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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025017782
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】電動工具
(51)【国際特許分類】
B25F 5/00 20060101AFI20250130BHJP
B25D 16/00 20060101ALI20250130BHJP
B25D 17/24 20060101ALI20250130BHJP
B25D 11/04 20060101ALI20250130BHJP
【ＦＩ】
B25F5/00 B
B25F5/00 G
B25D16/00
B25D17/24
B25D11/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】ＯＬ
(21)【出願番号】P 2023121019
(22)【出願日】2023-07-25
(71)【出願人】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】江 志偉
(72)【発明者】
【氏名】温 雄斐
(72)【発明者】
【氏名】保住 昭宏
【テーマコード（参考）】
2D058
3C064
【Ｆターム（参考）】
2D058AA14
2D058CA05
2D058CB06
2D058CB14
2D058DA15
3C064AA03
3C064AA04
3C064AB01
3C064AB02
3C064AC03
3C064AC10
3C064BA07
3C064BA18
3C064BA35
3C064BB52
3C064BB55
3C064BB72
3C064BB79
3C064CA03
3C064CA06
3C064CB03
3C064CB05
3C064CB08
3C064CB14
3C064CB17
3C064CB19
3C064CB32
3C064CB35
3C064CB42
3C064CB46
3C064CB63
3C064CB69
3C064CB73
3C064CB74
3C064CB77
(57)【要約】
【課題】ブラシ保持部材の中立位置での操作部材のロックを高い信頼性で行う。
【解決手段】ハンマドリル１は、固定子１３と、整流子１５及び回転軸１６を有する回転子１４とを含むモータ４と、整流子１５に当接する一対のカーボンブラシを保持し、整流子１５を中心として、正転位置と、逆転位置と、正転位置と逆転位置との間の中立位置とにそれぞれ回転位置を切替操作可能なブラシベース６７と、モータ４をＯＮ／ＯＦＦさせるスイッチ６と、押し込み操作でスイッチ６をＯＮさせるトリガ４４と、前端部９３が回転子１４の径方向でブラシベース６７の外側に配置され、後端部９４がトリガ４４へ係脱可能なロックレバー９０と、を含み、ロックレバー９０は、前端部９３が径方向で中立位置のブラシベース６７の外周面に当接することで、後端部９４がトリガ４４と係止して押し込み操作を規制する第１の姿勢となる。
【選択図】図２
【解決手段】ハンマドリル１は、固定子１３と、整流子１５及び回転軸１６を有する回転子１４とを含むモータ４と、整流子１５に当接する一対のカーボンブラシを保持し、整流子１５を中心として、正転位置と、逆転位置と、正転位置と逆転位置との間の中立位置とにそれぞれ回転位置を切替操作可能なブラシベース６７と、モータ４をＯＮ／ＯＦＦさせるスイッチ６と、押し込み操作でスイッチ６をＯＮさせるトリガ４４と、前端部９３が回転子１４の径方向でブラシベース６７の外側に配置され、後端部９４がトリガ４４へ係脱可能なロックレバー９０と、を含み、ロックレバー９０は、前端部９３が径方向で中立位置のブラシベース６７の外周面に当接することで、後端部９４がトリガ４４と係止して押し込み操作を規制する第１の姿勢となる。
【選択図】図２
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子と、整流子及び回転軸を有する回転子とを含むモータと、
前記整流子に当接する一対のカーボンブラシを保持し、前記整流子を中心として、正転位置と、逆転位置と、前記正転位置と前記逆転位置との間の中立位置とにそれぞれ回転位置を切替操作可能なブラシ保持部材と、
前記モータをＯＮ／ＯＦＦさせるスイッチと、
押し込み操作で前記スイッチをＯＮさせる操作部材と、
一端部が前記回転子の径方向で前記ブラシ保持部材又は前記ブラシ保持部材から前記操作部材側へ突出させた突起部の外側に配置され、他端部が前記操作部材へ係脱可能なロック部材と、を含み、
前記ロック部材は、前記一端部が前記径方向で前記中立位置の前記ブラシ保持部材の外周面又は前記突起部に当接することで、前記他端部が前記操作部材と係止して前記押し込み操作を規制する第１の位置となることを特徴とする電動工具。
前記整流子に当接する一対のカーボンブラシを保持し、前記整流子を中心として、正転位置と、逆転位置と、前記正転位置と前記逆転位置との間の中立位置とにそれぞれ回転位置を切替操作可能なブラシ保持部材と、
前記モータをＯＮ／ＯＦＦさせるスイッチと、
押し込み操作で前記スイッチをＯＮさせる操作部材と、
一端部が前記回転子の径方向で前記ブラシ保持部材又は前記ブラシ保持部材から前記操作部材側へ突出させた突起部の外側に配置され、他端部が前記操作部材へ係脱可能なロック部材と、を含み、
前記ロック部材は、前記一端部が前記径方向で前記中立位置の前記ブラシ保持部材の外周面又は前記突起部に当接することで、前記他端部が前記操作部材と係止して前記押し込み操作を規制する第１の位置となることを特徴とする電動工具。
【請求項2】
前記ロック部材は、前記ブラシ保持部材の前記正転位置及び前記逆転位置では、前記他端部による前記操作部材への係止を解除して前記操作部材の押し込み操作を許容する第２の位置となることを特徴とする請求項１に記載の電動工具。
【請求項3】
前記ロック部材は、中間部を支点として前記一端部と前記他端部とがそれぞれ揺動可能に支持され、
前記ブラシ保持部材の外周面には、前記中立位置で前記ロック部材の前記一端部を前記径方向外側へ押し上げる突起が設けられており、
前記一端部の押し上げに伴い、反対側へ揺動した前記他端部が前記操作部材に係止して前記第１の位置となることを特徴とする請求項２に記載の電動工具。
前記ブラシ保持部材の外周面には、前記中立位置で前記ロック部材の前記一端部を前記径方向外側へ押し上げる突起が設けられており、
前記一端部の押し上げに伴い、反対側へ揺動した前記他端部が前記操作部材に係止して前記第１の位置となることを特徴とする請求項２に記載の電動工具。
【請求項4】
前記支点は、前記回転軸の軸線を含む平面と直交する方向に設定されていることを特徴とする請求項３に記載の電動工具。
【請求項5】
前記ブラシ保持部材の前記正転位置又は前記逆転位置で前記操作部材が押し込み操作されると、前記操作部材は、前記他端部の前記操作部材側への揺動を規制して前記ロック部材を前記第２の位置で維持させる一方、
前記一端部は、前記ブラシ保持部材の回転方向で前記突起と干渉することで前記ブラシ保持部材の回転を規制することを特徴とする請求項３又は４に記載の電動工具。
前記一端部は、前記ブラシ保持部材の回転方向で前記突起と干渉することで前記ブラシ保持部材の回転を規制することを特徴とする請求項３又は４に記載の電動工具。
【請求項6】
前記ロック部材の前記第２の位置で前記一端部と前記ブラシ保持部材の外周面との当接を規制する規制手段が設けられていることを特徴とする請求項３又は４に記載の電動工具。
【請求項7】
前記突起は、前記回転軸の軸線方向から見て、前記径方向外側へ向かうに従って前記回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状であることを特徴とする請求項５又は６に記載の電動工具。
【請求項8】
前記一端部は、前記回転軸の軸線方向から見て、前記径方向内側へ向かうに従って前記回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状であることを特徴とする請求項７に記載の電動工具。
【請求項9】
前記ロック部材を前記第１の位置に付勢する付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項３乃至８の何れかに記載の電動工具。
【請求項10】
前記付勢手段は、コイルバネであることを特徴とする請求項９に記載の電動工具。
【請求項11】
前記付勢手段は、前記支点に設けられるトーションバネであることを特徴とする請求項９に記載の電動工具。
【請求項12】
前記付勢手段は、板バネであることを特徴とする請求項９に記載の電動工具。
【請求項13】
最終出力軸を前向きに備えた出力部及び前記モータを収容して前記ブラシ保持部材が組み付けられる第１のハウジングと、前記第１のハウジングの後側で前記スイッチ及び前記ロック部材を収容する第２のハウジングとを有し、
前記モータは、前記第１のハウジング内で前記回転軸を前後方向に向けた位置で収容されて、前記ブラシ保持部材は、前記モータの後側に配置され、
前記スイッチは、前記第２のハウジングに設けられて上下方向に延びるハンドル部内で前記回転軸の後方軸線上に配置されて、前記操作部材を前方へ突出させており、
前記ロック部材は、前記第２のハウジングの上部で前後方向に延びて、前側の前記一端部が前記ブラシ保持部材の上側に位置し、後側の前記他端部が前記操作部材の上側に位置していることを特徴とする請求項１乃至１２の何れかに記載の電動工具。
前記モータは、前記第１のハウジング内で前記回転軸を前後方向に向けた位置で収容されて、前記ブラシ保持部材は、前記モータの後側に配置され、
前記スイッチは、前記第２のハウジングに設けられて上下方向に延びるハンドル部内で前記回転軸の後方軸線上に配置されて、前記操作部材を前方へ突出させており、
前記ロック部材は、前記第２のハウジングの上部で前後方向に延びて、前側の前記一端部が前記ブラシ保持部材の上側に位置し、後側の前記他端部が前記操作部材の上側に位置していることを特徴とする請求項１乃至１２の何れかに記載の電動工具。
【請求項14】
前記第１のハウジングと前記第２のハウジングとが互いに前後方向に相対移動可能であると共に、前記第１のハウジングと前記第２のハウジングとの間に、弾性部材を含む防振機構が介在されていることを特徴とする請求項１３に記載の電動工具。
【請求項15】
前記ブラシ保持部材の回転位置を切り替える操作突起が、前記第２のハウジングの上面に形成された窓を貫通して上方へ突出していることを特徴とする請求項１３又は１４に記載の電動工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ハンマドリル等の電動工具に関する。
【背景技術】
【0002】
ハンマドリル等の電動工具において、ブラシ付きモータを用いるＡＣ機には、モータの回転子の回転を正逆切替可能としたものが知られている。例えばドイツ公開特許公報第１０２００４０３７８９８号（特許文献１）には、回転子に設けられた整流子に摺接するブラシを保持するリング状のブラシ要素（ブラシ保持部材）を、正転位置、中立位置、逆転位置へそれぞれ回転可能に設けると共に、ブラシ要素に連結したスイッチング部材に、ハウジングから突出する作動要素を設けたハンマドリルが開示されている。ここでは作動要素を操作してスイッチング部材を介してブラシ要素を正転位置と逆転位置との何れかに回転させることで、回転子の正転と逆転とが切替可能となっている。
また、特許文献１のハンマドリルでは、スイッチング部材の後方に、モータを駆動させるスイッチを押し込み操作でＯＮさせるスイッチボタン（操作部材）を設けて、作動要素に、中立位置でスイッチボタンの前端に設けた固定ヘッドに係合する阻止要素を設けている。これにより、ブラシ要素の中立位置でのスイッチボタンの押し込みが阻止され、モータの不意の起動が防止されるようになっている。さらに、作動要素が正逆何れかの切替位置にあって、スイッチボタンが押し込み状態である場合には、後退した固定ヘッドが作動要素の正逆切替方向と干渉するようにして、モータ駆動中での正逆切替操作を阻止するようにしている。
また、特許文献１のハンマドリルでは、スイッチング部材の後方に、モータを駆動させるスイッチを押し込み操作でＯＮさせるスイッチボタン（操作部材）を設けて、作動要素に、中立位置でスイッチボタンの前端に設けた固定ヘッドに係合する阻止要素を設けている。これにより、ブラシ要素の中立位置でのスイッチボタンの押し込みが阻止され、モータの不意の起動が防止されるようになっている。さらに、作動要素が正逆何れかの切替位置にあって、スイッチボタンが押し込み状態である場合には、後退した固定ヘッドが作動要素の正逆切替方向と干渉するようにして、モータ駆動中での正逆切替操作を阻止するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】ドイツ公開特許公報第１０２００４０３７８９８号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハンマドリルのような電動工具では、出力部で発生する振動が作業者の手に伝わることを抑制するために、モータ及び出力部を収容する前側のハウジングと、スイッチを収容する後側のハウジングとを前後方向へ相対移動可能に連結して、弾性部材によって後側ハウジングを後退位置へ付勢している。よって、後側のハウジングを把持する作業者が後側のハウジングを前方へ押し込むと、前側のハウジングに対する後側のハウジングの位置が弾性的に保持されて、防振作用が得られるようになっている。
しかし、特許文献１のハンマドリルでは、ブラシ要素の中立位置では、ブラシ要素の作動要素とスイッチボタンの固定ヘッドとが前後方向に係合してスイッチボタンの押し込みを阻止する。よって、このスイッチボタンのロック機構を防振機能付きの電動工具に適用した場合、前後のハウジングの相対移動によってブラシ要素の作動要素とスイッチボタンの固定ヘッドとの前後方向の距離が離れると、スイッチボタンのロックが働かなくなるおそれがある。これは、作動要素と固定ヘッド等の各構成部の寸法誤差や組み付け誤差によっても起こり得る。
しかし、特許文献１のハンマドリルでは、ブラシ要素の中立位置では、ブラシ要素の作動要素とスイッチボタンの固定ヘッドとが前後方向に係合してスイッチボタンの押し込みを阻止する。よって、このスイッチボタンのロック機構を防振機能付きの電動工具に適用した場合、前後のハウジングの相対移動によってブラシ要素の作動要素とスイッチボタンの固定ヘッドとの前後方向の距離が離れると、スイッチボタンのロックが働かなくなるおそれがある。これは、作動要素と固定ヘッド等の各構成部の寸法誤差や組み付け誤差によっても起こり得る。
【0005】
そこで、本開示は、ブラシ保持部材の中立位置での操作部材のロックを高い信頼性で行うことができる電動工具を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示は、固定子と、整流子及び回転軸を有する回転子とを含むモータと、
整流子に当接する一対のカーボンブラシを保持し、整流子を中心として、正転位置と、逆転位置と、正転位置と逆転位置との間の中立位置とにそれぞれ回転位置を切替操作可能なブラシ保持部材と、
モータをＯＮ／ＯＦＦさせるスイッチと、
押し込み操作でスイッチをＯＮさせる操作部材と、
一端部が回転子の径方向でブラシ保持部材又はブラシ保持部材から操作部材側へ突出させた突起部の外側に配置され、他端部が操作部材へ係脱可能なロック部材と、を含むものであってもよい。
ロック部材は、一端部が径方向で中立位置のブラシ保持部材の外周面又は突起部に当接することで、他端部が操作部材と係止して押し込み操作を規制する第１の位置となるものであってもよい。
整流子に当接する一対のカーボンブラシを保持し、整流子を中心として、正転位置と、逆転位置と、正転位置と逆転位置との間の中立位置とにそれぞれ回転位置を切替操作可能なブラシ保持部材と、
モータをＯＮ／ＯＦＦさせるスイッチと、
押し込み操作でスイッチをＯＮさせる操作部材と、
一端部が回転子の径方向でブラシ保持部材又はブラシ保持部材から操作部材側へ突出させた突起部の外側に配置され、他端部が操作部材へ係脱可能なロック部材と、を含むものであってもよい。
ロック部材は、一端部が径方向で中立位置のブラシ保持部材の外周面又は突起部に当接することで、他端部が操作部材と係止して押し込み操作を規制する第１の位置となるものであってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ロック部材の一端部が径方向でブラシ保持部材の外周面又は突起部に当接して操作部材の押し込み操作を規制する。このため、防振機構によってブラシ保持部材側のハウジングとスイッチ側のハウジングとが相対移動したり、各構成部に寸法誤差や組み付け誤差があったりしても、一端部とブラシ保持部材の外周面又は突起部との当接状態を維持できる。よって、ブラシ保持部材の中立位置での操作部材のロックを高い信頼性で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ハンマドリルの後方からの斜視図である。
【図2】ハンマドリルの中央縦断面図である（ブラシベースは中立位置）。
【図6】正逆切替ユニット及びスイッチ部分の分解斜視図である。
【図8】ブラシベースの正転位置でのトリガ押し込み操作時のロックレバーの状態を示す一部縦断面図である。
【図9】ロックレバーの付勢手段の変更例を示す一部縦断面図である。
【図11】ブラシベース及びロックレバーの変更例を示す正逆切替ユニット及びスイッチ部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の一実施形態において、ロック部材は、ブラシ保持部材の正転位置及び逆転位置では、他端部による操作部材への係止を解除して操作部材の押し込み操作を許容する第２の位置となるものであってもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材を正転位置又は逆転位置に切り替えれば、そのまま支障なく操作部材を押し込み操作してスイッチをＯＮさせることができる。
本開示の一実施形態において、ロック部材は、中間部を支点として一端部と他端部とがそれぞれ揺動可能に支持され、ブラシ保持部材の外周面には、中立位置でロック部材の一端部を径方向外側へ押し上げる突起が設けられるものであってもよい。そして、一端部の押し上げに伴い、反対側へ揺動した他端部が操作部材に係止して第１の位置となるものであってもよい。
この構成によれば、ロック部材の揺動を利用して操作部材の押し込み操作の規制を容易に行うことができる。
本開示の一実施形態において、支点は、回転軸の軸線を含む平面と直交する方向に設定されているものであってもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材に対してロック部材をバランスよく配置できる。
この構成によれば、ブラシ保持部材を正転位置又は逆転位置に切り替えれば、そのまま支障なく操作部材を押し込み操作してスイッチをＯＮさせることができる。
本開示の一実施形態において、ロック部材は、中間部を支点として一端部と他端部とがそれぞれ揺動可能に支持され、ブラシ保持部材の外周面には、中立位置でロック部材の一端部を径方向外側へ押し上げる突起が設けられるものであってもよい。そして、一端部の押し上げに伴い、反対側へ揺動した他端部が操作部材に係止して第１の位置となるものであってもよい。
この構成によれば、ロック部材の揺動を利用して操作部材の押し込み操作の規制を容易に行うことができる。
本開示の一実施形態において、支点は、回転軸の軸線を含む平面と直交する方向に設定されているものであってもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材に対してロック部材をバランスよく配置できる。
【0010】
本開示の一実施形態において、ブラシ保持部材の正転位置又は逆転位置で操作部材が押し込み操作されると、操作部材は、他端部の操作部材側への揺動を規制してロック部材を第２の位置で維持させる一方、一端部は、ブラシ保持部材の回転方向で突起と干渉することでブラシ保持部材の回転を規制するものであってもよい。
この構成によれば、モータの駆動中でのブラシ保持部材の回転操作による正逆切替が確実に規制可能となる。
本開示の一実施形態において、ロック部材の第２の位置で一端部とブラシ保持部材の外周面との当接を規制する規制手段が設けられていてもよい。
この構成によれば、一端部とブラシ保持部材との不要な摺接による摩耗を防止できる。
本開示の一実施形態において、突起は、回転軸の軸線方向から見て、径方向外側へ向かうに従って回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状であってもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材の回転に伴う突起への一端部の乗り上げがスムーズに行える。
本開示の一実施形態において、一端部は、回転軸の軸線方向から見て、径方向内側へ向かうに従って回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状であってもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材の回転に伴う突起への一端部の乗り上げが一層スムーズに行える。
この構成によれば、モータの駆動中でのブラシ保持部材の回転操作による正逆切替が確実に規制可能となる。
本開示の一実施形態において、ロック部材の第２の位置で一端部とブラシ保持部材の外周面との当接を規制する規制手段が設けられていてもよい。
この構成によれば、一端部とブラシ保持部材との不要な摺接による摩耗を防止できる。
本開示の一実施形態において、突起は、回転軸の軸線方向から見て、径方向外側へ向かうに従って回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状であってもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材の回転に伴う突起への一端部の乗り上げがスムーズに行える。
本開示の一実施形態において、一端部は、回転軸の軸線方向から見て、径方向内側へ向かうに従って回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状であってもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材の回転に伴う突起への一端部の乗り上げが一層スムーズに行える。
【0011】
本開示の一実施形態において、ロック部材を第１の位置に付勢する付勢手段が設けられていてもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材を中立位置から正転位置又は逆転位置へ切り替えると、ロック部材が自動的に第２の位置となって操作部材の押し込み操作が許容される。
本開示の一実施形態において、付勢手段は、コイルバネであってもよい。
この構成によれば、付勢手段が容易に形成できる。
本開示の一実施形態において、付勢手段は、支点に設けられるトーションバネであってもよい。
この構成によれば、付勢手段が容易に形成できる。
本開示の一実施形態において、付勢手段は、板バネであってもよい。
この構成によれば、付勢手段が容易に形成できる。
この構成によれば、ブラシ保持部材を中立位置から正転位置又は逆転位置へ切り替えると、ロック部材が自動的に第２の位置となって操作部材の押し込み操作が許容される。
本開示の一実施形態において、付勢手段は、コイルバネであってもよい。
この構成によれば、付勢手段が容易に形成できる。
本開示の一実施形態において、付勢手段は、支点に設けられるトーションバネであってもよい。
この構成によれば、付勢手段が容易に形成できる。
本開示の一実施形態において、付勢手段は、板バネであってもよい。
この構成によれば、付勢手段が容易に形成できる。
【0012】
本開示の一実施形態において、電動工具は、最終出力軸を前向きに備えた出力部及びモータを収容してブラシ保持部材が組み付けられる第１のハウジングと、第１のハウジングの後側でスイッチ及びロック部材を収容する第２のハウジングとを有し、モータは、第１のハウジング内で回転軸を前後方向に向けた位置で収容されて、ブラシ保持部材は、モータの後側に配置され、スイッチは、第２のハウジングに設けられて上下方向に延びるハンドル部内で回転軸の後方軸線上に配置されて、操作部材を前方へ突出させており、ロック部材は、第２のハウジングの上部で前後方向に延びて、前側の一端部がブラシ保持部材の上側に位置し、後側の他端部が操作部材の上側に位置しているものであってもよい。
この構成によれば、ロック部材を省スペースで設置できる。
本開示の一実施形態において、第１のハウジングと第２のハウジングとが互いに前後方向に相対移動可能であると共に、第１のハウジングと第２のハウジングとの間に、弾性部材を含む防振機構が介在されていてもよい。
この構成によれば、ハンドル部を把持する作業者の手に伝わる振動を軽減できる。
本開示の一実施形態において、ブラシ保持部材の回転位置を切り替える操作突起が、第２のハウジングの上面に形成された窓を貫通して上方へ突出しているものであってもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材の回転位置の切替操作が容易に行える。
この構成によれば、ロック部材を省スペースで設置できる。
本開示の一実施形態において、第１のハウジングと第２のハウジングとが互いに前後方向に相対移動可能であると共に、第１のハウジングと第２のハウジングとの間に、弾性部材を含む防振機構が介在されていてもよい。
この構成によれば、ハンドル部を把持する作業者の手に伝わる振動を軽減できる。
本開示の一実施形態において、ブラシ保持部材の回転位置を切り替える操作突起が、第２のハウジングの上面に形成された窓を貫通して上方へ突出しているものであってもよい。
この構成によれば、ブラシ保持部材の回転位置の切替操作が容易に行える。
【実施例0013】
以下、本開示の実施例を図面に基づいて説明する。
図１は、電動工具の一例であるハンマドリルの後方からの斜視図、図２は、ハンマドリルの中央縦断面図である。
ハンマドリル１は、前側ハウジング２と、後側ハウジング３とを有している。前側ハウジング２には、モータ４と、出力部５とが設けられている。後側ハウジング３には、スイッチ６が設けられている。
前側ハウジング２と後側ハウジング３とは、互いに前後方向へ相対移動可能となっている。前側ハウジング２と後側ハウジング３との間には、後述する防振機構７が設けられている。前側ハウジング２は、本開示の第１のハウジングの一例である。後側ハウジング３は、本開示の第２のハウジングの一例である。
図１は、電動工具の一例であるハンマドリルの後方からの斜視図、図２は、ハンマドリルの中央縦断面図である。
ハンマドリル１は、前側ハウジング２と、後側ハウジング３とを有している。前側ハウジング２には、モータ４と、出力部５とが設けられている。後側ハウジング３には、スイッチ６が設けられている。
前側ハウジング２と後側ハウジング３とは、互いに前後方向へ相対移動可能となっている。前側ハウジング２と後側ハウジング３との間には、後述する防振機構７が設けられている。前側ハウジング２は、本開示の第１のハウジングの一例である。後側ハウジング３は、本開示の第２のハウジングの一例である。
【0014】
前側ハウジング２は、モータハウジング８と、アウタハウジング９と、インナハウジング１０とを備えている。モータハウジング８は、前側の連結部１１と、後側のモータ収容部１２とを備えている。連結部１１は、四角筒状で、アウタハウジング９にネジ止めされている。モータ収容部１２は、連結部１１よりも小径となる円筒状で、内部にモータ４が収容されている。
モータ４は、固定子１３と回転子１４とを有している。回転子１４は、整流子１５と回転軸１６とを備えている。モータ４は、回転軸１６を前後方向に向けた姿勢でモータ収容部１２に収容されている。回転軸１６は、連結部１１を貫通してインナハウジング１０内に突出している。
モータ４は、固定子１３と回転子１４とを有している。回転子１４は、整流子１５と回転軸１６とを備えている。モータ４は、回転軸１６を前後方向に向けた姿勢でモータ収容部１２に収容されている。回転軸１６は、連結部１１を貫通してインナハウジング１０内に突出している。
【0015】
アウタハウジング９は、前筒部１７と後筒部１８とを有している。前筒部１７は、前方へ延びる横断面円形の筒状である。後筒部１８は、前筒部１７より大径の筒状である。モータハウジング８の連結部１１は、後筒部１８に連結される。前筒部１７は、後筒部１８の上側の偏心位置に配置されている。前筒部１７には、サイドハンドル１９が取付可能となっている。
出力部５は、ツールホルダ２０と、ピストンシリンダ２１と、ストライカ２２と、インパクトボルト２３とを有している。ツールホルダ２０は、筒状で、前筒部１７内に同軸で収容されて、前筒部１７とインナハウジング１０とで回転可能に保持されている。ツールホルダ２０の前端は、前筒部１７から前方へ突出している。ツールホルダ２０の前端には、操作スリーブ２４が設けられている。操作スリーブ２４は、ツールホルダ２０の前端でビットＢを着脱操作するために設けられる。後筒部１８内でツールホルダ２０には、ギヤ２５が外装されている。ツールホルダ２０は、本開示の最終出力軸の一例である。
出力部５は、ツールホルダ２０と、ピストンシリンダ２１と、ストライカ２２と、インパクトボルト２３とを有している。ツールホルダ２０は、筒状で、前筒部１７内に同軸で収容されて、前筒部１７とインナハウジング１０とで回転可能に保持されている。ツールホルダ２０の前端は、前筒部１７から前方へ突出している。ツールホルダ２０の前端には、操作スリーブ２４が設けられている。操作スリーブ２４は、ツールホルダ２０の前端でビットＢを着脱操作するために設けられる。後筒部１８内でツールホルダ２０には、ギヤ２５が外装されている。ツールホルダ２０は、本開示の最終出力軸の一例である。
【0016】
ピストンシリンダ２１は、前端を開口し、ツールホルダ２０の後部で前後移動可能に収容されている。ストライカ２２は、ピストンシリンダ２１内に空気室２６を介して前後移動可能に収容されている。インパクトボルト２３は、ストライカ２２の前方でツールホルダ２０内へ前後移動可能に収容されている。
出力部５において、ツールホルダ２０の下方には、ツールホルダ２０と平行な中間軸２７が回転可能に設けられている。回転軸１６は、前端に形成したピニオン２８を中間軸２７の上側に突出させている。
中間軸２７は、後部に、ピニオン２８と噛合する第１ギヤ２９を一体回転可能に備えている。中間軸２７は、前部に、第２ギヤ３０を別体で回転可能に備えている。第２ギヤ３０は、ツールホルダ２０のギヤ２５と噛合している。第１ギヤ２９の前方で中間軸２７には、ボススリーブ３１が別体で回転可能に外装されている。ボススリーブ３１には、軸線を傾けたスワッシュベアリング３２を介してアーム３３が上向きに保持されている。アーム３３の先端は、ピストンシリンダ２１の後端に連結されている。
出力部５において、ツールホルダ２０の下方には、ツールホルダ２０と平行な中間軸２７が回転可能に設けられている。回転軸１６は、前端に形成したピニオン２８を中間軸２７の上側に突出させている。
中間軸２７は、後部に、ピニオン２８と噛合する第１ギヤ２９を一体回転可能に備えている。中間軸２７は、前部に、第２ギヤ３０を別体で回転可能に備えている。第２ギヤ３０は、ツールホルダ２０のギヤ２５と噛合している。第１ギヤ２９の前方で中間軸２７には、ボススリーブ３１が別体で回転可能に外装されている。ボススリーブ３１には、軸線を傾けたスワッシュベアリング３２を介してアーム３３が上向きに保持されている。アーム３３の先端は、ピストンシリンダ２１の後端に連結されている。
【0017】
ボススリーブ３１と第２ギヤ３０との間には、２つの第１、第２クラッチ３４，３５がスプライン結合されている。第１クラッチ３４は、後退位置でボススリーブ３１に係合する。よって、中間軸２７の回転は第１クラッチ３４を介してボススリーブ３１に伝達される。第１クラッチ３４が前進してボススリーブ３１から離間すると、中間軸２７の回転はボススリーブ３１に伝達されなくなる。
第２クラッチ３５は、前進位置で第２ギヤ３０に係合する。よって、中間軸２７の回転は第２クラッチ３５を介して第２ギヤ３０に伝達され、さらにギヤ２５及びツールホルダ２０に伝達される。第２クラッチ３５が後退して第２ギヤ３０から離間すると、中間軸２７の回転は第２ギヤ３０及びツールホルダ２０に伝達されなくなる。
第２クラッチ３５は、前進位置で第２ギヤ３０に係合する。よって、中間軸２７の回転は第２クラッチ３５を介して第２ギヤ３０に伝達され、さらにギヤ２５及びツールホルダ２０に伝達される。第２クラッチ３５が後退して第２ギヤ３０から離間すると、中間軸２７の回転は第２ギヤ３０及びツールホルダ２０に伝達されなくなる。
【0018】
中間軸２７の下方には、両クラッチ３４，３５に係止する２枚のプレート３６，３６が前後移動可能に設けられている。各プレート３６の位置は、切替ツマミ３７によって変更可能である。切替ツマミ３７は、後筒部１８の下面へ回転操作可能に設けられている。切替ツマミ３７は、上方へ突出する２本の偏心ピン（図示せず）を備えている。偏心ピンは、各プレート３６に係合している。
よって、切替ツマミ３７を回転操作することで偏心ピンを介して各プレート３６の前後位置を切り替えることができる。すなわち、第１、第２クラッチ３４，３５の前後位置を切り替えることで、ドリルモード、ハンマドリルモード、ニュートラル、ハンマモードを選択することができる。
よって、切替ツマミ３７を回転操作することで偏心ピンを介して各プレート３６の前後位置を切り替えることができる。すなわち、第１、第２クラッチ３４，３５の前後位置を切り替えることで、ドリルモード、ハンマドリルモード、ニュートラル、ハンマモードを選択することができる。
【0019】
ドリルモードでは、第１クラッチ３４が前進位置、第２クラッチ３５が前進位置となる。よって、中間軸２７を介してツールホルダ２０が回転し、先端のビットＢを回転させる。ボススリーブ３１は回転しないため、打撃作動は生じない。
ハンマドリルモードでは、第１クラッチ３４が後退位置、第２クラッチ３５が前進位置となる。よって、中間軸２７を介してツールホルダ２０が回転すると共に、ボススリーブ３１が回転してアーム３３が前後に揺動し、ピストンシリンダ２１が往復動する。すると、ストライカ２２が往復動してインパクトボルト２３を介してビットＢを打撃する。
ハンマモードでは、第１クラッチ３４が後退位置、第２クラッチ３５が後退位置となる。よって、中間軸２７を介してボススリーブ３１が回転し、ビットＢがインパクトボルト２３を介してストライカ２２に打撃される。ツールホルダ２０は回転しない。
なお、切替ツマミ３７をニュートラルに切り替えると、ハンマモードで第２ギヤ３０に係合していた図示しないロックリングが第２ギヤ３０から離間する。よって、第２ギヤ３０と共にツールホルダ２０は回転フリーとなり、ビットＢを軸線周りで任意の角度に調整できる。
ハンマドリルモードでは、第１クラッチ３４が後退位置、第２クラッチ３５が前進位置となる。よって、中間軸２７を介してツールホルダ２０が回転すると共に、ボススリーブ３１が回転してアーム３３が前後に揺動し、ピストンシリンダ２１が往復動する。すると、ストライカ２２が往復動してインパクトボルト２３を介してビットＢを打撃する。
ハンマモードでは、第１クラッチ３４が後退位置、第２クラッチ３５が後退位置となる。よって、中間軸２７を介してボススリーブ３１が回転し、ビットＢがインパクトボルト２３を介してストライカ２２に打撃される。ツールホルダ２０は回転しない。
なお、切替ツマミ３７をニュートラルに切り替えると、ハンマモードで第２ギヤ３０に係合していた図示しないロックリングが第２ギヤ３０から離間する。よって、第２ギヤ３０と共にツールホルダ２０は回転フリーとなり、ビットＢを軸線周りで任意の角度に調整できる。
【0020】
後側ハウジング３は、左右一対の半割ハウジング３ａ，３ｂからなる。半割ハウジング３ａ，３ｂは、右側からねじ込まれる複数のネジによって組み付けられる。後側ハウジング３は、前側に、モータ収容部１２を後方から覆う外筒部４０を備えている。外筒部４０の前端は、モータハウジング８の連結部１１と同じ外形となっている。外筒部４０の後側には、上下方向に延びるハンドル部４１が一体に形成されている。ハンドル部４１は、外筒部４０の上部から後方に延びる上接続部４２と、外筒部４０の下部から後方へ斜め下向きに延びる下接続部４３とによって、外筒部４０とループ状に繋がっている。スイッチ６は、回転軸１６の後方軸線上でハンドル部４１内の上部に収容されて、ハンドル部４１の前面から上面にかけて形成された開口部４１ａを介して、トリガ４４を前方へ突出させている。トリガ４４は、本開示の操作部材の一例である。
スイッチ６には、電源コード４５が接続されている。電源コード４５は、ハンドル部４１の下端から引き出されている。
外筒部４０の後面左右には、複数の吸気口４６，４６・・が形成されている。連結部１１内で回転軸１６には、ファン４７が取り付けられている。連結部１１の下面には、複数の排気口４８，４８が形成されている。回転軸１６と共にファン４７が回転すると、吸気口４６から吸い込まれた外気が、外筒部４０及びモータ収容部１２を通って排気口４８から排出される。よって、後述する正逆切替ユニット６５及びモータ４が冷却される。
スイッチ６には、電源コード４５が接続されている。電源コード４５は、ハンドル部４１の下端から引き出されている。
外筒部４０の後面左右には、複数の吸気口４６，４６・・が形成されている。連結部１１内で回転軸１６には、ファン４７が取り付けられている。連結部１１の下面には、複数の排気口４８，４８が形成されている。回転軸１６と共にファン４７が回転すると、吸気口４６から吸い込まれた外気が、外筒部４０及びモータ収容部１２を通って排気口４８から排出される。よって、後述する正逆切替ユニット６５及びモータ４が冷却される。
【0021】
防振機構７は、ゴムスリーブ５０とコイルバネ５１とを含んでなる。
ゴムスリーブ５０は、モータハウジング８の連結部１１と、後側ハウジング３の外筒部４０との間に介在されている。ゴムスリーブ５０は、蛇腹形状の四角筒体で、前端が連結部１１の後端面に係合し、後端が外筒部４０の前端面に係合している。
ゴムスリーブ５０は、前側ハウジング２と後側ハウジング３との間を全周に亘って閉塞し、両ハウジング２，３の前後への相対移動に伴って軸方向に伸縮する。
コイルバネ５１は、後側ハウジング３の内部でモータ収容部１２と外筒部４０との間に介在されている。コイルバネ５１は、モータ収容部１２の上側に１つ、モータ収容部１２の下側で左右に２つ配置されている。モータ収容部１２の上面には、左右方向に延びる前受け板５２が立設されている。前受け板５２の後方で外筒部４０の内面には、左右方向に延びる後受け板５３が設けられている。上側のコイルバネ５１は、前受け板５２と後受け板５３との間で前後方向に配置されている。
ゴムスリーブ５０は、モータハウジング８の連結部１１と、後側ハウジング３の外筒部４０との間に介在されている。ゴムスリーブ５０は、蛇腹形状の四角筒体で、前端が連結部１１の後端面に係合し、後端が外筒部４０の前端面に係合している。
ゴムスリーブ５０は、前側ハウジング２と後側ハウジング３との間を全周に亘って閉塞し、両ハウジング２，３の前後への相対移動に伴って軸方向に伸縮する。
コイルバネ５１は、後側ハウジング３の内部でモータ収容部１２と外筒部４０との間に介在されている。コイルバネ５１は、モータ収容部１２の上側に１つ、モータ収容部１２の下側で左右に２つ配置されている。モータ収容部１２の上面には、左右方向に延びる前受け板５２が立設されている。前受け板５２の後方で外筒部４０の内面には、左右方向に延びる後受け板５３が設けられている。上側のコイルバネ５１は、前受け板５２と後受け板５３との間で前後方向に配置されている。
【0022】
モータ収容部１２の下側で連結部１１の後面には、左右一対の図示しない前バネ受けが設けられている。各前バネ受けの後方で外筒部４０の内面には、左右一対の後バネ受け５４，５４が形成されている。下側の２つのコイルバネ５１，５１は、前バネ受けと後バネ受け５４，５４との間で前後方向に配置されている。
よって、前側ハウジング２と後側ハウジング３とは、ゴムスリーブ５０と３つのコイルバネ５１とにより、互いに前後へ離反する方向へ付勢されることになる。但し、前側ハウジング２から後側ハウジング３が離れる後退位置では、図２に示すように、前受け板５２から前方へ突出する上ストッパ５５と、左側の半割ハウジング３ａから右側へ突出するネジボス５６とが当接する。
よって、後側ハウジング３は、常態では、上ストッパ５５とネジボス５６とが当接する図２の後退位置に付勢される。
モータ収容部１２の下部には、後方へ突出する板状部５７が一体に形成されている。外筒部４０の内周面には、板状部５７の上下面を受けるガイドリブ５８，５８が設けられている。よって、前側ハウジング２と後側ハウジング３とは、板状部５７とガイドリブ５８とが摺接することで、前後方向の相対移動がガイドされる。
よって、前側ハウジング２と後側ハウジング３とは、ゴムスリーブ５０と３つのコイルバネ５１とにより、互いに前後へ離反する方向へ付勢されることになる。但し、前側ハウジング２から後側ハウジング３が離れる後退位置では、図２に示すように、前受け板５２から前方へ突出する上ストッパ５５と、左側の半割ハウジング３ａから右側へ突出するネジボス５６とが当接する。
よって、後側ハウジング３は、常態では、上ストッパ５５とネジボス５６とが当接する図２の後退位置に付勢される。
モータ収容部１２の下部には、後方へ突出する板状部５７が一体に形成されている。外筒部４０の内周面には、板状部５７の上下面を受けるガイドリブ５８，５８が設けられている。よって、前側ハウジング２と後側ハウジング３とは、板状部５７とガイドリブ５８とが摺接することで、前後方向の相対移動がガイドされる。
【0023】
図３にも示すように、モータ収容部１２の後側には、軸受保持部６０が設けられている。軸受保持部６０は、モータ収容部１２よりも小径で、前方を開口するキャップ状である。軸受保持部６０は、前後方向に延びる上下の腕部６１，６１によってモータ収容部１２の後面と同軸で繋がっている。軸受保持部６０は、後側内面で軸受６２を保持して回転軸１６の後端を支持している。腕部６１，６１は、回転軸１６の軸線を中心とした同心円弧状に形成されている。回転子１４の整流子１５は、腕部６１，６１の間で左右に露出している。腕部６１，６１の後端には、軸受保持部６０の後面よりも前側へ凹む一対の段部６３，６３（図６）がそれぞれ形成されている。
【0024】
モータ収容部１２の後面には、正逆切替ユニット６５が組み付けられている。正逆切替ユニット６５は、ユニットベース６６とブラシベース６７とを備えている。
ユニットベース６６は、円盤状で、左右２箇所が後方からモータ収容部１２に同軸でネジ止めされている。ユニットベース６６は、図５及び図６にも示すように、一対の固定接点６８，６８を備えている。固定接点６８，６８は、背面視が円弧状で、ユニットベース６６の軸心を中心とした点対称位置に配置されている。
モータ４の固定子１３の後部には、背面視で四角形の頂点に位置する図示しない４つのターミナル端子が設けられている。ユニットベース６６には、図４にも示すように、４つのターミナル端子と電気的に接続される４つの接続端子６９，６９・・が設けられている。４つの接続端子６９の内、背面視で対角線上に位置する左上と右下との一対の接続端子６９，６９は、固定接点６８，６８と一体に形成されている。他の対角線上に位置する左下と右上との一対の接続端子６９，６９には、リード線７０，７０がそれぞれ接続されている。
ユニットベース６６は、円盤状で、左右２箇所が後方からモータ収容部１２に同軸でネジ止めされている。ユニットベース６６は、図５及び図６にも示すように、一対の固定接点６８，６８を備えている。固定接点６８，６８は、背面視が円弧状で、ユニットベース６６の軸心を中心とした点対称位置に配置されている。
モータ４の固定子１３の後部には、背面視で四角形の頂点に位置する図示しない４つのターミナル端子が設けられている。ユニットベース６６には、図４にも示すように、４つのターミナル端子と電気的に接続される４つの接続端子６９，６９・・が設けられている。４つの接続端子６９の内、背面視で対角線上に位置する左上と右下との一対の接続端子６９，６９は、固定接点６８，６８と一体に形成されている。他の対角線上に位置する左下と右上との一対の接続端子６９，６９には、リード線７０，７０がそれぞれ接続されている。
【0025】
ブラシベース６７は、ユニットベース６６の後面に同軸で回転可能に組み付けられている。ブラシベース６７は、短筒状で、点対称位置で直径方向に、一対のブラシホルダ７５，７５を備えている。各ブラシホルダ７５は、カーボンブラシ７６をそれぞれ収容している。カーボンブラシ７６は、ブラシホルダ７５に設けられたゼンマイバネ７７によってブラシベース６７の軸心側へ付勢されて、腕部６１，６１の間から整流子１５を押圧している。ブラシベース６７は、本開示のブラシ保持部材の一例である。
ブラシベース６７には、一対の可動接点７８，７８が設けられている。可動接点７８，７８は、ブラシベース６７に取り付けられる一対の保持ブロック７９，７９を介してブラシベース６７へ一体に保持されて、カーボンブラシ７６，７６と電気的に接続されている。可動接点７８，７８は、ユニットベース６６の固定接点６８，６８の同心円上に位置して、ブラシベース６７の回転に伴って固定接点６８，６８に接離可能となっている。
ブラシベース６７の上側の周面には、操作突起８０が設けられている。操作突起８０は、ブラシベース６７の外周面でブラシベース６７の径方向外側へ突出し、後側ハウジング３の上面に設けた窓８１を貫通して上方へ露出している。
操作突起８０の後側でブラシベース６７の外周面には、突起８２が設けられている。突起８２は、ブラシベース６７の径方向外側へ向かうに従って回転方向での幅が徐々に小さくなる背面視テーパ状となっている。最も幅が小さくなる突起８２の上面は、操作突起８０の真後ろに位置している。
ブラシベース６７には、一対の可動接点７８，７８が設けられている。可動接点７８，７８は、ブラシベース６７に取り付けられる一対の保持ブロック７９，７９を介してブラシベース６７へ一体に保持されて、カーボンブラシ７６，７６と電気的に接続されている。可動接点７８，７８は、ユニットベース６６の固定接点６８，６８の同心円上に位置して、ブラシベース６７の回転に伴って固定接点６８，６８に接離可能となっている。
ブラシベース６７の上側の周面には、操作突起８０が設けられている。操作突起８０は、ブラシベース６７の外周面でブラシベース６７の径方向外側へ突出し、後側ハウジング３の上面に設けた窓８１を貫通して上方へ露出している。
操作突起８０の後側でブラシベース６７の外周面には、突起８２が設けられている。突起８２は、ブラシベース６７の径方向外側へ向かうに従って回転方向での幅が徐々に小さくなる背面視テーパ状となっている。最も幅が小さくなる突起８２の上面は、操作突起８０の真後ろに位置している。
【0026】
この正逆切替ユニット６５では、操作突起８０を介して外部からブラシベース６７を回転操作することができる。ブラシベース６７の回転により、可動接点７８，７８を、固定接点６８，６８に対して接離させて電流が流れる方向を切り替えることで、回転子１４の回転方向を切り替えることができる。すなわち、ブラシベース６７は、可動接点７８，７８が固定接点６８，６８に対して正回転方向で接触する正回転位置と、逆回転方向で接触する逆回転位置と、両回転位置の中間で固定接点６８，６８に接触しない中立位置とに切替操作可能となっている。図１～６は、操作突起８０が窓８１の中央に位置する中立位置を示している。操作突起８０を左側へ倒伏操作すると正回転位置となり、右側へ倒伏操作すると逆回転位置となる。
【0027】
固定子１３とスイッチ６とは、リード線７０，７０を含む複数のリード線によって電気的に接続されている。各リード線は、軸受保持部６０に組み付けられるリード線ホルダ８５を介してモータ収容部１２の後側で保持される。
リード線ホルダ８５は、軸受保持部６０よりも内径が大きいリング状である。リード線ホルダ８５の内周には、腕部６１，６１の上下の段部６３，６３にそれぞれ係合する一対の係合片８６，８６が上下に形成されている。リード線ホルダ８５には、軸受保持部６０に嵌合して係止する一対の嵌合片８７，８７が形成されている。
リード線ホルダ８５には、複数のリード線保持部８８，８８・・がそれぞれ形成されている。各リード線は、中間部をリード線保持部８８に係止させて弛みを持たせた状態で下方へ引き回され、下接続部４３を通ってハンドル部４１の下部からスイッチ６に接続される。
リード線ホルダ８５は、軸受保持部６０よりも内径が大きいリング状である。リード線ホルダ８５の内周には、腕部６１，６１の上下の段部６３，６３にそれぞれ係合する一対の係合片８６，８６が上下に形成されている。リード線ホルダ８５には、軸受保持部６０に嵌合して係止する一対の嵌合片８７，８７が形成されている。
リード線ホルダ８５には、複数のリード線保持部８８，８８・・がそれぞれ形成されている。各リード線は、中間部をリード線保持部８８に係止させて弛みを持たせた状態で下方へ引き回され、下接続部４３を通ってハンドル部４１の下部からスイッチ６に接続される。
【0028】
後側ハウジング３において、外筒部４０から上接続部４２に跨がる領域には、ロックレバー９０が設けられている。ロックレバー９０は、前後方向に延びる帯板状の部材で、前後方向の中央で左右の側面には、ピン９１，９１が設けられている。このピン９１，９１は、左右の半割ハウジング３ａ，３ｂの内面に設けた受け部９２，９２によって回転可能に支持される。ピン９１は、回転軸１６の軸線を含んで前後及び上下方向で規定される平面と直交する左右方向に設定されている。
よって、ロックレバー９０は、支点となるピン９１，９１を中心に前端部９３と後端部９４とがそれぞれ上下へ揺動可能となる。前端部９３は、正逆切替ユニット６５のブラシベース６７の上側へ延びて、ブラシベース６７の外周面に対して径方向へ移動する。前端部９３は、図４に示すように、突起８２の周方向の幅よりやや小さい左右幅を有する板状で、ブラシベース６７の径方向内側へ向かうに従って左右幅が徐々に小さくなるテーパ状となっている。すなわち、突起８２とは逆向きのテーパ状である。
ロックレバー９０は、本開示のロック部材の一例である。前端部９３は、本開示の一端部の一例である。後端部９４は、本開示の他端部の一例である。
よって、ロックレバー９０は、支点となるピン９１，９１を中心に前端部９３と後端部９４とがそれぞれ上下へ揺動可能となる。前端部９３は、正逆切替ユニット６５のブラシベース６７の上側へ延びて、ブラシベース６７の外周面に対して径方向へ移動する。前端部９３は、図４に示すように、突起８２の周方向の幅よりやや小さい左右幅を有する板状で、ブラシベース６７の径方向内側へ向かうに従って左右幅が徐々に小さくなるテーパ状となっている。すなわち、突起８２とは逆向きのテーパ状である。
ロックレバー９０は、本開示のロック部材の一例である。前端部９３は、本開示の一端部の一例である。後端部９４は、本開示の他端部の一例である。
【0029】
ピン９１の後方には、コイルバネ９５が配置されている。コイルバネ９５の下端は、左側の半割ハウジング３ａに形成されて上接続部４２の下側内面に位置する横断面がＵ字状のバネ受け９６（図３）に保持されている。コイルバネ９５の上端は、ロックレバー９０の下面で下向きに設けたボス９７に保持されている。よって、ロックレバー９０は、前端部９３がブラシベース６７の外周面側へ向かう図３での左回転方向に回転付勢される。
後端部９４は、トリガ４４の上側へ延びて、トリガ４４の上面に対して上下方向へ移動する。後端部９４には、下向きに突出する前係止部９８と後係止部９９とが前後に間隔をあけて設けられている。後係止部９９は、前係止部９８よりも下方へ長く突出している。
トリガ４４の上面には、前ストッパ片１００と後ストッパ片１０１とが形成されている。前ストッパ片１００は、左右方向に所定の幅を有して上方へ突出する板状である。後ストッパ片１０１は、前ストッパ片１００の後面から後方へ延び、前ストッパ片１０１よりも低い高さで上方へ突出する四角ブロック状である。
後端部９４は、トリガ４４の上側へ延びて、トリガ４４の上面に対して上下方向へ移動する。後端部９４には、下向きに突出する前係止部９８と後係止部９９とが前後に間隔をあけて設けられている。後係止部９９は、前係止部９８よりも下方へ長く突出している。
トリガ４４の上面には、前ストッパ片１００と後ストッパ片１０１とが形成されている。前ストッパ片１００は、左右方向に所定の幅を有して上方へ突出する板状である。後ストッパ片１０１は、前ストッパ片１００の後面から後方へ延び、前ストッパ片１０１よりも低い高さで上方へ突出する四角ブロック状である。
【0030】
トリガ４４を押し込まない突出位置（スイッチ６のＯＦＦ位置）で、ブラシベース６７が中立位置であると、ロックレバー９０は、図３及び図４に示すように、コイルバネ９５の付勢に抗して右回転し、前端部９３が突起８２の上面に乗り上がる第１の姿勢（第１の位置）となる。このとき下限位置となる後端部９４は、前係止部９８を前ストッパ片１００の後方に位置させている。よって、トリガ４４は、前係止部９８と係止して後方への押し込み操作が規制され、不意にモータ４が起動するおそれがなくなる。
ここから図７Ａに示すように、ブラシベース６７が正転位置に回転すると、ロックレバー９０は、コイルバネ９５の付勢により左回転し、前端部９３がブラシベース６７の外周面に近接する第２の姿勢（第２の位置）となる。ボス９７の上側でロックレバー９０の上面には、上向きに突出する規制突起１０２が設けられている。上接続部４２の上側内面には、左側の半割ハウジング３ａに形成されて右側へ延びる前後２つの突条１０３，１０３が形成されている。ロックレバー９０は、規制突起１０２が突条１０３，１０３に当接することで、前端部９３がブラシベース６７の外周面に接触しない第２の姿勢が維持される。よって、ブラシベース６７及び前端部９３の摩耗が防止される。規制突起１０２及び突条１０３は、本開示の規制手段の一例である。
ここから図７Ａに示すように、ブラシベース６７が正転位置に回転すると、ロックレバー９０は、コイルバネ９５の付勢により左回転し、前端部９３がブラシベース６７の外周面に近接する第２の姿勢（第２の位置）となる。ボス９７の上側でロックレバー９０の上面には、上向きに突出する規制突起１０２が設けられている。上接続部４２の上側内面には、左側の半割ハウジング３ａに形成されて右側へ延びる前後２つの突条１０３，１０３が形成されている。ロックレバー９０は、規制突起１０２が突条１０３，１０３に当接することで、前端部９３がブラシベース６７の外周面に接触しない第２の姿勢が維持される。よって、ブラシベース６７及び前端部９３の摩耗が防止される。規制突起１０２及び突条１０３は、本開示の規制手段の一例である。
【0031】
ロックレバー９０の第２の姿勢で上限位置となる後端部９４は、トリガ４４の上方に位置して、前係止部９８を前ストッパ片１００よりも上側に、後係止部９９を後ストッパ片１０１よりも上側にそれぞれ位置させている。よって、トリガ４４の後方への押し込み操作が許容されることになる。
このとき下限位置となる前端部９３は、図７Ｂに示すように、周方向へ相対移動した突起８２に隣り合い、互いのテーパ面を近接させている。
そして、トリガ４４を押し込み操作すると、図８に示すように、後端部９４の後係止部９９の下方に後ストッパ片１０１が近接する。この後係止部９９と後ストッパ片１０１との間の上下方向の距離は、ブラシベース６７の外周面に近接する前端部９３が突起８２を乗り越えるのに必要な上下方向の距離よりも小さくなっている。よって、トリガ４４の押し込み状態、すなわちスイッチ６のＯＮ状態では、突起８２が下限位置の前端部９３と干渉することにより、操作突起８０による逆転位置へのブラシベース６７の切替操作が規制されることになる。これは、ブラシベース６７の逆転位置から正転位置への切替の場合でも同様である。
このとき下限位置となる前端部９３は、図７Ｂに示すように、周方向へ相対移動した突起８２に隣り合い、互いのテーパ面を近接させている。
そして、トリガ４４を押し込み操作すると、図８に示すように、後端部９４の後係止部９９の下方に後ストッパ片１０１が近接する。この後係止部９９と後ストッパ片１０１との間の上下方向の距離は、ブラシベース６７の外周面に近接する前端部９３が突起８２を乗り越えるのに必要な上下方向の距離よりも小さくなっている。よって、トリガ４４の押し込み状態、すなわちスイッチ６のＯＮ状態では、突起８２が下限位置の前端部９３と干渉することにより、操作突起８０による逆転位置へのブラシベース６７の切替操作が規制されることになる。これは、ブラシベース６７の逆転位置から正転位置への切替の場合でも同様である。
【0032】
以上の如く構成されたハンマドリル１では、ブラシベース６７を正転位置又は逆転位置とした状態でトリガ４４を押し込む。すると、スイッチ６がＯＮしてモータ４の回転子１４が正転又は逆転で回転し、選択した動作モードでの使用が可能となる。
ハンマドリル１を使用する際、ハンドル部４１を把持する作業者の手で後側ハウジング３が前方へ押圧される。すると、後側ハウジング３が防振機構７の各コイルバネ５１の付勢に抗して前進する。このためネジボス５６が上ストッパ５５から離間する。よって、前側ハウジング２の出力部５やモータ収容部１２で振動が発生しても、各コイルバネ５１によって減衰され、後側ハウジング３へ伝わりにくくなる。このためハンドル部４１を保持する作業者の手に伝わる振動が低減され、不快感が生じにくくなる。
こうして前側ハウジング２に対して後側ハウジング３が前方へ移動しても、ロックレバー９０の前端部９３はブラシベース６７の外周面に対して前方へ移動し、周方向で突起８２と干渉する位置関係は変わらない。よって、防振機構７が作用する作業中でも、回転子１４の回転方向の切替ができないことになる。
ハンマドリル１を使用する際、ハンドル部４１を把持する作業者の手で後側ハウジング３が前方へ押圧される。すると、後側ハウジング３が防振機構７の各コイルバネ５１の付勢に抗して前進する。このためネジボス５６が上ストッパ５５から離間する。よって、前側ハウジング２の出力部５やモータ収容部１２で振動が発生しても、各コイルバネ５１によって減衰され、後側ハウジング３へ伝わりにくくなる。このためハンドル部４１を保持する作業者の手に伝わる振動が低減され、不快感が生じにくくなる。
こうして前側ハウジング２に対して後側ハウジング３が前方へ移動しても、ロックレバー９０の前端部９３はブラシベース６７の外周面に対して前方へ移動し、周方向で突起８２と干渉する位置関係は変わらない。よって、防振機構７が作用する作業中でも、回転子１４の回転方向の切替ができないことになる。
【0033】
トリガ４４の押し込みを解除してスイッチ６をＯＦＦさせると、トリガ４４が前方への突出位置へ復帰する。すると、後端部９４の後係止部９９の下方に後ストッパ片１０１が近接しない図７の状態となる。よって、操作突起８０によりブラシベース６７を中立位置又は、中立位置を越えた反対側の逆転位置或いは正転位置へ回転させることができる。
このときブラシベース６７の突起８２と前端部９３とは、互いに逆向きのテーパ状となっているので、前端部９３はテーパ面同士の案内によってスムーズに突起８２に乗り上がることができる。
このときブラシベース６７の突起８２と前端部９３とは、互いに逆向きのテーパ状となっているので、前端部９３はテーパ面同士の案内によってスムーズに突起８２に乗り上がることができる。
【0034】
このように、上記実施例のハンマドリル１は、固定子１３と、整流子１５及び回転軸１６を有する回転子１４とを含むモータ４と、整流子１５に当接する一対のカーボンブラシ７６，７６を保持し、整流子１５を中心として、正転位置と、逆転位置と、正転位置と逆転位置との間の中立位置とにそれぞれ回転位置を切替操作可能なブラシベース６７と、モータ４をＯＮ／ＯＦＦさせるスイッチ６と、押し込み操作でスイッチ６をＯＮさせるトリガ４４と、前端部９３が回転子１４の径方向でブラシベース６７の外側に配置され、後端部９４がトリガ４４へ係脱可能なロックレバー９０と、を含む。
そして、ロックレバー９０は、前端部９３が径方向で中立位置のブラシベース６７の外周面に当接することで、後端部９４がトリガ４４と係止して押し込み操作を規制する第１の姿勢となる。
この構成によれば、ロックレバー９０の前端部９３が径方向でブラシベース６７の外周面に当接してトリガ４４の押し込み操作を規制するため、防振機構７によって前側ハウジング２と後側ハウジング３とが前後方向に相対移動したり、各構成部に寸法誤差や組み付け誤差があったりしても、前端部９３とブラシベース６７の外周面との当接状態を維持できる。よって、ブラシベース６７の中立位置でのトリガ４４のロックを高い信頼性で行うことができる。
そして、ロックレバー９０は、前端部９３が径方向で中立位置のブラシベース６７の外周面に当接することで、後端部９４がトリガ４４と係止して押し込み操作を規制する第１の姿勢となる。
この構成によれば、ロックレバー９０の前端部９３が径方向でブラシベース６７の外周面に当接してトリガ４４の押し込み操作を規制するため、防振機構７によって前側ハウジング２と後側ハウジング３とが前後方向に相対移動したり、各構成部に寸法誤差や組み付け誤差があったりしても、前端部９３とブラシベース６７の外周面との当接状態を維持できる。よって、ブラシベース６７の中立位置でのトリガ４４のロックを高い信頼性で行うことができる。
【0035】
ロックレバー９０は、ブラシベース６７の正転位置及び逆転位置では、後端部９４によるトリガ４４への係止を解除してトリガ４４の押し込み操作を許容する第２の姿勢となる。
よって、ブラシベース６７を正転位置又は逆転位置に切り替えれば、そのまま支障なくトリガ４４を押し込み操作してスイッチ６をＯＮさせることができる。
ロックレバー９０は、中間部を支点として前端部９３と後端部９４とがそれぞれ揺動可能に支持され、ブラシベース６７の外周面には、中立位置で前端部９３を径方向外側へ押し上げる突起８２が設けられており、前端部９３の押し上げに伴い、反対側へ揺動した後端部９４がトリガ４４に係止して第１の姿勢となる。
よって、ロックレバー９０の揺動を利用してトリガ４４の押し込み操作の規制を容易に行うことができる。
ロックレバー９０は、回転軸１６の軸線を含んで前後及び上下方向で規定される平面と直交するピン９１を中心として揺動可能である。
よって、ブラシベース６７に対してロックレバー９０をバランスよく配置できる。
よって、ブラシベース６７を正転位置又は逆転位置に切り替えれば、そのまま支障なくトリガ４４を押し込み操作してスイッチ６をＯＮさせることができる。
ロックレバー９０は、中間部を支点として前端部９３と後端部９４とがそれぞれ揺動可能に支持され、ブラシベース６７の外周面には、中立位置で前端部９３を径方向外側へ押し上げる突起８２が設けられており、前端部９３の押し上げに伴い、反対側へ揺動した後端部９４がトリガ４４に係止して第１の姿勢となる。
よって、ロックレバー９０の揺動を利用してトリガ４４の押し込み操作の規制を容易に行うことができる。
ロックレバー９０は、回転軸１６の軸線を含んで前後及び上下方向で規定される平面と直交するピン９１を中心として揺動可能である。
よって、ブラシベース６７に対してロックレバー９０をバランスよく配置できる。
【0036】
ブラシベース６７の正転位置又は逆転位置でトリガ４４が押し込み操作されると、トリガ４４は、後端部９４のトリガ４４側への揺動を規制してロックレバー９０を第２の姿勢で維持させる一方、前端部９３は、ブラシベース６７の回転方向で突起８２と干渉することでブラシベース６７の回転を規制する。
よって、モータ４の駆動中でのブラシベース６７の回転操作による正逆切替が確実に規制可能となり、モータ４の駆動中での正逆切替によるブラシベース６７の寿命低下が防止できる。
ロックレバー９０の第２の姿勢で前端部９３とブラシベース６７の外周面との当接を規制する規制突起１０２及び突条１０３が設けられている。
よって、前端部９３とブラシベース６７との不要な摺接による摩耗を防止できる。
よって、モータ４の駆動中でのブラシベース６７の回転操作による正逆切替が確実に規制可能となり、モータ４の駆動中での正逆切替によるブラシベース６７の寿命低下が防止できる。
ロックレバー９０の第２の姿勢で前端部９３とブラシベース６７の外周面との当接を規制する規制突起１０２及び突条１０３が設けられている。
よって、前端部９３とブラシベース６７との不要な摺接による摩耗を防止できる。
【0037】
突起８２は、回転軸１６の軸線方向から見て、径方向外側へ向かうに従って回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状である。
よって、ブラシベース６７の回転に伴う突起８２への前端部９３の乗り上げがスムーズに行える。
前端部９３は、回転軸１６の軸線方向から見て、径方向内側へ向かうに従って回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状である。
よって、ブラシベース６７の回転に伴う突起８２への前端部９３の乗り上げが一層スムーズに行える。
ロックレバー９０を第２の姿勢に付勢する付勢手段（コイルバネ９５）が設けられている。
よって、ブラシベース６７を中立位置から正転位置又は逆転位置へ切り替えると、ロックレバー９０が自動的に第２の姿勢となってトリガ４４の押し込み操作が許容される。
付勢手段は、コイルバネ９５である。
よって、付勢手段が容易に形成できる。
よって、ブラシベース６７の回転に伴う突起８２への前端部９３の乗り上げがスムーズに行える。
前端部９３は、回転軸１６の軸線方向から見て、径方向内側へ向かうに従って回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状である。
よって、ブラシベース６７の回転に伴う突起８２への前端部９３の乗り上げが一層スムーズに行える。
ロックレバー９０を第２の姿勢に付勢する付勢手段（コイルバネ９５）が設けられている。
よって、ブラシベース６７を中立位置から正転位置又は逆転位置へ切り替えると、ロックレバー９０が自動的に第２の姿勢となってトリガ４４の押し込み操作が許容される。
付勢手段は、コイルバネ９５である。
よって、付勢手段が容易に形成できる。
【0038】
ハンマドリル１は、ツールホルダ２０を前向きに備えた出力部５及びモータ４を収容してブラシベース６７が組み付けられる前側ハウジング２と、前側ハウジング２の後側でスイッチ６及びロックレバー９０を収容する後側ハウジング３とを有し、モータ４は、前側ハウジング２内で回転軸１６を前後方向に向けた姿勢で収容されて、ブラシベース６７は、モータ４の後側に配置され、スイッチ６は、後側ハウジング３に設けられて上下方向に延びるハンドル部４１内で回転軸１６の後方軸線上に配置されて、トリガ４４を前方へ突出させている。
そして、ロックレバー９０は、後側ハウジング３の上部で前後方向に延びて、前端部９３がブラシベース６７の上側に位置し、後端部９４がトリガ４４の上側に位置している。
よって、ロックレバー９０を省スペースで設置できる。
前側ハウジング２と後側ハウジング３とが互いに前後方向に相対移動可能であると共に、前側ハウジング２と後側ハウジング３との間に、コイルバネ５１を含む防振機構７が介在されている。
よって、ハンドル部４１を把持する作業者の手に伝わる振動を軽減できる。
ブラシベース６７の回転位置を切り替える操作突起８０が、後側ハウジング３の上面に形成された窓８１を貫通して上方へ突出している。
よって、ブラシベース６７の回転位置の切替操作が容易に行える。
そして、ロックレバー９０は、後側ハウジング３の上部で前後方向に延びて、前端部９３がブラシベース６７の上側に位置し、後端部９４がトリガ４４の上側に位置している。
よって、ロックレバー９０を省スペースで設置できる。
前側ハウジング２と後側ハウジング３とが互いに前後方向に相対移動可能であると共に、前側ハウジング２と後側ハウジング３との間に、コイルバネ５１を含む防振機構７が介在されている。
よって、ハンドル部４１を把持する作業者の手に伝わる振動を軽減できる。
ブラシベース６７の回転位置を切り替える操作突起８０が、後側ハウジング３の上面に形成された窓８１を貫通して上方へ突出している。
よって、ブラシベース６７の回転位置の切替操作が容易に行える。
【0039】
以下、本開示の変更例を説明する。
ロック部材を第２の位置に付勢する付勢手段は、コイルバネに限らない。図９は、付勢手段としてトーションバネを用いた例を示している。ここではロックレバー９０の中間部を左右方向に貫通するピン１０５の両端を受け部９２に支持させて揺動可能としている。そして、ロックレバー９０の下面でピン１０５にトーションバネ１０６を外装して、トーションバネ１０６の一端をロックレバー９０の下面に、他端を上接続部４２の下側内面にそれぞれ当接させて、ロックレバー９０を左回転付勢している。
このように付勢手段としてトーションバネ１０６を設けても、付勢手段が容易に形成できる。
図１０は、付勢手段として板バネを用いた例を示している。ここでの板バネ１０７は、左右両端を下側へ倒Ｕ字状にカールさせて中央に上方への突出部１０８を形成した形状となっている。この板バネ１０７を、上接続部４２の下側内面で左右方向に設けた前後一対の位置決め部１０９，１０９の間で左右方向に配置して、上下方向に圧縮させた状態で、突出部１０８を、ロックレバー９０の下面に設けた受け凹部１１０に当接させている。よって、ロックレバー９０は、板バネ１０７によって左回転付勢される。
このように付勢手段として板バネ１０７を設けても、付勢手段が容易に形成できる。
上記実施例及び変更例では、コイルバネや板バネをロック部材の支点よりも後方でロック部材の下側に配置しているが、コイルバネや板バネを支点よりも前方でロック部材の上側に配置してもよい。
ロック部材を第２の位置に付勢する付勢手段は、コイルバネに限らない。図９は、付勢手段としてトーションバネを用いた例を示している。ここではロックレバー９０の中間部を左右方向に貫通するピン１０５の両端を受け部９２に支持させて揺動可能としている。そして、ロックレバー９０の下面でピン１０５にトーションバネ１０６を外装して、トーションバネ１０６の一端をロックレバー９０の下面に、他端を上接続部４２の下側内面にそれぞれ当接させて、ロックレバー９０を左回転付勢している。
このように付勢手段としてトーションバネ１０６を設けても、付勢手段が容易に形成できる。
図１０は、付勢手段として板バネを用いた例を示している。ここでの板バネ１０７は、左右両端を下側へ倒Ｕ字状にカールさせて中央に上方への突出部１０８を形成した形状となっている。この板バネ１０７を、上接続部４２の下側内面で左右方向に設けた前後一対の位置決め部１０９，１０９の間で左右方向に配置して、上下方向に圧縮させた状態で、突出部１０８を、ロックレバー９０の下面に設けた受け凹部１１０に当接させている。よって、ロックレバー９０は、板バネ１０７によって左回転付勢される。
このように付勢手段として板バネ１０７を設けても、付勢手段が容易に形成できる。
上記実施例及び変更例では、コイルバネや板バネをロック部材の支点よりも後方でロック部材の下側に配置しているが、コイルバネや板バネを支点よりも前方でロック部材の上側に配置してもよい。
【0040】
上記実施例では、ブラシベースの外周面に設けた突起にロックレバーの前端部を径方向外側から当接させてロックレバーを第１の姿勢に保持しているが、ブラシベースの外周面に突起を設けなくてもロックレバーの姿勢保持は可能である。
図１１は、その一例を示すもので、ここではブラシベース６７の後面に、トリガ４４側となる後方へ突出する突起部８３を設けている。突起部８３は、ブラシベース６７と一体に形成してもよいし、別体の部材をブラシベース６７へ取り付けて形成してもよい。突起部８３も、上記実施例の突起８２と同様に、径方向外側へ向かうに従って回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状であり、前端部９３は、突起部８３と逆向きのテーパ状となっている。
ここではトリガ４４の突出位置でブラシベース６７が中立位置であると、ロックレバー９０は、前端部９３が突起部８３の上面に当接して第１の姿勢となり、トリガ４４の押し込み操作を規制する。
そして、ここからブラシベース６７が正転位置又は逆転位置に回転すると、ロックレバー９０は、コイルバネ９５の付勢により左回転し、規制突起１０２が突条１０３，１０３に当接する第２の姿勢では、二点鎖線で示すように、前端部９３が突起部８３の周方向の移動軌跡上に位置する。よって、トリガ４４が押し込み操作されてロックレバー９０の第２の姿勢が保持されると、突起部８３が下限位置の前端部９３と干渉することで、ブラシベース６７の切替操作が規制されることになる。
なお、この変更例においてもロックレバーの付勢手段として図９及び図１０の構造は採用可能である。
図１１は、その一例を示すもので、ここではブラシベース６７の後面に、トリガ４４側となる後方へ突出する突起部８３を設けている。突起部８３は、ブラシベース６７と一体に形成してもよいし、別体の部材をブラシベース６７へ取り付けて形成してもよい。突起部８３も、上記実施例の突起８２と同様に、径方向外側へ向かうに従って回転方向の幅が徐々に小さくなるテーパ状であり、前端部９３は、突起部８３と逆向きのテーパ状となっている。
ここではトリガ４４の突出位置でブラシベース６７が中立位置であると、ロックレバー９０は、前端部９３が突起部８３の上面に当接して第１の姿勢となり、トリガ４４の押し込み操作を規制する。
そして、ここからブラシベース６７が正転位置又は逆転位置に回転すると、ロックレバー９０は、コイルバネ９５の付勢により左回転し、規制突起１０２が突条１０３，１０３に当接する第２の姿勢では、二点鎖線で示すように、前端部９３が突起部８３の周方向の移動軌跡上に位置する。よって、トリガ４４が押し込み操作されてロックレバー９０の第２の姿勢が保持されると、突起部８３が下限位置の前端部９３と干渉することで、ブラシベース６７の切替操作が規制されることになる。
なお、この変更例においてもロックレバーの付勢手段として図９及び図１０の構造は採用可能である。
【0041】
ロック部材自体の形態は、上記実施例のロックレバーに限らない。ロック部材は、板状でなく、棒状等であってもよいし、直線状でなく屈曲していてもよい。前端部の形状も、ブラシベースの突起への乗り上げと回転方向での干渉とが可能であれば、適宜変更できる。突起と前端部との何れ一方はテーパ状でなくてもよい。後端部も、トリガとの係脱が可能であれば、係止部の形状は変えてもよい。
操作部材は、上記実施例のトリガに限らない。操作部材は、ハウジングに一端側の支点が揺動可能に支持されて支点を中心に他端側をスイッチ側へ押し込み操作するものであってもよい。
正逆切替ユニットの構成も、適宜変更可能である。例えば、操作突起は、ハウジングの側面に突出させて切替操作可能としてもよい。リード線ホルダはなくてもよい。
ハンドル部は、ループ状でなく、ハウジングの後端から下向きに形成されるものであってもよい。この場合、ブラシ保持部材と操作部材との距離が近くなってロック部材も短くて済む。
操作部材は、上記実施例のトリガに限らない。操作部材は、ハウジングに一端側の支点が揺動可能に支持されて支点を中心に他端側をスイッチ側へ押し込み操作するものであってもよい。
正逆切替ユニットの構成も、適宜変更可能である。例えば、操作突起は、ハウジングの側面に突出させて切替操作可能としてもよい。リード線ホルダはなくてもよい。
ハンドル部は、ループ状でなく、ハウジングの後端から下向きに形成されるものであってもよい。この場合、ブラシ保持部材と操作部材との距離が近くなってロック部材も短くて済む。
【0042】
ハンマドリルにおいて、選択できる動作モードは、３つに限らない。切替ツマミの位置も適宜変更できる。
打撃作動は、ピストンシリンダでなく、固定されたシリンダ内でピストンが往復動する構造であってもよい。インパクトボルトがなく、ストライカが直接ビットを打撃する構造であってもよい。打撃作動は、ボススリーブでなくクランク機構を用いた構造であってもよい。
電動工具は、上記実施例のハンマドリルに限らない。本開示は、電動ハンマ、電動ドリル等の他の電動工具にも採用できる。
防振機構は、上記実施例に限らない。コイルバネの数や位置は適宜変更できる。コイルバネ以外の弾性部材も採用できる。但し、本開示は、防振機構を備えない電動工具にも採用できる。
打撃作動は、ピストンシリンダでなく、固定されたシリンダ内でピストンが往復動する構造であってもよい。インパクトボルトがなく、ストライカが直接ビットを打撃する構造であってもよい。打撃作動は、ボススリーブでなくクランク機構を用いた構造であってもよい。
電動工具は、上記実施例のハンマドリルに限らない。本開示は、電動ハンマ、電動ドリル等の他の電動工具にも採用できる。
防振機構は、上記実施例に限らない。コイルバネの数や位置は適宜変更できる。コイルバネ以外の弾性部材も採用できる。但し、本開示は、防振機構を備えない電動工具にも採用できる。
【符号の説明】
【0043】
１・・ハンマドリル、２・・前側ハウジング、３・・後側ハウジング、４・・モータ、５・・出力部、６・・スイッチ、７・・防振機構、８・・モータハウジング、９・・アウタハウジング、１０・・インナハウジング、１１・・連結部、１２・・モータ収容部、１３・・固定子、１４・・回転子、１５・・整流子、１６・・回転軸、２０・・ツールホルダ、４０・・外筒部、４１・・ハンドル部、４２・・上接続部、４４・・トリガ、５０・・ゴムスリーブ、５１・・コイルバネ、６０・・軸受保持部、６５・・正逆切替ユニット、６６・・ユニットベース、６７・・ブラシベース、６８・・固定接点、７５・・ブラシホルダ、７６・・カーボンブラシ、７８・・可動接点、８０・・操作突起、８２・・突起、８３・・突起部、９０・・ロックレバー、９１・・ピン、９３・・前端部、９４・・後端部、９５・・コイルバネ、９８・・前係止部、９９・・後係止部、１００・・前ストッパ片、１０１・・後ストッパ片、１０６・・トーションバネ、１０７・・板バネ、Ｂ・・ビット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】