(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025018460
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】減速機および走行車
(51)【国際特許分類】
F16H 1/28 20060101AFI20250130BHJP
H02K 7/116 20060101ALI20250130BHJP
B60L 15/20 20060101ALI20250130BHJP
B60K 7/00 20060101ALI20250130BHJP
【FI】
F16H1/28
H02K7/116
B60L15/20 Z
B60K7/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122176
(22)【出願日】2023-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】000107147
【氏名又は名称】ニデックドライブテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135013
【弁理士】
【氏名又は名称】西田 隆美
(72)【発明者】
【氏名】岡村 暉久夫
(72)【発明者】
【氏名】井上 仁
【テーマコード(参考)】
3D235
3J027
5H125
5H607
【Fターム(参考)】
3D235BB18
3D235CC42
3D235GA04
3D235GA13
3D235GA32
3D235GB04
3D235GB34
3D235HH06
3J027FA36
3J027FB02
3J027FB05
3J027GA01
3J027GB03
3J027GC13
3J027GC22
3J027GD04
3J027GD08
3J027GD12
3J027GE25
3J027GE29
5H125AA01
5H125BA07
5H125FF02
5H607BB01
5H607BB07
5H607BB14
5H607CC03
5H607DD03
5H607DD08
5H607DD19
5H607EE33
5H607FF01
5H607GG01
5H607GG07
5H607GG08
5H607JJ06
5H607JJ10
(57)【要約】 (修正有)
【課題】モータケースを含む減速機全体の薄型化と軽量化を可能とする技術を提供する。
【解決手段】減速機は、シャフト、ハウジング、ステータ、ロータ、太陽歯車、遊星歯車、遊星シャフト、およびキャリアを有する。シャフトは中心軸に沿って配置され、ハウジングはシャフトに固定され、軸方向に延び、ステータはハウジングに固定され、ロータはステータに対し中心軸回りに回転可能である。太陽歯車は、ロータとともに中心軸回りに回転可能で、遊星歯車は太陽歯車にと噛み合い自転軸回りに回転可能で、遊星シャフトは遊星歯車を軸支し、キャリアは遊星歯車よりも上に配置され遊星シャフトを支持する。ハウジングは、内歯歯車を有する。キャリアは、径方向に広がる第1領域と、第1領域の径方向内端部から下方に延びる筒状の第2領域とを有し第2領域の一部は太陽歯車の径方向内方で、軸受を介しシャフトに支持される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトと、
前記シャフトに固定され、軸方向に延びる筒状のハウジングと、
前記ハウジングに固定されるステータと、
前記ステータに対して、前記中心軸回りに回転可能なロータと、
前記ロータとともに前記中心軸回りに回転可能な太陽歯車と、
前記太陽歯車に径方向外方から噛み合い、前記中心軸と平行な自転軸回りに回転可能な遊星歯車と、
前記遊星歯車を軸支する遊星シャフトと、
前記遊星歯車よりも上方に配置され、前記遊星シャフトを支持するキャリアと、
を有し、
前記ハウジングは、前記遊星歯車の径方向外方から噛み合う内歯歯車を有し、
前記キャリアは、
径方向に広がる第1領域と、
前記第1領域の径方向内端部から下方に延びる筒状の第2領域と、
を有し、
前記第2領域の少なくとも一部は、前記太陽歯車よりも径方向内方において、軸受を介して前記シャフトに支持される、減速機。
【請求項2】
前記第2領域の下端は、前記遊星歯車よりも下方に配置される、請求項1に記載の減速機。
【請求項3】
前記第2領域の下端は、前記ステータの上端よりも下方に配置される、請求項1または請求項2に記載の減速機。
【請求項4】
前記軸受は、
前記第2領域の上端部を支持する第1軸受と、
前記第2領域の下端部を支持する第2軸受と、
を有し、
前記第2軸受は、前記遊星歯車よりも下方に配置される、請求項1または請求項2に記載の減速機。
【請求項5】
前記ハウジングと前記内歯歯車とは、単一部材から形成される、請求項1または請求項2に記載の減速機。
【請求項6】
前記ハウジングの内周面から径方向内方へ広がる仕切り板部と、
前記太陽歯車の外周面と前記仕切り板部の径方向内端部との間に介在する第3軸受と、
をさらに有する、請求項1または請求項2に記載の減速機。
【請求項7】
前記ハウジングの板厚は、前記キャリアの前記第1領域の軸方向の幅よりも小さい、請求項1または請求項2に記載の減速機。
【請求項8】
請求項1または請求項2に記載の減速機と、タイヤと、タイヤ支持部と、を有し、
前記タイヤ支持部は筒状であり、
前記タイヤ支持部の上端部は、前記キャリアに固定され、
前記タイヤ支持部の径方向外方の面に、前記タイヤが固定され、
前記ハウジングの下端部の位置は、前記タイヤ支持部の下端部の位置よりも、上方に配置される、走行車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減速機および走行車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、時速10~30km程度の中速度で走行する、シニアカーや三輪電動車等のコンパクトなモビリティが知られている。この種の装置は、タイヤを駆動するためのモータおよび減速機を搭載し、モータから得られる回転運動を、減速機を用いて減速し、減速後の回転速度でタイヤを回転させる。このような走行車については、例えば、特開2015-110382号公報に開示されている。
【特許文献1】特開2015-110382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記公報の車輪駆動装置は、モータと、モータの回転を減速する減速機と、を備え、減速機の内歯車の外周にタイヤを装着してなる車輪を駆動する。減速機は、モータの回転軸と同軸上に配置される太陽歯車と、太陽歯車に噛合するとともに周方向に間隔を空けて配置される複数の遊星歯車と、各遊星歯車を各遊星歯車の中心周りで回転可能に支持するキャリアと、各遊星歯車と噛合する上記の内歯車と、を備える。また、内歯車は、転がり軸受により、モータの回転軸と同軸上でキャリアに対して回転可能に支持される。また、キャリアは、ボルトによってモータケースに固定される。
【0004】
これにより、上記公報の車輪駆動装置においては、駆動時にキャリアや車輪に掛かる負荷がモータケースに作用する。このため、モータケースの強度をより高めなければならず、薄型化や軽量化が難しい。また、モータおよび減速機が大型化し、車輪の内側に配置できず、製品要求に沿わない虞がある。
【0005】
本発明の目的は、駆動時にキャリアや車輪に掛かる負荷が作用する部材や構造を工夫することによって、モータケースを含む減速機全体の薄型化および軽量化を可能とする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の例示的な第1発明は、減速機であって、シャフトと、筒状のハウジングと、ステータと、ロータと、太陽歯車と、遊星歯車と、遊星シャフトと、キャリアと、を有する。前記シャフトは、上下に延びる中心軸に沿って配置される。前記ハウジングは、前記シャフトに固定され、軸方向に延びる。前記ステータは、前記ハウジングに固定される。前記ロータは、前記ステータに対して、前記中心軸回りに回転可能である。前記太陽歯車は、前記ロータとともに前記中心軸回りに回転可能である。前記遊星歯車は、前記太陽歯車に径方向外方から噛み合い、前記中心軸と平行な自転軸回りに回転可能である。前記遊星シャフトは、前記遊星歯車を軸支する。前記キャリアは、前記遊星歯車よりも上方に配置され、前記遊星シャフトを支持する。前記ハウジングは、前記遊星歯車の径方向外方から噛み合う内歯歯車を有する。前記キャリアは、径方向に広がる第1領域と、前記第1領域の径方向内端部から下方に延びる筒状の第2領域と、を有する。前記第2領域の少なくとも一部は、前記太陽歯車よりも径方向内方において、軸受を介して前記シャフトに支持される。
【発明の効果】
【0007】
本願の例示的な第1発明によれば、キャリアを、軸受を介してシャフトで支持することによって、駆動時にキャリアに掛かる負荷がハウジングに作用することを抑制できる。これにより、ハウジングの薄型化および軽量化が可能となる。また、キャリアのうちの下方の部位を、太陽歯車の径方向内方に配置することによって、キャリア全体を太陽歯車の上方に隣接させる場合に比べて、減速機全体の軸方向の長さをさらに抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本願の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、本発明に係る減速機および走行車の上下に延びる中心軸と平行な方向を「軸方向」、当該中心軸に直交する方向を「径方向」、当該中心軸を中心とする円弧に沿う方向を「周方向」、とそれぞれ称する。また、後述する
図1から
図3において「径方向」を「r1」と表示し、
図3において「周方向」を「c1」と表示する。
【0010】
また、本願では、減速機および走行車の中心軸の方向、ならびに後述する遊星歯車の自転軸の方向を上下方向とし、
図1および
図2における右方を「上方」、左方を「下方」として、各部の形状や位置関係を説明する。また、
図1および
図2において、「上方」を「a1」、「下方」を「a2」と表示する。ただし、この定義により、本発明に係る減速機および走行車の製造時および使用時の向きを限定する意図はない。また、本願において「平行な方向」とは、幾何学的に厳密に平行な場合に限定されない。つまり、ある方向と略平行である方向が、発明の効果を奏する程度に略平行な関係であればよい。また、本願において「直交する方向」とは、幾何学的に厳密に直交する場合に限定されない。つまり、ある方向と略直交である方向が、発明の効果を奏する程度に略直交となる関係であればよい。
【0011】
<1.減速機および走行車の構成>
以下では、本発明の一実施形態に係る減速機1を含む走行車100の構成について説明する。
図1は、走行車100の縦断面図である。
図2は、走行車100の部分縦断面図である。
図3は、
図1のA-A位置から見たときの減速機1の横断面図である。なお、図の煩雑化を避けるため、
図1~
図3においては、断面を示すハッチングが一部省略されている。また、
図3においては、後述するハウジング5の内歯54、太陽歯車7の外歯71、および遊星歯車81の外歯811が、それぞれ二点鎖線で図示されている。
【0012】
本発明の走行車100は、例えば、シニアカー、電動キックボード、または三輪電動車等の、時速10~30km程度の中速度で走行するコンパクトなモビリティとして用いられる。走行車100は、減速機1と、タイヤ支持部2と、タイヤ3と、を有する。また、走行車100は、駆動モータ6から得られる回転運動を、減速機1を用いて減速させながら、後述するキャリア11およびタイヤ支持部2に伝達し、タイヤ3を回転させることによって移動する。なお、本実施形態では、駆動モータ6は、減速機1に含まれるものとする。ただし、当該駆動モータ6は、減速機1とは別途設けられてもよい。
【0013】
減速機1および走行車100は、上下に延びる中心軸90に沿って配置される。また、減速機1は、シャフト4と、ハウジング5と、駆動モータ6に含まれるステータ61およびロータ62と、太陽歯車7と、遊星歯車装置8に含まれる遊星歯車81および遊星シャフト82と、キャリア11と、仕切り板部55と、軸受41,57,58と、を有する。
【0014】
シャフト4は、中心軸90に沿って配置される。シャフト4は、例えば、走行車100に設けられたフレームに対して、回転不能に固定される。また、シャフト4の内部には、空洞40が設けられている。空洞40は、減速機1が組み立てられた状態において、駆動モータ6が配置される位置の付近に開口する。また、
図2に示すように、シャフト4の外周面には、雄ねじ431,432が形成されている。雄ねじ431,432は、互いに軸方向に離間して設けられる。
【0015】
ハウジング5は、シャフト4に固定され、軸方向に延びる筒状の部材である。ハウジング5は、例えば、鉄板のプレス加工により、製造される。ハウジング5は、ステータ61を保持する。また、ハウジング5は、軸受57,58を介して、ロータ62、および太陽歯車7等を支持する。ハウジング5は、筒状部51と、底板部52と、ボス部53と、を有する。
【0016】
筒状部51は、中心軸90の周囲を、中心軸90と略同軸に筒状に延びる部位である。
図1および
図2に示すように、筒状部51は、第1筒状部511と、連結部512と、第2筒状部513と、を有する。
【0017】
第1筒状部511は、筒状部51における最も上方において、軸方向に筒状に延びる部位である。第1筒状部511における上端部よりも少し下方の部位の内周面には、複数の内歯54からなる内歯歯車514が形成されている。複数の内歯54はそれぞれ、径方向内方へ向かって突出する。また、複数の内歯54は、周方向に沿って、一定のピッチで配列される。本実施形態のハウジング5と内歯歯車514とは、単一部材から形成される。これにより、ハウジング5および内歯歯車514を含む減速機1全体の部品点数を削減できる。ただし、ハウジング5と内歯歯車514とは、互いに別の部材から形成されてもよい。
【0018】
連結部512は、第1筒状部511の下端部から径方向外方へ広がる部位である。第2筒状部513は、連結部512の径方向外端部から下方へ広がる部位である。第2筒状部513は、筒状部51における最も下方において、軸方向に筒状に延びる。第2筒状部513の内周面には、ステータ61が固定される。
【0019】
底板部52は、第2筒状部513の下端部から、径方向内方へ広がる部位である。底板部52は、中心軸90を中心とする円環板状に広がる。底板部52は、ハウジング5の下端部を形成する。また、底板部52には、貫通孔520が設けられている。貫通孔520は、ステータ61が配置される位置の付近において、底板部52を軸方向に貫通する。
【0020】
ボス部53は、底板部52の径方向内端部から上方へ広がる部位である。ボス部53は、シャフト4の僅かに径方向外方を、中心軸90と略同軸に筒状に延びる。シャフト4は、ボス部53の径方向内方に、例えば、圧入等によって固定される。また、ボス部53の内周面は、シャフト4の外周面に、例えば、軸方向に延びるキー45を用いて、互いに相対回転不能に固定される。ただし、シャフト4は、ボス部53に、接着等の他の方法を用いて互いに相対回転不能に固定されてもよい。
【0021】
また、ボス部53の内部には、空洞530が設けられている。空洞530は、減速機1が組み立てられた状態で、一方において駆動モータ6が配置される位置の付近に開口し、他方においてシャフト4の空洞40の開口と連通する位置に開口する。
【0022】
また、
図2に示すように、連結部512の下方、かつ、第2筒状部513の径方向内方における連結部512に隣接する部位には、仕切り板部55がねじ止め等によって固定されている。仕切り板部55は、第2筒状部513の径方向内方かつ太陽歯車7の径方向外方において、中心軸90を中心とする円環板状に広がる部材である。すなわち、仕切り板部55は、ハウジング5の内周面から径方向内方へ広がる。ただし、仕切り板部55は、ハウジング5と単一部材から形成されてもよい。
【0023】
駆動モータ6は、ステータ61と、ロータ62と、を有する。上記のとおり、ステータ61は、ハウジング5に固定される。ステータ61は、駆動モータ6の固定子である。ステータ61は、ステータコア611と、複数のコイル612とを有する。ステータコア611は、積層鋼板等の磁性体により形成される。ステータコア611は、径方向内方へ向けて突出する複数のティースを有する。複数のティースは、周方向に等間隔に配列されている。コイル612は、ティースに巻かれた導線により構成される。コイル612から引き出される導線613は、上記のボス部53の内部に設けられる空洞530およびシャフト4の内部に設けられる空洞40、またはハウジング5の貫通孔520を通過しつつ配線される。これにより、コイル612から引き出される導線613を、減速機1の外部へ引き出し、電源装置等へ接続することができる。
【0024】
ロータ62は、駆動モータ6の回転子である。ロータ62は、ステータ61の径方向内方を、中心軸90と略同軸に筒状に延びる。すなわち、本実施形態の駆動モータ6は、インナーロータ型モータである。また、ロータ62は、永久磁石であるマグネットを有する。当該マグネットは、N極とS極とが周方向に交互に並ぶように、中心軸90を中心とする円環状に配列される。ステータ61のティースの径方向内方の端面と、当該マグネットの径方向外方の端面とは、径方向に僅かな隙間を介して対向する。ただし、駆動モータ6は、ロータ62がステータ61の径方向外方に配置される、アウターロータ型モータであってもよい。また、駆動モータ6は、誘導電動機であってもよい。
【0025】
また、詳細を後述するように、ロータ62は、太陽歯車7に固定される。太陽歯車7は、軸受57,58を介して、ハウジング5に対して、中心軸90回りに回転可能に支持される。これにより、ロータ62は、太陽歯車7とともに、中心軸90回りに回転可能となっている。
【0026】
駆動モータ6の駆動時には、導線613を介してステータ61の複数のコイル612に駆動電流が供給される。これにより、ステータコア611に回転磁界が生じる。そして、ステータコア611とロータ62の複数のマグネットとの間の磁気的吸引力および磁気的反発力により、ステータ61とロータ62との間に、周方向のトルクが発生する。その結果、ロータ62が、中心軸90を中心として、減速前の回転速度である入力回転速度N1で回転する。
【0027】
太陽歯車7は、中心軸90と略同軸に配置されたギアである。太陽歯車7は、ロータ62の径方向内方の端面に、互いに相対回転不能に固定される。また、
図2および
図3に示すように、太陽歯車7における上端部付近の外側面には、複数の外歯71が形成されている。複数の外歯71は、ロータ62よりも上方に配置される。複数の外歯71はそれぞれ、径方向外方へ向かって突出する。また、複数の外歯71は、周方向に沿って、一定のピッチで配列される。
【0028】
また、仕切り板部55の径方向内端部と、太陽歯車7の外周面との、径方向の間には、軸受57が介在する。軸受57は、本発明における「第3軸受」に相当する。軸受57には、例えば、ボールベアリングが用いられる。軸受57の内輪は、太陽歯車7における複数の外歯71よりも少し下方の部位の外周面に固定される。軸受57の外輪は、仕切り板部55の径方向内端部に固定される。軸受57の内輪と外輪との間には、複数のボールが介在する。これにより、太陽歯車7は、ロータ62とともに、仕切り板部55に対して、軸受57を介して、中心軸90回りに回転可能に支持される。ただし、軸受57には、他の種類の軸受が用いられてもよい。
【0029】
仕切り板部55および軸受57を配置することにより、ハウジング5の内側における、駆動モータ6側の空間と、遊星歯車装置8側の空間とを、仕切ることができる。すなわち、仕切り板部55および軸受57を配置することにより、仕切り板部55よりも下方のグリスが塗布されない空間と、仕切り板部55よりも上方のグリスが塗布される空間とを、仕切ることができる。また、軸受57は、内輪の外周面と外輪の内周面との間に、シールを有する。これにより、グリスが塗布されない空間と、グリスが塗布される空間とを、完全に仕切ることができる。
【0030】
また、ボス部53の外周面と、太陽歯車7の内周面との、径方向の間には、軸受58が介在する。軸受58には、例えば、ボールベアリングが用いられる。軸受58の内輪は、ボス部53の外周面に固定される。軸受58の外輪は、太陽歯車7における下端部付近の内周面に固定される。軸受58の内輪と外輪との間には、複数のボールが介在する。これにより、太陽歯車7は、ロータ62とともに、ボス部53に対して、軸受58を介して、中心軸90回りに回転可能に支持される。ただし、軸受58には、他の種類の軸受が用いられてもよい。
【0031】
このように、本実施形態では、ロータ62が中心軸90回りに回転するときに、ロータ62に固定された太陽歯車7を、軸受57および軸受58を介して安定して支持しつつ、中心軸90回りに回転させることができる。ただし、減速機1において、軸受57および軸受58のうちの一方のみが設けられてもよい。
【0032】
遊星歯車装置8は、入力回転速度N1の回転運動を、入力回転速度N1よりも遅い出力回転速度N2の回転運動に変換する装置である。
図1~
図3に示すように、遊星歯車装置8は、1または複数の遊星歯車81と、1または複数の遊星シャフト82と、1または複数の軸受83と、を有する。本実施形態では、遊星歯車装置8は、5つの遊星歯車81と、5つの遊星シャフト82と、5つの軸受83と、を有する。
【0033】
遊星歯車81は、太陽歯車7における上端部付近の周囲に配置される。また、
図3に示すように、本実施形態では、太陽歯車7の周囲に、5つの遊星歯車81が等間隔に配置されている。ただし、減速機1が有する遊星歯車81の数は、1~4つであってもよく、6つ以上であってもよい。また、5つの遊星歯車81はそれぞれ、自転軸91に沿って配置される。自転軸91は、中心軸90と略平行である。各遊星歯車81は、外側面に複数の外歯811を有する。また、複数の外歯811はそれぞれ、外方へ向かって突出する。また、複数の外歯811は、一定のピッチで配列される。
【0034】
また、各遊星歯車81の複数の外歯811はそれぞれ、太陽歯車7の外歯71に、径方向外方から噛み合う。すなわち、遊星歯車81は、太陽歯車7に径方向外方から噛み合う。これにより、太陽歯車7が中心軸90を中心として回転すると、各遊星歯車81は、太陽歯車7からの動力を受け、自転軸91を中心として太陽歯車7の回転方向とは逆方向に自転する。すなわち、各遊星歯車81は、太陽歯車7の回転に伴い中心軸90と平行な自転軸91回りに回転可能である。さらに、各遊星歯車81は、貫通孔810を有する。各貫通孔810は、自転軸91に沿って各遊星歯車81を貫通する。
【0035】
ここで、上記のとおり、ハウジング5の第1筒状部511における上端部よりも少し下方の部位の内周面には、内歯歯車514が形成されている。内歯歯車514は、中心軸90を中心とする環状である。また、内歯歯車514は、複数の内歯54を有する。複数の内歯54はそれぞれ、5つの遊星歯車81のそれぞれの外歯811に対して径方向外方から噛み合う。すなわち、ハウジング5は、各遊星歯車81の径方向外方から噛み合う内歯歯車514を有する。
【0036】
遊星シャフト82は、自転軸91に沿って柱状に延びる部材である。本実施形態の遊星歯車装置8は、5つの遊星シャフト82を有する。各遊星シャフト82は、1つの遊星歯車81の貫通孔810に、自転軸91の方向に挿入される。そして、各遊星シャフト82は、1つの遊星歯車81を軸支する。また、各遊星シャフト82と各遊星歯車81との間には、1つの軸受83が挿入される。軸受83には、例えば、ニードルベアリングが用いられる。これにより、各遊星歯車81は、1つの遊星シャフト82に対して、自転軸91を中心として自転可能に支持される。
【0037】
キャリア11は、その一部が5つの遊星歯車81よりも上方に配置され、5つの遊星シャフト82をそれぞれ支持する部材である。すなわち、キャリア11は、遊星歯車81よりも上方に配置され、遊星シャフト82を支持する。より具体的には、
図2に示すように、キャリア11は、複数の凹部110を有する。本実施形態では、キャリア11は、5つの凹部110を有する。5つの凹部110は、周方向に等間隔に配置されている。また、5つの凹部110はそれぞれ、上方へ凹む。各凹部110には、1つの遊星シャフト82の上端部が挿入され、例えば、圧入によって、各凹部110に相対回転不能に固定される。ただし、遊星シャフト82は、各凹部110に、接着やねじ止め等によって固定されてもよい。
【0038】
また、キャリア11は、第1領域111と、第2領域112とを有する。第1領域111と第2領域112とは、単一部材から形成される。また、第1領域111の軸方向の幅は、ハウジング5の板厚よりも大きい。第1領域111は、シャフト4の径方向外方において、中心軸90を中心とする円環状に広がる部位である。すなわち、第1領域111は、径方向に広がる。第1領域111は、キャリア11の上端部を形成する。また、上記の遊星シャフト82が固定される凹部110は、第1領域111の下面に設けられる。第2領域112は、第1領域111の径方向内端部から下方に延びる筒状の部位である。第2領域112は、太陽歯車7の径方向内方を、中心軸90と略同軸に筒状に延びる。
【0039】
また、本実施形態では、第2領域112の下端は、各遊星歯車81よりも下方に配置される。また、第2領域112の下端は、駆動モータ6のステータ61の上端よりも下方に配置される。このように、減速機1における太陽歯車7よりも径方向内方のスペースを活用し、当該スペースに第2領域112を配置させて、第2領域112を含むキャリア11全体をさらに下方に配置することで、キャリア11全体を太陽歯車7の上方に隣接させる場合に比べて、キャリア11を含む減速機1全体の軸方向の長さをより抑制できる。
【0040】
また、シャフト4の外周面と、第2領域112の内周面との、径方向の間には、軸受41が挿入される。軸受41は、第1軸受411および第2軸受412を含む。第1軸受411および第2軸受412には、例えば、一対のアンギュラボールベアリングが用いられる。そして、一対の第1軸受411および第2軸受412は、互いに軸方向に間隙を隔てて逆向きに配置される。第1軸受411は、キャリア11の第2領域112の上端部を支持する。第2軸受412は、キャリア11の第2領域112の下端部を支持する。
【0041】
より具体的には、第1軸受411の内輪および第2軸受412の内輪はそれぞれ、シャフト4の外周面に固定される。第1軸受411の外輪および第2軸受412の外輪はそれぞれ、第2領域112の内周面に固定される。第1軸受411および第2軸受412のそれぞれの内輪と外輪との間には、複数のボールが介在する。これにより、第2領域112を含むキャリア11は、遊星歯車装置8とともに、シャフト4に対して、第1軸受411および第2軸受412を介して、中心軸90回りに回転可能に支持される。すなわち、本実施形態では、第2領域112の少なくとも一部は、太陽歯車7よりも径方向内方において、軸受41を介してシャフト4に支持される。なお、第2軸受412の内輪は、ボス部53の上方に隣接する。
【0042】
また、本実施形態では、減速機1および走行車100の駆動時に第2領域112を含むキャリア11に掛かる負荷を、2つの軸受411,412を介して支持することができる。この結果、減速機1および駆動モータ6のそれぞれに作用する負荷を抑制でき、これらに過大な負荷が加わることによる不具合の発生を抑制できる。
【0043】
また、本実施形態では、第2軸受412は、各遊星歯車81よりも下方に配置される。このように、減速機1における太陽歯車7よりも径方向内方のスペースを活用し、当該スペースに第2領域112を配置させて、第2領域112の下端部を支持する第2軸受412を配置することで、キャリア11を含む減速機1全体の軸方向の長さをさらに抑制できる。
【0044】
ここで、
図2に示すように、シャフト4の外周面には、雄ねじ431,432が形成されている。より具体的には、シャフト4における第1軸受411の内輪が固定される位置の直ぐ上方の外周面に、雄ねじ431が形成されている。また、シャフト4におけるハウジング5のボス部53が固定される位置の直ぐ下方の外周面に、雄ねじ432が形成されている。
【0045】
また、シャフト4の雄ねじ431,432が形成される位置の周囲に、ナット46,47がそれぞれ配置されている。ナット46は、シャフト4の周囲において、中心軸90を中心とする円環状に広がる部材である。ナット46は、第1軸受411の上方に位置する。また、ナット46は、シャフト4の外径と略同一の内径を有する。ナット46の内周面には、雌ねじ461が形成されている。そして、シャフト4の雄ねじ431は、ナット46の雌ねじ461に螺合する。これにより、ナット46の、シャフト4に対する軸方向の位置が調整可能となる。さらに、ナット46が第1軸受411の内輪に軸方向に接触することによって、シャフト4に対する第1軸受411の軸方向の位置が調整可能となる。
【0046】
また、ナット47は、シャフト4の周囲において、中心軸90を中心とする円環状に広がる部材である。ナット47は、ハウジング5のボス部53の下方に位置する。また、ナット47は、シャフト4の外径と略同一の内径を有する。ナット47の内周面には、雌ねじ471が形成されている。そして、シャフト4の雄ねじ432は、ナット47の雌ねじ471に螺合する。これにより、ナット47の、シャフト4に対する軸方向の位置が調整可能となる。さらに、ナット47がボス部53に軸方向に接触することによって、シャフト4に対する、ボス部53の上方に隣接する第2軸受412の軸方向の位置が調整可能となる。
【0047】
また、上記のとおり、第1軸受411および第2軸受412には、一対のアンギュラボールベアリングが用いられる。そして、一対の第1軸受411および第2軸受412は、互いに軸方向に逆向きに配置される。そして、本実施形態では、軸受411,412の軸方向の位置を、ナット46,47を用いて調整することによって、シャフト4に対する、キャリア11、遊星歯車装置8、およびハウジング5の軸方向の位置が調整可能となる。また、ナット46,47を用いることによって、軸受411,412や、ボス部53に挿入されたキー45や、キー45を用いて固定されたハウジング5の、ずれや抜けを抑制できる。
【0048】
また、第1領域111の外周面と、ハウジング5の筒状部51の内周面との、径方向の間には、軸受115が挿入される。軸受115には、例えば、ボールベアリングが用いられる。軸受115の内輪は、第1領域111の外周面に固定される。軸受115の外輪は、ハウジング5の第1筒状部511における上端部付近の内周面に固定される。軸受115の内輪と外輪との間には、複数のボールが介在する。これにより、第1領域111を含むキャリア11は、ハウジング5を、軸受115を介して、中心軸90回りに相対回転可能に支持する。このように、軸受115が設けられることで、ハウジング5は、ボス部53および軸受115によって、より安定的に支持される。ただし、軸受115には、他の種類の軸受が用いられてもよい。また、軸受115は、必ずしも設けられなくてもよい。また、軸受115の位置に、オイルシールが配置されてもよい。
【0049】
上記のとおり、駆動モータ6を駆動させると、太陽歯車7は、駆動モータ6のロータ62とともに、中心軸90を中心として入力回転速度N1で回転する。すると、太陽歯車7に径方向外方から噛み合う5つの遊星歯車81はそれぞれ、自転軸91を中心として自転する。また、5つの遊星歯車81はそれぞれ、自転軸91を中心として自転しながら、ハウジング5の内歯歯車514と噛み合うことにより、遊星シャフト82とともに、中心軸90を中心として出力回転速度N2で公転する。これにより、5つの遊星シャフト82が固定されたキャリア11は、中心軸90を中心として減速後の出力回転速度N2で回転する。すなわち、減速機1は、太陽歯車7による高速の入力回転速度N1での回転を、遊星歯車81の中心軸90を中心とする公転に変換し、これをキャリア11から取り出すことによって、減速後の出力回転速度N2での回転を出力することができる。
【0050】
ここで、本実施形態のキャリア11は、上記のとおり、ハウジング5に固定されておらず、軸受411,412を介してシャフト4に支持されている。このため、減速機1および走行車100の駆動時に、キャリア11や後述するタイヤ3に掛かる負荷(減速後の伝達トルクを含む)がハウジング5に作用することを抑制できる。これにより、ハウジング5の強度として求められる要求値を抑えることができ、ハウジング5の薄型化が可能となる。そこでさらに、
図1および
図2に示すように、本実施形態のハウジング5は、その板厚が、キャリア11の第1領域111の軸方向の幅よりも小さいものが用いられている。この結果、ハウジング5を含む減速機1全体のさらなる軽量化に繋がり、製造コストを削減できる。
【0051】
さらに、キャリア11の第1領域111の径方向外端部には、複数のスポーク21が接続されている。各スポーク21は、シャフト4の径方向外方において、中心軸90を中心とする放射状に広がる柱状の部分である。そして、複数のスポーク21のそれぞれの径方向外端部を周方向に繋ぐように、タイヤ支持部2が配置されている。
【0052】
タイヤ支持部2は、ハウジング5の筒状部51よりも径方向外方において、中心軸90と略同軸に筒状に延びる部材である。タイヤ支持部2の径方向外方の面は、中心軸90と略同軸に円筒状に拡がる。また、タイヤ支持部2の径方向外方の面に、タイヤ3が固定される。
【0053】
タイヤ支持部2の上端部には、複数のスポーク21のそれぞれの径方向外端部が固定される。また、複数のスポーク21はそれぞれ、キャリア11の第1領域111に接続されている。すなわち、タイヤ支持部2の上端部は、複数のスポーク21を介して、キャリア11に固定されている。これにより、中心軸90方向の通気性が良くなり、減速機1および駆動モータ6の冷却効果が向上する。
【0054】
また、本実施形態において、ハウジング5の下端部の位置は、タイヤ支持部2の下端部の位置よりも、上方に配置される。また、上記のとおり、キャリア11の第1領域111は、キャリア11の上端部を形成している。すなわち、本実施形態では、走行車100に減速機1が搭載された状態において、ハウジング5およびキャリア11を含む減速機1の全体が、タイヤ支持部2の径方向内方に配置される構成となる。これにより、減速機1を含む走行車100全体の軸方向の薄型化を実現することができる。ただし、走行車100において、減速機1の全体が、必ずしも完全にタイヤ支持部2の下端部の位置よりも上方に配置されなくてもよく、製品要求を満たす範囲で、タイヤ支持部2の下端部の位置よりも下方に少し出ていてもよい。
【0055】
また、本実施形態では、走行車100に減速機1が搭載される前の状態において、走行車100の下部には、車輪駆動装置等の部材が設けられておらず、下方へ開放された構造となっている。このため、走行車100に減速機1の各部を搭載する際や、これらのメンテナンスを行う際の、作業性が向上する。
【0056】
<2.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の実施形態に登場した要素の一部を削除したり、あるいは、公知の要素を追加したりしてもよい。
【0057】
また、減速機および走行車の細部の形状については、上記の実施形態の各図に示された形状と相違していてもよい。
【0058】
<3.総括>
なお、本技術は、以下のような構成をとることが可能である。
(1):
上下に延びる中心軸に沿って配置されるシャフトと、
前記シャフトに固定され、軸方向に延びる筒状のハウジングと、
前記ハウジングに固定されるステータと、
前記ステータに対して、前記中心軸回りに回転可能なロータと、
前記ロータとともに前記中心軸回りに回転可能な太陽歯車と、
前記太陽歯車に径方向外方から噛み合い、前記中心軸と平行な自転軸回りに回転可能な遊星歯車と、
前記遊星歯車を軸支する遊星シャフトと、
前記遊星歯車よりも上方に配置され、前記遊星シャフトを支持するキャリアと、
を有し、
前記ハウジングは、前記遊星歯車の径方向外方から噛み合う内歯歯車を有し、
前記キャリアは、
径方向に広がる第1領域と、
前記第1領域の径方向内端部から下方に延びる筒状の第2領域と、
を有し、
前記第2領域の少なくとも一部は、前記太陽歯車よりも径方向内方において、軸受を介して前記シャフトに支持される、減速機。
【0059】
(2):
前記第2領域の下端は、前記遊星歯車よりも下方に配置される、(1)に記載の減速機。
【0060】
(3):
前記第2領域の下端は、前記ステータの上端よりも下方に配置される、(1)または(2)に記載の減速機。
【0061】
(4):
前記軸受は、
前記第2領域の上端部を支持する第1軸受と、
前記第2領域の下端部を支持する第2軸受と、
を有し、
前記第2軸受は、前記遊星歯車よりも下方に配置される、(1)から(3)までのいずれか1つに記載の減速機。
【0062】
(5):
前記ハウジングと前記内歯歯車とは、単一部材から形成される、(1)から(4)までのいずれか1つに記載の減速機。
【0063】
(6):
前記ハウジングの内周面から径方向内方へ広がる仕切り板部と、
前記太陽歯車の外周面と前記仕切り板部の径方向内端部との間に介在する第3軸受と、
をさらに有する、(1)から(5)までのいずれか1つに記載の減速機。
【0064】
(7):
前記ハウジングの板厚は、前記キャリアの前記第1領域の軸方向の幅よりも小さい、(1)から(6)までのいずれか1つに記載の減速機。
【0065】
(8):
(1)から(7)までのいずれか1つに記載の減速機と、タイヤと、タイヤ支持部と、を有し、
前記タイヤ支持部は筒状であり、
前記タイヤ支持部の上端部は、前記キャリアに固定され、
前記タイヤ支持部の径方向外方の面に、前記タイヤが固定され、
前記ハウジングの下端部の位置は、前記タイヤ支持部の下端部の位置よりも、上方に配置される、走行車。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本願は、減速機および走行車に利用できる。
【符号の説明】
【0067】
1 減速機
2 タイヤ支持部
3 タイヤ
4 シャフト
5 ハウジング
7 太陽歯車
11 キャリア
51 (ハウジングの)筒状部
52 (ハウジングの)底板部
53 (ハウジングの)ボス部
54 (内歯歯車の)内歯
55 仕切り板部
57 軸受(第3軸受)
58 軸受
61 ステータ
62 ロータ
71 (太陽歯車の)外歯
81 遊星歯車
82 遊星シャフト
90 中心軸
91 自転軸
100 走行車
111 (キャリアの)第1領域
112 (キャリアの)第2領域
115 軸受
411 第1軸受
412 第2軸受
511 (ハウジングの筒状部の)第1筒状部
512 (ハウジングの筒状部の)連結部
513 (ハウジングの筒状部の)第2筒状部
514 内歯歯車
811 (遊星歯車の)外歯