(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025018562
(43)【公開日】2025-02-06
(54)【発明の名称】冷蔵庫用の敷きマット
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20250130BHJP
【FI】
F25D23/00 303
F25D23/00 307
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023122372
(22)【出願日】2023-07-27
(71)【出願人】
【識別番号】513101685
【氏名又は名称】株式会社タツフト
(74)【代理人】
【識別番号】100134072
【弁理士】
【氏名又は名称】白浜 秀二
(72)【発明者】
【氏名】笹尾 隆文
(57)【要約】
【課題】冷蔵庫の重量で床面が傷ついたり、床面が凹んで設置跡が残るのを防止することができるとともに、一定の害虫の忌避効果を有する冷蔵庫用の敷きマットの提供。
【解決手段】冷蔵庫用の敷きマット10は、弾性材料から形成されていて、底面10dと、上下方向Zにおいて底面10dと対向して位置する、冷蔵庫の脚部を載置する載置面10aを有し、載置面10aの高さ寸法H1が10~20mmである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向と、縦方向及び横方向とを有する冷蔵庫用の敷きマットであって、
弾性材料から形成されていて、
底面と、前記上下方向において前記底面と対向して位置する、前記冷蔵庫の脚部を載置する載置面を有し、前記設置面の高さ寸法が10~20mmであることを特徴とする冷蔵庫用の敷きマット。
【請求項2】
前記設置面から前記床面へ下り勾配に延びる傾斜面を有する請求項1に記載の冷蔵庫用の敷きマット。
【請求項3】
前記底面に格子状の溝が形成された請求項1又は2に記載の冷蔵庫用の敷きマット。
【請求項4】
前記載置面のうち、当該載置面を囲むように上方に突出した周壁部を有する請求項1又は2に記載の冷蔵庫用の敷きマット。
【請求項5】
前記載置面と前記傾斜面を被覆するように、害虫忌避効果を有する忌避シートが配置された請求項1又は2に記載の冷蔵庫用の敷きマット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、冷蔵庫用のマット、例えば、冷蔵庫の設置による床面の凹みや傷を防止するための冷蔵庫用の敷きマットに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の背景技術の一例が特許文献1に開示される。特許文献1の敷きマットは、合成樹脂からなる複数の層から形成されていて、冷蔵庫等の家具と床面との間に介在させることにより、家具の重量で床面が傷付いたり、設置跡(凹み)が残るのを防止し、また地震時等に家具が横滑りするのを抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、かかる敷きマットは、単にシートを積層して形成したものであるから、比較的に肉薄であって、十分なクッション性を発揮することができず、冷蔵庫の重量によっては、床面に傷が付いたり、床面が凹んで設置跡が残るおそれがある。また、冷蔵庫と床面との隙間に十分な大きさのスペースを形成することができず、その隙間に狭くて空気の流れがないような空間を好むゴキブリ等の害虫が長時間留まるおそれがあり、不衛生である。
【0005】
本発明の目的とするところは、従来の発明の改良であって、冷蔵庫の重量で床面が傷ついたり、床面が凹んで設置跡が残るのを防止することができるとともに、一定の害虫の忌避効果を有する冷蔵庫用の敷きマットの提供に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上下方向と、縦方向及び横方向とを有する冷蔵庫用の敷きマットに関する。
【0007】
本発明に係る冷蔵庫用の敷きマットは、弾性材料から形成されていて、底面と、前記上下方向において前記底面と対向して位置する、前記冷蔵庫の脚部を載置する載置面を有し、前記設置面の高さ寸法が10~20mmであることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る冷蔵庫用の敷きマットは、以下の好ましい実施態様を有する。
(1)前記設置面から前記床面へ下り勾配に延びる傾斜面を有する。
(2)前記底面に格子状の溝が形成される。
(3)前記載置面のうち、当該載置面を囲むように上方に突出した周壁部を有する。
(4)前記載置面と前記傾斜面を被覆するように、害虫忌避効果を有する忌避シートが配置される。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る冷蔵庫用の敷きマットによれば、冷蔵庫を配置しても床面に設置跡が付くことを抑制することができ、また、設置面の高さ寸法が10~20mmであることから、害虫が冷蔵庫と床面との間の隙間に留まることなく、一定の害虫忌避効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る冷蔵庫用の敷きマットの斜視図。
【
図2】(A)本発明の第1実施形態に係る敷きマットの底面図。(B)溝の一部側面図。
【
図3】(A)敷きマットを上方から視た平面図。(B)敷きマットの側面図。
【
図4】(A)他の実施例における敷きマットの側面図。(B)さらに他の実施例における敷きマットの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
図1を参照すると、本発明の第1実施形態としての冷蔵庫用の敷きマット(以下、敷きマット)10は、上下方向Z、縦方向Y及び横方向Xと,平面状の載置面10aと、側面10bとを有し、その載置面10aを囲むように、上方へ突出したコの字状の周壁12が設けられる。また、敷きマット10は、載置面10aに対して垂直な側面10bと、載置面10aから底面10bへ下り勾配に延びる傾斜面10cとを有している。
【0012】
図示しているとおり、側面10bは、載置面10aを構成する辺のうち周壁12が設けられる辺側に設けられ、傾斜面10cは、載置面10aを構成する辺のうち周壁12が設けられていない辺側であり、載置面10aおよび周壁部12の上面12aから連続的に設けられる。ただし、載置面10aは、この敷きマット10を床面ないし地面に置いた際に、当該床面ないし当該地面と平行ないし略平行になる。
【0013】
図2(A)は、敷きマット10を下方(底面10d側)から見た底面図である。
図2(A)に示すように、敷きマット10の底面10dには、複数の溝14が格子状に形成される。
図2(B)は、1つの溝14の断面を拡大した拡大図であるが、この実施例では、各溝14はその断面がほぼ半円形状となるように形成される。
【0014】
敷きマット10は、弾性材料から形成されていて、例えば、天然ゴム、ジエン系ゴム、非ジエン系ゴム、熱可塑性エラストマー等を用いることができ、射出成形、押出成形、プレス成形等の従来公知の成形加工で成形される。これらの中でも、熱可塑性エラストマーを用いることが、射出成形による成型加工がし易い等の観点から好ましい。
【0015】
ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)等が挙げられ、非ジエン系ゴムとしては、ブチルゴム(イソブチエン・イソプレンゴム(IIR))、エチレン・プロピレンゴム(EPM)、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Q)等が挙げられる。
【0016】
熱可塑性エラストマーとしては、SBS、SIS、SEBS、SEPS等のスチレン系エラストマー(TPS)、オレフィン系エラストマー(TPO)、エステル系エラストマー(TPC)、ウレタン系エラストマー(TPU)、アミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、熱可塑性ゴム架橋(TPV)等が挙げられる。これらのエラストマーは一種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0017】
また、図示していないが、敷きマット10は、上下に積層された複層構造を有していてもよい。例えば、上層及び下層にエラストマーからなる弾性層、上下層の間に硬質熱可塑性樹脂からなる中間層を配置することで、冷蔵庫の荷重によって相当程度に加圧された場合であっても、敷きマット10全体の変形を抑制して所要の衝撃吸収性を発揮することができる。
【0018】
敷きマット10は、冷蔵庫の底面の四隅から下方へ突出する設置部と床面との間に介在させるように配置される。これによって、敷きマット10が弾性を有するので、冷蔵庫の重量で床面が傷付いたり、設置跡(凹み)が残るのを防止することができる。
【0019】
敷きマット10を冷蔵庫の四隅に配置し、冷蔵庫と床面との間に隙間が形成された場合、ゴキブリ等の害虫が入り込むおそれがある。害虫は、その背中が接する程度の高さを有する狭くて空気の流れの悪い隙間を好む習性があり、敷きマット10が十分な高さ寸法を有していない場合には、害虫が入り込み易く、長時間留まって、不衛生となる。一方、そのような事態を避けるために、敷きマット10の高さ寸法を大きくしすぎると、冷蔵庫が不安定になり、地震の際にグラつくおそれがある。
【0020】
図3(A),(B)を参照すると、敷きマット10の高さ寸法H1、すなわち、底面10dと載置面10aとの上下方向における離間寸法は、10~20mmである。ゴキブリ等の害虫の背高は、概ね1~3mmであり、かつ、これらの害虫が好む隙間の高さが5~10mmであることから、敷きマット10の高さ寸法H1が10mm以上を有することによって、害虫が冷蔵庫の下の隙間に留まることはなく、一定の害虫の忌避効果を奏する。さらに、所要の高さ寸法H1を有することで、モップ等の掃除用具が冷蔵庫の下に入り込み易くなり、スムーズに掃除を行うことができる。また、敷きマット10の高さ寸法H1が20mm以下であることから、地震等の際に、冷蔵庫がグラつくことはない。
【0021】
敷きマット10が冷蔵庫の脚部と床面との間に配置されることによって、冷蔵庫から発生される振動すなわちコンプレッサの駆動により発生される振動を吸収し、当該振動が床や壁に伝わるのを防止する。その結果、振動による音の発生が軽減されたり防止されたりする。さらに、地震の際等に冷蔵庫が横ずれするのを抑制することができる。
【0022】
ここで、周壁部12は、冷蔵庫の脚に設けられた車輪の移動を規制するために設けられる。つまり、冷蔵庫をこの敷きマット10上に載置するとき、冷蔵庫の車輪の移動が規制され、したがって、冷蔵庫(車輪)が敷きマット10から落ちることを防ぐ。また、傾斜面10cを形成するのは、冷蔵庫の車輪の駆動によって敷きマット10上に載置するためである。さらに、複数の溝14を設けるのは、冷蔵庫が振動を発生しても、敷きマット10が床面からずれないようにするためである(滑り止め機能)。
【0023】
図3(A)は、敷きマット10を上方(載置面10a側)から見た上面図であり、
図3(B)は敷きマット10を一方側面10bから見た側面図である。
図3(A)および
図3(B)を参照して分かるように、この実施例の敷きマット10は、縦方向Yの長さ寸法L1が100~140mmであり、横方向Xの長さ寸法W1が80~120mmであり、全体の厚み(高さ)寸法H2は、10~20mmである。また、周壁部12の外周縁から載置面10aの傾斜面10c側の側面までの寸法L2は、100~120mmである。また、周壁部12の横方向Xの寸法(幅寸法)W2は5~9mmである。
【0024】
再び、
図2(A)を参照すると、複数の溝14は、敷きマット10の底面10dに格子状に形成されていて、横方向Xの離間寸法W3及び縦方向Yの離間寸法W4は8~12mmである。
図2(B)に示すように、各溝14の幅寸法W5は1~5mmであり、各溝14の深さD1は1~3mmである。
図2(A)に示すように、敷きマット10の底面10dのうちの一部には、溝14が形成されていない。
【0025】
図示は省略するが、溝14が設けられていない部分は、傾斜面10cが設けられる側に相当する。これは、溝14を底面10dの全体に設けた場合と、傾斜面10c側に対応する底面10dの一部に溝14を設けない場合とで、滑り止め機能に何ら異なることが無く、必要と認められる部分にのみ、溝14を形成したためである。また、溝14の深さが大きすぎると、薄弱となってしまうため、上述したように、深さD1は1~3mmに設定された。
【0026】
また、
図3(B)に示すように、傾斜面10cの床面(底面10d)に対する傾斜角α1は10~15°である。ここで、この実施例の敷きマット10は、冷蔵庫の脚部に位置する車輪等を載置する必要がある。このため、載置面10aの面積は、5~15cm
2必要である(条件1)。また、敷きマット10の機能上、載置面10aの平面部と底面との厚み(敷きマット10の高さ寸法H2)は、10~20mm必要である(条件2)。つまり、これが振動を吸収するために必要な厚みである。
【0027】
敷きマット10は、冷蔵庫の底面全体を覆うようなものと異なり、その載置面10aの面積が10~15cm2であって比較的に大きく、かつ、冷蔵庫の各脚部の下に配置すればよいから、冷蔵庫の底面がどのような大きさのものであっても適宜対応することができる。したがって、冷蔵庫の容量サイズが150L以下、150~200L、200~400L、400~500L、500L以上のいずれであっても使用することができる。
【0028】
図4(A)に示すように、
図3(B)と比較して、敷きマット10(傾斜面10c)の縦方向Yの長さを大きくして、例えば、縦方向Yの寸法L1を130~160mmにすると、傾斜角α2が傾斜角α1よりも小さくなる。かかる場合には、比較的少ない労力で冷蔵庫を敷きマット10上に載置することができる。
【0029】
しかし、敷きマット10(傾斜面10c)を縦方向Yに延長し過ぎると、つまり、縦方向の長さ寸法L1が160mmを超えると、傾斜面10cの先端部分の厚みが薄くなり過ぎてしまい、反り、めくれ、破れの原因となる。また、冷蔵庫の前面よりもはみ出してしまう場合には、邪魔になってしまう可能性もある。
【0030】
一方、
図4(B)に示すように、敷きマット10(傾斜面10c)の縦方向Yの長さを短くして、例えば、縦方向の寸法L1を80~100mmにすると、傾斜角α3が、傾斜角α1,α2よりも大きくなる。かかる場合には、敷きマット10が小型化されたり、傾斜面10cの先端部分の強度が増したりする。
【0031】
しかし、敷きマット10(傾斜面10c)の縦方向Yの長さ寸法L1を短くし過ぎると、つまり、縦方向の長さ寸法L1が100mm未満になると、傾斜角α3が大きくなり過ぎてしまい、周壁部12に近くなってしまう。かかる場合には、冷蔵庫を載置するために、多大な労力を要することになる。
【0032】
したがって、この実施例では、上記の条件1および条件2を満たし、かつ
図4(A)および
図4(B)を用いて説明した場合のような不都合を回避するために、敷きマット10の縦方向の長さ寸法L1を100~140mmに決定(選択)した。その結果として、傾斜角α1は、10~15°に設定された。
【0033】
上述したように、敷きマット10は、冷蔵庫の4つの脚部(車輪)と床との間のそれぞれに配置される。図示は省略するが、冷蔵庫を敷きマット10に載置させる場合には、冷蔵庫の4つの車輪が最終的に置かれる位置のそれぞれに、敷きマット10が配置される。このとき、各敷きマット10の向きについていえば、冷蔵庫の背面側においては傾斜面10cを前面方向、前面側においては傾斜面10cを背面方向となるように配置し、前面側に配置された敷きマット10の傾斜面10cと背面側に配置された敷きマット10の傾斜面10cとが互いに対向した状態となる。
【0034】
敷きマット10の配置方法についていえば、まず、冷蔵庫の背面側に位置する2つの車輪を敷きマット10の傾斜面10c上に乗り上げさせて、そのまま積載面10aに移動させる。次に、前面側に位置する2つの車輪と床面との間に敷きマット10の傾斜面10cを差し込むように配置し、傾斜面10c上に乗り上げた車輪をそのまま積載面10aに移動させる。このように、冷蔵庫の各車輪が敷きマット10の積載面10a上に位置することによって、冷蔵庫が発生する振動は、敷きマット10によって吸収され、振動に起因する音の発生が軽減されたり、防止されたりする。
【0035】
なお、この実施例では、冷蔵庫の4つの脚にそれぞれ車輪が設けられることを前提としてあるが、冷蔵庫によっては4つの脚のうちの2つに車輪が設けられる場合もある。かかる場合には、2つの車輪が地面についた状態で冷蔵庫を斜めにして移動させることにより、当該2つの車輪が敷きマット10の傾斜面10cを上る。
【0036】
この実施例によれば、冷蔵庫を持ち上げる必要がなく、比較的緩やかな傾斜面上を移動させるだけなので、冷蔵庫を敷きマット上に容易に載置することができる。
【0037】
なお、この実施例では、車輪で移動可能であり、振動を発生する被設置物として冷蔵庫を例に挙げたが、被設置物は冷蔵庫に限定される必要はない。同様の構成であり、同程度の重量の被設置物であれば、当該被設置物と床面との間に、この実施例の敷きマットを設置することにより、当該被設置物が発生する振動を吸収することができる。
【0038】
また、この実施例では、冷蔵庫を載置する場合の敷きマット10を説明し、その寸法を具体的に示したが、載置面10aに連続する傾斜面10cを形成するのであれば、被設置物の重量およびその車輪等の大きさに応じて載置面10aの大きさや敷きマットの厚みなどを適宜変更してもよい。ただし、傾斜角α1~α3の大きさや傾斜面10cの先端部の厚みを考慮する必要がある。
【0039】
<第2実施形態>
図5は、第2実施形態に係る冷蔵庫用の敷きマット10の斜視図、
図6は、敷きマット10の分解斜視図である。本実施形態に係る冷蔵庫用の敷きマット10は、第1実施形態のそれと基本構成は同じであるから、相違点について以下に説明する。
【0040】
本実施形態において、敷きマット10は、載置面10aと傾斜面10cを被覆する害虫の忌避効果を有する忌避シート20が配置されている。忌避シート20は、載置面10aを被覆する第1部分21と、傾斜面10cを被覆する第2部分22とを含む。忌避シート20は、透明又は半透明の難燃性フィルムから形成されていて、裏面側が粘着性を有する。
【0041】
忌避シート20は、表面側に接触型害虫忌避剤、可塑剤、熱可塑性エラストマー等を配合し、裏面側には、アクリル系樹脂やウレタン系樹脂からなる粘着剤が塗布されている。接触型害虫忌避剤の成分としては、例えば、2-(4-エトキシフェニル)-2-メチルプロピル(3-フェノキシベンジル)エーテル、4-エトキシフェニル)[3-(4-フルオロ-3-フェノキシフェニル)プロピル]ジメチルシラン等のピレスロイド系化合物、サリチル酸フェニル、サリチル酸ベンジル、安息香酸ベンジル、フェニルエチルフェニルアセテート、ベンジルフェニルアセテートなどを挙げることができる。
【0042】
既述のとおり、敷きマット10の載置面10aが所要の高さ寸法H2を有し、冷蔵庫の底面と床面との間の隙間に害虫が入り込んで留まり難くなるように設計されていて、一定の害虫の忌避効果を有するものであるが、載置面10a及び傾斜面10cを覆うように忌避シート20が配置されていることによって、さらに高い忌避効果を発揮することができる。
【0043】
図示していないが、クッション性を高めるために、忌避シート20と敷きマット10の本体との間にウレタンシートを単数又は複数配置してもよい。さらに、敷きマット10の本体に害虫忌避剤を混練又はコーティングしてもよい。
【符号の説明】
【0044】
10 敷きマット
10a 載置面
10b 側面
10c 傾斜面
10d 底面
12 周壁部
14 溝
20 忌避シート
X 横方向
Y 縦方向
Z 上下方向(厚さ方向)