(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025018157
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/45 20140101AFI20250130BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20250130BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/533
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023121635
(22)【出願日】2023-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100126620
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 豪
(72)【発明者】
【氏名】國府田 隆介
(72)【発明者】
【氏名】山際 将史
(72)【発明者】
【氏名】梶山 万悠子
(57)【要約】
【課題】ユーザの利便性を向上させ、ユーザの興趣低下を抑制する。
【解決手段】プログラムは、アウトゲーム(第1パート)における第一の選択処理に応じて選択されたインゲーム(第2パート)を開始する第一の開始処理と、第二の選択処理に応じて選択された複数のインゲームを所定の順番で開始していく第二の開始処理を実行する。制御手段は、第二の開始処理によって開始されたインゲームが終了した場合に、当該インゲームに係る移行処理を実行することなく、次のインゲームに係る開始処理を実行する特殊処理を実行可能である。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パートにおけるユーザの選択操作に応じて第2パートを選択する選択処理と、
前記選択操作によって選択された第2パートを開始する開始処理と、
開始された第2パートにおいて所定の終了条件が満たされたことに応じて当該第2パートを終了する終了処理と、
第2パートが終了したことに応じて第1パートに移行させる移行処理と、を実行可能な制御手段として、コンピュータを機能させ、
前記選択処理は、一の第2パートのみ選択できる第一の選択処理と、複数の第2パートを選択できる第二の選択処理とを含み、
前記開始処理は、前記第一の選択処理に応じて選択された第2パートを開始する第一の開始処理と、前記第二の選択処理に応じて選択された複数の第2パートを、所定の順番で順に開始していく第二の開始処理とを含み、
前記制御手段は、前記第二の開始処理によって開始された一の第2パートが終了した場合に、当該一の第2パートに係る前記移行処理を実行することなく、前記第二の選択処理によって選択された他の第2パートに係る前記開始処理を実行する特殊処理を実行可能であるプログラム。
【請求項2】
前記制御手段は、ユーザが前記選択操作をした順番に基づいて前記所定の順番を決定する請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記制御手段は、ユーザが設定した条件に応じた第2パートを抽出し選択する第三の選択処理を実行可能である請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
第1パートにおけるユーザの選択操作に応じて第2パートを選択する選択処理を行う選択手段と、
前記選択操作によって選択された第2パートを開始する開始処理を行う開始手段と、
開始された第2パートにおいて所定の終了条件が満たされたことに応じて当該第2パートを終了する終了処理を行う終了手段と、
第2パートが終了したことに応じて第1パートに移行させる移行処理を行う移行手段と、を備え、
前記選択処理は、一の第2パートのみ選択できる第一の選択処理と、複数の第2パートを選択できる第二の選択処理とを含み、
前記開始処理は、前記第一の選択処理に応じて選択された第2パートを開始する第一の開始処理と、前記第二の選択処理に応じて選択された複数の第2パートを、所定の順番で順に開始していく第二の開始処理とを含み、
前記第二の開始処理によって開始された一の第2パートが終了した場合に、当該一の第2パートに係る前記移行処理を実行することなく、前記第二の選択処理によって選択された他の第2パートに係る前記開始処理を実行する特殊処理手段を備えた情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、クリア報酬として、アイテムや装備品の合成に必要な素材アイテムを入手可能なクエストをクリアしていくことでアイテムや装備品の拡充を進めていけるように構成されたゲームが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のようなゲームにおいて、クエストを開始するためにはユーザの選択操作、開始操作が必要となる点で煩雑となってしまうという問題があった。特に素材アイテムが多数必要となる装備品を合成する場合には相当回数のクエストをクリアする必要があり、ユーザは一のクエストごとにクエスト選択画面を表示して、クエストを選択操作して、開始操作を行ってクエストをプレイする、といったルーティン的な一連の操作を何百回、何千回と繰り返す必要があった。このような、ルーティン的な作業は、ユーザの興趣を著しく削ぐことになるため、改善が求められていた。
【0005】
本発明は、ユーザの利便性を向上させ、ユーザの興趣低下を抑制可能なプログラム及び情報処理システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するために、本発明は次のように構成されている。
【0007】
本発明に係るプログラムは、第1パートにおけるユーザの選択操作に応じて第2パートを選択する選択処理と、前記選択操作によって選択された第2パートを開始する開始処理と、開始された第2パートにおいて所定の終了条件が満たされたことに応じて当該第2パートを終了する終了処理と、第2パートが終了したことに応じて第1パートに移行させる移行処理と、を実行可能な制御手段として、コンピュータを機能させ、前記選択処理は、一の第2パートのみ選択できる第一の選択処理と、複数の第2パートを選択できる第二の選択処理とを含み、前記開始処理は、前記第一の選択処理に応じて選択された第2パートを開始する第一の開始処理と、前記第二の選択処理に応じて選択された複数の第2パートを、所定の順番で順に開始していく第二の開始処理とを含み、前記制御手段は、前記第二の開始処理によって開始された一の第2パートが終了した場合に、当該一の第2パートに係る前記移行処理を実行することなく、前記第二の選択処理によって選択された他の第2パートに係る前記開始処理を実行する特殊処理を実行可能である。
【0008】
前記制御手段は、ユーザが前記選択操作をした順番に基づいて前記所定の順番を決定するようにしてもよい。
【0009】
前記制御手段は、ユーザが設定した条件に応じた第2パートを抽出し選択する第三の選択処理を実行可能であるようにしてもよい。
【0010】
本発明に係る情報処理システムは、第1パートにおけるユーザの選択操作に応じて第2パートを選択する選択処理を行う選択手段と、前記選択操作によって選択された第2パートを開始する開始処理を行う開始手段と、開始された第2パートにおいて所定の終了条件が満たされたことに応じて当該第2パートを終了する終了処理を行う終了手段と、第2パートが終了したことに応じて第1パートに移行させる移行処理を行う移行手段と、を備え、前記選択処理は、一の第2パートのみ選択できる第一の選択処理と、複数の第2パートを選択できる第二の選択処理とを含み、前記開始処理は、前記第一の選択処理に応じて選択された第2パートを開始する第一の開始処理と、前記第二の選択処理に応じて選択された複数の第2パートを、所定の順番で順に開始していく第二の開始処理とを含み、前記第二の開始処理によって開始された一の第2パートが終了した場合に、当該一の第2パートに係る前記移行処理を実行することなく、前記第二の選択処理によって選択された他の第2パートに係る前記開始処理を実行する特殊処理手段を備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るプログラム及び情報処理システムによれば、ユーザの利便性を向上させ、ユーザの興趣低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】情報処理システムの全体構成の説明図である。
【
図2】サーバおよびユーザ端末のハードウェア構成の説明図である。
【
図3】サーバ及びユーザ端末の機能的構成の説明図である。
【
図6】クエスト選択画面の一例を示す説明図である。
【
図7】まとめてクエスト選択画面の一例を示す説明図である。
【
図8】クエスト設定処理の一例を説明するフローチャートである。
【
図9】まとめてクエストにおける特殊処理の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態は本発明を説明するための一態様に過ぎず、また、本実施形態において示す数値等も一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。さらに、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能や構成を備える要素については極力同一の符号を付して重複する説明を省略し、本発明と直接関係しない要素については図示を省略する。
【0014】
(情報処理システムSの構成)
本実施形態に係る情報処理システムSは、
図1に示すように、サーバ100とユーザ端末200とがネットワーク300により接続されることで構築された、いわゆるクライアントサーバシステムである。本実施形態では、情報処理システムSによりゲームが提供される場合について説明する。
【0015】
本実施形態に係る情報処理システムSは、サーバ100及びユーザ端末200が協働しゲームを提供する情報処理装置として機能する。サーバ100及びユーザ端末200では、ゲームにおける各種機能の実行やゲームの進行に関する制御がそれぞれ分担されており、サーバ100とユーザ端末200とが協働することにより、上記の各種機能やゲームが実行される。
【0016】
サーバ100は、ネットワーク300を介して複数のユーザ端末200と相互に通信可能に接続される。各ユーザ端末200は、ネットワーク300を介してサーバ100と種々の情報を送受信可能である。また、各ユーザ端末200は、ネットワーク300やサーバ100を介して他のユーザ端末200と種々の情報を送受信可能である。サーバ100は、ユーザ端末200によりゲームをプレイするユーザ(以下、プレイヤともいう)ごとに種々の情報(たとえば、ユーザの情報)を記憶し、また、ゲームに関する種々の情報を記憶可能である。また、サーバ100は、ユーザ端末200による入力操作に基づき、記憶されている情報の更新や、ユーザ端末200に対する画像や各種情報の送信(ダウンロード)等の処理を実行可能である。なお、各ユーザ端末200は、自身が備える無線通信機能により、ネットワーク300やサーバ100を介することなく直接、ユーザ端末200同士で種々の情報を送受信可能であってもよい。
【0017】
ネットワーク300は、インターネット、携帯電話網、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、専用回線等で構成されている。サーバ100とユーザ端末200とは、ネットワーク300を介して無線又は有線で接続される。
【0018】
(サーバ100のハードウェア構成)
サーバ100は、
図2に示すように、CPU(Central Processhing Unit)110、メモリ120、記憶部130、通信部140、入力部150,出力部160、入出力インターフェース170等を有している。以下では、サーバ100のCPU110、メモリ120、記憶部130、通信部140、入力部150、出力部160、入力インターフェース170をそれぞれ、サーバCPU110、サーバメモリ120、サーバ記憶部130、サーバ通信部140、サーバ入力部150、サーバ出力部160、サーバ入出力インターフェース170ともいうものとする。
【0019】
サーバCPU110は、サーバメモリ120に記憶されているプログラムやデータに従って、ゲームにおける各種機能の実行やゲームの進行等の各種処理を行う。
【0020】
サーバメモリ120は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成され、ゲームにおける各種機能の実行やゲームの進行等の処理に用いられる各種プログラムやデータを記憶する。サーバCPU110及びサーバメモリ120は、図示せぬサーバ内部バスを介して互いに接続されている。
【0021】
サーバ記憶部130は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等で構成され、各種プログラムやデータを記憶する。サーバ記憶部130に記憶されたプログラムやデータは、サーバCPU110によってサーバメモリ120に読み出される(ロードされる)。
【0022】
サーバ通信部140は、通信インターフェース等で構成され、ネットワーク300を介してユーザ端末200との間で各種データやプログラム等の情報を送受信する。サーバ100においては、サーバ通信部140によりユーザ端末200から各種情報を受信し、受信した各種情報がサーバメモリ120又はサーバ記憶部130に記憶される。また、サーバCPU110により実行された各種処理の結果に関する情報等が、サーバ通信部140によりユーザ端末200に送信される。
【0023】
サーバ入力部150は、キーボード、マウス等で構成される。サーバ入力部150による入力操作に基づき、サーバメモリ120やサーバ記憶部130への各種プログラムやデータの記憶、記憶している各種プログラムやデータの更新(アップデート)等の各種処理が実行される。
【0024】
サーバ出力部160は、文字や画像等を表示可能なディスプレイ、音声を出力可能なスピーカ等で構成される。サーバ入力部150による入力操作に基づき実行された各種処理の内容は、サーバ出力部160により出力される。
【0025】
そして、サーバ記憶部130、サーバ通信部140、サーバ入力部150、サーバ出力部160は、サーバ入出力インターフェース170に接続され、サーバ入出力インターフェース170は、図示せぬサーバ内部バスに接続されている。
【0026】
(ユーザ端末200のハードウェア構成)
ユーザ端末200としては、例えば、スマートフォン、タブレット、携帯電話、パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、店舗や家庭に設置される据え置き型ゲーム機等が挙げられる。本実施形態では、ユーザ端末200としてスマートフォンが用いられる場合について説明する。
【0027】
ユーザ端末200は、
図2に示すように、CPU210、メモリ220、記憶部230、通信部240、入力部250,出力部260、入出力インターフェース270等を有している。以下では、ユーザ端末200のCPU210、メモリ220、記憶部230、通信部240、入力部250、出力部260、入出力インターフェース270をそれぞれ、端末CPU210、端末メモリ220、端末記憶部230、端末通信部240、端末入力部250、端末出力部260、端末入出力インターフェース270ともいうものとする。
【0028】
なお、端末CPU210、端末メモリ220、端末記憶部230、端末通信部240、端末入力部250、端末出力部260、図示せぬ端末内部バス、端末入出力インターフェース270はそれぞれ、サーバCPU110、サーバメモリ120、サーバ記憶部130、サーバ通信部140、サーバ入力部150、サーバ出力部160、サーバ内部バス170、サーバ入出力インターフェース170と実質的に同様の構成及び機能であるため、一部を除き、詳細な説明を省略する。
【0029】
ユーザ端末200においては、端末CPU210及び端末メモリ220が図示せぬ端末内部バスを介して互いに接続され、端末記憶部230、端末通信部240、端末入力部250、端末出力部260が端末入出力インターフェース270に接続され、端末入出力インターフェース270が図示せぬ端末内部バスに接続されている。そして、ユーザ端末200においても、端末メモリ220に記憶されているプログラムやデータに従って、ゲームにおける各種機能の実行やゲームの進行等の各種処理を行う。また、ユーザ端末200においては、端末通信部240によりサーバ100から各種情報を受信し、受信した各種情報が端末メモリ220又は端末記憶部230に記憶される。また、端末CPU210により実行された各種処理の結果に関する情報等が、端末通信部240によりサーバ100に送信される。
【0030】
端末入力部250は、例えば、ユーザ端末200に対する操作を入力可能なタッチパネル、キーボード、マウス、コントローラ、物理ボタン等で構成され、ユーザ端末200自体に搭載されたものであっても、ユーザ端末200とは別個に設けられ接続ケーブル等によりユーザ端末200に接続されるものであってもよい。また、端末入力部250は、音声入力が可能なマイク、ユーザ端末200の傾き、移動、振動等を検出し検出した情報を入力可能な加速度センサであってもよい。本実施形態では、ユーザ端末200が、端末入力部250及び端末出力部260の両方の機能を兼ねるタッチパネル262を備えている。
【0031】
(情報処理システムSの機能的構成)
次に、情報処理システムSの機能的構成について、
図3を参照して説明する。サーバ100のサーバメモリ120やユーザ端末200の端末メモリ220には、上記したゲームを実行するためのプログラムやゲームに関する各種の情報、ユーザに関する情報、ゲームデータ等が記憶されている。サーバ100のサーバCPU110は、記憶されている各プログラムを実行させることで、データ送受信部182、記憶処理部184、ゲーム制御部186として機能させる。また、ユーザ端末200の端末CPU210は、記憶されている各プログラムを実行させることで、ユーザ端末200を、データ送受信部280、記憶処理部282、操作制御部284、ゲーム制御部286、画面制御部288として機能させる。
【0032】
なお、これらは一例として挙げた機能部であり、サーバ100やユーザ端末200は、上記以外にも種々の機能部を備えている。また、各機能部はサーバ100又はユーザ端末のいずれに設けられていてもよいし、同一の役割を果たす機能部がサーバ100及びユーザ端末200のいずれにも重複して設けられていてもよい。
【0033】
サーバ100のデータ送受信部182及びユーザ端末200のデータ送受信部280はいずれも、サーバ100とユーザ端末200との間で各種情報やデータを送受信する。例えば、サーバ100のデータ送受信部182は、アプリケーション起動時に、ゲームにログインするためのログイン情報をユーザ端末200から受信すると、当該ログイン情報に対応するユーザに関する情報(例えば、アカウント名等)、ゲームに関する情報(使用キャラクタ、所持アイテムや所持通貨、所持している装備品、仲間にしているペトモン等に関する情報やゲームの進行情報等)、ゲームデータ(仮想空間(ゲーム空間)を構築するために必要な各種設定情報等のデータ等)をユーザ端末200に送信する。
【0034】
サーバ100の記憶処理部は、ユーザ端末200から受信した各種情報やデータをサーバ記憶部130に記憶させる。
【0035】
ユーザ端末200の記憶処理部282は、サーバ100から受信した各種情報やデータを端末メモリ220や端末記憶部230に記憶させる。
【0036】
ユーザ端末200の操作制御部284は、タッチパネル262を介して端末入力部250により入力されたプレイヤの操作を受け付けて制御する。操作制御部284は、プレイヤの操作位置および操作方向から入力操作の種類を検出する。例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作、スワイプ操作、フリック操作、ピンチイン・アウト操作等が挙げられる。また、長押しやタッチオフ操作も検出可能となっている。
【0037】
サーバ100のゲーム制御部186及びユーザ端末200のゲーム制御部286はいずれも、ゲーム全体の進行を制御する。以下、各制御の具体例についてゲーム制御部286における制御を中心に説明する。なお、ゲーム制御部286で行う制御をサーバ100のゲーム制御部186で行ってもよいことはいうまでもない。
【0038】
ゲーム制御部286は、ゲームデータに基づいてゲーム空間(仮想空間)としての仮想フィールドを構築し、プレイヤキャラ、NPC、敵モンスター、ペットモンスター等の各キャラクタオブジェクトや、木々や山、石や岩等を含む各種の建造物、構造物を含む構造オブジェクトを配置する。ゲーム制御部286は、ゲーム空間やゲーム空間に配置されたこれらのオブジェクトを制御する。例えば、ゲーム空間内の天候、昼夜等を変化させたり、オブジェクトに所定の行動をとらせたり、色、形状等を変化させたりする。
【0039】
ゲーム制御部286は、操作制御部284が検出した入力操作をプレイヤからの指示としてゲームを進行させる。例えば、各種のアイコンへのタッチ操作やタップ操作を「決定」「選択」操作と判断して、対応する処理をしたり、ドラッグ操作やスワイプ操作を「移動」操作と判断して、プレイヤキャラを移動させる処理をしたりする。
【0040】
ゲーム制御部286は、ゲーム空間を撮像する仮想カメラを制御する。具体的には、仮想カメラの位置や向き、角度を規定してプレイヤに視認させるゲーム空間の領域を、視認領域として定義する。ゲーム制御部286は、定義されたゲーム空間の領域とこの領域内に配置される各種のオブジェクトを表示するように画面制御部288に指示を送る。ゲーム制御部286は、仮想カメラを調整しプレイヤキャラの動作・移動に追従するよう視認領域を更新制御する。なお、仮想カメラの位置や向き、角度はプレイヤの操作に応じて任意に調整可能としてもよい。
【0041】
ユーザ端末200の画面制御部288は、端末メモリ220や端末記憶部230に記憶された各種データに基づき、タッチパネル262に表示される各種画面を制御する。画面制御部288は、ゲーム制御部286の指示に応じた画像を生成しタッチパネル262に表示する。画面制御部288は、視認領域に重畳して、アイコン、ボタン、ステータス表示、メニュー画面、ゲーム空間のマップ等のゲームの操作やゲームの情報の表示に供するUI(User Interface)を表示する。
【0042】
(情報処理システムSにより提供されるゲームの概要および制御処理)
本実施形態に係る情報処理システムSにより提供されるゲームは、例えば、野山や河川、海などの自然物や各種建物等の人工物が構築された仮想フィールド(ゲーム空間)内を、ユーザが操作するプレイヤキャラを操作して各種のクエストやイベントをクリアしながら、メインストーリーとなるエピソードを進めていくゲームとなっている。
以下、本実施形態に係る構成を上記ゲームに適用した場合を例として説明する。
【0043】
ゲームを初めて実行するにあたり、ユーザは、専用のゲームアプリケーションを予めユーザ端末200にインストールすると共に、サーバ100にユーザの登録(例えば、ユーザID、ゲームで使用するプレイヤ名等の情報の登録)等を行う。その後、上記アプリケーションを起動すると、ゲーム制御部286は、サーバ100に記憶されている各種データを受信し、画面制御部288に対して、ゲームに係る画像を表示するように指示する。画面制御部288は、ゲーム制御部286からの指示を受け、対応する画像を生成し、表示する。
【0044】
図4は、タッチパネル262にポータルステージPSが表示されている状態を示している。
【0045】
画面制御部288は、ゲーム制御部286からの指示を受けポータルステージPSをタッチパネル262に表示する。ポータルステージPSは、
図4に示すように、バーチャルパッドVPやプレイヤが操作するプレイヤキャラPと共に、各種のアイコン10、20、30、40が表示される。なお、ポータルステージPSはプレイヤの拠点となる村としてゲーム空間上に構築されており、ゲームの開始時の他、クエスト等の終了時のスタート地点となるポータル的なステージとなっている(いわゆるアウトゲームとして機能する)。また、図示せぬショップとして武器屋や道具屋、訓練所等の施設の他、NPC等が配置されており、プレイヤキャラPを操作して各施設を利用したり、NPC(Non Player Character)と会話したりすることができるようになっている。
【0046】
ここで、本実施例におけるゲームは大きく第1パート(アウトゲーム)と第2パート(インゲーム)とに分けて観念することができる。ゲームの第1パートであるアウトゲームは、第2パート(インゲーム)以外のパートである。この第1パート(アウトゲーム)は、主にはプレイヤが第2パート(インゲーム)を開始するための準備を整えたり、クエストに係る情報を事前に集めたりするパートのことを指す。
一方、ゲームの第2パートであるインゲームは、プレイヤが、設定された目的の達成のためにプレイするパートである。この第2パート(インゲーム)は、所定の終了条件を満たすと終了する。所定の終了条件は、インゲームを終了させるための条件として設定され、具体的には、インゲームとしてのクエストやミッション、イベント、エピソードなどに対して設定されたクリア条件(達成条件)を満たした場合や、プレイヤキャラの死亡(戦闘不能等含む)、プレイヤがリタイヤを自ら選択した場合等の停止条件を満たした場合を含む。このような第2パート(インゲーム)は、クエストやミッション、イベント、エピソード等をプレイヤがプレイして、設定された目的(クリア条件)を達成していくことでゲームが進行していくパートとなっており、ゲームの核となるパートのことを指す。一般的に、プレイヤはこの第1パートと第2パート、換言するとアウトゲームとインゲームを1セットとしてクエスト等をクリアしていくこととなる。
【0047】
バーチャルパッドVPは、タッチパネル262の左側に表示される略円形状の操作領域V1と、領域V1内の上下左右に表示されるインジケータV2~V5とを備える。操作制御部284は、操作領域V1内において、プレイヤがタッチしている座標を検知することが可能となっている。操作制御部284は、検知した座標と原点Oとに基づいてプレイヤの操作方向を算出する。ゲーム制御部286は、操作制御部284が算出した操作方向に対応してプレイヤキャラPを移動制御する。
【0048】
アイコン10は、クエスト用のアイコンとなっている。ゲーム制御部286は、アイコン10がタップ操作されたことに応じて
図5に示すようにクエスト画面50を表示するよう制御する。「クエスト選択」と表示されたクエストウィンドウ52と、「まとめてクエスト選択」と表示されたクエストウィンドウ54と、を表示するよう制御する。
【0049】
ゲーム制御部286は、クエストウィンドウ52がタップ操作されたことに応じて
図6に示すようにクエスト選択画面56を表示するよう制御する。ゲーム制御部286は、クエストウィンドウ54がタップ操作されたことに応じて
図7に示すようにまとめてクエスト選択画面58を表示するよう制御する。これらクエスト選択画面56、まとめてクエスト選択画面58については後述する。
【0050】
クエストは、メインストーリーを進めるうえで必ずしも必要ではないものの、有益な装備品や素材等を獲得できたり、プレイヤキャラPやその仲間キャラクタ、その他NPC等のサブストーリー等が展開されたりするようになっている。なお、一部のクエストをクリアすることが、メインストーリー(エピソード)を進める上で必須の条件となるようにしてもよい。
【0051】
エピソードは、本ゲームのメインストーリーとなっており、例えば、第1章から第10章までの章立てで段階的に進行するようになっている。プレイヤはクエスト画面のリストから所望のクエストまたはエピソードを選択(タップ操作)することで対応するクエストまたはエピソードをプレイすることができる。なお、クエストおよびエピソードはいわゆるインゲームとして機能する。
【0052】
アイコン20は、探索用のアイコンとなっている。ゲーム制御部286は、アイコン20をタップ操作されたことに応じて図示せぬ探索画面を表示するよう制御する。探索画面には、現在プレイ可能な探索エリアが表示される。
【0053】
探索では、クエストやエピソードで用意されたエリア(仮想フィールド上の地域)を自由に散策し、素材集めや経験値集めができるようになっている。なお、探索でしかプレイできないエリア(例えば、祠や神殿等)や探索でしか出現しない敵モンスター(例えば、レアモンスターやレアボス等)を設けることで、探索をプレイしないと得られない素材アイテムや報酬アイテムを用意するようにしてもよい。
【0054】
アイコン30は、育成用のアイコンとなっている。ゲーム制御部286は、アイコン30がタップ操作されたことに応じて図示せぬ育成画面を表示するよう制御する。育成画面には、現在仲間にしているペトモンが表示される。また、育成画面から、訓練や交配を選択することで、ペトモンを訓練してパラメータを強化させたり、ペトモン同士を交配させることで新たなペトモンを誕生させたりできるようになっている。
【0055】
アイコン40は、パーティ用のアイコンとなっている。ゲーム制御部286は、アイコン40がタップ操作されたことに応じて、図示せぬパーティ画面を表示するよう制御する。
【0056】
次に、
図6、
図7を用いてクエスト選択画面56、まとめてクエスト選択画面58について説明する。
【0057】
クエスト選択画面56は、
図6に示す通りリスト形式でクエストを一覧表示している。プレイヤはこのクエスト選択画面56を介してクエストを開始することが可能となっている。
【0058】
クエスト選択画面56は、名称表示部60、報酬表示部62、LV表示部64が表示される。
【0059】
クエスト選択画面56は、第1クエスト表示部66、第2クエスト表示部68、第3クエスト表示部70と、それぞれに対応したクエスト開始部72が表示される。
【0060】
第1クエスト表示部66は、番号が「No.1」、クエスト名が「ダイヤモンドシティ」、報酬の種類として「〇」「☆」「EXP」、適正LVが「10」であることが示されている。報酬の「〇」、「☆」は報酬の種類を表しており、「EXP」は経験値を表している。また、適正LVはプレイヤキャラが当該クエストを順当にクリアできるレベルを示唆する指標である。
【0061】
プレイヤは、第1クエスト表示部66によって、クエスト「ダイヤモンドシティ」をクリアすると報酬として「〇」「☆」と、EXPが10貰えることが分かり、このクエストをクリアするのに順当なレベルは10であることが分かるようになっている。なお、クエスト選択画面56においては、報酬の種類は表示されるもののその個数までは明示されないようになっている。ただし、個数を表示するようにしてもよい。また、第2クエスト表示部68、第3クエスト表示部70についても第1クエスト表示部66と同様であるためここでの説明は省略する。
【0062】
プレイヤは、第1クエスト表示部66、第2クエスト表示部68、第3クエスト表示部70を見比べ、プレイを所望するクエストがあれば、当該クエストに対応するクエスト開始部72をタップ操作することでクエストを開始することができる。
【0063】
クエスト選択画面56を介した本実施形態の処理について説明する。
例えば、クエスト選択画面56において、第1クエスト表示部66をタップ操作する(選択処理)と当該第1クエスト表示部66が選択された旨の表示として第1クエスト表示部66の色が変化するようなEF表示がなされる(選択状態)。この選択状態において第1クエスト表示部66のクエスト開始部72をタップ操作すると、インゲームとしてのクエスト「ダイヤモンドシティ」が開始される(開始処理)。そして、クエスト「ダイヤモンドシティ」の終了条件(例えば、「最終ステージにいるボス敵を倒してダイヤを取り返す」等)を満たすとクエストは終了して、アウトゲームに移行し、リザルト画面(報酬獲得画面)の表示等を経て
ポータルステージPSに戻るように構成される。
【0064】
まとめてクエスト選択画面58は、
図7に示す通り、クエスト選択画面56と同様、リスト形式でクエストを一覧表示するものである。また、クエスト選択画面56と同様、プレイヤはこのまとめてクエスト選択画面58を介してクエストを開始することが可能となっている。但し、まとめてクエスト選択画面58には、クエスト選択画面56とは異なる機能を有している。以下、この異なる機能について説明する。
【0065】
まとめてクエスト選択画面58には、
図7に示すようにリピート回数表示部74、MAX獲得数表示部76、順番表示部78が表示されている。
【0066】
リピート回数表示部74は、クエストを何回リピートするかを表示するものであり、増減操作部80を介して設定することが可能となっている。また、増減操作部80を介さずに特殊設定ボタン82を操作することで、プレイヤが任意に指定した素材アイテムが獲得できるまで繰り返すように設定することもできる。
【0067】
MAX獲得数表示部76は、クエストをクリアすることで得られる報酬の種類とその最大獲得数を表示している。本実施例においては、報酬の数は所定の抽選によるランダムとなっているが、MAX獲得数表示部76において、最大でいくつ獲得できるのかを認識できるようにしている。なお、本実施例においては、獲得数を抽選によるものとしているが、獲得できる報酬の種類についても抽選によるものとしてもよい。
【0068】
順番表示部78は、クエストを何番目に開始するかを表示するものであり、プレイヤが任意の順番を入力することで設定することで、クエストのプレイ順序を指定することが可能となっている。また、ランダム設定ボタン84を操作することで、ランダムな順番を指定することもできるようになっている。
【0069】
まとめてクエスト選択画面58には、
図7に示すように選択部86、まとめてクエスト開始ボタン88が表示される。
【0070】
選択部86は、プレイヤがプレイを開始したいクエストを選択するものであり、選択部86をタップ操作することで選択できる(第二の選択処理)ようになっている。なお、選択できている場合には、
図7に示すように選択部86にチェックマークを重畳表示するとプレイヤが理解しやすく好適である。また、選択部86の選択により、上述したリピート回数の設定や、順番の設定の適用対象となる。
【0071】
まとめてクエスト開始ボタン88は、選択部86にチェックマークが入っているクエストを、まとめて開始する(第二の開始処理)ためのボタンである。
【0072】
プレイヤは、まとめてクエスト選択画面58により、開始するクエストをまとめて選択し(第二の選択処理)、まとめてクエストを開始する(第二の開始処理)ことができる。また、クエストの開始の態様も細かく設定可能となる。
【0073】
なお、本実施例において、まとめてクエスト選択画面58は、クエスト画面50からデフォルトで選択可能としているが、特定の条件(例えば、特定のキャンペーン中である、課金を契機にするものである等)を満たした場合に、初めて、まとめてクエスト選択画面58を選択できるようにしてもよい。また、まとめてクエスト選択画面58自体はデフォルトで選択できるものの、まとめてクエスト選択画面58で設定できる各設定要素(リピート回数や順番等)の開放条件として特定の条件を求めることとしてもよい。
【0074】
まとめてクエスト選択画面58を介した本実施形態の処理について説明する。
例えば、まとめてクエスト選択画面58において、第1クエスト表示部66および第2クエスト表示部68をタップ操作すると、当該第1クエスト表示部66および第2クエスト表示部68が選択された旨の表示として、第1クエスト表示部66および第2クエスト表示部68の色が変化するようなEF表示がなされる(選択状態)。この選択状態においてリピート回数表示部74を操作し(第1クエスト表示部66のリピート回数は1回、第2クエスト表示部68のリピート回数は3回)、順番を設定する(第1クエスト表示部66の順番は2、第2クエスト表示部68の順番は1)。この状態でまとめてクエスト開始ボタン88をタップ操作すると、インゲームとしてのクエストが開始される。ここで、開始の順番としては「ルビーマウンテン」、「ダイヤモンドシティ」の順番に開始される。また、リピート回数として「ルビーマウンテン」に3回が設定されているため、今回のまとめてクエストは、クエスト1回目「ルビーマウンテン」→クエスト2回目「ルビーマウンテン」→クエスト3回目「ルビーマウンテン」→クエスト4回目「ダイヤモンドシティ」という流れになる。
【0075】
ここで、まとめてクエスト選択画面58を介して複数回のクエストが開始される場合にはクエスト間においてアウトゲームに移行しないように特殊処理を行っている。つまり、今回の例でいえば、特殊処理として、クエスト1回目とクエスト2回目、クエスト2回目とクエスト3回目、クエスト3回目とクエスト4回目の間においてはアウトゲームとしてのリザルト画面(報酬獲得画面)が表示されることやポータルステージPSに戻ったりすることなく、残っている次のクエストを開始していくものとなっている。そして、4回目のクエスト「ダイヤモンドシティ」の終了条件(例えば、「最終ステージにいるボス敵を倒してダイヤを取り返す」等)を満たすと、まとめてクエストは終了して、アウトゲームに移行し、クエスト1回目~4回目のリザルトを合算したリザルト画面(報酬獲得画面)の表示等を経てポータルステージPSに戻るように構成される。
【0076】
なお、本実施形態においては、リザルトを合算して表示したが、個別に表示できるようにしてもよい。また、リザルト画面の表示をアウトゲームと扱わない場合には、各クエストの終了時にリザルト画面のみ表示するようにしてもよい。
【0077】
このような構成とすることで、所望の素材アイテムを獲得するために複数のクエストをクリアする必要がある、いわゆる周回プレイを実行しなければならない場合などに、クエストの終了の都度、ポータルステージPSに戻されて、再度クエストを選択するといった手間がなくなり、プレイヤの利便性を著しく向上させることが可能となる。これにより、プレイヤの素材収集意欲が向上し、もってゲームへのプレイ意欲を向上させることができ興趣の向上に繋がる・
【0078】
次に、本実施形態における処理のフローを、
図8を参照して説明する。ここでは、上記したまとめてクエスト設定に関する処理を中心に説明し、その他の処理については説明を省略する。
【0079】
まず、ゲーム制御部286は、クエスト画面50においてまとめてクエストが選択されたか否かを判定する(ステップS1)。
【0080】
まとめてクエストが設定されたと判定された場合には(ステップS1のY)、順番が入力されているか否かを判定する(ステップS2)。
【0081】
まとめてクエストが設定されていないと判定された場合には(ステップS1のN)、選択されているクエストを設定して(ステップS6)処理を抜ける。
【0082】
順番が入力されていると判定された場合には(ステップS2のY)、順番を設定する処理を行う(ステップS3)
【0083】
順番が設定されていないと判定された場合には(ステップS2のN)、ステップS6に移行する。
【0084】
次に、ゲーム制御部286は、リピート回数が入力されているか否かを判定する(ステップS4)。
【0085】
リピート回数が入力されていると判定された場合には(ステップS4のY)、リピート回数を設定し(ステップS5)、選択されたクエスト、設定された順番、設定されたリピート回数を設定して処理を抜ける。
【0086】
リピート回数が入力されていないと判定された場合には(ステップS4のN)、選択されたクエストと順番を設定して(ステップS6)処理を抜ける。
【0087】
次に、本実施形態における処理のフローを、
図9を参照して説明する。ここでは、上記したまとめてクエスト設定に関する処理を中心に説明し、その他の処理については説明を省略する。
【0088】
まず、ゲーム制御部286は、開始処理を行い(ステップS10)クエストを開始する。
【0089】
次に、ゲーム制御部286は、クエスト終了条件が成立しているか否かを判定する(ステップS11)。
【0090】
クエスト終了条件が成立していると判定された場合(ステップS11のY)には、終了処理を行う(ステップS12)。
【0091】
クエスト終了条件が成立していないと判定された場合(ステップS11のN)には、ステップS11の処理を繰り返す。
【0092】
次に、ゲーム制御部286は、残クエストがあるか否かを判定する(ステップS13)。
【0093】
残クエストがあると判定された場合(ステップS13のY)には、特殊処理を行う(ステップS14)。
【0094】
残クエストがないと判定された場合(ステップS13のN)には、移行処理を行う(ステップS15)。
【0095】
(変形例)
以下、本実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、まとめてクエストで開始されたクエストは全てプレイヤがプレイしてクリアしていくことを想定しているが、これに限定されるものではない。例えば、課金によって、クエストの一部または全部をプレイしたこととして、これらのクエストをクリアしたのと同等の報酬を得られるようにしてもよい。また、課金による場合には得られる報酬の獲得数がMAXの獲得数となるようにしてもよい。
【0096】
また、まとめてクエストの設定項目として、プレイヤが欲しいアイテムの種類や数量を設定できるようにしてもよい。その場合、先に実行されたクエストで獲得できた報酬の状況に応じて次に実行されるクエストを決定するようにしてもよい。例えば、〇アイテムを優先的に欲しいアイテム、☆アイテムが次点だった場合で、〇アイテムが獲得できるクエストが1回目、2回目と連続した後に☆アイテムが獲得できるクエストが3回目に実行される予定であった場合に、1回目に実施されたクエストで〇アイテムが得られた場合には、2回目に実施される予定だったクエストはスキップして3回目に実施予定であった☆アイテムが得られるクエストを実施するようにしてもよい。また、事前に指定した数量のアイテムが獲得できたらまとめてクエストを終了するようにしてもよい。なお、指定されたアイテムが獲得できた時点でその旨を通知するようにし、継続するか否かを確認するようにするとプレイヤの利便性が更に向上し好適である。
【0097】
また、まとめてクエストにおけるクエストのプレイに関して手動と自動(オート)とを切り替えられるようにしてもよい。また、自動を選択した場合には、獲得できる報酬の量を減らしたり、ランクを低くしたりしてもよい。
【0098】
また、上記実施形態では、いわゆるクエストについてまとめて実行できるような適用例を挙げたが、これに限定されるものではない。例えば、音楽に合わせて流れてくるオブジェクトが基準位置と重なったときにタイミングよくタップ操作等することによってスコアが加算されていったり、音楽の一部のパートを演奏(歌唱)しているかのように効果音・音声を発生させていったりするようなリズムゲーム(いわゆる音ゲー)に適用してもよい。具体的には、演奏したい曲目を選択画面においてまとめて複数選択したうえで、演奏開始操作を行うと選択された曲目が所定の順序で、選択画面を都度介することなく連続して実行されるように構成される。
【0099】
また、リズムゲームに限らず、画面に表示されるキャラクタの動作に合わせてプレイヤに同様の動作を行わせるダンスゲームやエクササイズゲームに適用してもよい。具体的には、プレイヤが所望する演目を選択画面においてまとめて複数選択したうえで、開始操作を行うと選択された演目が所定の順序で、選択画面を都度介することなく連続して実行されるように構成される。
【0100】
また、ゲームに限らず、例えば、カラオケに適用してもよい。具体的には、歌唱したい曲目を選択画面においてまとめて複数選択したうえで、歌唱開始操作を行うことで、選択された曲目が所定の順序で、選択画面を都度介することなく連続して実行されるように構成してもよい。
【0101】
また、上記実施形態においては、「報酬」としてゲーム内におけるアイテム等を対象とした適用例を挙げたが、これに限定されるものではない。例えば、プレイヤが操作や歌唱することによって消費されると想定される「消費カロリー」を報酬として設定してもよい。特に、上記したリズムゲームのように通常のゲームに比してプレイヤの操作頻度が多くなるものや、上記したダンスゲームやエクササイズゲーム、カラオケのようにプレイヤに新たな動作を行わせるようなものに適用すると新たな興趣を提供することができ好適である。この場合、プレイヤが選択画面において目標とする消費カロリーを設定すると、この設定された消費カロリーが達成されるまで連続してゲーム(カラオケの場合は曲目)が実行されるようにしてもよい。また、この場合、連続して実行されるゲーム(カラオケの場合は曲目)はプレイヤが任意に設定できても良いし、ランダムで設定されるようにしてもよい。また、設定された消費カロリーが達成された場合に、その旨を通知する達成通知(消費カロリーの達成をもってゲーム等を終了させる場合は終了通知)を実行するようにしてもよい。
【0102】
なお、上記実施形態においては、クエスト終了条件が満たされたことに応じて終了処理を実行し、その後、残クエストがある場合に、移行処理を行わず、特殊処理を実行する適用例を挙げたが、特殊処理の実行タイミングはこれに限定されるものではない。例えば、クエスト終了条件が満たされた場合に、残クエストがあるか否かを判定し、残クエストがあると判定された場合に、終了処理を行うことなく、または並行して特殊処理を行うようにしてもよい。また、クエスト終了条件とは別の特殊な終了条件を設け、この特殊な終了条件が満たされたことに応じて特殊処理を実行してもよい。なお、特殊な終了条件はクエスト終了条件とその一部を重複したものであってもよい。
【0103】
上記実施形態、上記変形例における各処理は、サーバ100及びユーザ端末の少なくともいずれかで実行されればよく、その実行タイミングや実行する装置も特に限定されない。また、サーバ100の機能は、1機のサーバ100が全て備えるようにしてもよいし、複数機のサーバ100に分散して備えるようにしてもよい。
【0104】
上記実施形態、上記変形例では、ユーザ端末200としてスマートフォンが用いられ、ユーザ端末200にインストールした専用のアプリケーションによりゲームを実行できるようになっていたが、ユーザ端末200の種類やゲームを実行するためのツールはこれに限定されるものではない。例えば、ユーザ端末200としてパーソナルコンピュータを用いてもよいし、一般的なWebブラウザによりゲームを実行できるようにしてもよい。
【0105】
上記実施形態、上記変形例では、スマートフォンのタッチパネル262に対するタップ等の操作により、各種情報の入力や選択の処理を実行できるようになっていたが、これらの処理を行うための操作態様は上記内容に限定されるものではない。例えば、ユーザ端末200としてパーソナルコンピュータを用いる場合には、マウスによるクリック、ドラッグ、ドロップ等の操作により上記処理を実行できるようにしてもよい。
【0106】
上記実施形態、上記変形例における処理を実行するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶され、記憶媒体として提供されてもよい。また、上記実施形態、上記他の形態、上記変形例は、クライアントサーバ方式の情報処理システムSではなく、上記プログラムを記憶しており、情報処理システムSと同様の処理を単体で実行可能な情報処理装置としてもよいし、各機能及びフローチャートに示すステップを実現する情報処理方法としてもよい。
【符号の説明】
【0107】
S 情報処理システム
50 クエスト画面
56 クエスト選択画面
58 まとめてクエスト選択画面
100 サーバ
200 ユーザ端末
286 ゲーム制御部