(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001793
(43)【公開日】2025-01-09
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06F 30/12 20200101AFI20241226BHJP
G06F 30/20 20200101ALI20241226BHJP
【FI】
G06F30/12
G06F30/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101479
(22)【出願日】2023-06-21
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】酒井 香美
【テーマコード(参考)】
5B146
【Fターム(参考)】
5B146BA03
5B146DE11
5B146DL08
5B146EA02
5B146EA15
5B146EC04
(57)【要約】
【課題】演出装置に関する情報の中間ファイルを容易に作成する。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、生成部と、取得部と、作成部とを有する。生成部は、演出装置の外観を撮像した撮像情報に基づいて、当該演出装置の3次元の形状を示す形状情報を生成する。取得部は、演出装置に関する装置情報を演出装置から取得する。作成部は、形状情報と、装置情報とを紐付けた中間ファイルであって、3次元の形状を再現するソフトウェアにおいて演出装置の3次元の形状と、装置情報とを示すオブジェクトを表示するための中間ファイルを作成する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
演出装置の外観を撮像した撮像情報に基づいて、当該演出装置の3次元の形状を示す形状情報を生成する生成部と;
前記演出装置に関する装置情報を前記演出装置から取得する取得部と;
前記形状情報と、前記装置情報とを紐付けた中間ファイルであって、3次元の形状を再現するソフトウェアにおいて前記演出装置の3次元の形状と、前記装置情報とを示すオブジェクトを表示するための中間ファイルを作成する作成部と;
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
RDM(Remote Device Management)規格に従った信号を用いて、前記演出装置から前記装置情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、
さらに、照明装置である前記演出装置のホイールを撮像したホイール撮像情報を取得し、
前記作成部は、
さらに、前記ホイール撮像情報に基づく前記ホイールが示す模様に関する模様情報を、前記形状情報及び前記装置情報に紐付けた前記中間ファイルを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、
さらに、照明装置である前記演出装置の光源に関する情報を測定した測定情報を取得し、
前記作成部は、
さらに、前記測定情報を、前記形状情報及び前記装置情報に紐付けた前記中間ファイルを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、
さらに、前記演出装置の動作に関する動作情報を取得し、
前記作成部は、
さらに、前記動作情報を、前記形状情報及び前記装置情報に紐付けた前記中間ファイルを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
さらに、前記演出装置が配置された位置を示す配置情報を取得し、
前記作成部は、
さらに、前記配置情報を、前記中間ファイルに紐付けた中間ファイルであって、前記演出装置の配置を再現するソフトウェアにおいて前記演出装置の配置と、前記中間ファイルが示す情報とを示すオブジェクトを表示するための中間ファイルを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、照明器具等の演出装置を管理するための技術が知られている。このような技術の一例として、光環境の設定対象であるある実空間を表す対象空間に複数の照明器具に、制御情報をそれぞれに個別に割り当て、対象器具に制御情報を適用したときに得られる対象空間での光環境のシミュレーション結果をモニタ装置の画面に表示させる技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術では、演出装置に関する情報の中間ファイルを容易に作成できるとは言えない場合がある。
【0005】
例えば、上述した技術では、対象器具に割り当てられる制御情報を、ユーザが操作する入力装置(スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータなど)から受け付ける必要があり、演出装置に関する情報の中間ファイルを容易に作成できるとは言えない場合がある。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、演出装置に関する情報の中間ファイルを容易に作成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の一例に係る情報処理装置は、演出装置の外観を撮像した撮像情報に基づいて、当該演出装置の3次元の形状を示す形状情報を生成する生成部と;前記演出装置に関する装置情報を前記演出装置から取得する取得部と;前記形状情報と、前記装置情報とを紐付けた中間ファイルであって、3次元の形状を再現するソフトウェアにおいて前記演出装置の3次元の形状と、前記装置情報とを示すオブジェクトを表示するための中間ファイルを作成する作成部と;を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一例に係る情報処理装置によれば、演出装置に関する情報の中間ファイルを容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システム2の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る演出装置データベース31の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本願に係る情報処理装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
以下で説明する実施形態に係る情報処理装置10は、生成部41、取得部42及び作成部43を有する。生成部41は、演出装置の外観を撮像した撮像情報に基づいて、当該演出装置の3次元の形状を示す形状情報を生成する。また、取得部42は、演出装置に関する装置情報を演出装置から取得する。また、作成部43は、形状情報と、装置情報とを紐付けた中間ファイルであって、3次元の形状を再現するソフトウェアにおいて演出装置の3次元の形状と、装置情報とを示すオブジェクトを表示するための中間ファイルを作成する。
【0012】
また、以下で説明する実施形態に係る取得部42は、RDM(Remote Device Management)規格に従った信号を用いて、演出装置から装置情報を取得する。
【0013】
また、以下で説明する実施形態に係る取得部42は、さらに、照明装置である演出装置のホイールを撮像したホイール撮像情報を取得する。また、作成部43は、さらに、ホイール撮像情報に基づくホイールが示す模様に関する模様情報を、形状情報及び装置情報に紐付けた中間ファイルを作成する。
【0014】
また、以下で説明する実施形態に係る取得部42は、さらに、照明装置である演出装置の光源に関する情報を測定した測定情報を取得する。また、作成部43は、さらに、測定情報を、形状情報及び装置情報に紐付けた中間ファイルを作成する。
【0015】
また、以下で説明する実施形態に係る取得部42は、さらに、演出装置の動作に関する動作情報を取得する。また、作成部43は、さらに、動作情報を、形状情報及び装置情報に紐付けた中間ファイルを作成する。
【0016】
また、以下で説明する実施形態に係る取得部42は、さらに、演出装置が配置された位置を示す配置情報を取得する。また、作成部43は、さらに、配置情報を、中間ファイルに紐付けた中間ファイルであって、演出装置の配置を再現するソフトウェアにおいて演出装置の配置と、中間ファイルが示す情報とを示すオブジェクトを表示するための中間ファイルを作成する。
【0017】
(情報処理システムの一例)
図1を用いて、情報処理システム1の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す図である。
図1に示す例において、情報処理システム1は、情報処理装置10、演出装置100及び撮像装置200を有する。情報処理装置10と、演出装置100と、撮像装置200とは、図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す情報処理システム1は、複数台の情報処理装置10、複数台の演出装置100及び複数台の撮像装置200が含まれてもよい。
【0018】
図1に示す情報処理装置10は、各種の装置と通信可能な情報処理装置であり、例えば、サーバ装置又はクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置10は、有線又は無線により、他の各種装置と通信可能に接続される。
【0019】
なお、情報処理装置10は、演出装置100の管理者によって利用される端末装置であってもよい。例えば、情報処理装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよい。このような場合、情報処理装置10は、本願に係る情報処理装置に関する処理を実施するためのプログラムによる制御に従って、実施形態に係る情報処理を実行する。
【0020】
図1に示す演出装置100は、舞台やスタジオなどに設置される装置である。例えば、演出装置100は、調光卓等から受け付けたDMX信号や、DMX規格を拡張したRDM規格に沿ったRDM信号等の制御信号により、発光素子が出力する光の強度(調光度)や、出力する光の色彩、範囲等を制御可能な照明器具であり、受信した制御信号に従って所定の位置の照明を行う。
【0021】
図1に示す撮像装置200は、例えば、可視光カメラであり、設置された演出装置100の外観を撮像(3Dスキャン)する撮像装置である。
【0022】
以下、
図1を用いて、情報処理装置10が行う情報処理について説明する。まず、撮像装置200は、演出装置100の外観を撮像する(ステップSa1)。続いて、情報処理装置10は、演出装置100の外観を撮像した画像を示す撮像情報を、撮像装置200から取得する(ステップSa2)。続いて、情報処理装置10は、撮像装置200から取得した撮像情報に基づいて、演出装置100の3次元の形状を示す形状情報を生成する(ステップSa3)。例えば、情報処理装置10は、演出装置100の3Dモデルである形状情報を生成する。
【0023】
続いて、情報処理装置10は、演出装置100に関する装置情報を取得する(ステップSa4)。例えば、情報処理装置10は、RDM規格に従った信号により、演出装置100が有するトークバック機能を用いて、演出装置100に関する装置情報を取得する。具体的な例を挙げると、情報処理装置10は、演出装置100が出力する光の強度や、出力する光の色彩などといったパラメータを示す装置情報を取得する。
【0024】
なお、情報処理装置10は、撮像情報及び装置情報を、これらの情報を収集する他の情報処理装置(例えば、演出装置100の管理者が利用する端末装置)から取得してもよい。
【0025】
続いて、情報処理装置10は、演出装置100の形状情報と、装置情報とを紐付けた中間ファイル(GDTF(General Device Type Format)ファイル)を作成する(ステップSa5)。例えば、情報処理装置10は、シミュレーションソフトウェアにおいて演出装置100の3Dモデルと、装置情報とを示すオブジェクトを表示するためのGDTFファイルを作成する。そして、情報処理装置10は、GDTFファイルを所定の出力先(例えば、演出装置100を管理する管理者が利用する端末装置)に出力する。
【0026】
次に、
図2を用いて、情報処理システム2の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システム2の一例を示す図である。
図2に示す例において、情報処理システム2は、情報処理装置10、演出装置100、撮像装置200、ホイール撮像装置300及び分光照度計400を有する。情報処理装置10と、演出装置100と、撮像装置200と、ホイール撮像装置300と、分光照度計400とは、図示しない所定の通信網を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、
図2に示す情報処理システム2は、複数台の情報処理装置10、複数台の演出装置100、複数台の撮像装置200、複数台のホイール撮像装置300及び複数台の分光照度計400が含まれてもよい。
【0027】
図2に示す情報処理装置10、演出装置100及び撮像装置200は、
図1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0028】
図2に示すホイール撮像装置300は、例えば、可視光カメラであり、設置された演出装置100のホイール部のゴボを撮像(スキャン)する撮像装置である。なお、ホイール撮像装置300は、撮像装置200と同一の撮像装置であってもよい。
【0029】
図2に示す分光照度計400は、演出装置100の発光素子の照度や、演色性、色温度などを測定するための装置である。
【0030】
以下、
図2を用いて、情報処理装置10が行う情報処理について説明する。なお、
図2に示す情報処理システム2において、ステップSb1~Sb4の処理は、情報処理システム2におけるステップSa1~Sa4の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0031】
ホイール撮像装置300は、演出装置100のホイール部のゴボを撮像する(ステップSb5)。続いて、情報処理装置10は、演出装置100のホイール部のゴボを撮像した画像を示すホイール撮像情報を、ホイール撮像装置300から取得する(ステップSb6)。例えば、情報処理装置10は、取得したホイール撮像情報に基づいて、ホイール部のゴボの模様を示す模様情報を生成する。
【0032】
続いて、分光照度計400は、演出装置100の発光素子(光源)の照度や、演色性、色温度などを測定する(ステップSb7)。続いて、情報処理装置10は、分光照度計400が測定した情報を示す測定情報を、分光照度計400から取得する(ステップSb8)。
【0033】
なお、情報処理装置10は、撮像情報、装置情報、ホイール撮像情報及び測定情報を、これらの情報を収集する他の情報処理装置(例えば、演出装置100の管理者が利用する端末装置)から取得してもよい。
【0034】
続いて、情報処理装置10は、演出装置100の形状情報と、装置情報と、模様情報と、測定情報とを紐付けた中間ファイル(GDTFファイル)を作成する(ステップSb9)。例えば、情報処理装置10は、シミュレーションソフトウェアにおいて演出装置100の3Dモデルと、装置情報と、模様情報と、測定情報とを示すオブジェクトを表示するためのGDTFファイルを作成する。そして、情報処理装置10は、GDTFファイルを所定の出力先に出力する。
【0035】
なお、情報処理装置10は、演出装置100の動作に関する動作情報を、演出装置100の管理者が利用する端末装置や、演出装置100の動作を検出する検出装置などから取得してもよい。例えば、情報処理装置10は、制御信号(例えば、発光や消灯の指示)に対する演出装置100の応答速度や、ムービングライトである演出装置100の動きの速さ(例えば、何秒で回転するか)などを示す動作情報を取得してもよい。そして、情報処理装置10は、さらに、演出装置100の動作情報を、演出装置100の形状情報と、装置情報と、模様情報と、測定情報とに紐付けたGDTFファイルを作成してもよい。
【0036】
続いて、情報処理装置10は、所定の空間(例えば、舞台やスタジオなど)内において、演出装置100が配置された位置を示す配置情報を、演出装置100の管理者が利用する端末装置から取得する。そして、情報処理装置10は、配置情報を、GDTFファイルに紐付けた中間ファイル(MVR(My Virtual Rig)ファイル)を作成する(ステップSb10)。例えば、情報処理装置10は、演出装置100の配置と、GDTFファイルが示す情報とを示すオブジェクトを表示するためのMVRファイルを作成する。そして、情報処理装置10は、MVRファイルを所定の出力先(例えば、演出装置100を管理する管理者が利用する端末装置)に出力する。
【0037】
従来、照明器具に関するGDTFファイルを作成する場合、照明器具の3Dのモデルを3DCADで作成し、さらに、照明器具のパラメータ等の情報を手入力する必要があり、手間がかかっていた。
【0038】
これに対し、実施形態に係る情報処理装置10は、演出装置100の外観を撮像した画像を示す撮像情報に基づき、演出装置100の3Dモデルを生成するとともに、演出装置100に関する装置情報やその他の各種の情報を取得し、これらの情報を紐付け、GDTFファイルを作成することができる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置10は、演出装置に関する情報の中間ファイルを容易に作成することができる。
【0039】
さらに、実施形態に係る情報処理装置10は、照明器具のパラメータ等の情報を手入力することなく、MVRファイルを容易に作成することができる。
【0040】
(情報処理装置の一例)
次に、
図3を用いて、情報処理装置10の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置10の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置10は、通信部20と、記憶部30と、制御部40とを有する。
【0041】
[通信部20について]
通信部20は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部20は、ネットワークNと有線または無線で接続され、演出装置100、撮像装置200、ホイール撮像装置300、分光照度計400等との間で情報の送受信を行う。
【0042】
[記憶部30について]
記憶部30は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図4に示すように、記憶部30は、演出装置データベース31を有する。
【0043】
[演出装置データベース31について]
演出装置データベース31は、演出装置に関する各種の情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、演出装置データベース31が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、実施形態に係る演出装置データベース31の一例を示す図である。
図4の例では、演出装置データベース31は、「空間ID」、「演出装置ID」、「撮像情報」、「形状情報」、「装置情報」、「ホイール撮像情報」、「模様情報」、「測定情報」、「動作情報」、「配置情報」といった項目を有する。
【0044】
「空間ID」は、演出装置が設置された空間(例えば、舞台やスタジオ)を識別するための識別情報を示す。「演出装置ID」は、「空間ID」が示す空間に設置された演出装置を識別するための識別情報を示す。「撮像情報」は、演出装置の外観を撮像した画像を示す。「形状情報」は、演出装置の3次元の形状を示す。「装置情報」は、演出装置のパラメータ等の情報を示す。「ホイール撮像情報」は、演出装置100のホイール部を撮像した画像を示す。「模様情報」は、ホイール撮像情報に基づくゴボの模様を示す。「測定情報」は、分光照度計400が測定した情報を示す。「動作情報」は、演出装置100の動作に関する情報を示す。「配置情報」は、「空間ID」が示す空間において演出装置100が配置された位置を示す。
【0045】
すなわち、
図4では、空間ID「AID#1」により識別される空間に、演出装置ID「DID#1」により識別される演出装置が設置され、当該演出装置の撮影情報が「撮像情報#1」、形状情報が「形状情報#1」、装置情報が「装置情報#1」、ホイール撮影情報が「ホイール撮像情報#1」、模様情報が「模様情報#1」、測定情報が「測定情報#1」、動作情報が「動作情報#1」、配置情報が「配置情報#1」である例を示す。
【0046】
[制御部40について]
制御部40は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。実施形態に係る制御部40は、
図3に示すように、生成部41と、取得部42と、作成部43とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。
【0047】
[生成部41について]
生成部41は、演出装置100の外観を撮像した撮像情報に基づいて、当該演出装置100の3次元の形状を示す形状情報を生成する。例えば、
図1の例において、生成部41は、撮像装置200から取得した撮像情報に基づいて、演出装置100の3Dモデルである形状情報を生成する。
【0048】
[取得部42について]
取得部42は、演出装置100に関する装置情報を演出装置100から取得する。例えば、
図1の例において、取得部42は、演出装置100が有するトークバック機能を用いて、演出装置100に関する装置情報を取得する。
【0049】
また、取得部42は、RDM規格に従った信号を用いて、演出装置100から装置情報を取得してもよい。例えば、
図1の例において、取得部42は、RDM規格に従った信号により、演出装置100が有するトークバック機能を用いて、演出装置100に関する装置情報を取得する。
【0050】
また、取得部42は、さらに、照明装置である演出装置100のホイールを撮像したホイール撮像情報を取得してもよい。例えば、
図2の例において、取得部42は、演出装置100のホイール部のゴボを撮像した画像を示すホイール撮像情報を、撮像装置200から取得する。
【0051】
また、取得部42は、さらに、照明装置である演出装置100の光源に関する情報を測定した測定情報を取得してもよい。例えば、
図2の例において、取得部42は、分光照度計400が測定した情報を示す測定情報を、分光照度計400から取得する。
【0052】
また、取得部42は、さらに、演出装置100の動作に関する動作情報を取得してもよい。例えば、
図2の例において、取得部42は、演出装置100の動作に関する動作情報を、演出装置100の管理者が利用する端末装置や、演出装置100の動作を検出する検出装置などから取得する。
【0053】
また、取得部42は、さらに、演出装置100が配置された位置を示す配置情報を取得してもよい。例えば、
図2の例において、取得部42は、所定の空間内において、演出装置100が配置された位置を示す配置情報を、演出装置100の管理者が利用する端末装置から取得する。
【0054】
[作成部43について]
作成部43は、形状情報と、装置情報とを紐付けた中間ファイルであって、3次元の形状を再現するソフトウェアにおいて演出装置100の3次元の形状と、装置情報とを示すオブジェクトを表示するための中間ファイルを作成する。例えば、
図1の例において、作成部43は、演出装置100の形状情報と、装置情報とを紐付けたGDTFファイルを作成する。
【0055】
また、作成部43は、さらに、ホイール撮像情報に基づくホイールが示す模様に関する模様情報を、形状情報及び装置情報に紐付けた中間ファイルを作成してもよい。例えば、
図2の例において、作成部43は、演出装置100の形状情報と、装置情報と、模様情報とを紐付けたGDTFファイルを作成する。
【0056】
また、作成部43は、さらに、測定情報を、形状情報及び装置情報に紐付けた中間ファイルを作成してもよい。例えば、
図2の例において、作成部43は、演出装置100の形状情報と、装置情報と、測定情報とを紐付けたGDTFファイルを作成する。
【0057】
また、作成部43は、さらに、動作情報を、形状情報及び装置情報に紐付けた中間ファイルを作成してもよい。例えば、
図2の例において、作成部43は、演出装置100の動作情報を、演出装置100の形状情報と、装置情報とに紐付けたGDTFファイルを作成する。
【0058】
また、作成部43は、さらに、配置情報を、中間ファイルに紐付けた中間ファイルであって、演出装置100の配置を再現するソフトウェアにおいて演出装置100の配置と、中間ファイルが示す情報とを示すオブジェクトを表示するための中間ファイルを作成してもよい。例えば、
図2の例において、作成部43は、配置情報を、GDTFファイルに紐付けたMVRファイルを作成する。
【0059】
(情報処理装置10の処理の流れ)
次に、
図5を用いて、実施形態に係る情報処理装置10の処理の流れについて説明する。
図5は、実施形態に係る情報処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0060】
図5に示すように、情報処理装置10は、演出装置100の外観を撮像した撮像情報を取得したか否かを判定する(ステップS101)。撮像情報を取得していない場合(ステップS101;No)、情報処理装置10は、撮像情報を取得するまで待機する。
【0061】
一方、撮像情報を取得した場合(ステップS101;Yes)、情報処理装置10は、演出装置100の3次元の形状を示す形状情報を生成する(ステップS102)。続いて、情報処理装置10は、演出装置100に関する装置情報を演出装置100から取得する(ステップS103)。続いて、情報処理装置10は、形状情報と、装置情報とを紐付けた中間ファイルであって、3次元の形状を再現するソフトウェアにおいて演出装置の3次元の形状と、装置情報とを示すオブジェクトを表示するための中間ファイルを作成し(ステップS104)、処理を終了する。
【0062】
(変形例)
上述の実施形態は一例を示したものであり、種々の変更及び応用が可能である。
【0063】
[演出装置100について]
上述の実施形態では、演出装置100が照明器具である例を示したが、演出装置100はこのような例に限定されない。例えば、演出装置100は、舞台やスタジオに設置され、DMX信号により制御される任意の器具であってもよい。具体的な例を挙げると、演出装置100は、花火を発生させるスパークラー装置や、煙発生装置、音声・映像を出力するメディアプレイヤー、レーザー照明機器などであってもよい。
【0064】
そして、情報処理装置10は、演出装置100に応じた情報を取得し、取得した情報を、形状情報と、装置情報とに紐付けたGDTFファイルを作成してもよい。例えば、演出装置100がスパークラーである場合、情報処理装置10は、花火の模様を示す情報を、形状情報と、装置情報とに紐付けたGDTFファイルを作成する。
【0065】
[処理態様について]
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、逆に、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文章中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0066】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0067】
また、上記してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 情報処理システム
2 情報処理システム
10 情報処理装置
20 通信部
30 記憶部
31 演出装置データベース
40 制御部
41 生成部
42 取得部
43 作成部
100 演出装置
200 撮像装置
300 ホイール撮像装置
400 分光照度計