
【特許文献2】特開2000-25824
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本願発明は、上記問題に鑑み、斜めに安定して段積みが可能な包装用容器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本願発明の請求項1に係る包装用容器は、容器本体と、前記容器本体に嵌合する蓋体とを備えた包装用容器であって、前記蓋体の外縁側に、又は、前記容器本体の外縁側に、掛止部を備え、前記蓋体の天面に、被掛止部を備え、前記包装用容器を段積みした際に、上段の前記包装用容器の前記掛止部が、下段の前記包装用容器の前記被掛止部に掛止されると共に、上段の前記包装用容器の前記容器本体の側面が、下段の前記包装用容器の前記蓋体の天面に載置されて、上段の前記包装用容器が下段の前記包装用容器に対して斜めに段積みされる、ことを特徴とする。
【0007】
上記特徴によれば、上段の包装用容器の掛止部が、下段の包装用容器の被掛止部に掛止しているので、斜めに段積みされた上段の包装用容器の位置及び姿勢がズレにくく、斜めに安定して段積みが可能である。
【0008】
上記課題を解決するために、本願発明の請求項2に係る包装用容器は、前記包装用容器を段積みした際に、上段の前記包装用容器の底面が、下段の前記包装用容器の前記蓋体の天面に載置されて、上段の前記包装用容器が下段の前記包装用容器に対して水平に段積みされる、ことを特徴とする。
【0009】
上記特徴によれば、複数の包装用容器を縦に高く段積みできる。
【発明の効果】
【0010】
本願発明の包装用容器は、斜めに安定して段積みが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】(a)は、本願発明の実施形態1にかかる包装用容器の容器本体の平面図、(b)は、容器本体の側面図である。
【
図2】(a)は、蓋体の平面図、(b)は、蓋体の側面図である。
【
図3】斜めに段積みされた状態の包装用容器の全体斜視図である。
【
図4】(a)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器において、掛止部付近を拡大した拡大正面図、(b)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器において、掛止部付近を拡大した拡大背面図である。
【
図5】斜めに段積みされた状態の包装用容器において、掛止部付近を拡大した拡大側面図である。
【
図6】包装用容器を水平に段積みした状態の側面図である。
【
図7】(a)は、本願発明の実施形態2において、斜めに段積みされた状態の包装用容器の掛止部付近を拡大した拡大側面図、(b)は、本願発明の実施形態3において、斜めに段積みされた状態の包装用容器の掛止部付近を拡大した拡大側面図である。
【
図8】(a)は、本願発明の実施形態4にかかる蓋体の平面図、(b)は、蓋体の側面図である。
【
図9】斜めに段積みされた状態の包装用容器の全体斜視図である。
【
図10】(a)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器において、掛止部付近を拡大した拡大正面図、(b)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器において、掛止部付近を拡大した拡大背面図である。
【
図11】(a)及び(b)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器において、掛止部付近を拡大した拡大側面図である。
【
図12】包装用容器を水平に段積みした状態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願発明の各実施形態について、図面を用いて説明する。なお、本明細書において、「上方」とは、包装用容器を水平面上に載置した際に、鉛直方向における上方に向かう方向のことであり、「下方」とは鉛直方向における下方に向かう方向のことである。
【0013】
<実施形態1>
まず、
図1に、本願発明の実施形態1にかかる包装用容器300の容器本体100を示す。なお、
図1(a)は、容器本体100の平面図、
図1(b)は、容器本体100の側面図である。
【0014】
図1に示すように、容器本体100は、合成樹脂シートから構成され、上方に開口した深皿型で、四隅にコーナー部101を備えた平面視略四角形状をしており、平坦で水平方向に広がる底面110と、当該底面110から上方へ向けて連続する側面120と、側面120の上端において、外側へ窪んだ容器側嵌合部130と、容器側嵌合部130の上端から外側へ延出する平坦な外縁140とを備える。そして、側面120、容器側嵌合部130、及び外縁140は、容器本体100の周方向へ全周にわたり連続または断続して設けられている。また、容器本体100は平面視略四角形状となっているが、これに限定されず、平面視略多角形や平面視略円形等、任意の形状とすることができる。また、側面120は、底面110に対して斜め上方に傾斜しているが、これに限定されず、底面110に対して垂直であってもよい。
【0015】
また、底面110の各辺の外縁111には、下方へ膨出した脚部150が設けられている。さらに、コーナー部101に位置する側面120には、側面120の表面から外側へ突出したリブ160が設けられている。
【0016】
なお、容器本体100は、厚さが0.1mmから1.0mm(ミリメートル)程度のプラスチック(合成樹脂)製シートを用いて、シート成形(例えば、真空成形、圧空成形、熱盤成形、真空圧空成形等)されたものであり、例えば、容器本体100の素材としては、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、A-PET、ポリ乳酸や、これらを二軸延伸させたものなどを用いることができる。
【0017】
次に、
図2に、本願発明の実施形態1にかかる包装用容器300の蓋体200を示す。なお、
図2(a)は、蓋体200の平面図、
図2(b)は、蓋体200の側面図である。
【0018】
図2に示すように、蓋体200は、合成樹脂シートから構成され、下方に開口した深皿型で、四隅にコーナー部201を備えた平面視略四角形状をしており、平坦で水平方向に広がる天面210と、当該天面210から下方へ向けて連続する側面220と、側面220の下端において、外側へ突出した蓋体側嵌合部230と、蓋体側嵌合部230から外側へ延出する平坦な外縁240とを備える。そして、側面220、蓋体側嵌合部230、及び外縁240は、蓋体200の周方向へ全周にわたり連続または断続して設けられている。また、蓋体200は平面視略四角形状となっているが、これに限定されず、平面視略多角形や平面視略円形等、任意の形状とすることができる。
【0019】
また、コーナー部201では、側面220から上方へ突出するリブ260が設けられている。そして、リブ260の上端261は、天面210と面一の平坦面となっている。天面210とリブ260の間には、溝状の被掛止部270が設けられている。
【0020】
なお、蓋体200は、厚さが0.1mmから1.0mm(ミリメートル)程度のプラスチック(合成樹脂)製シートを用いて、シート成形(例えば、真空成形、圧空成形、熱盤成形、真空圧空成形等)されたものであり、例えば、蓋体200の素材としては、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、A-PET、ポリ乳酸や、これらを二軸延伸させたものなどを用いることができる。
【0021】
次に、
図3から
図5に、本願発明の包装用容器300を斜めに段積みした状態について説明する。なお、
図3は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300の全体斜視図、
図4(a)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300において、掛止部付近を拡大した拡大正面図、
図4(b)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300において、掛止部付近を拡大した拡大背面図、
図5は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300において、掛止部付近を拡大した拡大側面図である。
【0022】
まず、
図3から
図5に示すように、蓋体200が容器本体100の上から被せられるように取り付けられ、包装用容器300は、内部に食品等を収容した状態で密閉される。その際、蓋体200の蓋体側嵌合部230が、容器本体100の容器側嵌合部130に内嵌合している。また、蓋体200の外縁240と容器本体100の外縁140が上下に重なっているので、包装用容器300内にゴミ等が侵入することを効果的に防止している。
【0023】
また、下段の包装用容器300は水平面に載置されている。そして、
図5に示すように、上段の包装用容器300の容器本体100の側面120が、下段の包装用容器300の蓋体200の天面210に載置されるように、上段の包装用容器300は斜めに段積みされている。また、上段の包装用容器300の容器本体100の外縁140、及び蓋体200の外縁240が、下段の包装用容器300の被掛止部270に掛止しているので、斜めに段積みされた上段の包装用容器300の位置及び姿勢がズレにくく、斜めに安定して段積みが可能である。例えば、
図6に示すように、複数の包装用容器300を縦に高く段積みした場合に、一番上に段積みされる包装用容器300を、
図3から
図5に示すように、斜めに段積みする。すると、包装用容器300内の収容物や蓋体200に貼られたラベルなどを、消費者が容易に確認することができるのである。
【0024】
なお、
図5に示すように、上段の包装用容器300の容器本体100の外縁140、及び蓋体200の外縁240が、被掛止部270に掛止する掛止部となるが、これに限定されない。例えば、容器本体100の外縁140のみ、又は、蓋体200の外縁240のみが、被掛止部270に掛止する掛止部としてもよい。また、掛止部が、下段の包装用容器300の被掛止部270に、水平方向、又は垂直方向のどちらかでも掛止できるように構成されている。また、被掛止部270は、溝形状に構成されているが、これに限定されず、掛止部が掛止できるのであれば、任意の構成であってもよい。
【0025】
また、
図4(b)及び
図5に示すように、包装用容器300の容器本体100のリブ160は、側面120よりも外側へ突出している。そして、上段の包装用容器300の容器本体100のリブ160が、下段の包装用容器300の蓋体200の天面210の外側に位置すると共に、天面210よりも下方へ突出している。そのため、上段の包装用容器300が側方へズレそうになっても、上段の包装用容器300の容器本体100のリブ160が、下段の包装用容器300の蓋体200の天面210の外側に当接して止まるので、斜めに段積みされた上段の包装用容器300の位置及び姿勢がズレにくく、斜めに安定して段積みが可能である。
【0026】
なお、
図6は、包装用容器300を水平に段積みした状態の側面図である。そして、下段の包装用容器300は水平面に載置され、上段の包装用容器300の容器本体100の底面110が、下段の包装用容器300の蓋体200の天面210に載置されている。これにより、上段の包装用容器300は、下段の包装用容器300に対して水平の姿勢で載置されている。また、上段の包装用容器300の容器本体100の脚部150が、下段の包装用容器300の蓋体200の天面210の外周を囲んでいるので、段積みされた上段の包装用容器300の位置及び姿勢がズレにくく、水平に安定して段積みが可能である。
【0027】
<実施形態2>
次に、
図7(a)に、本願発明の実施形態2にかかる包装用容器300Aを示す。なお、
図7(a)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300Aにおいて、掛止部付近を拡大した拡大側面図である。また、実施形態2にかかる包装用容器300Aは、容器本体100Aが、フランジ部170Aを備えている点で、実施形態1にかかる包装用容器300と異なるだけで、他の構成は、実施形態1にかかる包装用容器300と基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。
【0028】
図7(a)に示すように、包装用容器300Aの容器本体100Aの外縁140Aは、外縁140Aから更に外側に延出する平坦なフランジ部170Aを備えている。また、フランジ部170Aは、蓋体200Aの外縁240Aよりも更に外側に延出している。そして、上段の包装用容器300Aのフランジ部170Aが、下段の包装用容器300Aの被掛止部270Aに掛止しているので、斜めに段積みされた上段の包装用容器300Aの位置及び姿勢がズレにくく、斜めに安定して段積みが可能である。なお、
図7(a)に示すように、上段の包装用容器300Aのフランジ部170Aが、被掛止部270Aに掛止する掛止部となるが、これに限定されない。例えば、フランジ部170Aを容器本体100Aの外縁140Aに設けず、フランジ部170Aを蓋体200Aの外縁240Aに設けて、被掛止部270Aに掛止する掛止部としてもよい。
【0029】
<実施形態3>
次に、
図7(b)に、本願発明の実施形態3にかかる包装用容器300Bを示す。なお、
図7(b)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300Bにおいて、掛止部付近を拡大した拡大側面図である。また、実施形態3にかかる包装用容器300Bは、容器側嵌合部130Bが掛止部となる点で、実施形態1にかかる包装用容器300と異なるだけで、他の構成は、実施形態1にかかる包装用容器300と基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。
【0030】
図7(b)に示すように、上段の包装用容器300Bの容器側嵌合部130Bが、下段の包装用容器300Bの被掛止部270Bに入り込んで掛止できるので、斜めに段積みされた上段の包装用容器300Bの位置及び姿勢がズレにくく、斜めに安定して段積みが可能である。なお、上段の包装用容器300Bの容器側嵌合部130Bが、下段の包装用容器300Bの被掛止部270Bに掛止する掛止部となっているが、これに限定されない。例えば、
図5に示すように、容器本体100の外縁140及び蓋体200の外縁240が掛止部であってもよいし、
図7(a)に示すように、フランジ部170Aが掛止部であってもよい。このように、被掛止部270に掛止できるのであれば、掛止部は、包装用容器300の外縁付近の任意の箇所であってもよい。
【0031】
<実施形態4>
次に、
図8から
図12に、本願発明の実施形態4にかかる包装用容器300Cを示す。なお、
図8(a)は、本願発明の実施形態4にかかる蓋体200Cの平面図、
図8(b)は、蓋体200Cの側面図、
図9は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300Cの全体斜視図、
図10(a)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300Cにおいて、掛止部付近を拡大した拡大正面図、
図10(b)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300Cにおいて、掛止部付近を拡大した拡大背面図、
図11(a)及び(b)は、斜めに段積みされた状態の包装用容器300Cにおいて、掛止部付近を拡大した拡大側面図である。また、実施形態4にかかる包装用容器300Cは、蓋体200Cの構成が、実施形態1にかかる包装用容器300と異なるだけで、他の構成は、実施形態1にかかる包装用容器300と基本的に同一なので、詳細な説明は省略する。
【0032】
図8に示すように、蓋体200Cは、合成樹脂シートから構成され、下方に開口した浅皿型で、四隅にコーナー部201Cを備えた平面視略四角形状をしており、平坦で水平方向に広がる天面210Cと、当該天面210Cから下方へ向けて連続する側面220Cと、側面220Cの下端において、外側へ突出した蓋体側嵌合部230Cと、蓋体側嵌合部230Cから外側へ延出する平坦な外縁240Cとを備える。そして、側面220C、蓋体側嵌合部230C、及び外縁240Cは、蓋体200Cの周方向へ全周にわたり連続または断続して設けられている。また、蓋体200Cは平面視略四角形状となっているが、これに限定されず、平面視略多角形や平面視略円形等、任意の形状とすることができる。
【0033】
また、天面210Cの外周には、天面210Cから上方へ突出するリブ260Cが設けられている。そして、リブ260Cには、下方へ窪んだ溝状の被掛止部270Cが設けられている。
【0034】
次に、
図9から
図11に、本願発明の包装用容器300Cを斜めに段積みした状態について示す。まず、蓋体200Cが容器本体100Cの上から被せられるように取り付けられ、包装用容器300Cは、内部に食品等を収容した状態で密閉される。その際、蓋体200Cの蓋体側嵌合部230Cが、容器本体100Cの容器側嵌合部130Cに内嵌合している。また、蓋体200Cの外縁240Cと容器本体100Cの外縁140Cが上下に重なっているので、包装用容器300C内にゴミ等が侵入することを効果的に防止している。
【0035】
また、下段の包装用容器300Cは水平面に載置されている。そして、
図10(b)及び
図11に示すように、上段の包装用容器300Cの容器本体100Cの側面120Cの一部であるリブ160Cが、下段の包装用容器300Cの蓋体200Cの天面210Cに載置されるように、上段の包装用容器300Cは斜めに段積みされている。そして、上段の包装用容器300Cの容器本体100Cの外縁140C、及び、蓋体200Cの外縁240Cが、下段の包装用容器300Cの被掛止部270Cに掛止しているので、斜めに段積みされた上段の包装用容器300Cの位置及び姿勢がズレにくく、斜めに安定して段積みが可能である。例えば、
図12に示すように、複数の包装用容器300を縦に高く段積みした場合に、一番上に段積みされる包装用容器300を、
図9から
図11に示すように、斜めに段積みする。すると、包装用容器300C内の収容物や蓋体200Cに貼られたラベルなどを、消費者が容易に確認することができるのである。
【0036】
なお、
図11に示すように、上段の包装用容器300Cの容器本体100Cの外縁140C、及び、蓋体200Cの外縁240Cが、被掛止部270Cに掛止する掛止部となる。また、掛止部が、下段の包装用容器300Cの被掛止部270Cに、水平方向、又は垂直方向のどちらかでも掛止できるように構成されている。また、被掛止部270Cは、溝形状に構成されているが、これに限定されず、掛止部が掛止できるのであれば、任意の構成であってもよい。さらに、包装用容器300Cの容器本体100Cの外縁140C、及び、蓋体200Cの外縁240Cが、被掛止部270Cに掛止する掛止部となっているが、これに限定されず、被掛止部270Cに掛止できるのであれば、掛止部は、包装用容器300Cの外縁付近の任意の箇所であってもよい。
【0037】
また、
図10(b)及び
図11に示すように、上段の包装用容器300Cの容器本体100Cのリブ160Cが、下段の包装用容器300Cの蓋体200Cの天面210Cのリブ260Cよりも内側に位置している。そのため、上段の包装用容器300Cが側方へズレそうになっても、上段の包装用容器300Cの容器本体100Cのリブ160Cが、下段の包装用容器300Cの蓋体200Cの天面210Cのリブ260Cに当接して止まるので、斜めに段積みされた上段の包装用容器300Cの位置及び姿勢がズレにくく、斜めに安定して段積みが可能である。
【0038】
なお、
図12は、包装用容器300Cを水平に段積みした状態の側面図である。そして、下段の包装用容器300Cは水平面に載置され、上段の包装用容器300Cの容器本体100Cの底面110Cが、下段の包装用容器300Cの蓋体200Cの天面210Cに載置されている。これにより、上段の包装用容器300Cは、下段の包装用容器300Cに対して水平の姿勢で載置されている。また、上段の包装用容器300Cの容器本体100Cの脚部150Cが、下段の包装用容器300Cの蓋体200Cのリブ260Cの内側に位置しているので、段積みされた上段の包装用容器300の位置及び姿勢がズレにくく、水平に安定して段積みが可能である。
【0039】
実施形態に係る本願発明の包装用容器300は内嵌合の態様であるが、これに限定されず、外嵌合や、内嵌合と外嵌合の両方の特徴を備えた内外嵌合の態様であってもよい。
【0040】
なお、本願発明の包装用容器は、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。
【符号の説明】
【0041】
100 容器本体
120 側面
140 外縁
200 蓋体
210 天面
270 被掛止部
240 外縁
300 包装用容器