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特開2025-17525コンテンツ興味度処理装置、端末装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025017525
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】コンテンツ興味度処理装置、端末装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0203 20230101AFI20250130BHJP
【FI】
G06Q30/0203
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023120607
(22)【出願日】2023-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】500389416
【氏名又は名称】株式会社コアミックス
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】堀江 信彦
(72)【発明者】
【氏名】花田 健
(72)【発明者】
【氏名】中島 太陽
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB02
5L049BB02
(57)【要約】
【課題】コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツ内のユーザの心理状態が変化する箇所を評価する。
【解決手段】コンテンツ興味度処理装置は、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する進行度情報を取得する進行度取得部と、前記コンテンツを提示された前記ユーザの前記コンテンツに対する興味度の実時間変化を取得する興味度取得部と、前記進行度取得部が取得した前記進行度情報と、前記興味度取得部が取得した前記興味度の時間変化とを互いに対応付けたコンテンツ興味度情報を生成するコンテンツ興味度情報生成部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する進行度情報を取得する進行度取得部と、
前記コンテンツを提示された前記ユーザの前記コンテンツに対する興味度の実時間変化を取得する興味度取得部と、
前記進行度取得部が取得した前記進行度情報と、前記興味度取得部が取得した前記興味度の時間変化とを互いに対応付けたコンテンツ興味度情報を生成するコンテンツ興味度情報生成部と、
を備えるコンテンツ興味度処理装置。
【請求項2】
前記コンテンツを複数単位に分割した場合において、
1単位の進行に要した時間を表す時間密度を、前記コンテンツ興味度情報に対応付けてコンテンツ時間密度情報を生成するコンテンツ時間密度情報生成部をさらに備える
請求項1に記載のコンテンツ興味度処理装置。
【請求項3】
前記進行度情報には、進行度の実時間変化に関する情報が含まれ、
前記コンテンツ興味度情報生成部は、前記進行度取得部が取得した前記進行度の実時間変化と、前記興味度取得部が取得した前記興味度の実時間変化とを互いに対応付けてコンテンツ興味度情報を生成する
請求項1に記載のコンテンツ興味度処理装置。
【請求項4】
前記興味度は、前記コンテンツを提示された前記ユーザの自立神経活動に応じて取得された値に基づく
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンテンツ興味度処理装置。
【請求項5】
前記コンテンツが複数存在する場合、前記コンテンツ興味度情報生成部により生成された複数の前記コンテンツ興味度情報の進行度を正規化する正規化部をさらに備える
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンテンツ興味度処理装置。
【請求項6】
前記コンテンツを複数単位に分割した場合において、
複数に分割された前記コンテンツの各単位がそれぞれ1つずつ前記ユーザに提示され、
前記進行度情報には、前記各単位それぞれを識別する識別情報に基づく各単位の進行度を示す情報が含まれる
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンテンツ興味度処理装置。
【請求項7】
前記コンテンツを複数単位に分割した場合において、
複数に分割された前記コンテンツの各単位それぞれを識別する識別情報があり、
前記進行度情報は、前記識別情報に基づく各単位の進行度を示す情報が含まれる
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンテンツ興味度処理装置。
【請求項8】
前記コンテンツの一部が順に前記ユーザに提示される場合、
前記ユーザの操作に基づいて前記コンテンツの提示範囲が所定の方向に移動することにより、前記コンテンツに含まれる情報のうち、前記提示範囲に含まれる情報が前記ユーザに提示され、
前記進行度は、前記コンテンツに含まれる情報に対する前記提示範囲に含まれる情報の割合に基づく
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンテンツ興味度処理装置。
【請求項9】
前記コンテンツは、前記ユーザに対して提示された動画を視聴することに要する時間を前記ユーザが変更可能であり、
前記進行度情報には、前記動画の全体の尺に対する前記動画の開始から前記ユーザの視聴している部分までの尺の割合に基づく進行度に関する情報が含まれる
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のコンテンツ興味度処理装置。
【請求項10】
ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する進行度情報を取得する進行度取得部と、
前記コンテンツを提示された前記ユーザの前記コンテンツに対する興味度の実時間変化を取得する興味度取得部と、
前記進行度取得部が取得した前記進行度情報と、前記興味度取得部が取得した前記興味度の時間変化とを互いに対応付けたコンテンツ興味度情報を生成するコンテンツ興味度情報生成部と、
前記コンテンツ興味度情報を出力する出力部と、
を備える端末装置。
【請求項11】
前記コンテンツを提示された前記ユーザの自立神経活動に応じた値を取得する自律神経活動取得部をさらに備え、
前記興味度取得部は、前記自律神経活動取得部が取得した値に基づいて、前記興味度の実時間変化を取得する
請求項10に記載の端末装置。
【請求項12】
コンピュータに、
ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する進行度情報を取得する進行度取得ステップと、
前記コンテンツを提示された前記ユーザの前記コンテンツに対する興味度の実時間変化を取得する興味度取得ステップと、
前記進行度取得ステップが取得した前記進行度情報と、前記興味度取得ステップが取得した前記興味度の時間変化とを互いに対応付けたコンテンツ興味度情報を生成するコンテンツ興味度情報生成ステップと、
前記コンテンツ興味度情報を出力する出力ステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ興味度処理装置、端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被験者の心拍、脳波、眼電図、皮膚電位、皮膚温度、筋電図等の人体から発する物理量を測定し、ユーザの自立神経活動に関する情報をコンテンツの視聴等に応用する技術があった。例えば、コンテンツを提示されたユーザの顔を撮像した画像に基づいて自律神経活動を解析し、解析した自立神経活動から、ユーザのコンテンツに対する心理状態を評価することが行われている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-005799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツにおいては、ユーザごとにコンテンツの進行速度が異なる。また、ユーザによる操作は、一定の速度で行われるとは限らないため、コンテンツの進行具合とコンテンツ開始からの経過時間とが互いに特定の対応関係を有しない場合がある。ユーザごとに進行速度が異なり、かつコンテンツの進行具合とコンテンツ開始からの経過時間とが比例しない場合、複数のユーザからデータを集約し、コンテンツの中でユーザの心理状態が変化する箇所(例えば、コンテンツの中でユーザが興味を抱く箇所)を特定することが困難となる。したがって、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツにおいては、ユーザの心理状態の変化を解析し、コンテンツの中でユーザの心理状態が変化する箇所を評価することが困難となることがある。
【0005】
そこで、本発明は、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツ内のユーザの心理状態が変化する箇所を評価することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本発明の一態様は、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する進行度情報を取得する進行度取得部と、前記コンテンツを提示された前記ユーザの前記コンテンツに対する興味度の実時間変化を取得する興味度取得部と、前記進行度取得部が取得した前記進行度情報と、前記興味度取得部が取得した前記興味度の時間変化とを互いに対応付けたコンテンツ興味度情報を生成するコンテンツ興味度情報生成部と、を備えるコンテンツ興味度処理装置である。
【0007】
[2]また、本発明の一態様は、[1]に記載のコンテンツ興味度処理装置において、前記コンテンツを複数単位に分割した場合において、1単位の進行に要した時間を表す時間密度を、前記コンテンツ興味度情報に対応付けてコンテンツ時間密度情報を生成するコンテンツ時間密度情報生成部をさらに備えるものである。
【0008】
[3]また、本発明の一態様は、[1]又は[2]に記載のコンテンツ興味度処理装置において、前記進行度情報には、進行度の実時間変化に関する情報が含まれ、前記コンテンツ興味度情報生成部は、前記進行度取得部が取得した前記進行度の実時間変化と、前記興味度取得部が取得した前記興味度の実時間変化とを互いに対応付けてコンテンツ興味度情報を生成するものである。
【0009】
[4]また、本発明の一態様は、[1]から[3]のいずれかに記載のコンテンツ興味度処理装置において、前記興味度は、前記コンテンツを提示された前記ユーザの自立神経活動に応じて取得された値に基づくものである。
【0010】
[5]また、本発明の一態様は、[1]から[4]のいずれかに記載のコンテンツ興味度処理装置において、前記コンテンツが複数存在する場合、前記コンテンツ興味度情報生成部により生成された複数の前記コンテンツ興味度情報の進行度を正規化する正規化部をさらに備えるものである。
【0011】
[6]また、本発明の一態様は、[1]から[5]のいずれかに記載のコンテンツ興味度処理装置において、前記コンテンツを複数単位に分割した場合において、複数に分割された前記コンテンツの各単位がそれぞれ1つずつ前記ユーザに提示され、前記進行度情報には、前記各単位それぞれを識別する識別情報に基づく各単位の進行度を示す情報が含まれるものである。
【0012】
[7]また、本発明の一態様は、[1]から[6]のいずれかに記載のコンテンツ興味度処理装置において、前記コンテンツを複数単位に分割した場合において、複数に分割された前記コンテンツの各単位それぞれを識別する識別情報があり、前記進行度情報は、前記識別情報に基づく各単位の進行度を示す情報が含まれるものである。
【0013】
[8]また、本発明の一態様は、[1]から[7]のいずれかに記載のコンテンツ興味度処理装置において、前記コンテンツの一部が順に前記ユーザに提示される場合、前記ユーザの操作に基づいて前記コンテンツの提示範囲が所定の方向に移動することにより、前記コンテンツに含まれる情報のうち、前記提示範囲に含まれる情報が前記ユーザに提示され、前記進行度は、前記コンテンツに含まれる情報に対する前記提示範囲に含まれる情報の割合に基づくものである。
【0014】
[9]また、本発明の一態様は、[1]から[8]のいずれかに記載のコンテンツ興味度処理装置において、前記コンテンツは、前記ユーザに対して提示された動画を視聴することに要する時間を前記ユーザが変更可能であり、前記進行度情報には、前記動画の全体の尺に対する前記動画の開始から前記ユーザの視聴している部分までの尺の割合に基づく進行度に関する情報が含まれるものである。
【0015】
[10]また、本発明の一態様は、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する進行度情報を取得する進行度取得部と、前記コンテンツを提示された前記ユーザの前記コンテンツに対する興味度の実時間変化を取得する興味度取得部と、前記進行度取得部が取得した前記進行度情報と、前記興味度取得部が取得した前記興味度の時間変化とを互いに対応付けたコンテンツ興味度情報を生成するコンテンツ興味度情報生成部と、前記コンテンツ興味度情報を出力する出力部と、を備える端末装置である。
【0016】
[11]また、本発明の一態様は、[10]に記載の端末装置において、前記コンテンツを提示された前記ユーザの自立神経活動に応じた値を取得する自律神経活動取得部をさらに備え、前記興味度取得部は、前記自律神経活動取得部が取得した値に基づいて、前記興味度の実時間変化を取得するものである。
【0017】
[12]また、本発明の一態様は、コンピュータに、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する進行度情報を取得する進行度取得ステップと、前記コンテンツを提示された前記ユーザの前記コンテンツに対する興味度の実時間変化を取得する興味度取得ステップと、前記進行度取得ステップが取得した前記進行度情報と、前記興味度取得ステップが取得した前記興味度の時間変化とを互いに対応付けたコンテンツ興味度情報を生成するコンテンツ興味度情報生成ステップと、前記コンテンツ興味度情報を出力する出力ステップと、を実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツ内のユーザの心理状態が変化する箇所を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】実施形態に係るコンテンツの一例を説明するための第1の図である。
図2】実施形態に係るシステムのブロック図である。
図3】実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置の機能構成の一例を示すための機能構成図である。
図4】実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置によるコンテンツ時間密度情報の生成の流れの一例を示す図である。
図5】実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置によるコンテンツ興味度情報の正規化を説明するための図である。
図6】実施形態に係るコンテンツの一例を説明するための第2の図である。
図7】実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置として動作する端末装置の一例を示す図である。
図8】実施形態に係る端末装置の機能的な構成の機能的な構成の一例を示す図である。
図9】実施形態に係る端末装置の処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[実施形態]
本実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置、端末装置及びプログラムについて、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、多様な変更または改良を加えたものも含まれる。つまり、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれ、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換または変更を行うことができる。
【0021】
[第1コンテンツ]
図1は、実施形態に係るコンテンツの一例を説明するための第1の図である。同図を参照しながら、コンテンツの一例である第1コンテンツについて説明する。第1コンテンツは複数の集合Gによって構成され、集合Gごとにユーザに提示される。図示する一例において、第1コンテンツとは、すなわち漫画(コミック)であり、集合Gとは、すなわち漫画の1ページである。図示する一例において、第1コンテンツは、集合G1乃至集合G4によって構成される。以下、集合G1乃至集合G4を区別しない場合には、単に集合Gと記載する場合がある。集合Gの数は、ユーザに提供されるコンテンツによって異なっていてもよい。具体的には、コンテンツを構成する集合Gの数は、例えば、200や300と予め設定されていてもよいし、ユーザの操作に基づいて変動してもよい。文字やイラスト等がユーザに提示されるコンテンツの場合、1つの集合Gは、例えば1ページに該当するものであってもよい。画像や動画を配信可能なSNS(Social Networking Service)のように、複数の画像や動画をユーザに提示するコンテンツの場合、1つの集合Gとは、例えば、1つの画像又は動画であってもよい。
【0022】
集合Gは、複数の要素Eによって構成されていてもよい。図示する一例において、集合G1は、要素E1乃至要素E5によって構成される。以下、要素E1乃至要素E5を区別しない場合、単に要素Eと記載する場合がある。集合G2乃至集合G4は、集合G1と同様に複数の要素Eによって構成される。漫画等のコンテンツの場合、要素Eは、例えば1コマであってもよい。雑誌等のコンテンツの場合、要素Eは、例えば見出し1つであってもよい。なお、集合Gを構成する要素Eの数は、例えば、5や10と予め設定されていてもよいし、ユーザの操作に基づいて変動してもよい。画像や動画を配信可能なSNSのように、複数の動画をユーザに提示するコンテンツの場合、要素Eは、例えばユーザに提示される動画の1フレーム(Frame)であってもよい。
【0023】
[コンテンツ興味度処理装置]
次に、図2乃至図5を参照しながら実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置について説明する。
【0024】
図2は、実施形態に係るシステムのブロック図である。同図を参照しながら実施形態に係るシステム1の一例について説明する。システム1は、複数の端末装置20とコンテンツ興味度処理装置40とを備える。同図に示す端末装置20-1及び端末装置20-2とは、複数の端末装置20を例示している。複数の端末装置20とコンテンツ興味度処理装置40とは、ネットワークNWを介して互いに接続される。ネットワークNWとは、回線を用いて構成される所定の通信ネットワークである。ネットワークNWの一例としては、インターネットを挙げることができる。所定の通信ネットワークはオープンなネットワークであり、通信ネットワークに接続された装置同士は所定のプロトコルを用いて相互に通信することができる。通信ネットワークのインターネット層においては、インターネットプロトコル(IP)等を用いた通信が行われる。
【0025】
端末装置20は、ユーザにより操作される。端末装置20は、ユーザの操作に基づき、ユーザに対してコンテンツを提供する。端末装置20により提供されるコンテンツとは、具体的には、漫画、電子書籍、紙芝居、動画、各種SNS等を例示することができる。端末装置20とは、例えば、漫画を提示可能な漫画リーダー(コミックビューワー)等のコンテンツを提供可能なアプリがインストールされたパーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等の装置であってもよい。
【0026】
端末装置20は、進行度情報PIと興味度情報IIとを取得する。進行度情報PIには、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する情報が含まれる。進行度は、例えば、コンテンツを構成する集合G及び要素Eのうち、ユーザに提示される集合Gや要素Eを識別する識別情報に基づく値であってもよい。進行度は、例えば、端末装置20に記憶されたログデータ等から取得される。興味度情報IIには、提示されたコンテンツに対するユーザの興味の度合い(以下、興味度と記載する場合がある。)に関する情報が含まれる。端末装置20は、ネットワークNWを介して、コンテンツ興味度処理装置40に進行度情報PIと興味度情報IIとを送信する。なお、端末装置20は、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等の装置であってもよい。なお、興味度情報IIは、端末装置20と別個独立のセンシングデバイス等により測定された値に基づいて取得されてもよいし、端末装置20により測定された値とセンシングデバイス等により測定された値とに基づいて取得されてもよい。
【0027】
なお、進行度情報PIには、コンテンツの進行度の実時間変化を示す情報が含まれていてもよい。進行度は、例えば、現在ユーザに提示されているページである集合Gを識別するページ番号や提示されている漫画等のコマである要素Eを識別する番号に基づく値であってもよいし、現在ユーザに提示されている巻数に基づく値であってもよい。進行度は、例えば、コンテンツ全体のうちユーザに提示された集合G又は要素Eの割合であってもよい。興味度情報IIには、例えば、コンテンツに対するユーザの興味度の実時間変化を示す情報が含まれていてもよい。
【0028】
コンテンツ興味度処理装置40は、複数の端末装置20それぞれから進行度情報PIと興味度情報IIを取得する。コンテンツ興味度処理装置40は、取得した進行度情報PIと興味度情報IIとに基づいて、コンテンツ興味度情報PIIを生成する。コンテンツ興味度情報PIIには、進行度情報PIと興味度情報IIとが互い対応付けられた情報が含まれる。なお、コンテンツ興味度処理装置40は、例えば、コンピュータ及びソフトウエアを用いて実現される。また、コンテンツ興味度処理装置40は、必要に応じて電子回路を用いて実現されてもよい。さらに、コンテンツ興味度処理装置40は独立した装置であってもよく、コンテンツ興味度処理装置40が具備する構成の少なくとも一部を、独立した装置として実現してもよい。また、コンテンツ興味度処理装置40によって実現される機能の少なくとも一部をクラウドコンピューティングによって実現してもよい。
【0029】
図3は、実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置の機能構成の一例を示すための機能構成図である。図4は、実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置40によるコンテンツ時間密度情報の生成の流れの一例を示す図である。図5は、実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置40によるコンテンツ興味度情報PIIの正規化を説明するための図である。図3乃至図5を参照しながら、コンテンツ興味度処理装置40の構成と、コンテンツ興味度処理装置40が行う処理の一例について説明する。コンテンツ興味度処理装置40は、進行度取得部41と、興味度取得部42と、コンテンツ興味度情報生成部43と、時間密度情報生成部44と、コンテンツ時間密度情報生成部45と、正規化部46と、出力部47とを備える。これらの各機能部は、例えば、コンピュータ及びソフトウエアを用いて実現される。また、各機能部は、必要に応じて電子回路を用いて実現されてもよい。さらに、各機能部は、単一の装置に含まれるものでなくてもよく、複数の装置からコンテンツ興味度処理装置40を構成するような様態であってもよい。
【0030】
進行度取得部41は、ネットワークNWを介して、端末装置20から進行度情報PIを取得する。進行度取得部41は、取得した進行度情報PIをコンテンツ興味度情報生成部43に送信する。さらに、進行度取得部41は、取得した進行度情報PIを時間密度情報生成部44に送信する。進行度情報PIは、進行度と、実時間との対応関係が示された情報である。進行度情報PIは、例えば図4(A)に示すように、第1軸として進行度[ページ]、第2軸として実時間[分]を有し、互いの対応関係が示された情報である。進行度取得部41は、所定の時間(例えば、1秒)ごとに、コンテンツの進行度(現在ユーザが何ページ目を読んでいるのか)を問い合わせることにより、進行度情報PIを取得する。当該問い合わせは、端末装置20の内部処理として行われてもよいし、コンテンツ興味度処理装置40から行われてもよい。また、進行度取得部41は、所定の進行度(例えば、1ページ)ごとに、コンテンツの進行に要した時間(ユーザが1ページ読むのに要した時間)を問い合わせることにより、進行度情報PIを取得してもよい。
【0031】
興味度取得部42は、ネットワークNWを介して、端末装置20から興味度情報IIを取得する。興味度取得部42は、取得した興味度情報IIをコンテンツ興味度情報生成部43に送信する。興味度情報IIは、興味度と、実時間との対応関係が示された情報である。興味度情報IIは、例えば、図4(B)に示すように、第1軸として興味度[%]、第2軸として実時間[分]を有し、互いの対応関係が示された情報である。興味度取得部42は、例えば、ユーザの自立神経活動に関する情報をモニタすることにより興味度を取得する。ユーザの自立神経活動に関する情報とは、例えば、心拍、脳波、眼電図、皮膚電位、皮膚温度、筋電図等の人体から発する物理量であってもよい。また、ユーザの生体情報とは、端末装置20に備えられた不図示の加速度センサにより取得された加速度情報であってもよい。また、興味度とは、これらの情報のうち複数の情報から演算されたことにより得られる情報であってもよい。
【0032】
コンテンツ興味度情報生成部43は、進行度取得部41から進行度情報PIを取得する。さらに、コンテンツ興味度情報生成部43は、興味度取得部42から興味度情報IIを取得する。コンテンツ興味度情報生成部43は、取得した進行度情報PIと興味度情報IIとの実時間に基づいて、進行度と興味度とを互いに対応付けることにより、コンテンツ興味度情報PIIを生成する。具体的には、コンテンツ興味度情報生成部43は、同一の実時間における進行度と興味度とを対応付けることによりコンテンツ興味度情報PIIを生成してもよい。コンテンツ興味度情報生成部43は、生成したコンテンツ興味度情報PIIをコンテンツ時間密度情報生成部45に送信する。コンテンツ興味度情報PIIは、例えば、図4(C)に示すように、第1軸として興味度[%]、第2軸として進行度[ページ]を有し、互いの対応関係が示された情報である。なお、実時間に基づいて、進行度と興味度とが互いに対応付けられたコンテンツ興味度情報PIIを生成する過程で、実時間に関する情報が失われている場合がある。失われた実時間に関する情報についてもコンテンツ内のユーザの心理状態が変化する箇所の評価に利用するために、後述するコンテンツ時間密度情報生成部45により、コンテンツ興味度情報PIIに対して、実時間に基づく情報をさらに対応付けている。
【0033】
なお、図4には、コンテンツ興味度情報生成部43が、進行度情報PIに含まれる進行度の実時間変化と、興味度情報IIに含まれる興味度の実時間変化とに基づいて、PIIを生成する例が示されている。しかしながら、本実施形態はこの一例には限定されない。コンテンツ興味度情報生成部43は、進行度取得部41が進行度を取得するタイミングで、興味度取得部42が取得した興味度の実時間変化の情報に対して、当該取得された進行度を対応付けることによりコンテンツ興味度情報PIIを生成してもよい。興味度の実時間変化の情報に進行度を対応付ける場合、進行度情報PIは、進行度と実時間とが対応付けられていることを必ずしも要しない。
【0034】
なお、本実施形態において、コンテンツ興味度情報生成部43は、同一の実時間における進行度と興味度とを対応付けることによりコンテンツ興味度情報PIIを生成する例が示されている。しかしながら本実施形態は、この一例に限定されない。コンテンツ興味度情報生成部43は、興味度情報II及び進行度情報PIに基づいて、進行度と興味度との対応関係を示す式を導くことにより、コンテンツ興味度情報PIIを生成してもよい。具体的には、コンテンツ興味度情報生成部43は、興味度情報IIから興味度と実時間との対応関係を示す式を求める。さらに、コンテンツ興味度情報生成部43は、進行度情報PIから進行度と実時間との対応関係を示す式を求める。コンテンツ興味度情報生成部43は、求めた興味度と実時間との対応関係を示す式及び進行度と実時間との対応関係を示す式に基づいて、進行度と興味度との対応関係を示す式を導くことにより、コンテンツ興味度情報PIIを生成してもよい。
【0035】
時間密度情報生成部44は、進行度取得部41から進行度情報PIを取得する。時間密度情報生成部44は、取得した進行度情報PIに基づいて時間密度情報DIを生成する。時間密度情報DIには、ユーザが集合G又は要素Eを所定の数閲覧することに要した時間(以下、時間密度と記載する場合がある。)に関する情報が含まれる。時間密度情報生成部44は取得した時間密度情報DIをコンテンツ時間密度情報生成部45に送信する。具体的には、時間密度情報DIには、例えば、コンテンツの進行度を1[%]上昇させることに要した時間に関する情報が含まれていてもよいし、コンテンツを1[コマ]や1[ページ]、10[ページ]、1[巻]読むことに要した時間が含まれていてもよい。なお、ユーザが所定の進行度に戻ってコンテンツを閲覧した場合、当該進行度のコンテンツについて、最初の閲覧に要した時間と、再度の閲覧に要した時間とを足し合わせて時間密度情報DIを生成してもよい。
【0036】
コンテンツ時間密度情報生成部45は、コンテンツ興味度情報生成部43からコンテンツ興味度情報PIIを取得する。さらに、コンテンツ時間密度情報生成部45は、時間密度情報生成部44から時間密度情報DIを取得する。コンテンツ時間密度情報生成部45は、取得したコンテンツ興味度情報PIIと時間密度情報DIとを互いに対応付けることにより、コンテンツ時間密度情報PIDIを生成する。コンテンツ時間密度情報PIDIは、例えば、図4(D)に示すように、第1軸として興味度[%]、第2軸として進行度[ページ]、第3軸として時間密度[分]を有し、互いの対応関係が示された情報である。コンテンツ時間密度情報生成部45は、生成したコンテンツ時間密度情報PIDIを正規化部46に送信する。
【0037】
正規化部46は、コンテンツ時間密度情報生成部45からコンテンツ時間密度情報PIDIを取得する。正規化部46は、取得したコンテンツ時間密度情報PIDIを正規化する。正規化部46は、例えば、コンテンツ時間密度情報PIDIの進行度を0[%]から100[%]の値に正規化してもよい。正規化部46は、正規化したコンテンツ時間密度情報PIDI(以下、正規化情報NIと記載する場合がある。)を出力部47に送信する。
【0038】
正規化部46によるコンテンツ時間密度情報PIDIを正規化する場合の一例について、図5を参照しながら説明する。同図は、コンテンツ時間密度情報PIDIのうち、進行度を正規化する場合の一例を示している。なお、同図を参照しながら行う説明においては、簡略化のため時間密度を省略して説明を行う。図5(A)乃至図5(C)は、第1軸が興味度[%]、第2軸が進行度である。図5(A)は、ページ数が200[ページ]のコンテンツに対して、進行度と当該進行度におけるユーザの興味度が対応付けられた情報の一例である(以下、コンテンツ時間密度情報PIDI1と記載する場合がある。)。図5(B)は、ページ数が150[ページ]のコンテンツに対して、進行度と当該進行度におけるユーザの興味度が対応付けられた情報の一例である(以下、PIDI2と記載する場合がある)。コンテンツ時間密度情報PIDI1とコンテンツ時間密度情報PIDI2とは、進行度の最大値が互いに異なるため、比較することが困難な場合がある。進行度の最大値が互いに異なる複数のコンテンツ時間密度情報PIDIを容易に比較するため、正規化部46は、コンテンツ時間密度情報PIDIのうち、進行度の最小値及び最大値を正規化する。図5(C)は、進行度をコンテンツ全体のうちユーザに提示された集合G又は要素Eの割合として0[%]から100[%]の値に正規化されたコンテンツ時間密度情報PIDI1及びコンテンツ時間密度情報PIDI2の一例を示す図である。図5(C)より、例えば、コンテンツ時間密度情報PIDI1は、ユーザの心理状態が変化する箇所がコンテンツの序盤に存在する。これに対して、コンテンツ時間密度情報PIDI2は、ユーザの心理状態が変化する箇所がコンテンツの中盤に存在する、というふうに比較することが可能となる。このように、コンテンツ時間密度情報PIDIの進行度を正規化することにより、コンテンツの進行度の最大値(例えばコンテンツのページ数)に依らずに、複数のコンテンツ間のコンテンツ時間密度情報PIDIを容易に比較することが可能となる。また、コンテンツの進行度の値を、コンテンツ全体のうちユーザに提示された集合G又は要素Eである割合に正規化することにより、進行度の単位の異なる複数のコンテンツ間で比較を行うことが可能となる。
【0039】
なお、上述した説明には、正規化部46が進行度を0[%]から100[%]の値に正規化する例が示されている。しかしながら、本実施形態はこの一例に限定されない。正規化部46は、進行度の最小値と最大値とを、コンテンツごとの標準的な進行度の値に正規化してもよい。例えば、200[ページ]前後で作成されることが多い漫画の場合、コンテンツごとの標準的な進行度の値は、0[ページ]から200[ページ]であってもよい。複数の人気な漫画の進行度を正規化し、ユーザの心理状態を変化させる内容が記載された進行度(ページ)の情報を集約することにより、何ページ付近にユーザの心理状態を変化させる内容が記載されているか分析を行うことができる。すなわち、正規化部46は、コンテンツに合わせて進行度を正規化することにより、コンテンツ時間密度情報PIDIに基づいて、ユーザの心理状態を変化させる内容を記載するタイミングを分析することができる。また、この分析によれば、新たに漫画を作成する際に、ユーザの心理状態を変化させる内容を何ページ付近に記載すれば、人気が出やすいかを容易に推測することができる。
【0040】
なお、図5を参照して行う説明において、正規化部46は、コンテンツ時間密度情報PIDIのうち、進行度を正規化する場合の一例が示されている。しかしながら、本実施形態はこの一例に限定されない。正規化部46は、コンテンツ時間密度情報PIDIのうち、時間密度を正規化してもよいし、進行度及び時間密度を正規化してもよい。例えば、正規化部46は、時間密度の値をコンテンツ全体の閲覧に要した時間に対する進行度を1[%]上昇させることに要した時間の割合に正規化してもよい。本と漫画のように進行度を1[%]上昇させることに要する時間が異なる複数のコンテンツに対して、時間密度を正規化することにより、コンテンツごとの進行度の上昇に要する時間の違いによらずにコンテンツ時間密度情報PIDIを容易に比較することができる。
【0041】
出力部47は、正規化部46から正規化情報NIを取得する。出力部47は、取得した正規化情報NIを出力する。正規化情報NIを用いることにより、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0042】
なお、上述した記載において、興味度情報IIには、興味度に関する情報が含まれる例が示されている。しかしながら、本実施形態はこの一例に限定されない。興味度情報IIには、例えば、コンテンツを提示されたユーザの心理状態を示す情報が含まれていてもよい。具体的には、興味度情報IIには、提示されたコンテンツに対してユーザが感じる[快-不快]、[喜び-哀しみ]、[怒り-恐れ]、[好き-嫌悪]、[安らぐ-驚き]という心理状態に関する情報が含まれていてもよい。興味度情報IIには、例えば、コンテンツに対するユーザの集中度に関する情報が含まれていてもよい。
【0043】
なお、上述した説明において、進行度情報PIは、第1軸が進行度[ページ]、第2軸が実時間[分]のグラフの情報である。しかしながら、本実施形態はこの一例に限定されない。進行度情報PIは、進行度と実時間とが互いに対応付いていればよく、CSV(Comma Separated Value)等の形式であってもよい。興味度情報IIと、コンテンツ興味度情報PIIと、コンテンツ時間密度情報PIDIと、正規化情報NIとについても同様である。
【0044】
[コンテンツ興味度処理装置40のまとめ]
上述した実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する進行度情報PIを取得する進行度取得部41と、コンテンツを提示されたユーザのコンテンツに対する興味度の実時間変化に関する情報を含む興味度情報IIを取得する興味度取得部42と、進行度取得部41が取得した進行度情報PIと興味度取得部42が取得した興味度の時間変化とを互いに対応付けたコンテンツ興味度情報PIIを生成するコンテンツ興味度情報生成部43とを備える。ここで、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの場合、ユーザごとにコンテンツの進行速度が異なるため、従来技術によれば、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を興味度の実時間変化に基づいて特定することが困難な場合がある。本実施形態に係るコンテンツ興味度情報生成部43は、興味度と進行度とを対応付けた情報を生成する。コンテンツ興味度情報生成部43は、興味度と進行度とを対応付けた情報を生成することにより、進行度というコンテンツの進行速度の個人差に依らない情報に基づいて、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を特定することができる。したがって、本実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0045】
また、上述した実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40において、コンテンツを複数単位に分割した場合において、1単位の進行に要した時間を表す時間密度を、コンテンツ興味度情報PIIに対応付けてコンテンツ時間密度情報PIDIを生成するコンテンツ時間密度情報生成部45をさらに備えるものである。コンテンツ時間密度情報生成部45が興味度と進行度とを対応付けたコンテンツ興味度情報PIIを生成したため、コンテンツ興味度情報PIIは、ユーザが進行度情報PIに含まれる集合Gや要素Eの閲覧に要した時間についての情報を有していない。本実施形態によれば、コンテンツ時間密度情報生成部45は、興味度と進行度を対応付けたコンテンツ興味度情報PIIに、さらに集合Gや要素Eを所定の数閲覧することに要した時間に関する時間密度情報DIを対応付ける。コンテンツ興味度処理装置40は、コンテンツ興味度情報PIIに時間密度情報DIを対応付けることにより、ユーザが集合Gや要素Eの閲覧に要した時間にも基づいて、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を特定することができる。したがって、本実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置40は、ユーザによるコンテンツの進行速度にも基づいて、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0046】
また、上述した実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40において、進行度情報PIには、進行度の実時間変化に関する情報が含まれ、コンテンツ興味度情報生成部43は、進行度取得部41が取得した進行度の実時間変化と、興味度取得部42が取得した興味度の実時間変化とを互いに対応付けてコンテンツ興味度情報PIIを生成するものである。ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの場合、ユーザごとにコンテンツの進行速度が異なるため、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を興味度の実時間変化に基づいて特定することが困難な場合がある。本実施形態に係るコンテンツ興味度情報生成部43は、興味度と進行度とを実時間変化に基づいて対応付けた情報を生成する。興味度と進行度とを対応付けた情報を生成することにより、進行度というコンテンツの進行速度の個人差に依らない情報に基づいて、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を特定することができる。したがって、本実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0047】
また、上述した実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40において、興味度は、コンテンツを提示されたユーザの自立神経活動に応じて取得された値に基づくものである。本実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、ユーザの自律神経活動に基づいて、コンテンツに対するユーザの興味度を取得することにより、正確にコンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0048】
また、上述した実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40において、コンテンツが複数存在する場合、コンテンツ興味度情報生成部43により生成された複数のコンテンツ興味度情報PIIの進行度を正規化する正規化部46をさらに備えるものである。異なる数の集合Gや要素Eにより構成される複数のコンテンツは、進行度の最大値及び最小値が異なるため、進行度に基づいて、複数のコンテンツ間でユーザが興味を抱いた箇所を比較することが困難な場合がある。正規化部46により、コンテンツの進行度の値を正規化することにより、複数のコンテンツ間でユーザが興味を抱いた箇所を比較することができる。したがって、本実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、各コンテンツを構成する集合Gや要素Eの数に影響されず、複数のコンテンツ間でユーザが興味を抱いた箇所を比較することができる。
【0049】
また、上述した実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40において、コンテンツを複数単位に分割した場合において、複数に分割されたコンテンツの各単位がそれぞれ1つずつユーザに提示され、進行度情報PIには、各単位それぞれを識別する識別情報に基づく各単位の進行度を示す情報が含まれるものである。ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの場合、ユーザごとにコンテンツの進行速度が異なるため、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を興味度の実時間変化に基づいて特定することが困難な場合がある。進行度取得部41は、分割された各単位である集合Gを識別する情報に基づいて進行度を取得する。コンテンツ興味度処理装置40は、分割された各単位に基づいて進行度を取得することにより、ユーザに提示している箇所を正確に把握することができる。ユーザに提示している箇所を正確に把握することにより、コンテンツ興味度処理装置40は、興味度と進行度とに基づいて、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を特定することができる。したがって、本実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、複数に分割されたコンテンツについて、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0050】
また、上述した実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40において、コンテンツを複数単位に分割した場合において、コンテンツが複数に分割された各単位それぞれを識別する識別情報があり、進行度情報PIは、識別情報に基づく各単位の進行度を示す情報が含まれるものである。ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの場合、ユーザごとにコンテンツの進行速度が異なるため、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を興味度の実時間変化に基づいて特定することが困難な場合がある。進行度取得部41は、分割された各単位である集合G及び要素Eを識別する情報に基づいて進行度を取得する。コンテンツ興味度処理装置40は、分割された各単位に基づいて進行度を取得することにより、ユーザに提示している箇所を正確に把握することができる。ユーザに提示している箇所を正確に把握することにより、コンテンツ興味度処理装置40は、興味度と進行度とに基づいて、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を特定することができる。したがって、本実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。したがって、本実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、複数に分割されたコンテンツについて、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0051】
[第2コンテンツ]
図6は、実施形態に係るコンテンツの一例を説明するための第2の図である。同図を参照しながら、第2コンテンツにおける進行度について説明する。第2コンテンツは、複数の集合Gによって構成される点において、第1コンテンツと同様である。第2コンテンツは、ユーザが視認範囲VRを移動させることにより、集合Gを閲覧する点において第1コンテンツと異なる。視認範囲VRとは、コンテンツのうち、ユーザへの提示範囲である。第2コンテンツの集合Gの数は、第1コンテンツの集合Gの数と同様に、ユーザに提供されるコンテンツによって異なっていてもよい。具体的には、コンテンツを構成する集合Gの数は、例えば、10や20と予め設定されていてもよいし、ユーザの操作に基づいて変動してもよい。第2コンテンツは、例えばスマートフォンやタブレット端末装置等のディスプレイに表示される。第2コンテンツとは、スクロール型の漫画リーダーにより提供されるコンテンツであってもよいし、SNSにより表示されるコンテンツ等であってもよい。集合Gは、画像又は動画であってもよい。
【0052】
図6(A)及び図6(B)は、第2コンテンツの一例である。図6(A)に示される第2コンテンツについて、ユーザは、第1方向DR1の正の方向(下方向)又は負の方向(上方向)に視認範囲VRを移動させることにより閲覧する。図6(A)に示す第2コンテンツとは、縦方向スクロール型の漫画リーダーにより提供されるコンテンツであってもよいし、SNSにより表示されるコンテンツ等であってもよい。図6(B)に示される第2コンテンツについて、ユーザは、さらに第2方向DR2の正の方向(右方向)又は負の方向(左方向)に視認範囲VRを移動させることにより閲覧する。なお、ユーザは、視認範囲VRを第1方向DR1及び第2方向DR2に沿わずに移動させてもよい。すなわち、ユーザは、視認範囲VRを斜めに移動させてもよい。図6(B)に示す第2コンテンツとは、電子書籍リーダーにより提供されるムック本等の1ページ分の情報量が多いコンテンツであってもよい。
【0053】
第2コンテンツにおける進行度は、視認範囲VR内にあることによりユーザに提示される集合Gを識別する情報に基づく値である。進行度は、例えば、現在、ユーザに提示されている集合Gを識別する識別番号等に基づく値であってもよいし、コンテンツ全体のうち視認範囲VR内にあることによりユーザに提示された集合Gの割合であってもよい。進行度とは、例えば、視認範囲VRの移動可能範囲のうちの、視認範囲VRが移動した距離であってもよい。当該距離は、第1方向DR1及び第2方向DR2の2方向に進行可能な場合、いずれか一方向の距離であってもよい。
【0054】
上述した実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40において、コンテンツの一部が順にユーザに提示される場合、ユーザの操作に基づいてコンテンツの視認範囲VRが所定の方向に移動することにより、コンテンツに含まれる情報のうち、視認範囲VRに含まれる情報がユーザに提示され、進行度は、コンテンツに含まれる情報に対する視認範囲VRに含まれる情報の割合に基づくものである。ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの場合、ユーザごとにコンテンツの進行速度が異なるため、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を興味度の実時間変化に基づいて特定することが困難な場合がある。本実施形態に係る進行度取得部41は、コンテンツに含まれる情報に対する視認範囲VRに含まれる情報の割合に基づく進行度を取得する。当該割合に基づく進行度を取得することにより、コンテンツ興味度処理装置40は、ユーザに提示している箇所を正確に把握することができる。ユーザに提示している箇所を正確に把握することにより、コンテンツ興味度処理装置40は、興味度と進行度とに基づいて、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を特定することができる。したがって、本実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、複数に分割されたコンテンツについて、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0055】
[第3コンテンツ]
第3コンテンツ(不図示)は、再生速度が変化する動画のコンテンツである。第3コンテンツにおいて、例えば、コンテンツ全体の再生速度が変化してもよいし、視聴している部分の再生速度が部分的に変化してもよい。再生速度の変化は、ユーザの操作に基づいて行われてもよいし、装置による所定の判定結果に基づいて行われてもよい。装置による所定の判定とは、例えばユーザの注目度等に合わせた判定等であってもよい。
【0056】
第3コンテンツにおける進行度は、ユーザに提示されるフレームを識別する情報に基づく値である。進行度は、例えば、現在、ユーザに提示されているフレームを識別する識別番号等に基づく値であってもよいし、動画全体の尺のうち、動画の開始からユーザの視聴している部分までの尺の割合に基づく値であってもよい。
【0057】
上述した実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40において、コンテンツは、ユーザに対して提示された動画を視聴することに要する時間をユーザが変更可能であり、進行度情報PIには、動画の全体の尺に対する動画の開始からユーザの視聴している部分までの尺の割合に基づく進行度に関する情報が含まれる。ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの場合、ユーザごとにコンテンツの進行速度が異なるため、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を興味度の実時間変化に基づいて特定することが困難な場合がある。本実施形態に係る進行度取得部41は、動画の全体の尺に対する動画の開始からユーザの視聴している部分までの尺の割合に基づく進行度を取得する。当該割合に基づく進行度を取得することにより、コンテンツ興味度処理装置40は、ユーザに提示している箇所を正確に把握することができる。ユーザに提示している箇所を正確に把握することにより、コンテンツ興味度処理装置40は、興味度と進行度とに基づいて、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を特定することができる。したがって、本実施形態によれば、コンテンツ興味度処理装置40は、複数に分割されたコンテンツについて、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0058】
[端末装置]
次に、図7乃至図9を参照しながら、端末装置20が所定のアルゴリズムを実行することにより、コンテンツ興味度処理装置40として動作する場合について説明する。
【0059】
[端末装置のハードウエア]
図7は、実施形態に係るコンテンツ興味度処理装置として動作する端末装置の一例を示す図である。同図を参照しながらコンテンツ興味度処理装置40として動作する端末装置20を構成するハードウエアの一例について説明する。図7に示すように、端末装置20は、プロセッサ21と、主記憶装置22と、通信インターフェース23と、補助記憶装置24と、入出力装置25と、自律神経活動取得装置26と、バス27とを備える。
【0060】
プロセッサ21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等を含み、プログラムを読み出して実行し、コンテンツ興味度処理装置40が有する各機能を実現させる。
【0061】
主記憶装置22は、例えば、RAM(Random Access Memory)であり、プロセッサ21により読み出されて実行されるプログラムを予め記憶している。
【0062】
通信インターフェース23は、ネットワークを介して他の機器と通信を実行するためのインターフェース回路である。ネットワークは、例えば、インターネット、イントラネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)である。
【0063】
補助記憶装置24は、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ等である。
【0064】
入出力装置25は、例えば、入出力ポートである。入出力装置25は、例えば、マウス、キーボード、及びディスプレイが接続される。マウス及びキーボードは、例えば、コンテンツを閲覧するための操作を受け付ける。ディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイである。ディスプレイは、例えば、コンテンツを表示する。入出力装置25は、ディスプレイにユーザが触れることで、操作を受け付けてもよい(すなわち、ユーザはタッチパネルにより入力操作を行ってもよい)。
【0065】
自律神経活動取得装置26は、コンテンツを提示されているユーザの自立神経活動に関する自律神経活動情報AAIを取得する。自律神経活動情報AAIとは、コンテンツを閲覧するユーザの自立神経活動に応じた値に関する情報である。自律神経活動情報AAIには、例えば、脈波、心拍、脳波、眼電図、重心動揺、皮膚電位、皮膚温度、筋電図等の人体から発する物理量等が含まれる。自律神経活動取得装置26は、例えば、カメラ、加速度センサ、脈拍計、眼振計、重心動揺計、筋電計、体温計及び脳磁計等である。
【0066】
バス27は、プロセッサ21と、主記憶装置22と、通信インターフェース23と、補助記憶装置24と、入出力装置25と、自律神経活動取得装置26とが互いにデータの送受信が可能なように接続している。
【0067】
[端末装置の機能構成]
次に図8を参照しながらコンテンツ興味度処理装置40として動作する端末装置20の機能的な構成の機能的な構成について説明する。
【0068】
図8は、実施形態に係る端末装置の機能的な構成の機能的な構成の一例を示す図である。同図を参照しながら端末装置20の機能的な構成について説明する。端末装置20は、進行度取得部211と、自律神経活動取得部212と、興味度取得部213と、コンテンツ興味度情報生成部214と、時間密度取得部215と、コンテンツ時間密度情報生成部216と、正規化部217と、出力部218とを、プロセッサ21のソフトウエア機能部またはハードウエア機能部として備える。
【0069】
進行度取得部211は、進行度情報PIを取得する。進行度取得部211は、例えばコンテンツが進行したときに進行度情報PIを取得してもよい。具体的には、進行度取得部211は、ユーザが本、雑誌及び漫画等のコンテンツのページをめくった時のページ番号を取得してもよい。また、進行度取得部211は、所定の時間ごと(例えば1秒ごと)に進行度を取得してもよい。進行度取得部211は、取得した進行度情報PIをコンテンツ興味度情報生成部214に送信する。さらに、進行度取得部211は、取得した進行度情報PIを時間密度取得部215に送信する。
【0070】
自律神経活動取得部212は、自律神経活動取得装置26から自律神経活動情報AAIを取得する。自律神経活動取得部212は、取得した自律神経活動情報AAIを興味度取得部213に送信する。
【0071】
興味度取得部213は、自律神経活動取得部212から取得した自律神経活動情報AAIに基づいて、ユーザの心理状態を示す情報を取得する。興味度取得部213は、例えば、コンテンツに対するユーザの興味度の実時間変化に関する興味度情報IIを取得する。
興味度取得部213は、取得した興味度情報IIをコンテンツ興味度情報生成部214に送信する。なお、興味度情報IIには、提示されたコンテンツに対してユーザが感じる[快-不快]、[喜び-哀しみ]、[怒り-恐れ]、[好き-嫌悪]、[安らぐ-驚き]という心理状態に関する情報が含まれていてもよい。興味度情報IIには、例えば、コンテンツに対するユーザの集中度に関する情報が含まれていてもよい。
【0072】
コンテンツ興味度情報生成部214は、進行度取得部211から進行度情報PIを取得する。さらに、コンテンツ興味度情報生成部214は、興味度取得部213から興味度情報IIを取得する。コンテンツ興味度情報生成部214は、取得した進行度情報PIと興味度情報IIとに基づいて、進行度と興味度とを互いに対応付けることにより、コンテンツ興味度情報PIIを生成する。コンテンツ興味度情報生成部214は、生成したコンテンツ興味度情報PIIをコンテンツ時間密度情報生成部216に送信する。
【0073】
時間密度取得部215は、進行度取得部211から進行度情報PIを取得する。時間密度取得部215は、取得した進行度情報PIに基づいて時間密度情報DIを生成する。時間密度取得部215は、取得した時間密度情報DIをコンテンツ時間密度情報生成部216に送信する。
【0074】
コンテンツ時間密度情報生成部216は、コンテンツ興味度情報生成部214からコンテンツ興味度情報PIIを取得する。さらに、コンテンツ時間密度情報生成部216は、時間密度取得部215から時間密度情報DIを取得する。コンテンツ時間密度情報生成部216は、取得したコンテンツ興味度情報PIIと時間密度情報DIとを互いに対応付けることにより、コンテンツ時間密度情報PIDIを生成する。コンテンツ時間密度情報生成部216は、生成したコンテンツ時間密度情報PIDIを正規化部217に送信する。
【0075】
正規化部217は、コンテンツ時間密度情報生成部216からコンテンツ時間密度情報PIDIを取得する。正規化部217は、取得したコンテンツ時間密度情報PIDIを正規化する。正規化部217は、正規化したコンテンツ時間密度情報PIDI(正規化情報NI)を出力部218に送信する。
【0076】
出力部218は、正規化部217から正規化情報NIを取得する。出力部218は、取得した正規化情報NIを出力する。正規化情報NIを用いることにより、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0077】
図9は、実施形態に係る端末装置の処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。同図を参照しながら、端末装置20の処理の流れの一例を説明する。
【0078】
(ステップS201)端末装置20は、コンテンツの進行度に関する進行度情報PIとユーザの自立神経活動に応じた値である自律神経活動情報AAIを取得する。
【0079】
(ステップS202)端末装置20は、取得した自律神経活動情報AAIに基づいて、カテゴリに対するユーザの興味度の実時間変化に関する興味度情報IIを取得する。
【0080】
(ステップS203)端末装置20は、取得した進行度情報PIと興味度の実時間変化に関する興味度情報IIとに基づいてコンテンツ興味度情報PIIを生成する。
【0081】
(ステップS204)端末装置20は、生成したコンテンツ興味度情報PIIを出力する。
【0082】
[端末装置のまとめ]
上述した実施形態によれば、端末装置20は、ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの進行度に関する進行度情報PIを取得する進行度取得部211と、コンテンツを提示されたユーザのコンテンツに対する興味度の実時間変化を取得する興味度取得部213と、進行度取得部211が取得した進行度情報PIと、興味度取得部213が取得した興味度情報IIの時間変化とを互いに対応付けたコンテンツ興味度情報PIIを生成する時間密度取得部215と、コンテンツ興味度情報PIIを出力する出力部218とを備える。ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの場合、ユーザごとにコンテンツの進行速度が異なるため、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を興味度の実時間変化に基づいて特定することが困難な場合がある。本実施形態に係る端末装置20は、興味度と進行度とを対応付けた情報を生成する。興味度と進行度とを対応付けた情報を生成することにより、進行度というコンテンツの進行速度の個人差に依らない情報に基づいて、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を特定することができる。したがって、本実施形態によれば、端末装置20は、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0083】
また、上述した実施形態によれば、端末装置20は、コンテンツを提示されたユーザの自立神経活動に応じた値を取得する自律神経活動取得部212をさらに備え、興味度取得部213は、自律神経活動取得部212が取得した値に基づいて、興味度の実時間変化を取得する。ユーザの操作に基づいて進行するコンテンツの場合、ユーザごとにコンテンツの進行速度が異なるため、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を興味度の実時間変化に基づいて特定することが困難な場合がある。本実施形態に係る端末装置20は、興味度と進行度とを対応付けた情報を生成する。興味度と進行度とを対応付けた情報を生成することにより、進行度というコンテンツの進行速度の個人差に依らない情報に基づいて、コンテンツの中でユーザが興味を抱いた箇所を特定することができる。したがって、本実施形態によれば、端末装置20は、コンテンツの進行速度のユーザごとの個人差に影響されずに、コンテンツに対するユーザの心理状態を評価することができる。
【0084】
なお、上述した実施形態におけるコンテンツ興味度処理装置40及び端末装置20が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウエアを含むものとする。
【0085】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記録部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものを含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0086】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。また、上述した各実施形態および各例に記載の構成を組み合わせもよい。
【符号の説明】
【0087】
G…集合、E…要素、1…システム、20…端末装置、40…コンテンツ興味度処理装置、41…進行度取得部、42…興味度取得部、43…コンテンツ興味度情報生成部、44…時間密度情報生成部、45…コンテンツ時間密度情報生成部、46…正規化部、47…出力部、PI…進行度情報、II…興味度情報、PII…コンテンツ興味度情報、DI…時間密度情報、PIDI…コンテンツ時間密度情報、NI…正規化情報、VR…視認範囲、DR1…第1方向、DR2…第2方向、21…プロセッサ、22…主記憶装置、23…通信インターフェース、24…補助記憶装置、25…入出力装置、26…自律神経活動取得装置、27…バス、211…進行度取得部、212…自律神経活動取得部、213…興味度取得部、214…コンテンツ興味度情報生成部、215…時間密度取得部、216…コンテンツ時間密度情報生成部、217…正規化部、218…出力部、AAI…自律神経活動情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9