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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025018320
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】要介護認定調査システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20240101AFI20250130BHJP
【FI】
G06Q50/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023121916
(22)【出願日】2023-07-26
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】301063496
【氏名又は名称】東芝デジタルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000235
【氏名又は名称】弁理士法人 天城国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宮武 拓登
(72)【発明者】
【氏名】住友 晴子
(72)【発明者】
【氏名】高橋 梓帆美
(72)【発明者】
【氏名】小林 一之
(72)【発明者】
【氏名】西 眞吾
(72)【発明者】
【氏名】飯岡 奨
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA11
(57)【要約】
【課題】調査対象者に対する認定調査及びその調査結果の処理の効率化が可能な要介護認定調査システムを提供する。
【解決手段】上位システムから、要介護認定の申請者情報、及び認定調査の調査員情報を取り込み、調査対象者の一覧画面及び調査員マスタ画面が表示され、かつ調査対象者に対する調査員の割当て、及び訪問日時を設定可能な管理端末と、この管理端末とデータの授受が可能で、割当てられた調査対象者及び訪問予定日時の一覧表示画面から選択された調査対象者の調査画面を表示可能なタブレット端末とを備え、調査画面は、調査対象者に対する調査項目についての選択肢が設定された基本調査画面を有し、この基本調査画面は、選択肢を電子的に入力可能な入力エリアと電子ペンによる手書き可能なメモエリアとをディスプレイに並置可能とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自治体が有する上位システムから、要介護認定の申請者を特定可能な基本情報を含む申請者情報、及び認定調査の調査員を特定可能な基本情報を含む調査員情報を取り込み可能で、前記申請者情報及び調査員情報に基づき調査対象者の一覧画面及び調査員マスタ画面が表示され、かつ前記調査対象者に対する調査員の割当て、及び前記調査対象者への訪問日時を設定可能な調査員割当て画面を表示するコンピュータによる管理端末と、
この管理端末とデータの授受が可能で、割り当てられた調査対象者及び訪問予定日時を一覧表示可能で、この一覧表示画面から選択された調査対象者の調査画面を表示可能なタブレット端末とを備え、
前記調査画面は、前記調査対象者に対する要介護認定に関する項目についての選択肢が設定された基本調査画面を有し、前記基本調査画面は、前記選択肢を電子的に入力可能な入力エリアと電子ペンによる手書きメモを記入可能なメモエリアとをディスプレイに並置可能に構成されている
ことを特徴とする要介護認定調査システム。
【請求項2】
前記基本調査画面の前記入力エリアには、前記項目ごとに選択肢が列挙され、これら選択肢のいずれかをタップすることにより、タップされた選択肢が該当項目の状態データとして入力されることをする請求項1に記載の要介護認定調査システム。
【請求項3】
前記基本調査画面は、電子ペンによる手書きメモを記入可能なメモエリアを拡大しディスプレイ全面をメモエリアとするレイアウトが可能であることを特徴とする請求項1に記載の要介護認定調査システム。
【請求項4】
前記基本調査画面は、前記メモエリアを消去し、ディスプレイ画面の全面を前記入力エリアとするレイアウトが可能であることを特徴とする請求項1に記載の要介護認定調査システム。
【請求項5】
前記基本調査画面には、前記項目別に前記選択肢に対応したイラストを表示可能であることを特徴とする請求項2に記載の要介護認定調査システム。
【請求項6】
前記基本調査画面は、前記項目別に特記事項を入力可能で、予め設定された定型文情報から対応する文章を入力可能であることを特徴とする請求項1に記載の要介護認定調査システム。
【請求項7】
前記調査画面は、前記基本調査画面により特記事項が入力された項目とその特記事項をまとめて表示する特記事項画面を有することを特徴とする請求項6に記載の要介護認定調査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、介護保険事業において実施される要介護認定の申請者に対して調査員が要介護認定申請者を訪問して行われる認定調査で用いられる要介護認定調査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
介護保険事業は全国的に実施されており、各市区町村(自治体)が保険者となって運営している。この介護保険事業の流れを説明すると、まず、市区町村の住民が介護サービスの利用を希望する場合、希望者は市区町村に要介護認定の申請を行う。申請があると、認定調査機関の調査員が身体状況などについて認定調査を行う。この認定調査は、調査員が要介護認定申請者を訪問して面談し、予め設定された複数の認定調査項目(第1群~第5群を含む74項目)について、各項目に設定された選択肢を選択することにより行う。また、各項目の選択肢では表現し切れないことについては、特記事項として調査員が自由記載を行う。同時に市区町村は主治医に意見書の作成を求める。
【0003】
認定調査結果は、樹形図を用いた所定の一次判定プログラムに入力され、要介護認定等基準時間が算出される。この算出された要介護認定等基準時間に基づく要介護度(非該当、要支援1、2、要介護1~要介護5までの各段階)が一次判定結果として出力される。
【0004】
この後、保健・医療・福祉の専門家からなる介護認定審査会で、一次判定結果、認定調査結果、主治医意見書及び特記事項の内容を総合的に確認し、二次判定が行われる。そして、介護を要するかどうか、介護を要する場合はどの程度の介護を要するかについての判定を行う。この介護認定審査会の判定に基づき、保険者である市区町村が要介護認定を行う。
【0005】
ところで、要介護認定業務を取り巻く現状はここ数年の大きく変化している。まず団塊の世代が後期高齢者になる2025年問題、いわゆる高齢化社会に応じて、要介護認定業務における調査数は増加傾向にある。しかし、高齢化に伴い、労働人口は低下し、調査員不足を抱える自治体もある。一方で自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション:AI、IoT、ビッグデータなどのデジタル技術を用いて、業務フローの改善や新たなビジネスモデルの創出)推進は、着々と進められ、要介護認定業務においてもワークライフバランスやテレワーフが求められている。
【0006】
前述した訪問調査業務は要介護認定業務の中でも上流にあり、認定結果を出すために最も重要な業務になる。こうした背景から、より「効率的」でより「公平」な訪問調査の実現が求められている。
【0007】
これまでの訪問調査業務は、認定調査員が、紙の認定調査用紙を持参し、申請者と面談して、調査項目(74項目)についてどの選択肢に該当するのか記入し、かつ必要事項を特記事項として自筆のメモを取っていた。調査後、調査員は庁舎に戻り、調査内容に矛盾が無いかなどを確認したうえで調査票を作成し、調査結果である調査項目(74項目)ごとに選択された選択肢や特記事項を、OCR等により所定のコンピュータシステムに入力している。
【0008】
このように、調査員が紙の認定調査用紙を持参し、これに自筆で記入した調査結果を都度コンピュータシステムに入力することから、調査票の作成時間、申請者宅との移動時間、内容チェック時間が多くかかり、業務の効率化が不十分であり、正確性にも改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平10-31694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、調査対象者に対する認定調査及びその調査結果の処理の効率化が可能な要介護認定調査システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施の形態による要介護認定調査システムは、自治体が有する要介護認定支援システム等の上位システムから、要介護認定の申請者を特定可能な基本情報を含む申請者情報、及び認定調査の調査員を特定可能な基本情報を含む調査員情報を取り込み可能で、前記申請者情報及び調査員情報に基づき調査対象者の一覧画面及び調査員マスタ画面が表示され、かつ前記調査対象者に対する調査員の割当て、及び前記調査対象者への訪問日時を設定可能な調査員割当て画面を表示するコンピュータによる管理端末と、この管理端末とデータの授受が可能で、割り当てられた調査対象者及び訪問予定日時を一覧表示可能で、この一覧表示画面から選択された調査対象者の調査画面を表示可能なタブレット端末とを備え、前記調査画面は、前記調査対象者に対する要介護認定に関する項目についての選択肢が設定された基本調査画面を有し、前記基本調査画面は、前記選択肢を電子的に入力可能な入力エリアと電子ペンによる手書きメモを記入可能なメモエリアとをディスプレイに並置可能に構成されていることを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、介護認定調査のための調査員の割り当てや、実際の調査活動及びその結果の処理を効率化でき、自治体のDX化に適した要介護認定調査システムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態に係る要介護認定調査システムの全体構成を概略説明する図である。
図2図1で示した上位システムのデータ構成を示す図である。
図3図1で示した管理端末のデータ構成を示す図である。
図4図1で示したタブレット端末のデータ構成を示す図である。
図5図1で示した要介護認定調査システムによる認定調査業務の流れを概略説明する図である。
図6図1で示した管理端末の画面の遷移を説明する図である。
図7図1で示した管理端末のログイン画面のログインボタンをタップすることで表示されるトップの対象者一覧画面12Aを説明する図である。
図8図6で示した調査員マスタ画面12Bを説明する示す図である。
図9図6で示した調査員割当画面12C説明する示す図である。
図10A図6で示した調査結果確認画面12Dについて特記事項表示ONの場合を示す図である。
図10B図10Aで示した調査結果確認画面12Dについて特記事項表示OFFで特記事項ウインドウが表示された場合を示す図である。
図11図7で示した調査対象者一覧画面12Aにおける訪問日時・メモ管理機能12Afの、「訪問予定日時」又は「メモマーク」を選択するとウインドウ表示される訪問日時入力メモ画面を示す図である。
図12図7で示した調査対象者一覧画面12Aにおけるコメント機能の12Agの「コメントマーク」を選択するとウインドウ表示されるコメント画面を示す図である。
図13図1で示したタブレット端末13の画面の遷移を説明する図である。
図14図13で示したトップの対象者一覧画面13Aを示す図である。
図15図14で示した対象者一覧画面13Aにおけるカレンダー/フリーメモ機能13Adをタップすると、ウインドウ表示されるカレンダー/フリーメモ子画面を示す図である。
図16図13で示した調査画面13Bにおけるタブで切り替えにより表示される6個の画面の一つである調査実施者・調査対象者画面13B4を示す図である。
図17図13で示した調査画面13Bにおけるタブで切り替えにより表示される6個の画面の一つであるサービス・施設画面13B1を示す図である。
図18図13で示した調査画面13Bにおけるタブで切り替えにより表示される6個の画面の一つである家族状況・居住環境画面13B2を示す図である。
図19図13で示した調査画面13Bにおけるタブで切り替えにより表示される6個の画面の一つである基本調査画面13B3を示す図である。
図20図19で示した基本調査画面13B3に表示される便利画像を示す図である。
図21図19で示した基本調査画面13B3に設けられた調査員テキスト表示機能13B3eのマークをタップすることで、ポップアップ画面で表示される、選択基準等が明記されたテキストの情報を示す図である。
図22図19で示した基本調査画面13B3に設けられた特記入力機能13B3fのマークをタップすることで、ポップアップ画面で表示される特記入力画面を示す図である。
図23図19で示した基本調査画面13B3による実際の調査例を説明する図である。
図24図13で示した調査画面13Bにおけるタブの切り替えにより表示される6個の画面の一つである特記事項画面13B5を示す図である。
図25図13で示した調査画面13Bにおけるタブの切り替えにより表示される6個の画面の一つであるとプレビュー画面13B6を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。先ず、図1により要介護認定調査システムの全体構成を概略説明する。
【0015】
図1において、11は介護保険者である自治体に設けられたコンピュータによる上位システムで、要介護認定支援のためのソフトウエアが実装されており、自治体住民からの要介護の申請などが登録されている。12は要介護認定業務のためのコンピュータによる管理端末で、上位システム11から要介護認定に関する各種データを取込み可能であり、また、各種データを上位システム11にデータ送信可能に構成されている。13はタブレット端末であり、管理端末12とデータの授受が可能で、調査員が要介護認定調査の申請者(調査対象者でもある)を訪問調査する際、個々に携行可能である。なお、上述の管理端末12の機能を上位システム11に持たせ、上位システム11と管理端末12とを一体化してもよい。
【0016】
図2は上述の上位システム11のデータ構成を示している。上位システム11は各種のデータを擁するが、ここでは要介護認定業務に関するデータのみを示している111は申請者情報で、要介護認定の申請者について、本人を特定可能な基本情報(氏名、生年月日、住所・・・等)や、前回の認定結果情報(前回二次判定結果、前回有効期間、・・・等)のデータである。112は調査員情報で、認定調査の調査員について、本人を特定可能な基本情報(所属機関、氏名、住所、資格コード・・・)のデータである。
【0017】
図3は管理端末12のデータ構成、及びそれらデータにより表示される画面を示している。12Aはトップの対象者一覧画面で、申請者情報121A及び調査員情122Aによる画面データから形成される。これら申請者情報121A及び調査員情報122Aは、上位システム11から取込んだもので、上位システム11の申請者情報111、及び調査員情報112と基本的には同じであるが、管理者から調査員に伝えたい事項があった際の「伝達コメント」と、管理者が個人的にメモしたい「管理者メモ情報」が、対象者一覧画面12Aを用いて図示しないキーボード等から追加されている(下線及び強調文字で表現)。
【0018】
12Bは調査員マスタ画面で、申請者情報121B及び調査員情報122Bに基づき調査対象者の一覧画面として形成される。なお、調査員情報122Bの調査員基本情報として、後続する調査員の割当を行う際に参考となる特性コードが、「調査員特性コード1」、「調査員特性コード2」、「調査員特性コード3」、として付与可能である(下線及び強調文字で表現)。
【0019】
12Cは調査員割当画面で、申請者情報121C及び調査員情報122Cに基づき、調査対象者に対する調査員の割当て、及び前記調査対象者への訪問日時を設定可能である。なお、この調査員割当画面12Cにより、後述のように、調査員の割当を行うことにより、申請者基本情報には「対象調査員」と「訪問日日時」の情報が追加される(下線及び強調文字で表現)。そして、割り当てられた調査対象者及び訪問予定日時が、一覧表示画面12Aから選択された調査対象者の後述する調査画面に表示可能となる。
【0020】
管理端末12は、上述した対象者一覧画面12A、調査員マスタ画面12B、及び調査員割当画面12Cの他に、タブレット端末13を用いた後続する認定調査結果を表示する調査結果確認画面12Dを有する。この調査結果確認画面12Dも申請者情報121Dと調査員情報122Dにより構成される。この申請者情報121Dと調査員情報122Dは、タブレット端末13の調査画面13B(図4により後述する)を形成する申請者情報131B、及び調査員情報132Bと基本的に同じものである。ただし、申請者情報121Dにはさらに調査結果の妥当性を審議した「審議結果」(下線及び強調文字で表現)が加わっている。
【0021】
図4はタブレット端末13のデータ構成、及びそれらデータにより表示される画面を示している。このタブレット端末13は、上述した管理端末12とデータの授受が可能である。13Aはトップの対象者一覧画面で、申請者情報131A、調査員情報132Aによる画面データからが形成される。これら申請者情報131A及び調査員情報132Aは、管理端末12から取込んだもので、管理端末12の申請者情報121A、及び調査員情報122Aと基本的には同じであるが、申請者情報131Aには、調査員が調査を行う前の手助けとなる手書きの「フリーメモ情報」が追加される(下線及び強調文字で表現)。これは、訪問前の確認事項のメモ、訪問中の聴覚障碍者との筆談等に利用される。
【0022】
すなわち、このタブレット端末13は、調査員が個々に携行可能で、割り当てられた調査対象者及び訪問予定日時を対象者一覧画面13Aで一覧表示可能である。また、この対象者一覧画面13Aには定型文情報133Aも含まれる。この「定型文情報」133Aは、後述する調査画面13Bで用いられる基本調査項目の各選択肢に応じた特記事項についての定型文を予め収録したものである(下線及び強調文字で表現)。この定型文情報134については、図示しないマスタより追加可能である。
【0023】
調査画面13Bは、対象者一覧画面13Aから選択された調査対象者についての認定調査用の画面である。この調査画面13Bは、申請者情報131B、調査員情報132B、及び定型文情報133Bによって構成される。この調査画面13Bを構成する申請者情報131Bとしては、「調査情報としてのサービス施設」、「家族状況」、「基本調査の各情報」、「これら調査に対する今回結果情報」、及び、「特記事項」(下線及び強調文字で表現)がそれぞれ追加される。定型文情報133Bは、対象者一覧画面13Aの定型文情報133Aがそのまま調査画面13Bに定型文情報133Bとして表示され、特記事項等についての調査入力補助をする。
【0024】
次に、図1で示したシステム構成による認定調査業務の流れを、図5を用いて概略説明する。調査前の段階では、事前準備として調査員へのデータ振り分け等が行われる。すなわち、申請者(調査対象者)と調査員のスケジュールの円滑管理のため、庁内において上位システムと連携した管理端末12により、必要な情報だけをタブレット端末13にインストールする。持ち出す情報を最低限の情報に限定することでリスクを低減する。
【0025】
調査の段階では、調査員が申請者宅を訪問しての聞き取り調査を行う。この訪問時、タブレット端末13を持ち出し、聞き取り調査に用いる。タブレット端末13は、後述するように、電子的な入力エリアと電子ペンによる手書きメモを記入可能なメモエリアをディスプレイに並置可能な構成となっており、ペン入力でメモが取れる。このため、従来の紙のメモと同様に、相手方の顔を見ながらメモすることが出来る。また、同時に、調査項目もチェックできる。なお、この調査は、調査員が申請者宅を訪問する方式だけではなく、申請者が自治体を訪れ、庁内で調査員と面談する方式であってもよい。
【0026】
調査後は、タブレット端末13に調査結果を入力するが、タブレット端末13の後述する充実した補助機能で記入をサポートするので、移動用の車両内や帰庁後の庁内にて容易に実施できる。例えば、調査中にチェックした調査項目と手書きメモを並べて確認できるため、調査内容を簡単にまとめることが出来る。
【0027】
調査後、調査員は庁内にて調査内容に矛盾が無いか等の確認を行い、調査結果を管理端末12に取り込む。確認作業は前述のようにタブレット端末13上でチェックした調査項目と手書きメモを並べて確認できるため、確認作業の手間を軽減でき、専用キーボードを用いることで、特記事項の入力もタブレットで完結でき、この面からも確認作業の手間を軽減でき、さらにリモートワークにも最適となる。
【0028】
次に、本実施形態における主たる構成要素である管理端末12及びタブレット端末13の具体的構成を説明する。
【0029】
管理端末12は図1で説明したように、自治体が有する上位システム11から、図2で示した要介護認定の申請者を特定可能な基本情報を含む申請者情報111、及び認定調査の調査員を特定可能な基本情報を含む調査員情報112を取り込み、図3で示したように、対象者一覧画面12A、調査員マスタ画面12B、調査員割当画面12C、及び調査結果確認画面12Dを形成する画面データ121A,B、C、D、122A,B,C,Dとして用いる。もちろん、これら各画像データ121A,B、C、D、122A,B,C,Dには各画面12A,B,C,Dに対応して、下線及び強調文字で表示したデータ構成が加わっている。
【0030】
この管理端末12の画面の遷移を図6により説明する。先ず、ログイン画面12I(図3では省略)が示され、図示しないがID/パスワード入力部やログインボタンが表示される。このログイン画面のログインボタンをタップすることでトップの対象者一覧画面12Aが表示される。この対象者一覧画面12Aから調査員マスタ画面12B、調査員割当画面12C、及び調査結果を加えて確認と承認用の調査結果確認画面12Dが導き出される。なおこのほか 対象者一覧画面12Aからはモーダルウィンドウ表示12A1,12A2,12A3が表示可能であるがこれらの説明は省略する。
【0031】
ログイン画面のログインボタンをタップすることで表示されるトップの対象者一覧画面12Aは図7で示される。対象者一覧画面12Aは、図3で説明したように、申請者情報121A及び調査員情報122bにより構成される。図7において、12Aaは図3で示した申請者情報121Aによる画像データにより表示される調査対象者情報表示機能で、申請者を特定可能な基本情報を表形式で表示する。列名をタップすることでソートができる。表示しきれない場合は縦横スクロールできるようにする。
【0032】
対象者一覧画面12Aの図示右上部には上位タブ機能12Abが設けられており、その「調査員データ」をタップすることにより調査員マスタ画面12B(図8)が表示される。調査員マスタ画面12Bは図3で示した調査員情報122Bによる画面データにより構成されるが、下線、強調文字で示したように調査員コード1,2,3・・・付加される。
【0033】
12Acは調査対象者一覧タブ機能を表し、「調査対象者一覧」をタップすることにより、図示のように、前述した調査対象者データ一覧(調査対象者情報表示機能12Aa)が表示され、また、「払い出し履歴一覧」をタップすることにより、調査完了後、介護保険システムに出力した調査対象者データ一覧を表示する。
【0034】
12Adは担当者割り当て機能を表し、これをタップすると調査員割当画面12C(図9)に遷移し、後述するように、各調査対象者へ担当者(調査員)の割り当てができる。12Aeは調査結果確認機能で、調査対象者の「被保険者番号」を選択してタップすることにより調査結果確認画面12D(図10)に遷移する。12Afは訪問日時・メモ管理機能で、「訪問予定日時」、または「メモマーク」を選択すると、訪問日時入力メモ画面(図11)がウインドウ表示される。12Agはコメント機能で、「コメントマーク」を選択すると、コメント画面(図12)がウインドウ表示され、申請者別にコメント入力ができる。
【0035】
12Ahはサマリ機能で、申請件数、調査件数を今週、今日の単位で集計して表示する。12Aiはデータのやり取り機能を表しており、それぞれの連携方法でのデータのやり取りを行う。各ボタンを選択すると、データやり取り画面がポップアップする。すなわち、「メディア」を選択すると、上位システム11からの調査対象者情報を、メディア他を用いて、管理端末12に取込む。「訪問調査システム」を選択すると、タブレット端末13への調査対象者情報の割り当て、タブレット端末13上の調査完了データの取り込みを行う。「管理システム」を選択すると、管理端末12間でのデータのやりとりを行う。
【0036】
図7で示した担当者割り当て機能12Adをタップすると調査員割当画面12Cに遷移し、各調査対象者へ担当者の割り当てができることを前述したが、この調査担当者の割り当てについて図9を用いて説明する。図9において、12Caは調査担当者選択リストを表しており、調査員をリストから選択して割り当てすることで、現在チェックをいれている調査対象者に担当者を割り当てる。
【0037】
12Cbは担当者割り当て機能で用いられる担当者枠で、各調査対象者欄の担当者枠を選択すると、図示のように調査員一覧がリスト表示される。うち1人を選択すると、担当者枠に名前が入り調査員が割り当てられたことになる。12Ccは調査員一覧で、調査員の一覧が表示される。フラッグマークなどは調査員マスタで指定されたものを表示する。また、今月の担当調査数と現在割当中の調査も反映した担当数を表示している。12Cdは、カレンダー表示機能で、調査員を選択すると、選択された調査員の調査担当状況が入力されたカレンダーと選択した日付の空き時間が表示される。
【0038】
12Ceは訪問日時・メモ管理機能で、訪問予定日時、またはメモマークを選択すると、図11で示した訪問日時入力メモ画面がウインドウ表示されるので、調査対象者の訪問予定日時を設定すると共にメモ欄にフリーメモを入力することができる。12Cdはコメント機能で、コメントマークを選択すると、図12で示したコメント画面がウインドウ表示されるので、申請者(調査対象者)ごとにコメント入力することができる。
【0039】
なお、管理端末12にはこれら画面12A,12B,12Cの他に、図3及び図6で示したように、調査結果確認画面12Dがあるが、この調査結果確認画面12Dは、タブレット端末13を用いた調査結果を確認表示するもので、タブレット端末13の説明後に図10を用いて詳細に説明する。
【0040】
タブレット端末13は、図1で説明したように、管理端末12とデータの授受が可能で、かつ調査対象者(申請者)との面談のため調査員が個々に携行可能な構成である。このタブレット端末13は、図4で説明したように、管理端末12により割り当てられた調査対象者及び訪問予定日時を一覧表示可能なトップの対象者一覧画面13Aと、この対象者一覧画面13Aから選択された調査対象者に対する調査画面13Bが表示可能である。
【0041】
このタブレット端末13の画面の遷移を図13により説明する。ログイン画面13I(図4では省略)の図示しないID/パスワード入力部やログインボタンをタップすることでトップの対象者一覧画面13Aが表示される。この対象者一覧画面13Aから調査画面13B、設定画面13S(図4では省略)が導き出される。
【0042】
設定画面13Sからは、その画面内のタブで切換えることにより定型文データ編集画面13S1、パスワード変更画面13S2、その他表示設定画面が導かれるが、これらの説明は省略する。
【0043】
調査画面13Bからは、その画面内のタブで切り替えにより、調査対象者のサービス施設利用に関する情報を入力可能なサービス・施設画面13B1、同申請者の家族状況・居住環境を入力可能な家族状況・居住環境画面13B2、同申請者に対する要介護認定に関する項目についての選択肢が設定された基本調査画面13B3が導き出される。この他、調査実施者・調査対象者画面13B4、特記事項画面13B5、プレビュー画面13B6も同様に導き出される。
【0044】
このうち、サービス・施設画面13B1、家族状況・居住環境画面13B2、及び基本調査画面13B3は、電子的な入力エリアと電子ペンによる手書きメモを記入可能なメモエリアをディスプレイに並置可能なデータ構成となっている。ただし、これら3画面13B1、13B2、13B3は、上述した電子的な入力エリアと電子ペンによるメモエリアをディスプレイに並置するレイアウトの他に、図示のように、電子ペンによるメモエリアを全幅表示したパターン、手書きメモエリアを非表示とし、電子的な入力エリアを全幅表示した3つのパターンに変更可能である。このほかフリーメモウィンドウ13fを一覧画面13Aおよび調査画面13Bのどちらからも表示できるように構成している。
【0045】
トップの対象者一覧画面13Aは、図14で示すように、調査対象者を一覧表示する。図14において、13Aaは上部タブ機能で、そのうち、「環境設定」をタップすると、環境設定画面13Sに遷移し、図13で示した各種の環境設定が可能になる。また、「操作マニュアル」をタップすると、予め設定されている調査員テキストマニュアル(選択肢の選択基準などが設定)が表示される。
【0046】
13Abは申請者(調査対象者)情報表示機能で、申請者(調査対象者)の情報を表形式で表示する。列名をタップすることでソートができる。表示しきれない場合はスクロールできるようにする。13Acは訪問日時表示機能で、予め割り当てられた訪問日時が表示される。13Adはカレンダー/フリーメモ機能で、タップすると、図15で示すカレンダー/フリーメモ子画面がウインドウ表示されるので、これを用いて訪問予定日時を確定させる。メモ入力時の補助機能は別紙で説明。13Aeはコメント(差戻)機能で、管理端末12から差戻コメントがある場合、タップすると差戻コメントを確認できる。
【0047】
図15のカレンダー/フリーメモ機能13Adにおいて、13Adaは基本情報表示機能であり、調査対象者の基本情報を表示する。13Adbは訪問予定日時登録機能であり、カレンダーアイコンから日付指定ができ、訪問予定日時が登録できる。る。13Adcはフリーメモ機能であり、申請者(調査対象者)ごとにフリーにメモ入力ができる。
【0048】
次に、調査画面13Bについて説明する。調査画面13Bは、図13で示したように、その画面内のタブで切り替えにより表示される6個の画面を有する。図16はタブの一つである調査実施者・調査対象者画面13B4を示している。この画面13B4では、「調査実施情報」「調査対象者」「家族等連絡先」の各項目(太字表示)について表示欄が設けられている。これらの表示内容から、調査の実施状況や調査対象者の詳細情報が具体的に判明する。
【0049】
次にサービス・施設画面13B1、家族状況・居住環境画面13B2、及び基本調査画面13B3について順次説明する。これら3つの画面は、図13で示したタブで切り替えにより表示される6個の画面のうち、電子的な入力エリアと電子ペンによる手書きメモを記入可能なメモエリアをディスプレイに並置可能な画面である。
【0050】
図17はサービス・施設画面13B1を示している。図17において、13B1aは選択タブ機能であり、「在宅サービス」または「施設」の記入欄を選択するタブである。「施設」選択時は、施設入力エリア13B1bまでジャンプする。この施設入力エリア13B1bは、現在、調査対象者が受けているサービス種類及びその回数を電子的に入力するエリアで、ディスプレイの図示左半分に形成される。13B1cはサービス施設のメモ機能エリアで、ディスプレイの図示右半分に形成されており、サービス施設に関するメモを電子ペンにより手書き入力できる。
【0051】
図18は家族状況・居住環境画面13B2を示している。図18において、13B2aは家族状況・居住環境入力機能で、家族状況・居住環境を入力することができる。13B2bは概況特記定型文表示機能で、図示のように予め策定された概況特記の定型文が表示される。図示左側に表示された選択項目をタップすると、該当する定型文が家族状況・居住環境入力機能13B2aの表示エリア内にコピーされる。選択項目としては「独居」「同居(夫婦のみ)」「同居(その他)」等を用意しておき、これらを選択することで該当する概況特記が先頭から表示される。13B2cは家族状況・居住環境のメモエリアであり、ディスプレイの図示右半分に形成されており、電子ペンによる手書き入力が可能である。
【0052】
次に、基本調査画面13B3を図19で説明する。この基本調査画面13B3は申請者(調査対象者)に対する要介護認定に関する項目についての選択肢が設定されている。13B3aは群タブ機能で、ディスプレイ画面上部の共通部分に配置され、調査項目である「1群」~「5群」「医療」「自立度」の各調査群をタブ選択するものである。また、同じくディスプレイ画面上部の共通部分の図示右側には、保留・警告機能13B3bが配置され、調査結果に矛盾等がある場合、調査結果を保留したり、警告するが、それらの件数を表示する。
【0053】
この基本調査画面13B3も、ディスプレイ画面の図示左半分を電子的に入力するエリア、右半分を電子ペンによる手書きのメモエリアとしている。先ず、図示左半分の電子的に入力するエリアについて説明する。図19では群タブ機能13B3aにより第1群が選択されている場合を示しており、左半分のエリア内には「第1群 身体機能・起居動作」の各調査項目(1-1:麻痺等の有無、1-2:拘縮の有無、・・・等)についてそれぞれ選択肢が設定されている。いずれかを選択することにより、調査対象者の身体状態が電子的に入力される。
【0054】
13B3cは前回結果表示機能で、前回調査結果の日付を表示する。また、この前回調査結果機能がオンの時、前回調査結果は各選択肢に下線で表示される。13B3dは調査状況チェック機能で、「入力済」、「未入力」、「保留」で管理する。「入力済」と「未入力」は選択肢への選択に応じて自動表示。「保留」は手動表示とし、保留時は全体的に背景色で分かりやすく表示する。13B3eは調査員テキスト表示機能で、調査員テキストの情報をポップアップ画面で表示する。13B3fは特記入力機能で、該当項目の特記入力画面をポップアップで表示する。特記の入力がある場合は、背景色等をつける。
【0055】
ここで、画面上部に設けられた便利画像ボタン13Bxをタップすることにより各項目に対応する便利画像(図20)が表示される。すなわち、調査項目「1-1:麻痺等の有無」に対しては同図(a)のイラストが、調査項目「1-2:拘縮の有無」に対しては同図(b)のイラストが、調査項目「1-10:視力(視力確認表)」に対しては同図(c)のイラストが、同じく調査項目「視力確認」に対しては同図(d)のイラストが、それぞれ表示される。13B3gはイラスト拡大機能で、イラストをタップすると便利画像ボタン13Bxから表示されたモーダルウインドウの該当画像を拡大表示する。
【0056】
次に、図示右側の手書きメモエリアについて説明する。メモエリアの上部には各機能のボタンが配置されているがそれらのうち主要なものを以下説明する。Aは「下地ON機能」で、これをタップすることで、図示左側エリアと同様に、調査対象項目やその選択肢及び対応するイラストが下地として現れる。Bは「消しゴム機能」で、電子ペンで手書きされた文字を消す機能を有する。Cは「ペン色機能」で、ペンの色を赤か黒に選択するものである。Dは「ペン太さ機能」で手書きに用いるペンの太さを選択するものである。
【0057】
実際の調査に当たっては、調査員は調査対象者との面談し、その内容をメモエリアに書き込み、調査後このメモ内容に基づいて電子的な入力エリア内の各項目について該当する選択肢を選択し、かつ必要に応じて特記事項を入力する。この際、図19で示しように、ディスプレイ画面の左側に入力エリアを表示し、右側にメモエリアを表示するレイアウトであれば、メモを見ながら入力操作できるので入力が容易かつ正確に行える。また、調査対象者との面談時にメモ書きに注力したい場合は、図19で示したメモエリアを図示左側に拡大し、ディスプレイ画面の全面をメモエリアとして用いることができる。さらに、入力内容確認等のためには、画面上部に設けられたメモエリア表示機能13Byをオフ操作することによりメモエリアを消去し、ディスプレイ画面の全面を入力エリアとすることができ、多くの項目を表示してその入力状況を確認することができる。
【0058】
入力エリアに設けられた前述の調査員テキスト表示機能13B3eは、調査員が選択肢の選択を迷った場合など、このマークをタップすることで、選択基準が明記されたテキストの情報が、図21で示すポップアップ画面で表示される。調査員はこの選択基準を参照することで適切な選択肢を選択することができる。
【0059】
同じく、入力エリアに設けられた前述の特記入力機能13B3fは、該当項目に特記が必要な場合、このマークをタップすることで、図22で示す特記入力画面がポップアップで表示される。そして図示中段の特記記載欄に、図示下段の定型文選択機構から対応する提携文を選択し、タップすることで、上記特記記載欄に該当定型文が流用される。もちろん、図示しない専用キーボードから、該当項目に対する特記事項を任意に入力してもかまわない。
【0060】
実際の調査例を図23により説明する。調査委対象者と面談の結果、調査員は、図示右側のメモエリアに調査委対象者の身体状態をメモ書きする。この例では、麻痺や硬縮のある部位の選択肢やイラスト(いずれも下地)に丸印が記入され、特記事項として「右のみ上がるが、止められない」や「可動制限あり 45度程度まで」がそれぞれ手書きで記入されている。
【0061】
面談調査後、調査員は上述したメモ書きに基づき、図示左側の入力エリアの項目別の選択肢を選択し、特記事項を図22で示した特記入力画面を用いて入力する。この入力内容に矛盾等があれば警告され、図19で示した保留・警告機能13B3bにて警告件数がカウントされる。例えば「起き上がり」ができないと入力されているのに対し、「立ち上がり」ができると入力されていれば明らかに矛盾しており、警告対象となる。
【0062】
図13に戻って、調査画面13Bからはタブで切り替え特記事項画面13B5とプレビュー画面13B6とが導き出される。特記事項画面13B5は図24で示すように、各項目別に入力された特記事項の内容を一覧表示したものである。図24中の項目をタップすることで、図22で示した特記入力画面に遷移し特記事項の編集が可能である。
【0063】
プレビュー画面13B6は、図25で示すように、A4形式の審査会資料(認定情報)が調査結果と紐づいてプレビュー表示する。図25では、図示右半分の「認定調査項目」エリアに各調査項目別の調査結果が表示され、この調査結果を図示しない樹形図に当てはめて要介護認定時間を算出することで求められた要介護度(図の例では「要介護1」)が図示左半分の「一次判定等」エリアに表示されている。この「一次判定等」エリア下部の横棒グラフは、要介護認定基準時間を表しており、この例の場合、樹形図に当てはめて求められた要介護認定時間が「34.5分」であり、上記横棒グラフの介護1の範囲に入っていることから一次判定結果は「要介護1」と判定されている。
【0064】
タブレット端末13による上述した調査結果が、図7で示した管理端末12のデータのやり取り機能12Aiにより管理端末12に送られる。管理端末12では図3及び図6で示した調査結果確認画面12Dにより調査結果の確認を行う。図10はこの調査結果確認画面12Dの画面構成を示している。
【0065】
図10(A,Bを含む)において、12Daは確認対象調査結果選択リストで、現在表示している調査票の対象者と担当した調査員を表示している。対象者はプルダウンから選択可能である。12Dbは未確認調査票残件表示部で、ステータス「調査済み・未確認」の調査票の残件数を表示する。
【0066】
12Dcは特記事項表示ボタンで、図10Aでは「ON」にタップされているので、図示のように特記事項が各項目の下に表示されている。これに対し図10Bでは特記事項表示ボタン12Dcは「OFF」にタップされているので、図示のように各項目の下に特記事項は表示されない。しかし、図示のように特記事項がある項目にテキストリンク「調査結果(特記事項)」が表示されるので、これをクリックすると図示のように小さなウィンドウが表示され特記事項の内容を参照できる。さらに、この状態で「編集する」ボタン12Deをタップすれば、このウインドウ内にて特記事項を編集することができる。
【0067】
12Ddはプレビューボタンで、これをタップすることで、図25で示したように審査会資料(PDF)形式で調査結果を表示する。12Dfは「不承認ボタン」で、調査票を不承認とする場合にタップされる。また、コメントマークを選択すると、コメント画面が表示される。12Dgは「承認ボタン」で、調査票を承認とする場合にタップされる。これら「不承認ボタン」12Df、「承認ボタン」12Dgのいずれかを選択することで、相互に反転表示される。
【0068】
以上記載のように、本発明の実施形態による要介護認定訪問調査システムは、要介護認定のための調査員の割り当てや、実際の調査活動及びその結果の処理を効率化でき、自治体のDX化に適したシステム構成とすることができる。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0070】
11…上位システム
12…管理端末
12A…対象者一覧画面
12B…調査員マスタ画面
12C…調査員割当画面
12D…調査結果確認画面
13…タブレット端末
13A…対象者一覧画面
13B…調査画面
13B1…サービス・施設画面
13B2…家庭状況・居住環境画面
13B3…基本調査画面
13B4…調査実施者・調査対象者画面
13B5…特記事項画面
13B6…プレビュー画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
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図25