(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025018088
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】電力制限システム、第1通信装置、および第2通信装置
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20250130BHJP
【FI】
H02J13/00 311T
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023121511
(22)【出願日】2023-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】520320446
【氏名又は名称】中部電力パワーグリッド株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000213297
【氏名又は名称】中部電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】三山 恭弘
【テーマコード(参考)】
5G064
【Fターム(参考)】
5G064AA01
5G064AA04
5G064AC09
5G064CB08
5G064CB21
5G064DA05
(57)【要約】
【課題】計測装置によって消費電力が計測される電気負荷が計測装置から遠く離れていても、消費電力を制限できるようにした電力制限システムを提供する。
【解決手段】IoTGW30(1)は、計測装置24の計測結果に基づき、電気負荷10(1),10(2),…の消費電力の制限の有無を決定する。IoTGW30(1)は、決定結果をIoTGW30(2),30(3),…に送信する。IoTGW30(2),30(3),…は、消費電力の制限が指示される場合、対象とする電気負荷10(2),10(3),…の電力供給を遮断すべく、開閉器12(2),12(3),…を開操作する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信装置および第2通信装置を備え、
前記第1通信装置は、計測結果取得処理、決定処理、および結果送信処理を実行するように構成され、
前記第2通信装置は、結果受信処理、および制限処理を実行するように構成され、
前記計測結果取得処理は、計測装置の計測結果を取得する処理であり、
前記計測装置は、所定の領域内に存在する電気負荷の消費電力量を計測する装置であり、
前記決定処理は、前記計測結果を入力として前記電気負荷の消費電力を小さい側に制限するか否かを決定する処理であり、
前記結果送信処理は、前記小さい側に制限する旨の決定がなされる場合に、その旨の信号を送信する処理であり、
前記結果受信処理は、前記結果送信処理によって送信された信号を受信する処理であり、
前記制限処理は、前記受信した信号を入力として、前記電気負荷の消費電力を制限する処理である電力制限システム。
【請求項2】
前記所定の領域内に存在する前記電気負荷は複数であり、
前記計測装置は、複数の前記電気負荷のそれぞれの消費電力量の合計量を計測する装置である請求項1記載の電力制限システム。
【請求項3】
前記第2通信装置を複数備え、
複数の前記第2通信装置のそれぞれが実行する前記制限処理は、複数の前記電気負荷のうちの互いに異なる前記電気負荷の消費電力を制限する処理である請求項2記載の電力制限システム。
【請求項4】
前記第1通信装置は、要求受信処理を実行するように構成され、
前記第2通信装置は、送信要求処理を実行するように構成され、
前記送信要求処理は、前記電気負荷の消費電力の制限に関する指示を送信するように要求する処理であり、
前記要求受信処理は、前記送信要求処理による要求を受信する処理であり、
前記結果送信処理は、前記要求受信処理によって前記送信要求処理による要求を受け付ける場合に前記決定処理によって決定された内容に応じた信号を送信する処理である請求項1記載の電力制限システム。
【請求項5】
前記第1通信装置は、前記送信要求処理および前記制限処理を実行するように構成され、
前記第1通信装置によって実行される前記制限処理は、前記第1通信装置に割り当てられた電気負荷の消費電力を制限する処理であり、
前記第1通信装置によって実行される前記送信要求処理は、前記第1通信装置に割り当てられた前記電気負荷の消費電力に関する前記決定処理の決定結果を送信するように要求する処理であり、
前記第1通信装置によって実行される前記結果送信処理には、前記第1通信装置によって実行される前記送信要求処理に応答する処理が含まれる請求項4記載の電力制限システム。
【請求項6】
前記第1通信装置と前記第2通信装置との間の通信は、無線通信であり、
前記第1通信装置によって実行される前記送信要求処理および当該送信要求処理に応答する前記結果送信処理は、有線通信を利用して実行される処理である請求項5記載の電力制限システム。
【請求項7】
前記第1通信装置から前記第2通信装置への前記結果送信処理は、無線通信によって実現され、
前記制限処理は、操作部の操作によって前記電気負荷の消費電力を制限する処理であり、
前記操作部は、前記電気負荷の消費電力を制限するために操作される対象であり、
前記操作部と前記第2通信装置とは、有線接続されている請求項1記載の電力制限システム。
【請求項8】
前記第1通信装置および前記第2通信装置は、同一のハードウェアによって構成されて且つ、指示入力受付処理および設定処理を実行するように構成され、
前記指示入力受付処理は、マスタおよびスレーブの2つのうちの少なくとも1つの指示入力を受け付ける処理であり、
前記設定処理は、前記マスタが指示される場合、前記第1通信装置として機能させる処理と、前記スレーブが指示されて且つ前記マスタが指示されない場合、前記第2通信装置として機能させる処理と、を含む請求項1記載の電力制限システム。
【請求項9】
請求項8記載の電力制限システムにおける前記第1通信装置。
【請求項10】
請求項8記載の電力制限システムにおける前記第2通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力制限システム、第1通信装置、および第2通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば下記特許文献1には、デマンドレスポンスに従った制御を実行する電力管理装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
デマンドレスポンスに従って電力を制御する場合、消費された電力を計測する計測装置の計測結果が用いられることとなる。しかし、たとえば、製造業における生産拠点等、電気負荷が点在する領域が大きい場合にデマンドレスポンスに従って電力を制御する場合、計測装置から遠く離れた電気負荷をも電力制御の対象とする必要が生じる。しかし、計測装置付近の装置が計測装置から遠く離れた電気負荷の電力を直接制御することは困難である。また、計測装置の計測結果をサーバに送信することによってサーバが電気負荷の電力の制御を設定することも考えられるが、その場合には、サーバの演算負荷が過大となる。そしてこれは、電力制御の応答性の低下につながる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.第1通信装置および第2通信装置を備え、前記第1通信装置は、計測結果取得処理、決定処理、および結果送信処理を実行するように構成され、前記第2通信装置は、結果受信処理、および制限処理を実行するように構成され、前記計測結果取得処理は、計測装置の計測結果を取得する処理であり、前記計測装置は、所定の領域内に存在する電気負荷の消費電力量を計測する装置であり、前記決定処理は、前記計測結果を入力として前記電気負荷の消費電力を小さい側に制限するか否かを決定する処理であり、前記結果送信処理は、前記小さい側に制限する旨の決定がなされる場合に、その旨の信号を送信する処理であり、前記結果受信処理は、前記結果送信処理によって送信された信号を受信する処理であり、前記制限処理は、前記受信した信号を入力として、前記電気負荷の消費電力を制限する処理である電力制限システムである。
【0006】
上記構成によれば、第1通信装置と第2通信装置との距離を離すことができる。そのため、第1通信装置を計測装置の近くに配置して且つ、第2通信装置を電気負荷の近くに配置することができる。そのため、第1通信装置は、計測装置の計測結果に応じて電気負荷の消費電力を小さい側に制限するか否かを決定する決定処理を実行できる。そして、第1通信装置が決定処理による結果を第2通信装置に送信することによって、第2通信装置によって、電気負荷の消費電力を制限できる。そのため、計測装置によって消費電力が計測される電気負荷が計測装置から遠く離れていても、電力の制限を実行できる。
【0007】
2.前記所定の領域内に存在する前記電気負荷は複数であり、前記計測装置は、複数の前記電気負荷のそれぞれの消費電力量の合計量を計測する装置である上記1記載の電力制限システムである。
【0008】
上記構成では、計測装置が複数の電気負荷の消費電力量の合計量を計測することから、決定処理によって、複数の電気負荷の少なくとも1つについての電力を制限するか否かを適切に決定できる。
【0009】
3.前記第2通信装置を複数備え、複数の前記第2通信装置のそれぞれが実行する前記制限処理は、複数の前記電気負荷のうちの互いに異なる前記電気負荷の消費電力を制限する処理である上記2記載の電力制限システムである。
【0010】
上記構成では、互いに異なる第2通信装置が互いに異なる電気負荷の消費電力を制限する処理を実行する。そのため、電気負荷が互いに離れた位置に存在する場合であっても、それらの消費電力を制限できる。
【0011】
4.前記第1通信装置は、要求受信処理を実行するように構成され、前記第2通信装置は、送信要求処理を実行するように構成され、前記送信要求処理は、前記電気負荷の消費電力の制限に関する指示を送信するように要求する処理であり、前記要求受信処理は、前記送信要求処理による要求を受信する処理であり、前記結果送信処理は、前記要求受信処理によって前記送信要求処理による要求を受け付ける場合に前記決定処理によって決定された内容に応じた信号を送信する処理である上記1~3のいずれか1つに記載の電力制限システム。
【0012】
上記構成では、第1通信装置と第2通信装置との関係を、サーバとクライアントとの関係とすることによって、第2通信装置が第1通信装置から消費電力の制限に関する指示を受け取ることができる。
【0013】
5.前記第1通信装置は、前記送信要求処理および前記制限処理を実行するように構成され、前記第1通信装置によって実行される前記制限処理は、前記第1通信装置に割り当てられた電気負荷の消費電力を制限する処理であり、前記第1通信装置によって実行される前記送信要求処理は、前記第1通信装置に割り当てられた前記電気負荷の消費電力に関する前記決定処理の決定結果を送信するように要求する処理であり、前記第1通信装置によって実行される前記結果送信処理には、前記第1通信装置によって実行される前記送信要求処理に応答する処理が含まれる上記4記載の電力制限システムである。
【0014】
上記構成では、第2通信装置に加えて、第1通信装置も、対象とする電気負荷の消費電力の制限に関する指示を受信する処理を実行する。そのため、第1通信装置が設置される場所にさらに第2通信装置を設置する必要がない。そのため、設置コストを低減できる。
【0015】
6.前記第1通信装置と前記第2通信装置との間の通信は、無線通信であり、前記第1通信装置によって実行される前記送信要求処理および当該送信要求処理に応答する前記結果送信処理は、有線通信を利用して実行される処理である請求項5記載の電力制限システムである。
【0016】
上記構成では、第1通信装置と第2通信装置との距離を長くすることが容易となる。
7.前記第1通信装置から前記第2通信装置への前記結果送信処理は、無線通信によって実現され、前記制限処理は、操作部の操作によって前記電気負荷の消費電力を制限する処理であり、前記操作部は、前記電気負荷の消費電力を制限するために操作される対象であり、前記操作部と前記第2通信装置とは、有線接続されている上記1~6のいずれか1つに記載の電力制限システムである。
【0017】
上記構成では、操作部と第2通信装置とを有線接続することにより、無線接続する場合と比較して、消費電力を制限する処理の実行に際して通信障害が生じることを抑制できる。
【0018】
8.前記第1通信装置および前記第2通信装置は、同一のハードウェアによって構成されて且つ、指示入力受付処理および設定処理を実行するように構成され、前記指示入力受付処理は、マスタおよびスレーブの2つのうちの少なくとも1つの指示入力を受け付ける処理であり、前記設定処理は、前記マスタが指示される場合、前記第1通信装置として機能させる処理と、前記スレーブが指示されて且つ前記マスタが指示されない場合、前記第2通信装置として機能させる処理と、を含む上記1~7のいずれか1つに記載の電力制限システムである。
【0019】
上記構成では、同一のハードウェアによって構成される装置を、ソフトウェア処理によって第1通信装置および第2通信装置のいずれかとすることができる。そのため、装置の量産によるコストダウンを図りやすい。
【0020】
9.上記1~8のいずれか1つに記載の電力制限システムにおける前記第1通信装置である。
10.上記1~8のいずれか1つに記載の電力制限システムにおける前記第2通信装置である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】一実施形態にかかる電力制限システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】同実施形態にかかるIoTGWが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【
図3】同実施形態にかかるマスタ機能を有したIoTGWが実行する処理の手順を示す流れ図である。
【
図4】(a)および(b)は、スレーブ機能を有したIoTGWおよびマスタ機能を有したIoTGWの処理の手順を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
「システム構成」
図1に、電力制限システムの構成を示す。
【0023】
所定の領域A内の電気負荷10(1),10(2),…は、給電ライン20を介して系統22から電力の供給を受けて稼働する。所定の領域A内の電気負荷10(1),10(2),…の消費電力量の合計は、計測装置24によって計測される。所定の領域Aは、たとえば製造業者の製造拠点であってよい。ただし、たとえば、製造拠点が大きな道路を挟んで2分される場合、2分された2つの領域のそれぞれを、各別の所定の領域Aとしてもよい。ここで、各別の所定の領域Aであるか否かは、各領域の電気負荷の消費電力の合計量が1つの計測装置24によって計測されるか否かによって定めることができる。すなわち、1つの製造業者の1つの製造拠点において、2つの領域のそれぞれにおける消費電力量の合計が各別の計測装置24によって計測される場合、2つの領域のそれぞれを所定の領域Aとすればよい。これに対し、1つの製造業者の1つの製造拠点における消費電力量の合計が1つの計測装置24によって計測される場合、1つの製造拠点を所定の領域Aとすればよい。なお、所定の領域Aは、製造拠点に限らず、たとえばIT企業の開発拠点であってもよい。またたとえば、所定の領域Aは、大型商業施設であってもよい。
【0024】
電気負荷10(1),10(2),…の符号のうちのカッコおよびカッコ内の数字は、互いに異なるグループに属する電気負荷であることを意味する。電気負荷10のグループ分けは、互いに距離が所定以上離れているものを別のグループとする分類に従う。そして、同一のグループに属する電気負荷は1つとは限らない。たとえば、工場の互いに離れた2つの建物のそれぞれに存在する空調装置および製造装置等の複数の電気負荷10は、建物毎に、1つのグループを構成してもよい。
【0025】
以下では、電気負荷10(1),10(2),…をまとめて表現する場合等には、電気負荷10と記載する。また、以後、電気負荷10(1),10(2),…に対応する部材には、電気負荷10(1),10(2),…と同じく、カッコおよびカッコ内の数字を記載する。そして、それら部材をまとめて表現する場合等にも、カッコおよびカッコ内の数字を省略する。
【0026】
IoTGW30(1),30(2),…は、それぞれ、対応する電気負荷10(1),10(2),…の消費電力を制限する処理を実行する。たとえば、IoTGW30(1)は、電気負荷10(1)と系統22との間の開閉器12(1)を開閉操作することによって、消費電力を制限する処理を実行する。また、たとえば、IoTGW30(2)は、電気負荷10(2)と系統22との間の開閉器12(2)を開閉操作することによって、消費電力を制限する処理を実行する。
【0027】
IoTGW30(1),30(2),…は、それぞれ、開閉器12(1),12(2),…と有線接続されている。開閉器12(1),12(2),…のそれぞれが、1つの開閉器であることは必須ではない。たとえば、開閉器12(1)が、同一のグループ内の電気負荷10(1)の1つまたは複数への電力供給を遮断可能な複数の開閉器を備えてもよい。
図1には、便宜上、1つのグループに属する開閉器12を1つのみ記載している。
【0028】
IoTGW30(1),30(2),…は、それぞれ、対応する電気負荷10(1),10(2),…の付近に配置されている。すなわち、たとえば、電気負荷10(1)が生産拠点の1つの建物内の電気負荷である場合、IoTGW30(1)は、同じ建物内に配置されるものとしてもよい。
【0029】
IoTGW30は、PU32、記憶装置34、および通信機36を備えている。ここで、PU32は、CPU、GPU、およびTPU等の少なくとも1つを備えるソフトウェア処理装置である。すなわち、たとえば、IoTGW30(1)は、PU32(1)、記憶装置34(1)、および通信機36(1)を備えることを意味する。IoTGW30(1),30(2),…は、互いに同一のハードウェア構成となっている。
【0030】
IoTGW30(1)は、第1ネットワーク40を介してサーバ50と接続されている。第1ネットワーク40は、たとえばインターネット等であってもよい。サーバ50は、系統22を管理運営する主体が所持する装置である。
【0031】
一方、IoTGW30(1)とIoTGW30(2),30(3),…とは、第2ネットワーク60を介して互いに通信可能となっている。第2ネットワーク60は、第1ネットワーク40と比較して利用者が制限された通信回線網であってもよい。
【0032】
「マスタおよびスレーブの機能の付与」
上記IoTGW30(1),30(2),のうちのIoTGW30(1)は、計測装置24に最も近い位置に配置されている。そして、IoTGW30(1)には、計測装置24による所定の領域A内の消費電力量の合計の計測結果が入力される。これにより、IoTGW30(1)は、所定の領域A内の消費電力を制限すべきか否かを決定する。そして、制限すべき場合、IoTGW30(2),30(3),…を介して対応する電気負荷10の消費電力を制限する。
【0033】
ところで、上述したように、IoTGW30(1)とIoTGW30(2),30(3),…とは、同一のハードウェアによって構成されている。しかし、IoTGW30(1)とIoTGW30(2),30(3),…とでは、互いに異なる処理を実行する。これは、ソフトウェア処理によって、IoTGW30(1)をマスタとして機能させて且つ、IoTGW30(2),30(3),…をスレーブとして機能させることによって実現されている。
【0034】
以下、マスタおよびスレーブの設定について説明する。
図2に、マスタおよびスレーブの機能を付与する処理の手順を示す。
図2に示す処理は、記憶装置34に記憶されたプログラムをPU32がたとえば所定の条件が成立する場合に実行することにより実現される。なお、以下では、先頭に「S」が付与された数字によって各処理のステップ番号を付与する。
図2に示す処理は、IoTGW30に、所定のコンピュータを介して、表示装置と、入力手段としてのユーザインターフェースとが接続された状態で実行される。
【0035】
図2に示す一連の処理において、PU32は、指示を受け付ける旨の表示をして待機する(S10)。ユーザは、計測装置24の近くに配置するIoTGW30をマスタとし、それ以外に配置するIoTGW30をスレーブとするように選択する。そして、ユーザは、その選択に従った指示をすべく、ユーザインターフェースを操作する。
【0036】
そして、ユーザがユーザインターフェースを操作することによって指示内容が入力されると、PU32は、マスタが選択されたか否かを判定する(S12)。PU32は、スレーブ選択がなされたと判定する場合(S12:NO)、PU32が搭載されたIoTGW30をスレーブに設定をする(S14)。この処理は、記憶装置34に記憶されたプログラムのうちスレーブ用のプログラムを選択的に使用することとする処理である。なお、S14の処理には、スレーブ同士を識別する識別記号を付与する処理が含まれる。これは、たとえば、IoTGW30から識別記号を入力する処理としてもよい。
【0037】
次にPU32は、PU32が搭載されたIoTGW30が電力制限をする対象となる電気負荷10のチャネルを登録する(S16)。チャネルは、開閉器12を識別するラベル変数である。上述したように、開閉器12は複数の開閉器から構成されうる。そのため、たとえば、電気負荷10(2)に接続される開閉器12(2)は、8個の開閉器からなることもある。その場合、S16の処理では、該当する8個のチャネルが登録されることとなる。チャネルは、電力制限する電気負荷10を識別するラベル変数でもある。上述したように、1つの開閉器が電力の供給および遮断を制御する電気負荷10は1つとは限らない。そのため、チャネルによって指定される、電力制限の対象となる電気負荷は、1つとは限らない。
【0038】
一方、PU32は、マスタが選択されたと判定される場合(12:YES)、PU32が搭載されたIoTGW30をマスタに設定をする(S18)。これは、記憶装置34に記憶されたプログラムのうちマスタ用のプログラムを選択的に使用することとする設定である。
【0039】
次にPU32は、操作対象とする開閉器12が存在するか否かを判定する(S20)。
図1に記載した例では、IoTGW30(1)は、開閉器12(1)を操作するため、操作対象とする開閉器12が存在すると判定することとなる。しかし、これは必須の事項ではない。計測装置24の計測結果が入力されるIoTGW30(1)が電気負荷10の消費電力を制限すべく操作する開閉器12(1)が存在しないケースもあり得る。
【0040】
PU32は、操作対象があると判定する場合(S20:YES)、操作対象とする開閉器12(1)のチャネルを登録する(S22)。S22の処理には、スレーブの識別記号を登録する処理が含まれる。すなわち、マスタとしての機能を有するIoTGW30であっても、開閉器12を開閉操作する場合には、PU32が搭載されたIoTGW30がスレーブとしても機能する。したがって、S22の処理に、スレーブの識別記号を登録する処理を含める。
【0041】
PU32は、S22の処理を完了する場合と、S20の処理において否定判定される場合とには、無線通信によって通信するスレーブの識別記号を登録する(S24)。そして、PU32は、各スレーブが操作対象とする開閉器を識別するチャネルを登録する(S26)。
【0042】
なお、PU32は、S16,S26の処理を完了する場合、
図2に示す一連の処理を一旦終了する。
「消費電力の制限の可否決定に関する処理」
図3に、消費電力の制限の可否決定に関する処理の手順を示す。
図3に示す処理は、記憶装置34(1)に記憶されたプログラムをPU32(1)がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。
【0043】
図3に示す一連の処理において、PU32は、まずDR指示値があるか否かを判定する(S30)。DR指示値は、サーバ50からの消費電力の上限の指示値である。DR指示値は、たとえば、サーバ50が、所定の領域Aよりも広域における消費電力量の総量に基づき、電力供給に余裕がないことを条件に設定される。なお、DR指示値は、サーバ50において、電力供給に余裕がないと判定される場合に自動で設定される値としてもよいが、これに限らない。たとえば、所定の領域A内の電気負荷10を所有する主体に対して、予めDR指示値を出してよいか否かを問い合わせることによって、了承が得られた場合に設定されてもよい。
【0044】
PU32は、DR指示値があると判定する場合(S30:YES)、目標電力WtにDR指示値を代入する(S32)。一方、PU32は、DR指示値がないと判定する場合(S30:NO)、目標電力Wtに設定値を代入する(S34)。設定値は、たとえば電力会社との契約に応じて設定される電力消費量の上限値であってよい。たとえば、設定値は、時間帯に応じて異なる値であってよい。またたとえば設定値は、曜日に応じて異なる値であってよい。
【0045】
PU32は、S32,S34の処理が完了する場合、計測装置24によって計測された消費電力総量Wctを取得する(S36)。そしてPU32は、消費電力総量Wctに基づき、予測電力Wfを算出する(S38)。予測電力Wfは、所定時間経過時の電力の予測値である。予測電力Wfは、消費電力総量Wctの単位時間当たりの変化量と、S36の処理によって取得された最新の消費電力総量Wctとに基づき算出される。
【0046】
次にPU32は、予測電力Wfから目標電力Wtを減算した値を、超過電力Weに代入する(S40)。そして、PU32は、超過電力Weが上限値WthH以上であるか否かを判定する(S42)。上限値WthHは、ゼロ以上の値であってもよい。ただし、上限値WthHを負の小さい値とすることによって、マージンを設定してもよい。
【0047】
PU32は、超過電力Weが上限値WthH以上であると判定する場合(S42:YES)、電力供給を遮断するチャネルを選択する(S44)。
図2の処理によって記憶装置34(1)に登録されたチャネルは、電力を遮断する優先順位に従っている。すなわち、CH1が最優先で電力供給を遮断するチャネルである。CH2は、2番目に優先して電力供給を遮断するチャネルである。
図3には、CH1の状態が「遮断」であって且つCH2の状態が「供給」となっている例を示した。そのため、PU32は、CH2の状態を「遮断」に切り替える設定をする。
【0048】
一方、PU32は、超過電力Weが上限値WthHよりも小さいと判定する場合(S42:NO)、超過電力Weが下限値WthL以下であるか否かを判定する(S46)。下限値WthLは、上限値WthHよりも小さい値である。下限値WthLは、たとえば負の値に設定すればよい。この設定を実現する実際のS46の処理は、たとえば、超過電力Weが負であることと、超過電力Weの絶対値が下限値以上であることとの論理積が真であるか否かを判定する処理であってもよい。その場合、下限値は正の値に設定することとなるが、上記の下限値WthLを負としたのと等価である。
【0049】
PU32は、超過電力Weが下限値WthL以下であると判定する場合(S46:YES)、遮断状態となっているチャネルがあるか否かを判定する(S48)。すなわち、PU32は、消費電力の制限がなされているか否かを判定する。PU32は、遮断状態となっているチャネルがあると判定する場合(S48:YES)、遮断状態となっているチャネルのうち、遮断状態を解除するチャネルを選択する(S50)。PU32は、チャネルの優先順位に従って、遮断状態を解除するチャネルを選択する。すなわち、たとえば、CH1,CH2が遮断状態であって且つCH3以降が供給状態の場合、PU32は、CH2を選択する。なお、PU32は、CH1のみが遮断状態の場合、CH1を選択する。
【0050】
PU32は、S44,S50の処理を完了する場合と、S46,S48の処理において否定判定する場合と、には、
図3に示す一連の処理を一旦終了する。
「電力制限の実行に関する処理」
図1に示したシステムは、
図3に示した処理によって決定された結果に従って、電気負荷10の消費電力を制限する。ここで、決定された結果の送受信のための通信のプロトコルには、MQTT(Message Queueing Telemetry Transport)が採用されている。ここで、上記決定された結果を通知する主体は、MQTTブローカの機能を有する。一方、消費電力を制限する処理の実行主体は、MQTTクライアントの機能を有する。
【0051】
図4に、MQTTクライアントとMQTTブローカとの通信に関する処理の手順を示す。
図4に示す処理は、記憶装置34に記憶されたプログラムをPU32がたとえば所定周期で繰り返し実行することにより実現される。詳しくは、
図4(a)は、MQTTクライアントの処理である。これに対し、
図4(b)は、MQTTブローカの処理である。以下では、MQTTクライアントをPU32(2)が実現する場合を例にとって説明する。しかし、MQTTクライアントは、別のスレーブであるIoTGW30(3)のPU32(3)等によっても実現される。また、MQTTクライアントは、マスタであるIoTGW30(1)のPU32(1)によっても実現される。
【0052】
図4(a)に示す一連の処理において、PU32(2)は、通信機36(2)を操作することによって、まず消費電力の制限に関する指示を送信するように要求する(S60)。なお、S60の処理は、スレーブとしての識別記号を送信する処理を含んでいる。
【0053】
これに対し、
図4(b)に示すように、PU32(1)は、送信要求を受信する(S70)。PU32(1)は、送信要求の送信元を識別記号を用いて特定すると、該当するスレーブに割り振られたチャネルの状態を取得する(S72)。チャネルの状態は、デマンド制御の指示内容となっている。そして、PU32(1)は、通信機36(1)を操作することによって、デマンド制御の指示内容を、S70の処理によって受信した送信要求の送信元に送信する(S74)。なお、PU32(1)は、S74の処理を完了する場合、
図4(b)に示す一連の処理を一旦終了する。
【0054】
一方、
図4(a)に示すように、PU32(2)は、デマンド制御の指示内容を受信する(S62)。そして、PU32(2)は、指示内容に応じて開閉器12(2)の状態を操作する(S64)。すなわち、開閉器12(2)を開状態とする場合、消費電力をゼロに制限することとなる。なお、PU32(2)は、S64の処理を完了する場合、
図4(a)に示す一連の処理を一旦終了する。
【0055】
ちなみに、MQTTクライアントが、スレーブとして機能するIoTGW30(2),30(3),…によって実現される場合、MQTTクライアントとMQTTブローカとの通信は、無線通信である。換言すれば、
図1の第2ネットワーク60を用いた通信である。これに対し、MQTTクライアントが、マスタとして機能するIoTGW30(1)によって実現される場合、MQTTクライアントとMQTTブローカとの通信は、IoTGW30(1)内の電気経路を介した有線通信である。
【0056】
「本実施形態の作用および効果」
計測装置24によって消費電力総量Wctが計測される電気負荷10が存在する所定の領域Aには、複数の電気負荷10が存在する。電気負荷10のうちの互いに近くにあるもの同士がグループ化されることによって、複数の電気負荷10は、複数のグループに分類されている。そして各グループには、IoTGW30が割り当てられている。すなわち、各グループに属する電気負荷10の近くには、専用のIoTGW30が配置されている。
【0057】
IoTGW30(1)は、計測装置24の付近に配置されている。そして、IoTGW30(1)とIoTGW30(2),30(3),…とは、第2ネットワーク60を介して通信可能となっている。IoTGW30(1)のPU32(1)は、計測装置24の計測結果に応じて、電気負荷10の電力供給を遮断するか否かを決定する。そして、決定された内容であるデマンド制御の指示内容は、IoTGW30(2),30(3),…に送信される。IoTGW30(2),30(3),…は、デマンド制御の指示内容に従って、対象となる電気負荷10の電力の供給を制限する。
【0058】
このように、IoTGW30(1)は、第2ネットワーク60を介してIoTGW30(2),30(3),…にデマンド制御の内容を送信する。そのため、デマンド制御の内容に応じてIoTGW30(1)が該当する開閉器12を操作する場合と比較して、開閉器12の操作を応答性良く確実に実行することができる。
【0059】
これに対し、たとえばIoTGW30(1)が開閉器12(2),12(3),…等を操作する場合、次のような不都合が生じるおそれがある。第1に、仮に、IoTGW30(1)と開閉器12(2),12(3),…等とを有線接続する場合、きわめて長いケーブルを用いる必要が生じる。第2に、仮に、開閉器12(2),12(3),…に対してIoTGW30(1)がたとえば920MHz等の無線通信にて指令を出す場合、通信遅延等が発生しやすい。これは、開閉器12(2),12(3),…をワイヤレス操作可能とする場合に利用される無線通信の電波強度が小さいなどのためである。そのため、たとえば工場のシャッターが閉まっている場合に、通信が途絶する等、問題が生じる。
【0060】
<対応関係>
上記実施形態における事項と、上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項との対応関係は、次の通りである。以下では、「課題を解決するための手段」の欄に記載した解決手段の番号毎に、対応関係を示している。[1~3,6,7,9,10]第1通信装置は、IoTGW(1)に対応する。第2通信装置は、IoTGW(2),IoTGW(3),…に対応する。計測装置は、計測装置24に対応する。計測結果取得処理は、S36の処理に対応する。決定処理は、S44,S50の処理に対応する。結果送信処理は、S74の処理に対応する。結果受信処理は、S62の処理に対応する。制限処理は、S64の処理に対応する。[4]要求受信処理は、S70の処理に対応する。送信要求処理は、S60の処理に対応する。[5]
図4(a)の処理および
図4(b)の処理の双方が、PU32(1)によって実行される場合に対応する。[8]指示入力受付処理は、S10,S12の処理に対応する。設定処理は、S14~S26の処理に対応する。
【0061】
<その他の実施形態>
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態および以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0062】
「操作部について」
・
図1には、スレーブとして機能するIoTGW30のそれぞれが操作する開閉器12を複数個としたが、これに限らない。たとえばスレーブとして機能する1つのIoTGW30の操作対象とする開閉器12の数を、1つとしてもよい。なお、この際、開閉器12の操作によって電力供給の遮断対象となる電気負荷の数は、1個であってもよい。また、スレーブとして機能するIoTGW30の操作対象が1個の開閉器12であっても、その1個の開閉器12の操作によって電力供給の遮断対象となる電気負荷の数が複数であってもよい。
【0063】
・消費電力を制限するために操作される対象である操作部としては、開閉器12に限らない。たとえば、電気負荷10に流れる電流量の上限値を複数の値のいずれかに調整する装置であってもよい。
【0064】
・スレーブとして機能するIoTGW30が、消費電力を制限するために操作される対象である操作部を、有線で操作することも必須ではない。たとえば無線で操作してもよい。その場合であっても、スレーブとして機能するIoTGW30は、操作部の近くに配置しやすい。そのため、電波強度が弱い無線を用いる場合等であっても、通信障害が生じるリスクを軽減できる。
【0065】
「決定処理について」
・目標電力Wtを、設定値と、DR指令値とのいずれかとする処理は必須ではない。たとえば、サーバ50から逐次DR指令値が送信される設定として且つ、DR指令値を常時目標電力Wtとしてもよい。またたとえば、上記設定値を常時目標電力Wtとしてもよい。
【0066】
・S44,S50の処理では、電力を遮断する対象とする電気負荷の優先度合いを固定したが、これに限らない。たとえば、チャネルCH1を遮断した後、チャネルCH1の遮断を解除した場合、再度、S42の処理によって肯定判定される場合には、チャネルCH1よりもチャネルCH2を優先的に遮断してもよい。すなわち、消費電力を制限した履歴に応じて制限対象の優先度を変更してもよい。
【0067】
・マスタとして機能するIoTGW(1)が、遮断対象とするチャネルを決定することは必須ではない。換言すれば、マスタとして機能するIoTGW(1)が、いずれの電気負荷への消費電力を制限するかを決定することは必須ではない。たとえば、IoTGW(1)のPU32(1)が、スレーブとして機能するIoTGW(1),IoTGW(2),…に消費電力の制限を強めるか、弱めるか、維持するかを指示するのみとしてもよい。その場合、スレーブとして機能するIoTGW30の記憶装置34において、制限を強める場合にいずれの電気負荷の制限を強めるかの優先順位等の情報を予め記憶しておくこととする。これにより、スレーブとして機能するIoTGW30のPU32が、新たに制限の対象とする電気負荷等をマスタの指示を得ることなく選択できる。
【0068】
・S44,S50の処理では、特定の電気負荷10に対する電力の供給、および遮断を決定したが、これに限らない。たとえば、「操作部について」の欄に記載したように、電流量の上限を調整可能な装置をPU32の操作対象とする場合、決定処理を、PU32が上限値を定める処理としてもよい。
【0069】
「マスタとスレーブとの設定について」
・
図2に例示した処理では、マスタに設定される場合に、全てのスレーブの識別記号と、チャネルとを登録したが、これに限らない。全てのスレーブとチャネルとを規定するデータについては、全てのIoTGW30の記憶装置34に記憶されるものの、マスタのみがそのデータを活用することとしてもよい。
【0070】
「マスタとスレーブとの通信について」
・マスタ機能を有するIoTGW30と、スレーブ機能を有するIoTGWとの通信プロトコルとしては、MQTTに限らない。この際、マスタ機能を有するIoTGW30をサーバ、スレーブ機能を有するIoTGWをクライアントとするプロトコルにも限らない。すなわち、たとえばIoTGW(1)が、IoTGW(2),IoTGW(3),…からのリクエストを待たずに、所定周期でS74の処理を実行してもよい。
【0071】
「第1通信装置、および第2通信装置の通信について」
・第1通信装置と第2通信装置との通信が全て無線通信であることは必須ではない。たとえば、所定の領域A内の各建物間での通話を可能とする内線が有線の場合、その回線を利用してもよい。
【0072】
・第1通信装置とサーバとの通信に用いるネットワークと、第1通信装置と第2通信装置との通信に用いるネットワークとが異なることは必須ではない。
「電気負荷について」
・電気負荷が複数であることは必須ではない。たとえば電気負荷が1つであっても、計測装置24から遠く離れている場合、マスタとして機能するIoTGW(1)とスレーブとして機能するIoTGW(2)とを備えることは有効である。
【0073】
「第1通信装置、および第2通信装置の構成について」
・同一のハードウェアからなるIoTGW30を、ソフトウェア処理によって、マスタ機能を有する装置およびスレーブ機能を有する装置のいずれかとすることも必須ではない。たとえば、マスタ機能を有する第1通信装置と、スレーブ機能を有する第2通信装置とが互いに異なるハードウェア構成であってもよい。
【0074】
・第1通信装置としては、PU32と記憶装置34とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、第1通信装置は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア処理回路や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。すなわち、上記処理は、1または複数のソフトウェア処理回路および1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって実行されればよい。
【0075】
・第2通信装置としては、PU32と記憶装置34とを備えて、ソフトウェア処理を実行するものに限らない。たとえば、上記実施形態においてソフトウェア処理されたものの少なくとも一部を、ハードウェア処理する専用のハードウェア回路(たとえばASIC等)を備えてもよい。すなわち、第2通信装置は、以下の(a)~(c)のいずれかの構成であればよい。(a)上記処理の全てを、プログラムに従って実行する処理装置と、プログラムを記憶するROM等のプログラム格納装置とを備える。(b)上記処理の一部をプログラムに従って実行する処理装置およびプログラム格納装置と、残りの処理を実行する専用のハードウェア回路とを備える。(c)上記処理の全てを実行する専用のハードウェア回路を備える。ここで、処理装置およびプログラム格納装置を備えたソフトウェア処理回路や、専用のハードウェア回路は複数であってもよい。すなわち、上記処理は、1または複数のソフトウェア処理回路および1または複数の専用のハードウェア回路の少なくとも一方を備えた処理回路によって実行されればよい。
【符号の説明】
【0076】
10…電気負荷
12…開閉器
22…系統
24…計測装置
30…IoTGW
40…第1ネットワーク
50…サーバ
60…第2ネットワーク